IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本コークス工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-固体処理機 図1
  • 特許-固体処理機 図2
  • 特許-固体処理機 図3
  • 特許-固体処理機 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】固体処理機
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/26 20060101AFI20231020BHJP
   B02C 18/30 20060101ALI20231020BHJP
   B02C 19/00 20060101ALI20231020BHJP
   B01J 2/00 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
B02C18/26
B02C18/30 A
B02C18/30 Z
B02C19/00 B
B01J2/00 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019178439
(22)【出願日】2019-09-30
(65)【公開番号】P2021053570
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000174965
【氏名又は名称】日本コークス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関根 靖由
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 幸夫
(72)【発明者】
【氏名】木野内 明男
【審査官】瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-153757(JP,A)
【文献】特開2017-176956(JP,A)
【文献】特開2018-038998(JP,A)
【文献】国際公開第2013/032002(WO,A1)
【文献】特開平06-107714(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 1/00-25/00
B01J 2/00-2/30
A47J 42/00-42/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主材料である固体粒子の表面にそれよりも粒径の小さい副材料を付着させて複合化させるための固体処理機であって、
前記複合化の処理を行わせる円筒状の容器と、
前記容器の一端側壁を挿通して設けられる回転軸と、
前記回転軸に取り付けられる回転刃と、
前記容器の他端側壁に設けられる固定刃と、
前記固定刃の中央部を経由して前記容器の内部に前記主材料を供給するための供給口と、
前記容器の周壁に設けられて前記容器の内部に前記副材料を供給するための壁側供給口と、
前記容器の周壁に設けられて前記主材料に前記副材料が付着した複合化粒子を前記容器の内部から排出させるための排出口とを備え
前記回転刃と前記固定刃との刃面間で粉砕処理された前記主材料は、前記周壁に沿って流動する際に前記副材料と複合化されることを特徴とする固体処理機。
【請求項2】
前記排出口は、前記周壁に対して接線方向に延伸されるように設けられるとともに、前記壁側供給口は、前記回転刃の回転方向で見て前記排出口の下流側に近接して設けられることを特徴とする請求項1に記載の固体処理機。
【請求項3】
前記容器の前記排出口には送風機が接続されていて、前記複合化の処理中は、前記容器の内部が減圧状態になることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体処理機。
【請求項4】
前記回転刃の回転速度は、60m/秒から150m/秒に設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の固体処理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主材料である固体粒子の表面にそれよりも粒径の小さい副材料を付着させて複合化させるための固体処理機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、核となる母粒子の表面に子粒子を固着させ、母粒子の表面改質を行う方法が記載されている。また、これを行う粉体衝撃装置が記載されている。
粉体衝撃装置は、円筒状のケーシング内に、衝撃ピンを有して高速回転する回転盤と、ケーシングの内周面に沿って設けられた歯型状の衝突リングとを備えている。
【0003】
材料は、予め静電気によって母粒子の表面に子粒子を付着させた状態で投入され、この材料に、所定の時間衝撃力を加えることによって子粒子が母粒子に固定される。子粒子が複数の種類の粒子からなることもある。このような処理は、コーティング処理、表面改質処理、外添処理などとも呼ばれているが、複合化処理と総称することができる。
【0004】
複合化処理は、粒子の固化防止、分散性の向上、流動性の向上、変色変質防止、磁気特性の付与、触媒効果など様々な機能を付加することを目的として行われ、特許文献1では球状ナイロンの表面に二酸化チタンを固着させる例が記載されている。
