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特許7369345金属フォームのための成形プロセス、装置、及び製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-18
(45)【発行日】2023-10-26
(54)【発明の名称】金属フォームのための成形プロセス、装置、及び製品
(51)【国際特許分類】
   B22D 19/00 20060101AFI20231019BHJP
   C22C 1/08 20060101ALI20231019BHJP
   B30B 1/26 20060101ALI20231019BHJP
   B30B 1/40 20060101ALI20231019BHJP
   B22D 17/24 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
B22D19/00 W
C22C1/08 Z
B30B1/26 C
B30B1/40
B22D19/00 P
B22D19/00 Z
B22D17/24 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020538056
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 IB2018059464
(87)【国際公開番号】W WO2019106599
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-11-10
(31)【優先権主張番号】15/825,408
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518175625
【氏名又は名称】フォルテ インターナショナル,スンディリアン ブルハド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ファーカー,ジェームズ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】マクブライド,ダリル ジー.
【審査官】池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-153268(JP,A)
【文献】特表2002-542035(JP,A)
【文献】特開2016-007755(JP,A)
【文献】特開2003-170467(JP,A)
【文献】特開2005-161543(JP,A)
【文献】特開2006-142622(JP,A)
【文献】特開2005-166374(JP,A)
【文献】特表2004-525806(JP,A)
【文献】実開昭60-056518(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22D 19/00-19/16
B29C 45/14
B29C 45/16
B29C 33/00-33/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性金属フォームの圧縮されていない装入物を、第1のツールに配置されたキャビティ内に配置するステップであって、前記第1のツールは、圧縮モールド装置の第1の部分の上に位置する、配置するステップと;
前記圧縮モールド装置の前記第1の部分を、前記導電性金属フォームの圧縮されていない装入物を圧縮し、導電性金属フォームの圧縮された装入物を生成するように、前記圧縮モールド装置の第2の部分に向けて並進移動させるステップと;
前記導電性金属フォームの圧縮された装入物の周囲及び同装入物を通ってオーバーモールディング材料でオーバーモールディングするステップと;
を含み、
前記第1のツールは、カム作動ピストンに支持され、前記導電性金属フォームの圧縮されていない装入物は、前記ピストンの終端部に作られた前記キャビティの上に載る、
方法。
【請求項2】
前記オーバーモールディング材料を、前記導電性金属フォームの圧縮された装入物の周囲に及びそれを通って流すステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記導電性金属フォームの圧縮された装入物は、キャピラリー効果を提供して前記オーバーモールディング材料を引き込む経路を保持する導電性金属フォームの部分的に圧縮された装入物を生成するように、前記並進移動のステップの間に部分的に圧縮されるだけである、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記導電性金属フォームの圧縮された装入物は、全ての流体及びガスが排出された導電性金属フォームの完全に圧縮された装入物を生成するように、前記並進移動のステップの間に完全に圧縮される、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記圧縮モールド装置の前記第1の部分及び前記第2の部分のいずれかが、前記導電性金属フォームの圧縮された装入物に特徴部を生成する突起を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
圧縮モールド装置の第1の部分に位置する第1のツールであって、導電性金属フォームの装入物を受けるキャビティを有し、前記第1のツールは、カム作動ピストンに支持され、前記導電性金属フォームの装入物は、前記ピストンの終端部に作られた前記キャビティの上に載る、第1のツールと;
前記圧縮モールド装置の前記第1のツールと相互作用するように構成される前記圧縮モールド装置の第2の部分と;
前記圧縮モールド装置の前記第2の部分を、前記圧縮モールド装置の前記第1のツールと前記第2の部分との間に前記導電性金属フォームの装入物を捕えて圧縮する空間が形成されるように、前記圧縮モールド装置の前記第1の部分に向かって並進移動させる手段と;
前記導電性金属フォームの周囲及びそれを通ってオーバーモールド製品に一体化するオーバーモールディング材料で前記空間を埋める手段と;を有する、
システム。
【請求項7】
