(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-17
(45)【発行日】2023-10-25
(54)【発明の名称】マルチピースロードホイール
(51)【国際特許分類】
B62D 55/14 20060101AFI20231018BHJP
B60B 21/02 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
B62D55/14 A
B60B21/02 Z
(21)【出願番号】P 2021558509
(86)(22)【出願日】2019-03-25
(86)【国際出願番号】 US2019023829
(87)【国際公開番号】W WO2020197542
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】591041738
【氏名又は名称】ハッチンソン ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】HUTCHINSON S0CIETE ANONYME
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ホーブ ピーター
(72)【発明者】
【氏名】リサーレ ラーズ ジョアン
(72)【発明者】
【氏名】レンソン クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ノブランク オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ハートマン マイケル
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第03428196(DE,A1)
【文献】特開昭53-020201(JP,A)
【文献】特開昭48-050432(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0314817(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0045508(KR,A)
【文献】米国特許第03993356(US,A)
【文献】米国特許第03979154(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0153712(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 1/00 - 27/06
B62D 55/08 - 55/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のためのロードホイールであって、
第1のリム半体と、
前記第1のリム半体
に接続された第2のリム半体と、
を含み、
前記第1のリム半体は、少なくとも、前記第2のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、
前記第2のリム半体は、少なくとも、前記第1のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、
中空キャビティが、前記第1のリム半体の前記第1の部分と前記第2のリム半体の前記第1の部分との間に形成さ
れ、
前記第1のリム半体及び前記第2のリム半体は、少なくとも1つのファスナを通じて接続され、
スペーサ要素が、前記第1のリム半体と前記第2のリム半体とによって定められる前記中空キャビティを維持するためにかつ変形に抵抗するために前記少なくとも1つのファスナ要素上に設けられる、
ロードホイール。
【請求項2】
前記第1のリム半体及び前記第2のリム半体は、外周部で少なくとも1つのファスナを通じて互い
に接続され、少なくとも1つのラグファスナが、中心部分で該第1のリム半体及び該第2のリム半体を接続する請求項1に記載のロードホイール。
【請求項3】
前記第2のリム半体の外面上に位置決めされた摩耗リングを更に含む請求項1に記載のロードホイール。
【請求項4】
前記第1のリム半体及び前記第2のリム半体は、前記摩耗リングを該第2のリム半体に締結する少なくとも1つのファスナを通じて互い
に接続される請求項3に記載のロードホイール。
【請求項5】
前記第1のリム半体及び前記第2のリム半体のうちの少なくとも一方が、金型を使用して、工具を使用して、機械加工されて、積層造形を通して、複数の要素から互いに接合されて、又はそれらの組合せで作られた製造部品である請求項1に記載のロードホイール。
【請求項6】
前記第1のリム半体は、ダブテール接続を通じて前記第2のリム半体とインターロックされる請求項1に記載のロードホイール。
【請求項7】
前記第1のリム半体又は前記第2のリム半体は、該第1のリム半体又は該第2のリム半体の外側放射状縁部から延びてエラストマーパッドを支持するフランジを含む請求項1に記載のロードホイール。
【請求項8】
ロードホイールアセンブリであって、
エラストマーパッドと、
ロードホイールと、を含み、前記ロードホイールは、
第1のリム半体と、
前記第1のリム半体
に接続された第2のリム半体と、を含み、
