(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】表示装置及び半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20231020BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20231020BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20231020BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20231020BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20231020BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20231020BHJP
【FI】
H01L29/78 612Z
H01L29/78 619B
H01L29/78 618B
G09F9/30 338
G09F9/30 349C
G02F1/1368
G02F1/1335 500
H05B33/14 A
G09F9/30 365
(21)【出願番号】P 2021505070
(86)(22)【出願日】2020-03-10
(86)【国際出願番号】 JP2020010151
(87)【国際公開番号】W WO2020184533
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-09-08
(31)【優先権主張番号】P 2019043407
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】花田 明紘
(72)【発明者】
【氏名】神内 紀秀
(72)【発明者】
【氏名】鈴村 功
(72)【発明者】
【氏名】渡壁 創
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 涼
【審査官】岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/180723(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/180617(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 29/786
G09F 9/30
G02F 1/1368
G02F 1/1335
H10K 50/10
H10K 59/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に位置し、ポリシリコン半導体層を有する第1薄膜トランジスタと、
前記基板上に位置し、酸化物半導体層を有する第2薄膜トランジスタと、
前記ポリシリコン半導体層と前記基板との間に位置し、前記ポリシリコン半導体層と対向する第1遮光膜と、
前記酸化物半導体層と前記基板との間に位置し、前記酸化物半導体層と対向する第2遮光膜と、
前記第1遮光膜の上に位置する少なくとも1つの第1絶縁膜と、
前記第1絶縁膜の上に位置し、互いに積層している複数の第2絶縁膜と、
前記複数の第2絶縁膜の上に位置する少なくとも1つの第3絶縁膜と、
前記第1遮光膜と対向し、前記複数の第2絶縁膜の各々を貫通し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通しない第1スルーホールと、
前記第1遮光膜と対向し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通し、一部が前記第1スルーホールの中に位置する第2スルーホールと、を有し、
前記第1遮光膜は、前記第2スルーホールを介して、少なくとも一部が前記第3絶縁膜の上に位置する第1導電部材と電気的に接続することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第3絶縁膜の一部は、前記
第1スルーホールの中に位置し、前記第1絶縁膜と直に接し、
前記
第2スルーホールは、前記第3絶縁膜の前記一部と前記第1絶縁膜とを一括で貫通することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1遮光膜には、固定電位が印加されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第2遮光膜には、前記固定電位が印加されることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
画素電極と前記画素電極に対向するコモン電極とを備える複数の画素を有し、
前記コモン電極にはコモン電位が供給され、
前記固定電位は前記コモン電位であることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2遮光膜は、前記第1薄膜トランジスタの第1ゲート電極と同層に位置することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2遮光膜と前記第1ゲート電極とは、同じ材料からなることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1薄膜トランジスタは、前記ポリシリコン半導体層と電気的に接続する第1ソース電極と第1ドレイン電極とを有し、
前記第1ソース電極の一部と前記第1ドレイン電極の一部とは、前記複数の第2絶縁膜の上に位置し、且つ前記第3絶縁膜で覆われており、
前記第3絶縁膜を貫通する第3スルーホールが、前記第1ソース電極の前記一部と前記第1ドレイン電極の前記一部との一方と重なって位置し、
前記一方は、前記第3スルーホールを介して、少なくとも一部が前記第3絶縁膜の上に位置する第1接続配線と電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1ソース電極の前記一部と前記第2絶縁膜との間には、前記第1ソース電極の前記一部と前記第2絶縁膜とに直に接するアルミニウム酸化膜が位置し、
前記第1ドレイン電極の前記一部と前記第2絶縁膜との間には、前記第1ドレイン電極の前記一部と前記第2絶縁膜とに直に接するアルミニウム酸化膜が位置することを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1薄膜トランジスタは、第1ゲート電極を有し、
前記第1ゲート電極は、前記複数の第2絶縁膜の上に位置し、且つ前記第3絶縁膜で覆われている第2接続配線と電気的に接続し、
前記第3絶縁膜を貫通する第4スルーホールが、前記第2接続配線と重なって位置し、
前記第2接続配線は、前記第4スルーホールを介して、少なくとも一部が前記第3絶縁膜の上に位置する第1ゲート配線と電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第2接続配線と前記第2絶縁膜との間には、前記第2接続配線と前記第2絶縁膜とに直に接するアルミニウム酸化膜が位置することを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2薄膜トランジスタは、第2ゲート電極を有し、
前記第2ゲート電極は、前記複数の第2絶縁膜の上に位置し、且つ前記第3絶縁膜で覆われており、
前記第3絶縁膜を貫通する第5スルーホールが、前記第2ゲート電極と重なって位置し、
前記第2ゲート電極は、前記第5スルーホールを介して、少なくとも一部が前記第3絶縁膜の上に位置する第2ゲート配線と電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第1遮光膜と前記第2遮光膜とは、同層に位置し、
