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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-17
(45)【発行日】2023-10-25
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20231018BHJP
【FI】
G06Q30/0201
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023023246
(22)【出願日】2023-02-17
(62)【分割の表示】P 2022123746の分割
【原出願日】2022-08-03
【審査請求日】2023-02-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517231515
【氏名又は名称】株式会社mov
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】今野 礎
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特許第6528341(JP,B1)
【文献】山田 直之 ,実践講座 アクセス解析の質問箱,日経ネットマーケティング ,日本,日経BP社 ,2009年12月25日,第27号,pp.42-43
【文献】大薮 多可志 TAKASHI OOYABU,インバウンドと地域創生 初版 ,第1版,日本,海文堂出版株式会社 岡田 節夫,2017年08月16日,p.79
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の店舗の検索数と、前記店舗の売上額と、前記店舗に来店した客数と、を取得する取得手段と、
所定の期間毎における前記検索数と前記売上額と前記客数との値に応じて、予め設定された前記店舗について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する分析手段と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
定の期間毎における前記検索数と前記売上額と前記客数とを同一画面上に表示して出力する出力手段を備えた、
情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置が、
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の店舗の検索数と、前記店舗の売上額と、前記店舗に来店した客数と、を取得し、
所定の期間毎における前記検索数と前記売上額と前記客数との値に応じて、予め設定された前記店舗について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上において検索エンジンを用いた検索サービスが提供されており、ユーザは、検索エンジンに対して検索キーワードを入力することで、商品やサービス、店舗などの検索を行うことができる。例えば、ユーザは、検索エンジンに対して店舗名、住所、電話番号、商品名やサービス名、商品の特徴、などの検索キーワードを入力することで、検索を行っている。
【0003】
これに対して、店舗を運営し、商品やサービスを提供している事業者は、検索エンジンから提供される検索結果を取得し、検索結果の分析を行っている。例えば、特許文献1では、検索結果の分析の一例として、検索キーワードに施設名を含む直接検索及び施設名を含まない間接検索の検索数をグラフ化して出力する、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6528341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の方法では、ユーザによって入力された検索キーワードによる検索数を表示しているだけであり、検索結果のさらなる有効利用を図ることができない、という問題が生じる。
【0006】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、検索エンジンに入力された検索キーワードを用いた検索結果のさらなる有効利用を図ることができない、ということを解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態である情報処理装置は、
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得する取得手段と、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報とを同一画面上に表示して出力する出力手段と、
を備えた、
という構成をとる。
【0008】
また、本発明の一形態である情報処理方法は、
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得し、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報とを同一画面上に表示して出力する、
という構成をとる。
【0009】
また、本発明の一形態である情報処理方法は、
