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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-20
(45)【発行日】2023-10-30
(54)【発明の名称】コンテナ荷役車両
(51)【国際特許分類】
   B60P 1/48 20060101AFI20231023BHJP
   B60P 1/52 20060101ALI20231023BHJP
【FI】
B60P1/48 A
B60P1/52 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020166041
(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公開番号】P2022057663
(43)【公開日】2022-04-11
【審査請求日】2023-04-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000002358
【氏名又は名称】新明和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 惠介
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-73236(JP,A)
【文献】特開平7-257262(JP,A)
【文献】特開2019-81417(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/48
B60P 1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車台、前記車台に前後に回動自在に設けられコンテナを対象とする荷役作業をするための荷役アーム、及び前記コンテナをガイドするコンテナ案内装置を備え、
前記コンテナ案内装置が、前記コンテナの下面を荷受面により支持するベッド、及び左右に延びる回転軸を介して前記ベッドを回動可能に支持するベースを含んで構成されたコンテナ荷役車両において、
前記ベッドが、後部パーツと、前記後部パーツに対して上下に回動可能に連結された前部パーツと、前記後部パーツに対して前記前部パーツを拘束するロック機構とを備え、
前記ロック機構が、前記前部パーツ及び前記後部パーツの一方に設けた被係合部と、前記前部パーツ及び前記後部パーツの他方に設けた係合部とを含んで構成され、前記前部パーツ又は前記後部パーツが持ち上がると前記係合部が前記被係合部に係合し、前記後部パーツに対して前記前部パーツが拘束されるように構成されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両。
【請求項2】
請求項1のコンテナ荷役車両において、
前記被係合部がピン、前記係合部がフックであり、
前記ロック機構が、前記係合部に復元力を作用させるバネを備えており、
前記前部パーツ又は前記後部パーツが持ち上がる過程で、前記フックの先端面が前記ピンに押され前記バネの復元力に抗って前記フックが開き、前記ピンが前記先端面を超えると前記バネの復元力により前記ピンに前記フックが掛かるように構成されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両。
【請求項3】
請求項1又は2のコンテナ荷役車両において、
前記係合部が前記被係合部に係合することで、前記前部パーツと前記後部パーツとの荷受面が面一に拘束されるように構成されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両。
【請求項4】
請求項1-3のいずれか1項のコンテナ荷役車両において、
前記被係合部に対する前記係合部の係合を手動で解除する操作部を備えている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両。
【請求項5】
請求項1-4のいずれか1項のコンテナ荷役車両において、
前記後部パーツに対して前部パーツが前記回転軸で連結されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両。
【請求項6】
請求項1-5のいずれか1項のコンテナ荷役車両において、
前記前部パーツと前記後部パーツとが屈曲した姿勢で前記ベッドを前記ベースに固定する固定ピンを備えており、
前記前部パーツの前傾角度及び前記後部パーツの後傾角度がストッパで制限され、前記固定ピンに前記前部パーツ及び前記後部パーツの重量がかからないように構成されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両。
【請求項7】
請求項1-6のいずれか1項のコンテナ荷役車両において、
