IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ eBASE株式会社の特許一覧

特許7369392情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-18
(45)【発行日】2023-10-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231019BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023118185
(22)【出願日】2023-07-20
【審査請求日】2023-07-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502332474
【氏名又は名称】eBASE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】常包 浩司
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-180745(JP,A)
【文献】特開2021-163033(JP,A)
【文献】再公表特許第2020/240837(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工食品である商品を識別する商品識別子と、当該商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、当該商品の栄養素に関する栄養素情報を含む商品成分情報とを有している複数の商品情報、及び
加工食品識別子と、当該加工食品識別子によって識別される一般加工食品を用いた料理のレシピの情報であるレシピ情報と、当該加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した前記料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有している複数のマスタレシピ情報にアクセス可能な情報処理装置であって、
商品識別子を受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子及び商品成分情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報と、前記取得部によって取得された商品成分情報とを用いて、前記受付部によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品を用いたカスタム料理のレシピの情報と、当該カスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成する生成部と、
前記カスタムレシピ情報を出力する出力部と、を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記商品情報は、当該商品情報に含まれる商品識別子で識別される商品の栄養素に関する特徴を示す特徴情報も有しており、
前記マスタレシピ情報は、当該マスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理の栄養素に関する特徴を示す特徴情報も有しており、
前記取得部は、前記受付部によって受け付けられた商品識別子に対応する特徴情報をも取得し、
前記生成部は、前記取得部によって取得された加工食品識別子及び特徴情報に対応するレシピ情報及び料理成分情報を用いてカスタムレシピ情報を生成する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数のマスタレシピ情報には、同じ加工食品識別子と、同じ料理の異なるレシピ情報と、異なる特徴情報とをそれぞれ有する2以上のマスタレシピ情報が含まれる、請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数のマスタレシピ情報には、同じ加工食品識別子と、同じ料理の異なるレシピ情報と、異なる料理成分情報とをそれぞれ有する2以上のマスタレシピ情報が含まれており、
前記生成部は、前記取得部によって取得された加工食品識別子に対応する同じ料理のレシピ情報及び料理成分情報の組が2以上存在する場合に、カスタム料理の栄養素情報が所定の条件を満たすレシピ情報及び料理成分情報の組を用いてカスタムレシピ情報を生成する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記商品情報が有する商品成分情報には、当該商品情報が有する商品識別子で識別される商品におけるアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報も含まれており、
前記マスタレシピ情報が有する料理成分情報には、当該マスタレシピ情報に含まれる加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した、当該マスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理におけるアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報も含まれており、
前記生成部は、前記取得部によって取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報と、前記マスタレシピ情報が有する料理成分情報に含まれるアレルギー情報とを用いて、前記受付部によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品に含まれるアレルギー物質以外のアレルギー物質を含まないカスタム料理のカスタムレシピ情報を生成する、請求項1から請求項4のいずれか記載の情報処理装置。
【請求項6】
受付部と、加工食品である商品を識別する商品識別子と、当該商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、当該商品の栄養素に関する栄養素情報を含む商品成分情報とを有している複数の商品情報にアクセス可能な取得部と、加工食品識別子と、当該加工食品識別子によって識別される一般加工食品を用いた料理のレシピの情報であるレシピ情報と、当該加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した前記料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有している複数のマスタレシピ情報にアクセス可能な生成部と、出力部とを用いて処理される情報処理方法であって、
前記受付部が、商品識別子を受け付けるステップと、
前記取得部が、受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子及び商品成分情報を取得するステップと、
前記生成部が、取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報と、取得された商品成分情報とを用いて、受け付けられた商品識別子によって識別される商品を用いたカスタム料理のレシピの情報と、当該カスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成するステップと、
前記出力部が、前記カスタムレシピ情報を出力するステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項7】
加工食品である商品を識別する商品識別子と、当該商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、当該商品の栄養素に関する栄養素情報を含む商品成分情報とを有している複数の商品情報、及び
加工食品識別子と、当該加工食品識別子によって識別される一般加工食品を用いた料理のレシピの情報であるレシピ情報と、当該加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した前記料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有している複数のマスタレシピ情報にアクセス可能なコンピュータを、
商品識別子を受け付ける受付部、
前記受付部によって受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子及び商品成分情報を取得する取得部、
前記取得部によって取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報と、前記取得部によって取得された商品成分情報とを用いて、前記受付部によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品を用いたカスタム料理のレシピの情報と、当該カスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成する生成部、
