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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】長さ調整治具および長さ調整方法
(51)【国際特許分類】
   F16B 7/04 20060101AFI20231020BHJP
   F16M 11/26 20060101ALI20231020BHJP
   G10G 5/00 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
F16B7/04 301B
F16M11/26 G
G10G5/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023109468
(22)【出願日】2023-07-03
【審査請求日】2023-07-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】705000640
【氏名又は名称】後藤 将彦
(74)【代理人】
【識別番号】100102738
【弁理士】
【氏名又は名称】岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】後藤 将彦
【審査官】杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】実公昭53-024573(JP,Y2)
【文献】実公昭34-001083(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 7/04
F16M 11/26
G10G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
いずれも上下方向に延在し互いに嵌合する内管と外管との間に介在し、重量物を所定高さに固定支持する固定支持治具であって、
該外管の外表面には、雌ネジ部と、該雌ネジ部を挟んで互いに上下方向に間隔を隔てた一対の貫通スリットとが設けられ、
前記外管の外周面から該貫通スリットを貫通して、前記内管の外周面に当たる、少なくとも1つの押付部と、
前記押付部を前記内管の外周面に向かって押付け固定可能な締付ネジ部とを有し、
該締付ネジ部は、前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部を有し、
該押付部は、縦断面略コの字状をなし、前記締付ネジ部の締付による前記内管の外周面に対する2か所の面接触により押付可能な、互いに間隔を隔てた一対の押付体を有し、
前記一対の押付体はそれぞれ、前記内管の外周面に対して押付け可能な押付端面を備え
前記内外管のいずれかにより重量物を支持する際、重量物の所定高さに応じて、前記外管に対する前記内管の嵌合位置を調整したうえで、前記外管の内周面に臨む開口を有し前記外管の外側に突出する押付部収納スペースを設けることなしに、前記締付ネジ部により、前記雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させつつ、前記押付部をして前記貫通スリットを貫通させて、前記押付端面を前記内管の外周面に面接触させるとともに、前記押付端面の前記内管に対する面接触部の反対側の前記内管の外周面を前記外管の内周面に対して押付固定する、ことを特徴とする、固定支持治具。
【請求項2】
互いに嵌合する内管と外管との間に介在し、重量物を所定高さに固定支持する固定支持治具であって、
雌ネジ部と、該雌ネジ部から所定範囲内に少なくとも貫通穴とを外周面に備え、該外管の一端部の外周面に装着固定される管状ベース部と、
前記押付部を前記内管の外周面に向かって押付け固定可能な締付ネジ部とを有し、
前記管状ベース部の外周面から該貫通穴を貫通して、前記内管の外周面に当たる、少なくとも1つの押付部と、
前記押付部は、前記内管の外周面に対して面接触により押付け可能な押付端面を備え、
該締付ネジ部は、前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部を有し、
前記管状ベース部に対する前記内管の嵌合位置を調整したうえで、前記外管の内周面に臨む開口を有し前記管状ベース部の外側に突出する押付部収納スペースを設けることなしに、前記締付ネジ部により、前記雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させつつ、前記押付部をして前記貫通穴を貫通させて、前記押付端面を前記内管の外周面に面接触の仕方で押付固定する、ことを特徴とする、固定支持治具。
【請求項3】
前記押付端面は、前記内管の外周面に対する押付けにより変形しない程度の硬さを有し、
前記押付端面は、前記内管の外周面に沿うように形成されている、
請求項1または請求項2に記載の固定支持治具。
【請求項4】
前記内管および前記外管それぞれは、円筒状であり、前記内管の外周面の前記外管の内周面に対する押付固定は、前記押付端面による押付固定部の反対側の前記内管の外周面を前記外管の内周面に対して、上下方向に線接触の仕方で押付固定し、前記外管を前記内管に対して三か所の支持により、固定支持する、請求項3に記載の固定支持治具。
