(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-20
(45)【発行日】2023-10-30
(54)【発明の名称】最後まで使い切れるスティック型化粧品容器
(51)【国際特許分類】
A45D 40/04 20060101AFI20231023BHJP
A45D 40/16 20060101ALI20231023BHJP
【FI】
A45D40/04 B
A45D40/16 Z
(21)【出願番号】P 2022553103
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(86)【国際出願番号】 KR2022005945
(87)【国際公開番号】W WO2022173278
(87)【国際公開日】2022-08-18
【審査請求日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0030638
(32)【優先日】2022-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515076943
【氏名又は名称】シーティーケー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CTK CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チョン,イン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ウォン ウィ
(72)【発明者】
【氏名】オム,イン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミョン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】オム,ヨン ミン
(72)【発明者】
【氏名】カン,キョン ホ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジ ヨン
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/049700(WO,A1)
【文献】特開平08-266331(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 40/00-40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降操作管体(110)と、
前記昇降操作管体の内部に、一緒に回転及び分離が可能に結合支持され、且つ、中空型の内周面に、螺旋状突起(122)が形成されている回転管体(120)と、
前記昇降操作管体の内部に、下端支持部(131a)が挟まれて分離可能に結合支持されるとともに、上端支持部(131b)は、外部に露出して繰り出し・繰り入れ操作される化粧料(170)を保護するようになり、前記下端支持部(131a)の両側内周面には、垂直昇降案内溝(132)が形成されている保護管体(130)と、
前記回転管体(120)と前記保護管体(130)との間に、摺動可能に介在されており、且つ、下端部の両側外周面には、前記保護管体(130)の両側の垂直昇降案内溝(132)に対して上下動可能に挟み込まれるとともに、化粧料(170)の上昇操作時、前記垂直昇降案内溝に係止されてその上昇移動を制限させる昇降リブ(142)は、段差があるように垂直方向に突出形成されており、かつ、化粧料(170)の下端の一部が固定された状態で充填される上端部の充填空間(143)には、係合リブ(144)が段差形成され、その内周面の両側には係止溝(145)が対向するように形成されている化粧料ホルダー(140)と、
前記化粧料ホルダー(140)の内部に貫通設置され、係合リブ(144)の上部に、前記化粧料(170)の下端が支えられる化粧料受け部(152)が安着して係合される状態で、その下端に延在する中空型の昇降支持部(154)が貫通されており、前記昇降支持部(154)の一方外周面の上端には、前記化粧料(170)の繰り出し・繰り入れ操作時には、前記係合リブ(144)の係止溝(145)に互いに係合されて、かつ前記化粧料(170)の残量使用動作のための上昇時には分離される係合突起(155)が対応するように突出形成されており、その下端には、前記回転管体(120)の螺旋状突起(122)に対して昇降操作可能に螺合される螺旋溝(156)が連続的に形成されており、さらに、前記昇降支持部(154)の平面切削された他方外周面の両側には、化粧料ホルダー(140)の充填空間(143)内に残存する化粧料(170)の残量使用動作のための上昇時、前記係合リブ(144)の下端に互いに係合されながらその上昇を適宜制御させるストッパ(158)が具備された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)と、
前記昇降操作管体(110)の上端に、化粧料の保護のために開閉操作される保護キャップ(160)と、を含んでなることを特徴とする、最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項2】
前記昇降操作管体(110)の内部に結合支持される前記回転管体(120)は、その下端に延長形成された結合端管(124)と、前記昇降操作管体(110)の内側底部から上部に延びた結合リブ(112)との相互結合によって一緒に回転及び分離可能に固定支持されることを特徴とする、請求項1に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項3】
前記保護管体(130)の下端支持部(131a)の内外側には、適正な結合間隔を置いて第1係止溝(131a-1)及び第2係止溝(131a-2)がさらに形成され、かつ、これらに対応する位置の前記回転管体(120)の 結合端管(124)の外周面及び昇降操作管体(110)の内周面には、第2係止条(124a)及び第1係止条(113)が互いに対応するようにさらに形成され、これらが互いに係合されてなることを特徴とする、請求項1に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項4】
前記化粧料ホルダー(140)の下方両側には、前記保護管体(130)の内周面が密着移動される第1係止条(146a)が外側に突出した弾性支持片(146)が、弾性作用ができるように一部が切り欠き形成されることを特徴とする、請求項1に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項5】
前記弾性支持片(146)の第1係止条(146a)が弾性密着移動される保護管体(130)の内周面には、化粧料(170)の繰り出し・繰り入れのために、化粧料ホルダー(140)の昇降リブ(142)が保護管体(130)の垂直昇降案内溝(132)に沿って最高点まで上昇したとき、前記第1係止条(146a)が摺接しながら跨るとともに支えられる第2係止条(134)がさらに突出形成されることを特徴とする、請求項4に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項6】
