(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-18
(45)【発行日】2023-10-26
(54)【発明の名称】コンポーネント漏出検出装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01M 3/16 20060101AFI20231019BHJP
【FI】
G01M3/16 E
(21)【出願番号】P 2020566804
(86)(22)【出願日】2019-05-21
(86)【国際出願番号】 US2019033222
(87)【国際公開番号】W WO2019231746
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-05-17
(32)【優先日】2018-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519433148
【氏名又は名称】ランディス・ギア・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Landis+Gyr Technologies, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100189544
【氏名又は名称】柏原 啓伸
(72)【発明者】
【氏名】バーン・オルソン
(72)【発明者】
【氏名】ケビン・ラインハート
(72)【発明者】
【氏名】ダミアン・ボニカット
(72)【発明者】
【氏名】クリス・パーマー
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-068420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 3/00-3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧源と、プリント回路基板(PCB)とを備える装置であって、
前記プリント回路基板は、
第1の導電性トレースと、
第2の導電性トレースと、及び、
前記第1及び第2の導電性トレースに電気的に接続されかつ、漏出液体により発生したインピーダンスの変化を示すように構成及び配置された端子のセットと、
を備え、
前記第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分がインターリーブされ、封入コンポーネントから漏出して前記端子のセットの少なくとも1つの間のインピーダンスの変化を発生させる漏出液体流を留めるように構成及び配置されており、
前記電圧源は、前記端子のセットを通じて前記第1の導電性トレースと前記第2の導電性トレースとの少なくとも一つにわたって電気エネルギーを印加して、前記漏出液体を電気的に引き付けさせるように構成されており、
電気エネルギーが印加される前記第1の導電性トレース又は前記第2の導電性トレースの一節は、腐食性の漏出液体を中和するように構成及び配置される犠牲トレースを含
み、
前記漏出液体の一部分はイオン分極され、前記第1及び第2の導電性トレースの前記部分は、前記漏出液体の前記イオン分極された部分を電気的に引き付けることにより、前記漏出液体の前記部分を瞬間的に捕捉するように構成及び配置される、
装置。
【請求項2】
前記漏出液体により発生するとともに前記端子のセットのうちの少なくとも1つの間で発生する開放又は短絡の前に検出されるインピーダンスの部分的な変化を検出し、また、前記検出されたインピーダンスの部分的な変化に応答して、前記封入コンポーネントの漏出を示す信号を出力するように、前記端子のセットとともに構成及び配置された論理回路をさらに含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記液体を内包するように構成及び配置された筐体と、
前記プリント回路基板(PCB)にセキュアするとともに、前記プリント回路基板(PCB)に接続するべく方向づけられるように構成及び配置された端子と、
を含む前記封入コンポーネントをさらに含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記液体を内包するように構成及び配置された筐体を含む前記封入コンポーネントをさらに含み、前記プリント回路基板(PCB)は前記封入コンポーネントに対して重力下方向に向けられる、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プリント回路基板(PCB)と、前記第1及び第2の導電性トレースの前記それぞれの部分の前記インターリーブされたパターンとの間の前記漏出液体を物理的に捕捉するように構成及び配置される、
請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、封入コンポーネントの漏出を検出するための方法、装置、又はシステムに向けたものである。
【背景技術】
【0002】
様々な種類の封入デバイスは、液体を格納及び使用するよう設計されている。例として、スーパーキャパシタ等の様々なバッテリ及び/又は電荷ストレージデバイスは、電力を供給するために用いられる電解質又は他の液体を格納している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特定の機能を提供するために用いられるこのような封入デバイスは、液体の漏出に起因する問題を引き起こし、これは回路の誤動作につながり得る。漏出液体は、関連するプリント回路基板(PCB)の一部に流入し、導通及び/又は導電性トレースの腐食等の、回路の誤動作を引き起こし得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の態様は、上述の態様に加え、以下の詳細な説明に基づいて明らかになるであろう他の態様に向けたものである。本開示の一実施形態によると、本態様は、ある装置の封入コンポーネントからの腐食性/導電性液体の漏出を検出することに向けられる。
【0005】
様々な実施形態において、装置はプリント回路基板(PCB)を備える。PCBは、第1及び第2の導電性トレースと、第1及び第2のトレースに接続された端子のセットとを有する。端子のセットは、漏出液体により引き起こされるインピーダンスの変化を示すのに用いられる。インピーダンス変化は、腐食性液体によるトレースの腐食に起因する開放、及び/又は、封入コンポーネントから漏出した導電性液体に起因する短絡を含み、又はそれらに関連している。第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分はインターリーブされ、封入コンポーネントからの漏出液体流(端子のセットのうちの少なくとも1つの間でインピーダンス変化を引き起こす)を留めることができる。
【0006】
特定の一実施形態によると、装置は腐食性/導電性液体を内包する筐体を有する封入コンポーネントをさらに含む。封入コンポーネントは、本装置の動作中の間、腐食性/導電性液体を用いて、装置の他の回路に電力を供給する等、封入コンポーネントの特定の構成に関連した電気的活動を行い得る。封入コンポーネントは、端子をさらに含む。封入コンポーネントの端子は、PCBに固定及び接続し得る。そのような実施形態において、第1及び第2の導電性トレースのインターリーブされたそれぞれの部分は、PCBと封入コンポーネントの端子との間に向けられる。例えば、PCBは封入コンポーネントの重力下方向に向けられ得る。
【0007】
