(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-20
(45)【発行日】2023-10-30
(54)【発明の名称】ゲームサーバ、ゲーム装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20231023BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20231023BHJP
A63F 13/655 20140101ALI20231023BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20231023BHJP
A63F 9/30 20060101ALI20231023BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20231023BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20231023BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/35
A63F13/655
A63F13/792
A63F9/30 502C
A63F9/00 513
G06Q10/02
(21)【出願番号】P 2019053561
(22)【出願日】2019-03-20
【審査請求日】2022-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】310009993
【氏名又は名称】株式会社タイトー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】木下 昌也
【審査官】柳 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-202107(JP,A)
【文献】特開2012-137613(JP,A)
【文献】特開2013-134580(JP,A)
【文献】特開2014-028058(JP,A)
【文献】特開2014-193243(JP,A)
【文献】特開2018-126288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/00,9/30
G06Q 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置を撮影したゲーム映像を、ネットワークを通じて電子機器に送信し、前記電子機器から受信されるデータに応じて、前記ゲーム装置によりゲームの動作をさせるゲーム処理手段と、
前記ゲーム装置を利用する予約の要求を複数の電子機器から受信し、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を管理する予約管理手段とを有し、
前記予約管理手段は、予約の割込み要求を電子機器から受信した場合に、前記割込み要求をした前記電子機器に予約の割込みに対する対価を指定させる
第1画面を表示させ、前記
第1画面において
対価を指定させ、予約の割込み先の電子機器に割込みの承認を受け付けるための、前記対価の情報を含む第2画面を表示させ、前記第2画面において割込みの承認を受け付けられた場合に、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を変更して、割込み要求をした前記電子機器を前記予約順
の割込み先に追加登録するゲームサーバ。
【請求項2】
電子機器を通じて前記ゲーム装置を利用するプレイヤ毎に、プレイヤが所有する、前記ゲーム装置を利用するための対価として支払われるゲーム内価値を管理する管理手段と、
前記予約順に追加登録された前記電子機器に対応するプレイヤが所有する前記ゲーム内価値から、前記割込み要求に対して前記
第1画面において指定された対価の支払いを処理する支払い処理手段と
をさらに有する請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項3】
前記予約管理手段は、予約の割込み要求をした前記電子機器のプレイヤが指定した順番
に割込みさせて前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を設定し、前記割込み要求をした前記電子機器を前記予約順
の割込み先に追加登録する請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項4】
前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム装置による1回分のゲームの動作後に、前記電子機器からの要求に応じて、続けて、同じ前記電子機器からのデータに応じて、再度、前記ゲーム装置によりゲームの動作をさせるものであり、
前記予約管理手段は、ゲームの割込み要求を電子機器から受信した場合に、前記ゲーム装置による1回分のゲームの動作後に、割込み要求をした前記電子機器が次に前記ゲーム装置を利用するように、前記予約順を変更して、割込み要求をした前記電子機器を前記予約順に追加登録する請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項5】
