(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-17
(45)【発行日】2023-10-25
(54)【発明の名称】バッテリアセンブリの電力密度とエネルギ密度とのバランスを取ることに有用である作用物質
(51)【国際特許分類】
H01M 4/14 20060101AFI20231018BHJP
H01M 4/62 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
H01M4/14 Q
H01M4/62 B
(21)【出願番号】P 2021526661
(86)(22)【出願日】2019-11-15
(86)【国際出願番号】 US2019061725
(87)【国際公開番号】W WO2020102677
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-05-18
(32)【優先日】2018-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514105033
【氏名又は名称】アドバンスト バッテリー コンセプツ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】エドワード オー.シャッファー ツー
(72)【発明者】
【氏名】マリア ペニャフランシア ローマ
(72)【発明者】
【氏名】リード エー.シック
【審査官】冨士 美香
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-012596(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/14
H01M 4/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリプレートであって、
a)第1の表面であって、第2の表面とは反対側の前記第1の表面を有する基板と、
b)前記基板の前記第1の表面、前記第2の表面、または前記第1の表面と前記第2の表面との両方に配置された
2つ以上の作用物質と、を備え、
前記第1の表面または前記第2の表面に配置された前記
2つ以上の作用物質が、2つ以上の別個の作用物質領域を含み、前記2つ以上の別個の作用物質領域の少なくとも1つが、第1の鉛酸化物を含み、一方、前記2つ以上の別個の作用物質領域の少なくとも別のものが、前記第1の鉛酸化物とは異なる第2の鉛酸化物を含み、
前記2つ以上の別個の作用物質領域の少なくとも1つが
、エネルギ
出力を提供する作用物質であり、一方、前記2つ以上の別個の作用物質領域の少なくとも別のものが
、電力
出力を提供する作用物質であり、
前記電力出力を提供する作用物質は、8m
2
/g以上から20m
2
/g以下の孔の表面積を有する1つまたは複数の高い孔の表面積の材料を含み、一方、前記エネルギ出力を提供する作用物質は、0m
2
/g以上から5m
2
/g以下の多孔性を有する1つまたは複数の低い孔の表面の材料を含み、
前記電力出力を提供する作用物質は、第1に電解質と反応して第1の反応を起こすように構成され、一方、前記エネルギ出力を提供する作用物質は、第2に電解質と反応して第2の反応を起こすように構成され、
前記バッテリプレートが、モノポーラプレート、バイポーラプレート、またはこれらの組合せである、バッテリプレート。
【請求項2】
前記2つ以上の別個の作用物質領域が、互いの頂部上に堆積された2つ以上の作用物質層を含み、それにより、前記
2つ以上の作用物質の1つの層が、前記基板と、前記
2つ以上の作用物質の少なくとも別の層との間に位置するようになっている、請求項1に記載のバッテリプレート。
【請求項3】
前記2つ以上の別個の作用物質領域が、互いに隣接して配置されている、請求項1または2に記載のバッテリプレート。
【請求項4】
前記
2つ以上の作用物質が、ペーストの形態である、請求項1~3のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項5】
前記2つ以上の別個の作用物質領域が、間に位置する1つまたは複数の非作用層を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項6】
前記1つまたは複数の非作用層が、吸着性ガラスマットである電解質吸着材料を含んでいる、請求項5に記載のバッテリプレート。
【請求項7】
前記2つ以上の別個の作用物質領域の少なくとも1つが、三塩基性鉛、四塩基性鉛、またはその両方を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項8】
前記第1の鉛酸化物が、三塩基性鉛酸化物を含み、前記第2の鉛酸化物が、四塩基性鉛酸化物を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項9】
前記2つ以上の別個の作用領域の少なくとも1つが、1つまたは複数の導電性添加物を含み、前記1つまたは複数の導電性添加物が、カーボン、ナノカーボン、ナノシリコン酸化物、ナノチタン酸化物、ナノポリマー、またはこれらの任意の組合せの1つまたは複数を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項10】
前記2つ以上の別個の作用領域が、対称であるか、非対称である、請求項1~9のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項11】
前記2つ以上の別個の作用領域が、互いに対して連続している、または不連続であり、それにより、1つまたは複数のギャップ、1つまたは複数の非作用層、またはこれらの両方が、前記2つ以上の別個の作用領域を物理的に分離するようになっている、請求項1~10のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項12】
前記2つ以上の作用物質が、1つまたは複数の他の作用物質より高い密度の材料を含む1つまたは複数の作用物質を含んでいる、請求項
1~
11のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【請求項13】
前記2つ以上の作用物質が、3.7g/cc以上から4.1g/cc以下の密度を有する1つまたは複数の高密度材料を含み、前記2つ以上の作用物質が、2.6g/cc以上から2.9g/cc以下の密度を有する1つまたは複数の低密度材料を含む、請求項
1~
12のいずれか一項に記載のバッテリプレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本PCT出願は、2018年11月15日に出願された、米国仮出願第62/767,919号に対する優先権の利益を主張する。この文献の内容は、その全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は概して、バイポーラバッテリアセンブリで有用であるバッテリプレート、及びそのようなアセンブリを準備するための方法に関する。本開示は、バッテリアセンブリの電力密度及びエネルギ密度を最適化させる別個の作用物質を提供することにより、バッテリプレートの準備において特定の用途を見出し得る。
【背景技術】
【0003】
バイポーラバッテリは、しばしば、バッテリプレート基板の表面上に位置する作用物質を必要とする。通常、バイポーラバッテリは、複数のバイポーラプレートと2つのモノポーラ端部プレートとを備えている。バイポーラプレートは、1つのプレートのアノードの材料が、次のプレートのカソードの材料に面するように、スタック状に配置されている。ほとんどのアセンブリでは、隣接するプレート間に位置するバッテリセパレータが存在し、それにより、電解質がカソードの材料からアノードの材料に流れることを可能にする。プレート間の空間に配置されているのは、電子及びイオンがアノードの材料とカソードの材料との間を流れることを可能にする材料である電解質である。プレート間にセパレータ及び電解質が配置されたバイポーラプレートの隣接する表面は、電気化学電池を形成し、ここでは、電子及びイオンがアノードの材料とカソードの材料との間で交換される。バッテリの構造は、バイポーラプレートによって形成される各電池(すなわち、電気化学電池)が、電解質が電池外に流れることを防止するようにシールされるように配置されている。
【0004】
概して、バイポーラバッテリアセンブリのエネルギ密度と電力密度との両方に影響するために、変更される場合がある作用物質(たとえば、カソードの材料及びアノードの材料)の4つの変数が存在する。4つの変数には、作用物質のタイプ、作用物質の量、作用物質の形状、及び電解質に対する作用物質のアクセスが含まれる。
【0005】
作用物質のタイプは、より高いエネルギ密度またはより高い電力密度を最適化させるように選択される場合がある。例示的な鉛ベースの作用物質には、一塩基性鉛、三塩基性鉛、及び四塩基性鉛が含まれる。高いエネルギ密度のバッテリに関しては、四塩基性鉛が好ましい場合があり、一方、高い電力密度のバッテリに関しては、三塩基性鉛が好ましい場合がある。一実施例として、始動照明点火用(SLI)バッテリでは、三塩基性鉛が、コールドクランキングアンペア(CCA)定格など、より高い電力定格を達成するために利用される場合がある。別の実施例として、ディープサイクルバッテリでは、四塩基性鉛が、より高いエネルギ密度に関して、かつ、より長いディープサイクル年数を達成するために、利用される場合がある。SLIバッテリなどの高電力バッテリは、電力の短いバーストを提供することにおいて有用である場合があり、一方、ディープサイクルバッテリは、より長い負荷持続時間を提供することに有用である場合がある。たとえば、SLIバッテリは、車両用エンジンの始動のために使用される場合があり、一方、ディープサイクルバッテリは、車両用オーディオに給電する場合がある。現在のところ、依然として全体のパッケージサイズを制御しつつ、より高い電力密度とより高いエネルギ密度との両方を最適化させることが望ましいが、三塩基性鉛と四塩基性鉛とを単に混合するだけでは、これら両方の特性が与えられないことがわかっている。むしろ、酸の放散が、電力とエネルギとの両方を制御する傾向にあり、それにより、高出力または十分に長い持続時間では、いずれも達成されないようになっている。高い電力密度と高いエネルギ密度との両方のバランスが、高い電力と高い電荷許容量との両方を必要とする状況において特に有用である場合があり、また、迅速な充電の事象と放電の事象との間をそれ自体で均衡状態に保つことが可能である場合がある。たとえば高い電力密度と高いエネルギ密度との両方を有するバッテリは、これらバッテリが一定の部分充電状態で作動し得ることから、始動-停止エネルギ貯蔵バッテリで特に有用である場合がある。
【0006】
作用物質の量及び形状も、バイポーラバッテリの性能には重要である。慣習的に、作用ペーストが、適切な金属グリッドがベルトによって支持されて下方を通される際にオリフィスを通してペーストをポンプするペースト添付設備を使用して、鉛合金グリッドに添付される。プロセスは、ペーストの厚さ及び重量を制御するように、ある厚さのグリッドにペーストを添付するように設計されている。ベルトペースト添付設備は、作用ペーストをバイポーラプレート上にペースト添付するために使用することができる。通常、バイポーラプレートはフラットなプレートとして設計されている。フラットなバイポーラプレートは、ペーストボックスの下に通すことができ、ペースト高さを制御するために、シューが設けられている。通常、正の作用物質が最初に添付され、次いで、バイポーラプレートが裏返され、第2のペーストライン下に通されて、負の作用物質を堆積させる。ペーストフレームを有するバイポーラプレートは、ベルトペースト添付設備を使用して貼付される。ペーストフレームを有するモノポーラプレートは、ベルトペースト添付設備を使用して貼付される。ペーストは、バイポーラプレート及び/またはモノポーラプレートがペーストボックスの下を通過する際に、バイポーラプレート及び/またはモノポーラプレートのフレームによって形成されたポケット内に堆積される。バイポーラプレートの屈曲を最小にするために、ポケットの底部に詰め物を添加する必要がある場合がある。この理由は、ペーストが高圧でバイポーラプレート上にポンプされる際に、バイポーラプレートがペーストボックスの下を通過するためである。バイポーラプレートは裏返すことができ、ペーストは、プレートの負側のポケットに添付することができる。バッテリプレートがボックスの下を通過する際に、バイポーラプレートのフレームの前縁部及び後縁部が、ペーストの薄い層でコーティングされることになる。この層は、作動中に、形成されたバッテリが短絡する可能性を最小にするために、後に除去しなければならない。いくつかのグループがグリッドを通過し、ときには、バイポーラプレート内またはバイポーラプレート上にフィットするようなサイズのプラスチックで形成される。このようにする際に、これらグループは、フレームの前縁部及び後縁部を洗浄する必要性を避けている。しかし、コストの増大とエネルギ密度の低減とが欠点である。これらプロセスで有用な、結果として得られるバイポーラプレートの設計は、突起を有していない平坦な表面であり、さらなる任意の平坦な特徴は、通常、ペースト厚さに一致している。このため、二次的な洗浄操作が、ペーストのゴミまたはフィルムが存在しないことを確実にするように、必要とされる。このペーストのゴミまたはフィルムは、バイポーラプレートのシール、または、バイポーラプレートから形成されたバッテリの動作を妨げる場合がある。これらプロセスは、バッテリプレートのスタックの端部に配置されたモノポーラプレートの製造に関しても同様の問題を生じる。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、a)第1の表面であって、第2の表面とは反対側の第1の表面を有する基板と、b)基板の第1の表面、第2の表面、または第1の表面と第2の表面との両方に配置された1つまたは複数の作用物質と、を備え、1つまたは複数の作用物質が、2つ以上の別個の作用物質領域を含む、バッテリプレートに関する。バッテリプレートは、1つまたは複数のモノポーラプレート、バイポーラプレート、デュアルポーラプレート、またはこれらの組合せである場合がある。2つ以上の別個の作用物質領域は、化学的組成、密度、厚さ、多孔性、1つまたは複数の他の物理的特性、またはこれらの組合せにより、異なっているか、同じであるか、これらの組合せである場合がある。
【0008】
本開示はさらに、i)作用物質の内部に配置された基板の第1の表面、第2の表面、またはこれらの両方から延び、作用物質を越えては延びない、1つまたは複数の凸部、ii)1つまたは複数の作用物質の少なくとも一部を超えて突出する、基板から延びる1つまたは複数の凸部であって、1つまたは複数の作用物質を越える1つまたは複数の凸部の表面には、1つまたは複数の作用物質、または1つまたは複数の作用物質から形成されるごみが実質的にない、1つまたは複数の凸部、及び/または、iii)基板の外周周りのフレームであって、フレームまたはフレームの一部が、作用物質が堆積された1つまたは複数の表面に対して横断する方向に、1つまたは複数の作用物質を越えて延び、かつ、1つまたは複数の作用物質、または1つまたは複数の作用物質から形成されたごみが実質的にない、フレームと、を備え、バッテリプレートが、バッテリアセンブリ内の1つまたは複数の電気化学電池の一部を形成するように適合されている、バッテリプレートに関する。
【0009】
本開示はさらに、本明細書の教示に係る複数のバッテリプレートを備えたバッテリアセンブリに関する。
【0010】
本明細書に開示のバッテリプレートは、電気の貯蔵、及び様々な環境で使用するための電気の生成のためのバッテリアセンブルに有用である場合がある。2つ以上の別個の作用物質領域内の1つまたは複数の作用物質は、高電力密度と高エネルギ密度との両方をバッテリアセンブリに提供することを可能にする場合がある。互いに別個の複数の作用物質は、バッテリアセンブリが、それ自体で平衡状態となって、迅速な充電の事象と放電の事象との両方を提供することを可能にする場合があり、一方、同様に長い持続時間の部分的な放電を可能にする。
【0011】
バッテリアセンブリは、物品の外側表面に過度な損傷を生じることなく、かつ、液体電解質が物品内に包含されているように、動作中に発生する圧力及び熱を扱うように設計されている。開示のバッテリプレート及びアセンブリは、慣習的な材料、プロセスを使用して組み立てることができ、利用可能なパッケージングスペースに基づく様々な形状の空間に適合させることができ、かつ、様々なエネルギレベルの搬送のためのサイズのスケーリングを可能にすることができる。開示のバッテリプレート及び方法は、作用物質(たとえば、ペースト)または作用物質からのごみが基板の1つまたは複数の非平面構造に接触することなく、バッテリプレートを準備することを可能にする。開示のバッテリプレート及び方法は、非平面構造を、作用物質のないものとして、作用物質を間に伴わずに、1つまたは複数の他の非平面構造とのシールを形成することを可能にすることにおいて有利である。非平面構造間に作用物質がないものとすることにより、液体電解質及び/またはガスの潜在的な漏洩経路が防止され、こうして、バッテリアセンブリの潜在的な短絡が回避される。本方法は、実行し、より高い処理量を許容するために、より少ない資本を必要とする。具体的には、ペーストを表面に添付するためのサイクル時間は、約2秒以上、約15秒以下、約10秒以下、または約6秒以下でさえある場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】部分的に破断された、
図1のバッテリプレートのクローズアップした図である。
【
図4E】層状のオフセットした別個の作用物質領域の図である。
【
図4F】編み込まれた別個の作用物質領域の図である。
【
図5B】転写シートへの作用物質の添付を示す図である。
【
図5C】ある作用物質の、別の作用物質への添付を示す図である。
【
図5D】バッテリプレートを形成するための、基板への転写シート及び別個のペースト領域の添付を示す図である。
【
図10】転写シート上へペーストを転写するための型の平面図である。
【
図11】型の可動トレー上に位置する、上にペーストが添付された転写シートの断面図である。
【
図12】型でバッテリプレートを準備するためのプロセスの図である。
【
図13】バッテリプレートのスタックの部分分解図である。
【
図14】バッテリプレートのスタックの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に提供される説明及び図は、他の当業者に、本教示、その教示の原理、及びその教示の実際の適用を知らせることを意図している。説明される本教示の特定の実施形態は、本教示を包括するもの、または限定するものとしては意図されていない。本教示の範囲は、添付の特許請求の範囲を、そのような特許請求の範囲の資格が与えられた均等の完全な範囲とともに参照することによって判定されるべきである。特許出願及び公開を含むすべての文献及び参照の開示は、すべての目的に関し、参照することによって組み込まれている。添付の特許請求の範囲から見出されるであろう他の組合せも可能である。これら他の組合せも、参照することにより、ここで、この記載の詳細な説明に組み込まれる。
【0014】
<バッテリプレート(複数可)>
本開示は、バイポーラプレート、モノポーラプレート、デュアルポーラプレートなど、またはこれらの任意の組合せとしての使用に有用であるバッテリプレートに関する。バッテリプレートは、1つまたは複数の電極として機能するか、1つまたは複数の電気的に活性の材料を含むか、電気化学電池の一部であるか、1つまたは複数のシーリング構造の一部を形成するか、またはこれらの任意の組合せである場合がある。複数のバッテリプレートは、バッテリアセンブリ内で電流(すなわち、イオン及び電子の流れ)を伝えるように機能する場合がある。複数のバッテリプレートは、1つまたは複数の電気化学電池を形成する場合がある。たとえば、セパレータ及び/または電解質を間に有する場合がある一対のバッテリプレートは、電気化学電池を形成する場合がある。存在するバッテリプレートの数は、バッテリの所望の電圧を提供するように選択することができる。バッテリアセンブリの設計は、生成することができる電圧に柔軟性を与える。複数のバッテリプレートは任意の所望の断面形状を有することができ、断面形状は、利用可能なパッケージングスペースを使用環境にフィットするように設計することができる。断面形状は、シートの面の斜視からの、プレートの形状に関する場合がある。柔軟な断面形状及びサイズは、バッテリが利用されるシステムの電圧及びサイズの要請に対応するように、開示のアセンブリの準備を可能にする。両側の端部プレートは、間に複数のバッテリプレートを挟み込んでいる場合がある。
【0015】
1つまたは複数のバッテリプレートは、1つまたは複数のバイポーラプレートを含む場合がある。1つまたは複数のバイポーラプレートは、単一の、または複数のバイポーラプレートを含む場合がある。本明細書で使用される場合、複数は、2つ以上のプレートが存在することを意味している。バイポーラプレートは、基板を備えている。基板は、2つの反対側の面を有するシートの形態である場合がある。両側の面上には、カソードとアノードとが位置している。カソード及びアノードは、基板上に添付されたペーストの形態である場合がある。カソード、アノード、またはその両方は、転写シートを含む場合がある。バイポーラプレートは、1つまたは複数のスタックでバッテリアセンブリ内に配置されている場合があり、それにより、1つのバイポーラプレートのカソードは、別のバイポーラプレート、デュアルポーラプレート、またはモノポーラプレートのアノードに面し、及び/または、各バイポーラプレートのアノードは、別のバイポーラプレート、デュアルポーラプレート、またはモノポーラプレートのカソードに面しているようになっている。