【請求項5】
前記締付ネジ部は、シャンク部と、該シャンク部の下面から下方に延びる前記雄ネジ部とを有し、
前記下面には、前記雄ネジ部のまわりを囲む環状面が形成され、
前記押付体は、上面に突起部を有し、該突起部には、バカ穴が設けられ、
前記雄ネジ部を前記バカ穴を介して前記雌ネジ部に螺合させることにより、前記シャンク部の下面と前記押付体の前記突起部の上面とが当接することにより、前記締結ネジ部と前記押付体とが一体で、前記内管に対して押付固定するとともに、前記外管に対してねじ込み固定する、請求項1に記載の固定支持治具。
【請求項6】
前記締付ネジ部は、前記シャンク部の前記雄ネジ部側端部と逆側の端部には、指で摘まんで回転可能なヘッド部を有する、請求項5に記載の固定支持治具。
【請求項7】
前記固定支持治具は、金属製であり、前記一対の貫通スリットは、互いに内外管の長手方向に所定間隔を隔てて、それぞれ内外管の周方向に延在するように設けられ、前記内外管のいずれかにより、重量物を所定高さで支持する、請求項1に記載の固定支持治具。
【請求項8】
互いに嵌合する既存の内外管において、
前記外管の一端側の外周面に、少なくとも1つの貫通穴と、該少なくとも1つの貫通穴の所定範囲内の雌ネジ部とを穴あけ加工するとともに、前記外管の外周面に位置決めされ、該貫通穴を貫通して、前記内管の外周面に対して面接触により押付け可能な押付端面を備える押付部と、前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部を有し、前記押付部を前記内管の外周面に向かって押付け固定可能な締付ネジ部とを準備する段階を有し、
前記押付端面は、前記内管の外周面に対する押付けにより変形しない程度の硬さを有し、前記内管の外周面に沿うように形成され、
前記少なくとも1つの貫通穴は、互いに間隔を隔てた、一対の貫通スリットであり、前記押付部は、それに応じて一対設けられ、前記締付ネジ部は、下面が前記押付部それぞれの上面に当接可能なヘッド部を有し、
前記内外管のいずれかにより重量物を支持する際、重量物の所定高さに応じて、前記外管に対する前記内管の嵌合位置を調整したうえで、前記外管の内周面に臨む開口を有し前記外管の外側に突出する押付部収納スペースを設けることなしに、前記締付ネジ部により、前記雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させつつ、前記ヘッド部の前記下面が前記押付部の前記上面それぞれを前記内管の外周面に向けて押付けつつ、前記押付端面それぞれを前記内管の外周面に面接触の仕方で押付固定するとともに、前記押付端面の前記内管に対する面接触部の反対側の前記内管の外周面を前記外管の内周面に対して押付固定し、重量物を所定高さに固定支持する、ことを特徴とする、内外管の固定支持方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長さ調整治具および長さ調整方法に関し、より詳細には、シンプルな構造で簡便な操作により、内管と外管との全体長さを調整可能である、長さ調整治具および内管と外管との既存嵌合構造に対して、内管と外管との全体長さを汎用的に調整可能である長さ調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、互いに嵌合する内外管の嵌合長さを調整することにより、内外管の全体長さを調整可能な内外管部材が、日用品を所望の高さで支持するスタンド、物干竿、掃除機の吸引管、自転車のサドルの高さ調整等多用途に用いられている。
このような長さを調整可能な内外管部材は、通常、手作業により、内管の外管に対する嵌合長さを調整することにより、スタンドの長さを調整したり、洗濯物の数に応じて竿の長さを調整したり、サドルの高さを調整したりしている。
より具体的には、内管の一端部の外周面が、外管の一端開口部から内周面に対して嵌合され、嵌合長さを適宜調整したうえで、外管の外周面に設けられた円形貫通穴の雌ネジ部に螺合する雄ネジ部を有する締結ネジを回転することにより、雄ネジ部の先端部が内管の一端部の外周面に当たり、締付固定され、嵌合長さが固定されるようにしている。
場合により、このような締付固定により、内外管を鉛直方向に配置し、内管または外管により、重量物を支持し、重量物を所定高さに保持して、内外管をスタンドとして活用することが可能である。
【0003】
しかしながら、このような従来の内外管部材の長さ調整治具には、以下のような技術的問題点が存する。
第1に、内外管部材の長さの調整は可能であるとしても、調整した内外管部材の長さ保持が、不十分である点である。
より詳細には、締結ねじは、雄ネジの長手方向を中心として回転させることにより、外管の雌ネジ部にねじ込む以上、締結ネジ部の先端部を内管の外周面の湾曲形状に沿った形状にするとしても、内管の外周面に当たる際の先端部の回転位置次第で、締結ネジ部の先端部と内管の外周面とが、たまたま面接触になることがあるに過ぎない。
内外管が円形断面のように、湾曲状外周面の場合には、締結ねじの先端部と内管の外周面との間は、点または線接触となり、内管の外管に対する固定保持が不十分となり、内外管部材の長さ保持が、困難となる。
【0004】