ネットワークを通じた前記電子機器との通信状態を監視する通信状態監視手段をさらに有し、
前記予約管理手段は、前記通信状態が悪化した場合に、予約順を変更した前記電子機器のプレイヤに対して予約の割込みに対する対価を返還する請求項2記載のゲームサーバ。
【請求項6】
ゲーム装置を撮影したゲーム映像を、ネットワークを通じて電子機器に送信し、前記電子機器から受信されるデータに応じて、ゲームの動作をさせるゲーム処理手段と、
前記ゲーム装置を利用する予約の要求を複数の電子機器から受信し、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を管理する予約管理手段とを有し、
前記予約管理手段は、予約の割込み要求を電子機器から受信した場合に、前記割込み要求をした前記電子機器に予約の割込みに対する対価を指定させる
第1画面を表示させ、前記
第1画面において
対価を指定させ、予約の割込み先の電子機器に割込みの承認を受け付けるための、前記対価の情報を含む第2画面を表示させ、前記第2画面において割込みの承認を受け付けられた場合に、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を変更して、割込み要求をした前記電子機器を前記予約順
の割込み先に追加登録するゲーム装置。
【請求項7】
コンピュータを、
ゲーム装置を撮影したゲーム映像を、ネットワークを通じて電子機器に送信し、前記電子機器から受信されるデータに応じて前記ゲーム装置を動作させるゲーム処理手段と、
前記ゲーム装置を利用する予約の要求を複数の電子機器から受信し、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を管理する予約管理手段として機能させ、
前記予約管理手段は、予約の割込み要求を電子機器から受信した場合に、前記割込み要求をした前記電子機器に予約の割込みに対する対価を指定させる
第1画面を表示させ、前記第1画面において
対価を指定させ、予約の割込み先の電子機器に割込みの承認を受け付けるための、前記対価の情報を含む第2画面を表示させ、前記第2画面において割込みの承認を受け付けられた場合に、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を変更して、割込み要求をした前記電子機器を前記予約順
の割込み先に追加登録するように機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームサーバ、ゲーム装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設置されたクレーンゲーム装置は、筐体内に設けられたフィールド内にプライズ製品(景品)を載置しておき、機外から操作されるクレーンアーム(キャッチャー)により景品を獲得できるように構成されている。
【0003】
近年では、クレーンゲーム装置を、ネットワークを通じて利用することができるゲームサービス(以下、オンラインクレーンゲームと称する場合がある)が提供されている。この種のゲームサービスでは、通常、複数のクレーンゲーム装置からプレイ対象とするクレーンゲーム装置を任意に選択することができる。ゲームサービスは、プレイ対象として選択されたクレーンゲーム装置を撮影した映像を、ネットワークを通じてプレイヤが使用するパーソナルコンピュータやスマートフォンなどの電子機器に提供する。そして、プレイヤは、映像を見ながら電子機器に対する所定の入力操作をすることで、ネットワークを通じて撮影対象となっているクレーンゲーム装置に操作指示を送信してクレーンアームを制御することができる。これにより、プレイヤは、遠隔地に設置されたクレーンゲーム装置を、ネットワークを通じて利用することができる。
【0004】
また、オンラインクレーンゲームでは、クレーンゲーム装置を撮影した映像を、プレイ中のプレイヤだけでなく、他のプレイヤが閲覧できるようにしている。他のプレイヤは、プレイの様子を閲覧することで、次にプレイしようとするクレーンゲーム装置を選択したり、クレーンアームの操作方法を参考にしたりすることができる。また、他のプレイヤは、次にプレイしようとするクレーンゲーム装置に対してプレイ予約をすることができる。ゲームサービスは、現在のプレイヤによるプレイが終了した後、プレイ予約しているプレイヤが次にプレイできるように制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のオンラインクレーンゲームでは、1つのクレーンゲーム装置に対して、複数のプレイヤがプレイ予約することができる。ゲームサービスは、複数のプレイヤがプレイ予約している場合、現在のプレイヤによるプレイが終了した後、プレイ予約した順番に従って、最初にプレイ予約したプレイヤが次にプレイできるように制御する。
【0007】
クレーンゲーム装置では、1回のゲーム(クレーンアームの操作)により景品を取得するだけでなく、複数回のゲームを繰り返すことで(ゲームのコンティニュー)、景品の位置を徐々に移動させて景品を取得できる場合がある。従って、例えば、景品が取得しやすい位置に移動された時点でプレイをしたいと欲求するプレイヤも存在する。しかしながら、従来のゲームシステムでは、プレイ予約された順番に従って、各プレイヤがプレイする順番を管理しているため、既にプレイ予約された順番を変更してプレイすることができなかった。
