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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】積層モールディング装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/56 20060101AFI20231020BHJP
   B29C 43/18 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
H01L21/56 R
B29C43/18
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022064429
(22)【出願日】2022-04-08
(65)【公開番号】P2022189724
(43)【公開日】2022-12-22
【審査請求日】2022-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0075466
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514090898
【氏名又は名称】アイティーエム セミコンダクター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナ、ヒョク フィ
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ホ ソク
(72)【発明者】
【氏名】アン、サン フン
(72)【発明者】
【氏名】パク、チェ ク
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウン ピン
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン テ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、トン チン
【審査官】平野 崇
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06117382(US,A)
【文献】国際公開第2006/129343(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0281077(US,A1)
【文献】特開2004-193582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/56
B29C 43/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材料の移動通路である第1湯道及び第1ゲートが形成される上型と、
前記上型の下部に形成されて、前記上型と合型され、下部に配される第1基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第1ゲートと連結される第1モールディング部が形成される第1中板と、
前記第1中板の下部に一定距離離隔して形成されるダミー板と、
前記ダミー板の下部に形成され、前記ダミー板の下部に配される第2基板の下部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に第2ゲートと連結される第2モールディング部が形成される第2中板と、
前記樹脂材料の移動通路である第2湯道及び前記第2ゲートが形成され、前記第2中板と合型されるように形成される下型と、
含み、
前記上型と前記下型との間に形成され、前記第1モールディング部及び前記第2モールディング部に樹脂材料を注入できるように、前記第1湯道及び前記第2湯道と連結される注入ポートが形成される注入金型をさらに含む、
積層モールディング装置。
【請求項2】
前記注入金型は、
前記第1モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1湯道と連結される第1連結部と、
前記第2モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第2湯道と連結される第2連結部と、
を含む、請求項1に記載の積層モールディング装置。
【請求項3】
前記上型に形成される前記第1湯道及び前記第1ゲートと前記下型に形成される前記第2湯道及び前記第2ゲートは、互いに対称になるように形成され、
前記第1中板に形成される前記第1モールディング部及び前記第2中板に形成される前記第2モールディング部は、互いに対称になるように形成される、請求項1に記載の積層モールディング装置。
【請求項4】
樹脂材料の移動通路である第1湯道が形成される上型と、
前記上型の下部に形成されて、前記上型と合型され、下部に配される第1基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第1湯道と連結される第1モールディング部が形成される第1中板と、
前記第1中板の下部に形成され、内部に前記樹脂材料の移動通路である第3湯道が形成される第1注入板と、
前記第1注入板の下部に形成され、下部に配される第2基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第3湯道と連結される第2モールディング部が形成される第2中板と、
前記第2中板の下部に形成され、内部に前記樹脂材料の移動通路である第4湯道が形成される第2注入板と、
前記第2注入板の下部に形成され、下部に配される第3基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第4湯道と連結される第3モールディング部が形成される第3中板と、
前記第3中板の下部に形成されて、前記第3中板と合型されるように形成される下型と、
含み、
前記上型と前記下型との間に形成され、前記第1モールディング部、前記第2モールデ
ィング部及び前記第3モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1湯道、前記第3湯道及び前記第4湯道と連結される注入ポートが内部に形成される注入金型をさらに含む、
積層モールディング装置。
【請求項5】
前記注入ポートは第1ポートを含み、
前記注入金型は、
前記第1モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1ポートと前記第1湯道とを連結する第1連結部と、
前記第2モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1ポートと前記第3湯道とを連結する第3連結部と、
前記第3モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1ポートと前記第4湯道とを連結する第4連結部と、
を含む、請求項4に記載の積層モールディング装置。
【請求項6】
前記注入ポートは第2ポート、第3ポート及び第4ポートを含み、
前記注入金型は、