前記ピストンの前記終端部は、複数のピンチピンを有し、前記導電性金属フォームの圧縮されていない挿入物は、前記複数のピンチピン上に支持される、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記圧縮モールド装置の前記第2の部分は、前記ピストンの前記複数のピンチピンと整列する第2の複数のピンチピンを有する、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記圧縮モールド装置の前記第1の部分は、前記導電性金属フォームの圧縮された挿入物の1つの表面の少なくとも一部の上に材料をオーバーモールディングすることを防ぐ遮断窓を有し、前記導電性金属フォームの圧縮された挿入物の露出される表面が少なくとも1つのヒートシンクと相互作用することを可能にする、
請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記圧縮モールド装置の前記第2の部分を前記圧縮モールド装置の前記第1の部分に並進移動させる前記手段は、上に前記第1のツールが配置される前記ピストンに対して垂直な関係で配置されるカムを有する、
請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記カムは、前記第1のツールを上方に駆動する第1のツールウェッジと協働するカムウェッジを有する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
導電性金属フォームインゴットの装入物を、第1のツールのモールドキャビティ内に配置するステップであって、前記第1のツールは、圧縮モールド装置の第1の部分の上に位置し、カム作動ピストンに支持され、さらに前記モールドキャビティは、前記ピストンの終端部に作られた複数のピンチピンを有する下面によって画定される、配置するステップと;
前記圧縮モールド装置の前記第1の部分を前記圧縮モールド装置の第2の部分の中に並進移動させるステップであって、前記第2の部分は、前記複数のピンチピンと整列する第2の複数のピンチピンを有し、前記第2の複数のピンチピン及び前記複数のピンチピンは、前記導電性金属フォームインゴットの装入物を浮かせる、並進移動させるステップと;
前記導電性金属フォームインゴットの装入物を浮かせることによって生成される空間にオーバーモールディング材料を導入するステップであって、前記オーバーモールディング材料は、前記導電性金属フォームインゴットの装入物にしみ込む、導入するステップと;を含む、
方法。
【請求項13】
前記オーバーモールディング材料を導入するステップにおいて、前記圧縮モールド装置内にバキュームを作るステップをさらに含む、
請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本非仮出願は、2015年10月6日に出願された米国特許出願第14/876,733号、2015年11月20日に出願された米国特許出願第14/947,951号、及び2016年2月5日に出願された米国特許出願第15/017,578号に関連し、これらのすべては、すべての目的のために、参照により、それらに引用された全ての参照文献及び付録を含め、その全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、概して、金属フォーム(metallic foams)を組み込む成形プロセスに関し、より詳細には、限定されるものではないが、金属フォームを製品に組み込むための装置及び方法に関する。これらの方法は、異なる程度に金属フォームを圧縮することを含み得る。また、オーバーモールドされた(overmolded)製品を生成するために金属フォームのオーバーモールディング(overmolding)を可能にする方法及び装置も提供される。
【発明の概要】
【0003】
本技術の実施形態は:導電性金属フォームの圧縮されていない装入物(charge)を、第1のツールに配置されたキャビティ内に配置するステップであって、第1のツールは、圧縮モールド装置(compression mold apparatus)の第1の部分の上に位置する、配置するステップと;圧縮モールド装置の第1の部分を、導電性金属フォームの圧縮されていない装入物を圧縮し、導電性金属フォームの圧縮された装入物を生成するように、圧縮モールド装置の第2の部分に向けて並進移動させるステップと;導電性金属フォームの圧縮された装入物の周囲及び同装入物を通ってオーバーモールディング材料でオーバーモールディングするステップと;を含む方法を含む。
【0004】
本技術の他の実施形態は:圧縮モールド装置の第1の部分に位置する第1のツールであって、導電性金属フォームの装入物を受ける、第1のツールと;圧縮モールド装置の第1のツールと相互作用する(interface with)ように構成される圧縮モールド装置の第2の部分と;圧縮モールド装置の第1の部分を、圧縮モールド装置の第1のツールと第2の部分との間に空間が形成されるような方法で圧縮モールド装置の第1の部分と第2の部分との間に導電性金属フォームの装入物を捕えるように、圧縮モールド装置の第2の部分に向かって並進移動させる手段と;空間を、導電性金属フォームをオーバーモールドされた製品に一体化するオーバーモールディング材料で埋める手段と;を有するシステムを含む。
【0005】
本技術のいくつかの実施形態は:導電性金属フォームの装入物を、コアツール(core tool)のモールドキャビティ内に配置するステップであって、コアツールは、圧縮モールド装置の第1の部分上に位置し、さらにモールドキャビティは、複数のピンチピン(pinch pins)を有する下面によって画定される、配置するステップと;圧縮モールド装置の下部を、圧縮モールド装置の第2の部分の中に並進移動させるステップであって、第2の部分は、複数のピンチピンと整列する第2の複数のピンチピンを有し、第2の複数のピンチピン及び複数のピンチピンは、導電性金属の装入物を浮かせる(suspend)、並進移動させるステップと;導電性金属の装入物を浮かせること(suspension)によって生成される空間にオーバーモールディング材料を導入するステップであって、オーバーモールディング材料は、導電性金属フォームの装入物にしみ込む(saturates)、導入するステップと;を含む方法を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示に従って構成された例示的な装置の上からの斜視図である。