いくつかの特定の実施形態では、導電性トレース又はその一部は、漏出液体に対する物理的な障壁として機能し得る。例えば、装置は、PCBと第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分との間に漏出液体を物理的に捕捉するために用いられ得る。第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分は、封入コンポーネントの端子と重なるPCBの領域上でセグメント化され(例えば、扇形、平行等)、少なくとも瞬間的に、インピーダンスの変化を検出できる程度に長いセグメントの間に漏出液体を捕捉できる。トレースは、1.5/1000インチ~2.0/1000インチの間の厚さ(例えば、PCBから封入コンポーネントに向かっての高さ)を有し、これはPCBとインターリーブされたパターンとの間で漏出液体を物理的に捕捉するために使用され得る。漏出液体は、インピーダンスの変化を検出可能な程度に長く物理的に捕捉され得て、いくつかの実施形態では、導電性トレースは、漏出液体の少なくとも一部に、PCBの一部を横切って移動するよう指示できる。指示された移動により、PCB及び/又は他の回路コンポーネントの特定の部分の汚染を防止又は緩和することができる。
【0008】
さらに他の実施形態は、上述したPCBと、封入コンポーネントと、論理回路とを含む装置に向けられている。論理回路は、漏出液体により発生するインピーダンスの変化を検出するために、PCBの端子のセットとともに配置されている。上述したように、インピーダンスの変化は、部分的な短絡及び/又は開放を引き起こす(例えば、開放及び/又は短絡未満である)漏出液体に関連している。例えば、論理回路は、第1及び/又は第2の導電性トレースに接続された端子のそれぞれのセットを通じて、第1及び/又は第2の導電性トレースを横切る電力パラメータ(例えば、電流又は電圧)を検知することができる。いくつかの実施形態では、論理回路は、検出されたインピーダンスの変化に応答して、封入コンポーネントの漏出を示す信号を出力し得る。特定の実施形態では、信号は、第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分の漏出と、短絡又は腐食(又は部分的な短絡若しくは開放)との両方を示すものである。信号は、検出されたインピーダンスの変化及び/又はしきい値の外にあるインピーダンス値に応答して提供され得る。様々な特定の実施形態では、論理回路は、腐食に関連したインピーダンスの部分的な変化を検出し、これは、端子のそれぞれのセットの間で開放が発生する前に検出され、検出された部分的な変化に応答して信号を出力する。他の実施形態及び/又は追加的に、論理回路は、導通の変化に関連したインピーダンスの部分的な変化を検出し、この変化は、端子のそれぞれのセット間で短絡が発生する前に検出され、検出された部分的な変化に応答して信号を出力する。
【0009】
信号は、検出された漏出及び/又は短絡若しくは開放に関連付けられたPCBの領域を示し得る。例えば、端子のセットのそれぞれの端子は、PCBの異なる領域に関連付けられ得る。セットは、導電性トレースのパターンの外壁に位置するトレース、左外壁又は右外壁に位置するトレース、インターリーブされた左フィンガ又は右フィンガに位置するトレース、負極若しくは正極の接点若しくはPCB背面へのホール又はその近傍に位置するトレース等、異なる領域における漏出をテストするために用いられ得る。
【0010】
複数の特定の実施形態において、漏出液体の少なくとも一部分はイオン分極される。そのような実施形態では、第1及び第2の導電性トレース又はその一節のそれぞれの部分は、漏出液体の部分を電気的に引き付けることにより、漏出液体を少なくとも瞬間的に捕捉することができる。例えば、上述した装置のいずれかは、電圧源をさらに含み得る。電圧源は、第1及び/又は第2の導電性トレースに接続された端子のそれぞれのセットを通じて、第1及び/又は第2の導電性トレースの少なくとも1つにわたって電気エネルギー(例えば、電圧又は電流)を印加するために用いられ得る。論理回路は、電圧源を制御し、端子のそれぞれのセットに電気エネルギーを印加することができる。電気エネルギーは、第1及び/又は第2の導電性トレースに、漏出液体の少なくとも一部を電気的に引き付けさせることができる。
【0011】
上述の装置は、漏出液体に関連した異なる条件をテストするために使用することができる。論理回路は、2つのトレース間のPCBへの導電性材料の移動(例えば、短絡)を示すしきい値以下のインピーダンス(例えば、低インピーダンス)を検出することができ、及び/又は、2つのトレース間のPCBへの腐食性材料の移動による2つのトレース間の回路の開放(又はほぼ開放)を示す別のしきい値以上のインピーダンス(例えば、高インピーダンス)を検出することができる。検出に応答して、以下にさらに説明するように、1つ以上の追加の(受動的又は能動的な)動作が起こり得る。さらに、漏出液体は、1つ以上の方法で装置により内包され得る。例えば、漏出液体は、PCBトレースの深さ及び/又はトレースの形状によって捕捉され得る。他の実施形態では、及び/又はそれに加えて、帯電しているかイオン性である漏出液体は、適切な電圧電位(例えば、正、負、又は接地)が印加されているトレースに引き付けられ、保持され得る。さらに、漏出液体は、液体を中和する犠牲トレースの使用によって捕捉され得る。
【0012】
様々な特定の態様において、インピーダンスの変化、インピーダンスの部分的な変化、及び/又は漏出を検出することに応答して、1つ以上の追加的な動作が起こり得る。そのような動作は、漏出液体の影響を緩和し得る。例示的な動作は、変更された電力パラメータ、又は封入コンポーネントの電力パラメータの変化率に関連する。例えば、論理回路は、電力パラメータを受動的に検出及び/若しくは監視し、並びに/又は電力パラメータ若しくは電力パラメータの変化率を積極的に変更することができる。例示的な電力パラメータは、充電電圧(又は封入コンポーネントの回路上の充電)、封入コンポーネントを充電している間の電流、及び/又は封入コンポーネントの充放電の速さ若しくはタイミングを含む。追加の例示的な動作には、空気温度及び/又は湿度等の環境条件を監視し、監視された環境条件に応答して充電電圧(又は封入コンポーネントの回路上の充電)を変更することが含まれる。さらなる実施形態では、及び/又は上記の1つ以上に加えて、封入コンポーネントは、しきい値以下のデューティサイクルパルスで充電され、ランプ電流パルスで充電され、及び/又は使用が予想されないとき(例えば、スリープモード)に放電され得る。
【0013】
上述の概要は、本開示の示される各実施形態又はすべての実施例を説明することを意図しない。以下の図及び詳細な説明は、それに続く特許請求の範囲で説明されたものを含めて、これらの実施形態のうちのいくつかをより特定的に説明する。
【0014】
様々な実施例は、添付の図面に触れながら以下の詳細な説明を考慮することにより完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の実施形態と一致する、封入コンポーネントの漏出が検出された装置の例を示すブロック図
【
図2A】本開示の実施形態と一致する、装置のプリント回路基板の例を示すブロック図
【