前記第1モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第2ポートと前記第1湯道とを連結する第1連結部と、
前記第2モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第3ポートと前記第3湯道とを連結する第3連結部と、
前記第3モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第4ポートと前記第4湯道とを連結する第4連結部と、
を含む、請求項4に記載の積層モールディング装置。
【請求項7】
前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部はそれぞれ複数個形成され、
前記注入ポートは第5ポート、第6ポート及び第7ポートを含み、
前記注入金型は、
前記第5ポートと複数個の前記第1湯道とのうち何れか1つと、複数個の前記第3湯道のうち何れか1つ及び複数個の前記第4湯道のうち何れか1つをいずれも連結する第5連結部と、
前記第6ポートと複数個の前記第1湯道とのうち他の1つと、複数個の前記第3湯道のうち他の1つ及び複数個の前記第4湯道のうち他の1つをいずれも連結する第6連結部と、
前記第7ポートと複数個の前記第1湯道とのうちさらに他の1つと、複数個の前記第3湯道のうちさらに他の1つ及び複数個の前記第4湯道のうちさらに他の1つをいずれも連結する第7連結部と、
を含む、請求項4に記載の積層モールディング装置。
【請求項8】
前記上型は、
前記第1湯道の終端に前記第1モールディング部と連結される第1ゲートを含み、
前記第1注入板は、
前記第3湯道の終端に前記第2モールディング部と連結される第3ゲートを含み、
前記第2注入板は、
前記第4湯道の終端に前記第3モールディング部と連結される第4ゲートを含む、請求項4に記載の積層モールディング装置。
【請求項9】
前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートがそれぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部から除去された後の残余
物が、前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部の上部に形成されるように、前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートの最下端部は、それぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部と同じ高さに形成される、請求項8に記載の積層モールディング装置。
【請求項10】
前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートがそれぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部から除去された後の残余物が、前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部よりも低く形成されるように、前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートの最下端部は、それぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部よりも低い高さに形成される、請求項8に記載の積層モールディング装置。
【請求項11】
前記第1中板は、
前記上型に形成された前記第1湯道と前記第1モールディング部とを連結する第1ゲートを含み、
前記第2中板は、
前記第1注入板に形成された前記第3湯道と前記第2モールディング部とを連結する第3ゲートを含み、
前記第3中板は、
前記第2注入板に形成された前記第4湯道と前記第3モールディング部とを連結する第4ゲートを含む、請求項4に記載の積層モールディング装置。
【請求項12】
前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートは、菱状、逆菱状及び長方形のうち何れか1つの形状に形成される、請求項11に記載の積層モールディング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層モールディング装置に係り、より具体的には、多層に積層されて成形される積層モールディング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、チップ(chip)のような半導体製品を密封するために、モールディング材パッケージ(package)がリードフレーム(lead frame)またはBGAのようなキャリアに装着された電子部品の周囲にエポキシ樹脂(epoxy resin)を使用してモールディングすることができる。
【0003】
モールディング工程は、回路パターンが形成された基板に半導体チップを実装することができる半導体チップとその電気的連結部品を物理的または化学的な外部環境から保護するために封止部を形成する工程であって、半導体製造工程の1つである。
【0004】
従来の成形モールドは、上部モールドと下部モールドとの間に成形物が既付着された基板が載置された状態で樹脂材料を注入して樹脂成形物を形成するが、樹脂材料が注入される通路を形成する湯道(runner)とゲートが形成された別途の中板とがさらに備えられている。このような構成によって、基板が下部モールドの上面に載置された状態で基板の上面に中板が載置された後に、上部モールドによって基板と中板とを加圧密着させた状態で樹脂材料を注入して樹脂成形物を形成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような従来の成形モールド構造は、基板が上部モールドと下部モールドとの間に単層に備えられて製品の生産率が低い難点があり、モールディング後、成形物を離型する場合、成形物の損傷に対する問題点があった。
【0006】
本発明は、前記問題点を含んで多様な問題点を解決するためのものであって、基板を積層することができる構造を形成して一回の成形で複数の基板をモールディングすることができ、または、複数の注入口を形成して注入口による層別モールディングを制御することができる積層モールディング装置を提供することを目的とする。しかし、このような課題は、例示的なものであって、これにより、本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による積層モールディング装置は、樹脂材料の移動通路である第1湯道及び第1ゲートが形成される上型;前記上型の下部に形成されて、前記上型と合型され、下部に配される第1基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第1ゲートと連結される第1モールディング部が形成される第1中板;前記第1中板の下部に一定距離離隔して形成されるダミー板;前記ダミー板の下部に形成され、前記ダミー板の下部に配される前記第2基板の下部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第2ゲートと連結される第2モールディング部が形成される第2中板;及び前記樹脂材料の移動通路である第2湯道及び第2ゲートが形成され、前記第2中板と合型されるように形成される下型;を含みうる。