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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-17
(45)【発行日】2023-10-25
(54)【発明の名称】製袋充填包装機のホッパ配設構造
(51)【国際特許分類】
   B65B 39/00 20060101AFI20231018BHJP
   B65B 9/213 20120101ALI20231018BHJP
【FI】
B65B39/00 A
B65B9/213
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019207899
(22)【出願日】2019-11-18
(65)【公開番号】P2021079972
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】中澤 健太
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-105044(JP,A)
【文献】実開昭50-065861(JP,U)
【文献】特開2014-234165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 39/00
B65B 9/213
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填筒のホッパを突出させる孔が設けられた天板を備える製袋充填包装機のホッパ配設構造であって、
前記天板は、前記孔の半部を有する天板本体と、前記孔の残りの半部を有し前記天板本体に着脱可能に取着される天板分割体とで構成され、
前記天板本体の前記孔の半部の縁の全周から上方に向けて第1起立壁が突設され、
前記天板分割体の前記孔の残りの半部の縁の全周から上方に向けて第2起立壁が突設され、
前記天板本体に前記天板分割体が取着された状態で前記第1起立壁と前記第2起立壁は同一の高さとなって周方向に繋がり、
前記ホッパの下部に前記第1起立壁の上端と前記第2起立壁の上端とに載置される鍔部が設けられている、
ことを特徴とする製袋充填包装機のホッパ配設構造。
【請求項2】
前記天板本体は幅と長さとを有すると共に、前記天板分割体は、前記天板本体の幅方向に沿った幅と長さ方向に沿った長さとを有し、
前記孔の半部は、前記天板本体の幅方向の中間部で、かつ、前記天板本体の長さ方向の両端のうちの一方の端部寄りの箇所で前記一方の端部から離れた箇所に設けられ、
前記天板本体には、前記天板本体の幅よりも小さい幅を有して前記孔の半部を前記一方の端部に開放させる欠部が設けられ、
前記天板分割体は、前記天板分割体の幅、長さが前記天板本体の幅、長さよりも小さく前記天板本体に取着された状態で前記欠部を閉塞するに足る形状、大きさで形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の製袋充填包装機のホッパ配設構造。
【請求項3】
前記欠部は、前記一方の端部に向かうにつれて前記天板本体の幅方向に沿った幅が次第に拡がる扇型状に形成され、
前記天板分割体は、前記天板分割体の長さ方向の一端から他端に向けて前記天板分割体の幅が次第に大きくなる扇型状を呈し、
前記孔の残りの半部は、前記天板分割体の長さ方向の一端に設けられている、
ことを特徴とする請求項2記載の製袋充填包装機のホッパ配設構造。
【請求項4】
前記天板本体には、前記第1起立壁に連続し前記欠部の縁に沿って起立する前記第1起立壁よりも高さが低い第3起立壁が設けられ、
前記天板分割体は、前記第3起立壁に載置される、
ことを特徴とする請求項2または3記載の製袋充填包装機のホッパ配設構造。
【請求項5】
前記天板分割体は、前記天板分割体の幅方向の両側から垂設され前記天板分割体が前記第3起立壁に載置された状態で前記第3起立壁に対向する垂れ壁を含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項4記載の製袋充填包装機のホッパ配設構造。
【請求項6】
前記天板本体と前記天板分割体は共に鋼板からなる板金製であり、
前記天板分割体の前記孔の残りの半部は、前記天板本体の前記孔の半部の半径よりも大きな寸法の半径で形成され、
