(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-19
(45)【発行日】2023-10-27
(54)【発明の名称】MICA/Bシェディングをブロックする抗MICA/B抗体および使用方法
(51)【国際特許分類】
C07K 16/30 20060101AFI20231020BHJP
C07K 16/46 20060101ALI20231020BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20231020BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20231020BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20231020BHJP
C12N 15/13 20060101ALI20231020BHJP
C12P 21/08 20060101ALN20231020BHJP
C12N 5/10 20060101ALN20231020BHJP
【FI】
C07K16/30
C07K16/46
A61K39/395 N
A61P35/00
A61P1/16
C12N15/13 ZNA
C12P21/08
C12N5/10
(21)【出願番号】P 2021505272
(86)(22)【出願日】2019-07-30
(86)【国際出願番号】 US2019044234
(87)【国際公開番号】W WO2020028428
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2022-07-29
(32)【優先日】2018-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520272846
【氏名又は名称】クリナン ミカ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ギブソン ニール
(72)【発明者】
【氏名】チャプマン ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ シン
【審査官】松原 寛子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/073648(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/140904(WO,A2)
【文献】国際公開第2018/081648(WO,A2)
【文献】Science,2018年03月30日,Vol.359,p.1537-1542
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/13
C12N 15/62
C07K 16/28
C07K 16/30
C07K 16/46
C12N 5/10
A61K 39/395
A61P 35/00
A61P 1/16
C12P 21/08
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合するモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、
該MICAタンパク質が、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、もしくはその両方であるか、または該MICBタンパク質が、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、もしくはその両方であり、
該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む、あるいは
該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む、あるいは
該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む
該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項2】
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、請求項
1記載のモノクローナル抗体。
【請求項3】
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、請求項1
または2記載のモノクローナル抗体。
【請求項4】
前記モノクローナル抗体もしくはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、または
前記モノクローナル抗体もしくはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 15と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、または
前記モノクローナル抗体もしくはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 19と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、
請求項
2または
3記載のモノクローナル抗体。
【請求項5】
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、請求項1~
4のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項6】
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも
90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、請求項1~
5のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項7】
前記モノクローナル抗体もしくはその抗原結合断片が、MICAタンパク質、MICBタンパク質、もしくはMICAおよびMICBタンパク質の両方のα-3ドメインに結合する、
請求項1~
6のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項8】
前記モノクローナル抗体もしくはその抗原結合断片が、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2もしくはジスルフィド結合Fvから選択される、または
前記モノクローナル抗体もしくはその抗原結合断片が、IgGもしくはIgMである、または
前記モノクローナル抗体もしくはその抗原結合断片が、ヒト化されているか、もしくはキメラである、
請求項1~
7のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項9】
請求項1~
8のいずれか一項記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む、薬学的組成物。
【請求項10】
請求項1~
8のいずれか一項記載のモノクローナル抗体もしくはその抗原結合断
片または請求項
9記載の薬学的組成物を含む、がんを処置するための薬学的組成物。
【請求項11】
がんが肝細胞癌である、請求項
10記載の薬学的組成物。
【請求項12】
請求項1~
8のいずれか一項記載のモノクローナル抗体もしくはその抗原結合断
片または請求項
9記載の薬学的組成物を含む、個体において、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方のレベルを低減するための薬学的組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2018年7月31日付で出願された米国特許仮出願第62/712,608号の恩典を主張するものであり、この出願は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【発明の概要】
【0002】
概要
MICA/Bに特異的に結合し、それにより疾患細胞に対する免疫応答を調節するモノクローナル抗体が本明細書において開示される。
【0003】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。いくつかの態様において、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖をさらに含む。
【0004】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも99%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも99%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。場合によっては、MICAタンパク質は、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である。場合によっては、MICBタンパク質は、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')2またはジスルフィド結合Fvから選択される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、IgGまたはIgMである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、ヒト化されているか、またはキメラである。
【0005】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも99%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも99%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。場合によっては、MICAタンパク質は、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である。場合によっては、MICBタンパク質は、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')2またはジスルフィド結合Fvから選択される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、IgGまたはIgMである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、ヒト化されているか、またはキメラである。
【0006】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 17と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7またはSEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8またはSEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8またはSEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH); およびSEQ ID NO: 7またはSEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。場合によっては、MICAタンパク質は、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である。場合によっては、MICBタンパク質は、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2またはジスルフィド結合Fvから選択される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、IgGまたはIgMである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、ヒト化されているか、またはキメラである。
【0007】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。場合によっては、モノクローナル抗体または抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体または抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体または抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体または抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体または抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 17と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH); およびSEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7またはSEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8またはSEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH); およびSEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH); およびSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。場合によっては、MICAタンパク質は、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である。場合によっては、MICBタンパク質は、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2またはジスルフィド結合Fvから選択される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、IgGまたはIgMである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、ヒト化されているか、またはキメラである。
【0008】
ある特定の態様において、本明細書における開示のいずれか1つによるモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む薬学的組成物が、本明細書において開示される。