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、前記上型と前記下型との間に形成され、前記第1モールディング部及び前記第2モールディング部に樹脂材料を注入できるように、前記第1湯道及び前記第2湯道と連結される注入ポートが形成される注入金型をさらに含みうる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、前記注入金型は、前記第1モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1湯道と連結される第1連結部;及び前記第2モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第2湯道と連結される第2連結部;を含みうる。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、前記上型に形成される前記第1湯道及び前記第1ゲートと前記下型に形成される前記第2湯道及び前記第2ゲートは、互いに対称になるように形成され、前記第1中板に形成される前記第1モールディング部及び前記第2中板に形成される前記第2モールディング部は、互いに対称になるように形成されうる。
【0011】
本発明の一実施形態による積層モールディング装置は、樹脂材料の移動通路である第1湯道が形成される上型;前記上型の下部に形成されて、前記上型と合型され、下部に配される第1基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第1湯道と連結される第1モールディング部が形成される第1中板;前記第1中板の下部に形成され、内部に前記樹脂材料の移動通路である第3湯道が形成される第1注入板;前記第1注入板の下部に形成され、下部に配される第2基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第3湯道と連結される第2モールディング部が形成される第2中板;前記第2中板の下部に形成され、内部に前記樹脂材料の移動通路である第4湯道が形成される第2注入板;前記第2注入板の下部に形成され、下部に配される第3基板の上部の少なくとも一部がモールディングされるように内部に前記第4湯道と連結される第3モールディング部が形成される第3中板;及び前記第3中板の下部に形成されて、前記中板と合型されるように形成される下型;を含みうる。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、前記上型と前記下型との間に形成され、前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように第1ポートを含む注入ポートが内部に形成される注入金型をさらに含み、前記注入金型は、前記第1モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1ポートと前記第1湯道とを連結する第1連結部;前記第2モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1ポートと前記第3湯道とを連結する第3連結部;及び前記第3モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第1ポートと前記第4湯道とを連結する第4連結部;を含みうる。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、前記上型と前記下型との間に形成され、前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部に前記樹脂材料をそれぞれ注入できるように第2ポート、第3ポート及び第4ポートを含む注入ポートが内部に形成される注入金型をさらに含み、前記注入金型は、前記第1モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第2ポートと前記第1湯道とを連結する第1連結部;前記第2モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第3ポートと前記第3湯道とを連結する第3連結部;及び前記第3モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように、前記第4ポートと前記第4湯道とを連結する第4連結部;を含みうる。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、前記上型と前記下型との間に形成され、それぞれ複数個形成された前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部に前記樹脂材料を注入できるように第5ポート、第6ポート及び第7ポートを含む注入ポートが内部に形成される注入金型をさらに含み、前記注入金型は、前記第5ポートと複数個の前記第1湯道とのうち何れか1つと、複数個の前記第3湯道のうち何れか1つ及び複数個の前記第4湯道のうち何れか1つをいずれも連結する第5連結部;前記第6ポートと複数個の前記第1湯道とのうち他の1つと、複数個の前記第3湯道のうち他の1つ及び複数個の前記第4湯道のうち他の1つをいずれも連結する第6連結部;及び前記第7ポートと複数個の前記第1湯道とのうちさらに他の1つと、複数個の前記第3湯道のうちさらに他の1つ及び複数個の前記第4湯道のうちさらに他の1つをいずれも連結する第7連結部;を含みうる。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、前記上型は、前記第1湯道の終端に前記第1モールディング部と連結される第1ゲートを含み、前記第1注入板は、前記第3湯道の終端に前記第2モールディング部と連結される第3ゲートを含み、前記第2注入板は、前記第4湯道の終端に前記第3モールディング部と連結される第4ゲートを含みうる。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートがそれぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部から除去された後の残余物が、前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部の上部に形成されるように、前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートの最下端部は、それぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部と同じ高さに形成されうる。