IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インターデジタル ヴイシー ホールディングス, インコーポレイテッドの特許一覧

特許7370360エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法およびデバイス
<>
  • 特許-エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法およびデバイス 図1
  • 特許-エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法およびデバイス 図2
  • 特許-エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法およびデバイス 図3
  • 特許-エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法およびデバイス 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/434 20110101AFI20231020BHJP
   H04N 21/436 20110101ALI20231020BHJP
【FI】
H04N21/434
H04N21/436
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021123061
(22)【出願日】2021-07-28
(62)【分割の表示】P 2018522916の分割
【原出願日】2016-11-04
(65)【公開番号】P2021184617
(43)【公開日】2021-12-02
【審査請求日】2021-08-20
(31)【優先権主張番号】15306777.2
(32)【優先日】2015-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518338149
【氏名又は名称】インターデジタル ヴイシー ホールディングス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ボルデ,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリフォン,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ,エドワール
【審査官】松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】特許第6921815(JP,B2)
【文献】国際公開第2014/178286(WO,A1)
【文献】特開2015-008361(JP,A)
【文献】特開2011-119828(JP,A)
【文献】特表2014-528182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04H20/00-20/46
20/51-20/86
20/91-40/27
40/90-60/98
H04N7/10
7/14-7/173
7/20-7/56
21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させるデバイスであって、
少なくとも1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報を得、
-前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ上に表示可能かどうかを判定し、
-エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、プロセスを選択し、前記選択されたプロセスに従ってエレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツを適応させる
ように構成されたプロセッサを含むことを特徴とし、
前記追加の情報が、前記エレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが信号内に存在するかどうかも示し、
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、
最大動的メタデータリフレッシュレート、又は
最小時間間隔であって、前記動的メタデータが該最小時間間隔の後にリフレッシュされる最小時間間隔
として規定された第1のリフレッシュ情報を含み、
前記追加の情報(HDR DESCR.)が、前記信号のトランスポートストリーム(41)に存在する、デバイス。
【請求項2】
エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させるデバイスであって、
少なくとも1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報を得、
-前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ上に表示可能かどうかを判定し、
-エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、プロセスを選択し、前記選択されたプロセスに従ってエレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツを適応させる
ように構成されたプロセッサを含むことを特徴とし、
前記追加の情報が、前記エレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが信号内に存在するかどうかも示し、
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、
最小動的メタデータリフレッシュレート
最大時間間隔であって、前記動的メタデータが該最大時間間隔の前にリフレッシュされる最大時間間隔
として規定された第2のリフレッシュ情報を含み、
前記追加の情報(HDR DESCR.)が、前記信号のトランスポートストリーム(41)に存在する、デバイス。
【請求項3】
エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させるデバイスであって、
少なくとも1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報を得、
-前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ上に表示可能かどうかを判定し、
-エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、プロセスを選択し、前記選択されたプロセスに従ってエレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツを適応させる
ように構成されたプロセッサを含むことを特徴とし、
前記追加の情報が、前記エレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが信号内に存在するかどうかも示し、
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、第1のリフレッシュ情報及び第2のリフレッシュ情報を含み、前記第1のリフレッシュ情報が、
最大動的メタデータリフレッシュレート、又は
最小時間間隔であって、前記動的メタデータが該最小時間間隔の後にリフレッシュされる最小時間間隔
として規定され、
前記第2のリフレッシュ情報が、
最小動的メタデータリフレッシュレート
最大時間間隔であって、前記動的メタデータが該最大時間間隔の前にリフレッシュされる最大時間間隔
として規定され、
前記追加の情報(HDR DESCR.)が、前記信号のトランスポートストリーム(41)に存在する、デバイス。
【請求項4】
エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させるデバイスであって、
