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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-17
(45)【発行日】2023-10-25
(54)【発明の名称】スピーカ
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/24 20060101AFI20231018BHJP
   H04R 7/12 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
H04R1/24 B
H04R7/12 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021541349
(86)(22)【出願日】2019-08-17
(86)【国際出願番号】 JP2019032203
(87)【国際公開番号】W WO2021033226
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】514093028
【氏名又は名称】株式会社サウンドファン
(74)【代理人】
【識別番号】100139239
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 公彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤和則
(72)【発明者】
【氏名】宮原信弘
(72)【発明者】
【氏名】坂本良雄
(72)【発明者】
【氏名】田中宏
【審査官】篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-188195(JP,A)
【文献】特開2015-233272(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0353206(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーン状をした第一の振動板と、
湾曲したシート状の第二の振動板と、
前記第一の振動板と前記第二の振動板とを共に駆動するドライバユニットと、
前記第一の振動板と前記第二の振動板と前記ドライバユニットとを収容する筐体と、
を少なくとも備え、
前記筐体は、中空構造体であって、
前記第一の振動板の径小側と、前記第二の振動板の一端側は、前記ドライバユニットに接続されると共に、
前記第一の振動板の径大側と、前記第二の振動板の他端側は、前記筐体に接続され、
前記筐体の前方領域が開放部を有する、 ことを特徴とするスピーカ。
【請求項2】
前記第二の振動板は、一端側が前記ドライバユニットのコイルボビンの先端に設けられた切込みに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。
【請求項3】
前記第二の振動板は、一端側が前記ドライバユニットのコイルボビンの先端に取り付けられたセンターキャップに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。
【請求項4】
前記第二の振動板は、一端側が前記センターキャップに設けられた切込みに接続されていることを特徴とする請求項3に記載のスピーカ。
【請求項5】
前記第二の振動板は、一端側が前記ドライバユニットのコイルボビンの先端に取り付けられたサブコーンに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。
【請求項6】
前記第二の振動板は、一端側の一面に補強板が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のスピーカ。
【請求項7】
前記第二の振動板は、一端側が前記補強板の側縁部を介してさらに前記第一の振動板に接続されていることを特徴とする請求項6に記載のスピーカ。
【請求項8】
前記第二の振動板は、くびれ部もしくは切欠部を有していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のスピーカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湾曲振動板を用いたスピーカとスピーカユニットに係り、詳しくは、難聴者が補聴器をつけることなく健聴者と共に聞き取ることができ、かつ、再生周波数帯域が拡大した、より高性能な複合型の湾曲振動板スピーカシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、加齢が原因とする老人性難聴や、外耳や中耳、内耳、蝸牛神経等に障害を有する器質性難聴、ストレスを要因とした機能性難聴、といった聴覚障害者が増えてきており、国内の難聴者の数は2,000万人ともいわれている。難聴の場合、音が聞こえなくなるだけでなく、聞こえた音であっても鮮明に聞き分けることが難しくなる。そのため、会話の内容がよくわかっていないのに返事をしてしまって相手に誤解を与えたり、途中で何度も聞き返すことで会話が弾まなくなってしまったりすることがある。