前記化粧料ホルダー(140)の前記弾性支持片(146)に形成された前記第1係止条(146a)、及び、前記保護管体(130)の前記第2係止条(134)は、前記化粧料ホルダー(140)の昇降リブ(142)、及び、前記保護管体(130)の前記垂直昇降案内溝(132)が形成されている位置とは、互いに直交する方向に配置され、また、前記第1係止条(146a)及び前記第2係止条(134)は、前記保護管体(130)の前記垂直昇降案内溝(132)に対して前記昇降リブ(142)が互いに係止されるとともに前記第1係止条(146a)が前記第2係止条(134)に跨りながら支えられる位置に形成されることを特徴とする、請求項5に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項7】
前記保護管体(130)の前記垂直昇降案内溝(132)に沿って前記昇降リブ(142)が最高点まで上昇した前記化粧料ホルダー(140)は、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)の下降移動時、前記第1係止条(146a)が前記保護管体(130)の前記第2係止条(134)に係止された状態で支えられるようにしてそれ自体で下降移動されることを防止するとともに、前記回転管体(120)の回転により、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)の下降移動操作時にのみ一緒に下降移動されるようにすることで、前記化粧料(170)の安定した固定支持が可能に構成されることを特徴とする、請求項5に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項8】
前記回転管体(120)及び前記化粧料ホルダー(140)としては、製品流通時や意図せぬ外力の作用時、前記昇降操作管体(110)による前記回転管体(120)の任意的な回転抑制を通じて前記回転管体(120)の螺旋状突起(122)に螺合された前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)が任意に昇降操作されることを防止するための第3係止条(126)及び第3係止溝(148)が互いに対応するようにさらに形成され、これらが係止されてなることを特徴とする、請求項1に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項9】
前記化粧料ホルダー(140)の充填空間(143)としては、内周面に対して一つ以上の固定リブ(143a)が放射状にさらに配置形成され、また、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)の前記化粧料受け部(152)としては、前記固定リブ(143a)が挟み込まれるスリット(152a)がさらに切り欠き形成されることを特徴とする請求項1に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項10】
前記昇降操作管体(110)及び前記保護キャップ(160)を除き、前記回転管体(120)、前記保護管体(130)、前記化粧料ホルダー(140)、並びに前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)は、一つの化粧料充填ユニット(200)で組み立てられて構成され、前記保護管体(130)の上部において前記化粧料ホルダー(140)の充填空間(143)に対して前記化粧料(170)をトップ充填し得るように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項11】
前記昇降操作管体(110)及び前記保護キャップ(160)を除き、前記回転管体(120)、前記保護管体(130)、前記化粧料ホルダー(140)、並びに前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)は、一つの化粧料充填ユニット(200)で組み立てられて構成され、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)の化粧料受け部(152)に対して、充填用貫通孔(153)をさらに形成し、前記保護管体(130)の上端に気密キャップ(210)を結合した後、前記回転管体(120)の下部において前記化粧料ホルダー(140)の充填空間(143)に対して前記化粧料(170)をバッグ充填し得るように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項12】
昇降操作管体(110)を一方向に回転させることにより、これと連動して回転される回転管体(120)の螺旋状突起(122)によって、昇降支持部(154)の螺旋溝(156)が螺合された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)が垂直上昇移動可能に構成され、
前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)の上昇移動と同時に係合リブ(144)を介して分離可能に係合された化粧料ホルダー(140)も、昇降リブ(142)が保護管体(130)の垂直昇降案内溝(132)の範囲内で一緒に上昇移動するようになり、その上昇した距離分だけ化粧料ホルダー(140)の充填空間(143)に充填された化粧料(170)は、前記保護管体(130)の上端支持部(131b)の外部に露出し、
前記昇降操作管体(110)を反対方向に回転させることにより、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)及び前記化粧料ホルダー(140)が一緒に下降移動するようになり、これにより、前記化粧料(170)は再度前記保護管体(130)の上端支持部(131b)の内部へ流入する作動によって、前記化粧料(170)の適正な繰り出し・繰り入れ操作が可能となり、
前記化粧料ホルダー(140)が前記垂直昇降案内溝(132)によって、一次に最高点まで上昇した状態で、前記昇降操作管体(110)を引き続き一方向に回転操作することによって、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)は、前記化粧料ホルダー(140)の係合リブ(144)から係合力が強制的に解除されながら独立して2次上昇しながら前記充填空間(143)に残存する化粧料を外部へ押し出して使い尽くすか、取り除くことが可能になるように構成され
、
前記2次上昇する化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体(150)は、昇降支持部(154)に形成されたストッパ(158)が前記化粧料ホルダー(140)の係合リブ(144)の下端に係止される範囲内で、自由に昇降されながら前記充填空間(143)に残存していた前記化粧料(170)を外部へ押し出して使い尽くすか除去可能になることを特徴とする、最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【請求項13】
