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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20231020BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
H01L21/304 648L
H01L21/304 648K
H01L21/304 643A
H01L21/304 648A
H01L21/304 651B
H01L21/68 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020030381
(22)【出願日】2020-02-26
(65)【公開番号】P2021136295
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2022-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】澤島 隼
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴大
(72)【発明者】
【氏名】小林 健司
【審査官】堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-032723(JP,A)
【文献】特開2016-092143(JP,A)
【文献】特開2018-137367(JP,A)
【文献】国際公開第2014/103523(WO,A1)
【文献】特開2013-089689(JP,A)
【文献】特開2014-057002(JP,A)
【文献】特開2017-059809(JP,A)
【文献】特開2017-022197(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を搬送する基板搬送機構と、
前記基板搬送機構によって搬送された基板に対して所定の薬液処理を行う複数の処理ユニットと、を備え、
前記複数の処理ユニットは、前記基板搬送機構の搬送経路に沿って並べて配置されると共に、前記搬送経路を挟んで対向するように向かい合って配置され、更に上下方向に積層するように配置されており、
かつ、前記各処理ユニットは、
基板を保持した状態で回転する保持回転部が配置され、前記保持回転部で保持回転されている基板に薬液処理を行い、基板搬送口を介して前記基板搬送機構との間で基板をやり取りする領域である処理室と、
前記処理室に薬液を供給するための薬液配管が配置される領域である薬液配管部と、
前記処理室内を排気するために排気口を介して前記処理室と連通すると共に、上下方向に延びる排気管と連通する排気室と、を備え、
前記全ての処理ユニットは、前記処理室と前記薬液配管部と前記排気室とが前記搬送経路に沿って並べて配置され、かつ、前記搬送経路側から見て、前記処理室の一方側に薬液配管部が配置され、前記処理室を挟んで前記薬液配管部と対向するように前記排気室が配置されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記排気室は、上下方向に延びる複数の排気管と連通すると共に、
前記排気室は、前記複数の排気管のいずれかに前記処理室からの気体の排気路を切り換える開閉機構を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の基板処理装置において、
前記処理室は、前記保持回転部で保持された基板に対して薬液を供給する液供給部を更に備え、
前記開閉機構は、前記液供給部が酸系の薬液を供給する場合、前記複数の排気管のうちの第1排気管に、前記処理室からの気体の排気路を切り換え、
前記開閉機構は、前記液供給部がアルカリ系の薬液を供給する場合、前記複数の排気管のうちの第2排気管に、前記処理室からの気体の排気路を切り換え、
前記開閉機構は、前記液供給部が有機系の薬液を供給する場合、前記複数の排気管のうちの第3排気管に、前記処理室からの気体の排気路を切り換えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の基板処理装置において、
前記処理室は、平面視において前記保持回転部を挟んで前記基板搬送口と対向するように側壁を有し、
前記保持回転部は、前記処理室において、前記側壁よりも前記基板搬送口の近くに配置されており、
前記複数の排気管は、前記搬送経路が延びる方向と直交する水平方向に1列に並んでおり、
前記排気室の前記排気口は、前記複数の排気管よりも前記搬送経路の近くに配置されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記複数の処理ユニットよりも高い位置でかつ、前記搬送経路に沿って設けられた水平排気管を更に備え、
前記水平排気管は、上下方向に一列で積層された複数の処理ユニットの各々の前記排気室と前記排気管を介して連通することを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記排気室は、前記排気口付近に設けられ、前記排気口を通過する気体の圧力を調整する圧力調整機構を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の基板処理装置において、
1以上の基板搬送機構を更に備えており、
複数の基板搬送機構は各々、上下方向に積層された複数の処理ユニットの予め設定された段の複数の処理ユニットに対する基板の搬送を行うことを特徴とする基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。基板は、例えば、半導体基板、FPD(Flat Panel Display)用の基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが挙げられる。FPDは、例えば、液晶表示装置、有機EL(electroluminescence)表示装置などが挙げられる。
【背景技術】
【0002】
従来の基板処理装置は、図17または例えば特許文献1に示すように、インデクサ部203と処理ブロック211とを備えている。インデクサ部203は、キャリア載置部204とインデクサ機構(ロボット)206とを備えている。キャリア載置部204には、基板Wを収容するキャリアCが載置される。インデクサ機構206は、キャリア載置部204に載置されたキャリアCと処理ブロック211との間で基板Wを搬送する。処理ブロック211は、基板搬送機構(ロボット)216と、複数の処理ユニット221とを備えている。複数の処理ユニット221は、上下方向に複数段(例えば2段)で構成されている。
【0003】
図18を参照する。上下方向に複数段(例えば2段)の処理ユニット221の各々には、排気口252が設けられている。一方、最上段の処理ユニット221の上方には、酸系排気、アルカリ系排気および有機系排気が各々流れる3本の個別排気管281、282、283が設けられている。排気管241の一端は、処理ユニット221の排気口252に接続されており、排気管241の他端は、排気切換装置251に接続されている。排気切換装置251は、最上段の処理ユニット221の上方に設けられており、処理ユニット221の排気口252からの排気を3本の個別排気管281、282、283に振り分けるように構成されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-197592号公報
【文献】特開2019-016818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の基板処理装置は次の問題がある。例えば、図18において、上下方向に2段の処理ユニット221がある場合、2本の排気管241は、上段(最上段)の処理ユニット221の上方に設けられた排気切換装置251まで縦方向に延びるように配置される。図19は、上段の処理ユニット221の模式的な平面図である。処理ユニット221は、処理室223と配管部294とを備えている。処理室223は、基板Wを保持し、保持した基板を回転させる保持回転部231を備えている。配管部294は、例えば、酸系、アルカリ系および有機系の薬液を供給するための配管と、上段および下段の処理ユニット221のための2本の排気管241とを備えている。
【0006】
ここで、2本の排気管241は、処理室223の排気を行うため、処理室223に隣接して配置される。例えば、処理ユニット221の段数を増やして、上下方向に6個(6段)の処理ユニット221が配置されるとする。この場合、最上段の処理ユニット221の配管部294には、図19の破線で示すように、6本の排気管241が設けられることになる。そのため、6本の排気管241が壁になり、例えば、図19の符号PTで示すように、保持回転部231に保持された基板に薬液を供給するための配管を通す通路が狭くなってしまう。
【0007】
