(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-18
(45)【発行日】2023-10-26
(54)【発明の名称】チャンバーボックス
(51)【国際特許分類】
F24F 13/02 20060101AFI20231019BHJP
F24F 7/003 20210101ALI20231019BHJP
【FI】
F24F13/02 A
F24F7/003
F24F13/02 Z
(21)【出願番号】P 2021194071
(22)【出願日】2021-11-30
【審査請求日】2021-11-30
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000226242
【氏名又は名称】日機装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105315
【氏名又は名称】伊藤 温
(72)【発明者】
【氏名】末光 優斗
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-257708(JP,A)
【文献】特開2000-304327(JP,A)
【文献】特開2008-170102(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/02
F24F 7/003
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が上流から下流に向かって流動するダクトと連通し被収容物を収容可能なチャンバーボックスであって、
前記ダクトと接続された第1のチャンバー部と、
前記第1のチャンバー部と連通可能で、前記第1のチャンバー部に対して着脱可能な第2のチャンバー部であって、前記第1のチャンバー部の少なくとも一部と前記空気の上下流方向に沿って重畳する重畳部を有し、前記重畳部が前記空気の上下流方向に沿って前記第1のチャンバー部に向かって突出している第2のチャンバー部と、を備え
、
前記第1のチャンバー部は、前記第2のチャンバー部を互いに挟んで前記第2のチャンバー部と連通可能な第1の連通部及び第2の連通部を有し、
前記重畳部は、第1の連通部及び第2の連通部の少なくとも一方と重畳するチャンバーボックス。
【請求項2】
前記第1のチャンバー部は、第1のチャンバー面と離隔して前記第1のチャンバー面と向かい合う第2のチャンバー面とを有し、
前記重畳部は、
前記第1のチャンバー面と重畳して係合する第1の係合部と、
前記第2のチャンバー面と重畳して係合する第2の係合部と、を有する、請求項1に記載のチャンバーボックス。
【請求項3】
前記第1の係合部及び前記第2の係合部の少なくとも一方は、前記第1のチャンバー部に向かって移動可能で、
移動によって、前記第1のチャンバー部と係合する状態と、前記第1のチャンバー部との係合が解除された状態と、のいずれか一方の状態が選択可能である、請求項2に記載のチャンバーボックス。
【請求項4】
前記第1の係合部が前記第1のチャンバー面と係合し、前記第2の係合部が前記第2のチャンバー面と係合することで、前記第1の係合部及び前記第2の係合部が前記第1のチャンバー部を挟む、請求項2に記載のチャンバーボックス。
【請求項5】
前記重畳部は、
前記第1の連通部に向かって延在し、前記第1の連通部を互いに挟んで重畳する第1連通用第1延在部及び第1連通用第2延在部を有し、
前記第2の連通部に向かって延在し、前記第2の連通部を互いに挟んで重畳する第2連通用第1延在部及び第2連通用第2延在部を有する、請求項
1に記載のチャンバーボックス。
【請求項6】
前記第1の連通部は、空気が流入するダクトが接続される上流壁を有し、
前記第2の連通部は、前記上流壁と対向し、空気が流出するダクトが接続される下流壁を有し、
前記第2のチャンバー部は、前記上流壁と前記下流壁との間に位置する、請求項
1に記載のチャンバーボックス。
【請求項7】
前記被収容物が、流動する空気を清浄にする空気清浄機であり、第2のチャンバー部に設けられる、請求項1~
6のいずれか1項に記載のチャンバーボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄化ユニットなどを収容可能なチャンバーボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、チャンバーボックスや空気清浄機は、ダクトと接続される。効率よくかつ清浄を保って空気をダクト内に流動させるためには、ダクトとの接続部分を十分に封止する必要がある。例えば、溶接などにより接合したり、さらに、接合部分に封止部材を設けたりする必要がある。
【0003】
一方、チャンバーボックスや空気清浄機を交換するなどの作業をする場合には、チャンバーボックスや空気清浄機をダクトから外す必要がある。このため、作業を開始時には、一旦、封止状態を解除し、作業終了時には、再び封止状態にする必要があり、作業内容が多くなり、作業が煩雑にならざるを得なかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表平11-512301号公報
【文献】特開2000-262855号公報
【文献】特開平08-108024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空気清浄機に関連する接続構造は、いくつか存在するものの、取り外しなどの作業効率まで考慮されたものは存在しない(例えば、特許文献1~3など)。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものである。その目的は、取り付けた後に、容易に交換できたり、容易にメンテナンスできたりするようにするチャンバーボックスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるチャンバーボックスの特徴は、
空気が上流から下流に向かって流動するダクトと連通し被収容物を収容可能なチャンバ
ーボックスであって、
前記ダクトと接続された第1のチャンバー部と、
第1のチャンバー部と連通可能で、前記第1のチャンバー部に対して着脱可能な第2の
チャンバー部であって、前記第1のチャンバー部の少なくとも一部と前記空気の上下流方
向に沿って重畳する重畳部を有し、前記重畳部が前記空気の上下流方向に沿って突出して
いる第2のチャンバー部と、を備え、
前記第1のチャンバー部は、前記第2のチャンバー部を互いに挟んで前記第2のチャンバー部と連通可能な第1の連通部及び第2の連通部を有し、
前記重畳部は、第1の連通部及び第2の連通部の少なくとも一方と重畳する。
【発明の効果】
【0008】
取り付けた後に、容易に交換できたり、容易にメンテナンスできたりする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態による空気清浄システム10の構成の概略を示す斜視図である。
【
図2】連結機構1を示す断面図であり、
図1における矢印A-A断面を示す断面図である。
【
図3】連結機構1を示す断面図であり、
図1における矢印B-B断面を示す断面図である。
【
図4】空気清浄化ユニット300の外観を示す斜視図である。
【
図5】空気清浄化ユニット300の構成を示す斜視図である。
【
図6】
図5に示す状態から光触媒フィルタカセットを外したときの状態を示す斜視図である。
【
図7】光触媒フィルタ344並びに触媒活性用光源350及び不活化用光源360の配置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<<<<<本実施の形態の詳細>>>>>
以下に、本実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態による空気清浄システム10の構成の概略を示す斜視図である。
図2は、
図1における矢印A-A断面を示す断面図である。
図3は、
図1における矢印B-B断面を示す断面図である。なお、
図1、
図2及び
図3では、明瞭及び簡便のため、空気清浄化ユニット300をかくれ線で示した。
【0011】
<<方向>>
<上流方向>
上流方向とは、空気などの流体の供給源に向かう方向である。例えば、上流方向は、空調機(空気調和機)などに向かう方向である。
【0012】
<下流方向>
下流方向とは、上流方向とは反対の方向であり、空気などの流体の供給先に向かう方向である。下流方向は、例えば、空気が供給される建物の部屋などに向かう方向である。
【0013】
<上下流方向>
上下流方向は、上流方向及び下流方向に沿った方向である。向きは問わず、上流方向及び下流方向に沿っていればよい。なお、上下流方向は、水平方向でも垂直方向でも、その他の任意の方向でもよい。
【0014】
<上方向、上側、上向きなど>
上方向は、後述する下方向と逆の方向であり、重力の方向と逆の方向である。
【0015】
<下方向、下側、下向きなど>
下方向は、重力の方向である。すなわち、下方向は、物体を吊り下げた糸の示す方向である。
【0016】
<上下方向>
上下方向は、上方向及び下方向に沿った方向である。向きは問わず、上方向及び下方向に沿っていればよい。
【0017】
<前方向、前側、手前側など>
