(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-18
(45)【発行日】2023-10-26
(54)【発明の名称】砥粒物品および形成方法
(51)【国際特許分類】
B24D 3/10 20060101AFI20231019BHJP
B24D 3/00 20060101ALI20231019BHJP
B24D 3/06 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
B24D3/10
B24D3/00 340
B24D3/06 Z
(21)【出願番号】P 2021576482
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(86)【国際出願番号】 US2020039956
(87)【国際公開番号】W WO2020264397
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-12-22
(31)【優先権主張番号】201910584014.5
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】391010770
【氏名又は名称】サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド
(73)【特許権者】
【識別番号】507169495
【氏名又は名称】サン-ゴバン アブラジフ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャオ、チー
(72)【発明者】
【氏名】リュオ、アイユン
(72)【発明者】
【氏名】リンゲンバッハ、グウェンネル
(72)【発明者】
【氏名】ゴサモ、イグナツィオ
(72)【発明者】
【氏名】ローヴェルジョン、リーゼ
【審査官】城野 祐希
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-188447(JP,A)
【文献】特開2006-007360(JP,A)
【文献】特開2014-168843(JP,A)
【文献】国際公開第2018/125722(WO,A1)
【文献】特表2010-540261(JP,A)
【文献】特開平06-091536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24D 3/10
B24D 3/00
B24D 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を含む砥粒コンポーネントを備える砥粒物品であって、前記本体は、
ボンド基材であって、ボンド材および前記ボンド基材内に含まれる砥粒粒子を含む、前記ボンド基材と、
前記ボンド基材の少なくとも一部を通って延在する相互接続相
であって、金属を含む前記相互接続相と、
前記ボンド基材内の不連続相であって、前記不連続相の個々の部材は、巨視的細孔を含む前記不連続相と
を含み、
前記本体は、少なくとも200ミクロンの平均細孔サイズを有
し、
前記本体の多孔質は、前記本体の総体積に対して少なくとも15体積%である、砥粒物品。
【請求項2】
前記相互接続相は、前記ボンド材とは異なる材料を含む、請求項1に記載の砥粒物品。
【請求項3】
前記相互接続相は、前記ボンド材の融解温度よりも低い融解温度を有する、請求項1に記載の砥粒物品。
【請求項4】
前記不連続相は、複数の個々の部材を含み、前記個々の部材の大部分は、巨視的細孔を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の砥粒物品。
【請求項5】
前記本体は、前記本体の総体積に対して少なくとも15体積%かつ最大で70体積%の前記相互接続相を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の砥粒物品。
【請求項6】
前記本体は、前記本体の
前記総体積に対して
最大で60体積%の多孔質を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の砥粒物品。
【請求項7】
前記多孔質の少なくとも90%は、巨視的細孔を含む、請求項6に記載の砥粒物品。
【請求項8】
前記巨視的細孔は、前記相互接続相に接続されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の砥粒物品。
【請求項9】
前記本体は、前記本体の総体積に対して、最大で50ミクロンの平均サイズを有する細孔を最大で10%含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の砥粒物品。
【請求項10】
本体を含む砥粒コンポーネントを含み、前記本体は、
ボンド基材であって、ボンド材および前記ボンド基材内に含まれる砥粒粒子を含む、ボンド基材と、
前記ボンド基材の少なくとも一部を通って延在する相互接続相であって、前記本体が前記本体の総体積に対して少なくとも15体積%で、最大で70体積%の前記相互接続相を含
み、金属を含む、相互接続相と、
前記本体の総体積に対する少なくとも15体積%の多孔質であって、前記多孔質の少なくとも90%は、個々の巨視的細孔を含む、多孔質と、を含む、砥粒物品。
【請求項11】
前記本体は、少なくとも200ミクロンかつ最大で1.5mmの平均細孔サイズを有する巨視的細孔を含む、請求項10に記載の砥粒物品。
【請求項12】
前記相互接続相は、青銅、真ちゅう、銅、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項10または11に記載の砥粒物品。
【請求項13】
前記ボンド材は、前記相互接続相とは異なる金属を含む、請求項12に記載の砥粒物品。
【請求項14】
ボンド材、溶浸材料、および砥粒粒子を含む混合物を含む多孔質のグリーン体を形成することを含む、砥粒物品を形成する方法であって、
前記溶浸材料が、中実の巨視的粒子、中空の巨視的粒子、またはそれらの任意の組み合わせを含み、前記溶浸材料が、少なくとも200ミクロンの平均粒子サイズを有する、砥粒物品を形成する方法。
【請求項15】
前記グリーン体の少なくとも一部を加熱することをさらに含み、前記グリーン体は、相互接続された細孔を含み、前記溶浸材料は、巨視的粒子を含み、前記加熱することは、前記相互接続された細孔に溶融した巨視的粒子を溶浸させて相互接続相を形成することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く言えば、砥粒物品および砥粒物品を形成する方法に関するものである。より具体的には、本発明は、少なくとも1つの砥粒コンポーネントを含む砥粒物品およびそれを形成するプロセスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
建設業界では、建設資材の切削および研削に様々な工具を利用している。道路の古い部分を除去または再仕上げするには、切削工具および研削工具が必要である。また、床や建物のファサードに使用される石のスラブなどの仕上げ材の採石と準備には、穴あけ、切削、および研磨のための工具が必要である。通常、これらの工具には、プレートまたはホイールなどのコアに結合された砥粒セグメントが含まれる。砥粒セグメントは、通常、個別に形成され、次に、焼結、ろう付け、溶接などによってコアに結合される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
業界は、砥粒工具の形成の改善を求め続けている。
【0004】
本開示は、添付の図面を参照することによって、よりよく理解することができ、その多くの構成および利点は、当業者に対して明らかにされ得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】一実施形態に係る砥粒コンポーネントの断面の図を含む。
【
図2】一実施形態に係る別の砥粒コンポーネントの断面の図を含む。
【
図3】一実施形態に係るプロセスを含むフローチャートを含む。
【
図4】一実施形態に係る別のプロセスを含むフローチャートを含む。
【
図5】一実施形態に係る例示的な砥粒物品の一部の図を含む。
【
図6】本明細書の別の一実施形態に係る例示的な砥粒物品の図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0006】
当業者は、図の要素が単純で明快にするために図示されており、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことを理解している。例えば、図中の要素のいくつかの寸法は、本発明の実施形態の理解が向上するのを助けるために、他の要素に比べて誇張される場合がある。異なる図面での同じ符号の使用は、類似または同一の実施形態を示している。
【0007】
実施形態は、砥粒コンポーネントを含む砥粒物品に対して引用され得る。砥粒コンポーネントは、砥粒セグメントまたは連続リムとすることができる。砥粒コンポーネントはコアに取り付けることができる。砥粒物品は、研削、穴あけ、切削など、またはそれらの任意の組み合わせなどの材料除去作業に適している可能性がある。砥粒物品の例には、セグメント化された砥石車、セグメント化された研削リング、切断ブレード、ドリルビット、チョップソーなど、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。砥粒物品は、材料除去作業においてワークピースとの接触面を減らすことができ、砥粒物品とワークピースとの間の摩擦を減らすことにより、より良好な研削性能およびより低い電力消費を可能にすることができる。
【0008】
さらなる実施形態は、砥粒物品を形成するプロセスに対して引用され得る。例示的なプロセスでは、砥粒物品を形成することは、溶浸材料、金属ボンド材、および砥粒粒子を含む砥粒コンポーネントのグリーン体を形成することを含むことができる。本明細書で使用される場合、グリーンは、最終的に形成されていない物品または物品の一部を説明することを意図している。砥粒コンポーネントのグリーン体は、熱などによってさらに処理されて、最終的に形成される砥粒コンポーネントを形成することができる。このプロセスは、性能が改善された砥粒物品の形成を可能にすることができる。
砥粒物品は、本体を含む少なくとも1つの砥粒コンポーネントを含むことができる。本体は、ボンド基材およびボンド基材内に含まれる砥粒粒子を含むことができる。
図1は、例示的な砥粒コンポーネントの本体100の断面図の図を含む。本体100は、ボンド材および砥粒粒子104を含むボンド基材102を含むことができる。一例では、ボンド材は、粒子106を含むことができる。
【0009】