また、図17の符号A、符号Bで示すように、従来の基板処理装置は、同じ薬液処理を行うにも関わらず、2種類の処理ユニット221で構成されていた。そのため、符号Aで示す処理ユニット221用の部品と、符号Bで示す処理ユニット221用の部品を準備しなければならず、部品共通化の要望があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理室へ配管を通す通路が排気管によって妨げられることを防止すると共に、部品共通化を可能にした基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る基板処理装置は、基板を搬送する基板搬送機構と、前記基板搬送機構によって搬送された基板に対して所定の薬液処理を行う複数の処理ユニットと、を備え、前記複数の処理ユニットは、前記基板搬送機構の搬送経路に沿って並べて配置されると共に、前記搬送経路を挟んで対向するように向かい合って配置され、更に上下方向に積層するように配置されており、かつ、前記各処理ユニットは、基板を保持した状態で回転する保持回転部が配置され、前記保持回転部で保持回転されている基板に薬液処理を行い、基板搬送口を介して前記基板搬送機構との間で基板をやり取りする領域である処理室と、前記処理室に薬液を供給するための薬液配管が配置される領域である薬液配管部と、前記処理室内を排気するために排気口を介して前記処理室と連通すると共に、上下方向に延びる排気管と連通する排気室と、を備え、前記全ての処理ユニットは、前記処理室と前記薬液配管部と前記排気室とが前記搬送経路に沿って並べて配置され、かつ、前記搬送経路側から見て、前記処理室の一方側に薬液配管部が配置され、前記処理室を挟んで前記薬液配管部と対向するように前記排気室が配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る基板処理装置によれば、全ての処理ユニットは、処理室と薬液配管部と排気室とが搬送経路に沿って並べて配置され、かつ、搬送経路側から見て、処理室の一方側に薬液配管部が配置され、処理室を挟んで薬液配管部と対向するように排気室が配置されている。排気室が処理室を挟んで薬液配管部と対向配置されるので、保持回転部に保持された基板に薬液を供給するための配管を通す通路を排気管によって妨げることを防止することができる。また、全ての処理ユニットが、搬送経路側から見て、処理室の一方側に薬液配管部が配置され、処理室を挟んで薬液配管部と対向するように排気室が配置されている。これにより、従来は2種類の処理ユニットで構成されていたところ、1種類の処理ユニットで済む。そのため、全ての処理ユニットで部品を共通化することができる。
【0011】
また、上述の基板処理装置において、前記排気室は、上下方向に延びる複数の排気管と連通すると共に、前記排気室は、前記複数の排気管のいずれかに前記処理室からの気体の排気路を切り換える開閉機構を備えていることが好ましい。
【0012】
排気室は処理室の側方に配置されている。そのため、開閉機構は、処理室の近くで排気を切り換えることができる。そのため、従来技術のように、最上段の処理ユニットよりも高い位置で排気を切り換える場合よりも、切り換えの応答性が向上する。また、排気室が処理室の側方に配置されているので、処理ユニットの高さを抑えることができる。また、開閉機構が処理室の近くで排気を切り換えることができるので、上下方向に1列に積層する複数の処理ユニットに対して共通の排気管が配置される。そのため、処理室の側方の複数の排気管をコンパクトに配置することができる。
【0013】
また、上述の基板処理装置において、前記処理室は、前記保持回転部で保持された基板に対して薬液を供給する液供給部を更に備え、前記開閉機構は、前記液供給部が酸系の薬液を供給する場合、前記複数の排気管のうちの第1排気管に、前記処理室からの気体の排気路を切り換え、前記開閉機構は、前記液供給部がアルカリ系の薬液を供給する場合、前記複数の排気管のうちの第2排気管に、前記処理室からの気体の排気路を切り換え、前記開閉機構は、前記液供給部が有機系の薬液を供給する場合、前記複数の排気管のうちの第3排気管に、前記処理室からの気体の排気路を切り換えることが好ましい。
【0014】
これにより、液供給部が供給する酸系、アルカリ系、有機系の薬液に応じて、開閉機構は、第1排気管、第2排気管および第3排気管に処理室からの排気を切り換えることができる。
【0015】
また、上述の基板処理装置において、前記処理室は、平面視において前記保持回転部を挟んで前記基板搬送口と対向するように側壁を有し、前記保持回転部は、前記処理室において、前記側壁よりも前記基板搬送口の近くに配置されており、前記複数の排気管は、前記搬送経路が延びる方向と直交する水平方向に1列に並んでおり、前記排気室の前記排気口は、前記複数の排気管よりも前記搬送経路の近くに配置されていることが好ましい。
【0016】
処理室において、保持回転部は、基板搬送口の近くに配置されている傾向にある。排気室の排気口は、その複数の排気管よりも搬送経路の近くに配置される。これにより、排気室と複数の排気管の平面視における設置面積をコンパクトに抑えながら、排気口を保持回転部に近づけることができる。そのため、保持回転部の周りの薬液の蒸気を比較的円滑に排気室に送ることができる。
【0017】
また、上述の基板処理装置において、前記複数の処理ユニットよりも高い位置でかつ、前記搬送経路に沿って設けられた水平排気管を更に備え、前記水平排気管は、上下方向に一列で積層された複数の処理ユニットの各々の前記排気室と前記排気管を介して連通することが好ましい。各処理ユニットにおいて処理室の側方の排気室に開閉機構が設けられているので、水平排気管と複数の排気管との接続部分の構成をシンプルにすることができる。
【0018】
また、上述の基板処理装置において、前記排気室は、前記排気口付近に設けられ、前記排気口を通過する気体の圧力を調整する圧力調整機構を備えていることが好ましい。各処理ユニットで排気の圧力調整を行うことできる。例えば、複数の処理ユニットからの排気を集合させた後に排気の圧力調整を一括して行う場合よりも、各処理ユニットの排気の圧力調整が容易である。
【0019】
また、上述の基板処理装置において、1以上の基板搬送機構を更に備えており、複数の基板搬送機構は各々、上下方向に積層された複数の処理ユニットの予め設定された段の複数の処理ユニットに対する基板の搬送を行うことが好ましい。処理ユニットの段数が多くなっても複数の基板搬送機構によって基板搬送を分担することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る基板処理装置によれば、処理室へ配管を通す通路が排気管によって妨げられることがないと共に、部品共通化を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例に係る基板処理装置を示す横断面図である。
図2】基板処理装置の前後方向の縦断面図である。
図3図1の矢印EEから見た基板処理装置1の縦断面図である。
図4】基板処理装置の右部の構成を示す右側面図である。
図5】基板処理装置の左部の構成を示す左側面図である。
図6】処理ユニットを示す横断面図である
図7】処理ユニットの縦断面の構成を主に示す概略構成図である。
図8】(a)~(c)は、3本の排気管に対する切り換え動作を説明するための図である。
図9】基板処理装置の排気構造を示す配管図である。
図10】基板処理装置の水平排気管を示す平面図である。
図11】変形例に係る切り換え機構を示す図である。
図12】変形例に係る切り換え機構を示す図である。
図13】変形例に係る切り換え機構を示す図である。
図14】変形例に係る切り換え機構を示す図である。
図15】変形例に係る基板処理装置の排気構造を示す配管図である。
図16】変形例に係る基板処理装置を示す横断面図である。
図17】従来の基板処理装置を示す平面図である。
図18】従来の基板処理装置の排気構造を示す配管図である。
図19】処理ユニットの課題を説明するための図である。
【実施例
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は、実施例に係る基板処理装置を示す横断面図である。
【0023】
<基板処理装置1の構成>
基板処理装置1は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wに処理を行う。基板Wは、略円形状の薄い平板である。
【0024】
基板処理装置1は、インデクサ部3と処理ブロック11を備える。処理ブロック11はインデクサ部3に接続される。インデクサ部3と処理ブロック11は水平方向に並ぶ。インデクサ部3は、処理ブロック11に基板Wを供給する。処理ブロック11は、基板Wに処理を行う。インデクサ部3は、処理ブロック11から基板Wを回収する。
【0025】
本明細書では、便宜上、インデクサ部3と処理ブロック11が並ぶ水平方向を、「前後方向X」と呼ぶ。前後方向Xのうち、処理ブロック11からインデクサ部3に向かう方向を「前方」と呼ぶ。前方と反対の方向を「後方」と呼ぶ。前後方向Xと直交する水平方向を、「幅方向Y」と呼ぶ。「幅方向Y」の一方向を適宜に「右方」と呼ぶ。右方とは反対の方向を「左方」と呼ぶ。水平方向に対して垂直な方向を「鉛直方向Z」と呼ぶ。各図では、参考として、前、後、右、左、上、下を適宜に示す。「前方」、「後方」、「右方」および「左方」を特に区別しない場合には、「側方」と呼ぶ。
【0026】
<1.インデクサ部3の構成>
インデクサ部3は、複数(例えば、4つ)のキャリア載置部4を備える。キャリア載置部4は幅方向Yに並ぶ。各キャリア載置部4はそれぞれ、1つのキャリアCを載置する。キャリアCは、複数枚の基板Wを収容する。キャリアCは、例えば、FOUP(front opening unified pod)である。
【0027】
インデクサ部3は、搬送スペース5を備える。搬送スペース5は、キャリア載置部4の後方に配置される。搬送スペース5は、幅方向Yに延びる。
【0028】
インデクサ部3は、1つ以上(例えば1つ)の搬送機構6を備える。搬送機構6は、インデクサ機構とも呼ぶ。搬送機構6は、搬送スペース5に設置される。搬送機構6は、キャリア載置部4の後方に配置される。搬送機構6は、基板Wを搬送する。搬送機構6は、キャリア載置部4に載置されるキャリアCにアクセス可能である。