前記エラストマーパッドは、前記ロードホイールの上に接着され、
前記第1のリム半体は、少なくとも、前記第2のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、
前記第2のリム半体は、少なくとも、前記第1のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、
中空キャビティが、前記第1のリム半体の前記第1の部分と前記第2のリム半体の前記第1の部分との間に形成さ
れ、
前記第1のリム半体及び前記第2のリム半体は、少なくとも1つのファスナを通じて接続され、
スペーサ要素が、前記第1のリム半体と前記第2のリム半体とによって定められる前記中空キャビティを維持するためにかつファスナクランプ荷重による変形に抵抗するために前記少なくとも1つのファスナ要素上に設けられる、
ロードホイールアセンブリ。
【請求項9】
前記第2のリム半体の外面上に位置決めされた摩耗リングを更に含む、請求項
8に記載のロードホイールアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のリム半体及び前記第2のリム半体は、前記摩耗リングを該第2のリム半体に同じく締結する少なくとも1つのファスナを通じて互い
に接続される、請求項
9に記載のロードホイールアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のリム半体及び前記第2のリム半体のうちの少なくとも一方が、金型を使用して、工具を使用して、機械加工されて、積層造形を通して、複数の要素から互いに接合されて、又はそれらの組合せで作られた製造部品である、請求項
8に記載のロードホイールアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のリム半体は、ダブテール接続を通じて前記第2のリム半体とインターロックされる、請求項
8に記載のロードホイールアセンブリ。
【請求項13】
前記第1のリム半体又は前記第2のリム半体は、該第1のリム半体又は該第2のリム半体の外側放射状縁部から延びて前記エラストマーパッドを支持するフランジを含む、請求項
8に記載のロードホイールアセンブリ。
【請求項14】
追加のロードホイールを更に含み、
前記ロードホイールが、前記追加のロードホイールに接続されて前記ロードホイール間に凹部領域を形成し、
前記凹部領域は、前記ロードホイールの構成及び寸法によって生成され、かつ軌道上のガイドを受け入れるように構成かつ寸法決めされる、
請求項
8に記載のロードホイールアセンブリ。
【請求項15】
前記ロードホイールに取り付けられる第1の摩耗リング及び前記追加のロードホイールに取り付けられる第2の摩耗リングが、該ロードホイールに使用される材料よりも大きい耐摩耗性を有する材料で作られる、請求項
14に記載のロードホイールアセンブリ。
【請求項16】
無限軌道車のためのロードホイールを製造する方法であって、
第1のリム半体を鍛造する段階と、
第2のリム半体を鍛造する段階と、
前記第1のリム半体を前記第2のリム半体に
少なくとも1つのファスナを通じて接続し、それによって該第1のリム半体と該第2のリム半体との間に定められる中空キャビティを確立する段階と、
を含
み、
スペーサ要素が、前記第1のリム半体と前記第2のリム半体とによって定められる前記中空キャビティを維持するためにかつファスナクランプ荷重による変形に抵抗するために前記少なくとも1つのファスナ要素上に設けられる、
方法。
【請求項17】
前記第1のリム半体又は前記第2のリム半体のいずれかの上にエラストマーパッドを接着する段階を更に含む、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のリム半体又は前記第2のリム半体のいずれかに摩耗リングを取り付ける段階を更に含む、請求項
16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、一般的にロードホイールに関し、特にマルチピースロードホイールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
ある一定の無限軌道車では、地面に沿う車両の移動を補助するエラストマーパッドを支持するために複数のロードホイールが設けられる。エラストマーパッドは、ロードホイールの外周面上に装着される。典型的なロードホイール形状は、エラストマーパッドがその上に接着される円筒面に移行する装着ディスクを含む。円筒面は、装着ディスクに最も近い支持端部と、装着ディスクと反対側の片持ち端部とを含む。片持ち端部の設計は、製造が容易であって十分な車両クリアランスを提供しながら荷重の下で撓み及び歪みに抵抗するように増強されなければならない。
【0003】
多くのロードホイール設計は、スチール及びアルミニウムから作られる。現在使用されている典型的なスチールロードホイールは、ロードホイールの円筒部分に一体化された逆フランジを有し、これは、材料をロードホイールの軸線に向けて内向きに圧延することによって形成される。この補剛フランジは、それが一定厚みを有するシート又はコイル材料のシングルピースから形成されるので、典型的にフープ部分と同じ厚みである。他のスチールロードホイール設計は、異なる厚みの個別の円筒フープに取り付けられた個別の垂直支持リングを含む。これらの要素は、リングの外径をフープの内径に溶接することによって互いに恒久的に接合される。