少なくとも1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報を得、
-前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ上に表示可能かどうかを判定し、
-エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、プロセスを選択し、前記選択されたプロセスに従ってエレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツを適応させる
ように構成されたプロセッサを含むことを特徴とし、
前記追加の情報が、前記エレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが信号内に存在するかどうかも示し、
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、
最大動的メタデータリフレッシュレート、又は
最小時間間隔であって、前記動的メタデータが該最小時間間隔の後にリフレッシュされる最小時間間隔
として規定された第1のリフレッシュ情報を含み、
エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが、高ダイナミックレンジビデオコンテンツであり、前記メタデータが、高ダイナミックレンジメタデータである、デバイス。
【請求項5】
エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させるデバイスであって、
少なくとも1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報を得、
-前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ上に表示可能かどうかを判定し、
-エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、プロセスを選択し、前記選択されたプロセスに従ってエレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツを適応させる
ように構成されたプロセッサを含むことを特徴とし、
前記追加の情報が、前記エレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが信号内に存在するかどうかも示し、
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、
最小動的メタデータリフレッシュレート
最大時間間隔であって、前記動的メタデータが該最大時間間隔の前にリフレッシュされる最大時間間隔
として規定された第2のリフレッシュ情報を含み、
エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが、高ダイナミックレンジビデオコンテンツであり、前記メタデータが、高ダイナミックレンジメタデータである、デバイス。
【請求項6】
エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させるデバイスであって、
少なくとも1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報を得、
-前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ上に表示可能かどうかを判定し、
-エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、プロセスを選択し、前記選択されたプロセスに従ってエレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツを適応させる
ように構成されたプロセッサを含むことを特徴とし、
前記追加の情報が、前記エレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが信号内に存在するかどうかも示し、
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、第1のリフレッシュ情報及び第2のリフレッシュ情報を含み、前記第1のリフレッシュ情報が、
最大動的メタデータリフレッシュレート、又は
最小時間間隔であって、前記動的メタデータが該最小時間間隔の後にリフレッシュされる最小時間間隔
として規定され、
前記第2のリフレッシュ情報が、
最小動的メタデータリフレッシュレート
最大時間間隔であって、前記動的メタデータが該最大時間間隔の前にリフレッシュされる最大時間間隔
として規定され、
エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが、高ダイナミックレンジビデオコンテンツであり、前記メタデータが、高ダイナミックレンジメタデータである、デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、ピクチャ/ビデオの符号化および復号に関する。具体的には、ただし排他的にではなく、本開示の技術分野は、異なる能力を有するディスプレイ上に高ダイナミックレンジ(HDR)コンテンツを伝達することに関する。
【背景技術】
【0002】
本項目は、以下で説明および/または特許請求される本原理の様々な態様に関連し得る当技術分野の様々な態様を読者に紹介することを意図する。この論考は、本原理の様々な態様をより理解し易くするために背景情報を読者に提供する際に役立つと考えられている。それに従って、これらの説明は、これを踏まえて読み進めるべきであり、先行技術を容認するものとして読み進めるべきではないことを理解すべきである。
【0003】
リアルな場面に近づくダイナミックレンジでの画像コンテンツの捕捉および表示は、静止ピクチャまたはビデオにかかわらず、長期にわたる課題であり続けている。
【0004】
実際、人間の視覚は、場面明度に対して広い許容範囲を有し、人の視覚系に自動利得を提供する複数の適応メカニズムを有する。特に、人々が見ることができる明度範囲は、現存するディスプレイのほとんどの利用可能なコントラスト範囲よりはるかに大きい。
【0005】
人間の視覚の要件を満たすコンテンツの表示の提供の試みにおいて、最近は、高ダイナミックレンジ(HDR)画像が指定および定義されてきており、高ダイナミックレンジ(HDR)画像は、標準ダイナミックレンジ(SDR)画像と比べて、より高いピーク輝度、より低い最小輝度、より大きなコントラスト範囲を含む。言い換えれば、HDR画像は、SDR画像を超えるシャドウの増加およびハイライト詳細(すなわち、現実世界で見る画像とよりうまく一致する、より明るい白、より暗い黒およびより明るい色)を提供する。
【0006】
周知の通り、ピクチャは、HDRまたはSDRタイプにかかわらず、特定の符号化フォーマットの1つまたはいくつかのサンプルアレイ(画素値の別名でも知られる)によって表すことができ、これらの画素値に対するすべての情報、ならびに、このピクチャを復号および/または表示するためにディスプレイおよび/または他の任意のデバイスによって使用することができるすべての情報を指定する。同じことがビデオコンテンツにも当てはまる。以下では、「画像コンテンツ」という用語は、ピクチャおよびビデオコンテンツの両方を包含するように使用する。
【0007】
画像コンテンツは、通常、第1のサンプルアレイの形状の少なくとも1つの成分(通常、ルマ(または輝度)成分)を含み、恐らくは、少なくとも1つの他のサンプルアレイの形状の少なくとも1つの他の成分(通常、色成分)を含む。あるいは、同等に、同じ情報は、従来の3色RGB表現など、1組のカラーサンプルアレイによって表すこともできる。
【0008】
画素値は、C値のベクトルによって表され、Cは、成分の数である。ベクトルの各値は、ビット数で表され、ビット数は、画素値の最大ダイナミックレンジを定義する。
