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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】画像表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20231020BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20231020BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/00 346D
G09F9/00 304B
G09F9/00 336E
H05K7/20 B
H04N5/64 571
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020522742
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(86)【国際出願番号】 JP2019046475
(87)【国際公開番号】W WO2020202637
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】P 2019072149
(32)【優先日】2019-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】奥田 一郎
(72)【発明者】
【氏名】山下 修司
(72)【発明者】
【氏名】荒谷 純
(72)【発明者】
【氏名】松川 智治
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0164031(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0056599(KR,A)
【文献】特開2018-128181(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1228928(KR,B1)
【文献】欧州特許出願公開第02777441(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
H05K 7/20
H04N 5/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、画像を表示する画像表示モードと、前方から見た場合に前記表示パネルの背面側の物体が視認可能な透過状態となる透過モードとの切り替えが可能な表示パネルと、
前記表示パネルの上縁部に沿って設けられかつ後方に突出する上枠部を有する枠部と、
前記表示パネルを駆動する回路部を有し、前記上枠部の下面側において前記上枠部に支持される駆動部と、を備え、
前記枠部は、前記表示パネルの左縁部または右縁部に沿って設けられる側枠部を有し、
前記側枠部は、前記回路部に接続される電線を収容しかつ上下方向に延びる溝部を有する、
像表示装置。
【請求項2】
前記枠部は、前記表示パネルの下縁部に沿って設けられかつ後方に突出する下枠部を有する、
請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記回路部は、上下方向に重ねて配置される第一基板および第二基板を有する、
請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記側枠部は、前記表示パネルの前記左縁部に沿って設けられる左枠部および前記右縁部に沿って設けられる右枠部を有し、
前記駆動部はさらに、前記回路部を支持しかつ前記左枠部および前記右枠部を連結する支持部を有する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
さらに、前記表示パネルの後方を照らしかつ前記支持部に支持される照明部を備える、
請求項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
さらに、前記回路部の上方に設けられかつ前記支持部に接続される放熱部を備える、
請求項またはに記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、透過モードで動作可能な表示パネルを備える画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、透明ディスプレイを備える表示機能付きショーケースを開示する。この透明ディスプレイは、商品に関する広告情報を表示できる。このように、透明ディスプレイを用いて広告を行うことによって、商品購入者は、商品と広告とを重畳的に見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-125904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、表示パネルの背面側を使用しやすくなる画像表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における画像表示装置は、表示パネルであって、画像を表示する画像表示モードと、前方から見た場合に前記表示パネルの背面側の物体が視認可能な透過状態となる透過モードとの切り替えが可能な表示パネルと、前記表示パネルの上縁部に沿って設けられかつ後方に突出する上枠部を有する枠部と、前記表示パネルを駆動する回路部を有し、前記上枠部の下面側において前記上枠部に支持される駆動部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示における画像表示装置によれば、表示パネルの背面側を使用しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施の形態に係る画像表示装置の、第一透過モードで動作している状態を示す外観斜視図である。