【0016】
1つまたは複数のバッテリプレートは、1つまたは複数のモノポーラプレートである場合がある。1つまたは複数のモノポーラプレートは、単一の、または複数のモノポーラプレートを含む場合がある。1つまたは複数のモノポーラプレートは、複数のバッテリプレートの各々の両側の端部に位置するモノポーラプレートを含む場合がある。両側のモノポーラプレートは、その間に位置する1つまたは複数のバイポーラプレートを含む場合がある。1つまたは複数のモノポーラプレートは、1つまたは複数の端部プレートに隣接して位置する場合があるか、1つまたは複数の端部プレートの一部である場合があるか、1つまたは複数の端部プレートである場合がある。たとえば、モノポーラプレートの各々は、隣接する端部プレートと、隣接するバイポーラプレートとの間に位置する場合がある。1つまたは複数のモノポーラプレートは、1つまたは複数の端部プレートに取り付けられている場合がある。1つまたは複数のモノポーラ端部プレートは、米国特許第8,357,469号、米国特許第9,553,329号、及び米国特許出願公開第2017/0077545号のいずれかに教示の端部プレートに貼り付けられる場合がある。これら文献は、すべての目的に関してその全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。1つまたは複数のモノポーラ端部プレートは、米国特許出願公開第2017/0077545号に開示のような1つまたは複数の補強構造を含む場合がある。1つまたは複数のモノポーラプレートは、バイポーラプレートの1つまたは複数で使用されるものと同じ基板、アノード、及びカソードから準備される場合がある。バッテリアセンブリのモノポーラプレートの1つは、カソードがその上に配置された基板を有する場合がある。バッテリアセンブリのモノポーラプレートの1つは、アノードがその上に配置された基板を有する場合がある。カソード、アノード、またはその両方は、基板上に添付されたペーストの形態である場合がある。カソード、アノード、またはその両方は、転写シートを含む場合がある。アノードまたはカソードとは反対側、及び/または端部プレートに向いたモノポーラプレートの表面または側部は、基板の露出した表面である場合がある。
【0017】
1つまたは複数のバッテリプレートは、1つまたは複数のデュアルポーラプレートを含む場合がある。デュアルポーラバッテリプレートは、バッテリプレートの1つまたは複数のスタックを、バッテリプレートの1つまたは複数の他のスタックへ電気的に接続することを促すように機能し、2つ以上のスタックの製造及び組立て、またはその両方を簡略化する場合がある。バッテリプレートの2つ以上のスタックを電気的に接続するためにデュアルポーラプレートのスタックを使用することにより、バッテリプレートの個別のスタックが、標準的なサイズ(たとえば、プレート及び/または電気化学電池の数)として形成され、ひいては、バイポーラバッテリアセンブリを形成するように組み立てられること、バイポーラバッテリアセンブリによって生成される電力を増大させるか、または低減させるように、バッテリプレートの個別のスタックの数を容易に変化させること、またはその両方を可能にする場合がある。デュアルポーラプレートは、1つまたは複数の基板を含む場合がある。1つまたは複数の基板は、単一の基板または複数の基板を含む場合がある。1つまたは複数の基板は、1つまたは複数の導電性基板、1つまたは複数の非導電性基板、またはこれらの組合せを含む場合がある。複数の導電性基板は、第1の導電性基板と第2の導電性基板とを含む場合がある。たとえば、デュアルポーラプレートは、間に非導電性の基板が配置された、第1の導電性基板と第2の導電性基板とを備えている場合がある。別の実施例として、デュアルポーラプレートは、非導電性基板を備えている場合がある。別の実施例として、デュアルポーラプレートは、単一の導電性基板を備えている場合がある。デュアルポーラプレートの1つまたは複数の基板は、両側の表面を含む場合がある。両側の表面は、その表面の一部に堆積された、及び/またはその表面の一部と接触している、アノード、カソード、導電体、集電体、またはこれらの任意の組合せを有する場合がある。デュアルポーラプレートの導電性基板は、一方の表面上、または両側の表面に堆積されたアノードまたはカソードを有する場合がある。両側の表面上に同じアノードまたはカソードを有することにより、1つまたは複数のスタックの別の導電体(たとえば、モノポーラプレートの正または負の導電体または端子)に対する、1つの電気接続(たとえば、正または負の導電体を介する)のみを必要とすることにより、製造が簡略化される場合がある。デュアルポーラプレートの基板は、両側の表面の一方または両方に配置された集電体を有する場合がある。集電体は、カソードまたはアノードと、基板の表面との間に配置されている場合がある。例示的なデュアルポーラプレートと、バッテリアセンブリへの組込みとは、米国特許第9,685,677号、米国特許第9,825,336号、及び米国特許出願公開第2018/0053926号に開示されている。これら文献は、すべての目的に関してその全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0018】
1つまたは複数のバッテリプレートは、1つまたは複数の非平面構造を含む場合がある。非平面構造は、バッテリプレートの表面の形状が、プレートが機能することができる任意の形状である場合があることを意味する場合がある。非平面構造は、バッテリプレートの平面部分から突出する、及び/または平面部分内に凹状になっている任意の特徴である場合がある。非平面構造は、バッテリプレートが非平面のバッテリプレートである場合があることを意味する場合がある。非平面構造は、1つまたは複数の刻み目が付された表面、及び/または、プレートを通る任意の平面に対して突出する表面を含む場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、規則的であるか不規則的である形状である場合がある。この形状は、1つまたは複数の凹状または凸状の表面を含む場合がある。非平面構造には、矩形状、筒状、半球状、角錐状、鋸歯状などが含まれる。1つまたは複数の非平面構造には、1つまたは複数のインサート、ボス、フレーム、突起、開口、リブ、コルゲート構造、またはこれらの任意の組合せが含まれる場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、1つまたは複数のシール、チャンネル、またはその両方を形成するように機能する場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、基板の一部である場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、基板、バッテリプレート、またはその両方の全体の表面積を増大させるように機能する場合がある。たとえば、コルゲート状の表面を有する基板は、比較的平坦な表面を有する基板よりも大である表面積を有する場合がある。より大である表面積は、電圧、電流、またはその両方の増大を可能にする場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、バッテリプレートの任意の部分内にある場合がある。バッテリプレートのスタック内では、バッテリプレートの平面及び/または非平面の構造が同じである場合があり、それにより、形成を補助する電気化学電池の効率的な機能が提供されるようになっている。複数のバッテリプレートには、1つまたは複数のモノポーラプレート、1つまたは複数のバイポーラプレート、またはこれらの任意の組合せが含まれる場合がある。
【0019】
1つまたは複数のバッテリプレートは、1つまたは複数の基板を含んでいる。1つまたは複数の基板は、カソード及び/またはアノードのための構造的支持を提供するように、電池のパーティションとして機能する場合があり、それにより、隣接する電気化学電池間の電解質の流れを防止するようになっており、他のバッテリ構成要素と協同して、バッテリプレートの縁部周りに電解質に対して密なシールを形成する。この基板は、バッテリの外側表面にある場合があり、また、いくつかの実施形態では、一方の表面から他方の表面に電子を通す。基板は、機能またはバッテリの化学的性質に応じて、様々な材料から形成することができる。基板は、所望のバッテリプレートのバックボーンを提供するように、十分に構造的に強固である材料から形成される場合があり、バッテリの構築で使用される任意の導電材料の融点を越える温度に耐え、また、電解質(たとえば、硫酸溶液)との接触の間、高い化学的安定性を有し、それにより、電解質と接触した際に基板が劣化しないようになっている。基板は、適切な材料から形成される場合があり、及び/または、基板の一方の表面から反対側の基板表面に電気を通すことを許容するような方式で構成されている。基板は、電気伝導性材料、たとえば金属材料から形成される場合があるか、電気的に非導電性の材料から形成することができる。例示的な非導電性材料には、熱硬化性ポリマー、弾性ポリマー、または熱可塑性ポリマー、またはこれらの任意の組合せなどのポリマーが含まれる場合がある。基板は、概して非導電性の基板(たとえば、誘電体基板)を含む場合がある。非導電性基板は、内部または上に形成された導電性の特徴を有する場合がある。採用される場合があるポリマー材料の実施例には、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン(ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、及び低密度ポリエチレンを含む)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、バイオベースのプラスチック/バイオポリマー(たとえば、ポリ乳酸)、シリコン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、または、PC/ABS(ポリカーボネートとアクリロニトリルブタジエンスチレンとの混合)などのこれらの任意の組合せが含まれる。複合材料の基板が利用される場合がある。複合材料は、当該技術で一般的に知られているファイバーまたは充填材などの補強材料、熱硬化性コアと、熱硬化性ポリマーの周りの熱可塑性シェルまたは熱可塑性縁部と、などの2つの異なるポリマー材料、または非導電性ポリマー内に配置された導電材料を包含する場合がある。基板は、プレートの縁部に、接着可能であり、好ましくは溶融接着可能である熱可塑性材料を備えるか有する場合がある。1つまたは複数の基板は、1つまたは複数の非平面構造を有する場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、基板と一体であるか、基板に固定されている場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、基板の一部として成型される場合がある。1つまたは複数の非平面構造には、1つまたは複数の上昇縁部、フレーム、インサート、突起、凸部、開口など、またはこれらの任意の組合せが含まれる場合がある。
【0020】
1つまたは複数の基板は、外周周りに上昇縁部を有する場合があり、それにより、バッテリプレートのスタック、及び電気化学電池の形成を促すようになっている。本文脈で使用される場合、上昇縁部は、プレートの2つの両側の表面の少なくとも一方の上の上昇縁部を意味する。上昇縁部は、別の基板材料周りに形成された熱可塑性縁部を備えている場合がある。上昇縁部は、本明細書に記載のようなセパレータプレートとして機能する場合がある。基板または基板の外周は、非導電性材料である場合があるか、熱可塑性材料である場合がある。1つまたは複数の基板は、フレームを含む場合がある。フレームは、上昇縁部を含むか、上昇縁部と考えられる場合があるか、またはそうでない場合がある。基板周り、または基板上に組み込まれたフレームは、熱可塑性材料などの非導電性材料からなる場合がある。非導電性材料の使用により、バッテリスタックの外側のシールが向上する。フレームは、内部に形成された1つまたは複数のアセンブリ補助部を含む場合がある。アセンブリ補助部は、バッテリアセンブリを形成するようにスタックしつつ、1つまたは複数の基板、セパレータ、またはこれらの両方を、定位置に並べる、及び保持することを補助するように機能する場合がある。アセンブリ補助部は、1つまたは複数の凸部、刻み目、またはこれらの両方を含む場合がある。たとえば、フレームの一方の表面からの1つまたは複数の雄の凸部は、隣接する基板及び/またはセパレータのフレームの、1つまたは複数の雌のウェル内に整列し、着座する場合がある。フレームの1つまたは複数の雌のウェルは、1つまたは複数の雄の凸部のように、フレームの反対側の表面に位置している場合がある。
【0021】
バッテリプレートの1つまたは複数は、1つまたは複数の作用物質を含む場合がある。1つまたは複数の作用物質は、バッテリプレートのカソード、アノード、またはこれらの両方として機能する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、アノード、カソード、またはこれらの両方として機能する、バッテリ内で一般的に使用される任意の形態である場合がある。バイポーラプレートは、カソードとして機能する、ある表面上の1つまたは複数の作用物質と、アノードとして機能する、反対側の表面上の1つまたは複数の作用物質とを有する場合がある。モノポーラプレートは、カソードまたはアノードとして機能する表面上の1つまたは複数の作用物質を有する場合があり、一方、反対側の表面は、アノードとカソードとの両方が欠如している。デュアルポーラプレートは、カソードまたはアノードとして機能する表面上の1つまたは複数の作用物質を有する場合があり、一方、1つまたは複数の同様の作用物質が、同様にカソードまたはアノードとして機能する反対側の表面上にある。1つのバッテリプレートのカソードは、別のバッテリプレートのアノードと対向している場合がある。カソードは、1つまたは複数の正の作用物質(PAM)と称される場合がある。アノードは、1つまたは複数の負の作用物質(NAM)と称される場合がある。1つまたは複数の作用物質は、同じ電気化学電池の電解質、反対側の1つまたは複数の作用物質、またはこれらの両方との電気化学的反応を促進する、任意の適切な作用物質を含む場合がある。1つまたは複数の作用物質は、電解質との還元及び/または酸化反応をするように選択される場合がある。
【0022】
1つまたは複数の作用物質は、鉛蓄電池、リチウムイオンバッテリ、及び/またはニッケル金属水素バッテリを含む、二次バッテリで通常使用される1つまたは複数の材料を含む場合がある。1つまたは複数の作用物質は、リチウム、鉛、カーボン、または遷移金属の複合酸化物、硫酸塩複合材料、またはリン酸塩複合材料を含む場合がある。複合酸化物の実施例には、LiCoCkなどのLi/Coベースの複合酸化物、LiNiCkなどのLi/Niベースの複合酸化物、スピネルLiMn2O4などのLi/Mnベースの複合酸化物、及びLiFeCbなどのLi/Feベースの複合材料が含まれる。遷移金属及びリチウムの例示的なリン酸塩及び硫黄の化合物には、LiFeP04、V2O5、MnCh、T1S2、M0S2、M0O3、Pb02、AgO、NiOOHなどが含まれる。たとえば、鉛蓄電池では、1つまたは複数の作用物質は、二酸化鉛(PbO
2
)、三塩基性鉛酸化物(3PbO)、三塩基性鉛硫酸塩(3PbO・PbSO
4
)、四塩基性鉛酸化物(4PbO)、四塩基性鉛硫酸塩(4PbO・PbSO
4
)、またはこれらの任意の組合せであるか、これらを含む場合がある。1つまたは複数の作用物質は、電気化学電池のカソード、アノード、またはこれらの両方として1つまたは複数の作用物質が機能することを可能にする、任意の形態である場合がある。例示的形態には、ペースト状の形態、前もって形成されたシートまたはフィルム、スポンジ、またはこれらの任意の組合せでの、形成された部品が含まれる。たとえば、1つまたは複数の作用物質は、スポンジ鉛を含む場合がある。スポンジ鉛は、その多孔性に起因して有用である場合がある。
【0023】
作用物質の1つまたは複数は、多孔性である場合がある。多孔性は、表面積が増大することにおいて有利である場合がある。より大である表面積は、イオンが移動する距離を低減させ、ひいては、1つまたは複数の作用物質の電力密度及びエネルギ密度を増大させる。1つまたは複数の作用物質は、1つまたは複数の他の作用物質に比べ、より低いか、ほぼ等しいか、より高い孔の表面積を有する場合がある。孔の表面積は、約0.05m2/g以上、約1m2/g以上、1.5m2/g以上、または約2m2/g以上でさえある場合がある。孔の表面積は、約20m2/g以下、約15m2/g以下、10m2/g以下、または約9m2/g以下でさえある場合がある。1つまたは複数の作用物質の孔の表面積、1つまたは複数の別個の作用物質の領域、またはこれらの両方は、1つまたは複数の他の作用物質の孔の表面積、別個の作用物質の領域、またはこれらの両方とは異なっている場合がある。ある作用物質の孔の表面積、別個の作用物質の領域(たとえば、第1)、またはこれらの両方は、別の作用物質の孔の表面積、別個の作用物質の領域(たとえば、第2)、またはこれらの両方よりも高い場合がある。たとえば、第1の別個の作用物質の領域(たとえば、より高い電力)の孔の表面積は、約8m2/gから約9m2/gである場合がある。たとえば、第2の別個の作用物質の領域(たとえば、より高いエネルギ)の孔の表面積は、約2m2/g以上から約3m2/g以上である場合がある。
【0024】
電気化学電池のアノードまたはカソードの少なくとも一方の1つまたは複数のペースト形態の作用物質は、この物質が複数の作用物質の添付を容易にし、非平面形状を形成し、非平面基板に適合し、ある作用物質を別の作用物質に対して容易に別個のものとし、1つまたは複数の非作用物質が内部に位置することを許容し、またはこれらの任意の組合せを許容する場合があることから、特に有利である場合がある。1つまたは複数の作用物質は、低密度のペースト、高密度のペースト、またはこれらの両方を有する、1つまたは複数の材料を有する場合がある。
【0025】
高い密度により、1つまたは複数の作用物質が1つまたは複数の基板、転写層、1つまたは複数の他の作用物質、またはこれらの任意の組合せの上に配置されることが可能になる場合がある。高い密度により、各作用物質を互いに別個のものに維持しつつ、ある作用物質を別の作用物質の上に配置するか、隣接して配置するか、離して配置さえすることを可能にする場合がある。高い密度には、約3.0g/cc以上、約3.5g/cc以上、または約3.7g/cc以上でさえある密度が含まれる場合がある。高い密度には、約5g/cc以下、約4.5g/cc以下、または約4.1g/cc以下でさえある密度が含まれる場合がある。たとえば、高い密度には、約3.7g/cc以上から約4.1g/cc以下の密度が含まれる場合がある。低い密度には、約2.0g/cc以上、約2.5g/cc以上、または約2.6g/cc以上でさえある密度が含まれる場合がある。低い密度には、約3.5g/cc以下、約3.0g/cc以下、または約2.9g/cc以下でさえある密度が含まれる場合がある。たとえば、低い密度には、約2.6g/cc以上から約2.9g/cc以下の密度が含まれる場合がある。
【0026】
1つまたは複数の作用物質には、1つまたは複数の添加物が含まれる場合がある。この添加物は、補強、安定性、導電性、またはこれらの組合せを提供するか向上させることにおいて有利である場合がある。1つまたは複数の添加物には、補強の向上のためのfloeまたはグラスファイバが含まれる場合がある。1つまたは複数の添加物には、ペーストの安定性のためのリガンド有機化合物(ligano-organic compound)が含まれる場合がある。1つまたは複数の添加物は、1つまたは複数の導電性添加物である場合がある。1つまたは複数の導電性添加物は、導電性を向上させる場合がある。1つまたは複数の導電性添加物には、カーボン、ナノカーボン、ナノシリコン酸化物、ナノチタン酸化物、ナノポリマーなど、またはこれらの組合せが含まれる場合がある。アノード及びカソードで使用するために選択された1つまたは複数の作用物質は、電気化学電池を含む回路が形成された後に、電気化学電池として機能するようにともに協同するように選択される場合がある。
【0027】
1つまたは複数の作用物質は、複数の作用物質を含むことができる。複数の作用物質は、互いに、電解質と、または互いと電荷質との両方と協同して、バッテリアセンブリの電力出力とエネルギ出力とのバランスを取る、及び/または最適にする場合がある。複数の作用物質は、他の作用物質の1つまたは複数と同じであるか異なっている場合がある。複数の作用物質は、バッテリアセンブリが、一定期間の間に大量の電力を提供することが可能であり、一方、別のより長い持続時間の間、高いエネルギ出力を提供することもできるように選択される場合がある。複数の作用物質は、別個のものであるか、互いに混合されるか、またはこれらの組合せである場合がある。互いに別個の複数の作用物質は、2つ以上の別個の作用物質領域として形成される場合がある。同じバッテリプレートの1つまたは複数の作用物質は、電解質と接触している場合があり、一方、別の作用物質は、電解質から離れている。同じバッテリプレートの複数の作用物質は、電解質と基板との両方と接触している場合がある。1つまたは複数の作用物質は、別の異なる作用物質と電解質との間のバリアである場合がある。たとえば、三塩基性鉛硫酸塩を有する作用物質は、電解質と、四塩基性鉛硫酸塩を有する作用物質との間に配置されている場合がある(たとえば、三塩基性鉛硫酸塩が電解質に近接しているか接触しており、一方、四塩基性鉛硫酸塩が基板に近接しているか接触している)。