【0003】
また、難聴が原因でスムーズなコミュニケーションができなくなり、知らず知らずのうちに話をするのが億劫になって人と会う機会が減ったり、外出しないで家に引きこもりがちになったりという現象が起き、社会からの孤立・疎外という問題が起きるおそれがあると言われている。
【0004】
このような難聴の不便さを軽減する手段として、一般的に補聴器の使用がある。また、テレビを視聴する場合には、テレビのイヤホンジャックに接続して音声をFM電波で飛ばし、これを手持ちのFMラジオで受信してテレビの音声を取得するFMトランスミッタがある。
【0005】
ところが補聴器は、「わずらわしい」「装着が恥ずかしい」といった理由であまり好んで使われておらず、仕方なく使っている場合が多い。また、補聴器には雑音も拾ってしまうものも少なくなく、却ってストレスが大きいものとなってしまう場合がある。
一方、FMトランスミッタを用いる場合、FMトランスミッタを準備し、テレビを視聴するたびにFMトランスミッタを設置しなければならないといった煩わしさがある。また、FMトランスミッタをイヤホンジャックに接続することで音声の出力先が切り替り、難聴者と健聴者とが共に不自由なくテレビを視聴することができないという問題がある。
【0006】
そこで、全てではないが難聴者が聞き取ることができる音声を発生するスピーカとして、中空構造の筐体と、筐体に収容したドライブユニットと、筐体の表面に配された湾曲振動板とを具備し、ドライブユニットの振動を湾曲振動板の端縁(面)部へ伝えて放音するようにしたスピーカが出願人によって提案されている(たとえば、特許文献1,2を参照)。
【0007】
このような湾曲振動板を用いたスピーカ(以下、単に「湾曲振動板スピーカ」という。)は、難聴者が補聴器をつけることなく聞き取ることができると共に、健聴者も違和感なく聞き取ることができるものである。
しかも、特許文献1,2に記載された発明に係る湾曲振動板スピーカは、その後の実証実験において、近くは勿論のこと、遠くでも明瞭に聞き取れることが確認できている。すなわち、音量を上げ過ぎたときのような音割れがなく、かつ、近くでもうるさ過ぎることなく聞き取ることがきるものとなっている。
【0008】
この湾曲振動板スピーカは、基本的性能が実用に耐え得るレベルにあり、製造可能なレベルであることが確認されているが、再生周波数帯域の拡大、とりわけ400~500Hz以下の低音帯域(以下、「低域」という。)において再生性能が向上した音質改善が求められている。
【0009】
ここで、湾曲振動板スピーカは、一般的に湾曲振動板をムービングコイル、いわゆるボイスコイルにて駆動し、発音せしめる手法である。この手法に於いて低域側の再生能力を増すには、能力に見合ったボイスコイル振幅(移動)量を増し、それに見合った振動板、及び構造、並びにパワーアップが必要である。
【0010】
しかしながら、低域側の再生能力を増すために強引にボイスコイルの振幅量を増すと、湾曲振動板自体が異常音を発する。そのため、従来型スピーカと同等の低域再生を行うには、湾曲振動板の長さをより長くする等、面積を拡大しなければならず、その寸法は実用的な寸法とは言えないものとなる。
【0011】
そこで、低域側の再生能力を増すために、コーン状振動板を備えるダイナミック型スピーカユニットを、湾曲振動板スピーカユニットが装着された筐体にさらに装着し、両方のスピーカユニットを駆動してそれぞれ放音することが考えられる。これにより、低域側が出にくいという湾曲振動板の音質がコーン状振動板による放音によって補正され、湾曲振動板とコーン状振動板を用いた複合型のフルレンジスピーカとすることができる。
【0012】
ところが、このような複合型のスピーカシステムでは、スピーカユニットを装着する筐体は共有することができるものの、再生周波数帯域に応じた二つのスピーカユニット(湾曲振動板スピーカユニットとダイナミック型スピーカユニット)を必要とするため、コスト高になるものであった。
【0013】
また、二つのスピーカから放音された好ましい音圧感を確保するため、湾曲振動板とコーン状振動板の放音方向が同じとなるように、筐体に対してそれぞれのスピーカユニットを装着しようとすると、より大きな設置面積を必要とし、筐体が巨大化したものとなってしまう。一方、設置面積を考慮して、湾曲振動板とコーン状振動板の放音方向を異なるものとすると、何れかのスピーカにおいて十分な音圧感が得られないものとなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】特許第5668233号公報