前記回転軸が、前記車台の車輪軸に対して傾斜していることを特徴とするコンテナ荷役車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナを車台に対して積み込んだり下したりする荷役装置を備えたコンテナ荷役車両に関し、特に海上コンテナ等の標準規格に適合した標準コンテナを荷役するコンテナ荷役車両に係る。
【背景技術】
【0002】
L字型の荷役アームを車体後方に回動させて先端のフックをコンテナに掛け、荷役アームを前方に回動させることでコンテナを車台上に引き上げるコンテナ荷役車両(以下「荷役車両」と記載する)がある。荷役車両が独力で積載作業をすることを前提に設計された専用コンテナには、上記のフックを掛けるバーが備わっている。それに対し、一般にクレーンやフォークリフト等の他の荷役機械を用いて輸送手段に積み込まれる海上コンテナ等、ISO規格等の標準規格に適合したコンテナ(以下「標準コンテナ」と記載)には、荷役車両のフックを掛ける部位が存在しない。そこで、専用コンテナを積み下ろしする荷役車両において、フックを掛けるバーを備えたアダプタを標準コンテナに装着することで、荷役機械がない場所で標準コンテナを車台に積み込めるようにしたものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-73236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の荷役車両において、標準コンテナの積み下ろしに使用するコンテナ案内装置は、専用コンテナの積み下ろしの際に専用コンテナに干渉しないように構成されている。具体的には、コンテナ案内装置のベッドが前部パーツと後部パーツとからなる中折れ構造になっており、専用コンテナを扱う際には、ベッドの前部パーツが前傾して水平に倒れる。標準コンテナを扱う際には、ベッドの前部パーツと後部パーツは一体に連結される。
【0005】
特許文献1において、ベッドの前部パーツと後部パーツを連結したり連結を解除したりするには連結ピンを抜き挿しする必要がある。しかし、標準コンテナの重量を受けるコンテナ案内装置のベッドは頑強に作られていて重量がある。そのため、コンテナ案内装置の前部又は後部を片手で支えながらもう一方の手で連結ピンを抜き差しする作業は、作業者の負担になり得る。
【0006】
本発明は、コンテナを積み込む際の作業者の負担を軽減することができるコンテナ荷役車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、車台、前記車台に前後に回動自在に設けられコンテナを対象とする荷役作業をするための荷役アーム、及び前記コンテナをガイドするコンテナ案内装置を備え、前記コンテナ案内装置が、前記コンテナの下面を荷受面により支持するベッド、及び左右に延びる回転軸を介して前記ベッドを回動可能に支持するベースを含んで構成されたコンテナ荷役車両において、前記ベッドが、後部パーツと、前記後部パーツに対して上下に回動可能に連結された前部パーツと、前記後部パーツに対して前記前部パーツを拘束するロック機構とを備え、前記ロック機構が、前記前部パーツ及び前記後部パーツの一方に設けた被係合部と、前記前部パーツ及び前記後部パーツの他方に設けた係合部とを含んで構成され、前記前部パーツ又は前記後部パーツが持ち上がると前記係合部が前記被係合部に係合し、前記後部パーツに対して前記前部パーツが拘束されるように構成されているコンテナ荷役車両を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンテナを積み込む際の作業者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の側面図
図2】本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の平面図
図3】本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の背面図
図4図1のコンテナ荷役車両に備えられた特装ユニットの斜視図
図5】不使用時のコンテナ案内装置を車幅方向の外側から俯瞰して表した斜視図
図6】不使用時のコンテナ案内装置を車幅方向の外側から仰視して表した斜視図
図7】不使用時のコンテナ案内装置を車幅方向の内側から俯瞰して表した斜視図
図8】標準コンテナの積載過程のコンテナ案内装置の斜視図
図9】標準コンテナの積載過程のコンテナ案内装置の側面図
図10】標準コンテナの積載過程のコンテナ案内装置の背面図
図11】標準コンテナ積載時のコンテナ案内装置の斜視図
図12】標準コンテナ積載時のコンテナ案内装置の側面図
図13】標準コンテナ積載時のコンテナ案内装置の平面図
図14】標準コンテナ積載時のコンテナ案内装置の背面図
図15】コンテナ案内装置が図5の状態から図8の状態に移行する過程の動きを説明するための説明図
図16】コンテナ案内装置が図5の状態から図8の状態に移行する過程の動きを説明するための説明図