【0029】
図1を参照する。搬送機構6の構造について説明する。搬送機構6はハンド7とハンド駆動部8を備える。ハンド7は、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する。ハンド駆動部8は、ハンド7に連結される。ハンド駆動部8は、ハンド7を移動する。ハンド駆動部8は、ハンド7を前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zに移動する。ハンド駆動部8は、複数の電動モータを備えている。
【0030】
図1、2を参照する。図2は、基板処理装置1の前後方向Xの縦断面図である。ハンド駆動部8の構造を例示する。ハンド駆動部8は、例えば、レール8aと水平移動部8bと垂直移動部8cと回転部8dと進退移動部8eを備える。レール8aは、固定的に設置される。レール8aは、搬送スペース5の底部に配置される。レール8aは、幅方向Yに延びる。水平移動部8bは、レール8aに支持される。水平移動部8bは、レール8aに対して幅方向Yに移動する。垂直移動部8cは、水平移動部8bに支持される。垂直移動部8cは、水平移動部8bに対して鉛直方向Zに移動する。回転部8dは、垂直移動部8cに支持される。回転部8dは、垂直移動部8cに対して回転する。回転部8dは、回転軸線A1回りに回転する。回転軸線A1は、鉛直方向Zと平行な仮想線である。進退移動部8eは、回転部8dに対して移動する。進退移動部8eは、回転部8dの向きによって決まる水平な一方向に往復移動する。進退移動部8eは、ハンド7に接続される。このようなハンド駆動部8によれば、ハンド7は、鉛直方向Zに平行移動可能である。ハンド7は、水平な任意の方向に平行移動可能である。ハンド7は、回転軸線A1回りに回転可能である。
【0031】
<2.処理ブロック11の構成>
図1図7を適宜参照する。処理ブロック11は、例えば2つの搬送機構16A、16Bと、例えば24個(複数個)の処理ユニット21を備える。24個の処理ユニット21は各々、2つの搬送機構16A、16Bの一方によって搬送された基板Wに対して所定の薬液処理を行う。24個の処理ユニット21は、2つの搬送機構16A、16Bの搬送経路(搬送スペース12A、12B)に沿って並べて配置される。また、24個の処理ユニット21は、搬送経路を挟んで対向するように向かい合って配置され、更に上下方向に積層するように配置されている。処理ブロック11の詳細な構成を説明する。
【0032】
図1を参照する。処理ブロック11は、搬送スペース12Aを備える。搬送スペース12Aは、幅方向Yにおける処理ブロック11の中央部に配置される。搬送スペース12Aは、前後方向Xに延びる。搬送スペース12Aの前部は、インデクサ部3の搬送スペース5とつながっている。
【0033】
処理ブロック11は、基板載置部14Aを備える。基板載置部14Aは、搬送スペース12Aに設置される。基板載置部14Aは、搬送スペース12Aの前部に配置される。インデクサ部3の搬送機構6は、基板載置部14Aにもアクセス可能である。基板載置部14Aは、1枚または複数枚の基板Wを載置する。
【0034】
処理ブロック11は、搬送機構16Aを備える。搬送機構16Aは、搬送スペース12Aに設置される。搬送機構16Aは、基板Wを搬送する。搬送機構16Aは、基板載置部14Aにアクセス可能である。
【0035】
処理ブロック11は、図1に示すように、4つの処理ユニット21A、21B、21C、21Dを備える。処理ユニット21A、21Bは、搬送スペース12Aの右方に配置される。処理ユニット21A、21Bは、搬送スペースに沿って前後方向Xに並ぶ。処理ユニット21Bは、処理ユニット21Aの後方に配置される。処理ユニット21C、21Dは、搬送スペース12Aの左方に配置される。処理ユニット21C、21Dは、搬送スペース12Aに沿って前後方向Xに並ぶ。処理ユニット21Dは、処理ユニット21Cの後方に配置される。2つの処理ユニット21A、21Bと2つの処理ユニット21C、21Dは、搬送スペース12Aを挟んで対向するように配置される。
【0036】
なお、処理ユニット21A、21B、21C、21Dを区別しない場合には、処理ユニット21と呼ぶ。処理ユニット21は、基板Wに処理を行う。
【0037】
図2を参照する。処理ブロック11は、搬送スペース12Aに加えて、搬送スペース12Bを備える。搬送スペース12Bは、搬送スペース12Aの下方に配置される。搬送スペース12Bは、平面視において、搬送スペース12Aと重なる。搬送スペース12Bは、搬送スペース12Aと略同じ形状を有する。搬送スペース12Bも、インデクサ部3の搬送スペース5とつながっている。搬送スペース12A、12Bを区別しない場合には、搬送スペース12と呼ぶ。
【0038】
処理ブロック11は、1つの隔壁13を備える。隔壁13は、搬送スペース12Aの下方、かつ、搬送スペース12Bの上方に配置される。隔壁13は、水平な板形状を有する。隔壁13は、搬送スペース12Aと搬送スペース12Bを隔てる。
【0039】
処理ブロック11は、基板載置部14Aに加えて、基板載置部14Bを備える。基板載置部14Bは、搬送スペース12Bに設置される。基板載置部14Bは、基板載置部14Aの下方に配置される。基板載置部14Bは、平面視において、基板載置部14Aと重なる。基板載置部14Bは、平面視において、基板載置部14Aと同じ位置に配置される。基板載置部14Bは、搬送スペース12Bの前部に配置される。インデクサ部3の搬送機構6は、基板載置部14Bにもアクセス可能である。基板載置部14Bは、1枚または複数枚の基板Wを載置する。
【0040】
処理ブロック11は、搬送機構16Aに加えて、搬送機構16Bを備える。搬送機構16Bは、搬送スペース12Bに設置される。搬送機構16Bは、基板Wを搬送する。搬送機構16Bは、基板載置部14Bにアクセス可能である。
【0041】
搬送機構16Bは、搬送機構16Aと同じ構造を有する。搬送機構16A、16Bを区別しない場合には、搬送機構16と呼ぶ。
【0042】
図1図2を参照する。各搬送機構16は、ハンド17とハンド駆動部18を備える。ハンド17は、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する。ハンド駆動部18は、ハンド17に連結される。ハンド駆動部18は、ハンド17を前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zに移動する。ハンド駆動部18は、複数の電動モータを備えている。
【0043】
ハンド駆動部18の構造を例示する。ハンド駆動部18は、例えば、2つの支柱18aと、垂直移動部18bと水平移動部18cと回転部18dと進退移動部18eを備える。
【0044】
2つの支柱18aは、固定的に設置される。2つの支柱18aは、搬送スペース5の側部に配置される。2つの支柱18aは前後方向Xに並ぶ。各支柱18aは、鉛直方向Zに延びる。垂直移動部18bは、2つの支柱18aに支持される。垂直移動部18bは、2つの支柱18aの間にわたって前後方向Xに延びる。垂直移動部18bは、2つの支柱18aに対して鉛直方向Zに移動する。水平移動部18cは、垂直移動部18bに支持される。水平移動部18cは、垂直移動部18bに対して前後方向Xに移動する。水平移動部18cは、2つの支柱18aの間にわたって前後方向Xに移動する。回転部18dは、水平移動部18cに支持される。回転部18dは、水平移動部18cに対して回転する。回転部18dは、回転軸線A2回りに回転する。回転軸線A2は、鉛直方向Zと平行な仮想線である。
【0045】
進退移動部18eは、回転部18dに対して移動する。進退移動部18eは、回転部18dの向きによって決まる水平な一方向に往復移動する。進退移動部18eは、ハンド17に接続される。このようなハンド駆動部18によれば、ハンド17は、鉛直方向Zに平行移動可能である。ハンド17は、水平な任意の方向に平行移動可能である。ハンド17は、回転軸線A2回りに回転可能である。
【0046】
図1図5を参照する。図4は、基板処理装置1の右部の構成を示す右側面図である。図5は、基板処理装置1の左部の構成を示す左側面図である。処理ブロック11は、6つの処理ユニット21Aを備える。6つの処理ユニット21Aは、上下方向に積層するように配置される。すなわち、6つの処理ユニット21Aは、鉛直方向Zに1列に並ぶ。同様に、処理ブロック11は、6つの処理ユニット21B、6つの処理ユニット21C、および6つの処理ユニット21Dを備える。6つの処理ユニット21B、6つの処理ユニット21Cおよび6つの処理ユニット21Dは各々、上下方向に積層するように配置される。
【0047】
図2に示す上層の搬送機構16Aは、上側の12個(4個×上3段)の処理ユニット21に対して基板Wを搬送する。また、下層の搬送機構16Bは、下側の12個(4個×下3段)の処理ユニット21に対して基板Wを搬送する。なお、搬送機構16は、処理ユニット21の保持部31にアクセス可能である。
【0048】
<2-1.処理ユニット21の構成>
図6は、処理ユニット21を示す横断面図である。24個の処理ユニット21は各々、処理室23(処理筐体)、薬液配管スペース94および切り換え機構51を備えている。
【0049】
処理室23は、基板Wを保持した状態で回転する保持部31が配置され、保持部31で保持回転されている基板Wに薬液処理を行い、基板搬送口27を介して搬送機構16との間で基板Wをやり取りする領域である。薬液配管スペース94は、処理室23に薬液を供給するための薬液配管が配置される領域である。切り換え機構51(排気室53)は、処理室23内を排気するために排気口52を介して処理室23と連通する。また、切り換え機構51は、上下方向に延びる3本の排気管41、42、43と連通する。