前記第2起立壁の周方向の両端には、前記第2起立壁と同じ高さで前記孔の残りの半部の半径方向内側に向かって延在し前記第1起立壁の周方向の端部に当接可能な当接壁が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~5の何れか1項記載の製袋充填包装機のホッパ配設構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は製袋充填包装機のホッパ配設構造に関する。
【背景技術】
【0002】
製袋充填包装機は、フレーム内に、フォーマ、充填筒、フィルム供給機構、フィルム送り機構、縦接合部、横接合部などが設けられて構成されている。
フレームは天板を有し、天板上には、充填筒の上部のホッパが位置しており、ホッパには計量機で測量された製品が間欠的に投入されていく。
そのため天板上には、製品のホッパへの投入時の製品のかけらや粉塵が落ちる。
そこで、それら製品のかけらや粉じんがある程度溜まったところでエアガンを用いて天板上の清掃が行なわれる。
一方、この種の製袋充填包装機では、ホッパの天板への配設構造は、ホッパの下部に続く筒部が、天板に形成された孔に挿通されている配設構造となっている(特開2010-105740号公報の図8A参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-105740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、エアガンにより天板上の清掃を行なうと、天板の孔の内周面と筒部の外周面との間の環状の隙間から製品のかけらや粉塵が天板の下方に落下し、フィルムに付着する、あるいは、フィルム送り機構や、縦接合部、横接合部の摺動部分に入り込むなどの不具合があり、何らかの改善が求められていた。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであった、本発明の目的は、エアガンにより天板上の清掃を行なった場合、製品のかけらや粉塵の天板の下方への落下を阻止する上で有利な製袋充填包装機のホッパ配設構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するため本発明は、充填筒のホッパを突出させる孔が設けられた天板を備える製袋充填包装機のホッパ配設構造であって、前記天板は、前記孔の半部を有する天板本体と、前記孔の残りの半部を有し前記天板本体に着脱可能に取着される天板分割体とで構成され、前記天板本体の前記孔の半部の縁の全周から上方に向けて第1起立壁が突設され、前記天板分割体の前記孔の残りの半部の縁の全周から上方に向けて第2起立壁が突設され、前記天板本体に前記天板分割体が取着された状態で前記第1起立壁と前記第2起立壁は同一の高さとなって周方向に繋がり、前記ホッパの下部に前記第1起立壁の上端と前記第2起立壁の上端とに載置される鍔部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
天板の清掃時、エアーで吹き飛ばされた製品のかけらや粉じんが孔に向かっても、孔の周囲に第1起立壁と第2起立壁が起立していることから、それらかけらや粉じんは孔から離れる方向に反射され吹き飛ばされる。
また、エアーにより舞い上がった製品のかけらや粉じんが上方から孔に侵入しようとしても、第1起立壁と第2起立壁にホッパの鍔部が載置されていることから、ホッパの鍔部によりそれらかけらや粉じんの孔への侵入が阻止される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】計量機と製袋充填包装機の正面図である。
図2】製袋充填包装機の天板、ホッパ、充填筒本体部分の斜視図である。
図3】天板本体から天板分割体とホッパとを切り離した状態の斜視図である。
図4】天板本体に天板分割体とホッパとが取り付けられた状態の斜視図である。
図5】充填筒とホッパの箇所で切断した天板の断面側面図である。
図6】充填筒とホッパとを省略し、天板本体に天板分割体を取り付けた状態の斜視図である。
図7】充填筒とホッパとを省略し、天板本体に天板分割体を取り付けた状態の平面図である。
図8】充填筒とホッパとを省略し、天板本体に天板分割体を取り付けた状態の断面側面図である。
図9】天板本体に充填筒を配置した状態の斜視図である。
図10】(A)は天板本体の平面図、(B)は同側面図、(C)は第1起立壁、第3起立壁、欠部部分の拡大斜視図である。
図11】(A)は天板分割体の平面図、(B)は同側面図、(C)は第2起立壁、当接壁部分の拡大斜視図である。
図12】変形例に係る天板分割体の説明図で、(A)は天板分割体の平面図、(B)は(A)のB―B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、計量機6から製袋充填包装機8の充填筒18のホッパ30に製品が投入され、製袋充填包装機8により製品が封入された袋体10が形成されていく。