図17】コンテナ案内装置が図5の状態から図8の状態に移行する過程の動きを説明するための説明図
図18図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
図19図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
図20図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
図21図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
図22図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0011】
-コンテナ荷役車両-
図1は本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の側面図、図2は平面図、図3は背面図である。本願明細書では、図2の図示状態における左側、右側、下側、上側をコンテナ荷役車両(以下、コンテナ荷役車両を単に荷役車両と記載する)の前、後、左、右とする。また、車両の車台に対してコンテナを積み込んだり下したりする作業を「荷役作業」と記載する。
【0012】
図1図3に示したコンテナ荷役車両は、車両1、及び特装ユニット10を含んで構成されている。車両1は自走車両であり、前部に運転室2を備え、この運転室2の後側に車台3を備えている。
【0013】
図4は特装ユニット10の斜視図である。同図では構成の視認性のため、他の図面と異なりダンプフレームA2(後述)が立ち上がったダンプ姿勢の特装ユニット10を図示している。特装ユニット10は荷役作業をするために車台3の上部に取り付けた特装ユニットであり、図1図4に示したように荷役装置A、コンテナ案内装置B、ロック装置C、ジャッキD、アダプタE等を備えている。ロック装置Cは専用コンテナ(後述)を積載した際、積載した専用コンテナを固定する装置である。ジャッキDは荷役作業時に車台3の後部の沈み込みを抑制するための装置である。アダプタEは、標準コンテナXを車台3に積載するために標準コンテナXに装着する一種のアタッチメントである。このアダプタEは、不使用時にはベースフレームA1の前部に設けた支持ポストA11に固定されている。荷役装置A及びコンテナ案内装置Bの構成について次に説明する。
【0014】
-荷役装置-
荷役装置Aはコンテナを車台3上に引き上げたり車台3から下したりする装置であり、ベースフレームA1、ダンプフレームA2(図2等)、荷役アームA3、駆動ユニットA4、ガイドローラA5を備えている。
【0015】
ベースフレームA1は荷役装置Aの基礎構造体であり、水平な矩形状に構成されて前後に延在しており、車台3の上部に重ねて固定されている。ダンプフレームA2は、積載したコンテナの内容物をダンプ排出するために車台3上でコンテナをチルトアップさせるためのフレームであり、左右方向(車幅方向)に延びる軸A6を介してベースフレームA1の後端部に回動自在に連結されている。ダンプフレームA2は、ベースフレームA1よりも前後方向の長さが短い。
【0016】
荷役アームA3は荷役作業用のアームであり、基部アームA7及びフックアームA8を含んで構成されている。基部アームA7は直線的に前後に延びる筒状のアームであり、左右に延びる軸A9を介してダンプフレームA2の前部(先端部)に回動可能に連結され、車台3上で前後に回動する。フックアームA8は後部が前後に延び前部が立ち上がったL字型のアームであり、後部が基部アームA7にスライド自在に挿入されている。フックアームA8の先端(上端)には、標準コンテナX(図20)に掛けるフックFが設けられている。
【0017】
特に図示していないが、フックアームA8の起立部分の上部は、下部に対して油圧シリンダ(不図示)により前後に回動自在に形成され、この回動軌跡上でフックFの高さや前後位置等が変えられるように構成される場合がある。本実施形態では基部アームA7に対してフックアームA8がスライドする構成を例示しているが、基部アームA7に対してフックアームA8がスライドする代わりに回動する構成とする場合もある。また、荷役アームA3を基部アームA7とフックアームA8に分割せず、一体的なL字型のアームとする場合もある。
【0018】
なお、標準コンテナXはISO規格等の標準規格に沿って製作されたコンテナであり、例えば海上コンテナである。標準コンテナXは荷役車両による積降作業を想定して製作されておらず、通常はクレーンやフォークリフト等の別体の荷役機械で船やトレーラ、鉄道等の輸送手段に積載される。直方体状に形成された標準コンテナXには、各面に凹部を備えた隅金具が8つの角部にそれぞれ設けられている。
【0019】