前記カスタムレシピ情報を出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシピの情報を自動的に生成する情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
加工食品を製造する食品メーカや、加工食品を販売する小売企業などは、加工食品の販売促進のために加工食品を用いたレシピを公開することを望んでいる。しかしながら、加工食品ごとのレシピの作成を手作業で行った場合には、1個のレシピの作成のコストが高くなるという問題がある。
【0003】
なお、関連する技術として、調理機器によって取得された情報を用いることによって、レシピ情報の生成を支援する技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-022365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、レシピ情報を生成するために調理機器を用いる必要がある。したがって、ある加工食品に関するレシピを作成するために、実際に調理を行う必要があり、レシピを情報処理だけで簡単に作成することはできない。このように、加工食品である商品を用いたレシピを情報処理のみで簡単に生成したいという要望があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、加工食品である商品を用いたレシピの情報を、情報処理のみで自動的に生成することができる情報処理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様による情報処理装置は、加工食品である商品を識別する商品識別子と、商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、商品の栄養素に関する栄養素情報を含む商品成分情報とを有している複数の商品情報、及び加工食品識別子と、加工食品識別子によって識別される一般加工食品を用いた料理のレシピの情報であるレシピ情報と、加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有している複数のマスタレシピ情報にアクセス可能な情報処理装置であって、商品識別子を受け付ける受付部と、受付部によって受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子及び商品成分情報を取得する取得部と、取得部によって取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報と、取得部によって取得された商品成分情報とを用いて、受付部によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品を用いたカスタム料理のレシピの情報と、カスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成する生成部と、カスタムレシピ情報を出力する出力部と、を備えたものである。
このような構成により、加工食品である商品のレシピを、実際の調理を行うことなく情報処理のみで自動的に生成することができる。そのため、例えば、食品メーカや小売企業などは、加工食品である商品を用いたカスタムレシピ情報を低コストで生成することができるようになる。また、消費者に対して、リアルタイムで生成したカスタムレシピ情報を提供することも可能になる。また、カスタムレシピ情報には、栄養素情報も含まれているため、カスタムレシピ情報によってカスタム料理の栄養素に関する情報についても知ることができるようになる。
【0008】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、商品情報は、商品情報に含まれる商品識別子で識別される商品の栄養素に関する特徴を示す特徴情報も有しており、マスタレシピ情報は、マスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理の栄養素に関する特徴を示す特徴情報も有しており、取得部は、受付部によって受け付けられた商品識別子に対応する特徴情報をも取得し、生成部は、取得部によって取得された加工食品識別子及び特徴情報に対応するレシピ情報及び料理成分情報を用いてカスタムレシピ情報を生成してもよい。
このような構成により、加工食品である商品の栄養素に関する特徴、例えば、低糖質や低カロリーなどの特徴に対応したカスタムレシピ情報を生成することができるようになる。したがって、加工食品である商品の特徴を生かしたカスタムレシピ情報を生成することができるようになる。
【0009】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、複数のマスタレシピ情報には、同じ加工食品識別子と、同じ料理の異なるレシピ情報と、異なる特徴情報とをそれぞれ有する2以上のマスタレシピ情報が含まれてもよい。
このような構成により、例えば、ある一般加工食品について、異なる特徴に対応した複数の商品が存在する場合であっても、その複数の商品の特徴にそれぞれ対応した同じ料理のカスタムレシピ情報を生成することができるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、複数のマスタレシピ情報には、同じ加工食品識別子と、同じ料理の異なるレシピ情報と、異なる料理成分情報とをそれぞれ有する2以上のマスタレシピ情報が含まれており、生成部は、取得部によって取得された加工食品識別子に対応する同じ料理のレシピ情報及び料理成分情報の組が2以上存在する場合に、カスタム料理の栄養素情報が所定の条件を満たすレシピ情報及び料理成分情報の組を用いてカスタムレシピ情報を生成してもよい。
このような構成により、ある加工食品の商品について、栄養素情報が所定の条件を満たすカスタム料理のカスタムレシピ情報を生成することができるようになる。所定の条件は、例えば、低糖質、低カロリー、減塩、栄養バランスがよいことなどであってもよい。
【0011】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、商品情報が有する商品成分情報には、商品情報が有する商品識別子で識別される商品におけるアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報も含まれており、マスタレシピ情報が有する料理成分情報には、マスタレシピ情報に含まれる加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した、マスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理におけるアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報も含まれており、生成部は、取得部によって取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報と、マスタレシピ情報が有する料理成分情報に含まれるアレルギー情報とを用いて、受付部によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品に含まれるアレルギー物質以外のアレルギー物質を含まないカスタム料理のカスタムレシピ情報を生成してもよい。
このような構成により、加工食品の商品に含まれないアレルギー物質が含まれないように、その商品を用いたカスタム料理のカスタムレシピ情報を生成することができるようになる。
【0012】
また、本発明の一態様による情報処理方法は、受付部と、加工食品である商品を識別する商品識別子と、商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、商品の栄養素に関する栄養素情報を含む商品成分情報とを有している複数の商品情報にアクセス可能な取得部と、加工食品識別子と、加工食品識別子によって識別される一般加工食品を用いた料理のレシピの情報であるレシピ情報と、加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有している複数のマスタレシピ情報にアクセス可能な生成部と、出力部とを用いて処理される情報処理方法であって、受付部が、商品識別子を受け付けるステップと、取得部が、受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子及び商品成分情報を取得するステップと、生成部が、取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報と、取得された商品成分情報とを用いて、受け付けられた商品識別子によって識別される商品を用いたカスタム料理のレシピの情報と、カスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成するステップと、出力部が、カスタムレシピ情報を出力するステップと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一態様による情報処理装置等によれば、加工食品である商品のレシピを、実際の調理を行うことなく情報処理のみで自動的に生成することができる。そのため、低コストでレシピを生成することができる。また、カスタムレシピ情報によって、カスタム料理の栄養素に関する情報についても知ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成を示すブロック図