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートがそれぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部から除去された後の残余物が、前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部よりも低く形成されるように、前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートの最下端部は、それぞれ前記第1モールディング部、前記第2モールディング部及び前記第3モールディング部の最上端部よりも低い高さに形成されうる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、前記第1中板は、前記上型に形成された前記第1湯道と前記第1モールディング部とを連結する第1ゲートを含み、前記第2中板は、前記第1注入板に形成された前記第3湯道と前記第2モールディング部とを連結する第3ゲートを含み、前記第3中板は、前記第2注入板に形成された前記第4湯道と前記第3モールディング部とを連結する第4ゲートを含みうる。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、前記第1ゲート、前記第3ゲート及び前記第4ゲートは、菱状、逆菱状及び長方形のうち何れか1つの形状に形成されうる。
【発明の効果】
【0020】
前記のようになされた本発明の一実施形態によれば、基板を積層することができる構造を形成して一回の成形で複数の基板をモールディングすることができ、離型時に基板に形成される成形部の損傷を減らし、複数の注入口を形成して注入口による層別モールディングを制御することができ、また、基板に形成されるモールディング部の厚さを中板に適用される厚さを制御して調節することができ、量産が可能になり、生産時間が減少して、生産効率性が大きく増加し、一回の型合で多数の基板をモールディングし、除去される樹脂材料を減らすことにより、製造コストを低減することができる積層モールディング装置を提供することができる。もちろん、このような効果によって、本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の従来のモールディング装置を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態による積層モールディング装置を示す断面図である。
図3】本発明の他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図である。
図4図3のA-A’の切断面を示す断面図である。
図5図3のB-B’の切断面を示す断面図である。
図6図3のC-C’の切断面を示す断面図である。
図7】本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図である。
図8図7のD-D’の切断面を示す断面図である。
図9図7のE-E’の切断面を示す断面図である。
図10図7のF-F’の切断面を示す断面図である。
図11】本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図である。
図12図11のG-G’の切断面を示す断面図である。
図13図11のH-H’の切断面を示す断面図である。
図14図11のI-I’の切断面を示す断面図である。
図15】本発明の多様な実施形態による残余物の形態を示す断面図である。
図16】本発明の多様な実施形態による残余物の形態を示す断面図である。
図17】本発明の多様な実施形態による残余物の形態を示す断面図である。
図18】本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図である。
図19】本発明の多様な実施形態によるゲートの形状を示す断面図である。
図20】本発明の多様な実施形態によるゲートの形状を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい多様な実施形態を詳しく説明する。
【0023】
本発明の実施形態は、当業者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施形態は、さまざまな他の形態に変形され、本発明の範囲が、下記の実施形態に限定されるものではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示を、さらに充実かつ完全にし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。また、図面で各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されたものである。
【0024】
以下、本発明の実施形態は、本発明の理想的な実施形態を概略的に図示する図面を参照して説明する。図面において、例えば、製造技術及び/または公差(tolerance)によって、示された形状の変形が予想される。したがって、本発明の思想の実施形態は、本明細書に示された領域の特定形状に制限されたと解析されてはならず、例えば、製造上招かれる形状の変化を含まなければならない。
【0025】
従来のモールディング装置は、図1に示したように、上型1と下型2とからなるモールディング用金型を含む。これにより、モールディング用金型を使用するモールディング工程は、下型2上に多数個の半導体チップが実装された基板10を設置し、基板10の上部のモールディング領域が上型1のモールディング部1-3内に一致するように配置した後、上型1を下降させて下型2と噛み合う。
【0026】
以後、上型1、下型2または別途の注入金型3の連結部3-2を通じて加熱溶融されたモルド樹脂を湯道1-1及びゲート1-2を通じてモールディング部1-3に供給する。しかし、このような従来のモールディング装置は、上型1または下型2に湯道1-1及びゲート1-2が形成され、基板が上部モールドと下部モールドとの間に単層に備えられて、1つのポートで一層をモールディングする方式で製品の生産率が低い。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態による積層モールディング装置を示す断面図である。
【0028】
まず、本発明の一実施形態による積層モールディング装置は、大きく、上型100、下型200、第1中板400、第2中板500及びダミー板700を含みうる。
【0029】
図2に示したように、上型100は、樹脂材料の移動通路である第1湯道110及び第1ゲート120が形成され、下型200は、前記樹脂材料の移動通路である第2湯道210及び第2ゲート220が形成されうる。
【0030】
この際、上型100に形成される第1湯道110及び第1ゲート120と下型200-1に形成される第2湯道210及び第2ゲート220は、互いに対称になるように形成されうる。すなわち、上型100の下部でモールディングされた第1基板10と下型200の上部でモールディングされた第2基板20とが同じ形状にモールディングされて、一回の動作で同じ製品を多数形成することができ、これにより、生産率が増加する。
【0031】