駆動ユニットA4は、荷役アームA3を駆動するものである。この駆動ユニットA4は、基部アームA7を回動させる左右一対の油圧シリンダA10の他、図示していないがフックアームA8を基部アームA7に対してスライドさせる油圧シリンダやこれらシリンダを駆動する油圧装置を備えている。左右の油圧シリンダA10の基端はベースフレームA1に、先端は基部アームA7の後部にそれぞれ回動自在に連結されている。フックアームA8をスライドさせる油圧シリンダは、基部アームA7の内部に収容されており、基端が基部アームA7に、先端がフックアームA8に連結されている。
【0020】
上記のガイドローラA5は専用コンテナ(不図示)をガイドするためのローラであり、ダンプフレームA2を支持する軸A6の左右両端に設けられている。「専用コンテナ」とは、荷役車両による荷役作業を想定して製作されたコンテナであり、アダプタEを用いずに荷役作業ができるように構成されている。ガイドローラA5はコンテナ案内装置Bによる標準コンテナXの案内面(積載された標準コンテナXの下面)よりも低位置に配置されており、荷役作業時を含めて標準コンテナXに干渉しないようになっている。専用コンテナについては、特許第3853051号公報等で参照できる。
【0021】
なお、本実施形態に係る荷役車両においては、荷役作業時にダンプフレームA2は水平姿勢のまま荷役アームA3のみが前後に回動し、ダンプ作業時には荷役アームA3と一体となってダンプフレームA2が回動する。この動作を可能とするために、ダンプフレームA2に対して荷役アームA3をロックしたりロックを解除したりするダンプロック装置(不図示)が設けられている。
【0022】
ダンプロック装置は、ロックピンやこれに係脱可能なロック用フック等からなる。ロックピンはダンプフレームA2の先端部に設けられており、ロック用フックは荷役アームA3の基部アームA7の両側面に回動自在に設けられている。ロックピンに対するロック用フックの係脱には、基部アームA7に対するフックアームA8のスライド動作が利用される。例えばロック用フックがロックピンに係止される方向にバネ等の力を受けており、フックアームA8が後端付近までスライドするとフックアームA8に作動ロッドが押され、ロック用フックがロックピンから外れる構成が例示できる。この場合、フックアームA8が後端付近まで後退すると、荷役アームA3とダンプフレームA2とのロックが解除され、油圧シリンダA10の伸縮により、ダンプフレームA2に対して荷役アームA3が前後に回動する。反対に、フックアームA8が前進すると、荷役アームA3とダンプフレームA2とがロックされ、この状態で油圧シリンダA10が伸縮すると、荷役アームA3と共にダンプフレームA2がチルトアップ及びチルトダウンする。このようなダンプロック装置の構成については特許第5284541号公報等に記載されている。
【0023】
-コンテナ案内装置-
図5は不使用時のコンテナ案内装置Bを車幅方向の外側から俯瞰して表した斜視図、図6は車幅方向の外側から仰視して表した斜視図、図7は車幅方向の内側から俯瞰して表した斜視図である。また図8は標準コンテナの積載過程のコンテナ案内装置Bの斜視図、図9はその側面図、図10はその背面図である。図11は標準コンテナ積載時のコンテナ案内装置Bの斜視図、図12はその側面図、図13はその平面図、図14はその背面図である。図15図17はコンテナ案内装置Bが図5の状態から図8の状態に移行する過程の動きを説明するための説明図であり、外側のカバーを取り外した状態を図示して内部機構の動きを表している。なお、図5図17には左右のコンテナ案内装置Bのうち左側のものを代表して示している。右側のコンテナ案内装置Bは、左側のコンテナ案内装置Bと左右対称の構成であり、その点を除いて左側のコンテナ案内装置Bと同一構成である。
【0024】
コンテナ案内装置Bは、アダプタEを用いた荷役作業の対象となる標準コンテナX(図20)を支持しガイドする装置であり、特装ユニット10のベースフレームA1の後部のクロスメンバの左右に設けられている。これら左右のコンテナ案内装置Bはそれぞれ、ベースB10、ベッドB20、ガイド部材B30を備えている。
【0025】
ベースB10は、コンテナ案内装置Bの基礎構造体であり、左右に延びる回転軸Bsを介してベッドB20を回動可能に支持している。このベースB10は、ボルト或いは溶接等の手段により、上記ベースフレームA1の後部のクロスメンバにおける左右両端に固定されている。
【0026】
ベッドB20は、標準コンテナXを受ける部材であり、前部パーツB21と後部パーツB22とに分割されている。
【0027】
前部パーツB21は、後部パーツB22に対して上下に回動可能に連結されている。本実施形態において、前部パーツB21と後部パーツB22とを連結する軸には、ベースB10に対してベッドB20を支持する前述した回転軸Bsが兼用されており、回転軸Bsを支点にして後部パーツB22に対して前部パーツB21が上下に回動する。前部パーツB21は、回転軸Bsを支点にして回転するが、その荷受面を水平にした姿勢で下部がベースフレームA1の後部のクロスメンバの上部に設けたストッパB27(図9)に当たる。これにより、前部パーツB21が水平姿勢を超えて前傾して倒れないようになっている。