製袋充填包装機8は、本体部12とフレーム14とを備えている。
本体部12は、不図示のフィルム供給機構、フォーマ16、充填筒18、フィルム送り機構20、縦シール装置22、横シール装置24を含んで構成されている。
フレーム14は、底枠1402と、底枠1402から立設され本体部12の左右側部を覆う側板1404と、本体部12の上方を覆う天板26とを含んで構成されている。
充填筒18は、フォーマ16の中央に上下に貫通して配置される充填筒本体28と、充填筒本体28の上部に設けられたホッパ30とを備え、ホッパ30は天板26上に突出している。
図2図3に示すように、ホッパ30は円錐面で形成されたホッパ本体3002と、ホッパ本体3002の下部に設けられたホッパ鍔部3004とを有している。
ホッパ鍔部3004は、後述する孔2602(図7参照)の内周面を形成する第1起立壁2610(図7参照)と第2起立壁2620(図7参照)の輪郭よりも大きい輪郭で環板状に形成されている。
このホッパ30の上方には、図1に示すように、計量機6の製品投入用ホッパ6002が配置されている。
フォーマ16は、フィルム供給機構により供給された幅と長さとを有する帯状の包装フィルムを、充填筒本体28の外周面に筒状に折り込む。
フィルム送り機構20は一対のベルト・プーリ機構2002を含んで構成され、フォーマ16により筒状に折り込まれたフィルムを間欠的に下方に送り出し、縦シール装置22は筒状フィルムの幅方向の両端をシールすることで筒状フィルムとする。
【0009】
横シール装置24は、筒状フィルムの長さ方向の下部をシールすると共に切断する。
詳細には、筒状フィルムの第1の位置で筒状フィルムの長さ方向の下部がシールされ、製品投入用ホッパ30から計量された製品がホッパ30を介して充填筒本体28から、この下部がシールされた筒状フィルムの内部に投入される。
その後、フィルム送り機構20により、筒状フィルムが第1の位置からその下方の第2の位置に移送される。
第2の位置では、製品が投入された筒状フィルムの上部が横シール装置24によりシールされ製品が封入された袋体10が形成されると共に、その上方の第1の位置に位置する筒状フィルムの下部がシールされ、同時に、製品が封入された袋体10が第1の位置に位置する筒状フィルムから切り離される。
【0010】
図2図3に示すように、フォーマ16は、左右の側板1404から突設されたブラケット1410、それらブラケット1410に架け渡された下支持板1412により支持さている。
また、図3に示すように、下支持板1412の両側から突設された支柱1414に上支持板1416が架け渡され、充填筒本体28の上部はこの上支持板1416により支持されている。
図5図6に示すように、天板26には、充填筒本体28が挿通されホッパ30を天板26上に突出させる孔2602が設けられている。
図3に示すように、充填筒本体28の内部は製品が落下する通路2802として形成され、図3図5に示すように、充填筒本体28の上端に充填筒鍔部2804が設けられ、本実施の形態では、天板26の孔2602には、充填筒鍔部2804が位置している。
【0011】
図6図7に示すように、天板26は、製品が封入される袋体の形状や大きさに応じて充填筒18やフォーマ16を簡単に交換できるように、孔2602の半部2602Aを有する天板本体26Aと、孔2602の残りの半部2602Bを有し天板本体26Aに対して着脱可能に取着される天板分割体26Bとで構成されている。
本実施の形態では、天板本体26Aと天板分割体26Bは共に1~5mm程度の厚さの鋼板からなり、プレス加工された板金製である。なお、天板本体26Aと天板分割体26Bの材料や製造方法には、従来公知の様々な材料や製造方法が採用可能であるが、板金製のものを用いるとコストダウンを図る上で有利となる。
【0012】
図10に示すように、天板本体26Aは平坦面で形成され、幅W1と長さL1とを有している。
孔2602の半部2602Aは、天板本体26Aの幅W1方向の中央部(中間部)で、かつ、天板本体26Aの長さL1方向の両端のうちの一方の端部寄りの箇所で一方の端部から離れた箇所に設けられている。
また、天板本体26Aには、孔2602の半部2602Aを一方の端部に開放させる欠部2604が設けられている。
図10(A)に示すように、欠部2604は、その幅W2が、一方の端部に向かって次第に大きくなる扇型状に形成され、一方の端部における天板本体26Aの幅方向に沿った欠部2604の幅W2は、天板本体26Aの幅W1よりも小さい寸法で形成されている。