図2図2は、実施の形態に係る画像表示装置の、画像表示モードで動作している状態を示す外観斜視図である。
図3図3は、実施の形態に係る画像表示装置の、第二透過モードで動作している状態を示す外観斜視図である。
図4図4は、図1のIV-IV線断面図である。
図5図5は、実施の形態に係る画像表示装置の、第一透過モードで動作している状態を示す後方からの分解斜視図である。
図6図6は、図5のVI-VI線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願発明者は、従来の表示機能付きショーケースに関し、以下の問題が生じることを見出した。上記従来の表示機能付きショーケースでは、透明ディスプレイを駆動する駆動回路が、透明ディスプレイの背面側において、ショーケースの側面内部に設けられている。このように、透明ディスプレイの背面側において、ショーケースの側面内部に駆動回路が設けられているので、透明ディスプレイの背面側の使用可能範囲が制限され、透明ディスプレイの背面側を使用しにくい場合が考えられる。
【0009】
本開示は、このような知見に基づいてなされたものであり、本願発明者が鋭意検討した結果、表示パネルの背面側を使用しやすくなる画像表示装置の構造についての着想を得た。
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら実施の形態を説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。たとえば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではない。
【0011】
なお、本願発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0012】
また、以下の実施の形態において、説明の便宜上、上下方向をZ軸方向と一致させ、前後方向をY軸方向と一致させ、左右方向をX軸方向と一致させているが、これら対応付けは、本開示に係る画像表示装置の製造時または使用時における姿勢を限定するものではない。また、以下の説明において、たとえば、X軸プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸マイナス側とは、X軸プラス側とは反対側を示す。Y軸方向およびZ軸方向についても同様である。
【0013】
さらに、以下の実施の形態において、平行および直交などの、2つの方向の相対的な姿勢を示す表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密にはその姿勢ではない場合も含む。たとえば、2つの方向が平行である、という場合、特に断りのない限り、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、たとえば数%程度の差異を含むことも意味する。
【0014】
以下、図面を用いて実施の形態について説明する。
【0015】
[画像表示装置の構成]
図1は、実施の形態に係る画像表示装置10の、第一透過モードで動作している状態を示す外観斜視図である。図2は、実施の形態に係る画像表示装置10の、画像表示モードで動作している状態を示す外観斜視図である。図3は、実施の形態に係る画像表示装置10の、第二透過モードで動作している状態を示す外観斜視図である。図4は、図1のIV-IV線断面図である。図5は、実施の形態に係る画像表示装置10の、第一透過モードで動作している状態を示す後方からの分解斜視図である。図6は、図5のVI-VI線断面図である。なお、図5においては、図面が煩雑になることを避けるため、板部66(後述)等の図示を省略する。
【0016】
図1図4および図5に示すように、本実施の形態に係る画像表示装置10は、表示パネル12と、枠部14と、駆動部16と、照明部18と、放熱部20とを備える。
【0017】
(表示パネル)
図1から図3に示すように、表示パネル12は、画像を表示する画像表示モードと、前方から見た場合に、表示パネル12の背面側の物体が視認可能な透過状態となる透過モードとの切り替えが可能なディスプレイ装置であり、前方から見たとき矩形状である。具体的には、図4に示すように、表示パネル12は、有機EL(electro-luminescence)パネルであって、前面ガラス板22と、前面ガラス板22の背面側に配置されるOLED(organic light-emitting diode)パネル24とを有する。本実施の形態において、OLEDパネル24では、EL層と、EL層を挟む透明電極とを有する有機EL素子がマトリクス状に配列されており、画像(背景画像を含む)を表示しない領域は、一般的に透明と呼ばれる程度の光透過性を有している。表示パネル12に表示される「画像」は、静止画および動画のいずれであってもよく、静止画および動画の両方を含む映像コンテンツであってもよい。
【0018】
上記の表示パネル12では、たとえば、図1に示すように、表示パネル12に画像を表示させないことで、表示パネル12の背面側の物体200が視認可能な第一透過モードとなる。また、図2に示すように、表示パネル12の画像表示領域の全域に画像202を表示させることで、画像表示モードとなる。さらに、図3に示すように、表示パネル12の画像表示領域の一部に部分画像204を表示させることによって、部分画像204を表示させつつ表示パネル12の背面側の物体200が視認可能な第二透過モードとなる。本実施の形態では、第一透過モードおよび第二透過モードが、透過モードに相当する。また、表示パネル12は、上記説明された構成要素の他、たとえば、反射防止フィルムなどの光学部材を備えてもよい。また、表示パネル12は、補強部材として、OLEDパネル24の背面側に配置される背面ガラス板を備えてもよい。また、表示パネル12は、前面ガラス板22を備えていなくてもよい。また、表示パネル12は、前面ガラス板22を備えず、OLEDパネル24の背面側に配置される背面ガラス板を備えてもよい。
