(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】制御装置、クラウドコンピュータ、情報処理システム、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20231020BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
H04M11/00 301
(21)【出願番号】P 2019230905
(22)【出願日】2019-12-20
【審査請求日】2022-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】川下 宜英
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-308263(JP,A)
【文献】国際公開第2015/011867(WO,A1)
【文献】特開2005-092318(JP,A)
【文献】特開2019-115028(JP,A)
【文献】特開2007-157072(JP,A)
【文献】特開2011-015188(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置又はユーザに関する識別情報が記憶される記憶部と、
第一機器が通信接続される第一通信部と、
前記第一通信部に通信接続された前記第一機器の種別を特定する特定部と、
特定された前記第一機器の種別を示す種別情報、及び、前記識別情報をクラウドコンピュータに送信することにより、前記クラウドコンピュータが記憶する登録情報において前記識別情報に対応付けられた、前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を前記クラウドコンピュータから受信する第二通信部とを備える
制御装置。
【請求項2】
前記制御情報は、前記第二機器の設定を示す設定情報であり、
前記第一通信部は、前記第二通信部によって受信された前記設定情報を前記第一機器に送信することにより、前記設定情報が示す前記第二機器の設定を前記第一機器に反映する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御情報は、前記第二機器の制御に用いられるファームウェアであり、
前記第二通信部によって受信された前記ファームウェアは、前記記憶部に記憶され、
前記制御装置は、さらに、前記記憶部に記憶された前記ファームウェアを実行することにより、前記第一通信部を介して前記第一機器を制御する実行部を備える
請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第一機器、及び、前記第二機器のそれぞれは、録画機器であり、
前記制御情報は、前記第二機器に記憶されていた録画データであり、
前記第一通信部は、前記第二通信部によって受信された前記録画データを前記第一機器に送信することにより、前記録画データを前記第一機器に記憶する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記第一機器が前記第一通信部に通信接続されたことを検知した場合に、前記第一通信部に通信接続された前記第一機器の種別を特定し、前記種別情報、及び、前記識別情報を前記第二通信部に前記クラウドコンピュータへ送信させる
請求項1~4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
制御装置又はユーザに関する複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報が記憶された記憶部と、
前記制御装置によって送信された、第一機器の種別を示す種別情報及び前記
制御装置又はユーザに関する識別情報を受信する受信部と、
前記登録情報を参照することにより、受信された前記識別情報に対応付けられ、かつ、受信された前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する特定部と、
特定された前記制御情報を前記制御装置に送信する送信部とを備える
クラウドコンピュータ。
【請求項7】
制御装置と、
クラウドコンピュータとを備え、
前記制御装置は、
前記制御装置又はユーザに関する識別情報が記憶される第一記憶部と、
第一機器が通信接続される第一通信部と、
前記第一通信部に通信接続された前記第一機器の種別を特定する第一特定部と、
特定された前記第一機器の種別を示す種別情報、及び、前記識別情報をクラウドコンピュータに送信する第二通信部とを備え、
前記クラウドコンピュータは、
前記制御装置又はユーザに関する複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報が記憶された第二記憶部と、
前記第二通信部によって送信された、前記種別情報及び前記識別情報を受信する受信部と、
前記登録情報を参照することにより、受信された前記識別情報に対応付けられ、かつ、受信された前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する第二特定部と、
特定された前記制御情報を前記制御装置に送信する送信部とを備える
情報処理システム。
【請求項8】
制御装置と、クラウドコンピュータとを備える情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記制御装置が、前記制御装置に通信接続された第一機器の種別を特定する第一特定ステップと、
前記制御装置が、特定された前記第一機器の種別を示す種別情報、及び、前記制御装置が備える第一記憶部に記憶された
前記制御装置又はユーザに関する識別情報を前記クラウドコンピュータに送信する第一送信ステップと、