図2B】本開示の実施形態に一致するプリント回路基板及びテスト方法の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、様々な変更及び代替形態に柔軟であるが、それらの実施例は、例示のために図面に示されており、詳細に説明されるであろう。しかしながら、その意図は、示された及び/又は説明された特定の実施形態に本開示を限定するものではないことは理解されるべきである。むしろ、その意図は、本開示の理念及び保護範囲内にあるすべての修正物、等価物、及び代替物を網羅することである。
【0017】
本開示の態様は、封入コンポーネントの漏出を検出するために実施され得るものを含む、様々な異なるタイプの装置、方法、システム、及び配置に適用可能であると考えられる。いくつかの実施形態では、漏出は、装置の他のコンポーネントの開放の発生又は誤動作に先立って検出され得る。いくつかのより具体的な実施形態では、封入コンポーネントに関連する電力パラメータ(又は電力パラメータの変化率)を監視及び/又は変更して、回路コンポーネントへのさらなる損傷を防止又は緩和する。本開示は、必ずしもそのような用途に限定されるものではないが、本開示の様々な態様は、これらの文脈を用いた様々な実施例の議論を通して理解され得る。
【0018】
本開示の態様と一致する一実施形態によれば、ユーティリティサービス(例えば電力ライン又は他のタイプのユーティリティサービス)を評価するためのメータリング装置等の複数の異なる通信装置が、様々な遠隔地に配置され得る。通信デバイスは、ブロードバンドネットワークを介して遠隔地に配置されたコンピュータサーバ(例えば、公益事業会社又は第三者の支援の下で運営される)と通信し、ブロードバンドネットワークは、遠隔地のサーバ又は公益事業会社に知られている特定のスケジュール又はプロトコルに従って遠隔地のコンピュータサーバと通信するために通信デバイスによって使用される。サーバは、スケジュール又はプロトコルに従って予想される各通信デバイスの動作状態を示す通信をから受信し得る。特定の例では、デバイスからのそれぞれの通信を受信すること及び/又は受信しないことに応答して、サーバは、受信した通信とスケジュールに関連付けられたしきい値基準とを比較することにより、1つ以上の地域内の停電の可能性を評価することができる。
【0019】
装置は、停電時等に装置に電力を供給するために使用される封入コンポーネントを含み得る。具体例として、封入コンポーネントは、スーパーキャパシタを含み得る。封入コンポーネントは、腐食性及び/又は導電性であり得る液体を含む筐体を有する。動作中、液体は、封入コンポーネントの特定の構成に関連する電気的活動を実行するために使用される。いくつかの実施形態では、液体は、封入コンポーネントから漏出し、漏出液体の特定の化学的性質に応じて、回路の誤動作を引き起こし得る。異なる装置が様々な遠隔地に配置され得るため、装置の現場で漏出がないように装置を監視することは困難である。様々な実施形態は、封入コンポーネントから漏出液体を検出するために使用されるプリント回路基板(PCB)を含む装置に向けられる。PCBは、PCBに接続するために使用される封入コンポーネントの端子の重力下方向に配置された第1の導電性トレース及び第2の導電性トレースといったトレースのパターンを含み得る。特定の実施形態では、導電性トレースは、スーパーキャパシタのキャパシタシール(例えば、一体型バング、金属リム、及び/又はゴム又は他の材料)の重力下方向に配置され得る。トレースのパターンは、腐食性の漏出液体によるトレースの腐食に起因する開放、及び導電性の漏出液体による短絡を、インピーダンスの変化を介して検出するために使用される。トレースは、インピーダンスの変化を示すために使用される端子のセットに電気的に接続されている。具体例として、パターンの一部が腐食性液体によってエッチングされて除去された場合等に、導通及び腐食が検出され得る。より具体的な実施形態では、腐食に関連するインピーダンスの部分的な変化が、端子のそれぞれのセットの間で開放が発生する前に検出され、検出されたインピーダンスの部分的な変化に応答して(かつ開放が発生する前に)封入コンポーネントの漏出を示す信号が出力され得る。代替的及び/又は追加的に、導電性の漏出液体に関連するインピーダンスの部分的な変化が、短絡が発生する前に検出され、検出されたインピーダンスの部分的な変化に応答する漏れを示す信号が出力され得る。さらなる特定の実施形態では、トレースの少なくとも一部(例えばトレースパターンの一節)は、イオン分極された電解質を引き付けて、装置の他の回路の汚染前に漏出液体を捕捉するか、又は装置の他の回路の汚染を緩和し得る。
【0020】
より具体的な実施形態について、装置はPCBを含む。PCBは、第1の導電性トレース及び第2の導電性トレースを有し、第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分がインターリーブされている。PCBはさらに、第1及び第2の導電性トレースに電気的に接続された端子のセットを含む。端子は、短絡及び開放を含むインピーダンスの変化を示すために使用される。特定の実施形態では、PCBは、第1及び第2の導電性トレースが封入コンポーネントの端子の重力下方向に配向するように、腐食性/導電性液体を含む筐体を含む封入コンポーネントの近位に配置される。第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分は、封入コンポーネントから漏出液体流を留め、これにより、端子のセットの少なくとも1つの間のインピーダンスの変化を生じさせることができる。インピーダンスの変化は、端子のセット及び/又はインピーダンス値に応じて、短絡状態及び/又は開放状態を示すことができる。上述したように、封入コンポーネントは、漏出の影響を受けやすい。例えば、封入コンポーネントは、PCBを接続するように配向された端子を含み得る。端子が周囲にあり得るコンデンサシールは、スーパーキャパシタのように、漏出の影響を受けやすいことが予想される。
【0021】
本開示に関連して、導電性トレースは、第1の導電性トレース及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分のインターリーブされたパターンとPCBとの間に液体を物理的に捕捉するために使用することができる。例えば、導電性トレースは、PCB表面を横切って漏出液体の移動に対する物理的障壁として機能できる。インターリーブされたパターンは、漏出液体を捕捉し、漏出液体に移動を指示する。第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分は、セグメントの間に漏出液体をインピーダンスの変化を検出するのに十分に長く少なくとも瞬間的に捕捉するために、封入コンポーネントの端子と重なるPCBの領域上でセグメント化(例えば、扇形、平行等)されている。いくつかの特定の実施形態では、第1及び第2の導電性トレースの少なくとも一部は、第1及び第2の導電性トレースのセグメントの先端又は端部が、セグメント間にスペースを有して互いに平行になるようなパターンで配置され得る。そのような実施形態では、間の空間は、漏出材料によって引き起こされる第1及び第2の導電性トレースの間の距離の変化による部分的な短絡/開放を検出するために使用することができる。
【0022】
いくつかの特定の例では、導電性トレース及び/又は少なくともインターリーブされたパターンは、1000分の1.5インチから1000分の2.0インチの間の厚さ(例えば、PCBから封入コンポーネントに向かっての高さ)を有する導電性トレースを含み得る。そのような厚さは、PCBとインターリーブされたパターンとの間で漏出液体を物理的かつ瞬間的に捕捉するために使用することができる。この捕捉は、インピーダンスの変化及び/又は部分的な変化を引き起こすために十分な長さにすることができ、及び/又は漏出液体が他の回路部品を損傷することを緩和又は防止することができる。いくつかの特定の実施形態では、漏出液体は、本明細書にさらに説明されるように、漏出液体を電気的に引き付けることで捕捉されたイオン分極された液体であってもよいし、それを含んでいてもよい。