図2】同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート
図3】同実施の形態における商品情報の一例を示す図
図4】同実施の形態におけるマスタレシピ情報の一例を示す図
図5】同実施の形態における出力されたカスタムレシピ情報の一例を示す図
図6】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
図7】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による情報処理装置、及び情報処理方法について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態による情報処理装置は、加工食品の商品を用いた料理のレシピを、実際の調理を行うことなく情報処理のみで自動的に生成するものである。
【0016】
図1は、本実施の形態による情報処理システム100の構成を示すブロック図である。本実施の形態による情報処理システム100は、有線または無線の通信回線500を介して通信可能に接続された情報処理装置1と、複数の情報処理端末2とを備える。通信回線500は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網などであってもよい。情報処理端末2は、例えば、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレット端末などであってもよい。また、情報処理端末2は、例えば、持ち運び可能な端末であってもよく、そうでなくてもよい。後者の場合には、情報処理端末2は、例えば、デスクトップパソコンなどであってもよい。
【0017】
図1で示されるように、情報処理装置1は、記憶部11と、受付部12と、取得部13と、生成部14と、出力部15とを備える。なお、図1では、情報処理装置1がサーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置である場合について示しているが、情報処理装置1は、スタンドアロンの装置であってもよい。情報処理装置1がスタンドアロンの装置である場合には、例えば、受付部12は、入力デバイスからの情報を受け付けてもよく、出力部15は、表示や印刷などの出力を行ってもよい。また、情報処理装置1は、例えば、コンピュータなどの汎用の装置であってもよく、カスタムレシピ情報の生成を行う専用の装置であってもよい。
【0018】
記憶部11では、複数の商品情報と、複数のマスタレシピ情報とが記憶される。商品情報は、加工食品である商品を識別する商品識別子と、その商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、その商品の栄養素に関する栄養素情報を含む商品成分情報とを有しており、その商品の栄養素に関する特徴を示す特徴情報をさらに有していてもよい。また、商品情報が有する商品成分情報には、例えば、その商品情報が有する商品識別子で識別される商品におけるアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報も含まれていてもよい。すなわち、商品情報が有する商品成分情報は、例えば、その商品情報の商品の栄養素情報とアレルギー情報とを含んでいてもよい。1個の商品情報は、通常、1個の商品に対応する情報である。
【0019】
加工食品は、農産物や畜産物、水産物などを原料として種々の処理や加工、調理によって製造された食品である。加工食品は特に限定されないが、例えば、缶詰、瓶詰であってもよく、調理冷凍食品、チルド食品、レトルトパウチ食品、惣菜などの調理食品であってもよく、インスタント食品であってもよく、麺類、パン類、豆腐、納豆などの農産加工食品であってもよく、かまぼこ、竹輪、はんぺんなどの加工魚介類であってもよく、ハム、ウインナーソーセージ、ベーコンなどの食肉加工品であってもよく、その他の加工食品であってもよい。
【0020】
商品識別子は、商品を識別可能な識別子であれば特に限定されないが、例えば、JAN(Japanese Article Number)コード、EAN(European Article Number)コードなどのように、商品に付与されている識別子であってもよく、商品名であってもよい。JANコードは、例えば、ソースマーキングJANであってもよい。また、インストアマーキングJANが商品に付与されている場合には、インストアマーキングのみでは商品を一意に特定できないこともあるため、商品識別子は、インストアマーキングJANと、インストアマーキングJANを付与した業者を識別する業者識別子とを含んでいてもよい。業者識別子は、例えば、小売の会社の識別子であってもよく、販売対象を販売する店舗の識別子であってもよい。本実施の形態では、商品識別子が商品名である場合について主に説明する。なお、商品識別子が、JANコードなどのように商品名以外である場合には、商品情報は、例えば、その商品情報に含まれる商品識別子で識別される商品の商品名をさらに有してもよい。
【0021】
一般加工食品は、例えば、一般的な加工食品のことであり、例えば、日本食品標準成分表(八訂)などに記載されている加工食品であってもよい。加工食品識別子は、一般加工食品を識別可能な識別子であれば特に限定されないが、例えば、「冷凍ハンバーグ」「冷凍餃子」「かまぼこ」「ウインナーソーセージ」などの一般加工食品の名称、すなわち加工食品の一般名称であってもよい。
【0022】
栄養素情報は、例えば、栄養素の量を示す情報であってもよい。栄養素情報は、例えば、熱量を含んでいてもよく、各栄養素の量を含んでいてもよい。栄養素は、例えば、蛋白質、脂質、炭水化物であってもよく、食塩相当量、ミネラル、ビタミン、コレステロール、食物繊維などの1以上を含んでいてもよい。なお、食品分野においては、栄養成分にエネルギーも含まれることが一般的であるため、栄養素の量に熱量が含まれると考えてもよい。商品情報に含まれる栄養素情報によって、例えば、商品の熱量や、商品の各栄養素の量について知ることができる。商品情報に含まれる栄養素情報は、例えば、商品の栄養素の量そのものを示す情報であってもよく、単位量当たりの栄養素の量を示す情報であってもよい。単位量は、例えば、1個などの単位個数であってもよく、100gなどの単位重量であってもよく、100mlなどの単位容量であってもよい。商品情報に含まれる栄養素情報が単位量当たりの栄養素の量を示す情報である場合には、例えば、後述するレシピ情報に含まれる使用量と、その栄養素情報とを用いることによって、商品の栄養素ごとの量が算出されてもよい。
【0023】
なお、例えば、インストアマーキングJANである商品識別子によって識別される商品が、惣菜などのように商品ごとの重量が異なる商品である場合には、その商品識別子を有する商品情報に含まれる栄養素情報は、一例として、商品の単位量当たりの栄養素に関する情報であってもよい。この場合には、例えば、インストアマーキングJANに商品の重量も含まれており、その重量と栄養素情報とを用いることによって、商品の栄養素ごとの量が取得されてもよい。
【0024】
アレルギー情報は、例えば、アレルギー物質の有無を示す情報であってもよく、アレルギー物質の量を示す情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。アレルギー物質は、食物アレルギーの原因となる物質であり、本実施の形態では、卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そばの7品目である場合について主に説明するが、あわび、いかなども含む27品目などであってもよく、その他の品目数であってもよい。商品情報に含まれるアレルギー情報によって、商品に各アレルギー物質が含まれているのかどうかについて知ることができる。
【0025】
特徴情報は、栄養素に関する特徴を示す情報であり、例えば、「低糖質」「低カロリー」「減塩」などの情報であってもよい。このように、特徴情報は、例えば、健康に関連した情報であってもよく、特定の栄養素が少ないことを示す情報であってもよい。商品情報に含まれる特徴情報は、例えば、商品の説明などから取得された情報であってもよい。
【0026】