前記第2遮光膜と対向し、前記複数の第2絶縁膜の各々を貫通し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通しない第6スルーホールと、
前記第2遮光膜と対向し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通し、一部が前記第1スルーホールの中に位置する第7スルーホールと、を有し、
前記第2遮光膜は、前記第7スルーホールを介して、少なくとも一部が前記第3絶縁膜の上に位置する第2導電部材と電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記酸化物半導体層は、前記第1薄膜トランジスタの第1ゲート電極と同層に位置することを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第1薄膜トランジスタは、第1ゲート電極を有し、
前記基板と前記酸化物半導体層との間の距離は、前記基板と前記第1ゲート電極との間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第2薄膜トランジスタは、第2ゲート電極と、第2ドレイン電極と、第2ソース電極と、第8コンタクトホールおよび第9コンタクトホールを備える第2ゲート絶縁膜と、
を有し、
前記酸化物半導体層は、前記
第8コンタクトホールを介して前記第2ドレイン電極と接続し、かつ前記
第9コンタクトホールを介して前記第2ソース電極と接続し、
前記第8コンタクトホールの側壁は、前記第2ドレイン電極と接していない第1領域を有し、
前記第9コンタクトホールの側壁は、前記第2ソース電極と接していない第2領域を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第8コンタクトホールの中において、前記第1領域と前記第2ドレイン電極との間には前記第3絶縁膜が位置し、
前記第9コンタクトホールの中において、前記第2領域と前記第2ソース電極との間には前記第3絶縁膜が位置することを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
基板と、
前記基板上に位置し、ポリシリコン半導体層を有する第1薄膜トランジスタと、
前記基板上に位置し、酸化物半導体層を有する第2薄膜トランジスタと、
前記ポリシリコン半導体層と前記基板との間に位置し、前記ポリシリコン半導体層と対向する第1導電膜と、
前記酸化物半導体層と前記基板との間に位置し、前記酸化物半導体層と対向する第2導電膜と、
前記第1導電膜と前記第2導電膜との少なくとも一方の導電膜の上に位置する少なくとも1つの第1絶縁膜と、
前記第1絶縁膜の上に位置し、互いに積層している複数の第2絶縁膜と、
前記複数の第2絶縁膜の上に位置する少なくとも1つの第3絶縁膜と、
前記一方の導電膜と対向し、前記複数の第2絶縁膜の各々を貫通し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通しない第1スルーホールと、
前記一方の導電膜と対向し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通し、一部が前記第1スルーホールの中に位置する第2スルーホールと、を有し、
前記一方の導電膜は、前記第2スルーホールを介して、少なくとも一部が前記第3絶縁膜の上に位置する第1導電部材と電気的に接続することを特徴とする半導体装置。
【請求項19】
前記第3絶縁膜の一部は、前記第1スルーホールの中に位置し、前記第1絶縁膜と直に接し、
前記第2スルーホールは、前記第3絶縁膜の前記一部と前記第1絶縁膜とを一括で貫通することを特徴とする請求項18に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第1絶縁膜は、前記第1導電膜と前記第2導電膜との両方の上に位置し、
前記一方の導電膜とは異なる他方の導電膜と対向し、前記複数の第2絶縁膜の各々を貫通し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通しない第6スルーホールと、
前記他方の導電膜と対向し、前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜とを貫通し、一部が前記第1スルーホールの中に位置する第7スルーホールと、を有し、
前記他方の導電膜は、前記第7スルーホールを介して、少なくとも一部が前記第3絶縁膜の上に位置する第2導電部材と電気的に接続することを特徴とする請求項18に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリシリコン半導体を用いたTFTと酸化物半導体を用いたTFTの両者による、ハイブリッド構造を用いた表示装置及び半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して対向基板が配置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている構成となっている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。一方、有機EL表示装置は、各画素に自発光する有機EL層とTFTを配置することによってカラー画像を形成する。有機EL表示装置はバックライトを必要としないので、薄型化には有利である。
【0003】
ポリシリコン半導体は移動度が高いので、駆動回路用TFTとして適している。一方、酸化物半導体はOFF抵抗が高く、これを画素内におけるスイッチングTFTとして用いるとOFF電流を小さくすることが出来る。
【0004】
酸化物半導体を用いたTFTとポリシリコン半導体を用いた表示装置を記載したものとして、特許文献1、特許文献2及び特許文献3が挙げられる。特許文献1には、ポリシリコン半導体によるTFTと酸化物半導体によるTFTに同時にスルーホールを形成する場合に、酸化物半導体がスルーホール部分において消失する現象を対策した構成が記載されている。特許文献2には、酸化物半導体を用いたTFTとポリシリコン半導体を用いたTFTを有する表示装置において、酸化物半導体によるTFTをボトムゲートタイプのTFTとすることによって、プロセス工数を低減した構成が記載されている。特許文献3には、有機EL表示装置において、画素内にポリシリコン半導体によるTFTと酸化物半導体によるTFTを配置した構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-208473号公報
【文献】特開2016-194703号公報
【文献】特表2017-536646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
画素のスイッチングとして用いられるTFTは、リーク電流が小さいことが必要である。酸化物半導体によるTFTは、リーク電流を小さくすることが出来る。しかし酸化物半導体はキャリアの移動度が小さいので、表示装置内に内蔵する駆動回路を、酸化物半導体を用いたTFTで形成することは難しい場合がある。
【0007】
一方、ポリシリコン半導体で形成したTFTは移動度が大きいので、駆動回路を、ポリシリコン半導体を用いたTFTで形成することが出来る。しかし、ポリシリコン半導体を画素におけるスイッチングTFTとして使用する場合には、ポリシリコン半導体はリーク電流が大きいので、通常は、2個のポリシリコン半導体を直列にして使用する。
【0008】