前方向は、主に、メンテナンスや修理をする作業員の位置に向かう向きである。手前側、手前方向ともいう。前方向は、作業員が操作しやすい側に向かう方向である。
【0018】
<後方向、後側、奥側、奥行き側など>
後方向は、前方向と逆の方向であり、作業員の位置から離れる向きである。奥側、奥側方向、奥行き方向ともいう。後方向は、作業員が操作しにくい側に向かう方向である。
【0019】
<前後方向>
前後方向は、前方向及び後方向に沿った方向である。向きは問わず、前方向及び後方向に沿っていればよい。
【0020】
<<<<空気清浄システム10の構成>>>>
図1に示すように、空気清浄システム10は、チャンバーボックス100と、空調ダクト200と、空気清浄化ユニット300と、を含む。
【0021】
<<<空調ダクト200>>>
空調ダクト200は、建物などに備えられる空調システムを構成する部材である。空調システムは、例えば、戸建て住宅、マンション、商業設備向けの集中空調管理システム等のほか、航空機などの乗り物用の空調システム等もある。
【0022】
空調ダクト200は、一般に長尺な中空構造を有する。空調ダクト200には、空調機(空気調和機)(図示せず)が連結される。空調機は、冷却、暖房、加湿、除湿などの状態を調節した空気を排出する装置である。空調機から排出された空気は、空調ダクト200内を伝って、建物などの部屋などに供給される。すなわち、空調ダクト200の上流側に空調機が接続され、空調ダクト200の下流側に建物などの部屋が接続されて、空調機からの空気が、空調ダクト200によって上流から下流に向かって案内される。
【0023】
<<<チャンバーボックス100>>>
第1のチャンバー部110A及び110B並びに第2のチャンバー部120を有する。第1のチャンバー部110Aと第1のチャンバー部110Bとは離隔して配置される。第1のチャンバー部110Aと第1のチャンバー部110Bとの間隙に、第2のチャンバー部120が着脱可能に配置される。第2のチャンバー部120は、第1のチャンバー部110A及び110Bに対して着脱可能に構成される。
【0024】
第2のチャンバー部120が第1のチャンバー部110A及び110Bに適切に取り付けられたときには、全体で、筒状となり、中空の収容空間CSが画定される。第1のチャンバー部110A及び110Bは、第2のチャンバー部120が取り付けられることで第2のチャンバー部120と連通する。
【0025】
<<第1のチャンバー部110A>>
第1のチャンバー部110Aは、略角筒状の一定の形状を有する。第1のチャンバー部110Aは、薄厚でかつ軽量な材料で構成される。第1のチャンバー部110Aは、剛性が高く強度が高い材料で構成される。第1のチャンバー部110Aは、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。第1のチャンバー部110Aの材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。
【0026】
第1のチャンバー部110Aは、上流壁112を有する。上流壁112は、上流連通口114を有する。上流側の空調ダクト200が、上流連通口114に接続される。
【0027】
<上壁122A、下壁124A、前壁126A、後壁128A>
第1のチャンバー部110Aは、上壁122A、下壁124A、前壁126A、後壁128Aを有する。上壁122A、下壁124A、前壁126A、後壁128Aは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Aと下壁124Aとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Aと後壁128Aとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122A、下壁124A、前壁126A、後壁128Aによって略角筒状の形状が画定される。
【0028】
<<第1のチャンバー部110B>>
第1のチャンバー部110Bは、略角筒状の一定の形状を有する。第1のチャンバー部110Bは、薄厚でかつ軽量な材料で構成される。第1のチャンバー部110Bは、剛性が高く強度が高い材料で構成される。第1のチャンバー部110Bは、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。第1のチャンバー部110Aの材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。
【0029】
第1のチャンバー部110Bは、下流壁116を有する。下流壁116は、下流連通口118を有する。下流側の空調ダクト200が、下流連通口118に接続される。
【0030】
<上壁122B、下壁124B、前壁126B、後壁128B>
第1のチャンバー部110Bは、上壁122B、下壁124B、前壁126B、後壁128Bを有する。上壁122B、下壁124B、前壁126B、後壁128Bは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Bと下壁124Bとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Bと後壁128Bとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122B、下壁124B、前壁126B、後壁128Bによって略角筒状の形状が画定される。
【0031】
<上流壁112、下流壁116>
上流壁112と下流壁116は、互いに向かい合って配置される。上流壁112と下流壁116は、薄板状の略四角状の形状を有する。上流壁112と下流壁116は、上流から下流に向かう方向に対して垂直な方向に沿った断面と一致する。
【0032】
上流壁112は、空調ダクト200の上流側に位置する。上流壁112は、上流連通口114を有する。上流壁112は、上流側に配置された空調ダクト200に接続される。空調機からの空気が、上流連通口114を介してチャンバーボックス100に流入する。
【0033】
下流壁116は、空調ダクト200の下流側に位置する。下流壁116は、下流連通口118を有する。下流壁116は、下流側に配置された空調ダクト200に接続される。チャンバーボックス100からの空気が、下流連通口118を介して、下流側の空調ダクト200に流出される。
【0034】
<<第2のチャンバー部120>>
第2のチャンバー部120は、略角筒状の一定の形状を有する。第2のチャンバー部120は、薄厚でかつ軽量な材料で構成される。第2のチャンバー部120は、剛性が高く強度が高い材料で構成される。第2のチャンバー部120は、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。第2のチャンバー部120の材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。
【0035】
<上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128C>
第2のチャンバー部120は、上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128Cを有する。上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128Cは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Cと下壁124Cとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Cと後壁128Cとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128Cによって略角筒状の形状が画定される。
【0036】
<<<空気清浄化ユニット300>>>
図4は、空気清浄化ユニット300の外観を示す斜視図である。
図5は、空気清浄化ユニット300の構成を示す斜視図である。
図6は、
図5に示す状態から、後述する光触媒フィルタカセット340を外したときの状態を示す斜視図である。
図7は、光触媒フィルタ344並びに触媒活性用光源350及び不活化用光源360の配置を示す断面図である。
【0037】
空気清浄化ユニット300は、光触媒フィルタカセット340と、触媒活性用光源350と、不活化用光源360と、を備える。
【0038】
<光触媒フィルタカセット340>
光触媒フィルタカセット340は、光触媒を担持する光触媒フィルタ344を有する。光触媒フィルタカセット340は、着脱可能にするためカセット状に形成されている。
【0039】
<触媒活性用光源350>
触媒活性用光源350は、紫外光を発する。触媒活性用光源350から発せられた紫外光は、光触媒フィルタカセット340の光触媒フィルタ344に照射される。光触媒フィルタ344の光触媒は、紫外光の照射により活性化する。光触媒フィルタ344の構成については後述する。
【0040】
<不活化用光源360>
不活化用光源360は、触媒活性用光源350から発する紫外光よりも短い波長の紫外光を発する。不活化用光源360から発せられた紫外光は、光触媒フィルタカセット340の光触媒フィルタ344に照射される。触媒活性用光源350から発する紫外光よりも短い波長の紫外光を光触媒フィルタ344に照射することにより、細菌及びウィルスを不活化させる。
