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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-17
(45)【発行日】2023-10-25
(54)【発明の名称】自動植物成長システム
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20231018BHJP
【FI】
A01G7/00 601A
A01G7/00 603
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021504168
(86)(22)【出願日】2019-07-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019043024
(87)【国際公開番号】W WO2020023504
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-07-22
(31)【優先権主張番号】62/701,908
(32)【優先日】2018-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521029368
【氏名又は名称】ヘリポニックス、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マッセイ、スコット
(72)【発明者】
【氏名】ボール、アイバン
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/068042(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/138075(WO,A1)
【文献】特開2014-103958(JP,A)
【文献】国際公開第2017/194502(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0137727(KR,A)
【文献】特表2017-528130(JP,A)
【文献】特表2017-527269(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動植物成長システム内に置かれた植物に成長環境を提供するためのシステムであって、
少なくとも1つの光源であって、前記少なくとも1つの光源が、前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物を前記少なくとも1つの光源に露出するために前記自動植物成長システム内に置かれ、前記植物の光合成を誘発するために光を生成するように構成された、少なくとも1つの光源と、
コントローラであって、
成長パラメータのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの対応する成長閾値を超えて逸脱したかどうかを判定するために、前記植物に関連した複数の前記成長パラメータを監視することであって、前記成長パラメータのそれぞれが、前記植物の成長ステータスに相当し、前記植物の前記成長ステータスが、前記成長パラメータのうちの少なくとも1つが前記少なくとも1つの対応する成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、監視すること
前記成長パラメータのうちの前記少なくとも1つが前記成長閾値のうちの前記少なくとも1つを超えて逸脱したときに、複数の環境パラメータのうちの少なくとも1つの環境パラメータを自動的に調節することであって、前記環境パラメータのそれぞれが、前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物の前記成長環境に影響を及ぼす、調節すること
を行うように構成されたコントローラと
を備え
前記コントローラが、光合成成長パラメータが光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、前記光合成成長パラメータを前記光合成成長閾値内に戻すために、前記光合成成長パラメータに基づいて各光源の光強度を自動的に調節することであって、前記植物の前記成長ステータスが、各光源によって放たれた前記光強度により、前記光合成成長パラメータが前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、調節することを行うようにさらに構成され、
前記コントローラが、前記植物に関連した日積算光量(DLI)が前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、前記光合成成長パラメータを前記光合成成長閾値内に戻すために、前記自動植物成長デバイスに含まれる植付け列の回転スピードを自動的に調節することを行うようにさらに構成される、自動植物成長システム。
【請求項2】
前記コントローラが、
前記光合成成長パラメータが前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、前記光合成成長パラメータを前記光合成成長閾値内に戻すために、前記光合成成長パラメータに基づいて各光源のスペクトルを自動的に調節することであって、前記植物の前記成長ステータスが、各光源によって放たれた前記スペクトルにより、前記光合成成長パラメータが前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、調節すること
を行うようにさらに構成される、請求項に記載の自動植物成長システム。
【請求項3】
前記コントローラが、
前記植物のpH成長パラメータがpH成長閾値を超えて逸脱したときに、前記pH成長パラメータを前記pH成長閾値内に戻すために、前記自動植物成長システムの前記pH環境パラメータをリアル・タイムに調節するために、前記自動植物成長システムの前記成長環境の前記pHを自動的に調節することであって、前記植物の前記成長ステータスが、前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物の前記成長環境の前記pHにより、前記pH成長パラメータが前記pH成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、調節すること
を行うようにさらに構成される、請求項に記載の自動植物成長システム。
【請求項4】
前記自動植物成長システムのリアル・タイムのCO環境パラメータを測定するように構成されたCOセンサであって、前記CO環境パラメータが、前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物の前記成長環境のCOを含む、COセンサ
をさらに備える、請求項1に記載の自動植物成長システム。
【請求項5】
前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物を赤外線(IR)画像化システムに露出するために、前記自動植物成長システム内に置かれ、IR光を放って、前記植物を前記IR光に露出すること、及び前記植物から反射して前記IR画像化システムに戻った前記IR光を検出することを行うように構成された、IR画像化システム
をさらに備える、請求項1に記載の自動植物成長システム。
【請求項6】
前記コントローラが、前記植物から反射して前記IR画像化システムに戻った前記IR光に基づいて、前記成長パラメータのそれぞれが、前記対応する成長閾値のそれぞれを超えて逸脱したかどうかを判定するようにさらに構成される、請求項に記載の自動植物成長システム。
【請求項7】
前記コントローラが、
前記植物の光吸収成長パラメータが光吸収成長閾値を超過したかどうかを判定することであって、前記光吸収成長パラメータが、前記植物の光吸収成長パラメータを超過する前記少なくとも1つの光源によって放たれたときに前記植物によって吸収された光の量を含む、判定することと、
前記光吸収成長パラメータが前記光吸収成長閾値を超過したときに前記少なくとも1つの光源を自動的に不活性化することであって、前記植物によって吸収される必要がある光の前記量が、前記光吸収成長パラメータが前記光吸収成長閾値を超過したときに満たされ、これにより、前記自動植物成長システムによって消費されるエネルギーを節約するために前記複数の光を不活性化することができる、不活性化することと
を行うようにさらに構成される、請求項に記載の自動植物成長システム。
【請求項8】
前記自動植物成長システム内に置かれ、スペクトル範囲内の前記植物の画像をキャプチャするように構成された、マルチスペクトル画像化システム
をさらに備える、請求項1に記載の自動植物成長システム。
【請求項9】
前記コントローラが、
前記マルチスペクトル画像化システムによってキャプチャされた前記スペクトル範囲内の前記植物の前記画像に基づいて、栄養摂取成長パラメータが栄養素成長閾値を超えて逸脱したかどうかを自動的に判定することであって、前記スペクトル範囲内の前記植物のキャプチャされた前記画像が、前記植物によって必要とされる各栄養素が前記栄養素成長閾値から逸脱したかどうかを識別する、判定すること
を行うようにさらに構成される、請求項に記載の自動植物成長システム。
【請求項10】
前記自動植物成長システム内に置かれ、
一定期間にわたって、前記自動植物成長システム内で前記植物が回転している間、前記植物の各部分の画像をキャプチャすることと、
タイム・ラプス映像を提供するために一緒にまとめられた前記一定期間の、前記自動植物成長システム内で前記植物が回転している間の前記植物の各部分のキャプチャされた前記画像のそれぞれを含む前記タイム・ラプス映像を生成することであって、前記タイム・ラプス映像が、前記一定期間にわたる前記植物の前記成長ステータスを表示する、生成すること
を行うように構成された、ローテーション・カメラ
をさらに備える、請求項に記載の自動植物成長システム。
【請求項11】
自動成長システム内に置かれた植物に成長環境を提供するための方法であって、
少なくとも1つの光源によって前記植物の光合成を誘発するために光を生成するステップであって、前記少なくとも1つの光源が、前記自動植物成長システム内の前記植物を前記少なくとも1つの光源に露出するために前記自動植物成長システム内に置かれる、ステップと、
成長パラメータのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの対応する成長閾値を超えて逸脱したかどうかを判定するために、前記植物に関連した複数の前記成長パラメータを監視するステップであって、前記成長パラメータのそれぞれが、前記植物の成長ステータスに相当し、前記植物の前記成長ステータスが、前記成長パラメータのうちの少なくとも1つが前記少なくとも1つの対応する成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、ステップと、
前記成長パラメータのうちの前記少なくとも1つが前記成長閾値のうちの前記少なくとも1つを超えて逸脱したときに、複数の環境パラメータのうちの少なくとも1つの環境パラメータを自動的に調節するステップであって、前記環境パラメータのそれぞれが、前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物の前記成長環境に影響を及ぼす、ステップと
を含み、
光合成成長パラメータが光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、前記光合成成長パラメータを前記光合成成長閾値内に戻すために、前記光合成成長パラメータに基づいて各光源の光強度を自動的に調節するステップであって、前記植物の前記成長ステータスが、各光源によって放たれた前記光強度により、前記光合成成長パラメータが前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、ステップ
をさらに含み、
前記植物に関連した日積算光量(DLI)が前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、前記光合成成長パラメータを前記光合成成長閾値内に戻すために、前記自動植物成長デバイスに含まれる植付け列の回転スピードを自動的に調節するステップをさらに含む、方法。
【請求項12】
前記光合成成長パラメータが前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、前記光合成成長パラメータを前記光合成成長閾値内に戻すために、前記光合成成長パラメータに基づいて各光源のスペクトルを自動的に調節するステップであって、前記植物の前記成長ステータスが、各光源によって放たれた前記スペクトルにより、前記光合成成長パラメータが前記光合成成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、ステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記植物のpH成長パラメータがpH成長閾値を超えて逸脱したときに、前記pH成長パラメータを前記pH成長閾値内に戻すために、前記自動植物成長システムの前記pH環境パラメータをリアル・タイムに調節するために、前記自動植物成長システムの前記成長環境の前記pHを自動的に調節するステップであって、前記植物の前記成長ステータスが、前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物の前記成長環境の前記pHにより、前記pH成長パラメータが前記pH成長閾値を超えて逸脱したときに減少する、ステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記自動植物成長システムのリアル・タイムのCO環境パラメータをCOセンサによって測定するステップであって、前記CO環境パラメータが、前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物の前記成長環境のCOを含む、ステップ
をさらに含む、請求項13に記載の自動植物成長システム。
【請求項15】
前記自動植物成長システム内に置かれた前記植物を赤外線(IR)画像化システムに露出するために、前記自動植物成長システム内に置かれた前記IR画像化システムによって、前記植物をIR光に露出するために前記IR光を放つステップと、
前記植物から反射して前記IR画像化システムに戻った前記IR光を検出するステップと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記植物から反射して前記IR画像化システムに戻った前記IR光に基づいて、前記成長パラメータのそれぞれが、前記対応する成長閾値のそれぞれを超えて逸脱したかどうかを判定するステップ
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記植物の光吸収成長パラメータが光吸収成長閾値を超過したかどうかを判定するステップであって、前記光吸収成長パラメータが、前記植物の光吸収成長パラメータを超過する前記少なくとも1つの光源によって放たれたときに前記植物によって吸収された光の量を含む、ステップと、
前記光吸収成長パラメータが前記光吸収成長閾値を超過したときに前記複数の光を自動的に不活性化するステップであって、前記植物によって吸収される必要がある光の前記量が、前記光吸収成長パラメータが前記光吸収成長閾値を超過したときに満たされ、これにより、前記自動植物成長システムによって消費されるエネルギーを節約するために前記複数の光を不活性化することができる、ステップと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記自動植物成長システム内に置かれたマルチスペクトル画像化システムによって、スペクトル範囲内の前記植物の画像をキャプチャするステップ