【0028】
高エネルギ密度と高電力密度との両方を提供するために、複数の作用物質は、ある作用物質が別の作用物質と比べてより迅速に電解質と反応するように選択される場合がある。たとえば、四塩基性鉛硫酸塩と電解質との間の三塩基性鉛硫酸塩が、第1に電解質と反応(たとえば、酸化)する場合がある。ある作用物質と電解質との第1の反応は、迅速な、高電力の出力を提供する場合があり、一方、別の作用物質と電解質との間の、第2のより遅い反応は、長い持続時間の間、より高いエネルギ出力を提供する場合がある。第1に電解質と反応する三塩基性鉛硫酸塩を有することの利点の1つは、三塩基性鉛硫酸塩が四塩基性鉛硫酸塩に対し、硫酸塩を徐々に使わなくなる場合があることであり、このことは、バッテリアセンブリの再充電を必要とすることなく、電気化学電池の高い電力容量を部分的に再生させる場合がある。第1に電解質と反応する三塩基性鉛硫酸塩を有することの別の利点は、四塩基性鉛硫酸塩が、電解質とのその酸化反応を完了して、迅速な最初の電荷受容性を提供する前に、三塩基性鉛硫酸塩が高い電荷受容性を提供する場合があることである。
【0029】
1つまたは複数の作用物質は、2つ以上の別個の作用物質領域を含む場合がある。2つ以上の別個の作用物質領域は、異なる時間、割合、またはこれらの両方で、電解質と反応して、ある負荷に対して電力及びエネルギ出力が異なる結果となるように機能する場合がある。1つまたは複数の別個の作用物質領域は、1つまたは複数の他の別個の作用物質領域の1つまたは複数の作用物質と実質的に同じであるか異なる場合がある、1つまたは複数の作用物質を含む場合がある。ある別個の作用物質領域は、第1に、迅速に、またはその両方で電解質と反応(たとえば、酸化還元)して、負荷の開始時に高電力出力を提供する場合がある。高い電力出力を提供する別個の作用物質領域は、高電力ペーストである場合がある。別の別個の作用物質領域は、第2に、より遅く、またはその両方で電解質と反応(たとえば、酸化還元)して、負荷によって使用中に、より高いエネルギ、より長い持続時間の出力を提供する場合がある。高エネルギ出力を提供する別個の作用物質は、高エネルギペーストである場合がある。たとえば、第1の別個の作用物質領域は、三塩基性鉛酸化物及び/または三塩基性鉛硫酸塩を含む場合があり、第2の別個の作用物質領域は、四塩基性鉛酸化物及び/または四塩基性鉛硫酸塩を含む場合がある。代替的な実施例には、密度が低く、表面積が大である第1の別個の作用物質領域と、密度が大きく、表面エネルギが小さい第2の別個の作用物質と、を含んでいる。1つの別個の作用領域の1つまたは複数の作用物質は、別の別個の作用領域の1つまたは複数の他の作用物質に対し、接触しているか、隣接しているか、連続であるか、不連続であるか、離間しているか、これらの組合せである場合がある。連続とは、1つの別個の作用領域の1つまたは複数の作用物質と、別の別個の作用領域の1つまたは複数の作用物質との間にギャップが存在しないことである場合がある。不連続とは、別個の作用領域が離間しているように、1つの別個の作用領域の1つまたは複数の作用物質と、別の別個の作用領域の1つまたは複数の作用物質との間に1つまたは複数のギャップが存在することを意味する場合がある。1つまたは複数の非作用層は、2つ以上の作用物質が別個のままであるように、2つ以上の作用物質を分離する場合がある。1つまたは複数の別個の作用領域は、共有された電気化学電池の、1つまたは複数の他の別個の作用領域、非作用層、基板、電解質、またはこれらの組合せと接触しているか、離間している場合がある。1つまたは複数の別個の作用領域は、同じバッテリプレートの1つまたは複数の他の別個の作用領域に対して類似であるか、異なるか、相互的であるか、これらの組合せである、形状、サイズ、構成、またはこれらの組合せを有する場合がある。たとえば、基板の表面に対して平行に取られた複数の作用物質の断面は、複数の円のような作用物質の1つの別個の作用領域を示す場合があるが、別の作用物質の別の別個の作用領域は、複数の正方形を囲む場合があり、一方、実質的に正方形などの、基板の内周内に規定された形状に類似の外周をも有する。2つ以上の別個の作用領域は、互いに対して、及び基板に対して層状である場合がある。2つ以上の別個の作用領域は、基板上に繰り返しのパターンで配置される場合があるか、基板上にランダムに配置される場合がある。2つ以上の別個の作用領域は、別の作用領域に対して実質的に対称であるか、非対称である場合がある。1つまたは複数の別個の作用領域は、別の別個の作用領域の1つまたは複数の作用物質の容量より実質的に小であるか、等しいか、大である1つまたは複数の作用物質の容量を有する場合がある。
【0030】
1つまたは複数の作用物質は、個別に、または複数のものとして、任意の所望の形状または厚さである場合がある。1つまたは複数の作用物質は、1つまたは複数の作用物質が配置され得る、基板、転写シート、1つまたは複数の他の作用物質またはこれらの組合せに対し、マッチする、マッチしない、相互的、及び/または非相互的な形状を有する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、基板、転写シート、1つまたは複数の他の作用物質、またはこれらの組合せとして、同様に形成された非平面構造を有する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、基板とは異なる形状を有する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、1つまたは複数の作用物質が配置される基板、転写シート、別の1つまたは複数の作用物質、またはこれらの組合せの、1つまたは複数の刻み目、凸部、開口、リブ、コルゲート構造、またはこれらの組合せにマッチするとともに整列する、内部に形成された1つまたは複数の刻み目、突起、凸部、開口、リブ、コルゲート構造、またはこれらの組合せを有する場合がある。1つまたは複数の形状(たとえば、凸部、開口、リブ、コルゲート構造、及び/または類似のもの)は、1つまたは複数の作用物質上であるが、転写シート上であり、かつ基板、集電体、及び/または類似のものへの添付の前に形成される場合がある。形成には、エンボス加工、型押し、成型、材料の厚さを変化させることによるペースト塗布の場合の直接の形成など、またはこれらの任意の組合せが含まれる場合がある。1つまたは複数の作用物質の一方の表面は、基板、転写シート、他の作用物質(複数可)、またはこれらの組合せと相互的である場合があるが、反対側の表面は非相互的である。1つまたは複数の作用物質の1つの表面は、基板、転写シート、1つまたは複数の他の作用物質、またはこれらの組合せと相互的である場合があるが、1つまたは複数の作用物質の反対側の表面は、別の転写シート、基板、1つまたは複数の他の作用物質、またはこれらの組合せと相互的である。たとえば、基板上に配置された1つまたは複数の作用物質の表面は、基板の表面と相互的である場合があるが、転写シート上に配置された、同じ1つまたは複数の作用物質の表面は、転写シートの表面と相互的である場合がある。1つまたは複数の作用物質は、バッテリプレートの同じアノードまたはカソードから使用される1つまたは複数の他の作用物質とは別個である場合がある。別個であるものとするために、1つまたは複数の作用物質は、1つまたは複数の他の作用物質と層状にされている場合がある。層状にすることは、1つまたは複数の作用層が配置される基板の表面に対するものである場合がある。層状にすることは、基板の表面に対して実質的に平行であるか、垂直であるか、間が任意の角度である場合がある。別個であるものとするために、1つまたは複数の作用層は、1つまたは複数の他の作用層内に少なくとも部分的に、または全体的にさえ、位置している場合がある。たとえば、第1の作用層は、第2の作用層によって実質的に閉じられているか、丸く囲まれている場合がある。別個であるものとするために、複数の作用層は、基板の表面にわたるなど、一様であるか非一様に分布される場合がある。1つまたは複数の作用物質は、1つまたは複数の他の作用物質と協同するために適切な任意の形状を有する場合がある。1つまたは複数の形状には、ドット、キューブ、マウンド、グリッド形状など、またはこれらの任意の組合せが含まれる場合がある。1つまたは複数の形状は、1つまたは複数の作用物質のペースト塗布プロセスの間に形成される場合がある。
【0031】
1つまたは複数の作用物質は、個別に、または複数のものとして、各々にわたって同じ厚さを有する場合があるか、厚さが変化する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、約0.3mm以上、約0.5mm以上、または約1mm以上でさえある厚さを有する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、約3mm以下、約2mm以下、または約1.5mm以下でさえある厚さを有する場合がある。基板の一方の表面と、転写シート、セパレータ、及び/または電解質の表面との間に配置された1つまたは複数の作用物質の層の厚さは、一様である場合があるか、特定のバッテリアセンブリに関して所望であるように変化する場合がある。1つまたは複数の作用物質の層にわたる厚さは、約0%以上、約25%以上、または約50%以上さえも変化する場合がある。1つまたは複数の作用物質の層にわたる厚さは、約90%以下、約80%以下、または約75%以下さえも変化する場合がある。1つまたは複数の作用物質領域は、1つまたは複数の他の作用物質領域と同じであるか異なる厚さを有する場合がある。1つまたは複数の作用物質領域は、1つまたは複数の他の作用物質領域より約±0%以上、約±10%以上、または約±25%以上さえも大である厚さを有する場合がある。1つまたは複数の作用物質領域は、1つまたは複数の作用物質領域より約±100%以下、約±90%以下、または約±75%以下さえも大である厚さを有する場合がある。
【0032】
1つまたは複数のバッテリプレートは、1つまたは複数の非作用層を含む場合がある。1つまたは複数の非作用層は、1つまたは複数の作用物質が別個のままであり得るように、1つまたは複数の作用物質を1つまたは複数の他の作用物質から分離するように機能する場合がある。1つまたは複数の非作用層は、1つまたは複数の転写シート、セパレータ、またはこれらの両方として使用するために適切な、同じであるか類似の材料である場合がある。1つまたは複数の非作用層は、電解質吸着材料を含む場合がある。たとえば、1つまたは複数の非作用層は、吸着性ガラスマットである場合がある。1つまたは複数の非作用層は、電解質を含む場合がある。電解質は、同じ電気化学電池のアノードとカソードとの間に位置する電解質と同じであるか異なる場合がある。電気化学電池の同じアノードまたはカソードの1つまたは複数の作用物質間に位置する電解質は、電気化学電池内のさらなる容量を提供することを可能にする場合があり、内部抵抗を低く維持するか、短い拡散距離を提供するか、これらの組合せをする。1つまたは複数の非作用層は、1つまたは複数の作用物質の1つまたは複数の表面上及び/または間で、連続であるか、不連続であるか、またはこれらの両方である場合がある。作用層が不連続である場合、不連続層を接続する電路が提供される場合がある。電路は、1つまたは複数の導電性トランスミッタを含む場合がある。1つまたは複数の導電性トランスミッタは、1つまたは複数の導電性のピン、ロッド、パッド、グリッド、集電体など、またはこれらの組合せを含む場合がある。1つまたは複数の導電性トランスミッタは、不連続の作用層を電気的に接続するために使用される場合がある。
【0033】
1つまたは複数のバッテリプレートは、1つまたは複数の転写シートを含む場合がある。転写シートは、型に形成された場合など、負の作用物質(たとえば、アノード)または正の作用物質(たとえば、カソード)の1つの表面を規定して、型から基板の表面への、負の作用物質または正の作用物質、またはその両方の転写を促進するように機能する場合がある。転写シートは、1つまたは複数の負の作用物質または正の作用物質などの、1つまたは複数の作用物質の表面上に配置されている場合がある。転写シートは、基板と接触している表面とは反対側の、負の作用物質または正の作用物質の表面上に配置される場合がある。転写シートは、負の作用物質または正の作用物質の表面を実質的にカバーする場合がある。転写シートとは反対側の負の作用物質または正の作用物質の表面は、基板と接触している場合がある。転写シートは、型、基板、正の作用物質、負の作用物質、1つまたは複数の非作用層、またはこれらの組合せと協同するための任意の適切な形状を有する場合がある。転写シートは、平坦であるか、平坦ではないか、これらの両方である場合がある。転写シートは、1つまたは複数の非平面構造を含む場合がある。非平面構造は、突起、凸部、刻み目、開口、リブ、コルゲート構造、格子構造(たとえば、グリッド)、またはこれらの組合せである場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、基板の非平面構造に対して相互的または非相互的に形成される場合がある。転写シートは、1つまたは複数の開口を含む場合がある。1つまたは複数の開口は、基板の1つまたは複数の開口と整列している場合がある。開口は、基板に関して記載された特徴と同じ特徴の1つまたは複数を共有する場合がある。1つまたは複数の非平面構造は、基板の非平面構造に対して非相互的である場合がある。たとえば、転写シートはコルゲート構造を有する場合があり、一方、基板は概して平坦である。コルゲート構造は、転写シート上に添付された正の作用物質または負の作用物質の表面が、相互的なコルゲート構造を有することを可能にし、一方、反対側の表面が、実質的に平坦であるか、基板に適合する。型内に形成された形状の負の作用物質または正の作用物質が基板に転写される場合、負の作用物質または正の作用物質は、一方の表面で基板に接着され、反対側の表面で転写シートに接着される。負の作用物質または正の作用物質の層は、基板の一方の表面と、転写シートの表面との間の比較的薄い層である場合がある。このため、そのような層の縁部は比較的薄く、また、形成された構造によって保護することができる。たとえば、負の作用物質、正の作用物質、転写シート、またはこれらの任意の組合せの縁部は、バッテリプレート、基板、またはこれらの両方のフレームによって保護される場合がある。
【0034】
転写シートは、1つまたは複数の材料から準備される場合がある。1つまたは複数の材料は、腐食に耐え、アノードからカソード、及び/またはその逆のイオンの移動を可能にし、またはこれらの任意の組合せをするように機能する場合がある。転写シートは、電解質が存在する中で劣化しない場合がある任意の材料から準備される場合がある。硫酸などの電解質は、非常に腐食性である場合がある。転写シートは、電解質に対する暴露に耐えることができ、型ベースから開放することができるとともに、負の作用物質及び正の作用物質に接着されることができ、正の作用物質及び負の作用物質が内部を通って通過することを防止し、及び/または、所望の孔を形成することができる、任意の材料を備えている場合がある。転写シートは、連続しているか、不連続であるか、編み込まれているか、編み込まれていないか、またはこれらの組合せの構造から形成することができる。そのような構造の実施例には、吸着性ガラスマット、スクリム、ペースト紙、セルロースなどが含まれる。転写シートは、ガラスまたはポリマー材料から準備される場合がある。有用なポリマー材料は、ポリエステル、ポリオレフィン、天然ゴムまたは合成ゴム、天然セルロース、合成セルロースなどである場合がある。転写シートが準備され得る例示的材料には、ポリウレタンセパレータ、多孔性ゴムセパレータ、またはこれらの両方が含まれる。適切なポリエチレンセパレータには、EntekからのRhinoHide、及び様々なDaramic材料が含まれる場合がある。適切な多孔性ゴムセパレータは、Amerace、AGM、Hollingworth & Voseなどからのセパレータである場合がある。転写シートは、作用物質を定位置に保持するか、型から基板への転写を可能にするか、内部を通っての電解質及びイオンの移動を可能にするか、またはこれらの任意の組合せをするように機能する、任意の厚さを有する場合がある。転写シートの厚さは、約10pm以上、約250pm以上、または約500pm以上でさえある場合がある。転写シートの厚さは、約4mm以下、約2mm以下、または約1mm以下でさえある場合がある。
【0035】
1つまたは複数の転写シートは、多孔性である場合がある。多孔性材料は、イオンを包含する電解質が転写シートを通過することを可能にするために有利である場合がある。電解質が通過することを可能にすることにより、転写シートは、電気化学電池の一部として協同して、アノード及びカソードが集合的に電子を生成するように機能することを可能にする。孔は、転写ペーストが転写シートを通過しないように、適切なサイズを有する場合がある。転写シートの孔は、所望の孔サイズを提供する任意の手段によって形成することができる。所望の孔サイズは、ミクロンレンジである場合がある。転写シートの孔の孔サイズは、約35ミクロン以上、約150ミクロン以上、約250ミクロン以上、または約500ミクロン以上でさえある場合がある。転写シートの孔の孔サイズは、約2,000ミクロン以下、約1,500ミクロン以下、約1,000ミクロン以下、または約800ミクロン以下でさえある場合がある。転写シートは、孔を導入するように処理された適切な材料のシートから形成される場合がある。孔を導入するプロセスには、化学的孔形成道具、パンチ、ドリルなどが含まれる。
【0036】
負の作用物質または正の作用物質を表面上に有するバイポーラプレート、モノポーラプレート、及び/またはデュアルポーラプレートは、作用物質に接着された転写シートを有する場合がある。作用物質は、電気的に活性の材料、カソード、アノード、カソードまたはアノードに接着された転写シート、またはこれらの任意の組合せに関する場合がある。バッテリプレート及びバッテリアセンブリの組立ての前に、転写シートは、作用物質を保護すること、型から基板への作用物質の転写を補助すること、1つまたは複数の非平面構造を作用物質内に形成することを可能にすること、またはこれらの任意の組合せをするように機能する場合がある。バッテリプレートがバッテリアセンブリの一部として組み立てられると、1つまたは複数の転写シートは、1つまたは複数の電気化学電池内に存在する場合がある。1つまたは複数の転写シートは、セパレータと関連して、またはセパレータの代わりに、セパレータの機能を実施するように機能する場合がある。
【0037】
<バッテリアセンブリ>
バッテリアセンブリは、1つまたは複数の電気化学電池を含む場合がある。電気化学電池は、両側のアノードとカソードとの対を間に有する、両側のバッテリプレートの対によって形成されている場合がある。1つまたは複数の電気化学電池は、シールされている場合がある。電気化学電池の空間(すなわち、両側のアノードとカソードとの対の間)には、1つまたは複数のセパレータ、転写シート、電解質、またはこれらの組合せが包含されている場合がある。たとえば、電気化学電池の空間は、2つの転写シート、これらの間のセパレータ、及び電解質を含む場合がある。たとえば、電気化学電池の空間は、2つの転写シート、及び電解質を含むが、明確なセパレータがない場合がある。電気化学電池は、閉じた電気化学電池を形成する場合がある、1つまたは複数のチャンネルか、バッテリプレート、セパレータ、またはその両方の1つまたは複数のフレーム及び/または縁部か、これらの任意の組合せの周りに形成された1つまたは複数のシールを通してシールされる場合がある。閉じた電気化学電池は、電池の漏洩及び短絡を防止するために、環境に対してシールされる場合がある。
【0038】
