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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/08 20060101AFI20231020BHJP
   F21V 21/116 20060101ALI20231020BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20231020BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231020BHJP
【FI】
F21S8/08
F21V21/116
F21V23/00 150
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019084100
(22)【出願日】2019-04-25
(65)【公開番号】P2020181712
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】細田 雄司
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 崇
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0076013(US,A1)
【文献】特開2000-064752(JP,A)
【文献】特開2002-033006(JP,A)
【文献】特開2015-066285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/08
F21V 21/116
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面から鉛直方向に延在する1以上の柱部を有する門柱における下側で前記地面よりも上側に取り付けられる照明装置であって、
前記門柱から前記門柱に対して前記門柱の幅方向と前記鉛直方向の両方に直交する直交方向に離れた個所まで突出する外側突出部を含むケースと、
前記ケース内において前記門柱から前記直交方向に離れた位置に配置され、前記鉛直方向の上方に光を出射する光源と、を備え、
前記ケースは、前記直交方向と前記鉛直方向とを含む断面において略L字形状を有する内部室を画定する外壁部を有し、
前記外壁部が、前記略L字形状の内部室の前記幅方向の両端を覆う略L字状の一体の側壁部を含み、
前記内部室が、前記柱部に対して前記直交方向に離れた位置に存在する、照明装置。
【請求項2】
地面から鉛直方向に延在する1以上の柱部を有する門柱における下側で前記地面よりも上側に取り付けられる照明装置であって、
前記門柱から前記門柱に対して前記門柱の幅方向と前記鉛直方向の両方に直交する直交方向に離れた個所まで突出する外側突出部を含むケースと、
前記ケース内において前記門柱から前記直交方向に離れた位置に配置され、前記鉛直方向の上方に光を出射する光源と、を備え、
前記ケースは、前記直交方向と前記鉛直方向とを含む断面において略L字形状を有する内部室を画定する外壁部を有し、
前記外壁部が、前記略L字形状の内部室の前記幅方向の両端を覆う略L字状の一体の側壁部を含み、
入力電力を変換して前記光源に供給する出力電力を生成する電源装置を備え、
前記外側突出部が、前記門柱から略前記直交方向に延在する直交方向突出部であり、
前記ケースが、前記直交方向突出部の前記門柱側とは反対側から前記鉛直方向の上方に突出する鉛直方向突出部を含み、
前記電源装置が、前記直交方向突出部内に設けられた電源装置収容室に収容される一方、前記光源が、前記鉛直方向突出部内に設けられた光源収容室に収容される、照明装置。
【請求項3】
前記鉛直方向突出部が、その上面において前記門柱から前記直交方向に離れた側の端部から前記鉛直方向の上方側に突出する突出片を有する、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
地面から鉛直方向に延在する1以上の柱部を有する門柱における下側で前記地面よりも上側に取り付けられる照明装置であって、
前記門柱から前記門柱に対して前記門柱の幅方向と前記鉛直方向の両方に直交する直交方向に離れた個所まで突出する外側突出部を含むケースと、
前記ケース内において前記門柱から前記直交方向に離れた位置に配置され、前記鉛直方向の上方に光を出射する光源と、を備え、