第2に、重量物を支持するスタンドとして活用する場合には、締付固定力が不十分となる傾向があり、不意に嵌合固定が外れ、重量物が落下することがある。
より詳細には、重量物の重さは、嵌合位置における締結ネジ部の雄ネジ部の先端と内管12の外周面15との間の摩擦力により支持されるところ、摩擦力の一部を構成する雄ネジ部の先端の内管12の外周面15に対する抗力が、ネジの緩み等により時間経過とともに低下することがある。
だからといって、固定保持の不十分さをカバーするために、たとえば、スタンドのように、重量物の支持の場合、複数の締結ネジをそれぞれ締結するのでは、時間、手間を要し、不便で実用的でないし、締付固定力を確保しようとすると、雄ネジ部の先端部が内管の一端部の外周面に跡または凹みを残すことがあり、機能上、美観上の観点から劣化を引き起こすことがある。
特に、樹脂製の内外管の場合、締付固定力が強過ぎるために、内管の外周面にひびが入ったり、割れたりすることがある。
【0005】
第3に、たとえば、上下方向に向けられた内外管自体が比較的長い状態で、重量物を支持する場合のように、その分、管の厚み、特に外管の厚みが厚い場合には、雄ネジ部は外管の厚みを貫通して、内管12の外周面15に到達する必要があり、雄ネジ部の長さが自ずと必要となり、その分、ねじ込みの時間、手間を要し、不便で実用的でない。
以上、締結ネジを外管の外表面側から外管にねじ込んで、先端部で内管12の外周面15に固定するのでは、内外管の嵌合長さが調整可能であるとしても、内外管の嵌合長さの調整自体の実用性も含め、ほんの限られた用途にしか有用とはいえない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の課題は、シンプルな構造で簡便な操作により、内管と外管との全体長さを調整可能である、長さ調整治具を提供することにある。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の課題は、内管と外管との嵌合構造を通じて、重量物を所定高さで支持する場合において、シンプルな構造で簡便な操作により、内管と外管との全体長さを調整することにより、重量物の高さ位置を調整可能な、長さ調整治具を提供することにある。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の課題は、内管と外管との既存嵌合構造に対して、内管と外管との全体長さを汎用的に調整可能である、長さ調整方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために、本発明の長さ調整治具は、
互いに嵌合する内管と外管との間に介在する長さ調整治具であって、
該外管の外周面には、互いに間隔を隔てた、一対の貫通スリットが設けられ、該一対の貫通スリットの間には、雌ネジ部が設けられ、
前記外管の外周面に位置決めされ、該一対の貫通スリットを貫通して、前記内管の外周面に当たる押付部と、
前記押付部を前記内管の外周面に向かって押付け固定可能な締付ネジ部とを有し、
該締付ネジ部は、前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部を有し、
前記外管に対する前記内管の嵌合位置を調整したうえで、前記外管の内周面に臨む開口を有し、前記外管の外側に突出する、押付部収納スペースを設けることなしに、前記締付ネジ部により、前記雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させつつ、前記押付部を該一対の貫通スリットを貫通させて、前記内管の外周面に押付固定する、構成としている。
【0008】
以上の構成を有する長さ調整治具によれば、それぞれ外管の外表面に設けられた、雌ネジ部と、雌ネジ部から所定範囲内に少なくとも一つの貫通穴と、外管の外周面から貫通穴を貫通して、内管の外周面に当たる、少なくとも1つの押付部と、押付部を内管の外周面に向かって押付け固定可能な締付ネジ部とにより、互いに嵌合する内外管の嵌合部の長さを調整する際、押付け部の先端面が、内管の外周面に対して面接触可能なように、内管の外周面に沿う形状としておくことにより、外管に対する内管の嵌合位置を調整したうえで、前記外管の内周面に臨む開口を有し、前記外管の外側に突出する、押付部収納スペースを設けることなしに、締付ネジ部の回転により、雄ネジ部を外管の外周面に設けられた雌ネジ部に螺合させつつ、締付ネジ部のねじ込みにより、雌ネジ部から所定範囲内の押付部をして貫通穴を貫通させて、先端面を内管の外周面に面接触の仕方で押付固定することが可能であり、シンプルな構造で過度な締付力を要することなく簡便な操作により、内管と外管との全体長さを固定保持可能に調整可能である。
【0009】
上記課題を達成するために、本発明の長さ調整治具は、
互いに嵌合する内管と外管との間に介在する長さ調整治具であって、
互いに間隔を隔てた、一対の貫通スリットと、該一対の貫通スリットの間に設けられる雌ネジ部とを外周面に備え、該外管の一端部の外周面に装着固定される管状ベース部と、
前記管状ベース部の外周面に位置決め、該一対の貫通スリットを貫通して、前記内管の外周面に当たる押付部と、
前記押付部を前記内管の外周面に向かって押付け固定可能な締付ネジ部とを有し、