【0050】
なお、排気管41は、処理ユニット21A~21Dで区別する場合は、排気管41A、41B、41C、41Dと呼ぶ。これは排気管42、43についても同様である。
【0051】
<2-1-1.処理室23の構成>
まず、処理室23の構成を説明する。処理室23は、略箱形状を有する。処理室23は、平面視、正面視および側面視において、略矩形形状を有する。処理室23は、その内部に処理スペース24を有する。処理ユニット21は、処理スペース24において基板Wを処理する。
【0052】
図3図5を参照する。6つの処理ユニット21Aの6つの処理室23は、互いに積層される。同様に、6つの処理ユニット21Bの6つの処理室23は、互いに積層される。6つの処理ユニット21Cの6つの処理室23は、互いに積層される。6つの処理ユニット21Dの6つの処理室23は、互いに積層される。各処理室23は、搬送スペース12に隣接する。
【0053】
図6図7を参照する。各処理室23は、4つの側壁25a、25b、25c、25dと上板25eと底板25fとを備える。側壁25a~25dはそれぞれ、略垂直な板形状である。上板25eと底板25fは、略水平な板形状を有する。処理スペース24は、側壁25a~25dと上板25eと底板25fによって、区画される。
【0054】
側壁25a、25cは、前後方向Xに延びる。側壁25cは、側壁25aの反対に設けられる。側壁25b、25dは、幅方向Yに延びる。側壁25b、25dはそれぞれ、側壁25aから側壁25cまで延びる。側壁25dは、側壁25bの反対に設けられる。
【0055】
側壁25aは、搬送スペース12に接する位置に配置される。処理ユニット21A、21Bの場合、図1に示すように、側壁25cは側壁25aの右方に位置し、側壁25dは側壁25bの後方に位置する。処理ユニット21C、21Dの場合、側壁25cは側壁25aの左方に位置し、側壁25dは側壁25bの前方に位置する。
【0056】
処理室23は、基板搬送口27を有する。基板搬送口27は、側壁25aに形成される。基板Wは、基板搬送口27を通過可能である。基板Wは、基板搬送口27を通じて、処理室23の外部(すなわち、搬送スペース12)と処理室23の内部(すなわち、処理スペース24)の間で、移動する。各処理ユニット21は、不図示のシャッターを備える。シャッターは、側壁25aに取り付けられる。シャッターは、基板搬送口27を開閉する。
【0057】
処理室23は、保持部31を備える。保持部31は、処理室23の内部に設置される。保持部31は、1枚の基板Wを水平姿勢で保持する。保持部31は、上面31aを有する。上面31aは、略水平である。基板Wは、上面31aの上に載置される。保持部31は、例えば、基板Wの下面を真空吸着で保持してもよい。また、保持部31は、スピンベースと、スピンベース上に立てられた3つ以上の支持ピンを備えてもよい。この場合、3つ以上の支持ピンは、スピンベースと基板Wとの間に隙間を有しつつ、基板Wを保持するために基板Wの側面を挟み込む。なお、図1は、保持部31に保持される基板Wを破線で示す。
【0058】
各処理ユニット21は、さらに、回転駆動部32を備える。回転駆動部32は、処理室23の内部に設置される。回転駆動部32は、保持部31に連結される。回転駆動部32は、例えば電動モータを備え、保持部31を回転させる。保持部31に保持される基板Wは、保持部31と一体に回転する。基板Wは、回転軸線A3回りに回転する。回転軸線A3は、鉛直方向Zと平行な仮想線である。回転軸線A3は、基板Wの中心を通る。
【0059】
なお、図17に示す従来の基板処理装置は、ノズル243の配置などの各構成が左右対称に配置される2種類(A,B)の処理ユニット221を備えていた。この場合、2種類の処理ユニット間で薬液処理を同等にするために、一方を、平面視で反時計回りに保持部を回転させ、他方を、時計回りに保持部を回転させていた。本実施例では、回転駆動部32は、平面視で、保持部31を所定の方向のみ(例えば反時計回り)に回転させる。
【0060】
図1を参照する。処理室23は、液供給部33を備える。液供給部33は、処理室23の内部に設置される。液供給部33は、保持部31に保持される基板Wに薬液(処理液とも呼ばれる)を供給する。液供給部33は、第1薬液と第2薬液と第3薬液を供給する。第1薬液と第2薬液と第3薬液は互いに、種類が異なる。
【0061】
第1薬液は、例えば、酸性液(酸系の薬液)に分類される。第1薬液は、例えば、フッ酸(フッ化水素酸)、塩酸過酸化水素水、硫酸、硫酸過酸化水素水、フッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)、および、塩酸の少なくとも1つを含む。
【0062】
第2薬液は、例えば、アルカリ液(アルカリ系の薬液)に分類される。第2薬液は、例えば、アンモニア過酸化水素水(SC1)、アンモニア水、フッ化アンモニウム溶液、および、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)の少なくとも1つを含む。
【0063】
第3薬液は、例えば、有機液(有機系の薬液)に分類される。有機液は、イソプロピルアルコール(IPA)、メタノール、エタノール、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、および、アセトンの少なくとも1つを含む。
【0064】
液供給部33は、1つ以上(例えば3つ)のノズル34A、34B、34Cを備える。ノズル34A、34B、34Cはそれぞれ、薬液を吐出する。ノズル34Aは、例えば、第1薬液を吐出する。ノズル34Bは、例えば、第2薬液を吐出する。ノズル34Cは、例えば、第3薬液を吐出する。なお、液供給部33は、ノズルを追加して、窒素などの不活性ガスを吐出してもよいし、不活性ガスと薬液の混合液を吐出してもよい。
【0065】
各ノズル34A、34B、34Cは、直線的に延びる管形状を有する。ノズル34A、34B、34Cはそれぞれ、先端部35A、35B、35Cと基端部36A、36B、36Cを備える。先端部35A、35B、35Cはそれぞれ、薬液を吐出する不図示の吐出口を有する。
【0066】
液供給部33は、1つ以上(例えば3つ)のベース部37A、37B、37Cを備える。ベース部37A、37B、37Cはそれぞれ、ノズル34A、34B、34Cを支持する。具体的には、ベース部37A、37B、37Cは、基端部36A、36B、36Cと接続する。
【0067】
ベース部37Aは、ノズル34Aを、処理位置と退避位置に移動する。ノズル34Aが処理位置にあるとき、先端部35A(吐出口)は、保持部31に保持される基板Wの上方に位置する。ノズル34Aが処理位置にあるとき、先端部35A(吐出口)は、平面視において、保持部31に保持される基板Wと重なる。ノズル34Aが退避位置にあるとき、ノズル34Aの全体は、平面視において、保持部31に保持される基板Wと重ならない。同様に、ベース部37B、37Cはそれぞれ、ノズル34B、34Cを処理位置と退避位置に移動させる。
【0068】
具体的には、ベース部37Aは、回転軸線A4回りにノズル34Aを回転する。回転軸線A4は、鉛直方向Zと平行な仮想線である。回転軸線A4は、ベース部37Aを通る。同様に、ベース部37B、37Cはそれぞれ、回転軸線A5、A6回りにノズル34B、34Cを回転する。回転軸線A5、A6はそれぞれ、鉛直方向Zと平行な仮想線である。回転軸線A5、A6はそれぞれ、ベース部37B、37Cを通る。
【0069】
ベース部37Aは、側壁25b、25cが接続する角部に配置される。ベース部37B、37Cは、側壁25c、25dが接続する角部に配置される。
【0070】
基板搬送口27およびノズル34A、34B、34Cは、平面視において、保持部31を取り囲むように配置される。ノズル34A、34B、34Cが基板Wの外側の待機位置にある場合、基板搬送口27とノズル34Bは、保持部31を挟んで対向するように配置される。また、ノズル34Aとノズル34Cは、保持部31を挟んで対向するように配置される。各処理ユニット21は、保持部31の周囲に配置されるカップ38を備える。カップ38は、薬液処理の際に基板Wから飛散した薬液を受け止める。
【0071】
図7を参照する。第1ノズル34Aは、配管LN1を介して供給源SC1に接続する。配管LN1には、開閉弁V1とポンプPP1が設けられている。開閉弁V1は、供給源SC1から第1ノズル34Aに薬液を供給し、また、その薬液の供給を停止する。同様に、第2ノズル34Bは、配管LN2を介して供給源SC2に接続する。配管LN2には、開閉弁V2とポンプPP2が設けられている。開閉弁V2は、供給源SC2から第2ノズル34Bに薬液を供給し、また、その薬液の供給を停止する。また、第3ノズル34Cは、配管LN3を介して供給源SC3に接続する。配管LN3には、開閉弁V3とポンプPP3が設けられている。開閉弁V3は、供給源SC3から第3ノズル34Cに薬液を供給し、また、その薬液の供給を停止する。3つのポンプPP1~PP3は各々、薬液を送り出す。
【0072】
<2-1-2.薬液配管スペース94の構成>
薬液配管スペース94は、処理室23に薬液を供給するための3つの配管LN1、LN2、LN3が配置される領域である。すなわち、薬液配管スペース94は、3つの配管LN1~LN3、および3つの開閉弁V1、V2、V3を備えている。また、3つの配管LN1~LN3は各々、開閉弁V1(V2またはV3)に加えて、流量調整弁および流量計の少なくとも一方が設けられていてもよい。なお、3つの配管LN1~LN3は、薬液配管スペース94から処理室23に引き出されて、それぞれのノズル34A~34Cに接続される。