前記門柱に取り付けられる第1平板部、前記第1平板部が前記門柱の所定位置に取り付けられた状態において、上側端部が前記第1平板部よりも前記鉛直方向の上方側に位置すると共に前記門柱から前記直交方向に離れた個所に位置する第2平板部、及び前記第1平板部と前記第2平板部における前記上側端部以外の箇所とを連結する連結部を有する取付金具を備え、
前記ケースは、前記鉛直方向の下側に開口する係合凹部を前記直交方向の前記門柱側に有すると共に、前記鉛直方向の下方側に突出する門柱取付片を有し、
前記上側端部が前記係合凹部に係合されると共に、前記門柱取付片が前記門柱に締結手段で締結される、照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、門柱に取り付けられる照明装置としては、特許文献1に記載されているものがある。この照明装置は、建物のエントランス部にいる人の足元を照らすために門柱の下側に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-151684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記照明装置は、人の足元しか照らすことができないため、上方の視認性が良くない。更には、門柱を用いて演出効果が高くて美しい照明光を生成できると好ましい。そこで、本開示の目的は、上方の視認性を高くし易くて、門柱を利用した演出効果が高い照明光を照射し易い照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本開示に係る照明装置は、地面から鉛直方向に延在する1以上の柱部を有する門柱における下側で地面よりも上側に取り付けられる照明装置であって、門柱から門柱に対して門柱の幅方向と鉛直方向の両方に直交する直交方向に離れた個所まで突出する外側突出部を含むケースと、ケース内において門柱から直交方向に離れた位置に配置され、鉛直方向の上方に光を出射する光源と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示に係る照明装置によれば、上方の視認性を高くし易くて、門柱を利用した演出効果が高い照明光を照射し易い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の一実施形態に係る照明装置が取り付けられた状態の門柱の斜視図である。
図2】上記照明装置のケースの本体の構造を説明する斜視図である。
図3】上記ケースの本体に取り付けられた導光棒を示す図である。
図4】上記照明装置の光源の主要部の斜視図である。
図5】上記光源における、導光棒と、基板と、放熱板との位置関係を示す図である。
図6】上記ケースに対する電源装置の取付構造について説明する図であり、ケースの電源装置収容室の内部を示す模式図である。
図7】上記照明装置における直交方向一方側の端部構造を説明する一部分解斜視図である。
図8】上記照明装置の一部の分解斜視図である。
図9】上記照明装置の一部の分解斜視図である。
図10】上記照明装置の取付金具が取り付けられた門柱の斜視図である。
図11】上記光源が取り付けられた門柱の斜視図である。
図12】上記照明装置において好適な配線構造を説明する図である。
図13】上記門柱に設置された照明装置を図11とは別の方向から見たときの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の実施例では、図面において同一構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、複数の図面には、模式図が含まれ、異なる図間において、各部材における、縦、横、高さ等の寸法比は、必ずしも一致しない。また、以下の説明及び図面において、X方向は、門柱の幅方向を示し、Y方向は、直交方向を示し、Z方向は、鉛直方向を示す。X方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。また、以下の説明で、取付手段は、例えば、ねじ等の締結部材、溶接部、又は接着剤で構成されてもよい。また、以下の説明で、照明装置1に関する記載で、X方向、Y方向、Z方向を用いた場合、その記載は、照明装置1が門柱50に適切に設置された状態で表現されているものとする。また、以下で説明される構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素であり、必須の構成要素ではない。
【0009】