該締付ネジ部は、前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部を有し、
前記管状ベース部に対する前記内管の嵌合位置を調整したうえで、前記外管の内周面に臨む開口を有し、前記外管の外側に突出する、押付部収納スペースを設けることなしに、前記締付ネジ部により、前記雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させつつ、前記押付部を該一対の貫通スリットを貫通させて、前記内管の外周面に押付固定する、ことを特徴とする、長さ調整治具。
【0010】
また、前記締付ネジ部の前記雄ネジ部が、厚み方向に貫通するバカ穴部と、互いに該バカ穴部から逆方向に延在する、2つの前記押付部とを備えた、縦断面略コの字状の押付体が設けられ、
該押付体は、前記外管または前記管状ベース部の上方に位置し、前記雄ネジ部が前記バカ穴部を貫通し、前記雌ネジ部に対して締め付けられることにより、前記押付部を介して前記外管または前記管状ベース部を前記内管に対して固定可能とするのがよい。
さらに、前記締付ネジ部は、シャンク部と、該シャンク部の下面から下方に延びる前記雄ネジ部とを有し、
前記下面には、前記雄ネジ部のまわりを囲む環状面が形成され、
前記押付体は、上面に突起部を有し、該突起部には、前記バカ穴が設けられ、
前記雄ネジ部を前記雌ネジ部に螺合させることにより、前記シャンク部の下面と前記押付体の前記突起部の上面とが当接することにより、前記締結ネジ部と前記押付体とが一体で、前記内管に対して押付固定するとともに、前記外管に対してねじ込み固定するのがよい。
【0011】
さらにまた、前記押付体の中央部には、裏面に、前記外管または前記管状ベース部の外周面に当接可能な当接面が設けられるのがよい。
加えて、前記押付体は、前記バカ穴部が設けられる中央部を有し、前記一対の押付部はそれぞれ、前記中央部の対応する端部から下方に延在する脚部を有し、該脚部の下端に、押付面が設けられるのがよい。
また、前記押付体は、前記バカ穴部が設けられる中央部を有し、前記一対の押付部はそれぞれ、前記中央部の対応する端部全体から下方に延在する傾斜部を有し、前記一対の押付部それぞれは、前記傾斜部の下端全体から延在し、下面に押付面が設けられるのがよい。
さらに、前記締付ネジ部は、前記シャンク部の前記雄ネジ部側端部と逆側の端部には、指で摘まんで回転可能なヘッド部を有するのがよい。
【0012】
さらにまた、前記管状ベース部は、前記外管の一端部に、一端が外嵌可能な中空円筒状であり、他端には、前記内管が前記管状ベース部の外周面と所定クリアランスを以て挿入されるのがよい。
加えて、前記一対の貫通スリットは、互いに内外管の周方向に所定間隔を隔てて、それぞれ内外管の長手方向に延在するように設けられるのがよい。
また、前記長さ調整治具は、樹脂製であるのがよい。
【0013】
さらに、前記長さ調整治具は、内外管の全体長さを調整する物干し竿、または掃除器の吸引管に用いられるのがよい。
さらにまた、前記一対の貫通スリットは、互いに内外管の長手方向に所定間隔を隔てて、それぞれ内外管の周方向に延在するように設けられ、前記内外管は、鉛直方向に向けられ、前記内外管のいずれかにより、重量物を所定高さで支持するのがよい。
加えて、前記長さ調整治具は、金属製であるのがよい。
また、前記長さ調整治具は、日用品を所定高さで支持するスタンド、またはサドルを所定高さに支持する乗り物に用いられるのがよい。
【0014】
上記課題を達成するために、本発明の内外管の長さ調整方法は、
互いに嵌合する既存の内外管において、
前記外管の一端側の外周面に、互いに間隔を隔てた、一対の貫通スリットと、該一対の貫通スリットの間に雌ネジ部とを穴あけ加工する段階と、
前記外管の外周面に位置決めされ、該一対の貫通スリットを貫通して、前記内管の外周面に当たる押付部と、前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部を有し、前記押付部を前記内管の外周面に向かって押付け固定可能な締付ネジ部とを準備する段階とを有し、
前記外管に対する前記内管の嵌合位置を調整したうえで、前記締付ネジ部により、前記雄ネジ部を雌ネジ部に螺合させつつ、前記押付部を該一対の貫通スリットを貫通させて、前記内管の外周面に押付固定する、構成としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の長さ調整治具10の第1実施形態について、図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
図1ないし図6に示すように、長さ調整治具10は、互いに嵌合する内管12と外管14との間に介在し、内管12の外周面15に押付可能な押付面54を有する押付体22と、押付部22を内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な締付ネジ部24とから、概略構成される。
内管12および外管14それぞれの長さ、厚みおよび断面形状は、用途に応じて、選択されるのがよく、後に説明するように、内管12と外管14との嵌合長さが調整され、内管12および外管14の全体長さが調整されるようにしている。