【0008】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、プレイ予約された順番を変更してプレイすることができるゲームサーバ、ゲーム装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明のゲームサーバは、ゲーム装置を撮影したゲーム映像を、ネットワークを通じて電子機器に送信し、前記電子機器から受信されるデータに応じて、前記ゲーム装置によりゲームの動作をさせるゲーム処理手段と、前記ゲーム装置を利用する予約の要求を複数の電子機器から受信し、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を管理する予約管理手段とを有し、前記予約管理手段は、予約の割込み要求を電子機器から受信した場合に、前記割込み要求をした前記電子機器に予約の割込みに対する対価を指定させる第1画面を表示させ、前記第1画面において対価を指定させ、予約の割込み先の電子機器に割込みの承認を受け付けるための、前記対価の情報を含む第2画面を表示させ、前記第2画面において割込みの承認を受け付けられた場合に、前記ゲーム装置を利用する前記電子機器の予約順を変更して、割込み要求をした前記電子機器を前記予約順の割込み先に追加登録する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プレイ予約された順番を変更してプレイすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態におけるゲームシステム5の構成を示すブロック図。
【
図2】本実施形態におけるゲームサーバ6の機能構成の一例を示すブロック図。
【
図3】本実施形態におけるゲーム装置10の外観構成を示す図。
【
図4】本実施形態におけるゲーム装置10の機能構成を示すブロック図。
【
図5】本実施形態におけるゲームサーバ6の動作を説明するためのフローチャート。
【
図6】本実施形態におけるゲームサーバ6の動作を説明するためのフローチャート。
【
図7】本実施形態におけるゲーム装置10の動作を説明するためのフローチャート。
【
図8】本実施形態におけるゲーム装置10のゲーム映像生成処理を説明するためのフローチャート。
【
図9】本実施形態におけるゲームサーバ6が提供するメニュー画面SAの一例を示す図。
【
図10】本実施形態における電子機器2に表示される閲覧画面SBの一例を示す図。
【
図11】本実施形態における電子機器2に表示されるプレイ予約確認画面M1の一例を示す図。
【
図12】本実施形態における電子機器2に表示される割込み選択画面M2の一例を示す図。
【
図13】本実施形態におけるコンティニュー割込みを概念的に示す図。
【
図14】本実施形態における予約割込みを概念的に示す図。
【
図15】本実施形態における電子機器2に表示される割込み要求画面M3の一例を示す図。
【
図16】本実施形態における電子機器2に表示される割込み確認画面M4の一例を示す図。
【
図17】本実施形態における電子機器2に表示されるゲーム開始準備画面M5の一例を示す図。
【
図18】本実施形態における電子機器2に表示されるゲーム開始準備/割込み確認画面M6の一例を示す図。
【
図19】本実施形態における電子機器2に表示されるプレイ画面SCの一例を示す図。
【
図20】本実施形態における電子機器2に表示されるコンティニュー/割込み確認画面M7の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態におけるゲームシステム5の構成を示すブロック図である。
図1に示すゲームシステム5は、インターネット等を含むネットワーク4を介して接続される電子機器2(2-1,…,2-m)に対して、ゲームサービスを提供するためのシステムである。
【0014】
電子機器2は、ゲームサービスを利用するプレイヤが使用する、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、テレビなどである。電子機器2は、ゲームサービス用のアプリケーションプログラムをインストールし、アプリケーションプログラムを実行することでゲームシステム5が提供するゲームサービスを利用することができる。
【0015】
電子機器4は、アプリケーションプログラムを実行することで、ゲームを実施するために必要なデータの送受信、表示や音声等の出力制御、プレイヤによる操作に応じた入力制御などを実行する。さらに、電子機器4は、ゲームサービスの利用中における通信状態(例えば、通信データ量、電波強度など)を監視し、通信状態をゲームシステム5に通知する。電子機器4がスマートフォンの場合、無線通信によりネットワーク4と接続され、スマートフォンを所持するプレイヤが移動するのに伴って通信環境が変化する。従って、例えばトンネルや地下などにプレイヤが移動したことに伴って通信状態が悪化した場合には、電子機器4は、ゲームシステム5に通信状態の悪化、すなわち通信切断等によりゲームが中断される可能性があることを通知する。電子機器4は、例えば、通信状態が予め設定された条件に該当するまで悪化した場合にゲームシステム5に通知する。