【文献】特開2016-140060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、湾曲振動板を用いた複合型のスピーカシステムにおいて、再生周波数帯域の拡大により音質が改善されると共に、コストが低減し、さらに、筐体が巨大化することなく好ましい音圧感が確保されたスピーカを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る第一のスピーカは、コーン状をした第一の振動板と、湾曲したシート状の第二の振動板と、前記第一の振動板と前記第二の振動板とを共に駆動するドライバユニットと、前記第一の振動板と前記第二の振動板と前記ドライバユニットとを収容する筐体と、 を少なくとも備え、前記筐体は、中空構造体であって、前記第一の振動板の径小側と、前記第二の振動板の一端側は、前記ドライバユニットに接続されると共に、前記第一の振動板の径大側と、前記第二の振動板の他端側は、前記筐体に接続され、前記筐体の前方領域が開放部を有する、 ことを特徴とする。
【0017】
また、前記第二の振動板は、一端側が前記ドライバユニットのコイルボビンの先端に設けられた切込みに接続されていることを特徴とする。
【0018】
また、前記第二の振動板は、一端側が前記ドライバユニットのコイルボビンの先端に取り付けられたセンターキャップに接続されているとしても良い。
【0019】
また、前記第二の振動板は、一端側が前記センターキャップに設けられた切込みに接続されているとしても良い。
【0020】
また、前記第二の振動板は、一端側が前記ドライバユニットのコイルボビンの先端に取り付けられたサブコーンに接続されているとしても良い。
【0021】
また、前記第二の振動板は、一端側の一面に補強板が取り付けられているとしても良い。更に、当該前記第二の振動板は、一端側が前記補強板の側縁部を介してさらに前記第一の振動板に接続されているとしても良い。
【0022】
さらに、本発明のスピーカにおいて前記第二の振動板は、くびれ部もしくは切欠部を有しているものとすることができる。くびれ部は、第二の振動板の側縁部が幅狭となる領域を部分的に有するものいい、切欠部は、第二の振動板の表面が切欠された開口領域を部分的に有しているものをいう。
【発明の効果】
【0023】
本発明のスピーカユニットは、第一の振動板の径小側と第二の振動板の一端側とが同じドライバユニットに接続されることで、第一の振動板を駆動するドライバユニットと第二の振動板を駆動するドライバユニットとが共有されたものとなっている。ゆえに、ドライバユニットが一つで済むことで、製造コストと重量が低減されると共に、小さくまとめてコンパクト化されたものとなっている。
【0024】
また、本発明のスピーカは、上述した本発明のスピーカユニットを筐体に収容し、第一の振動板の径大側を、筐体の一部を構成する支持部材の支持板に接続し、第二の振動板の他端側を、筐体の一部を構成する支持部材の支脚に接続するものとなっている。ゆえに、コーン状振動板を備えるダイナミック型の第一のスピーカと、湾曲振動板を備える第二のスピーカとが組み合わされたハイブリッド型スピーカシステムとし、第二のスピーカ(湾曲振動板スピーカ)の及ばない低域側の再生帯域を、第一のスピーカ(ダイナミック型スピーカ)によって補うものとすることで、より広帯域の音の再生が可能となり、難聴者に極めて有効なスピーカと、健聴者向けのスピーカとを備えたスピーカシステムとすることができる。
【0025】
しかも、第一のスピーカと、第二のスピーカとが、一つのドライバユニットを介して一体的に連設されることで、設置面積が少なく、また、第一のスピーカからの音と第二のスピーカからの音とが混在し、難聴者並びに健聴者が共に聞き取ることのできるより高性能、且つ、高品質なハイブリッド型スピーカシステムとすることができる。
【0026】
したがって、湾曲振動板を用いた複合型のスピーカシステムにおいて、再生周波数帯域の拡大により音質が改善されると共に、ドライバユニットが共有化されて一つで済むのでコストと重量が低減し、さらに、筐体が巨大化することなく好ましい音圧感が確保されたスピーカを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係る第一のスピーカユニットを示す正面斜視図である。
図2】本発明に係る第一のスピーカユニットの基本的な構造を説明する分解図である。
図3】本発明に係るスピーカユニットに用いるドライバユニットを構成するボイスコイルを説明する正面斜視図である。
図4】本発明に係るスピーカユニットに用いるドライバユニットを構成する磁気回路を説明する、(A)分解斜視図、(B)組み立て完成斜視図である。
図5】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける構造を説明する分解図である。
図6】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける他の構造を説明する分解図である。
図7】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける他の構造を説明する分解図である。