【0016】
たとえば、内管12および外管14それぞれは、中空円筒状であり、外管14の内周面17を一端開口から内管12の外周面15の一端開口に挿入することにより、外管14が内管12に対して外嵌するようにしている。
外管14を内管12に内嵌する際の外管14の内周面17と内管12の外周面15とは、後に説明するように、締付ネジ部24により押付体22を介して、外管14を内管12に対して、長手方向に固定保持される限りにおいて、若干のクリアランスが設けられてもよい。若干のクリアランスは、たとえば、0.05ミリないし0.1ミリである。
外管14の外周面16には、互いに間隔Dを隔てた、一対の貫通スリット18が設けられ、一対の貫通スリット18の間には、雌ネジ部20が設けられ、一対の貫通スリット18間の間隔Dは、後に説明するように、長さ調整治具10の用途に応じて選択すればよい。
【0017】
一対の貫通スリット18は、互いに内外管12,14の長手方向に所定間隔を隔てて、それぞれ内外管12,14の長手方向に延在するように設けられる。
より具体的には、一対の貫通スリット18それぞれは、細長開口であり、開口の幅は、押付部22が厚み方向に貫通可能であればよく、後に説明するように、締結ネジ部24を介して押付体は外管14に締付固定されることから、外管14の外周面16に設けられる一対の貫通スリット18に対して、押付部22が締まり嵌め状に貫通する必要はない。
【0018】
押付部22は、外管14の外周面16に位置決めされ、一対の貫通スリット18を貫通して、内管12の外周面15に当たるようにしてある。
より詳細には、締付ネジ部24の雄ネジ部26が、厚み方向に貫通するバカ穴部32と、互いにバカ穴部32から逆方向に延在する、2つの押付部22とを備えた、縦断面略コの字状の押付体34を構成する。
押付体34は、バカ穴部32が設けられる中央部48を有し、一対の押付部22はそれぞれ、中央部48の対応する端部全体から下方に延在する傾斜部56を有し、一対の押付部22それぞれは、傾斜部56の下端全体から延在し、下面38に押付面54が設けられる。押付部22の先端面である押付面54それぞれは、内管12の外周面15に対して面接触可能なように、内管12の外周面15に沿う形状とされ、たとえば、内管12の外周面15が円筒の外表面であれば、押付面54は、断面がその径の円弧状とする。この場合、締付ネジ部24とは異なり、押付体34自体は、内管12の外周面15に向かって回転させる必要がないので、円弧状断面を内管12の外周面15に合う向きで押付面54を内管12の外周面15に押付けることが可能である。
【0019】
押付体34は、上面44に突起部42を有し、突起部42には、バカ穴部32が設けられ、
雄ネジ部26を雌ネジ部20に螺合させることにより、シャンク部36の下面38と押付体34の突起部42の上面44とが当接することにより、締結ネジ部24と押付体34とが一体で、内管12に対して押付固定するとともに、外管14に対してねじ込み固定する。
押付体34は、外管14の上方に位置し、雄ネジ部26がバカ穴部32を貫通し、雌ネジ部20に対して締め付けられることにより、押付部22を介して外管14を内管12に対して固定可能とする。
【0020】
押付体34の中央部48には、裏面に、外管14の外周面16に当接可能な当接面46が設けられる。
より具体的には、バカ穴部32の下端開口のまわりに平面状の当接面46が設けられ、締結ネジ部24により、シャンク部36の下面が押付体34の環状面に当接するまで、雄ネジ部26を外管14の外周面16の雌ネジ部20にねじ込むことにより、当接面46が外管14の外周面16に当接した状態で、押付面54が内管12の外周面15に締付固定されるようにしている。
これにより、締結ネジ部24および押付体34を介して、内外管12,14は、所定嵌合長さにおいて、固定保持される。
【0021】
締付ネジ部24は、押付部22を内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な構成であり、締付ネジ部24は、シャンク部36と、シャンク部36の下面38から下方に延びる雄ネジ部26とを有し、雄ネジ部26は雌ネジ部20に螺合可能であり、下面38には、雄ネジ部26のまわりを囲む環状面40が形成される。
外管14に対する内管12の嵌合位置を調整したうえで、締付ネジ部24により、雄ネジ部26を雌ネジ部20に螺合させつつ、押付部22を一対の貫通スリット18を貫通させて、内管12の外周面15に押付固定する。
締付ネジ部24は、シャンク部36の雄ネジ部側端部と逆側の端部には、指で摘まんで回転可能なヘッド部58を有する。ヘッド部58の径は、指で小さい力で摘まんでヘッド部58を回転させるのに、なるべく、拡径が好ましく、滑り防止の観点から、周方向に間隔を隔てた複数の浅溝を設けるのでもよい。
【0022】
長さ調整治具10の用途に関し、一対の貫通スリット18は、互いに内外管12,14の長手方向に所定間隔を隔てて、それぞれ内外管12,14の周方向に延在するように設けられ、内外管12,14は、鉛直方向に向けられ、内外管12,14のいずれかにより、重量物を所定高さで支持する。