前記クラウドコンピュータが、送信された前記種別情報及び前記識別情報を受信する受信ステップと、
前記クラウドコンピュータが、前記クラウドコンピュータが備える第二記憶部に記憶された登録情報であって、
前記制御装置又はユーザに関する複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報を参照することにより、受信された前記識別情報に対応付けられ、かつ、受信された前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する第二特定ステップと、
前記クラウドコンピュータが、特定された前記制御情報を前記制御装置に送信する第二送信ステップとを含む
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、クラウドコンピュータ、情報処理システム、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、住宅へのHEMS(Home Energy Management System)の導入が進んでいる。HEMSによれば、住宅で使う電気またはガスなどのエネルギーの使用量をモニタに表示する「見える化」が実現される。また、HEMSは、住宅内に設置された家電機器の制御を行う制御システムとしても利用できる。
【0003】
家電機器の制御に関する技術として、例えば、特許文献1には、家電機器の遠隔操作に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
HEMSコントローラなどの制御装置は、当該制御装置に通信接続された制御することができる。制御装置に新たに機器が通信接続されたような場合、新たに通信接続された機器には、速やかにユーザが使用できる状態になることが望まれる。
【0006】
本発明は、通信接続された機器をユーザが使用できる状態にすることを支援することができる制御装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る制御装置は、識別情報が記憶される記憶部と、第一機器が通信接続される第一通信部と、前記第一通信部に通信接続された前記第一機器の種別を特定する特定部と、特定された前記第一機器の種別を示す種別情報、及び、前記識別情報をクラウドコンピュータに送信することにより、前記クラウドコンピュータが記憶する登録情報において前記識別情報に対応付けられた、前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を前記クラウドコンピュータから受信する第二通信部とを備える。
【0008】
本発明の一態様に係るクラウドコンピュータは、複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報が記憶された記憶部と、制御装置によって送信された、第一機器の種別を示す種別情報及び識別情報を受信する受信部と、前記登録情報を参照することにより、受信された前記識別情報に対応付けられ、かつ、受信された前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する特定部と、特定された前記制御情報を前記制御装置に送信する送信部とを備える。
【0009】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、制御装置と、クラウドコンピュータとを備え、前記制御装置は、識別情報が記憶される第一記憶部と、第一機器が通信接続される第一通信部と、前記第一通信部に通信接続された前記第一機器の種別を特定する第一特定部と、特定された前記第一機器の種別を示す種別情報、及び、前記識別情報をクラウドコンピュータに送信する第二通信部とを備え、前記クラウドコンピュータは、複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報が記憶された第二記憶部と、前記第二通信部によって送信された、前記種別情報及び前記識別情報を受信する受信部と、前記登録情報を参照することにより、受信された前記識別情報に対応付けられ、かつ、受信された前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する第二特定部と、特定された前記制御情報を前記制御装置に送信する送信部とを備える。
【0010】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、制御装置と、クラウドコンピュータとを備える情報処理システムが実行する情報処理方法であって、前記制御装置が、前記制御装置に通信接続された第一機器の種別を特定する第一特定ステップと、前記制御装置が、特定された前記第一機器の種別を示す種別情報、及び、前記制御装置が備える第一記憶部に記憶された識別情報を前記クラウドコンピュータに送信する第一送信ステップと、前記クラウドコンピュータが、送信された前記種別情報及び前記識別情報を受信する受信ステップと、前記クラウドコンピュータが、前記クラウドコンピュータが備える第二記憶部に記憶された登録情報であって、複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報を参照することにより、受信された前記識別情報に対応付けられ、かつ、受信された前記種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する第二特定ステップと、前記クラウドコンピュータが、特定された前記制御情報を前記制御装置に送信する第二送信ステップとを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、通信接続された機器をユーザが使用できる状態にすることを支援することができる制御装置等が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る情報処理システムの動作例1のフローチャートである。