【0009】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体においてがんを処置する方法であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該方法が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体においてがんを処置する方法であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該方法が、本明細書において開示される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域17 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。場合によっては、MICAタンパク質は、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である。場合によっては、MICBタンパク質は、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2またはジスルフィド結合Fvから選択される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、IgGまたはIgMである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、ヒト化されているか、またはキメラである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のレベルを低減する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のシェディングを低減する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のシェディングを阻害する。場合によっては、がんは肝細胞癌である。
【0010】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体において肝細胞癌を処置する方法であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該方法が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体において肝細胞癌を処置する方法であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該方法が、本明細書において開示される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域17 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。場合によっては、MICAタンパク質は、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である。場合によっては、MICBタンパク質は、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2またはジスルフィド結合Fvから選択される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、IgGまたはIgMである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその断片は、ヒト化されているか、またはキメラである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のレベルを低減する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のシェディングを低減する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のシェディングを阻害する。
【0011】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体において可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のレベルを低減する方法であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該方法が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体において可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のレベルを低減する方法であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該方法が、本明細書において開示される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、(a) SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR); ならびに(b) SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 17と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。場合によっては、MICAタンパク質は、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である。場合によっては、MICBタンパク質は、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2またはジスルフィド結合Fvから選択される。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、IgGまたはIgMである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその断片は、ヒト化されているか、またはキメラである。場合によっては、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のシェディングを低減または阻害し、それにより個体において可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のレベルを低減する。場合によっては、個体は、可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方、のレベルの上昇によって特徴付けられるがんを有する。場合によっては、がんは肝細胞癌である。
【0012】
ある特定の態様において、その必要のある個体におけるがんの処置に使用するための、本明細書における開示のいずれか1つによるモノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、その必要のある個体におけるがんの処置のための医薬(medicament)の調製に使用するための本明細書における開示のいずれか1つによるモノクローナル抗体またはその抗原結合断片が本明細書において開示される。場合によっては、がんは肝細胞癌である。
【0013】
ある特定の態様において、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。ある特定の態様において、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、本明細書において開示される。
[本発明1001]
SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
[本発明1002]
SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖をさらに含む、本発明1001のモノクローナル抗体。
[本発明1003]
SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
[本発明1004]
軽鎖可変ドメイン(VL)がSEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を含む、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1005]
SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)をさらに含む、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1006]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1007]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1008]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1009]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1010]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1011]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1012]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方
のα-3ドメインに結合する、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1013]
MICAタンパク質が、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である、本発明1011のモノクローナル抗体。
[本発明1014]
MICBタンパク質が、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である、本発明1011のモノクローナル抗体。
[本発明1015]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2
またはジスルフィド結合Fvから選択される、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1016]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、IgGまたはIgMである、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1017]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、ヒト化されているか、またはキメラである、本発明1003のモノクローナル抗体。
[本発明1018]
SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
[本発明1019]
重鎖可変ドメイン(VH)がSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を含む、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1020]
SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)をさらに含む、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1021]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1022]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1023]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1024]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1025]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1026]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1027]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方
のα-3ドメインに結合する、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1028]
MICAタンパク質が、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である、本発明1026のモノクローナル抗体。
[本発明1029]
MICBタンパク質が、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である、本発明1026のモノクローナル抗体。
[本発明1030]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2
またはジスルフィド結合Fvから選択される、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1031]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、IgGまたはIgMである、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1032]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、ヒト化されているか、またはキメラである、本発明1018のモノクローナル抗体。
[本発明1033]
SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
[本発明1034]
軽鎖相補性決定領域(CDR)がSEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を有し、前記モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1035]
SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)をさらに含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1036]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1037]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1038]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1039]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 17と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1040]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1041]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1042]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1043]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1044]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1045]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1046]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1047]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1048]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1049]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1050]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1051]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1052]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方
のα-3ドメインに結合する、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1053]
MICAタンパク質が、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である、本発明1051のモノクローナル抗体。
[本発明1054]
MICBタンパク質が、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である、本発明1051のモノクローナル抗体。
[本発明1055]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2
またはジスルフィド結合Fvから選択される、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1056]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、IgGまたはIgMである、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1057]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、ヒト化されているか、またはキメラである、本発明1033のモノクローナル抗体。
[本発明1058]
SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、該モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
[本発明1059]
重鎖相補性決定領域(CDR)がSEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を有し、前記モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1060]
SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)をさらに含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1061]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1062]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1063]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1064]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1065]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1066]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1067]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 17と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1068]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1069]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1070]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH); およびSEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1071]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)およびSEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1072]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO:16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH); およびSEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1073]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH); およびSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1074]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1075]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1076]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1077]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方
のα-3ドメインに結合する、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1078]
MICAタンパク質が、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である、本発明1076のモノクローナル抗体。
[本発明1079]
MICBタンパク質が、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である、本発明1076のモノクローナル抗体。
[本発明1080]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2
またはジスルフィド結合Fvから選択される、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1081]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、IgGまたはIgMである、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1082]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、ヒト化されているか、またはキメラである、本発明1058のモノクローナル抗体。
[本発明1083]
本発明1001~1082のいずれかのモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む、薬学的組成物。
[本発明1084]
SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体においてがんを処置する方法であって、
該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、
該方法。
[本発明1085]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)をさらに含み、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、本発明1084の方法。
[本発明1086]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む、本発明1084の方法。
[本発明1087]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1084の方法。
[本発明1088]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1084の方法。
[本発明1089]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域17 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1084の方法。
[本発明1090]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1084の方法。
[本発明1091]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1084の方法。
[本発明1092]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1084の方法。
[本発明1093]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1084の方法。
[本発明1094]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1084の方法。
[本発明1095]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1084の方法。
[本発明1096]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1084の方法。
[本発明1097]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1084の方法。
[本発明1098]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1084の方法。
[本発明1099]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、本発明1084の方法。
[本発明1100]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、本発明1084の方法。
[本発明1101]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する、本発明1084の方法。
[本発明1102]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方
のα-3ドメインに結合する、本発明1084の方法。
[本発明1103]
MICAタンパク質が、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である、本発明1101の方法。
[本発明1104]
MICBタンパク質が、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である、本発明1101の方法。
[本発明1105]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2
またはジスルフィド結合Fvから選択される、本発明1084の方法。
[本発明1106]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、IgGまたはIgMである、本発明1084の方法。
[本発明1107]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、ヒト化されているか、またはキメラである、本発明1084の方法。
[本発明1108]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方
のレベルを低減する、本発明1084の方法。
[本発明1109]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方
のシェディングを低減する、本発明1084の方法。
[本発明1110]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方
のシェディングを阻害する、本発明1084の方法。
[本発明1111]
がんが肝細胞癌である、本発明1084の方法。
[本発明1112]
SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域(CDR)を含むモノクローナル抗体またはその抗原結合断片の有効量を個体に投与する段階を含む、その必要のある個体において、
可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方
のレベルを低減する方法であって、
該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、
該方法。
[本発明1113]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域(CDR)をさらに含み、該モノクローナル抗体が、
を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない、本発明1112の方法。
[本発明1114]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む、本発明1112の方法。
[本発明1115]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 1と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1112の方法。