図2図1の装置の側断面図である。
図3】装置の下部及び上部が装入物を圧縮する図1の装置の側面断面図である。
図4】装入物のオーバーモールディングを示す。
図5】圧縮された装入物が一体化された例示的なオーバーモールド製品の上からの図である。
図6図5の線A-Aの周りに取られた例示的なオーバーモールド製品の断面図である。
図7】装入物又はインゴットを固定するためにピンチピンを利用する別の例示的な装置の側面断面図である。
図8】装置内の装入物又はインゴットのオーバーモールディングの側面断面図である。
図9】装入物が一体化された例示的なオーバーモールド製品の上からの図である。
図10図9の線B-Bの周りに取られた例示的なオーバーモールド製品の断面図である。
図11】ピストンが1つ又は複数の特徴部を有する別の例示的な装置のピストンの断面図である。
図12図11のピストンによって転写された特徴部を有する装入物を持つ例示的なオーバーモールド製品の斜視図である。
図13】導電性金属フォーム装入物を圧縮し、それをオーバーモールディング材料でオーバーモールディングする方法のフローチャートである。
図14】ピンチピンを用いて導電性金属フォーム装入物又はインゴットを固定し、それをオーバーモールディング材料でオーバーモールディングするための方法のフローチャートである。
図15】ヒートシンクなどの他の製品を受けることができる又はそれと相互作用することができる、オーバーモールド製品を生成するために利用されるゲートを有する別の例示的な装置を集合的に示す。
図16】ヒートシンクなどの他の製品を受けることができる又はそれと相互作用することができる、オーバーモールド製品を生成するために利用されるゲートを有する別の例示的な装置を集合的に示す。
図17】ヒートシンクなどの他の製品を受けることができる又はそれと相互作用することができる、オーバーモールド製品を生成するために利用されるゲートを有する別の例示的な装置を集合的に示す。
図18】本開示に従って構成された別の例示的なデュアルピストン装置を示す。
図19】本開示に従って構成された、スプリングピンを持つ別の例示的なデュアルピストン装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
一般的に説明されているように、本開示は、金属フォームを成形プロセスに組み込むための装置及び方法の例示の実施形態の説明を含む。例えば、圧縮されていない導電性金属フォームを成形プレスに入れることができる。成形プレスは、導電性金属フォームを1つ又は複数の圧縮状態に圧縮するために、所定量の圧力を加える。次いで、この圧縮された導電性金属フォームをダイカスト部品又は製品に組み込むことができる。いくつかの実施形態では、圧縮されていない及び/又は圧縮された導電性金属フォームを、オーバーモールディング材料でオーバーモールディングすることによってダイキャスト部品に組み込むことができる。
【0008】
油圧プレスを使用することに加えて、当業者に知られているスタンピングなどの他の方法もまた、本開示に従って使用することが企図される。
【0009】
いくつかの実施形態では、本開示の装置は、導電性金属フォームのエッジが封鎖されるような方法で導電性金属フォームの装入物又はインゴットをモールドツール(mold tool)のモールドキャビティ(mold cavity)内に機械的に保持するように構成される。すなわち、装入物は、コアツール内に形成されたモールドキャビティ内に配置することができる。
【0010】
プレス装置の油圧力は、装入物の外周の周囲にシールを形成するために使用される。充填剤又はオーバーモールディング材料が、導電性金属フォームに結合するモールド装置に流入される。過剰な導電性金属フォーム(オーバーモールディング材料及び/又はフィラーに埋め込まれる)は、オーバーモールディング作業後に、オーバーモールディングされた部品の外側の周囲でトリミングされることができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、導電性金属フォームは、導電性金属フォームがモールドキャビティの内側又は外側に押し込まれること確実にするように、ピンチピンを用いてモールドキャビティ内の所定の位置に機械的に保持される。導電性金属フォームは、成形作業中、モールドキャビティ内部の適切な位置に留まるように、これらのピンチピン内に挟まれる。導電性金属フォームは、オーバーモールディング材料で包まれる。
【0012】
様々な実施形態では、モールドキャビティを有するモールド装置はまた、フォームのいずれかの側又はフォームの両側に成形材料のない領域を同時に形成する遮断窓(shut off windows)を含むことができる。これらの窓は、成形作業後に導電性金属フォームの両側にヒートシンクを追加するために使用することができる。
【0013】
1つ又は複数の実施形態では、導電性金属フォームは、それがモールドキャビティ内に配置される前に膨張又は収縮を可能にするように予備形成される(pre-formed)。多少の膨張が残ると、成形プロセスからの圧力は、モールドキャビティ内に固定されるフォームをさらに圧縮する。
【0014】
様々な実施形態では、モールドキャビティ内部に配置されるスライドが、オーバーモールディングゲートの近くの導電性金属フォームの領域を予備形成することができるので、これらの領域は、最初に材料を一方又は他方に強制的に充填することができる。
【0015】
様々な実施形態では、ホットランナーシステムがダイキャスト製品に使用されて、モールドキャビティの裏側から充填し、導電性フォームをコア側又はキャビティ側のいずれかに強制的に送る。
【0016】
1つ又は複数の実施形態では、例示的なモールド装置は、導電性フォームの2つの層を同時に分離しかつ押し入れる(force)ことができるモールドキャビティの中央に近接するゲートを有し、一方の層は、モールドの外側キャビティ側に押し入れられ、もう一方の導電性層は、モールドキャビティのコア側に押し入れられ、ダイキャスト材料は、2つの導電性フォーム層の間の層である。