【0016】
ゲームシステム5は、ゲームサーバ6、動画配信サーバ7、及び少なくとも1台のゲーム装置10(10-1,10-2,…,10-n)を含む。
【0017】
ゲームサーバ6は、ネットワーク4と接続され、電子機器2との間でデータの送受信を行う。また、ゲームサーバ6は、施設内に設置された少なくとも1台のゲーム装置10(10-1,10-2,…,10-n)と、LAN(Local Area Network)等のネットワーク8を通じて接続され、ゲーム装置10の動作制御、データの送受信等を実行する。また、ゲームサーバ6は、ゲーム実行中のゲーム装置10を撮影した映像の動画配信サーバ7への記録、及び動画配信サーバ7に記録された映像の電子機器2への送信(配信)のための制御を実行する。また、ゲームサーバ6は、ネットワーク4を介した通信状態、及びゲームサービスの利用中の各電子機器2の通信状態を監視する。ゲームサーバ6は、ネットワーク4を介した通信の障害発生、複数の電子機器2からのアクセス集中などによる通信負荷により通信状態が悪化した状態を検出する。また、ゲームサーバ6は、電子機器2からの通知に基づいて、電子機器2によるゲームサービスの利用中における通信状態の悪化を検出する。
【0018】
ゲームサーバ6は、ネットワーク4を通じて接続された電子機器2に対して、ネットワーク4を通じてゲーム装置10をプレイすることができるゲームサービスを提供する。ゲームサーバ6は、ネットワーク4を通じて接続された電子機器2からの指示に応じて、複数のゲーム装置10から選択された特定のゲーム装置10を撮影した閲覧用のゲーム閲覧用映像を送信する。閲覧対象とする映像は、他のプレイヤによってゲームが実行中のゲーム装置10だけでなく、ゲームが実行されていないゲーム装置10を対象とすることもできる。
【0019】
さらに、ゲームサーバ6は、電子機器2からゲームの実行要求を受信すると、このゲームの実行要求に応じて、複数のゲーム装置10から選択された特定のゲーム装置10によるゲームを実行可能にする。ゲームサーバ6は、ゲームの実行要求をした電子機器2に対して、ゲーム装置10を撮影したゲーム実行用のゲーム映像を送信する。ゲームサーバ6は、電子機器2から受信される操作データをゲーム装置10に出力し、操作データに応じて動作させる。電子機器2を操作するプレイヤは、ゲームサーバ6から受信される映像によってゲーム装置10の動作状態を確認しながら、ゲーム装置10を制御するための入力操作をすることができる。
【0020】
ゲームサーバ6は、電子機器2を通じてゲーム装置10を利用するプレイヤ毎に、プレイヤが所有する、ゲーム装置10を利用するための対価として支払われるゲーム内価値を管理する。ゲーム内価値は、例えばプレイヤにより課金された通貨または仮想通貨、課金あるいはゲームの実施により獲得されるコイン、チケット、ポイント、ジュエル、アイテムなどがある。本実施形態におけるゲームシステム5では、ゲーム内価値として「コイン」が使用されるものとする。コインは、ゲーム装置10を利用するための対価として支払われるだけでなく、後述する割込み予約の対価として、割込み先のプレイヤに対して支払われる。ゲームサーバ6は、コインが対価として支払われる場合、プレイヤが所有するコインから支払い分を減算するなどの対価の支払いを処理する。
【0021】
なお、ゲームサーバ6は、複数のゲーム装置10のそれぞれについて、電子機器2から受信されるゲーム装置10に対するプレイ予約を管理する。ゲームサーバ6は、ゲーム装置10によりゲームを実行するためのプレイ予約の要求が複数の電子機器2から受信されると、基本的にプレイ予約の要求が受信された順番で、プレイ予約をした電子機器2の予約順を管理する。ゲームサーバ6は、ゲーム装置10におけるプレイが終了した場合に、予約順に従って、先頭に予約が登録された電子機器2(プレイヤ)が次にプレイできるように処理する。
【0022】
本実施形態におけるゲームサーバ6は、既に登録されたプレイ予約の予約順に従うだけでなく、予め設定された所定の対価を支払う条件のもとで、電子機器2からの予約の割込み要求に応じて、プレイ順を変更するプレイ割込みを可能にする。プレイ割込みには、例えば、予約済みの他のプレイヤによる予約順に割り込む予約割込み、現在プレイ中のプレイヤのコンティニュー(続けて再度ゲームを実行する)に割り込むコンティニュー割込みがある。
【0023】
予約割込みでは、既に登録済みの予約順に、割込み要求をした電子機器2(プレイヤ)を追加登録することができる。本実施形態では、割込み要求をした電子機器2(プレイヤ)を先頭の予約順に追加登録する。これにより、プレイ予約したゲーム装置10における他のプレイヤによるゲームが終了した後、予約の割込み要求をした電子機器2(プレイヤ)が次にゲームをすることができる。
【0024】
なお、予約の割込み要求をした場合に先頭に予約を追加登録するだけでなく、複数のプレイヤが予約済みの場合には、先頭以外の順番に割込みして予約を追加登録するようにしても良い。この場合、ゲームサーバ6において予め決められた順番(例えば、特定の順番、ランダムに選択した順番など)としても良いし、割込み要求したプレイヤが任意に指定できるようにしても良い。例えば、3人のプレイヤがプレイ予約済みの場合に、割込み要求したプレイヤが2番目のプレイ予約を指定することで、2番目の予約に追加登録される。この場合、先にプレイ予約されていた2番目と3番目のプレイヤは、それぞれ3番目と4番目に予約順が変更される。