最近では、特に樹脂及び食品の分野において複合化処理の利用が拡大している。
【0005】
複合化処理を行うためには、母粒子及び子粒子が一様な粒径を備えていることが好ましく、多くの場合、大きな粒子を粉砕処理することによって最適な粒径としている。
樹脂及び食品の分野における粉砕処理では、材料を低い温度に維持して処理する必要があり、特許文献2にその一例が記載されている。
【0006】
この粉砕機は、円筒状の容器と、容器の一端側壁を挿通して設けられる回転軸と、回転軸に取り付けられる回転刃と、容器の他端側壁に設けられる固定刃と、固定刃の中央部を経由して設けられる処理物の供給口と、容器の周壁に設けられる処理物の排出口とを備えており、回転刃と固定刃との刃面間において処理物を粉砕する粉砕機である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特公平3-2009号公報
【文献】特開2018-153757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された粉体衝撃装置や特許文献2に開示された粉砕機は、原料を投入する供給口が一つしかないので、母粒子にする主材料と子粒子にする副材料とを静電気で付着させた状態などにして同じ供給口から投入することになる。このため、主材料を粉砕処理してから副材料と複合化させるといった処理を行うことが難しい。
【0009】
そこで、本発明は、主材料である固体粒子の供給口とは別に副材料を供給する経路を設けることにより、様々な状態の複合化粒子を効率的に製造することが可能となる固体処理機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明の固体処理機は、主材料である固体粒子の表面にそれよりも粒径の小さい副材料を付着させて複合化させるための固体処理機であって、前記複合化の処理を行わせる円筒状の容器と、前記容器の一端側壁を挿通して設けられる回転軸と、前記回転軸に取り付けられる回転刃と、前記容器の他端側壁に設けられる固定刃と、前記固定刃の中央部を経由して前記容器の内部に前記主材料を供給するための供給口と、
前記容器の周壁に設けられて前記容器の内部に前記副材料を供給するための壁側供給口と、前記容器の周壁に設けられて前記主材料に前記副材料が付着した複合化粒子を前記容器の内部から排出させるための排出口とを備えていることを特徴とする。
【0011】
ここで、前記排出口は、前記周壁に対して接線方向に延伸されるように設けられるとともに、前記壁側供給口は、前記回転刃の回転方向で見て前記排出口の下流側に近接して設けられる構成とすることができる。
【0012】
また、前記容器には送風機が接続されていて、前記複合化の処理中は、前記容器の内部が減圧状態になることが好ましい。さらに、前記回転刃の回転速度は、60m/秒から150m/秒に設定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
このように構成された本発明の固体処理機は、供給口から供給された主材料を回転刃と固定刃との刃面間において連続的に粉砕処理することができる。そして、回転刃の回転によって粉砕された主材料は、多量の気体を同伴して刃面間の周縁部全体から勢いよく放出され、容器の周壁に衝突するとともに、周壁に沿って激しい乱流状態で回転方向に流動する。
【0014】
このとき、周壁に設けられた壁側供給口から副材料を連続的に供給すると、副材料は主材料とともに激しい乱流状態で流動する。そして、主材料の粒子と副材料の粒子との間に衝撃的な圧縮力が働いて、複合化粒子を形成することができる。例えば、副材料の粒径を主材料の粒径に対して充分に小さくすると、主材料の粒子の表面に副材料の粒子がコーティングされた複合化粒子とすることができる。
【0015】
このように、主材料である固体粒子の供給口とは別に副材料を供給する壁側供給口を設けることにより、様々な状態の複合化粒子を効率的に製造することができるようになる。特に、回転刃の回転速度を60m/秒から150m/秒に設定するなどして高速回転にすることにより、このような効果を高めることができる。また、容器に送風機を接続して複合化の処理中の容器の内部を減圧状態にすることでも、複合化処理の効率を高めることができる。
【0016】
さらに、周壁に対して接線方向に延伸された排出口の下流側に近接して壁側供給口を設けることで、主材料と副材料とが衝突しながら混合される時間を最大限に長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態の固体処理機の概略構成を外観で説明する図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図2図1(a)のX-X矢視方向で見た概略断面図である。
図3図1(b)のY-Y矢視方向で見た概略断面図である。
図4】本発明の実施の形態の固体処理機を用いた複合化装置の一例を示す概略流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の固体処理機10の概略外観図である。固体処理機10は、外観が遠心ポンプや遠心送風機と類似している。
すなわち、円筒状の容器20の中央部に一端側壁21を挿通して回転軸30が設けられている。他端側壁22は大きな蓋部材25を備えており、蓋部材25に主材料を供給する供給口27が設けられている。周壁23には副材料を供給する壁側供給口28及び複合化粒子の排出口29が設けられている。