孔2602の半部2602Aの縁の全周から上方に向けて均一の高さの第1起立壁2610が突設されている。
したがって、第1起立壁2610の内周面により孔2602の半部2602Aの内周面が形成されている。
【0013】
また、第1起立壁2610に連続し欠部2604の縁に沿って起立する均一高さの第3起立壁2612が突設され、第3起立壁2612は、第1起立壁2610よりも高さが低く形成されている。
第3起立壁2612は、直線状に延在しており、天板本体26Aの幅W1方向における第3起立壁2612間の距離は、すなわち欠部2604の幅W2は、一方の端部に向かって次第に大きくなる。
厳密には、孔2602の半部2602Aを平面視した場合、すなわち、第1起立壁2610を平面視した場合、図7に示すように、第1起立壁2610は、円弧部と、その円弧部の両端からその接線方向に延在する直線部とで形成され、平面した場合、この直線部に第3起立壁2612が連続している。
さらに、図10(B)、(C)に示すように、天板本体26Aの幅方向の両端および長さ方向の両端に位置する縁には下方に突設された垂れ壁2614が設けられている。
なお、天板本体26Aは従来公知の様々な構造によりフレーム14の一対の側板1404上に取り付けられ、一対の側板1404の上端間を連結している。
【0014】
図11に示すように、天板分割体26Bは、平坦面で形成され、天板本体26Aの幅W1方向に沿った幅W3と長さL1方向に沿った長さL3とを有し、幅W3と長さL3は天板本体26Aの幅W1と長さL1よりも小さい。
孔2602の残りの半部2602Bは、天板分割体26Bの長さL3方向の一端に設けられている。
天板分割体26Bは、長さL3方向の一端から他端に向けて幅W3が次第に大きくなる扇型状を呈し、天板本体26Aに取着された状態で欠部2604を閉塞するに足る形状、大きさで形成されている。
天板分割体26Bは、本実施の形態では、第3起立壁2612に載置された状態で欠部2604を確実に閉塞できるように、図4図6に示すように、天板本体26Aの幅W1方向において第3起立壁2612間の寸法よりも大きな寸法で形成されている。
【0015】
図7に示すように、天板分割体26Bの孔2602の残りの半部2602Bの半径は、天板本体26Aの孔2602の半部2602Aの半径よりも大きな寸法で形成されている。
孔2602の残りの半部2602Bの縁の全周から上方に向けて第2起立壁2620が突設されている。
したがって、第2起立壁2620の内周面により孔2602の残りの半部2602Bの内周面が形成されている。
図7図8図11(A)、(C)に示すように、第2起立壁2620の周方向の両端には、第2起立壁2620と同じ高さで孔2602の残りの半部2602Bの半径方向内側に向かって延在し第1起立壁2610の周方向の端部に当接可能な当接壁2622が設けられている、
天板分割体26Bは、第3起立壁2612に載置され、図4に示すように、ねじ2630やボルトにより第2起立壁2620の端面に取着される。したがって、図面には不図示であるが天板分割体26Bにはねじ挿通孔やボルト挿通孔が形成され、第2起立壁2620の端面にはねじ孔が形成されている。
なお、天板分割体26Bの天板本体26Aへの取り付けには、例えば、図4に示す天板本体26Aの長さ方向の一端の垂れ壁2614Aに対向させて天板分割体26Bの端部からから垂れ壁を設け、この垂れ壁に取着したマグネットを天板本体26Aの垂れ壁2614Aに吸着させることで天板分割体26Bを天板本体26Aに取り付けるなど、従来公知の様々な取り付け構造が採用可能である。
このように天板本体26Aに天板分割体26Bが取着された状態で、図8に示すように、第1起立壁2610と第2起立壁2620、当接壁2622は同一の高さとなり、また、図7に示すように、当接壁2622が第1起立壁2610の両端に当接することで第1起立壁2610、第2起立壁2620は周方向に隙間なく繋がり、また、孔2602の周囲において、天板本体26Aと天板分割体26Bは上下方向において隙間なく繋がる。
【0016】
次に、充填筒18の天板26への取り付けについて説明する。
まず、図3に示すように、天板分割体26Bを外した状態で、図5図9に示すように、天板本体26Aの孔2602の半部2602Aに充填筒本体28の上部を位置させる。
本実施の形態では、孔2602の半部2602Aに、すなわち、第1起立壁2610の内周面の内側に充填筒本体28の充填筒鍔部2804を位置させる。
次に、天板分割体26Bを天板本体26Aに取り付ける。