そこで、表示領域における画素のスイッチングTFTとして酸化物半導体を用い、周辺駆動回路のTFTにポリシリコン半導体を用いれば、合理的である。しかし、ポリシリコン半導体を用いたTFTと酸化物半導体を用いたTFTは別な層に形成する必要がある。プロセス温度条件から、一般には、ポリシリコン半導体を用いたTFTが先に、すなわち、下層に形成され、酸化物半導体を用いたTFTが後に、すなわち、上層に形成される。
【0009】
一方、フレキシブル表示装置を形成する場合は、基板をポリイミド等の樹脂で形成する。樹脂は帯電をし易く、帯電した電荷がTFTの動作に対して影響を与える。これを防止するために、TFTと基板との間にシールドとしての金属層を形成する必要がある。この金属層にシールドとしての役割を持たせるためには、所定の電位、例えばコモン電位を供給する必要がある。したがって、このためのスルーホールが必要になる。なお、この金属層は液晶表示装置等における、バックライトからの光がTFTの動作に影響を及ぼさないようにするための、遮光膜としての役割を有する。
【0010】
さらに、同一基板上にポリシリコン半導体を用いたTFTと酸化物半導体を用いたTFTを形成すると、配線のために、多くのスルーホールを形成する必要がある。本発明はこのように、構造が複雑で多くのTFT素子を有する半導体装置において、スルーホールの数を低減し、かつ、製造工程を簡略化することが出来る構成を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記問題を克服するものであり、代表的な構成は次のとおりである。すなわち、ポリシリコン半導体を用いた第1のTFTと酸化物半導体を用いた第2のTFTが形成された基板を有する表示装置であって、前記第1のTFTは、第1のドレイン電極と第1のゲート電極と第1のソース電極を有し、前記第2のTFTは、第2のドレイン電極と第2のゲート電極と第2のソース電極を有し、前記第1のTFTは基板側に第1の遮光膜を有し、前記第2のTFTは基板側に第2の遮光膜を有し、前記第1の遮光膜には、前記第1のドレイン電極及び前記第1のソース電極と同じ層に形成され、かつ、同じ材料で形成された電極によって、複数の絶縁膜に形成された第1のスルーホールを介して電圧が供給されていることを特徴とする表示装置。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図3】液晶表示装置の表示領域の構成の例を示す断面図である。
【
図4】液晶表示装置の表示領域の構成の他の例を示す断面図である。
【
図9】比較例プロセスと本発明プロセスを示すフローチャートである。
【
図16】有機EL表示装置の表示領域の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
酸化物半導体には、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、ITZO(Indium Tin Zinc Oxide)、ZnON(Zinc Oxide Nitride)、IGO(Indium Gallium Oxide)等がある。
【0014】
表示装置においては、一般には、ポリシリコン半導体は、CVD(Chemical Vapor Deposition)によって形成したa-Si半導体をエキシマレーザでアニールして形成された、いわゆるLTPS(Low Tempearture Poly-Si)が用いられる。
【0015】
本明細書では、酸化物半導体を用いたTFT(以下酸化物半導体TFT)とポリシリコン半導体を用いたTFT(以下ポリシリコン半導体TFT)の両方を用いた方式をハイブリッド構成と呼ぶこともある。以下の実施例では主として液晶表示装置を例にとって本発明の内容を説明するが、本発明は、液晶表示装置に限らず、有機EL表示装置、TFTを用いた光センサ等の種々の半導体装置にも適用することが出来る。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明が適用される液晶表示装置の平面図である。
図1において、TFT基板100と対向基板200がシール材16によって接着し、TFT基板100と対向基板200の間に液晶層が挟持されている。TFT基板100と対向基板200が重なっている部分に表示領域14が形成されている。表示領域14の外側には、走査線駆動回路18が、例えば、ポリシリコン半導体TFTによって形成されている。
【0017】
TFT基板100の表示領域14には、走査線11が横方向(x方向)に延在し、縦方向(y方向)に配列している。また、映像信号線12が縦方向に延在して横方向に配列している。走査線11と映像信号線12に囲まれた領域が画素13になっている。TFT基板100は対向基板200よりも大きく形成され、TFT基板100が対向基板200と重なっていない部分は端子領域15となっている。端子領域15にはフレキシブル配線基板17が接続している。液晶表示装置を駆動するドライバICはフレキシブル配線基板17に搭載されている。
【0018】
液晶は、自らは発光しないので、TFT基板100の背面にバックライトを配置している。液晶表示パネルはバックライトからの光を画素毎に制御することによって画像を形成する。フレキシブル配線基板17は、バックライトの背面に折り曲げられることによって、液晶表示装置全体としての外形を小さくする。
【0019】
本発明の液晶表示装置では、表示領域14に用いるTFTには、リーク電流の少ない酸化物半導体TFTが使用されている。また、シール材付近の額縁部分には、例えば、走査線駆動回路18が形成されており、走査線駆動回路18には、移動度の大きい、ポリシリコン半導体TFTが使用されている。
【0020】
図2は、表示領域における画素の平面図である。
図2は、IPS(In Plane Switching)方式における、FFS(Fringe Field Swtiching)と呼ばれる方式の液晶表示装置である。
図2では、酸化物半導体107を用いたTFTが使用されている。酸化物半導体TFTはリーク電流が小さいので、スイッチングTFTとして好適である。
【0021】
図2において、走査線11が横方向(x方向)に延在し、縦方向(y方向)に配列している。また、映像信号線12が縦方向に延在し、横方向に配列している。走査線11と映像信号線12に囲まれた領域に画素電極126が形成されている。
図2において、映像信号線12と画素電極126との間に酸化物半導体TFTが形成されている。酸化物半導体TFTにおいて、映像信号線12がドレイン電極を構成し、走査線11が分岐して酸化物半導体TFTのゲート電極111を構成している。酸化物半導体TFTのソース電極122は画素電極126側に延在し、スルーホール130を介して画素電極126と接続している。
【0022】
画素電極126は櫛歯状に形成されている。画素の下側には、容量絶縁膜を介してコモン電極124が平面状に形成されている。コモン電極124は各画素に連続して共通に形成されている。画素電極126に映像信号が供給されると、画素電極126とコモン電極124との間に液晶層を通過する電気力線が形成され、液晶分子を回転させることによって画像を形成する。なお、
図2では、TFTと基板の間に形成される遮光膜(シールド電極)は省略されている。
【0023】
図3は、
図2に対応する液晶表示装置の断面図の例である。本発明では、後で説明するように、周辺回路を、ポリシリコン半導体TFTで構成している。ポリシリコン半導体TFTは酸化物半導体TFTよりも基板近くに形成される。ポリシリコン半導体TFTのゲート絶縁膜103は表示領域にも形成されている。
【0024】
図3において、ガラスあるいはポリイミド等の樹脂で形成されたTFT基板100の上にポリイミドあるいはガラスで形成されたTFT基板100からの不純物をブロックするための下地膜101(第1絶縁膜)が形成されている。下地膜101はSiO膜とSiN膜の積層構造となっている。下地膜101の上に周辺回路で使用されるポリシリコン半導体TFTのための第1ゲート絶縁膜103が形成されている。