【0017】
モールドキャビティ内で導電性金属フォームを使用する一つの利点は、導電性金属フォームが膨張及び収縮することができ、モールディング作業後に平らな全体的な部品を可能にすることである。
【0018】
様々な実施形態では、導電性金属フォームは、製品内に導電性金属フォームに結合又はそれを包むオーバーモールディング材料でオーバーモールドされる。いくつかの実施形態では、オーバーモールディングは、ダイカスト製品を生成する。
【0019】
いくつかの実施形態では、導電性金属フォームを腐食から保護するために、導電性金属フォームは、オーバーモールディングの前に(例えば、ニッケルで)めっきされることができる。
【0020】
1つ又は複数の実施形態では、本開示は、その後超音波溶接を用いて一緒にシールすることができる部品を製造するために、プラスチック注入プロセスに導電性金属フォームを挿入することを可能にする。すなわち、導電性金属フォームは、プラスチック又はポリマー材料でオーバーモールディングされることができる。
【0021】
本技術のこれら及び他の利点を、集合的な図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本開示に従って構成された例示的な装置100の上からの図である。概して、装置100は、第1の部分102(下部とも呼ばれる)及び第2の部分104(上部又は第2のツールとも呼ばれる)を有する油(液)圧プレス又は圧縮モールド装置である。圧縮するとき、第1の部分102は、第2の部分104に対して又はその逆に並進移動することができる。いくつかの実施形態では、第1の部分102及び第2の部分104の両方の部分(又は全て)は、圧縮動作を行うときに並進移動する。
【0023】
いくつかの実施形態では、コアツール106(第1のツールとも呼ばれる)が、圧縮モールド装置の下部102の上に位置する。コアツール106は、第1の部分102のピストン110の終端部(terminal end)を囲む外側の囲い(outer encasement)108を有する。この囲いは、概して、導電性フォームを受け入れるモールドキャビティを画定する。
【0024】
コアツールは、任意の所望の形状を有することができるが、図2に示すように、コアツール106は、第1の垂直側壁112及び第2の垂直側壁114を含むことができる。これらの側壁は、ピストン110の前面115及び後面117を囲む。図2の図は断面図であることが理解されるであろう。ピストン110の左表面及び右表面を囲むさらなる垂直側壁は、この図では示されていないが、概して図1に図示されている。それにもかかわらず、第1の垂直側壁112、第2の垂直側壁114、第3の側壁116、及びコアツール106の第4の側壁118は、図1に最も良く示すように、協働してモールドキャビティ120を形成する。このモールドキャビティ120は、中に導電性金属フォームで作られた装入物122を受ける。この実施形態では、導電性金属フォームは、モールドキャビティ120のサイズ及び形状にほぼ対応するサイズ及び形状を有するインゴットである。
【0025】
いくつかの実施形態では、コアツール106の外側の囲い108の終端部は、オーバーモールディング材料の一部を受け入れるように成形される。例えば、外側の囲い108は、以下により詳細に説明するように、オーバーモールディング材料が装置100内に流入するときに、オーバーモールディング材料を充填する凹部108A及び108Bを含む。
【0026】
コアツール106の全体が図1に示されており、これは、結果としてダイカスト部品を形成する雄型ツーリング表面111である。外側の囲い108は、雄型ツーリング表面111の一部である。対応する雌型ツーリング表面113は、第2の部分104の下面に見出される(図3参照)。
【0027】
確かに、図2に示すように、第1の部分102はまた、導電性金属フォームの圧縮されていない装入物を導電性金属フォームの圧縮された装入物に圧縮するように、圧縮モールド装置の下部を圧縮モールド装置の上部に並進移動させる手段を含む。いくつかの実施形態では、この手段は、コアツール106のピストン110に対して垂直な関係で配置されたカム124を含む。概して、ピストンはカム作動ピストンである。カム124は、ピストン110のコアツールウェッジ(core tool wedge)128と協働して、コアツール106のピストン110を外側の囲い108を通って上方に駆動するカムウェッジ(cam wedge)126を有する。
【0028】
いくつかの実施形態では、ピストン110の並進移動は、装置100の第2の部分104の下方への並進移動に続いて、又はそれとともに行われる。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、図3のように、装置100の第2の部分104は、装入物122上に下降するように構成される上部モールドキャビティ130を有する。上部モールドキャビティ130は、上部モールドキャビティ130の内面と外側の囲い108の外面との間に空間又はギャップ132が存在することを確実にするように成形される。この空間又はギャップ132は、オーバーモールディング材料を受け入れる。
【0030】
いくつかの実施形態では、上部モールドキャビティ130は、装入物122の上面に接触し、一方、装入物122の下面は、ピストン110の上面に接触する。
【0031】
動作において、カム124は、例えば、油圧プレス(図示せず)によって、水平方向に並進移動される。カム124の横方向の動きは、カムウェッジ126を、コアツールウェッジ128に対してスライドさせる。カムウェッジ126とコアツールウェッジ128との間の相対角度は、カム124が横方向に移動されるときにピストン110を上方に駆動させる。すなわち、カム124が横方向に移動されると、ピストン110のコアツールウェッジ128は、カムウェッジ126の角度付き表面に沿って上方に並進移動する。この相対的な並進移動は、図2及び図4にまとめて示されている。
【0032】