この場合には、図6図8に示すように、天板分割体26Bの孔2602の残りの半部2602Bを天板本体26Aの孔2602の半部2602Aに合わせ、両端の当接壁2622を第1起立壁2610の周方向の両端に当接して天板分割体26Bを第3起立壁2612に載置し、天板分割体26Bをねじ2630やボルトにより第3起立壁2612の端面に取着する。
これにより、図7図8に示すように、当接壁2622を含む第2起立壁2620の周方向の両側の箇所は第3起立壁2612に載置された状態で、当接壁2622が第1起立壁2610の周方向の端部に当接する。すなわち、第1起立壁2610と第2起立壁2620は上下方向の隙間および水平方向の隙間をあけることなく連続した状態で接続されることになる。
また、図5に示すように、充填筒本体28の充填筒鍔部2804は、第1起立壁2610の内周面と第2起立壁2620の内周面の内側に位置する。
【0017】
次に、ホッパ30のホッパ鍔部3004を第1起立壁2610と第2起立壁2620とに載置し、図4に示すように、ホッパ鍔部3004をねじ2632やボルトにより充填筒本体28の鍔部の上面に取り付ける。したがって、図面には不図示であるがホッパ鍔部3004にはねじ挿通孔やボルト挿通孔が形成され、充填筒鍔部2804にはねじ孔が形成されている。
なお、ホッパ鍔部3004を充填筒鍔部2804の上面に取り付けた状態で、図5に示すように、ホッパ鍔部3004は第1起立壁2610と第2起立壁2620とに載置された状態となっており、あるいはホッパ鍔部3004が第1起立壁2610と第2起立壁2620とを若干下方に押圧する状態となっている。
これにより充填筒18の天板26への取り付けが終了し、充填筒18を天板26から取り外す場合には前記と逆の操作が行われる。
【0018】
次に本発明の効果について説明する。
計量機6と製袋充填包装機8により製品が封入される袋体10の製造時、天板26上には、ホッパ30への製品投入時の製品のかけらや粉塵が落ち、それらかけらや粉じんは天板26上に溜まっていく。
そして、それらかけらや粉じんが天板26の下方に落下することを防止するため、エアガンにより天板26上の清掃が行なわれる。
この場合、図5に示すように、天板26の孔2602の周囲全周には第1起立壁2610と第2起立壁2620とが天板26から起立しており、かつ、ホッパ鍔部3004がそれら第1起立壁2610と第2起立壁2620とに載置されている。
すなわち、天板26の孔2602の周囲の空間は、第1起立壁2610と第2起立壁2620とホッパ鍔部3004とにより閉塞されている。
そのため、エアーで吹き飛ばされた製品のかけらや粉じんが孔2602に向かっても、孔2602の周囲に第1起立壁2610と第2起立壁2620が起立していることから、それらかけらや粉じんは孔2602から離れる方向に反射され吹き飛ばされる。
また、エアーにより舞い上がった製品のかけらや粉じんが上方から孔2602に侵入しようとしても、第1起立壁2610と第2起立壁2620にホッパ鍔部3004が載置されていることから、ホッパ鍔部3004によりそれらかけらや粉じんの孔2602への侵入が阻止される。
すなわち、天板26の清掃時、エアーで吹き飛ばされた製品のかけらや粉じんが、従来のように天板26の孔2602の内周面と充填筒18の外周面との間の隙間を通り、天板26の下方へ落下することを阻止する上で有利となる。
【0019】
また、本発明において、天板26を、孔2602の中心を通り天板本体26Aの幅W1方向を通る想像線上で2分し、天板分割体26Bを天板本体26Aと同一の幅W1を有する矩形板状に形成してもよい。
しかしながら本実施の形態のように、天板本体26Aに、天板本体26Aの幅W1よりも小さい寸法の幅W2で孔2602の半部2602Aを一方の端部に開放させる欠部2604を設け、天板分割体26Bを欠部2604を閉塞する形状、大きさで形成すると、天板分割体26Bの小型化、軽量化が図れる。
したがって、充填筒18やフォーマ16の交換時における天板分割体26Bの取り付け取り外しを簡単に行なえ、計量機6と製袋充填包装機8による袋体の製造作業の効率を高める上で有利となる。
また、欠部2604を孔2602の半部2602Aの直径を短辺とする長方形状に形成してもよいが、本実施の形態のように、欠部2604を天板本体26Aよりも小さい幅W2の扇型状に形成すると、充填筒18の孔2602の半部2602Aへの装脱を簡単に行なえるため、充填筒18やフォーマ16の交換作業を簡単に行なう上で有利となり、また、天板分割体26Bの小型化、軽量化を図る上でより有利となり、計量機6と製袋充填包装機8による製品が封入される袋体の製造作業の効率を高める上でより有利となる。