【0041】
また、空気清浄化ユニット300は、外板310と、フィルタ用ガイドレール320と、光源支持用フレーム330と、を備える。
【0042】
<外板310>
外板310は、矩形状の形状を有する。外板310は、フィルタ用ガイドレール320を保持したり、空気清浄化ユニット300を空調ダクト200に取り付けたりするための板である。
【0043】
<フィルタ用ガイドレール320>
フィルタ用ガイドレール320は、光触媒フィルタカセット340を着脱可能に支持するための部材である。フィルタ用ガイドレール320は、外板310の内面(空調ダクト200内に臨む面)から空調ダクト200内へと突出するように設けられる。
【0044】
<光源支持用フレーム330>
光源支持用フレーム330は、長尺な形状を有する。光源支持用フレーム330は、外板310の内面から空調ダクト200内へと突出するように設けられる。光源支持用フレーム330には、触媒活性用光源350又は不活化用光源360が設けられる。
【0045】
<光触媒フィルタ344>
光触媒フィルタカセット340は、光触媒フィルタ344を有する。光触媒フィルタ344は、紫外線の照射により光触媒機能を発揮する光触媒を担持する。
【0046】
本実施の形態では、光触媒フィルタ344は、ステンレスやアルミニウム等の無機材料からなるフィルタ基体の表面に、アパタイトや酸化チタン等を含有する光触媒が担持される構造を有する。
【0047】
フィルタ基体は、例えば、ステンレスやアルミニウム等からなる繊維状体を用いて構成された不織布、あるいは、ステンレスやアルミニウム等からなるエキスパンドメタル又はパンチングメタルにより構成される。ステンレスやアルミニウム等の無機材料からなるフィルタ基体を用いることで、フィルタ基体の劣化を抑制し、メンテナンスの削減、交換頻度の削減が可能になる。
【0048】
光触媒の担持方法は、フィルタ基材表面への塗工による方法や、繊維状体基材を用いた場合には繊維状体内へ粒子状の光触媒を担持させる方法などがある。フィルタ基材表面へ担持させる方法は、触媒活性用光源350の発する紫外線を受けやすくできる点で好ましい。一方、繊維状体、メッシュやパンチングメタルを基材として担持させる方法は、空調ダクト200内を流れる空気との接触面積を大きくし、光触媒との接触時間を長くできる点で好ましい。
【0049】
本実施の形態では、光触媒フィルタカセット340は、光触媒フィルタ344とフィルタ用フレーム342とを有する。光触媒フィルタ344は、フィルタ用フレーム342により保持される。光触媒フィルタ344は、フィルタ用フレーム342への保持によって、平坦な形状に延在する。なお、本実施の形態では、2つの光触媒フィルタカセット340を用いているが、光触媒フィルタカセット340の数は、これに限定されず、1つでも3つ以上でもよい。
【0050】
<光触媒フィルタカセット340の支持>
光触媒フィルタカセット340は、互いに向かい合う一対のフィルタ用ガイドレール320により着脱可能に支持される。
【0051】
フィルタ用ガイドレール320は、長尺な形状を有する。フィルタ用ガイドレール320は、先端側(突出端側(外板310から離れる側))と基端側(外板310側)とを有する。
【0052】
フィルタ用ガイドレール320は、断面が略U字状の形状を有する。フィルタ用ガイドレール320は、底溝部と、2つの側壁部とを有する。2つの側壁部は、底溝部を挟んで底溝部から突設され、互いに平行になって向かい合う。互いに離隔する2つの側壁部によって開口部が形成される。
【0053】
一対のフィルタ用ガイドレール320は、開口部が互いに向かい合い、底溝部が互いに離れるように配置される。
【0054】
本実施の形態では、空気清浄化ユニット300は、2つの光触媒フィルタカセット340を有する。2つの光触媒フィルタカセット340の各々に、互いに向かい合う1対のフィルタ用ガイドレール320が用いられる。
【0055】
光触媒フィルタカセット340は、互いに向かい合う1対のフィルタ用ガイドレール320に挟持されて保持される。互いに向かい合う1対のフィルタ用ガイドレール320の先端側(突出端側)から基端側(外板310側)に向かって、光触媒フィルタカセット340の端部をフィルタ用ガイドレール320の開口部内にスライドさせ挿入する。このようにして、光触媒フィルタカセット340が、1対のフィルタ用ガイドレール320を介して外板310へと装着される。
【0056】
光触媒フィルタカセット340のフィルタ用フレーム342は、係止片346を有する。係止片346は、フィルタ用ガイドレール320と向かい合う側に向かって突出する。係止片346は、光触媒フィルタカセット340のスライド方向に対して垂直方向(すなわち、光触媒フィルタ344の法線方向に対して垂直な方向)に突出する。一方、フィルタ用ガイドレール320は、係止孔322を有する。
【0057】
光触媒フィルタカセット340がフィルタ用ガイドレール320に装着されると、光触媒フィルタカセット340の係止片346が、フィルタ用ガイドレール320の係止孔322に係止される。これにより、光触媒フィルタカセット340が、フィルタ用ガイドレール320の所定の位置に固定される。
【0058】
<触媒活性用光源350及び不活化用光源360>
触媒活性用光源350は、光触媒フィルタカセット340に紫外光を照射して光触媒を活性化させるための光源である。不活化用光源360は、細菌やウィルスを不活化させるための光源である。触媒活性用光源350と不活化用光源360とを共通化せずに別個に構成することで、光触媒を活性化することによる脱臭等の効果と、細菌やウィルスを不活化させる効果との両方を、十分に得ることが可能になる。特に、空調ダクト200は、通常の室内用空気清浄機等と比較すると、処理する空気量が多い。このため、脱臭や細菌等の不活化の効果を十分に得るベく、触媒活性用光源350と不活化用光源360とを別個に構成することが望ましい。
【0059】
触媒活性用光源350は、複数の発光ダイオード352を有する。複数の発光ダイオード352は、略直線状に配置される。不活化用光源360は、複数の発光ダイオード362を有する。複数の発光ダイオード362は、略直線状に配置される。触媒活性用光源350を発光ダイオード352により構成し、不活化用光源360を発光ダイオード362により構成することで、例えば、紫外線ランプを用いた場合と比較して、触媒活性用光源350及び不活化用光源360のサイズを小さくできる。具体的には、触媒活性用光源350及び不活化用光源360を薄く形成することができる。このようにすることで、触媒活性用光源350及び不活化用光源360によって、空調ダクト200内の空気抵抗が増加することを抑制することができる。このため、触媒活性用光源350及び不活化用光源360を小さい(細い)空調ダクト200にも適用することができる。
【0060】
また、触媒活性用光源350を発光ダイオード352により構成し、不活化用光源360を発光ダイオード362により構成することで、例えば、紫外線ランプを用いた場合と比較して消費電力を抑えることができる。
【0061】
さらに、発光ダイオード352及び362は、寿命が長く、例えば、5年以上の発光ダイオード交換を必要としない。このため、年に1回程度の交換が必須となる紫外線ランプと比較すると、交換の手間やランニングコストを低減し、メンテナンス性も向上できる。特に、本実施の形態のように、触媒活性用光源350を発光ダイオード352により、不活化用光源360を発光ダイオード362により、別個に構成することで、効果を非常に大きくできる。
【0062】
触媒活性用光源350を構成する発光ダイオード352として、波長360nm以上380nm以下の紫外光を発する発光ダイオードを用いる。本実施の形態では、波長365nmの紫外光を発する発光ダイオード352を触媒活性用光源350として用いた。
【0063】
不活化用光源360を構成する発光ダイオード362として、触媒活性用光源を構成する発光ダイオード352よりも短い波長の紫外光を照射するものを用いる。より具体的には、不活化用光源360を構成する発光ダイオード362として、波長250nm以上280nm以下の深紫外光を発する発光ダイオードを用いる。本実施の形態では、波長280nmの深紫外光を発する発光ダイオード362を不活化用光源360として用いた。
【0064】
図6に示すように、複数の発光ダイオード352が、光源支持用フレーム330に略直線列に並んで配置され、触媒活性用光源350を構成する。複数の発光ダイオード362が、光源支持用フレーム330に略直線列に並んで配置され、不活化用光源360を構成する。発光ダイオード352が配置される光源支持用フレーム330と発光ダイオード362が配置される光源支持用フレーム330とは、互いに平行に離隔して配置される。このため、複数の発光ダイオード352及び複数の発光ダイオード362は、全体としてマトリックス状(複数の格子の交点上)に配置される。
【0065】
本実施の形態では、空気清浄化ユニット300は、2つの光触媒フィルタカセット340を有する。2つの光触媒フィルタカセット340は、互いに離隔して向かい合って配置される。2つの光触媒フィルタカセット340の光触媒フィルタ344の間に、触媒活性用光源350及び不活化用光源360が配置される。