マスタレシピ情報は、加工食品識別子と、その加工食品識別子によって識別される一般加工食品を用いた料理のレシピの情報であるレシピ情報と、その加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した、その料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有しており、そのレシピ情報に対応する料理の栄養素に関する特徴を示す特徴情報をさらに有していてもよい。また、マスタレシピ情報が有する料理成分情報には、そのマスタレシピ情報に含まれる加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した、そのマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理におけるアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報も含まれていてもよい。すなわち、マスタレシピ情報が有する料理成分情報は、そのマスタレシピ情報に含まれる加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した、そのマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理の栄養素情報とアレルギー情報とを含んでもよい。このように、料理成分情報に含まれる栄養素情報及びアレルギー情報は、料理成分情報に対応する料理の材料から、その料理で用いられる一般加工食品を除いた結果の栄養素情報やアレルギー情報であってもよい。なお、レシピ情報に対応する料理とは、そのレシピ情報によって材料や作り方の示される料理であってもよい。また、料理成分情報に対応する料理とは、その料理成分情報を有するマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理であってもよい。
【0027】
また、料理成分情報に含まれる栄養素情報及びアレルギー情報は、一般加工食品を除外した料理に関する栄養素情報及びアレルギー情報である以外は、商品成分情報に含まれる栄養素情報及びアレルギー情報と同様の情報であってもよい。また、マスタレシピ情報に含まれる特徴情報は、マスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理の栄養素に関する特徴情報である以外は、商品情報に含まれる特徴情報と同様の情報であってもよい。なお、マスタレシピ情報に含まれる特徴情報は、厳密には、マスタレシピ情報に含まれる加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した、そのマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報に対応する料理の栄養素に関する情報であってもよい。
【0028】
なお、結果として、一般加工食品を除外した料理の栄養素情報を特定できるのであれば、マスタレシピ情報が有する料理成分情報には、標準的な一般加工食品を含む料理全体の栄養素情報と、標準的な一般加工食品の栄養素情報とが含まれてもよい。この場合であっても、料理全体の栄養素情報から標準的な一般加工食品の栄養素情報を減算することによって、一般加工食品を除外した料理の栄養素情報を特定することができるため、料理成分情報に、一般加工食品を除外した料理からの栄養素情報が含まれていると考えることができる。
【0029】
レシピ情報は、例えば、料理の材料の情報を含んでもよく、料理の作り方の情報を含んでもよい。また、レシピ情報は、例えば、そのレシピ情報によって作り方が示される料理の名称を含んでもよい。また、レシピ情報は、例えば、料理の画像や作り方の画像、作り方の映像などを含んでもよい。なお、材料の情報は、例えば、食材ごとの使用量を示す情報であってもよい。また、以下の説明において、材料の情報や作り方の情報を、単に材料や作り方と呼ぶこともある。また、材料や作り方において、一般加工食品の部分は、商品名に入れ替え可能なようになっていてもよい。例えば、レシピ情報における加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」で識別される一般加工食品の部分は、例えば、材料「冷凍ハンバーグ:4個」や、作り方「冷凍ハンバーグを入れて弱火で10分煮込む。」などのように、加工食品識別子を用いて記載されていてもよい。このようにすることで、例えば、カスタムレシピ情報を生成する際に、レシピ情報において加工食品識別子(例えば、冷凍ハンバーグなど)を、商品名(例えば、AAAハンバーグなど)に置換することによって、特定の商品のレシピの情報を生成することができる。
【0030】
記憶部11に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよい。また、記憶部11は、不揮発性の記録媒体によって実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体によって実現されてもよい。記録媒体は、例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
【0031】
また、本実施の形態では、複数の商品情報と複数のマスタレシピ情報とが情報処理装置1の記憶部11で記憶されており、その結果として、情報処理装置1がそれらの情報にアクセス可能になっている場合について主に説明するが、複数の商品情報と複数のマスタレシピ情報との少なくとも一方は、情報処理装置1の外部の装置等で管理されていてもよい。この場合であっても、情報処理装置1は、外部の装置等で管理されている複数の商品情報や複数のマスタレシピ情報にアクセス可能であるものとする。
【0032】
受付部12は、商品識別子を受け付ける。受付部12は、一例として、情報処理端末2から送信された商品識別子を受信してもよい。この商品識別子は、生成対象のレシピで用いられる加工食品である商品を識別するものである。したがって、ある加工食品の商品に関するレシピが欲しい場合には、その商品の商品識別子を情報処理装置1に入力すればよいことになる。受付部12は、例えば、加工食品である商品のレシピを入手したい食品メーカや小売企業などから商品識別子を受け付けてもよく、加工食品である商品を用いた料理を作成したい消費者から商品識別子を受け付けてもよい。
【0033】
受付部12は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報を受け付けてもよく、有線または無線の通信回線を介して送信された情報を受信してもよい。本実施の形態では、受付部12が、送信された情報を受信する場合について主に説明する。なお、受付部12は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、入力デバイスや通信デバイスなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、受付部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、または所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0034】
取得部13は、受付部12によって受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子及び商品成分情報を取得する。また、取得部13は、受付部12によって受け付けられた商品識別子に対応する特徴情報をも取得してもよい。商品識別子に対応する加工食品識別子、商品成分情報、及び特徴情報は、その商品識別子を有する商品情報に含まれる加工食品識別子、商品成分情報、及び特徴情報であってもよい。商品識別子が商品名ではなく、商品情報に商品名も含まれている場合には、取得部13は、例えば、商品識別子に対応する商品名をも取得してもよい。
【0035】
生成部14は、取得部13によって取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報と、取得部13によって取得された商品成分情報とを用いて、受付部12によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品を用いたカスタム料理のレシピの情報と、そのカスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成する。カスタムレシピ情報は、例えば、そのカスタム料理のアレルギー情報をさらに含んでいてもよい。なお、料理成分情報と、商品成分情報とを用いるとは、例えば、料理成分情報に含まれる栄養素情報と、商品成分情報に含まれる栄養素情報とを用いることであってもよく、料理成分情報に含まれる栄養素情報及びアレルギー情報と、商品成分情報に含まれる栄養素情報及びアレルギー情報とを用いることであってもよい。加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報とは、その加工食品識別子を有するマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報及び料理成分情報であってもよい。なお、取得部13によって取得された加工食品識別子を有するマスタレシピ情報が複数存在する場合には、生成部14は、例えば、複数のマスタレシピ情報から、レシピ情報と料理成分情報との組をそれぞれ取得してもよい。この場合には、例えば、取得された2以上の組にそれぞれ対応する2以上のカスタムレシピ情報が生成されてもよく、後述するように、複数のマスタレシピ情報から選択された一部のマスタレシピ情報を用いて1以上のカスタムレシピ情報が生成されてもよい。