【0028】
なお、前部パーツB21の荷受面とは、標準コンテナXを受ける面であり、本実施形態の場合、前部パーツB21に設けた後述する複数のローラBrに共通して外接する平面である(図12の一点鎖線参照)。複数のローラBrに対する共通の接触平面は2つあるが、前部パーツB21を水平にした場合に、図12に示したように側面視でローラBrの上端を結んだラインを含む平面が荷受面である。同様の荷受面は、後部パーツB22にも存在する(図12の二点鎖線参照)。
【0029】
一方の後部パーツB22には、固縛機構B28が備わっている。固縛機構B28は、標準コンテナXが車台3に積載された際に、標準コンテナXの下面における後部の左右両側部分に係止して標準コンテナXを固縛するものである。また、後部パーツB22にはストッパB29(図7)が備わっており、後部パーツB22が制限角度まで後傾するとベースB10にストッパB29が当たり、制限角度を超えて後部パーツB22が後傾して倒れないようになっている(図7)。
【0030】
また、コンテナ案内装置Bには、前部パーツB21と後部パーツB22とが屈曲した姿勢でベッドB20をベースB10に固定する固定ピンBpが備わっている。具体的には、後部パーツB22の下部には、連結バーB23(図6)が前後に回動可能に設けられており、この連結バーB23と前部パーツB21とを貫通して固定ピンBpがベースフレームA1(ベースB10でも良い)に挿し込まれる。これにより、前部パーツB21が前方に延び後部パーツB22が下方に傾斜した屈曲姿勢で、ベッドB20が固定される(図5)。この状態では、連結バーB23が前部パーツB21に固定されるため、前部パーツB21及び後部パーツB22も互いに拘束される。この拘束を解く場合には、固定ピンBpを抜き取って連結バーB23を後方に回動させ、固定ピンBpで連結バーB23を後部パーツB22に止める(図9)。このとき、前述した通り、前部パーツB21の前傾角度及び後部パーツB22の後傾角度は、ストッパB27,B29で制限されている。そのため、図6に示した姿勢でも図9に示した姿勢でも、前部パーツB21及び後部パーツB22の重量が固定ピンBpにかからない。
【0031】
コンテナ案内装置Bには、標準コンテナXを積み下ろしする際に標準コンテナXを案内するローラBrが設けられている。ローラBrの軸は、図11のようにベッドB20が水平の状態において左右に延び、車台3の車輪軸と平行になるように構成されている。ローラBrは前部パーツB21と後部パーツB22の少なくとも一方の上部に1つ以上(本実施形態では前部パーツB21に3つ、後部パーツB22に2つ)設けられている。ベッドB20が水平の状態では、ベッドB20の荷受面は、専用コンテナ用のガイドローラA5よりも高くなるように構成してあり、荷役作業時に標準コンテナXにガイドローラA5が干渉しないようになっている。
【0032】
ガイド部材B30は標準コンテナXの下部の左右を押さえる部材であり、ベッドB20の車幅方向の外側に設けられており、ベッドB20の荷受面より上側に突出している。本実施形態ではガイド部材B30として、1つのコンテナ案内装置Bに2つのガイド部材B31,B32が設けられている。ガイド部材B31,B32はいずれも前後に延びる板状又はブロック状の部材である。ガイド部材B31はベッドB20の前部に配置され、前部パーツB21の車幅方向外側に固定されている。ガイド部材B32はベッドB20の後部に配置され、後部パーツB22の車幅方向外側に固定されている。荷受面が水平な状態における左右のガイド部材B31の間隔は、標準コンテナXの下面の左右の幅に合わせてあり、標準コンテナXの下面の左右の幅と同程度かそれよりも僅かに広い程度である。左右のガイド部材B32の間隔も同様である。
【0033】
本実施形態では、荷受面を水平にした姿勢では、ベッドB20は車両中心線と平行(車台3の車輪軸と直交する方向に前後)に延び、左右のコンテナ案内装置Bのガイド部材B31は平行になる。左右のガイド部材B32も平行になる。但し、前部パーツB21と後部パーツB22が互いの荷受面を面一にした状態において、ベッドB20の全体の重心は回転軸Bsよりも後側に位置し、ベッドB20は自重で後傾して荷受面を後に向ける。
【0034】
図10図13及び図14に示すように、ベッドB20の回転軸Bsの中心線CLは、車台3の車輪軸(車輪軸に平行な線WLを二点鎖線で示した)に対して傾斜している。具体的には、回転軸Bsの中心線CLは後側から見て車幅方向の外側に向かって下側に傾斜しており(図10)、上から見て車幅方向の外側に向かって前側に傾斜している。つまり回転軸Bsの中心線CLは、車輪軸に対して車幅方向の外側に向かって斜め下前方に傾斜している。これにより、左右のベッドB20が、起立した状態では図10等に示したように互いに上方に開いた姿勢をとる一方で、水平な状態では図13図14等に示したように互いに平行な姿勢をとるように構成されている。
【0035】