【0025】
コンティニュー割込みでは、プレイ予約しようとするゲーム装置10において、他のプレイヤが1回のゲームの終了後に、再ゲームの指示(コンティニュー指示)により、続けて、再度ゲームを実行しようとする場合に、コンティニューによるゲームを中止させて、次にゲーム装置10をプレイできるように予約順を変更することができる。
【0026】
ゲームサーバ6は、プレイ割込みを要求したプレイヤ(予約順に追加登録された電子機器に対応するプレイヤ)が所有するコインから、割込み要求に対して予め設定された対価の支払いを処理する。すなわち、ゲームサーバ6は、プレイ割込みを要求したプレイヤが所有するゲーム内価値、ここではコインから割込みの方法に応じて決められた分のコイン枚数を減算し、割込みを承認したプレイヤが所有するコインに予め決められた分のコイン枚数を加算する。
【0027】
なお、プレイ割込みをするプレイヤから減算したコイン枚数と、割込みを承認したプレイヤに加算するコイン枚数は等しくしても良いし、プレイ割込みをするプレイヤから減算したコイン枚数の一部を加算するようにしても良い。
【0028】
また、割込みを承認するプレイヤは、1人でも良いし、複数であっても良い。例えば、予約割込みの場合には、先頭に予約しているプレイヤの他、2番目以降に予約している所定人数を含める。また、コンティニュー割込みでは、プレイ中のプレイヤの他、先頭に予約しているプレイヤから所定人数を含める。
【0029】
さらに、割込みを承認するプレイヤの人数とコインの加算対象とするプレイヤの人数が異なっていても良い。例えば、割込みを承認するプレイヤを1人として、割込み予約を承認した場合に、コインの加算対象とするプレイヤを複数とする。予約割込みの場合には、先頭に予約しているプレイヤのみが割込みの承認をして、承認したプレイヤの他に、2番目以降に予約している所定人数に対してもコインを加算する。同様にして、コンティニュー割込みでは、プレイ中のプレイヤの他、先頭に予約しているプレイヤから所定人数を含める。なお、コインの加算数は、全てのプレイヤに対して等しくしても良いし、それぞれ異なっていても良い。コインの加算数を異なるようにする場合には、例えば予約順が前のプレイヤほど加算数を多くするようにしても良い。
【0030】
また、ゲームサーバ6は、ゲームを実行するゲーム装置10を撮影したゲーム映像等の映像データを、動画配信サーバ7に記憶させ、必要に応じて読み出して映像データを電子機器2等に配信あるいはダウンロードさせる。また、ゲームサーバ6は、会員登録されたプレイヤに対して、プレイヤ専用のWebページを提供することもできる。プレイヤ専用のWebページでは、プレイヤによる過去のゲームのゲーム結果、ゲームの利用状況、コイン購入などを表示させる。
【0031】
ゲーム装置10は、ゲームサーバ6の制御のもとで、ゲームを実行する。ゲーム装置10は、ゲームサーバ6を通じて、電子機器2におけるプレイヤの入力操作に応じて出力される操作データを受信し、操作データに応じた制御を実行する。本実施形態のゲームシステム5では、ゲーム装置10は、例えばクレーンゲーム装置として実現される。クレーンゲーム装置は、筐体内に設けられた景品ステージに景品(プライズ製品)を載置しておき、プレイヤによる入力操作に応じてクレーンアーム(キャッチャー)の動きを制御して、景品を筐体外に払い出す(景品落とし口に落下させる)ことができるように構成されている。
【0032】
ゲームシステム5に設けられる複数のゲーム装置10は、例えば、それぞれ異なる景品が載置され、また景品ステージの景品を載置する状態が異なっている。電子機器2を操作するプレイヤは、複数のゲーム装置10のそれぞれに載置された景品の種類や状態を確認して、プレイするゲーム装置10を任意に選択できるようになっている。
【0033】
図2は、本実施形態におけるゲームサーバ6の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、ゲームサーバ6は、コンピュータを構成する例えばCPU6a、RAM6b、記憶装置6c、入力装置6d、表示装置6e、通信装置6fを有する。
【0034】
CPU6aは、RAM6bに記憶されているプログラムやデータに基づいて、ゲームサーバ6の全体の制御、記憶装置6cに記憶されるデータの管理、ネットワークゲームサービスを提供するための処理、ゲーム装置10の制御/管理、各ゲーム装置10に対するプレイ予約を管理する予約処理、ゲーム装置10におけるゲームの実行及び割込み予約のための対価の支払いを処理する支払い処理等の各種処理を実行する。
【0035】