【
図3】
図3は、動作例1に係る登録情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、動作例1に係る確認画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る情報処理システムの動作例2のシーケンス図である。
【
図6】
図6は、動作例2に係る登録情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る情報処理システムの動作例3のシーケンス図である。
【
図8】
図8は、動作例3に係る登録情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、動作例3に係る確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0014】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0015】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示されるように、情報処理システム10は、制御装置20と、複数の機器30と、クラウドコンピュータ40と、情報端末50を備える。
【0017】
図1に示される建物80は、例えば、集合住宅または戸建住宅などの住宅である。建物80内には、制御装置20及び機器30が設置されている。クラウドコンピュータ40は、クラウド(言い換えれば、クラウドサーバ)として実現される。
【0018】
まず、制御装置20について説明する。制御装置20は、例えば、エネルギーマネジメント機能を有するHEMSコントローラであり、建物80内に設置され、建物80内に設置された機器30の消費電力を管理する。制御装置20は、建物80内に、機器30とは別の装置として設置される(つまり、機器30に内蔵されていない)ローカルコントローラである。また、制御装置20は、機器30の状態の取得及び表示、並びに、建物80内(あるいは、建物80の敷地内)に設置された機器30の制御などを行う。制御装置20は、HEMSコントローラに限定されず、エネルギーマネジメント機能を有しない他のホームコントローラ、または、ゲートウェイ装置であってもよい。
【0019】
なお、機器30は、例えば、照明機器31、空調機器32、録画機器33、及び、テレビ34などの家電機器であり、機器30の状態とは、例えば、機器30の動作状態、及び、機器30の消費電力の状態を意味する。動作状態には、具体的には、電源オン状態、電源オフ状態、及び、設定状態(機器30が空調機器であれば設定温度、機器30が照明機器であれば明るさなど)などが含まれる。
【0020】
制御装置20は、具体的には、表示部21と、制御部22と、第一記憶部23と、第一通信部24と、第二通信部25とを備える。
【0021】
表示部21は、画像の表示機能、及び、ユーザの手動入力を受け付ける機能を有する表示デバイスである。表示部21は、タッチパネル、及び、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。タッチパネルは、例えば、静電容量方式のタッチパネルであるが、抵抗膜方式のタッチパネルであってもよい。
【0022】
制御部22は、表示部21への画像の表示制御、及び、機器30の制御などを行う。制御部22は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部22は、第一特定部26、及び、実行部27を有する。
【0023】
第一記憶部23は、制御装置20の識別情報が記憶される記憶媒体である。制御装置20の識別情報は、例えば、MACアドレスなどの制御装置20の固有のデバイスIDであるが、ユーザアカウント(後述)などであってもよい。第一記憶部23には、制御部22によって実行されるコンピュータプログラムなども記憶される。第一記憶部23は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0024】
第一通信部24は、制御装置20が、機器30と局所通信ネットワークを介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第一通信部24によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても、特に限定されない。なお、第一通信部24と機器30との間の通信は、例えば、ECHONET Lite(登録商標)に準拠する。
【0025】
第二通信部25は、制御装置20がクラウドコンピュータ40とインターネットなどの広域通信ネットワーク70を介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第二通信部25によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0026】
次に、機器30について説明する。機器30は、制御装置20の制御対象の機器である。機器30は、例えば、制御装置20と通信を行うための通信モジュール(通信回路)を備え、制御装置20から受信した制御信号にしたがって動作する。機器30には、例えば、照明機器31、空調機器32、録画機器33、及び、テレビ34などが含まれる。
【0027】
照明機器31は、建物80の中(室内)を照明する。照明機器31は、例えば、シーリングライトであるが、照明機器31の具体的態様は、特に限定されない。照明機器31は、ダウンライト、ペンダントライト、スポットライト、または、ブラケットライトなどであってもよい。また、照明機器31は、建物80の外(室外)を照明する機器であってもよい。