-ロック機構-
コンテナ案内装置Bには、ベッドB20の前部パーツB21と後部バーツB22とを互いの荷受面が面一になった姿勢(図8図14)で互いに拘束させるロック機構B40が備わっている。ロック機構B40は、ピンB41、フックB42及びバネB44(図15図17)を含んで構成されている。ここで、荷受面が面一とは、側面視において、図12に示したように、前部パーツB21の荷受面(一点鎖線)と後部バーツB22の荷受面(二点鎖線)とが同一平面上に位置することを意味する。
【0036】
ピンB41は、前部パーツB21及び後部パーツB22の一方(本例では前部パーツB21)に設けた被係合部である。このピンB41は、前部パーツB21に固定されて左右に延び、回転軸Bsを支点にして前部パーツB21と共に回動し、後部パーツB22に対して相対変位する。
【0037】
フックB42は、前部パーツB21及び後部パーツB22の他方(本例では後部パーツB22)に設けた係合部である。このフックB42は、左右に延びる回転軸B43を介して、腹側(内周側)をピンB41に向けた姿勢で後部パーツB22に対して回転可能に連結されている。フックB42がピンB41に掛かることにより、ベッドB20の前部パーツB21と後部パーツB22が、互いの荷受面を面一にした状態で拘束し合う。なお、ピンB41及びフックB42はベッドB20の上下から目視できるように構成されており、ピンB41にフックB42が掛かる様子が外観から容易に目視できる。
【0038】
バネB44は、フックB42に復元力を作用させ、ピンB41に向かって腹側に回動するようにフックB42を常に付勢している。
【0039】
-荷役作業-
標準コンテナXを車台3に積み込む場合、荷役車両を標準コンテナXの前方の所定位置に停車させ、まず図1図3の状態において手作業又はリモコン操作によりアダプタEと支持ポストA11との連結を解く。また、コンテナ案内装置BのベッドB20の前部パーツB21を起こし、前部パーツB21と後部パーツB22の互いの荷受面を面一にして後に向ける(後述)。
【0040】
次に、リモコン等の操作装置で所定の操作をしてジャッキDを下すと共にフックアームA8を前進させ、図18に示したようにアダプタEにフックFを掛ける。フックFがアダプタEに掛かったら、アダプタEと共にフックアームA8を後退させ、図19に示したように油圧シリンダA10を延ばして荷役アームA3を後方に回動させる。このようにして車両後方に持ち出したアダプタEを図20に示したように標準コンテナXの前面に固定する。
【0041】
アダプタEの移動及び装着の作業が完了したら、リモコン等の操作装置で所定の操作をして荷役アームA3を前方に回動させ、図21に示したように標準コンテナXを車台3上に引き上げる。荷役アームA3の動作に伴って標準コンテナXは後端下部を支点に前側が持ち上がり、更に荷役アームA3が前方に回動することで車両と標準コンテナXが相対的に近付く。その際、標準コンテナXは重量があり下部にローラも付いていないため、車両の方が後退して標準コンテナXの下側に入り込み、標準コンテナXの下面の左右が荷受面を後に向けた状態のコンテナ案内装置Bで受けられる。その後、更に荷役アームA3が前方に回動することで、標準コンテナXはコンテナ案内装置Bのガイド部材B30に左右の下部をガイドされながら車台3の上部に引き上げられる。コンテナ案内装置Bは、引き上げられる標準コンテナXの下面をローラBrで案内しつつ、標準コンテナXの角度変化に伴って回転軸Bsを中心に回転してベッドB20の荷受面を水平にしていく。荷役アームA3が水平に倒伏したらフックアームA8を前進させ、図22に示したように標準コンテナXを車台3上の所定位置まで前進させる。最後にコンテナ案内装置Bに備わった固縛機構B28で標準コンテナXをコンテナ案内装置Bに対して固定して、標準コンテナXの積載作業を完了する。
【0042】
標準コンテナXを荷台から下す荷下し作業は、以上のコンテナ積載作業と逆の手順で行うことができる。
【0043】
-ロック機構の操作-
標準コンテナXを積み込んでいない状態では、コンテナ案内装置BのベッドB20は、図15に示したように屈曲した姿勢で固定ピンBpにより拘束されている。標準コンテナXを積み込む際、まず固定ピンBpを抜き取り、連結バーB23を後方に回動させ、抜き取った固定ピンBpを連結バーB23及び後部パーツB22に挿し込む。これにより連結バーB23を介した後部パーツB22に対する前部パーツB21の拘束が解け、後部パーツB22に対する前部パーツB21の回動が許容され、同時に固定ピンBpを仮置きすることができる。
【0044】
次に、図16に示したように、前部パーツB21を人力で下から押し上げ、前部パーツB21を起立させる。すると後部パーツB22に対して前部パーツB21が起き上がる過程で、図16に示したように、フックB42の先端面が前部パーツB21のピンB41に押され、バネB44の復元力に抗ってフックB42が開く(その背側(外周側)に回動する)。