図8】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける他の構造を説明する分解図である。
図9】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける他の構造を説明する、(A)分解図、(B)組み立て完成斜視図である。
図10】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける他の構造を説明する、(A)分解図、(B)組み立て完成斜視図である。
図11】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける他の構造を説明する、(A)分解図、(B)組み立て完成斜視図である。
図12】本発明に係る第一のスピーカユニットにおいて第二の振動板をドライバユニットに取り付ける他の構造を説明する、(A)分解図、(B)組み立て完成斜視図である。
図13】本発明に係る第二のスピーカユニットを示す正面斜視図である。
図14図13に示すスピーカユニットにおいて第二の振動板を取り外した状態を示す正面斜視図である。
図15】本発明に係る第二のスピーカユニットを示す側面図である。
図16】本発明に係るスピーカを示す正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係るスピーカユニットと、このスピーカユニットを用いたハイブリッド型スピーカシステムの実施の形態の一例について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるため技術的に種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0029】
本実施の形態に係るスピーカユニット10は、図1及び図2に示すように、コーン状をした第一の振動板(以下、「コーン状振動板」という。)1と、湾曲したシート状の第二の振動板(以下、「湾曲振動板」という。)2と、これらコーン状振動板1と湾曲振動板2とを共に駆動するドライバユニット3とを少なくとも備える。
【0030】
コーン状振動板1は、すり鉢状をしたシート状部材であって、径小側1aがドライバユニット3に接続されると共に、径大側1bがコーン支持枠9に取り付けられるものとなる。このコーン状振動板1は、スピーカとする際、後述する筐体50にコーン支持枠9を取り付けるものであり、コーン状振動板1の径大側1bは、コーン支持枠9を介して筐体50に接続されるものとなる。
【0031】
湾曲振動板2は、湾曲する曲面部を形成することが可能な柔軟性を有するシート状部材であって、一端側2aが、コーン状振動板1の径小側1aが接続された同じドライバユニット3に接続されるものとなる。この湾曲振動板2は、起立した平板状態で一端側2aをドライバユニット3に接続した後、他端側2bを弾性的に曲げて変形させることで曲面を形成し、変形した湾曲凸面側を前方に向けて他端側2bを後述する筐体50に接続するものである。また、湾曲振動板2は、予め湾曲する曲面部を有するように成形された部材であっても良く、この場合は一端側2aをドライバユニット3に接続した後、湾曲凸面が前方を向くように他端側2bを後述する筐体50に接続する。
【0032】
また、湾曲振動板2は、一端側1aから他端側1bへ向かう方向に沿う側縁部間の距離(幅)が、他端側2bから一端側2aへ向かう途中より徐々に小さくなる形状をしたものとなっている。すなわち、湾曲振動板2における一端側2a寄りの側縁部の形状は、コーン状振動板1のすり鉢形状に適合した略同形となっており、コーン状振動板1が接続されたドライバユニット3に湾曲振動板2の一端側2aを接続しても、コーン状振動板1と湾曲振動板2とが干渉しないようになっている。
【0033】
また、図示しないが、湾曲振動板2は、側縁部にくびれ部や、表面に切欠部を有しているものとしても良い。
くびれ部は、湾曲振動板2の側縁部が曲線的になだらかに切欠されて幅狭となる領域を部分的に有するものであって、たとえば、湾曲振動板2を正面視して、ギター形もしくは雪だるま形をしたものとすることができる。
【0034】
また、切欠部は、湾曲振動板2の中央付近に単数もしくは複数の穴が形成されるように表面が切欠された開口領域を部分的に有するものであって、たとえば、大きな丸形の穴を一つ形成したものや、小さな穴で模様を形成したものとすることができる。
このようなくびれ部や切欠部を湾曲振動板2に設けることで、湾曲振動板2の共振による歪を制限し、過大な共振を押さえ適度な高調波による聞こえの改善を行うことができる。
【0035】
この湾曲振動板2の材料は、カーボン紙などの紙、ポリイミドやポリエステルなどの可撓性を有するプラスチック、バルサ材などの木材、アルミやベリリウム、ボロンなどの金属を用いることができる。また、湾曲振動板2の厚みは、予め湾曲する曲面部を有するように成形したり、弾性的に曲げて変形させたりすることができれば特に限定されない。