【0025】
第1ゲート絶縁膜103の上には、酸化物半導体107に光電流が発生することを防止するために金属によって遮光膜105が形成されている。遮光膜105の他の重要な役割は、TFT基板100に帯電した電荷の影響を防止することである。特にTFT基板100をポリイミド等の樹脂で形成した場合、基板100に電荷が蓄積されやすく、この電荷によって、TFTのスレッショルド電圧等が影響される。
【0026】
遮光膜105に基準電位を印加することによって、TFT基板105の電荷の影響を防止することが出来る。遮光膜105に所定に電圧(例えばコモン電位、固定電位)を印加するために、絶縁膜にスルーホールを形成し、電極を接続する必要がある、
図3では複数の絶縁膜にスルーホール27を形成し、映像信号線と同層で形成したシールド配線28によって、遮光膜105に基準電位を与えている。基準電位にはコモン電位を印加する場合が多い。しかし、遮光膜105にゲート電圧を印加することによって、遮光膜105の上方に形成される酸化物半導体107のゲート電極として使用することも出来る。
【0027】
遮光膜105を覆って、層間絶縁膜106が形成されている。層間絶縁膜106はSiOによって形成される。あるいは、下層がSiN、上層がSiOの2層構造とすることも出来る。層間絶縁膜106の上に酸化物半導体107が形成される。本実施例では、酸化物半導体107は例えばIGZOによって形成される。酸化物半導体107の厚さは、例えば、10nm乃至100nmである。
【0028】
酸化物半導体107をパターニング後、ドレイン電極121とソース電極122に対応する部分に保護金属108を形成する。ポリシリコン半導体TFTを形成する際、ポリシリコン半導体TFTのスルーホールを佛酸(HF)洗浄する必要がある。同一基板に酸化物半導体TFTとポリシリコン半導体TFTを形成する場合、酸化物半導体107に接続したスルーホールを介して佛酸(HF)が侵入し、酸化物半導体107を消失させるので、保護金属108によって酸化物半導体107を保護する。
【0029】
図3において、酸化物半導体107を覆って第2ゲート絶縁膜109を形成する。第2ゲート絶縁膜109はSiOによって形成される。第2ゲート絶縁膜109の上に第2ゲート電極111を形成する。ところで、酸化物半導体107のチャネル部を所定の抵抗に保つためには、酸化物半導体107に酸素を供給する必要がある。酸素を供給するために、酸化物半導体107と第2ゲート電極111との間にAlO膜110(アルミニウム酸化膜)を形成し、このAlO膜110から酸素を酸化物半導体107に供給する。AlO膜の厚さは例えば10nm程度であるがこれより厚くともよい。
【0030】
第2ゲート電極111を覆って第1無機パッシベーション膜1121を例えばSiNによって形成する。第1無機パッシベーション膜1121の上に、例えばSiOによって第2無機パッシベーション膜1122を形成する。無機パッシベーション膜122はSiOかSiNの1層のみによって形成される場合もある。以後、第1無機パッシベーション膜1121及び第2無機パッシベーション膜1122を纏めて無機パッシベーション膜122(第3絶縁膜)と言う。
【0031】
各絶縁膜を形成した後、スルーホール27、118、120等を形成し、TFTとドレイン電極121、ソース電極122、あるいは、遮光膜105に対するシールド線28の接続を可能にする。
図3において、ドレイン電極121は映像信号線が兼用している。ソース電極122は無機パッシベーション膜112の上を延在して、スルーホール130において、画素電極126と接続する。
【0032】
ドレイン電極121、ソース電極122等を覆って有機パッシベーション膜123を、例えば、感光性のアクリル樹脂によって形成する。有機パッシベーション膜123は、映像信号線とコモン電極等との間の浮遊容量を減少させるために、2乃至4μmというように、厚く形成される。有機パッシベーション膜123には、スルーホール130を形成して、ソース電極122と画素電極126との接続を可能にする。
【0033】
図3において、有機パッシベーション膜123の上にITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜によって、コモン電極124を平面状に形成する。コモン電極124を覆って容量絶縁膜125をSiNによって形成し、その上に画素電極126を形成する。画素電極126の平面形状の一例が
図2に示されている。画素電極126とコモン電極124の間に容量絶縁膜125を挟んで画素容量が形成される。容量絶縁膜125にはスルーホール130内においてスルーホール131が形成され、画素電極126とソース電極122の接続を可能にする。
【0034】
画素電極126の上には液晶分子301を初期配向させるための配向膜127が形成されている。画素電極126に映像信号が印加されると、
図3に示すような、液晶層300を通る電気力線が形成され、液晶分子301を回転させて、各画素における光の透過率を制御する。これによって、画像を形成する。
【0035】
図3において、液晶層300を挟んで対向基板200がガラスあるいはポリイミド等の樹脂によって形成される。画素電極126に対応する部分には、カラーフィルタ201が形成され、カラー画像を形成する。カラーフィルタ201が存在しない部分にはブラックマトリクス202が形成され、画像のコントラストを向上させる。カラーフィルタ201及びブラックマトリクス202を覆ってオーバーコート膜203が形成される。オーバーコート膜203はカラーフィルタ201の色素が液晶層300中に染み出ることを防止する。オーバーコート膜203を覆って液晶分子301を初期配向させるための配向膜204が形成されている。
【0036】
図4は、
図2に対応する液晶表示装置の断面図の他の例である。
図4は
図3とほぼ同じであるが、酸化物半導体TFTがドレイン電極121及びソース電極122と接続する部分の構成が異なっている。
図4においては、ドレイン電極121と酸化物半導体107、あるいは、ソース電極122と酸化物半導体107の間に保護金属108が形成されておらず、ドレイン電極121およびソース電極122が直接、酸化物半導体107と接続する構成となっている。
【0037】
後で説明するように、本発明の構成においては、ポリシリコン半導体に接続するスルーホールを佛酸(HF)で洗浄する時は、酸化物半導体107に接続するスルーホール118、120等はまだ形成されていないので、保護金属108の形成を省略することが出来る。
図4のその他の構成は
図3で説明したのと同様である。
【0038】
図5A乃至
図5Cは本発明に対する比較例であり、ポリシリコン半導体TFTと酸化物半導体TFTを並列して記載した断面図である。
図5Cは、ポリシリコン半導体TFTと酸化物半導体TFTを並列して記載した断面図であり、
図5A及び
図5Bはその途中工程における断面図である。実際の製品では、ポリシリコン半導体TFTは周辺駆動回路に形成され、酸化物半導体TFTは表示領域に形成されるので、両者は離れた位置に形成されるが、
図5Cでは説明のために、並列して記載している。
図5Cは
図3に対応するが、
図3における有機パッシベーション膜123から上の構成は省略されている。以後の図も同様である。
【0039】
ポリシリコン半導体TFTと酸化物半導体TFTを同一基板に形成する構成をハイブリッド構成と呼ぶこともある。ハイブリッド構成では、ポリシリコン半導体TFTを酸化物半導体TFTよりも前の工程で形成する場合が多い。酸化物半導体TFTの方が、より高いプロセス温度を必要とするからである。以後TFT基板100はポリイミドによって形成されているとして説明するが、他の樹脂基板あるいはガラス基板の場合も同じ構成をとることが出来る。