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記マルチスペクトル画像化システムによってキャプチャされた前記スペクトル範囲内の前記植物の前記画像に基づいて、栄養摂取成長パラメータが栄養素成長閾値を超えて逸脱したかどうかを自動的に判定するステップであって、前記スペクトル範囲内の前記植物のキャプチャされた前記画像が、前記植物によって必要とされる各栄養素が前記栄養素成長閾値から逸脱したかどうかを識別する、ステップ
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記自動植物成長システム内に置かれたローテーション・カメラによって、一定期間にわたって、前記自動植物成長システム内で前記植物が回転している間、前記植物の各部分の画像をキャプチャするステップと、
タイム・ラプス映像を提供するために一緒にまとめられた前記一定期間の、前記自動植物成長システム内で前記植物が回転している間の前記植物の各部分のキャプチャされた前記画像のそれぞれを含む前記タイム・ラプス映像を生成するステップであって、前記タイム・ラプス映像が、前記一定期間にわたる前記植物の前記成長ステータスを表示する、ステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年7月23日に出願の米国仮出願第62/701,908号の利益を主張し、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、成長環境を植物に提供することに関し、詳細には、成長環境を植物に提供する自動植物成長システムに関する。
【背景技術】
【0003】
住宅地区における従来の家庭園芸は、食品砂漠が人口密集地域における生鮮食品の利用を制限するのに応じて、近年、発展してきた。かなり多くの消費者が、鮮度が増した農産物を提供するために生鮮食品及びハーブを地元で栽培すること、並びに、食料雑貨店によって加えられる防腐剤及び化学物質への曝露を減らすことを要請している。これらの従来の菜園は、大量の土地を必要としないが、従来の菜園は、農産物を適切に栽培するために従来の菜園に土地が割り当てられることを必要とする。都市部において、このような土地は、割増価格が必要になり、おそらく、従来の菜園以外の用途に割り当てられる。さらに、従来の菜園の地理的な位置の地域気候の制約が、異なる季節の中では栽培できるが、一年中栽培できない農産物の品目の種類をさらに限定する。
【0004】
世界人口は、グローバルな食品需要を満たす能力を悪化させつつ、増加し続けている。飲料水と農地の供給は、両方、変わりやすい気象条件にさらされるが、人口の増加によって住宅が建設されるにつれて、世界的に縮小し続け、結果として、食品価格を徐々に上昇させる。従来のハイドロポニック・システムは、水平栽培アプローチを組み込んでいるが、水平栽培アプローチは、従来のハイドロポニック・システムの占有面積に対する農産物の収穫量を減少させてきており、従来のハイドロポニック・システムが占める空間の量をさらに悪化させている。
【0005】
さらに、従来のハイドロポニック・システムは、ハイドロポニック栄養溶液を農産物に循環させるポンプの大規模な組立てを必要とし、農産物の発根を防ぐために、十分な量の溶存酸素でハイドロポニック栄養溶液を空気にさらすためのエネルギー負荷の大きなブロアも必要とする。これらのさらなる従来のポンプ及びブロアは、従来のハイドロポニック・システムの電力消費量の著しい増加を誘発し、このような従来のシステムのユーザによって達成される投資利益率を著しく減少させる。さらに、このような従来のハイドロポニック・システムは、水及び栄養素を農産物に効率的に分配することができず、増加した電力消費量に関連した費用の他に、維持費を増加させてきた。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付の図面を参照しながら本開示の実施例を説明する。図面では、同様の参照番号は、同一の又は機能的に類似の要素を示す。追加として、参照番号の一番左の桁は、典型的には、参照番号が最初に現れる図面を識別する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の例示的実施例による、植物の成長を支援するために組み込むことができる自動植物成長構成の概略図である。
図2】本開示の例示的実施例による、自動植物成長システムに含まれる様々な監視構成要素によって提供された様々な成長パラメータをコントローラが監視する自動植物成長制御構成のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照して、本開示と一致した例示的実施例を示す。「1つの例示的実施例」、「例示的実施例」、「実例の例示的実施例」等への詳細な説明における参照は、説明される例示的実施例が、特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、あらゆる例示的実施例が、特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含み得るわけではないことを示す。その上、このような句は、同じ例示的実施例を必ずしも参照していない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性が例示的実施例とともに説明され得るとき、明示的に説明されても、されてなくても、他の例示的実施例とともに、このような特徴、構造、又は特性をもたらすことが、当業者の知識内にある。
【0009】
本明細書で説明される例示的実施例は、例証のために提供されるが、限定的なものではない。他の例示的実施例が可能であり、本開示の精神及び範囲内で例示的実施例への修正が行われてもよい。したがって、詳細な説明は、本開示を限定するためのものではない。むしろ、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ定義される。
【0010】
本開示の実施例は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はその任意の組合せで実装することができる。本開示の実施例は、機械可読媒体によって適用される命令としても実装することができ、命令は、1つ又は複数のプロセッサで読み込むこと及び実行することができる。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティング・デバイス)が読み込める形で情報を記憶又は伝送するための任意のメカニズムを含むことができる。例えば、機械可読媒体は、リード・オンリ・メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、磁気ディスク・ストレージ媒体、ソリッド・ステート・ドライブ、光ストレージ媒体、フラッシュ・メモリ・デバイス、電気、光、音響、又は他の形式の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)などを含むことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェア・ルーチン、及び命令は、一定のアクションを実施するものとして本明細書で説明されることがある。それでも、このような説明は便宜的なものにすぎず、このようなアクションは、実際には、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令等を実行するコンピューティング・デバイス、プロセッサ、コントローラ、又は他のデバイスから生じることを理解されたい。
【0011】
この議論のために、論じられる様々な構成要素のそれぞれをモジュールとみなすことができ、用語「モジュール」は、少なくとも1つのソフトウェア、ファームウェア、及びハードウェア(1つ又は複数の回路、マイクロチップ、若しくはデバイス、又はその任意の組合せなど)、並びにその任意の組合せを含むものと理解されたい。さらに、各モジュールは、実際のデバイス内に1つ又は2つ以上の構成要素を含むことができ、説明されるモジュールの一部を形成する各構成要素は、モジュールの一部を形成する他の任意の構成要素と協調して又は独立して機能できることが理解されよう。逆に、本明細書で説明される複数のモジュールは、実際のデバイス内の単一の構成要素を表すこともある。さらに、モジュール内の構成要素は、単一のデバイス内にあってもよく、又は、有線若しくはワイヤレスの手法で複数のデバイス間に分散されてもよい。
【0012】
例示的実施例の以下の詳細な説明は、当業者の知識を適用することによって、過度の実験がなくても、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な用途のためにこのような例示的実施例を、他人が容易に修正及び/又は適合させることができる本開示の全体的な性質をとても完全に明らかにする。したがって、このような適合及び修正は、本明細書で提示される教示及び指導に基づく例示的実施例の趣旨及び複数の均等物に含まれることを意図するものである。本明細書における専門語又は専門用語は、本明細書における教示の観点から、本明細書の専門用語又は専門語が当業者によって解釈されることになるように、限定のためではなく、説明のためのものであることを理解されたい。
【0013】
システムの全体像
図1は、植物の成長を支援するために組み込むことができる自動植物成長構成の概略図を示す。植物は、自動植物成長システム110内に置くことができる。自動植物成長システム110は、植物の成長中の特定の期間における植物の固有の要求に基づいて、植物の成長環境が影響を受け、及び/又は修正され得るように、自動植物成長システム110内に置かれた植物に成長環境を提供することができる。自動植物成長システム110は、単一の植物、いくつかの植物、互いに種が異なる植物、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意の量の植物及び/若しくは植物の組合せに成長環境を提供することができる。議論を容易にするために、下記の議論の全体にわたって、単一の植物を参照する。
【0014】
例えば、自動植物成長システム110は、自動植物成長システム内に置かれた植物を少なくとも1つの光源に露出するための、自動植物成長システム110内に置かれた少なくとも1つの光源を含むことができる。少なくとも1つの光源は、次に、光を生成して、植物内の光合成を誘発することができる。そうすることで、自動植物成長システム110は、自動植物成長システム110に収納された植物に固有の光合成の発生源を植物に提供する成長環境を植物に提供する。結果として、植物は、植物の要求を満たすために、太陽などの一般的な光源を求めて探索及び/又は奮闘する必要がない。むしろ、自動植物成長システム110に収納された植物に固有の要求に基づいて、少なくとも1つの光源の光強度を調節することができ、これにより、植物に固有の成長環境を提供する。
【0015】
植物の成長中の特定の期間における植物の固有の要求に基づいて、影響を受け、及び/又は修正され得る植物の成長環境を提供する際、コントローラ120は、植物に関連した複数の成長パラメータを監視して、成長パラメータのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの対応する成長閾値を超えて逸脱したかどうかを判定することができる。成長パラメータのそれぞれは、植物の成長ステータスについての指標を提供し、植物の成長ステータスは、成長パラメータのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの対応する成長閾値を超えて逸脱したときに減少する。植物が健康に育つために十分に満たすべき、植物に固有の様々な成長パラメータがあってもよく、これらの様々な成長パラメータは、植物、及び、特定の期間に自動植物成長システム110によって提供された成長環境に植物がどのように反応するかに基づいて、可変的に変化し得る。
【0016】
植物に関連した成長パラメータは、植物の成長に固有のパラメータであり、調節及び/又は変更されると、植物の成長に影響を及ぼす可能性がある。植物の成長ステータスは、指定の期間における植物の成長のステータスであってもよい。指定の期間における植物に関連した成長パラメータに基づいて、植物の成長ステータスは、健康に育っていくことがあるが、弱っていくこと及び/又は維持していることもある。植物の成長パラメータの調節及び/又は変更は、植物の成長ステータスに直接の影響を及ぼす。
【0017】
例えば、典型的な植物は、cから炭水化物を生成して成長し続けるために、光合成を必要とする。さらに、典型的な植物は、光源に露出されると、光合成を誘発する。植物が露出される光強度を調節及び/又は変更すると、植物の成長ステータスも影響を受ける。植物の成長ステータスは、十分な光合成を誘発し、十分な炭水化物を生成して成長するために、植物が十分な光強度に露出されないと、阻害される。それでも、植物が光強度への露出過多を受け、光強度への露出過多により、植物の成長ステータスが損なわれ始める手前の、植物が露出され得る光強度の最大量もある。したがって、植物の光源の光強度への最適な露出が、植物の成長ステータスを維持するために、植物によって必要とされる。結果として、植物の成長パラメータの実例は、植物が露出される光強度によって影響を受ける光合成成長パラメータである。植物の成長パラメータの他の実例は、温度、湿度、pH、光吸収、電気伝導度、CO、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、植物の成長ステータスに影響を及ぼす他の任意のタイプの成長パラメータを含むがこれらに限定されなくてもよい。
【0018】
植物の成長ステータスは、成長パラメータについての対応する成長閾値を超えて、植物に関連した成長パラメータが逸脱したときに植物の成長ステータスが減少するような悪影響を受けることがある。植物の成長ステータスは、植物に関連した成長パラメータが、成長パラメータについての対応する成長閾値内にとどまっているときに、健康に育つ可能性がある。それでも、植物の成長ステータスは、成長パラメータが、成長パラメータについての対応する成長閾値から逸脱したときに、悪影響を受ける可能性がある。例えば、植物の成長ステータスは、植物の光合成成長パラメータが、光合成成長閾値内にとどまっているときに、健康に育つ可能性がある。光合成成長閾値は、結果として植物の成長ステータスが悪影響を受ける光強度に、確実に植物が過度に露出されないようにしつつ、確実に光合成を誘発し、十分な炭水化物を生成して成長するのに十分な光強度に、確実に植物が露出されるようにするための、植物が露出されてもよい光強度の閾値であってもよい。植物に関連した成長パラメータのそれぞれについての成長閾値の他の実例は、温度成長閾値、湿度成長閾値、pH成長閾値、光吸収成長閾値、栄養摂取成長閾値、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、対応する成長パラメータが逸脱した場合に、植物の成長ステータスに影響を及ぼす他の任意のタイプの成長閾値を含むことができるが、これらに限定されない。
【0019】