【0036】
ドライバユニット3は、入力(通電)された電気信号(音声信号)に応じてコーン振動板1と湾曲振動板2とを共に振動させるアクチュエータである。
ドライバユニット3としては、たとえば、ムービングコイル方式もしくはムービングマグネット方式の電磁式アクチュエータを挙げることができる。これらのドライバユニット3は、コイルの占積率が高いゆえ、磁気効率が高いものとなっている。ゆえに、音量が高く鮮明な放音が期待できる。
【0037】
ムービングコイル方式のアクチュエータは、磁気回路が構成する磁気ギャップ中にボイスコイルを挿入配置し、このボイスコイルに電気信号等を印加することで印加信号に伴った振動を起し、ボイスコイルと接続された振動板に振動を伝達して駆動するものとなっている。すなわち、ボイスコイルの一端は磁気回路(磁界)の中に収まっており、他端は振動板に接続されていることから、入力された電気信号がボイスコイルを動かし、その動きが振動板に伝わって音響エネルギー(音)に変換されるものとなる。
【0038】
本実施の形態においてドライバユニット3は、ボイスコイル31の一端が磁気回路32の磁気ギャップ中に挿入され、電気信号を印加することでボイスコイル31を駆動するムービングコイル方式のアクチュエータとして説明する。
ボイスコイル31は、図3に示すように、円筒状をしたコイルボビン311の外周端部に、所望径のコイル線材312を所望のターン数にて巻き付けることにより構成される。
【0039】
一方、磁気回路32は、図4に示すように、ボイスコイル31を駆動するのに対応した形状になっており、最も多用されている一般的な構造は、リング形状のフェライトマグネット321と、良好な磁性材たる鉄材からなる円板の中央部に所定寸法直径の穴324aを設けたプレート324と、同じく鉄材からなる円板の中央部に円柱状の凸部(以下、「ポール」と記す)323を設けたヨーク322等の磁気回路部品で構成されている。
【0040】
磁気ギャップは、円筒状をしたフェライトマグネット321の上面にプレート324が配置装着されると共に、フェライトマグネット321の下面に、円柱状をしたポール323を備えるヨーク322の円板部が配置装着されることで形成される。すなわち、ポール323とプレート324は、ポール323の外径及びプレート穴324aの内径が芯合わせして装着されるため、ポール323の外面とプレート324中央部の穴324aの内面との間に、所定幅寸法を有したリング状の隙間、即ちギャップ33が構成される。
【0041】
また、ギャップ33の奥行き方向の寸法は、プレート324の厚さ寸法にて決定される。ゆえに、フェライトマグネット321が有する磁気が、ヨーク322及びプレート324によってギャップ33に導かれ、収束されるため、該ギャップ33に磁束が発生し、磁気ギャップが構成されることとなる。そして、このリング状磁気ギャップ33の中心にボイスコイル31が配置される。
【0042】
したがって、図2に示すように、コーン状振動板1は、その中心部に設けた所定寸法の穴(以下、「ネック部」と記す。)1a内にボイスコイル31を挿入し、ネック部1aとコイルボビン311の外周部の接触部分に接着剤を塗布することで、ドライバユニット3に接続固定される。
一方、湾曲振動板2は、たとえば、図5乃至図12に示すように所定の手段によってコイルボビン311の先端に接続固定することができる。
【0043】
まず、図5に示すように、ボイスコイル31の先端に切り込み313を設け、この切り込み313内に湾曲振動板2の一端側2aを挿入し、湾曲振動板2を固定することで、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを直接的に接続することができる。この際、切り込み313は、ドライバユニット3からの振動を湾曲振動板1へ効率良く伝えるために、湾曲振動板2の一端側2a端面がボイスコイル31に対して略直角に接するように設けることが望ましい。
【0044】
図5において、湾曲振動板2は、ボイスコイル31(コイルボビン311)の中心を通る水平な直線上に位置して設けられた二つの切り込み313,313内に、接着剤を塗布した一端側2aを挿入することで、ドライバユニット3に接続固定される状態が示されている。
【0045】
また、図6に示すように、ボイスコイル31の先端にセンターキャップ(ダストキャップ)4を被覆して固定し、このセンターキャップ4の中央に湾曲振動板2を固定することで、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを直接的に接続することができる。この手段は、ボイスコイル31の先端に切り込み313を設けて湾曲振動板2の一端側2aを挿入する前述の手段に比して、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを確実に接続することができる点で望ましい。
【0046】