バッテリアセンブリは、電解質を含む場合がある。電解質は、アノードとカソードとの間に電子及びイオンが流れることを可能にする場合がある。電解質は、電気化学電池内に位置する場合がある。1つまたは複数の電気化学電池がシールされる場合があることから、電解質は液体電解質である場合がある。電解質は、利用されているアノード及びカソードとの電気化学的反応を促進する任意の液体電解質とすることができる。電解質は、水ベースであるか、有機物ベースとすることができる。本明細書で有用である有機物ベースの電解質には、有機溶剤に溶融された電解質塩が含まれる。リチウムイオン二次バッテリでは、リチウムが電解質塩に包含されていることが必要である。リチウムを包含する電解質塩に関し、たとえば、LiPF6、LiClO4、L1BF4、LiAsF6、L1SO3CF3、及びLiN(CIrSO2)2が使用される場合がある。これら電解質塩は、単独で、または2つ以上の組合せで使用される場合がある。有機溶剤は、セパレータ、転写シート、カソード及びアノード、及び電解質塩と互換性があるものとする。高電圧が印加される場合であっても分解されない有機溶剤を使用することが好ましい。たとえば、エチレン炭酸塩(EC)、プロピレン炭酸塩(PC)、ブチレン炭酸塩、ジメチル炭酸塩(DMC)、ジエチル炭酸塩、及びエチルメチル炭酸塩などの炭酸塩、テトラヒドロフラン(THF)及び2-メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル、1,3-ジオキソラン及び4-メチルジオキソランなどの環状エステル、γ-ブチロラクトンなどのラクトン、スルホラン、3-メチルスルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシメタン、及びエチルジグリムを使用することが好ましい。これら溶剤は、単独で、または2つ以上の組合せで使用される場合がある。液体電解質内の電解質の濃度は、好ましくは、0.3mol/lから5mol/lであるものとする。通常は、電解質は、1mol/lの近位でもっとも高い導電性を示す。液体電解質は、好ましくは、重量で電解質の30から70パーセント、特に重量で電解質の40から60パーセントを占めるものとする。水溶性電解質は、電池の機能を向上させる水内の酸または塩を含んでいる。好ましい塩及び酸には、硫酸、硫酸ナトリウム、または硫酸カリウムの塩が含まれる。塩及び酸は、電池の動作を促進するのに十分な量で存在している。濃度は、電解質の重量をベースとして、約0.5重量パーセント以上、約1.0重量パーセント以上、または約1.5重量パーセント以上である場合がある。鉛蓄電池内の好ましい電解質は、水の中の硫酸である。電解質は、電気化学電池の1つまたは複数のセパレータ、転写シート、またはこれらの両方を通過することが可能である場合がある。
【0039】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数のセパレータを含む場合があるか、セパレータがない場合がある。1つまたは複数のセパレータは、電気化学電池の区画を分ける(すなわち、電気化学電池のカソードを電気化学電池のアノードから分離する)か、樹枝状物形成に起因する電池の短絡を防止するか、液体電解質、イオン、電子、またはこれら要素の任意の組合せが通過することを可能にするか、またはこれらの任意の組合せをするように機能する場合がある。列挙した機能の1つまたは複数を実施する任意の既知のバッテリセパレータが、本教示のバッテリアセンブリで利用され得る。1つまたは複数のセパレータは、電気化学電池のアノードとカソードとの間に位置している場合がある。1つまたは複数のセパレータは、一対の隣接するバッテリプレート間に位置している場合があり、このことには、バイポーラプレート間、またはバイポーラプレートとモノポーラプレートとの間が含まれる場合がある。セパレータは、多孔性ポリマフィルム、ガラスマット、多孔性ゴム、イオン伝導性ゲル、または木などの天然材料などの非導電性材料から準備される場合がある。セパレータは、セパレータを通る孔または湾曲路を含む場合があり、これにより、電解質、イオン、電子、またはこれらの組合せがセパレータを通過することを可能にする。孔は、転写シートの孔サイズに対し、本明細書に記載のようなサイズである場合がある。セパレータとして有用である例示的材料には、吸着性ガラスマット、及び多孔性の超高分子量ポリオレフィン膜などがある。セパレータには、その外周、及び/または、1つまたは複数の端部プレート、バッテリプレート、他のセパレータ、またはこれらの任意の組合せの内部に取り付けられている場合がある。セパレータは、内部を通して1つまたは複数のポストを受容する場合がある。たとえば、1つまたは複数の端部プレート、1つまたは複数のバッテリプレート、及び/または1つまたは複数のセパレータのスタックを通って延びる1つまたは複数のポストは、複数のバッテリプレート及び1つまたは複数のセパレータのスタックをともに保持する場合がある。セパレータは、隣接するカソード及びアノードの面積より大である断面積または表面積を有する場合がある。より大である面積により、同じ電気化学電池のカソードからの、アノードの絶縁が可能になる場合がある。セパレータは、電池のカソード部分を、電池のアノード部分から完全に分離する場合がある。セパレータの縁部は、隣接するバッテリプレートの周縁部に接触する場合がある。セパレータ、バッテリプレート、またはこれらの両方の縁部は、上に配置されたアノードまたはカソードを有していない場合があり、それにより、電池のアノード部分を電池のカソード部分から完全に分離するようになっている。作用物質を転写シートに添付し、次いで転写シートを基板に添付することは、セパレータ及びバッテリプレートの縁部に作用物質がないことを確実にすることにおいて、特に有利である場合がある。電気化学電池内の1つまたは複数の転写シートを使用することにより、所望の場合は、電気化学電池にセパレータがないようにすることが可能である場合がある。
【0040】
1つまたは複数のセパレータは、フレームを含む場合がある。フレームは、隣接するバッテリプレートの縁部またはフレームにマッチするように、かつ、電気化学電池とバッテリの外部との間にシールを形成するように機能する場合がある。フレームは、セパレータに取り付けられているか一体である場合がある。フレームは、セパレータをフレームに接着し、かつ電解質溶液に曝されることに耐えることができる任意の手段を使用して、セパレータを形成するシートの外周周りでセパレータに取り付けることができる。たとえば、フレームは、接着剤での接着、溶融による接着、またはセパレータの外周周りにフレームを成型することによって取り付けられる場合がある。フレームは、任意の既知の成型技術、たとえば、熱形成、射出成型、回転成型、噴出成型、圧縮成型などによって定位置に成型することができる。フレームは、射出成型によってセパレータシート周りに形成される場合がある。フレームは、バッテリプレートに関し、基板の外周周りに配置された上昇縁部にマッチするように適合された上昇縁部を包含している場合がある。バッテリプレート基板とセパレータのフレームの一方または両方の上昇縁部は、バッテリスタックに関する共通の縁部を形成するように、かつ、電気化学電池とバッテリの外部との間のシールを向上させるようにマッチさせることができる。電解質及び放出ガスが電気化学電池から漏洩することを防止し、電気化学電池を絶縁して短絡を防止するように、複数のバッテリプレート及び1つまたは複数のセパレータの縁部周りをシールするために、物品は、参照することによりその全体が組み込まれた、共通に所有される米国特許公開第2010/0183920号、米国特許公開第2014/0349147号、米国特許公開第2015/0140376号、及び米国特許公開第2016/0197373号に開示のように、内部または外骨格のシーリングシステムを使用してシールされる場合がある。
【0041】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数のインサートを含む場合がある。1つまたは複数のインサートは、複数のインサートを含む場合がある。1つまたは複数のインサートは、1つまたは複数の他のインサートと連動するか、スタックを通る1つまたは複数のチャンネルの一部を規定するか、1つまたは複数のチャンネルに沿って漏洩を防止するシールを形成するか、1つまたは複数のバルブと協同するか、またはこれらの任意の組合せをするように機能する場合がある。1つまたは複数のインサートは、1つまたは複数の端部プレート、バッテリプレート、セパレータ、またはこれらの任意の組合せの一部である場合がある。1つまたは複数のインサートには、作用物質、転写シート、またはこれらの両方がない場合がある。1つまたは複数のインサートは、バッテリプレート、端部プレート、セパレータ、またはこれらの組合せの1つまたは複数のインサートと連動するか、チャンネルの一部を形成するか、1つまたは複数のチャンネルに沿って漏洩を防止するシールを形成するか、1つまたは複数のバルブと協同するか、またはこれらの任意の組合せをするような任意のサイズ及び/または形状を有する場合がある。1つまたは複数のインサートは、端部プレート、バッテリプレートの基板、セパレータ、またはこれらの組合せに形成されるか取り付けられている場合がある。1つまたは複数のインサートは、バッテリプレート、セパレータ、端部プレート、またはこれらの組合せの外周内に配置されている場合がある。1つまたは複数のインサートは、基板、セパレータ、端部プレート、またはこれらの組合せの表面から突出し、こうして、1つまたは複数の上昇したインサートを形成する場合がある。1つまたは複数のインサートは、バッテリプレートの基板、セパレータの中心部分、またはこれらの両方から突出する場合がある。1つまたは複数のインサートは、基板、セパレータ、端部プレート、またはこれらの組合せの表面から実質的に直角に、または斜めに突出する場合がある。1つまたは複数のインサートは、バッテリプレート、セパレータ、端部プレート、またはこれらの組合せの一部に取り付けられているか一体である場合がある。表面と一体であるとともに表面から突出するインサートは、ボスとして規定される場合がある。インサートが突出する表面とは反対側の表面は、ボスの形成を可能にする相互的刻み目を有する場合がある。相互的刻み目は、内部に別のインサートを受容する場合があり、こうしてチャンネルの形成を可能にする。1つまたは複数のインサートは、内部を通る1つまたは複数の開口を有する場合がある。1つまたは複数のインサートは、1つまたは複数の開口と同心であり、その周りに形成されている場合がある。1つまたは複数のインサートは、開口の長さに延びる場合がある。シール表面は、1つまたは複数の開口の外径と、1つまたは複数のインサートの内部との間に形成される場合がある。たとえば、基板の表面、端部プレート、及び/またはセパレータは、バッテリアセンブリの長手軸に対して実質的に垂直である場合があり、インサートと開口との間に位置するのは、シール表面である場合がある。1つまたは複数のインサートは、チャンネル周りの漏洩防止シールを形成するように、隣接するバッテリプレート、セパレータ、及び/または端部プレートの1つまたは複数のインサートと連動することが可能である場合がある。たとえば、1つまたは複数のバッテリプレートは、セパレータ、バッテリプレート、及び/または端部プレートのボス、インサート、スリーブ、またはブッシングに関する、インサートとは反対側の表面上の、マッチする刻み目を包含するように機械加工されるか形成される場合がある。1つまたは複数のインサートは、1つまたは複数の作用物質、転写シート、またはこれらの両方の1つまたは複数の非平面構造を通る場合がある。たとえば、1つまたは複数のインサートは、作用物質及び転写シートの開口(たとえば、空隙)を通過して、隣接するインサートとの連動を可能にする場合がある。1つまたは複数の適切なインサートは、米国特許第8,357,469号、米国特許第9,553,329号、及び米国特許出願公開第2017/0077545号に開示されているインサートである場合がある。これら文献は、すべての目的に関してその全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。1つまたは複数のインサートは、1つまたは複数の通気孔を包含している場合がある。1つまたは複数のセパレータの1つまたは複数のインサートは、1つまたは複数の通気孔を包含している場合がある。1つまたは複数の通気孔は、1つまたは複数の電気化学電池から1つまたは複数のチャンネルへの、選択された流体の連通を可能にする場合がある。電気化学電池の各々は、独立して、電気化学的に形成される場合がある。
【0042】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数の開口を含む場合がある。1つまたは複数の開口は、複数の開口を含む場合がある。開口は、1つまたは複数のチャンネルを形成するか、1つまたは複数のシールを収容するか、1つまたは複数の端部プレート、バッテリプレート、セパレータ、またはこれらの組合せを互いに固定するか、これらの任意の組合せをするように機能する場合がある。1つまたは複数の開口は、端部プレート、バッテリプレート、セパレータ、作用物質、転写シート、またはこれらの任意の組合せの1つまたは複数に形成される場合がある。端部プレート、バッテリプレート、セパレータ、作用物質、転写シート、またはこれらの組合せの1つまたは複数の開口は、1つまたは複数の他の端部プレート、バッテリプレート、セパレータ、作用物質、転写シート、またはこれらの任意の組合せの1つまたは複数の開口と整列している(すなわち、実質的に同心である)場合がある。1つまたは複数の開口は、バッテリアセンブリの長さにわたって横断方向に整列している場合がある。横断方向は、物品の長手軸に対して実質的に平行である場合がある。横断方向は、カソード及び/またはアノードが堆積される場合がある基板の両側の表面に対して実質的に垂直である場合がある。開口は、機械加工される(たとえば、ミリング)か、基板の製造の間に(たとえば、成型または整形の操作によって)形成されるか、別様に形成される場合がある。ペースト内の開口は、以前の添付プロセスの間に形成される場合がある。開口は、直線状及び/または平滑な内壁または表面を有する場合がある。基板に形成された開口のサイズ及び周期は、バッテリの抵抗力に影響する場合がある。1つまたは複数の開口は、内部を通してポストを受容することが可能である直径を有する場合がある。作用物質及び/または転写シート内の1つまたは複数の開口は、内部を通してポスト、インサート、またはこれらの両方を受容することが可能である直径を有する場合がある。開口は、約0.2mm以上、約1mm以上、約2mm以上、または約5mm以上でさえある直径を有する場合がある。開口は、約30mm以下、約25mm以下、または約20mm以下でさえある直径を有する場合がある。転写シート及び/または作用物質(たとえば、ペースト)の1つまたは複数の開口は、セパレータ、基板、バッテリプレート、端部プレート、またはこれらの組合せの開口及び/またはインサートの直径より大である直径を有する場合がある。バッテリプレート及び/または基板の1つまたは複数の開口は、同じバッテリプレート及び/または基板の1つまたは複数の他の開口より大である直径を有する場合がある。開口は、別の開口より少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、または少なくとも約2.5倍さえ大である場合がある。開口は、別の開口より約4倍以下、約3.5倍以下、または約3倍以下さえ大である場合がある。開口は、1cm2毎に少なくとも約0.02の開口の密度を有して形成される場合がある。開口は、1cm2毎に約4以下の開口の密度を有して形成される場合がある。開口は、1cm2毎に約2.0の開口から、1cm2毎に約2.8の開口までの密度を有して形成される場合がある。
【0043】
1つまたは複数の開口は、電気伝導性材料、たとえば、金属を含む材料で充填されている場合がある。電気伝導性材料は、基板の熱分解温度未満の温度で相変態を経る材料である場合があり、それにより、相変態温度未満であるバッテリアセンブリの作動温度において、誘電体基板が、基板の第1の表面と第2の表面との間の材料の混合物を介して導電パスを有するようになっている。さらに、相変態温度より上の温度では、電気伝導性材料の混合物が、導電パスを介して導電性を無効にする相変態を経る。たとえば、電気伝導性材料は、たとえば、鉛、スズ、ニッケル、亜鉛、リチウム、アンチモン、銅、ビスマス、インジウム、または銀の少なくとも1つか、任意の2つ以上の混合物を含むものである、はんだ材料であるか、はんだ材料を含む場合がある。電気伝導性材料は、あらゆる鉛を実質的に含まない場合がある(すなわち、ほとんど極微量である鉛を含む)か、機能的に作用可能である量の鉛を含む場合がある。材料は、鉛とスズとの混合物を含む場合がある。たとえば、大部分のスズと、小部分の鉛とを含む場合がある(たとえば、スズの重量で約55から約65のパーツと、鉛の重量で約35から約45のパーツ)。材料は、約240℃未満、約230℃未満、約220℃未満、210℃未満、または約200℃未満でさえある融点を示す場合がある(たとえば、約180℃から約190℃のレンジ内)。材料は、共融混合物を含む場合がある。開口に充填するための電気伝導性材料としてはんだを使用することの特徴は、継続的なバッテリの動作のためには安全ではない場合がある温度で溶融するように、使用されるはんだのタイプに応じて適応させることができる規定の融点をはんだが有することである。はんだが溶融すると、溶融したはんだを含む基板の開口は、もはや導電性ではなく、バッテリプレート内で開回路の結果となる。開回路は、バイポーラバッテリ内の抵抗を劇的に増大させるように作用する場合があり、それにより、さらなる電気の流れを止め、バッテリ内の安全ではない反応を停止させる。したがって、開口を充填するように選択された電気伝導性材料のタイプは、バッテリ内のそのような内部停止機構を含むことが望ましいか、及び、望ましい場合は、どの温度でそのような内部での停止を有効にすることが望ましいかに応じて変化させることができる。基板は、所定の条件を越える動作条件の事象において、基板が、基板を通しての導電性を断つことにより、バッテリの動作を無効にするように機能することになるように構成される。たとえば、誘電体基板の穴を充填する電気伝導性材料は、相変態を経ることになり(たとえば、電気伝導性材料が溶融する)、それにより、基板にわたる導電性が途絶されるようになっている。途絶の範囲は、基板を通して電気を伝える機能を、部分的に、または全体的にさえ無効にするものである場合がある。
【0044】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数のチャンネルを含む場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、1つまたは複数の通気チャンネル、充填チャンネル、及び/または冷却チャンネルとして機能するか、1つまたは複数のポストを収容するか、バッテリアセンブリの内部全体に1つまたは複数のポストを分配させるか、液体電解質が1つまたは複数のポストまたは他の構成要素と接触することを防止するか、またはこれらの任意の組合せをする場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、整列された1つまたは複数の端部プレート、バッテリプレート、及び/またはセパレータの1つまたは複数の開口によって形成される場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、作用物質、転写シート、またはこれらの両方の1つまたは複数の開口を通して延びる場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、1つまたは複数の一体型チャンネルと称される場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、1つまたは複数の電気化学電池を通る場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、1つまたは複数の液体電解質を通る場合がある。チャンネルは、電解質、及び、作動中に発生したガスがチャンネル内に入ることを防止するようにシールされる場合がある。この目的を達成する任意のシーシングの方法が利用される場合がある。1つまたは複数の端部プレート、バッテリプレート、及びセパレータのインサートなどの1つまたは複数のシールは、1つまたは複数のチャンネルと連動するとともに1つまたは複数のチャンネルを囲んで、液体電解質が1つまたは複数のチャンネル内に漏洩することを防止する場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、横断方向にバッテリアセンブリ内を通る場合がある。このため、1つまたは複数のチャンネルは、1つまたは複数の横断チャンネルと称される場合がある。チャンネルのサイズ及び形状は、これらチャンネルが1つまたは複数のポストを収容することを可能にする任意のサイズまたは形状とすることができる。チャンネルの形状は、円形か、楕円形か、正方形、矩形、六角形などの多角形である場合がある。1つまたは複数のポストを収容するチャンネルのサイズは、使用されるポストに適合するように選択される。チャンネルの直径は、1つまたは複数のチャンネルを形成するように整列する開口の直径に等しい場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、形成されたチャンネル内にポストを配置することができ、それにより、流体を、冷却のため、及び/または通気及び充填のために、チャンネルに通すことができるように配置された、構成要素内の一連の開口を備えている。チャンネルの数は、端部プレートと、端部プレート、バッテリプレート、及びセパレータの縁部とを支持して、電解質、及び作動中に発生したガスの漏洩を防止するとともに、作動中に発生した圧縮力が、個別の電気化学電池の構成要素及びシールに損傷を与えることを防止するように選択される。複数のチャンネルは、作動中に発生した圧縮力を拡散させるように存在する場合がある。チャンネルの数及び設計は、シールの疲労強度を越える縁部の応力を最小にするのに十分である。複数のチャンネルの位置は、作動中に発生した圧縮力を拡散させるように選択される。チャンネルは、応力をより良好に扱うように、スタックを通して一様に拡散される場合がある。複数のチャンネルは、約2mm以上、約4mm以上、または約6mm以上の断面サイズを有する場合がある。チャンネルの断面サイズの上限は実用的事項である。サイズが大きすぎる場合、アセンブリの効率が低減される。チャンネルは、約30mm以下、約25mm以下、または約20mm以下でさえある断面サイズを有する場合がある。作用物質の平坦ではない表面は、補償、または効率の向上を可能にする場合があり、一方、チャンネルはより大である断面サイズを有する。たとえば、コルゲート形態の作用物質は、表面積を増大させる場合があり、こうして、バッテリアセンブリの効率を向上させる。