【0036】
生成部14は、例えば、取得部13によって取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報に含まれる各情報をカスタムレシピ情報に含めてもよい。その際に、例えば、レシピ情報に含まれる加工食品識別子は、受付部12で受け付けられた商品識別子で識別される商品の商品名に置換されてもよい。その商品名は、例えば、商品識別子であってもよく、または、取得部13によって取得された商品名であってもよい。前者の場合には、生成部14は、例えば、受付部12によって受け付けられた商品識別子を用いてもよい。なお、この置換を行わない場合には、マスタレシピ情報が有するレシピ情報には、加工食品識別子によって識別される一般加工食品の名称が含まれていてもよい。
【0037】
生成部14は、例えば、取得部13によって取得された加工食品識別子に対応する料理成分情報と、取得部13によって取得された商品成分情報とを用いて、カスタムレシピ情報に含まれる栄養素情報やアレルギー情報を生成してもよい。カスタムレシピ情報に含まれる栄養素情報は、その料理成分情報に含まれる栄養素情報と、その商品成分情報に含まれる栄養素情報とを統合することによって生成されてもよい。より具体的には、両栄養素情報に含まれる各栄養素の量を、栄養素ごとに加算することによって、カスタムレシピ情報に含める栄養素情報が生成されてもよい。なお、例えば、商品成分情報に含まれる栄養素情報が、単位量当たりの栄養素の量を示す情報である場合には、生成部14は、その栄養素情報と、マスタレシピ情報が有するレシピ情報に含まれる、加工食品識別子で識別される一般加工食品の使用量とを用いて、一般加工食品の各栄養素の量を算出した後に、上記した統合の処理を行ってもよい。また、カスタムレシピ情報に含まれるアレルギー情報は、取得部13によって取得された加工食品識別子に対応する料理成分情報に含まれるアレルギー情報と、取得部13によって取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報とを統合することによって生成されてもよい。より具体的には、あるアレルギー物質について、少なくとも一方のアレルギー情報によって商品や、一般加工食品を除外した料理に含まれることが示される場合に、そのアレルギー物質を含むアレルギー情報が生成されてもよい。なお、アレルギー情報が、アレルギー物質ごとの量を示す情報である場合には、例えば、栄養素情報と同様に、両アレルギー情報に含まれる各アレルギー物質の量を、アレルギー物質ごとに加算することによって、カスタムレシピ情報に含めるアレルギー情報が生成されてもよい。
【0038】
なお、商品情報及びマスタレシピ情報が特徴情報をも有しており、取得部13によって特徴情報も取得された場合には、生成部14は、取得部13によって取得された加工食品識別子及び特徴情報に対応するレシピ情報及び料理成分情報を用いてカスタムレシピ情報を生成してもよい。加工食品識別子及び特徴情報に対応するレシピ情報及び料理成分情報とは、その加工食品識別子及び特徴情報を有するマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報及び料理成分情報であってもよい。この場合には、商品の特徴情報に合致する特徴情報を有するマスタレシピ情報を用いてカスタムレシピ情報が生成されるため、その生成されたカスタムレシピ情報も、その商品の特徴情報に合致したものとなる。例えば、「低糖質」である加工食品の商品を用いて、「低糖質」のカスタム料理のカスタムレシピ情報が生成されることになる。
【0039】
また、生成部14は、取得部13によって取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報と、マスタレシピ情報が有する料理成分情報に含まれるアレルギー情報とを用いて、受付部12によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品に含まれるアレルギー物質以外のアレルギー物質を含まないカスタム料理のカスタムレシピ情報を生成してもよい。この場合には、生成部14は、取得部13によって取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報を用いて、受付部12によって受け付けられた商品識別子で識別される商品に含まれるアレルギー物質を特定し、その特定したアレルギー物質以外のアレルギー物質を含むことを示すアレルギー情報を含まないマスタレシピ情報、すなわち、その特定したアレルギー物質に含まれるアレルギー物質のみを含むことを示すアレルギー情報、または、アレルギー物質を含まないことを示すアレルギー情報を含むマスタレシピ情報を用いてカスタムレシピ情報を生成してもよい。このように、アレルギー情報を用いたカスタムレシピ情報の生成が行われる場合には、カスタムレシピ情報に、アレルギー情報も含まれることが好適である。
【0040】
出力部15は、生成部14によって生成されたカスタムレシピ情報を出力する。生成部14によって2以上のカスタムレシピ情報が生成された場合には、出力部15は、その2以上のカスタムレシピ情報を出力してもよい。この場合には、例えば、出力部15は、まず、カスタムレシピ情報に含まれる料理の名称の一覧を出力し、その一覧において選択された料理の名称に対応するカスタムレシピ情報を出力してもよい。
【0041】
ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。本実施の形態では、出力部15がカスタムレシピ情報を情報処理端末2に送信する場合について主に説明する。なお、出力部15は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスや通信デバイスなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、出力部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、または、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0042】
次に、情報処理装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)受付部12は、商品識別子を受け付けたかどうか判断する。そして、商品識別子を受け付けた場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、商品識別子を受け付けるまで、ステップS101の処理を繰り返す。
【0043】
(ステップS102)取得部13は、ステップS101で受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子、及び商品成分情報を取得する。なお、取得部13は、例えば、受け付けられた商品識別子に対応する特徴情報をも取得してもよい。取得された情報は、図示しない記録媒体で一時的に記憶されてもよい。
【0044】
(ステップS103)生成部14は、ステップS102で取得された加工食品識別子を含むマスタレシピ情報を特定する。なお、ステップS102で特徴情報も取得された場合には、生成部14は、例えば、取得された加工食品識別子及び特徴情報の両方を含むマスタレシピ情報を特定してもよい。マスタレシピ情報を特定するとは、特定したマスタレシピ情報が分かるようにすることであり、例えば、特定したマスタレシピ情報を識別する情報を所定の記録媒体に蓄積することであってもよく、特定したマスタレシピ情報にフラグ等の特定したことを示す情報を設定することであってもよい。
【0045】
(ステップS104)生成部14は、カウンタiを1に設定する。
【0046】
(ステップS105)生成部14は、ステップS103で特定したi番目のマスタレシピ情報に含まれるアレルギー情報によって一般加工食品を除外した料理に含まれることが示されるアレルギー物質に、ステップS102で取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報によって商品に含まれることが示されるアレルギー物質以外の追加のアレルギー物質が含まれるかどうかを判断する。そして、追加のアレルギー物質が含まれる場合には、ステップS107に進み、そうでない場合、すなわち追加のアレルギー物質が含まれない場合には、ステップS106に進む。
【0047】
(ステップS106)生成部14は、i番目のマスタレシピ情報を選択する。マスタレシピ情報を選択するとは、選択したマスタレシピ情報が分かるようにすることであり、例えば、選択したマスタレシピ情報を識別する情報を所定の記録媒体に蓄積することであってもよく、選択したマスタレシピ情報にフラグ等の選択したことを示す情報を設定することであってもよい。
【0048】