ピストン110のこの垂直の並進移動は、装入物122を圧縮する。すなわち、導電性金属フォームの圧縮されていない装入物は、導電性金属フォームの圧縮された装入物に変換される。圧縮の相対的な度合いは、異なる材料特性を有する生成物を生成する。例えば、いくつかの実施形態では、導電性金属フォームの圧縮された装入物は、装置100の並進移動中に部分的に圧縮されるだけであり、これにより、キャピラリー効果を提供してオーバーモールディング材料を引き込む経路を保持する導電性金属フォームの部分的に圧縮された装入物が生成される。他の実施形態では、導電性金属フォームの圧縮された装入物は、装置100の並進移動中に完全に圧縮され、これにより、空気などの全ての流体が排出された導電性金属フォームの完全に圧縮された装入物を生成する。従って、導電性金属フォームの得られた圧縮された装入物の厚さを選択的に選択することができる。導電性金属フォームの装入物を圧縮するために必要な力は、導電性金属フォームを生成するために使用される金属又は合金の多孔性(porosity)及びモジュラス(modulus)などの導電性金属フォームの材料特性に基づく。使用することができる金属又は合金の非限定的な例としては、銅、グラフェン(graphene)、グラフェン(graphane)、又は他の類似の材料又は材料の組み合わせが挙げられ、これらは、それらの前に本開示によって当業者に知られるであろう。導電性金属フォームを作製するための例示的な方法は、同時係属中の出願、すなわち、2015年10月6日に出願された米国特許出願第14/876,733号、2015年11月20日に出願された米国特許出願第14/947,951号、及び2016年2月5日に出願された米国特許出願第15/017,578号に見出すことができる。
【0033】
導電性金属フォームの装入物が所望の厚さに圧縮されると、図3に示すように、第2の部分104のポート134を通ってオーバーモールディング材料を注入することができる。任意の望ましいオーバーモールディング材料、例えば液体金属及び/又は合金、ならびにプラスチック又はポリマーなどの他の流体製品を利用することができる。確かに、任意の流体材料が、オーバーモールディング材料として使用されることができる。オーバーモールディング材料は、チャンネル136を通って空間又はギャップ132に導かれる。この実施形態では、装入物122はまだ圧縮されているので、空間又はギャップ132は2つのセクション132A及び132Bに分割され、装入物122はそれらの間を埋める(bridging)。装入物122が圧縮されていないとき又は部分的にしか圧縮されていないとき、オーバーモールディング材料は、装入物122の多孔質構造を通ってセクション132Aからセクション132Bに流入する。
【0034】
また、オーバーモールディング材料は、凹部108A及び108Bによって規定される垂直空間を満たすことができる。これは、その中に一体化された装入物122を含むダイカスト製品を生成する。
【0035】
ダイカスト製品のオーバーモールディング材料138を図4に示す。一体化された装入物122を有する完全なダイカスト製品140もまた、装置100から取り外されて図5に示されている。この例では、ダイカスト本体は、銅導電性フォームを含む装入物122の上を流れる亜鉛から作られる。図6は、一体化された装入物122を示す線A-Aで取られた、図5の製品140の断面図である。
【0036】
具体的に成形された製品140が示されているが、上に提供された開示は、任意の形状及び/又はサイズのダイキャスト及びオーバーモールド製品を作製するために利用することができる。
【0037】
図7~10は、ピンチピンを利用する別の例示的なモールディング装置200を集合的に示す。導電性金属フォームの装入物を圧縮する代わりに、導電性金属フォームインゴット202(圧縮されていない又は圧縮のいずれか)を、コアツール206(雄型ツーリング表面を持つ)のモールドキャビティ204内に配置することができる。モールドキャビティ204は、コアツール206内に形成された開口207によって画定される。
【0038】
このコアツール206は、上述の装置100のピストン110と同様のピストン210上に配置することができる。実際、装置100の並進移動部分は、カム及びピストンなど、図7~10の装置200と共に利用することができる。モールドキャビティを画定する開口207は、図1~9に示すものと同様であるが、図7は、コアツール206の開口内で上方に並進移動したピストン210を示しているので、開口は見えない。
【0039】
インゴット202は、装置200の第1の部分212のピストン210の終端部に配置されたピンチピン208などのピンチピンのセットの間に固定される。装置200の第2の部分216のピンチピン214などの一組のピンチピンが上部ツールから伸びる。インゴット202は、図8に示すように、オーバーモールディング材料217でオーバーモールディング中、ピンチピンの間にしっかりと保持されたままである。
【0040】
1つ又は複数の実施形態では、装置200の第1又は上部の複数のピンチピンは、ピストン210など、装置200の第1又は下部の複数のピンチピンと整列する。
【0041】
得られたオーバーモールド製品218が図9に示されている。オーバーモールド製品218の外面220は、オーバーモールド製品218が装置200から取り外され、ピンチピンが後退したときに生成される開口222などの開口を有する。これらの開口は、導電性のための経路を作り出すことができる。例えば、対応する突起を有するコーティング又は電気部品を、オーバーモールド製品218の外面220上に配置し、開口内に流し込むか、ロールボンドするか、又は圧縮することができる。一実施形態では、電気部品は、導電性電気パッドを含むことができる。
【0042】
図10は、図9の線B-Bに沿って取られたオーバーモールド製品218の断面図である。インゴット202は、インゴット202の上下のオーバーモールディング材料217の領域の間に浮かされている(suspended)。
【0043】
図11及び12は、1つ又は複数の特徴部を有する圧縮された導電性金属フォームを生成するために使用することができるピストン300の別の例示的な実施形態をまとめて示す。この実施形態では、ピストン300は、突起などの特徴部304を有する。ピストン300が上部ツーリング部材に対して導電性金属フォームの装入物306を圧縮するとき(上述の装置の種々の第2の部分を参照)、特徴部304は装入物306に転写される(transferred)。図12のように、装入物306は、転写された特徴部308を有する。