【0045】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数のチャンネルと1つまたは複数のポストとの間のシールを備えている場合がある。1つまたは複数のシールは、チャンネル内、チャンネルの外部の周り、及び/またはポストの周りに位置している場合がある。シールは、電解質、及び作動中に発生したガスが電気化学電池から漏洩することを防止する任意の材料または形態を含む場合がある。シールは、端部プレート、バッテリプレート、及び/またはセパレータ内の膜状スリーブ、マッチした一連のインサートとすることができるか、チャンネル内に挿入されるか、これらの任意の組合せとすることができる。膜は弾性とすることができる。チャンネルは、一連のスリーブ、ブッシング、及び/またはインサートによって形成することができるか、プレート及び/またはセパレータ内に挿入するか組み込むことができる。インサートは、チャンネルに沿って漏洩防止シールを形成するように、圧縮可能であるか、相互に連動することが可能である。インサートは、このインサートを定位置に成型することなどにより、バッテリプレート及び/またはセパレータ内の定位置に形成される場合がある。インサートは、射出成型によって定位置に成型される場合がある。シールは、電解質に対する暴露、電気化学電池の動作条件、及びポストの挿入またはチャンネル内のポストによって印加される力に耐えることができる任意の材料から準備することができる。好ましいポリマー材料が、ポスト及び基板に関して有用であるものとして記載される。シールは、バイポーラプレートとモノポーラプレートとの間に配置されたスリーブ、インサート、またはブッシングによって形成される場合がある。スリーブまたはインサートは、比較的剛性とすることができ、ブッシングは、概して弾性となる。インサート、ボス、スリーブ、及び/またはブッシングは、バイポーラプレート及びモノポーラプレート、及び/またはセパレータ内の刻み目内にフィットするように、または、プレートの開口内に挿入する端部を有し、1つまたは複数のチャンネルを形成するように、適合されている。デュアルポーラプレート、バイポーラプレート、及びモノポーラプレートは、ボス、インサート、スリーブ、及び/またはブッシングに関し、マッチする刻み目を包含するように形成されるか機械加工され得る。ボス、インサート、スリーブ、またはブッシングを有するプレートのスタックのアセンブリにより、チャンネルを効果的にシールする締まりばめが形成される場合がある。代替的には、ボス、インサート、スリーブ、及び/またはブッシングは、結合部にシールを形成するように、プレートに溶融接着されるか、接着剤によって接着される場合がある。代替的には、ボス、インサート、スリーブ、及び/またはブッシングは、チャンネルをシールするように機能するコーティングで内部がコートされている場合がある。上述のように、ポストは、チャンネルをシールするように機能することができる。これらシーリングの解決策の組合せが、単一のチャンネルまたは異なるチャンネルで利用される場合があることが考えられる。デュアルポーラ、モノポーラプレート、及びバイポーラプレートを含む、プレートのスタックの構成要素は、好ましくは、同じ形状及び共通の縁部を有する。これにより、縁部のシールが促進される。セパレータが存在する場合、これらセパレータは、概して、横断チャンネルの形成または生成に適合するように、バッテリプレートと類似の構造を有している。シールは、ボルトと横断チャンネルとの間に注入される、エポキシ、ポリウレタン、またはアクリル性のポリマーなどの熱硬化性ポリマーである場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、1つまたは複数のバッテリプレート及び/または1つまたは複数のセパレータに接着される、開口内にある、及び/または開口と一体である、インサート、ボス、スリーブ、及び/またはブッシングによって形成される場合がある。1つまたは複数のチャンネル内の1つまたは複数のポストは、シールされた通路を形成するように、定位置に、インサート、穴、ボス、スリーブ、及び/またはブッシングを保持するように、十分な圧力を印加する場合がある。1つまたは複数のチャンネルは、1つまたは複数のバッテリプレート及び1つまたは複数のセパレータに接着された、及び/または一体であるインサートから形成される場合がある。1つまたは複数のポストは、接着剤による接着、または熱可塑性ポリマーの溶融、またはこれらの両方により、バッテリの1つまたは複数のインサート、ボス、及び/または基板に接着される場合がある。インサートは、締まりばめによって1つまたは複数のバッテリプレート及び/またはセパレータに挿入されるか、接着剤によって定位置に接着される場合がある。1つまたは複数のセパレータのインサートは、1つまたは複数の電気化学電池と1つまたは複数のチャンネルとの間の連通を可能にする場合がある1つまたは複数の通気孔を包含している場合がある。1つまたは複数の通気孔は、1つまたは複数の電気化学電池から1つまたは複数のチャンネルへのガスの移動を可能にし、かつ、1つまたは複数の電気化学電池から1つまたは複数のチャンネルへの、1つまたは複数の液体(すなわち、電解質)の移動を防止する場合がある。
【0046】
バッテリアセンブリは、膜を含む場合がある。膜は、1つまたは複数の端部プレート、複数のバッテリプレート、1つまたは複数のセパレータ、1つまたは複数の転写シート、1つまたは複数のチャンネル、またはこれらの任意の組合せの縁部周りをシールするように機能する場合がある。膜は、1つまたは複数の端部プレート、複数のバッテリプレート、及び/または1つまたは複数のセパレータの縁部に、端部プレート、バッテリプレート、及びセパレータの縁部をシールし、かつ1つまたは複数の電気化学電池を絶縁する任意の手段によって接着される場合がある。膜は、モノポーラプレート及びバイポーラプレートの基板周りに溶融接着、振動溶接、または成型することができる熱可塑性ポリマーである場合がある。各膜は、それら膜が接着されるスタックの各側部のサイズである場合がある。膜は、スタックの周囲全体の周りに巻かれる単一の一体型のシートを備えている場合がある。1つまたは複数の適切な膜は、米国特許第8,357,469号、米国特許第9,553,329号、及び米国特許出願公開第2017/0077545号に開示されている膜である場合がある。これら文献は、すべての目的に関してその全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0047】
シールされたバッテリアセンブリは、形成されたバッテリを保護するように、ケース内に置かれる場合がある。代替的には、スタックの端部におけるモノポーラプレート上の保護カバーと関連する膜は、バッテリのためのケースとして使用される場合がある。モノポーラプレートは、アノードまたはカソードとは反対側の表面に取り付けられるか接着される適切な保護カバーを有する場合がある。カバーは、膜と同じ材料である場合があるか、膜に接着剤で接着されるか溶融接着され得る材料である場合があり、膜に関して述べたレンジ内の厚さを有することができる。プレートの端部に固定される場合、カバーは、オーバーラップ部分を有するポストを含む、任意の機械的アタッチメントで固定され得る。ケースは、バッテリプレートのスタック、及び/またはモノポーラプレートの両側の周りに膜を成型することによって形成され得る。
【0048】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数のポストを含む場合がある。1つまたは複数のポストは、構成要素への損傷またはスタックの構成要素の縁部間のシールの破損が防止されるような方式で、構成要素のスタックをともに保持するように機能し、セパレータ材料にわたる一様な圧縮を確実にし、かつ、セパレータ材料の一様な厚さを確実にする場合がある。1つまたは複数のポストは、各端部に、各端部プレートのシール表面などの、両側の端部プレートの外側表面と係合する、オーバーラップ部分を有する場合がある。オーバーラップ部分は、構成要素に対する損傷またはスタックの構成要素の縁部間のシールの破損を防止し、バッテリの動作中のスタックの膨張または他の変位を防止するような方式で、反対側の端部プレートの外側表面に圧力を印加するように機能する場合がある。オーバーラップ部分は、端部プレートのシール表面と接触している場合がある。スタックは、モノポーラ端部プレート上に、別々の構造的または保護的な端部ピースを有する場合があり、オーバーラップ部分は、構造的または保護的な端部ピースの外側表面と接触することになる。オーバーラップ部分は、ポストに関連して構成要素に対する損傷またはスタックの構成要素の縁部間のシールの破損を防止する任意の構造とすることができる。例示的なオーバーラップ部分には、ボルトヘッド、ナット、成型ヘッド、無頭釘、コッタピン、シャフト襟部などが含まれる。ポストは、スタック全体を通るような長さであるが、そのような長さは、バッテリの所望の容量に基づいて変化する。ポストは、チャンネルを充填するような断面形状及びサイズを示す場合がある。ポストは、1つまたは複数のチャンネルの断面サイズより大である断面サイズを有する場合があり、それにより、ポストが、チャンネルの1つまたは複数との締まりばめを形成するようになっている。ポストの数は、端部プレートと基板の縁部とを支持して、電解質、及び作動中に発生したガスの漏洩を防止するとともに、作動中に発生した圧縮力が、個別の電気化学電池の構成要素及びシールに損傷を与えることを防止し、かつシールの疲労強度を超える縁部の応力を最小にするように選択される。複数のポストは、作動中に発生した圧縮力を拡散させるように存在する場合がある。チャンネルよりも少ない数のポストが存在する場合があり、ここで、チャンネルの1つまたは複数は、冷却チャンネルまたは通気/充填チャンネルとして利用される。たとえば、3つのチャンネルが内部に位置するポストを有し、1つのチャンネルが冷却、通気、及び/または充填チャンネルとして使用される場合がある、4つのチャンネルが存在する場合がある。ポストは、必要な機能を実施する任意の材料を備える場合がある。ポストがチャンネルをシールするために利用される場合、使用される材料は、電池の動作条件に耐え、電解質に曝された際に腐食せず、かつ、電池の作動中に発生した温度及び圧力に耐えることができるように選択される。ポストがシール機能を実施する場合、ポストは、述べられた条件に耐えることができるポリマー材料またはセラミック材料を含む場合がある。本実施形態では、材料は、電池の短絡を防止するように非導電性でなければならない。ポストは、熱硬化性ポリマーまたは熱可塑性材料などのポリマー材料を含む場合がある。ポストは、熱可塑性材料を含む場合がある。例示的な熱可塑性材料には、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレンコポリマー)、ポリプロピレン、ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリオレフィン、複合熱可塑性レジン、ポリカーボネートなどが含まれる。ABSがもっとも好ましい。チャンネルが別々にシールされる場合、ポストは、所望の機能を実施するように構造的完全性を有する任意の材料を含むことができる。上述のポリマー材料の中で、セラミック及び金属が利用される場合がある。適切な金属は、スチール、真鍮、アルミニウム、銅などである場合がある。ポストは、成型されたポスト、ねじが切られたポスト、または1つまたは複数の端部アタッチメントを有するポストを含むことができる。ポストは、スタックの一部、たとえば、基板、インサート、またはチャンネル内のボスなどに接着される場合がある。接着は、接着剤または、熱可塑性材料などのポリマー材料の溶融から形成され得る。1つまたは複数の開口は、ねじが切られた表面を有する場合がある。ねじが切られている場合、1つまたは複数のポストにも、ねじが切られた開口と係合するように、ねじが切られる場合がある。ポストは、ヘッドまたはナットを含み、ナットとは反対側の端部に、無頭釘、コッタピンなど、またはこれらの組合せのための穴を含む場合がある。このことは、概して、成型されていないポストに関するケースである。ポストは、短縮可能であるが、延長は不可能である、一方向のラッチングデバイスであるような方法で構築される場合がある。そのようなポストは、定位置に置かれ、次いで、スタックが圧縮されると、ポストは短縮され、それにより、スタック上の圧力を維持するようになっている。本実施形態のポストは、ポストが、ジップタイのような構造の1つのパーツとして機能することを可能にするように、ラッチングを容易にする隆起部を有する場合がある。マッチングナット及び/またはワッシャが、ポストとともに使用される場合があり、それにより、定位置に置かれた際に隣接するプレートを圧縮するようになっている。ナット及び/またはワッシャは、ポストを超えて一方向に進み、隆起部は、ナット及び/またはワッシャがポストに沿って他の方向に移動することを防止するために存在する場合がある。使用中は、ポストの穴は、述べられた機能を実施するように、適切な無頭釘、コッタピンなどを有することになる。ポストが成型された場合、別々に、または定位置に成型することができる。定位置に成型される場合、本来の場所で、シールが、溶融したプラスチックを定位置に保持するために、チャンネル内に存在することが必要である場合がある。シールは、連動するインサート、内部の別のシール、またはこれらの両方によって形成される場合がある。ねじが切られた非導電性のポストが使用される場合があり、必要なシールを提供することができる。代替的には、予め成型された非導電性ポリマーのポストは、チャンネルをシールするような方式でチャンネル内に締まりばめを形成するように設計されている場合がある。ポストは、射出成型などの成型によって定位置に形成される場合がある。
【0049】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数のバルブを含む場合がある。1つまたは複数のバルブは、バッテリアセンブリの内部を真空に引く、バッテリアセンブリを電解質で充填する、及び/または作動中のバッテリアセンブリの通気をするように、機能する場合がある。1つまたは複数のバルブには、圧力解放バルブ、チェックバルブ、充填バルブ、安全弁など、またはこれらの任意の組合せが含まれる場合がある。1つまたは複数のバルブは、端部プレート、バッテリプレート、セパレータ、またはこれらの任意の組合せの1つまたは複数の開口によって形成された1つまたは複数のチャンネルと接続されている、及び/または連通している場合がある。1つまたは複数のバルブは、内部を通るポストを有するか、ポストがないチャンネルなどのチャンネルと連通している場合がある。物品は、米国特許出願公開第2014/0349147号に記載の1つまたは複数のバルブを含む場合がある。この文献は、すべての目的に関してその全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。アセンブリは、電池が危険な内圧に達した場合に1つまたは複数の電池の圧力を開放するための圧力解放バルブを含む場合がある。圧力解放バルブは、バッテリが使用されるシステムに損傷を与えるような方式の破壊的な欠陥を防止するように設計されている。圧力解放バルブが開放されると、バッテリはもはや機能しなくなる。開示のアセンブリは、危険な圧力に達した際または達する前に、アセンブリ全体から圧力を開放する単一のチェックバルブを包含している場合がある。いくつかの例示的な適切なバルブが、米国特許第8,357,469号、米国特許第9,553,329号、米国特許第9,685,677号、米国特許第9,825,336号、及び米国特許出願公開第2018/0053926号に開示されている。これら文献は、すべての目的に関してその全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0050】
物品は、1つまたは複数の端子を含む場合がある。アセンブリは、導電性端子の1つまたは複数の対を含む場合があり、各対は、正端子と負端子とに接続されている。1つまたは複数の端子は、電気化学電池内で生成された電子を、生成された電子を電流の形態で利用するシステムに送るように機能する場合がある。端子は、各バッテリスタックを、負荷、本質的には、電池内で生成された電気を利用するシステムに接続するように適合されている。1つまたは複数の端子は、1つまたは複数の端部プレート、1つまたは複数のバッテリプレート、膜、及び/またはケースを通っている場合がある。1つまたは複数の端子は、端部プレートから外部にバッテリプレートを通っている場合があるか、端部プレートの平面に対して基本的に平行に、アセンブリ周りにケースまたは膜の側部を通っている。端子は、モノポーラプレート、デュアルポーラプレート、バイポーラプレート、またはこれらの組合せのアノードまたはカソードの極性にマッチする。端子は、アセンブリ内の導電性の導管と接触している。モノポーラプレートのカソード、及び、カソード集電体を有する1つまたは複数のバイポーラプレートのカソードは、独立した正端子に接続されている場合がある。モノポーラプレートのアノード、及び、アノード集電体を有するバイポーラプレートの1つまたは複数のアノードは、独立した負端子に接続されている場合がある。カソード集電体は接続されている場合があり、アノード集電体は並列に接続されている場合がある。個別の端子は、膜内にカバーされている場合があり、単一の接続された正端子、及び単一の接続された負端子のみを露出されたままにする。いくつかの例示的な適切な端子アセンブリが、米国特許第8,357,469号、米国特許第9,553,329号、米国特許第9,685,677号、米国特許第9,825,336号、及び米国特許出願公開第2018/0053926号に開示されている。これら文献は、すべての目的に関してその全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0051】
バッテリアセンブリは、1つまたは複数の導電性導管を含む場合がある。導電性導管は、カソードと接触している集電体から1つまたは複数の正端子に電子を送るように機能する場合がある。通常のバイポーラバッテリは、基板を通して電池から電池に電子を流す場合がある。基板が少なくとも部分的に導電材料を備えているか、または基板を通る導電路を備えている。電池を含む回路が閉じられている場合、電子は基板を通って正端子に、電池から電池に流れる。アセンブリが、基板及び電池を通して、集電体を通して導電体まで、またはこれらの両方で電子を流す場合があることが考えられる。2つ以上のスタックを有する本明細書に開示のバッテリでは、各スタックが、負端子でアノードと接触している集電体に接触している導電体及び/または導電性導管と、正端子でカソードと接触している集電体に接触している導電体及び/または導電性導管と、を有している。2つ以上のスタックからの導電性導管は、並列または直列に配置されている場合がある。並列回路には、互いに接続されていない2つ以上の回路が含まれている。直列回路には、電子が回路を連続して流れるように配置された2つ以上の回路が含まれている。導電性回路が直列構成で配置されている場合、バッテリは、1つの負端子及び1つの正端子のみを有する場合がある。導電性導管が並列の方式で配置されている場合、バッテリは、単一の正端子及び負端子を有している場合があり、各回路は、負端子または正端子の各々に接続されている。代替的には、各回路は、別々の負端子と正端子とを有する場合がある。端子は、バッテリ内に貯蔵された電気を通常は利用する負荷に接続されている場合がある。並列配置でカソードに接触した集電体と接触している導電体及び/または電流導管の各々は、別々の正端子に接触している場合がある。並列配置でアノードに接触した集電体と接触している導電体及び/または電流導管の各々は、別々の負端子に接触している場合がある。
【0052】
<バッテリアセンブリの用途>
本明細書に開示のバッテリアセンブリは、負荷に取り付けること、及び形成された回路を有することに特に有用である。このことは、電気化学電池を含んでいる。電子は端子から負荷に、及び負荷から端子に戻るように流れる場合がある。負荷は、電気を使用するシステムである場合がある。この流れは、電池が電気を生成できる限り、維持される。電池のスタックが完全に放電された場合、バッテリは、さらに使用する前に充電ステップを経る必要がある場合がある。バッテリプレートに関する基板が電気伝導性材料の混合物を含む場合、その相変態温度未満のバッテリアセンブリの作動温度において、基板は、基板の両側の第1の表面と第2の表面との間に、材料の混合物を介する導電パスを有しており、導電材料の混合物の相変態温度より上である温度において、電気伝導性材料の混合物が、導電パスを介しての導電性を無効にする相変態を経る。これにより、不利な結果が生じる前に、バッテリを無効にすることが可能である。バッテリが放電されると、バッテリは、電子の供給源との回路を形成することにより、再充電される場合がある。充電中は、電極は機能を変化させ、放電中のアノードはカソードとなり、放電中のカソードはアノードとなる。本質的には、電気化学電池は、放電の方向とは逆の方向に電子及びイオンを流す。