特に、長さ調整治具10を用いて、上下方向に延在する内外管12,14の嵌合長さを調整することにより、重量物を所定高さに固定保持する場合には、重量物の重量を押付部22の押し付け面と内管12の外周面15との摩擦力による支持する観点から、押付部22の押し付け面の内管12の外周面15に対する抗力、すなわち、締結ネジ部24による締付力が大きいほど好ましく、このため、大きな締付力に耐える強度が必要であることから、長さ調整治具10を構成する押付部22、および締結ネジ部24、並びに内外管12,14は、金属製が好ましい。
長さ調整治具10は、日用品を所定高さで支持するスタンド、またはサドルを所定高さに支持する乗り物に用いられるのでもよい。
図10に示すように、長さ調整治具により互いに嵌合する内外管12,14が、互いに所定間隔を隔てて平行に斜め上方に延びるにように、一対設けられ、一対の内外管12,14の外管14の下部同士が、部材Y3およびY5により連結され、一対の内外管12,14の内管12の上部同士の間には、所定高さに支持すべきスチールパン(楽器)が配置され、各内管12の上端から斜めに吊り下げされ、斜め上方に延設する一対の内外管12,14それぞれをつっかえ支持するように、部材Y1およびY2が一対の内外管12,14の外管14それぞれの下部に連結され、スチールパン(楽器)が4点支持されている。
この場合、一対の内外管12,14それぞれにおいて、長さ調整治具により、内外管12,14の嵌合長さを同じ長さに調整することにより、スチールパン(楽器)を水平向きで所望高さに支持固定されるようにしてある。
また、図11に示すように、マイクスタンドとして用いる場合、マイクを一端に固定して高さ調整する斜めバーの外周面に対して、外管全体が嵌合し、この嵌合位置に対して、長さ調整治具10を用いれば、マイクの高さだけでなく横位置を簡易に調整することが可能である。
【0023】
変形例として、長さ調整治具10は、軽量性の観点から樹脂製でもよく、特に、一対のスリット部、雌ネジ部20の開口を設けても、そのまわりの強度を確保する観点から、厚みを確保するのがよい。
この場合、一対の貫通スリット18は、互いに内外管12,14の周方向に所定間隔を隔てて、それぞれ内外管12,14の周方向に延在するように設けるのがよい。
長さ調整治具10は、たとえば、内外管12,14の全体長さを調整する物干し竿に用いられる。
物干し竿の場合には、干す洗濯物の数に応じて、内外管12,14からなる物干し竿の全体長さを調整するのに、長さ調整治具10により、内外管12,14の嵌合長さを調整すればよい。
【0024】
以上の構成を有する長さ調整治具によれば、それぞれ外管14の外周面16に設けられた、雌ネジ部20と、雌ネジ部20から所定範囲内に少なくとも一つの貫通スリット18と、外管14の外周面16から貫通スリット18を貫通して、内管12の外周面15に当たる、少なくとも1つの押付部22と、押付部22を内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な締付ネジ部24とにより、互いに嵌合する内外管12,14の嵌合部の長さを調整する際、押付部22の先端面が、内管12の外周面15に対して面接触可能なように、内管12の外周面15に沿う形状としておくことにより、外管14に対する内管12の嵌合位置を調整したうえで、外管14の内周面17に臨む開口を有し、外管14の外側に突出する、押付部収納スペースを設けることなしに、締付ネジ部24の回転により、雄ネジ部26を外管14の外周面16に設けられた雌ネジ部20に螺合させつつ、締付ネジ部のねじ込みにより、雌ネジ部20から所定範囲内の押付部22をして貫通スリット18を貫通させて、先端面を内管12の外周面15に面接触の仕方で押付固定することが可能であり、シンプルな構造で過度な締付力を要することなく簡便な操作により、内管12と外管14との全体長さを固定保持可能に調整可能である。
なお、内外管12,14が断面円形のものとして説明し、押付体34の押付面54が内管12の外表面に密着するように、内管12の径と同じ断面円弧状のものであり、内外管12,14の径が異なる場合には、それに応じた押付面54を有する押付体34を用意する旨説明したが、それに限らず、内外管12,14が矩形断面等平面を有する場合には、押付体34の押付面54が内管12の外表面に密着するように、断面平面状でよく、種々の矩形断面を有する内外管12,14に対して、汎用可能である。
【0025】
以下に、特に互いに嵌合する既存の内外管12,14において、内外管12,14の長さを調整する方法について、説明すれば、
外管14の一端側の外周面16に、互いに間隔を隔てた、一対の貫通スリット18と、一対の貫通スリット18の間に雌ネジ部20とを穴あけ加工する段階と、
外管14の外周面16に位置決めされ、一対の貫通スリット18を貫通して、内管12の外周面15に当たる押付部22と、雌ネジ部20に螺合可能な雄ネジ部26を有し、押付部22を内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な締付ネジ部24とを準備する段階とを有し、
外管14に対する内管12の嵌合位置を調整したうえで、締付ネジ部24により、雄ネジ部26を雌ネジ部20に螺合させつつ、押付部22を一対の貫通スリット18を貫通させて、内管12の外周面15に押付固定すればよい。