【0073】
<2-1-3.切り換え機構51の構成(処理ユニット21の排気構造)>
図1を参照する。処理ブロック11は、処理ユニット21毎に3本の排気管41、42、43を備える。排気管41、42、43はいずれも、処理室23の外部に設置される。排気管41~43はそれぞれ、処理室23の側方に設置される。排気管41~43はそれぞれ、処理室23の側方の位置を通過する。排気管41~43はそれぞれ、処理室23から気体を排出する。
【0074】
処理ユニット21は、切り換え機構51を備える。切り換え機構51は、処理室23の側方に配置される。すなわち、切り換え機構51は、処理室23と略同じ高さ位置に配置される。切り換え機構51は、排気口52を介して、処理室23と連通すると共に、3本の排気管41~43の各々に連通する。切り換え機構51は、処理室23からの気体の排気路を、3本の排気管41~43のいずれか1つに切り換える。
【0075】
処理ブロック11は、図1に示すように、4つの排気管スペース44(44A、44B、44C、44D)を備える。2つの処理ユニット21A、21Bにおいて、インデクサ部3側から順番に、排気管スペース44、処理室23、薬液配管スペース94の順番に並んで配置される。排気管スペース44は、処理室23に隣接し、処理室23は、薬液供給スペース94に隣接する。また、2つの処理ユニット21C、21Dにおいて、インデクサ部3側から順番に、薬液配管スペース94、処理室23、排気管スペース44の順番に並んで配置される。
【0076】
4つの排気管スペース44は各々、鉛直方向Zに延びる。4つの排気管スペース44は各々、最下段(1段目)の処理ユニット21から最上段(6段目)の処理ユニット21にわたって延びる。4つの排気管スペース44は各々、3本の排気管41~43を収容する。3本の排気管41~43は、幅方向Yに並ぶ。
【0077】
図3は、図1の矢印EEから見た基板処理装置1の縦断面図である。3本の排気管41~43は、最下段(1段目)の処理ユニット21と同じ高さ位置から最上段(6段目)の処理ユニット21と同じ高さ位置にわたって延びる。3本の排気管41~43は、上下方向に積層された6段の処理ユニット21の処理室23に接する。3本の排気管41~43は、上下方向に積層された6段の処理ユニット21の処理室23の各々からの気体を排出する。すなわち、3本の排気管41~43は4組ある。第1組(1組目)の3本の排気管41A~43Aは、6段の処理ユニット21Aの各々に対して排気するように構成される。第2組の3本の排気管41B~43Bは、6段の処理ユニット21Bの各々に対して排気するように構成される。同様に、第3組の3本の排気管41C~43Cは、6段の処理ユニット21Cの排気を担当し、第4組の3本の排気管41D~43Dは、6段の処理ユニット21Dの排気を担当する。
【0078】
切り換え機構51は、図3図5に示すように、処理室23と略同じ高さ位置に配置される。切り換え機構51は、平面視において、保持部31および処理室23と重ならない位置に配置される。切り換え機構51は、処理室23の外部に配置される。切り換え機構51は、図1に示すように、4つの排気管スペース44(44A、44B、44C、44D)の各々に配置される。
【0079】
図6を参照する。切り換え機構51の構造を説明する。切り換え機構51は、排気室(切り換え筐体)53を備える。排気室53は、処理室23に連通接続される。排気室53は、さらに、排気管41~43に連通接続される。排気室53は、その内部に、排気路である切り換えスペース54を有する。
【0080】
排気室53は、水平方向に延びる。排気室53および切り換えスペース54は、平面視において、略L字状に屈曲する。排気室53は、導入部55と分配部56を備える。導入部55は、処理室23に連通接続される。導入部55は、処理室23の側壁25bに接続される。導入部55は、処理室23から前後方向Xに延び、平面視で長方形に形成される。
【0081】
導入部55は、処理室23と連通接続する。導入部55は、第1端55aと第2端55bを有する。第1端55aは、処理室23の内部(すなわち処理スペース24)に配置される。第1端55aの開口は、排気口52を構成する。第2端55bは、処理室23の外部(すなわち排気管スペース44)に配置される。
【0082】
分配部56は、導入部55に接続される。分配部56は、幅方向Yに延び、平面視で長方形に形成される。分配部56は、さらに、排気管41~43に連通接続される。分配部56は、排気管41~43の外側面に接続される。
【0083】
分配部56は、処理室23の外部(すなわち排気管スペース44)に配置される。分配部56は、排気管41~43の近傍に配置される。排気管41~43は、側壁25bと分配部56の間に配置される。
【0084】
排気室53は、処理室23と連通する。すなわち、切り換えスペース54は、処理スペース24と連通する。切り換えスペース54は、第1端55aにおいて、処理スペース24に開放される。排気室53は、さらに、排気管41~43と連通する。すなわち、切り換えスペース54は、分配部56によって、排気管41~43と連通する。
【0085】
排気室53は、2つの開閉部61、62、3つの連通口63、64、65および2つの分配開口67,68を備える。開閉部61、62は、排気室53の内部に配置される。第1連通口63は、分配部56と第1排気管41を連通する。第2連通口64は、分配部56と第2排気管42を連通する。第3連通口65は、分配部56と第3排気管43を連通する。第1分配開口67は、Y方向に延びる分配部56を遮るように、2つの連通口63,64の間に形成される。第2分配開口68は、Y方向に延びる分配部56を遮るように、2つの連通口64,65の間に形成される。
【0086】
開閉部61は、例えば、略垂直な平板形状を有する。開閉部61は、回転軸線A7回りに揺動可能に設置される。回転軸線A7は、上下方向Zと平行な仮想線である。回転軸線A7は、開閉部61の一端部を通る。開閉部61は、例えば電動モータによって駆動される。開閉部62も、開閉部61と同じ構造を有する。
【0087】
開閉部61、62は、互いに独立して作動する。開閉部61は、第1連通口63および分配開口67の一方を閉じる。開閉部62は、第2連通口64および分配開口68の一方を閉じる。図8(a)を参照する。例えば、開閉部61が分配開口67を閉じる場合、開閉部62の位置に関わらず、処理室23からの気体が第1連通口63を介して排気管41に送られる。図8(b)を参照する。開閉部61が第1連通口63を閉じると共に、開閉部62が分配開口68を閉じる場合、処理室23からの気体が第2連通口64を介して排気管42に送られる。図8(c)を参照する。開閉部61が第1連通口63を閉じると共に、開閉部62が第2連通口64を閉じる場合、処理室23からの気体が第3連通口65を介して排気管43に送られる。
【0088】
図6に戻る。切り換え機構51は、圧力センサ71と圧力調整機構73を備える。圧力センサ71は、排出する気体である排気の圧力を計測する。圧力調整機構73は、排気口52を通過する気体の圧力を調整するものである。圧力調整機構73は、圧力センサ71で計測された圧力に基づき、予め設定された圧力に調整する。圧力センサ71と圧力調整機構73は、導入部55の内部に設置される。圧力調整機構73は、排気口52と分配部56(2つの開閉部61,62)との間であって、例えば排気口52付近に設けられる。圧力センサ71は、排気口52と圧力調整機構73との間に設けられる。なお、圧力センサ71は、圧力調整機構73の二次側(下流側)に設けられてもよい。
【0089】
圧力調整機構73は、例えばオートダンパ(モータダンパ)およびファンの一方で構成される。オートダンパは、流路断面積を変更するための羽根部材(板状部材)を備え、導入部55内の風量(通気量(体積/時間))を調整する。オートダンパおよびファンは各々、電動モータを備える。
【0090】
図9を参照する。圧力センサ71と圧力調整機構73は、処理ユニット21毎に設けられる。そのため、処理ユニット21毎に排気圧(風量)の調整が容易である。
【0091】
図3図10を参照する。処理ブロック11は、3本の水平排気管81A、82A、83Aを備える。3本の水平排気管81A~83Aは、最上段(6段目)の2つの処理ユニット21A、21Bよりも高い位置に配置される。すなわち、3本の水平排気管81A~83Aは、6段の処理ユニット21Aおよび6段の処理ユニット21Bよりも高い位置に配置される。3本の水平排気管81A~83Aは、搬送スペース12に沿って前後方向(X方向)に延びるように配置される。また、3本の水平排気管81A~83Aは、幅方向(Y方向)に並んで配置される。
【0092】
第1水平排気管81Aは、処理ユニット21A用の排気管41(41A)、および処理ユニット21B用の排気管41(41B)の各々と連通接続する。同様に、第2水平排気管82Aは、処理ユニット21A用の排気管42(42A)、および処理ユニット21B用の排気管42(42B)の各々と連通接続する。第3水平排気管83Aは、処理ユニット21A用の排気管43(43A)、および処理ユニット21B用の排気管43(43B)の各々と連通接続する。3本の水平排気管81A~83Aはそれぞれ、平面視において、処理ユニット21A、21Bの処理層23と重なる位置に配置される。
【0093】
水平排気管81Aは、排気管41A、41Bから気体を排出する。水平排気管82Aは、排気管42A、42Bから気体を排出する。水平排気管83Aは、排気管43A、43Bから気体を排出する。