図1は、本開示の一実施形態に係る照明装置1が取り付けられた状態の門柱50の斜視図である。図1に示すように、門柱50は、土台51、及び略同一の複数の柱部52を備える。土台51は、地中に埋め込み固定される。また、複数の柱部52は、X方向から見たとき重なるようにX方向に間隔をおいて配置され、各柱部52は、土台51からZ方向に延在する。なお、土台51の全てが地中に埋め込み固定されてもよい。又は、土台51の上側の一部を地中に埋め込み固定しなくてもよく、土台51の上面が地面の一部を構成してもよい。
【0010】
柱部52をXY平面で切断したときの断面形状は、如何なる形状でもよいが、図1に示すように矩形であると、照明装置1が取り付け易くなって好ましい。また、図1に示すように、門柱50には、ポスト53、インターホン54、及び表札55のうちの少なくとも一つがその外側(家屋側とは反対側)に取付手段によって固定されてもよく、宅配ボックス59が、その内側(家屋側)に取付手段によって固定されてもよい。また、図1に示す例では、門柱50が、複数の柱部52を有しているが、門柱は、1つのみの柱部を有してもよい。
【0011】
照明装置1は、門柱50が所定位置に固定された状態で門柱50における下側で地面よりも上側に位置する箇所に固定される。ここで、門柱50における下側とは、門柱の高さを地面からの高さとするとき、門柱50の高さの半分の高さよりも下側の領域のことである。また、照明装置1における地面からのZ方向の距離は、0より大きな如何なる距離でもよく、例えば、3cm以上でもよく、5cm以上でもよく、7cm以上でもよく、又は10cm以上でもよい。照明装置1は、門柱50の所定位置に取り付けられた状態でX方向に延在する。門柱50に対する照明装置1の固定構造については後で詳細に説明する。照明装置1は、略L字状の側面を有するケース2を備え、ケース2は、外側突出部の一例としての直交方向突出部3と、鉛直方向突出部4とを含む。直交方向突出部3は、門柱50から略Y方向に突出し、鉛直方向突出部4は、直交方向突出部3におけるY方向の門柱50側とは反対側からZ方向上方に突出する。
【0012】
図2は、ケース2の本体5の構造を説明する斜視図である。図2に示すように、ケース2は、直交方向突出部3内に電源装置収容室3aを有し、鉛直方向突出部4内に光源収容室4aを有する。光源収容室4aの底部7は、電源装置収容室3aの天板部8の一部を構成し、天板部8の一部を兼用している。また、底部7は、その上面7aからY方向に間隔をおいてX方向に延在すると共にZ方向上側に突出する一対の光源係止部9を有する。
【0013】
次に、ケース2に対する光源の取付構造と、ケース2に対する電源装置の取付構造について説明する。光源は、基板、発光部としての1以上のLED(Light Emitting Diode)、及び導光棒を有し、LEDは、基板の実装面に実行されている。図3は、ケース2の本体5に取り付けられた導光棒10を示す図である。導光棒10は、アクリル、ガラス、又はポリカーボネート等の光を導光させる性質を有する材質で構成され、ケース2に取り付けられた状態でX方向に延在する。
【0014】
図3に示すように、導光棒10は、導光棒ケース11を介してケース2に取り付けられる。詳しくは、導光棒ケース11は、Z方向上側に開口する導光棒収容部11aと、一対の脚部11bを含み、一対の脚部11bは、導光棒収容部11aからZ方向下側に突出すると共に、Y方向に間隔をおいてX方向に延在する。一対の脚部11bの下側かつ外側に設けられた爪部を、一対の光源係止部9の上側かつ内側に設けられた爪部に係止することで、一対の脚部11bを、光源収容室4aに取り付ける。
【0015】
導光棒10は、Z方向下側に突出すると共にX方向に延在する突条部10aを下側に有し、導光棒収容部11aは、X方向に延在する溝状の凹部11cを下側に有する。導光棒10の突条部10aを、溝状の凹部11cに嵌め込み固定することで、導光棒10が、導光棒収容部11aに固定され、その結果、光源収容室4aに取り付けられる。
【0016】
光源20は、導光棒ケース11の上側開口を塞ぐ内側照明カバー21を有する。内側照明カバー21は、アクリル、ガラス、又はポリカーボネート等の光を透光させる性質を有する素材で構成される。内側照明カバー21は、一対の側壁部21aと、各側壁部21aの上端部を連結してX方向に延在するカバー部21bを有する。導光棒収容部11aは、導光棒10の一方側側面を覆う第1側壁14aと、導光棒10の他方側側面を覆う第2側壁14bを含み、各側壁14a,14bは、Y方向に突出すると共にX方向に延在する突条部15a,15bを有する。一対の側壁部21a,21bの下端が突条部15a,15bに接触するまで、内側照明カバー21を上側から側壁14a,14bに圧入することで、内側照明カバー21を、導光棒ケース11に取り付ける。