コントローラ120は、成長パラメータのうちの少なくとも1つが、成長閾値のうちの少なくとも1つを超えて逸脱したときに、複数の環境パラメータのうちの少なくとも1つの環境パラメータを自動的に調節することができる。環境パラメータのそれぞれは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境に影響を及ぼす。上述のように、コントローラ120は、成長パラメータのそれぞれを監視して、成長パラメータのいずれかが、対応する成長閾値を超えて逸脱したかどうかを判定することができる。コントローラ120は、成長パラメータのそれぞれを監視することに限定されない。成長パラメータのそれぞれを監視すること、及び、成長パラメータのそれぞれのステータス更新を行うこと、及び、成長パラメータのうちの1つが、対応する成長閾値から逸脱したときに警告を生成することに加えて、コントローラ120は、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境に影響を及ぼす適切な環境パラメータを自動的に調節することもできる。
【0020】
例えば、コントローラ120は、植物が十分な光合成を誘発し、十分な炭水化物を生成して成長するのに必要な光合成成長閾値を下回る光強度に植物が露出され、これにより、植物の成長ステータスに悪影響を及ぼすような光合成成長閾値を超えて光合成成長パラメータが逸脱したとき、植物が露出される自動成長植物システム110内に置かれた少なくとも1つの光源の光強度を自動的に調節することができる。植物が露出される光強度を監視すること、及び、植物が露出される光強度のステータスを提供すること、及び、十分な炭水化物を生成して成長するには不十分な光強度に植物が露出されているという警告を生成することに加えて、コントローラ120は、十分な炭水化物を生成して成長するのに十分な光強度に植物が自動的に露出されるように、少なくとも1つの光源の光強度を自動的に調節することもできる。そうすることで、コントローラ120は、植物に関連した光合成成長パラメータが、光合成成長閾値内に増加して戻るように、少なくとも1つの光源の光強度を自動的に調節することができる。植物のための成長環境に関連した環境パラメータの他の実例は、温度環境パラメータ、湿度環境パラメータ、pH環境パラメータ、光吸収成長パラメータ、栄養摂取成長パラメータ、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、対応する成長パラメータが逸脱した場合、植物の成長ステータスに影響を及ぼす他の任意のタイプの成長閾値を含むことができるがこれらに限定されない。
【0021】
そうすることで、コントローラ120は、自動植物成長システム110によって提供されるような、植物の成長環境に影響を及ぼす環境パラメータのそれぞれを動的に調節して、植物に関連した成長パラメータのそれぞれが、対応する成長閾値内に確実にとどまるようにすることができる。従来、ユーザは、植物の成長ステータスに悪影響を及ぼしている成長パラメータのそれぞれを識別するだけでなく、その後、成長パラメータが、対応する成長閾値内に推移して戻るように、植物の適切な環境パラメータを手動で調節することもユーザが要求されるような、自分の植物の成長ステータスについての自分自身の知識に頼る必要がある。それでも、ユーザによる環境パラメータの何らかの手動調節は、成長パラメータを他の方向に動かすことがあるので、成長パラメータは、もう一度、対応する成長閾値から外れ、植物の成長ステータスに悪影響を及ぼす。例えば、ユーザは、炭水化物の生成を刺激して成長させるために、より高い光強度に植物が露出されるべきであることを正しく識別することができるが、ユーザは、その後、植物が著しく高い光強度に露出され、増加した光強度によって植物が弱る原因になるような成長閾値を超えて光強度を増加させるように光強度を手動で調節することがある。
【0022】
植物の成長ステータスについてユーザに自分自身の知識に頼らせるのではなく、コントローラ120は、成長パラメータのそれぞれを監視し、次に、適切な環境パラメータのそれぞれを動的に調節して、植物に関連した成長パラメータのそれぞれが、対応する成長閾値内に確実にとどまるようにすることができる。成長パラメータには、対応する成長閾値内に成長パラメータが確実にとどまるようにするために調節されるだけでなく、適切に調節されるべき適切な環境パラメータを監視及び識別することが難しいものもいくつかある。さらに、いくつかの成長パラメータは、成長パラメータが、しばしば、対応する成長閾値から逸脱し、監視及び動的調節を増やす必要があるという点で、慎重さを増加させてきた可能性がある。コントローラ120は、成長パラメータを監視すること、及び、成長パラメータのステータスを提供すること、及び、対応する成長閾値から成長パラメータが逸脱したときに警報を生成することができるだけでなく、ユーザがそうする必要がなくなるように、適切な環境パラメータを動的に調節して、対応する成長閾値内に成長パラメータが確実にとどまるようにすることもできる。したがって、植物の成長ステータスを向上させ、健康に育て続けることができ、これにより、向上した実績をユーザに提供する。
【0023】
1つの実施例では、自動植物成長システム110は、エアロポニック・システムであってもよい。また、自動植物成長システム110は、ハイドロポニック・システムであってもよい。また、自動植物成長システム110は、アクアカルチャ、ミスト・ポニックス、高圧エアロポニックス、ロータリ・エアロポニックス、コンテナ農場、栽培ボックス、環境制御型農業(CEA:controlled environmental agriculture)、ハイドロカルチャ、ウォータ・カルチャ、ソリューション・カルチャ、土のいらないガーデニング(soil less gardening)、閉鎖生態系生命維持システム(controlled ecological life support system)、生物再生生命維持システム(bioregenerative life support system)、連続フロー・ソリューション・カルチャ(continuous-flow solution culture)、ミスト栄養溶液、エアロゾル栄養溶液、フォグポニックス、受動型地下灌漑(passive sub-irrigation)、ロータリ・ハイドロポニックス、ロータリ・エアロポニックス、リビング・アプライアンス、栽培室、オーガノポニックス、ゼリスケーピング、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意のタイプの植物成長システムであるシステムであってもよい。
【0024】
コントローラ120は、他のデバイスと電子的に通信することができるデバイスであってもよい。コントローラ120の実例は、携帯電話、スマートフォン、ワークステーション、携帯型コンピューティング・デバイス、ラップトップ若しくはデスクトップ・コンピュータなどの他のコンピューティング・デバイス、コンピュータのクラスタ、リモート・クラウド・サービス、セット・トップ・ボックス、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意の適切な電子デバイスを含むことができる。
【0025】
コントローラ120は、ユーザ・インターフェース130を介して自動植物成長システム110と対話する能力をユーザに提供することができる。コントローラ120は、ユーザ・インターフェース130を介して、植物の成長ステータス、及び、対応する成長閾値についての成長パラメータのステータスを介して、ユーザに通信することができる。成長パラメータが、対応する成長閾値内にあるかどうかについて成長パラメータのそれぞれを監視する際、コントローラ120は、ユーザ・インターフェース130を介して、この監視のステータスをユーザに提供することができる。1つの実施例では、ユーザは、植物の成長ステータス、及び、成長パラメータのステータス、及び、対応する成長閾値の監視のステータスを、コントローラ120が、ネットワーク150を介してユーザ・インターフェース130にこのようなデータを通信することによってユーザに通信できるように、ネットワーク150を介して、ユーザ・インターフェース130と対話することができる。ユーザは、次に、ユーザ・インターフェース130を利用し、ネットワーク150を介してコントローラ120と対話する。コントローラ120は、対応する成長閾値から成長パラメータが逸脱したときに警報を生成し、ネットワーク150を介してユーザ・インターフェース130に通信されると、ユーザ・インターフェース130を介してユーザの注目を得ることもできる。コントローラ120は、生成された警報をユーザに示すことができる、LEDなどの自動植物成長システム上に置かれたインジケータを介して、このような警報をユーザに通信することもできる。ユーザは、ユーザ・インターフェース130を介して自動植物成長システム110を手動で利用することもできる。ユーザ・インターフェース130は、タッチ・スクリーン・ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)画面、RGB LED、ウェブサイト・アプリケーション、及び/若しくは、ネットワーク150を介してユーザによってアクセスされるモバイル・アプリケーション、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意のタイプのディスプレイを含むがこれらに限定されない任意のタイプの表示デバイスであってもよい。
【0026】
コントローラ120が、植物の成長パラメータのそれぞれを監視して、対応する成長閾値から成長パラメータが逸脱したかどうかを判定すると、また、コントローラ120が、自動植物成長システム110の環境パラメータを自動的に調節すると、コントローラ120は、成長パラメータ・サーバ140に植物データをストリームすることができ、植物データは、成長パラメータ・データベース170に格納される。植物データは、植物に、及び、コントローラ120が植物の成長パラメータを監視することに、及び、対応する成長閾値内に成長パラメータが確実にとどまるようにするためにコントローラ120が実行できる環境パラメータの調節に、関連した任意のタイプのデータである。したがって、植物データは、肯定的及び/又は否定的に植物の成長ステータスに影響を及ぼし得る植物の成長ステータスに関連した任意のタイプのデータであり、コントローラ120及び/又は他の任意のコントローラが環境パラメータを自動的に調節して、対応する成長閾値内に成長パラメータが確実にとどまるようにするのを支援するために、コントローラ120、及び/又は、他の任意の自動植物成長システムに関連した他の任意のコントローラによって、将来、組み込まれる可能性がある。
【0027】
例えば、自動植物成長システム110に含まれる植物は、トマトの木であってもよい。コントローラ120は、次に、光合成の誘発を強化して、トマトの木によって生成された炭水化物の量を最適化して、光合成成長閾値内に光合成成長パラメータが確実にとどまるようにするために、変動する期間に、及び、トマトの木の各部分が露出されるトマトの木の回転に基づいて、自動植物成長システム110に含まれる各光源の光強度を自動的に調節することができる。コントローラ120は、次に、各期間、トマトの木の各部分が露出される光強度の規模を植物データが含むことができるように、トマトの木の回転に基づくだけでなく、この植物がトマトの木であることを含む植物データ、及び、コントローラ120がトマトの木を露出した、各期間の各光強度の規模をストリームすることができる。コントローラ120は、この植物データを成長パラメータ・サーバ140にストリームし、成長パラメータ・データベース170に格納することができる。
【0028】
コントローラ120、及び、他の任意の自動植物成長システムに関連した他の任意のコントローラは、植物データを成長パラメータ・サーバ140に連続的にストリームし、成長パラメータ・データベース170に格納することができる。そうすることで、成長パラメータ・データベース170は、多くの異なる植物についての成長パラメータを監視する多くの異なるコントローラによって実行された多くの異なる環境パラメータの自動的な調節に関連した植物データを連続的に集積することができる。経時的に、成長パラメータ・サーバ140によって集積された植物データが増加し続けるにつれて、ニューラル・ネットワーク160は、次に、多層パーセプトロン(MLP)、制限ボルツマン・マシン(RBM:restricted Boltzmann Machine)、畳み込みニューラル・ネットワーク(CNN)、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意のニューラル・ネットワーク・アルゴリズムなどであるがこれらに限定されないニューラル・ネットワーク・アルゴリズムを適用することができる。
【0029】
植物データが、成長パラメータ・サーバ140にストリームされ、成長パラメータ・データベース170に格納されるたびに、ニューラル・ネットワーク160は、次に、成長パラメータ・データベース170に格納した植物データの増加量に基づいた植物の成長パラメータに基づいて、自動的に調節するための適切な環境パラメータに関する適切な調節をコントローラ120に提供することによって、コントローラ120を支援することができる。ニューラル・ネットワーク160は、植物の成長ステータスをリアル・タイムにさらに強化するために、適切な環境パラメータを自動的に調節する際のコントローラ120の正確さを、ニューラル・ネットワーク160がさらに改善できるように、植物が経験している成長パラメータに基づいて実行するべき適切なアクションについてコントローラ120が学習するのを支援することができる。ニューラル・ネットワーク160は、コントローラ120、及び/又は、他の任意の自動植物成長システムに関連した他の任意のコントローラによって成長パラメータ・サーバ140に提供された植物データの集積で、ニューラル・ネットワーク160が学習し続けることができるように、適切な環境パラメータを自動的に調節する際の正確さの改善をコントローラ120にもたらすことができる。したがって、植物の成長ステータスは、植物の健康に関するユーザの経験レベルにかかわらず、ユーザによる最低限の努力でさらに強化することができる。
【0030】
成長パラメータ・サーバ140は、プロセッサ、メモリ、及びネットワーク・インターフェースを含み、これ以降、コンピューティング・デバイス又は単純に「コンピュータ」と呼ばれる。例えば、成長パラメータ・サーバ140は、データ情報システム、データ管理システム、ウェブ・サーバ、及び/又はファイル転送サーバを含むことができる。また、成長パラメータ・サーバ140は、ワークステーション、モバイル・デバイス、コンピュータ、コンピュータのクラスタ、リモート・クラウド・サービス、セット・トップ・ボックス、クラウド・サーバ、又は他のコンピューティング・デバイスであってもよい。1つの実施例では、複数のモジュールを、同じコンピューティング・デバイス上に実装することができる。このようなコンピューティング・デバイスは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、その組合せを含むことができる。ソフトウェアは、オペレーティング・システム上の1つ又は複数のアプリケーションを含むことができる。ハードウェアは、プロセッサ、メモリ、及び/又はグラフィカル・ユーザ・インターフェース・ディスプレイを含むことができるがこれらに限定されない。
【0031】