【0009】
画像コンテンツの放送業者および配信業者は、すべての可能なアウトレットおよびデバイスへの伝達をサポートするために、頻繁に、SDRコンテンツとHDRコンテンツとの間で変換する必要があることが予想される。これは、特に、HDRコンテンツからレイヤードコンテンツへの変換の事例であり得、SDR配信および表示システムとの下位互換性を可能にする。また、それは、供給源よりピーク白能力が劣るHDRディスプレイとHDR信号との相互運用の事例でもあり得る。
【0010】
ディスプレイ、画像処理プロセッサ、上方/下方色変換器はすべて、信号を正しく処理して表示するために、使用時のHDR符号化および測色(colorimetry)を検出する必要がある。
【0011】
そのような処理を軽減するため、いくつかの標準開発機関(SDO)は、HDR(高ダイナミックレンジ)コード化済みビデオストリームと関連付けるべき1組のメタデータ情報を指定した。これらのメタデータの目的は、現在のディスプレイ特性への再構築HDRピクチャの適応(例えば、HDRからSDRまたはHDRからHDRへのリマッピング)または解釈を容易にすることである。
【0012】
そのようなHDRメタデータは、主に、一方では、静的メタデータを含み、他方では、動的またはコンテンツ依存型メタデータを含み、後者は、ソースコンテンツ全体を通じて動的に変動し得る(すなわち、同じシーケンス内で場面ごとに変化し得る)メタデータとして定義される。
【0013】
それらのメタデータは、例えば、以下を含む。
- マスタリングディスプレイカラーボリューム(Mastering Display Color Volume)情報(例えば、SMPTE Standard ST 2086:2014, “Mastering Display Color Volume Metadata Supporting High Luminance and Wide Color Gamut Images”, CEA Standard “HDR Static Metadata Extensions CEA-861.3 January 2015およびITU-T H.265 (10/2014)で説明されるような):そのような静的メタデータは、マスタリングディスプレイのカラーボリュームおよびコンテンツの輝度を伝えるために、マスタリングされたHDRコンテンツと共に含まれる。この静的メタデータは、マスタリングディスプレイの赤、緑、青の表示原色の色度および白色点、ならびに、その黒色レベルおよびピーク輝度レベルによって説明される。言い換えれば、そのような静的メタデータは、ディスプレイ特性に対するコンテンツ適応(例えば、カラーボリュームリマッピング)を導くために、画像コンテンツを作成するために使用されるマスタリングディスプレイの実際のHDRカラーボリュームを説明する。
- カラーリマッピング情報(CRI)(ITU-T H.265 (10/2014)およびSMPTE Standard ST 2094-30 in ballotで説明されるような):SDR(標準化フォーマットで表されている)ピクチャを作成するためにHDRピクチャのカラーボリュームリマッピング変換を操作するパラメトリックモデル関数によって表される動的メタデータ。そのような動的メタデータは、フレーム単位でまたは場面単位でカラーリマッピング情報を伝え、それにより、コンテンツタイムラインに沿った色変換の変動が可能になる。 - コンテンツ光レベル情報(CEA Standard “HDR Static Metadata Extensions CEA-861.3 January 2015およびITU-T H.265 (04/2015)で説明されるような):HDRディスプレイ能力(例えば、電力消費量)に合わせてHDRコンテンツをリスケーリングするための最小および平均最大輝度値。
- HDR互換性(ITU-T H.265 (04/2015)およびM. Naccari, A. Cotton, S. Schwarz, M. Pindoria, M. Mrak, T. Borer (BBC), in “High dynamic range compatibility information SEI message,”で説明されるような):そのようなメタデータは、適切な(事前に定義された)後処理を行ってHDRまたはSDRディスプレイ上にコンテンツを表示できることを示す。
【0014】
これらの異なるHDR関連メタデータタイプは、再構築HDRピクチャをディスプレイ特性(例えば、現在IRDに接続されているディスプレイ)に適応させるために、例えば統合受信機デバイス(IRD)など、受信機符号化ビデオコンテンツの復号を担当する受信機によって使用することができる。
【0015】
実際、より小さなカラーボリュームを有するディスプレイ(SDRディスプレイなど)上での提示のために、HDRでマスタリングされたソースコンテンツが変換される際、色変換プロセスは、これらのコンテンツ依存型の動的な色変換メタデータの使用を通じて最適化することができる。
【0016】
コンテンツ特性が場面ごとに変化するにつれて、コンテンツ作成者の芸術的な意図を最もうまく再現する最適な変換処理が変化し得る。例えば、非常に暗い場面に対して使用されるカラーボリューム変換パラメータは、非常に明るい場面に対して使用されるものとは全く異なり得る。
【0017】
従って、変換は、1つのマスタのフレームと同期させたメタデータとして表すことができる。メタデータは、画像が創造性の点で承認される際は、マスタリングプロセスの一部として捕捉または生成され、後に、配信段階の間の媒体変換において適用することができる。
【0018】
より正確に言えば、例えばセットトップボックスの一部であるかまたはテレビセットに統合されたIRDは、IRDで実装されるコンテンツ適応(CA)方法に応じて、これらのメタデータのうちの1つまたは組み合わされたいくつかを使用して、対象とするディスプレイ能力(例えば、SDR、HDR、WCG(広い色域)…)への復号済みのHDRピクチャの適応を実行することができる。実際、いくつかの復号デバイスは、HDRコンテンツからSDR画像コンテンツへのリマッピングを操作するために、いわゆるマスタリングディスプレイカラーボリューム情報などの静的メタデータのみを使用する。いくつかの他のデバイスは、1つまたはいくつかの動的メタデータを使用して、HDRカラーボリュームからディスプレイ特性に適応させたカラーボリュームへのより複雑な変換を実行する。
【0019】
その上、いくつかの復号デバイスは、いくつかのコンテンツ適応方法をサポートし、利用可能なメタデータに応じて最も適切なものを選ぶことができる一方で、いくつかの他のデバイスは、それらのコンテンツ適応方法のうちの1つしかサポートしない。
【0020】
結果的に、実装される方法に対応し、復号デバイスによって必要とされるメタデータが、画像コンテンツと関連付けられたエレメンタリーストリームに存在しない場合は、ディスプレイ特徴への復号済みの画像の適応は、可能ではないかまたは不正確であり得る。
【0021】
その上、当分の間は、上記で言及されるように、そのようなメタデータは、符号化済みの画像コンテンツと関連付けられたエレメンタリーストリーム(ES)に埋め込まれる。実際、画像は、コーデック(例えば、MPEG-AVC/H.264規格またはMPEG-HEVC/H.265規格で定義されるような)によって符号化され、エレメンタリーストリーム(ES)に埋め込まれることを想起させる必要がある。次いで、このエレメンタリーストリームは、放送または配信のためにトランスポート層中にカプセル化される。対象とするアプリケーションおよび対応する規格に応じて、トランスポート層中にESをカプセル化する方法はいくつか存在する。
- 放送アプリケーションのためのMPEG-2トランスポート(従来のテレビ、モバイル、ネットワークIPTV)、
- インターネット上のビデオストリーミングアプリケーションのためのRTP(インターネットプロトコル)、