一実施形態では、ボンド材は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる材料を含むことができる。一態様では、ボンド材は、元素金属、合金、またはそれらの組み合わせなどの金属を含むことができる。特定の一態様では、ボンド材は金属から本質的になることができる。特定の一例では、金属は、遷移金属元素、希土類元素、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の一例では、金属は、鉄、タングステン、コバルト、ニッケル、クロム、チタン、銀、セリウム、ランタン、ネオジム、マグネシウム、アルミニウム、ニオブ、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、モリブデン、パラジウム、白金、金、銅、カドミウム、スズ、インジウム、亜鉛など、それらの合金、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の一態様では、ボンド材は金属から本質的になることができる。例えば、ボンド材106は、合金から本質的になることができる。合金は、本明細書に記載の金属元素のいずれかを含むことができる。合金の特定の一例には、鉄を含む合金を含むことができる。より具体的な一態様では、ボンド材は、鉄基合金などの鉄を含む合金から本質的になることができる。
【0010】
別の一態様では、ボンド材は、最大250ミクロンの平均粒子サイズを有する粒子106を含むことができる。例えば、平均粒子サイズは、少なくとも8ミクロン、少なくとも9ミクロン、少なくとも10ミクロン、少なくとも20ミクロン、少なくとも40ミクロン、少なくとも60ミクロン、または少なくとも100ミクロンとすることができる。別の一例では、平均粒子サイズは、最大で250ミクロン、最大で220ミクロン、最大で200ミクロン、最大で180ミクロン、最大で150ミクロン、または最大で100ミクロンとすることができる。粒子106の平均粒子サイズは、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内にあり得ることが理解されるべきである。特定の一態様では、粒子106の平均粒子サイズは、8ミクロン~250ミクロンとすることができる。
【0011】
さらなる一態様では、ボンド材106は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる特定の融解温度を有することができる。一例では、ボンド材の融解温度は、少なくとも1200℃、少なくとも1220℃、少なくとも1250℃、または少なくとも1300℃とすることができる。別の一例では、ボンド材106は、最大で1700℃、最大で1600℃、または最大で1500℃の融解温度を有することができる。追加的または代替的に、ボンド材は、本明細書に記載されている最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の融解温度を有することができる。例えば、ボンド材は、1200℃~1700℃の範囲内の融解温度を有することができる。
【0012】
一実施形態では、本体100は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる特定の含有量のボンド材を含むことができる。例えば、ボンド材の含有量は、本体の総体積に対して少なくとも15体積%、例えば、本体の総体積に対して、少なくとも18体積%、少なくとも20体積%、少なくとも25体積%、少なくとも27.5体積%、少なくとも35体積%、または少なくとも40体積%とすることができる。別の一例では、砥粒コンポーネント本体は、本体の総体積に対して最大75体積%、例えば、本体の総体積に対して、最大70体積%、最大65体積%、最大60体積%、最大55体積%、最大52体積%、最大48体積%、または少なくとも40体積%の含有量のボンド材を含むことができる。本体100は、本明細書に記載の最小および最大のパーセンテージを含む含有量でボンド材を含むことができることを理解すべきである。例えば、本体100は、本体の総体積に対して15体積%~75体積%の範囲内の含有量でボンド材を含むことができる。
【0013】
別の一実施形態では、本体は、砥粒物品の性能の改善を促進することができる材料を含む砥粒粒子104を含むことができる。一態様では、砥粒粒子は、炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。例えば、砥粒粒子104は、酸化アルミニウム、二ホウ化チタン、窒化チタン、炭化タングステン、炭化ホウ素、窒化アルミニウム、ガーネット、溶融アルミナ-ジルコニア、ゾルゲル由来の砥粒粒子、ダイヤモンド、炭化ケイ素、炭化ホウ素、立方晶窒化ホウ素、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の一態様では、砥粒粒子104は、例えば、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素(CBN)、またはそれらの任意の組み合わせを含む超砥粒粒子を含むことができる。より具体的な一態様では、砥粒粒子は、超砥粒粒子から本質的になることができる。例えば、砥粒粒子104は、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素(cBN)、またはそれらの任意の組み合わせから本質的になることができる。
【0014】
別の一実施形態では、本体100は、改善された性能を備えた砥粒物品の形成の改善を促進することができる特定の含有量の砥粒粒子を含むことができる。例えば、砥粒粒子は、本体の総体積に対して少なくとも2体積%、例えば、少なくとも8体積%、少なくとも12体積%、少なくとも18体積%、少なくとも21体積%、少なくとも27体積%、少なくとも33体積%、少なくとも37体積%、または少なくとも42体積%の含有量で存在することができる。別の一例では、砥粒粒子は、最大で50体積%、例えば、最大で42体積%、最大で38体積%、最大で33体積%、最大で28体積%、または最大で25体積%の含有量で存在することができる。砥粒粒子は、本明細書に開示される最小および最大のパーセンテージのいずれかを含む含有量で本体100に存在することができる。例えば、砥粒粒子は、本体の総体積に対して2体積%~50体積%の間の含有量とすることができる。この開示を読んだ後、当業者は、砥粒粒子の含有量が砥粒物品の用途に応じて決定することができることを理解するであろう。例えば、研削または研磨工具の砥粒コンポーネントは、本体の総体積に対して3.75体積%~50体積%の砥粒粒子を含むことができる。別の一例では、切削工具の砥粒コンポーネントは、本体の総体積に対して2体積%~6.25体積%の砥粒粒子を含むことができる。さらに、コアドリル用の砥粒コンポーネントは、本体の総体積に対して6.25体積%~20体積%の砥粒粒子を含むことができる。
【0015】
一実施形態では、砥粒コンポーネントは、ボンド基材の少なくとも一部を通って延在する相互接続相を含む本体を含むことができる。
図1に示されるように、相互接続相108は、本体100内に延在することができる。一態様では、相互接続相108は、ボンド基材102の少なくとも一部を通って2次元的に延在することができる。別の一態様では、相互接続相108は、ボンド基材102の少なくとも一部を通って3次元的に延在することができる。別の一態様では、相互接続相108は、ボンド基材全体にわたって延在することができる。特定の一態様では、相互接続相108は、ボンド基材全体にわたって3次元的に延在することができる。
【0016】
相互接続相108は、ボンド基材とは異なる材料を含むことができる。一態様では、ボンド材106の融解温度は、相互接続相108の融解温度よりも高くすることができる。例えば、ボンド材106の融解温度は、相互接続相108の融解温度よりも少なくとも20℃高く、例えば、相互接続相の融解温度よりも、少なくとも50℃、少なくとも100℃、または少なくとも150℃高くすることができる。別の一例では、ボンド材106の融解温度は、相互接続相108の融解温度よりも最大で350℃高く、例えば、相互接続相108の融解温度よりも、最大で300℃、最大で250℃、または最大で200℃高くすることができる。さらに、ボンド材106の融解温度は、相互接続相108の融解温度よりも高くすることができ、差は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内とすることができる。例えば、差は、20℃~350℃の範囲内とすることができる。
【0017】
別の一態様では、相互接続相108は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる特定の融解温度を有する材料を含むことができる。一例では、相互接続相108は、最大で1200℃、最大で1180℃、最大で1150℃、最大で1100℃、最大で1050℃、最大で1000℃、または最大で950℃の融解温度を有する材料を含むことができる。別の一例では、相互接続相108は、少なくとも600℃、少なくとも630℃、少なくとも660℃、少なくとも700℃、少なくとも750℃、少なくとも800℃、少なくとも850℃、少なくとも900℃、少なくとも950℃、少なくとも1000℃、少なくとも1050℃、少なくとも1100℃、少なくとも1150℃、または少なくとも1180℃の融解温度を有する材料を含むことができる。さらに、相互接続相108は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の融解温度を有する材料を含むことができる。例えば、相互接続相108は、850℃~1200℃の範囲内、または900℃~1180℃の範囲内の融解温度を有する材料を含むことができる。
【0018】
別の一態様では、相互接続相108は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる特定の金属材料を含むことができる。例えば、相互接続相108は、ボンド材とは異なる金属元素を含むことができる。別の一例では、金属は、銅、スズ、亜鉛、それらの合金、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の例では、相互接続相108は、銅または銅を含む合金を含むことができる。より具体的な一例では、相互接続相108は、銅、銅を含む合金、またはそれらの組み合わせから本質的になることができる。特定の一態様では、相互接続相108は、銅、青銅、真ちゅうなど、またはそれらの任意の組み合わせから本質的になることができる。
【0019】