RAM6bは、CPU6aにより実行される各種プログラムや、各種処理により実行されるデータなどが記憶される。RAM6bに記憶されるプログラムには、基本プログラム(OS(Operating System))の他、複数のゲーム装置10を制御/管理するための管理プログラム、複数のゲーム装置10に対するプレイ予約を管理するためのプレイ予約管理プログラム、動画配信サーバ7への映像の記録と、記録された映像の再生と電子機器2への配信とを制御するための映像管理プログラム、電子機器2からの判定依頼を電子メールなどによって受信する判定依頼受信プログラム、電子機器2からの判定依頼に応じた動画配信サーバ7に記録された映像をもとにしたゲーム内容の判定及び判定結果を電子機器2に送信する判定処理プログラム等が含まれる。
【0036】
記憶装置6cは、各種プログラムやデータ等を記憶する。記憶装置6cに記憶された各種プログラムやデータ等は、CPU6aにロードされてCPU6aにより処理される。記憶装置6cには、ゲーム装置10を撮影したゲーム映像等の映像データ、各ゲーム装置10に対するプレイ予約に関する予約データ、ゲーム装置10を利用するプレイヤが取得しているコイン数(所持コイン)及びコイン購入とは別の手続きによって取得されるチケット(所持チケット)などを含むプレイヤデータなどを記憶しておくことができる。チケットは、例えばゲームの実行により所定の条件が成立した場合にプレイヤに対して付与されるもので、例えばコインの代わりに使用したり、ゲーム装置10で実行されるゲームのオプションを選択する場合に使用したりすることができる。なお、チケット(所持チケット)に限るものではなく、ポイント、ジュエル、アイテムなどと称されるものであっても良い。プレイヤデータには、プレイヤにより課金された通貨または仮想通貨に関するデータが含まれていても良い。
【0037】
表示装置6eは、CPU6aによる処理に応じた画面をLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイに表示させる。表示装置6eでは、動画配信サーバ7に記憶された映像の再生等が行われる。
【0038】
入力装置6dは、CPU6aによる各種処理に応じたデータや指示を、キーボードやマウスなどの入力デバイスを通じて入力する。
【0039】
通信装置6fは、CPU6aの制御のもとで、ネットワーク4を介した電子機器2との通信、ネットワーク8を介した動画配信サーバ7及びゲーム装置10との通信を制御する。
【0040】
なお、電子機器2は、
図2に示すゲームサーバ6と同様にして、コンピュータを構成するCPU、RAM、記憶装置、入力装置、表示装置、通信装置等を有する。電子機器2のCPUは、RAMに記憶されているプログラムやデータに基づいて、電子機器2の全体の制御、記憶装置に記憶されるデータの管理、ネットワークゲームサービスを利用するための処理等の各種処理を実行する。RAMにロードされるプログラムには、基本プログラム(OS)の他、ネットワーク4を介してゲームシステム5(ゲームサーバ6)等が公開するサイトを閲覧する閲覧プログラム等が含まれる。
【0041】
図3は、本実施形態におけるゲーム装置10(クレーンゲーム装置)の外観構成を示す図である。
【0042】
図3に示すゲーム装置10は、1つの筐体に搭載された2つのゲームユニット(左側ユニット、右側ユニット)の一方(
図3では左側ユニット)によって実現されているものとする。なお、1つの筐体に1つのゲームユニットが搭載されたゲーム装置10であっても良い。
【0043】
ゲーム装置10は、上部筐体と下部筐体とから構成されている。上部筐体は、筐体外周面の前面と側面が透明板により覆われており、透明板を通じて筐体内部が視認できるようになっている。なお、ゲーム装置10は、プレイヤによって直接操作されないため、透明板により覆われていなくても良い。
【0044】
上部筐体内(ゲーム空間)の上部には、ゲームサーバ6から入力される操作データに応じて動作が制御されるクレーンアーム10Aが設けられている。上部筐体の上部には、クレーンアーム10Aを、例えばX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向(上下方向)に移動させるためのクレーン機構部(図示せず)が設けられている。クレーン機構部は、例えば、横移動(左右)、縦移動(前後)、降下(キャッチ)のそれぞれを示す操作データに応じて駆動される。クレーンアーム10Aの先端部には、景品を把持するためのアーム(把持爪)が設けられており、下降されて景品に到達する位置で、閉じる(物を把持する)ように動作が制御される。
【0045】
ゲーム装置10の正面には、カメラスタンド12Bにより支持された正面カメラ12Aが設置され、側面にはカメラスタンド14Bにより支持された側面カメラ14Aが設置される。正面カメラ12Aと側面カメラ14Aは、少なくとも上部筐体を撮影範囲として、上部筐体内のクレーンアーム10Aと景品を含む映像を撮影する。
【0046】
また、
図3には図示していないが、ゲーム装置10の上部筐体内部を上部から撮影する上部カメラ13A(
図4に示す)が設けられる。上部カメラ13Aは、例えば上部筐体内の天井部、上部筐体の側面上部、あるいはクレーンアーム10A(本体部)に設けられる。
【0047】
ゲーム装置10の上部筐体内には、景品が載置される景品ステージ10Bが設けられる。なお、
図3に示すゲーム装置10の景品ステージ10Bは、平面状に構成されているが、様々な状態で景品を載置できるように平面以外の形状により構成するようにしても良い。例えば、景品ステージ10Bを階段状などの段差をつけたり、複数本の棒状の部材を掛け渡したりする構成とすることもできる。