【0040】
図5Aにおいて、TFT基板100の上にポリシリコン半導体TFTのための第1遮光膜99を形成する。ポリシリコン半導体においてバックライトからの光による光電流の発生を防止するためである。遮光膜99の他の重要な役割はTFT基板100に帯電した電荷からポリシリコン半導体102をシールドすることである。このために、遮光膜99には所定の電位(例えばコモン電位、固定電位)を印加する必要があるので、遮光膜99の上に形成される下地膜101及び第1ゲート絶縁膜103にスルーホール21を形成しておく。
【0041】
遮光膜99の上に下地膜101を形成し、その上にポリシリコン半導体102を形成する。ポリシリコン半導体102は、一般的には低温プロセスで形成される(LTPS(Low Temperature poly-Si)と呼ぶこともある)。すなわち、先ずa-Si半導体をCVDによって形成し、これにエキシマレーザを照射することによってポリシリコン半導体102に変換し、パターニングする。ポリシリコン半導体102を覆って第1ゲート絶縁膜103を形成する。その後、遮光膜99に所定の電位を供給するためのスルーホール21を下地膜101及び第1ゲート絶縁膜103に形成する。
【0042】
図5Bは
図5Aに続くプロセスにおける構成である。
図5Bにおいて、第1ゲート絶縁膜103の上にポリシリコン半導体TFTのための第1ゲート電極104を形成する。同時に、酸化物半導体TFT用遮光膜(第2遮光膜)105、及び、ポリシリコン半導体TFT用遮光膜(第1遮光膜)99に電位を与えるための接続配線22を、同じプロセス、同じ材料によって形成する。第2遮光膜105の役割は
図3において説明したとおりである。第1ゲート電極104等の材料は、例えば、MoW合金、Ti-Al-Tiの積層膜等が使用される。
【0043】
その後、層間絶縁膜106をSiOによって形成する。なお、層間絶縁膜106はSiN膜とSiO膜の2層構造の場合もある。この場合、SiO膜が上層で、SiN膜が下層となる。層間絶縁膜106の上に酸化物半導体107を形成する。酸化物半導体107をパターニングした後、後の佛酸(HF)洗浄工程において、酸化物半導体107が消失することを防止するための、保護金属108を、酸化物半導体107のドレイン及びソースを覆うように形成する。保護金属108には、例えば、Ti-Al-Tiの積層膜等が使用される。
【0044】
図5Bにおいて、酸化物半導体107を覆って、第2ゲート絶縁膜109をSiOによって形成する。第2ゲート電極109の上にまず、AlO膜110を形成する。酸化物半導体107のチャネル部に酸素を供給するためである。そして、AlO膜110の上に第2ゲート電極111を形成する。第2ゲート電極111の材料は第1ゲート電極104の材料と同じである。第2ゲート電極111を覆って無機パッシベーション膜112を形成する。
図5Bでは、無機パッシベーション膜112は1層で形成されているが、2層構造とする場合もある。その時の構成は
図3において説明したとおりである。
【0045】
図5Bにおいて、酸化物半導体TFT用スルーホール118、119、120、第2遮光膜105用スルーホール27、ポリシリコンTFT用スルーホール115、116、117、第1遮光膜99用スルーホール23を形成する。ポリシリコン半導体102には酸化膜が形成されているので、これを除去するために、スルーホールを形成した後、スルーホール内を佛酸(HF)によって洗浄する。この時、酸化物半導体用スルーホールにも佛酸(HF)が侵入し、酸化物半導体107が消失してしまう。これを防止するために、酸化物半導体107には、スルーホールに対応する部分に保護金属108が形成されている。
【0046】
図5Cは、
図5Bに続く工程である。
図5Cにおいて、
図5Bで形成されたスルーホールに電位を供給するための配線、あるいは電極が形成される。この時形成される電極は、酸化物半導体TFT用及びポリシリコン半導体TFT用ドレイン電極31、ゲート電極32、ソース電極33、第1遮光膜用シールド配線24、第2遮光膜用シールド配線28等である。
【0047】
以上で説明した
図5Cの構成は、次のような問題を有している。第1の問題は、酸化物半導体107に形成される保護金属108の形成である。保護金属108は、酸化物半導体107をパターニング後、その上に保護金属108を被着し、その後、ドライエッチング等によってパターニングする。保護金属108は酸化物半導体107を覆うように、スパッタリングによって形成されるが、このスパッタリングによって酸化物半導体107が汚染される。
【0048】
保護金属108がMoWの場合は、フッ素系のガスによってドライエッチングを行い、保護金属108がTi-Al-Tiの場合は塩素系のガスによってドライエッチングを行う。なお、パターニング後に保護金属108にテーパを形成したい場合は、MoWが使用される。保護金属108を形成する時に、酸化物半導体107のチャネル部が保護金属108、及び、ドライエッチングプロセスによって汚染される。そうすると、酸化物半導体TFTの特性、例えばスレッショルド電圧等にばらつきが生ずる。
【0049】
第2の問題は、第1遮光膜99へ電圧を供給するために、スルーホール及び電極を2回にわたって形成する必要があることである。これは、
図5A乃至
図5Cにおいて、スルーホール21、23、シールド配線22、24によって示されている。この部分は、
図5CのAの領域である。
図6は、
図5Cの領域Aをより詳細に記載した断面図である。
【0050】
図6において、第1遮光膜99を覆って下地膜101及び第1ゲート絶縁膜103が形成され、これらの膜にスルーホール21が形成される。そして、接続配線22を形成する。その後層間絶縁膜106、第2ゲート絶縁膜109、無機パッシベーション膜112を形成し、スルーホール23を形成する。スルーホール23内にシールド配線24を形成すると、シールド配線24と第1遮光膜99が導通する。
【0051】
つまり、
図6の構成では、スルーホール、シールド配線とも2回のフォトリソグラフィが必要となる。スルーホールのうち、スルーホール23は、TFT用のスルーホール等と同じプロセスで形成することができるが、スルーホール21の形成工程は、第1遮光膜99のためだけの工程である。なお、接続配線22はゲート電極等と同じプロセスで形成することができる。
【0052】
図7Eは、上記2つの問題点を対策した、本発明によるハイブリッド構成を示す断面図であり、
図7A乃至
図7Dはその途中工程における断面図である。
図7Aは、第2ゲート絶縁膜109の上にAlO膜110を形成した状態を示す断面図である。
図7Aが
図5B等と異なる点は、酸化物半導体107のドレイン及びソース部分に保護金属108が存在していないことである。したがって、保護金属108を形成する工程に起因する酸化物半導体107の汚染はない。つまり、酸化物半導体TFTの特性をより安定させることができる。
【0053】
第1遮光膜用スルーホール25(第1のスルーホール)、ポリシリコン半導体TFT用スルーホール115,116,117、第2遮光膜用スルーホール27は同時に形成される。ポリシリコン半導体107の表面酸化物を除去するために、これらのスルーホール内を佛酸(HF)洗浄するが、本実施例では、この時点においては、酸化物半導体TFT用のスルーホールは形成されていないので、酸化物半導体107が消失することは無い。
【0054】
図7Bは、第2ゲート電極111を形成すると同時に、スルーホール25,116,117,27に電極及び配線を形成した状態である。しかし、第1遮光膜99のためのスルーホール25には、接続配線はまだ形成しない。
図7Cは、