このセンターキャップ(ダストキャップ)4は、コイルボビン311内に埃が入らないように取り付けられる部材であって、コーン紙と同じ材料を用いて音色の統一感を高めたり、金属系の材料を用いてドーム型ツイータの役割を持たせたりすることができる。
【0047】
図6において、湾曲振動板2は、一端側2aを下方に折り曲げて糊代を形成し、接着剤を塗布した一面(糊代)を、ボイスコイル31(コイルボビン311)の先端に被覆されたセンターキャップ4の表面に貼着することで、ドライバユニット3に接続固定される状態が示されている。この際、センターキャップ4の表面は平坦なものとし、ドライバユニット3からの振動を湾曲振動板1へ効率良く伝えるために、湾曲振動板2がセンターキャップ4の先端に対して略直角に接するように一端側2aを折り曲げて貼着することが望ましい。
【0048】
また、図7に示すように、ボイスコイル31の先端に被覆されたセンターキャップ(ダストキャップ)4の中央に切込み41を設け、この切込み41内に湾曲振動板2の一端側2aを挿入し、湾曲振動板2を固定することで、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを直接的に接続することができる。この手段もまた、ボイスコイル31の先端に切り込み313を設けて湾曲振動板2の一端側2aを挿入する前述の手段に比して、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを確実に接続することができる点で望ましい。
【0049】
図7において、湾曲振動板2は、ボイスコイル31(コイルボビン311)の中心を通る水平な直線上に位置して設けられた切り込み41内に、接着剤を塗布した一端側2aを挿入することで、ドライバユニット3に接続固定される状態が示されている。なお、湾曲振動板2の一端側2aは、切込み41への挿入後、センターキャップ4の背面側へ向けて折り返すものとしても良い。これにより、湾曲振動板2の一端側2aが切込み41から脱落するおそれを極力なくすことができる。
【0050】
また、図8に示すように、ボイスコイル31の先端にサブコーン5を被覆して固定し、このサブコーン5の中央に湾曲振動板2を固定することで、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを直接的に接続することができる。この手段もまたボイスコイル31の先端に切り込み313を設けて湾曲振動板2の一端側2aを挿入する前述の手段に比して、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを確実に接続することができる点で望ましい。
【0051】
このサブコーン5を用いることで、湾曲振動板2の装着が容易になると共に、コーン状振動板1と共にボイスコイル31(コイルボビン311)の先端に直接取り付けたサブコーン5自体から放音された高音域が伸びるようにすることができる。
【0052】
図8において、湾曲振動板2は、一端側2aを下方に折り曲げて糊代を形成し、接着剤を塗布した一面(糊代)を、ボイスコイル31(コイルボビン311)の先端に被覆されたサブコーン5の表面に貼着することで、ドライバユニット3に接続固定される状態が示されている。この際、湾曲振動板2は、センターキャップ4の表面に貼着する場合と同様に、ドライバユニット3からの振動を湾曲振動板1へ効率良く伝えるために、湾曲振動板2がサブコーン5の先端に対して略直角に接するように一端側2aを折り曲げて貼着することが望ましい。
【0053】
また、図9乃至図11に示すように、湾曲振動板2は、一端側2aの一面に補強板21,22,23を取り付けてドライバユニット3に取り付けるものとしても良い。これらの補強板21,22,23を取り付けることで、湾曲振動板2の共振を低下させると共に、湾曲振動板2のボイスコイル31(センターキャップ4やサブコーン5など)への取り付けを容易にかつ強固なものとすることができる。
【0054】
図9(A)において、一端側2aを下方に折り曲げた湾曲振動板2の一端側2aにおける上面に、同じく一端側を上方に折り曲げた補強板21を貼着し、折り曲げて形成した一面(糊代)に接着剤を塗布してボイスコイル31(コイルボビン311)の先端に被覆するセンターキャップ4の表面に貼着する状態が示されている。また、図9(B)において、補強板21付の湾曲振動板2を、コーン振動板1の中心に露呈するセンターキャップ4の表面に貼着してドライバユニット3に接続固定した状態が示されている。
【0055】
また、図10(A)において、湾曲振動板2の一端側2aにおける上面に補強板21を貼着し、センターキャップ4の中央に設けた切込み41内へ補強板21と共に湾曲振動板2の一端側2aを挿入する状態が示されている。また、図10(B)において、接着剤を塗布した補強板21付の湾曲振動板2の一端側2aを、コーン振動板1の中心に露呈するセンターキャップ4の切り込み41に挿入して貼着し、ドライバユニット3に接続固定した状態が示されている。