- ISOベースのメディアファイルフォーマット規格に依存し、会話サービス、IPTVまたはビデオオンデマンドアプリケーションのために使用することができるMPEG-DASH、
- DVDまたはブルーレイディスク上に画像コンテンツを記録するなどの格納およびダウンロードアプリケーションのためのMPEG-2システム。
【0022】
従って、符号化されてエレメンタリーストリーム(ES、コード化済みのビデオ層)に埋め込まれたHDRメタデータまたはHDR特徴の存在についての情報にアクセスするため、IRDなどの復号デバイスは、復号済みのコンテンツをディスプレイ特性に適応させるために必要とされるメタデータがESに存在するか否かを知らないまま、最初に、正しい多重化を選択し、次に、トランスポート層(TS)を復号し、次に、エレメンタリーストリームの復号を開始しなければならない。これは、多大な時間と電力の両方を要する。
【0023】
この先行技術の技法の別の欠点は、シーケンスまたはプログラム全体にメタデータ(利用可能な場合)が存在するという保証がないという事実にある。
【0024】
実際、例えば、映画からいくつかのビデオシーケンスを切り取り、切り取った2つの部分間に何らかの広告に対応するビデオシーケンスを挿入するものであるスプライシング技法のおかげで、いくつかのビデオプログラムが構築される。対応するストリームは、いくつかの映画場面に対応する部分のメタデータを含むが、広告ビデオシーケンスではメタデータを含まない可能性がある。
【0025】
復号デバイスが、ビデオプログラムの全持続時間の間またはその一部のみにおいてメタデータが利用可能か否かを知る方法はない。
【0026】
従って、これらの欠点の少なくともいくつかを克服できる技法が必要とされる。
【発明の概要】
【0027】
以下は、その態様のうちのいくつかの基本的な理解を提供するために、本開示の簡単な概要を提示する。この概要は、本開示の広範な要約ではない。本開示の重要なまたは必須の要素を特定することは意図しない。以下の概要は、単に、以下で提供されるより詳細な説明の前置きとして、簡略化された形態で、本開示のいくつかの態様を提示する。
【0028】
本開示の態様によれば、符号化済みのビデオコンテンツのエレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータを有する信号が提供される。そのような信号は、少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータの存在を示す追加の情報を含むようにフォーマットされる。
【0029】
従って、本開示は、ビデオ信号を符号化する新規の独創的な手法に依存し、手法は、信号内の1つまたはいくつかのタイプのメタデータの存在について受信機に知らせるために、ビデオコンテンツを表す信号内に追加の情報を追加することを含む。もはや、ストリーム内でいくつかのタイプのメタデータが利用可能であるか否かを判定するために、受信機がエレメンタリーストリームの復号を開始することは必要ではない。その上、受信機は、この追加の情報によって示されるような利用可能なタイプのメタデータに応じて、受信機が接続されるディスプレイの特性に復号済みのビデオコンテンツを適応させることができるか否かを直接知ることができる。
【0030】
そのような技法により、先行技術の技法と比べて、消費時間と電力の両方を節約することができる。
【0031】
別の態様によれば、前記追加の情報は、前記符号化済みのビデオコンテンツの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが前記信号内に存在するかどうかも示す。
【0032】
従って、前記信号の受信機は、受信機が接続されるディスプレイの特性に復号済みのビデオコンテンツを適応させるために必要なメタデータが、ビデオシーケンスもしくはプログラムの全持続時間の間、利用可能かどうか、または、ビデオシーケンスの間にそのような適応を修正もしくは停止しなければならないかどうかを直接知ることができる。
【0033】
さらなる別の態様によれば、前記追加の情報は、前記メタデータの少なくとも一部も含む。これは、特に、受信機がどのコンテンツ適応方法を使用するかを選ぶ上で役立てるために、部分的なまたは完全なメタデータ情報が追加の情報内で直接利用可能である静的メタデータに対して有利である。
【0034】
さらなる態様によれば、前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報は、
- 最大動的メタデータリフレッシュレート
- その後に前記動的メタデータがリフレッシュされる最小時間間隔
を含む群に属する第1のリフレッシュ情報を含む。
【0035】
さらなる態様によれば、前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報は、
- 最小動的メタデータリフレッシュレート
- その後に前記動的メタデータがリフレッシュされる最大時間間隔
を含む群に属する第2のリフレッシュ情報を含む。
【0036】
メタデータリフレッシュレートについての情報は、リフレッシュされたメタデータに基づいてビデオコンテンツの復号をいつ開始できるようになるかを知るために、前記信号の受信機にとって有益である。これは、ユーザがテレビチャネルから別のものに切り替えることにした際は、例えば、放送ビデオコンテンツにとって興味深いものであり得る。
【0037】
本開示の態様によれば、前記追加の情報は、前記信号のトランスポートストリームに存在する。
【0038】
従って、受信機は、前記トランスポートストリーム内においてカプセル化されるエレメンタリーストリームを復号しなくとも、情報に直接アクセスすることができる。
【0039】
さらなる態様によれば、前記符号化済みのビデオコンテンツは、高ダイナミックレンジビデオコンテンツであり、前記メタデータは、高ダイナミックレンジメタデータである。
【0040】
本開示の別の態様によれば、エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法が提供される。そのような方法は、
- 1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報を得ることと、
- 前記追加の情報およびディスプレイの特性から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ上に表示可能かどうかを判定することと、
- エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報およびディスプレイの特性から、プロセスを選択し、選択されたプロセスに従ってビデオコンテンツを適応させることと
を含む。
【0041】
従って、符号化済みのビデオエレメンタリーストリームの受信機は、ディスプレイの特性および利用可能なメタデータに応じて、受信したコンテンツが表示可能かどうかを素早くかつ容易に判定し、例えば、ディスプレイによってサポートされる測色特徴に応じてHDRコンテンツをリマッピングするための適切なコンテンツ適応プロセスを選択することができる。
【0042】
別の態様によれば、前記追加の情報は、前記ビデオエレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが前記信号内に存在するかどうかも示す。
【0043】
その態様の他のものによれば、本開示は、上記の方法を実装するように構成されたプロセッサを含むデバイスと、このプログラムがコンピュータ上で実行される際に上記の方法のステップを実行するためのプログラムコード命令を含むコンピュータプログラム製品と、少なくとも上記の方法のステップをプロセッサに実行させるための命令をその中に格納したプロセッサ可読媒体と、前記プログラムがコンピューティングデバイス上で実行される際に上記の方法のステップを実行するためのプログラムコードの命令を保持する非一時的な記憶媒体とに関する。
【0044】
本原理の具体的な本質ならびに本原理の他の目的、利点、特徴および使用は、添付の図面と併せて取り入れられる例の以下の説明から明らかになるであろう。