【0053】
バッテリアセンブリは、内圧に起因した漏洩または歪曲を生じることなく、10psi以上、約20psi以上、約50psi以上、かつ約100psi以下の内圧に耐えることが可能である場合がある。バッテリアセンブリは、約6psiから約10psiの内圧に耐えることができる。バッテリアセンブリは、1キログラムあたり約34ワットアワー、1キログラムあたり約40ワットアワー、または1キログラムあたり約50ワットアワーのエネルギ密度を提供する場合がある。本教示のバッテリアセンブリは、6ボルト、12ボルト、24ボルト、48ボルト、または96ボルトなどの、任意の所望の電圧を生じる場合がある。電圧は、より高くすることができるが、約200ボルトが、実用上の上限である。
【0054】
<バッテリプレート(複数可)を準備する方法>
本明細書に開示の1つまたは複数のバッテリプレート、バッテリアセンブリ、またはこれらの両方は、以下のステップによって準備される場合がある。
【0055】
バイポーラプレート、デュアルポーラプレート、モノポーラプレート、またはこれらの組合せに有用である基板は、ある形状に形成されるかカットされる場合がある。基板が非導電性材料を含む場合、基板は複合材料基板に変換される場合がある。複合材料基板は、慣習的なバイポーラバッテリアセンブリに特に有用である場合がある。基板を複合材料基板に変換するために、1つまたは複数の穴(たとえば、開口)が基板内に形成される場合がある。穴は、基板内に成型すること、穴を形成するように基板を機械加工すること、任意の他の適切なプロセス、またはこれらの組合せによって形成される場合がある。開口は、導電材料で充填される場合がある。導電材料は、前述の温度などの規定の温度で溶融する材料である場合がある。利用される場合、1つまたは複数の導電体が、基板の一方または両方の面(たとえば、表面)に接着される場合がある。1つまたは複数の導電体は、1つまたは複数の金属シート、スクリーン、ワイヤー、フォイルなど、またはこれらの任意の組合せを含む場合がある。すべての目的に関して全体が本明細書に組み込まれる米国特許第9,553,329号には、電気化学電池内に次いで流すように、電子を分散させるためにそのような導電体を使用することが開示されている。金属シート、フォイル、またはこれらの両方は、接着剤を使用して基板に接着される場合がある。たとえば、接着剤は、ニトリルベースのゴムセメントである場合がある。
【0056】
1つまたは複数の作用物質は、基板、別の作用物質、非作用層、転写シート、またはこれらの組合せに取り付けられる場合がある。基板上の1つまたは複数の作用物質は、バッテリプレート、基板、またはこれらの両方が電極プレートとして機能することを可能にするように機能する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、基板の一方または両方の面(たとえば、表面)に置かれる場合がある。1つまたは複数の作用物質は、2つ以上の別個の作用物質領域を含む場合がある。1つまたは複数の作用物質は、基板、別の作用物質、非作用層、転写シートに直接取り付けられる場合がある、及び/または、基板上に配置された導電体(たとえば、金属シート、スクリーン、ワイヤー、及び/またはフォイル)上に取り付けられる場合がある。1つまたは複数の作用物質は、正の作用物質(たとえば、カソード)、負の作用物質(たとえば、アノード)、またはこれらの両方を含む場合がある。1つまたは複数の作用物質の一方の極性のみ(たとえば、正または負)が、モノポーラプレートの一方の表面にのみ置かれる場合がある。1つまたは複数の作用物質の異なる極性が、バイポーラプレートの反対側の表面に置かれる場合がある。1つまたは複数の作用物質の同じであるか逆の極性が、デュアルポーラプレートの両側の表面に置かれる。1つまたは複数の作用物質は、基板、バッテリプレート、転写シート、非作用層、またはこれらの任意の組合せに、ペーストとして添付される場合がある。
【0057】
作用物質を基板上に配置するために、ペースト形態の1つまたは複数の作用物質(たとえば、アノード、カソード)が、転写シートに添付される。1つまたは複数の非作用層は、2つ以上の作用物質、作用物質の層、またはこれらの両方の間に配置されている場合がある。1つまたは複数の非作用層が、1つまたは複数の作用物質に置かれて、2つ以上の別個の作用物質領域を形成する場合がある。転写シートは、ペーストが上に添付された際に型内に配置される場合がある。1つまたは複数の作用物質を型内に添付した後に、上にペーストを有する転写シートは、型から移動されて、基板、基板上の導電体、またはこれらの両方と接触する場合がある。基板、導電体、またはこれらの両方に接触すると、1つまたは複数の作用物質は、基板、導電体、またはこれらの両方に接着される場合がある。型は、転写シート、作用物質、またはこれらの両方にさらなる圧力を印加して、1つまたは複数の作用物質を、基板、導電体、非作用層、またはこれらの組合せへ接着させることを補助する場合がある。バッテリプレートの一部として1つまたは複数の作用物質を添付した後に、転写シートは、1つまたは複数の作用物質に接着されたままである場合があるか、除去される場合がある。転写シートは、バッテリプレート(たとえば、基板、導電体、またはこれらの両方)に接着された作用物質の表面とは反対側の表面上の1つまたは複数の作用物質(たとえば、ペースト)上に位置している場合がある。たとえば、1つまたは複数のバイポーラプレートに関し、転写シートが接着されたカソードペースト(複数可)は、基板の一方の表面に添付され、転写シートが接着されたアノードペースト(複数可)は、基板の他方の反対側の表面に添付される。別の実施例として、1つまたは複数のモノポーラプレートに関し、転写シートが接着されたカソードペースト(複数可)またはアノードペースト(複数可)は、基板の一方の表面に添付され、一方、基板の反対側の表面は、作用物質がないままである。別の実施例では、1つまたは複数のデュアルポーラプレートに関し、転写シートが接着されたカソードペースト(複数可)、または転写シートが接着されたアノードペースト(複数可)は、基板の表面に接着され、転写シートが接着されたペースト(複数可)と同じ極性(たとえば、正または負)が、基板の反対側の表面に印加される。基板への作用物質の取付けの間、作用物質内の1つまたは複数の非平面構造は、基板の1つまたは複数の非平面構造を受容するか、整列されるか、入れ子構造とされるか、これらの任意の組合せとされる場合がある。
【0058】
1つまたは複数の作用物質、非作用層、またはこれらの両方に形成された1つまたは複数の開口は、基板の1つまたは複数の開口、インサート、またはこれらの両方と整列される(たとえば、同心である)場合がある。1つまたは複数の作用物質内に形成された1つまたは複数の開口は、その開口を通して1つまたは複数のインサートを受容する場合がある。1つまたは複数の作用物質内に形成された1つまたは複数の刻み目、ウェル、またはこれらの両方は、基板の1つまたは複数の突起または凸部を受容する場合がある。基板の1つまたは複数の突起または凸部は、硬化の間、接着された作用物質を保持することを補助する場合がある。基板への作用物質の取付けの間、作用物質は、基板の1つまたは複数の非平面構造に適合する場合がある。たとえば、基板から突出する1つまたは複数の凸部は、1つまたは複数の作用物質の一部を押圧させるか、変位させるか、またはこれらの両方をする場合がある。凸部及び/または刻み目のいくつかは、1つまたは複数の作用物質を通っていない場合があり、かつ、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方への1つまたは複数の作用物質の接着を向上させるように機能する場合がある。1つまたは複数の作用物質は、作用物質の添付中及び/または添付後に、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の1つまたは複数の部分と接触していないままである場合がある。1つまたは複数の作用物質は、作用物質(複数可)の1つまたは複数の非平面構造と接触していないままである場合がある。1つまたは複数の非平面構造と接触しないままとすることにより、1つまたは複数の作用物質は、バッテリアセンブリの1つまたは複数の構成要素のシーリングまたは接着を妨げない場合がある。1つまたは複数の作用物質は、基板の1つまたは複数のフレーム、上昇縁部、凸部、インサート、開口、またはこれらの任意の組合せと接触していないままである場合がある。転写シートを使用することにより、基板上への1つまたは複数の作用物質の配置を制御することを可能にして、1つまたは複数の作用物質が、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の1つまたは複数の部分と接触していないままとする場合がある。
【0059】
作用物質の1つまたは複数のペーストは、転写シートに添付される場合がある。ペーストは、型内に配置された転写シート、非作用層、別の作用物質(たとえば、ペースト)、またはこれらの組合せに添付される場合がある。これにより、上に1つまたは複数のペーストを有する転写シートを、1つまたは複数の平坦ではない特徴が内部に形成された基板に、後に容易に接着すること、またはその両方を可能にする場合がある。型は、1つまたは複数の可動プレートを備えている場合がある。可動プレートは、転写シート、1つまたは複数の作用物質、またはこれらの両方を移動させるように機能する場合がある。可動プレートは、1つまたは複数のペーストの添付の位置(たとえば、ノズル、押出機)の下に転写シートを移動させて、ペーストをその上に添付させる場合がある。可動プレートは、転写シート、1つまたは複数の作用物質、またはこれらの両方を、基板に向けてか、型のキャビティ(たとえば、ネスト)から離れるようにか、またはこれらの両方で移動させる場合がある。
【0060】
可動プレートは、1つまたは複数の搬送要素によって型内を移動可能である場合がある。1つまたは複数の搬送要素は、可動プレートの下方か、隣接してか、上方に配置されている場合がある。1つまたは複数の搬送要素は、転写シート、1つまたは複数の作用物質、またはこれらの両方を、可動プレート上に配置することが可能であるようにか、可動プレートを基板に向けて移動可能であるようにか、可動プレートが、転写シート、1つまたは複数の作用物質、またはこれらの両方に圧力を印加して、基板、バッテリプレート、導電体に接着させることが可能であるようにか、またはこれらの任意の組合せであるように、適切な任意の場所に配置されている場合がある。1つまたは複数の搬送要素は、1つまたは複数の個別のボール移送ユニット(すなわち、ドロップイン、フランジマウント、凹部、スタッドマウント、及び/または類似のもの)、ボール移送テーブル、ボール移送レール、1つまたは複数の重力ローラ、1つまたは複数の自動ローラ、ローラコンベヤ、フラットトップコンベヤなど、またはこれらの任意の組合せなどの、1つまたは複数の回転要素を含む場合がある。可動プレートは、型のコンベヤシステム上に配置される場合がある。コンベヤシステムは、型の押出部分(たとえば、ノズル)に向かうようにか、離れるようにか、またはその両方であるように、可動プレートを移動させることが可能である。
【0061】
可動プレートは、1つまたは複数の延長要素によって型内を移動可能である場合がある。1つまたは複数の延長要素は、可動プレートをキャビティ内から持ち上げるか、可動プレートをキャビティ内に後退させるか、可動プレートをキャビティの外に持ち上げるか、可動プレートを基板、バッテリプレート、またはこれらの両方に向けて持ち上げるか、可動プレートに圧力を印加し、ひいては転写シート及び/または作用物質に圧力を印加するか、またはこれらの任意の組合せをするように機能する場合がある。1つまたは複数の延長要素は、可動プレートをキャビティの外に持ち上げるため、ならびに、可動プレートが転写シート及び作用物質をバッテリプレート上に移動させることを可能にするために適切である任意の場所に配置される場合がある。1つまたは複数の延長要素は、可動プレートの下方か、キャビティ、転写シート、作用物質、またはこれらの組合せの反対側か、これらの任意の組合せに配置されている場合がある。1つまたは複数の延長要素は、液圧式、機械式、及び/または空気圧式のリフト機構を含む場合がある。可動プレートは、型のベース内に配置されている場合がある。可動プレートは、形成された電極ペーストを型の外に完全に移動させ、基板と接触させるのに十分に遠くに移動する場合がある。基板は、型の開口とは反対側に位置している場合がある。開口は、型のネストの開口である場合がある。
【0062】
可動プレートは、1つまたは複数の作用物質が添付されることになる基板の形状にマッチする形状を有する場合がある。マッチすることは、基板の形状に対して実質的に相互的な形状を有することを意味する場合がある。可動プレートは、基板の構造に実質的にマッチする、内部に形成された1つまたは複数の非平面構造を有する場合がある。可動プレートは、1つまたは複数の凸部、刻み目、インサート、フレーム、上昇縁部、開口など、またはこれらの任意の組合せを含む場合がある。これらは、基板の1つまたは複数の類似の特徴にマッチする。可動プレートは、基板の断面積より小であるか等しい断面積及び/または表面積を有する場合がある。断面積及び/または表面積は、基板、転写シート、またはこれらの両方に面する表面の面積である場合がある。可動プレートは、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の、1つまたは複数のフレーム、上昇縁部、またはこれらの両方の内部によって規定された断面積より小である断面積を有する場合がある。可動プレートは、1つまたは複数の作用物質を基板、導電体、バッテリプレート、またはこれらの組合せの上に配置する際に、1つまたは複数のフレーム、上昇縁部、またはこれらの両方によって規定されるエリア内にフィットすることが可能である場合がある。フレーム、上昇縁部、またはこれらの両方によって規定された面積より小である断面積または表面積を有することにより、可動プレートは、作用物質と、フレーム、上昇縁部、またはこれらの両方との間の接触を防止することが可能である。可動プレートの一部は、実質的にフラットである場合がある。可動プレートは、1つまたは複数の異なるインサートを受容するように適合されている場合がある。1つまたは複数のインサートは、型のキャビティ内に延びる場合がある。
【0063】
型は、可動プレートが存在するキャビティをさらに含んでいる。キャビティは、可動プレート、インサート、転写シート、作用物質、またはこれらの任意の組合せを保持するように機能する。キャビティは、1つまたは複数の壁によって規定される。1つまたは複数の壁は、キャビティを規定するために、可動プレートの外辺部を囲む場合がある。1つまたは複数の壁は、可動プレートに対して実質的に垂直であるか、オフセットしている場合がある。壁の角度は、転写シートに向くか、基板に向くか、バッテリプレートに向くか、キャビティ内を向くか、これらの任意の組合せである可動プレートの表面に対して測定される場合がある。型の壁は、本明細書に記載のように、バッテリプレートの形状にマッチするように、望ましい任意の電極の形状を形成することができる。充填ステップの間に型が移動する場合、型の壁は、壁が分配ノズルの下にある際に、電極ペーストの分配を防止するのに十分な厚さである場合があり、ノズルが壁と接触していない際に、型内にペーストが分配される。キャビティは、ネストとして規定される場合がある。ネストは、可動プレート、転写シート、1つまたは複数の作用物質、またはこれらの組合せを保持するために特に有用である場合がある。ネストは、作用物質が転写シート上に配置されるように、作用物質を配置するエリアである場合がある。
【0064】
型は、1つまたは複数のカバーを有する場合がある。カバーは、型、キャビティ、またはこれらの両方を部分的に閉じるか、キャビティ、可動プレート、転写シート、1つまたは複数の作用物質、またはこれらの組合せを、ごみ及び汚染物質から保護するか、型の押出部分と協同するか、内部を通して作用物質を受容するか、作用物質の分散をガイドするか、これらの任意の組合せをするように機能する場合がある。各キャビティは、それぞれのカバーを有するか、カバーを共有する場合がある。カバーは、可動プレートとは反対側に位置している場合がある。カバーは、少なくとも部分的にキャビティを閉じる場合がある。カバーは、キャビティ内の1つまたは複数の作用物質に形状を与える場合がある。1つまたは複数の作用物質は、1つまたは複数の作用物質がカバーに接触するように、キャビティを充填する場合がある。カバーは、1つまたは複数の作用物質が添付されることになる基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の形状に実質的にマッチする形状を有する場合がある。マッチすることは、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の形状に対して実質的に相互的な形状を有することを意味する場合がある。カバーは、基板の構造に実質的にマッチする、内部に形成された1つまたは複数の非平面構造を有する場合がある。型の1つまたは複数のインサートは、カバーと接触するか、カバーに近接する場合がある。カバーは、1つまたは複数のインサートと協同して、1つまたは複数の作用物質内の1つまたは複数の非平面構造を形成する場合がある。カバーは、1つまたは複数のオリフィスを含む場合がある。1つまたは複数のオリフィスは、1つまたは複数の作用物質を受容するか、型の押出部分と協同するか、1つまたは複数の作用物質のキャビティ内への注入を可能にするか、これらの任意の組合せをするように適合される場合がある。1つまたは複数のオリフィスの形状及びサイズは、ペーストを型に添付するためのプロセスに対して調整される場合がある。型は、ペーストが連続しているか、不連続であるか、これらの両方であるように、ペーストを押し出す場合がある。型は、ペーストがフラット(たとえば、一様)であるか、不均一(たとえば、変化する表面、非一様)であるか、これらの両方であるように、ペーストを押し出す場合がある。型は、内部に形成される、あるパターンなどの1つまたは複数の形状でペーストを押し出しさえする場合がある。型、別のデバイス、またはこれらの両方は、押出しの後に、1つまたは複数の形状を、ペースト、作用物質、またはこれらの両方の上に形成する場合がある。型、別のデバイス、またはこれらの両方は、押出しの後に、1つまたは複数の形状をエンボス加工するか、押し付けるか、別様に形成する場合がある。たとえば、型が、一様な厚さを有する作用物質を押し出す場合、1つまたは複数のパターンは、作用物質の表面(たとえば、転写シートとは反対側の表面)にエンボス加工される場合がある。型が充填の間に移動しない場合、オリフィスの数及びオリフィスのサイズは、このプロセスのために調整される場合がある。カバーは、単一のオリフィスまたは複数のオリフィスを含む場合がある。複数のオリフィスは、作用物質をキャビティ内に一様に分配させるように、カバーにわたって一様に広げられる場合がある。充填の間に型が移動する場合、1つまたは複数のオリフィスは、細長い場合がある。細長いオリフィスは、移動方向に、型の長さにわたって延びている場合がある。型は、電極に関する設計の基準に応じて、一様な厚さであるか変化する厚さの作用物質を形成するように設計されている場合がある。
【0065】
バッテリプレートを組み立てるためのプロセスは、a)転写シートを電極の型の可動プレート上に配置することであって、可動プレートが、電極の型の開口とは反対側に配置されるとともに、電極の型の開口の方向に、開口を通って移動可能である、配置することと、b)可動プレート上の転写シートに、ペーストの形態の第1の作用物質を注入することであって、それにより、作用物質が、可動プレートの少なくとも一部によって形成される形状の層を形成するようになっている、注入することと、c)任意選択的に、1つまたは複数の非作用層を、第1の作用物質の少なくとも一部に配置することと、d)第1の作用物質、1つまたは複数の非作用層の一部、またはこれらの任意の組合せの上に、ペーストの形態の第2の作用物質を注入することと、e)基板を、型の開口の上方に配置することであって、それにより、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方が配置されることが望ましい基板の1つの表面のエリアが、型内で、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方と整列されるようになっている、配置することと、f)第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方が、基板に接触するとともに接着されるまで、型の開口を通して可動プレートを延ばすことと、g)可動プレートを基板から離れるように、型内に後退させることであって、それにより、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方が、基板のプレートの一方の表面に接着されたままであり、かつ、転写シートが、基板の一方の表面に接着された第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方の表面とは反対側の、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方の表面に接着されたままであるようになっている、後退させることと、を含む場合がある。ペーストを表面に添付するためのサイクル時間は、約2秒以上、約15秒以下、約10秒以下、または約6秒以下でさえある場合がある。