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得し、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報との値に応じて、予め設定された前記対象について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以上のように構成されることにより、検索エンジンに入力された検索キーワードを用いた検索結果のさらなる有効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態1における情報処理システムの全体構成を示す図である。
図2図1に開示した管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
図3図2に開示した管理サーバによって表示されるグラフの一例を示す図である。
図4図2に開示した管理サーバによって表示されるグラフの一例を示す図である。
図5図2に開示した管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図1乃至図5を参照して説明する。図1乃至図2は、情報処理システムの構成を説明するための図であり、図3乃至図5は、情報処理システムの処理動作を説明するための図である。
【0013】
[構成]
本発明における情報処理システムは、検索エンジンに入力された検索キーワードによる検索結果を分析するためのものである。情報処理システムは、図1に示すように、ネットワークNを介して接続された、管理サーバ10と、検索サーバ20と、事業者端末30と、により構成される。以下、各構成について詳述する。
【0014】
検索サーバ20は、情報検索サービスを提供する事業者によって管理される情報処理装置であり、インターネット上で検索サイトといったウェブサイトを開設している。具体的に、検索サーバ20は、検索エンジンを搭載しており、ネットワークNに接続されたユーザ端末から検索キーワードの入力を伴う検索要求を受け付ける。そして、検索サーバ20は、検索エンジンにて、入力された検索キーワードに対応する店舗、商品、サービスといった対象を検索して、検索された店舗、商品、サービスなどの対象の情報を、検索要求してきたユーザ端末に対して検索結果として出力する。このとき、検索サーバ20は、予め設定された検索アルゴリズムにより、検索キーワードに対する一致度や対象の重要度に応じて検索順位を算出し、かかる検索順位の順番で複数の対象に関するリンク情報を検索結果として出力する。
【0015】
また、検索サーバ20は、検索キーワードの内容に応じて、検索された対象に対する検索の種類を分類し、種類毎の検索数を集計して記憶する機能を有する。特に、検索サーバ20は、対象を特定する検索キーワードが入力されて当該対象を検索した場合は、かかる検索を「直接検索」の種類に分類して直接検索の検索数としてカウントし、対象を特定する検索キーワード以外の検索キーワードが入力されて当該対象を検索した場合は、かかる検索を「非直接検索」の種類に分類して非直接検索(間接検索)の検索数としてカウントする。
【0016】
ここで、上述した直接検索と非直接検索についての一例を説明する。ここでは、検索する対象が「店舗」、一例として「AA店舗」であることとする。この場合に、店舗を特定する検索キーワード(以下、「直接検索キーワード」ともいう)としては、例えば、店舗名「AA店舗」、住所「東京都○○区△△AAAA番地」、電話番号「03-XXXX-AAAA」などの情報が挙げられる。このような直接検索キーワードによって「AA店舗」が検索された場合には、検索サーバ20は、「AA店舗」に対して「直接検索」が行われたと判断し、「AA店舗」に対する直接検索の検索数の値を増加させてカウントする。併せて、検索サーバ20は、かかる検索に対して日時といった時刻情報を関連付けて記憶しておく。一方で、店舗を特定する検索キーワード以外の検索キーワード(以下、「間接検索キーワード」ともいう)としては、商品やサービスの一般名称、商品やサービスを提供する事業者によるブランド名称、などが挙げられる。間接検索キーワードの一例としては、上記店舗AAが販売しているなど取り扱っている商品の一般名称や普通名称である「文房具」、「セーター」といった情報や、商品の製造者が設定した「ブランド名」、「シリーズ名」といった情報である。このような間接検索キーワードによって「AA店舗」が検索された場合には、検索サーバ20は、「AA店舗」に対して「非直接検索」が行われたと判断し、「AA店舗」に対する非直接検索の検索数の値を増加させてカウントする。特に、本実施形態では、検索サーバ20は、上述した間接検索キーワードの内容に応じて、「非直接検索」をさらに「間接検索」(第一間接検索)と「ブランド検索」(第二間接検索)とに分類して、それぞれ検索数をカウントする。つまり、検索サーバ20は、商品の一般名称や普通名称で「AA店舗」が検索された場合には、「AA店舗」に対して「間接検索」が行われたと判断して「AA店舗」に対する間接検索の検索数の値を増加させてカウントし、商品のブランド名称で「AA店舗」が検索された場合には、「AA店舗」に対して「ブランド検索」が行われたと判断して「AA店舗」に対するブランド検索の検索数の値を増加させてカウントする。併せて、検索サーバ20は、かかる検索に対して日時といった時刻情報を関連付けて記憶しておく。但し、検索サーバ20は、上述した間接検索とブランド検索とを1つの種類である「非直接検索」(間接検索)として扱い、その検索数としてカウントしてもよい。