[本発明1116]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 9と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 10と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 11と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1112の方法。
[本発明1117]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 17と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 2と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 3と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1112の方法。
[本発明1118]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1112の方法。
[本発明1119]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 12と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 13と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 14と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1112の方法。
[本発明1120]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 4と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 18と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)の少なくとも1つを含む、本発明1112の方法。
[本発明1121]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、本発明1112の方法。
[本発明1122]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1112の方法。
[本発明1123]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO:19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL); およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO:16、またはSEQ ID NO:20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1112の方法。
[本発明1124]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 7と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1112の方法。
[本発明1125]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 15と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1112の方法。
[本発明1126]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 19と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)を含む、本発明1112の方法。
[本発明1127]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、本発明1112の方法。
[本発明1128]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、本発明1112の方法。
[本発明1129]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する、本発明1112の方法。
[本発明1130]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
MICAタンパク質、MICBタンパク質、またはMICAおよびMICBタンパク質の両方
のα-3ドメインに結合する、本発明1112の方法。
[本発明1131]
MICAタンパク質が、膜結合MICAタンパク質、可溶性MICAタンパク質、またはその両方である、本発明1129の方法。
[本発明1132]
MICBタンパク質が、膜結合MICBタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方である、本発明1129の方法。
[本発明1133]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')
2
またはジスルフィド結合Fvから選択される、本発明1112の方法。
[本発明1134]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、IgGまたはIgMである、本発明1112の方法。
[本発明1135]
前記モノクローナル抗体またはその断片が、ヒト化されているか、またはキメラである、本発明1112の方法。
[本発明1136]
前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片が、
可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方
のシェディングを低減または阻害し、それにより前記個体において、
可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方
のレベルを低減する、本発明1112の方法。
[本発明1137]
前記個体が、
可溶性MICAタンパク質、可溶性MICBタンパク質、またはその両方
のレベルの上昇によって特徴付けられるがんを有する、本発明1112の方法。
[本発明1138]
がんが肝細胞癌である、本発明1137の方法。
[本発明1139]
SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
[本発明1140]
SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の特徴および利点の理解は、本発明の原理が利用される例示的な態様を記載する以下の詳細な説明、およびその添付の図面を参照することによって得られるであろう。
【0015】
【
図1】
図1A~
図1Bは、ELISAによるMICA/B対立遺伝子への抗体3F9.E4 (
図1A)および16F10.C12 (
図1B)の結合を例示する。
【
図2】親TC2細胞と比較して、MICA
*08でトランスフェクトされたTRAMP C2細胞の染色によって評価された、抗体3F9.E4が細胞表面MICAに結合することを例示している。
【
図3】抗体3F9.E4および16F10.C12がPLC/PRF/5細胞からのMICAシェディングを阻害することを例示している。
【
図4】
図4A~
図4Bは、抗体3F9.E4 (
図4A)および16F10.C12 (
図4B)がPLC/PRF/5細胞のNK-92細胞媒介性細胞毒性を増強することを例示している。
【
図5】アイソタイプ対照(IC)と比較した、B16/MICAトランスフェクタントに対する抗体3F9の抗腫瘍活性を例示している。
【
図6A】
図6A~
図6Cは、アイソタイプ対照と比較して、3F9抗体処置腫瘍における腫瘍浸潤(TIL)においてより高い割合のNKG2D陽性NK細胞(
図6A)、CD8+ T細胞(
図6B)およびγδT細胞(
図6C)が観察されることを例示している。
【
図7】
図7A~
図7Bは、MICAトランスジェニック動物のB16/MICAにおける3F9抗体による処置が可溶性MICA (
図7A)および腫瘍の表面MICA (
図7B)のレベルを低減することを例示している。
【
図8A】
図8A~
図8Cは、全ての抗体が「構造」エピトープに結合し、抗体3F9.E4が抗体PDI-1に競合的に結合し(
図8B)、抗体16F10がPDI-1および3F9とはわずかに異なるが、極めて近いエピトープに結合する(
図8C)ことを示す競合結合アッセイを例示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
いくつかの態様において、MICA/Bに特異的に結合するモノクローナル抗体が本明細書において開示される。いくつかの態様において、本明細書におけるMICA/B抗体は、MICA/Bタンパク質またはその断片に結合し、個体における免疫応答を調節し、それによりがん(例えば肝細胞癌)を処置する。
【0017】
主要組織適合性複合体クラスI関連鎖AおよびB (MICA/B)は、ナチュラルキラー細胞(NK)受容体NKG2Dの2つのストレス誘導性リガンドであり、NKおよびT細胞の細胞毒性の媒介に重要な役割を果たす。病変細胞(例えば、がん細胞)によりシェディングされる可溶性MICA/Bは、NKG2D受容体の結合を通してNKおよびT細胞の感受性を低下させ、それによって免疫応答を抑制する。したがって、MICA/Bの調節は個体、例えば、がんを患っている個体における免疫応答を調節するのに有用である。MICA/Bに結合し、その活性を調節する抗体は、がんの処置のための新規の治療用物質の開発に望ましい。
【0018】
ある特定の専門用語
本明細書において用いられる場合、「MICA/B」は、MICAタンパク質、MICBタンパク質またはMICAおよびMICBタンパク質の両方をいい、それらのバリアント、アイソフォーム、およびヒトMICA/Bの種相同体(species homolog)を含む。
【0019】
本明細書において用いられる場合、「抗体」は、特定の抗原に対する結合特異性を示す糖タンパク質をいう。抗体は、重鎖および軽鎖の各々に可変ドメインおよび定常ドメインを含むことが多い。したがって、ほとんどの抗体は、抗原に結合する抗体の部分を一緒に形成する重鎖可変ドメイン(VH)および軽鎖可変ドメイン(VL)を有する。各可変ドメイン内には、抗原の表面に接触する重鎖可変ドメイン(VH)および軽鎖可変ドメイン(VL)中でループを形成する3つの相補性決定領域(CDR)がある。本明細書における抗体は、抗原に結合することができる抗体の断片または「抗原結合部分」も含む。
【0020】
本明細書において用いられる場合、「キメラ」抗体は、所望の生物学的活性を示す限り、特定の種に由来する、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同の重鎖および/または軽鎖の一部分を有するが、鎖の残部分は、別の種に由来する、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列、およびそのような抗体の断片と同一または相同の抗体である(例えば、Morrison et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:6851-6855 (1984)を参照のこと)。本明細書における「ヒト化抗体」は、抗体配列中に置換されたヒト配列を有するキメラ抗体をいう。
【0021】
「レシピエント」、「個体」、「対象」、「宿主」および「患者」という用語は、本明細書において互換的に用いられ、場合によっては、診断、処置または治療が望まれる任意の哺乳類対象、特にヒトをいう。処置の目的での「哺乳類」とは、ヒト、飼育動物および農場動物、ならびに実験室動物、動物園動物、スポーツ動物、またはペット動物、例えばイヌ、ウマ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、サルなどを含む、哺乳類として分類される任意の動物をいう。いくつかの態様において、哺乳類はヒトである。
【0022】
本明細書において用いられる場合、「処置」、「処置する」などの用語は、場合によっては、効果を得るという目的で、薬剤を投与すること、または手順を実行することをいう。効果は、疾患もしくはその症状を完全にもしくは部分的に予防することに関して予防的であってもよく、および/または疾患および/もしくは疾患の症状の部分的もしくは完全な治癒を達成することに関して治療的であってもよい。本明細書において用いられる「処置」は、哺乳類、特にヒトにおける疾患または障害(例えば、がん)の処置を含むことができ、以下を含む: (a) 疾患にかかりやすい素因を持ちうるが、それを持つとまだ診断されていない対象において疾患または疾患の症状(例えば、原発性疾患に関連しうる、または原発性疾患によって引き起こされうる疾患を含む)が起こるのを予防すること; (b) 疾患を阻止すること、すなわち、その発生を阻むこと; および(c) 疾患を緩和すること、すなわち、疾患の退縮を引き起こすこと。処置することは、軽減; 寛解; 症状の軽減もしくは疾患状態を患者にとっていっそう許容できるものにすること; 変性もしくは衰退の速度の緩徐化; または変性の最終点をいっそう衰弱させないようにすることのような、任意の客観的または主観的パラメータを含めて、がんの処置または改善または予防の成功の任意の兆候をいうことができる。症状の処置または改善は、医師による検査の結果を含めて、1つまたは複数の客観的または主観的パラメータに基づく。したがって、「処置する」という用語は、疾患(例えば、がん)に関連する症状または状態の発症を予防もしくは遅延するための、緩和するための、または阻止もしくは阻害するための本発明の化合物または薬剤の投与を含む。「治療効果」という用語は、対象における疾患、疾患の症状、または疾患の副作用の低減、排除、または予防をいう。
【0023】
「治療的有効量」とは、場合によっては、疾患を処置するために対象に投与される場合に、その疾患の処置を達成するのに十分な量を意味する。
【0024】
本明細書において用いられる場合、単数形「a」、「and」および「the」は、文脈上明らかに別の意味を示していない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「抗体(an antibody)」への言及は複数の抗体を含み、いくつかの態様における「抗体(an antibody)」への言及は多数の抗体を含む、などである。
【0025】