さらなる一実施形態では、本体は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる特定の含有量の相互接続相を含むことができる。一態様では、本体は、本体の総体積に対して、少なくとも10体積%の相互接続相、例えば、本体の総体積に対して、少なくとも15体積%、例えば、少なくとも18体積%、少なくとも20体積%、少なくとも23体積%、少なくとも27体積%、少なくとも30体積%、少なくとも35体積%、または少なくとも40体積%の相互接続相を含むことができる。別の一態様では、本体は、最大で80体積%、最大で75体積%、最大で70体積%、最大で60体積%、最大で55体積%、最大で50体積%、最大で45体積%の相互接続相、例えば、本体の総体積に対して、最大で40体積%、最大で35体積%、最大で31体積%、最大で29体積%、最大で25体積%、または最大で21体積%の相互接続相を含むことができる。さらに、本体は、本明細書に記載の最小および最大のパーセンテージのいずれかを含む範囲内の含有量の相互接続相を含むことができる。例えば、本体100は、本体の総体積の10%~45体積%の範囲内、例えば、15体積%~40体積%の範囲内の含有量の相互接続相を含むことができる。
【0020】
さらなる一態様では、本体は、特定の重量含有量の相互接続相を含むことができる。例えば、本体は、本体の総重量に対して少なくとも15重量%の相互接続相、例えば、本体の総重量に対して、少なくとも20重量%、少なくとも22重量%、少なくとも25重量%、少なくとも28重量%、または少なくとも30重量%の相互接続相を含むことができる。別の一例では、本体は、本体の総重量に対して、最大で80重量%、最大で75重量%、最大で70重量%、最大で65重量%、最大で60重量%、最大で55重量%、最大で50重量%の相互接続相、例えば、最大45重量%、最大40重量%、または最大35重量%の相互接続相を含むことができる。相互接続相の含有量は、本明細書に記載の最小および最大のパーセンテージのいずれかを含む範囲内とすることができることが理解されるべきである。例えば、本体は、本体の総重量の、15重量%~50重量%の範囲内、または20重量%~45重量%の範囲内、または25重量%~40重量%の範囲内、または30重量%~35重量%の範囲内の相互接続相を含むことができる。
【0021】
別の一実施形態では、本体100は、制御された多孔質、例えば、特定の平均細孔サイズ、特定の細孔含有量、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。一態様では、本体は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる比較的大きな平均サイズを有する細孔を含むことができる。一態様では、本体100は、巨視的細孔を含むことができる。例えば、本体100は、少なくとも200ミクロン、少なくとも250ミクロン、少なくとも300ミクロン、少なくとも330ミクロン、少なくとも360ミクロン、少なくとも400ミクロン、少なくとも450ミクロン、少なくとも470ミクロン、少なくとも510ミクロン、少なくとも560ミクロン、少なくとも600ミクロン、または少なくとも630ミクロンの平均細孔サイズを有する巨視的細孔を含むことができる。別の一例では、本体は、最大で1.5mm、最大で1.2mm、最大で1mm、最大で900ミクロン、最大で800ミクロン、最大で710ミクロン、最大で700ミクロン、最大で670ミクロン、最大で620ミクロン、最大で580ミクロン、最大で520ミクロン、最大で480ミクロン、最大で430ミクロン、最大で390ミクロン、最大で330ミクロン、または最大で300ミクロンの平均サイズを有する巨視的細孔を含むことができる。さらなる一例では、本体は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均細孔サイズを有する巨視的細孔を含むことができる。例えば、平均細孔サイズは、200ミクロン~1.5mmの範囲内、または200ミクロン~710ミクロンの範囲内、または400ミクロン~700ミクロンの範囲内とすることができる。本開示では、本明細書の実施形態に記載されるような比較的大きな平均サイズを有する細孔は、巨視的細孔と呼ばれる。少なくとも1つの態様では、本体は、巨視的細孔から本質的になる特定の多孔質を含むことができる。例えば、本体の多孔質は、巨視的細孔から本質的になることができる。別の一例では、本体は、本体の総体積に対して最大で10体積%のより小さな細孔、例えば、最大で8体積%、最大で5体積%、最大で2体積%、または最大で1体積%のより小さな細孔を含むことができる。より小さな細孔は、200ミクロン未満、例えば、最大で150ミクロン、最大で100ミクロン、または最大で50ミクロンの平均サイズを有する細孔を指すことを意図している。特定の一例では、本体は、200ミクロン未満、最大で150ミクロン、最大で100ミクロン、または最大で50ミクロンの平均サイズを有する細孔を本質的に含まないことができる。
【0022】
一態様では、本体100は、砥粒物品の性能の改善を促進することができる特定の含有量の細孔を含むことができる。例えば、本体100は、本体の総体積に対して、少なくとも10体積%、少なくとも12体積%、例えば、少なくとも15体積%、少なくとも18体積%、少なくとも20体積%、少なくとも23体積%、少なくとも27体積%、または少なくとも30体積%の多孔質を含むことができる。別の一例では、本体100は、本体の総体積に対して、最大で60体積%、例えば、本体の総体積に対して、最大で50体積%、最大で40体積%、最大で35体積%、最大で31体積%、最大で29体積%、最大で25体積%、または最大で21体積%の多孔質を含むことができる。さらに、本体は、本明細書に記載の最小および最大のパーセンテージのいずれかを含む範囲内の多孔質を含むことができる。例えば、本体100は、本体の総体積の10体積%~60体積%の範囲内、または本体の総体積の12%~40体積%の範囲内、または本体の総体積の15体積%~35体積%の範囲内の多孔質を含むことができる。
【0023】
一実施形態では、本体100は、ボンド基材102内に含まれる複数の個々の部材110を含む不連続相を含むことができる。不連続相は、相互接続相108、ボンド基材102、および砥粒粒子104とは区別することができる。
【0024】
一態様では、不連続相は、巨視的細孔を含むことができる。例えば、個々の部材110の少なくともいくつかはそれぞれ、巨視的細孔112を含むことができる。特定の一例では、個々の部材110の大部分はそれぞれ、巨視的細孔112を含むことができる。より具体的な一例では、個々の部材110のそれぞれは、巨視的細孔112を含むことができる。別の特定の一例では、個々の部材110の大部分のそれぞれは、巨視的細孔112からなることができる。別のより具体的な一例では、個々の部材110のそれぞれは、巨視的細孔112からなることができる。
【0025】
いくつかの例では、不連続相は、相互接続相の残留物114を含む個々の部材120を含むことができる。残留物114および相互接続相108は、同じ材料を含むことができる。一例では、残留物114は、相互接続相108に接続することができる。さらなる一例では、不連続相は、それぞれが巨視的細孔を含む複数の個々の部材を含むことができ、個々の部材の少なくとも1つは、相互接続相の残留物を含むことができる。特定の例では、不連続相は、それぞれが相互接続相の残留物114および巨視的細孔112を含む複数の個々の部材120を含むことができる。
【0026】
別の一態様では、個々の部材110または120は、相互接続相108に接続することができる巨視的細孔112を含むことができる。例えば、個々の部材110は、相互接続相によって画定される巨視的細孔112を含むことができる。別の一例では、巨視的細孔112は、相互接続相に接続され、ボンド基材102および砥粒粒子104の少なくとも1つに接続されることができる。一例では、個々の部材110は、相互接続相108と、ボンド基材102および砥粒粒子104のうちの少なくとも1つとによって画定される巨視的細孔112を含むことができる。
【0027】
特定の一態様では、不連続相は、巨視的細孔、相互接続相の残留物を含む巨視的細孔、またはそれらの組み合わせから本質的になることができる。
【0028】
図2は、一実施形態に係る砥粒コンポーネントの本体200の断面の図を含む。本体200は、ボンド基材202と、ボンド基材202内に含まれる砥粒粒子204とを含むことができる。相互接続相208は、ボンド基材202の少なくとも一部を通って延在することができる。
【0029】
本体200は、それぞれが巨視的細孔214を含む複数の個々の部材212を含む不連続相を含むことができる。巨視的細孔214は、材料216によって画定することができる。一態様では、材料216は、ボンド材206、相互接続相208、またはその両方とは異なることができる。例えば、材料216は、ボンド材206の融解温度、相互接続相208の融解温度、またはその両方よりも高い融解温度を有することができる。別の一例では、材料216はセラミックス材料を含むことができる。例示的なセラミックス材料は、酸化物、炭化物、ホウ化物など、またはそれらの組み合わせを含むことができる。特定の酸化物は、アルミナが含むことができる。
【0030】
図示のように、個々の部材212は、材料216によって完全に画定される巨視的細孔を含む。いくつかの例では、不連続相は、材料216によって部分的に画定される巨視的細孔214を含む個々の部材220を含むことができる。特定の例では、個々の部材220は、巨視的細孔214と、巨視的細孔214に含まれる材料216の一部とを含むことができる。
【0031】
一実施形態では、不連続相は、それぞれが巨視的細孔を含む個々の部材、例えば、個々の部材110、120、212、220、またはそれらの任意の組み合わせからなることができる。さらなる一実施形態では、本体100は、それぞれが相互接続相に接続された巨視的細孔を含む個々の部材からなる不連続相を含むことができる。特定の一実施形態では、不連続相は、個々の部材からなることができ、個々の部材は、相互接続相に接続された巨視的細孔からなることができる。特定の一例では、不連続相は、個々の部材110、120、または任意の組み合わせからなることができる。さらなる一実施形態では、不連続相は、個々の部材からなることができ、それぞれの個々の部材は、相互接続相、ボンド基材、またはその両方とは異なる材料によって少なくとも部分的に画定される巨視的細孔を含むことができる。特定の一例では、不連続相は、個々の部材212、220、またはそれらの組み合わせからなることができる。
【0032】