上型100または下型200には、第1モールディング部410及び第2モールディング部510に前記樹脂材料を注入できるように、第1湯道110及び第2湯道210と連結される注入ポート380が形成されうる。
【0032】
注入ポート380は、上型100及び下型200の一部のパーツで結合される注入金型300に形成されうる。
【0033】
注入金型300は、上型100及び下型200の間に形成され、第1モールディング部410に前記樹脂材料を注入できるように第1湯道110と連結される第1連結部310及び第2モールディング部510に前記樹脂材料を注入できるように第2湯道210と連結される第2連結部320を含みうる。
【0034】
具体的に、注入ポート380に前記樹脂材料が注入され、第1連結部310を通じて第1湯道110に流入され、第2連結部320を通じて第2湯道210に流入されて、それぞれ第1基板10の上部である第1モールディング部410にモールディングされ、第2基板20の下部である第2モールディング部510にモールディングされる。
【0035】
図示されていないが、注入ポート380は、基板の個数によって複数構成して、それぞれの注入ポートがそれぞれの基板に前記樹脂材料を注入することができ、基板の領域別に前記樹脂材料を注入することができる。
【0036】
図2に示したように、第1中板400は、上型100の下部に形成され、下部には第1基板10が設けられ、第1基板10の上部がモールディングされるように内部に第1ゲート120と連結される第1モールディング部410が形成されうる。
【0037】
具体的に、上型100の下部に第1中板400が形成され、第1中板400の下部に第1基板10が設けられる。
【0038】
すなわち、第1基板10、第1中板400、上型100が順次に積層される形状に設けられて、前記樹脂材料が第1湯道110を通じて上型100に流入され、第1ゲート120を通って第1中板400に形成された第1モールディング部410に流入されて、第1基板10の上部の少なくとも一部がモールディングされる。
【0039】
第2中板500は、下型200の上部に形成され、上部には第2基板20が設けられ、第2基板20の下部がモールディングされるように内部に第2ゲート220と連結される第2モールディング部510が形成されうる。
【0040】
具体的に、下型200の上部に第2中板500が形成され、第2中板500の上部に第2基板20が設けられる。
【0041】
すなわち、下型200、第2中板500、第2基板20が順次に積層される形状に設けられて、前記樹脂材料が第2湯道210を通じて下型200に流入され、第2ゲート220を通って第2中板500に形成された第2モールディング部510に流入されて、第2基板20の下方の少なくとも一部がモールディングされる。
【0042】
第2基板20の下方は、基板の上部である。
【0043】
第1中板400に形成される第1モールディング部410及び第2中板500に形成される第2モールディング部510は、互いに対称になるように形成され、第1モールディング部410及び第2モールディング部510の厚さは、それぞれ第1中板400及び第2中板500の厚さによって決定される。
【0044】
ダミー板700は、第1基板10及び第2基板20を支持し、互いを離隔させて保護できるように第1中板400及び第2中板500の間に形成されうる。
【0045】
ダミー板700は、基板の剛性によって追加または除去される。
【0046】
さらに具体的に、図2に示したように、下型200、第2中板500、第2基板20、ダミー板700、第1基板10、第1中板400及び上型100が順次に積層される形状に設けられて、注入金型300から前記樹脂材料が流入されて第1基板10及び第2基板20の少なくとも一部がモールディングされる。
【0047】
図3は、本発明の他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図であり、図4図5及び図6は、それぞれ図3のA-A’、B-B’及びC-C’の切断面を示す断面図である。
【0048】
本発明の他の実施形態による積層モールディング装置は、上型100、下型200-1、第1中板400、第2中板500、第3中板600、第1注入板800及び第2注入板900を含みうる。
【0049】
図3に示したように、上型100は、樹脂材料の移動通路である第1湯道110及び第1ゲート120が形成され、下型200-1は、第1中板400、第2中板500、第3中板600、第1注入板800、第2注入板900、第1基板10、第2基板20及び第3基板30を支持しながら上型100と合型されるように形成されうる。
【0050】
第2注入板900は、内部に前記樹脂材料の移動通路である第4湯道910及び第4ゲート920が形成され、第3中板600は、第2注入板900の下部に形成され、内部に第4湯道910と連結される第3モールディング部610が形成されうる。
【0051】
具体的に、下型200-1の上部に第3基板30が設けられ、第3基板30の上部に第3中板600が形成され、第3中板600の上部に第2注入板900が設けられる。
【0052】
すなわち、下型200-1、第3基板30、第3中板600及び第2注入板900が順次に積層される形状に設けられて、前記樹脂材料が第4湯道910を通じて第2注入板900に流入され、第4ゲート920を通って第3中板600に形成された第3モールディング部610に流入されて、第3基板30の上部の少なくとも一部がモールディングされる。
【0053】
第1注入板800は、内部に前記樹脂材料の移動通路である第3湯道810及び第3ゲート820が形成され、第2中板500は、第1注入板800の下部に形成され、内部に第3湯道810と連結される第2モールディング部510が形成されうる。
【0054】
具体的に、第2注入板900の上部に第2基板20が設けられ、第2基板20の上部に第2中板500が形成され、第2中板500の上部に第1注入板800が設けられる。
【0055】
すなわち、第2注入板900の上部に第2基板20、第2中板500及び第1注入板800が順次に積層される形状に設けられて、前記樹脂材料が第3湯道810を通じて第1注入板800に流入され、第3ゲート820を通って第2中板500に形成された第2モールディング部510に流入されて、第2基板20の上部の少なくとも一部がモールディングされる。
【0056】
第1中板400は、上型100の下部に形成され、内部に第1湯道110と連結される第1モールディング部410が形成され、上型100は、内部に前記樹脂材料の移動通路である第1湯道110及び第1ゲート120が形成されうる。
【0057】
具体的に、第1注入板800の上部に第1基板10が設けられ、第1基板10の上部に第1中板400が形成され、第1中板400の上部に上型100が設けられる。
【0058】
すなわち、第1注入板800の上部に第1基板10、第1中板400及び上型100が順次に積層される形状に設けられて、前記樹脂材料が第1湯道110を通じて上型100に流入され、第1ゲート120を通って第1中板400に形成された第1モールディング部410に流入されて、第1基板10の上部の少なくとも一部がモールディングされる。
【0059】