【0004】
今日使用されているアルミニウムロードホイールは、典型的に鍛造物から機械加工され、かつ撓みに抵抗して歪みを低減するために片持ち端部に一体的でより厚い局所セクションを含む。米国特許第9,663,163号明細書は、そのようなアルミニウムロードホイールを開示している。この設計は、有意な追加材料を必要とし、重量ペナルティをもたらす。追加の既存のロードホイールは、ロードホイールの外部環境からのデブリを捕捉することが多い片持ち端部を支持するための円筒面の内側を延びる一体的で放射状の補剛リブ(スポーク)と共にスチール又はアルミニウムのいずれかで作られる。
【0005】
他の既存のロードホイール設計は、スポークが個別の片持ち摩耗リング支持フランジと共に幅にわたる中間点でエラストマーパッド支持部材に接続されたT字形設計を含む。この設計は、低重量をもたらすが、摩耗リングフランジの背後の刻み目区域を生成することに関連付けられた固有の製造課題を有する。同じく、スポーク及びエラストマーパッド部材への支持フランジの近接性に起因して、最適粒子流動によるニアネットシェイプ鍛造がこの区域では可能ではない。
【0006】
更に別の既存のロードホイール設計は、砂コアを用いた鋳造によって形成されたシングルピース中空ロードホイールを含む。単一中空ロードホイールは、外形を形成するためのスチールモールドと中空内部キャビティを形成するための1又は2以上の砂コアとを使用する半永久的鋳造の使用のようなより精巧、複雑、かつ高価な製作方法を必要とする。砂コアは、その後に破壊され、かつ外面でのアクセス孔を通して鋳造後に除去されて中空設計を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の開示の一例では、無限軌道車のためのロードホイールは、第1のリム半体と、第1のリム半体に動作可能に接続された第2のリム半体とを含む。第1のリム半体は、少なくとも、第2のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含む。第2のリム半体は、少なくとも、第1のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含む。第1のリム半体の第1の部分と第2のリム半体の第1の部分との間に中空キャビティが形成される。
【0009】
本発明の開示の別の例では、第1のリム半体と第2のリム半体は、外周部で少なくとも1つのファスナを通じて互いに動作可能に接続され、少なくとも1つのラグファスナが、中心部分でリム半体を接続する。摩耗リングは、第2のリム半体の外面上に位置決めすることができる。第1のリム半体と第2のリム半体は、摩耗リングを第2のリム半体に同じく締結する少なくとも1つのファスナを通じて互いに動作可能に接続される。第1のリム半体及び第2のリム半体のうちの少なくとも一方は、金型を使用して、工具を使用して、機械加工されて、積層造形を通して、複数の要素から互いに接合されて、又はその組合せで製作された構成要素である。第1のリム半体は、ダブテール接続を通じて第2のリム半体とインターロックされる。第1のリム半体と第2のリム半体は、少なくとも1つのファスナを通じて動作可能に接続される。第1のリム半体と第2のリム半体とによって定められる中空キャビティを維持し、かつファスナクランプ荷重による変形に抵抗するために、少なくとも1つのファスナ要素上にスペーサ要素が設けられる。第1のリム半体又は第2のリム半体は、エラストマーパッドを支持するために第1のリム半体又は第2のリム半体の外側放射状縁部から延びるフランジを含む。
【0010】
本発明の開示の別の例では、ロードホイールアセンブリは、エラストマーパッドと、第1のリム半体と第1のリム半体に動作可能に接続された第2のリム半体とを含むロードホイールとを含む。エラストマーパッドは、ロードホイールの上に接着される。第1のリム半体は、少なくとも、第2のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含む。第2のリム半体は、少なくとも、第1のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含む。第1のリム半体の第1の部分と第2のリム半体の第1の部分との間に中空キャビティが形成される。
【0011】