【0028】
空調機器32は、一般家庭用の空調機器である。空調機器32は、熱交換器(図示せず)などを有することにより、空調機器32から送出される風の温度の調整が可能な空調機器である。つまり、空調機器32は、温度調整機能(送風機能及び冷暖房機能)を有する。空調機器32は、一般家庭用の空調機器に限定されず、産業用の空調機器であってもよい。
【0029】
録画機器33は、テレビ番組などの映像コンテンツを録画し、録画したコンテンツを再生する機器である。録画機器33は、具体的には、ハードディスクレコーダまたはブルーレイディスクレコーダなどである。
【0030】
テレビ34は、録画機器33によって録画された映像コンテンツ、及び、テレビ番組などを再生する表示装置である。
【0031】
次に、クラウドコンピュータ40について説明する。クラウドコンピュータ40は、機器30の登録情報を管理するコンピュータである。機器30の登録情報とは、複数の制御装置20に対応する複数の識別情報のそれぞれに、機器30を制御するための制御情報が機器30の種別ごとに対応付けられた情報である。機器30の制御情報は、例えば、機器30の設定情報などである。クラウドコンピュータ40は、例えば、制御装置20の製造・販売事業者がユーザにサービスを提供するためのサーバ装置である。クラウドコンピュータ40は、具体的には、通信部41と、情報処理部42と、第二記憶部43とを備える。
【0032】
通信部41は、クラウドコンピュータ40が広域通信ネットワーク70を介して制御装置20と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部41によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。通信部41は、受信部44及び送信部45を有する。
【0033】
情報処理部42は、機器30の登録情報の管理、及び、機器30の制御情報の提供に関する情報処理を行う。情報処理部42は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部42は、第二特定部46を有する。
【0034】
第二記憶部43は、機器30の制御情報が記憶される記憶装置である。第二記憶部43には、情報処理部42によって実行されるコンピュータプログラムなども記憶される。第二記憶部43は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。
【0035】
次に、情報端末50について説明する。情報端末50は、具体的には、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末、または、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の端末である。情報端末50は、ユーザが、クラウドコンピュータ40に機器30の制御情報を登録する等に用いられるユーザインタフェース装置として機能する。
【0036】
[動作例1]
例えば、ユーザが新たな録画機器35を購入し、建物80内で使用する場合、一般的には、ユーザが手動で設定を行う必要がある。これに対し、情報処理システム10は、既存の録画機器33の設定情報をクラウドコンピュータ40に登録しておくことで、新たな録画機器35を、録画機器33の設定情報が示す設定と同じ設定にすることができる。以下、このような情報処理システム10の動作例1について説明する。
図2は、情報処理システム10の動作例1のフローチャートである。
【0037】
まず、ユーザは、録画機器33の設定情報を登録するための登録操作を行う。制御装置20の表示部21によってユーザの登録操作が受け付けられると(S11)、制御部22は、第一通信部24を用いて、設定情報、及び、種別情報を録画機器33から取得する(S12)。設定情報は、例えば、番組の予約スケジュールを示すスケジュール情報、及び、受信番組の地域を示す地域情報(つまり、チャンネル設定情報)などである。種別情報は、録画機器33の機器種別を示す情報である。
【0038】
なお、種別情報が録画機器33から取得されることは必須ではない。制御部22は、第一通信部24を用いて録画機器33から録画機器33の品番を取得し、第二通信部25を用いて、取得した品番を機器30の製造情報を管理する管理サーバ装置(図示せず)に送信することにより、録画機器33の機器種別を当該管理サーバ装置に問い合わせてもよい。つまり、制御装置20は、管理サーバ装置から種別情報を取得してもよい。また、設定情報及び種別情報があらかじめ制御装置20の第一記憶部23に記憶されているような場合には、ステップS12の処理は省略される。
【0039】
制御部22は、取得した設定情報及び種別情報、並びに、第一記憶部23に記憶された制御装置20のデバイスIDを第二通信部25にクラウドコンピュータ40へ送信させる(S13)。クラウドコンピュータ40の受信部44は、設定情報、種別情報、及び、デバイスIDを受信し、情報処理部42は、受信された設定情報、種別情報、及び、デバイスIDに基づいて第二記憶部43に記憶された登録情報を更新する(S14)。情報処理部42は、例えば、受信された設定情報、種別情報、及び、デバイスIDを対応付けた個別登録情報を生成し、生成した個別登録情報の内容を第二記憶部43に記憶された登録情報に反映する。
図3は、動作例1に係る登録情報の一例を示す図であり、登録情報は、複数のデバイスIDのそれぞれに設定情報が機器の種別ごとに対応付けられた情報である。
【0040】
なお、ステップS11~ステップS14の処理(言い換えれば、登録処理)は、ユーザが制御装置20を操作することにより行われたが、ユーザが情報端末50を操作することにより行われてもよい。例えば、情報端末50と録画機器33とが通信できるような場合には、情報端末50は、制御装置20と同様にステップS11~ステップS14の処理を行うことができる。