前記化粧料(170)の繰り出し・繰り入れ操作時、前記化粧料ホルダー(140)は、前記保護管体(130)の垂直昇降操作溝(132)に挟まれた化粧料ホルダー(130)の昇降リブ(142)の構造及びそれに直交する状態で配置されるとともに、前記保護管体(130)の内周面に弾性密着される第1係止条(146a)を有する弾性支持片(146)の構造によって、安定に、且つバランス取れた昇降移動が可能になることを特徴とする、請求項12に記載の最後まで使い切れるスティック型化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、最後まで使い切れるスティック型化粧品容器に関し、より詳しくは、スティック型の化粧料に対する昇降移動及び残量使用動作がより安定的に行われるように簡易な構造に改良させるとともに、製品組み立ての高い安定性及び使い勝手を取り揃えた、最後まで使い切れるスティック型化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化粧品産業への関心が高まっている。これは、オンラインチャンネルなどの流通網が多角化され、韓流熱風に乗って中国、東南アジア等で韓国化粧品ブランドの販売実績が大きく増えている現象と深い関わりがある。このような韓国化粧品産業の浮上は、Kビューティー(K-Beauty)と命名されて主な市場の流れの一つとして注目を浴びている。
【0003】
化粧品技術と係わっては、天然物素材や機能性素材などをはじめとした化粧品組成物またはフォーミュラ部分と一緒に、機能性及び使い勝手を改善した化粧品容器及びその製造方法に関して、持続的な発展がなされつつある。
【0004】
化粧品容器は、その内部に化粧料またはパフなどの化粧道具を収める容器であって、種々の化粧品があるだけに、その形態および構造も非常に様々である。
【0005】
化粧品容器の一つとして、スティック型化粧品容器がある。スティック型化粧品容器とは、一般に、リップスティックス、リップグロス、サンスティックなどのように、固体相または半固体相の化粧料を内容器に入れ、これを外容器によって保護するといった形態を有する化粧品容器を指す。
【0006】
このような従来のスティック型化粧品容器においては、化粧料の相当部分が使い切れず捨てられるようになる。また、内容物を除去したうえで使い捨てようとしても、残量を綿棒などで掘り出すか、または凍らせてから除去しなければならないなどの煩わしさが発生する。とりわけ、従来のスティック型化粧品容器は、化粧料の収納構造上、結局は残量の最後まで使い切れないという問題によって、化粧料の無駄をはじめ、廃棄による環境汚染や分別収集などのいろいろな問題を引き起こさざるを得なかった。
【0007】
勿論、これらの問題を解決すべく、従来も、幾つかの技術が提案されたことがあるが(特許文献1及び特許文献2参照)、依然として、化粧料の残量を最後まで使い切るためには構造的な様々な限界があり、スティック型の化粧料を使用するにあたり、昇降の不安定性を含めて使い勝手上の色々の問題を持っていて、これに対する改善が求められている実情である。
【0008】
そこで、当業界では化粧料の残量を最後まで使い切るとともに、比較的簡単で、かつ、使い勝手のよい構造となっているスティック型化粧品容器の開発が求められている実情であり、このような点に鑑み、特許文献3には、ハンドルの回転操作を通じて昇降するホルダーの内部に充填されたスティック型の化粧料が安定に昇降しながらも、最後まで使い切れるようにした「残量使用が可能なスティック型化粧品容器」が本出願人によって提案されたことがある。しかし、これも、従来の技術と比べてはさらに一歩進めた技術を提供しているにもかかわらず、化粧料の昇降操作に伴う部品点数の増加という構造によって、消費者のニーズを満たすには少し足りなく、このような部分に対する改善が必要であるといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国登録特許公第10-1915739号公報
【文献】韓国登録実用新案2004-84721号公報
【文献】韓国登録特許第10-2152127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は、上述した従来の技術で提起されている諸問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、スティック型の化粧料に対する昇降移動及び残量使用動作がより安定的に行われるように簡易な構造に改良させるとともに、製品組み立ての高い安定性及び使い勝手を取り揃えた、最後まで使い切れるスティック型化粧品容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による最後まで使い切れるスティック型化粧品容器は、昇降操作管体と、前記昇降操作管体の内部に、一緒に回転及び分離が可能に結合支持され、且つ、中空型の内周面に、螺旋状突起が形成されている回転管体と、前記昇降操作管体の内部に、下端支持部が分離可能に結合支持されるとともに、上端支持部は、外部に露出して繰り出し・繰り入れ操作される化粧料を保護するようになり、前記下端支持部の両側内周面には、垂直昇降案内溝が形成されている保護管体と、前記回転管体と保護管体との間に、摺動可能に介在されており、且つ、下端部の両側外周面には、前記保護管体の両側の垂直昇降案内溝に対して上下動可能に挟み込まれるとともに、化粧料の上昇操作時、前記垂直昇降案内溝に係止されてその上昇移動を制限させる昇降リブは、段差があるように垂直方向に突出形成されており、かつ、化粧料の下端の一部が固定された状態で充填される上端部の充填空間には、係合リブが段差形成され、その内周面の両側には係止溝が対向するように形成されている化粧料ホルダーと、前記化粧料ホルダーの内部に貫通設置され、係合リブの上部に、化粧料の下端が支えられる化粧料受け部が安着して係合される状態で、その下端に開口して延在する中空型の昇降支持部が貫通されており、前記昇降支持部の一方外周面の上端には、化粧料の繰り出し・繰り入れ操作時には、前記係合リブの係止溝に互いに係合されて、かつ化粧料の残量使用動作のための上昇時には分離される係合突起が対応するように突出形成されており、その下端には、前記回転管体の螺旋状突起に対して昇降操作可能に螺合される螺旋溝が連続的に形成されており、さらに、前記昇降支持部の平面切削された他方外周面の両側には、化粧料ホルダーの充填空間内に残存する化粧料の残量使用動作のための上昇時、前記係合リブの下端に互いに係合されながらその上昇を適宜制御させるストッパが具備された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体と、前記昇降操作管体の上端に、化粧料の保護のために開閉操作される保護キャップと、を含んでなることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、前記昇降操作管体の内部に結合支持される回転管体は、その下端に延長形成された結合端管と、前記昇降操作管体の内側底部から上部に延びた結合リブとの相互結合によって、一緒に回転及び分離可能に固定支持されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、前記保護管体の下端支持部の内外側には、適正な結合間隔を置いて第1係止溝及び第2係止溝がさらに形成されており、かつ、これと対応する位置における回転管体の結合管体の外周面及び昇降操作管体の内周面には、第2係止突起及び第1係止突起が互いに対応するようにさらに形成され、これらが互いに係合されてなることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、前記化粧料ホルダーの下方両側には、保護管体の内周面に密着移動される第1係止条の外側に突出形成された弾性支持片が、弾性作用可能に一部が切り欠き形成されることを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、前記弾性支持片の第1係止条が弾性密着移動される保護管体の内周面には、化粧料の繰り出し・繰り入れのために化粧料ホルダーの昇降リブが保護管体の垂直昇降案内溝に沿って最高点まで上昇したときに、前記第1係止条が摺接しながら跨るとともに係止される第2係止条がさらに突出形成されることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、前記化粧料ホルダーの弾性支持片に形成された第1係止条及び保護管体の第2係止条は、化粧料ホルダーの昇降リブ及び保護管体の垂直昇降案内溝が形成された位置とは、互いに直交する方向に配置されることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、前記保護管体の垂直昇降案内溝に沿って昇降リブが最高点まで上昇した化粧料ホルダーは、弾性支持片に形成された第1係止条が保護管体の第2係止条に係止された状態で支えられるようにして化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体の下降移動操作時にのみ一緒に下降移動されるようにすることで、化粧料の安定した固定支持が可能に構成されることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、前記回転管体及び化粧料ホルダーとしては、製品流通時や意図せぬ外力の作用時、昇降操作管体による回転管体の任意的な回転抑制を通じて回転管体の螺旋状突起に螺合された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体が任意に昇降操作されることを防止するための第3係止条及び第3係止溝が互いに対応するようにさらに形成され、これらが係止されてなることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、前記化粧料ホルダーの充填空間としては、内周面に対して一つ以上の固定リブが放射状にさらに配置形成され、また、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体の化粧料受け部としては、前記固定リブが挟み込まれるスリットがさらに切り欠き形成されることを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、前記昇降操作管体及び保護キャップを除き、回転管体、保護管体、化粧料ホルダー、並びに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体は、一つの化粧料充填ユニットで組み立てられて構成され、前記保護管体の上部において化粧料ホルダーの充填空間に対して化粧料をトップ充填し得るように構成されることを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、前記昇降操作管体及び保護キャップを除き、回転管体、保護管体、化粧料ホルダー、並びに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体は、一つの化粧料充填ユニットで組み立てられて構成され、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体の化粧料受け部に対して、充填用貫通孔をさらに形成し、保護管体の上端に気密キャップを結合した後、回転管体の下部において化粧料ホルダーの充填空間に対して化粧料をバッグ充填し得るように構成されることを特徴とする。
【0022】
また、本発明によれば、昇降操作管体を一方向に回転させることによって、これと連動して回転される回転管体の螺旋状突起によって、昇降支持部の螺旋溝が螺合された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体が垂直上昇移動可能に構成され、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体の上昇移動と同時に係合リブを介して分離可能に係合された化粧料ホルダーも、昇降リブが保護管体の垂直昇降案内溝の範囲内で一緒に上昇移動するようになり、その上昇した距離分だけ化粧料ホルダーの充填空間に充填された化粧料は、保護管体の上端支持部の外部に露出し、前記昇降操作管体を反対方向に回転させることによって、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体及び化粧料ホルダーが一緒に下降移動するようになり、これによって、化粧料は再度保護管体の上端支持部の内部へ流入する作動によって、化粧料の適正な繰り出し・繰り入れ操作が可能となり、前記化粧料ホルダーが垂直昇降案内溝によって、一次に最高点まで上昇した状態で、前記昇降操作管体を引き続き一方向に回転操作することによって、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体は、化粧料ホルダーの係合リブから係合力が強制的に解除されながら独立して2次上昇しながら充填空間に残存する化粧料を外部へ押し出して使い尽くすか、取り除くことが可能になるように構成されることを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、前記化粧料の繰り出し・繰り入れ操作時、化粧料ホルダーは、保護管体の垂直昇降操作溝にはめ込まれた化粧料ホルダーの昇降リブの構造及びそれに直交する状態で配置されるとともに、保護管体の内周面に弾性密着される第1係止条を有する弾性支持片の構造によって、安定に、且つバランス取れた昇降移動が可能になることを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、前記2次上昇する化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体は、昇降支持部に形成されたストッパが化粧料ホルダーの係合リブの下端に係止される範囲内で、自由に昇降されながら充填空間に残存していた化粧料を外部へ押し出して使い尽くすか、取り除くことが可能になることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、スティック型の化粧料に対する昇降移動及び残量使用動作による作動メカニズムの改善を通じて、部品点数を追加することなく化粧料の安定した繰り出し・繰り入れ操作が可能であり、さらに、それによる製品組み立ての高い安定性及び良い使い勝手を提供することが可能になるという効果がある。