【0045】
本開示は、以下の説明および図面を参照してより良く理解することができ、以下の説明および図面は、保護の範囲を制限するものではなく、例示として与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】本開示の実施形態による、ビデオエレメンタリーストリームのコンテンツを適応させる方法のステップの図を示す。
図2】本開示の実施形態による、デバイスのアーキテクチャの例を示す。
図3】本開示の実施形態による、信号の構文を示す。
図4図1の方法に従って適応させたビデオエレメンタリーストリームを保持する多重ストリームの木構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
同様のまたは同じ要素は、同じ参照番号で参照される。
【0048】
本原理は、本原理の例が示される添付の図を参照して、以下でより完全に説明する。しかし、本原理は、多くの代替の形態で具体化することができ、本明細書に記載される例に限定されるものと解釈すべきではない。それに従って、本原理は、様々な変更形態および代替の形態が可能であるが、その具体的な例は、図面では例として示され、本明細書で詳細に説明する。しかし、本原理を開示される特定の形態に限定するという意図は全くなく、それどころか、本開示は、請求項によって定義されるような本原理の精神および範囲内に収まるすべての変更形態、均等形態および代替の形態を包含することを理解すべきである。
【0049】
本明細書で使用される専門用語は、特定の例について説明するためだけのものであり、本原理を制限することを意図しない。本明細書で使用される場合は、「a」、「an」および「the」の単数形は、文脈で明確に示されない限り、複数形も含むことを意図する。「含む(「comprises」、「comprising」、「includes」および/または「including」)」という用語は、この明細書で使用される際は、記述される特徴、整数、ステップ、動作、要素および/またはコンポーネントの存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネントおよび/またはそれらのグループの存在または追加を除外しないことがさらに理解されよう。その上、ある要素が別の要素に「応答する」または「接続される」ものとして言及されている際は、その要素は、他の要素に直接応答するまたは接続することも、介在要素を存在させることもできる。対照的に、ある要素が他の要素に「直接応答する」または「直接接続される」ものとして言及されている際は、介在要素は存在しない。本明細書で使用される場合は、「および/または」という用語は、関連リストアイテムのうちの1つまたは複数のありとあらゆる組合せを含み、「/」と短縮することができる。
【0050】
「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書において様々な要素を説明するために使用することができるが、これらの要素は、これらの用語によって制限されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためだけに使用される。例えば、本原理の教示から逸脱することなく、第1の要素は、第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素は、第1の要素と呼ぶことができる。
【0051】
図のいくつかは、通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信は、描写される矢印とは反対の方向でも起こり得ることを理解されたい。
【0052】
いくつかの例は、ブロック図および動作上のフローチャートに関して説明され、各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含む、回路素子、モジュールまたはコードの一部分を表す。また、他の実装形態では、ブロックで記述される機能は、記述される順番以外でも起こり得ることにも留意すべきである。例えば、実際には、関与する機能性に応じて、連続して示される2つのブロックを実質的に同時に実行することも、場合により、ブロックを逆の順番で実行することもできる。
【0053】
本明細書における「例によれば」または「例では」への言及は、例と関係して説明された特定の特徴、構造または特性を本原理の少なくとも1つの実装形態に含めることができることを意味する。本明細書の様々な場所における「例によれば」または「例では」という記載の出現は、必ずしもすべてが同じ例を指すとは限らず、別個のまたは代替の例が必ずしも他の例の相互排他的なものであるとも限らない。
【0054】
請求項で見られる参照番号は、単なる例示であり、請求項の範囲への制限効果はないものとする。
【0055】
明示的に説明されてはいないが、本例および変形形態は、いかなる組合せまたは副組合せでも採用することができる。
【0056】
本原理は、ピクチャ、1群のピクチャまたはピクチャの全シーケンスを表すビデオエレメンタリーストリームの符号化/復号/適応のために説明されている。
【0057】
以下では、本開示は、高ダイナミックレンジ(HDR)コンテンツ適応選択プロセスおよびトランスポートストリーム(TS)のためのHDRメタデータ信号伝達に本開示の特徴が適用される特定の実施形態に関連して、細部に至るまで説明する。
【0058】
公知の先行技術の技法に関連して以前に説明されるように、符号化済みのビデオコンテンツと関連付けられたトランスポートストリームには、受信機にとって有益であり得るHDRメタデータの存在に関連する情報はない。結果的に、受信機/デコーダは、対象とするディスプレイに運ぶ前に復号済みのコンテンツを対象とするディスプレイ特性に適応させるべきかどうかについて決定を行う前に、HDRコード化済みストリームを構文解析する必要がある。それらのステップは、資源消費(エレメンタリーストリームの復号部分)および先読み(ストリームに何があるかを検査する)を含意する。
【0059】
本開示は、HDRエレメンタリーストリーム(ES)を通じてアクセス可能なHDR特有の特徴を知ることを可能にする高ダイナミックレンジ(HDR)メタデータ記述子を指定するものである。これは、受信機、デコーダ、レンダラ要素などの消費者エンドチェーン全体を考慮する際にコード化済みのビデオを適応させるかまたは解釈することが重要である。
【0060】
例えば、それにより、その完全な持続時間の間、HDRからSDRへのリマッピングメタデータの存在についての情報をESに有することが可能になる。それにより、ES自体を構文解析する必要なく、この情報の回収の促進および簡略化が行われる。そういう意味では、受信機(例えば、IRD)は、統合受信機デコーダ(IRD)(例えば、STB(セットトップボックス))に接続されたディスプレイでストリームが復号可能かつ表示可能であるかどうか(恐らくは、受信機の適応能力を考慮して)を事前に知ることができる。その上、受信機は、復号済みのビデオコンテンツをディスプレイ特性に適応させるためにどのコンテンツ適応モデルを使用するかを選ぶこともできる。
【0061】
図1は、本開示の実施形態による、ビデオエレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法の主要なステップを示す。
【0062】
受信機RX10は、ディスプレイ11に接続される。例えば、受信機RX10は、テレビセット11に統合されたIRDでも、HDMIリンクを通じてディスプレイ11に接続されたセットトップボックスの一部でもある。
【0063】
受信機RX10は、例えば図4によって示されるようなチャネル変調に対応する多重ストリームMX1を受信する。そのような多重ストリームMX1は、符号化済みのビデオコンテンツに対応するカプセル化されたエレメンタリーストリーム42であるトランスポート層41を第1のレベルに有する木構造43を有する。各エレメンタリーストリームは、識別子と関連付けられ、識別子は、例えば、テレビチャネルに対応し得る。従って、図4の例では、第1の信号である多重送信0は、pid_0、pid_1およびpid_2という識別子と関連付けられたエレメンタリーストリームを保持し、第2の信号である多重送信1は、pid_3およびpid_4という識別子と関連付けられたエレメンタリーストリームを保持する。