【0094】
処理ブロック11は、水平排気管81B、82B、83Bを備える。3本の水平排気管81B、82B、83Bは、3本の水平排気管81A~83Aと略同じように構成される。
3本の水平排気管81B~83Bは、最上段(6段目)の2つの処理ユニット21C、21Dよりも高い位置に配置される。3本の水平排気管81B~83Bは、搬送スペース12に沿って前後方向Xに延びるように配置される。
【0095】
第4水平排気管81Bは、処理ユニット21C用の排気管41(41C)、および処理ユニット21D用の排気管41(41D)の各々と連通接続する。同様に、第5水平排気管82Bは、処理ユニット21C用の排気管42(42C)、および処理ユニット21D用の排気管42(42D)の各々と連通接続する。第6水平排気管83Bは、処理ユニット21C用の排気管43(43C)、および処理ユニット21D用の排気管43(43D)の各々と連通接続する。また、3本の水平排気管81B~83Bは、幅方向Yに並んで配置される。例えば水平排気管81Bは、排気管41C、41Dから気体を排出する。
【0096】
3本の水平排気管81A~83Aは、3本の水平排気管81B~83Bより長くなるように構成される。水平排気管81A、82A、83Aはそれぞれ、前端81Af、82Af、83Afを有する。水平排気管81B、82B、83Bはそれぞれ、前端81Bf、82Bf、83Bfを有する。前端81Afは、前端81Bf、82Bf、83Bfよりも前方に配置される。同様に、前端82Af、83Afはそれぞれ、前端81Bf、82Bf、83Bfよりも前方に配置される。
【0097】
6つの前端81Af~83Af、81Bf~83Bfは、基板処理装置1の外部(例えば基板処理装置1が設置されるクリーンルーム)に開放される。6本の水平排気管81A~83A、81A~83Aはそれぞれ、6つの前端81Af~83Af、81Bf~83Bfから外気を取り込むことができる。
【0098】
気体は、水平排気管81Aの中を後方に流れる。同様に、気体は、5本の水平排気管82A、83A、81B~83Bの中を後方に流れる。水平排気管81A、82A、83Aはそれぞれ、後端81Ab、82Ab、83Abを有する。水平排気管81B、82B、83Bはそれぞれ、後端81Bb、82Bb、83Bbを有する。6つの後端81Ab~83Ab、81Bb~83Bbは、例えば工場の排気設備に接続される。この工場の排気設備は、予め設定された圧力で、6つの後端81Ab~83Ab、81Bb~83Bbを介して、6本の水平排気管81A~83A、81B~83B内の気体を吸い込んでいる。
【0099】
処理ブロック11は、6つの圧力センサ85と、6つの前端側の圧力調整機構87と、6つの後端側の圧力調整機構89とを備えている。すなわち、6本の水平排気管81A~83A、81B~83Bは各々、圧力センサ85と前端側の圧力調整機構87と後端側の圧力調整機構89を備えている。
【0100】
図10を参照する。水平排気管81Aを一例に説明する。前端側の圧力調整機構87は、前端81Afと、排気管41Aの接続部分との間に配置される。また、圧力調整機構87は、排気管41Aとの接続部分よりも前端81Afの近くに配置されていてもよい。圧力調整機構87は、前端81Afから流入する外気の圧力(風量)を調整する。圧力調整機構87は、圧力調整機構73と同様に、例えばオートダンパおよびファンの一方で構成される。オートダンパおよびファンは各々、電動モータで駆動される。
【0101】
後端側の圧力調整機構89は、排気管41Bの接続部分と、後端81Abとの間に配置される。また、圧力調整機構89は、排気管41Bの接続部分よりも後端81Abの近くに配置されていてもよい。圧力調整機構89は、基板処理装置1の外部(例えば工場の排気設備)に送り出す気体の圧力を調整する。圧力調整機構89は、例えば板状の羽根部材と、羽根部材の傾きを調整するダイヤルとを有し、操作者がダイヤルを回して手操作で羽根部材の傾きを調整する。また、圧力調整機構89は、圧力調整機構73と同様に、例えばオートダンパおよびファンの一方で構成されてもよい。圧力調整機構89は、例えば基板処理装置1の設置時に調整される。
【0102】
圧力センサ85は、排気管41Bの接続部分と、後端側の圧力調整機構89との間に配置されている。圧力センサ85は、2つの排気管41A、41Bを集合した後の水平排気管81A内の圧力を計測する。前端側の圧力調整機構87は、圧力センサ85で計測された圧力に基づき、水平排気管81A内の気体の圧力を予め設定された値に調整する。
【0103】
水平排気管81Aと同様に、残りの5本の水平排気管82A、83A、81B~83Bについて、圧力センサ85、および2つの圧力調整機構87、89が設置される。そして、前端側の圧力調整機構87は、圧力センサ85で計測された圧力に基づき、各水平排気管82A、83A、81B~83B内の気体の圧力(風量)を予め設定された値に調整する。
【0104】
<2-2.処理ユニット21の共通化>
図1を参照する。各処理ユニット21は、同じ構造を有する。そのため、全ての処理ユニット21は、処理室23と薬液配管スペース94と切り換え機構51(または排気室53)とが搬送スペース12に沿って並べて配置される。また、全ての処理ユニット21は、搬送スペース12側から見て、処理室23の一方側に薬液配管スペース94が配置され、処理室23を挟んで薬液配管スペース94と対向するように切り換え機構51が配置されている。この点、具体的に説明する。
【0105】
まず、この説明における「左手側」、「右手側」は、図1に示す幅方向Yの「左」、「右」と関係ないものとする。図1に示すように、インデクサ部3と処理ブロック11が横に並んでいるとする。処理ユニット21A,21Bは共に、搬送スペース12側から見て、処理室23の右手側に薬液配管スペース94が配置され、処理室23の左手側に切り換え機構51が配置される。ここで、図1の紙面を上下逆さまにする。処理ユニット21C,21Dは共に、搬送スペース12側から見て、処理室23の右手側に薬液配管スペース94が配置され、処理室23の左手側に切り換え機構51が配置される。
【0106】
換言すると、処理ユニット21C、21Dは、処理ユニット21A、21Bを鉛直方向Zと平行な軸線回りに180度、回転したものに相当する。また、例えば処理室23と保持部31と液供給部33の相対的な配置は、処理ユニット21A、21B、21C、21Dの間で同じである。
【0107】
<2-3.基板処理装置1の制御系>
基板処理装置1は、制御部97を備える(図1参照)。制御部97は、基板処理装置1の各構成を制御する。例えば、制御部97は、搬送機構6、16、処理ユニット21、開閉弁V1~V3、切り換え機構51、圧力センサ(例えば符号71)、圧力調整機構(例えば符号73)を制御する。制御部97は、これらの要素と通信可能に接続される。
【0108】
制御部97は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)、演算処理の作業領域となる例えばRAM(Random-Access Memory)、固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。記憶媒体は、基板処理装置1の動作に必要なプログラムを記憶する。
【0109】
なお、搬送スペース12は、本発明の搬送経路に相当する。搬送機構16は、本発明の基板搬送機構に相当する。保持部31と回転駆動部32は、本発明の保持回転部に相当する。開閉部61,62は、本発明の開閉機構に相当する。薬液配管スペース94は、本発明の薬液配管部に相当する。配管LN1~LN3は、本発明の薬液配管に相当する。
【0110】
<3.基板処理装置1の動作>
図1を参照する。基板処理装置1の動作の概要を説明する。インデクサ部3の搬送機構6は、キャリア載置部4上のキャリアCから2つの基板載置部14A、14Bのうち例えば基板載置部14Aに基板Wを搬送する。処理ブロック11の搬送機構16Aは基板載置部14Aから上側の12個の処理ユニット21のいずれかに基板Wを搬送する。具体的には、搬送機構16Aは、基板搬送口27を通じて処理室23の内部に侵入し、その後、処理ユニット21の保持部31上に基板Wを置く。
【0111】
処理ユニット21は、処理室23の内部(すなわち、処理スペース24)において基板Wに薬液処理を行う。具体的には、液供給部33は、保持部31に保持された基板Wに薬液を供給する。基板Wが処理された後、搬送機構16Aは、処理ユニット21の保持部31から基板載置部14Aに基板Wを搬送する。搬送機構6は基板載置部14Aからキャリア載置部4上のキャリアCに基板Wを搬送する。
【0112】
<3-1.各処理ユニット21の排気動作>
図6を参照する。処理ブロック11の搬送機構16Aは、処理ユニット21の保持部31上に基板Wを搬送する。保持部31は、基板Wを保持する。なお、3本の排気管41~43(41A~43A)は、例えば次のように用いられるものとする。排気管41は、酸系の排気に用いられる。また、排気管42は、アルカリ系の排気に用いられ、排気管43は、有機系の排気に用いられる。
【0113】
まず、基板Wに対して酸系の薬液を供給して薬液処理を行う場合について説明する。切り換え機構51の開閉部61は、図8(a)に示すように、第1連通口63および分配開口67のうちの分配開口67を閉じる。これにより、排気室53の分配部56が排気管41に切り換えられる。その後、処理室23からの気体が排気管41に送られる。
【0114】