【0026】
また、保護管体の内周面に形成された垂直昇降案内溝に対して、化粧料ホルダーの昇降リブが摺動可能に結合されることによって、化粧料の繰り出し・繰り入れ操作時に化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体の螺旋溝が回転管体の螺旋状突起によって昇降操作されるとき、螺合移動による微細な流動が生じても化粧料ホルダーは常に安定した垂直昇降状態の維持が可能であるため、化粧料の振動や流動を防止することができるという効果がある。
【0027】
さらに、保護管体の垂直昇降案内溝及び昇降リブの構造に加えて、化粧料ホルダーに具備された弾性支持片の構造によって、化粧料の繰り出し・繰り入れ操作時に保護管体に対する化粧料ホルダーの一層安定的かつバランス取れた垂直昇降移動が可能になるという効果がある。
【0028】
また、化粧料ホルダーに具備された弾性支持片の構造によって、化粧料繰り出し・繰り入れ操作による化粧料ホルダーの最高点への上昇移動を感知することができ、これによって、化粧料ホルダーの充填空間内に残存する化粧料の使い切りのための更なる上昇時点の提供が可能になるという効果がある。
【0029】
また、化粧料ホルダーが最高点まで上昇した場合、弾性支持片に形成された第1係止条が保護管体に形成された第2係止条に支えられた状態を保持しているので、それ自体が下降されずに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体のみによって一緒に下降されることにより、化粧料ホルダーの昇降操作の安定性がより高くなり、且つ、上昇状態にある化粧料の安定した保護支持が可能となるという効果がある。
【0030】
さらに、回転管体及び化粧料ホルダーとして具備された第3係止条及び第3係止溝の構成によって、製品流通時や、意図せぬ外力の作用時、昇降操作管体による回転管体の任意的な回転が抑えられ、回転管体の螺旋状突起に螺合された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体が任意に昇降操作されることが防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図3】本発明による要部を抜粋した底面分離斜視図である。
【
図4】
図1のA1-A2線による組立断面図である。
【
図5】
図1のB1-B2線による組立断面図である。
【
図6】
図1のB1-B2線による断面を基準に、保護キャップが除去された状態の組立断面図である。
【
図7】
図6の状態において、昇降操作キャップを一方向に回転操作して化粧料を所定距離だけ上昇させた状態を示す組立断面図である。
【
図8】
図7の状態において、化粧料ホルダーが最高点まで上昇した状態を示す組立断面図である。
【
図9】
図1のA1-A2線による断面を基準に、保護キャップが除去された状態で化粧料の残量を使い尽くすために、化粧料ホルダーが最高点まで1次上昇した状態の組立断面図である。
【
図10】
図1のB1-B2線による断面を基準に、保護キャップが除去された状態で化粧料の残量を使い尽くすために、化粧料ホルダーが最高点まで1次上昇した状態の組立断面図である。
【
図11】
図9の状態において、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体が化粧料ホルダーに対して独立して2次上昇して、化粧料が外部に露出した状態を示す組立断面図である。
【
図12】
図10の状態において、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体が化粧料ホルダーに対して独立して2次上昇して、化粧料が外部に露出した状態を示す組立断面図である。
【
図13】本発明による化粧料ホルダーの固定リブに対して、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体の化粧料受け部に形成されたスリットが嵌合された状態を示す平面断面図である。
【
図14】本発明による化粧料充填ユニット構造を示す組立外観斜視図である。
【
図15】本発明による化粧料充填ユニットを用いて化粧料がトップ充填される前の組立断面図である。
【
図16】本発明による化粧料充填ユニットを用いて化粧料がトップ充填される後の組立断面図である。
【
図17】本発明による化粧料充填ユニットを用いて化粧料がバッグ充填される前の組立断面図である。
【
図18】本発明による化粧料充填ユニットを用いて化粧料がバッグ充填される後の組立断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付された図面を参照して本発明による望ましい実施例について詳しく説明する。
【0033】
図1~
図13を参照すると、本発明による最後まで使い切れるスティック型化粧品容器100は、昇降操作管体110と、前記昇降操作管体の内部に、一緒に回転及び分離が可能に結合支持され、且つ、中空型の内周面に、螺旋状突起122が形成されている回転管体120と、前記昇降操作管体の内部に、下端支持部131aが挟まれて分離可能に結合支持されるとともに、上端支持部131bは、外部に露出して繰り出し・繰り入れ操作される化粧料170を保護するようになり、前記下端支持部131aの両側内周面には、垂直昇降案内溝132が形成されている保護管体130と、前記回転管体120と保護管体130との間に、摺動可能に介在されており、且つ、下端部の両側外周面には、前記保護管体130の両側の垂直昇降案内溝132に対して上下動可能に挟み込まれるとともに、化粧料170の上昇操作時、前記垂直昇降案内溝に係止されてその上昇移動を制限させる昇降リブ142は、段差があるように垂直方向に突出形成されており、かつ、化粧料170の下端の一部が固定された状態で充填される上端部の充填空間143には、係合リブ144が段差形成され、その内周面の両側には係止溝145が対向するように形成されている化粧料ホルダー140と、前記化粧料ホルダー140の内部に貫通設置され、係合リブ144の上部に、化粧料170の下端が支えられる化粧料受け部152が安着して係合される状態で、その下端に開口して延在する中空型の昇降支持部154が貫通されており、前記昇降支持部154の一方外周面の上端には、化粧料170の繰り出し・繰り入れ操作時には、前記係合リブ144の係止溝145に互いに係合されて、かつ化粧料170の残量を使い尽くした時には分離される係合突起155が対応するように突出形成されており、その下端には、前記回転管体120の螺旋状突起122に対して昇降操作可能に螺合される螺旋溝156が連続的に形成されており、さらに、前記昇降支持部154の平面切削された他方外周面の両側には、化粧料ホルダー140の充填空間143内に残存する化粧料170の残量使用動作のための上昇時、前記係合リブ144の下端に互いに係合されながらその上昇を適宜制御させるストッパ158が具備された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150と、前記昇降操作管体110の上端に、化粧料の保護のために開閉操作される保護キャップ160と、を含んでなる。