【0066】
バイポーラプレートまたはデュアルポーラプレートとして有用であるバッテリプレートを準備するための方法は、h)第2の転写シートを電極の型の同じであるか異なる可動プレート上に配置することであって、可動プレートが、電極の型の開口とは反対側に配置されるとともに、電極の型の開口の方向に、開口を通って移動可能である、配置することと、i)可動プレート上の第2の転写シートに、ペーストの形態の第1の作用物質を注入することであって、それにより、作用物質が、可動プレートの少なくとも一部によって形成される形状の層を形成するようになっている、注入することと、j)任意選択的に、1つまたは複数の非作用層を、第1の作用物質の少なくとも一部に配置することと、k)第1の作用物質、転写シート、1つまたは複数の非作用層の一部、またはこれらの任意の組合せの上に、ペーストの形態の第2の作用物質を抽出することと、l)基板を、型の開口の上方に配置することであって、それにより、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方がすでに接着された表面とは反対側であり、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方が配置されることが望ましい基板の一方の表面のエリアが、型内で、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方と整列されるようになっている、配置することと、m)第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方が、反対側の表面のすでに接着されている第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方とは反対側で、基板に接触するとともに接着されるまで、型の開口を通して可動プレートを延ばすことと、n)可動プレートを基板から離れるように、型内に後退させることであって、それにより、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方が、基板のプレートの一方の表面に接着されたままであり、かつ、第2の転写シートが、基板の一方の表面に接着された第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方の表面とは反対側の、第1の作用物質、第2の作用物質、またはこれらの両方の表面に接着されたままであるようになっている、後退させることと、をさらに含む場合がある。
【0067】
転写シートは、1つまたは複数のペーストが可動プレートの表面と接触することを防止するように、かつ、1つまたは複数のペーストが基板に完全に転写されることを可能にするように、可動プレート全体をカバーする場合がある。カバーは、転写シートが挿入された後に型を覆い隠す場合がある。1つまたは複数のペーストは、次いで、ペーストを注入するための1つまたは複数の注入ノズルを使用して、カバーの1つまたは複数のオリフィスを通して型内に注入される場合がある。1つまたは複数のペーストは、同時に、または連続したステップで、型内に注入される場合がある。1つまたは複数のペーストは、同じノズルまたは異なるノズルによって型内に注入される場合がある。1つまたは複数のノズルは、型内へのペーストの流れを制御するように、1つまたは複数のオリフィス周りでシールされる場合がある。コンベアベルト上などで型が移動している場合、型は、注入ノズルの下で移動する場合があり、オリフィスは、移動方向に延ばされる場合がある。型は、注入されたペーストを、バッテリプレートで使用するための作用物質の所望の形状に整形する場合がある。型内への押出しは、1つまたは複数のオリフィスを通して作用物質をポンプすることによって開始される場合がある。型内への押出しは、ポンプ動作を停止することによって停止される場合がある。作用物質は、比較的低い圧力で型(たとえば、キャビティ)内に注入される場合がある。作用物質は、約50psi以下、約40psi以下、または約30psi以下でさえある圧力で型内に(たとえば、型のラインを介するなどして)注入される場合がある。作用物質は、約5psi以上、約10psi以上の圧力で型の転写プレート内に注入される場合がある。たとえば、作用物質は、約5psiから約8psiの圧力で型の転写プレート内に注入される場合がある。1つまたは複数の作用物質が注入され、1つまたは複数の作用物質が所望の形状に形成された後に、カバーは、型から除去される場合がある。基板は、型とは反対側に配置され、可動プレートは、ペーストが基板及び/または基板上に配置された電極に接触するまで基板の方向に移動される。基板及び/または基板上の電極は、基板及び/または基板上の電極の表面を粗くして、この表面へのペーストの接着を向上させるように処理される場合がある。これら表面を粗くする任意の既知の方法が利用される場合がある。基板は、作用物質が基板上の所望の位置に置かれるように、可動プレートに対して整列される場合がある。可動プレートは、作用物質と、基板及び/またはバッテリプレートとの間の接着を形成するのに十分な時間だけ、基板及び/またはバッテリプレートと接触した状態で保持される場合がある。その後に、可動プレートは、型(たとえば、キャビティ)内に後退される場合があり、作用物質を、基板及び/または基板上のバッテリプレートに接着されたままにする。可動プレートをバッテリプレートから後退させた後に、転写シートは、作用物質に接着されたままである場合がある。バッテリプレート、基板、またはこれらの両方の一方の表面に対する作用物質の添付は、モノポーラプレートとなる場合がある。
【0068】
バイポーラプレート、デュアルポーラプレート、またはこれらの両方を準備するために、作用物質は、次の型(たとえば、キャビティ)に成型される場合がある。次の型で準備される作用物質は、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の反対側の表面に配置される作用物質である場合がある。異なる極性または同じ極性の作用物質が、第2の、すなわち次の型(たとえば、キャビティ)内に注入される場合がある。バイポーラプレートを形成するために、作用物質は、すでに添付されている作用物質とは異なる、逆の極性である場合がある。デュアルポーラプレートを形成するために、作用物質は、すでに添付されている作用物質と同じ極性である場合がある。カソードまたはアノードを形成するのに有用であるいずれの極性の作用物質も、第1の型から第1の電極を準備するために使用され、第2の型は、アノードまたはカソードの反対側の電極を形成するために使用される。いずれかの電極が最初に添付される場合があるが、慣習的には、カソードが最初に添付される。第2の電極は、第1の電極と同じ方式で形成される。電極は、両側で同じ厚さまたは形状を有する場合がある。電極は、反対側で異なる形状または厚さを有する場合がある。第2の電極の形成の後に、基板は、ある位置に移動され、ここで、作用物質が分配されていない基板の表面及び/または電極は、第2の型の反対側にある。その後に、第2の電極がバッテリプレートの第2の表面及び/または電極と接触される。バッテリプレートは、基板への第1の電極の添付と第2の電極の添付との間に、180度回転される場合がある。
【0069】
バッテリプレートまたはフレームの表面からの突起、表面内への刻み目、または表面を通る開口は、成型プロセスによってこれらを形成する際に構造内に成型されるか、その後に一般的な成型プロセスによって追加される場合がある。型の1つまたは複数のインサートは、転写シート、作用物質、またはこれらの両方の表面を整形して、基板の表面に対して実質的に相互的にするか、内部を通して基板の1つまたは複数の部分を受容するか、またはこれらの両方をするために使用される場合がある。1つまたは複数のインサートは、基板の1つまたは複数の突起、凸部、刻み目、開口、リブ、コルゲート構造、またはこれらの任意の組合せに対応する場合がある。1つまたは複数のインサートは、可動プレートの一部、型の1つまたは複数の壁、カバーの一部、型のキャビティ内への任意の他の凸部またはキャビティからの刻み目、またはこれらの任意の組合せである場合がある。可動プレートの1つまたは複数のインサートは、可動プレートから型のキャビティまたはネスト内に突出するか、型のキャビティまたはネストから可動プレート内への刻み目であるか、またはこれらの両方である場合がある。1つまたは複数のインサートは、作用物質(たとえば、ペースト)内の1つまたは複数の非平面構造を形成するように機能する場合がある。1つまたは複数のインサートは、作用物質内の1つまたは複数の空隙、刻み目、凸部、リブ、コルゲート構造、またはこれらの任意の組合せを形成するように機能する場合がある。型の1つまたは複数のインサートは、作用物質内に1つまたは複数の刻み目またはウェルを形成する場合がある。作用物質内の1つまたは複数の刻み目またはウェルは、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方から1つまたは複数の凸部を受容する場合がある。型の1つまたは複数のインサートは、転写シートの1つまたは複数の空隙(たとえば、開口)を通って延びるか、転写シートの1つまたは複数の空隙を形成するか、またはこれらの両方をする場合がある。1つまたは複数のインサートは、転写シートに対する作用物質(たとえば、ペースト)の配置を防止するかガイドする。たとえば、転写シートの1つまたは複数の開口(たとえば、空隙)を通って延びる型の1つまたは複数のインサートは、ペーストが1つまたは複数の開口に入ることを防止し、こうして、作用物質内に開口(たとえば、空隙)を形成する。作用物質エリアの開口は、こうして、転写シートと整列される。1つまたは複数の空隙は、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の1つまたは複数のインサートを、内部に通す空間を形成する、及び/または内部を通して受容するか、基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の1つまたは複数のインサートの、作用物質との接触を防止するか、1つまたは複数のチャンネルを内部に通すか、これらの任意の組合せをするように機能する場合がある。換言すると、第1の型、または第1の型及び第2の型は、型内に注入される第1の作用物質及び/または第2の作用物質内に空隙を形成するように機能するインサートを包含している。1つまたは複数のインサートは、1つまたは複数の基板、バッテリプレート、またはこれらの両方の1つまたは複数の開口、インサート、またはこれらの両方より小であるか、ほぼ等しいか、大である直径を有するようなサイズである場合がある。型の1つまたは複数のインサートは、基板のインサートの直径より大である直径を有する場合がある。より大である直径は、接触が最小であるか伴わずに内部を通るインサート及び/またはチャンネルを有する場合がある、電気作用層内の空隙が形成されることになる場合がある。インサートは、転写シート、作用物質層(たとえば、カソードペースト層、アノードペースト層)、またはこれらの任意の組合せの厚さよりおおむね低いか、等しいか、大である高さを有する場合がある。突起のいくつかは、ペーストを通る場合がある。突起にマッチするように作用物質内に空隙を形成することは、突起が作用物質に接触することなく、バッテリプレートをバッテリ内に組み込むことを可能にし、突起が作用物質で汚染されることを回避する。接触を避けることにより、費用のかかる洗浄作業が防止される。さらに、接触を避けることにより、そのような突起上に作用物質が存在することに起因して、バッテリアセンブリの動作に負の影響を与えるリスクが防止される。動作に対する負の影響には、バッテリアセンブリのシーリング不良及び短絡が含まれる場合がある。そのような突起には、実質的に作用物質がない場合がある。実質的にないとは、作用物質を超えて延びる突起の表面積の約5パーセント以下、約1パーセント以下、または約0.1パーセント以下でさえもが、作用物質またはその上の作用物質のゴミを含む場合があることを意味する場合がある。実質的にないとは、作用物質を超えて延びる突起の表面積の約0パーセント以上、約0.01パーセント以上、または約0.05パーセント以上でさえもが、作用物質またはその上に分配された作用物質のゴミを含む場合があることを意味する場合がある。
【0070】
<バッテリプレートを準備する方法(複数可)>
本開示は、本明細書に開示の複数のバッテリプレートを使用してバッテリアセンブリを準備する方法にさらに関連する場合がある。本方法は、一方の表面の作用物質と、反対側の表面の作用物質とを有する複数の基板のスタックを形成することを含む場合がある。本方法は、一対の基板間に1つまたは複数のセパレータを配置する(たとえば、スタックする)ことを含む場合がある。1つまたは複数のセパレータの1つまたは複数のインサート、開口、または他の非平面構造は、1つまたは複数のバッテリプレート、基板、セパレータ、作用物質、転写シート、またはこれらの任意の組合せの、1つまたは複数のインサート、開口、または他の非平面構造と整列される場合がある。本方法は、一対の基板間に1つまたは複数のセパレータを配置することを含まない場合がある。セパレータは、転写シートが作用物質に接着されたままである場合、基板及び/またはバッテリプレート間に置かれない場合があり、それにより、1つまたは複数の転写シートが、作用物質の隣接する対間に位置し、あるバッテリプレートの作用物質の、隣接するバッテリプレートの作用物質との間の接触を防止することができるようになっている。本方法は、バッテリプレートのバッテリアセンブリまたはスタックを、1つまたは複数の作用物質が硬化する条件に曝すことを含む場合がある。作用物質は、約15℃以上、約20℃以上、約30℃以上、または約40℃以上でさえある温度に作用物質を曝すことによって硬化される場合がある。作用物質は、約95℃以下、約90℃以下、約80℃以下、または約70℃でさえある温度に作用物質を曝すことによって硬化される場合がある。たとえば、ペーストの形態の作用物質は、約40℃から約70℃の第1の温度に、約12時間から約48時間曝されることによって硬化される場合がある。作用物質は、第2の温度に作用物質を曝し、乾燥させることによって硬化される場合がある。作用物質は、約25℃以上、約30℃以上、約40℃以上、または約50℃以上でさえある温度に作用物質を曝すことによって乾燥させられる場合がある。作用物質は、約105℃以下、約100℃以下、約90℃以下、または約80℃でさえある温度に作用物質を曝すことによって乾燥させられる場合がある。たとえば、ペーストの形態の作用物質は、約50℃から約80℃の第2の温度以上の温度に、約24時間から約72時間曝されることによって乾燥させられる場合がある。硬化及び/または乾燥は、バッテリプレートがスタックに組み立てられる前または後に生じる場合がある。
【0071】
横断方向のチャンネルのための穴は、基板、金属シートまたはフォイル、セパレータ、アノード、カソード、転写シート、及び存在する任意の他の構成要素に予め形成されるか機械加工される場合がある。穴は、転写シートに添付された状態で、作用物質に空隙を形成することによって作用物質に形成される場合がある。作用物質の空隙は、転写シートの1つまたは複数の開口と整列している場合がある。チャンネルがスリーブ、インサート、ボスなどを使用して形成される場合、これらは、バッテリプレート及び/またはセパレータに挿入される場合がある。インサートが定位置に成型される場合、インサートは、既知の成型プロセスを使用して、バッテリプレート及び/またはセパレータに成型される。
【0072】
フレーム及び/またはインサートは、以下のステップを使用して、セパレータまたはバッテリプレートの基板の内または上に成型される場合がある。セパレータのシートは、あるサイズにカットされる場合がある(打抜き、スリット、スタンプなど)。1つまたは複数のシートは、セパレータの必要な厚さを満たすようにスタックされる場合がある。シートは、シートを決まった位置に配置する型内に配置される場合がある。型は、セパレータの周りの外周のフレーム、必要に応じて横断方向のチャンネル周りに任意の内部の特徴(たとえば、ブッシング、インサート、ボス)、またはこれらの両方を形成する場合がある。さらに、型は、セパレータ材料を過度に圧縮しないように、かつ、プラスチックがセパレータ材料に損傷を与えることを防止するように設計されている。プラスチックは、型内に射出され、プラスチックが冷却されるとパーツが放出される。
【0073】
構成要素はこうしてスタックされ、それにより、各プレートに関し、アノードが別のプレートのカソードに面するようになっている。好ましくは、シートは、基板の縁部が任意の他のフレーム構成要素の縁部に沿って整列されるようにスタックされる。2つ以上のガイドピンまたはボルトを有するプレートが、スタックを支持するために使用される場合がある。あるバッテリプレートの1つまたは複数のアセンブリの補助部は、組立の間、スタックを支持するために、隣接するバッテリプレートの1つまたは複数の他のアセンブリの補助部と整列される場合がある。たとえば、フレームから突出する1つまたは複数のポストは、隣接するフレームの1つまたは複数のウェルとともにスナップされ、このウェル内に置かれる場合がある。各構成要素は、本開示に一致する適切な順番で、ガイドピンによってプレート上にスタックされる。2つ以上の横断方向のチャンネルは、整列ピンまたはボルトに関して使用される場合がある。スタックが完了すると、弾性膜またはスリーブが、横断方向のチャンネル内に挿入される場合がある。プレート内の穴間に位置するブッシング、インサート、またはプラスチックスリーブによってチャンネルがシールされる場合、コーティングが、チャンネルの内部、穴の内部、スリーブ、インサート、及び/またはブッシングに塗布される場合がある。プレートの穴の内部にねじを切る必要がある場合、この穴の内部には、既知の技術を使用して、組立の前か組立の後にねじが切られる。チャンネルは、隣接するバッテリプレート及び/または基板のインサートが連動して、シールするとともにチャンネルを形成することから、内部に位置する追加のシールを有していない場合がある。
【0074】
1つまたは複数のポストは、スタックに挿入される場合がある。1つまたは複数のポストは、オーバーラップ部分によってモノポーラプレートの反対側のシール表面に固定される場合がある。オーバーラップ部分が機械的取付け構造である場合、そのような取付け構造は、ポストに固定される。ポストが定位置に射出成型される場合、溶融された熱可塑性材料がチャンネル内に挿入され、溶融材料のオーバーラップ部分が両方の端部においてシール表面上に形成される。チャンネルの表面は、チャンネルの内部の表面を溶融するように加熱される場合があり、この実施形態では、注入された熱可塑性材料がチャンネルの内側に良好に接着する。熱可塑性材料は、冷却される。チャンネルは、チャンネル内に挿入された形態、及び、各端部に形成されたオーバーラップ部分に関する形態を有する場合がある。2つの部位の熱硬化性材料は、次いで、チャンネルに追加され、ポストを形成するように硬化される。ポストが締まりばめによってチャンネルにフィットするように設計されている場合、ポストは、適切な力で挿入される。ポストが固定され、安定すると、スタックがガイドピンから外され、ポストを、ガイドピンのために使用されたチャンネルに挿入することができる。
【0075】
バッテリアセンブリを組み立てる方法は、膜を添付することをさらに含む場合がある。膜がスタックの縁部表面に添付されると、膜またはスタックの縁部の一方または両方に接着剤が添付され、膜とスタックの縁部とが、これらがともに接着されるように接触される。膜は定位置に保持される場合があり、一方、接着剤は、既知の機械的手段を使用してセットまたは硬化される。膜の縁部は、他の膜のシート、または膜、またはモノポーラプレートの反対側の表面の端部プレートのシールされていない縁部にシールすることができる。シーリングは、接着剤または溶融接着によって実施することができる。代替的には、膜は、溶融接着によって取り付けることができる。溶融接着では、スタックの縁部と、縁部に接着される膜の表面との両方が、膜またはスタックの構造的完全性に負の影響を与えることなく、表面が溶融されるようになっている条件に曝される。このことは、各々を高温表面、プラテン、高温流体、空気、放射、振動などに接触させ、次いで、膜と、溶融した表面に沿うスタックの縁部とを接触させ、溶融表面を冷却し、ともに接着させることによって達成することができる。膜は、特定の縁部にフィットするようにカットされる場合があるか、スタックの縁部周りに巻かれる連続したシートとすることができる。膜の前縁部及び後縁部は、これらがぶつかる場所で、好ましくは溶融接着によってともに接着される。膜は、存在する場合は、モノポーラプレートの外側表面上の膜または端部プレートに対してシールされる場合がある。ケースが使用される場合、アセンブリはケース内に挿入される場合がある。好ましくは、膜がケースとして機能する。溶融接着の実施形態では、膜とスタックの縁部とは、各々の表面が溶融されるのに十分な時間の間、各々の表面が溶融する温度または条件に曝され、溶融状態となる。選択される温度は、好ましくは、膜、及び/または基板及び任意の他の構造的構成要素に使用される材料の融点より上である。好ましくは、使用される温度は200℃以上、より好ましくは約220℃以上であり、もっとも好ましくは約230℃以上である。好ましくは、使用される温度は300℃以下、より好ましくは約270℃以下であり、もっとも好ましくは約240℃以下である。