【0019】
図2は、図1(a)のX-X矢視方向で見た概略断面図であり、図3は、図1(b)のY-Y矢視方向で見た概略断面図である。
容器20の一端側壁21には、回転軸30を軸支するために、軸受32を備える軸受部31が設けられている。また、軸受部31には、容器20内と軸受32とを区画するために、図示しないシール部材が設けられている。空気などのガスを用いてシールすることも可能である。そして、回転軸30には回転刃50が取り付けられている。
【0020】
回転刃50は、回転側保持部材51と、回転側刃部材52と、回転側カバー部材53などにより構成されている。そして、回転側保持部材51と回転側カバー部材53とにより冷却媒体を流通させる冷却空間Aが形成され、回転側刃部材52に冷却媒体を直接接触させることなく回転刃50を冷却するようになっている。
【0021】
回転軸30は二重管構造となっており、冷却媒体の供給側導管及び排出側導管として用いることができる。そして、回転軸30の駆動部側には図示しないロータリージョイントが取り付けられており、ここに冷却媒体の供給管と排出管を接続することによって、冷却空間Aに冷却媒体を流した状態で回転刃50を高速回転させることができる。
回転刃50の回転方向は図3に矢印で示す方向(時計回り)である。
【0022】
他端側壁22には、蓋部材25を介して、回転刃50に対向する形態で、固定刃60が取り付けられている。供給口27は、固定刃60の中央部を経由するように設けられる。そして、主材料は、供給口27から容器20の内部に連続的に供給され、固定刃60と回転刃50との刃面間において粉砕処理を受ける。
【0023】
固定刃60は、固定側保持部材61と、固定側刃部材62と、固定側カバー部材63などにより構成されている。そして、固定側保持部材61と固定側カバー部材63との間に冷却媒体を流通させる冷却空間Bが形成され、固定側刃部材62に冷却媒体を直接接触させることなく固定刃60を冷却することができる。冷却空間Bに冷却媒体を流すために、固定側カバー部材63には蓋部材25を挿通して図示しないノズルが設けられている。
【0024】
壁側供給口28及び排出口29は、周壁23に設けられている。壁側供給口28の口径は、排出口29の口径よりも小さくする。図1及び図3では、排出口29の口径の1/3程度の口径の壁側供給口28を図示しているが、これに限定されるものではなく、例えば1/2以下の任意の口径に設定することができる。また、壁側供給口28及び排出口29は、容器20の周壁23に対して口径の中心の高さが略同じ高さになるように設けられる。例えば、周壁23の高さ方向の略中央の位置に口径の中心が配置されるように壁側供給口28と排出口29とが設けられる。
【0025】
さらに、排出口29は、周壁23に対して接線方向に延伸されるように設けられ、排出口29における流れ方向が回転刃50の回転方向となっている。すなわち、排出口29から排出される気体及び複合化粒子は、周壁23に沿った流れから滑らかに容器20の内部から排出されるようにしている。
【0026】
壁側供給口28は排出口29に近接して配置され、回転刃50の回転方向に沿って見たときに、排出口29の下流側の位置で、排出口29から壁側供給口28までの距離が最短となるような配置が好ましい。
このように排出口29と壁側供給口28とを近付けることで、回転方向で見て壁側供給口28から排出口29までの長さがそれに応じて長くなるので、主材料と副材料との混合時間を出来る限り長くすることができるようになる。
【0027】
回転刃50は、1分間に1万回程度の高速で回転され、これによって回転側刃部材52と固定側刃部材62との刃面間において処理物を粉砕することができる。高速回転となる回転刃50の回転速度は、例えば60m/秒から150m/秒に設定される。
【0028】
高速回転される回転刃50と固定刃60との刃面間において、供給口27から容器20の内部に供給された主材料は連続的に粉砕処理される。粉砕された主材料は、多量の気体を同伴して刃面間の周縁部全体から勢いよく放出され、容器20の周壁23に衝突するとともに周壁23に沿って激しい乱流状態で回転方向に流動する。
【0029】
主材料の粉砕処理と並行して、壁側供給口28から容器20の内部に副材料を連続的に供給すると、副材料は直ちに主材料とともに激しい乱流状態で流動する。このとき、主材料粒子と副材料粒子との間に衝撃的な圧縮力が作用して相互に結合し、複合化粒子を形成することができる。要するに回転方向に乱流状態で流動してくる主材料に対して、回転方向の下流側の壁側供給口28から副材料を投入して強い衝突が起きるようにしているので、衝撃的な圧縮力を作用させることができる。
【0030】
そして、副材料の粒径を主材料となる固体粒子の粒径に対して充分に小さくすることで、主材料粒子の表面に副材料粒子がコーティングされた複合化粒子とすることができる。例えば、副材料の粒径は、粉砕された主材料の粒径の10分の1乃至100分の1であることが好ましい。また、壁側供給口28から供給される副材料は、複数種類の材料を同時又はタイミングをずらして投入するものであってもよい。このような本実施の形態の固体処理機10によって複合化処理される処理物は、樹脂や食品などの材料が主となる。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態の固体処理機10を用いた複合化装置100を示している。