【0020】
また、本発明において欠部2604の縁に沿って起立する第3起立壁2612は省略してもよい。
しかしながら本実施の形態のように第3起立壁2612を設けると、天板26の清掃時、エアーで吹き飛ばされた製品のかけらや粉じんが欠部2604に向かっても、欠部2604の縁には第3起立壁2612が起立しているので、それらかけらや粉じんは欠部2604から離れる方向に反射され吹き飛ばされる。
したがって、平坦な天板分割体26Bを平坦な天板本体26Aに載置する場合に比べ、天板分割体26Bと天板本体26Aとの合せ部から欠部2604への侵入を阻止する上で有利となる。
この場合、図12に示すように、天板分割体26Bを、天板分割体26Bの幅方向の両側から垂設され天板分割体26Bが第3起立壁2612に載置された状態で第3起立壁2612に対向する垂れ壁2624を含んで構成すると、天板26の清掃時、エアーで吹き飛ばされた製品のかけらや粉じんが、天板分割体26Bと第2起立壁2620とが合された箇所に直接向かうことが垂れ壁2624により阻止されるため、天板分割体26Bと天板本体26Aとの合せ部から欠部2604への侵入を阻止する上でより有利となる。
【0021】
また、本発明において当接壁2622は省略してもよい。
例えば、天板本体26Aと天板分割体26Bとを共に鋳物で形成し、あるいは、合成樹脂を用いて型により一体成形した場合、天板本体26Aに天板分割体26Bを取り付けると、天板本体26Aの第1起立壁2610と天板分割体26Bの第2起立壁2620とにより連続した円筒状の壁部が形成され、また、第1起立壁2610の両端と第2起立壁2620の両端とは精度良く合わされ、当接壁2622は不要となる。
しかしながら、コストダウンを図るため、鋼板を用いて天板本体26Aと天板分割体26Bとをプレス加工で形成すると、鋳物や型成形されたものに比べて高い精度で形成することができず、第1起立壁2610の両端と第2起立壁2620の両端とを精度良く合わせることができないことが考えられる。
第1起立壁2610の両端と第2起立壁2620の両端とを合わせることができないと、その隙間からエアーで吹き飛ばされた製品のかけらや粉じんが孔2602に侵入してしまう。
【0022】
そこで、本実施の形態では、予め、天板分割体26Bの孔2602の残りの半部2602Bを、天板本体26Aの孔2602の半部2602Aの半径よりも大きな寸法の半径で形成するようにした。
そして、第2起立壁2620の周方向の両端に、第2起立壁2620と同じ高さで孔2602の残りの半部2602Bの半径方向内側に向かって延在し第1起立壁2610の周方向の端部に当接可能な当接壁2622を設けた。
このようにすることで第1起立壁2610、第2起立壁2620の半径や形状の寸法誤差を、当接壁2622を第1起立壁2610の周方向の端部に当接することで吸収する。
すなわち、第1起立壁2610の周方向の両端と第2起立壁2620の周方向の両端との間に当接壁2622を介在させ、第1起立壁2610、第2起立壁2620にプレス加工時の寸法誤差が含まれていても、第1起立壁2610と第2起立壁2620を連続状に繋げるようにしている。
そのため、天板26の清掃時にエアーで吹き飛ばされた製品のかけらや粉じんの孔2602への侵入を阻止しつつ、コストダウンを図る上で有利となる。
【符号の説明】
【0023】
6 計量機
6002 製品投入用ホッパ
8 製袋充填包装機
10 袋体
12 本体部
14 フレーム
1402 底枠
1404 側板
1410 ブラケット1410
1412 下支持板
1414 支柱
1416 上支持板
16 フォーマ
18 充填筒
20 フィルム送り機構
2002 ベルト・プーリ機構
22 縦シール装置
24 横シール装置
26 天板
26A 天板本体
26B 天板分割体
2602 孔
2602A 孔の半部
2602B 孔の残りの半部
2604 欠部
2610 第1起立壁
2612 第3起立壁
2614、2614A 垂れ壁
2620 第2起立壁
2622 当接壁
2624 垂れ壁
2630,2632 ねじ
28 充填筒本体
2802 通路
2804 充填筒鍔部
30 ホッパ
3002 ホッパ本体
3004 ホッパ鍔部
図1
図2
図3
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図10
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図12