【0017】
図4は、光源20の主要部の斜視図であり、図5は、光源20における、導光棒10と、基板25と、放熱板24との位置関係を示す図である。図4に示すように、光源20は、上述の導光棒ケース11及び内側照明カバー21に加えて、絶縁カバー23と、アルミニウム等の金属で形成される放熱板24を有する。また、図5に示すように、光源20は、導光棒10の延在方向(X方向に一致)の一方側の端面10bよりもX方向一方側に基板25を有する。基板25は、例えば、放熱板24における導光棒10側の端面に取付手段で固定され、基板25における導光棒10側の実装面には、1以上のLED22が実装される。X方向から見たとき、1以上のLED22は、導光棒10の端面10bに重なる位置に配置される。
【0018】
絶縁カバー23は、X方向他方側に開口する凹部(図示せず)を有してもよく、放熱板24の上側端部は、該凹部の底部に取付手段によって固定されてもよい。また、放熱板24が、絶縁カバー23に固定されている状態で、絶縁カバー23の凹部を、導光棒ケース11のX方向一方側の端部と、内側照明カバー21(図3参照)のX方向一方側の端部に嵌め込むことで、光源20を形成してもよい。また、例えば、導光棒10には、その下面に、複数の反射部、例えば、複数の円錐孔形状のプリズムや、複数の四角錐の形状の孔からなるプリズムが、X方向の略全域に亘って形成されてもよい。そして、光源20は、LED22から導光棒10に入射した光を、反射部で上側に反射させることで、上側に出射させてもよい。
【0019】
再度、図3を参照して、ケース2は、上記本体5に加えて、外側照明カバー26を有する。本体5は、例えば、金属や樹脂で構成され、押出成形で形成され、X方向に延在する。また、外側照明カバー26は、アクリル、ガラス、又はポリカーボネート等の光を透光させる性質を有する素材で構成される。本体5は、光源収容室4aにおいてY方向に対向する一対の内面からY方向に突出すると共にX方向に延在する一対の外側カバー係止部4bを有し、外側照明カバー26は、平板状の本体26aと、一対の脚部26bを含む。一対の脚部26bは、本体26aの下面からZ方向下側に突出すると共にY方向に間隔をおいてX方向に延在し、下側かつ外側に爪部26cを有する。
【0020】
外側照明カバー26を、本体5において光源収容室4aの上側に位置する上側開口を塞ぐように上側から本体5に対して下側に相対移動させる。そして、爪部26cを、内側に歪ませた状態で外側カバー係止部4bを通過させた後、外側カバー係止部4bの下面に係止することで、外側照明カバー26を本体5に固定する。
【0021】
外側照明カバー26、及び内側照明カバー21は、雨水が上側から導光棒収容部11a内に浸入することを2重構造で防止する。また、絶縁カバー23は、雨水が上側から内側照明カバー21と基板25との間を通過して導光棒収容部11a内に浸入することを防止すると共に、雨水がX方向一方側から導光棒収容部11a内に浸入することも防止する。照明装置1が、外側照明カバー26、内側照明カバー21、及び絶縁カバー23を備えることで、雨水が上側から導光棒収容部11a内に浸入して、基板25に実装された電送部品等に接触することを3重構造で防止することができる。
【0022】
図6は、ケース2に対する電源装置30の取付構造について説明する図であり、ケース2の電源装置収容室3aの内部を示す模式図である。電源装置30は、1以上の基板と、基板の実装面に実装された複数の電子部品を有する。電源装置30は、商用電源からの交流電力を直流電力に適切に変換し、変換後の直流電力を、配線を介して上記LEDに供給する。図6に示すように、電源装置本体31のY方向両側かつZ方向上側からY方向に突出した後に屈曲してZ方向下側に延在する一対の係止部32,33を有し、ケース2は、電源装置収容室3aにおいてX方向に延在する一対の内面の夫々からY方向に突出すると共にX方向に延在する一対の係止部35,36を有する。
【0023】