【0066】
図6及び
図7に示すように、空気清浄化ユニット300は、合計で、4個の触媒活性用光源350及び2個の不活化用光源360を有する。6本の光源支持用フレーム330が外板310に突設されている。6本の光源支持用フレーム330は、外板310から垂直に延出する。6本の光源支持用フレーム330は、互いに離隔して平行に配置される。4個の触媒活性用光源350及び2個の不活化用光源360の各々は、光源支持用フレーム330に取り付けられる。
【0067】
2つの光触媒フィルタ344の各々に、2個の触媒活性用光源350及び1個の不活化用光源360が対応付けられて配置される。光触媒フィルタ344の各々に対応する2個の触媒活性用光源350は、1個の不活化用光源360を挟んで平行に配置される。2個の触媒活性用光源350及び1個の不活化用光源360から発せられる紫外線は、対応する光触媒フィルタ344に向かって進み照射される。
【0068】
触媒活性用光源350は、不活化用光源360よりも光触媒フィルタカセット340から遠い位置に配置される。これにより、比較的サイズの大きい光触媒フィルタ344に対しても、触媒活性用光源350からの紫外光を光触媒フィルタ344の全体に照射でき、光触媒の活性効果を十分に得ることができる。また、不活化用光源360は、触媒活性用光源350よりも光触媒フィルタカセット340から近い位置に配置される。これにより、不活化用光源360による細菌やウィルスの不活性効果も十分に得ることが可能になる。
【0069】
図7に示すように、触媒活性用光源350及び不活化用光源360は、発せられる紫外光が内側(空調ダクト200内の中央側)から外側(空調ダクト200の内壁側)に向かうように設けられている。これにより、触媒活性用光源350及び不活化用光源360用の配線を、空気清浄化ユニット300の中央部に集めることができ、配線レイアウトを簡略化できる。ただし、これに限らず、外側(空調ダクト200の内壁側)から内側(空調ダクト200内の中央側)に向けて紫外光を発するように、触媒活性用光源350及び不活化用光源360を設けてもよい。この場合、空調ダクト200の内壁に紫外光が照射されにくくなるので、空調ダクト200の劣化を抑制することが可能になる。
【0070】
なお、本実施の形態では、光触媒フィルタ344の延在する面が、上流から下流に向かう空気の流れと平行になるように、光触媒フィルタ344を配置する場合について説明したが、光触媒フィルタ344の配置は、これに限られない。例えば、光触媒フィルタ344の延在する面が、空気の流れに対して垂直になるように、光触媒フィルタ344を配置してもよい。また、光触媒フィルタ344の延在する面が、空気の流れに対して所定の角度をなすように、光触媒フィルタ344を配置してもよい。
【0071】
図4に示すように、外板310の表側(空調ダクト200の外側に露出する面)には、ハンドル312が設けられている。作業者がハンドル312を把持して、空気清浄化ユニット300を空調ダクト200に着脱することができる。
【0072】
外板310の表側には、電源ジャック314が設けられている。電源ジャック314に、電源プラグ(図示せず)が差し込まれる。電源プラグは、電源供給装置(図示せず)から延びる電源コード(図示せず)の端部に設けられている。
【0073】
電源ジャック314の近傍には、通知用発光ダイオード316が設けられている。通知用発光ダイオード316は、電源供給の状態や、触媒活性用光源350及び不活化用光源360の駆動の状態などを発光により通知する。
【0074】
<<連結機構1>>
図1、
図2及び
図3は、連結機構1を示す。連結機構1によって、第2のチャンバー部120が第1のチャンバー部110A及び110Bに連結される。
【0075】
<固定連結板体132>
図2及び
図3に示すように、連結機構1では、固定連結板体132を用いる。なお、明瞭のため、
図1では固定連結板体132及びボルト160を省略して示した。
【0076】
<固定連結板体132>
固定連結板体132は、薄板状の形状を有する。固定連結板体132は、隣り合う第1のチャンバー部110Aと第2のチャンバー部120とを連結する。固定連結板体132は、隣り合う第1のチャンバー部110Bと第2のチャンバー部120とを連結する。
固定連結板体132は、剛性が高く強度が高い。固定連結板体132は、アルミやステンレスなどの薄い金属によって構成される。固定連結板体132は、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。固定連結板体132の材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。固定連結板体132は、隣り合う部材を連結できればよい。
【0077】
<ボルト160>
固定連結板体132は、ボルト160によって隣り合う部材に取り付けられる。ボルト160を用いることで、固定連結板体132を着脱可能に取り付けることができる。着脱可能な固定部材ならば、ボルト160以外の部材でもよい。
【0078】
<固定連結板体132による封止性>
固定連結板体132は、隣り合う部材の境を封止してもよい。固定連結板体132が部材と接することで境を封止する。
【0079】
<封止部材>
固定連結板体132は、封止部材(図示せず)を有してもよい。封止部材は、可撓性及び弾性を有するものが好ましい。封止部材は、樹脂などによって形成されるものが好ましい。固定連結板体132は、部材と密着して封止性を高める。
【0080】
<上壁同士の連結及び下壁同士の連結>
図2に示すように、第2のチャンバー部120は、上壁122Aと上壁122Bと上壁122Cとが面一になるように位置づけられ、下壁124Aと下壁124Bと下壁124Cとが面一になるように位置づけられる。
【0081】
固定連結板体132は、上壁122Aと上壁122Cとの境と、上壁122Bと上壁122Cとの境と、下壁124Aと下壁124Cとの境と、下壁124Bと下壁124Cとの境と、の各々の境に跨いで設けられる。
【0082】
具体的には、固定連結板体132は、上壁122Aと上壁122Cとの境を跨いで配置される。固定連結板体132は、ボルト160によって上壁122Aと上壁122Cとの双方に着脱可能に取り付けられる。上壁122Aと上壁122Cとは、固定連結板体132によって連結される。
【0083】
固定連結板体132は、上壁122Bと上壁122Cとの境を跨いで配置される。固定連結板体132は、ボルト160によって上壁122Bと上壁122Cとの双方に着脱可能に取り付けられる。上壁122Bと上壁122Cとは、固定連結板体132によって連結される。
【0084】
固定連結板体132は、下壁124Aと下壁124Cとの境を跨いで配置される。固定連結板体132は、ボルト160によって下壁124Aと下壁124Cとの双方に着脱可能に取り付けられる。下壁124Aと下壁124Cとは、固定連結板体132によって連結される。
【0085】
固定連結板体132は、下壁124Bと下壁124Cとの境を跨いで配置される。固定連結板体132は、ボルト160によって下壁124Bと下壁124Cとの双方に着脱可能に取り付けられる。下壁124Bと下壁124Cとは、固定連結板体132によって連結される。
【0086】
固定連結板体132によって、第1のチャンバー部110Aの上側と第2のチャンバー部120の上側とを着脱可能に接続し、第1のチャンバー部110Aの下側と第2のチャンバー部120の下側とを着脱可能に接続する。固定連結板体132は、第1のチャンバー部110Aと第2のチャンバー部120とを着脱可能に連結する。
【0087】
固定連結板体132によって、第1のチャンバー部110Bの上側と第2のチャンバー部120の上側とを着脱可能に接続し、第1のチャンバー部110Bの下側と第2のチャンバー部120の下側とを着脱可能に接続する。固定連結板体132は、第1のチャンバー部110Bと第2のチャンバー部120とを着脱可能に連結する。
【0088】
前述したように、第2のチャンバー部120は、第1のチャンバー部110A及び110Bと着脱可能に連結されている。第2のチャンバー部120を第1のチャンバー部110A及び110Bから取り外すことが容易になり、第2のチャンバー部120を簡便に交換することができる。
【0089】
第2のチャンバー部120は、空気清浄化ユニット300を有する。空気清浄化ユニット300の部品交換やメンテナンスをする必要が生じた場合であっても、第2のチャンバー部120のみを取り外すことで、空気清浄化ユニット300に対する作業を行うことができる。すなわち、第1のチャンバー部110A及び110Bと空調ダクト200との接続状態を維持したまま、空気清浄化ユニット300に対する作業を行うことができ、作業内容が簡便になるとともに、作業量を減らすことができる。
【0090】
<好ましい作業手順>
なお、作業手順として好ましいのは、以下のとおりである。まず、上壁122Cの第1のチャンバー部110Aと向かい合う側に固定連結板体132をボルト160で取り付ける。同様に、上壁122Cの第1のチャンバー部110Bと向かい合う側に固定連結板体132をボルト160で取り付ける。これにより、一の固定連結板体132が第1のチャンバー部110Aに向かって延在するとともに、他の固定連結板体132が第1のチャンバー部110Bに向かって延在する。