本明細書において用いられる場合、全ての数値または数値範囲は、文脈上明らかに別の意味を示していない限り、そのような範囲内のまたはそのような範囲を包含する整数全体および範囲内のまたは範囲を包含する整数または値の分数を含む。したがって、例えば、90~100%の範囲への言及は、91%、92%、93%、94%、95%、95%、97%など、および91.1%、91.2%、91.3%、91.4%、91.5%など、92.1%、92.2%、92.3%、92.4%、92.5%などを含む。別の例において、1~5,000倍の範囲への言及は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20倍など、および1.1、1.2、1.3、1.4、1.5倍など、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5倍などを含む。
【0026】
本明細書において用いられる場合、数の「約」とは、その数を含み、その数の10%下からその数の10%上までの範囲をいう。範囲の「約」とは、その範囲の下限の10%下から、その範囲の上限の10%上に及ぶことをいう。
【0027】
「パーセント(%)同一性」とは、2つの配列(ヌクレオチドまたはアミノ酸)がアライメントにおいて同じ位置に同じ残基を有する程度をいう。例えば、「アミノ酸配列はSEQ ID NO: YとX%同一である」とは、SEQ ID NO:Yに対するアミノ酸配列の%同一性をいい、アミノ酸配列中の残基のX%がSEQ ID NO: Yに開示される配列の残基と同一であると説明される。一般に、そのような計算のためにコンピュータプログラムが利用される。配列のペアを比較し、整列させる例示的なプログラムとしては、ALIGN (Myers and Miller, 1988)、FASTA (Pearson and Lipman, 1988; Pearson, 1990)およびギャップ付きBLAST (Altschul et al., 1997)、BLASTP、BLASTN、またはGCG (Devereux et al., 1984)が挙げられる。
【0028】
MICA/B
いくつかの態様において、MICA/Bに特異的に結合するモノクローナル抗体が本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに競合的に結合するモノクローナル抗体が本明細書においてさらに開示される。
【0029】
主要組織適合性複合体(MHC)クラスI鎖関連遺伝子Aおよび遺伝子Bタンパク質(MICA/B)は、グリコシル化された多型かつ膜固定型の非古典的MHCクラスIタンパク質である。MICA/BはMHCクラスIに関連し、3つの細胞外Ig様ドメイン(アルファ-1、アルファ-2およびアルファ-3)、膜貫通ドメインならびにC末端細胞質尾部を含む同様のドメイン構造を有する。しかしながら、MICA/Bはβ2-ミクログロブリンとは結合せず、CD8結合部位を欠き、いずれの抗原も提示しない。MICA/Bは、NK、NKT、ならびにαβおよびγδ CD8+ T細胞の両方を含む、免疫エフェクタ細胞上のC型レクチン様活性化受容体ナチュラルキラーグループ2D (NKG2D)に対するリガンドである。MICA/BおよびNKG2Dの相互作用は、腫瘍監視および免疫応答に関与する。
【0030】
MICA/Bタンパク質は正常細胞では通常低レベルで発現されるが、ストレスを受けた細胞または形質転換された細胞(例えば、がん細胞)ではいっそう高いレベルに誘導される。NKG2Dを担持する免疫エフェクタ細胞と、細胞表面にMICA/Bリガンドを発現するストレスを受けたまたは病変した細胞との相互作用により、ストレスを受けた/病変した細胞に対する細胞性免疫応答が生じ、MICA/B発現細胞の死に至る。がん細胞では、切断されたMICA/Bタンパク質(膜貫通ドメインおよび細胞質尾部を欠くが、アルファ-1、アルファ-2およびアルファ-3ドメインを含む3つの細胞外ドメインを保持するタンパク質)は、プロテアーゼの作用により血中に頻繁にシェディングされ、その結果、エフェクタ免疫細胞上で意図したその受容体NKG2Dの下方制御(受容体内部移行)が起こる。場合によっては、MICA/B糖タンパク質は細胞内で産生され、これはルーチン的に細胞表面膜に結合されることになるわけではなく、代わりにエキソソーム内に組み込まれて、免疫細胞上のNKG2D受容体との相互作用が起こる細胞外に放出される。がん細胞の表面からシェディングされたこれらの切断型または可溶性MICA/Bリガンドは、デコイ分子のように機能し、NK、NKTおよびさまざまなCD8+ T細胞のような免疫エフェクタ細胞上のNKG2D受容体の下方制御をもたらす。場合によっては、可溶性MICA/Bの形成は、その本来の役割が形質転換された細胞を探して破壊することである生来の防御システムのエフェクタが、これらのデコイリガンド分子の免疫抑制作用によってシャットダウンされるという異常な状況をもたらし、それにより、がん細胞が免疫系から隠れ、抑制されずに成長することを可能にする。
【0031】
肝細胞癌(HCC)
いくつかの態様において、本明細書において開示される抗MICA/B抗体は、MICA/Bタンパク質またはその断片に結合し、個体における免疫応答を調節し、それによりがん(例えば肝細胞癌)を処置する。
【0032】
肝細胞癌(HCC)は、肝臓の原発性悪性腫瘍であり、慢性肝疾患および肝硬変を基礎疾患に持つ個体において主に発生する。腫瘍は局所拡大、肝内の広がり、および遠隔転移とともに進行する。B型肝炎およびC型肝炎は、個人を慢性肝疾患の発症およびその後のHCC発症にかかりやすくさせる。肥満、糖尿病、およびアルコール乱用は、個体をその後のHCC発症にかかりやすくさせる他のいくつかの原因である。
【0033】
抗MICA/B抗体
MICA/Bタンパク質に特異的に結合する抗体が本明細書において提供される。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体は少なくとも1つの重鎖を含み、抗MICA/B抗体は少なくとも1つの軽鎖を含む。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体は、重鎖可変ドメイン(VH)を含む少なくとも1つの重鎖および軽鎖可変ドメイン(VL)を含む少なくとも1つの軽鎖を含む。各VHおよびVLは、3つの相補性決定領域(CDR)を含む。VHおよびVLならびにCDRのアミノ酸配列は、抗体の抗原結合特異性および抗原結合強度を決定する。重鎖および軽鎖、VHおよびVLならびにCDRのアミノ酸配列を表1に要約する。
【0034】
【0035】
いくつかの態様において、抗体はMICAタンパク質に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗体はMICBタンパク質に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗体はMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗体はMICAタンパク質のα-3ドメインに結合する。いくつかの態様において、抗体はMICBタンパク質のα-3ドメインに結合する。いくつかの態様において、抗体はMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICAタンパク質であるMICAタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、可溶性MICAタンパク質であるMICAタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICAタンパク質および可溶性MICAタンパク質の両方であるMICAタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICBタンパク質であるMICBタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、可溶性MICBタンパク質であるMICBタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICBタンパク質および可溶性MICBタンパク質の両方であるMICBタンパク質に結合する。
【0036】
いくつかの態様において、MICA/Bに特異的に結合する抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの態様において、抗体は抗原結合断片である。いくつかの態様において、抗体は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')2またはジスルフィド結合Fvから選択される。いくつかの態様において、抗体はIgGまたはIgMである。いくつかの態様において、抗体はヒト化されている。いくつかの態様において、抗体はキメラである。
【0037】
MICA/B抗体重鎖および軽鎖
軽鎖を有する、MICA/Bに特異的に結合する抗体が、本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0038】
重鎖を有する、MICA/Bに特異的に結合する抗体が、本明細書においてさらに開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0039】
軽鎖および重鎖を含むMICA/Bに結合する抗体も本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0040】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 21として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 22として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0041】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0042】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0043】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0044】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0045】
MICA/B抗体可変ドメイン
軽鎖可変ドメイン(VL)を含む軽鎖を有する、MICA/Bに特異的に結合する抗体が、本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0046】
重鎖可変ドメイン(VH)を含む重鎖を有する、MICA/Bに特異的に結合する抗体が、本明細書においてさらに開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0047】
軽鎖可変ドメイン(VL)および重鎖可変ドメイン(VH)を含むMICA/Bに結合する抗体も本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0048】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0049】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0050】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0051】
MICA/B抗体相補性決定領域
軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖を有する、MICA/Bに特異的に結合する抗体が、本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列を含む。
【0052】
重鎖相補性決定領域(CDR)を含む重鎖を有する、MICA/Bに特異的に結合する抗体が、本明細書においてさらに開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。
【0053】
軽鎖相補性決定領域(CDR)および重鎖相補性決定領域(CDR)を含むMICA/Bに結合する抗体も本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列ならびにSEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列ならびにSEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列ならびにSEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。
【0054】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。
【0055】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0056】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0057】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0058】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0059】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0060】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0061】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0062】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0063】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0064】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、以下を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない:
。
【0065】
競合結合
いくつかの態様において、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する抗体が、本明細書において開示される。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0066】
いくつかの態様において、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する抗体が、本明細書において開示される。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0067】
いくつかの態様において、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する抗体が、本明細書において開示される。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0068】
処置および使用の方法
本明細書において開示される抗MICA/B抗体の投与を含む、その必要のある個体においてがん(例えば肝細胞癌)を処置する方法が、本明細書において提供される。