【0064】
受信機MX1は、ステップ101において多重ストリームMX1を逆多重化し、次いで、ステップ102においてトランスポートストリームTS41を構文解析する。従って、受信機RX10は、トランスポートストリームTS41における1つまたはいくつかの特定タイプのメタデータの存在を示すHDR記述子(HDR DESCR.)という追加の情報を得る。そのようなHDR記述子(HDR DESCR.)という追加の情報は、CA選択(CA SELEC)というステップ105において、受信されたビデオエレメンタリーストリームからの復号済みのピクチャがディスプレイ11上に表示可能かどうかを判定するために、ディスプレイ11の特性に関連する情報EDIDと併せて使用される。EDID情報は、ディスプレイ制御モジュール(DISP.CTRL)111から受信され、特に、ディスプレイサポートフォーマットおよびディスプレイ特性を含む。そのようなEDID情報を多重ストリームMX1で利用可能なメタデータと比較することにより、ビデオエレメンタリーストリームがまさに表示可能であると判定された場合は、受信機RX1は、ステップ105において、復号済みのビデオコンテンツをディスプレイ特性に適応させるために、どのコンテンツ適応方法を使用すべきかを決定することができる。
【0065】
コンテンツ適応プロセスが選択された時点で、受信機RX10は、CAというステップ106において、選択されたプロセスに従って、エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツを適応させる。エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツ(DEC.PIC.)は、トランスポートストリーム41中にカプセル化されたエレメンタリーストリーム42が構文解析されているステップ103から生じるビデオES復号というステップ104の後に得られる。
【0066】
適応させたまたはリマッピングされたピクチャ(REMAP.PICT.)は、ディスプレイレンダリング(DISP.RENDER.)というステップ110においてレンダリングするために、ディスプレイ11に送信される。
【0067】
従って、HDR記述子は、以下の目的でIRDによって使用される。
- EDID情報(ディスプレイサポートフォーマット)およびHDR記述子情報の結果、HDRビデオが接続されたディスプレイ上に(正しく)表示可能かどうかについてのIRDによる判定、
- HDRコンテンツが表示可能な場合は、ディスプレイ能力を与える適切なコンテンツ適応方法の選択。
【0068】
ES42ではなく、TS層41のみが構文解析されることに留意しなければならない。
【0069】
本開示の実施形態によれば、TS(トランスポートストリーム)層41における記述子の追加により、1つの特定タイプのHDRメタデータまたは特徴の存在が信号伝達される。また、この情報が全プログラムまたはシーケンス持続時間の間存在するかどうかも信号伝達される。
【0070】
信号Fによって搬送されるそのような記述子(HDR DESCR.)(本文書では追加の情報とも呼ばれる)の構文の例は、表1に提示される。
【0071】
【表1】
【0072】
表1で観察できるように、記述子は、4つの異なるタイプのメタデータ、すなわち、
- カラーリマッピング情報(CRI)、
- マスタリングディスプレイカラーボリューム情報、
- コンテンツ光レベル情報
- HDR互換性
の存在を示すフラグを含む。
【0073】
フラグの値が「1」で設定されると、符号化済みのビデオストリームの全持続時間または全プログラムの間、対応するタイプのメタデータが存在することを示す。
【0074】
実施形態によれば、部分的なまたは完全な静的メタデータ情報は、表2の「マスタリングディスプレイカラーボリューム情報」の例で与えられるように、記述子において利用可能であり得る。
【0075】
【表2】
【0076】
対応するメタデータの特徴(すなわち、関連測色原色、白色点、ならびに、最小および最大ディスプレイマスタリング輝度)は、トランスポートストリーム41の記述子(HDR DESCR.)において直接利用可能である。
【0077】
実施形態によれば、最大動的メタデータリフレッシュレートまたは最小期間が信号伝達される。それは、動的メタデータがリフレッシュされている最小間隔を示す(表3の例)。この情報は、基準クロックレート数の数またはティッキングの数(例えば、90KHz)で表現することができる。
【0078】
【表3】
【0079】
実施形態によれば、最小動的メタデータリフレッシュレートまたは最大期間が信号伝達される。それは、動的メタデータがリフレッシュされている最大間隔を示す(表4の例)。この情報は、基準クロックレート数の数もしくはティッキングの数(例えば、90KHz)またはESビデオフレームレートの数で表現することができる。
【0080】
【表4】
【0081】
実施形態によれば、リマッピングされた(colour_remapping_info)信号特性が信号伝達される。それは、IRDによって、どのフォーマットをディスプレイに送信するかを知る(選ぶ)ためおよび/またはそれがディスプレイによってサポートされているかどうかを知るために使用される。
【0082】
【表5】
【0083】
表5の例の変形形態を以下で提供する。
【0084】
【表6】
【0085】
従って、本開示は、先行技術の技法に勝るいくつかの利点を提供する。
- IRD RX10は、高レベル(TS41)におけるいくつかの特定タイプのHDR静的および動的メタデータの存在についての情報へのアクセスを有する。
- IRD RX10は、すべてのプログラム/シーケンスの持続時間の間メタデータが存在するかどうかについての知識を有する。
- IRD RX10は、HDRピクチャを正しく表示できるかどうかを知るために、これ以上ES(42)を構文解析する必要がなく、TS(41)だけ構文解析すればよい。
【0086】
そういう意味では、IRD RX10は、その実装された後処理(例えば、カラーボリュームマッピング)に応じておよびEDIDを介して接続ディスプレイ特性に応じて、HDRレンダリングの完全なサポートが可能である(またはそうではない)ことについて警告するために、ユーザインタフェース(またはコンテンツ適応選択モジュール)にこの情報を与えることができる。
【0087】
それに加えて、IRD RX10は、適切な(IRD RX10で実装されるものの間で)コンテンツ適応モデルを選択することができる。
【0088】
図1では、モジュールは、区別可能な物理ユニットと関係があってもなくともよい機能ユニットである。例えば、これらのモジュールまたはそれらのいくつかは、特有のコンポーネントまたは回路にまとめることも、ソフトウェアの機能性に寄与することもできる。それに反して、いくつかのモジュールは、別個の物理的実体から潜在的に構成することができる。本原理に適合する装置は、純粋なハードウェアを使用して、例えば、ASIC、FPGAもしくはVLSI(それぞれ、≪特定用途向け集積回路≫、≪フィールドプログラマブルゲートアレイ≫、≪超大規模集積≫)などの専用ハードウェアを使用して、あるいは、デバイスに埋め込まれたいくつかの統合電子コンポーネントから、または、ハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントの混合物から実装される。
【0089】
図2は、図1に関連して説明される方法を実装するように構成することができるデバイス20の例示的なアーキテクチャを表す。
【0090】
デバイス20は、データおよびアドレスバス21によってつながっている以下の要素、すなわち、
- 例えばDSP(またはデジタル信号プロセッサ)である、マイクロプロセッサ22(またはCPU)、