一実施形態では、本体は、充填剤を含むことができる。一態様では、充填剤は、ボンド基材に含まれる孤立した粒子を含むことができる。いくつかの例では、充填剤は、相互接続相から分離することができる。一態様では、充填剤は、ボンド基材、相互接続相、および不連続相のうちの少なくとも1つとは異なる材料を含むことができる。特定の一態様では、充填剤は、不連続相とは異なる材料を含むことができる。さらなる一態様では、充填剤は、無機材料を含むことができる。充填剤の特定の一例は、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。充填剤のより具体的な例は、グラファイト、炭化タングステン、窒化ホウ素、二硫化タングステン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミナシリカ、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0033】
さらなる一態様では、充填剤は、最大で2000ミクロン、例えば、最大で1800ミクロン、最大で1500ミクロン、最大で1200ミクロン、最大で1000ミクロン、最大で800ミクロン、最大で600ミクロン、最大500ミクロン、最大400ミクロン、最大300ミクロン、最大200ミクロン、最大150ミクロン、最大120ミクロン、最大100ミクロン、または最大80ミクロンの平均粒子サイズを有することができる。別の一態様では、充填剤は、少なくとも60ミクロン、例えば、少なくとも65ミクロン、少なくとも70ミクロン、少なくとも75ミクロン、少なくとも80ミクロン、少なくとも90ミクロン、または少なくとも100ミクロンの平均粒子サイズを有することができる。さらに、充填剤は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均粒子サイズを有することができる。いくつかの例では、アルミナシリカなどの比較的大きな粒子サイズの充填剤を使用することができる。例えば、特定の充填剤は、数ミリメートル、例えば、少なくとも1mmまたは少なくとも2mmの平均サイズを有することができる。
【0034】
一実施形態では、本体は、砥粒物品の性能の改善を促進することができる特定の含有量の充填剤を含むことができる。一態様では、本体は、本体の総体積に対して少なくとも5体積%の充填剤、例えば、本体の総体積に対して、少なくとも7体積%、少なくとも10体積%、少なくとも12体積%、少なくとも15体積%、または少なくとも20体積%の充填剤を含むことができる。別の一態様では、本体は、本体の総体積に対して最大で30体積%の充填剤、例えば、本体の総体積に対して、最大で25体積%、最大で20体積%、または最大で17体積%の充填剤を含むことができる。さらに、本体は、本明細書に記載の最小および最大のパーセンテージのいずれかを含む含有量で充填剤を含むことができる。
【0035】
図3は、砥粒物品を形成するための例示的なプロセス300を示すフローチャートを含む。プロセス300は、ブロック310から開始して、ボンド材、砥粒粒子、および溶浸材料を含む混合物を形成することができる。混合物は、本開示の実施形態に記載のボンド材および砥粒粒子のいずれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、ボンド材は、炭化タングステンなどの耐摩耗性成分を含むことができる。ボンド材は、粉末の形態とすることができる。例えば、ボンド材は、個々の成分の粒子または事前に合金化された粒子の混合を含むことができる。
【0036】
一実施形態では、混合物は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる特定の含有量のボンド材を含むことができる。一態様では、混合物は、混合物の総重量に対して少なくとも15重量%のボンド材、例えば、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも28重量%、少なくとも30重量%、少なくとも33重量%、少なくとも35重量%、少なくとも38重量%、少なくとも40重量%、少なくとも42重量%、少なくとも45重量%、または少なくとも46重量%を含むことができる。別の一例では、混合物は、混合物の総重量に対して最大で90重量%のボンド材、例えば、最大で80重量%、最大で75重量%、最大で70重量、最大で65重量%、最大で60重量%、最大で55重量%、最大で50重量%、最大で48重量%、または最大で46重量%のボンド材を含むことができ、さらなる一例では、混合物は、混合物の総重量に対して、少なくとも15重量%かつ最大で90重量%のボンド材を含むことができる。
【0037】
混合物は、本開示の実施形態に記載の砥粒粒子のいずれかを含むことができる。一実施形態では、砥粒粒子は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる平均粒子サイズを有することができる。例えば、平均粒子サイズは、少なくとも30ミクロン、例えば、少なくとも35ミクロン、少なくとも40ミクロン、少なくとも45ミクロン、少なくとも50ミクロン、少なくとも55ミクロン、少なくとも60ミクロン、少なくとも70ミクロン、少なくとも80ミクロン、少なくとも85ミクロン、少なくとも95ミクロン、少なくとも100ミクロン、少なくとも125ミクロン、少なくとも140ミクロン、または少なくとも180ミクロンとすることができる。別の一例では、砥粒粒子は、最大で900ミクロン、例えば、最大で860ミクロン、最大で750ミクロン、最大で700ミクロン、最大で620ミクロン、最大で500ミクロン、最大で450ミクロン、最大で400ミクロン、最大で350ミクロン、最大で280ミクロン、または最大で250ミクロンの平均粒子サイズを有することができる。砥粒粒子は、本明細書に開示される最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均粒子サイズを有することができることを理解すべきである。例えば、砥粒粒子の平均粒子サイズは、少なくとも30ミクロンかつ最大で900ミクロンを含む範囲内とすることができる。研磨剤の用途に合わせて、砥粒粒子サイズを選択することができる。例えば、粗い砥粒粒子は、ダイヤモンドを含む砥粒粒子を必要とする特定の用途に望ましい場合がある。
【0038】
一実施形態では、混合物は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる含有量で砥粒粒子を含むことができる。例えば、混合物は、混合物の総重量に対して少なくとも5重量%の砥粒粒子、例えば、少なくとも8重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも15重量%、少なくとも18重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22重量%、少なくとも25重量%、少なくとも28重量%、少なくとも20重量%、または少なくとも33重量%の砥粒粒子を含むことができる。別の一例では、混合物は、混合物の総重量に対して、最大で55重量%の砥粒粒子、例えば、最大で49重量%、最大で41重量%、最大で38重量%、または最大で35重量%の砥粒粒子を含むことができる。さらなる一実施形態では、混合物は、混合物の総重量に対して、少なくとも5重量%かつ最大で55重量%の砥粒粒子を含むことができる。
【0039】
一実施形態では、混合物は、固体材料を含む溶浸材料を含むことができる。一態様では、溶浸材料は、中実粒子、中空粒子、穴を有する粒子、またはそれらの任意の組み合わせを含む巨視的粒子の形態とすることができる。特定の一態様では、巨視的粒子は、中空粒子から本質的になることができる。別の一態様では、溶浸材料は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる特定の平均粒子サイズを含むことができる。特定の一態様では、溶浸微視的粒子は、粒子が本体の形成プロセスに耐えるのに十分な剛性を有することを可能にできる特定の平均粒子サイズを有することができる。別の特定の一態様では、特定の平均サイズは、グリーン体の所望の形状および構造の形成を促進し、改善された強度および相互接続された多孔質を備えたグリーン体の制御された形成を可能にすることができる。例えば、巨視的粒子は、少なくとも200ミクロン、少なくとも300ミクロン、少なくとも330ミクロン、少なくとも360ミクロン、少なくとも400ミクロン、少なくとも450ミクロン、少なくとも470ミクロン、少なくとも510ミクロン、少なくとも560ミクロン、少なくとも600ミクロン、少なくとも630ミクロン、少なくとも660ミクロン、または少なくとも710ミクロンの平均サイズを含むことができる。別の一例では、巨視的粒子は、最大で1.5mm、最大で1.2mm、最大で1mm、最大で800ミクロン、最大で900ミクロン、最大で750ミクロン、最大で710ミクロン、最大で670ミクロン、最大で620ミクロン、最大で580ミクロン、最大で520ミクロン、最大で480ミクロン、最大で430ミクロン、最大で390ミクロン、または最大で330ミクロンの平均サイズを含むことができる。特定の一例において、巨視的粒子は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均サイズを含むことができる。例えば、巨視的粒子は、300ミクロン~750ミクロンの範囲内の平均サイズを含むことができる。
【0040】
さらなる一態様では、溶浸材料は、ボンド材とは異なるものとすることができる。例えば、溶浸材料は、ボンド材とは融解温度よりも低い異なる融解温度を有することができる。別の一例では、溶浸材料は、最大で1200℃、最大で1180℃、最大で1150℃、最大で1100℃、最大で1050℃、最大で1000℃、または最大で1000℃、または最大で950℃の融解温度を有することができる。さらに別の一例では、溶浸材料は、少なくとも600℃、少なくとも650℃、少なくとも700℃、少なくとも750℃、少なくとも800℃、少なくとも850℃、少なくとも900℃、少なくとも950℃、少なくとも1000℃、少なくとも1050℃、少なくとも1100℃、少なくとも1150℃、または少なくとも1180℃の融解温度を有することができる。さらに、溶浸材料は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の融解温度を有することができる。
【0041】
一態様では、溶浸材料は、金属などの無機材料を含むことができる。特定の例では、溶浸材料は、金属から本質的になることができる。金属の例は、銅、スズ、亜鉛、それらの合金、またはそれらの組み合わせを含むことができる。特定の一態様では、溶浸材料は、合金、例えば、銅を含む合金を含むことができる。より具体的な一態様では、溶浸材料は、青銅、真ちゅう、銅、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。さらにより具体的な一態様では、溶浸材料は、青銅、真ちゅう、銅、またはそれらの任意の組み合わせからなることができる。いくつかの例では、溶浸材料は、チタン、銀、マンガン、リン、アルミニウム、マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含むことができる。