【0041】
このように、登録情報がクラウドコンピュータ40に記憶されている状態で、新たな録画機器35が制御装置20の第一通信部24に通信接続されると、第一特定部26は、これを検知する(S15)。第一特定部26は、第一通信部24を用いて、種別情報を新たな録画機器35から取得することにより、録画機器35の種別を特定する(S16)。
【0042】
なお、種別情報が録画機器33から取得されることは必須ではない。第一特定部26は、第一通信部24を用いて新たな録画機器35から新たな録画機器35の品番を取得し、取得した品番を、第二通信部25を用いて機器30の情報を管理する管理サーバ装置(図示せず)に送信することにより、録画機器35の機器種別を当該管理サーバ装置に問い合わせてもよい。つまり、第一特定部26は、管理サーバ装置への問い合わせにより新たな録画機器35の種別を特定してもよい。
【0043】
次に、第一特定部26は、取得した種別情報(つまり、第一特定部26によって特定された種別を示す種別情報)、及び、第一記憶部23に記憶された制御装置20のデバイスIDを第二通信部25にクラウドコンピュータ40へ送信させる(S17)。
【0044】
クラウドコンピュータ40の受信部44は、制御装置20によって送信された種別情報、及び、デバイスIDを受信する。第二特定部46は、第二記憶部43に記憶された登録情報を参照することにより、受信されたデバイスIDに対応付けられ、かつ、受信された種別情報が示す種別に属する機器30の設定情報を特定する(S18)。ステップS18においては、具体的には、録画機器33の設定情報が特定される。送信部45は、新たに通信接続された録画機器35に対応する設定情報があることを通知する(S19)。
【0045】
制御装置20の第二通信部25によって通知が受信されると、第一特定部26は、確認画面を表示部21に表示させ、表示部21は、ユーザから承認操作を受け付ける(S20)。
図4は、動作例1に係る確認画面の一例を示す図である。
図4に示されるように、確認画面は、録画機器33の設定情報が示す設定の、新たな録画機器35への反映を承認するか否かをユーザに確認するための画面であり、承認操作は、録画機器33の設定情報が示す設定の、新たな録画機器35への反映を承認するための操作である。
【0046】
なお、ステップS20においては、どの程度設定を反映するか(地域情報は反映するがスケジュール情報は反映しない、など)がユーザによって選択されてもよい。また、ステップS18において複数台分の録画機器33の設定情報が特定された場合には、ステップS20において、新たな録画機器35にどの録画機器33の設定情報を反映するかをユーザが選択してもよい。
【0047】
承認操作が受け付けられると、第一特定部26は、ステップS18において特定された設定情報を第二通信部25を介して取得し(S21)、取得した設定情報、及び、当該設定情報を反映させるための指令を第一通信部24に新たな録画機器35へ送信させる(S22)。録画機器35は、受信した指令に基づいて、受信した設定情報が示す設定を反映する(S23)。
【0048】
以上説明したように、情報処理システム10によれば、ユーザは、新たな録画機器35を、録画機器33の設定情報が示す設定と同じ設定にすることができる。
【0049】
なお、動作例1では、録画機器35への設定の反映について説明したが、録画機器35以外の機器30についても同様の動作が行われる。情報処理システム10は、既存の機器30の設定を新たな機器30へ反映させることができる。
【0050】
また、設定情報は、機器30を制御するための制御情報の一例である。情報処理システム10は、設定情報以外の制御情報についても同様に取り扱うことができる。例えば、
図3では、設定情報以外の制御情報として、録画機器33に記憶されている録画データ(映像コンテンツの実データ)が例示されている。情報処理システム10は、上記
図2と同様の処理を行うことにより、既存の録画機器33に記憶されている録画データを新たな録画機器35に記憶(コピーまたは移動)することもできる。
【0051】
[動作例2]
動作例2では、新たな機器30に適用される制御情報が、制御装置20のデバイスIDによって特定されたが、このような構成は必須ではない。例えば、新たな機器30に適用される制御情報は、ユーザアカウントによって特定されてもよい。
図5は、このような情報処理システム10の動作例2のシーケンス図である。
【0052】
動作例2では、ユーザは、あらかじめ制御装置20または情報端末50を用いてクラウドコンピュータ40にアクセスし、ユーザアカウント(ユーザID及びパスワード)を取得しておく。ユーザアカウントは、クラウドコンピュータ40によって発行される。
【0053】
その後、ユーザは、制御装置20の表示部21にユーザアカウントの入力操作を行うログイン処理を行い(S30)、ログイン状態で、録画機器33の設定情報を登録するための登録操作を行う。制御装置20の表示部21によってユーザの登録操作が受け付けられると(S31)、制御部22は、第一通信部24を用いて、設定情報、及び、種別情報を録画機器33から取得する(S32)。なお、制御装置20は、機器30の製造情報を管理する管理サーバ装置から種別情報を取得してもよい。また、設定情報及び種別情報があらかじめ制御装置20の第一記憶部23に記憶されているような場合には、ステップS32の処理は省略される。
【0054】