【0048】
景品ステージ10Bには、一部に景品落とし口10Cが形成される。景品落とし口10Cは、景品ステージ10Bの下方部に設けられた景品誘導空間を通じて、下部筐体の前面に設けられた景品取出口と連通されている。クレーンアーム10Aの動作によって景品落とし口10Cに落下された景品は、景品検知センサ(後述する)により検出される。また、景品は、景品誘導空間を通じて景品取出口まで誘導される。
【0049】
正面カメラ12Aは、ゲーム装置10の正面から上部筐体を撮影することで、上部筐体のステージ背面10Dとステージ側面10E(右側ユニットとの仕切り板)を背景にして、クレーンアーム10Aと景品を含む映像を撮影する。同様にして、側面カメラ14Aは、ゲーム装置10の側面から上部筐体を撮影することで、上部筐体のステージ背面10Dとステージ側面10Eを背景にして、クレーンアーム10Aと景品を含む映像を撮影する。
【0050】
また、上部カメラ13Aは、上部筐体内部(景品フィールド)を上部から撮影することで、正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって撮影された映像からでは確認し難い、クレーンアーム10Aと景品との前後左右方向の位置関係を同時に把握し易い映像を撮影することができる。
【0051】
なお、
図3に示す例では、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aの2台のカメラが設けられた例を示しているが、4台以上のカメラを設けて、それぞれ異なる方向からゲーム装置10を撮影して映像を出力するようにしても良い。
【0052】
本実施形態におけるゲームシステム5では、ゲーム装置10の正面カメラ12A及び側面カメラ14Aによって撮影される映像を、ゲームの実行要求をした電子機器2、及びゲームを閲覧するゲーム装置10に対して、ゲームサーバ6を通じて配信する。
【0053】
図4は、本実施形態におけるゲーム装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0054】
図4に示すように、ゲーム装置10の筐体内部には、各種ユニットが実装された制御PCB(Print Circuit Board)68が設けられている。制御PCB68に実装されたユニットには、CPU70、RAM71、記憶装置72、入出力処理ユニット73、カメラ制御部74、モータ駆動部76、アーム駆動部77、及び通信制御部78を含む。
【0055】
CPU70は、RAM71あるいは記憶装置72に記憶された制御プログラムやゲームプログラムを実行することにより、ゲーム装置10全体を制御する。CPU70は、通信制御部78を通じて入力されるゲームサーバ6からの操作データに応じて、モータ駆動部76及びアーム駆動部77を制御してクレーンアーム10Aを動作させる。また、CPU70は、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影される映像に対する映像処理、及び正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影された映像の出力処理等を制御する。CPU70は、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影された複数の映像を入力して、ゲーム装置10においてゲーム実行中に表示されるゲーム映像を生成する。ゲーム映像では、複数の映像の何れか1つの映像だけでなく、複数の映像を1画面中に表示する映像を含むようにすることができる。
【0056】
RAM71は、制御プログラムやゲームプログラム等の各種プログラムの他、CPU70により実行される処理に伴うゲームを制御するための各種データを一時的に記憶する。RAM71に記録されるデータには、例えばクレーンアーム10Aの位置(X位置、Y位置)を示す位置データ、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影された映像をもとに生成されるゲーム映像のデータ等が含まれる。
【0057】
記憶装置72は、ROMやハードディスク等の不揮発性の記憶媒体にプログラムやデータを記憶する。
【0058】
入出力処理ユニット73は、制御PCB68の外部に設けられた各種入出力デバイスとのインタフェースである。入出力処理ユニット73には、例えば景品センサ84が接続される。景品センサ84は、景品落とし口10Cに落下した景品を検知して、検知信号を入出力処理ユニット73に出力する。
【0059】
カメラ制御部74は、CPU70からの指示に応じて、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aによる撮影を制御する。
【0060】
モータ駆動部76は、機構部69に設けられたモータ82の駆動を制御する(X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の移動制御)。アーム駆動部77は、クレーンアーム10Aに設けられたアームを開閉させるためのアームモータ83の駆動を制御する。
【0061】