【0034】
本発明によれば、前記昇降操作管体110の内部に結合支持される回転管体120は、その下端に延長形成された結合端管124と、前記昇降操作管体110の内側底部から上部に延びた結合リブ112との相互結合によって、一緒に回転及び分離可能に固定支持されることができる。
【0035】
この時、前記回転管体120の結合端管124と、前記昇降操作管体110の結合リブ112とは、その内外周面に対応するように形成される結合手段、例えば、スプライン(spline)結合方式や、もしくはセレーション(serration)結合方式など、その他の同一の機能を発揮する多様な形態の結合構造を通じて一緒に回転されるか、または分離可能に構成されることができる。
【0036】
したがって、前記回転管体120は、昇降操作管体110を把持して回転操作することによって一緒に回転され、必要に応じて、分離可能になる。
【0037】
前記保護管体130は、昇降操作管体110の外部に露出する上端支持部131bを通じて、化粧料ホルダー140の上端内部に充填された化粧料170を安定に保護するようになる。
【0038】
例えば、化粧料170の上端が外部に繰り出し・繰り入れ操作される前は、全ての化粧料が保護管体130の上端支持部131b内に収容される状態で位置付けられているため、仮に保護キャップ160が除去された状態であっても、安定に保護されることができ、繰り出し・繰り入れ動作時にも上端支持部131bによって安定的にカバーされながら昇降されることができる(
図6参照)。
【0039】
特に、保護管体130の上端支持部131bは、化粧料ホルダー140の充填空間143に対して、下端の一部が収容された状態で充填される化粧料の残りの充填空間を提供するようになる。
【0040】
一方、保護管体130の下端支持部131aの内外側には、適正な結合間隔を置いて第1係止溝131a-1及び第2係止溝131a-2がさらに形成され、かつ、これらに対応する位置の回転管体120の結合端管124の外周面及び昇降操作管体110の内周面には、第2係止突起124a及び第1係止突起113が互いに対応するようにさらに形成され、これらが互いに係合されてなることができる(
図4参照)。
【0041】
ここで、前記第1係止溝131a-1及び第2係止溝131a-2をはじめ、第2係止突起124a及び第1係止突起113は、必要に応じて、互いに反対となる位置に形成されてもよい。
【0042】
前記のような構成によって、昇降操作管体110に対して保護管体130の結合時、前記保護管体130の下端支持部131aの第1係止溝131a-1及び第2係止溝131a-2が、前記対応位置に形成された結合端管124と昇降操作管体110の第2係止突起124a及び第1係止突起113にそれぞれ係止される状態で結合支持されることによって、保護管体130の下端支持部131aは、昇降操作管体110と回転管体120との間において、安定した結合状態の維持が可能となり、それによって、任意の分離が防止されることができることである。
【0043】
前記保護管体130の内周面の両側において、垂直方向に対応するように形成された垂直昇降案内溝132は、化粧料ホルダー140の実質的な昇降移動距離制限及び安定した昇降移動を提供するようになる。
【0044】
より具体的には、前記垂直昇降案内溝132に挟まれる化粧料ホルダー140の昇降リブ142が、垂直昇降案内溝132に沿って上昇移動している途中に係止されることで化粧料ホルダー130はもう上昇できなくなり、これによって、化粧料ホルダー140の上昇移動が制限されるものであり、また、化粧料ホルダー140の昇降操作の際に、両側に形成された昇降リブ142が保護管体130の垂直昇降案内溝132にそれぞれ挟まれた状態で摺動されるので、保護管体130に対する化粧料ホルダー140の昇降操作が非常に安定的に行われることができるようになり、これは、化粧料ホルダー140の昇降操作による化粧料170の一層安定した繰り出し・繰り入れ操作を誘導する結果に導くこともできる。
【0045】
また、化粧料ホルダー140の下方両側には、保護管体130の内周面が密着移動される第1係止条146aが外側に突出した弾性支持片146が、弾性作用ができるように一部が切り欠き形成されており、前記第1係止条146aが弾性密着移動される保護管体130の内周面には、化粧料170の繰り出し・繰り入れのために、化粧料ホルダー140が最高点まで上昇したとき、前記第1係止条146aが摺接しながら跨るとともに支えられる第2係止条134がさらに突出形成されることができる。
【0046】
この時、前記化粧料ホルダー140の弾性支持片146に形成された第1係止条146aと保護管体130の第2係止条134とは、化粧料ホルダー140の昇降リブ142と保護管体130の垂直昇降案内溝132とが形成されている位置とは、互いに直交する方向に配置されるように形成されることが望ましく、また、前記第1係止条146a及び第2係止条134の形成位置も、前記保護管体130の垂直昇降案内溝132に対して昇降リブ142が互いに係止されるとともに第1係止条146aが第2係止条134に跨って支えられる位置に形成されることが望ましい。
【0047】
したがって、前記化粧料ホルダー140の弾性支持片146に形成された第1係止条146aは、化粧料ホルダー140が最高点まで上昇したときに、保護管体130の第2係止条134に跨って支えられるとともに、垂直昇降案内溝132にそれぞれ係止されて制御されることによって、化粧料ホルダー140の過度な上昇を抑制するようになる。
【0048】
特に、前記化粧料ホルダー140の弾性支持片146は、直交する方向に配置される保護管体130の垂直昇降案内溝132に挟まれた化粧料ホルダー140の昇降リブ142と連動して保護管体130に対する化粧料ホルダー140の一層安定的かつバランス取れた垂直昇降を誘導するようになる。
【0049】
また、化粧料ホルダー140の下方両側に形成された弾性支持片146の第1係止条146aは、化粧料ホルダーの昇降操作の際に、保護管体130の内周面に対する安定した弾性密着力を提供するようになり、保護管体130の第2係止条134に跨る時、弾性支持片146の弾性力によって「かちかち」という音や感じを提供することにより、ユーザに化粧料ホルダー140が最高点まで上昇到達したことを認知させることができ、これによって、ユーザは、化粧料ホルダー140の充填空間143内に残存する化粧料170の使い切りのための化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の更なる上昇時点を提供するようになる。
【0050】
また、
図8に示したように、最高点まで上昇した化粧料ホルダー140は、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の下降移動時、第1係止条146aが保護管体130の第2係止条134に係止状態で支えられているため、それ自体が下降移動されることが防止され、回転管体120の回転によって化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の下降移動を操作した時のみに一緒に下降移動されることで、化粧料170の安定した固定支持が可能になる。