本発明の開示の別の例では、第1のリム半体と第2のリム半体は、少なくとも1つのファスナを通じて互いに動作可能に接続される。摩耗リングは、第2のリム半体の外面上に位置決めすることができる。第1のリム半体と第2のリム半体は、摩耗リングを第2のリム半体に同じく締結する少なくとも1つのファスナを通じて互いに動作可能に接続される。第1のリム半体及び第2のリム半体のうちの少なくとも一方は、金型を使用して、工具を使用して、機械加工されて、積層造形を通して、複数の要素から互いに接合されて、又はそれらの組合せで作られた製造部品である。第1のリム半体は、ダブテール接続を通じて第2のリム半体とインターロックされる。第1のリム半体と第2のリム半体は、少なくとも1つのファスナを通じて動作可能に接続される。第1のリム半体と第2のリム半体とによって定められる中空キャビティを維持し、かつファスナクランプ荷重による変形に抵抗するために、少なくとも1つのファスナ要素上にスペーサ要素が設けられる。第1のリム半体又は第2のリム半体は、エラストマーパッドを支持するために第1のリム半体又は第2のリム半体の外側放射状縁部から延びるフランジを含む。追加のロードホイールが設けられる場合がある。ロードホイールは、ロードホイール間に凹部領域を形成するために追加のロードホイールに接続される場合がある。凹部領域は、ロードホイールの構成及び寸法によって生成される場合があり、かつ軌道上のガイドを受け入れるように構成かつ寸法決めされる。第1の摩耗リングは、ロードホイールに取り付けることができ、第2の摩耗リングは、追加のロードホイールに取り付けることができ、かつロードホイールに使用される材料よりも大きい耐摩耗性を有する材料で作ることができる。
【0012】
本発明の開示の別の例では、無限軌道車のためのロードホイールを製造する方法は、第1のリム半体を鍛造する段階と、第2のリム半体を鍛造する段階と、第1のリム半体を第2のリム半体に動作可能に接続し、それによって第1のリム半体と第2のリム半体との間に定められる中空キャビティを確立する段階とを含む。第1のリム半体と第2のリム半体は、少なくとも1つのファスナを使用して動作可能に接続される。本方法は、第1のリム半体又は第2のリム半体のいずれかの上にエラストマーパッドを接着する段階を更に含むことができる。本方法は、第1のリム半体又は第2のリム半体のいずれかに摩耗リングを取り付ける段階を更に含むことができる。
【0013】
本発明を以下の条項によっても開示する。
【0014】
条項1:第1のリム半体と、第1のリム半体に動作可能に接続された第2のリム半体とを含み、第1のリム半体が、少なくとも、第2のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、第2のリム半体が、少なくとも、第1のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、第1のリム半体の第1の部分と第2のリム半体の第1の部分との間に中空キャビティが形成される車両のためのロードホイール。
【0015】
条項2:第1のリム半体と第2のリム半体が、外周部で少なくとも1つのファスナを通じて互いに動作可能に接続され、少なくとも1つのラグファスナが、中心部分でリム半体を接続する条項1に記載のロードホイール。
【0016】
条項3:第2のリム半体の外面上に位置決めされた摩耗リングを更に含む条項1又は2に記載のロードホイール。
【0017】
条項4:第1のリム半体と第2のリム半体が、摩耗リングを第2のリム半体に同じく締結する少なくとも1つのファスナを通じて互いに動作可能に接続される条項3に記載のロードホイール。
【0018】
条項5:第1のリム半体及び第2のリム半体のうちの少なくとも一方が、金型を使用して、工具を使用して、機械加工されて、積層造形を通して、複数の要素から互いに接合されて、又はそれらの組合せで作られた製造部品である条項1から4のいずれかに記載のロードホイール。
【0019】
条項6:第1のリム半体が、ダブテール接続を通じて第2のリム半体とインターロックされる条項1から5のいずれかに記載のロードホイール。
【0020】
条項7:第1のリム半体と第2のリム半体とによって定められる中空キャビティを維持し、かつファスナクランプ荷重による変形に抵抗するために少なくとも1つのファスナ要素上にスペーサ要素が設けられる条項1から6のいずれかに記載のロードホイール。
【0021】
条項8:第1のリム半体又は第2のリム半体が、エラストマーパッドを支持するために第1のリム半体又は第2のリム半体の外側放射状縁部から延びるフランジを含む条項1から7のいずれかに記載のロードホイール。
【0022】
条項9:エラストマーパッドと、第1のリム半体と第1のリム半体に動作可能に接続された第2のリム半体とを含むロードホイールとを含み、エラストマーパッドが、ロードホイールの上に接着され、第1のリム半体が、少なくとも、第2のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、第2のリム半体が、少なくとも、第1のリム半体から離れるように傾斜した第1の部分を含み、第1のリム半体の第1の部分と第2のリム半体の第1の部分との間に中空キャビティが形成されるロードホイールアセンブリ。
【0023】
条項10:第1のリム半体と第2のリム半体が、少なくとも1つのファスナを通じて動作可能に接続される条項9に記載のロードホイールアセンブリ。
【0024】
条項11:第2のリム半体の外面上に位置決めされた摩耗リングを更に含む条項9又は10に記載のロードホイールアセンブリ。
【0025】
条項12:第1のリム半体と第2のリム半体が、摩耗リングを第2のリム半体に同じく締結する少なくとも1つのファスナを通じて互いに動作可能に接続される条項11に記載のロードホイールアセンブリ。
【0026】