その後、図6に示す液供給部33のベース部37Aは、ノズル34Aを回転軸線A4回りに回転させる。これにより、ノズル34Aの先端部35Aは、基板W外の待機位置から基板Wの上方の予め設定された位置(薬液吐出位置)に移動される。その後、開閉弁V1(図7参照)を開状態にすることで、先端部35Aの図示しない吐出口から基板Wに対して酸系の薬液が供給される。なお、回転駆動部32は、必要に応じて、基板Wを保持する保持部31を回転軸線A3回りに回転させる。酸系の薬液が吐出されると、処理室23内に酸系の薬液の蒸気が発生する。酸系の薬液の蒸気を含む気体は、排気口52から排気される。排気口52を通過した気体は、導入部55、分配部56の順番に送られて、分配部56に連通する排気管41に送られる。
【0115】
次に、基板Wに対してアルカリ系の薬液を供給して薬液処理を行う場合について説明する。切り換え機構51の開閉部61は、図8(b)に示すように、第1連通口63および第1分配開口67のうちの第1連通口63を閉じる。更に、開閉部62は、第2連通口64および第2分配開口68のうちの第2分配開口68を閉じる。これにより、排気室53の分配部56が排気管42に切り換えられる。その後、処理室23からの気体が排気管42に送られる。
【0116】
その後、図6に示す液供給部33のベース部37Bは、ノズル34Bの先端部35Bを待機位置から基板Wの上方の薬液吐出位置に移動させる。その後、開閉弁V2(図7参照)を開状態にすることで、先端部35Bの図示しない吐出口から基板Wに対してアルカリ系の薬液が供給される。アルカリ系の薬液が供給されると、処理室23内にアルカリ系の薬液の蒸気が発生する。アルカリ系の薬液の蒸気を含む気体は、排気口52から排気される。排気口52を通過した気体は、排気管42に送られる。
【0117】
次に、基板Wに対して有機系の薬液を供給して薬液処理を行う場合について説明する。切り換え機構51の開閉部61は、図8(c)に示すように、第1連通口63を閉じる。更に、開閉部62は、第2連通口64および第2分配開口68のうちの第2連通口64を閉じる。これにより、排気室53の分配部56が排気管43に切り換えられる。その後、処理室23からの気体が排気管43に送られる。
【0118】
その後、図6に示す液供給部33のベース部37Cは、ノズル34Cの先端部35Cを待機位置から基板Wの上方の薬液吐出位置に移動させる。その後、開閉弁V3(図7参照)を開状態にすることで、先端部35Cの図示しない吐出口から基板Wに対して有機系の薬液が供給される。有機系の薬液が供給されると、処理室23内に有機系の薬液の蒸気が発生する。有機系の薬液の蒸気を含む気体は、排気口52から排気される。排気口52を通過した気体は、排気管43に送られる。
【0119】
排気口52付近で、圧力センサ71は、気体の圧力を計測する。圧力調整機構73は、圧力センサ71で計測された圧力に基づいて、排気口52から吸引される気体の圧力(風量)を予め設定された値に調整する。
【0120】
<3-2.処理ユニット21A、21Bの排気動作>
図9を参照する。6段の処理ユニット21Aの各々の切り換え機構51(排気室53)は、3本の排気管41A、42A、43Aに連通する。また、6段の処理ユニット21Bの各々の切り換え機構51は、3本の排気管41B、42B、43Bに連通する。また、2本の排気管41A、41Bは、第1水平排気管81Aに連通する。2本の排気管42A、42Bは、第2水平排気管82Aに連通し、2本の排気管43A、43Bは、第3水平排気管83Aに連通する。
【0121】
12個の切り換え機構51は個々に、切り換え動作を行う。例えば、次のように薬液処理を行うものとする。6段の処理ユニット21Aは、酸系の薬液を基板Wに供給する。また、上4段の処理ユニット21Bは、アルカリ系の薬液を基板Wに供給し、下2段の処理ユニット21Bは、有機系の薬液を基板Wに供給する。この場合、6段の処理ユニット21Aの各々の切り換え機構51は、処理室23からの気体の排気路を排気管41Aに切り換える。また、上4段の処理ユニット21Bの各々の切り換え機構51は、処理室23からの気体の排気路を排気管42Bに切り換え、下2段の処理ユニット21Bの各々の切り換え機構51は、処理室23からの気体の排気路を排気管43Bに切り換える。
【0122】
6段の処理ユニット21Aからの気体は、排気管41Aおよび水平排気管81Aを通って、後端81Abから外部に送られる。また、上4段の処理ユニット21Bからの気体は、排気管42Bおよび水平排気管82Aを通って、後端82Abから外部に送られ、下2段の処理ユニット21Bからの気体は、排気管43Bおよび水平排気管83Aを通って、後端83Abから外部に送られる。
【0123】
図9において、12個の処理ユニット21A、21Bの12個の圧力調整機構73は個々に、対応する圧力センサ71で計測された圧力に基づいて圧力調整を行う。また、3本の水平排気管81A~83Aに設けられた3つの圧力調整機構87は個々に、対応する圧力センサ85で計測された圧力に基づいて圧力調整を行う。なお、図9において、3つの圧力調整機構87は、12個の圧力調整機構73に対して独立して制御される。
【0124】
例えば、第1水平排気管81Aの圧力調整機構87は、6段の処理ユニット21Aから排気管41Aを通じて送られる気体(例えば酸系の薬液の蒸気を含む気体)の圧力を圧力センサ85で計測して、圧力調整を行う。同様に、第2水平排気管82Aの圧力調整機構87は、上4段の処理ユニット21Bから排気管42Bを通じて送られる気体(例えばアルカリ系の薬液の蒸気を含む気体)の圧力を圧力センサ85で計測して、圧力調整を行う。また、第3水平排気管83Aの圧力調整機構87は、下2段の処理ユニット21Bから排気管43Bを通じて送られる気体(例えば有機系の薬液の蒸気を含む気体)の圧力を圧力センサ85で計測して、圧力調整を行う。
【0125】
なお、図9に示す6段の処理ユニット21Aにおいて、例えば水平排気管81Aまでの排気管41Aの距離が最上段(6段目)の処理ユニット21Aよりも最下段(1段目)の処理ユニット21Aの方が長いので、最下段の処理ユニット21Aになるほど、圧力調整機構73(例えばオートダンパ)の開度を大きくする。すなわち、風量を大きくする。また、例えば水平排気管81Aが水平排気管81Bよりも長いので、圧力調整機構73(例えばオートダンパ)の開度を大きくする。
【0126】
本実施例によれば、全ての処理ユニット21は、処理室23と薬液配管スペース94と排気室53(切り換え機構51)とが搬送スペース12に沿って並べて配置され、かつ、搬送スペース12側から見て、処理室23の一方側に薬液配管スペース94が配置され、処理室23を挟んで薬液配管スペース94と対向するように排気室53が配置されている。排気室53が処理室23を挟んで薬液配管スペース94と対向するように配置されるので、保持部31に保持された基板Wに薬液を供給するための配管を通す通路を排気管によって妨げることを防止することができる。また、全ての処理ユニット21が、搬送スペース12側から見て、処理室23の一方側に薬液配管スペース94が配置され、処理室23を挟んで薬液配管スペース94と対向するように排気室53が配置されている。これにより、従来は2種類の処理ユニットで構成されていたところ、1種類の処理ユニット21で済む。そのため、全ての処理ユニット21で部品を共通化することができる。
【0127】
なお、図1において、排気室53、処理室23、薬液配管スペース94の前後方向Xにおける幅は互いに異なる。この場合、例えば、2つの処理室23が搬送スペース12を挟んで向かい合うように配置されると、余分な領域が生じ、それによって、処理ブロック11の前後方向Xにおける床面積、すなわち、フットプリントが大きくなる。この点、本実施例によれば、4つの処理ユニット21A~21Dの処理室23が搬送スペース12に沿って、いわゆる互い違い(ジグザグ状)に配置される。すなわち、上述の余分な領域が極力生じないように、それらが配置される。そのため、処理ブロック11のフットプリントを小さくすることができる。
【0128】
また、排気室53は、上下方向に延びる3本の排気管41~43と連通する。排気室53は、3本の排気管41~43のいずれかに処理室23からの気体の排気路を切り換える開閉部61、62を備えている。
【0129】
排気室53(切り換え機構51)は処理室23の側方に配置されている。そのため、開閉部61、62は、処理室23の近くで排気を切り換えることができる。すなわち、処理室23と、排気室53の開閉部61、62との間の流路を好適に短くできる。そのため、従来技術のように、最上段の処理ユニット21よりも高い位置で排気を切り換える場合よりも、切り換えの応答性が向上する。
【0130】
また、図18に示す従来の排気管241の場合、処理室223から排気切換装置251までの間が共通排気配管となるので、例えば酸系とアルカリ系の薬液処理を連続して行うと、排気混合による結晶(塩)が発生および堆積する。そのため、その堆積物が排気を妨げ、それにより、定期的に排気管内を洗浄液で洗浄する必要があった。排気管の洗浄中は、排気圧が不安定になるので、基板処理を行うことができず、基板処理装置1のスループットを低下する可能性があった。本実施例の切り換え機構51によれば、排気配管での例えば酸とアルカリの混合を最小限に抑えることができる。よって、処理室23と排気室53の間の流路が汚損されることを好適に抑制できる。
【0131】
また、排気室53が処理室23の側方に配置されているので、処理ユニット21の高さを抑えることができる。また、開閉部61、62が処理室23の近くで排気を切り換えることができるので、上下方向に1列に積層する複数の処理ユニット21に対して共通の排気管41~43が配置される。そのため、処理室23の側方の3本の排気管41~43をコンパクトに配置することができる。