ケース2の本体5は、X方向の両側が開口している。電源装置30の一対の係止部32,33の下端が、一対の係止部35,36の上面に接触するように、電源装置30を、本体5のX方向の片側の開口からX方向に所定位置まで挿入する。その後、例えば、一対の係止部32,33が、本体5に取付手段で固定されることで、電源装置30がケース2に取り付けられる。電源装置30が、本体5に固定されている状態で、電源装置30は、電源装置収容室3aの底面に対して間隔をおいた状態で上側に位置して、その底面に接触しない。このようにして、仮に、雨水が電源装置収容室3a内に浸入したとしても、電源装置30がその雨水に接触しないようにして、電源装置30内の電装部品のシュート等を防止している。
【0024】
図7は、照明装置1におけるX方向の一方側(X方向のLED側)の端部構造を説明する一部分解斜視図である。ケース2の本体5に光源20及び電源装置30を固定した状態で、X方向一方側に開口する第1スペースが光源収容室4aにおける光源20よりもX方向一方側に存在すると共に、X方向一方側に開口する第2スペースが電源装置収容室3aにおける電源装置30よりもX方向一方側に存在する。
【0025】
図7に示すように、第1及び第2スペース40,41の夫々には、ゴム等の弾性体で構成された防水パッド42,43を、光源20及び電源装置30に接触するまで圧入により嵌め込み固定する。そして、その後、本体5におけるX方向一方側の開口を塞ぐように本体5のX方向一方側の端部にサイドキャプ46を固定する。詳しくは、図8に示すように、照明装置は、第1防水パッド42と、第2防水パッド43を有し、第1防水パッド42は、光源収容室4aにおけるYZ平面での断面よりも僅かに大きなYZ平面での断面を有し、第2防水パッド43は、電源装置収容室3aにおけるYZ平面での断面よりも僅かに大きなYZ平面での断面を有する。
【0026】
第1防水パッド42は、光源収容室4aにX方向一方側から圧入により嵌め込まれ、第2防水パッド43は、電源装置収容室3aにX方向一方側から圧入により嵌め込まれる。図9に示すように、第1及び第2防水パッド42,43を本体5に嵌め込み固定した後で、光源収容室4aにおける第1防水パッド42よりもX方向一方側には第3スペース47が存在し、電源装置収容室3aにおける第2防水パッド43よりもX方向一方側には第4スペース48が存在する。
【0027】
図9に示すように、サイドキャプ46は、X方向に突出するリブを有し、そのリブは、光源収容室4aの開口側の内面に対応する形状を有する第1リブ部84と、電源装置収容室3aの開口側の内面に対応する形状を有する第2リブ部85を含む。第1リブ部84を、圧入により第3スペース47に嵌め込み固定すると共に、第2リブ部85を、圧入により第4スペース48に嵌め込み固定することで本体5のX方向一方側の開口が塞がれる。本開示の照明装置1では、このように、絶縁カバー23(図4参照)、防水パッド42,43、及びサイドキャプ46の3重防水構造で、外部の雨水がサイドからX方向にLED22周辺の電装部品密集領域まで浸入することを妨げることができる。よって、その電装部品密集領域への雨水の浸入の防水効果を優れたものにできる。
【0028】
次に、門柱50への照明装置1の取付構造について説明する。再度、図6を参照して、その取付構造は、取付金具60と、係合凹部56、及び門柱取付片57を有する。図10は、取付金具60が取り付けられた門柱50の斜視図であり、図11は、光源20が取り付けられた門柱50の斜視図である。図10に示すように、取付金具60は、第1平板部61、第2平板部62、及び連結部63を有する。第1平板部61は、その長手方向がX方向に略一致している状態で門柱50にねじ64で固定される。また、第2平板部62は、第1平板部61が門柱50の所定位置に取り付けられた状態において、上側端部62aが第1平板部61よりもZ方向上側に位置すると共にX方向に略平行に延在し、門柱50に対してY方向に間隔をおいて位置する。また、連結部63は、第1平板部61と第2平板部62における上側端部62a以外の箇所とを連結する。連結部63は、本実施例のように、Y方向とZ方向を含む平面における断面においてZ字形状を有してもよい。
【0029】
図6に示すように、係合凹部56と門柱取付片57は、ケース2の本体5に設けられる。詳しくは、係合凹部56は、直交方向突出部3の上側かつY方向の門柱50側に設けられ、Z方向下側に開口する。係合凹部56は、直交方向突出部3のY方向の門柱50側の側面の上側からY方向の門柱50側に突出した後にZ方向下側に屈曲してZ方向下側に延在する係止片67を有する。係合凹部56は、直交方向突出部3のY方向の門柱側の側面69と、係止片67とで画定される。
【0030】