【0069】
本明細書において開示される抗MICA/B抗体の投与を含む、その必要のある個体において可溶性MICA/Bタンパク質のレベルを低減する方法が、本明細書においてさらに提供される。
【0070】
本明細書において開示される抗MICA/B抗体の投与を含む、その必要のある個体において可溶性MICA/BとNKG2D受容体との間の相互作用を阻止またはブロックすることにより免疫抑制環境を緩和または阻害する方法も、本明細書において提供される。
【0071】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列を含む。
【0072】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。
【0073】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列ならびにSEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列ならびにSEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1~3、9~11、および17として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR配列ならびにSEQ ID NO: 4~6、12~14、および18として記載されるアミノ酸配列の少なくとも1つと少なくとも約100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR配列を含む。
【0074】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 9、またはSEQ ID NO: 17の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: SEQ ID NO: 2、またはSEQ ID NO: 10の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2 (CDR2)、SEQ ID NO: 3またはSEQ ID NO: 11の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3 (CDR3)、SEQ ID NO: 4またはSEQ ID NO: 12の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1 (CDR1)、SEQ ID NO: 5、SEQ ID NO: 13、またはSEQ ID NO: 18の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2 (CDR2)、およびSEQ ID NO: 6またはSEQ ID NO: 14の1つと100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3 (CDR3)を含む。
【0075】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0076】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0077】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0078】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0079】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0080】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0081】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 1として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 5として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0082】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 9として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 10として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 11として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 12として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 13として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 14として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0083】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 17として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO: 2として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、SEQ ID NO: 3として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3、SEQ ID NO: 4として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO: 18として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、およびSEQ ID NO: 6として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3の少なくとも1つを含む。
【0084】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、以下を含むリストから選択される少なくとも1つのCDRを有しない:
。
【0085】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0086】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0087】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7、SEQ ID NO: 15、またはSEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8、SEQ ID NO: 16、またはSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0088】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 7として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 8として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0089】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 15として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 16として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0090】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 19として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 20として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0091】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0092】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0093】
軽鎖および重鎖を含むMICA/Bに結合する抗体も本明細書において開示される。いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21、SEQ ID NO: 23、またはSEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22、SEQ ID NO: 25、またはSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0094】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 21として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 22として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 21として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 22として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0095】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0096】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 23として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0097】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 25として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0098】
いくつかの態様において、MICA/Bに結合する抗体は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖およびSEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、軽鎖は、SEQ ID NO: 24として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、重鎖は、SEQ ID NO: 26として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0099】
いくつかの態様において、抗体は、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0100】
いくつかの態様において、抗体は、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0101】
いくつかの態様において、抗体は、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変ドメイン(VL)およびSEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約70%同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメイン(VH)を含む抗体と競合的に、MICA/Bに結合する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と少なくとも約75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、VLは、SEQ ID NO: 27として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有し、VHは、SEQ ID NO: 28として記載されるアミノ酸配列と100%同一のアミノ酸配列を有する。
【0102】
いくつかの態様において、抗体はMICAタンパク質に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗体はMICBタンパク質に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗体はMICAおよびMICBタンパク質の両方に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗体はMICAタンパク質のα-3ドメインに結合する。いくつかの態様において、抗体はMICBタンパク質のα-3ドメインに結合する。いくつかの態様において、抗体はMICAおよびMICBタンパク質の両方の、α-3ドメインに結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICAタンパク質であるMICAタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、可溶性MICAタンパク質であるMICAタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICAタンパク質および可溶性MICAタンパク質の両方であるMICAタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICBタンパク質であるMICBタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、可溶性MICBタンパク質であるMICBタンパク質に結合する。いくつかの態様において、抗体は、膜結合MICBタンパク質および可溶性MICBタンパク質の両方であるMICBタンパク質に結合する。
【0103】
いくつかの態様において、MICA/Bに特異的に結合する抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの態様において、抗体は抗原結合断片である。いくつかの態様において、抗体は、免疫グロブリン全体、scFv、Fab、F(ab')2またはジスルフィド結合Fvから選択される。いくつかの態様において、抗体はIgGまたはIgMである。いくつかの態様において、抗体はヒト化されている。いくつかの態様において、抗体はキメラである。
【0104】
いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICAタンパク質のレベルを低減する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICBタンパク質のレベルを低減する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICAタンパク質および可溶性MICBタンパク質の両方、のレベルを低減する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICAタンパク質のシェディングを低減する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICBタンパク質のシェディングを低減する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICAタンパク質および可溶性MICBタンパク質の両方、のシェディングを低減する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICAタンパク質のシェディングを阻害する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICBタンパク質のシェディングを阻害する。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗体は、可溶性MICAタンパク質および可溶性MICBタンパク質の両方、のシェディングを阻害する。
【0105】
本明細書において開示される方法で用いるために任意の適当な投与経路が企図される。いくつかの態様において、抗体は静脈内投与によって投与される。いくつかの態様において、抗体は皮下投与によって投与される。いくつかの態様において、抗体は局所的に投与される。いくつかの態様において、抗体は全身に(例えば、静脈内に、筋肉内に、皮下に、皮内に、経口に、鼻腔内に、舌下に)投与される。いくつかの態様において、抗体は膏薬、ローションまたはエマルジョンとして製剤化される。いくつかの態様において、抗体は溶液として製剤化される。いくつかの態様において、抗体は局所、経口、口腔、または経鼻投与用に製剤化される。
【0106】
いくつかの態様において、個体は、抗体の投与前にモニタリングされる。症状が特定され、その重症度が評価される。本明細書において記述される抗体は、本明細書において論じられるように、または当業者に公知であるように時間をかけて単発的にまたは複合的に、単独でまたは追加の処置との組み合わせで投与される。いくつかの態様において、処置レジメンの有効性が判定されるように個体がモニタリングされる。いくつかの態様において、処置レジメンは、症状の緩和、副作用の低減、または症状の緩和および副作用の低減の組み合わせに照らして対象応答の望ましいレベルを達成するために、処置用量もしくは頻度または用量および頻度が改変されるように、予備的な処置結果に応じて変更される。
【0107】
治療的に有効な量または投与量は、約0.01 mg/kg~約20 mg/kg、例えば、約0.01 mg/kg、約0.02 mg/kg、約0.03 mg/kg、約0.04 mg/kg、約0.05 mg/kg、約0.06 mg/kg、約0.07 mg/kg、約0.08 mg/kg、約0.09 mg/kg、約0.1 mg/kg、約0.2 mg/kg、約0.3 mg/kg、約0.4 mg/kg、約0.5 mg/kg、約0.6 mg/kg、約0.7 mg/kg、約0.8 mg/kg、約0.9 mg/kg、約1.0 mg/kg、約1.1 mg/kg、約1.2 mg/kg、約1.3 mg/kg、約1.4 mg/kg、約1.5 mg/kg、約1.6 mg/kg、約1.7 mg/kg、約1.8 mg/kg、約1.9 mg/kg、約2 mg/kg、約2.1 mg/kg、約2.2 mg/kg、約2.3 mg/kg、約2.4 mg/kg、約2.5 mg/kg、約2.6 mg/kg、約2.7 mg/kg、約2.8 mg/kg、約2.9 mg/kg、約3 mg/kg、約3.1 mg/kg、約3.2 mg/kg、約3.3 mg/kg、約3.4 mg/kg、約3.5 mg/kg、約3.6 mg/kg、約3.7 mg/kg、約3.8 mg/kg、約3.9 mg/kg、約4 mg/kg、約4.1 mg/kg、約4.2 mg/kg、約4.3 mg/kg、約4.4 mg/kg、約4.5 mg/kg、約4.6 mg/kg、約4.7 mg/kg、約4.8 mg/kg、約4.9 mg/kg、約5 mg/kg、約5.1 mg/kg、約5.2 mg/kg、約5.3 mg/kg、約5.4 mg/kg、約5.5 mg/kg、約5.6 mg/kg、約5.7 mg/kg、約5.8 mg/kg、約5.9 mg/kg、約6 mg/kg、約6.1 mg/kg、約6.2 mg/kg、約6.3 mg/kg、約6.4 mg/kg、約6.5 mg/kg、約6.6 mg/kg、約6.7 mg/kg、約6.8 mg/kg、約6.9 mg/kg、約7 mg/kg、約7.1 mg/kg、約7.2 mg/kg、約7.3 mg/kg、約7.4 mg/kg、約7.5 mg/kg、約7.6 mg/kg、約7.7 mg/kg、約7.8 mg/kg、約7.9 mg/kg、約8 mg/kg、約8.1 mg/kg、約8.2 mg/kg、約8.3 mg/kg、約8.4 mg/kg、約8.5 mg/kg、約8.6 mg/kg、約8.7 mg/kg、約8.8 mg/kg、約8.9 mg/kg、約9 mg/kg、約9.1 mg/kg、約9.2 mg/kg、約9.3 mg/kg、約9.4 mg/kg、約9.5 mg/kg、約9.6 mg/kg、約9.7 mg/kg、約9.8 mg/kg、約9.9 mg/kg、約10 mg/kg、約10.1 mg/kg、約10.2 mg/kg、約10.3 mg/kg、約10.4 mg/kg、約10.5 mg/kg、約10.6 mg/kg、約10.7 mg/kg、約10.8 mg/kg、約10.9 mg/kg、約11 mg/kg、約11.1 mg/kg、約11.2 mg/kg、約11.3 mg/kg、約11.4 mg/kg、約11.5 mg/kg、約11.6 mg/kg、約11.7 mg/kg、約11.8 mg/kg、約11.9 mg/kg、約12 mg/kg、約12.1 mg/kg、約12.2 mg/kg、約12.3 mg/kg、約12.4 mg/kg、約12.5 mg/kg、約12.6 mg/kg、約12.7 mg/kg、約12.8 mg/kg、約12.9 mg/kg、約13 mg/kg、約13.1 mg/kg、約13.2 mg/kg、約13.3 mg/kg、約13.4 mg/kg、約13.5 mg/kg、約13.6 mg/kg、約13.7 mg/kg、約13.8 mg/kg、約13.9 mg/kg、約14 mg/kg、約14.1 mg/kg、約14.2 mg/kg、約14.3 mg/kg、約14.4 mg/kg、約14.5 mg/kg、約14.6 mg/kg、約14.7 mg/kg、約14.8 mg/kg、約14.9 mg/kg、約15 mg/kg、約15.1 mg/kg、約15.2 mg/kg、約15.3 mg/kg、約15.4 mg/kg、約15.5 mg/kg、約15.6 mg/kg、約15.7 mg/kg、約15.8 mg/kg、約15.9 mg/kg、約16 mg/kg、約16.1 mg/kg、約16.2 mg/kg、約16.3 mg/kg、約16.4 mg/kg、約16.5 mg/kg、約16.6 mg/kg、約16.7 mg/kg、約16.8 mg/kg、約16.9 mg/kg、約17 mg/kg、約17.1 mg/kg、約17.2 mg/kg、約17.3 mg/kg、約17.4 mg/kg、約17.5 mg/kg、約17.6 mg/kg、約17.7 mg/kg、約17.8 mg/kg、約17.9 mg/kg、約18 mg/kg、約18.1 mg/kg、約18.2 mg/kg、約18.3 mg/kg、約18.4 mg/kg、約18.5 mg/kg、約18.6 mg/kg、約18.7 mg/kg、約18.8 mg/kg、約18.9 mg/kg、約19 mg/kg、約19.1 mg/kg、約19.2 mg/kg、約19.3 mg/kg、約19.4 mg/kg、約19.5 mg/kg、約19.6 mg/kg、約19.7 mg/kg、約19.8 mg/kg、約19.9 mg/kg、または約20 mg/kgの投与量を含むと企図される。治療的に有効な量または投与量は、場合によっては約0.1 mg/kg~約2.0 mg/kgの投与量を含むと企図される。
【0108】
本明細書における処置の方法は、本明細書において開示される用量での抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与を含む。いくつかの態様において、方法は、抗MICA/B抗体の1回の投与を含む。いくつかの態様において、方法は、抗MICA/B抗体の2回の投与を含む。いくつかの態様において、方法は、抗MICA/B抗体の3回の投与を含む。いくつかの態様において、方法は、抗MICA/B抗体の4回の投与を含む。いくつかの態様において、方法は、抗MICA/B抗体の5回の投与を含む。いくつかの態様において、方法は、抗MICA/B抗体の6回の投与を含む。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与は、毎日投与される。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与は、毎週投与される。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与は、隔週で投与される。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与は、毎月投与される。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与は、3ヶ月ごとに投与される。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与は、6ヶ月ごとに投与される。いくつかの態様において、抗MICA/B抗体の1回または複数回の投与は、毎年投与される。
【0109】
いくつかの態様において、本明細書において開示される処置の方法は、単剤療法である。いくつかの態様において、本明細書において開示される処置の方法は、併用療法である。いくつかの態様において、併用療法は、別の治療剤と組み合わせた抗MICA/B抗体の投与を含む。いくつかの態様において、治療剤は化学療法剤を含む。いくつかの態様において、化学療法剤は、細胞毒性剤、代謝拮抗剤(例えば、葉酸拮抗薬、プリン類似体、ピリミジン類似体など)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、カンプトテシン誘導体、アントラセンジオン、アントラサイクリン、エピポドフィロトキシン、キノリンアルカロイドなど)、抗微小管剤(例えば、タキサン、ビンカアルカロイド)、タンパク質合成阻害剤(例えば、セファロタキシン、カンプトテシン誘導体、キノリンアルカロイド)、アルキル化剤(例えば、スルホン酸アルキル、エチレンイミン、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、白金誘導体、トリアゼンなど)、アルカロイド、テルペノイド、キナーゼ阻害剤および免疫チェックポイント阻害剤を含むが、これらに限定されることはない。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗MICA/B抗体は、免疫応答を誘導する治療剤と組み合わせて投与される。いくつかの態様において、本明細書において開示される抗MICA/B抗体は、免疫応答の下方制御を阻害する治療剤と組み合わせて投与される。いくつかの態様において、免疫応答を誘導することは、NK細胞の活性化または活性の上方制御を含む。いくつかの態様において、免疫応答を誘導することは、T細胞の活性化または活性の上方制御を含む。いくつかの態様において、免疫チェックポイント阻害剤標的は、PD-1を含む。いくつかの態様において、免疫チェックポイント阻害剤標的は、PD-L1を含む。いくつかの態様において、免疫チェックポイント阻害剤は、ペンブロリズマブ、ニボルマブ、セミプリマブ、AMP-224、AMP-514、PDR001、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、BMS-936559、およびCK-301を含む。
【0110】
薬学的組成物
本明細書において開示される抗MICA/B抗体と薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む薬学的組成物も、本明細書において開示される。
【0111】
いくつかの態様において、本明細書において開示される組成物で用いるための賦形剤は、マレイン酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、酢酸、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ヒスチジン、グリシン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、水、デキストロース、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、および界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートを含む。
【0112】
いくつかの態様において、組成物は追加の治療剤をさらに含む。いくつかの態様において、治療剤は化学療法剤である。化学療法剤は、とりわけ、細胞毒性剤、代謝拮抗剤(例えば、葉酸拮抗薬、プリン類似体、ピリミジン類似体など)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、カンプトテシン誘導体、アントラセンジオン、アントラサイクリン、エピポドフィロトキシン、キノリンアルカロイドなど)、抗微小管剤(例えば、タキサン、ビンカアルカロイド)、タンパク質合成阻害剤(例えば、セファロタキシン、カンプトテシン誘導体、キノリンアルカロイド)、アルキル化剤(例えば、スルホン酸アルキル、エチレンイミン、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、白金誘導体、トリアゼンなど)、アルカロイド、テルペノイド、およびキナーゼ阻害剤を含むことができる。
【0113】
いくつかの態様において、抗体および治療剤は同じ製剤中にある。いくつかの態様において、抗体および治療剤は異なる製剤中にある。いくつかの態様において、本明細書において記述される抗体は、他の治療剤の投与前に用いられる。いくつかの態様において、本明細書において記述される抗体は、他の治療剤の投与と同時に用いられる。いくつかの態様において、本明細書において記述される抗体は、他の治療剤の投与後に用いられる。
【0114】
いくつかの態様において、薬学的製剤は、特定の局所、局部または全身の投与または送達経路に適合するように作製される。したがって、薬学的製剤は、特定の経路による投与に適した担体、希釈剤、または賦形剤を含む。本明細書における組成物の投与経路の特定の非限定的な例は、非経口、例えば、静脈内、動脈内、皮内、筋肉内、皮下、胸膜内、経皮(局所)、経粘膜、頭蓋内、脊髄内、眼内、直腸、経口(栄養)、粘膜投与、および処置方法または投与プロトコルに適した任意の他の製剤である。