【0017】
そして、検索サーバ20は、後述する管理サーバ10からの要求に応じて、店舗などの対象に対して行われた各検索の種類毎の検索数を提供する。上記の場合、管理サーバ10から「AA店舗」の情報を要求された場合には、「AA店舗」に対する「直接検索」、「間接検索」、「ブランド検索」の各検索数を管理サーバ10に提供する。このとき、検索サーバ20は、各種類の各検索が行われた時刻情報も付与して検索数を提供する。あるいは、検索サーバ20は、検索の種類毎に所定の時間単位(例えば、日単位、週単位、月単位など)で各検索種類の検索数を集計して、管理サーバ10に提供してもよい。
【0018】
なお、上記では、検索サーバ20が検索数を集計する対象は店舗であることを例示したが、店舗は実店舗であってもよく、ウェブサイトで開設された店舗であってもよい。また、検索サーバ20が検索数を集計する対象は、1つの店舗毎であることに限定されず、複数の店舗からなる店舗グループ毎であってもよい。例えば、対象は、同一の事業者によって運営されている複数の店舗のうち、都道府県毎の店舗グループや、フランチャイジー毎の店舗グループであってもよい。また、検索サーバ20が検索数を集計する対象は、店舗であることに限定されず、商品やサービスであってもよい。この場合、商品を特定する固有の商品名で検索が行われた場合には、商品に対する直接検索の検索数をカウントし、商品の一般名称や普通名称で検索が行われた場合には、商品に対する間接検索の検索数をカウントし、商品のブランド名称で検索が行われた場合には、商品に対するブランド検索の検索数をカウントする。
【0019】
また、検索サーバ20は1つであることに限定されず、複数の検索サーバ20がそれぞれ検索サイトを開設しており、各検索サーバ20が対象に対する各検索種類の検索数をカウントし、管理サーバ10に提供してもよい。
【0020】
事業者端末30は、店舗を運営したり商品・サービスを提供する事業者において、検索サイトにおける店舗や商品・サービスに対する検索結果を分析する人物が操作する情報処理端末である。そして、事業者端末30は、管理サーバ10にアクセスして、後述するように管理サーバ10に対して店舗や商品・サービスに関する情報を提供したり、管理サーバ10から検索結果を取得して表示する。なお、ここでは、事業者は、店舗を運営していることとし、かかる店舗の検索結果を分析することとする。
【0021】
具体的に、事業者端末30は、まず、店舗の売上に関連する売上情報を集計して、管理サーバ10に対して提供する。例えば、売上情報は、店舗における売上額と、店舗に来店した客数(ユーザ数)を表すである客足数と、である。このとき、事業者端末30は、売上額や客足数にそれぞれ時刻情報を付与して管理サーバ10に提供したり、あるいは、所定の時間単位(例えば、日単位、週単位、月単位など)で売上額や客足数を集計して管理サーバ10に提供する。
【0022】
なお、上記では、事業者端末30が売上情報を集計する対象は店舗であることを例示したが、店舗は実店舗であってもよく、ウェブサイトで開設された店舗であってもよい。その場合、客足数は、実店舗を訪れた客数であってもよく、ウェブサイトにネットワークNを介してアクセスした客数であってもよい。つまり、客足数は、対象である店舗に実際に来店することでアクセスしたユーザ数であってもよく、対象である店舗のウェブサイトを閲覧することでアクセスしたユーザ数であってもよい。また、事業者端末30が売上情報を集計する対象は、1つの店舗毎であることに限定されず、複数の店舗からなる店舗グループ毎であってもよい。例えば、対象は、同一の事業者によって運営されている複数の店舗のうち、都道府県毎の店舗グループや、フランチャイジー毎の店舗グループであってもよい。また、事業者端末30が売上情報を集計する対象は、店舗であることに限定されず、商品やサービスであってもよい。この場合、客足数は、対象となる商品・サービスに対して来訪や電話、電子メールなどで問い合わせするなどしてアクセスしてきた客数や、対象となる商品・サービスの紹介サイトにネットワークNを介してアクセスしてきた客数であってもよい。
【0023】
管理サーバ10は、演算装置と記憶装置とを備えた1台又は複数台の情報処理装置にて構成される。そして、管理サーバ10は、図2に示すように、取得部11、出力部12、分析部13、を備える。取得部11、出力部12、分析部13の各機能は、演算装置が記憶装置に格納された各機能を実現するためのプログラムを実行することにより実現することができる。また、管理サーバ10は、取得情報記憶部16、施策情報記憶部17を備える。取得情報記憶部16、施策情報記憶部17は、記憶装置により構成される。以下、各構成について詳述する。
【0024】
取得部11(取得手段)は、検索サーバ20にアクセスして、予め登録されている各対象に対する検索結果に関する情報を取得して、取得情報記憶部16に記憶する。本実施形態では、取得部11は、上述したように、所定の期間毎における、対象である店舗(例えば、「AA店舗」)に対する「直接検索」、「間接検索」、「ブランド検索」の各検索数を取得する。