【0023】
様々な実施形態では、装置は、上述したPCBと、封入コンポーネントと、論理回路とを含む。論理回路は、インピーダンスの変化及び/又は部分的な変化を検出するための端子のセットを備えて配置されている。より具体的には、トレースが、インターリーブされたパターンから走り、GIPIO及び/又はA/D入力等の様々な入力を介して論理回路に接続される。さらに、論理回路は、検出されたインピーダンスの変化及び/又は部分的な変化に応答して、封入コンポーネントの漏出を示す信号を出力できる。信号は、第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分の液体の漏出及び/又は(部分的な)短絡又は腐食を示し、検出されたインピーダンスの変化又はしきい値外のインピーダンス値(例えば、部分的な変化)に応答して提供され得る。特定の実施形態では、端子のセットのそれぞれの端子は、PCBの異なる領域及び/又は第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの領域に関連付けられ得る。例えば、本明細書でさらに図示されるように、論理回路は、短絡及び開放に対して異なる領域をテストするのに用いられ得る。
【0024】
多くの実施形態において、論理回路は、検出されたインピーダンスの変化及び/又は部分的な変化に応答する様々な動作を実行できる。様々な動作は、封入コンポーネントの変更された電力パラメータ及び/又は電力パラメータの変化率に関連している。第1の文脈では、論理回路は、電力パラメータ及び/又は電力パラメータの変化率を能動的に変化させられる。他の文脈及び/又は追加で、論理回路は、電力パラメータ及び/又は電力パラメータの変化率を受動的に検出及び/又は監視し、電力パラメータの様々な値をデータとして外部回路に報告し、及び/又は更なる行動をとり得る。電力パラメータ及び電力パラメータの変化率の例としては、封入コンポーネントの回路上の充電電圧又は充電、封入コンポーネントの充電中の電流、封入コンポーネントの放電速度、変更されたデューティサイクルパルス又は増幅電流パルスを用いた充電、及び封入コンポーネントを充放電するタイミング等を含む。
【0025】
より具体的な様々な実施形態において、論理回路は、検出されたインピーダンスの変化及び/又は部分的な変化に応答して、封入コンポーネントの回路上の充電電圧又は充電を減少させることができる。充電電圧を減少させることは、封入コンポーネントを除去及び/又は交換するために装置に人員を派遣することができるように、追加の液体漏出を緩和及び/又は防止し、及び/又は回路故障の前に追加の時間を確保できる。他の実施形態では、検出されたインピーダンスの変化及び/又は部分的な変化に応答して、他の動作、例えば、より低い電流で充電すること、より低いレートで放電すること、しきい値以下の温度及び/又は湿度でのみ充電すること、及び/又は特定の温度及び/又は湿度の値で充電電圧を変化させること、デューティサイクルパルスを変化させること、電流パルスを増幅すること、及び/又は特定の時間で放電すること等の動作が起こり得る。理解され得る通り、様々な実施形態は、上述した能動的な動作及び受動的な動作のうちの1つを含むか、又はそれらの様々な組み合わせを含む。行われる特定の動作は、実際の回路及び/又はトレースパターンに依存し得る。様々なテストパターン及び動作は、異なる回路、トレースパターン、及び検出されたインピーダンスの結果としての変化に応答して調整することができる。具体的な例として、論理回路は、第1のしきい値を超えるインピーダンスの変化を検出することに応答して、受動的にパワーパラメータ及び/又はパワーパラメータの変化率を検出してもよい。論理回路は、その後、第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値を超えるインピーダンスの別の変化を検出したことに応答して、電荷電圧を能動的に変化させ得る。非限定的な例として、実施形態はそれほど限定されないが、第1のしきい値は、ほぼ開放故障(又はほぼ短絡故障)状態の回路に関連付けられてもよく、第2のしきい値は、開放故障(又は短絡故障)状態の回路に関連付けられてもよい。
【0026】
いくつかの特定の実施形態では、導電性トレースのインターリーブされたパターンは、それぞれが一緒に接続されていない部分を含むことができる。例えば、1つ以上のトレースは、他のトレースと接続されておらず、パターン内の他のトレースからの離間(例えば、間隔)を有することができる。トレースと残りのトレースパターンとの間の距離は、特定の回路に応じて、及び/又は漏出液体に対するトレースパターンの感度を洗練させるために調整することができる。特定の例として、トレースと残りのトレースパターンの一部との間の距離は、トレースと残りのトレースパターンの一部の近位に追加の金属を半田付けすることで減少させられる。
【0027】
上述のように、いくつかの実施形態では、導電性トレースの一部は、漏出液体の少なくとも一部を電気的及び/又は物理的に引き付けることができる。そのような実施形態では、デバイスは、それに接続された端子のそれぞれのセットを介して、第1及び第2の導電性トレースの少なくとも1つにわたって電気エネルギー(例えば、電圧又は電流)を印加するために使用される電圧源をさらに含む。印加された電気エネルギーは、導電性トレースが、イオン分極された漏出液体を電気的に引き付けるようにする。例えば、封入コンポーネントは、イオン分極された電解質を含んでいてもよい。他の回路の汚染を緩和させる方法の前に、又はその方法の間に、漏出したイオン分極電解質を捕捉するために用いる電圧が印加される。そのようなトレースは、そのような実施形態において犠牲材料として機能することができる。代替的及び/又は追加的に、トレースは、漏出液体の少なくとも一部を物理的に引き付け、及び/又は漏出液体の一部を中和することができる。
【0028】
次に図を見ると、
図1は、本開示の実施形態と一致する、封入コンポーネントの漏出が検出される例示的な装置のブロック図である。封入コンポーネントの漏出の存在は、PCB上の導電性トレースを使用して検出できる。より具体的には、腐食性及び/又は導電性の液体の漏出を示すインピーダンスの変化を測定することができる。インピーダンスの変化は、導電性トレースに電気的に接続された特定の端子のセットの両端で測定されたインピーダンス値に応じて、短絡又は開放が発生する前に検出される短絡、開放、及び/又は漏出を含み得る。さらに、端子は、PCBの異なる領域に関連付けられ得る。この文脈において上述のように、本開示の態様は、インピーダンスの変化に応答して封入された装置からの液体の漏出を検出し、短絡若しくは開放(又はそれに近い状態)を示し、漏出液体の位置の表示を提供するために使用することができる。上述のように、インピーダンスの変化は、漏出液体に関連しており、部分的な短絡及び/若しくは開放又はそれらに近い状態(例えば、開放及び/又は短絡よりも小さい状態)を引き起こすことができる。漏出の検出は、信号出力を介して遠隔で識別することができ、特定の実施形態では、封入コンポーネントの電力パラメータ又は電力パラメータの変化に関連付けられた追加の動作が発生し得る。
【0029】