【0044】
これにより、得られる圧縮された導電性金属フォーム中に異なる密度の領域が生じる。すなわち、ピストン内の特徴部の存在のためにより圧縮される領域は、それほど圧縮されない周囲の領域よりも大きい密度を有する。これは、得られた導電性金属フォームの一部が完全に圧縮されることを可能にし、一方、他の部分は全く圧縮されないか又は部分的に圧縮されるにすぎない。
【0045】
図13は、本開示の方法の例示的なフローチャートを示す。いくつかの実施形態では、本方法は、導電性金属フォームの圧縮されていない装入物を、コアツール上に配置されたキャビティ内に配置するステップ1302を含む。確かに、コアツールは、カムによって駆動されるピストンなどの圧縮モールド装置の下部に位置する。導電性金属フォームは、任意の適切な材料から製造することができる。
【0046】
次に、本方法は、導電性金属フォームの圧縮されていない装入物を圧縮して導電性金属フォームの圧縮された装入物を生成するように、圧縮モールド装置の下部を圧縮モールド装置の上部に向かって並進移動させるステップ1304を含む。
【0047】
様々な実施形態では、圧縮モールド装置の下部と上部との間に空間が維持される。いくつかの実施形態では、本方法は、オーバーモールディング材料で導電性金属フォームの圧縮された装入物の周囲及びそれを通ってオーバーモールディングするステップ1306を含む。これは、装置の上部と下部との間の空間にオーバーモールディング材料を注入すること(injecting)を含むことができる。確かに、装置の下部及び上部は、オーバーモールド製品(例えば、ダイキャスト製品)の外周形状/外形を規定する雄型及び雌型ツーリング表面を提供する。導電性金属フォームの圧縮された装入物は、いくつかの実施形態では、オーバーモールド製品の外面の一部を形成する。
【0048】
図14は、本開示の別の例示的な方法である。この方法は、導電性金属フォームの装入物をコアツールのモールドキャビティ内に配置するステップ1402を含む。上述したように、コアツールは、圧縮モールド装置の第1の部分上に位置する。また、モールドキャビティは、いくつかの実施形態では、複数のピンチピンを有するピストンの下面によって画定される。ピンチピンは、第1の部分のピストンから延びる。コアツール内の開口の輪郭を形成する側壁は、モールドキャビティをさらに画定する。
【0049】
次に、本方法は、圧縮モールド装置の下部を圧縮モールド装置の第2の部分又は上部に向かって並進移動させるステップ1404を含む。確かに、装置の第2の部分は、ピストンの複数のピンチピンと整列する第2の複数のピンチピンを有する。第2の複数のピンチピン及びピストンの複数のピンチピンは、導電性金属の装入物を浮かせる(suspend)ことが理解されるであろう。したがって、本方法は、圧縮モールド装置の下部と上部のピンチピンの間で導電性金属フォームを圧縮するステップ1406を含む。
【0050】
次に、本方法は、導電性金属の装入物の浮遊によって生成される空間にオーバーモールディング材料を導入するステップ1408を含む。確かに、いくつかの例では、オーバーモールディング材料は導電性金属フォームの装入物にしみ込む。
【0051】
1つ又は複数の実施形態では、本方法は、オーバーモールディングプロセスの間に、オーバーモールディング装置内にバキューム(vacuum)を引っ張る又は誘発することを含むことができる。
【0052】
図15は、遮断窓を有する別の例のオーバーモールディング装置1500である。いくつかの実施形態では、装置1500は、インゴット1510が圧縮されるキャビティ又は空間1508内に延びるノッチダウン領域1506を生成することによって形成される遮断窓1504を有する上部モールド部1502を有する。空間1508は、装置1500及びインゴット1510が圧縮状態にあるため、やや不明瞭である。図16は、装置の上部モールドキャビティ内のノッチダウン領域によって生成された凹部1514を有する、得られたオーバーモールド製品1512を示す。図17は、凹部1514に挿入されたヒートシンク1516を有する製品1512を示す。導電性金属フォーム1518が示されている。
【0053】
図18は、別の例示的な圧縮モールド装置1800を示す。この装置は、上部モールド部1804に関連する上部ピストン1802と、下部モールド部1808に関連する下部ピストン1806との両方を有する。上部及び下部ピストン1802及び1806の両方は、図2を参照して上述の実施形態に開示されているように、カムによって駆動される。従って、上部及び下部ピストン1802及び1806の両方は協働して、それらの間のインゴットを圧縮する。
【0054】
この実施形態では、ピストンが固定位置に保持されると、上部又は下部ピストンの1つを固定型部材(fixed form member)に置き換えることができる。
【0055】
図19は、さらに別の例示の圧縮モールド装置1900を示す。この実施形態では、装置1900は、上部モールド部1902と下部モールド部1904とを有する。様々な実施形態では、上部モールド部1902は、ホットスプルー又はホットランナーインジェクション(hot runner injection)射出によってモールドキャビティに供給し、オーバーモールディング材料がインゴット1910の後ろに流れ込むことを可能にし、オーバーモールディング材料を内側コア側に押し込むゲート1906を有する。いくつかの実施形態では、上部ピストン1912は、インゴット1910を(下部ピストン上のピンと共に)所定の位置に保持するピン1908などの、バネ作動ピンを有する。ばね式(spring loaded)ピンチピンは、オーバーモールディング材料がインゴット1910の材料をコア側面に押圧し、材料が凝固するまで、インゴット1910を所定の位置に保持する。確かに、オーバーモールディング材料は、インゴット1910のオーバーモールドに必要とされる圧力のために、装置100のキャビティ側に向けて下方に押し込まれる。インゴットが圧縮された後、上部ピストン1912は、オーバーモールディング材料を装置内及びインゴットの周囲に流す前にわずかに後退される。この構成は、オーバーモールディング材料が、インゴットをコアツール方向に向かって下向きに押し下げることを可能にする。