これにより、下型200-1、第3基板30、第3中板600、第2注入板900、第2基板20、第2中板500、第1注入板800、第1基板10、第1中板400及び上型100の順序で積層された積層モールディング装置によって第1基板10、第2基板20及び第3基板30の上部を一回に成形することができる。
【0060】
第1モールディング部410、第2モールディング部510及び第3モールディング部610の厚さは、それぞれ第1中板400、第2中板500及び第3中板600の厚さによって決定される。
【0061】
図3に示したように、本発明の積層モールディング装置は、上型100及び下型200-1の間に形成され、第1モールディング部410、第2モールディング部510及び第3モールディング部610に前記樹脂材料を注入できるように第1ポート381を含む注入ポート380が内部に形成される注入金型300をさらに含みうる。
【0062】
この際、第1ポート381は、積層された基板がある層のあらゆるモールディング部をモールディングすることができ、基板の数が増加してもポートの数を増やさずにモールディングが可能である。
【0063】
注入金型300は、第1連結部310、第3連結部330及び第4連結部340を含みうる。
【0064】
第4連結部340は、第1ポート381と第4湯道910とを連結するように形成されて、第1ポート381に流入される前記樹脂材料を第3モールディング部610に注入することができる。
【0065】
例えば、図4に示したように、第3中板600には、複数の第3モールディング部610-1、610-2、610-3が形成され、第2注入板900には、複数の第3モールディング部610-1、610-2、610-3とそれぞれ連結される複数の第4ゲート920-1、920-2、920-3及び複数の第4湯道910-1、910-2、910-3が形成されうる。
【0066】
これにより、注入金型300は、複数の第4湯道910-1、910-2、910-3にそれぞれ連結される複数の第4連結部340-1、340-2、340-3が形成されて、前記樹脂材料が流入される。
【0067】
第3連結部330は、第1ポート381と第3湯道810とを連結するように形成されて、第1ポート381に流入される前記樹脂材料を第2モールディング部510に注入することができる。
【0068】
例えば、図5に示したように、第2中板500には、複数の第2モールディング部510-1、510-2、510-3が形成され、第1注入板800には、複数の第2モールディング部510-1、510-2、510-3とそれぞれ連結される複数の第3ゲート820-1、820-2、820-3及び複数の第3湯道810-1、810-2、810-3が形成されうる。
【0069】
これにより、注入金型300は、複数の第3湯道810-1、810-2、810-3にそれぞれ連結される複数の第3連結部330-1、330-2、330-3が形成されて、前記樹脂材料が流入される。
【0070】
第1連結部310は、第1ポート381と第1湯道110とを連結するように形成されて、第1ポート381に流入される前記樹脂材料を第1モールディング部410に注入することができる。
【0071】
例えば、図6に示したように、第1中板400には、複数の第1モールディング部410-1、410-2、410-3が形成され、上型100には、複数の第1モールディング部410-1、410-2、410-3とそれぞれ連結される複数の第1ゲート120-1、120-2、120-3及び複数の第1湯道110-1、110-2、110-3が形成されうる。
【0072】
これにより、注入金型300は、複数の第1湯道110-1、110-2、110-3にそれぞれ連結される複数の第1連結部310-1、310-2、310-3が形成されて、前記樹脂材料が流入される。
【0073】
すなわち、図3ないし図6に示したように、注入金型300は、第1ポート381で形成される注入ポート380を含んでおり、前記樹脂材料が第1ポート381に流入されて、複数の第1連結部310-1、310-2、310-3、複数の第3連結部330-1、330-2、330-3及び複数の第4連結部340-1、340-2、340-3を通じて、複数の第1モールディング部410-1、410-2、410-3、複数の第2モールディング部510-1、510-2、510-3及び複数の第3モールディング部610-1、610-2、610-3に注入されて、第1基板10、第2基板20及び第3基板30のそれぞれの少なくとも一部をモールディングすることができる。
【0074】
また、図示されていないが、中板及び注入板の個数によってさらに多くの基板を積層して成形が可能である。
【0075】
図7は、本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図であり、図8図9及び図10は、それぞれ図7のD-D’、E-E’及びF-F’の切断面を示す断面図である。
【0076】
本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置は、上型100、下型200-1、第1中板400、第2中板500、第3中板600、第1注入板800、第2注入板900及び注入金型300を含みうる。
【0077】
この際、上型100、下型200-1、第1中板400、第2中板500、第3中板600、第1注入板800及び第2注入板900は、前述したように、その構成と目的とが同一である。
【0078】
図7に示したように、注入金型300は、上型100及び下型200-1の間に形成され、第1モールディング部410、第2モールディング部510及び第3モールディング部610に前記樹脂材料をそれぞれ注入できるように第2ポート382、第3ポート383及び第4ポート384を含む注入ポート380が内部に形成されうる。
【0079】
この際、第2ポート382、第3ポート383及び第4ポート384は、それぞれの基板がある層によって高さの段差を有して形成され、また、1つのポートが一層のあらゆるモールディング部をモールディングすることができる。
【0080】
具体的に、第1連結部310は、第2ポート382と第1湯道110とを連結するように形成されて第1モールディング部410に前記樹脂材料を注入し、第3連結部330は、第3ポート383と第3湯道810とを連結するように形成されて第2モールディング部510に前記樹脂材料を注入し、第4連結部340は、第4ポート384と第4湯道910とを連結するように形成されて第3モールディング部610に前記樹脂材料を注入することができる。
【0081】
例えば、図8に示したように、第3中板600には、複数の第3モールディング部610-1、610-2、610-3が形成され、第2注入板900には、複数の第3モールディング部610-1、610-2、610-3とそれぞれ連結される複数の第4ゲート920-1、920-2、920-3及び複数の第4湯道910-1、910-2、910-3が形成されうる。
【0082】