【0051】
なお、本発明によれば、回転管体120及び化粧料ホルダー140としては、製品流通時や、意図せぬ外力の作用時、昇降操作管体110による回転管体120の任意的な回転抑制を通じて、回転管体120の螺旋状突起122に螺合された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150が任意に昇降操作されることを防止するための第3係止突起126及び第3係止溝148が、互いに対応するようにさらに形成され、これらが係止されてなることができる。
【0052】
前記第3係止突起126及び第3係止溝148は、必要に応じて、互いに反対となる位置に形成されてもよい。
【0053】
前記のように回転管体120及び化粧料ホルダー140に具備された第3係止突起126及び第3係止溝148の構成を通じて、昇降操作管体に対して意図せぬ外力が作用しても、回転管体120の回転が防止されることによって、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150が任意に昇降操作されることが防止され、これによって、製品組み立ての高い安定性を提供することができるようになる。
【0054】
また、本発明によれば、化粧料ホルダー140の充填空間143には、内周面に対して一つ以上の固定リブ143aが放射状にさらに配置形成されることができ、また、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の化粧料受け部152には、前記固定リブ143aが挟まれるスリット152aが対応するようにさらに切り欠き形成されることができる(
図13参照)。
【0055】
前記のような固定リブ143aの構成によって、充填空間143に下端の一部が充填される化粧料は、一層安定した充填及び固定力を有することができ、また、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の化粧料受け部152に形成されたスリット152aが昇降作動時、前記固定リブ143aに案内移動されることによって、安定した昇降操作が誘導されることができるとともに、充填空間の内部に固定リブが設けられていても、化粧料下敷部152の外周面が充填空間143の内周面に密着した状態で昇降できるようになる。
【0056】
次に、このように構成される本発明による最後まで使い切れるスティック型化粧品容器100において、化粧料170の一般的な繰り出し・繰り入れ操作状態について説明する。
【0057】
図4及び
図5は、化粧料ホルダー140に化粧料170がフル充填された状態で、昇降操作管体110に対して保護キャップ160が結合された状態の組立断面図を示したものであって、このように最初に組み立てされた状態では、化粧料170の下端の一部が充填空間143内に固定支持され、且つ、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の化粧料受け部152に支えられた状態で充填支持された化粧料ホルダー140並びに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150は、係合リブ144に形成された係合溝145に対して昇降支持部154の係合突起155が互いに係合されて一緒に昇降可能な状態で組み立てられており、また、化粧料ホルダー140並びに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150は、昇降支持部154の螺旋溝156が回転管体120の螺旋状突起122に螺合された状態で最下端に下降された状態を維持している。
【0058】
なお、化粧料170は、化粧料ホルダー140並びに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150が最下端に移動された状態であっても、保護管体130の上端支持部131bによって安定的に保護されている。
【0059】
したがって、製品の流通過程で、前記化粧料170は保護管体130及び保護キャップ160によって安定に保護され、保護キャップ160が任意的に開放されない限り外部に露出しなくなる。
【0060】
このような状態で、化粧料170を用いて化粧をしようとする場合は、
図6~
図8に示しているように、保護キャップ160を取り除いた後、昇降操作管体110を一方向(便宜上、反時計回り方向)に回転させることで、これと連動して回転管体120が回転するようになり、前記回転管体に形成された螺旋状突起122に対して昇降支持部154の螺旋溝156が螺合された化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150が垂直上昇移動するようになる。そして、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の上昇移動と同時に、それに一体に係合された化粧料ホルダー140も一緒に上昇するようになり、その上昇した距離分だけ化粧料ホルダー140の充填空間143に充填された化粧料170は、保護管体130の上端支持部131bの外部に露出するようになり、外部に露出した部分を用いて化粧をすれば良い。
【0061】
そして、化粧料170を用いて化粧を済ませた後、再度化粧料を保護管体130の内部に収納しようとする場合は、昇降操作管体110を反対方向(便宜上、時計回り方向)に回転させることで化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150が下降されるとともに、化粧料ホルダー140も一緒に下降移動されることで、化粧料170は再び保護管体130の上端支持部131b内に流入する。
【0062】
したがって、前記と一緒に化粧料170は、昇降操作管体110の昇降回転操作の度合いによって、保護管体130の上端支持部131bの内外部に繰り出し・繰り入れ操作されるようになり、このような動作を通じて、化粧料170を適正に繰り出し・繰り入れ操作させながら化粧をすればよい。
【0063】
一方、化粧料170の繰り出し・繰り入れ操作時、化粧料ホルダー140は、保護管体130の垂直昇降操作溝132に挟まれた化粧料ホルダー140の昇降リブ142の構造、あるいは弾性支持片146の構造によって、常に安定的かつバランス取れた昇降操作が可能になり、これによって、化粧料170の左右流動や振動が防止できる。
【0064】
次いで、化粧料ホルダー140の充填空間143に充填された化粧料170の基本的な使用が完了した後、充填空間の内部に残存する化粧料の使い尽くしによる作動状態について
図9~
図12を参照して説明する。
【0065】
化粧料ホルダー140の充填空間143に残存する化粧料を使い尽くしようとする場合には、まず、昇降操作管体110を回転操作して化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150に一体に係合された化粧料ホルダー140を最高点まで1次上昇させる(
図9及び
図10参照)。
【0066】