【0115】
いくつかの態様において、非経口適用に用いられる溶液または懸濁液は、以下を含む: 注射用水、生理食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒のような無菌希釈剤; ベンジルアルコールまたはメチルパラベンのような抗菌剤; アスコルビン酸や重硫酸ナトリウムのような抗酸化物質; エチレンジアミン四酢酸のようなキレート剤; 酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩のような緩衝液; および塩化ナトリウムまたはデキストロースのような等張調整用の作用物質。いくつかの態様において、pHは、塩酸または水酸化ナトリウムのような、酸または塩基で調整される。
【0116】
注射用の薬学的製剤は、無菌の水溶液(水溶性の場合)または分散液および無菌の注射可能な溶液または分散液の即時調製用の無菌粉末を含む。静脈内投与の場合、適当な担体は、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL (商標) (BASF, Parsippany, N.J.)、またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含む。いくつかの態様において、担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、またはそれらの適当な混合物を含有する溶媒または分散媒である。流動性は、いくつかの態様において、例えば、レシチンのようなコーティングの使用により、分散液の場合には必要な粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により維持される。抗菌剤および抗真菌剤は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、およびチメロサールを含む。等張剤、例えば、糖; マンニトールもしくはソルビトールのような多価アルコール; または塩化ナトリウムは、いくつかの態様において、組成物に含まれる。場合によっては、吸収を遅延させる作用物質も含まれ、いくつかの態様において、例えば、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンは、注射可能な組成物の吸収を引き延ばす。
【0117】
いくつかの態様において、無菌の注射可能な製剤は、上記の成分の1つまたは組み合わせとともに適切な溶媒中に必要量の活性組成物を組み込むことによって調製される。一般に、分散液は、活性組成物を、基本的な分散媒および任意の他の成分を含有する無菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。無菌の注射可能な溶液の調製のための無菌粉末の場合、調製の方法は、例えば、その事前に調製された溶液から活性成分と任意の追加の所望の成分の粉末を生じる真空乾燥および凍結乾燥を含む。
【0118】
経粘膜投与または経皮投与の場合、浸透すべき障壁に適した浸透剤が製剤に用いられる。そのような浸透剤は当技術分野において公知であり、例えば、経粘膜投与のために、界面活性剤、胆汁酸塩、およびフシジン酸誘導体を含む。いくつかの態様において、経粘膜投与は、鼻スプレイ、吸入装置(例えば、吸引器)または坐剤の使用を通じて達成される。経皮投与の場合、活性化合物は軟膏、膏薬、ゲル、クリームまたはパッチ中に製剤化される。
【0119】
いくつかの態様において、薬学的製剤は、徐放性製剤またはモノステアリン酸グリセリルもしくはステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質のような、身体からの急速な排出を防ぐ担体とともに調製される。いくつかの態様において、製剤はまた、インプラントおよびマイクロカプセル化送達システムなどの製造品を用いて送達され、局所的、局部的もしくは全身的送達または制御放出もしくは持続放出を達成する。
【実施例】
【0120】
以下の実施例は、本発明のさまざまな態様を例示する目的で与えられ、いかなる方法でも本発明を限定することを意味しない。本実施例は、本明細書において記述される方法とともに、現下、好ましい態様を代表し、例示的であって、本発明の範囲に対する限定と意図されるものではない。特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨のなかに包含されるその中の変更および他の使用が、当業者には想到されるであろう。
【0121】
実施例1. 抗体結合カイネティクス測定
親和性カイネティクスを、ForteBio Octet Red96分析計にて判定した。手短に言えば、抗MICA/B mAb (30 μg/ml)を、PBS + 0.1% BSA + 0.02% Tween-20 (pH 7.2)のアッセイ緩衝液中、室温でDip and Read(商標)抗マウスIgG Fc Capture (AMC) Biosensors (ForteBio)に捕捉した。センサーをアッセイ緩衝液中で洗浄した後、アッセイ緩衝液中で5分間、2倍希釈系列の精製6×His-MICA*08または6×His-MICA*04タンパク質(100 nM)とともにインキュベートして、抗体とタンパク質抗原との結合カイネティクスを判定した。次に、センサーをアッセイ緩衝液中で10分間インキュベートして、解離カイネティクスを判定した。得られたカイネティクスパラメータは、1:1モデルを用いForteBio分析スイート8.0で計算した。これらのアッセイの結果を表2に示す。
【0122】
(表2)BioLayer干渉分光法によるMICA抗原に対する抗MICA/B抗体のカイネティクス測定
【0123】
実施例2. MICA/B対立遺伝子への抗体結合
組み換えMICA
*01、MICA
*02、MICA
*04、MICA
*08、MICA
*09、およびMICBタンパク質を50 mM炭酸ナトリウム緩衝液、pH 9.6中1 μg/mlに希釈し、高結合96ウェルマイクロプレート(Corning ♯9018)に、1ウェルあたり100 μl中100 ngコーティングした。翌朝、コーティングされたELISAプレートをTBS-Tween-20, pH 7.4で3回洗浄し、その後、SuperBlock T20 Blocking Buffer (Pierce ♯37536)中でブロッキングした。ブロッキング後、ELISAプレートをTBS-Tで1回洗浄し、連続希釈した抗MICA抗体(0~1 μg/ml)とともに室温でおよそ2時間インキュベートした。インキュベーション後、ELISAプレートをTBS-Tで3回洗浄し、その後、ヤギ抗マウスIgG (H+L)-HRPコンジュゲート(ThermoFisher Scientific ♯626520)とともに室温で45分間振とう(およそ400 rpm)しながらインキュベートした。インキュベーション後、ELISAプレートをTBS-Tで3回洗浄し、発色が十分になるまで、1ウェルあたり100 μlのSuper Sensitive Liquid Substrate TMB (Sigma #T4444)とともにインキュベートした。1ウェルあたり100 μlの1 N硫酸で反応を停止させた。マイクロプレートリーダーを用いて、450 nmで光学密度(OD)値を測定した。このアッセイの結果を
図1A~
図1Bに示す。
【0124】
実施例3. 細胞表面MICAへの抗体結合
マウス前立腺腺癌TRAMP-C2細胞(TC2) (ATCC, Manassas, VA)を用いて、MICA
*08対立遺伝子を発現する安定な細胞株(TC2-MICA-08)を作製した。TC2-MICA-08への抗MICA抗体の結合をフローサイトメトリーによって分析した。手短に言えば、細胞を最初にLIVE/DEAD Near IR Stain (Thermo)により4℃で30分間染色し、その後、FACS緩衝液(1×PBS中1 mM EDTA, 25 mM HEPES, 2% FBS)での遠心分離により1回洗浄した。約2~3×10
5個のTC2-MICA-08細胞を、抗MICA抗体500 ngを含有するFACS緩衝液100 μlとともに4℃で30分間インキュベートし、その後に2 μg/ml PE結合ヤギ抗マウスIgG (Biolegend, San Diego, CA)二次Ab 100 μlとともに4℃で30分間のインキュベーションを行った。次に細胞を一度洗浄し、生細胞でゲート制御されたFACS分析のために細胞ペレットをFACS緩衝液で再懸濁した。親TC2細胞と比較して、TC2-MICA-08細胞で有意により高いPE蛍光シグナルが観察され、表面発現MICAへの抗MICA mAbの結合が示された。このアッセイの結果を
図2に示す。
【0125】
実施例4. 抗体はPLC/PRF/5細胞からのMICAシェディングを阻害する
4×10
4個のPLC/PRF/5細胞(肝細胞癌) (ATCC, Manassas, VA)を96ウェルプレート中にプレーティングし、終夜37℃でインキュベートした。次に細胞を、MICA α3ドメインに結合する抗MICA抗体および陰性対照抗体をそれぞれ含有するComplete Media (MEM + 10% FBS, Thermo, Grand Island, NY) 100 μlで処理し、37℃でさらに1日間インキュベートした。脱落したMICAを含有する細胞上清を用いて、ELISAにより可溶性MICAのレベルを判定した。手短に言えば、96ウェルプレートを4℃で終夜、2 μg/ml抗ヒトMICA/B (クローンBAMO1, MBL, Japan) 100 μlでコーティングした。プレートをブロッキングし、その後、細胞上清およびMICA標準物質とともに2時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを洗浄し、続いて、ビオチンと結合した、1 μg/mlの独自開発の抗ヒトMICA/MICB mAb、クローン10E9と一緒に、1時間のインキュベーションを行った。次に、HRP結合ストレプトアビジン(HRP-SA) (R&D Systems, Minneapolis, MN) 100 μlをウェルに加え、30分間インキュベートした。サンプルをTMBで4分間発色させ、1 N硫酸で停止し、450 nmの吸光度で検出した。可溶性MICAレベルを標準曲線から補間した。このアッセイの結果を
図3に示す。
【0126】
実施例5. 抗体はPLC/PRF/5細胞に対するNK-92細胞媒介性の細胞毒性を増強する
PLC/PRF/5 (標的)細胞を、10% FBSを有するRPMI-1640中に懸濁し、細胞6000個/ウェルで96ウェル平底プレート(Costar)中にプレーティングした。細胞を次に、MICA α3ドメインに結合する抗MICA抗体(10 μg/ml)とともに24時間インキュベートした後、カルセインAM (1 μM)で37℃, 5% CO
2にて3時間標識した。ウェルを洗浄し、10% FBSを有するRPMI-1640中に懸濁されたNK-92細胞(エフェクタ)を次に、表示のようにさまざまなエフェクタ 対 標的(E:T)比でウェルに添加し、標的細胞と4時間共培養した。培養の最後に、上清を除去し、PBSと交換し、VICTORマルチラベルプレートリーダー(Perkin Elmer)を用いてカルセインAMシグナルを測定した。アイソタイプが一致する非反応性免疫グロブリン(R&D)抗体を対照として用いた。このアッセイの結果を
図4A~
図4Bに示す。
【0127】
実施例6. インビボでの腫瘍治療における3F9.E4の効力(生存)および腫瘍担持マウスでの腫瘍浸潤リンパ球によるNKG2S発現
MICAトランスジェニックマウス(MICAgen)に10
4個のB16F10-MICA
*01細胞(B16トランスフェクタント)を接種し、11日目に、腫瘍が望ましい閾値サイズに達した時点で、マウスを3F9.E4またはアイソタイプ対照で処置した(矢印は注射の日数を示す) (対数順位検定)。結果を
図5に示す。
【0128】
高い腫瘍負荷に達した時点でマウスを殺処理し、NK細胞、CD8 αβ T細胞、およびγδ T細胞によるNKG2D発現(SFI)について腫瘍浸潤リンパ球を分析した。NKG2D発現細胞のNKG2D発現強度(SFI)を
図6A~
図6Cに示す。各記号は、個々のマウスの分析を表す。(一元配置分散分析 + テューキーの多重比較検定)。
【0129】
実施例7. エクスビボでのB16トランスフェクタント腫瘍によるMICA発現および腫瘍担持マウスの血清中の可溶性MICAの検出
MICAトランスジェニックマウス(MICAgen)に10
4個のB16F10-MICA
*01細胞(B16トランスフェクタント)を接種し、11日目に、腫瘍が望ましい閾値サイズに達した時点で、マウスを3F9.E4もしくはBAMO3またはアイソタイプ対照で処置した。高い腫瘍負荷に達した時点でマウスを殺処理し、mAb AMO1染色でMICA発現について単離した単一腫瘍細胞を分析した(一元配置分散分析 + テューキーの多重比較検定)。AMO1はMICAのa1a2-ドメインに結合する(≠ BAMO3および3F9)。各記号は、個々のマウスの分析を表す。結果を
図7Bに示す。血清をまた、AMO1/BAMO1サンドイッチELISAを用いsMICAについて分析した。各記号は、個々のマウスの分析を表す(対応のないt検定)。結果を
図7Aに示す。
【0130】
実施例8. エピトープビニング
MICA
*04-Hisタンパク質(30 μg/ml)をバイオレイヤー干渉分光測定装置(Octet Red, ForteBio)のNi-NTA (FortrBio, ♯18-5101)バイオセンサーチップに300秒間固定した。1 mMまたは0.5 mMの一次抗体を含有するウェルの中にバイオセンサーチップを300秒間浸漬する前に、ベースラインシグナルを60秒間、再度測定した。このプロセスに続いて、100 nMまたは50 nMの第2のmAbを含有するウェルの中にバイオセンサーを300秒間浸漬した。第1のmAbの存在下での第2のmAbの%結合は、第2のmAbのみの最大シグナルに第1のmAbが加えられた後の第2のmAbの最大シグナルを比較することによって求めた。第2のmAbの最大結合がその非競合結合の66%以上である場合、mAbは非競合性と見なされた。非競合結合の33%から66%の間のレベルは中間競合と見なされ、33%以下は競合性と見なされた。このアッセイの結果を
図8A~
図8Cに示す。
【0131】
本発明の好ましい態様を本明細書において示し記述してきたが、そのような態様は例としてのみ提供されていることが当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく、多数の変形、変更、および置換が、当業者には想到されるであろう。本明細書において記述される態様のさまざまな代替が採用されてもよいことが理解されるべきである。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、ならびにこれらの特許請求の範囲内の方法かつ構造およびそれらの均等物がそれによって網羅されることが意図される。
【配列表】