この際、注入金型300には、複数の第4湯道910-1、910-2、910-3にそれぞれ連結される複数の第4連結部340-1、340-2、340-3が形成され、複数の第4連結部340-1、340-2、340-3は、第4ポート384と連結されて第4ポート384を通じて複数の第3モールディング部610-1、610-2、610-3に前記樹脂材料が流入される。
【0083】
図9に示したように、第2中板500には、複数の第2モールディング部510-1、510-2、510-3が形成され、第1注入板800には、複数の第2モールディング部510-1、510-2、510-3とそれぞれ連結される複数の第3ゲート820-1、820-2、820-3及び複数の第3湯道810-1、810-2、810-3が形成されうる。
【0084】
この際、注入金型300には、複数の第3湯道810-1、810-2、810-3にそれぞれ連結される複数の第3連結部330-1、330-2、330-3が形成され、複数の第3連結部330-1、330-2、330-3は、第3ポート383と連結されて第3ポート383を通じて複数の第2モールディング部510-1、510-2、510-3に前記樹脂材料が流入される。
【0085】
図10に示したように、第1中板400には、複数の第1モールディング部410-1、410-2、410-3が形成され、上型100には、複数の第1モールディング部410-1、410-2、410-3とそれぞれ連結される複数の第1ゲート120-1、120-2、120-3及び複数の第1湯道110-1、110-2、110-3が形成されうる。
【0086】
この際、注入金型300には、複数の第1湯道110-1、110-2、110-3にそれぞれ連結される複数の第1連結部310-1、310-2、310-3が形成され、複数の第1連結部310-1、310-2、310-3は、第2ポート382と連結されて第2ポート382を通じて複数の第1モールディング部410-1、410-2、410-3に前記樹脂材料が流入される。
【0087】
具体的に、図7ないし図10に示したように、第2ポート382に流入された前記樹脂材料は、第1連結部310を通過し、第1モールディング部410に注入されて第1基板10の少なくとも一部をモールディングすることができる。
【0088】
また、第3ポート383に流入された前記樹脂材料は、第3連結部330を通過し、第2モールディング部510に注入されて第2基板20の少なくとも一部をモールディングし、第4ポート384に流入された前記樹脂材料は、第4連結部340を通過し、第3モールディング部610に注入されて第3基板30の少なくとも一部をモールディングすることができる。
【0089】
すなわち、第2ポート382、第3ポート383及び第4ポート384で形成される注入ポート380を通じて第1基板10、第2基板20及び第3基板30にそれぞれ他の樹脂材料を注入することができ、また、第1モールディング部410、第2モールディング部510及び第3モールディング部610の形状によって、各基板によって、それぞれ他の形状のパターンでモールディングすることができる。
【0090】
また、各ポートに別途に樹脂材料を注入して注入時間を短縮することができる。
【0091】
図11は、本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図であり、図12図13及び図14は、それぞれ図11のG-G’、H-H’及びI-I’の切断面を示す断面図である。
【0092】
本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置は、上型100、下型200-1、第1中板400、第2中板500、第3中板600、第1注入板800、第2注入板900及び注入金型300を含みうる。
【0093】
この際、上型100、下型200-1、第1中板400、第2中板500、第3中板600、第1注入板800及び第2注入板900は、前述したように、その構成と目的とが同一である。
【0094】
図11に示したように、注入金型300は、上型100及び下型200-1の間に形成され、それぞれ複数個形成された第1モールディング部410、第2モールディング部510及び第3モールディング部610に前記樹脂材料をそれぞれ注入できるように第5ポート385、第6ポート386及び第7ポート387を含む注入ポート380が内部に形成されうる。
【0095】
この際、第5ポート385、第6ポート386及び第7ポート387は、積層された基板がある層の指定されたモールディング部をモールディングすることができる。
【0096】
第5連結部350は、第5ポート385と複数個の第1湯道110-1、110-2、110-3とのうち何れか1つと、複数個の第3湯道810-1、810-2、810-3のうち何れか1つ及び複数個の第4湯道910-1、910-2、910-3のうち何れか1つをいずれも連結することができる。
【0097】
第6連結部360は、第6ポート386と複数個の第1湯道110-1、110-2、110-3とのうち他の1つと、複数個の第3湯道810-1、810-2、810-3のうち他の1つ及び複数個の第4湯道910-1、910-2、910-3のうち他の1つをいずれも連結することができる。
【0098】
第7連結部370は、第7ポート387と複数個の第1湯道110-1、110-2、110-3とのうちさらに他の1つと、複数個の第3湯道810-1、810-2、810-3のうちさらに他の1つ及び複数個の第4湯道910-1、910-2、910-3のうちさらに他の1つをいずれも連結することができる。
【0099】
例えば、図12ないし図14に示したように、第3基板30の上部に複数の第3モールディング部610-1、610-2、610-3が形成され、第2基板30の上部に複数の第2モールディング部510-1、510-2、510-3が形成され、第1基板10の上部に複数の第1モールディング部410-1、410-2、410-3が形成されうる。
【0100】
この際、第5ポート385は、複数の第5連結部350-1、350-2、350-3を通じて、第5連結部350-1は、複数個の第1湯道のうち何れか1つ110-3と連結され、第5連結部350-2は、複数個の第3湯道のうち何れか1つ810-3と連結され、第5連結部350-3は、複数個の第4湯道のうち何れか1つ910-3をいずれも連結することができる。
【0101】
第6ポート386は、複数の第6連結部360-1、360-2、360-3を通じて、第6連結部360-1は、複数個の第1湯道のうち何れか1つ110-2と連結され、第6連結部360-2は、複数個の第3湯道のうち何れか1つ810-2と連結され、第6連結部360-3は、複数個の第4湯道のうち何れか1つ910-2をいずれも連結することができる。
【0102】
第7ポート387は、複数の第7連結部370-1、370-2、370-3を通じて、第7連結部370-1は、複数個の第1湯道のうち何れか1つ110-1と連結され、第7連結部370-2は、複数個の第3湯道のうち何れか1つ810-1と連結され、第7連結部370-3は、複数個の第4湯道のうち何れか1つ910-1をいずれも連結することができる。
【0103】