【0042】
一実施形態では、混合物は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる含有量で溶浸材料を含むことができる。例えば、混合物は、混合物の総重量に対して少なくとも5重量%の溶浸材料、例えば、少なくとも8重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、または少なくとも15重量の溶浸材料を含むことができる。別の一例では、混合物は、混合物の総重量に対して、最大で30重量%の溶浸材料、例えば、最大で25重量%、最大で22重量%、最大で20重量%、または最大で18重量%の溶浸物質を含むことができる。さらなる一実施形態では、混合物は、混合物の総重量に対して、少なくとも5重量%かつ最大で25重量%の溶浸材料を含むことができる。
【0043】
混合物は、任意選択で、本開示の実施形態に記載されている任意の充填剤を含むことができる。充填剤を添加して、最終的に形成される砥粒物品の特性を変えるか、または形成プロセスを促進することができる。例えば、シリカゲル、SiC、Al2O3などを含む充填剤を添加して、砥粒工具の耐摩耗性を改善することができる。充填剤は、粉末、顆粒、粒子、またはそれらの組み合わせの形態とすることができる。充填剤は、最終的に形成される砥粒物品に存在しても、存在しなくてもよい。
【0044】
一実施形態では、混合物は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる含有量で充填剤を含むことができる。例えば、充填剤は、混合物の総重量に対して少なくとも0.5重量%、例えば、少なくとも1.5重量%、少なくとも2.5重量%、または少なくとも4重量%の含有量を有することができる。別の一例では、充填剤は、混合物の総重量に対して最大で12重量%、例えば、最大で11重量%、最大で9重量%、または最大で7.5重量%の含有量を有することができる。さらなる一実施形態において、充填剤の含有量は、本明細書に記載の最小または最大のパーセンテージのいずれかを含む範囲内とすることができる。例えば、混合物は、少なくとも0.5重量%かつ最大で12重量%の充填剤含有量を含むことができる。
【0045】
プロセス300は、ブロック303で混合物からグリーン体を形成し続けることができる。一態様では、グリーン体を形成することは、混合物を成形することを含むことができる。例示的な一実装形態では、混合物は、所望の形状を提供することができる、型などの成形装置の中に配置することができる。例えば、型は、砥粒セグメントまたは連続リムの形状を提供することができる。いくつかの例では、型は、複数のグリーン体の成形および形成を促進するために複数の領域を含むことができる。
【0046】
さらなる一態様では、グリーン体を形成することは、混合物に圧力を加えることを含むことができる。例えば、混合物は、コールドプレスなどによってプレスされて、ボンド材、砥粒粒子、および溶浸材料を含むグリーン体を形成することができる。例示的な一実装形態では、コールドプレスは、100MPa~2500MPaの圧力で実施することができる。別の一態様では、グリーン体は多孔質とすることができる。特定の一態様では、グリーン体は、相互接続された細孔のネットワークを有することができる。別の特定の一態様では、グリーン体は、グリーン体の総体積に対して10体積%~35体積%の相互接続された多孔質を有することができる。
【0047】
プロセス300は、ブロック305へ続けることができ、コア上に砥粒コンポーネントを形成する。一実施形態では、プロセス300は、砥粒コンポーネントの最終的に形成される本体を形成することを含むことができる。一態様では、熱をグリーン体の少なくとも一部に加えて、最終的に形成される本体の形成を促進することができる。例えば、グリーン体全体を加熱して、最終的に形成される本体を形成することができる。一態様では、加熱は、グリーン体の少なくとも一部に溶浸することを含むことができる。例えば、加熱は、溶浸材料の融解温度よりも高く、ボンド材の融解温度よりも低い温度で実施することができる。さらなる一例において、加熱は、例えば毛細管現象などによって、グリーン体内の溶浸材料が溶融して液体を形成し、グリーン体の少なくとも一部に溶浸することができるように実施することができる。例示的な一実装形態では、グリーン体を加熱してグリーン体内の溶浸材料を溶融することができ、液体溶浸材料は、相互接続された細孔のネットワークに流れ込み、相互接続相を形成することができる。特定の一態様では、相互接続された多孔質の少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはすべてが、グリーン体内の溶浸材料によって充填することができる。別の特定の一態様では、相互接続相が溶浸材料から形成することができるように加熱を行うことができる。さらなる一態様では、液体溶浸材料が相互接続された細孔のネットワークに引き込まれるときに、巨視的細孔を形成することができる。
【0048】
別の一態様では、溶浸は、追加の溶浸材料を使用することによって促進することができる。例えば、グリーン体がグリーン体の多孔質と比較してより低い含有量の溶浸巨視的粒子を含む場合、追加の溶浸材料を使用することができる。例えば、溶浸スラグは、グリーン体に熱を加える前に、グリーン体の表面に配置することができる。溶浸スラグは、銅、銅-スズの青銅などの青銅、真ちゅう、銅-スズ-亜鉛合金、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。特定の例では、溶浸スラグは、グリーン体内の溶浸巨視的粒子と同じ組成を含むことができる。溶浸スラグは、追加の溶浸材料の粉末をコールドプレスすることによって形成することができる。粉末は、個々の成分の粒子または事前に合金化された粒子を含むことができる。代替的に、溶浸スラグは、当技術分野で知られている他の冶金技術によって形成することができる。さらなる一態様では、加熱を実施して、グリーン体内の溶浸材料および溶浸スラグを溶融し、グリーン体に溶浸させることができる。例えば、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはすべての相互接続された多孔質を溶浸プロセスによって充填して相互接続相を形成することができる。
【0049】
別の一態様では、加熱は、グリーン体の焼結を含むことができる。特定の一態様では、加熱は、焼結および溶浸を含むことができ、より具体的には、焼結は、溶浸と同時に実行することができる。
【0050】
別の一態様では、砥粒物品の形成および性能の改善を促進するために、特定の温度で加熱を行うことができる。一例では、加熱は、少なくとも900℃、少なくとも950℃、少なくとも1000℃、少なくとも1050℃、少なくとも1100℃、少なくとも1150℃、または少なくとも1180℃の温度で実施することができる。さらなる一例では、加熱は、最大で1200℃、最大で1180℃、最大で1150℃、最大で1100℃、最大で1050℃、最大で1000℃、または最大で950℃の温度で実行することができる。さらに、加熱は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の温度で実施することができる。
【0051】
一態様では、加熱は、還元性雰囲気中で実施することができる。通常、還元性雰囲気は、酸素と反応する量の水素を含むことができる。加熱は、バッチ炉またはトンネル炉などの炉内で行うことができる。
【0052】
一実施形態では、砥粒コンポーネントの最終的に形成された本体をコアに取り付けることができる。一態様では、本体は、グリーン体の焼結および溶浸などの加熱後に最終的に形成することができる。別の一態様では、複数の最終的に形成された本体をコアに取り付けることができる。
【0053】
さらなる一態様では、最終的に形成された本体をコアに取り付けることは、例えば、溶接、ろう付け、レーザ、電子ビーム、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって行うことができ、その結果、1つまたは複数の砥粒コンポーネント本体をコアに結合できる。実装形態では、本体はバッキングに結合され、バッキングを介してコアに取り付けられることができる。例えば、本体は溶浸材料によってバッキングに結合することができる。例示的なバッキングは、鉄基の材料を含むことができる。バッキングの特定の例は、鋼を含むことができる。例示的な一実装形態では、グリーン体をバッキングに当接して配置することができ、熱を加えることにより、溶融した溶浸材料がグリーン体の相互接続された細孔および本体とバッキングとの間のギャップを充填することができる。例では、バッキングは細孔を含むことができ、コアへの取り付けをさらに促進するために溶浸材料によって緻密化することができる。特定の一例では、本体の相互接続相は、バッキング内に延在することができる。したがって、より高密度のバッキングが望まれる用途において、適切な量の溶浸巨視的粒子をグリーン体に含めるために、バッキングの多孔質を考慮に入れることができる。さらなる例では、後続の段落で説明するように、巨視的粒子以外の追加の溶浸材料を添加して、本体をバッキングに結合すること、および/またはバッキングをコアに結合することを促進することができる。用途に応じて、コアは、リング、リングセクション、プレート、カップホイール本体、または固体金属ディスクなどのディスクの形状とすることができる。コアは、25CrMo4、75Cr1、C60、鋼65Mnなどの熱処理可能な鋼合金、または断面が薄いコア用の同様の鋼合金、または厚いコア用のSt60などのような単純な構造用鋼を含むことができる。適切なコアは、当技術分野で知られている様々な冶金技術によって形成することができる。
【0054】