条項13:第1のリム半体及び第2のリム半体のうちの少なくとも一方が、金型を使用して、工具を使用して、機械加工されて、積層造形を通して、複数の要素から互いに接合されて、又はそれらの組合せで作られた製造部品である条項9から12のいずれかに記載のロードホイールアセンブリ。
【0027】
条項14:第1のリム半体が、ダブテール接続を通じて第2のリム半体とインターロックされる条項9から13のいずれかに記載のロードホイールアセンブリ。
【0028】
条項15:第1のリム半体と第2のリム半体が、少なくとも1つのファスナを通じて動作可能に接続され、第1のリム半体と第2のリム半体とによって定められる中空キャビティを維持し、かつファスナクランプ荷重による変形に抵抗するために少なくとも1つのファスナ要素上にスペーサ要素が設けられる条項9から14のいずれかに記載のロードホイールアセンブリ。
【0029】
条項16:第1のリム半体又は第2のリム半体が、エラストマーパッドを支持するために第1のリム半体又は第2のリム半体の外側放射状縁部から延びるフランジを含む条項9から15のいずれかに記載のロードホイールアセンブリ。
【0030】
条項17:追加のロードホイールを更に含み、ロードホイールが、ロードホイール間に凹部領域を形成するために追加のロードホイールに接続され、、凹部領域が、ロードホイールの構成及び寸法によって生成され、かつ軌道上のガイドを受け入れるように構成かつ寸法決めされる条項9から16のいずれかに記載のロードホイールアセンブリ。
【0031】
条項18:ロードホイールに取り付けられた第1の摩耗リングと追加のロードホイールに取り付けられた第2の摩耗リングとが、ロードホイールに使用される材料よりも大きい耐摩耗性を有する材料で作られる条項17に記載のロードホイールアセンブリ。
【0032】
条項19:第1のリム半体を鍛造する段階と、第2のリム半体を鍛造する段階と、第1のリム半体を第2のリム半体に動作可能に接続し、それによって第1のリム半体と第2のリム半体との間に定められる中空キャビティを確立する段階とを含む無限軌道車のためのロードホイールを製造する方法。
【0033】
条項20:第1のリム半体と第2のリム半体が、少なくとも1つのファスナを使用して動作可能に接続される条項19に記載の方法。
【0034】
条項21:第1のリム半体又は第2のリム半体のいずれかの上にエラストマーパッドを接着する段階を更に含む条項19又は20に記載の方法。
【0035】
条項22:第1のリム半体又は第2のリム半体のいずれかに摩耗リングを取り付ける段階を更に含む条項19から21のいずれかに記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の開示の例によるロードホイール及びエラストマーパッドの前面斜視図である。
【
図2】
図1のロードホイール及びエラストマーパッドの後面斜視図である。
【
図3】
図1のロードホイール及びエラストマーパッドの横断面図である。
【
図4】
図1のロードホイール及びエラストマーパッドの別の横断面図である。
【
図5A】
図1のロードホイール及びエラストマーパッドの隔離横断面図である。
【
図5B】
図5Aに示すロードホイール及びエラストマーパッドの部分の前面図である。
【
図5C】
図1に示すロードホイール及びエラストマーパッドの分解組立図である。
【
図6】本発明の開示の別の例によるロードホイール及びエラストマーパッドの前面斜視図である。
【
図7】
図6のロードホイール及びエラストマーパッドの後面斜視図である。
【
図8】
図6のロードホイール及びエラストマーパッドの横断面図である。
【
図9A】
図6のロードホイール及びエラストマーパッドの別の横断面図である。
【
図9B】
図6のロードホイール及びエラストマーパッドの分解組立図である。
【
図10】通気通路を含む
図1のロードホイール及びエラストマーパッドの斜視図である。
【
図11】通気通路を含む
図1のロードホイール及びエラストマーパッドの横断面図である。
【
図12A】一体型スペーサを含む
図1のロードホイール及びエラストマーパッドの横断面図である。
【
図12B】一体型スペーサを含む
図12Aのロードホイール及びエラストマーパッドの隔離図である。
【
図13A】一体型スペーサを含む
図12Aのロードホイール及びエラストマーパッドの別の隔離図である。
【
図14】本発明の開示の一例による内部構造特徴部を含むロードホイールの斜視図である。
【
図15】本発明の開示の一例による代替内部構造特徴部を含むロードホイールの斜視図である。
【
図16A】本発明の開示の一例による代替内部構造特徴部を含むロードホイールの斜視図である。
【
図17】ロードホイールを含む無限軌道車の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下の説明の目的に対して、使用する空間方向用語は、添付図面、図、又は他に以下の詳細説明に説明するように向けられた時の参照実施形態に関連するものとする。しかし、以下に説明する実施形態は、多くの代替変形及び構成を取ることができることは理解されるものとする。同じく、添付図面、図、又は他に本明細書に説明する特定の構成要素、デバイス、特徴、及び作動シーケンスは、単に例示であり、限定と見なすべきではないことも理解されるものとする。
【0038】