【0045】
その後、図17に示したように、前部パーツB21と前記後部パーツの互いの荷受面が面一になるまで前部パーツB21が持ち上がって起立すると、ピンB41がフックB42の先端面を超える。するとピンB41の押圧力から解放されたフックB42がバネB44の復元力により腹側に回動し、ピンB41にフックB42が掛かる。このようにしてフックB42がピンB41に係合し、後部パーツB22に対して前部パーツB21が互いの荷受面を面一にした状態で連結され、ベッドB20が荷受面を後方に向けた姿勢となる。
【0046】
なお、以上は前部パーツB21を持ち上げる作業例であるが、図15の状態から後部パーツB22を持ち上げても同じようにロック機構B40が機能する。
【0047】
また、コンテナ案内装置Bには、ピンB41に対するフックB42の係合を手動で解除する操作部としてレバーB45が備わっている。レバーB45はフックB42(本例では回転軸B43)に設けられている。本例では操作部としてレバーB45を例示しているが、操作部は図示したレバーB45の形態には特に限定されず、またレバー以外の機構を採用しても良い。標準コンテナXを下ろしてベッドB20の姿勢を図15に示した屈曲姿勢に戻す場合、図17の状態で前部パーツB21を手で支え、固定ピンBpを後部パーツB22から抜き取る。その後、レバーB45を後ろに倒してピンB41からフックB42を外し、そのまま前部パーツB21を水平になるまで下ろす。そして、図15のように連結バーB23と固定ピンBpによってベッドB20を屈曲姿勢で拘束する。
【0048】
-効果-
(1)上記の通り、標準コンテナXを積み込む際、ベッドB20の前部パーツB21を押し上げるだけで、ベッドB20の前部パーツB21と後部パーツB22とを連結することができる。従来のようにベッドの前部パーツ又は後部パーツを持ち上げた状態でピン穴を合わせて前部パーツと後部パーツを連結する必要がないので、標準コンテナXを積み込む際の作業者の負担を軽減することができる。また、ピンでベッドの前部パーツと後部パーツとを連結する従来構成では、重なり合ったピン穴がピンで塞がれて連結状態が目視確認し難かったところ、本実施形態では、構造的に、ピンB41にフックB42が掛かる様子が目視確認し易いメリットもある。
【0049】
なお、本実施形態では、ピンB41とフックB42を用いたロック機構B40を例に挙げて説明したが、例えばラッチ機構を用いた構成も適用可能である。例えば前部パーツB21又は後部パーツB22の一方に穴、他方にラッチボルトを設け、ベッドB20が図15から図17の姿勢に移行すると付勢されたラッチボルトが穴に入り前部パーツB21と後部パーツB22が連結される構成が例示できる。
【0050】
(2)バネB44でフックB42をピンB41に向かって付勢しているので、ベッドB20の前部パーツB21又は後部パーツB22を持ち上げるだけで自動的にフックB42がピンB41に掛かるだけでなく、ピンB41からのフックB42の外れ防止効果もある。
【0051】
但し、この効果を得る上では、例えばフックB42の重心が回転軸B43よりも常にピンB41側に位置し、重力によりピンB41にフックB42が付勢される構成とすることも考えられる。
【0052】
(3)本実施形態では、ピンB41にフックB42が係合することで、前部パーツB21と後部パーツB22との荷受面が面一に拘束される。例えば標準コンテナXを積み込む際、図9の状態において、まず標準コンテナXが前部パーツB21に当接し、前部パーツB21が標準コンテナXの下面に沿うよう回転して標準コンテナXを支持する。この前部パーツB21の回転に伴って前部パーツB21に拘束された後部パーツB22が持ち上げられ、標準コンテナXの下面を支持する。標準コンテナXを積み込む過程で標準コンテナXの傾斜角度が変化するが、標準コンテナXの傾斜角度変化に追従してベッド20が回転し、前部パーツB21及び後部パーツB22の双方の荷受面が全面的に標準コンテナXを支持した状態が保たれる。よって、標準コンテナXの積込作業において、前部パーツB21及び後部パーツB22の全体で標準コンテナXの荷重を分散させて支持することができる。
【0053】
但し、本質的な効果(1)を得る限りにおいては、前部パーツB21と後部パーツB22との荷受面が面一に拘束される構成である必要は必ずしもない。例えば、前部パーツB21と後部パーツB22との荷受面が、必要に応じて僅かに異なる角度で拘束される構成としても良い。標準コンテナXの下面の形状のばらつきに応じて適宜設計変更可能である。
【0054】
(4)レバーB45を設けたことで、フックB42の解除が容易に行える。フックB42を解除した状態で、前部パーツB21又は後部パーツB22をゆっくりと下ろしていくだけで、ベッドB20を図15の状態に戻すことができる。
【0055】
(5)ベッドB20を支持する回転軸Bsで前部パーツB21と後部パーツB22との連結軸を兼用しているので、部品点数の削減による軽量化、構造の簡素化のメリットがある。