別の一実施形態では、本体をコアに取り付けることは、最終的に形成される砥粒コンポーネント本体を形成することと同時に実行することができる。一態様では、1つまたは複数のグリーン体を、コアに当接するなど、コアに隣接して配置することができる。加熱は、本明細書の実施形態に記載されているように実施することができる。例えば、グリーン体は、加熱によって溶浸および/または焼結することができる。特定の例では、溶浸材料の一部は、コアと1つまたは複数の砥粒コンポーネント本体との間に残り、その結果、溶浸材料から本質的になる結合領域をコアと1つまたは複数の本体との間に形成することができる。結合領域は、コアおよび砥粒コンポーネントとは異なる識別可能な領域とすることができる。結合領域は、少なくとも約90重量%の溶浸材料、例えば、少なくとも約95重量%の結合金属、例えば、少なくとも約98重量%の溶浸材料を含むことができる。溶浸材料は、結合領域および1つまたは複数の最終的に形成された本体全体にわたって連続的とすることができる。いくつかの例では、溶浸スラグなどの追加の溶浸材料、または青銅などを含む別の材料を、コアおよびグリーン体の少なくとも1つと接触させて配置して、1つまたは複数の砥粒コンポーネントのコア上への形成を促進することができる。他の例では、本体をコアに取り付けることは、当技術分野で知られている方法を使用して実行することができる。例えば、米国特許出願公開第2010/0035530 A1号明細書は、砥粒コンポーネントをコアに取り付けるプロセスを開示しており、その全体は本明細書に組み込まれる。
【0055】
別の一実施形態では、グリーン体を形成することと、グリーン体をコアに取り付けることは、同時に実行することができる。例示的な一実装形態では、コアは、型内の混合物と接触して配置することができる。混合物に圧力を加えて、砥粒コンポーネントのグリーン体を形成し、コアに結合するのを促進することができる。別の一例では、圧力を加えることによって、複数のグリーン体を形成し、コアに結合することができる。特定の一実装形態では、コア上に1つまたは複数のグリーン体を形成することは、コールドプレスなどの単一のプレス操作を含むことができる。別の一例では、ホットプレス、静水圧プレスなどを実行して、コアに結合された1つまたは複数のグリーン体を形成することができる。1つまたは複数のグリーン体の少なくとも一部に熱を加えて、溶浸および/または焼結を促進して、1つまたは複数の最終的に形成される本体を形成することができる。特に、溶浸材料の一部は、コアと1つまたは複数の最終的に形成される本体との間に結合領域を形成することができ、その結果、コアへの1つまたは複数の最終的に形成される本体の結合は、加熱と同時に行うことができる。いくつかの例では、溶浸スラグを使用して、1つまたは複数のグリーン体の溶浸および/または1つまたは複数の最終的に形成される本体のコアへの結合を促進することができる。
【0056】
図4は、砥粒物品を形成するための別の例示的なプロセス400を示すフローチャートを含む。プロセス400は、ブロック401から開始して、ボンド材、砥粒粒子、および細孔形成剤を含むグリーン体を形成することができる。グリーン体は、任意選択で充填剤を含むことができる。グリーン体は、グリーン体と同じ組成を含む混合物から、プロセス300に関連する実施形態に記載されるように形成することができる。グリーン体は、グリーン体の総体積に対して10体積%~35体積%などの相互接続された多孔質を有することができる。
【0057】
一態様では、細孔形成剤は、組成、粒子サイズ、またはそれらの任意の組み合わせにおいて砥粒粒子とは異なる微視的粒子を含むことができる。別の一態様では、細孔形成剤は、ボンド材とは異なる材料を含むことができる。例えば、細孔形成剤は、ボンド材よりも高い融解温度を有する材料を含むことができる。別の一例では、細孔形成剤は、酸化物、炭化物、ホウ化物などのセラミックス材料、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。酸化物の特定の例は、アルミナを含むことができる。別の一態様では、細孔形成剤は、セラミックス材料を含む中空の巨視的粒子を含むことができるか、または特定の例では、それから本質的になることができる。
【0058】
一態様では、細孔形成剤は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる平均粒子サイズを含むことができる。例えば、細孔形成剤は、少なくとも150ミクロン、少なくとも200ミクロン、少なくとも250ミクロン、少なくとも300ミクロン、少なくとも330ミクロン、少なくとも360ミクロン、少なくとも400ミクロン、少なくとも450ミクロン、少なくとも470ミクロン、少なくとも510ミクロン、少なくとも560ミクロン、少なくとも600ミクロン、少なくとも630ミクロン、少なくとも660ミクロン、少なくとも710ミクロン、少なくとも750ミクロン、少なくとも780ミクロン、または少なくとも800ミクロンの平均粒子サイズを有することができる。別の一例では、細孔形成剤は、最大で900ミクロン、例えば、最大で850ミクロン、最大で750ミクロン、最大で710ミクロン、最大で670ミクロン、最大で620ミクロン、最大で580ミクロン、最大で520ミクロン、最大で480ミクロン、最大で430ミクロン、最大で390ミクロン、または最大で330ミクロンの平均粒子サイズを有することができる。さらに、細孔形成剤は、本明細書に記載の最小値および最大値のいずれかを含む範囲内の平均粒子サイズを有することができる。
【0059】
一実施形態では、グリーン体は、砥粒物品の形成および性能の改善を促進することができる細孔形成剤の特定の含有量を含むことができる。例えば、混合物は、グリーン体の総重量に対して少なくとも5重量%の細孔形成剤、例えば、少なくとも8重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも15重量%、少なくとも18重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22重量%、少なくとも25重量%、少なくとも28重量%、少なくとも20重量%、または少なくとも33重量%の細孔形成剤を含むことができる。別の一例では、グリーン体は、グリーン体の総重量に対して最大で35重量%の細孔形成剤、例えば、最大で30重量%、最大で28重量%、最大で25重量%、最大で20重量%、最大で18重量%、または最大で15重量%の細孔形成剤を含むことができる。さらなる一実施形態では、グリーン体は、グリーン体の総重量に対して、少なくとも5重量%かつ最大で35重量%の細孔形成剤を含むことができる。
【0060】
さらなる一態様では、グリーン体を形成し、グリーン体をコアに結合することは、プロセス300に関連する実施形態に記載されるように、同時に実施することができる。
【0061】
一実施形態では、プロセス400は、グリーン体の少なくとも一部を加熱することを含むことができる。一態様では、加熱は、ブロック403に示されるように、グリーン体の少なくとも一部に溶浸することを含むことができる。例示的な一実装形態では、溶浸は、グリーン体の一部に溶浸材料を施すことを含むことができる。例えば、本明細書の実施形態に記載されているような溶浸スラグは、グリーン体の表面上に配置することができる。加熱を行って溶浸材料を溶融し、グリーン体に溶浸させることができる。例示的な溶浸プロセスでは、相互接続された細孔の少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはすべてを溶浸材料で充填することができる。別の一態様では、加熱は、グリーン体を焼結することを含むことができる。特定の一態様では、加熱を実施して、グリーン体に溶浸し、同時に焼結することができる。
【0062】
プロセス400は、ブロック405でコア上に砥粒コンポーネントを形成することを含むことができる。一態様では、1つまたは複数の最終的に形成された砥粒コンポーネント本体は、溶接、ろう付け、またはレーザの使用などによって、プロセス300に関連する実施形態で説明されるようにコアに取り付けることができる。
【0063】
別の一態様では、1つまたは複数の砥粒本体をコアに取り付けることは、溶浸と同時に実行することができる。一例では、1つまたは複数のグリーン体が形成されるときに、1つまたは複数のグリーンの砥粒コンポーネント本体をコアに接合することができる。代替的に、コアに当接するなど、コアに隣接して1つまたは複数のグリーン体を配置することができる。溶浸材料は、コアおよび/または1つまたは複数のグリーン体と接触して配置することができる。いくつかの例では、溶浸材料を1つまたは複数のグリーン体とコアの間に配置することができる。プロセス300に関連する実施形態に記載されるように、加熱を実施して溶浸材料を溶融して1つまたは複数のグリーン体に溶浸させることができ、溶浸材料の一部はコアと1つまたは複数の本体との間に残り、結合領域を形成することができる。
【0064】
別の一実施形態では、ボンド材、砥粒粒子、細孔形成剤、および溶浸材料を含む混合物を形成することができる。混合物は、本明細書の実施形態に記載されるように、1つまたは複数のグリーン体に形成することができる。グリーン体は、本明細書の実施形態に記載されるように、溶浸および焼結など加熱して、コアへ結合することができる。
【0065】
図5は、砥粒物品500の一部の図を含む。砥粒物品500は、コア502、結合領域506、および砥粒セグメント504を含む。
図6は、砥粒物品600の一部の図を含む。砥粒物品600は、コア602、結合領域606、および連続リム604を含む。
図7は、本明細書の実施形態に従って形成された例示的な切断ブレードの図を含む。
【0066】
多くの異なる態様および実施形態が可能である。それらの態様および実施形態のいくつかを本明細書に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、これらの態様および実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙されるような実施形態のいずれか1つまたは複数に従うことができる。
【0067】
実施形態1
本体を含む砥粒コンポーネントを含み、本体は、
ボンド基材であって、ボンド材およびボンド基材内に含まれる砥粒粒子を含む、ボンド基材と、
ボンド基材の少なくとも一部を通って延在する相互接続相と、
ボンド基材内の不連続相とを含み、不連続相の個々の部材は、巨視的細孔を含む、砥粒物品。
【0068】
実施形態2
本体を含む砥粒コンポーネントを含み、本体は、
ボンド基材であって、ボンド材およびボンド基材内に含まれる砥粒粒子を含む、ボンド基材と、
ボンド基材の少なくとも一部を通って延在する相互接続相と、
本体の総体積に対して少なくとも15体積%の多孔質とを含む、砥粒物品。
【0069】
実施形態3
本体は、ボンド基材内に不連続相をさらに含み、不連続相の個々の部材は、巨視的細孔を含む、実施形態2に記載の砥粒物品。
【0070】
実施形態4
不連続相は、複数の個々の部材を含み、個々の部材の大部分は、巨視的細孔を含む、実施形態1または3に記載の砥粒物品。
【0071】
実施形態5
不連続相は、複数の個々の部材を含み、各々の部材は、巨視的細孔を含む、実施形態1、3、または4に記載の砥粒物品。
【0072】
実施形態6