【0076】
<例示的な実施形態>
図の以下の詳細な説明は、本明細書の教示を説明するために提供されるが、本明細書の範囲を制限することは意図していない。ある図に示される1つまたは複数の特徴は、別の図の1つまたは複数の特徴と合わせられる場合がある。
【0077】
図1は、バッテリプレート10を示している。バッテリプレート10は、基板11を含んでいる。基板11は、この基板11から突出するインサート41を含んでいる。インサート41は、インサート41を通る開口40を含んでいる。インサート41は、転写シート103及び1つまたは複数の作用物質105内の空隙128a、128bを通って延びている。転写シート103と基板11との間には、1つまたは複数の作用物質105が位置している。1つまたは複数の作用物質105は、第1の別個の作用領域105aと、第2の別個の作用領域105bとに分割されている。第1の別個の作用領域105aは、四塩基性鉛を含む場合があり、一方、第2の別個の作用領域105bは、三塩基性鉛を含む場合がある。1つまたは複数の作用物質105は、ペーストの形態である場合がある。第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとは、両方とも基板11上に配置されている。第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとは、互いに隣接している。第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとは、互いにオーバーラップしていない。第1の別個の領域105aは、Pに関し、第2の別個の作用領域105bに対して実質的に対称的である。
【0078】
図2は、
図1のバッテリプレート10の破断図である。バッテリプレート10は、基板11を含んでいる。基板上には、1つまたは複数の作用物質105が配置されている。1つまたは複数の作用物質105は、第1の別個の作用領域105aと、第2の別個の作用領域105bとを含んでいる。1つまたは複数の作用物質105上には、転写シート103が位置している。転写シート103は、第1の別個の作用領域105a及び第2の別個の作用領域105bを露出させるように破断されている。1つまたは複数の導電性トランスミッタ126は、第1の別個の作用領域105aを第2の別個の作用領域105bに任意選択的に接続する場合がある。たとえば、1つまたは複数の導電性のピンが存在し、第1の別個の作用領域105aから第2の別個の作用領域105bにわたって延びている場合がある。
【0079】
図3は、バッテリプレート10の破断図である。バッテリプレート10は、基板11を含んでいる。基板11上には、1つまたは複数の作用物質105が配置されている。1つまたは複数の作用物質105は、1つまたは複数のペーストの形態である場合がある。1つまたは複数の作用物質105は、第1の別個の作用領域105aと、第2の別個の作用領域105bとを含んでいる。第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとの間には、1つまたは複数の非作用層135が位置している。1つまたは複数の非作用層135は、吸着性ガラスマット(AGM)の形態である場合がある。1つまたは複数の作用層135が第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用層105bとの間に位置することから、1つまたは複数の非作用層135は、1つまたは複数の作用物質105内に位置している(たとえば、埋まっている)。第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとは、互いに対して、かつ基板11に対してスタックに形成されている。
【0080】
図4Aから
図4Fは、1つまたは複数の作用物質105の断面を示している。断面は、基板11(図示せず)の表面に対して比較的平行な平面図に沿ってか、基板11(図示せず)の表面に交差する(たとえば、垂直な)立面図に沿って取られる場合がある。1つまたは複数の作用物質105は、第1の別個の作用領域105aと、第2の別個の作用領域105bとを含んでいる。
図4Aは、第1の別個の作用領域105a及び第2の別個の作用領域105bを、平行な、隣接する別個の領域として示している。
図4Bは、第1の別個の作用領域105aを複数の円形形状として示している。第1の別個の作用領域105aは、第2の別個の作用領域105bから分離しているか、囲まれているか、包含されている。
図4Cは、第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとを、隣接するが、異なる非対称な高さまたは幅を有するものとして示している。
図4Dは、一様に分散された第1の別個の作用領域105a及び第2の別個の作用領域105bを示している。図示のように、第1の別個の作用領域105a及び第2の別個の作用領域105bは、実質的に類似の形状であり、オフセットして正方形に形成され、チェックパターンを形成している。この例では、第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとの両方が、互いに対して実質的に等しい面積及び容積を有する。
図4Eは、少なくとも部分的に積層された複数の別個の作用領域105a、105bを示している。第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとは、部分的にオーバーラップしている。部分的なオーバーラップは、屋根のこけら板に類似している。このオーバーラップは、うねがあるかコルゲート状の表面など、基板11(図示せず)が非平面の表面積を有する場合に適合する場合がある。
図4Fは、編み込まれたパターンの第1の別個の作用領域105a及び第2の別個の作用領域105bを示している。別個の作用層105a、105bは、ストリップの形態である。このストリップは、1つのストリップが1つまたは複数の作用物質(図示せず)を横断する際に、第1の別個の作用領域105aと第2の別個の作用領域105bとが間で交互にあり、電極表面上にあり(たとえば、基板11に近い)、電解質表面に対する(たとえば、電気化学電池の内側を向くことに近い)ように、編み込まれている。
【0081】
図5Aから
図5Dは、バッテリプレート10を準備するように、可動プレート102を有する型101を使用してカソード13及びアノード12を形成する一連のステップを示している。
図5Aは、可動プレート102上に配置された転写シート103を有する型101を示している。転写シート103は、型101の型エリア104内に位置している。
図5Bは、型エリア104内に注入される第1の1つまたは複数の作用物質105を示している。第1の作用物質105は、ペーストの形態である。型エリア104内に注入される第1の作用物質105は、第1の別個の作用領域105aを形成する。第1の別個の作用領域105aは、押出しノズル106を介して注入される。第1の別個の作用領域105aは、低圧下でオリフィスを通して押し出されて、転写シート103が通過する際に型エリア104を充填する。押出しノズルに対する型101の移動方向は、矢印107によって示されている。
図5Cは、可動プレート102が型101に対して下げられていることを示している。第2の1つまたは複数の作用物質105は、型エリア104内に注入される。第2の作用物質105も、ペーストの形態である。型エリア104内に注入される第2の作用物質105は、第2の別個の作用領域105bを形成する。第2の別個の作用領域105bは、第1の別個の作用領域105a上に積層される。第2の別個の作用領域105bは、第1の別個の作用領域105aと同じであるか異なる押出しノズル106によって注入される場合がある。
図5Dは、1つまたは複数の作用物質105が基板11と接触するように、基板11に向けて延ばされている可動プレート102を示している。この例では、基板11と接触するのは第2の別個の作用領域105bである。1つまたは複数の作用物質105及び転写シート103は、こうして、基板11と組み立てられて、バッテリプレート10の一部を形成する場合がある。1つまたは複数の作用物質105及び転写シート103は、基板11のフレーム20内に位置する場合がある。
【0082】
図6と
図7とは両方ともバッテリプレート10を示している。バッテリプレート10は基板11を含んでいる。基板11は、その周囲にフレーム20を含んでいる。フレーム20は、基板11から突出している。基板11は、この基板11から突出するインサート41を含んでいる。インサート41は、開口40を含んでいる。インサート41は、空隙128a、128bを通って突出している。空隙128a、128bは、1つまたは複数の作用物質105と転写シート103との両方の内に形成されている。インサート41は、1つまたは複数の作用物質105及び転写シート103を越えて突出している。
図6では、転写シート103は、実質的に平坦であるものとして示されている。
図7では、転写シート103は、コルゲート状の表面を含んでいる。
【0083】
図8と
図9とは両方とも、バイポーラプレートとして構成されたバッテリプレート10を示している。バッテリプレート10は、基板11を含んでいる。基板11は、その縁部に位置するフレーム20を含んでいる。たとえば、フレーム20は、基板11の外周周りに延びている場合がある。フレーム20は、上昇縁部などの平坦ではない特徴を含んでいる。上昇縁部20a、20bは、基板11及び作用物質12、13から離れるように延びている。上昇縁部20a、20bは、バッテリプレート10を隣接するバッテリプレート(図示せず)とスタックさせるために有用である場合がある。作用物質は、カソード13及びアノード12を含んでいる。カソード13とアノード12との各々は、1つまたは複数の作用物質105を含んでいる。
図9では、凸部114は、基板11から延びている。凸部114は、1つまたは複数の作用物質105の表面の下方に位置している。
【0084】
図10は、1つまたは複数の作用物質105(図示せず)を転写シート103(図示せず)上に添付するための型101を示している。転写シート103は、型101の可動プレート102のネスト130内に配置することができ、それにより、転写シート103上に添付された1つまたは複数の作用物質105を有するようになっている。ネスト130は、凹部またはキャビティとして、可動プレート102内に形成されている。型101は、インサート124を含んでいる。インサート124は、インサート124が可動プレート102から離れるように突出するように、ネスト130内に配置されている。インサート124は、ネスト130内に突出するポストに類似している場合がある。型101は、押出しノズル106を含んでいる。押出しノズル106は、ラム120を含んでいる。ラム120は、一定の低い圧力を、ペーストボックス122内に残る1つまたは複数の作用物質105(図示せず)に印加する。1つまたは複数の作用物質105は、1つまたは複数のペーストの形態である場合がある。1つまたは複数の作用物質105は、押出しノズル106を通して型エリア104内に押し出され、それにより、1つまたは複数の作用物質105が転写シート103の表面上に添付されるようになっている。1つまたは複数の作用物質105が添付されると、可動プレート102は、1つまたは複数の作用物質105を上に有する転写シート103を、押出しノズル106から離れる移動方向107に移動させる。複数の搬送要素132は、可動プレート102を移動方向107に移動させる。
【0085】
図11は、(
図5Aから
図5Dに示すような)型101の可動プレート102を示している。可動プレート102は、ネスト130を含んでいる。ネスト130内には、転写シート103がある。転写シート103上には、1つまたは複数の作用物質105が位置している。たとえば、(
図5Aから
図5Dに示すように)1つまたは複数の作用物質105が転写シート103に、押出しノズル106を介して添付された後である。型101は、インサート124を含んでいる。インサート124は、ネスト130内に、可動プレート102から離れるように突出している。インサート124は、転写シート103の開口128aを通って突出している。開口128aは、転写シート103がネスト130内に置かれる前に、転写シート103内に形成される。インサート124は、転写シート103の上方表面134を越えて突出している。1つまたは複数の作用物質105が転写シート103の上方表面134に添付される場合、インサート124は、1つまたは複数の作用物質105が開口128aを充填し、開口128bが1つまたは複数の作用物質105内に形成される結果となることを防止する。1つまたは複数の作用物質105の開口128bは、こうして、転写シート103の開口128aと整列される。転写シート103及び1つまたは複数の作用物質105が(
図1、
図6、
図7、
図8、または
図9などに示す)バッテリプレート10に組み立てられた場合、開口128a、128bは、1つまたは複数のチャンネルを形成するように他の開口と整列される場合がある。
【0086】
図12は、型101でバッテリプレート10を準備し、次いで、バッテリプレート10のスタック内に組み立てて、バッテリアセンブリを形成するためのプロセス200の図である。バッテリプレート10は、バイポーラプレートである場合があるが、プロセスは、モノポーラプレート、またはデュアルポーラプレートとさえ類似である。第1のステップ202は、転写シート103を型101内に配置することを含んでいる。転写シート103は、正の転写シートである場合がある。第2のステップ204は、1つまたは複数の作用物質105、及び任意選択的には、1つまたは複数の非作用層135を、転写シート103に添付することを含んでいる。1つまたは複数の作用物質105は、正の作用物質(PAM)である。1つまたは複数の作用物質105、及び、任意選択的には、正の作用物質(PAM)である、1つまたは複数の非作用物質層135と組み合わせられた転写シート103は、カソード13を形成する。第3のステップ206は、転写シート103及び1つまたは複数の作用物質105、すなわちカソード13を型101から除去し、基板11に転写することを含んでいる。第4のステップ208は、転写シート103を型101内に配置することを含んでいる。転写シート103は、負の転写シートである場合がある。第5のステップ210は、1つまたは複数の作用物質105、及び任意選択的には、1つまたは複数の非作用物質層135を、転写シート103に添付することを含んでいる。1つまたは複数の作用物質105は、負の作用物質(NAM)である。1つまたは複数の作用物質105、及び、任意選択的には、負の作用物質(PAM)である、1つまたは複数の非作用物質層と組み合わせられた転写シート103は、アノード12を形成する。第6のステップ212は、転写シート103及び1つまたは複数の作用物質105、すなわちアノード13を型101から除去し、基板11に転写することを含んでいる。アノード12は、カソード13とは反対側の基板の表面11に位置している。第1のステップ202から第3のステップ206までは、第4のステップ208から第6のステップ212の前、後、または並行して実施することができる。バッテリプレート10は、このバッテリプレート10上にアノード12及びカソード13が配置されると、バイポーラプレートとして組み立てられる。第7のステップ214は、組み立てられたバッテリプレート10をバッテリプレートのスタックに転写すること及び追加することを含んでいる。第1のステップ202から第7のステップ214は、所望のスタックのサイズに達するまで、所望の回数だけ繰り返される場合がある。最後のステップ218は、組み立てられたバッテリプレートのスタックを硬化させることを含んでいる。スタックは、組立ラインまたはステーションなどから硬化エリアに移動させる必要がある場合がある。
【0087】
図13及び
図14は、バッテリアセンブリ1を形成するバッテリプレート10及びセパレータ14のスタックを示している。
図13は、スタックの部分分解図を示しており、一方、
図14はスタックの斜視図を示している。端子穴42と、ボルト及びナット19の形態のポスト17のための穴39とを有する端部プレート25が示されている。端部プレート25の隣には、上昇縁部を伴うフレーム20を有するモノポーラプレート43である、バッテリプレート10がある。モノポーラプレート43は、横断方向のチャンネル16を形成するために使用される穴40と、穴内のポスト17とを囲む、上昇したインサート41を有している。モノポーラプレート43の隣にはセパレータ14がある。セパレータ14は、外周周りにフレーム34を有している。セパレータ14は、フレーム34内に中心部分を備えた吸着性ガラスマット36を含んでいる。横断方向のチャンネル16を形成するための成型インサート穴37を囲む成型インサート35が示されている。セパレータ14の隣にはバイポーラプレート44がある。バイポーラプレート44は、外周周りにフレーム20を含んでいる。フレーム20は、上昇した表面である。上昇したインサート41は、横断方向のチャンネル16を形成するように上昇されている。上昇されたインサート41は、横断方向のチャンネルのための上昇インサート穴40を形成している。
図14は、バッテリプレート10及びセパレータ14のスタックを示している。端部プレート25、バッテリプレート基板フレーム20、セパレータフレーム34、ポスト17、及びこのポスト17周りのナット19が示されている。端部プレート25内の端子穴42は、内部に位置するバッテリ端子33を有している。
【0088】
図15は、バッテリアセンブリ1を形成するバッテリプレート10のスタックの側面図である。バッテリプレート10は、バッテリプレート10のスタックの両端部にモノポーラプレート43を含んでいる。両側のモノポーラプレート43の間には複数のバイポーラプレート44がある。各バッテリプレート10は、基板11を含んでいる。バイポーラプレート44の各基板11に隣接して、アノード12及びカソード13がある。アノード12とカソード13との各対の間には、セパレータ14が配置されている。セパレータ14は、内部に吸着された液体電解質を有する吸着性ガラスマットとして示されている。間に電解質を有するアノード12とカソード13との各対は、電気化学電池を形成する。横断方向のチャンネル16も示されている。チャンネルシール15は、横断方向チャンネル16内に配置されている。チャンネルシール15は、ともに嵌合した1つまたは複数のインサート35、41によって形成されるか、ゴムチューブとして形成されるか、または両方で形成され得る。チャンネルシール15の内側には、ポスト17が位置している。ポスト17は、ねじが切られたボルトの形態である。ポスト17は、内部に位置する成型されたポストとすることもできる。ポスト17の端部には、オーバーラップ部分18、19がある。オーバーラップ部分18、19は、ボルトヘッド18及びナット19の形態である。オーバーラップ部分18、19も、成型ヘッドなど、その上に成型することができる。モノポーラプレート43とバイポーラプレート44との両方の基板11の縁部周りには、フレーム20がある。
【0089】
上の用途で述べられる任意の数値上の値は、任意の下の値と任意の上の値との間に少なくとも2つの単位の分離が存在する場合、下の値から上の値まで、1単位ずつ増大するすべての値を含んでいる。これらは、明確に意図されるものの実施例に過ぎず、列挙されるもっとも下の値ともっとも上の値との間の数値上の値のすべての可能性のある組合せが、同様の方式で本出願に明確に述べられているものと考えられるべきである。別様に述べられていない限り、すべての範囲は、両方のエンドポイント、及びこれらエンドポイント間のすべての数を含む。角の測定値を記載するための「概して」または「実質的に」との用語は、約±10度以下、約±5度以下、または約±1度以下さえも意味する場合がある。角の測定値を記載するための「概して」または「実質的に」との用語は、約±0.01度以上、約±0.1度以上、または約±0.5度以上さえも意味する場合がある。線の測定値、パーセンテージ、または割合を記載するための「概して」または「実質的に」との用語は、約±10%以下、約±5%以下、または約±1%以下さえも意味する場合がある。線の測定値、パーセンテージ、または割合を記載するための「概して」または「実質的に」との用語は、約±0.01%以上、約±0.1%以上、または約±0.5%以上さえも意味する場合がある。組合せを記載するための「基本的に構成される」との用語は、識別される要素、成分、構成要素、またはステップ、及び、基本的かつ新しい組合せの特性に著しく影響しないような他の要素、成分、構成要素、またはステップを含むものとする。本明細書の要素、成分、構成要素、またはステップの組合せを記載するための「備える」または「含む」との用語の使用も、要素、成分、構成要素、またはステップで基本的に構成された実施形態も意図している。複数の要素、成分、構成要素、またはステップは、単一の統合された要素、成分、構成要素、またはステップによって提供することができる。代替的には、単一の統合された要素、成分、構成要素、またはステップは、分かれた複数の要素、成分、構成要素、またはステップに分割される場合がある。ある要素、成分、構成要素、またはステップを記載するための「a」または「one」の開示は、追加の要素、成分、構成要素、またはステップを妨げるようには意図されていない。