【0056】
特許請求の範囲に記載した機能要素に加え全ての手段又はステップの対応する構造、材料、行為等は、特許請求の範囲に具体的に記載される他の構成要素と組み合わせて当該機能を発揮する任意の構造、材料又は行為を含むことが意図される。本技術の説明は、例示及び説明の目的で提示されてきたが、開示された形態の本技術を網羅することを意図したものではなく、また本技術に限定することも意図しない。本技術の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者には多くの修正及びバリエーションが明らかであろう。例示的な実施形態は、本技術の原理及びその実用的用途を最もよく説明し、当業者が、考えられる特定の用途に適した種々の修正を施した種々の実施形態に関する本技術を理解することを可能にするために選択され、説明された。
【0057】
本技術の態様は、本技術の実施形態に係る方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して上述した。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、及びフローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現することができることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行する命令が、フローチャート及び/又はブロック図ブロックに指定された機能/行為を実行するための手段を生成するように、機械を製造することができる。
【0058】
以下の説明では、本発明を完全に理解するために、説明の目的であって限定はなく、特定の実施形態、手順、技術などの具体的な詳細が記載されている。しかし、本発明は、これらの特定の詳細から逸脱する他の実施形態において実施され得ることは、当業者に明らかであろう。
【0059】
本明細書中で「一実施形態」又は「実施形態」と言うのは、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。したがって、「一実施形態では」若しくは「実施形態では」又は「一実施形態に従って」(又は同様の意味を有する他のフレーズ)という語句は、本明細書中の様々な箇所で必ずしも同一の実施形態を参照しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造又は性質は1つ又は複数の実施形態では任意の適切な方法で組み合わせられ得る。さらに、本明細書における議論の文脈に応じて、単数形は、その複数形を含んでもよく、複数形は、その単数形を含んでもよい。同様に、ハイフンでつながれた用語(例えば、「オン-デマンド」)は、そのハイフンでつながれていないバージョン(例えば、「オンデマンド」)と時々交換可能に使用することができ、大文字の記入(例えば、「ソフトウェア(Software)」)は、その非大文字のバージョン(例えば、「ソフトウェア(software)」)と交換可能に使用することができ、複数の用語は、アポストロフィ(例えば、PE’s又はPEs)を伴って又は伴わずに示すことができ、イタリック体の用語(例えば、「N+1」)は、その非イタリック体のバージョン(例えば、「N+1」)と交換可能に使用することができる。そのような時折の交換可能な使用は、相互に矛盾するとみなしてはならない。
【0060】
また、いくつかの実施形態は、タスク又はタスクのセットを実行するための「手段」として説明することができる。本明細書では、「手段」は、プロセッサ、メモリ、カメラなどのI/Oデバイス、又はそれらの組み合わせなどの構造として表現することができることが理解されるであろう。あるいは、「手段」は、機能又は方法ステップを記述するアルゴリズムを含むことができ、さらに他の実施形態では、「手段」は、数式、散文(prose)、又はフローチャートもしくは信号図として表現される。
【0061】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「1つの(「a」、「an」)」及び「その(「the」)」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数の形も含むことが意図されている。本明細書で使用されるとき、用語「有する、含む」及び/又は「有している、含んでいる」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しないことは理解されるであろう。
【0062】
最初に、「結合された」、「接続された」、「接続する」、「電気的に接続された」などという用語は、本明細書では、概して、電気的/電子的に接続された状態を意味するために交換可能に使用されることに留意されたい。同様に、第1のエンティティは、第1のエンティティが、信号のタイプ(アナログ又はデジタル)に関係なく、第2のエンティティに対して(データ情報を含むか、非データ/制御情報を含むかを問わず)情報信号を(有線又は無線手段を介して)電気的に送受信する場合に、第2のエンティティ(又は複数のエンティティ)と「通信」しているとみなされる。さらに、本明細書に示され、説明される種々の図(構成要素ダイアグラムを含む)は、例示目的のためのものに過ぎず、縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。
【0063】
いずれかの開示が参照により本明細書に組み込まれ、そのような組み込まれた開示が部分的及び/又は全体的に本開示と矛盾する場合、矛盾の程度、及び/又はより広範な開示、及び/又は、より広範な用語の定義において、本開示が支配する。そのような組み込まれた開示が部分的に又は全部が互いに矛盾する場合、矛盾の程度に応じて、後日の開示が支配する。
【0064】