本体は、少なくとも15体積%、少なくとも18体積%、少なくとも20体積%、少なくとも23体積%、少なくとも27体積%、または少なくとも30体積%の多孔質を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0073】
実施形態7
本体は、本体の総体積に対して、最大で35体積%、最大で31体積%、最大で29体積%、最大で25体積%、または最大で21体積%の多孔質を含む、実施形態1~6のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0074】
実施形態8
多孔質の少なくとも90%が巨視的細孔を含む、または少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%の多孔質が巨視的細孔を含む、実施形態6または7に記載の砥粒物品。
【0075】
実施形態9
本体は、少なくとも200ミクロン、少なくとも250ミクロン、少なくとも300ミクロン、少なくとも330ミクロン、少なくとも360ミクロン、少なくとも400ミクロン、少なくとも450ミクロン、少なくとも470ミクロン、少なくとも510ミクロン、少なくとも560ミクロン、少なくとも600ミクロン、または少なくとも630ミクロンの巨視的細孔の平均細孔サイズを含む、実施形態1および3~8のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0076】
実施形態10
本体は、最大で1.5mm、最大で1.2mm、最大で1mm、最大で900ミクロン、最大で800ミクロン、最大で710ミクロン、最大で670ミクロン、最大で620ミクロン、最大で580ミクロン、最大で520ミクロン、最大で480ミクロン、最大で430ミクロン、最大で390ミクロン、最大で330ミクロン、または最大で300ミクロンの巨視的細孔の平均細孔サイズを含む、実施形態1および3~9のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0077】
実施形態11
巨視的細孔は、相互接続相に接続されている、実施形態1および3のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0078】
実施形態12
各々の巨視的細孔は、相互接続相に接続されている、実施形態4~11のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0079】
実施形態13
不連続相の少なくとも1つの個々の部材は、相互接続相の残留物を含む巨視的細孔を含む、実施形態1および3~12のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0080】
実施形態14
残留物は、相互接続相に接続されている、実施形態13に記載の砥粒物品。
【0081】
実施形態15
不連続相の少なくとも1つの個々の部材は、相互接続相とは異なる材料を含む、実施形態1および3~12のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0082】
実施形態16
不連続相の個々の部材は、相互接続相の融解温度よりも高く、ボンド材の融解温度よりも高い融解温度を有する材料を含む、実施形態1、3~12、および15のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0083】
実施形態17
各々の個々の部材は、材料を含む、実施形態15または16に記載の砥粒物品。
【0084】
実施形態18
少なくとも1つの巨視的細孔は、材料によって画定される、実施形態15~17のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0085】
実施形態19
少なくとも1つの巨視的細孔は、材料を含む、実施形態15~18のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0086】
実施形態20
材料は、セラミックス材料を含む、実施形態15~19のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0087】
実施形態21
セラミックス材料は、金属酸化物を含む、実施形態20に記載の砥粒物品。
【0088】
実施形態22
金属酸化物は、アルミナを含む、実施形態21に記載の砥粒物品。
【0089】
実施形態23
相互接続相は、ボンド材とは異なる材料を含む、実施形態1~22のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0090】
実施形態24
相互接続相は、ボンド材の融解温度よりも低い融解温度を含む、実施形態1~23のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0091】
実施形態25
相互接続相は、最大で1200℃、最大で1180℃、最大で1150℃、最大で1100℃、最大で1050℃、最大で1000℃、または最大で950℃の融解温度を含む、実施形態1~24のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0092】
実施形態26
相互接続相は、少なくとも850℃、少なくとも900℃、少なくとも950℃、少なくとも1000℃、少なくとも1050℃、少なくとも1100℃、少なくとも1150℃、または少なくとも1180℃の融解温度を含む、実施形態1~25のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0093】
実施形態27
相互接続相は、金属を含むか、または金属から本質的になる、実施形態1~26のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0094】
実施形態28
相互接続相は、銅、スズ、亜鉛、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態1~27のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0095】
実施形態29
相互接続相は、銅を含む合金を含む、実施形態1~28のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0096】
実施形態30
相互接続相は、青銅、真ちゅう、銅、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~29のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0097】
実施形態31
ボンド材の融解温度は、相互接続相の融解温度よりも少なくとも20℃高く、相互接続相の融解温度よりも少なくとも50℃、少なくとも100℃、または少なくとも150℃高い、実施形態1~30のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0098】
実施形態32
ボンド材の融解温度は、少なくとも1200℃、少なくとも1220℃、少なくとも1250℃、または少なくとも1300℃である、実施形態1~31のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0099】
実施形態33
ボンド材は、最大で1700℃、少なくとも1600℃、または最大で1500℃の融解温度を含む、実施形態1~32のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0100】
実施形態34
ボンド材は、金属を含むか、または金属から本質的になる、実施形態1~33のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0101】
実施形態35
ボンド材は、遷移金属元素、希土類元素、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~34のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0102】
実施形態36
ボンド材は、鉄、タングステン、コバルト、ニッケル、クロム、チタン、銀、セリウム、ランタン、ネオジム、マグネシウム、アルミニウム、ニオブ、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、モリブデン、パラジウム、プラチナ、金、銅、カドミウム、スズ、インジウム、亜鉛、それらの合金、またはそれらの任意の組み合わせを含む元素を含む、実施形態1~35のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0103】
実施形態37
ボンド材は、鉄基合金を含む、実施形態1~36のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0104】
実施形態38
砥粒粒子は、炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物、またはそれらの任意の組み合わせを含む材料を含む、実施形態1~37のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0105】
実施形態39
砥粒粒子は、超砥粒粒子を含む、実施形態1~38のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0106】
実施形態40
砥粒粒子は、酸化アルミニウム、二ホウ化チタン、窒化チタン、炭化タングステン、炭化チタン、窒化アルミニウム、ガーネット、溶融アルミナ-ジルコニア、ゾルゲル由来の砥粒粒子、ダイヤモンド、炭化ケイ素、炭化ホウ素、立方晶窒化ホウ素、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~39のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0107】
実施形態41
本体は、充填剤を含む、実施形態1~40のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0108】
実施形態42
充填剤は、ボンド材に含まれ、相互接続相から分離された孤立した粒子を含む、実施形態41に記載の砥粒物品。
【0109】
実施形態43
充填剤は、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態41または42に記載の砥粒物品。
【0110】
実施形態44
充填剤は、グラファイト、炭化タングステン、窒化ホウ素、二硫化タングステン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~43のいずれか1つに記載の砥粒物品。