(ステップS107)生成部14は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0049】
(ステップS108)生成部14は、ステップS103で特定したマスタレシピ情報にi番目のマスタレシピ情報が存在するかどうか判断する。そして、i番目のマスタレシピ情報が存在する場合には、ステップS105に戻り、そうでない場合には、ステップS109に進む。
【0050】
(ステップS109)生成部14は、選択したマスタレシピ情報を用いてカスタムレシピ情報を生成する。生成部14は、例えば、選択したマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報、及び料理成分情報と、取得部13によって取得された商品成分情報とを用いて、カスタムレシピ情報を生成してもよい。通常、1個のマスタレシピ情報から1個のカスタムレシピ情報が生成されるため、複数のマスタレシピ情報が選択された場合には、複数のカスタムレシピ情報が生成される。
【0051】
(ステップS110)出力部15は、ステップS109で生成されたカスタムレシピ情報を出力する。そして、ステップS110に戻る。
【0052】
なお、図2のフローチャートのステップS103において、特定されたマスタレシピ情報が存在しなかった場合や、ステップS109において、選択されたマスタレシピ情報が存在しなかった場合には、それ以降の処理が行われなくてもよい。この場合には、例えば、カスタムレシピ情報が生成されたなった旨が出力されてもよい。また、図2のフローチャートにおける処理の順序は一例であり、同様の結果を得られるのであれば、各ステップの順序を変更してもよい。例えば、ステップS109のカスタムレシピ情報の生成に代えて、ステップS106において、i番目のマスタレシピ情報を用いたカスタムレシピ情報の生成が行われてもよい。また、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0053】
次に、本実施の形態による情報処理装置1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、記憶部11において、図3で示される複数の商品情報と、図4で示される複数のマスタレシピ情報とが記憶されているものとする。
【0054】
図3で示される商品情報は、商品の商品識別子と、その商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、その商品の商品成分情報と、その商品の栄養素に関する特徴情報とを含んでいる。本具体例では、商品識別子は商品名であるとする。また、加工食品識別子も、一般加工食品の名称であるとする。商品成分情報には、栄養素情報と、アレルギー情報とが含まれている。図3で示される栄養素情報は、例えば、冷凍ハンバーグや冷凍餃子の1個当たりの熱量、蛋白質、炭水化物、脂質の各量を示す情報であってもよい。また、アレルギー情報は、卵、乳などの7品目のアレルギー物質の有無を示す情報であり、値が「0」であればアレルギー物質を含んでいないことを示し、値が「1」であればアレルギー物質を含んでいることを示す情報である。例えば、商品識別子「ABC牛ハンバーグ」で識別される商品は、加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」で識別される一般加工食品であり、その商品の栄養素に関する特徴は「低糖質」であり、卵、乳、小麦の各アレルギー物質を含んでいることなどが示されている。なお、図3の商品識別子「BBBやわらかハンバーグ」を有する商品情報のように、特徴情報を有しない、すなわちヌル(null)の特徴情報を有する商品情報が存在してもよい。
【0055】
図4で示されるマスタレシピ情報は、IDと、加工食品識別子と、その加工食品識別子で識別される一般加工食品を材料に含む料理のレシピ情報と、その料理の一般加工食品以外の料理成分情報と、その料理の栄養素に関する特徴情報とを含んでいる。本具体例では、レシピ情報に、料理の名称と、料理の材料と、料理の作り方とが含まれているものとする。また、料理成分情報に含まれる栄養素情報やアレルギー情報は、加工食品識別子で識別される一般加工食品を除外した材料に関する栄養素やアレルギーに関する情報である。また、IDは、マスタレシピ情報を識別する情報であり、例えば、情報の管理で利用される情報であってもよい。例えば、ID001のマスタレシピ情報は、加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」で識別される一般加工食品を用いた料理の名称「煮込みハンバーグ」のレシピ情報と、加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」で識別される一般加工食品以外の材料の栄養素情報、及びアレルギー情報を含む料理成分情報と、特徴情報「低カロリー」とを含んでいる。したがって、このレシピ情報は、低カロリーのレシピの情報である。なお、図4のID004のマスタレシピ情報のように、特徴情報を有しない、すなわちヌル(null)の特徴情報を有するマスタレシピ情報が存在してもよい。
【0056】
図4で示されるように、複数のマスタレシピ情報には、同じ加工食品識別子と、同じ料理の異なるレシピ情報と、異なる特徴情報とをそれぞれ有する2以上のマスタレシピ情報が含まれていてもよい。図4で示されるID001~ID004の4個のマスタレシピ情報は、そのようなマスタレシピ情報であるとする。同じ料理の異なるレシピ情報とは、例えば、同じ料理に対応するレシピ情報であり、一部の情報が異なっているレシピ情報であってもよい。同じ料理の異なるレシピ情報は、例えば、同じ料理に対応するレシピ情報であって、作り方は同じで、材料、すなわち食材及びその使用量の少なくとも一方が異なるレシピ情報であってもよい。なお、同じ料理の異なるレシピ情報を含む2以上のマスタレシピ情報に含まれる各料理成分情報は、例えば、同じ情報であってもよく、異なる情報であってもよい。例えば、使用量の異なる食材に含まれる栄養素が、栄養素情報によって量の示される栄養素である場合(例えば、使用量の異なる食材がパスタであり、栄養素情報に炭水化物の量が含まれる場合など)には、料理成分情報は、異なる情報となり、そうでない場合(例えば、使用量の異なる食材が塩であり、栄養素情報に食塩相当量が含まれない場合など)には、料理成分情報は同じ情報となる。このように、複数のマスタレシピ情報に、同じ加工食品識別子と、同じ料理の異なるレシピ情報と、異なる特徴情報とをそれぞれ有する2以上のマスタレシピ情報が含まれている場合には、例えば、ある一般加工食品について、異なる特徴に対応した複数の商品が存在したとしても、その複数の商品の特徴にそれぞれ対応した同じ料理のカスタムレシピ情報を生成することができるようになる。
【0057】
まず、消費者であるユーザが、情報処理端末2を操作して、商品識別子「AAAハンバーグ」で識別される商品のパッケージを撮影し、その撮影画像にOCR処理を行って読み取られた商品名である商品識別子「AAAハンバーグ」を情報処理装置1に送信したとする。すると、その操作に応じて、情報処理端末2から情報処理装置1に商品識別子「AAAハンバーグ」が送信される。情報処理装置1の受付部12は、その商品識別子を受信すると、受信した商品識別子を取得部13と生成部14とに渡し、その商品識別子の送信元のアドレスを出力部15に渡す(ステップS101)。
【0058】
商品識別子「AAAハンバーグ」を受け取ると、取得部13は、その商品識別子を検索キーとして、図3で示される複数の商品情報を検索する。この場合には、3番目の商品情報がヒットするため、取得部13は、そのヒットした商品情報から、加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」、商品成分情報、及び特徴情報「減塩」を取得して生成部14に渡す(ステップS102)。加工食品識別子等を受け取ると、生成部14は、加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」と特徴情報「減塩」とを検索キーとして、図4で示される複数のマスタレシピ情報を検索する。この場合には、ID003のマスタレシピ情報のみがヒットしたとする。すると、生成部14は、そのID003のマスタレシピ情報を特定対象のマスタレシピ情報にする(ステップS103)。
【0059】
そして、生成部14は、その特定したマスタレシピ情報に含まれるアレルギー情報と、取得部13によって取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報とを比較して、マスタレシピ情報に含まれるアレルギー情報によって料理に含まれることが示されるアレルギー物質が、商品成分情報に含まれるアレルギー情報によって商品に含まれることが示されるアレルギー物質以外の追加のアレルギー物質を含むかどうか判断する(ステップS104、S105)。この場合には、追加のアレルギー物質を含まないとする。すると、生成部14は、ID003のマスタレシピ情報を選択し、その選択したマスタレシピ情報を用いてカスタムレシピ情報を生成する(ステップS106~S109)。