図7Bの構成を無機パッシベーション膜112で覆った状態を示す断面図である。
図7Dは、無機パッシベーション膜に対してスルーホール23(第2のスルーホール)、41(第3のスルーホールの1つ)、42(第4のスルーホール)、43(第3のスルーホールの他の1つ)、44、118、119(第5のスルーホール)、120を形成した状態を示す断面図である。
【0055】
図7Dは、無機パッシベーション膜112に対してスルーホールを形成した状態を示す断面図である。
図7Dにおいて、スルーホール23(第2のスルーホール)は無機パッシベーション膜112(第3絶縁膜)のみでなく、下地膜101(第1絶縁膜)にも形成する。また、スルーホール118、120は、無機パッシベーション膜112のみでなく、第2ゲート絶縁膜にも形成する。
図7Eは、各スルーホールにおいて、接続用配線(導電部材、電極ともいう)24、31、32、33、51、52、53、54を形成した状態を示す断面図である。これによって、ポリシリコン半導体TFT、第1遮光膜99(第1導電膜ともいう)、酸化物半導体TFT、第2遮光膜105(第2導電膜ともいう)はすべて導通をとることができる。
図7Eの接続配線24は第1遮光膜99と接続する第1導電部材ともいう。接続用配線31はドレイン電極、接続用配線51は該ドレイン電極と接続する第1接続配線ともいう。接続用配線33はソース電極、接続用配線53は該ソース電極と接続する第1接続配線ともいう。第1ゲート電極104と接続する接続用配線32は第2接続配線、接続用配線52は該第2接続配線と接続する第1ゲート配線ともいう。第2ゲート電極111と接続する接続用配線32は、第2ゲート配線ともいう。
【0056】
このように、本発明の構成によれば、酸化物半導体107の上に金属保護膜を形成する必要が無いので、金属保護膜を形成する際に生ずる酸化物半導体の汚染を防止することができる。また、第1遮光膜99のみのための、スルーホール形成工程を省略することができるので、製造コストを低減することができる。
【0057】
図8は、
図7EのBで示した領域、すなわち、第1遮光膜99にシールド配線を接続した状態を示す詳細断面図である。
図8において、TFT基板100の上に第1遮光膜99が形成され、これを覆って下地膜101が形成されている。下地膜101の上に第1ゲート絶縁膜103、層間絶縁膜106、第2ゲート絶縁膜109、無機パッシベーション膜112が形成されている。スルーホール25は、第1ゲート絶縁膜103、層間絶縁膜106、第2ゲート絶縁膜109に対して同時に形成される。すなわち、スルーホール25は、少なくとも1つの絶縁膜(第1絶縁膜、例えば下地膜101)の上に位置し互いに積層している複数の絶縁膜(複数の第2絶縁膜)の各々を一括で貫通する。スルーホール23は、無機パッシベーション膜112、下地膜101に対して同時に形成される。無機パッシベーション膜112の一部は、スルーホール25の中に位置し、スルーホール23は無機パッシベーション膜112の当該一部と下地膜101と一括で貫通する。いずれのスルーホール23、25もTFTのためのスルーホールと同時に形成されるので、第1遮光膜99用のスルーホールだけを形成するプロセスは不要である。
【0058】
図9は、
図5A乃至
図5Cで説明した比較例と
図7A乃至
図7Eで説明した本発明の構成を対比したプロセスチャートである。
図9において、比較プロセスが
図5A乃至
図5Cに対応し、本発明プロセスが
図7A乃至
図7Eに対応する。各プロセスの内容は
図5A乃至
図5C、及び、
図7A乃至
図7Eにおいて説明したとおりである。比較プロセスを本発明プロセスと比較すると、本発明プロセスにおいては、第1遮光膜99と接続するための、太枠で示す接続配線用スルーホール(
図5Aにおける21に対応する)の形成プロセスが省略されている。本発明プロセスにおいては、太枠で示すシールド配線用スルーホール形成の工程で、無機パッシベーション膜と第1ゲート絶縁膜及び下地膜に対して同時にスルーホールを形成し、第1遮光膜99が露出される。
【0059】
また、比較プロセスの保護金属形成工程が、本発明プロセスでは省略されている。したがって、
図9に示す本発明プロセスは、比較プロセスと比べて、プロセスの数を低減することができる。
【実施例2】
【0060】
図10Eは、本発明による第2の実施例を示す断面図であり、
図10A乃至
図10Dは
図10Eの構成を実現する途中工程の構成を示す断面図である。
図10Eの構成も比較例に対して、酸化物半導体107を保護金属形成時の汚染から防止すること、プロセス数を低減することができること、は実施例1等と同じである。実施例2の特徴は、酸化物半導体TFT用の第2遮光膜105をTFT基板100の上に、第1遮光膜99と同層に形成している点である。
【0061】
図10Aにおいて、TFT基板100の上に第1遮光膜99と第2遮光膜105が形成されている。したがって、第1ゲート絶縁膜103の上には、ポリシリコン半導体TFT用の第1ゲート電極104のみが形成されている。そして、第2遮光膜105に導通を与えるスルーホール27(第6のスルーホール)は第1遮光膜99に導通を与えるスルーホール25と同様、第2ゲート絶縁膜109、層間絶縁膜106、第1ゲート絶縁膜103に対して形成されている。
【0062】
図10Bにおいて、ポリシリコン半導体TFT用電極31、32、33及び酸化物半導体TFT用ゲート電極111を形成する。
図10Cにおいて、ポリシリコン半導体TFT用電極31、32、33及び酸化物半導体TFT用ゲート電極111を覆って無機パッシベーション膜112を形成する。
図10Dは、各電極に対応するスルーホール23、41、42、43、44(第7のスルーホール)、118、119、120を形成した状態を示す断面図である。
図10Eは、各スルーホールに対応して、接続用配線(導電部材、電極ともいう)24、31、32、33、51、52、53、54(第2導電部材)を形成して、第1遮光膜99、ポリシリコン半導体TFT、第2遮光膜105、酸化物半導体TFTに電圧を供給出来るようにした断面図である。
【0063】
図10Eにおいて、領域Bで示す第1遮光膜99に電圧を供給するためのスルーホールおよび電極形状と領域Cで示す第2遮光膜105に電圧を供給するためのスルーホールおよび電極形状は同様である。すなわち、
図11Eにおける領域Bと領域Cの詳細断面図は、
図8と同様になる。
【実施例3】
【0064】
図11Eは、本発明による第3の実施例を示す断面図であり、
図11A乃至
図11Dは
図11Eの構成を実現する途中工程の構成を示す断面図である。実施例3においても、酸化物半導体TFT用の第2遮光膜105はTFT基板100の上に、第1遮光膜99と同層に形成されている。
図11Eの構成も比較例に対して、酸化物半導体を保護金属形成時の汚染から防止すること、プロセス数を低減することができること、は実施例1等と同じである。実施例3の特徴は、層間絶縁膜106を省略している点である。
【0065】
図11Aにおいて、第1ゲート絶縁膜103の上に第1ゲート電極104と酸化物半導体107が形成され、これらを覆って第2ゲート絶縁膜109が形成されている。すなわち、層間絶縁膜106は省略されている。第1ゲート絶縁膜103の上に第1ゲート電極104と酸化物半導体107が存在しているが、第1ゲート電極104を酸化物半導体107よりも先に形成することで、酸化物半導体107が第1ゲート電極104形成時に汚染されることを防止することができる。
【0066】
図11Bにおいてポリシリコン半導体TFT用電極31、32、33及び酸化物半導体TFT用ゲート電極111を形成する。
図11Cは、ポリシリコン半導体TFT用電極31、32、33及び酸化物半導体TFT用ゲート電極111を覆って無機パッシベーション膜112を形成した状態を示す断面図である。