ワイヤレス通信は、インターネットなどの1つ又は複数のネットワーク150を介して発生してもよい。本開示のいくつかの実施例では、ネットワーク150は、1つ又は複数の広域ネットワーク(WAN)又はローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を含むことができる。ネットワークは、イーサネット(登録商標)、ファースト・イーサネット(登録商標)、ギガビット・イーサネット(登録商標)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、リモートVPNアクセス、Bluetooth、Zigbee、Wi-FiなどのIEEE802.11規格の変形物等などの1つ又は複数のネットワーク技術を利用することができる。ネットワーク150での通信は、トランスミッション・コントロール・プロトコル(TCP)などの信頼できるストリーミング・プロトコルを含む1つ又は複数のネットワーク通信プロトコルを使用して行われる。これらの実例は例証であり、本開示を限定することを意図するものではない。有線接続通信は、光ファイバ接続、同軸ケーブル接続、銅ケーブル接続、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意の直接有線接続によって発生してもよいがこれらに限定されない。
【0032】
環境パラメータの自動調節
図2は、自動植物成長システム110に含まれる様々な監視構成要素によって提供された様々な成長パラメータをコントローラ205が監視する自動植物成長制御構成200のブロック図を示す。コントローラ205は、次に、監視した成長パラメータに応じて、自動植物成長システム110に含まれる様々なモジュールで、様々な環境パラメータを自動的に調節することができる。そうすることで、コントローラ205は、植物の成長ステータスが増加するように、自動植物成長システム110によって提供された成長環境の環境パラメータを連続的に調節して、対応する成長閾値内に成長パラメータが確実にとどまるようにすることができる。自動植物成長制御構成200は、多くの類似の特徴を自動植物成長構成100と共有しており、したがって、自動植物成長制御構成200と自動植物成長システム100との間の相違だけをさらに詳細に論じることになる。
【0033】
本開示の1つの実施例では、1つ又は複数のコントローラ205は、1つ又は複数のモジュールに接続することができ、各モジュールは、コントローラ205がコマンドを受け取ると、自動植物成長システム110の成長パラメータの監視、及び/又は、環境パラメータの調節に関連したアクションを開始して、自動植物成長システム110によって消費される不必要なエネルギーの量を最小化しつつ、対応する成長閾値内に成長パラメータを維持する。1つ又は複数のモジュールは、光源コントローラ、温度センサ、湿度センサ、モータ・スピード・コントローラ、pHセンサ、赤外線(IR)画像化コントローラ、マルチスペクトル画像化コントローラ、ローテーション・カメラ・コントローラ、COセンサ、電気伝導度センサ、並びに/又は、自動植物成長システムの成長パラメータの監視、及び/若しくは、環境パラメータの調節を行って、自動植物成長システム110によって消費されるエネルギーの量を最小化しつつ、植物の成長ステータスを向上させることができる、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意のモジュールを含むことができる。
【0034】
コントローラ205は、マイクロプロセッサ290及びメモリ295を含み、コンピューティング・デバイス又は単に「コンピュータ」と呼ばれることもある。例えば、コントローラ205は、ワークステーション、モバイル・デバイス、コンピュータ、コンピュータのクラスタ、リモート・クラウド・サービス、セット・トップ・ボックス、又は他のコンピューティング・デバイスであってもよい。本発明の1つの実施例では、複数のモジュールを、同じコンピューティング・デバイス上に実装することができる。このようなコンピューティング・デバイスは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、その組合せを含むことができる。ソフトウェアは、オペレーティング・システム上の1つ又は複数のアプリケーションを含むことができる。ハードウェアは、マイクロプロセッサ290、メモリ295、及び/又はユーザ・インターフェース130を含むことができるがこれらに限定されるべきではない。
【0035】
コントローラ205は、光源コントローラ210、温度センサ220、湿度センサ230、モータ・スピード・コントローラ240、pHセンサ250、IR画像化コントローラ260、マルチスペクトル画像化コントローラ270、ローテーション・カメラ・コントローラ280のそれぞれと、シリアル通信、ワイヤレス通信、及び/又は有線接続を介して通信することができる。シリアル通信は、RS45マルチドロップ・シリアル通信などのシリアル・セマンティックスを使用して実行することができる。通信は、集積回路間(12C:Inter-Integrated Circuit)プロトコル、シリアル・ペリフェラル・インターフェース(SPI)、及びカメラ・シリアル・インターフェース(CSI)を使用して実行することもできる。それでも、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、任意のタイプのシリアル通信を実装することができる。
【0036】
上述のように、コントローラ205は、光合成成長パラメータが光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、光合成成長パラメータに基づいて各光源の光強度を自動的に調節して、光合成成長閾値内に光合成成長パラメータを戻す。植物の成長ステータスは、各光源によって放たれた光強度により、光合成成長パラメータが光合成成長閾値を超えて逸脱したときに減少する。
【0037】
自動植物成長システム110は、少なくとも1つの光源を含むことができ、光源は、自動植物成長システム110内に置かれた植物のための主要な光源として機能することができる。植物の光合成は、植物によって生成された炭水化物の量が、少なくとも1つの光源によって提供された光の強度に基づくように、少なくとも1つの光源によって提供された光の強度に基づいて誘発することができる。コントローラ205は、光合成成長パラメータを監視して、光合成成長閾値を光合成成長パラメータが逸脱したかどうかを判定することができる。植物の成長ステータスが悪影響を受けるような光合成成長閾値から光合成成長パラメータが逸脱すると、コントローラ205は、光源コントローラ210に自動的に命令して、少なくとも1つの光源によって放たれる光の強度を調節し、光合成成長閾値内に光合成成長パラメータが確実にとどまるようにすることができる。自動植物成長システム110は、単一の光源、2つの光源、複数の光源、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、1つ若しくは複数の光源の光強度をコントローラ205が自動的に調節して、光合成成長閾値内に光合成成長パラメータが確実にとどまるようにすることができるような、任意の数の光源を含むことができる。
【0038】
自動植物成長システム110に含まれる光源のそれぞれは、光源コントローラ210で光源のそれぞれの光強度をコントローラ205が動的に調節できるような減光機能を有することができる。植物が自動植物成長システム110内に置かれると、コントローラ205は、植物の光合成成長パラメータを監視して、光合成成長閾値から光合成成長パラメータが逸脱したかどうかを判定することができる。コントローラ205は、次に、光源コントローラ210で光源のそれぞれの光強度を動的に調節することができ、光源コントローラ210は、0%から100%までの減光範囲内から各光源の減光を調節することができる。自動植物成長システム110に含まれる光源は、白熱光、ハロゲン光、蛍光光、発光ダイオード(LED)光、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、植物の光合成を誘発するのに十分な他の任意のタイプの光源であってもよい。
【0039】
植物の各部分は、植物が自動植物成長システム110内に置かれると、互いに異なる光合成成長パラメータを有することがある。例えば、植物の第1の部分に含まれる植物の葉は、光合成を誘発して、十分な炭水化物を生成するために、植物の第1の部分の葉が光強度の増加を必要としているという点で、光合成成長閾値より下に逸脱している光合成成長パラメータを有することがある。それでも、植物の第2の部分に含まれる植物の葉は、植物の成長ステータスが減少しないようにするために、光強度の減少を植物の第2の部分が必要としているという点で、光合成成長閾値より上に逸脱している光合成成長パラメータを有することがある。
【0040】
コントローラ205は、植物の種々の部分の光合成成長パラメータを監視し、次に、異なる光源の光強度を動的に調節して、植物の種々の部分の種々の成長パラメータを満たすことができる。このような実例では、コントローラ205は、コントローラ205が、植物の第1の部分を露出している光源の光強度を増加させて、植物の第1の部分の光合成成長パラメータを増加させ、光合成成長閾値内にすることができるように、光源コントローラ210で、植物の第1の部分を露出している光源の光強度を動的に調節することができる。コントローラ205は、コントローラ205が、植物の第2の部分を露出している光源の光強度を減少させて、植物の第2の部分の光合成成長パラメータを減少させ、光合成成長閾値内にすることができるように、光源コントローラ210で、植物の第2の部分を露出している光源の光強度を動的に調節することができる。
【0041】
そうすることで、コントローラ205は、植物の各部分の光合成成長パラメータを監視し、次に、光源のそれぞれの光強度が必要に応じて適宜変わるように、対応する光源の光強度を動的に調節して、異なる光合成成長パラメータのそれぞれを光合成成長閾値内に維持することができる。したがって、コントローラ205は、この光合成成長パラメータが逸脱したとき、植物の各部分の光合成成長パラメータを満たすように、対応する光源のそれぞれの光強度を動的に調節することによって、植物の各部分が露出される光強度をカスタマイズすることができる。
【0042】
上述のように、コントローラ205、及び、他の任意の自動植物成長システムに関連した他の任意のコントローラは、成長パラメータ・サーバ140に植物データをストリームすることができ、植物データは、その後、ニューラル・ネットワーク160に格納され、集積し、実装される。植物データは、自動植物成長システム110内に植物が置かれたときの植物の各部分についての光の吸収ポイント、及び、植物の各部分についての光合成成長パラメータ、及び、異なる光源で植物の各部分が露出される光強度を含むことができる。さらに、各異なる植物についての光の最適な吸収ポイントを誘発する光強度レベルについて行われたリサーチ情報も、成長パラメータ・サーバ140にストリームし、格納することができる。
【0043】
このような植物データの集積により、ニューラル・ネットワーク160は、植物の各部分が適切なレベルの光強度を受け取って、光の吸収が最適になるように、各光源の光強度を動的に調節することについて、コントローラ205を支援することができる。そうすることで、ニューラル・ネットワーク160は、植物の各部分についての異なる光合成成長パラメータのそれぞれに動的に反応し、対応する光源のそれぞれの光強度を動的に調節して、異なる光合成成長パラメータのそれぞれが光合成成長閾値内になるように維持するために、コントローラ205を支援することができる。したがって、コントローラ205は、植物の各部分についての光合成成長パラメータが変動すると、適切なレベルの光強度に植物の各部分が確実に露出されるようにすることができる。
【0044】
コントローラ205は、光合成成長パラメータが光合成成長閾値を超えて逸脱したときに、光合成成長パラメータに基づいて各光源のスペクトルを自動的に調節して、光合成成長パラメータを光合成成長閾値内に戻す。植物の成長ステータスは、各光源によって放たれたスペクトルにより、光合成成長パラメータが光合成成長閾値を超えて逸脱したときに減少する。
【0045】
自動植物成長システム110は、異なる光のスペクトルをそれぞれが放つ少なくとも1つの光源を含むことができる。少なくとも1つの光源によって放たれた光強度に加えて、植物の光合成は、少なくとも1つの光源によって提供された光のスペクトルに、植物によって生成された炭水化物の量が基づくように、少なくとも1つの光源によって提供された光のスペクトルに基づいて誘発することもできる。植物の成長ステータスが悪影響を受けるような光合成成長閾値から光合成成長パラメータが逸脱すると、コントローラ205は、光源コントローラ210に自動的に命令して、少なくとも1つの光源によって放たれる光のスペクトルを調節し、光合成成長閾値内に光合成成長パラメータが確実にとどまるようにすることができる。自動植物成長システム110は、異なるスペクトルに調節することができる単一の光源、スペクトルが異なる2つの光源、異なるスペクトルに調節することができる2つの光源、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、1つ若しくは複数の光源のスペクトルをコントローラ205が自動的に調節して、光合成成長閾値内に光合成成長パラメータが確実にとどまるようにすることができるような、スペクトルが異なる、及び/若しくは、異なるスペクトルに調節することができる、任意の量の光源を含むことができる。
【0046】
自動植物成長システム110に含まれる光源のそれぞれは、光源コントローラ210で光源のスペクトルのそれぞれをコントローラ205が動的に調節できるように、調節することができるスペクトルを有することができる。植物が自動植物成長システム110内に置かれると、コントローラ205は、植物の光合成成長パラメータを監視して、光合成成長閾値から光合成成長パラメータが逸脱したかどうかを判定することができる。コントローラ205は、次に、光源コントローラ210で光源のスペクトルのそれぞれを動的に調節することができる。自動植物成長システム110に含まれる光源は、白、赤、緑、青、赤外線、紫外線、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、植物を露出したときに植物の成長ステータスに影響を及ぼし得る他の任意のスペクトルを含むがこれらに限定されないスペクトルを含むことができる。
【0047】
植物の各部分は、植物が自動植物成長システム110内に置かれると、互いに異なる光合成成長パラメータを有することがある。例えば、植物の第1の部分に含まれる植物の葉は、光合成を誘発して、十分な炭水化物を生成するために、植物の第1の部分の葉が光の赤のスペクトルを必要としているという点で、光合成成長閾値より下に逸脱している光合成成長パラメータを有することがある。それでも、植物の第2の部分に含まれる植物の葉は、植物の成長ステータスが減少するのを防ぐために、植物の第2の部分が光の青のスペクトルを必要としているという点で、光合成成長閾値より上に逸脱している光合成成長パラメータを有することがある。
【0048】