【0091】
次に、第2のチャンバー部120を第1のチャンバー部110Aと第1のチャンバー部110Bの間に位置づける。さらに、延在する一の固定連結板体132を第1のチャンバー部110Aの上壁122Aに載置するとともに、延在する他の固定連結板体132を第1のチャンバー部110Bの上壁122Bに載置する。このように第2のチャンバー部120を配置することで、第2のチャンバー部120は、第1のチャンバー部110Aと第1のチャンバー部110Bとの双方によって支持された状態となる。言い変えれば、第2のチャンバー部120は、第1のチャンバー部110A及び第1のチャンバー部110Bによって仮止めされた状態となる。
【0092】
第2のチャンバー部120を仮止めした状態で、第2のチャンバー部120の位置を調整しつつ、固定連結板体132を下壁124Aと下壁124Cとの双方にボルト160で取り付け、固定連結板体132を下壁124Bと下壁124Cとの双方にボルト160で取り付ける。このようにして、第2のチャンバー部120を第1のチャンバー部110A及び110Bに着脱可能に連結することができる。
【0093】
この作業手順によれば、第2のチャンバー部120を仮止めできるので、作業を簡便かつ容易にすることができる。
【0094】
<前壁同士の連結及び後壁同士の連結>
前述したように、上側の連結及び下側の連結によって、第2のチャンバー部120を第1のチャンバー部110A及び110Bに連結することができる。上側及び下側だけでなく、固定連結板体132を前側及び後側にも取り付けることができる。
【0095】
図3に示すように、第2のチャンバー部120は、前壁126Aと前壁126Bと前壁126Cとが面一になるように位置づけられ、後壁128Aと後壁128Bと後壁128Cとが面一になるように位置づけられる。
【0096】
上側及び下側の取り付けと同様に、固定連結板体132は、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境と、の各々の境に跨いで設けられる。
【0097】
上側の連結及び下側の連結だけでなく、前側の連結及び後側の連結を併用することにより、より強固に連結状態を維持することができる。言い換えれば、第1のチャンバー部110Aと第2のチャンバー部120との境と、第1のチャンバー部110Bと第2のチャンバー部120との境と、を周回するように、固定連結板体132を取り付けて連結するのが好ましい。
【0098】
なお、着脱作業の簡便を考慮して、上側の連結及び下側の連結、又は前側の連結及び後側の連結のいずれか一方のみでもよい。さらに、固定連結板体132を取り付けない箇所に、封止部材を設けてもよい。
【0099】
<<連結機構2>>
図8は、連結機構2を示す断面図である。連結機構2では、チャンバーボックス100は、第1のチャンバー部110A及び110B並びに第2のチャンバー部120-2を有する。連結機構2において、第1のチャンバー部110A及び110Bは、連結機構1と同様の構成を有する。
【0100】
第2のチャンバー部120-2は、上壁122D、下壁124D、前壁126C、後壁128Cを有する。前壁126C及び後壁128Cは、第2のチャンバー部120と同様の構成を有する。上壁122D、下壁124D、前壁126C、後壁128Cは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Dと下壁124Dとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Cと後壁128Cとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122D、下壁124D、前壁126C、後壁128Cによって略角筒状の形状が画定される。
【0101】
上壁122Dは、第1のチャンバー部110A及び110Bに向かって突出して延在する突出部分123A及び123Bを有する。下壁124Dは、第1のチャンバー部110A及び110Bに向かって突出して延在する突出部分125A及び125Bを有する。
【0102】
突出部分123A及び123B並びに突出部分125A及び125Bを設けたことにより、第2のチャンバー部120-2を、前側又は後側から、第1のチャンバー部110A及び110Bの間隙に差し込むようにして配置することができる。言い換えれば、突出部分123A及び125Aによって第1のチャンバー部110Aを上下から挟みつつ、突出部分123B及び125Bによって第1のチャンバー部110Bを上下から挟んで、第2のチャンバー部120-2を配置することができる。
【0103】
突出部分123Aは、第1のチャンバー部110Aの上壁122Aと重なることができる。突出部分123Aを上壁122Aにボルト160によって取り付けることができる。
【0104】
突出部分123Bは、第1のチャンバー部110Bの上壁122Bと重なることができる。突出部分123Bを上壁122Bにボルト160によって取り付けることができる。
【0105】
同様に、突出部分125Aは、第1のチャンバー部110Aの下壁124Aと重なることができる。突出部分125Aを下壁124Aにボルト160によって取り付けることができる。
【0106】
突出部分125Bは、第1のチャンバー部110Bの下壁124Bと重なることができる。突出部分125Bを下壁124Bにボルト160によって取り付けることができる。
【0107】
突出部分123A及び123B並びに突出部分125A及び125Bは、ボルト160を取り付けることができる程度の大きさを有すればよい。
【0108】
また、突出部分123A及び123B並びに突出部分125A及び125Bを大きくすることで、上壁122A及び上壁122B並びに下壁124A及び下壁124Bとの接触面積を大きくでき、第2のチャンバー部120-2(空気清浄化ユニット300)の荷重を分散させることができる。
【0109】
連結機構2は、突出部分123A及び123B並びに突出部分125A及び125Bを有するので、固定連結板体132を用いることなく、第2のチャンバー部120-2を第1のチャンバー部110A及び110Bに着脱可能に取り付けることができる。
部品の数を減らすことができ、作業を簡便にできる。
【0110】
なお、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境と、の前側と後側との境に、連結機構1の固定連結板体132を用いて連結してもよい。連結状態をより強固にすることができる。
【0111】
さらに、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境と、の前側と後側との境には、封止部材を設けてもよい。封止状態を維持することができる。
【0112】
<<連結機構3>>
図9は、連結機構3を示す断面図である。連結機構3では、チャンバーボックス100は、第1のチャンバー部110A及び110B並びに第2のチャンバー部120-3を有する。連結機構3においては、第1のチャンバー部110A及び110Bは、連結機構1と同様の構成を有する。
【0113】
第2のチャンバー部120-3は、上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cを有する。下壁124C、前壁126C及び後壁128Cは、第2のチャンバー部120と同様の構成を有する。上壁122Dは、第2のチャンバー部120-2と同様の構成を有する。
【0114】
上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Dと下壁124Cとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Cと後壁128Cとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cによって略角筒状の形状が画定される。
【0115】
上壁122Dは、第1のチャンバー部110A及び110Bに向かって突出して延在する突出部分123A及び123Bを有する。突出部分123A及び123Bを設けたことにより、第2のチャンバー部120-3を、上側及び前側又は後側から、第1のチャンバー部110A及び110Bの間隙に差し込むようにして配置することができる。特に、連結機構2と異なり、第2のチャンバー部120-3を上側からも差し込むことができる。
【0116】
突出部分123Aは、第1のチャンバー部110Aの上壁122Aと重なることができる。突出部分123Aを上壁122Aにボルト160によって取り付けることができる。
【0117】
突出部分123Bは、第1のチャンバー部110Bの上壁122Bと重なることができる。突出部分123Bを上壁122Bにボルト160によって取り付けることができる。
【0118】
上壁122Dの突出部分123Aが上壁122Aと重なり、上壁122Dの突出部分123Bが上壁122Bと重なるので、第2のチャンバー部120-2を簡便に配置することができ、取り付け時の作業効率を高めることができる。
【0119】