図1を参照して、装置100は、インターリーブされた第1の導電性トレース104及び第2の導電性トレース106を有するPCB102を含む。第1及び第2の導電性トレース104,106は、腐食性の漏出液体によるトレースの腐食に起因する開放を含むインピーダンスの変化を示すために使用される端子108のセットに電気的に接続され得る。様々な実施形態では、インピーダンスの変化は、腐食性及び/又は導電性の漏出液体に起因する短絡又は開放の発生の前に発生する短絡又は漏出も、追加的又は代替的に含み得る。第1及び第2の導電性トレース104,106は、封入コンポーネント110から漏出した腐食性及び/又は導電性の液体流を留めることができるが、これはオプションである(代替的に、端子108は回路アクセスポイントであり得る)。この液体流は、端子108のセットの少なくとも1つの間でインピーダンス変化を引き起こす。
図1の実施形態は、第1及び第2の導電性トレースを例示しているが、実施形態はこれに限定されず、2つ以上の導電性トレースを含んでもよい。さらに、装置は、端子108のセットに接続された少なくとも1つの他のトレース、例えば、
図1で図示されたものよりも追加のトレースを含むことができる。
【0030】
図示されていないが、装置は、それぞれの装置のセットが位置する顧客サイトの施設における消費のために様々な地理的に分散した配電ステーションを介して配電用の交流電力を生成するユーティリティ(電力)会社を含む配電システムの一部を形成する装置といった複数の装置のネットワーク、又は他の種類のネットワークの一部であり得る。様々な装置は、例えば、エンドポイント装置がメッシュコンセントレータ装置にデータを通信するメッシュネットワークの一部であり得る。各装置は、回路に電力を供給するために使用されるスーパーキャパシタのような、腐食性及び/又は導電性の液体(本明細書では、漏出液体と呼ぶ)を漏出させる可能性がある封入コンポーネントを含み得る。封入コンポーネントは、動作中、液体を使用して、封入コンポーネントの特定の構成に関連する電気的活動を実行し得る。例示的な封入コンポーネントは、バッテリ及び液体封入コンデンサ(例えば、スーパーキャパシタ、液体電解質等)を含む。いくつかの特定の実施形態では、スーパーキャパシタは、他の電源が失われたときに電力を供給するために使用される。スーパーキャパシタからの電力は、あるしきい値期間、例えば2~3年又はそれ以上の期間の間、必要とされない場合がある。液体の漏出は、装置に関連する回路を損傷し、場合によっては、故障又は誤動作を引き起こす可能性がある。さらに、システムは分散した装置を含み得るため、液体の漏出のために装置を監視することは、時間がかかり、コストがかかる。本開示に係る実施形態は、液体の漏出を検出し、漏出液体のさらなる動きを(少なくとも一時的に)防止又は緩和し、液体の漏出を示す信号を提供するために使用することができる。信号は、中央サーバ及び/又は装置をサービスするために個人がアクセス可能なコンピューティング回路に送信することができ、及び/又はメンテナンス又は他のアクションのための推奨を提供することができる。メッシュネットワーク及びエンドポイント装置に向けられたより一般的かつ特定の教示については、2017年6月6日出願、発明の名称「停電診断装置及び停電診断方法(Power-Outage-Assessment Apparatuses and Methods)」の米国特許出願第15/615619号が参照され、その全体は教示のため本明細書に組み込まれる。
【0031】
例えば、装置100は、PCB102と第1及び第2の導電性トレース104,106のインターリーブパターンとの間に漏出液体を物理的に捕捉することができる。漏出液体は、少なくとも瞬間的に、かつインピーダンスの変化を検出するのに十分な長さ捕捉される。特定の実施形態では、装置100は、PCB102と第1及び第2の導電性トレース104,106のそれぞれの部分のインターリーブされたパターンとの間に漏出液体を物理的に捕捉し、PCB102の一部を横切って漏出液体に移動を指示する。例えば、第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分は、封入コンポーネント110の端子と重なるPCB102の領域上でセグメント化(例えば、扇形、平行等)されており、部分的な変化を含むインピーダンスの変化を検出するのに十分な長さのセグメントの間に漏出液体を少なくとも瞬間的に捕捉することができる。
【0032】
様々な実施形態では、装置100は、封入コンポーネント110をさらに含む。封入コンポーネント110は、腐食性/導電性液体を含む筐体を含み、PCB102に接続する端子を有する。装置100の動作中、封入構成要素110は、装置100の構成要素に電力を供給する等、封入構成要素110の特定の構成に関連した電気的活動を実行するために液体を使用する。封入コンポーネント110の端子は、インターリーブされた第1及び第2の導電性トレース104、106のそれぞれの部分と重なるように向けられ得る。さらに、それぞれの部分は、PCB102の間に向けられ、封入コンポーネント110の端子は、ハウジングから漏出液体流を留め、それによりPCBの端子108の少なくとも1つのセットの間のインピーダンスの変化を引き起こすことができる。PCB102は、封入部品110から漏出液体が、第1及び第2の導電性トレース104,106に向かって移動して接触することができるように、封入部品110の重力下方向に向けられ得る。
【0033】
いくつかの実施形態によると、装置100は、論理回路112をさらに含む。論理回路112は、インピーダンスの変化を検出し、検出されたインピーダンスの変化に応答して封入部品110の漏出を示す信号を出力するように、端子108のセットと共に構成及び配置されている。
図2Bの表例によりさらに示されるように、インピーダンスの変化を検出したことに応答して、若しくは端子108の特定のセットの両端のインピーダンスの値がしきい値の範囲外にあることに応答して、第1及び第2の導電性トレース104,106のそれぞれの部分の腐食(及び/若しくは短絡)を示し得る信号が提供される。この表は、トレースのそれぞれの部分の腐食(若しくは導通)と関係づけられたインピーダンスの部分的な変化を検出するために用いられ、この変化は、端子のそれぞれのセットの間で開放(若しくは短絡)が発生する前に検出される。例えば、論理回路112は、第1及び/又は第2の導電性トレース104,106にわたる電力パラメータ(例えば、電流又は電圧)を、それに接続された端子のそれぞれのセットを介して感知することができる。例えば、第1の導電性トレースに接続された端子のそれぞれのセットを介して、第1の導電性トレースにわたる電力パラメータを感知することができる。
【0034】
様々な特定の実施形態では、論理回路112は、PCB102の異なる領域の漏れをテストすることができる。
図2A~
図2Bを参照してさらに図示されるように、端子108のセットの異なるそれぞれの端子は、PCBの異なる領域に関連付けられ得る。論理回路112は、端子108の異なるセットにわたるインピーダンスを測定し、及び/又は1つ以上のしきい値と比較することによって、PCB102の異なる領域をテストすることができる。本明細書でさらに図示され、説明されるように、端子の異なるセットは、PCB102の異なる領域及び導電性トレースのパターンをテストするために使用され得る。いくつかの特定の実施形態では、導電性トレース104,106のパターンは、封入コンポーネント110よりも大きい直径を有する導電性トレースの外輪と、外輪に接続されたインターリーブフィンガと、PCB102の裏面に正極ホール及び負極ホールと同心に配置されたインターリーブフィンガとを形成することができる。