複合化装置100は、固体処理機10の他に、主材料を供給する定量供給機71、副材料を供給する定量供給機72、製品である複合化粒子を空気輸送するための送風機78、複合化粒子を気流から回収する分離手段80、固体処理機10の冷却空間A、Bに冷却媒体を供給するチラーユニット90などを備えて構成されている。
【0032】
固体処理機10の供給口27には、定量供給機71によって主材料が供給されるとともに、空気ライン73から空気が供給される。また、固体処理機10の排出口29からは、得られた複合化粒子が空気とともに排出される。
空気ライン73は、結露しない乾燥空気を供給可能であることが好ましく、大気の圧縮と冷却凝縮により水分を除去していることが好ましい。最近の食品工場では、装置全体をドライルーム内に設置することも多い。
【0033】
固体処理機10の内部は、送風機78によって吸引されるために、複合化処理は減圧状態で行われることになる。このため、供給口27からの主材料の供給も、壁側供給口28からの副材料の供給も、容器20の内部に引き込まれる流れによって比較的容易に行うことが可能である。また、減圧状態の容器20の内部では、主材料と副材料は周壁23の壁面に沿って流れていくので、主材料と副材料とが接触(衝突)する機会を増やすことができる。
【0034】
分離手段80は、サイクロン81及びバッグフィルタ85を用いて、複合化粒子を空気から分離している。サイクロン81の下部には、ロータリーフィーダ82及び製品タンク83が配置され、複合化粒子を製品タンク83に溜め込むことができる。
バッグフィルタ85の下部には、ロータリーフィーダ86及び微粉タンク87が配置され、主材料及び副材料の微粉を微粉タンク87に溜め込むことができる。
【0035】
送風機78は、常に一定量の空気を流すために容積式であることが好ましい。そして、空気の流れは、多くの機器を経由して圧力損失が大きくなり、騒音が大きくなるために、サイレンサ77を設けている。
【0036】
次に、本実施の形態の固体処理機10の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の固体処理機10は、供給口27から供給された主材料を回転刃50と固定刃60との刃面間において連続的に粉砕処理することができる。このため、容器20に供給された主材料が、複合化処理を行うのに適した粒径になるまで粉砕する粉砕処理を必要に応じて前処理として行うこともできる。
【0037】
このようにして回転刃50の回転によって粉砕された主材料は、多量の気体を同伴して刃面間の周縁部全体から勢いよく放出され、容器20の周壁23に衝突するとともに、周壁23に沿って激しい乱流状態で回転方向に流動する。
【0038】
このとき、周壁23に設けられた壁側供給口28から副材料を連続的に供給すると、副材料は主材料とともに激しい乱流状態で流動する。そして、主材料の粒子と副材料の粒子との間に衝撃的な圧縮力が働いて、複合化粒子を形成することができる。すなわち、主材料の表面に副材料が固着したり埋設したりするような強い付着状態の複合化を形成することができる。
【0039】
これに対して原料を投入する供給口が一つしかなく、母粒子にする主材料と子粒子にする副材料とを静電気で付着させた状態で容器に供給する従来の粉体衝撃装置の場合は、母粒子のみを粉砕処理することができないうえに、一体になった主材料と副材料との衝撃力を高めるために、衝撃ピンや衝突リングとの衝突回数や衝突速度を高めなければならないので複合化処理に時間がかかる。また、副材料が摩耗性の高い材料の場合、高めた衝撃力によって衝撃ピンなどを著しく摩耗させることになる。
【0040】
このように本実施の形態の固体処理機10であれば、主材料である固体粒子の供給口27とは別に副材料を供給する壁側供給口28を備えているので、様々な状態の複合化粒子を効率的に製造することができる。特に、回転刃50の回転速度を60m/秒から150m/秒に設定して高速回転にすることにより、このような効果を高めることができる。また、容器20に送風機78を接続して複合化処理中の容器20の内部を減圧状態にすることでも、複合化処理の効率を高めることができる。
【0041】
さらに、周壁23に対して接線方向に延伸された排出口29の下流側に近接して壁側供給口28を設けることで、主材料と副材料とが衝突しながら混合される時間を最大限に長くすることができる。すなわち、排出口29から排出されずに容器20の内部に残った主材料に対して、すぐに壁側供給口28から副材料が投入されれば、次に排出口29に到達するまでの流動の間に、主材料と副材料とが衝突して複合化粒子になる可能性を高めることができる。
【0042】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計変更は、本発明に含まれる。
例えば、固体処理機10の供給口27には、空気ライン73から空気が供給されるとしたが、空気の代わりに不活性ガスを使用することも可能であり、送風機78の出口から排出された不活性ガスを固体処理機10の供給口27に循環させて使用することもできる。
【符号の説明】
【0043】
10 :固体処理機
20 :容器
21 :一端側壁
22 :他端側壁
23 :周壁
27 :供給口
28 :壁側供給口
29 :排出口
30 :回転軸
50 :回転刃
60 :固定刃
78 :送風機
図1
図2
図3
図4