なお、下壁124Aと下壁124Cとの境と、下壁124Bと下壁124Cとの境と、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、連結機構1の固定連結板体132を用いて連結してもよい。連結状態をより強固にすることができる。
【0120】
さらに、下壁124Aと下壁124Cとの境と、下壁124Bと下壁124Cとの境と、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、封止部材を設けてもよい。封止状態を維持することができる。
【0121】
<<連結機構4>>
図10は、連結機構4を示す断面図である。
図10(A)は、平行移動連結板体134A及び134Bを収納した状態を示す。
図10(B)は、平行移動連結板体134A及び134Bを延出した状態を示す。
【0122】
連結機構4では、チャンバーボックス100は、第1のチャンバー部110A及び110B並びに第2のチャンバー部120-4を有する。連結機構4においては、第1のチャンバー部110A及び110Bは、連結機構1と同様の構成を有する。
【0123】
第2のチャンバー部120-4は、上壁122D、下壁124C、下側収納確保壁164、前壁126C、後壁128Cを有する。下壁124C、前壁126C及び後壁128Cは、第2のチャンバー部120と同様の構成を有する。上壁122Dは、第2のチャンバー部120-2と同様の構成を有する。
【0124】
上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Dと下壁124Cとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Cと後壁128Cとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cによって略角筒状の形状が画定される。
【0125】
下側収納確保壁164は、薄板状の略四角状の形状を有する。下側収納確保壁164は、下壁124Cと同じ大きさを有する。下側収納確保壁164は、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。下側収納確保壁164の材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。下側収納確保壁164は、下壁124Cとの間に一定の間隙を形成する。下側収納確保壁164は、下壁124Cとの間に平行移動連結板体134A及び134Bを収容するための収容空間を形成する。
【0126】
図10(A)の黒い矢印で示すように、平行移動連結板体134A及び134Bは、上下流方向に平行移動することができる。具体的には、平行移動連結板体134A及び134Bは、平行移動により、収容空間に収容されたり、収容空間から延出したりできる。
【0127】
図10(A)に示すように、平行移動連結板体134A及び134Bを収容空間に収容した状態にして、第2のチャンバー部120-4を、上側及び前側又は後側から、第1のチャンバー部110A及び110Bの間隙に差し込むようにして配置することができる。平行移動連結板体134A及び134Bを収容空間に収容することで、平行移動連結板体134A及び134Bによって妨げられることなく、第2のチャンバー部120-4を第1のチャンバー部110A及び110Bに円滑に取り付けることができる。
【0128】
次に、
図10(B)に示すように、第2のチャンバー部120-4を第1のチャンバー部110A及び110Bに取り付けた後に、平行移動連結板体134A及び134Bを収容空間から延出させる。
【0129】
上壁122Dの突出部分123Aを上壁122Aにボルト160によって取り付ける。上壁122Dの突出部分123Bを上壁122Bにボルト160によって取り付ける。平行移動連結板体134Aを下壁124Aにボルト160によって取り付ける。平行移動連結板体134Bを下壁124Bにボルト160によって取り付ける。このようにして、第2のチャンバー部120-4を、第1のチャンバー部110A及び110Bに着脱可能に連結することができる。
【0130】
なお、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、連結機構1の固定連結板体132を用いて連結してもよい。連結状態をより強固にすることができる。
【0131】
さらに、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、封止部材を設けてもよい。封止状態を維持することができる。
【0132】
<<連結機構5>>
図11は、連結機構5を示す断面図である。
図11は、
図10(B)と同様に、平行移動連結板体134UA及び134UB並びに134BA及び134BBを延出した状態を示す。
【0133】
連結機構5では、チャンバーボックス100は、第1のチャンバー部110A及び110B並びに第2のチャンバー部120-5を有する。連結機構5においては、第1のチャンバー部110A及び110Bは、連結機構1と同様の構成を有する。
【0134】
第2のチャンバー部120-5は、上壁122C、上側収納確保壁162、下壁124C、下側収納確保壁164、前壁126C、後壁128Cを有する。上壁122C、下壁124C、前壁126C及び後壁128Cは、第2のチャンバー部120と同様の構成を有する。
【0135】
上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128Cは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Cと下壁124Cとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Cと後壁128Cとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128Cによって略角筒状の形状が画定される。
【0136】
上側収納確保壁162は、薄板状の略四角状の形状を有する。上側収納確保壁162は、上壁122Cと同じ大きさを有する。上側収納確保壁162は、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。上側収納確保壁162の材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。上側収納確保壁162は、上壁122Cとの間に一定の間隙を形成する。上側収納確保壁162は、上壁122Cとの間に平行移動連結板体134UA及び134UBを収容するための収容空間を形成する。
【0137】
下側収納確保壁164は、薄板状の略四角状の形状を有する。下側収納確保壁164は、下壁124Cと同じ大きさを有する。下側収納確保壁164は、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。下側収納確保壁164の材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。下側収納確保壁164は、下壁124Cとの間に一定の間隙を形成する。下側収納確保壁164は、下壁124Cとの間に平行移動連結板体134BA及び134BBを収容するための収容空間を形成する。
【0138】
図11の黒い矢印で示すように、平行移動連結板体134UA及び134UB並びに134BA及び134BBは、平行移動することができる。具体的には、平行移動連結板体134UA及び134UB並びに134BA及び134BBは、平行移動により、収容空間に収容されたり、収容空間から延出したりできる。
【0139】
平行移動連結板体134UA及び134UB並びに134BA及び134BBを収容空間に収容した状態にして、第2のチャンバー部120-5を、上側及び前側又は後側から、第1のチャンバー部110A及び110Bの間隙に差し込むようにして配置することができる。平行移動連結板体134UA及び134UB並びに134BA及び134BBを収容空間に収容することで、平行移動連結板体134UA及び134UB並びに134BA及び134BBによって、妨げられることなく、第2のチャンバー部120-5を第1のチャンバー部110A及び110Bに円滑に取り付けることができる。
【0140】
図11に示すように、第2のチャンバー部120-5を第1のチャンバー部110A及び110Bに取り付けた後に、平行移動連結板体134UA及び134UB並びに134BA及び134BBを収容空間から延出させる。
【0141】
平行移動連結板体134UAを上壁122Aにボルト160によって取り付ける。平行移動連結板体134UBを上壁122Bにボルト160によって取り付ける。平行移動連結板体134BAを下壁124Aにボルト160によって取り付ける。平行移動連結板体134BBを下壁124Bにボルト160によって取り付ける。
【0142】
このようにして、第2のチャンバー部120-5を、第1のチャンバー部110A及び110Bに着脱可能に連結することができる。
【0143】
なお、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、連結機構1の固定連結板体132を用いて連結してもよい。連結状態をより強固にすることができる。