以上の方法によれば、既存の内外管12,14において、外管14の一端部に穴開け加工を行うことにより、内管12と外管14との既存嵌合構造に対して、内管12と外管14との全体長さを汎用的に調整可能である。
【0026】
以下に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同様な構成要素については、同様な参照番号を付することによりその説明は省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について、図7ないし図9を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第2実施形態の特徴は、外管14に設ける管状ベース部30にあり、互いに嵌合する内管12と外管14との間に介在する長さ調整治具10であって、一対の貫通スリット18を貫通して、内管12の外周面15に当たる押付部22と、押付部22を内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な締付ネジ部24とを有し、締付ネジ部24は、雌ネジ部20に螺合可能な雄ネジ部26を有する点では、第1実施形態と共通であるが、第1実施形態においては、外管14の外周面16に、一対の貫通スリット18を設け、一対の貫通スリット18の間に雌ネジ部20を設けていたが、本実施形態においては、外管14の一端部に装着固定される管状ベース部30を設け、管状ベース部30の外周面16に互いに間隔を隔てた、一対の貫通スリット18と、一対の貫通スリット18の間に設けられる雌ネジ部20とを設けている点である。
【0027】
より詳細には、管状ベース部30は、外管14の一端部28に、一端が外嵌可能な中空円筒状であり、他端には、内管12が管状ベース部30の外周面16と所定クリアランスを以て挿入される。
以上の構成によれば、管状ベース部30に対する内管12の嵌合位置を調整したうえで、締付ネジ部24により、雄ネジ部26を雌ネジ部20に螺合させつつ、押付部22を一対の貫通スリット18を貫通させて、内管12の外周面15に押付固定する。
なお、管状ベース部30の外管14の一端部への装着固定は、外管14に対して強固に固定される限り、たとえば、ネジ固定でもよいし、締まり嵌めによる固定でもよい。
既存の内外管12,14に対して、押付部22と、押付部22を内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な締付ネジ部24とを準備するとともに、外周面16に、一対の貫通スリット18と、一対の貫通スリット18の間の雌ネジ部20とを有する管状ベース部30を準備することにより、内外管12,14の嵌合長さの調整が可能である。
【0028】
以下に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同様な構成要素については、同様な参照番号を付することによりその説明は省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について、図12を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第3実施形態の特徴は、外管14に設ける押付体34にあり、互いに嵌合する内管12と外管14との間に介在する長さ調整治具10であって、貫通スリット18を貫通して、内管12の外周面15に当たる押付部22と、押付部22を内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な締付ネジ部24とを有し、締付ネジ部24は、雌ネジ部20に螺合可能な雄ネジ部26を有する点では、第1実施形態と共通であるが、第1実施形態においては、外管14の外周面16に、一対の貫通スリット18を設け、それに応じて、押付体34が中央にバカ穴部32を有し、一対の押付面54を有していたが、本実施形態においては、単一の貫通スリット18を設け、それに応じて、単一の押付体34を設けている点である。
【0029】
より詳細には、単一の貫通スリット18に嵌合可能な中実状の押付体34を設け、単一の貫通スリット18の外管14の外周面16の位置は、雌ネジ部20から締付ネジ部24のヘッド部58の径の範囲内であり、これにより、締付ネジ部24のヘッド部58を手で回転し、雄ネジ部26を雌ネジ部20に対して、内管12の外周面15に向かってねじ込む際、第1実施形態と同様に、ヘッド部58の下面が、押付体34の上面40に当たり、押付体34を内管12の外周面15に向かって押し込むことが可能としている。押付体34の押付面54が、内管12の外周面15に対して面接触可能なように、内管12の外周面15に沿う形状としている点も第1実施形態と同様である。
本実施形態は、第1実施形態に比べて、長さ調整治具10を上下方向の内外管12,14に適用して、重量物を所定高さに支持する場合よりは、物干竿等のように、内外管12,14の全体長さを調整する場合に用いるのに適する。
【0030】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは変更が可能である。