また、門柱取付片57は、直交方向突出部3の下側からZ方向下方側に突出する。門柱取付片57は、平板部57aと、連結部57bを有する。平板部57aは、直交方向突出部3のY方向の門柱50側の側面よりもY方向の門柱50側に位置すると共に、直交方向突出部3の下面よりもZ方向下側に位置する。平板部57aは、XZ平面に略平行に延在する。また、連結部57bは、直交方向突出部3の下側と平板部57aの上側端部を連結し、X方向に延在する。図6に示すように、第2平板部62のZ方向の上側端部を係合凹部56に下側から嵌め込むと共に、図11に示すように、門柱取付片57の平板部57aをねじ71で門柱50に固定することで、照明装置1を門柱50に固定する。
【0031】
図12は、照明装置1において好適な配線構造を説明する図である。図12に示す例では、商用電源からの電力を供給するケーブルは、例えば、家屋から地下に入った後に、門柱50の柱部52内をZ方向上側に延びた後、EE(Electric Eye)スイッチ(自動点滅器)72に電気的に接続される。配線73は、門柱50の柱部52内をZ方向上側に延びる配線部を示す。EEスイッチ72は、照度センサ等を含み、暗くなれば自動的に点灯、明るくなると自動的に消灯する。
【0032】
EEスイッチ72を電源装置30に電気的に接続する配線74は、門柱50の柱部52内をZ方向下側に延びて、門柱50に設けられた孔75を介して門柱50外に延びる。また、外側に延びた配線77は、図示しない配管状の被覆部に覆われた状態でケース2に取り付けられたブッシュ78(図2参照)まで延在した後、ブッシュ78を介してケース2内に入り、電源装置30に電気的に接続される。
【0033】
このようにして、商用電源からの電力を、電源装置30に接続し、電源装置30で適切に変換した直流電力を、LED22(図5参照)に供給するようになっている。本実施例では、商用電源からの配線が、EEスイッチ72を経由した後に電源装置30に電気的に接続されるので、照明装置1を暗さに応じて自動的に点灯又は消灯させることができる。なお、EEスイッチの替わりに人が照明装置の点灯の有無を選択するスイッチを採用することもできる。
【0034】
以上、照明装置1は、地面からX方向に延在する1以上の柱部52を有する門柱50における下側で地面よりも上側に取り付けられる。また、照明装置1は、門柱50から門柱50に対して門柱50の幅方向(X方向)と鉛直方向(Z方向)の両方に直交するY方向に離れた個所まで突出する直交方向突出部(外側突出部)3を含むケース2を備える。また、照明装置1は、ケース2内において門柱50からY方向に離れた位置に配置され、Z方向の上方に光を出射する光源20を備える。
【0035】
したがって、光源20から上側に出射された照明光が門柱50の柱部52やポスト53で遮られにくく、照明光で上方まで確実に照らすことができる。また、門柱50の下側に設置されて門柱50からY方向に離れた位置に存在する光源20から光を上側に出射するようになっているので、光源20からの照明光で、門柱50の柱部52の上側を照らし易くなって、門柱50の柱部52の陰影を際立たせることができる。よって、照明光の演出効果を高めることができる。更には、照明装置1が、門柱50における地面よりも上側に取り付けられるので、照明装置1が地上の雨水により劣化することも防止できる。
【0036】
また、照明装置1は、入力電力を変換して光源20に供給する出力電力を生成する電源装置30を備える。また、外側突出部が、門柱50から略Y方向に延在する直交方向突出部3でもよい。また、ケース2が、略L字状の側面を有して、直交方向突出部3の門柱50側とは反対側からZ方向の上方に突出する鉛直方向突出部4を含んでもよい。また、電源装置30が、直交方向突出部3内に設けられた電源装置収容室3aに収容される一方、光源20が、鉛直方向突出部4内に設けられた光源収容室4aに収容されてもよい。
【0037】
本構成によれば、光源20を電源装置30にZ方向に重ねるように配置できる。したがって、光源及び電源装置をY方向に重ねるように配置する場合との比較で、照明装置1をコンパクトに見せることができ、スタイリッシュな照明装置1を実現できる。
【0038】
また、図13、すなわち、門柱50に設置された照明装置1を図11とは別の方向から見たときの斜視図に示すように、鉛直方向突出部4が、その上面88において門柱50からY方向に離れた側の端部から上側に突出する突出片81を有してもよい。
【0039】