【0056】
また、図11(A)において、一端側2aを下方に折り曲げた湾曲振動板2の一端側2aにおける上面に、同じく一端側を上方に折り曲げた補強板21を貼着し、折り曲げて形成した一面(糊代)に接着剤を塗布してボイスコイル31(コイルボビン311)の先端に被覆するサブコーン5の表面に貼着する状態が示されている。また、図11(B)において、補強板21付の湾曲振動板2を、コーン振動板1の中心に露呈するサブコーン5の表面に貼着してドライバユニット3に接続固定した状態が示されている。
【0057】
また、図12に示すように、湾曲振動板2の一端側2aに貼着した補強板23の側縁部23aをコーン振動板1の表面に取り付けることで、湾曲振動板2とドライバユニット3(ボイスコイル31)とを間接的に接続するものとしても良い。
【0058】
また、図12(A)において、一端側2aを下方に折り曲げた湾曲振動板2の一端側2aにおける上面に、側縁部23aを上方に折り曲げた補強板23を貼着し、折り曲げて形成した一面(糊代)と一端側2aの端面に接着剤を塗布して、ボイスコイル31(コイルボビン311)の先端に被覆するセンターキャップ4の表面及びコーン振動板1の表面に貼着する状態が示されている。また、図12(B)において、補強板23付の湾曲振動板2を、コーン振動板1の中心に露呈するセンターキャップ4の表面及びコーン振動板1の表面に貼着してドライバユニット3に接続固定した状態が示されている。
【0059】
このように構成されたスピーカユニット10では、コーン振動板1の径小側1aと湾曲振動板2の一端側2a端面とがドライバユニット3(ボイスコイル31)に共に接続され、ドライバユニット3に電気信号等を印加することで、ボイスコイル31が印加信号に伴った振動を起し、ボイスコイルと接続されたコーン振動板1と湾曲振動板2とに振動を伝達して共に駆動するものとなっている。
【0060】
すなわち、ボイスコイル31の一端(基端部分)は磁気回路(磁界)32の中に収まっており、他端(先端部分)はコーン振動板1及び湾曲振動板2に接続されていることから、入力された電気信号がボイスコイル31を動かし、その動きがコーン振動板1と湾曲振動板2とに伝わって音響エネルギー(音)に変換されるものとなる。
【0061】
ここで、湾曲振動板2がドライバユニット3によって駆動される方向は、湾曲振動板2の表面上での拡がり方向、すなわち、湾曲振動板1の一端側1aから対向する他端側1b(もしくは他端側1bから対向する一端側1a)へ向かうにしたがって曲面部が拡がる湾曲方向をいう。この面方向は、湾曲振動板2を側面(断面)視して弓形に湾曲する。
【0062】
また、スピーカユニット10は、図13乃至図15に示すように、支持部材51に装着することで形態の異なるスピーカユニット20とすることができる。すなわち、コーン振動板1の径小側1aと湾曲振動板2の一端側2a端面とが、ドライバユニット3(ボイスコイル31)に接続され、コーン振動板1の径大側1bと湾曲振動板2の他端側2bとが、支持部材51に接続されたものとなっている。
この支持部材51は、平板状をした支持板511と、支持板511の一面より突出する凸部512と、凸部512に設けられた幅広庇状の支脚513とから構成されたものとなっている。
【0063】
支持板511は、コーン振動板1の背面側を挿通可能とする開口(図示せず)を上方に備え、コーン振動板1の径大側1bが接続されたコーン支持枠9を開口周囲に取り付けることで、コーン振動板1の径大側1bが支持板511によって支持部材51に接続されたものとなっている。
図において、支持板511は縦長矩形状をしたものとなっているが、形状は特に限定されない。
【0064】
凸部512は、湾曲振動板2の他端側2bが取り付けられる支脚513を支持するものであるが、湾曲振動板2の取り付けに際して邪魔にならない(ぶつからない)ように、突出した前面512aが湾曲振動板2の湾曲と略等しい弧を描くような曲面となっている。ゆえに、湾曲振動板2の背面側において、凸部512の前面512aは湾曲振動板2の背面と接することなく位置するものとなっている。この凸部512は、湾曲振動板2が前面側からの外力によって変形しないように補助するものとして機能する。
【0065】
また、凸部512の背面512bは、全てが支持板511に取り付けられたものとなっているのではなく、図15に示すように、コーン振動板1の放音側に位置する背面512b領域は、コーン振動板1の振動に支障をきたさないように、コーン振動板1の径大側1bと接することの無い適度な隙間を有するものとなっている。
【0066】
さらに、凸部512は、コーン振動板1からの放音が遮られることの無いように、支持板511の前面中心部において縦方向に弧状に一つだけ突出するものとなっている。これにより、コーン振動板1から発生された音声は、凸部512の両側を通って放音されるものとなる。
なお、コーン振動板1からの放音に支障がないのであれば、凸部512を複数設けるものとしても良い。