【0035】
漏出液体を物理的に捕捉することに追加的及び/又は代替的に、いくつかの実施形態では、第1及び第2の導電性トレース104,106は、漏出液体が他の回路を汚染する前に(又はそれを緩和する前に)漏出液体を引き付けるために通電され得る。例えば、封入コンポーネント110の重力下方向に配置された第1及び/又は第2の導電性トレース104、106は、漏出液体を電気的及び/又は物理的に引き付け、少なくとも瞬間的に捕捉し、及び/又はPCBの一部を横切る移動を指示できる。そのような実施形態では、封入コンポーネント110は、イオン分極電解質のようなイオン分極された腐食性/導電性液体を含み得る。導電性トレース104,106は、漏出液体を電気的に引き付け、漏出液体を少なくとも瞬間的に捕捉するために通電される。導電性トレース、又はその少なくとも一部は、犠牲材料として機能できる。例えば、装置は電圧源113をさらに含んでよく、この電圧源113は、論理回路112の一部を形成し得るが、実施形態はこれに限定されず、電圧源113は、論理回路112とは別個のものであってもよく、及び/又はPCB102の一部を形成してもよい。論理回路112は、電圧源113を使用して、第1及び/又は第2の導電性トレース104,106に接続された端子108のそれぞれのセットを介して、第1及び/又は第2の導電性トレース104,106にわたる電気エネルギー(例えば、電圧又は電流)を印加でき、これにより、第1及び/又は第2の導電性トレースは、イオン分極された漏出液体を電気的に引き付けるようになる。いくつかの実施形態では、漏出液体は、電気的に惹きつけられ、重力に逆らって移動し、並びに/又は、1000分の1.5インチ~1000分の2.0インチ又はそれ以上移動することができるが、実施形態はこれに限定されない。
【0036】
代替的及び/又は追加的に、トレースは、漏出液体の少なくとも一部を物理的に引き付け、及び/又は漏出液体の一部を中和することができる。例えば、トレースパターンの少なくとも一部は、論理回路112によってその上に印加される電位を有し得る。電圧電位は、帯電した又はイオン性の漏出液体を引き付けて保持するように設定される。電圧電位は、特定の荷電された又はイオン性漏出液体に応じて、正の電圧、負の電圧、又は接地であり得る。他の実施形態では、及び/又はそれに加えて、トレースパターンの一部は、漏出した腐食性液体等の漏出液体を中和する犠牲トレースを含むことができる。犠牲トレースは、トレースパターンの他の部分よりも広くされ得る。
【0037】
上述したように、論理回路112は、漏出を示す信号を出力することができる。信号は、装置100のメンテナンスを担当する人員によってアクセス可能なサーバ回路等、遠隔地に配置された回路に提供され得る。信号は、潜在的な漏れ、漏れの位置、及び/又はPCB102の(部分的な)短絡又は腐食が発生しているかどうか、及び/又はPCBの(部分的な)開放が発生しているかどうかを示すことができる。いくつかの特定の実施形態では、論理回路112は、検出された変化及び/又はインピーダンスの部分的な変化に応答して、追加的又は代替的に、封入コンポーネント110上の回路上の電荷電圧又は電荷を減少させることができる。封入コンポーネント110上の電荷電圧の減少は、電圧を減少させない場合と比較して、漏出液体が開放又は短絡及び/又は回路の誤動作を引き起こすまでの時間を増加させることができ、及び/又はいくつかの実施形態では、液体のさらなる漏れを緩和することができる。本明細書にさらに説明されるように、他の実施形態は、低減された電流で充電すること、低減されたレートで放電すること、特定の温度及び/又は湿度でのみ充電すること、特定の温度及び/又は湿度で充電電圧を低減すること、特定のデューティサイクルパルス及び/又はランプ電流パルスで充電すること、及び/又は使用が予測されないときに放電することを含み得る。
【0038】
また、本開示の態様によると、
図2Aは、本開示の実施形態と一致する、装置の例示的なPCB230のブロック図を示す。上述のように、PCB230は、第1及び第2の導電性トレース(例えばトレースのパターン)と、第1及び第2の導電性トレースと電気的に接続されて短絡及び開放を含むインピーダンス変化を示すために用いられる例えば端子1~8のセットとを含む。この短絡及び開放は、腐食性の漏出液体によるトレースの腐食に起因する開放、又は導電性の漏出液体によるトレース間の導通に起因する短絡を含む。
【0039】
図示されているように、導電性トレースのパターンは、封入コンポーネントよりも大きい直径及び/又は封入コンポーネントの端子の面積よりも大きい直径を有する導電性トレースの外輪を形成し得る。パターンは、さらに、1つ以上のインターリーブされた導電性トレースを含む。例えば、インターリーブされた導電性トレースのパターンは、内輪及び/又は外輪に接続されたインターリーブされたフィンガと、PCBの裏面に正極ホール及び負極ホールと同心に配置されたインターリーブされたフィンガとを含み得る。したがって、インターリーブされた第1及び第2の導電性トレースのそれぞれの部分は、PCBの領域上でセグメント化され(例えば、扇形、平行等)、セグメントの間に漏出液体を、少なくとも瞬間的に、かつインピーダンスの変化を検出するのに十分な長さ捕捉することができる。
【0040】
図2Bは、
図2Aに示すPCB230及び本開示の実施形態と一致する試験方法を示す。
図2A~
図2Bによって上述及び図示されたように、異なる端子は、PCB230の異なる領域、より具体的には、導電性トレースのパターンの異なる領域に関連付けられ得る(例えば、電気的に接続され得る)。論理回路は、インピーダンスの変化を検出し、それに応答して信号を出力するために、例えば端子のセット1~8に電気的に接続し得る。多くの例が利用可能であるが、表250は、液体漏れをテストするために論理回路によって使用され得るテスト定義の例示的なセットを例示している。より具体的には、テスト定義は、漏れの位置及び/又は短絡又は腐食が発生しているかどうか(又は導通若しくは開放が発生に近いかどうか)を特定することができる。テスト定義は、腐食(例えば開放になるまでのインピーダンスの増加)又は短絡(例えば、短絡になるまでのインピーダンスの減少)についての導電性トレースパターンのテストの合格又は不合格のためのしきい値インピーダンス値を提供し、導電性トレースパターンのどの部分がテストされているかを示し得る。通常の技術者であれば理解されるであろうが、実施形態は、
図2A~
図2Bで示されるような特定のテスト定義及び/又は導電性トレースパターンに限定されない。むしろ、
図2A~
図2Bは、特定の実施形態の例として提供される。
【0041】
図2Bに示すように、端子の特定のセットは、導電性トレースパターンの異なる部分に電気的に接続し得る。例えば、端子1,7は、電子部品よりも大きな直径を示す導電性トレースパターンの外輪に電気的に接続し得る。端子2,6は、インターリーブされたフィンガを有する導電性トレースパターンの内輪に電気的に接続し、PCB230の裏面に対して正極ホールと同心である導電性トレースを含み得る。内輪は、外輪及び封入された部品の寸法よりも小さいが、正極ホール及び負極ホールよりも大きい寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、インターリーブされたフィンガは、端子3,5に接続された導電性トレースをインターリーブし得る。端子3,5は、インターリーブされたフィンガで導電性トレースパターンに接続し得る。より具体的には、フィンガは、端子2,6に接続されたインターリーブされたフィンガと、端子4に接続されたインターリーブされたフィンガと、及び/又はPCB230の裏面に対して負極ホール及び正極ホールと同心であるトレースパターンとをインターリーブすることができる。端子4は、PCB230の裏面に対して負極ホールと同心である導電性のトレースパターンに接続することができる。端子8は、正極ホール及び負極ホールの両方に同心の部分を有する導電性トレースパターンに接続し得る。例えば、端子8に接続された導電性トレースパターンは、正極ホール及び負極ホールよりも大きい直径を有し、かつ、正極ホール及び負極ホールに同心の他の導電性トレースよりも大きい直径を有するリングを含み得る。