制御部22は、取得した設定情報及び種別情報を第二通信部25にクラウドコンピュータ40へ送信させる(S33)。クラウドコンピュータ40の受信部44は、設定情報、及び、種別情報を受信し、情報処理部42は、ログイン処理に用いられたユーザアカウント、受信された設定情報、及び、受信された種別情報に基づいて、第二記憶部43に記憶された登録情報を更新する(S34)。情報処理部42は、例えば、ログイン処理に用いられたユーザアカウント、受信された設定情報、及び、受信された種別情報を対応付けた個別登録情報を生成し、生成した個別登録情報の内容を第二記憶部43に記憶された登録情報に反映する。
図6は、動作例2に係る登録情報の一例を示す図であり、登録情報は、複数のユーザアカウントのそれぞれに、設定情報が機器の種別ごとに対応付けられた情報である。
【0055】
なお、ステップS31~ステップS34の処理(言い換えれば、登録処理)は、ユーザが制御装置20を操作することにより行われたが、ユーザが情報端末50を操作することにより行われてもよい。例えば、情報端末50と録画機器33とが通信できるような場合には、情報端末50は、制御装置20と同様にステップS31~ステップS34の処理を行うことができる。
【0056】
このように、登録情報がクラウドコンピュータ40に記憶されている状態で、新たな録画機器35が制御装置20の第一通信部24に通信接続されると、第一特定部26は、これを検知する(S35)。第一特定部26は、第一通信部24を用いて、種別情報を新たな録画機器35から取得することにより、録画機器35の種別を特定する(S36)。なお、第一特定部26は、管理サーバ装置への問い合わせにより新たな録画機器35の種別を特定してもよい。
【0057】
次に、第一特定部26は、取得した種別情報(つまり、第一特定部26によって特定された種別を示す種別情報)、及び、第一記憶部23に記憶されたユーザアカウントを第二通信部25にクラウドコンピュータ40へ送信させる(S37)。
【0058】
クラウドコンピュータ40の受信部44は、制御装置20によって送信された種別情報、及び、ユーザアカウントを受信する。第二特定部46は、第二記憶部43に記憶された登録情報を参照することにより、受信されたユーザアカウントに対応付けられ、かつ、受信された種別情報が示す種別に属する機器30の設定情報を特定する(S38)。ステップS38においては、具体的には、録画機器33の設定情報が特定される。送信部45は、新たに通信接続された録画機器35に対応する設定情報があることを通知する(S39)。
【0059】
制御装置20の第二通信部25によって通知が受信されると、第一特定部26は、確認画面を表示部21に表示させ、表示部21は、ユーザから承認操作を受け付ける(S40)。
【0060】
なお、ステップS40においては、どの程度設定を反映するかがユーザによって選択されてもよい。また、ステップS38において複数台分の録画機器33の設定情報が特定された場合には、ステップS40において、新たな録画機器35にどの録画機器33の設定情報を反映するかをユーザが選択してもよい。
【0061】
承認操作が受け付けられると、第一特定部26は、ステップS38において特定された設定情報を第二通信部25を介して取得し(S41)、取得した設定情報、及び、当該設定情報を反映させるための指令を第一通信部24に新たな録画機器35へ送信させる(S42)。録画機器35は、受信した指令に基づいて、受信した設定情報が示す設定を反映する(S43)。
【0062】
以上説明したように、情報処理システム10によれば、ユーザは、新たな録画機器35を、録画機器33の設定情報が示す設定と同じ設定にすることができる。つまり、情報処理システム10は、既存の機器30の設定を新たな機器30へ反映させることができる。また、既存の機器30に記憶されているデータを新たな機器30に記憶することもできる。
【0063】
また、動作例2によれば、建物80内に複数の制御装置20が設置されているような場合に、複数の制御装置20に接続されている機器30の設定情報を全て1つのユーザアカウントに紐づけた登録情報が生成される。したがって、第一制御装置に通信接続されている機器30の設定情報を、第二制御装置に新たに接続された機器30に反映することもできる。また、制御装置20を新たな制御装置に交換するような場合も、制御装置20の際に使用していた登録情報を継続して使用することができる。
【0064】
[動作例3]
ところで、複数の機器30のそれぞれは、ファームウェアが記憶された記憶部、及び、ファームウェアを実行するプロセッサ等を内蔵し、プロセッサ等がファームウェアを実行することにより動作することが一般的である。しかしながら、複数の機器30のそれぞれはファームウェアを内蔵していなくてもよい。この場合、例えば、複数の機器30とは別体の制御装置20がファームウェアを実行することにより、複数の機器30が制御されてもよい。
図7は、このような情報処理システム10の動作例3のシーケンス図である。
【0065】
動作例3では、ユーザは、あらかじめ制御装置20または情報端末50を用いてクラウドコンピュータ40にアクセスし、ファームウェア提供サービスを受けるためのユーザアカウント(ユーザID及びパスワード)を取得しておく。ユーザアカウントは、クラウドコンピュータ40によって発行される。
【0066】
その後、ユーザは、制御装置20または情報端末50を操作して、料金プランの選択を行う。ユーザが選択できるファームウェアは、料金プランに応じて異なる。例えば、高い料金プランほど、機器30の機能を拡張することができるファームウェアが選択可能となる。つまり、ファームウェアの選択の余地が広まる。ユーザアカウントの入力、及び、料金プランの選択が行われると、ユーザアカウントと、料金プランと、選択可能なファームウェアとが対応付けられた登録情報が第二記憶部43に記憶される。
図8は、動作例3に係る登録情報の一例を示す図である。ファームウェアは、制御情報の別の一例である。クラウドコンピュータ40の情報処理部42は、ユーザアカウントに対して課金処理を行い、ユーザは、料金プラン(最大記憶容量)に応じた料金を支払うことになる。