【0111】
実施形態45
砥粒物品を形成する方法であって、
ボンド材、溶浸材料、および砥粒粒子を含む混合物を含む多孔質のグリーン体を形成することを含む、方法。
【0112】
実施形態46
溶浸材料は、固体材料である、実施形態45に記載の方法。
【0113】
実施形態47
溶浸材料は、巨視的粒子を含む、実施形態45または46に記載の方法。
【0114】
実施形態48
溶浸材料は、中実の巨視的粒子、中空の巨視的粒子、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態45~47のいずれか1つに記載の方法。
【0115】
実施形態49
巨視的粒子は、少なくとも300ミクロン、少なくとも330ミクロン、少なくとも360ミクロン、少なくとも400ミクロン、少なくとも450ミクロン、少なくとも470ミクロン、少なくとも510ミクロン、少なくとも560ミクロン、少なくとも600ミクロン、少なくとも630ミクロン、少なくとも660ミクロン、または少なくとも710ミクロンの平均サイズを含む、実施形態47または48に記載の方法。
【0116】
実施形態50
巨視的粒子は、最大で750ミクロン、最大で710ミクロン、最大で670ミクロン、最大で620ミクロン、最大で580ミクロン、最大で520ミクロン、最大で480ミクロン、最大で430ミクロン、最大で390ミクロン、または最大で330ミクロンの平均サイズを含む、実施形態47~49のいずれか1つに記載の方法。
【0117】
実施形態51
溶浸材料は、ボンド材とは異なる、実施形態45~50のいずれか1つに記載の方法。
【0118】
実施形態52
溶浸材料は、ボンド材の融解温度よりも低い融解温度を有する、実施形態45~51のいずれか1つに記載の方法。
【0119】
実施形態53
溶浸材料は、無機材料を含む、実施形態45~52のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
実施形態54
溶浸材料は、金属を含む、実施形態45~53のいずれか1つに記載の方法。
【0121】
実施形態55
溶浸材料は、銅を含む、実施形態45~54のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
実施形態56
溶浸材料は、銅を含む合金を含む、実施形態45~55のいずれか1つに記載の方法。
【0123】
実施形態57
多孔質グリーン体は、充填剤材料を含む、実施形態45~56のいずれか1つに記載の方法。
【0124】
実施形態58
グリーン体の少なくとも一部を加熱することをさらに含む、実施形態45~57のいずれか1つに記載の方法。
【0125】
実施形態59
加熱することは、グリーン体の少なくとも一部に溶浸することを含む、実施形態58に記載の方法。
【0126】
実施形態60
加熱することは、グリーン体の少なくとも一部を同時に焼結および溶浸させることを含む、実施形態58または59に記載の方法。
【0127】
実施形態61
加熱することは、グリーン体内の溶浸材料を溶融して液体を形成し、グリーン体の少なくとも一部に液体を溶浸させることを含む、実施形態58~60のいずれか1つに記載の方法。
【0128】
実施形態62
溶浸材料の融解温度よりも高く、ボンド材の融解温度よりも低い温度で加熱することは行われる、実施形態58~61のいずれか1つに記載の方法。
【0129】
実施形態63
加熱することは、少なくとも900℃、少なくとも950℃、少なくとも1000℃、少なくとも1050℃、少なくとも1100℃、少なくとも1150℃、または少なくとも1180℃の温度で行われる、実施形態58~62のいずれか1つに記載の方法。
【0130】
実施形態64
加熱することは、最大で1200℃、最大で1180℃、最大で1150℃、最大で1100℃、最大で1050℃、最大で1050℃、最大で1000℃、または最大で950℃の温度で行われる、実施形態58~63のいずれか1つに記載の方法。
【0131】
実施形態65
グリーン体の少なくとも表面部分に別の溶浸材料を施すことをさらに含む、実施形態58~64のいずれか1つに記載の方法。
【0132】
実施形態66
本体をコアに同時に取り付けることをさらに含む、実施形態45~65のいずれか1つに記載の方法。
【0133】
実施形態67
本体をコアに取り付けることは、グリーン本体の少なくとも一部に溶浸しながら同時に実行される、実施形態66に記載の方法。
【0134】
実施形態68
本体をコアに取り付けることは、溶接すること、ろう付けすること、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態66に記載の方法。
【0135】
実施形態69
溶接することは、レーザ、電子ビーム、またはそれらの組み合わせを利用することを含む、実施形態68に記載の方法。
【0136】
実施形態70
砥粒物品を形成する方法であって、
多孔質グリーン体を形成することであって、多孔質グリーン体は、ボンド材、砥粒粒子、および砥粒粒子とは異なる巨視的粒子を含む細孔形成剤を含む混合物を含むことと、
グリーン体の少なくとも一部に溶浸することとを含む、方法。
【0137】
実施形態71
巨視的粒子は、中空である、実施形態70に記載の方法。
【0138】
実施形態72
巨視的粒子は、金属酸化物を含むセラミックス材料を含む、実施形態70または71に記載の方法。
【0139】
実施形態73
セラミックス材料は、アルミナを含む、実施形態72に記載の方法。
【0140】
実施形態74
巨視的粒子は、少なくとも150ミクロン、少なくとも200ミクロン、少なくとも250ミクロン、少なくとも300ミクロン、少なくとも330ミクロン、少なくとも360ミクロン、少なくとも400ミクロン、少なくとも450ミクロン、少なくとも470ミクロン、少なくとも510ミクロン、少なくとも560ミクロン、少なくとも600ミクロン、少なくとも630ミクロン、少なくとも660ミクロン、または少なくとも710ミクロンの平均サイズを含む、実施形態70~73のいずれか1つに記載の方法。
【0141】
実施形態75
巨視的粒子は、最大で1.5mm、最大で1.2mm、最大で1mm、最大で900ミクロン、最大で800ミクロン、最大で750ミクロン、最大で710ミクロン、最大で670ミクロン、最大で620ミクロン、最大で580ミクロン、最大で520ミクロン、最大で480ミクロン、最大で430ミクロン、最大で390ミクロン、または最大で330ミクロンの平均サイズを含む、実施形態70~74のいずれか1つに記載の方法。
【0142】
実施形態76
グリーン体の少なくとも一部を加熱して最終的に形成される砥粒本体を形成することをさらに含む、実施形態70~74のいずれか1つに記載の方法。
【0143】
実施形態77
加熱することは、焼結することおよび溶浸することを含み、焼結することは、溶浸することと同時に行われる、実施形態76に記載の方法。
【0144】
実施形態78
グリーン体の少なくとも一部を加熱しながら、グリーン体をコアに同時に取り付けることをさらに含む、実施形態76または77に記載の方法。
【実施例1】
【0145】
本明細書の実施形態に記載されているように、砥粒コンポーネントが形成された。ステンレス鋼粒子のボンド材、ダイヤモンド砥粒粒子、および平均粒子サイズが約300ミクロンの銅または青銅の巨視的粒子を含む溶浸材料を含むグリーン体が形成され、次に加熱されて最終的に形成される砥粒コンポーネントを形成した。砥粒コンポーネントのそれぞれの重量に対する各々のサンプルの溶浸材料の含有量が表1に含まれる。
【0146】
【0147】
本明細書に開示される実施形態は、最先端技術からの発展を表す。本明細書の実施形態に記載されるような砥粒コンポーネントは、特定の細孔サイズおよび/または細孔の含有量などの制御された多孔質を含む本体を有することができる。ボンド材、砥粒粒子、相互接続相、またはそれらの任意の組み合わせと組み合わせた制御された多孔質により、砥粒コンポーネントを含む砥粒物品は、ワークピースとの接触面が減少し、ワークピースの仕上げ面の品質が向上するなど、研削性能が向上し、そして消費電力を削減することができる。本明細書の実施形態で説明されるプロセスは、制御された多孔質を含む砥粒コンポーネントの形成を可能にし、材料除去操作において改善された機械的強度および改善された性能を有することができる。
【0148】
利点、他の有利な点、および問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されてきた。しかしながら、利点、有利な点、問題の解決策、および、利点、有利な点、または解決策を生じさせるか、またはより顕著になる可能性のある構成は、いずれかまたはすべての請求項の重要な、必要な、または必須の構成として解釈されるべきではない。本明細書における1つまたは複数の構成要素を含む材料への言及は、材料が識別された1つまたは複数の構成要素から本質的になる少なくとも1つの実施形態を含むと解釈することができる。「本質的になる」という用語は、それらの特定された材料を含み、材料の特性を大幅に変更しない少数の内容物(例えば、不純物内容物)を除く他のすべての材料を除外する組成を含むと解釈される。追加的にまたは代替的に、特定の非限定的な実施形態において、本明細書で特定される組成物のいずれも、明示的に開示されていない材料を本質的に含まない場合がある。本明細書の実施形態は、材料内の特定の成分に対する含有量の範囲を含み、所与の材料内の成分の含有量は、合計で100%であることが理解されるであろう。
【0149】
本明細書に記載の実施形態の明細および図解は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細および図解は、本明細書に記載の構造または方法を使用する装置およびシステムのすべての要素および構成の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。個々の実施形態は、単一の実施形態において組み合わせて提供することもでき、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明される様々な構成を、別個にまたは任意のサブコンビネーションで提供することもできる。さらに、範囲に記載されている値への参照には、その範囲内のすべての値が含まれる。他の多くの実施形態は、本明細書を読んだ後にのみ当業者に明らかになる可能性がある。構造的置換、論理的置換、または別の変更が、本開示の範囲から逸脱することなくなされ得るように、他の実施形態は、使用され、本開示から導き出することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく例示的であると見なされるべきである。