【0025】
また、取得部11は、事業者端末30から、予め登録されている各対象における売上情報を取得して、取得情報記憶部16に記憶する。本実施形態では、取得部11は、上述したように、所定の期間毎における、対象である店舗(例えば、「AA店舗」)の売上額と客足数とを取得する。
【0026】
出力部12(出力手段)は、上述したように取得した対象毎の検索数と売上情報とを、事業者端末30に表示するよう出力する。ここで、図3乃至図4に、出力部12による表示例を示す。図3は、「AA店舗」を管理する事業者の事業者端末30に対する表示例であり、「AA店舗」のある月における1日単位で集計した各情報を表示している。この図に示すように、出力部12は、横軸を1日単位の月日、縦軸を売上高(円)、検索数(人)、客足数(人)、とした座標平面を設定し、かかる座標平面上に、各日における売上高A1と客足数A2を棒グラフで表示し、各日における直接検索の検索数B2、間接検索の検索数B3、ブランド検索の検索数B4、さらには直接検索と間接検索とブランド検索の合計検索数B1、を折れ線グラフで表示している。このように、出力部12は、同一の画面上に、各検索種類の検索数B2~B4及び合計検索数B1と、売上高A1及び客足数A2と、を表示することとなる。
【0027】
なお、図3では、対象が店舗である場合を示しており、一例として、「AA店舗」といった1つの店舗の検索数や売上情報を表示しているが、対象が、複数の店舗からなる店舗グループである場合には、特定の店舗グループ(例えば、東京都の店舗グループ、特定のフランチャイジーの店舗グループ)の検索数及び売上情報が表示されることとなる。このとき、出力部12は、店舗グループを形成する複数の店舗毎の検索数や売上情報を店舗グループにおける検索数や売上情報に集計して表示してもよい。また、対象が商品・サービスである場合には、商品・サービス毎の検索数や売上情報が表示されることとなる。
【0028】
なお、出力部12は、検索サーバ20や事業者端末30から取得した情報に付与されている時刻情報に基づいて、各検索数、売上高、来客数の集計単位を変更してもよい。例えば、図3の例では、日単位で各検索数、売上高、来客数を表示しているが、各値を週単位、月単位などの他の時間単位で集計し直して表示してもよい。
【0029】
また、出力部12は、図3に示した情報の表示状態を変更してもよい。例えば、出力部12は、検索数として、直接検索の検索数B2と、間接検索の検索数B3及びブランド検索の検索数B4の和となる非直接検索の検索数と、を表示してもよく、これに合計検索数B1を加えて表示したり、あるいは、合計検索数は表示しなくてもよい。また、出力部12は、売上情報として、売上高A1のみを表示してもよく、客足数A2のみを表示してもよい。
【0030】
分析部13(分析手段)は、上述したように表示した検索数と売上情報との値に基づいて、対象について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する。このとき、分析部13は、予め施策情報記憶部17に記憶されている施策情報のうち、表示した検索数と売上情報との値に対応する施策情報を選択する。このため、施策情報記憶部17には、所定の期間毎の検索数と売上情報との値から特定できるパターンに対応して、対象の売上向上を図るための施策情報が記憶されている。
【0031】
ここで、上述したように対象が店舗である場合における施策情報の一例を説明する。例えば、図3に示すように、AA店舗に対する直接検索の検索数B2が間接検索の検索数B3に対して所定の基準により多いと判断でき、売上高A1及び客足数A2が所定の基準により多いと判断できるパターンである場合には、AA店舗を指定して検索する固定ユーザ(ロイヤルカスタマー)が多いと考えられる。このため、このようなパターンに対応する施策情報として、「AA店舗に会員登録しているユーザに対して、ダイレクトメールやスマートフォンアプリに通知を配信することを強化する」といった内容の情報が設定されており、かかる施策情報が選択されることとなる。また、別の例として、図4に示すBB店舗に対する検索数及び売上情報の表示である場合を考える。図4に示すように、BB店舗に対する間接検索の検索数B3が直接検索の検索数B2に対して所定の基準により多い期間(例えば、6/7~6/11)があると判断でき、その期間においても売上高A1及び客足数A2が所定の基準により多いと判断できるパターンである場合には、BB店舗を指定して検索する固定ユーザ(ロイヤルカスタマー)は少なく、単に所定の商品を求めているユーザが多いと考えられる。このため、このようなパターンに対応する施策情報として、「近隣の競合店舗に対して集客で負けないよう、チラシ配布やウェブ広告出稿を行うなど認知度を高める施策を行う」といった内容の情報が設定されており、かかる施策情報が選択されることとなる。
【0032】
なお、上述した分析部13による施策情報を選択は、所定の対象に対する検索数と売上情報とのグラフと、グラフの特性に対応する所定の対象に実施する施策情報と、が学習されたモデルを用いて行われてもよい。この場合、モデルは、事前に、グラフと施策情報との対で構成された学習データを学習して生成され、施策情報記憶部17に記憶されることとなる。そして、分析部13は、モデルに対して新たな所定の対象に対する検索数と売上情報とのグラフを入力することで、かかる対象の状況に対して適切な施策情報が出力され、かかる施策情報が選択されることとなる。