本発明の開示は、一般的にホイールアセンブリに関し、特にマルチピースロードホイールアセンブリに関する。ロードホイールの構成要素のある一定の好ましくかつ非限定的態様が
図1~9に示されている。
【0039】
図1~5を参照して、本発明の開示によるロードホイール2の第1の例を示して説明する。ロードホイール2は、互いに動作可能に接続された内側リム4と外側リム6を含む。内側リム4及び外側リム6は、金型を使用して、工具を使用して、機械加工されて、積層造形を通して、複数の要素から互いに接合されて、又はそれらの組合せで作られた製造部品とすることができる。一例では、リム4、6は、実質的に円形であり、組み立てた時にリム4、6が中心位置又は軸線Cで部分5a、5bで互いに接触し、半径方向の中間位置で部分7a、7bで互いに離間し、半径方向の最外位置で部分7c、7dで再び互いに4、6へ結合されるように、部分的に互いに対して傾斜している。第1の組の開口8、10は、各リム4、6の中心部分の周りの周方向パターンによって定められる。第2の組の開口12、14は、各リム4、6の外縁部分の周りの周方向パターンによって定められる。2つのリム4、6は、複数のファスナを使用して互いに動作可能に接続又は締結され、このファスナは、内側リム4及び/又は外側リム6の外面の外周に摩耗リング18を固定するのに使用される複数の摩耗リングファスナ16と共に、中心部分でロードホイール2を車両ハブ(図示せず)に固定するのに使用されるラグファスナを含むことができる。ロードホイール2のこの構成は、既存のロードホイールと比較して最小限の高強度材料を使用しながらも、高い横方向及び半径方向の剛性を提供するので、主としてロードホイール2に関する全重量の大幅な低減をもたらす。
【0040】
摩耗リングファスナ16及びラグファスナによって接合された2つの個々のリム4、6を使用することにより、いくつかの異なる製造方法を使用してロードホイール2を製造して組み立てることができる。一例では、鍛造又は鋳造を使用してロードホイール2を形成し、続いて機械加工工程を行うことができる。この鍛造工程を使用して、シングルピース材料を鍛造することによっては以前は不可能であった高強度の中空設計を生成することができる。鍛造は、強度と延性に優れたロードホイール2をもたらし、上述の鋳造工程と比較してロードホイールに非常に望ましい。ロードホイール2のリム4、6は、ユニットとして協働し、エラストマーパッド22及び摩耗リング18への外部荷重による変形及び応力又は歪みに抵抗する。これは、半径方向荷重と横方向荷重の両方に関して当て嵌まり、本発明のロードホイール2の中空構成に関する独自の利点を提供する。
【0041】
図2に示すように、リム4、6は、対向するリムから離れるように延びる放射状中間部分を含むので、2つのリム4,6の間に中空キャビティ20が形成される。中空形状によって形成された封入箱セクションに起因して、片持ち非支持セクションを有する単一リムの単一端又は二重片持ち梁の場合に端部間の中間場所を使用するのではなく、ロードホイール2の上に接着されるエラストマーパッド22の各外側面に支持が提供される。垂直方向荷重に関しては、中空キャビティ20で生成された封入箱セクションが、リム4、6の円筒部分を各端部7c、7dで支持する。これらの分離した支持は、各端部が荷重の一部を引き受ける中間垂直方向荷重に抵抗する単純支持梁に類似する。この設計は、一端だけが全荷重を支持する既存のロードホイール設計よりも本質的に強固である。既存のロードホイール設計は、片持ち梁に類似した横断面を有し、単一端だけで中間垂直方向荷重全体に抵抗し、他端は支持されないままである。他のロードホイール設計は、中心放射状部材が、双方向に延びる片持ち非支持セクションで梁を支持することに類似している。これらの設計は、中心放射状部材に沿った荷重に対して優れた支持を提供するが、端部又は中間部分の荷重は放射状支持体にモーメントを加えるので、剛性を高めるために端部に追加の材料又はフランジが必要になる。これは重量を増大するだけでなく、リムの円筒形部分の下に放射状支持体と隣接して刻み目キャビティを形成するという製造上の有意な課題を追加する。リム4、6の半径方向中間部分を互いに幾何学的に分離することにより、優れた剛性と外部負荷に対する抵抗性とが得られるが、より少ない材料しか必要としない。これは、既存のロードホイール設計では、セクション厚みの増大、セクション形状の修正、又はそれらの何らかの組合せによって達成されて類似の荷重に抵抗することができるが、より多くの材料が必要になり、結果としてホイールが重くなる。横方向荷重に関しては、中空キャビティ20によって生成された封入箱セクションが、垂直方向荷重抵抗性について上述したものと類似の利点を提供するが、リム4を通るファスナ16のラグパターンに接続されたリム4に起因して、このセクションは撓みに抵抗する。単一の厚いリムではなく、ロードホイールの幅方向に離間した2つの薄いリムが横方向荷重に抵抗する。これは、横方向剛性に優れた軽量のホイールをもたらす。本発明のロードホイール2は、複数の構成要素から製造することができ、これらの構成要素は、類似の断面形状を達成するために鉄合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金、プラスチック、繊維強化複合材料、アルミニウム金属母材複合材料、及びこれらの混合物を含む材料で作ることができる。