これにより、第5ポート385、第6ポート386及び第7ポート387は、各層の指定されたモールディング部をモールディングして、基板の数が増加してもポートの数を増やさずにモールディングが可能であり、各ポートの高さは、段差がなしに同様に形成されて、あらゆるモールディング部を同様に形成しうる。
【0104】
また、第5ポート385、第6ポート386及び第7ポート387で形成される注入ポート380を通じて第1基板10、第2基板20及び第3基板30内でそれぞれ他の樹脂材料を注入することができ、また、複数の第1モールディング部410、複数の第2モールディング部510及び複数の第3モールディング部610の形状によって、各基板の区分された領域にそれぞれ他の形状のパターンでモールディングして、1つの基板内に他の形状のパターンをモールディングしながら大量で成形することができる。
【0105】
本発明の多様な実施形態によれば、第1基板10、第2基板20及び第3基板30を成形するための装置で構成されているが、複数の基板を成形するために、同じ構成を複数個形成してさらに多くの基板を成形するか、基板内にさらに多様なパターンを大量で成形することができる。
【0106】
図15ないし図17は、本発明の多様な実施形態による残余物(B)の形態を示す断面図である。
【0107】
図15に示したように、第1モールディング部410内の硬化された前記樹脂材料から第1湯道110及び第1ゲート120を除去する場合に、前記樹脂材料の残余物(B)であるバリ(burr)が残る。
【0108】
この際、第1モールディング部410の上面に第1湯道110の末端である第1ゲート120の最下端部(G)が接合されて、第1ゲート120の最下端部(G)は、第1モールディング部410の最上端部(M)と同じ高さに形成されうる。
【0109】
これにより、第1ゲート120が除去された後の残余物(B)が第1モールディング部410の最上端部(M)の上部に形成され、後処理を通じて残余物(B)を除去することができる。
【0110】
第3ゲート820及び第4ゲート920も、前述したところと同一になるように、第3ゲート820及び第4ゲート920の最下端部(G)は、それぞれ第1モールディング部410、第2モールディング部510及び第3モールディング部610の最上端部(M)と同じ高さに形成されうる。
【0111】
また、図16に示したように、第1モールディング部410の上面に段差を与えて第1湯道110の末端である第1ゲート120の最下端部(G)が接合されて、第1ゲート120の最下端部(G)は、第1モールディング部410の最上端部(M)よりも低い高さに形成されうる。
【0112】
これにより、第1ゲート120が除去された後の残余物(B)が第1モールディング部410の最上端部(M)の上部よりも低く形成されるものであって、すなわち、モールディングされた基板パッケージの高さを超えないように形成され、後処理を通じて残余物(B)を除去することができる。
【0113】
また、図17に示したように、第1モールディング部410の上面に第1湯道110の末端である第1ゲート120の最下端部(G)が接合されて、第1ゲート120の最下端部(G)は、第1モールディング部410の最上端部(M)と同じ高さに形成されうる。
【0114】
この際、図17のDのように、第1モールディング部410が実製品のサイズよりも大きく形成されて、第1ゲート120除去時に発生する残余物(B)が第1モールディング部410の一部と共に除去される。
【0115】
図18は、本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置を示す断面図である。
【0116】
本発明のさらに他の実施形態による積層モールディング装置は、上型100、下型200-1、第1中板400、第2中板500、第3中板600、第1注入板800、第2注入板900及び注入金型300を含みうる。
【0117】
この際、上型100、下型200-1は、前述したように、その構成と目的とが同一である。
【0118】
上型100は、内部に前記樹脂材料の移動通路である第1湯道110が形成され、第1中板400は、上型100の下部に形成されて第1湯道110と第1モールディング部410とを連結する第1ゲート120が形成されうる。
【0119】
すなわち、第1モールディング部410から除去される第1ゲート120が第1中板400に形成されて、第1基板10の上部に前記樹脂材料をモールディングし、上型100、下型200及び注入金型300を離型した後に、第1ゲート120は、後処理工程であるde-gate工程を通じて除去することができる。
【0120】
これと同様に、第2中板500は、第1注入板800に形成された第3湯道810と第2モールディング部510とを連結する第3ゲート820が形成され、第3中板600は、第2注入板900に形成された第4湯道910と第3モールディング部610とを連結する第4ゲート920が形成されうる。
【0121】
この際、第1ゲート120、第3ゲート820及び第4ゲート920は、図18のように菱状、図19のように逆菱状及び図20のように直角状のうち何れか1つの形状に形成されうる。
【0122】
また、図示されていないが、第1ゲート120、第3ゲート820及び第4ゲート920は、多様な形状及び形態に形成され、それぞれ互いに異なる形状に形成されうる。
【0123】
第1基板10、第2基板20、第3基板30及び前述した基板は、PCB、FPCB、Leadframe、RFPCB、Rigid PCB、Ceramic board、Glass boardなどモールディング(molding)が可能なボードをいずれも含みうる。
【0124】
本発明の多様な実施形態によれば、基板を積層することができる構造を形成して一回の成形で複数の基板をモールディングすることができ、また、複数の注入口を形成して注入口による層別モールディングを制御することができる。
【0125】
このような構造によれば、基板に形成されるモールディング部の厚さを中板に適用される厚さを制御して調節することができ、量産が可能になり、生産時間が減少して、生産効率性が大きく増加し、一回の型合で多数の基板をモールディングし、除去される樹脂材料を減らすことにより、製造コストを低減することができる。
【0126】
本発明は、図面に示された実施形態を参考にして説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【符号の説明】
【0127】
B:残余物
G:ゲート最下端部
M:モールディング部最上端部
10、20、30:基板
1、100:上型
2、200、200-1:下型
300:注入金型
3-2、310、320、330、340、350、360、370:連結部
3、380:注入ポート
3-1、381、382、383、384、385、386、387、388:ポート
400、500、600:中板
700:ダミー板
800、900:注入板
1-1、110、210、810、910:湯道
1-2、120、220、820、920:ゲート
1-3、410、510、610:モールディング部
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