【0144】
さらに、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、封止部材を設けてもよい。封止状態を維持することができる。
【0145】
<<連結機構6>>
図12は、連結機構6を示す断面図である。
図12は、
図10(B)と同様に、平行移動連結枠体136A及び136Bを延出した状態を示す。
【0146】
連結機構6では、チャンバーボックス100は、第1のチャンバー部110A及び110B並びに第2のチャンバー部120-6を有する。連結機構6においては、第1のチャンバー部110A及び110Bは、連結機構1と同様の構成を有する。
【0147】
第2のチャンバー部120-6は、上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128C、収納確保壁170を有する。上壁122C、下壁124C、前壁126C及び後壁128Cは、第2のチャンバー部120と同様の構成を有する。
【0148】
上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128Cは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Cと下壁124Cとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Cと後壁128Cとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122C、下壁124C、前壁126C、後壁128Cによって略角筒状の形状が画定される。
【0149】
<収納確保壁170>
収納確保壁170は、薄板状の略角筒状の形状を有する。収納確保壁170は、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。収納確保壁170の材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。
【0150】
収納確保壁170は、上壁122C、下壁124C、前壁126C及び後壁128Cによって保持されている。収納確保壁170は、上壁122C、下壁124C、前壁126C及び後壁128Cとの間に一定の間隙を形成する。収納確保壁170は、上壁122C、下壁124C、前壁126C及び後壁128Cとの間に、平行移動連結枠体136A及び136Bを収容するための収容空間を形成する。
【0151】
<平行移動連結枠体136A及び136B>
平行移動連結枠体136A及び136Bは、薄板状の略角筒状の形状を有する。平行移動連結枠体136A及び136Bは、上壁122C、下壁124C、前壁126C及び後壁128Cを周回する枠体である。平行移動連結枠体136A及び136Bは、例えば、アルミやステンレスなどの金属で形成されたり、プラスチックなどの樹脂や、ガラスなどによって構成されてもよい。平行移動連結枠体136A及び136Bの材質は、強度や熱伝導や軽量化などを考慮して適宜に選択すればよい。
【0152】
平行移動連結枠体136Aが第1のチャンバー部110A上に延出することで、平行移動連結枠体136Aは、上壁122Cと上壁122Aとの境と、下壁124Cと下壁124Aとの境と、前壁126Cと前壁126Aとの境と、後壁128Cと後壁128Aとの境との全ての境に跨いで設けられる。これにより、平行移動連結枠体136Aは、第2のチャンバー部120-6と第1のチャンバー部110Aとの境の全周を覆う。この状態で、平行移動連結枠体136Aをボルト160によって上壁122A、下壁124A、前壁126A、後壁128Aに取り付けることができる。
【0153】
平行移動連結枠体136Bが第1のチャンバー部110Bに延出することで、平行移動連結枠体136Bは、上壁122Cと上壁122Bとの境と、下壁124Cと下壁124Bとの境と、前壁126Cと前壁126Bとの境と、後壁128Cと後壁128Bとの境との全ての境に跨いで設けられる。これにより、平行移動連結枠体136Bは、第2のチャンバー部120-6と第1のチャンバー部110Bとの境の全周を周回する。この状態で、平行移動連結枠体136Bをボルト160によって上壁122B、下壁124B、前壁126B、後壁128Bに取り付けることができる。
【0154】
このようにして、第2のチャンバー部120-6を、第1のチャンバー部110A及び110Bに着脱可能に連結することができる。
【0155】
なお、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、連結機構1の固定連結板体132を用いて連結してもよい。連結状態をより強固にすることができる。
【0156】
さらに、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境とに、封止部材を設けてもよい。封止状態を維持することができる。
【0157】
<<連結機構7>>
図13は、連結機構7を示す断面図である。
【0158】
連結機構7では、チャンバーボックス100は、第1のチャンバー部110A及び110B並びに第2のチャンバー部120-7を有する。連結機構7においては、第1のチャンバー部110A及び110Bは、連結機構1と同様の構成を有する。
【0159】
第2のチャンバー部120-7は、上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cを有する。下壁124C、前壁126C及び後壁128Cは、第2のチャンバー部120と同様の構成を有する。上壁122Dは、第2のチャンバー部120-2と同様の構成を有する。
【0160】
上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cは、薄板状の略四角状の形状を有する。上壁122Dと下壁124Cとが互いに向かい合って平行に配置される。前壁126Cと後壁128Cとが互いに向かい合って平行に配置される。上壁122D、下壁124C、前壁126C、後壁128Cによって略角筒状の形状が画定される。
【0161】
上壁122Dは、第1のチャンバー部110A及び110Bに向かって突出して延在する突出部分123A及び123Bを有する。突出部分123A及び123Bを設けたことにより、第2のチャンバー部120-7を、上側及び前側又は後側から、第1のチャンバー部110A及び110Bの間隙に差し込むようにして配置することができる。
【0162】
突出部分123Aは、第1のチャンバー部110Aの上壁122Aと重なることができる。突出部分123Aを上壁122Aにボルト160によって取り付けることができる。
【0163】
突出部分123Bは、第1のチャンバー部110Bの上壁122Bと重なることができる。突出部分123Bを上壁122Bにボルト160によって取り付けることができる。
【0164】
<回転移動連結板体138A及び138B>
第2のチャンバー部120-7は、2つの回転移動連結板体138A及び138Bを下壁124Cに有する。回転移動連結板体138Aは、蝶番139Aによって下壁124Cに回転可能に設けられる。回転移動連結板体138Bは、蝶番139Bによって下壁124Cに回転可能に設けられる。
【0165】
回転移動連結板体138Aは、蝶番139Aを回転中心に回転することができる。回転移動連結板体138Aは、第1のチャンバー部110Aに向かって回転できる。回転移動連結板体138Bは、蝶番139Bを回転中心に回転することができる。回転移動連結板体138Bは、第1のチャンバー部110Bに向かって回転できる。
【0166】
回転移動連結板体138Aを第1のチャンバー部110Aの上壁122Aと重なるように回転させる。回転移動連結板体138Aを上壁122Aにボルト160によって取り付けることができる。
【0167】
回転移動連結板体138Bを第1のチャンバー部110Aの上壁122Bと重なるように回転させる。回転移動連結板体138Bを上壁122Aにボルト160によって取り付けることができる。
【0168】
このようにして、第2のチャンバー部120-7を第1のチャンバー部110A及び110Bに着脱可能に連結することができる。
【0169】
なお、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境と、の前側と後側との境に、連結機構1の固定連結板体132を用いて連結してもよい。連結状態をより強固にすることができる。
【0170】
さらに、前壁126Aと前壁126Cとの境と、前壁126Bと前壁126Cとの境と、後壁128Aと後壁128Cとの境と、後壁128Bと後壁128Cとの境と、の前側と後側との境には、封止部材を設けてもよい。封止状態を維持することができる。
【0171】
<<チャンバーボックス100の他の態様>>
前述した第1のチャンバー部110A及び110B、並びに第2のチャンバー部120、120-2、120-3、120-4、120-5、120-6、120-7(以下、単にチャンバーボックス100と称する。)の形状は、四角筒状だけでなく、円筒状でもよい。また、チャンバーボックス100の形状は、五角筒状や六角筒状などの多角筒状でもよい。
【0172】