【0060】
具体的には、生成部14は、ID003のマスタレシピ情報からレシピ情報を読み出し、そのレシピ情報に含まれる加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」を、受付部12から受け取った商品識別子である「AAAハンバーグ」に置換することによって、商品識別子「AAAハンバーグ」で識別される商品に対応するレシピの情報を生成する。また、生成部14は、取得部13から受け取った商品成分情報に含まれる栄養素情報によって示される単位量当たりの各栄養素の量と、ID003のマスタレシピ情報から読み出したレシピ情報に含まれる加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」の使用量とを用いて、加工食品識別子「冷凍ハンバーグ」で識別される一般加工食品の各栄養素の量を算出し、その算出結果と、ID003のマスタレシピ情報から読み出した栄養素情報によって示される各栄養素の量とを用いて、カスタム料理に対応する栄養素情報を生成する。また、生成部14は、取得部13から受け取った商品成分情報に含まれるアレルギー情報と、ID003のマスタレシピ情報から読み出した料理成分情報に含まれるアレルギー情報とを用いて、カスタム料理に対応するアレルギー情報を生成する。
【0061】
なお、本具体例では、料理成分情報に含まれるアレルギー情報によって料理に含まれることが示されるアレルギー物質の集合が、商品成分情報に含まれるアレルギー情報によって商品に含まれることが示されるアレルギー物質の集合の部分集合となるようにマスタレシピ情報の選択が行われているため、生成部14は、取得部13によって取得された商品成分情報に含まれるアレルギー情報をそのままカスタム料理のアレルギー情報としてもよい。
【0062】
そして、生成部14は、その生成したレシピの情報と、栄養素情報と、アレルギー情報とを含むカスタムレシピ情報を出力部15に渡す。カスタムレシピ情報を受け取ると、出力部15は、その受け取ったカスタムレシピ情報を、受付部12からあらかじめ受け取っていたアドレスに送信する(ステップS110)。このようにして、カスタムレシピ情報は、商品識別子の送信処理が行われた情報処理端末2に送信される。
【0063】
そのカスタムレシピ情報は、商品識別子「AAAハンバーグ」の送信処理を行ったユーザの情報処理端末2で受信され、表示される。このようにして、ユーザは、例えば、図5で示されるカスタムレシピ情報を見ることができる。図5で示されるカスタムレシピ情報には、カスタム料理の名称と、カスタム料理のレシピの情報と、カスタム料理の栄養素情報及びアレルギー情報とが含まれている。したがって、ユーザは、商品識別子「AAAハンバーグ」で識別される商品を用いたレシピであって、その商品の栄養素に関する特徴である「減塩」にマッチしたレシピについて知ることができるようになる。また、そのカスタム料理の栄養素の情報や、アレルギー物質の有無に関する情報についても知ることができるようになる。
【0064】
なお、例えば、図3で示される商品識別子「BBBやわらかハンバーグ」などのように、受付部12によって受け付けられた商品識別子に対応する特徴情報が存在しない場合には、生成部14は、例えば、ヌルの特徴情報を有するマスタレシピ情報を用いてカスタムレシピ情報を生成してもよく、または、任意の特徴情報を有するマスタレシピ情報を用いてカスタムレシピ情報を生成してもよい。後者の場合には、カスタムレシピ情報に、そのカスタムレシピ情報の生成で用いられたマスタレシピ情報に含まれる特徴情報が含まれてもよい。
【0065】
また、本具体例では、商品識別子である商品名を、商品パッケージの撮影画像においてOCR処理を行うことによって取得する場合について説明したが、そうでなくてもよい。ユーザは、例えば、商品のJANコードを情報処理端末2のカメラで読み取り、そのJANLコードを所定のサーバに送信することによって、そのJANコードに対応した商品名を情報処理端末2で受信し、その受信した商品名を、情報処理装置1に送信するようにしてもよい。
【0066】
また、本具体例では、消費者であるユーザが、生成されたカスタムレシピ情報を利用する場合について説明したが、食品メーカや小売企業などがカスタムレシピ情報を利用してもよいことは言うまでもない。この場合には、食品メーカや小売企業などの担当者が、情報処理端末2を操作して、レシピを作成したい加工食品の商品を識別する商品識別子を情報処理装置1に送信するようにしてもよい。
【0067】
以上のように、本実施の形態による情報処理装置1によれば、加工食品である商品のレシピを、実際の調理を行うことなく情報処理のみで自動的に生成することができる。そのため、例えば、食品メーカや小売企業などは、加工食品である商品を用いたカスタムレシピ情報を低コストで生成することができるようになる。また、上記具体例で説明したように、消費者に対して、リアルタイムで生成したカスタムレシピ情報を提供することも可能になる。また、カスタムレシピ情報に栄養素情報も含まれているため、カスタムレシピ情報によって栄養素に関する情報についても知ることができるようになる。また、カスタムレシピ情報にアレルギー情報も含まれている場合には、カスタムレシピ情報によってカスタム料理のアレルギー物質の有無に関する情報についても知ることができるようになる。
【0068】
また、商品情報やマスタレシピ情報に特徴情報も含まれており、取得部13によって、受け付けられた商品識別子に対応する特徴情報をも取得され、生成部14によって、取得された加工食品識別子及び特徴情報に対応するレシピ情報及び料理成分情報を用いてカスタムレシピ情報が生成される場合には、加工食品である商品の栄養素に関する特徴、例えば、低糖質や低カロリーなどの特徴に合致したカスタムレシピ情報を生成することができる。したがって、加工食品である商品のレシピを生成する際に、その商品の栄養素に関する特徴を失わないようにすることができる。
【0069】
また、加工食品である商品を用いたカスタムレシピ情報を生成する際に、その商品に含まれないアレルギー物質がカスタム料理に含まれないようにすることによって、例えば、アレルギー物質の有無に注意しなければならないユーザは、商品に含まれるアレルギー物質に注意して加工食品である商品を選択しさえすれば、カスタム料理に含まれるアレルギー物質については気にしなくてもよいことになり、ユーザの利便性が向上されることになる。
【0070】
なお、本実施の形態において、生成部14は、カスタム料理の栄養素情報が所定の条件を満たすようにカスタムレシピ情報を生成してもよい。この場合には、例えば、複数のマスタレシピ情報には、同じ加工食品識別子と、同じ料理の異なるレシピ情報と、異なる料理成分情報とをそれぞれ有する2以上のマスタレシピ情報が含まれていてもよい。また、生成部14は、取得部13によって取得された加工食品識別子に対応する同じ料理のレシピ情報及び料理成分情報の組が2以上存在する場合に、カスタム料理の栄養素情報が所定の条件を満たすレシピ情報及び料理成分情報の組を用いてカスタムレシピ情報を生成してもよい。取得された加工食品識別子に対応する同じ料理のレシピ情報及び料理成分情報の組とは、その加工食品識別子を有するマスタレシピ情報に含まれるレシピ情報及び料理成分情報の組のうち、レシピ情報に対応する料理が同じ料理である組のことである。所定の条件とは、例えば、糖質が少ないことであってもよく、熱量が低いことであってもよく、塩分が少ないことであってもよく、栄養バランスがよいことであってもよい。この所定の条件は、例えば、情報処理装置1においてあらかじめ決められていてもよく、ユーザ等が決めることができてもよい。後者の場合には、例えば、所定の条件が商品識別子と一緒に受付部12によって受け付けられ、その受け付けられた所定の条件が生成部14に渡されてもよい。
【0071】
具体的には、生成部14は、取得された加工食品識別子を含むマスタレシピ情報を検索し、その検索結果のマスタレシピ情報に、同じ料理に対応した2以上のマスタレシピ情報が存在するかどうか判断してもよい。同じ料理に対応した2以上のマスタレシピ情報は、例えば、レシピ情報に含まれる料理の名称が同じであるマスタレシピ情報であってもよい。そして、同じ料理に対応した2以上のマスタレシピ情報が存在する場合には、生成部14は、その2以上のマスタレシピ情報のそれぞれについて、マスタレシピ情報に含まれる料理成分情報と、取得部13によって取得された商品成分情報とを用いてカスタム料理の栄養素情報を生成してもよい。また、生成部14は、その2以上のマスタレシピ情報にそれぞれ対応する2以上のカスタム料理の栄養素情報から、所定の条件を満たす栄養素情報を特定してもよい。
【0072】
所定の条件が低糖質であり、栄養素情報に糖質の量が含まれている場合には、生成部14は、糖質が最も少ない栄養素情報を特定してもよい。なお、栄養素情報に糖質の量が含まれていないが、炭水化物と食物繊維の各量が含まれている場合には、炭水化物の量から食物繊維の量を減算した結果が糖質の量になるため、生成部14は、例えば、そのように計算した糖質の量を用いて栄養素情報の特定を行ってもよい。また、栄養素情報に糖質の量も食物繊維の量も含まれていないが、炭水化物の量が含まれている場合には、生成部14は、例えば、同じ料理に含まれる食物繊維の量は同程度であると考えて、炭水化物が最も少ない栄養素情報を特定してもよい。