【0056】
但し、本質的な効果(1)を得る限りにおいては、前部パーツB21と後部パーツB22との連結軸が回転軸Bsと異なっていても良い。
【0057】
(6)前部パーツB21の前傾角度及び後部パーツB22の後傾角度がストッパB27,B29で制限され、図15及び図17の姿勢ではベッドB20の荷重がストッパB27又はB29で受けられる。これにより固定ピンBpに前部パーツB21及び後部パーツB22の重量がかからないので、固定ピンBpをスムーズに抜き差しすることができる。
【0058】
但し、本質的な効果(1)を得る限りにおいては、図15及び図17の姿勢で固定ピンBpにベッドB20の荷重がかかる構成であっても良い。
【0059】
(7)本実施形態では、コンテナ案内装置BのベッドB20の回転軸Bsが車輪軸に対して上記の通り傾斜している。これによりベッドB20が荷受面を後に向けた状態に後傾すると、後側から見て左右のベッドB20がV字型になって上向きに広がり(図10)、標準コンテナXの左右の幅に比べて左右のガイド部材B31の間隔が広くなる。従って標準コンテナXの左右の中心が車両の中心に対して多少ずれたり傾いたりしていても、これを吸収して左右のガイド部材B31の間に標準コンテナXを円滑に受け入れることができる。標準コンテナXを引き上げる過程で標準コンテナXに伴ってベッドB20が回転すると、荷受面が水平に倒伏するに連れて左右のベッドB20が平行に近付き、左右のガイド部材B31の間隔が狭まっていく。例えば標準コンテナXと車両の中心がずれていても、引き上げ過程でガイド部材B31によって標準コンテナXが車両の中心に寄せられ、荷受面が水平になるときには標準コンテナXの下部が左右からガイド部材B31で押えられた状態となる。また前側のガイド部材B31とは逆に、標準コンテナXの引き上げ前には標準コンテナXの左右の幅よりも狭かった後側のガイド部材B32の間隔が標準コンテナXの引き上げ過程で広がる。ベッドB20の後部パーツB22の荷受面が標準コンテナXの下面に接触する際には、前側のガイド部材B31と共に後側のガイド部材B32が標準コンテナXの下部を左右から押えガイドする。以上のように本実施形態によれば、標準コンテナXを車台3に引き上げる際の車台3に対する標準コンテナXの位置合わせの要求精度を低下させ、効率良く標準コンテナXを積載することができる。
【0060】
但し、本質的な効果(1)を得る限りにおいては、ベッドB20の回転軸Bsが車輪軸と平行な構成であっても良い。
【0061】
-変形例-
上記実施形態においては、標準コンテナXを受けるコンテナ案内装置Bとは別に、専用コンテナを車台3に積載するための構成(ガイドローラA5やロック装置C等)を備える構成を例に挙げて説明した。しかし専用コンテナ積載用の構成は必ずしも必要なく、省略可能である。また、アダプタEを装着した標準コンテナXを受けるものとしてコンテナ案内装置Bの説明をしたが、コンテナ案内装置Bは、アダプタを用いずに上げ下ろしするコンテナ(先に触れた専用コンテナ等)を受けるものとして用いることもできる。このような標準コンテナXを積載対象としない荷役車両においてアダプタEは不要であり、省略可能である。またコンテナ案内装置Bで専用コンテナを受ける構成とした結果、ガイドローラA5が不要となればこれを省略することができる。
【0062】
また、上述の実施形態においては、前部パーツB21と後部パーツB22の互いの荷受面が面一になるまで前部パーツB21が持ち上がって起立すると、ピンB41にフックB42が掛かる構成について説明した。この構成に代えて、前部パーツB21の荷受面が後部パーツB22の荷受面と面一になる手前で、ピンB41にフックB42が掛かるように構成しても良い。
【0063】
また、上記実施形態では、前部パーツB21又は後部パーツB22を持ち上げて互いの荷受面が面一になったらピンB41にフックB42が掛かる構成とした。しかし、例えば前部パーツB21と後部パーツB22の互いの荷受面が面一になる位置を僅かに(例えば5度程度)超えると、ピンB41がフックB42の先端面を超える構成としても良い。この場合であっても、ピンB41がフックB42の先端面を超えてピンB41にフックB42が掛かった後、前部パーツB21又は後部パーツB22を下ろして前部パーツB21と後部パーツB22とが互いの荷受面を面一にした状態で拘束し合うように構成すればよい。
【符号の説明】
【0064】
1…車両(コンテナ荷役車両)、3…車台、A3…荷役アーム、B…コンテナ案内装置、B10…ベース、B20…ベッド、B21…前部パーツ、B22…後部パーツ、B27,B29…ストッパ、B40…ロック機構、B41…ピン(被係合部)、B42…フック(係合部)、B44…バネ、B45…レバー(操作部)、Bs…回転軸、Bp…固定ピン、X…標準コンテナ(コンテナ)
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