コントローラ205は、植物の種々の部分の光合成成長パラメータを監視し、次に、異なる光源のスペクトルを動的に調節して、植物の種々の部分の種々の成長パラメータを満たすことができる。このような実例では、コントローラ205は、コントローラ205が、植物の第1の部分を露出している光源の赤い光にスペクトルを調節して、植物の第1の部分の光合成成長パラメータを増加させ、光合成成長閾値内にすることができるように、光源コントローラ210で、植物の第1の部分を露出している光源のスペクトルを動的に調節することができる。コントローラ205は、光源コントローラ210で、植物の第2の部分を露出している光源の青い光にスペクトルを動的に調節して、植物の第2の部分の光合成成長パラメータを減少させ、光合成成長閾値内にすることができる。
【0049】
そうすることで、コントローラ205は、植物の各部分の光合成成長パラメータを監視し、次に、光源のそれぞれの光強度が必要に応じて適宜変わるように、対応する光源のスペクトルを動的に調節して、異なる光合成成長パラメータのそれぞれを光合成成長閾値内に維持することができる。したがって、コントローラ205は、この光合成成長パラメータが逸脱したとき、植物の各部分の光合成成長パラメータを満たすように、対応する光源のそれぞれのスペクトルを動的に調節することによって、植物の各部分が露出される光のスペクトルをカスタマイズすることができる。
【0050】
上述のように、コントローラ205、及び、他の任意の自動植物成長システムに関連した他の任意のコントローラは、成長パラメータ・サーバ140に植物データをストリームすることができ、植物データは、その後、ニューラル・ネットワーク160に格納され、集積し、実装される。植物データは、自動植物成長システム110内に植物が置かれたときの植物の各部分についての光の吸収ポイント、及び、植物の各部分についての光合成成長パラメータ、及び、異なる光源で植物の各部分が露出される光のスペクトルを含むことができる。さらに、各異なる植物についての光の最適な吸収ポイントを誘発する光の各スペクトルへの露出について行われたリサーチ情報も、成長パラメータ・サーバ140にストリームし、格納することができる。
【0051】
さらに、ユーザは、ユーザが好む植物の味についてのフィードバックを含む植物データを、ユーザ・インターフェース130を介してコントローラ205に提供することができる。例えば、ユーザは、自動植物成長システム110内に置かれたレタスの味が、ユーザの満足感を超えて苦いレベルにあると判定することができる。ユーザは、苦味ではなく甘味を含むレタスをむしろ好むだろう。ユーザは、このような植物データを、ユーザ・インターフェース130を介してコントローラ205に提供することができる。コントローラ205は、次に、レタスの各部分についての光合成成長パラメータによって、レタスの糖度が調節されて、レタスの苦味よりも甘味をもたらすようなレベルの炭水化物をレタスが生成するように、光合成成長閾値を自動的に調節することができる。コントローラ205は、次に、各光のスペクトルを動的に調節し、レタスの各部分の光合成成長部分を推移させて調節された光合成閾値内になるようにし、味が苦いよりむしろ甘いレタスにすることができる。
【0052】
このような植物データの集積により、ニューラル・ネットワーク160は、植物の各部分が光の適切なスペクトルを受け取って、光の吸収が最適になるように、各光源のスペクトルを動的に調節することについて、コントローラ205を支援することができる。そうすることで、ニューラル・ネットワーク160は、植物の各部分についての異なる光合成成長パラメータのそれぞれに動的に反応し、対応する光源のそれぞれの光のスペクトルを動的に調節して、異なる光合成成長パラメータのそれぞれが光合成成長閾値内になるように維持するために、コントローラ205を支援することができる。したがって、コントローラ205は、植物の各部分についての光合成成長パラメータが変動すると、光の適切なスペクトルに植物の各部分が確実に露出されるようにすることができる。
【0053】
1つの実施例では、コントローラ205は、ユーザが自動植物成長システム110に近づくこと、及び/又は、自動植物成長システム110のドアを開けて、自動植物成長システム110内に置かれた植物に接近することを行うとき、光源コントローラ210に命令して、自動植物成長システム110内に置かれた光源の光強度を自動的に下げることができる。そうすることで、コントローラ205は、確実に各光源の光強度がユーザの目に害を与えないようにすることができる。コントローラ205は、ユーザが自動植物成長システム110に近づくこと、及び/又は、自動植物成長システム110のドアを開けて、自動植物成長システム110内に置かれた植物に接近することを行うときに、光源コントローラ210に命令して、赤及び青のスペクトルの光源を他のスペクトルに自動的に推移させること、並びに/又は、赤及び青のスペクトルの光源を不活性化することを行うこともできる。そうすることで、コントローラ205は、光源の赤及び青のスペクトルが、ユーザの目に確実に害を与えないようにすることができる。
【0054】
図1に戻ると、自動植物成長システム110は、筐体ハウジング3及び植付け列5を含むことができる。上記で詳細に論じたように、筐体ハウジング3は、自動植物成長システム110内で栽培することができる様々な植物の多様性に成長環境が理想的になり得るようにカスタマイズされた成長環境を提供するために、コントローラ120によって環境的に制御することができる。筐体ハウジング3は、内側部分7及び外側部分9を有することができる。筐体ハウジング3は、円柱、三角形、角錐、らせん、長方形、球体、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意の形状を含むがこれらに限定されない形の複数の形状を含むことができる。各形状は、筐体ハウジング3を形成するための側壁11及び最上部13及び底部15を含むことができる。1つの実施例では、筐体ハウジング3は、最上部の壁13、底部の壁15、及び4つの側面の壁11を含む6つの側面を有する長方形であってもよい。1つの実施例では、壁11は、筐体ハウジング3のための骨格として機能し得る支持構造17に連結することができる。1つの実施例では、壁11は、支持構造を用いずに、途切れることなく結合してもよい。壁11は、筐体ハウジング3の1つ若しくは複数の壁11に位置づけられたアクセス・ドア及び/若しくはパネル、又は、筐体ハウジング3の1つ若しくは複数の壁11を含むことができる。アクセス・ドアは、栽培又は収穫するために、筐体ハウジング3をユーザが開けて、植物を除去及び/又は追加することを可能にすることができる。
【0055】
そうすることで、コントローラ120は、光源のそれぞれの異なる光強度、及び、光源のそれぞれの異なるスペクトルに植物の各部分が露出されるように植付け列5を回転させることができる。そうすることで、コントローラ120は、光源のそれぞれによって生成された異なる光強度及び異なるスペクトルのそれぞれに植物の各部分を露出することによって、植物の各部分の光合成成長パラメータが光合成成長閾値内に維持されるように、植付け列5を回転させることができる。
【0056】
図2に戻ると、コントローラ205は、植付け列5のモータが、植付け列5を回転させることになるモータのスピードについてモータ・スピード・コントローラ240に命令することによって、植付け列5の回転スピードを動的に調節することができる。コントローラ205は、植物の各部分に関連した光合成成長パラメータを監視し、次に、モータ・スピード・コントローラ240で植付け列5の回転スピードを適宜動的に調節して、植物の各部分に関連した光合成成長パラメータが光合成成長閾値内に確実に維持されるようにすることができる。
【0057】
例えば、コントローラ205は、植物の第1の部分に関連した光合成成長パラメータが、赤のスペクトルへの露出を増加させることを要求し、その一方で、植物の第2の部分の光合成成長パラメータが、白のスペクトルへの露出を増加させることを要求すると判定することがある。このとき、コントローラ205は、モータ・スピード・コントローラ240に命令して、露出を増加させるために植物の第1の部分が赤のスペクトルに露出されるように、及び、露出を増加させるために植物の第2の部分が白のスペクトルに露出されるように、植付け列5の回転スピードを動的に調節して、植物の第1の部分及び植物の第2の部分に関連した光合成パラメータが光合成成長閾値内に確実に維持されるようにすることができる。
【0058】
コントローラ205は、植物の各部分の日積算光量(DLI:Daily Light Integral)に基づいて、植物の各部分の各光合成成長パラメータが光合成成長閾値から逸脱したかどうかを判定することができる。DLIは、24時間にわたって植物の各部分に届けられる光合成有効光子(photosynthetically active photon)の量を説明する。DLIは、1日のうちの24時間中の光合成光強度の関数であり、1日24時間にわたって植物の各部分の1立方メートルに集積された光合成有効光子の数をDLIが測定するような、1日あたりの立方メートルあたりの光のモルとして表現することができる。そうすることで、DLIは、24時間にわたって植物の各部分が露出される光の量をコントローラ205に提供する。
【0059】
コントローラ205は、次に、モータ・スピード・コントローラ240で植付け列5の回転スピードを動的に調節することができる。植物が自動植物成長システム110内に置かれ、回転すると、コントローラは、植物の各部分のDLIを監視し、植物の各部分のDLIに基づいて、植物の各部分の光合成パラメータが光合成成長閾値を逸脱したかどうかを判定することができる。コントローラ205は、次に、適切な時間、光源のそれぞれによって放たれた適切な光強度に植物の各部分が露出されるように、植付け列5の回転スピードを動的に調節して、植物の各部分のDLIが光合成成長閾値内になるように維持することができる。
【0060】
例えば、植物の第1の部分が、光合成成長閾値より著しく低いDLIを有することがあり、その一方で、植物の第2の部分が、無理なく光合成成長閾値内にあるDLIを有することがある。このとき、コントローラ205は、増加した期間、自動植物成長システム110に含まれる光源に植物の第1の部分が露出されるように、モータ・スピード・コントローラ240で植付け列5の回転スピードを動的に調節して、植物の第1の部分のDLIを増加させ、光合成成長閾値内にすることができる。無理なく光合成成長閾値内にあるDLIを有する植物の第2の部分は、このとき、DLIが無理なく光合成成長閾値内にあることにより、より長い期間、光強度がより低い光源に露出されることが可能であってもよい。したがって、コントローラ205は、植付け列5の回転スピードを動的に調節して、光合成成長閾値内にあるDLIを植物の各部分が確実に含むようにすることができる。
【0061】
少なくとも1つの温度センサ220を、自動植物成長システム110内に置くことができ、自動植物成長システム110のリアル・タイムの温度環境パラメータを測定する。温度環境パラメータは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境の温度を示す。コントローラ205は、植物の温度成長パラメータが温度成長閾値を超えて逸脱したときに、自動植物成長システム110に含まれる少なくとも1つのファンを自動的に調節して、自動植物成長システムの温度環境パラメータをリアル・タイムに調節し、温度成長パラメータを温度成長閾値内に戻すことができる。植物の成長ステータスは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境の温度により、温度成長パラメータが温度成長閾値を超えて逸脱したときに減少する。
【0062】
コントローラ205は、自動植物成長システム110の温度環境パラメータをリアル・タイムに監視して、温度センサ220によって提供されるような温度成長閾値内に、自動植物成長システム110の温度が確実に維持されるようにすることができる。自動植物成長システム110の温度の、温度成長閾値からの何らかの逸脱は、自動植物成長システム110内に置かれたファンを活性化して、自動植物成長システム110の温度をリアル・タイムに調節し、温度成長閾値内に戻すように、コントローラ205をトリガしてモータ・スピード・コントローラ240に命令することができる。そうすることで、コントローラ205は、自動植物成長システム110の温度が植物の健康に十分であるように連続的に維持し、植物の成長ステータスに温度が悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。リアル・タイムは、コントローラ205が成長パラメータを監視し、次に、コントローラ205が成長パラメータを監視している期間中、モジュールのうちの1つに命令して、成長パラメータに対処するためのアクションを行う期間であってもよい。
【0063】
温度センサ220も、筐体3を連結すること及び/又は載せることができる自動植物成長システム110のベース・セクション31内に置くことができる。ベース・セクション31は、貯水層、ポンプ、管、駆動モータ、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、他の任意のモジュールなどであるがこれらに限定されない自動植物成長システム31に含まれる様々なモジュールのためのハウジングであってもよい。コントローラ205は、ベース・セクション31内に置かれた温度センサ220でベース・セクション31の温度を監視し、ベース・セクション31の温度環境パラメータについてのアクションを適宜実行することができる。
【0064】
少なくとも1つの湿度センサ230を、自動植物成長システム110内に置くことができ、自動植物成長システム110のリアル・タイムの湿度環境パラメータを測定する。湿度環境パラメータは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境の湿度を示す。コントローラ205は、植物の湿度成長パラメータが湿度成長閾値を超えて逸脱したときに、自動植物成長システム110に含まれる少なくとも1つのファンを自動的に調節して、自動植物成長システム110の湿度環境パラメータをリアル・タイムに調節し、湿度成長パラメータを湿度成長閾値内に戻すことができる。植物の成長ステータスは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境の湿度により、湿度成長パラメータが湿度成長閾値を超えて逸脱したときに減少する。
【0065】
コントローラ205は、自動植物成長システム110の湿度環境パラメータをリアル・タイムに監視して、湿度センサ230によって提供されるような湿度成長閾値内に、自動植物成長システム110の湿度が確実に維持されるようにすることができる。自動植物成長システム110の湿度の、湿度成長閾値からの何らかの逸脱は、自動植物成長システム110内に置かれたファンを活性化して、自動植物成長システム110の湿度をリアル・タイムに調節し、湿度成長閾値内に戻すように、コントローラ205をトリガしてモータ・スピード・コントローラ240に命令することができる。そうすることで、コントローラ205は、自動植物成長システム110の湿度が植物の健康に十分であるように連続的に維持し、植物の成長ステータスに湿度が悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
【0066】