【0019】
(枠部)
図1図4および図5に示すように、枠部14は、表示パネル12の縁部に沿って設けられ、表示パネル12を支持する部材である。枠部14は、表示パネル12がやや後方に傾くように、表示パネル12を支持する。枠部14は、表示パネル12の上縁部に沿って設けられる上板部28、下縁部に沿って設けられる下板部30、左縁部に沿って設けられる左板部32、および右縁部に沿って設けられる右板部34を有する。上板部28、下板部30、左板部32および右板部34はそれぞれ、板状である。上板部28、下板部30、左板部32および右板部34はそれぞれ、表示パネル12よりも前方および後方に突出する。上板部28および下板部30は、相互に平行に設けられ、左板部32および右板部34は、相互に平行に設けられる。
【0020】
上板部28は、上方に凹む溝部36を有し、溝部36には、表示パネル12の上縁部が収容される。詳細は後述するが、上板部28は、上板部28の下面側において駆動部16を支持する。下板部30は、下方に凹む溝部を有し、当該溝部には、表示パネル12の下縁部が収容される。下板部30の上面には、物体200(写真、人形、花瓶、玩具、模型、または絵画等)を載置可能であり、表示パネル12が透過モードで動作する場合、ユーザは、表示パネル12を介して、下板部30の上面に載置された物体200を視認することができる。左板部32は、上板部28の左縁部と下板部30の左縁部とを連結する。左板部32は、左方に凹む溝部を有し、当該溝部には、表示パネル12の左縁部が収容される。また、左板部32は、後端面において、前方に凹みかつ上下方向に延びる溝部38を有する。溝部38には、たとえば、外部電源(図示せず)と駆動部16(回路部42)とを電気的に接続する電線39等が収容される(図6参照)。右板部34は、右方に凹む溝部を有し、当該溝部には、表示パネル12の右縁部が収容される。また、右板部34は、後端面において、前方に凹みかつ上下方向に延びる溝部40を有する。溝部40には、たとえば、外部電源(図示せず)と駆動部16(回路部42)とを電気的に接続する電線39等が収容される。なお、溝部38,40に収容される電線の数は、1本でもよいし、複数でもよい。電線の断面形状は、円形状に限らず、四角形状等でもよい。また、たとえば、溝部38,40の深さよりも電線の直径の方が大きく、電線の一部が溝部38,40からはみ出た状態で、電線が溝部38,40に収容されていてもよい。電線39としては、たとえば、銅線等の導体を絶縁体で被覆した電線等が用いられる。
【0021】
上板部28、下板部30、左板部32、および右板部34の材料としては、たとえば、木材等を用いることができる。これによって、たとえば、木材で製造された家具等が設置された部屋の中で画像表示装置10が使用されるときに、インテリア性を損なうことを抑制できる。本実施の形態では、上板部28が上枠部に相当し、下板部30が下枠部に相当し、左板部32が左枠部に相当し、右板部34が右枠部に相当する。また、本実施の形態では、左板部32および右板部34が側枠部に相当する。
【0022】
(駆動部)
図4および図5に示すように、駆動部16は、表示パネル12および照明部18の動作を制御する回路部42と、回路部42を支持する支持部44とを有し、上板部28の下面側において上板部28に支持される。
【0023】
回路部42は、1つの第一基板46と、2つの第二基板48と、第一基板46と第二基板48とを電気的に接続する複数の第一配線部材50と、第二基板48と表示パネル12とを電気的に接続する複数の第二配線部材52とを有する。回路部42は、支持部44の厚み(Z軸方向の幅)内に収まるように、配置されている。第一配線部材50および第二配線部材52としては、たとえば、フレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuits)を用いることができる。なお、第一基板46の左側方および/または右側方に、チューナー等を構成する1つ以上の基板が配置されてもよい。
【0024】
第一基板46は、いわゆるタイミングコントローラを構成しており、表示パネル12に表示される画像データを表示パネル12が有する各画素に分配するためのクロック信号等の各種信号を生成し、当該信号を第一配線部材50を介して第二基板48に供給する基板である。第一基板46は、左右方向における支持部44の中央部に設けられる。
【0025】
第二基板48は、第一基板46から供給される各種信号を、第二配線部材52を介して表示パネル12に供給する基板である。2つの第二基板48は、左右方向に相互に隣り合うように設けられる。また、2つの第二基板48は、第一基板46よりも上方に設けられ、上下方向において第一基板46の一部と重なるように設けられる。このように、回路部42は、各種信号を表示パネル12に供給することによって、表示パネル12を駆動する。
【0026】
支持部44は、左右方向に延び、上板部28の下面に取り付けられるとともに、左板部32と右板部34とを連結する。支持部44は、底部54と、左側部56と、右側部58と、背部60と、複数のボス部62と、複数のボス部64と、板部66と、固定部68とを有する。底部54は、左右方向に延びかつ板状であり、上板部28と略平行に設けられる。底部54の前縁部は、断面略逆U字状に形成されており(図4参照)、底部54の前縁部には、照明部18が支持される。左側部56は、底部54の左縁部から上方に突出し、左板部32に沿って設けられる。左側部56は、ボルト等(図示せず)によって、左板部32に固定される。右側部58は、底部54の右縁部から上方に突出し、右板部34に沿って設けられる。右側部58は、ボルト等(図示せず)によって、右板部34に固定される。左側部56が左板部32に固定され、右側部58が右板部34に固定されることによって、支持部44は、左板部32と右板部34とを連結する。