チャンバーボックス100の外側表面を断熱部材(図示せず)で被覆してもよい。流動する空気の温度を変化させることなく上流から下流に案内できる。
【0173】
チャンバーボックス100の内側表面の凹凸を少なくして滑らかに形成してもよい。圧力損失を低下させて、円滑に空気を流動させることができる。
【0174】
<<<<実施の形態の範囲>>>>
上述したように、本実施の形態を記載した。しかし、この開示の一部をなす記載及び図面は、限定するものと理解すべきでない。ここで記載していない様々な実施の形態等が含まれる。
【0175】
(発明の実施態様)
<<第1の実施態様>>
第1の実施態様によれば、
ダクト(例えば、前述した空調ダクト200など)と連通し被収容物を収容可能なチャンバーボックス(例えば、前述したチャンバーボックス100など)であって、
前記ダクトと接続された第1のチャンバー部(例えば、前述した第1のチャンバー部110A及び110Bなど)と、
第1のチャンバー部と連通可能で、前記第1のチャンバー部に対して着脱可能な第2のチャンバー部であって、前記第1のチャンバー部の少なくとも一部と重畳する重畳部(例えば、前述した固定連結板体132、突出部分123A、125A、123B、125B、平行移動連結板体134A、134B、134UA、134UB、134BA、134BB、平行移動連結枠体136A、136B、回転移動連結板体138A、138Bなど)を有する第2のチャンバー部(例えば、前述した第2のチャンバー部120、120-2、120-3、120-4、120-5、120-6、120-7など)と、を備える。
【0176】
チャンバーボックスは、空気が流動できる空間を有する。チャンバーボックスは、ダクトに接続される。ダクトの接続によって、チャンバーボックスには上流から下流に向かって流体(例えば、空気など)が流動する。チャンバーボックスは、被収容物を収容できる。被収容物の種類は問わない。被収容物は、流体を清浄にする装置や、流体の性状を変更する装置や、これらの装置に関連する装置(例えば、制御装置など)など、各種の装置にすることができる。
【0177】
チャンバーボックスは、第1のチャンバー部と第2のチャンバー部とを備える。第1のチャンバー部は、ダクトと接続される。
【0178】
第2のチャンバー部は、第1のチャンバー部と連通する。したがって、流体は、第1のチャンバー部と第2のチャンバー部との双方を円滑に流れることができる。
【0179】
さらに、第2のチャンバー部は、第1のチャンバー部に対して着脱可能である。このため、第1のチャンバー部がダクトに接続された状態を維持して、第2のチャンバー部のみを着脱することができる。例えば、修理やメンテナンスなどの場合に、第2のチャンバー部のみを外し、修理したり、新たなものと交換したりし後、第2のチャンバー部のみを第1のチャンバー部に取り付ければよい。したがって、ダクトから外したり、再びダクトに取り付けたりする作業を省くことができる。特に、ダクトとの接続状態を維持するための封止作業を省くことができる。このため、作業内容が簡便になるとともに、作業量を減らすことができる。
【0180】
さらにまた、第2のチャンバー部は、第1のチャンバー部の少なくとも一部と重畳する重畳部を有する。第1のチャンバー部と第2のチャンバー部との間に生ずる境を重畳部が跨ることにより、第1のチャンバー部と第2のチャンバー部との連結状態を維持できるとともに、封止性を高めることができる。
【0181】
<<第2の実施態様>>
第2の実施態様は、第1の実施態様において、
前記第1のチャンバー部は、第1のチャンバー面(例えば、前述した上壁122A、122Bなど)と離隔して前記第1のチャンバー面と向かい合う第2のチャンバー面(例えば、前述した下壁124A、124Bなど)とを有し、
前記重畳部は、
前記第1のチャンバー面と重畳して係合する第1の係合部(例えば、前述した固定連結板体132、突出部分123A、123B、平行移動連結板体134UA、134UB、平行移動連結枠体136A、136Bなど)と、
前記第2のチャンバー面と重畳して係合する第2の係合部(例えば、前述した固定連結板体132、突出部分125A、125B、平行移動連結板体134A、134B、134BA、134BB、平行移動連結枠体136A、136B、回転移動連結板体138A、138Bなど)と、を有する。
【0182】
重畳部は、第1の係合部と第2の係合部とを有する。第1の係合部は、第1のチャンバー部の第1のチャンバー面と重畳して係合する。第2の係合部は、第1のチャンバー部の第2のチャンバー面と重畳して係合する。第1の係合部及び第2の係合部の係合により、第1のチャンバー部と第2のチャンバー部との連結状態をより強固にすることができる。
【0183】
<<第3の実施態様>>
第3の実施態様は、第2の実施態様において、
前記第1の係合部及び前記第2の係合部の少なくとも一方(例えば、平行移動連結板体134A、134B、134UA、134UB、134BA、134BB、平行移動連結枠体136A、136B、回転移動連結板体138A、138Bなど)は、前記第1のチャンバー部に向かって移動可能で、
移動によって、前記第1のチャンバー部と係合する状態と、前記第1のチャンバー部との係合が解除された状態と、のいずれか一方の状態が選択可能である。
【0184】
第1の係合部及び第2の係合部の少なくとも一方と第1のチャンバー部との係合を解除された状態にすることで、第2のチャンバー部を第1のチャンバー部から容易に着脱することができる。作業を簡便にすることができる。
【0185】
また、第1の係合部及び第2の係合部の少なくとも一方と第1のチャンバー部とを係合する状態にすることで、第2のチャンバー部を第1のチャンバー部に連結した状態を維持することができる。
【0186】
<<第4の実施態様>>
第4の実施態様は、第2の実施態様において、
前記第1の係合部が前記第1のチャンバー面と係合し、前記第2の係合部が前記第2のチャンバー面と係合することで、前記第1の係合部及び前記第2の係合部が前記第1のチャンバー部を挟む。
【0187】
第1の係合部及び第2の係合部が第1のチャンバー部を挟むので、第2のチャンバー部を第1のチャンバー部に連結した状態を安定して維持することができる。
【0188】
<<第5の実施態様>>
第5の実施態様は、第1の実施態様において、
前記第1のチャンバー部は、前記第2のチャンバー部を互いに挟んで前記第2のチャンバー部と連通可能な第1の連通部(例えば、前述した第1のチャンバー部110Aなど)及び第2の連通部(例えば、前述した第1のチャンバー部110Bなど)を有し、
前記重畳部は、第1の連通部及び第2の連通部の少なくとも一方と重畳する。
【0189】
第1の連通部及び第2の連通部によって第2のチャンバー部を互いに挟むので安定して第2のチャンバー部を保持することができる。
【0190】
<<第6の実施態様>>
第6の実施態様は、第5の実施態様において、
前記重畳部は、
前記第1の連通部に向かって延在し、前記第1の連通部を互いに挟んで重畳する第1連通用第1延在部(例えば、前述した突出部分123A、平行移動連結板体134UAなど)及び第1連通用第2延在部(例えば、前述した突出部分125A、平行移動連結板体134BAなど)を有し、
前記第2の連通部に向かって延在し、前記第2の連通部を互いに挟んで重畳する第2連通用第1延在部(例えば、前述した突出部分123B、平行移動連結板体134UBなど)及び第2連通用第2延在部(例えば、前述した突出部分125B、平行移動連結板体134BBなど)を有する。
【0191】
第1連通用第1延在部と、第1連通用第2延在部と、第2連通用第1延在部と、第2連通用第2延在部とに係合するので、第2のチャンバー部をより安定して第1のチャンバー部に連結することができる。
【0192】
<<第7の実施態様>>
第7の実施態様は、第5の実施態様において、
前記第1の連通部は、空気が流入するダクトが接続される上流壁を有し、
前記第2の連通部は、前記上流壁と対向し、空気が流出するダクトが接続される下流壁を有し、
前記第2のチャンバー部は、前記上流壁と前記下流壁との間に位置する。
【0193】
第2のチャンバー部の着脱の際に、ダクトとの接続状態を維持するための封止作業を省くことができる。このため、作業内容が簡便になるとともに、作業量を減らすことができる。作業によることなく、第1の連通部とダクトとの封止性及び、第2の連通部とダクトとの封止性を維持することができる。
【0194】
<<第8の実施態様>>
第8の実施態様は、第1~第7の実施態様において、
前記被収容物が、流動する空気を清浄にする空気清浄機であり、第2のチャンバー部に設けられる。
【0195】
空気清浄機の修理やメンテナンスなどの場合に、第2のチャンバー部のみを外し、空気清浄機を修理したり、新たな空気清浄機に交換したりし後、第2のチャンバー部のみを第1のチャンバー部に取り付ければよい。空気清浄機を的確に動作させる状態を保つことができ、室内などに供給する空気の清浄性を保つことができる。
【符号の説明】
【0196】
10 空気清浄システム
100 チャンバーボックス
110A及び110B 第1のチャンバー部
120、120-2、120-3、120-4、120-5、120-6、120-7 第2のチャンバー部
200 空調ダクト
300 空気清浄化ユニット
CS 収容空間
LS 配置空間