【0067】
支脚513は、取り付けられた湾曲振動板2の他端側2bを保持するものであるが、幅方向に沿って上面に凹溝513aを有する。この凹溝513a内に湾曲振動板2の他端側2bを取り付けることで、曲振動板2の他端側2bが支脚513によって支持部材51に接続されたものとなっている。
【0068】
このように構成されたスピーカユニット20では、コーン振動板1の径小側1aと湾曲振動板2の一端側2a端面とがドライバユニット3(ボイスコイル31)に接続され、コーン振動板1の径大側1bと湾曲振動板2の他端側2bとが、支持部材51に接続されたものとなっている。ゆえに、コーン振動板1と、湾曲振動板2と、ドライバユニット3とが支持部材51によって安定的に支持され、運搬がし易く、筐体に容易に装着することができるものとなっている。
【0069】
そして、本実施の形態に係るスピーカ100は、図16に示すように、コーン振動板1と、湾曲振動板2と、ドライバユニット3と、筐体50とを少なくとも備えることにより構成されたものであり、コーン振動板1を備えるダイナミック型の第一のスピーカと、湾曲振動板2を備える第二のスピーカとを備えることで、難聴者と健聴者とが共に聞き取ることができるものとなっている。
【0070】
筐体50は、コーン振動板1と湾曲振動板2とドライバユニット3とを収容する箱型をした中空構造体であって、装着した第一のスピーカ(コーン振動板1)や第二のスピーカ(湾曲振動板2)から放音される前方領域が、枠体によって構成された開放部を有する骨組構造となっている。
【0071】
筐体50に、前述した第一のスピーカユニット10を装着する場合、たとえば、筐体50が、前板、背板、右側板、左側板、天板、底板の六面から構成され構造であるとすると、第一のスピーカユニット10は筐体50の前板に対して取り付けることとなる。また、筐体50に、前述した第二のスピーカユニット20を装着する場合は、コーン振動板1と湾曲振動板2とドライバユニット3とが装着された支持部材51の支持板511が筐体50の前板を兼ねるものとして装着することができる。
【0072】
したがって、何れのスピーカユニットの場合も、筐体50に装着されたコーン振動板1は、径大側1bが、筐体50の一部を構成する支持部材51の支持板511に接続されたものとなり、同湾曲振動板2は、他端側2bが、筐体50の一部を構成する支持部材51の支脚513に接続されたものとなっている。
【0073】
また、この場合の開放部について説明すると、筐体50を構成する前板より前方、具体的には、前板として機能する支持部材51の支持板511から支脚513までの領域における前面と上面、及び左右の側面が開口したものとなっている。
この開放部は、コーン振動板1や湾曲振動板2から発生された音声がこもることなく、外部へ効果的に放音されることとなるようにしたものである。
【0074】
以上のように構成したスピーカ100は、ドライバユニット3に対して電気信号を入力すると、従来の難聴者及び健聴者向けスピーカシステムに比して、高性能で、尚且つ、軽量で、設置面積が少なく、更にスピーカの万能性が向上し、難聴者と健聴者とが共に満足して聞くことのできるハイブリッド型スピーカシステムとすることができる。
【0075】
なお、ドライバユニット3に入力される電気信号は、たとえば、テレビやラジオ、オーディオプレイヤー、パーソナルコンピュータ、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイス、等より出力した音声信号を挙げることができる。
また、図示しないが、筐体50の裏板部には、オーディオジャック、及びスイッチを装着するための穴が設けられている。
【0076】
したがって、本発明では、コーン状振動板を備えるダイナミック型の第一のスピーカからの音と、湾曲振動板を備える第二のスピーカからの音とを混在させることにより、広帯域の音(難聴者及び健聴者向け音波)の再生を可能とすることができる。また、コーン状振動板を駆動するドライバユニットと湾曲振動板を駆動するドライバユニットとが共有されたものとなっているので、製造コストと重量が低減されたものとなっている。さらに、第一のスピーカと第二のスピーカとを一体的に連設することで、設置面積が少なくコンパクト化されたものとすることができる。
【符号の説明】
【0077】
1 第一の振動板(コーン状振動板)、1a 径小側、1b 径大側、2 第二の振動板(湾曲振動板)、2a 一端側、2b 他端側、3 ドライバユニット、4 センターキャップ(ダストキャップ)、5 サブコーン、9 コーン支持枠、10 スピーカユニット、21,22,23 補強板、31 ボイスコイル、32 磁気回路、41,51 切込み、50 筐体、51 支持部材、100 スピーカ(ハイブリッド型スピーカシステム)、511 支持板(前板)、512 凸部、513 支脚。
図1
図2
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