少なくとも1つのCOセンサを、自動植物成長システム110内に置くことができ、自動植物成長システム110内に存在するCOをリアル・タイムに測定する。CO環境パラメータは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境のCOのレベルを示すことができる。コントローラ205は、自動植物成長システム110に含まれる他の環境パラメータを自動的に調節して、植物の成長ステータスを向上させることができる。また、コントローラ205は、植物のCO成長パラメータがCO成長閾値を超えて逸脱したときに、自動植物成長システム110に含まれる少なくとも1つのファンを自動的に調節して、自動植物成長システム110のCO環境パラメータをリアル・タイムに調節し、CO成長パラメータをCO成長閾値内に戻すことができる。植物の成長ステータスは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境のCOにより、CO環境パラメータがCO成長閾値を超えて逸脱したときに減少する。
【0067】
コントローラ205は、自動植物成長システム110のCO環境パラメータをリアル・タイムに監視して、COセンサによって提供されるようなCO成長閾値内に、自動植物成長システム110のCOが確実に維持されるようにすることができる。自動植物成長システム110のCOの、CO成長閾値からの何らかの逸脱は、自動植物成長システム110内に置かれたファンを活性化して、自動植物成長システム110のCOをリアル・タイムに調節し、CO成長閾値内に戻すように、コントローラ205をトリガしてモータ・スピード・コントローラ240に命令することができる。そうすることで、コントローラ205は、自動植物成長システム110のCOが植物の健康に十分であるように連続的に維持し、植物の成長ステータスにCOが悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
【0068】
コントローラ205は、自動植物成長システム110の内側部分7に存在する結露に基づいて、ファンのファン・スピードを調節することもできる。しばしば、自動植物成長システム110は、すぐ近くの環境が、極めて暑い外部環境と比較して、極めて涼しい環境にあることがある。例えば、自動植物成長システム110の内側部分7に存在する結露は、夏季中などハウスの外部の環境が暑いときに、基底部などの涼しい環境に自動植物成長システム110が置かれたとき、著しく増加することがある。コントローラ205は、自動植物成長システム110の内側部分7に結露の小滴が集積している可能性があることを、自動植物成長システム110上に置かれたローテーション・カメラから判定することができる。このとき、コントローラ205は、ファンが活性化するように命令することができ、ファンのファン・スピードを適宜調節して、自動植物成長システム110の内側部分7にある結露の小滴を除去することができる。コントローラ205は、次に、ローテーション・カメラによって描写されるような内側部分7内にある小滴の量に基づいて、ファン・スピードを調節し続けることができる。ローテーション・カメラによって描写される小滴の量が減少すると、コントローラ205は、ファンのファン・スピードを適宜落とすことができる。コントローラ205は、次に、自動植物成長システム110の内側部分7にある結露の小滴を、ローテーション・カメラがもはや描写していないとき、ファンを不活性化することができる。
【0069】
1つの実施例では、コントローラ205は、ファンを活性化して、自動植物成長システム110の光源を通ってファンが空気を押し上げるように、自動植物成長システム110の内側部分7を通って空気を引き上げることができる。光源は、より乾燥した空気がファンによって光源を通って押し上げられたとき、空気が対流して流れることができ、そうすることで、自動植物成長システム110の内側部分7の温度及び湿度を増加させることができるような放熱板を含むことができる。コントローラ205は、次に、自動植物成長システム110の内側部分7から、温められた空気をファンが引き上げ、そうすることで、光源を涼しくすること、及び、自動植物成長システム110の内側部分7を涼しくすることができるように、ファンを調節及び/又は活性化することができる。
【0070】
1つの実施例では、コントローラ205は、自動植物成長システム110の内側部分7に置かれた植物にファンが授粉するように、ファンを調節することができる。コントローラ205は、植物が授粉されるように、植物がファンの下で回転し、植物に含まれる花粉がファンによって内側部分7において上向きに吹き飛ばされ、その後、内側部分7に置かれた植物上に積もるように、植物をファンに露出するために植付け列5が回転するように植付け列5の回転を調節することができる。そうすることで、コントローラ205は、植物を適切に授粉するためにユーザによって植物のブラッシングを手で行う必要なく、植物を自動的に授粉させることができる。
【0071】
1つの実施例では、COセンサは、自動植物成長システム110の内部及び/又は外部にあってもよい。自動植物成長システム110の内側部分7に空気を入れるために、外部の部屋から、より高い濃度のCOを含む自動植物成長システム110の内側部分7にHVAC管を置くことができる。例えば、空気は、空気を抽出し、自動植物成長システム110の内側部分7に入れることができるような、ガレージ、温水器、天然ガスを燃やすデバイス、工業発酵工程などから抽出することができ、自動植物成長システム110の内側部分7よりCO濃度が高い。管も、圧縮COキャニスタに連結することができる。COセンサ225によって検出されるようなCO成長閾値より下に落ちると、定量添加ポンプ(metered dosing pump)上で酢(HCHCOO)と混合して、CO成長閾値内のCOレベルまで反応させる、CO環境パラメータによってトリガされるタイムド・パワー・エクストルーダ(timed power extruder)によって重曹(NaHCO)も抽出することができる。
【0072】
自動植物成長システム110は、自動植物成長システム110内に置かれたpHセンサ250を含むことができる。pHセンサ250は、自動植物成長システム110のリアル・タイムのpH環境パラメータを測定することができる。pH環境パラメータは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境のpHを含む。コントローラ205は、植物のpH成長パラメータが、pH成長閾値を超えて逸脱したとき、自動植物成長システム110の成長環境のpHを自動的に調節して、自動植物成長システム110のpH環境パラメータをリアル・タイムに調節し、pH成長パラメータをpH成長閾値内に戻す。植物の成長ステータスは、自動植物成長システム110内に置かれた植物の成長環境のpHにより、pH成長パラメータがpH成長閾値を超えて逸脱したときに減少する。
【0073】
pHセンサ250は、水源57に含まれる栄養分を測定することができる。水源57は、自動植物成長システム110が位置し得るエリアに最も近い、水道管に接続された地域の水域を通じて自動植物成長システム110に直接的に接続することができる。1つの実施例では、水源57は、自動植物成長システム110のベース31に置かれた貯水層であってもよい。水源57は、送水管が自動植物成長システム110に直接連結されないように、自動植物成長システム110から取外し可能であってもよい。これは、蛇口を水道管に接続する必要なく、ユーザの台所及び/又はユーザの家の構成に自動植物成長システム110を簡単に適合できるようにすることができる。ベース31は、越流水及び過剰水をとらえて、灌漑システムによって再循環させ、使用するための排水システムを有することができる。
【0074】
植物は、典型的には、栄養素を効率的に吸収するために、わずかに酸性の水分平衡を必要とする。水源57のpH成長閾値は、栄養素を効率的に吸収するためにわずかに酸性になるように、水源57のpHが範囲内にあるべき閾値であってもよい。水源57のpHがpH成長閾値を超えて逸脱すると、栄養素を吸収する植物の能力が悪影響を受け、これにより、植物の成長ステータスに悪影響を及ぼす。コントローラ205は、pHセンサで水源57のpHを監視して、水源57のpHがpH成長閾値を超えて逸脱したかどうかを判定することができる。水源57のpHの、pH成長閾値からの何らかの逸脱は、水源57のpHを自動的に調節して、水源57のpHをリアル・タイムに調節し、pH成長閾値内に戻すように、コントローラ205をトリガすることができる。そうすることで、コントローラ205は、自動植物成長システム110のpHが植物の健康に十分であるように連続的に維持し、植物の成長ステータスにpHが悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
【0075】
電気伝導度センサ235は、自動植物成長システム110に含まれる植物の栄養分を測定することができる。植物の電気伝導度成長閾値は、植物が栄養素を効率的に吸収するように、植物の電気伝導度が範囲内にあるべき閾値であってもよい。植物の電気伝導度が電気伝導度成長閾値を超えて逸脱すると、栄養素を吸収する植物の能力が悪影響を受け、これにより、植物の成長ステータスに悪影響を及ぼす。コントローラ205は、電気伝導度センサ235で植物の電気伝導度を監視して、植物の電気伝導度が電気伝導度成長閾値を超えて逸脱したかどうかを判定することができる。植物の電気伝導度の、電気伝導度成長閾値からの何らかの逸脱は、環境パラメータを自動的に調節して、植物の電気伝導度をリアル・タイムに調節し、電気伝導度成長閾値内に戻すように、コントローラ205をトリガすることができる。そうすることで、コントローラ205は、自動植物成長システム110の電気伝導度が植物の健康に十分であるように連続的に維持し、植物の成長ステータスに電気伝導度が悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
【0076】
IR画像化システムを自動植物成長システム110内に置いて、自動植物成長システム内に置かれた植物をIR画像化システムに露出することができる。IR画像化システムは、IR光を放って、植物をIR光に露出し、植物から反射してIR画像化システムに戻ったIR光を検出する。コントローラ205は、植物から反射してIR画像化システムに戻ったIR光に基づいて、対応する成長閾値のそれぞれを成長パラメータのそれぞれが超えて逸脱したかどうかを判定する。
【0077】
コントローラ205は、IR画像化システムによって放たれたIRスペクトルに基づいて、植物の葉の光合成速度を判定して、対応する成長閾値を超えて種々の成長パラメータが逸脱したかどうかを判定することができる。植物は、光源によって放たれた光が可視スペクトルの範囲内にあるような、自動植物成長システム110に含まれる光源によって放たれた光に基づいて成長する。植物は、その後、IRスペクトルで反射して戻すことができる。コントローラ205は、植物から反射して戻ったIR光に基づいて、対応する成長閾値から種々の成長パラメータが逸脱したかどうかを判定することができる。
【0078】
コントローラ205は、IR画像化コントローラ260に命令して、第1のフィルタで、及び次に、第2のフィルタで、植物のIR画像をキャプチャすることができる。第1のフィルタでキャプチャされたIR画像、及び、第2のフィルタでキャプチャされたIR画像による、植物から反射して戻ったIR光の差に基づいて、コントローラ205は、対応する成長閾値から種々の成長パラメータが逸脱したかどうかを判定することができる。コントローラ205は、植物から反射して戻ったIR光に基づいて、植物の正規化差植生指数(NDVI:Normalized Difference Vegetation Index)を計算することによって、対応する成長閾値から種々の成長パラメータが逸脱したかどうかを判定することができる。コントローラ205は、IR画像化コントローラ260に命令して、第1のフィルタで、及び次に、第2のフィルタで、植物のIR画像をキャプチャすることができる。第1のフィルタ及び次に第2のフィルタについての、植物から反射して戻ったIR光から受け取ったピクセル・フィードバックに基づいて、コントローラ205は、NDVIを判定し、-1.0から1.0までのスケールに基づいて植物の健康を関連付けることができる。コントローラ205は、次に、対応する成長閾値から逸脱した種々の成長パラメータを判定し、自動植物成長システム110の適切な環境パラメータを自動的に調節して、成長パラメータを推移させ、対応する成長閾値内に戻すことができる。
【0079】
コントローラ205は、植物の光吸収パラメータが光吸収成長閾値を超過したかどうかを判定することができる。光吸収成長パラメータは、植物の光吸収成長パラメータを超過した、少なくとも1つの光源によって放たれるような、植物によって吸収される光の量を含む。コントローラ205は、光吸収成長パラメータが光吸収成長閾値を超過したとき、少なくとも1つの光源を自動的に不活性化することができ、これにより、複数の光を不活性化して、自動植物成長システム110によって消費されるエネルギーを節約することができる。
【0080】
自動植物成長システム110内に置かれた植物は、植物が24時間に吸収することができる光エネルギーの量を最大にすることができる。植物が最大量の光エネルギーを吸収した後、植物は、どのようなさらなる光エネルギーも、もはや吸収しない可能性があるので、光源によって放たれた光による、植物の成長ステータスへの影響は、最小限になり得る。植物は、その後、植物が24時間に吸収することができる最大量の光である吸収成長閾値を、植物によって吸収された光が超過した後、IR光を放つことができる。コントローラ205は、IR画像化コントローラ260に命令して、IR画像化システムを活性化させ、IR光に植物を露出することができる。
【0081】
コントローラ205は、植物を監視して、植物が十分なIR光を放っているかどうかを判定し、植物がどのようなさらなる光も、もはや吸収しない可能性があるという点で、吸収成長閾値を植物が超過したことを示すことができる。そうすることで、自動植物成長システム110の光源によって放たれた何らかのさらなる光による、植物の成長ステータスへの影響は、単純に最小限になり得、光源によって消費されるエネルギーを無駄にしている可能性がある。したがって、コントローラ205は、植物の吸収成長閾値が超過したことを、植物によって反射されたIR光が示したとき、光源コントローラ210に命令して、光源を不活性化し、これにより、自動植物成長システム110によって消費されるエネルギーを節約することができる。
【0082】
1つの実施例では、コントローラ205は、パルス波変調(PWM:pulse wave modulation)で光源コントローラ210をパルス化することによって、光源の光強度を調節することができる。コントローラ205は、PWMで光源コントローラ210をパルス化して、現在、自動植物成長システム110の内側部分7に置かれている植物のタイプに基づいて、光源の光強度を調節することができる。例えば、コントローラ205は、自動植物成長システム110の内側部分7に顕花植物が置かれたとき、光源コントローラ210をPWMでパルス化して、光源の光強度を増加させることができる。緑色植物は顕花植物より光に露出する必要がないので、コントローラは、光源の電力消費量を低減させるために、自動植物成長システム110の内側部分7に緑色植物が置かれたとき、光源コントローラ210をPWMでパルス化して、光源の光強度を減少させることができる。コントローラ205は、PWM、可変抵抗、電流調整、電圧調節、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、光源の光強度を制御するための他の任意のアプローチで、光源の光強度を制御することができる。