本明細書で使用される用語は、直接的又は間接的、全面的又は部分的、一時的又は永久的、即時又は遅延、同期的又は非同期的、作動又は不作動を意味し得る。例えば、要素が他の要素に「接している(on)」、「接続されている」又は「結合されている」と称される場合、その要素は、他の要素に直接接する、接続され、又は結合されることができる、及び/又は介在する要素が存在し得、間接的及び/又は直接的変形を含む。対照的に、ある要素が他の要素に「直接接続されている」又は「直接結合されている」と称される場合、介在する要素は存在しない。
【0065】
本明細書では、第1、第2等という用語は、種々の要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションを記述するために使用することができるが、これらの要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションは、必ずしもそのような用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層又はセクションを別の要素、構成要素、領域、層又はセクションから区別するためにのみ使用される。従って、以下に説明する第1の要素、構成要素、領域、層又はセクションは、本開示の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層又はセクションと名づけられることができる。
【0066】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、本開示を必ずしも限定することを意図するものではない。本明細書中で使用されるとき、単数形「1つの(「a」、「an」)」及び「その(「the」)」は、文脈が別段に明確に示されていない限り、複数の形も含むことを意図している。用語「有する(「comprises」)」、「含む(「includes」)」及び/又は「有している(「comprising」、含んでいる(「including」)」は、本明細書中で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しない。
【0067】
本開示の例示的な実施形態は、本開示の理想化された実施形態(及び中間構造)の図を参照して本明細書に記載される。従って、例えば、製造技術及び/又は許容誤差の結果としての図面の形状からの変化が予期される。従って、本開示の例示的な実施形態は、必ずしも本明細書に示される領域の特定の形状に限定されるものと解釈されるべきではなく、例えば製造から生じる形状の偏差を含むと解釈されるべきである。
【0068】
本明細書に開示されているように、任意の及び/又は全ての要素は、単一であるような同一の構造的に連続したピースから形成することができ、及び/又はアセンブリ及び/又はモジュールであるような別々に製造及び/又は接続することができる。本明細書に開示されている任意の及び/又は全ての要素は、積層製造、サブトラクティブ製造(subtractive manufacturing)、及び/又は他の任意のタイプの製造にかかわらず、任意の製造プロセスを介して製造することができる。例えば、いくつかの製造プロセスは、三次元プリンティング、レーザ切断、コンピュータ数値制御(CNC)ルーティング、ミリング、プレス、スタンピング、真空成形、ハイドロフォーミング、射出成形、リソグラフィ、及び/又はその他を含む。
【0069】
本明細書に開示されている任意の及び/又は全ての要素は、部分的及び/又は完全に、金属、鉱物、セラミック、ガラス、ガラスセラミックなどのアモルファス固体、木材などの有機固体及び/又はゴム、複合材料、半導体、ナノ材料、生体材料などのポリマー及び/又はそれらの任意の組合せを含む固体を含むことができる。本明細書に開示される任意の及び/又は全ての要素は、部分的及び/又は完全に、インクなどの情報コーティング、接着性コーティング、真空シール及び/又はヒートシールなどの溶融接着性コーティング、テープライナーなどの剥離コーティング、低表面エネルギーコーティング、色調、色相、飽和、色調、透明性、半透明性、非透明性、発光、反射防止及び/又はホログラフィックなどの光学コーティング、感光性コーティング、受動性、絶縁性、抵抗又は伝導などの電子及び/又は熱特性コーティング、磁気コーティング、耐水性及び/又は耐水性コーティング、香料コーティング及び/又はそれらの任意の組合せを含むコーティングを含むことができる。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般に使用されている辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈においてそれらの意味と矛盾しない意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明確に定義されていない限り、理想化された意味及び/又は過度に形式的な意味で解釈されるべきではない。さらに、「下」、「下方」、「上」及び「上方」などの相対的な用語は、添付の図面に示されるように、1つの要素と別の要素との関係を説明するために本明細書で使用され得る。このような相対的な用語は、添付の図面に示される向きに加えて、例示された技術の異なる向きを包含することを意図されている。例えば、添付の図面の装置がひっくり返される場合、他の要素の「下方」側として記載された要素は、他の要素の「上方」側に配向される。同様に、図面の一つにある装置がひっくり返される場合、他の要素の「下方」又は「下」として記載された要素は、他の要素の「上方」に配向される。従って、例の「下」及び「下方」という用語は、上及び下の両方の向きを包含することができる。種々の実施形態が上述されてきたが、これらは、限定されるものではなく、単なる例として提示されたものであることを理解されたい。本明細書は、本発明の範囲を本明細書に記載した特定の形態に限定することを意図しない。反対に、本明細書は、添付の特許請求の範囲によって定義され、当業者によって理解されるように、本発明の精神及び範囲内に含まれ得るような代替、修正、及び均等物をカバーすることを意図している。したがって、好ましい実施形態の幅及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
図1
図2
図3
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