本構成によれば、照明装置1から上側に出射されてY方向の門柱50側とは反対側に広がる光の一部を突出片81でY方向の門柱50側に反射させることができる。したがって、照明光を、門柱50、ポスト53、及び宅配ボックス59側に向けることができて、それらを突出片81での反射光で照らすことができる。よって、門柱50の柱部52の陰影を更に際立たせることができて、照明光の演出効果を更に高めることができると共に、ポスト53、宅配ボックス59をより明るい光で照らすことができる。
【0040】
また、光源20を高精度に位置決めしなくても、照明光がY方向の門柱50側とは反対側に広がることを抑制でき、光源20の配置の自由度を高くできる。また、照明光が、Y方向の門柱50側とは反対側に広がることを抑制できるので、照明装置1からの照明光で人が眩しさを感じにくくなる。
【0041】
また、照明装置1は、門柱50に取り付けられる第1平板部61、第1平板部61が門柱50の所定位置に取り付けられた状態において、上側端部62aが第1平板部61よりも上側に位置すると共に門柱50からY方向に離れた個所に位置する第2平板部62、及び第1平板部61と第2平板部62における上側端部62a以外の箇所とを連結する連結部63を有する取付金具60を備えてもよい。また、直交方向突出部3は、Z方向の下側に開口する係合凹部56をY方向の門柱50側に有すると共に、Z方向の下方側に突出する門柱取付片57を有してもよい。また、上側端部62aが係合凹部56に係合されると共に、門柱取付片57が門柱50にねじ(締結手段)71で締結されてもよい。
【0042】
本構成によれば、直交方向突出部3のY方向の門柱50側に設けられて下側に開口する係合凹部56に、門柱50に取り付けられた取付金具60の上側端部62aを下側から嵌め込んで係止している。したがって、人が、照明装置1を上側から見たときに、照明装置1の門柱50への取付箇所を視認しにくくなる。よって、照明装置1をスタイリッシュで、美観に優れたものにできる。更には、照明装置1の下側に存在して人が視認しにくい門柱取付片57を門柱50にねじ71で固定しているので、照明装置1を確実に門柱50に固定できる。
【0043】
なお、本開示は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
【0044】
例えば、上記実施形態では、発光部が、1以上のLED22で構成される場合について説明したが、光源は、1以上の半導体レーザ素子で構成されてもよい。又は、発光部は、1以上の有機EL(Electro Luminescence)素子もしくは1以上の無機EL素子等の1以上の固体発光素子で構成されてもよい。また、発光部は、白熱灯で構成されてもよい。
【0045】
また、外側突出部が、Y方向に延在する直交方向突出部3である場合について説明したが、外側突出部は、直交方向延在成分を含む方向に延在すればよく、直交方向に対して傾斜する方向に延在してもよい。
【0046】
また、ケース2が、鉛直方向突出部4を含む場合について説明したが、ケースは、鉛直方向突出部を含まなくてもよい。また、鉛直方向突出部4が、その上面88において門柱50からY方向に離れた側の端部から上側に突出する突出片81を有する場合について説明した。しかし、鉛直方向突出部は、その上面において門柱50からY方向に離れた側の端部に上側に突出する突出片を有さなくてもよい。
【0047】
また、門柱50に固定した取付金具60の上側端部62aを、ケース2のY方向の門柱50側に設けられて下側に開口する係合凹部56に下側から係止することで、照明装置1を、門柱50に固定する場合について説明した。しかし、ケースは、下側に開口する係合凹部を有さなくてもよく、例えば、ケースにおいて上側に突出する突出部片を門柱に固定することによって、照明装置を門柱に固定してもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 照明装置、 2 ケース、 3 直交方向突出部、 3a 電源装置収容室、 4 鉛直方向突出部、 4a 光源収容室、 20 光源、 30 電源装置、 50 門柱、 52 柱部、 56 係合凹部、 57 門柱取付片、 60 取付金具、 61 第1平板部、 62 第2平板部、 62a 第2平板部の上側端部、 63 連結部、 71 ねじ、 88 鉛直方向突出部の上面、 81 突出片、 X方向 門柱の幅方向、 Y方向 直交方向、 Z方向 鉛直方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13