【0073】
また、所定の条件が低カロリーであり、栄養素情報に熱量が含まれている場合には、生成部14は、熱量が最も少ない栄養素情報を特定してもよい。
また、所定の条件が減塩であり、栄養素情報に食塩相当量が含まれる場合には、生成部14は、食塩相当量が最も少ない栄養素情報を特定してもよい。
【0074】
また、所定の条件が栄養バランスのよいことであり、栄養素情報に、蛋白質、脂質、炭水化物の各量が含まれている場合には、生成部14は、栄養バランスの最も良い栄養素情報を特定してもよい。一例として、理想的な栄養バランスが、蛋白質17%、脂質25%、炭水化物58%であるとすると、生成部14は、2以上のカスタム料理の栄養素情報を用いて、各栄養素の割合を算出し、その算出した各栄養素の割合と、理想的な栄養バランスにおける各栄養素の割合とを用いて、栄養素ごとに両割合の差の絶対値を算出し、その算出結果の総和が最も小さい栄養素情報を特定してもよい。
【0075】
そして、生成部14は、同じ料理に対応した2以上のマスタレシピ情報のうち、特定した栄養素情報に対応するマスタレシピ情報のみを用いて、カスタムレシピ情報を生成してもよい。この場合には、ある料理について、1個のカスタムレシピ情報のみが生成されることになる。このようにすることで、ある加工食品の商品について、栄養素情報が所定の条件を満たすカスタム料理のカスタムレシピ情報を生成することができる。
【0076】
なお、本実施の形態では、商品情報やマスタレシピ情報が特徴情報を有しており、その特徴情報も用いてカスタムレシピ情報の生成が行われる場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。カスタムレシピ情報の生成に特徴情報が用いられなくてもよい。この場合には、商品情報やマスタレシピ情報に特徴情報が含まれていなくてもよい。
【0077】
また、本実施の形態では、商品情報が有する商品成分情報や、マスタレシピ情報が有する料理成分情報にアレルギー情報が含まれており、カスタム料理に、受付部12によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品に含まれるアレルギー物質以外のアレルギー物質が含まれないようにカスタムレシピ情報が生成される場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。また、本実施の形態では、カスタムレシピ情報にカスタム料理のアレルギー情報も含まれる場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。アレルギー情報を用いたカスタムレシピ情報の生成が行われない場合には、商品情報が有する商品成分情報や、マスタレシピ情報が有する料理成分情報にアレルギー情報が含まれていなくてもよい。
【0078】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0079】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0080】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0081】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0082】
また、上記実施の形態において、情報処理装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
【0083】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、加工食品である商品を識別する商品識別子と、商品に対応する一般加工食品を識別する加工食品識別子と、商品の栄養素に関する栄養素情報を含む商品成分情報とを有している複数の商品情報、及び加工食品識別子と、加工食品識別子によって識別される一般加工食品を用いた料理のレシピの情報であるレシピ情報と、加工食品識別子によって識別される一般加工食品を除外した料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有している複数のマスタレシピ情報にアクセス可能なコンピュータを、商品識別子を受け付ける受付部、受付部によって受け付けられた商品識別子に対応する加工食品識別子及び商品成分情報を取得する取得部、取得部によって取得された加工食品識別子に対応するレシピ情報及び料理成分情報と、取得部によって取得された商品成分情報とを用いて、受付部によって受け付けられた商品識別子によって識別される商品を用いたカスタム料理のレシピの情報と、カスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成する生成部、カスタムレシピ情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0084】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を取得する取得部、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0085】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD-ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0086】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
【0087】
図6は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による情報処理装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0088】
図6において、コンピュータシステム900は、CD-ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0089】
図7は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図7において、コンピュータ901は、CD-ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0090】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による情報処理装置1の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM921に記憶されて、CD-ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD-ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD-ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVD等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0091】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による情報処理装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0092】
また、以上の実施の形態は、本発明を具体的に実施するための例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲及び均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0093】
1 情報処理装置
11 記憶部
12 受付部
13 取得部
14 生成部
15 出力部
【要約】
【課題】加工食品を用いたレシピの情報を生成する情報処理装置を提供する。
【解決手段】加工食品の商品を識別する商品識別子と、その商品に対応する一般加工食品の加工食品識別子と、その商品の栄養素情報を含む商品成分情報とを有する商品情報、及び加工食品識別子と、その加工食品識別子の一般加工食品を用いた料理のレシピ情報と、その一般加工食品を除外した料理の栄養素情報を含む料理成分情報とを有するマスタレシピ情報にアクセス可能な情報処理装置1は、商品識別子を受け付ける受付部12、その商品識別子に対応する加工食品識別子と商品成分情報を取得する取得部13、その加工食品識別子に対応するレシピ情報と料理成分情報、及びその商品成分情報を用いて、その商品識別子の商品を用いたカスタム料理のレシピと、そのカスタム料理の栄養素情報とを含むカスタムレシピ情報を生成する生成部14を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7