【0042】
端子のセットは、オープン及び/又はショートまでのインピーダンスの変化と同様に、漏出をテストするために用いられ得る。理解されているように、オープンに向かっての、又はオープンまでのインピーダンスの変化は、例えば、インピーダンスが1000オームから10000オーム(又はそれ以上)に変化する等、インピーダンスの増加を含み得る。ショートに向かっての、又はショートまでのインピーダンスの変化は、インピーダンスが10000オームから1000オーム(又はそれ以下)に変化する等、インピーダンスの減少を含み得る。上記の尺度は、例示の目的で提供されており、本明細書を限定することを意図していない。具体的な例として、ピン1からピン7までの間のインピーダンス値が1.0オームよりも大きい場合、腐食、例えば、導電性トレースパターンの部分が開いていることをし得る。このような例示的な実施形態では、ピン1,7の間のインピーダンス値は、導電性トレースの部分が開放していない(又は開放に近い)ことを示し得る。同様に、ピン2,6の間のインピーダンス値は、内壁及び/又はフィンガの腐食をテストするために、ピン3,5の間のインピーダンス値は、PCBの裏面への穴と同心のフィンガ及び/又はトレースの腐食をテストするために使用され得る。短絡のテストの例として、ピン1,2の間のインピーダンス値は、左外輪と左内輪との間の短絡のテストに使用することができる(例えば、しきい値1メガオームに基づく)。同様に、ピン2,3の間のインピーダンス値は、左のインターリーブされたフィンガと正極ホールに同心である導電性トレースとの間の短絡をテストするために使用され得る。ピン3,4、又はピン5,4の間のインピーダンス値は、左又は右のインターリーブされたフィンガと、負極ホールに同心の導電性トレースとの間の短絡をテストするために使用され得る。ピン5,6の間のインピーダンス値は、右のインターリーブされたフィンガと正極ホールに同心の導電性トレースとの間の短絡をテストするために使用され得る。ピン6,7の間のインピーダンス値は、右外輪と右内輪との間の短絡をテストするために使用され得る。ピン3,4、又はピン2,3の間のインピーダンス値は、左又は右のインターリーブされたフィンガ/内輪と正極ホールに同心の導電性トレースとの間の短絡をテストするために使用され得る。ピン4,8の間のインピーダンス値は、負極ホールに同心の導電性トレースがPCB230の裏面に短絡しているかどうかをテストするために使用され得る。しかしながら、合格及び不合格を示すインピーダンス値はこれに限定されず、例えば10~100キロオームといった様々な異なる値を含み得る。さらに、上述したように、論理回路は、液体の漏出を示す可能性があるが、これはオープン又はショートが発生する前に発生し得る。
【0043】
いくつかの特定の実施形態では、論理回路は、異なるピンをテストし、その結果得られるインピーダンス値をスケール上で等級付けすることができる。例えば、論理回路は、複数の異なる領域の各領域について、漏出が発生する確率を示すスコアを生成し得る。このスコアは、インピーダンスの変化及び/又は、
図2Bで図示されたテストの合否判定基準のような1つ以上のしきい値との比較に基づいていてもよい。いくつかの実施形態では、複数のしきい値が使用されてもよく、これらのしきい値は、ショート又はオープンが発生する前に、又は発生した後に検出される漏れが発生したことを示し得る。
【0044】
上述した装置は、漏出液体に関連する様々な状態をテストするために用いられ、及び/又は漏出液体を含み得る。例えば、論理回路は、漏出した導電性材料が2つのトレース間を移動している(例えばショートする)ことを示すしきい値(例えば、低いインピーダンス)以下のインピーダンスを検出し、及び/又は、漏出した腐食性材料によって引き起こされた2つのトレース間のオープン(又はオープンに近い状態)を示す別のしきい値(例えば、高いインピーダンス)以上のインピーダンスを検出し得る。漏出液体は、1つ以上の方法で装置によって封止され得る。漏出液体は、PCBトレースの深さ及び/又はトレースの形状によって捕捉され得る。他の実施形態では、及び/又はそれに加えて、帯電しているか又はイオン性である漏出液体は、適切な電圧電位(例えば、正、負、又は接地)が印加されたトレースに引き付けられ、保持され得る。さらに、腐食性の漏出液体は、腐食性の漏出液体を中和する犠牲トレースの使用によって捕捉され得る。
【0045】
具体的な例として、論理回路は、導電性トレースパターンに入るラインを制御することができる。
図2Bで示された上記の例を使用して、論理回路は、端子1~8に入る8本のラインを制御する。端子1~8のいずれかは、論理回路によって、デジタル的な方法で、又はアナログデジタル変換回路を使用したアナログ的な方法で読み取ることができる。例えば、
図2Bの表250によって図示された端子を使用して、端子2,3及び/又は端子5,6を使用して、しきい値以下のインピーダンス(2つのトレース間を移動する導電性の漏出液体に起因する)を論理回路によって検出することができる。2つのトレース間のしきい値以上のインピーダンスは、(腐食性の漏出液体による)開回路又は開回路に近い状態を示すものであり、端子2と6、及び/又は端子3と5を用いた論理回路によって検出され得る。しかしながら、実施形態はこれに限定されず、上記は例示的な例として提供される。上記の提供された具体例では、端子2,7で終わるトレースは、トレースの他の部分よりも幅が広い犠牲トレースであり得る。さらに、論理回路は、液体を封止する目的のために漏出液体を引き付けるために、トレースパターンの任意の部分に電圧電位を印加することができる。
【0046】
同様に、1つの側面にトレースを有する多層PCBの場合、少なくとも1つの内側基板トレースを含む導電性トレースに関連した漏出液体の問題は、同様の方法で(例えば、
図1で図示された端子1~8及び/又は端子108を介して)検出され得る。特定の例として、そのようなPCB材料は、その誘電体として、液体を吸収することが知られているFR-4材料のようなエポキシタイプの抵抗性材料及び/又は繊維ガラスを用いる。従って、PCB層間の検出が適切である。
【0047】
いくつかの特定の実施形態では、論理回路は、端子のいずれかを正電圧又は接地に設定し、又は別の二次回路は、端子のいずれかを負電圧に設定することができる。論理回路は、漏れ、腐食及び/又は短絡のための異なるテストを循環させることができ、このテストは、インピーダンスの変化又は部分的な変化をテストするために電圧電位を定期的に変化させることを含むことができる。例えば、論理回路は、全てのトレースを+3.3V等の正電圧に設定し、その後、電圧設定を周期的に変化させて、
図2Bで図示した例示的なテストのように、しきい値を外れたオープン(又はオープンに近い)回路及び/又は短絡(又は短絡に近い)回路及び/又はインピーダンスを検出することができる。テスト後、論理回路は、漏出液体を引き付けるために、すべてのトレースを正電圧に戻すように設定することができる。