【0083】
コントローラ205は、自動植物成長システム110の内側部分7に置かれた植物の光合成有効放射(PAR:photosynthetically active radiation)に基づいて、光源コントローラ205をPWMでパルス化して、光源の光強度を調節することができる。コントローラ205は、光合成有効放射センサ285によって検出されたPARに基づいて、自動植物成長システム110の内側部分7に置かれた植物のPARを監視することができる。光合成有効放射センサ285は、自動植物成長システム110の内側部分7に置かれた植物のPARの電流レベルを検出することができる。コントローラ205は、次に、光合成有効放射センサ285によって検出されたPARに基づいて、光源コントローラ205をPWMでパルス化して、光源の光強度を調節することができる。植物が光源に近くなると、光源と植物の間の距離は短くなり、これにより、植物のPARが変化し、PPFDに影響を及ぼす。PPFDは、実際に植物に当たる光の量である。植物が光源に近くなると、PPFDが指数関数的に増加し、これにより、PARを変化させる。コントローラ205は、次に、光源コントローラ210をPWMでパルス化して、光強度を適宜調節する。
【0084】
コントローラ205は、ユーザが自動植物成長システム110の内側部分7を開けて、自動植物成長システム110の内側部分7に収納された植物に接近するとき、光源コントローラ210をPWMでパルス化して、光源の強度を減少させることができる。ユーザが自動植物成長システムの内側部分7を開けて、内側部分7に収納された植物に接近するとき、光源の強度は著しいこともあり、ユーザを悩ませることもある。したがって、コントローラ205は、ユーザが自動植物成長システム110の内側部分7を開けて、植物に接近するとき、光源コントローラ210をPWMで自動的にパルス化して、光源の強度を減少させることができる。コントローラ205は、次に、光源の著しい光強度によって悩まされる位置にユーザがもはやいなくなると同時に、ユーザが自動植物成長システム110の内側部分7を閉じたとき、光源コントローラ210をPWMで自動的にパルス化して、光源の強度を増加させることができる。
【0085】
マルチスペクトル画像化システムは、自動植物成長システム110内に置くことができ、スペクトル範囲内の植物の画像をキャプチャする。コントローラ205は、マルチスペクトル画像化システムによってキャプチャされたスペクトル範囲内の植物の画像に基づいて、栄養摂取成長パラメータが栄養素成長閾値を超えて逸脱したかどうかを自動的に判定することができる。スペクトル範囲内の植物のキャプチャされた画像は、植物によって必要とされる各栄養素が栄養素成長閾値から逸脱したかどうかを識別する。
【0086】
コントローラ205は、マルチスペクトル画像化コントローラ270に命令して、コントローラ270が命令したような、指定のスペクトル範囲内の植物の画像をキャプチャすることができる。マルチスペクトル画像化システムが指定のスペクトル画像内の植物の画像をキャプチャすると、コントローラ205は、植物の成長ステータスを維持するのに植物が必要とする種々の栄養素が植物に不足していると判定することができる。マルチスペクトル画像化システムがスペクトル画像内の植物の画像をキャプチャすると、コントローラ205は、不足していて、植物に必要な、各栄養素を識別することができる。例えば、コントローラ205は、マルチスペクトル画像化コントローラ270に命令して、指定のスペクトル範囲内の植物の画像をマルチスペクトル画像化システムにキャプチャさせることができる。画像から、コントローラは、植物の葉が黄色に色づいていると判定することができる。コントローラ205は、次に、水源57を介して植物に供給される水にpH不均衡があるので、水源57に蓄えられた水を置き替えるべきであると判定することができる。
【0087】
コントローラ205は、指定のスペクトル範囲内の、マルチスペクトル画像化システムによってキャプチャされた画像に基づいて、植物の栄養素が不足していることを示す栄養摂取成長パラメータから逸脱した栄養素を判定することができる。コントローラ205は、指定のスペクトル範囲内の、マルチスペクトル画像化システムによってキャプチャされた画像に基づいて、マクロ栄養素が植物に不足しているという点で、窒素、リン、及びカリウムについての植物の成長ステータスを維持するためのこれらのマクロ栄養素が栄養摂取成長パラメータから逸脱したかどうかを判定することができる。コントローラ205は、指定のスペクトル範囲内の、マルチスペクトル画像化システムによってキャプチャされた画像に基づいて、植物の成長ステータスを支援する13から16のマイクロ栄養素が植物に不足しているという点で、これらのマイクロ栄養素が栄養摂取成長パラメータから逸脱したかどうかを識別することもできる。そうすることで、コントローラ205は、植物に不足している栄養素を識別し、これらの栄養素が推移して栄養素成長閾値に戻るように、これらの栄養素を植物に補充するためのアクションを実行することができる。
【0088】
1つの実施例では、コントローラ205は、ユーザのスマートフォンにワイヤレスで通信される通知を自動的に生成し、特定の栄養素が栄養素成長閾値から逸脱したことをユーザに示し、栄養素が推移して栄養素成長閾値に戻るように、栄養素を新たに補給する際に実行するべきアクションについてユーザに指示することができる。例えば、コントローラ205は、指定のスペクトル範囲内の、マルチスペクトル画像化システムによってキャプチャされた画像に基づいて、植物の葉が黄色く色づいていることを識別することができる。コントローラ205は、次に、pH不均衡が水源57に存在すること、及び、水源57に蓄えられた水をユーザが置き替えるべきであることを、ユーザのスマートフォンを介してユーザに自動的に通知することができる。
【0089】
ローテーション・カメラは、自動植物成長システム110内に置くことができ、一定期間にわたって、自動植物成長システム110内で植物を回転させながら、植物の各部分の画像をキャプチャすることができる。ローテーション・カメラは、次に、タイム・ラプス映像を提供するために一緒にまとめられた、一定期間の、自動植物成長システム110内で植物を回転させている間の、植物の各部分のキャプチャされた画像のそれぞれを含むタイム・ラプス映像を生成することができる。タイム・ラプス映像は、一定期間にわたる、植物の成長ステータスを表示する。
【0090】
上述のように、コントローラ205は、モータ・スピード・コントローラ240に命令して、光源によって放たれた種々の光強度に植物の種々の部分を露出できるように、植付け列5を回転させることができる。植付け列5を回転させつつ、一定期間の直接光接触から、一定期間の間接光接触に、植物の種々の部分を推移させることは、植物の成長ステータスへの影響を増加させてきた可能性がある。コントローラ205は、ローテーション・カメラ・コントローラ280に命令して、一定期間にわたって、自動植物成長システム110内の植付け列5において植物を回転させつつ、植物の各部分の画像をローテーション・カメラにキャプチャさせることができる。コントローラ205は、一定期間中に光源に植物を露出させつつ、植物の画像を一緒にまとめて、植物のタイム・ラプス映像を提供できるように、ローテーション・カメラ・コントローラ280に命令して、一定期間中に指定の間隔で植物の画像をキャプチャすることができる。そうすることで、一定期間にわたる植物の成長ステータスを、タイム・ラプス映像で表示することができる。
【0091】
コントローラ205は、植付け列5がハウジング3の内側部分7に置かれていないとき、ハウジング3の内側部分7における水の散布の活性化を抑制することができる。ハウジング3の内側部分7に置かれた散布器は、ハウジング3の内側部分7に置かれた植物に正しく給水するために活性化されたとき、かなりの量の水を散布することができる。それでも、植付け列5が植付け列5に置かれていないとき、ハウジング3の内側部分7に置かれた散布器によって散布されたかなりの量の水を吸収することになる、ハウジング3の内側部分7に置かれた植物及び/又は植付け列5はない。したがって、散布器によって散布されるかなりの量の水は、植付け列5がハウジング3の内側部分7に置かれていないとき、活性化されると、自動植物成長システム110に重大なダメージをもたらす可能性がある。
【0092】
コントローラ205は、次に、ユーザが散布器を活性化させようとしたかどうかにかかわらず、植付け列5がハウジング3の内側部分7に置かれていないとき、ハウジング3の内側部分7における水の散布の活性化を抑制することができる。コントローラ205は、ローテーション・カメラを監視して、植付け列5がハウジング3の内側部分7に置かれているかどうかを判定することができる。コントローラ205は、植付け列5がハウジング3の内側部分7に現在置かれていないことをローテーション・カメラが描写したとき、内側部分7における水の散布の活性化を自動的に抑制することができる。
【0093】
それでも、植付け列5は、他のセクションを除去することなく、ハウジング3の内側部分7から除去することができる種々のセクションを有することができる。例えば、ユーザは、残りの底部セクションをハウジング3の内側部分7に置き続けつつ、植付け列5の最上部セクションをハウジング3の内側部分7から除去することができる。しばしば、ハウジング3の内側部分7に現在置かれている植付け列5の底部セクションに残っている植物は、植付け列5の最上部セクションが、実際には、ハウジング3の内側部分7に現在置かれているかどうかを、ローテーション・カメラのビューが正しく描写するのを妨げることがある。このような事例では、コントローラ205は、植付け列5の最上部セクションが、ハウジング3の内側部分7に現在置かれているかどうかを正しく識別できないことがある。
【0094】
このような事例では、ハウジング3の最上部13に磁石を置くことができ、植付け列5の最上部セクションが、磁石から適切な距離にあるかどうかを検出することができる。磁石は、植付け列5の最上部セクションがハウジング3の内側部分7に置かれているときに、植付け列5の最上部セクションがハウジング3の最上部13に置かれた磁石から適切な距離にあることにより、植付け列5の最上部セクションを検出することができる。このような事例では、コントローラ205は、植付け列5の最上部セクションがハウジング3の内側部分7に置かれていることを検出することにより、ハウジング3の内側部分7に散布器が水を散布できるようにすることができる。コントローラ205は、ハウジング13の最上部13に置かれた磁石が、植付け列5の最上部セクションを検出できず、これにより、植付け列5の最上部セクションが、ハウジング3の内側部分7に現在置かれていないことを示したとき、散布器の活性化を抑制することができる。
【0095】
ハウジング3の底部に磁石を置くこともでき、植付け列5の底部セクションが磁石から適切な距離にあるかどうかを検出することができる。磁石は、植付け列5の底部セクションがハウジング3の内側部分7に置かれているときに、植付け列5の底部セクションがハウジング3の底部に置かれた磁石から適切な距離にあることにより、植付け列5の底部セクションを検出することができる。このような事例では、コントローラ205は、植付け列5の底部セクションがハウジングの内側部分7に置かれていることを検出することにより、ハウジング3の内側部分7に散布器が水を散布できるようにすることができる。コントローラ205は、ハウジング13の底部に置かれた磁石が、植付け列5の底部セクションを検出できず、これにより、植付け列5の底部セクションが、ハウジング3の内側部分7に現在置かれていないことを示したとき、散布器の活性化を抑制することができる。
【0096】
自動植物成長システム110内に流量計215を置き、流体ポンプによって供給された水の流量を測定することができる。コントローラ205は、流体ポンプ、及び/若しくは、流体ポンプに含まれる封止についての、並びに/又は、自動植物成長システム110内を水が進む経路に沿って、問題があるかどうかを流量に基づいて判定することができる。コントローラ205は、流量計215によって測定された水の流量に基づいて、植物に供給されている水の量を判定することもできる。コントローラ205は、植物の成長を維持するために植物が必要とする水の量を判定することができる。植物の水成長閾値を超過した後、コントローラ205は、植物の成長ステータスを増加させるために植物によって必要とされない水を植物に届けるためにさらなるエネルギーを使わないように、ポンプを不活性化することができる。
【0097】
ベース・セクション31にソレノイドを置くことができる。ソレノイドは、ソレノイドによって放出された水により、水源57に蓄えられた水位が上昇するように、活性化されると、水源57に水を放出することができる。ソレノイドは、次に、水源57に蓄えられた水位が一定のレベルに達し、これ以上、上昇しないように、不活性化されると、水源57への水の放出を終了することができる。しばしば、ユーザは、水の追加を必要とするレベルを超えて水源57の水位が低下したことにより、自動植物成長システム110に含まれる植物が何らかの苦痛をこうむらないことを確実にするために、水の追加を必要とする水位閾値まで水源57の水位が低下したときに、水源57に水を手で追加するべき場所にいないこともある。水源57に水を追加するために、ユーザが水源57に水を手で追加すること、及び/又は、ベース・セクション31に置かれた送水ポンプを手で活性化させることを必要とするのではなく、ソレノイド・コントローラ245は、水源57に蓄えられた水位が水位閾値より下に低下したとき、ソレノイドを自動的に活性化して、送水バルブを開け、水源57に水を放出することができる。そうすることで、ソレノイドは、ユーザの介入なく、ソレノイド・コントローラ245に基づいて、水源57に水を自動的に放出することができる。
【0098】
コントローラ205は、水源57に蓄えられた水の水位が水位閾値より下に低下したとき、ソレノイドを活性化して、送水バルブを開け、水源57に水を放出するべきかどうかについて、ソレノイド・コントローラ245に適宜命令することができ、これにより、水源57への水の追加を自動化する。水位閾値は、水源57の水位が水位閾値より下に低下したとき、水源57に蓄えられた水の水位を水位閾値に、及び/又は水位閾値より上に上昇させない限り、自動植物成長システム110内に現在置かれている植物の健康が低下し始めることがあるような、水源57に蓄えられた水の水位である。コントローラ205は、次に、水源57に蓄えられた水の水位を監視して、水源57に蓄えられた水の水位が水位閾値より下に低下したかどうかを判定することができる。コントローラ205は、ソレノイドが、送水バルブを開け、水源57に水を放出して、水源57に蓄えられた水の水位を水位閾値まで上昇させるように、ソレノイド・コントローラ245に命令して、ソレノイドを活性化することができる。コントローラ205は、次に、水源57に蓄えられた水が水位閾値に達したとき、及び/又は水位閾値を超過したとき、ソレノイドが水源への水の放出を終了するように、ソレノイド・コントローラ245に命令して、ソレノイドを不活性化することができる。
【0099】