【0067】
その後、ユーザは、制御装置20の表示部21にユーザアカウントを入力することでログイン処理を行う(S51)。ログイン状態で、新たな機器30が制御装置20の第一通信部24に通信接続されると、第一特定部26は、これを検知する(S52)。第一特定部26は、第一通信部24を用いて、種別情報を新たな録画機器35から取得することにより、録画機器35の種別を特定する(S53)。なお、第一特定部26は、管理サーバ装置への問い合わせにより新たな録画機器35の種別を特定してもよい。
【0068】
次に、第一特定部26は、取得した種別情報(つまり、第一特定部26によって特定された種別を示す種別情報)、及び、第一記憶部23に記憶されたユーザアカウントを第二通信部25にクラウドコンピュータ40へ送信させる(S54)。
【0069】
クラウドコンピュータ40の受信部44は、制御装置20によって送信された種別情報、及び、ユーザアカウントを受信する。第二特定部46は、第二記憶部43に記憶された登録情報を参照することにより、受信されたユーザアカウントに紐づけられた選択可能ファームウェアのうち、受信された種別情報が示す機器種別に対応するファームウェアを特定する(S55)。送信部45は、新たに通信接続された機器30に対応するファームウェアがあることを通知する(S56)。
【0070】
制御装置20の第二通信部25によって通知が受信されると、第一特定部26は、確認画面を表示部21に表示させ、表示部21は、ユーザから承認操作を受け付ける(S57)。
【0071】
図9は、動作例3に係る確認画面の一例を示す図である。
図9に示されるように、確認画面は、新たな機器30のファームウェアのダウンロードを承認するか否かをユーザに確認するための画面であり、承認操作は、新たな機器30のファームウェアのダウンロードを承認するための操作である。
【0072】
なお、ステップS55において複数のファームウェアが特定された場合には、ステップS57において、新たな録画機器35にどの録画機器33の設定情報を反映するかをユーザが選択してもよい。
【0073】
承認操作が受け付けられると、第一特定部26は、ステップS55において特定されたファームウェアを第二通信部25を介して取得し(S58)、取得したファームウェアを第一記憶部23に記憶する(S59)。その後、表示部21によって新たな機器を動作させるための操作が受け付けられると(S60)、実行部27は、第一記憶部23に記憶されたファームウェアを実行する(S61)。この結果、第一通信部24によって指令等が新たな機器30へ送信され(S62)、新たな機器30が動作する(S63)。
【0074】
以上説明したように、情報処理システム10によれば、ユーザは、新たな機器30のファームウェアを容易にダウンロードすることができる。
【0075】
[効果等]
以上説明したように、制御装置20は、識別情報が記憶される第一記憶部23と、第一機器が通信接続される第一通信部24と、第一通信部24に通信接続された第一機器の種別を特定する第一特定部26と、特定された第一機器の種別を示す種別情報、及び、識別情報をクラウドコンピュータ40に送信することにより、クラウドコンピュータ40が記憶する登録情報において識別情報に対応付けられた、種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報をクラウドコンピュータ40から受信する第二通信部25とを備える。
【0076】
このような制御装置20は、第一機器と同じ種別の第二機器の制御に用いられる制御情報を受信することにより、第一機器をユーザが使用可能な状態にすることを支援することができる。
【0077】
また、例えば、制御情報は、第二機器の設定を示す設定情報であり、第一通信部24は、第二通信部25によって受信された設定情報を第一機器に送信することにより、設定情報が示す第二機器の設定を第一機器に反映する。
【0078】
このような制御装置20は、第二機器(例えば、録画機器33)の設定情報が示す設定を、第一機器(例えば、新たな録画機器35)に反映することができる。つまり、制御装置20は、第一機器をユーザが使用可能な状態にすることを支援することができる。
【0079】
また、例えば、制御情報は、第二機器の制御に用いられるファームウェアであり、第二通信部25によって受信されたファームウェアは、第一記憶部23に記憶される。制御装置20は、さらに、第一記憶部23に記憶されたファームウェアを実行することにより、第一通信部24を介して第一機器を制御する実行部27を備える。
【0080】
このような制御装置20は、第一機器と同じ種別の第二機器のファームウェアを受信することにより、第一機器をユーザが使用可能な状態にすることを支援することができる。
【0081】
また、例えば、第一機器、及び、第二機器のそれぞれは、録画機器であり、制御情報は、第二機器に記憶されていた録画データであり、第一通信部24は、第二通信部25によって受信された録画データを第一機器に送信することにより、録画データを第一機器に記憶する。
【0082】
このような制御装置20は、第二機器(例えば、録画機器33)に記憶されていた録画データを、第一機器(例えば、新たな録画機器35)にコピーすることができる。つまり、制御装置20は、第一機器をユーザが使用可能な状態にすることを支援することができる。
【0083】
また、例えば、第一特定部26は、第一機器が第一通信部24に通信接続されたことを検知した場合に、第一通信部24に通信接続された第一機器の種別を特定し、種別情報、及び、識別情報を第二通信部25にクラウドコンピュータ40へ送信させる。
【0084】