- ROM(または読み取り専用メモリ)23、
- RAM(またはランダムアクセスメモリ)24、
- アプリケーションから送信用のデータを受信するためのI/Oインタフェース25、および、
- バッテリ26
を含む。
【0091】
例によれば、バッテリ26は、デバイスの外部のものである。言及されるメモリの各々では、本明細書で使用される「レジスタ」という用語は、小容量のエリア(数ビット)または非常に大きなエリア(例えば、全プログラムまたは大量の受信もしくは復号データ)に対応し得る。ROM23は、プログラムおよびパラメータを少なくとも含む。ROM23は、本原理による技法を実行するためのアルゴリズムおよび命令を格納することができる。電源を入れると、CPU22は、RAMにプログラムをアップロードし、対応する命令を実行する。
【0092】
RAM24は、プログラム(CPU22によって実行され、デバイス20の電源を入れた後にアップロードされる)をレジスタに含み、入力データをレジスタに含み、方法の異なる状態の中間データをレジスタに含み、方法の実行のために使用される他の変数をレジスタに含む。
【0093】
本明細書で説明される実装形態は、例えば、方法もしくはプロセス、装置、ソフトウェアプログラム、データストリーム、または、信号で実装することができる。実装の単一の形態の文脈においてのみ論じられる(例えば、方法またはデバイスとしてのみ論じられる)場合であっても、論じられる特徴の実装形態は、他の形態(例えば、プログラム)でも実装することができる。装置は、例えば、適切なハードウェア、ソフトウェアおよびファームウェアで実装することができる。方法は、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、集積回路またはプログラマブル論理デバイスを含む、例えば、一般に処理デバイスを指す装置(例えば、プロセッサなど)で実装することができる。また、プロセッサは、例えば、コンピュータ、携帯電話、ポータブル/携帯情報端末(「PDA」)、および、エンドユーザ間の情報の通信を容易にする他のデバイスなどの通信デバイスも含む。
【0094】
デバイスの例によれば、多重ストリームMX1(図1)は、供給源から得られる。例えば、供給源は、
- ローカルメモリ(23または24)(例えば、ビデオメモリまたはRAM(もしくはランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(もしくは読み取り専用メモリ)、ハードディスク)、
- 記憶装置インタフェース(25)(例えば、大容量記憶装置、RAM、フラッシュメモリ、ROM、光ディスクまたは磁気サポートとのインタフェース)、
- 通信インタフェース(25)(例えば、有線インタフェース(例えば、バスインタフェース、広域ネットワークインタフェース、ローカルエリアネットワークインタフェース)または無線インタフェース(IEEE802.11インタフェースもしくはBluetooth(登録商標)インタフェースなど))、および、
- ピクチャ捕捉回路(例えば、センサ、例えば、CCD(もしくは電荷結合素子)またはCMOS(もしくは相補型金属酸化膜半導体)など)
を含むセットに属する。
【0095】
デバイスの例によれば、リマッピングされたピクチャ(REMAP.PICT.)(図1)は、送り先に送信される。具体的には、送り先は、
- ローカルメモリ(23または24)(例えば、ビデオメモリまたはRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク)、
- 記憶装置インタフェース(25)(例えば、大容量記憶装置、RAM、フラッシュメモリ、ROM、光ディスクまたは磁気サポートとのインタフェース)、
- 通信インタフェース(25)(例えば、有線インタフェース(例えば、バスインタフェース(例えば、USB(もしくはユニバーサルシリアルバス))、広域ネットワークインタフェース、ローカルエリアネットワークインタフェース、HDMI(高解像度マルチメディアインタフェース)インタフェース)または無線インタフェース(IEEE802.11インタフェース、WiFi(登録商標)もしくはBluetooth(登録商標)インタフェースなど))、
- ディスプレイ11、および、
- IRD10
を含むセットに属する。
【0096】
デバイスの例によれば、記述子(HDR DESCR.)を搬送する信号Fは、供給源から得られる。例示的には、信号Fは、ローカルメモリ(例えば、ビデオメモリ(24)、RAM(24)、ROM(23)、フラッシュメモリ(23)またはハードディスク(23))から読み取られる。変形形態では、ビットストリームは、記憶装置インタフェース(25)(例えば、大容量記憶装置、RAM、ROM、フラッシュメモリ、光ディスクまたは磁気サポートとのインタフェース)から受信される、ならびに/あるいは、通信インタフェース(25)(例えば、ポイントツーポイントリンク、バス、ポイントツーマルチポイントリンクまたは放送ネットワークとのインタフェース)から受信される。
【0097】
例によれば、デバイス20は、図1に関連して説明される方法を実装するように構成され、
- モバイルデバイス、
- 通信デバイス、
- ゲームデバイス、
- タブレット(またはタブレットコンピュータ)、
- ラップトップ、
- 静止ピクチャカメラ、
- ビデオカメラ、
- 符号化チップ、
- 静止ピクチャサーバ、
- ビデオサーバ(例えば、放送サーバ、ビデオオンデマンドサーバまたはウェブサーバ)
を含むセットに属する。
【0098】
図3は、パケットベースの送信プロトコルが使用される際のそのような信号Fの構文の例を示す。各送信パケットPは、ヘッダ(H)およびペイロード(PAYLOAD)を含む。ヘッダ(H)のビットは、例えば、1つの特定のタイプの前記メタデータの存在を示す追加の情報や、ビデオストリーム(ペイロード(PAYLOAD))の全持続時間の間、この追加の情報が存在するかどうかを表す。
【0099】
より正確に言えば、実施形態によれば、表1の例で説明されるように、いくつかのビットは、図4の多重送信(多重送信0または多重送信1)のトランスポートストリームTSパケットに保存し、HDRメタデータ記述子を形成することができる。これらのビットは、異なるタイプのHDRメタデータの存在を示すフラグであり、エレメンタリーストリーム42の全持続時間の間、それらの異なるタイプのHDRメタデータが存在するかどうかを示す。
【0100】
本明細書で説明される様々なプロセスおよび特徴の実装形態は、様々な異なる機器またはアプリケーションで具体化することができる。そのような機器の例は、エンコーダ、デコーダ、デコーダからの出力を処理するポストプロセッサ、エンコーダに入力を提供するプリプロセッサ、ビデオコーダ、ビデオデコーダ、ビデオコーデック、ウェブサーバ、セットトップボックス、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA、および、ピクチャもしくはビデオを処理する他の任意のデバイス、または、他の通信デバイスを含む。明確であるべきだが、機器は、モバイルであり得、移動車両にインストールすることさえも可能である。
【0101】