1つの実施例では、水位センサ255を水源57に置くことができる。水源センサ255は、水源57に蓄えられた水の水位を検出することができる。コントローラ205は、水源57に蓄えられた水の水位について、水位センサ255によって提供された信号を監視することができる。水源57に蓄えられた水の水位が水位閾値より下に低下したことを水位センサ255がコントローラ205に示すと、コントローラ205は、ソレノイドが送水バルブを開けて、水源57に水を放出するように、ソレノイド・コントローラ245に自動的に命令して、ソレノイドを活性化することができる。水源57に蓄えられた水源の水位が水位閾値に達したこと、及び/又は水位閾値より上に上昇したことを水位センサ255がコントローラ205に示すと、コントローラ205は、水源57への水の放出をソレノイドが終了するように、ソレノイド・コントローラ250に自動的に命令して、ソレノイドを不活性化することができる。
【0100】
1つの実施例では、コントローラ205は、水がフィルタを通って流れると同時に、ソレノイドが活性化されると、ソレノイドによって放出された水の流れを監視して、ソレノイドが水源57に放出した水の量を判定することができる。コントローラ205は、次に、水位センサ255によって検出されるような、水源57に蓄えられた水の水位を検証して、水源57に水を放出するためにコントローラ205がソレノイドを最初に活性化したときから増加している水の体積を判定することもできる。コントローラ205は、次に、フィルタを通って流れている水の流れ、及び、水源57に追加された水の量について水位センサ255によって検出された水の体積の増加、に基づいて検証することができる。コントローラ205は、次に、水源57によって蓄えられた水の水位の水位閾値に達したかどうかを判定することができ、ソレノイド・コントローラ245に適宜命令して、ソレノイドの活性化及び/又は不活性化を行うことができる。
【0101】
1つの実施例では、コントローラ205は、超音波センサ265に基づいて、水源57に蓄えられた水の水位を監視することができる。超音波センサ265は、水源57に蓄えられた水の表面に向けて超音波センサ265がエコー音パルスを伝送できるように、ベース・セクション31に置くことができる。次に、エコー音パルスは水の表面に衝突し、その後、エコー音パルスを超音波センサ265が受け取ることができるように、エコー音パルスを反射して、超音波センサ265に向けて戻すことができる。コントローラ205は、次に、超音波センサ265によるエコー音パルスの伝送と、水源57に蓄えられた水の表面からエコー音パルスが反射した後のエコー音パルスの受信との間に発生する時間を判定することができる。コントローラ205は、次に、超音波センサ265によるエコー音パルスの伝送と、エコー音パルスが水の表面から反射した後のエコー音パルスの受信との間に必要な時間に基づいて、超音波センサ265からの、水源57に蓄えられた水の水位の距離を判定することができる。
【0102】
コントローラ205は、次に、超音波センサ265からの水位の距離に基づいて、水源57に蓄えられた水の水位が水位閾値より低いかどうかを判定することができる。コントローラ205は、次に、超音波センサ265から判定されるような水の水位が水閾値を下回ったとき、ソレノイド・コントローラ245に命令して、ソレノイドを活性化し、送水バルブを開けて、水を放出することができる。超音波センサ265は、次に、ソレノイドが水源57に水を放出している間、エコー波パルスを周期的に伝送し続けることができる。エコー波パルスの各周期伝送から、コントローラ205は、それぞれの周期的なエコー波パルスを超音波センサ265が受け取るのに必要な時間に基づいて、水源に蓄えられた水の現在の水位を判定することができる。超音波センサ265が受け取った各エコー波パルス間の時間が減少するにつれて、コントローラ205は、水源57に蓄えられた水の水位が上昇し続けていると判定することができる。コントローラ205は、次に、水源57に蓄えられた水の水位が水位閾値に達したこと、及び/又は水位閾値を超過したことを、コントローラ205が超音波センサ265に基づいて判定すると、ソレノイド・コントローラ245に命令して、ソレノイドが送水バルブを閉じて、水の放出を終了することができる。
【0103】
コントローラ205は、水位センサ255、超音波センサ265、フィルタを通って流れる水の量、LIDAR検出器、銅ストリップ、並びに/又は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう、水源57に蓄えられた水の水位を判定するための適切なデータをコントローラ205に提供する他の任意のタイプのセンサに基づいて、水源57に蓄えられた水の水位が水位閾値を下回っているかどうか、及び/又は水位閾値に達したかどうか、及び/又は水位閾値を超過したかどうかを判定することができる。
【0104】
1つの実施例では、水源57に蓄えられた水の水位を水位閾値まで上昇させるために、ベース・セクション31に含まれる空気から水を凝結させて、水を生成し、水源57に提供するための、凝結器をベース・セクション31に置くことができる。凝結器によって空気から凝結させた水は、既に脱イオン化されていてもよく、肥料のために水が粘着性になる低いPPM測定値を有していてもよく、これにより、植物の健康を向上させる。1つの実施例では、凝結器は、熱電モジュールを含むペルチェ構成を含むことができる。コントローラ205は、第1の側面が熱さを増し、第2の側面が冷たさを増すように、熱電モジュールを活性化することができる。温度センサ及び/又は湿度センサは、ベース・セクション31に置くことができ、水源57に水が落ちたことにより増加した湿度の量を検出することができる。湿度に基づいて、コントローラ205は、ベース・セクションの露点を計算し、これにより、水源37に蓄えられた水の高さを判定することができ、凝結器の活性化及び/又は不活性化を適宜行うことができる。
【0105】
そうすることで、水蒸気を、冷たさが増した第2の側面で凝結させることができ、その後、水源57に落とし、水源57に蓄えられた水の水位を水位閾値まで上昇させることができる。別の実施例では、コンプレッサをベース・セクション31に置くことができる。コントローラ205は、コンプレッサを活性化して、冷却サイクルを実行することができる。そうすることで、コンプレッサによって水を生成することができ、水源57に落として、水源57に蓄えられた水の水位を水位閾値まで上昇させることができる。
【0106】
流体ポンプ、並びにソレノイド、及び/又は同様に凝結器より下に、漏水検出センサ296を置くことができるように、漏水検出センサ296をベース・セクション31に置くことができる。そうすることで、漏水検出センサ296は、流体ポンプ及び/又は水源57及び/又はソレノイド及び/又は凝結器から漏れている可能性のある何らかの水を検出することができる。送水ポンプ、ソレノイド、凝結器によって供給され得る、及び/又は水源57から漏れ得る水の量は、著しくなることもあり、ユーザの住居、及び/又は、自動植物成長システム110から水が漏れた場合、水が接触に至り得るユーザの何らかの所有物に、著しいダメージをもたらすことがある。コントローラ205は、漏水検出センサ296が何らかの水を検出したとき、送水ポンプ、ソレノイド、及び/又は凝結器を自動的に不活性化することができる。そうすることで、コントローラ205は、送水ポンプ、ソレノイド、及び/又は凝結器が、さらなる何らかの水を提供するのを自動的に防ぐことができ、これにより、自動植物成長システム110から漏れ得る水の量を最小化する。コントローラ205は、コントローラ205からユーザの通信デバイスにワイヤレスで通信されるメッセージを介して、漏水検出センサ296が水を検出したことをユーザに自動的に通知することもできる。コントローラ205は、自動植物成長システム110の供給器への水を漏水検出センサ296が検出したことをユーザに自動的に通知することもできる。コントローラ205は、ソレノイド及び/又は凝結器によって水源57に水が放出されているにもかかわらず、水源57に蓄えられた水の水位が低下し続けていることを超音波センサ265から判定することもできる。
【0107】
コントローラ205は、水源57に追加された水の量に基づいて、肥料パケットの放出を自動的に活性化して、水源57に蓄えられた水に放出することができる。コントローラ205は、水源57に蓄えられた水の水位を監視することができ、水源57に追加された水の量を判定することができる。コントローラ205は、水源57に追加された水の量が土を耕すレベルに達したときを判定することができる。例えば、土を耕すレベルは、3785cm(1ガロン)の水が水源57に追加されたときであってもよい。コントローラ205は、水源57に追加された水が土を耕すレベルに達したときに基づいて、希釈点に達したと判定することができ、これにより、水源57に現在蓄えられている水に肥料を追加することを要求する。コントローラ205は、次に、水が水源57に追加されたことにより、土を耕すレベルに達したとき、水源57に蓄えられた水に1つ又は複数の肥料パケットを自動的に放出することができる。したがって、ユーザは、手動で追跡すること、及び/又は、水源57に蓄えられた水に肥料パケットを追加する必要がない。むしろ、コントローラ205は、肥料パケットを追加するべきときを自動的に追跡し、その後、土を耕すレベルに達したとき、水源57に肥料パケットを自動的に追加する。
【0108】
水源57に蓄えられた水の上に紫外線(UV:ultraviolet)光源が置かれるように、UV光源をベース・セクション31に置くことができる。UV光源は、活性化されると、水の中にいるいずれかのバクテリアの細胞壁に含まれるコレステロールを分解することができ、これにより、UV光源が、水の汚染の可能性を増加させる水との接触に至らないような非接触法でバクテリアを殺す。コントローラ205は、UV光源によって放たれたUVが、水源57に蓄えられた水の中のバクテリアを殺すように、UV光コントローラ275に命令して、UV光源を活性化することができる。
【0109】
1つの実施例では、ハウジング3内に置かれた植物に水をその後散布するように、水源57からハウジング3の内側部分7に水を輸送する配水線を通じて、水源57に蓄えられた水をポンプでくみ上げる送水ポンプと1列に並べて、1列に並んだUV光源を置くことができる。そうすることで、コントローラ205は、水源57に蓄えられた水をハウジングの内側部分7にポンプでくみ上げて散布するために送水ポンプを活性化すると同時に、UV光コントローラ275に命令して、送水ポンプと1列に置かれたUV光源を活性化することができる。UV光源は、次に、水源57から水が進む間、しかし、ハウジングの内側部分7に置かれた植物に水がその後散布される前に、水に含まれるバクテリアを殺すことができ、これにより、水源57に蓄えられた水の中にいる何らかのバクテリアから植物を保護する。コントローラ205は、次に、ハウジング3の内側部分7に水を輸送するための配水線を通って、水源57に蓄えられた水をポンプでくみ上げるのを送水ポンプが終了したとき、UV光コントローラ275に命令して、UV光源を不活性化することができる。そうすることで、コントローラ205は、配水線を通って水が輸送されていないとき、UV光コントローラ275に命令して、UV光源を不活性化することによって、エネルギー消費量を節約することができ、これにより、送水ポンプが活性化されておらず、配水線を通って水をポンプでくみ上げていないとき、UV光源でバクテリアを殺すどのような必要性もなくなる。
【0110】
1つの実施例では、ハウジング3内に置かれた植物に水が散布されるように、銀銅探針(silver to copper probe)を、送水ポンプと1列に並べて置き、水源57からハウジング3の内側部分7に水を輸送する配水線と1列に並べて置くことができる。そうすることで、コントローラ205は、銀銅探針を通って伝搬する電流を活性化することができる。銀銅探針を通って伝搬する電流は、その後、植物に散布するために、送水ポンプからハウジング3の内側部分7まで水をポンプでくみ上げる間に、配水線の中の銀銅探針で、流れている水の中を輸送されるバクテリアを殺すことができる。そうすることで、水が植物に散布される前に、銀銅探針を通じて電流が流れることによって、水からバクテリアを除去することができる。コントローラ205は、次に、これ以上、ハウジング3内に置かれた植物に散布するために、送水ポンプからハウジング3の内側部分7に配水線を通って水が流れていないとき、銀銅探針を通って伝搬する電流を不活性化することができる。
【0111】
1つの実施例では、コントローラ205は、水源57に蓄えられた水の中にいるバクテリアを殺すために、オゾン注入コントローラ295に命令して、水源57に蓄えられた水に一定量のオゾンを注入することができる。植物に散布するために、水源57からハウジング3の内側部分7に配水線を通って水が流れる間、コントローラ205がオゾン注入コントローラ295に命令して、一定量のオゾンを水に注入することができるように、オゾンのキャニスタを配水線に連結することができる。そうすることで、一定量のオゾンは、配水線を通って水が流れる間、しかし、水がハウジング3の内側部分7に達して植物に散布される前に、水に含まれるバクテリアを殺すことができ、これにより、バクテリアが植物に達する機会を得る前にバクテリアを殺す。1つの実施例では、コントローラ205は、配水線と1列に並べて置かれた、1列に並んだレーザを活性化することができる。配水線を通って水が流れると、コントローラ205は、レーザを活性化することができ、レーザ・ビームは次に、水が植物に散布される前に、水源57から配水線を通ってハウジング3の内側部分7に水が流れる間、水に含まれるバクテリアを殺すことができる。
【0112】
栽培列5に挿入することができるポッドのそれぞれは、ポッドに関連したQRコード(登録商標)を有することができる。ユーザが栽培列5にポッドを挿入した後、ユーザは、ユーザの通信デバイスで、ポッドに関連したQRコード(登録商標)をスキャンすることができる。コントローラ205は、次に、栽培列5に挿入された特定のポッドを識別することができる。コントローラ205は、次に、ポッドに関連した成長パラメータ及び環境パラメータを取得することができ、次に、非常に多くの環境パラメータを自動的に調節して、ポッドに関連した成長パラメータが確実に、対応する成長パラメータ閾値内にあるようにすることができる。そうすることで、コントローラ205は、栽培列5に置かれた各ポッドに関連したQRコード(登録商標)に基づいて、栽培列5に現在置かれている各ポッドの環境パラメータを自動的にカスタマイズし、調節することができる。
【0113】
結論
要約セクションではなく、発明を実施するための形態セクションが、特許請求の範囲を解釈するために使用されることを意図することを認識されたい。要約セクションは、本開示の全ての例示的実施例ではなく、1つ又は複数を示すことができ、したがって、本開示及び添付の特許請求の範囲を何らかの方式で限定することを意図するものではない。
【0114】
指定の機能の実装形態及びその関係を示す機能的な基礎的要素を用いて本開示を上記で説明してきた。これらの機能的な基礎的要素の境界は、説明の利便性のために、本明細書で任意に定義してきた。指定の機能及びその関係を適切に実施する限り、代替の境界を定義することもできる。
【0115】
本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、形式及び詳細の様々な変更を行うことができるということが当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、上述の例示的実施例のいずれかによって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ定義されるべきである。
図1
図2