たとえば、第1実施形態において、内管12の外表面の保護の観点から、締結ネジ部24の雄ネジ部26の先端が外管14または管状ベース部の雌ネジ部20を貫通して、内管12の外表面に当たらないようにするものと説明したが、それに限定されることなく、内外管12,14が金属製の場合には、押付体34の押付面54に加えて、締結ネジ部24の雄ネジ部26の先端が内管12の外表面に当たることにより、外管14の内管12に対する位置固定をより強固にすることが可能であり、内外管12,14を鉛直向きとして、内外管12,14いずれかにより、重量物を所定高さで支持するのに有効である。
たとえば、第3実施形態において、外管14の外周面16に、単一の貫通スリット18を雌ネジ部20から所定間隔内に設けていたが、それに限定されることなく、第2実施形態のように、外管14の一端部に装着固定される管状ベース部30を設け、管状ベース部30の外周面16に単一の貫通スリット18を雌ネジ部20から所定間隔内に設けるのでもよい。
【0031】
たとえば、第1実施形態において、締付ネジ部16が雄ネジ部26と、指で摘まんで回転させるヘッド部58と有するのに対して、外管14の外周面16に雌ネジ部20を設けるものと説明したが、それに限定されることなく、外管14の外周面16に雄ネジ部26を設けるのに対して、締付ネジ部16が、雄ネジ部26に螺合するナット状であってもよい。
たとえば、第1実施形態において、内外管12,14の所定位置に単一の長さ調整治具を設けるものと説明したが、それに限定されることなく、たとえば、一対の貫通スリット18を内外管14の長手方向に間隔を隔てて設ける場合に、このような一対の貫通スリット18を、内外管12,14の周方向に複数組、設け、それに応じて、複数の押付部22を設けるのでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の第1実施形態に係る長さ調整治具の外管の部分斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る長さ調整治具の締結ネジ部の斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る長さ調整治具の押付体の斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る長さ調整治具の押付体の斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る長さ調整治具の横断面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る長さ調整治具の縦断面図である。
図7】本発明の第2実施形態に係る長さ調整治具の斜視図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る長さ調整治具の斜視図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る長さ調整治具の図6と同様な図である。
図10】本発明の実施形態に係る長さ調整治具を楽器用スタンド用途として適用した場合の斜視図である。
図11】本発明の実施形態に係る長さ調整治具をマイクスタンド用途として適用した場合の斜視図である。
図12】本発明の第3実施形態に係る長さ調整治具の図1と同様な図である。
【符号の説明】
【0033】
D 一対のスリット部の間隔
10 長さ調整治具
12 内管
14 外管
15 外周面
16 外周面
17 内周面
18 貫通スリット
20 雌ネジ部
22 押付部
24 締付ネジ部
26 雄ネジ部
28 一端部
30 管状ベース部
32 バカ穴部
34 押付体
36 シャンク部
38 下面
40 環状面
42 突起部
44 上面
46 当接面
48 中央部
50 端部
54 押付面
56 傾斜部
58 ヘッド部

【要約】
【課題】シンプルな構造で簡便な操作により、内管12と外管14との全体長さを調整可能である、長さ調整治具10を提供する。
【解決手段】
互いに嵌合する内管12と外管14との間に介在する長さ調整治具10であって、
該外管14の外周面16には、互いに間隔を隔てた、一対の貫通スリット18が設けられ、該一対の貫通スリット18の間には、雌ネジ部20が設けられ、
前記外管14の外周面16に位置決めされ、該一対の貫通スリット18を貫通して、前記内管12の外周面15に当たる押付部22と、
前記押付部22を前記内管12の外周面15に向かって押付け固定可能な締付ネジ部24とを有し、
該締付ネジ部24は、前記雌ネジ部20に螺合可能な雄ネジ部26を有し、
前記外管14に対する前記内管12の嵌合位置を調整したうえで、前記外管14の内周面17に臨む開口を有し、前記外管14の外側に突出する、押付部収納スペースを設けることなしに、前記締付ネジ部24により、前記雄ネジ部26を雌ネジ部20に螺合させつつ、前記押付部22を該一対の貫通スリット18を貫通させて、前記内管12の外周面15に押付固定する、ことを特徴とする、長さ調整治具10。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12