【0033】
[動作]
次に、上述した情報処理システムの動作、特に管理サーバ10の動作を、主に図5フローチャートを参照して説明する。
【0034】
まず、管理サーバ10は、検索サーバ20から、各対象に対する各検索種類の各検索数を取得する(ステップS1)。例えば、対象が「AA店舗」である場合には、検索サーバ20において「AA店舗」が検索された検索キーワードの内容に応じて分類された「直接検索」、「間接検索」、「ブランド検索」の各検索数を取得する。
【0035】
また、管理サーバ10は、事業者端末30から、各対象における売上情報を取得する(ステップS2)。例えば、対象が「AA店舗」である場合には、AA店舗を管理する事業者から事業者端末30に入力されたAA店舗の売上額と客足数を取得する。なお、上述した検索数の取得と、売上額及び客足数の取得とは、どちらが先に行われてもよく、同時に行われてもよい。
【0036】
その後、管理サーバ10は、取得した対象毎の検索数と売上情報とを、事業者端末30に表示するよう出力する(ステップS3)。例えば、対象が「AA店舗」である場合には、図3に示すように、所定の期間単位で集計した各検索数と売上額及び客足数とを表示する。具体的に、図3では、1日単位で、売上高A1と客足数A2を棒グラフで表示し、直接検索の検索数B2、間接検索の検索数B3、ブランド検索の検索数B4、さらには直接検索と間接検索とブランド検索の合計検索数B1、を折れ線グラフで表示する。また、対象が「BB店舗」である場合には、図4に示すように表示される。
【0037】
このように、本実施形態では、同一の画面上に、各検索種類の検索数B2~B4及び合計検索数B1と、売上高A1及び客足数A2と、を表示している。このため、事業者は、店舗などの対象に対する検索種類毎の検索数を比較したり、かかる検索数に対する売上額や客足数を認識することができ、対象に対する売り上げ増加を図るような新たな施策を検討することができる。特に、直接検索、間接検索、ブランド検索の検索数を比較できるよう表示し、さらに売上額や客足数も併せて表示することで、検索しているユーザの対象に対する認知度を考慮した売上状況を認識でき、より適切な施策を検討することができる。その結果、検索結果をより有効利用することができる。
【0038】
また、管理サーバ10は、取得した対象に対する検索数と売上情報との値に基づいて、対象について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する(ステップS4)。例えば、対象が「AA店舗」である場合には、図3に示すようなグラフのパターンに対応する施策情報を選択し、かかる施策情報を出力する。また、別の例として、対象が「BB店舗」である場合には、図4に示すようなグラフのパターンに対応する施策情報を選択し、かかる施策情報を出力する。なお、上述した施策情報の選択及び出力は、上述した図3及び図4に示すようなグラフを出力した後に行われてもよく、あるいは、グラフを出力する前に行われてもよく、その後はグラフを出力してもしなくてもよい。つまり、図5のフローチャートにおいて、ステップS1,S2の次にステップS4が行われてもよく、その後はステップS3が行われても行われなくてもよい。
【0039】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、上述した取得部11、出力部12、分析部13、取得情報記憶部16、施策情報記憶部17の機能のうちの少なくとも一以上の機能は、ネットワーク上のいかなる場所に設置され接続された情報処理装置で実行されてもよく、つまり、いわゆるクラウドコンピューティングで実行されてもよい。
【0040】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0041】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における情報処理装置、情報処理方法、プログラムの構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
(付記1)
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得する取得手段と、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報とを同一画面上に表示して出力する出力手段と、
を備えた情報処理装置。
(付記2)
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記取得手段は、前記売上情報として、前記対象の売上額を取得し、
前記出力手段は、所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上額とを同一画面上に表示して出力する、
情報処理装置。
(付記3)