【0132】
また、処理室23は、保持部31で保持された基板Wに対して薬液を供給する液供給部33を更に備える。開閉部61、62は、液供給部33が酸系の薬液を供給する場合、3本の排気管41~43のうちの第1排気管41に、処理室23からの気体の排気路を切り換える。開閉部61、62は、液供給部33がアルカリ系の薬液を供給する場合、3本の排気管41~43のうちの第2排気管42に、処理室23からの気体の排気路を切り換える。開閉部61、62は、液供給部33が有機系の薬液を供給する場合、3本の排気管41~43のうちの第3排気管43に、処理室23からの気体の排気路を切り換える。
【0133】
これにより、液供給部33が供給する酸系、アルカリ系、有機系の薬液に応じて、開閉部61、62は、第1排気管41、第2排気管42および第3排気管43に処理室23からの排気を切り換えることができる。
【0134】
なお、処理室23は、平面視において保持部31を挟んで基板搬送口27と対向するように側壁25cを有する。保持部31は、処理室23において、側壁25cよりも基板搬送口27の近くに配置されている。図6において、基板搬送口27と保持部31の回転軸線A3との距離DT1は、保持部31の回転軸線A3と側壁25cとの距離DT2よりも短い(DT1<DT2)。3本の排気管41~43は、搬送スペース12が延びる方向と直交する水平方向(幅方向Y)に1列に並んでおり、排気室53の排気口52は、3本の排気管41~43よりも搬送スペース12の近くに配置されている。
【0135】
処理室23において、側壁25cには、ノズル34Bなどが配置されるため、保持部31は、基板搬送口27の近くに配置されている傾向にある。排気室53の排気口52は、その3本の排気管41~43よりも搬送スペース12の近くに配置される。これにより、排気室53と3本の排気管41~43の平面視における設置面積をコンパクトに抑えながら、排気口52を保持部31に近づけることができる。そのため、保持部31の周りの薬液の蒸気を比較的円滑に排気室53に送ることができる。
【0136】
また、24個の処理ユニット21よりも高い位置でかつ、搬送スペース12に沿って設けられた3本(複数)の水平排気管81A、82A、83Aを更に備える。3本の水平排気管81A、82A、83Aは、上下方向に一列で積層された6段の処理ユニット21の各々の排気室53と、3本の排気管41、42、43を介して連通する。各処理ユニット21において処理室23の側方の排気室53に開閉部61、62が設けられているので、3本の水平排気管81A、82A、83Aと3本の排気管41、42、43との接続部分の構成をシンプルにすることができる。
【0137】
また、排気室53は、圧力調整機構73を備えている。圧力調整機構73は、排気口52付近に設けられ、排気口52を通過する気体の圧力を調整する。これにより、各処理ユニット21で排気の圧力調整を行うことできる。例えば、複数の処理ユニット21からの排気を集合させた後に排気の圧力調整を一括して行う場合よりも、各処理ユニット21の排気の圧力調整が容易である。
【0138】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0139】
(1)上述した実施例では、図1に示すように、3本の排気管41~43は、処理室23に接してY方向に並んで配置された。この点、図11に示すように、3本の排気管41~43と処理室23が分配部56を挟み込むように配置されてもよい。また、図12に示すように、3本の排気管41~43と処理室23には、隙間GPが形成されてもよい。
【0140】
(2)上述した実施例および変形例(1)では、図6に示す切り換え機構51の分配部56は、2つの開閉部61、62を備えていた。この2つの開閉部61,62は、平板状(I型)に形成されていた。この点、図13に示すように、2つの開閉部161、162は、平板と回転軸線A7までのアームとを有する形状、すなわち断面T字状(T型)に形成されていてもよい。また、図6に示す分配部56は、3つの連通口63、64、65をそれぞれ開閉する3つの開閉部を備えていてもよい。
【0141】
(3)上述した実施例および各変形例では、図6に示すように、3本の排気管41~43は、排気路である1つの分配部56に連通していた。この点、図14に示すように、3本の排気管41~43は各々、排気路156を有してもよい。なお、符号162は、第3の開閉部である。
【0142】
(4)上述した実施例および各変形例では、図2に示すように、処理ブロック11は、2つの搬送機構16A、16Bを備えていた。上側の搬送機構16Aは、上3段の処理ユニット21(21A~21D)に対する基板Wの搬送を行い、下側の搬送機構16Bは、下3段の処理ユニット21に対する基板Wの搬送を行っていた。これにより、処理ユニット21の段数(例えば6段)が多くなっても2つの搬送機構16A、16Bによって基板搬送を分担することができる。ここで、処理ブロック11は、2つの搬送機構16に限定されず、1つまたは3以上の搬送機構16を備えてもよい。3以上の搬送機構16は、上下方向に積層された複数の処理ユニット21の予め設定された段の複数の処理ユニットに対する基板Wの搬送を行う。
【0143】
(5)上述した実施例および各変形例では、処理室23の側方、すなわち、処理室23と略同じ高さに切り換え機構51を備えていた。必要に応じて、図15に示すように、排気を切り換える手段151は、3本の水平排気管81A~83Aに設けられてもよい。この場合、処理室23に接して薬液配管スペース94が配置される。排気室53は、処理室23を挟んで薬液配管スペース94と対向するように配置される。排気室53は、処理室23と連通すると共に、1本の排気管41と連通する。
【0144】
この変形例の場合、最上段(6段目)の処理ユニット21の側方において、排気管スペース44(図6参照)には、6本の排気管41が配置されることになる。そのため、排気管スペース44を圧迫する。そのため、図6に示す処理ユニット21によれば、切り換え機構51(排気室53)は、共通の3本の排気管41~43に接続されるので、処理ユニット21の段数を増加させても上下方向に延びる排気管の本数(3本)は変わらない。これにより、処理室23の側方の3本の排気管41~43をコンパクトに配置することができる。
【0145】
(6)上述した実施例および各変形例では、液供給部33は、酸系、アルカリ系および有機系の薬液を供給していた。この点、液供給部33は、酸系、アルカリ系および有機系以外の1種類以上の薬液を更に供給してもよい。この場合、上下方向に延びる4本以上の共通排気管が排気室53に連通する。また、液供給部33は、酸系、アルカリ系および有機系のうちの異なる2種類の薬液を供給するように構成されてもよい。この場合、上下方向に延びる2本の供給排気管が排気室53に連通する。
【0146】
(7)上述した実施例および各変形例では、保持部31の回転軸線A3(図6参照)は、前後方向Xにおいて、処理ユニット21の中央に配置されていなかった。この点、保持部31の回転軸線A3は、前後方向Xにおいて、処理ユニット21の中央に配置されていてもよい。
【0147】
(8)上述した実施例および各変形例では、処理ユニット21は、図6の紙面上側に基板搬送口27がある場合、図6の紙面左側から順番に薬液配管スペース94、処理室23、切り換え機構51が配置されるように構成された。この点、図6に示す処理ユニット21の各構成は、左右逆に配置されていてもよい(図16参照)。この場合、図6の紙面上側に基板搬送口27があると仮定すると、図6の紙面左側から順番に切り換え機構51、処理室23、薬液配管スペース94が配置されることになる。また、処理ブロック11の24個の処理ユニット21は、その左右逆に各構成が配置された1種類の処理ユニットで構成される。
【0148】
また、図1に示す搬送機構6の水平移動部8bは、レール8aに対して幅方向Yに移動していた。そのため、垂直移動部8cは、幅方向Yに移動することができた。この点、図16に示す搬送機構106の垂直移動部108は、幅方向Yに移動せずに、搬送スペース5の底部に固定していてもよい。この場合、搬送機構106は、垂直移動部108、2本の多関節アーム109a、109bおよび2つのハンド107a、107bを備えている。垂直移動部108は、上下方向Zに垂直移動すると共に、回転軸線A1回りに回転する。垂直移動部108は、2本の多関節アーム109a、109bを支持する。第1多関節アーム109aの先端には、第1ハンド107aが取り付けられ、第2多関節アーム109bの先端には、第2ハンド107bが取り付けられる。搬送機構106は、4つのキャリア載置部4上の各キャリアCにアクセス可能である。
【符号の説明】
【0149】
1 … 基板処理装置
3 … インデクサ部
5 … 搬送スペース
11 … 処理ブロック
12(12A、12B) … 搬送スペース
16(16A、16B) … 搬送機構
21(21A、21B、21C、21D) … 処理ユニット
23 … 処理室
25c … 側壁
27 … 基板搬送口
31 … 保持部
32 … 回転駆動部
33 … 液供給部
41(41A、41B、41C、41D) … 排気管
42(42A、42B、42C、42D) … 排気管
43(43A、43B、43C、43D) … 排気管
51 … 切り換え機構
52 … 排気口
53 … 排気室
61,62 … 開閉部
73 … 圧力調整機構
81A、82A、83A … 水平排気管
81B、82B、83B … 水平排気管
94 … 薬液配管スペース
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