背部60は、底部54の後縁部から上方に突出する。背部60の上縁部は、後方に折り返され、複数のボルト70によって上板部28に固定される。複数のボス部62は、底部54の上面から上方に突出する。複数のボス部62の上面には第一基板46が配置され、複数のボルト72によって、第一基板46が支持部44に固定される。複数のボス部64は、底部54の上面から上方に突出する。底部54の上面からボス部64の上面までの高さは、底部54の上面からボス部62の上面までの高さよりも高い。複数のボス部64の上面には、板状の板部66が配置される。板部66の上面には固定部68が設けられ、第二基板48が固定部68に挟持されることによって、第二基板48が支持部44に固定される。なお、たとえば、第一基板46および第二基板48は、上板部28の下面に貼り付けられることによって上板部28に支持されてもよく、上板部28の下面から吊り下げられるようにして上板部28に支持されてもよい。また、支持部44によって、回路部42および照明部18等から発生する熱を放熱してもよい。
【0027】
(照明部)
図4に示すように、照明部18は、支持部44の底部54の前縁部に設けられ、電線(図示せず)によって回路部42に電気的に接続される。上述したように、表示パネル12は、有機EL素子および液晶などの微細な遮光要素が分散して配置されているため、透過モードで動作する場合であっても、光の透過率は、たとえば40%~50%程度である。したがって、たとえば、比較的に暗い環境に画像表示装置10が置かれた場合、ユーザは、表示パネル12の背面側を明瞭に視認できない可能性がある。しかしながら、照明部18から出射される光により、表示パネル12の背面側(後方)を照らすことができる。
【0028】
照明部18は、底部54の前縁部に埋設されており、左右方向に長尺状の基板74と、基板74に実装されかつ光を放出する複数のLED素子76とを有する。上記のように構成された照明部18により、表示パネル12の背面側が照らされ、表示パネル12の背面側が明るくなる。また、照明部18から出射された光が下板部30によって反射し、反射した光により、表示パネル12の背面側が照らされ、表示パネル12の背面側がさらに明るくなる。また、下板部30に1以上の物体200を載置した場合には、照明部18により、下板部30に載置された1以上の物体200が照らされる。
【0029】
(放熱部)
図4および図5に示すように、放熱部20は、駆動部16から発生する熱を放熱する部材である。放熱部20は、左右方向に延びかつ板状に形成されており、回路部42の上方を覆うように支持部44に取り付けられる。放熱部20の左縁部が、支持部44の左側部56に接続されかつ左側部56に取り付けられ、放熱部20の右縁部が、支持部44の右側部58に接続されかつ右側部58に取り付けられる。また、放熱部20の後縁部は、下方に折り返され、支持部44の背部60に接続される。
【0030】
[効果等]
以上説明したように、本実施の形態に係る画像表示装置10は、表示パネル12と、枠部14と、駆動部16とを有する。表示パネル12は、画像を表示する画像表示モードと、前方から見た場合に表示パネル12の背面側の物体200が視認可能な透過状態となる透過モードとの切り替えが可能である。枠部14は、表示パネル12の上縁部に沿って設けられかつ後方に突出する上板部28を有する。駆動部16は、表示パネル12を駆動する回路部42を有し、上板部28の下面側において上板部28に支持される。
【0031】
この構成によれば、駆動部16は、表示パネル12の上縁部に沿って設けられる上板部28の下面側において、上板部28に支持される。したがって、表示パネル12の前方に存在するユ-ザから駆動部16が見えることを抑制できるとともに、上板部28以外に駆動部16を支持する部材を設ける必要がなく、表示パネル12の背面側を使用しやすくなる。
【0032】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10において、枠部14はさらに、表示パネル12の下縁部に沿って設けられかつ後方に突出する下板部30を有する。
【0033】
この構成によれば、下板部30に駆動部16を収容したり載置したりする必要がないので、表示パネル12の背面側において、下板部30に物体200等を載置しやすくなり、表示パネル12の背面側を使用しやすくなる。また、たとえば、下板部30に花瓶や水槽等を載置し、水漏れした場合等でも、駆動部16が水に濡れることを避けることができる。
【0034】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10において、回路部42は、上下方向に重ねて配置される第一基板46および第二基板48を有する。
【0035】
この構成によれば、第一基板46および第二基板48が上下方向に重ねて配置されるので、第一基板46および第二基板48が水平方向に相互に隣り合うように配置される場合に比べて、画像表示装置10の水平方向の寸法を小さくできる。
【0036】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10において、枠部14はさらに、表示パネル12の左縁部に沿って設けられる左板部32、および右縁部に沿って設けられる右板部34を有し、左板部32は、回路部42に接続される電線39を収容しかつ上下方向に延びる溝部38を有し、右板部34は、回路部42に接続される電線39を収容しかつ上下方向に延びる溝部40を有する。
【0037】
この構成によれば、電線39を溝部38,40に収容することによって、回路部42に接続される電線39が、表示パネル12の前方に存在するユ-ザから見えることを抑制できる。また、電線39を溝部38,40に収容することによって、表示パネル12の背面側を使用するときに電線39が邪魔になることを抑制でき、表示パネル12の背面側をさらに使用しやすくなる。