すると、前記化粧料ホルダー140は、昇降リブ142が保護管体130の垂直昇降案内溝132に係止されて上昇移動が停止され、これに併せて、化粧料ホルダー140の弾性支持片146に形成された第1係止条146aは、保護管体130の第2係止条134に強制的に跨りながら、その上面に支えられる。前述のように、化粧料ホルダー140が最高点まで上昇すれば化粧料170の充填された充填空間143の上端は、保護管体130の上端支持部131bの外側に露出する状態になる。
【0067】
一方、ユーザは、前記のように、昇降操作管体110の回転操作を通じて、化粧料ホルダー140が最高点まで1次上昇した状態については、前述したように、弾性支持片146に形成された第1係止条146aが保護管体130の第2係止条134に跨りながら出す音や感じを通じて認知できる。
【0068】
上述のように、化粧料ホルダー140が最高点までの1次上昇が停止された状態で、昇降操作管体110を引き続き同じ方向に回転操作することによって、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150は、化粧料ホルダー140の係合リブ144の係合溝145から係合突起155の係合力が強制に解除されながら、2次に上昇するようになる。したがって、前記のように、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150を化粧料ホルダー140とは別途の2次上昇させる操作を通じて、充填空間143に残存する少量の化粧料を使い尽くすことができるようになる(
図11及び
図12参照)。
【0069】
この時、前記2次上昇する化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150は、ストッパ158が化粧料ホルダー140の係合リブ144の下端に係止される範囲内で、自由に2次昇降させながら充填空間143に残存している化粧料170を使い尽くすことができるようになり、前記ストッパ158が係合リブ144の下端に係止されればそれ以上の上昇が防止され、この場合、化粧料受け部152の上面は、充填空間143の上端と最小限同一面を成しているから、充填空間143に残存していた化粧料の使い尽くしや除去か可能になる。
【0070】
したがって、本発明による最後まで使い切れるスティック型化粧品容器100は、前述したように、昇降操作管体110を回転操作することによって、化粧料ホルダー140並びに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150が保護管体130の垂直昇降案内溝132の範囲内で一緒に昇降操作されながら化粧料ホルダー140の充填空間143に充填された化粧料170を自由に繰り出し・繰り入れさせることが可能になり、さらに、化粧料の基本的な使用が完了した後、充填空間143に残存する少量の化粧料を使い尽くしたい場合には、化粧料ホルダー140を保護管体130に挟まれた昇降リブ142を介して垂直昇降案内溝132の最高点まで1次に上昇させた後、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150を再度2次に上昇させる作動によって、充填空間143に残存する化粧料170の使い尽くしや除去を、非常に簡便で、かつ確実に行うことができることである。
【0071】
一方、本発明によれば、
図14に示したように、昇降操作管体110及び保護キャップ160を除き、回転管体120、保護管体130、化粧料ホルダー140、並びに化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150は、一つの化粧料充填ユニット200で別途組み立てて構成されることができる。
【0072】
前記化粧料充填ユニット200は、
図15及び
図16に示したように、化粧料ホルダー140の充填空間143に対して、保護管体130の上部で化粧料170をトップ充填(上端充填)した後、保護管体130に対して別途の気密キャップ210を被せて保護することができる。
【0073】
また、
図17及び
図18に示したように、化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150の化粧料受け部152に対して、充填用貫通孔153をさらに形成して、保護管体130に対して別途の気密キャップ210を被せた後、回転管体120の下部において、化粧料ホルダー140の充填空間143に対して化粧料170をバッグ充填(下端充填)してもよい。
【0074】
前記のように、化粧料ホルダー140の充填空間143に対して化粧料170をバッグ充填する場合、前記化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体150及び回転管体120の下方の開口端部は、たとえ、図示を省略したが、化粧料が乾燥することを防止し、また、各種異物が流入することを防止するための別途の閉塞キャップを通じて安定に遮られることができる。
【0075】
したがって、前述の如く、化粧料充填ユニット200は、化粧料170の充填後、昇降操作管体110に本品として組み立てられて使われるか、もしくは、そのまま一つのレフィル用で販売されることができる。化粧料充填ユニット200がレフィル用で使用される場合、昇降操作管体110及び保護キャップ160は持続的な使用が可能になり、それによる多様な環境的かつ経済的な利点を提供するようになる。
【0076】
また、本発明の場合、化粧料ホルダー140の充填空間143に充填された残留化粧料の使い尽くしあるいは除去が可能な構造を有しているため、使用済みの化粧品容器100をはじめとして、化粧料充填ユニット200は、必要に応じて、そのまま収去した後に簡単な洗浄や必要な適宜の処理を施した後、製造社や、それとも別途の化粧品販売店、または化粧品充填所などを通じて化粧料170を再充填して再利用することもできる。
【0077】
たとえ、本発明を添付された図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されなく、下記の特許請求の範囲を離脱しない範囲内で、多くの修正及び変更があり得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0078】
110 昇降操作管体
112 結合リブ
113 第1係止突起
120 回転管体
122 螺旋状突起
124 結合端管
124a 第2係止突起
126 第3係止突起
130 保護管体
131a 下端支持部
131a-1 第1係止溝
131a-2 第2係止溝
131b 上端支持部
132 昇降案内溝
134 第2係止条
140 化粧料ホルダー
142 昇降リブ
143 充填空間
143a 固定リブ
144 係合リブ
145 係合溝
146 弾性支持片
146a 第1係止条
148 第3係止溝
150 化粧料繰り出し・繰り入れ操作及び残量使用動作誘導管体
152 化粧料受け部
152a スリット
153 充填用貫通孔
154 昇降支持部
155 係合突起
156 螺旋溝
158 ストッパ
160 保護キャップ
170 化粧料
200 化粧料充填ユニット
210 気密キャップ