【0067】
図11Dは、各電極に対応するスルーホール23、41、42、43、44、118、119、120を形成した状態を示す断面図である。
図11Eは、各スルーホールに対応して、接続用配線(導電部材、電極ともいう)24、31、32、33、51、52、53、54を形成して、第1遮光膜99、ポリシリコン半導体TFT、第2遮光膜105、酸化物半導体TFT107に電圧を供給出来るようにした断面図である。
【0068】
実施例3では、実施例1で説明した本発明の特徴に加え、層間絶縁膜106を省略しているので、プロセス負荷をさらに低減することができる。
【実施例4】
【0069】
図12Eは、本発明による第4の実施例を示す断面図であり、
図12A乃至
図12Dは
図12Eの構成を実現する途中工程の構成を示す断面図である。
図12Eの構成も比較例に対して、酸化物半導体107を保護金属108形成時の汚染から防止すること、プロセス数を低減することができること、は実施例1等と同じである。実施例4の特徴は、酸化物半導体TFT用のスルーホールをポリシリコン半導体TFT用スルーホールよりも先に形成することである。
【0070】
図12Aの層構成は実施例1における
図7Aと同じであるが、形成されているスルーホールが異なっている。
図12Aにおいては、スルーホールは、第1遮光膜99用スルーホール25、及び、酸化物半導体TFT用スルーホール118(第8のコンタクトホール)、120(第9のコンタクトホール)のみが形成されている。
【0071】
図12Bは酸化物半導体TFTにドレイン電極31、ゲート電極111ソース電極33を形成した状態を示す断面図である。
図12Bにおいて、ドレイン電極31はスルーホール118を完全には満たしておらず、ソース電極33はスルーホール120を完全に満たしていない。その理由は次のとおりである。
【0072】
図13は、
図12BのD領域に対応する平面図である。
図13において、ゲート電極111の下が酸化物半導体107のチャネル部になっている。ドレイン電極31はスルーホール118において酸化物半導体107と接続し、ソース電極33はスルーホール120において酸化物半導体107と接続している。ドレイン電極31とソース電極33の下では、酸化物半導体107は金属によって酸素を奪われ、導通状態となっている。
【0073】
酸化物半導体107において、チャネルとドレイン電極31の間及びチャネルとソース電極33の間は、イオンインプランテーション(I.I)により、酸化物半導体107にイオンを打ち込むことによって導通をとるので、ドレイン領域31、とソース領域33のチャネル側はドレイン電極31とソース電極33による庇が存在すると、イオンインプランテーションされない部分が生ずる。したがって、ドレイン電極31およびソース電極33のチャネル側に電極31、33による庇が形成されないようにするために、スルーホール118および120内に隙間1181、1201を形成している。
【0074】
図12Cは、酸化物半導体TFT用電極31、111、33を覆って無機パッシベーション膜112を形成した状態を示す断面図である。
図12Dは、無機パッシベーション膜にスルーホール23、41、42、43、44、61、62、63、を形成した状態を示す断面図である。
図12Eは、各スルーホールにおいて、接続用配線(導電部材、電極ともいう)24、51、52、53、54、71,72、73を形成した状態を示す断面図である。これによって、ポリシリコン半導体TFT、第1遮光膜99、酸化物半導体TFT、第2遮光膜105はすべて導通をとることができる。
【実施例5】
【0075】
図14Eは、本発明による第5の実施例を示す断面図であり、
図14A乃至
図14Dは
図14Eの構成を実現するための途中工程の構成を示す断面図である。
図14Eの構成も比較例に対して、酸化物半導体107を保護金属108形成時の汚染から防止すること、プロセス数を低減することができること、は実施例1等と同じである。実施例5においても、酸化物半導体TFT用のスルーホールをポリシリコン半導体用スルーホールよりも先に形成することは実施例4と同じである。実施例5が実施例4と異なる点は、酸化物半導体TFT用第2遮光膜105を第1遮光膜99と同じ層、すなわち、TFT基板100上に形成している点である。
【0076】
図14Aの構成は、第2遮光膜105がTFT基板100上に形成されていること、第2遮光膜105用スルーホール27が第1遮光膜99用スルーホールと同じ層、すなわち、層間絶縁膜106及び第2ゲート絶縁膜109に形成されている他は、実施例4における
図12Aと同じである。
【0077】
図14Bは酸化物半導体TFTにドレイン電極31、ゲート電極111ソース電極33を形成した状態を示す断面図である。ドレイン電極31とスルーホール118の関係、ソース電極33とスルーホール120の関係は、
図12B及び
図13で説明したとおりである。
【0078】
図14Cは、酸化物半導体TFT用電極31、111、33を覆って無機パッシベーション膜112を形成した状態を示す断面図である。
図14Dは、無機パッシベーション膜112にスルーホール23、41、42、43、44、61、62、63、を形成した状態を示す断面図である。
図14Eは、各スルーホールにおいて、接続用配線(導電部材、電極ともいう)24、51、52、53、54、71,72、73を形成した状態を示す断面図である。これによって、ポリシリコン半導体TFT、第1遮光膜99、酸化物半導体TFT、第2遮光膜105はすべて導通をとることができる。
【実施例6】
【0079】
図15Eは、本発明による第6の実施例を示す断面図であり、
図15A乃至
図15Dは
図15Eの構成を実現する途中工程の構成を示す断面図である。
図15Eの構成も比較例に対して、酸化物半導体107を保護金属108形成時の汚染から防止すること、プロセス数を低減することができること、は実施例1等と同じである。実施例6においても、酸化物半導体TFT用のスルーホールをポリシリコン半導体用スルーホールよりも先に形成することは実施例4、実施例5と同じである。実施例6が実施例4及び実施例5と異なる点は、層間絶縁膜106が省略されている点である。この点において、実施例6は実施例3と共通している。
【0080】
図15Aにおいて、酸化物半導体107は、第1ゲート電極104と同様に、第1ゲート絶縁膜103上に形成されている。スルーホール25及びスルーホール27は、第2ゲート絶縁膜109及び第1ゲート絶縁膜103に形成されている。
図15Bは、酸化物半導体TFTにドレイン電極31、ゲート電極111、ソース電極32を形成した状態を示す断面図である。ドレイン電極31とスルーホール118の関係、ソース電極33とスルーホール120の関係は、
図12B及び
図13で説明したとおりである。
【0081】
図15Cは、酸化物半導体TFT用電極31、111、33を覆って無機パッシベーション膜112を形成した状態を示す断面図である。
図15Dは、無機パッシベーション膜112にスルーホール23、41、42、43、44、61、62、63、を形成した状態を示す断面図である。
図15Eは、各スルーホールにおいて、接続用配線(導電部材、電極ともいう)24、51、52、53、54、71,72、73を形成した状態を示す断面図である。これによって、ポリシリコン半導体TFT、第1遮光膜99、酸化物半導体TFT、第2遮光膜105はすべて導通をとることができる。本実施例は、冒頭に述べた特徴に加えて、層間絶縁膜106を省略しているので、さらに製造コストの低減を図ることができる。
【実施例7】
【0082】
実施例1乃至実施例6では、本発明を液晶表示装置について説明した。しかし、本発明は、液晶表示装置に限らず、有機EL表示装置にも適用することができる。