付記1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記取得手段は、前記売上情報として、前記対象の売上額と前記対象にアクセスしたユーザ数とを取得し、
前記出力手段は、所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上額及び前記ユーザ数とを同一画面上に表示して出力する、
情報処理装置。
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記取得手段は、前記種類毎の検索数として、前記対象を特定する検索キーワードにより当該対象が検索された直接検索による検索数と、前記対象を特定する検索キーワード以外の検索キーワードにより前記対象が検索された間接検索による検索数と、を取得し、
前記出力手段は、所定の期間毎における前記直接検索による検索数及び前記間接検索による検索数と、前記売上情報と、を同一画面上に表示して出力する、
情報処理装置。
(付記5)
付記4に記載の情報処理装置であって、
前記出力手段は、所定の期間毎における前記直接検索による検索数、前記間接検索による検索数、及び、前記直接検索による検索数と前記間接検索による検索数との和である全検索数と、前記売上情報と、を同一画面上に表示して出力する、
情報処理装置。
(付記6)
付記4又は5に記載の情報処理装置であって、
前記取得手段は、前記間接検索による検索数として、予め設定された一般名称を表す検索キーワードにより前記対象が検索された第一間接検索による検索数と、予め設定されたブランド名称により前記対象が検索された第二間接検索による検索数と、を取得し、
前記出力手段は、所定の期間毎における前記直接検索による検索数、前記第一間接検索による検索数、及び、前記第二間接検索による検索数と、前記売上情報と、を同一画面上に表示して出力する、
情報処理装置。
(付記7)
付記1乃至6のいずれかに記載の情報処理装置であって、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報との値に応じて、予め設定された前記対象について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する分析手段、
を備えた情報処理装置。
(付記8)
付記4,5又は6に記載の情報処理装置であって、
所定の期間毎における前記直接検索による検索数と前記間接検索による検索数との比較結果に応じて、予め設定された前記対象について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する分析手段、
を備えた情報処理装置。
(付記9)
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得し、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報とを同一画面上に表示して出力する、
情報処理方法。
(付記10)
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得し、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報との値に応じて、予め設定された前記対象について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する、
情報処理方法。
(付記11)
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得し、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報とを同一画面上に表示して出力する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記12)
検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数として前記検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、前記対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得し、
所定の期間毎における前記種類毎の検索数と前記売上情報との値に応じて、予め設定された前記対象について実施する施策を表す施策情報を選択して出力する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0042】
10 管理サーバ
11 取得部
12 出力部
13 分析部
16 取得情報記憶部
17 施策情報記憶部
20 検索サーバ
30 事業者端末
【要約】
【課題】検索エンジンに入力された検索キーワードを用いた検索結果の有効利用を図る。
【解決手段】本発明の情報処理装置10は、検索エンジンに入力された検索キーワードによって検索された所定の対象の検索数のうち検索キーワードの内容に応じて分類された種類毎の検索数と、対象の売上に関連する情報である売上情報と、を取得する取得手段11と、所定の期間毎における種類毎の検索数と売上情報とを同一画面上に表示して出力する出力手段12と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5