【0042】
本発明の開示の別の例では、締結される代わりに、2つのリム4、6は、溶接、圧入、接着剤、又は類似の接合方法によって恒久的に接合されるものとすることができ、その結果、シングルピースロードホイール構成をもたらす。この構成により、取り扱い及び保守点検する構成要素が少なくなり、すなわち、摩耗リング18(これは交換可能である)及びエラストマーパッド22(これは再ゴム引きによって修復可能である)だけになる。リム4、6が恒久的に接合されず、外部要素から密封されていない場合に、中空キャビティ20は、結露による湿気の蓄積、又は渡河事象中に水、砂利、沈泥、泥、及び他の要素の侵入を受けやすくなる可能性がある。この場合に、ロードホイール2の中心位置11(例えば、ラグパターンのすぐ外側)と半径方向外周部13との両方に位置する密封特徴部を使用して、組み立て中に中空キャビティ20を密封することができる。一例では、潜在的な密封特徴部は、リム4、6間の周方向インタフェースに沿って位置する溝内に位置付けられたゴム製Oリング、又はゴム、詰め物状の密封化合物、シリコーンシーラントから構成されるガスケット、又は内部キャビティ20を環境汚染から遮断することを意図した類似の材料を含むことができる。別の例では、
図10及び11に示すように、中空キャビティ20からのあらゆる水、液体、又はデブリの排出を可能にし、中空キャビティ20内の残留液体を蒸発させるために、通気孔又は一連の通気孔、スロット、溝、又はノッチ15をロードホイール2内に定めることができる。
【0043】
リム4、6の滑らかな外面は、デブリを破砕する輪郭を提供し、それにより、リム4、6の外面に存在する凹部又はキャビティによって典型的に引き起こされるデブリの捕捉が回避される。ロードホイール2に捕捉されたデブリは、経時的に蓄積される可能性があり、それによってホイール重量を増加させ、ロードホイール2の不均衡及び振動に寄与するので、これは本発明のロードホイール2の有利な特徴である。ラグファスナと摩耗リングファスナ16を組み合わせて使用することにより、リム4、6を接合するための追加のファスナに対する必要性を低減し、ロードホイール2の構成要素の総数が減る。しかし、ラグ及び摩耗リングのファスナ16とは別に、ラグパターンに隣接して、外周部付近に、又は両方の位置に、リム4、6を接合するためにのみ使用されるファスナの追加の組を設けることができるということも考えられている。同じく、これらのファスナの代わりに、リベット、圧入スタッド及びナット、ブラインドボルト、又はネジを含む他のタイプのファスナを使用することができることも考えられている。
【0044】
摩耗リング18は、取り外し可能な硬化スチール構成要素とすることができるが、これに代えて、摩耗及び腐食に抵抗することが意図された他の材料で部分的に又は完全に構成することができる。これらの材料は、金属母材複合材料(MMC)、セラミック、及び他の金属合金を含むことができるがこれらに限定されない従来の金属合金と比較して性能を改善する及び/又は長持ちさせために、摩耗リング18の外面に面コーティングを付加することができる。これらの面コーティングは、金属材料、炭化物、セラミック酸化物、又はこれらの材料の組合せで構成することができる。これに代えて、摩耗リング構成要素を必要とすることなく、耐摩耗性材料の層をホイール面に組み込むことができる。この特徴は、耐摩耗層をホイールのアルミニウムの上に直接接着することで達成することができる。この面コーティングの製造方法は、溶射工程、指向性エネルギ堆積法、又は粉末又はワイヤの原料を下にある既存材料に融合又は結合させる類似の積層造形工程を含む。
【0045】
過度の摩耗又は損傷による摩耗リング18の交換は、ロードホイール2の外周部を位置合わせ面によって一緒に誘導される第2のリム6から第1のリム4を必ずしも取り外す必要はない。摩耗リング18だけが交換される間、リムピース4、6は定められた位置に留まることができる。摩耗リング18は、連続したシングルピース構成とすることができ、又は2又は3以上のセグメントに分割され、第1及び第2のリム4、6を接合するのに使用される同じ組の摩耗リングファスナ16で固定される場合がある。セグメント化された摩耗リング構成の場合に、ファスナパターンは均等に配置されるか又はリム6からの分離に対する抵抗力を高めるためにファスナ16の一部が各セグメントの端部に近づくように再分配される場合がある。
図1に示すように、連続した摩耗リング設計では、摩耗リング18の主要摩耗面よりも小さいボルト円上に貫通ボルト16を使用する。この摩耗リング構成は、中空キャビティ20内のリム4、6の間に位置決めされたスペーサ24を利用してリム4、6を適切に締め付け、リム4、6のいずれかを過度に押し潰す又は変形させることなくファスナ16に予張力を発生させる。スペーサ24は、弛緩部品の量を最小限にし、摩耗リングファスナ16の組立を容易にする位置合わせを提供するために、締まり嵌めによって内側リム4に予め組み込まれる。