それに加えて、方法は、プロセッサによって実行されている命令によって実装することができ、そのような命令(および/または実装形態によって生成されたデータ値)は、コンピュータ可読記憶媒体上に格納することができる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読プログラム製品の形態を取ることができ、コンピュータ可読プログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体において具体化され、その上で具体化されたコンピュータ可読プログラムコードを有し、コンピュータ可読プログラムコードは、コンピュータによって実行可能である。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書で使用される場合は、情報をその中に格納するための固有の能力およびそこからの情報の回収を提供するための固有の能力が与えられた非一時的な記憶媒体と見なされる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、これらに限定されないが、電子、磁気、光、電磁、赤外線もしくは半導体システム、装置もしくはデバイス、または、前述の適切な任意の組合せであり得る。当業者であれば容易に把握できるように、以下、すなわち、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、消去型プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または、前述の適切な任意の組合せは、本原理が当てはまるコンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例を提供する一方で、単なる例示であり、網羅的なリストではないことを把握されたい。
【0102】
命令は、プロセッサ可読媒体上で有形に具体化されたアプリケーションプログラムを形成することができる。
【0103】
命令は、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたは組合せにおけるものであり得る。命令は、例えば、オペレーティングシステム、別個のアプリケーションまたはその2つの組合せで見つけることができる。従って、プロセッサは、例えば、プロセスを実行するように構成されたデバイスと、プロセスを実行するための命令を有するプロセッサ可読媒体(記憶装置など)を含むデバイスの両方として特徴付けることができる。さらに、プロセッサ可読媒体は、命令に加えてまたは命令の代わりに、実装形態によって生成されたデータ値を格納することができる。
【0104】
当業者には明らかであるように、実装形態は、例えば、格納または送信することができる、情報を伝えるようにフォーマットされた様々な信号を生成することができる。情報は、例えば、方法を実行するための命令、または、説明される実装形態のうちの1つによって生成されたデータを含み得る。例えば、信号は、本原理の説明される例の構文を書き込むまたは読み取るための規則をデータとして伝えるように、あるいは、本原理の説明される例によって書き込まれた実際の構文・値をデータとして伝えるように、フォーマットすることができる。そのような信号は、例えば、電磁波として(例えば、スペクトルの高周波部分を使用して)またはベースバンド信号としてフォーマットすることができる。フォーマットすることは、例えば、データストリームを符号化すること、および、符号化されたデータストリームで搬送波を変調することを含み得る。信号が伝える情報は、例えば、アナログまたはデジタル情報であり得る。信号は、知られているように、様々な異なる有線または無線リンク上で送信することができる。信号は、プロセッサ可読媒体上に格納することができる。
【0105】
多くの実装形態について説明してきた。それにもかかわらず、様々な変更を行えることが理解されよう。例えば、他の実装形態を生成するために、異なる実装形態の要素を組み合わせることも、補足することも、変更することも、除去することもできる。それに加えて、当業者は、開示されるものの代わりに、他の構造およびプロセスを代用することができ、結果として得られる実装形態は、開示される実装形態と少なくとも実質的に同じ結果を達成するために、少なくとも実質的に同じ方法で、少なくとも実質的に同じ機能を実行することを理解するであろう。それに従って、これらのおよび他の実装形態は、この出願によって企図される。
[付記1]
符号化済みのビデオコンテンツのエレメンタリーストリーム(42)に関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータを有する信号であって、少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータの存在を示す追加の情報(HDR DESCR.)を含むようにフォーマットされることを特徴とする、信号。
[付記2]
前記追加の情報(HDR DESCR.)が、前記符号化済みのビデオコンテンツの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが前記信号内に存在するかどうかも示す、付記1に記載の信号。
[付記3]
前記追加の情報(HDR DESCR.)が、前記メタデータの少なくとも一部も含む、付記1または2に記載の信号。
[付記4]
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、
最大動的メタデータリフレッシュレート
その後に前記動的メタデータがリフレッシュされる最小時間間隔
を含む群に属する第1のリフレッシュ情報を含む、付記1~3のいずれか一項に記載の信号。
[付記5]
前記少なくとも1つの特定のタイプの前記メタデータが1組の動的メタデータに属する際は、前記追加の情報(HDR DESCR.)が、
最小動的メタデータリフレッシュレート
その後に前記動的メタデータがリフレッシュされる最大時間間隔
を含む群に属する第2のリフレッシュ情報を含む、付記1~4のいずれか一項に記載の信号。
[付記6]
前記追加の情報(HDR DESCR.)が、前記信号のトランスポートストリーム(41)に存在する、付記1~5のいずれか一項に記載の信号。
[付記7]
前記符号化済みのビデオコンテンツが、高ダイナミックレンジビデオコンテンツであり、前記メタデータが、高ダイナミックレンジメタデータである、付記1~6のいずれか一項に記載の信号。
[付記8]
エレメンタリーストリームに関する情報を与える少なくとも1つのタイプのメタデータから、前記エレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法であって、
1つの特定のタイプのメタデータの存在を示す追加の情報(HDR DESCR.)を得ること(102)と、
前記追加の情報(HDR DESCR.)および前記ディスプレイの前記特性(EDID)から、エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが前記ディスプレイ(11)上に表示可能かどうかを判定することと、
エレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツが表示可能であると判定された場合は、前記追加の情報および前記ディスプレイの前記特性から、プロセスを選択し(105)、前記選択されたプロセスに従ってエレメンタリーストリームから復号された前記ビデオコンテンツを適応させる(106)ことと
を含むことを特徴とする、方法。
[付記9]
前記追加の情報が、前記エレメンタリーストリームの全持続時間の間、前記少なくとも1つの特定のタイプのメタデータが信号内に存在するかどうかも示す、付記8に記載の方法。
[付記10]
付記8または9に記載のエレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法を実装するように構成されたプロセッサを含むデバイス(20)。
[付記11]
プログラムがプロセッサによって実行される際に、付記8または9に記載のエレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法のステップを実行するためのプログラムコード命令を含むコンピュータプログラム製品。
[付記12]
少なくとも付記8または9に記載のエレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法のステップをプロセッサに実行させるための命令を格納したプロセッサ可読媒体。
[付記13]
プログラムがコンピューティングデバイス上で実行される際に、付記8または9に記載のエレメンタリーストリームから復号されたビデオコンテンツをディスプレイの特性に適応させる方法のステップを実行するためのプログラムコードの命令を保持する非一時的な記憶媒体。
図1
図2
図3
図4