【0048】
別の具体例として、及び/又は追加的に、論理回路は、アナログ信号を送信するために端子のペアを使用し、アナログ信号が2つの非接触領域を横切るかどうか、例えば、ショートに近いかどうかを検出することができる。ショートが発生しかけている場合、結果として、しきい値を超える周波数が発生し得る。論理回路は、例えば、端子のペアを使用してアナログ信号を送信し、アナログが周波数に応答する2つの非接触領域を横切るかどうかを検出することにより、ショートに近い状態をテストすることができる。周波数が許容可能なノルムを示すしきい値以上であれば、ショートに近い状態を検出し得る。ノルムしきい値を超える周波数は、端子が近すぎる(例えば、ショートに近い)ことを示し得る。より具体的には、テストはアナログ信号の周波数の、許容可能なノルム(例えばショートに近い状態がない)、並びに、端子が近すぎることを示すことで知られるしきい値よりも信号の周波数が高い許容不可能な状況(ショートに近い)のしきい値に対する増加若しくは変化を含み得る。
【0049】
様々な実施形態では、
図1~2Bで示されるように、上述した装置は、封入コンポーネントからの液体の漏れを検出するための様々な方法、及び検出された漏れの兆候についてPCBの様々な領域を試験するための方法を実行するために使用され得る。検出された漏れ、インピーダンスの部分的な変化、及び/又はインピーダンスの変化に応答して、漏れを緩和するための1つ以上の追加的な動作が起こり得、この動作は論理回路によって制御され得る。前述したように、論理回路は、変更された電力パラメータ、又は電力パラメータの変化率に関連した動作を実行することができる。そのような動作は、電力パラメータ又は電力パラメータの変化率が能動的に変更され、及び/又は電力パラメータ及びその変化率を受動的に検出及び/又は監視することを含み得る。具体例として、封入コンポーネントの充電電圧が低減され、封入コンポーネントを低減された電流(例えば、トリクル充電)で充電し、及び/又は放電率が低減され得る。他の実施形態では、及び/又は追加的に、封入コンポーネントの充電は、空気の温度及び/又は湿度等の様々な環境条件によって変化するか、又はそうでなければ影響を受け得る。さらなる具体例として、充電は、温度がしきい値を下回る場合(例えば、夜間又は温度がしきい値を下回る他の時間帯)にのみ発生し、温度がしきい値を上回る場合には充電電圧が低下され得る。また、充電は、湿度がしきい値を下回る場合にのみ発生し、及び/又は湿度がしきい値を上回る場合には充電電圧が低下され得る。そのような実施形態では、装置は、温度及び/又は湿度を監視する1つ以上のセンサ回路をさらに含むか、又はそれらと通信可能であり得る。さらなる実施形態では、及び/又は上記の1つ以上の例に追加的に、封入コンポーネントは、しきい値以下のデューティサイクルのパルス(例えば、低デューティサイクルのパルス)で充電され、ランプ電流パルスで充電され、及び/又は使用が予測されないとき(例えば、スリープ状態)に放電され得る。前記しきい値の各々は、様々な実施形態において、様々な異なる値であり得る。
【0050】
論理回路は、検出されたインピーダンス変化、部分変化、及び/又は漏出に応答する外部回路と追加的及び/又は代替的に通信することができる。外部回路は、コマンドセンターに関連付けられ、ユーザがアクセスできるようになっていてもよい。通信は、潜在的な漏出及び/又はそれに応答して発生する動作(例えば、充電電圧、電流、放電等の変化)を示すような、封入コンポーネントの状態を示すデータを含まれ得る。いくつかの実施形態では、論理回路は、検出されたインピーダンスの変化、漏出、及び/又は電力パラメータに関連する他の様々な情報を追跡し、保存し、及び/又は通信することができる。他の情報は、漏出検出時に、時間及び/又は日付、温度、湿度、電圧、封入された部品の電力パラメータ(又は変化率)及び/又はインピーダンスを記録することを含み得る。
【0051】
特に明示されない限り、様々な汎用システム及び/又は論理回路を、本明細書の教示に従ってプログラムと共に使用することができ、又は、必要な方法を実行するために、より専門的な装置を構築することが便利であることが判明し得る。例えば、本開示によれば、1つ以上の方法は、汎用プロセッサ、他の完全又は半プログラマブルな論理回路、及び/又はそのようなハードウェアと、ソフトウェア及び/又はデータで構成された汎用プロセッサとの組み合わせをプログラムすることによって、ハードワイヤード回路で実施することができる。別の例として、「通信デバイス」という用語は、他のデバイス、例えばスマートサーモスタット、スマート給湯器等のWiFi及び/又はセルラー対応デバイス等の図示されたブロードバンドネットワークを介して通信することが可能な回路を指し、及び/又は含むことが理解されるであろう。例えば、WiFi/セルラー対応デバイスは、デスクトップCPU、タブレット、スマートフォン等を含むことができる。したがって、図示された様々な構成要素及びプロセスは、データ処理回路(回路の構成要素単独で、又は設定/ソフトウェアデータと組み合わせて動作し、そうでなくとも「論理回路(論理回路装置)」及び/又は「モジュール」として知られている)の使用を介して等、様々な回路ベースの形態で実施することができる。また、上記の文脈において、そのような(漏出した)液体は、様々な材料タイプ及び形態(例えば、様々な粘度を示す様々な物質)を含むことが理解されるであろう。
【0052】
本開示の態様は、本明細書に明示的に記載されたもの以外のコンピュータ/プロセッサベースのシステム構成でも実践できることが認識される。これらのシステム及び回路の多様性のために必要とされる構成は、意図された適用及び上記の記述から明らかになるであろう。
【0053】
特定の実施形態では、本開示の方法の1つ以上の方法と一致する方法で実行するために、機械実行可能な命令が格納される。命令は、その命令でプログラムされた汎用プロセッサ又は特殊用途プロセッサに、本開示の方法のステップを実行させるために使用され得る。ステップは、ステップを実行するためのハードワイヤードロジックを含む特定のハードウェアコンポーネントによって実行されてもよいし、プログラムされたコンピュータコンポーネントとカスタムハードウェアコンポーネントの任意の組み合わせによって実行されてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、本開示の態様は、コンピュータプログラム製品として提供されてもよく、この製品は、コンピュータに本開示に係るプロセスを実行させるようにコンピュータ(又は他の電子デバイス)をプログラムするために使用され得る命令をその上に記憶している機械又はコンピュータ可読媒体を含み得る。従って、コンピュータ可読媒体は、電子命令を格納するのに適した任意のタイプの媒体/機械可読媒体を含む。
【0055】
上述の様々な実施形態は、図示により提供され、本開示を必ずしも限定すると解釈されるべきではない。上記の議論及び図示に基づいて、当業者は、本明細書に図示及び記載された例示的な実施形態及び適用例に厳密に従うことなく、様々な変更及び変更が本開示になされ得ることを容易に認識するであろう。例えば、そのような変更は、様々なモジュールの1つ以上を実装するための特定の回路及び/又はソフトウェアコードのバリエーションを含んでもよい。そのような変更は、以下の特許請求の範囲に記載された態様を含む、本開示の真の精神及び範囲から逸脱しない。