図12及び13に示す別の例では、一体型スペーサ25を外側リム6の構造特徴部として製造することができる。一体型スペーサ25は、別々に製造されるが追加の組立を必要とするスペーサ24と同様に機能することになる。同じく、摩耗リング18は、ロードホイール2内の弛緩部品の量を最小限にし、リム4、6間のよりロバストなボルト接合を提供するために締まり嵌めによって予め組み込まれたネジ切りインサートを含むことができる。
【0046】
図4及び5に示すように、リム4、6は、ロードホイール2の保守点検又は使用中にファスナ16が故障した又は緩んだ場合に第1のリム4を第2のリム6に対して保持するために、各リム4、6の外周部で機械的保持手段として機能する逆ダブテール形状で互いに接続することができる。一例では、内側リム4は、その外周から延びるダブテールタブ26又は複数のタブを含むことができるのに対して、外側リム6は、内側リム4のダブテールタブ26を受け入れるように構成されたダブテール凹部28又は複数の凹部をその外周に定める。リム4、6の組立は、内側リム4を外側リム6の中心に置き、内側リム4上の合致するタブ26の組を外側リム6内に定められた凹部28に位置合わせすることを必要とする。位置合わせした状態で、リム4、6は、互いに組み立てられ、次に、叩かれて摩耗リングファスナパターンを位置合わせしてファスナ16を取り付けることができる。ロードホイール2の使用中に摩耗リングファスナ16が故障した場合に、ファスナ16は、リム4、6間の相対的な回転を防止し、ダブテール接続は、ロードホイール2の外周部付近におけるリム4、6の横方向分離を防止する。リム6を他方のリム4から取り外すために、摩耗リングファスナ16を取り外し、凹部28がタブ26に位置合わせするまでリム4、6を叩くことができる。
【0047】
ロードホイール2は、外側リム6の外側放射状縁部から延びるフランジ30上にエラストマーパッド22を接着することができ、フランジ30がL字形の断面を形成するのに対して、内側リム4は、ほぼ円錐形の断面を形成する。
図6~9に示す本発明の開示の別の例では、エラストマーパッド22は、内側リム4’の上に接着することができる。内側リム4’は、エラストマーパッド22を支持する面を形成するために内側リム4’の外側放射状縁部から延びるフランジ30’を含むことができる。ロードホイール2’に対してこの構成を使用する場合に、内側リム4’上の突出したボスと共に、より大きいボルト円上で凹型のブラインドファスナを使用してロードホイール2’の中心ガイドとの接触を回避することができる。ブラインドファスナは、内側リム4’上の突出部に取り付けられる。同じく、ロードホイール2’は、内側リム4’の反対側にナットを有する貫通ボルトを使用することができるように考えられている。同じく、摩耗リング18’の背面にあるボスを使用して摩耗リング18’内にファスナを後退させることを回避するために、ロードホイール2’は、より小さいボルト円上にスペーサを有する貫通ボルト及びナットを使用することができるように考えられている。
【0048】
本発明の開示の追加の態様は、各リム4、6の平坦なディスク領域を構造的に増強するための内部特徴部を含むことに関する。一例では、
図14及び15に示すように、外力の結果としての過剰な撓みを防止することで平坦なディスクセクションを強固にするために、内部特徴部27は、個別に又は集合的にトラス構造に配置されたリブ、支柱、又はあらゆる類似の構成要素とすることができる。
図14及び15は、内側リム4上の構造的増強を示すが、当業者は、同じか又は類似の構造的増強を同じか又は類似の位置及び配置で外側リム6上に設けることができることを理解するであろう。内部特徴部27は、鍛造、鋳造、又は機械加工により、リム4、6の一体型特徴部として製造することができる。内部特徴部27の幾何学的構成は異なっていても、最終的に、リム4、6の平坦なディスクセクションを強化するという同一機能を提供することになる。補剛特徴部を内部キャビティ上に設置して外部へのデブリ脱落を促進することが理想的であるが、補剛特徴部は、一方の側又は両側に設置することができ、類似の利点をもたらす。
図17に示すように、無限軌道車50は、第1のロードホイールと第2のロードホイールを含むことができ、この場合に、第1のロードホイールが第2のロードホイールに接続され、ロードホイール間に凹部領域を形成する。凹部領域は、ロードホイールの構成及び寸法によって生成される場合があり、かつ無限軌道車の軌道上のガイドを受け入れるように構成かつ寸法決めされる。一例では、第1のロードホイールに取り付けられた第1の摩耗リングと、第2のロードホイールに取り付けられた第2の摩耗リングとは、ロードホイールを製造するのに使用される材料よりも大きい耐摩耗性を有する材料で作られる。
【0049】
ロードホイールのいくつかの態様を添付図面に示して上記に詳述したが、他の態様は、当業者に明らかであり、本発明の開示の範囲及び精神から逸脱することなく当業者によって容易に作られるであろう。従って、以上の説明は、限定ではなく例示であることを意図している。上記に説明した本発明は、添付の特許請求の範囲によって定められ、特許請求の範囲の意味に属するかつ同等性の範囲に入る本発明に対する全ての変更は、それらの範囲に包含されるものとする。
【符号の説明】
【0050】
2 ロードホイール
4 内側リム
18 摩耗リング
20 中空キャビティ
22 エラストマーパッド