図16は有機EL表示装置の表示領域の断面図である。
図16の構成は、酸化物半導体TFTを形成し、これを有機パッシベーション膜123で覆い、TFTと下部電極150と導通をとるためのスルーホール130を形成するまでは、
図4に示す液晶表示装置と同様である。
【0083】
図16において、有機パッシベーション膜の上にアノードとしての下部電極150が形成されている。下部電極150の上に、ホールを有するバンク160が形成されている。バンク160のホール内に発光層としての有機EL層151が形成されている。有機EL層151の上にカソードとしての上部電極152が形成されている。上部電極152は各画素共通に形成されている。上部電極152を覆ってSiN膜等を有する保護膜153が形成されている。保護膜153の上に外光の反射を防止するための、円偏光板155が粘着剤154を介して貼り付けられている。
【0084】
図16に示すように、酸化物半導体TFT用ドレイン電極121、ソース電極122、第2遮光膜105用のシールド配線28を形成するまでは、実施例1で説明した液晶表示装置と同じである。また、ポリシリコン半導体TFTを有する周辺回路の構成も実施例1乃至実施例6で説明したのと同じ構成をとることが出来る。このように、有機EL表示装置においても本発明を適応することが出来る。
【実施例8】
【0085】
同一基板に酸化物半導体TFTとポリシリコン半導体TFTを形成したハイブリッド構成は表示装置のみでなく、センサ等の半導体装置にも使用することが出来る。例えば、センサの駆動回路にポリシリコン半導体TFTを用い、検出領域におけるセンサ素子の制御に酸化物半導体TFTを用いることが出来る。
【0086】
センサは多くの種類が存在する。
図17は、有機EL表示装置と同様な構成を光センサとして使用した場合の例である。すなわち、有機EL表示装置を発光素子として使用している。
図17おいては、
図16で説明した有機EL表示装置の表示領域(発光素子)において、TFT基板100の下面に受光素子500を配置している。発光素子の上面においては、粘着材601を介して、透明なガラス基板または透明な樹脂基板で形成されたフェースプレート600が配置している。被測定物700は、フェースプレート600の上に載置する。
【0087】
発光素子において、発光領域は、有機EL層151、下部電極150、上部電極152で構成される。発光領域の中央部分には、有機EL層、下部電極、上部電極が存在しないウィンドウ400となっており、この部分は光が通過することが出来る。なお、下部電極150の下層には反射電極が形成され、有機EL層151で発光した光Lは上方に向かう。
【0088】
図17において、有機EL層151から出射した光Lは被測定物700で反射して、ウィンドウ400を通して、TFT基板100の下部に配置した受光素子500によって受光され、被測定物700が存在していることを検出する。被測定物700が存在しない場合は反射光が存在しないので、受光素子500には電流が流れない。したがって、被測定物700の存在の有無を測定することが出来る。
【0089】
図18は、
図17に示すセンサ素子をマトリクス状に配置した光センサの平面図である。
図18において、両側に配置した走査回路95から走査線91が横方向(x方向)に延在している。下側に配置した信号回路96から信号線92が縦方向(y方向)に延在し、上側に配置した電源回路97から電源線93が下方向(-y方向)に延在している。走査線91と信号線92、あるいは、走査線91と電源線93で囲まれた領域がセンサ素子94である。
【0090】
図18における走査回路95、信号回路96等にはポリシリコン半導体TFTを用い、各センサ素子94におけるスイッチングTFTには、酸化物半導体TFTを用いることが出来る。したがって、このような光センサにおいても、実施例1乃至6で説明したようなハイブリッド構成を用いることが出来る。
【0091】
なお、本実施例における光センサにおいては、単に、被測定物700の有無のみでなく、被測定物700からの反射の強度を測定することによって、2次元画像を読み取ることが出来る。また、色毎にセンシングすることによって、カラー画像、あるいは、分光画像を検出することも出来る。センサの分解能は、
図18におけるセンサ素子94の大きさによって決まるが、必要に応じて複数のセンサ素子94を纏めて駆動することによって実効的なセンサ素子の大きさを調整することが出来る。
【0092】
図17及び
図18の例では、有機EL表示装置と同様な構成を光センサに応用した例であるが、本発明は、このような構成のみでなく、他の検出方法を用いた光センサにも適用することができる。さらに本発明は、光センサのみでなく、例えば容量センサ等、半導体装置基板を用いた他のセンサにも適用することができる。
【0093】
以上の実施例では、基板に酸化物半導体TFTとポリシリコン半導体TFTの両方を用いた場合について本発明を説明した。実施例ではポリシリコン半導体TFTが酸化物半導体TFTより基板に近い層に配置されているとして説明したが、酸化物半導体TFTがポリシリコン半導体TFTより基板に近い層に配置されている構成であってもよい。
【0094】
また、本発明は、ポリシリコン半導体TFTのみ、あるいは、酸化物半導体TFTのみが基板に形成された構成の半導体装置についても適用することができる。つまり、ポリシリコン半導体TFTあるいは酸化物半導体TFTに遮光膜が配置され、この遮光膜にシールドのための電位を供給する構成において、遮光膜を露出するスルーホールの構造および製造プロセスに、本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0095】
11…走査線、 12…映像信号線、 13…画素、 14…表示領域、 15…端子領域、 16…シール材、 17…フレキシブル配線基板、 118…走査線駆動回路、 21…スルーホール、 22…接続配線、 23…スルーホール、 24…シールド配線、 25…スルーホール、 27…スルーホール、 28…シールド配線、 31…ドレイン電極、 32…ゲート配線、 33…ソース電極、 41、42、43、44…スルーホール、 51…ドレイン配線、 52…ゲート配線、 53…ソース配線、 54…シールド配線、 61、62、63…スルーホール、 71…ドレイン配線、 72…ゲート配線、 73…ソース配線、 90…検出領域、 91…走査線、 92…信号線、 93…電源線、 94…センサ素子、 95…走査回路、 96…信号回路、 97…電源回路、 99…第1遮光膜、 100…TFT基板、 101…下地膜、 102…ポリシリコン半導体、 103…第1ゲート絶縁膜、 104…第1ゲート電極、 105…第2遮光膜、 106…層間絶縁膜、 107…酸化物半導体、 108…保護金属、 109…第2ゲート絶縁膜、 110…AlO膜、 111…第2ゲート電極、 112…無機パッシベーション膜、 118…スルーホール、 119…スルーホール、 120…スルーホール、 121…ドレイン電極、 122…ソース電極、 123…有機パッシベーション膜、 124…コモン電極、 125…容量絶縁膜、 126…画素電極、 127…配向膜、 130…スルーホール、 131…スルーホール、 150…下部電極、 151…有機EL層、 152…カソード、 153…保護層、 154…粘着材、 155…偏光板、 160…バンク、 200…対向基板、 201…カラーフィルタ、 202…ブラックマトリクス、 203…オーバーコート膜、 204…配向膜、 300…液晶層、 301…液晶分子、 400…ウィンドウ、 500…受光素子、 600…フェースプレート、 601…粘着材、 700…被測定物、 1121…第1無機パッシベーション膜、 1122…第2無機パッシベーション膜、 1181、1201…隙間