このような制御装置20は、制御装置20に新たに第一機器が接続されたことを契機に、第一機器と同じ種別の機器の制御情報を自動的にクラウドコンピュータ40から取得することができる。
【0085】
また、クラウドコンピュータ40は、複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報が記憶された第二記憶部43と、制御装置20によって送信された、第一機器の種別を示す種別情報及び識別情報を受信する受信部44と、登録情報を参照することにより、受信された識別情報に対応付けられ、かつ、受信された種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する第二特定部46と、特定された制御情報を制御装置20に送信する送信部45とを備える。
【0086】
このようなクラウドコンピュータ40は、第一機器と同じ種別の第二機器の制御に用いられる制御情報を送信することにより、第一機器をユーザが使用可能な状態にすることを支援することができる。
【0087】
また、情報処理システム10は、制御装置20と、クラウドコンピュータ40とを備える。制御装置20は、識別情報が記憶される第一記憶部23と、第一機器が通信接続される第一通信部24と、第一通信部24に通信接続された第一機器の種別を特定する第一特定部26と、特定された機器の種別を示す種別情報、及び、識別情報をクラウドコンピュータに送信する第二通信部25とを備える。クラウドコンピュータ40は、複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報が記憶された第二記憶部43と、第二通信部25によって送信された、種別情報及び識別情報を受信する受信部44と、登録情報を参照することにより、受信された識別情報に対応付けられ、かつ、受信された種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する第二特定部46と、特定された制御情報を制御装置20に送信する送信部45とを備える。
【0088】
このような情報処理システム10は、第一機器と同じ種別の第二機器の制御に用いられる制御情報をクラウドコンピュータ40から制御装置20に提供することにより、第一機器をユーザが使用可能な状態にすることを支援することができる。
【0089】
また、制御装置20と、クラウドコンピュータ40とを備える情報処理システム10が実行する情報処理方法は、制御装置20が、制御装置20に通信接続された第一機器の種別を特定する第一特定ステップ(S16)と、制御装置20が、特定された第一機器の種別を示す種別情報、及び、制御装置20が備える第一記憶部23に記憶された識別情報をクラウドコンピュータ40に送信する第一送信ステップ(S17)と、クラウドコンピュータ40が、送信された種別情報及び識別情報を受信する受信ステップ(S17)と、クラウドコンピュータ40が、クラウドコンピュータ40が備える第二記憶部43に記憶された登録情報であって、複数の識別情報のそれぞれに機器を制御するための制御情報が機器の種別ごとに対応付けられた登録情報を参照することにより、受信された識別情報に対応付けられ、かつ、受信された種別情報が示す種別に属する第二機器の制御に用いられる制御情報を特定する第二特定ステップ(S18)と、クラウドコンピュータ40が、特定された制御情報を制御装置20に送信する第二送信ステップ(S21)とを含む。
【0090】
このような情報処理方法は、第一機器と同じ種別の第二機器の制御に用いられる制御情報をクラウドコンピュータ40から制御装置20に提供することにより、第一機器をユーザが使用可能な状態にすることを支援することができる。
【0091】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0092】
また、上記実施の形態では、情報処理システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、情報処理システムは、制御装置に相当する単一の装置として実現されてもよいし、クラウドコンピュータに相当する単一の装置として実現されてもよい。情報処理システムが複数の装置によって実現される場合、情報処理システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0093】
例えば、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置(サーバ装置など含む)が介在してもよい。
【0094】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、上記実施の形態において、各動作例は、任意に組み合わされてよい。
【0095】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0096】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0097】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0098】
例えば、本発明は、情報処理システムなどのコンピュータが実行する情報処理方法として実現されてもよいし、このような情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0099】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0100】
10 情報処理システム
20 制御装置
23 第一記憶部
24 第一通信部
25 第二通信部
26 第一特定部
27 実行部
30 機器(第一機器、第二機器)
33 録画機器
35 新たな録画機器
40 クラウドコンピュータ
43 第二記憶部
44 受信部
45 送信部
46 第二特定部