【0038】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10において、駆動部16はさらに、回路部42を支持しかつ左板部32および右板部34を連結する支持部44を有する。
【0039】
この構成によれば、支持部44によって、回路部42を支持できるとともに、支持部44が左板部32と右板部34とを連結することによって、左板部32と右板部34とが倒れないように、画像表示装置10の強度を高めることができる。
【0040】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10はさらに、表示パネル12の後方を照らしかつ支持部44に支持される照明部18を備える。
【0041】
この構成によれば、照明部18から出射される光によって下板部30に載置された物体200を照らすことができる。また、照明部18は、回路部42を支持する支持部44によって支持される。したがって、照明部18が回路部42の近傍に設けられるので、照明部18と回路部42とを繋ぐ電線を短くでき、表示パネル12の背面側において電線が邪魔になることを抑制でき、表示パネル12の背面側を使用しやすくなる。
【0042】
また、本実施の形態に係る画像表示装置10はさらに、回路部42の上方に設けられかつ支持部44に接続される放熱部20を備える。
【0043】
この構成によれば、放熱部20によって、回路部42から発生する熱を放熱しやすくなる。また、放熱部20は支持部44に接続される。したがって、支持部44に支持される照明部18から発生する熱が、支持部44を介して放熱部20に伝達され、照明部18から発生する熱も放熱しやすくなる。
【0044】
[他の実施の形態等]
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これらに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0045】
上述した実施形態では、表示パネル12が調光パネルを有しない場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、表示パネルは、有機ELパネルの背面側に配置される調光パネルを有していてもよい。
【0046】
上述した実施形態では、表示パネル12の縁部に沿って板状の枠部14(上板部28、下板部30、左板部32、および右板部34)が設けられる場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、表示パネル12の縁部に沿って角柱状等の枠部が設けられてもよい。
【0047】
上述した実施形態では、枠部14が、上板部28、下板部30、左板部32、および右板部34を有する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、枠部は、上枠部のみを有していてもよく、上枠部および下枠部のみを有していてもよい。また、枠部は、上枠部および左枠部のみを有していてもよく、上枠部および右枠部のみを有していてもよい。
【0048】
上述した実施形態では、左板部32が溝部38を有し、右板部34が溝部40を有する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、左枠部または右枠部の一方のみが、溝部を有していてもよい。
【0049】
上述した実施形態では、左板部32が後端面において溝部38を有する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、左板部32は、左側面または右側面に溝部を有していてもよい。また、上述した実施形態では、右板部34が後端面において溝部40を有する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、右板部34は、左側面または右側面に溝部を有していてもよい。
【0050】
上述した実施形態では、枠部14が、表示パネル12がやや後方に傾くように、表示パネル12を支持する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、枠部は、表示パネル12が前後方向に傾かないように、表示パネル12を支持してもよい。
【0051】
上述した実施形態では、駆動部16の前方に表示パネル12が位置している場合について説明したが(図4参照)、たとえば、駆動部16の前方において、表示パネル12に目隠し部材を設けてもよい。目隠し部材は、たとえば、前面ガラス板22に印刷される。目隠し部材を設けることによって、表示パネル12の前方に存在するユ-ザから駆動部16が見えることを抑制できる。
【0052】
また、たとえば、下板部30に重り等を設けてもよい。下板部30に重り等を設けることによって画像表示装置10の重心を下げることができ、画像表示装置10を転倒しにくくできる。
【0053】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0054】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0055】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本開示は、テレビジョン受像機、モニタディスプレイ、または、デジタルサイネージなどの画像表示装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0057】
10 画像表示装置
12 表示パネル
14 枠部
16 駆動部
18 照明部
20 放熱部
28 上板部
30 下板部
32 左板部
34 右板部
38,40 溝部
39 電線
42 回路部
44 支持部
46 第一基板
48 第二基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6