モータ82は、モータ駆動部76により駆動されるもので、クレーンアーム10AをX軸方向(横方向)に移動させるX軸モータ、Y軸方向(縦方向)に移動させるY軸モータ、Z軸方向(上下方向)に移動させるZ軸モータを含む。アームモータ83は、アーム駆動部77により駆動されるもので、クレーンアーム10Aを開閉させる。
【0062】
クレーンアーム10Aに対して景品取得シーケンスを実行させる操作データ(「CATCH」)がゲームサーバ6から受信された場合、モータ駆動部76及びアーム駆動部77は、景品取得シーケンスを実行させるため、モータ82によりクレーンアーム10Aの先端部が景品に到達する位置まで下降させ、アームモータ83によりアームに景品を掴む動作をさせた後、クレーンアーム10Aを上昇させ、景品落とし口10Cの上部にまで移動させてからアームを開く動作をさせる。
【0063】
通信制御部78は、CPU70の制御のもとで、ゲームサーバ6及び動画配信サーバ7との通信を制御する。
【0064】
次に、本実施形態におけるゲームシステム5の動作について説明する。
【0065】
図5及び
図6は、本実施形態におけるゲームサーバ6の動作を説明するためのフローチャートである。
図7は、本実施形態におけるゲーム装置10の動作(ゲーム処理)を説明するためのフローチャートである。
図8は、本実施形態におけるゲーム装置10のゲーム映像生成処理を説明するためのフローチャートである。
【0066】
ゲームサーバ6は、ネットワーク4を介して、ネットワークゲームサービスを提供するためのサイト(以下、ゲームサイトと称する)を公開している。ゲームサーバ6は、ゲームサイトにアクセスした電子機器2に対して、ゲームの実行対象あるいはゲームの閲覧対象とするゲーム装置10を選択するためのメニュー画面を表示させる(ステップA0)。ここでは、電子機器2は、比較的、表示画面が広いパーソナルコンピュータであるものとして説明する。
【0067】
なお、ゲームサーバ6が提供するネットワークゲームサービスを利用する場合、プレイヤは、事前に会員登録して固有の識別データ(ユーザID、パスワード等)を取得しておくと共に、データとして管理されるゲーム内価値とするコイン(以下、単にコインと称する)を購入しておく必要があるものとする。ゲームサイトにアクセスする場合には、識別データが入力されるものとする。コインの購入は、例えばコイン購入のためのサイトにおいて、電子機器2を通じて所定の手続きをすることにより実行されるものとする。ゲームサーバ6は、会員登録されたプレイヤ(プレイヤID)毎に保有するコインを記憶して管理する。コインは、ゲーム装置10を利用するための対価として支払われる他、ゲーム装置10を利用する際に他のプレイヤによるプレイ順に割り込むプレイ割込みをする場合の対価として支払われる。プレイ割込みには、例えば、現在プレイ中のプレイヤのコンティニュー(続けて再度ゲームを実行する)に割り込むコンティニュー割込み、予約済みの他のプレイヤによる予約順に割り込む予約割込みがある。
【0068】
なお、事前にコイン購入するだけでなく、クレジットカードや電子マネーカードにより支払いをすることでネットワークゲームサービスを利用できるようにしても良い。
【0069】
図9は、本実施形態におけるゲームサーバ6が提供するメニュー画面SAの一例を示す図である。
【0070】
図9に示すメニュー画面SAには、コイン表示エリアSA1、機能選択エリアSA2、ゲーム選択エリアSA3が設けられている。
【0071】
コイン表示エリアSA1は、プレイヤが所持しているコイン数(単位をTCで表している)が表示される。コイン表示エリアSA1には、コイン購入ボタンSA11が設けられており、コイン購入のためのサイトに移動させることができる。
【0072】
機能選択エリアSA2は、ゲームサイトを通じて実行可能な機能を選択するための複数のボタンが設けられている。例えば、機能選択エリアSA2には、タイトル検索ボタンSA21、景品発送ボタンSA22、プレイ履歴ボタンSA23、お知らせボタンSA24、設定ボタンSA25、アカウントボタンSA26、その他ボタンSA27、サポートボタンSA28、ゲームボタンSA29が設けられている。プレイ履歴ボタンSA23は、プレイヤが過去にしたゲームプレイの記録を閲覧するためのボタンである。
【0073】
ゲーム選択エリアSA3は、プレイ対象とするゲーム装置10を選択するための、複数のゲーム装置10のそれぞれに対応する複数のボタンSA31,SA32,SA33,…が設けられている。ゲーム選択エリアSA3に設けられるボタンには、ゲーム装置10をプレイすることによって獲得可能な景品の画像と共に、景品を説明する景品情報SA31a、ゲーム装置10が他のプレイヤによってプレイ中であるか否かを示すゲーム状態情報SA31b、景品ステージにおける景品の載置形態を示す載置形態情報SA31c、ゲーム装置10をプレイするために必要なコイン数SA31dなどが含まれる。景品の載置形態には、例えば景品ステージに直接載置する「じかおき」、景品ステージの上方で筐体側面間に渡した棒状部材に載置あるいは引っ掛けた「はしわたし」などがある。
【0074】
複数のボタンSA31,SA32,SA33,…は、例えば複数のカテゴリ(例えば「おすすめ」「ぬいぐるみ」「フィギュア」など)に分類されており、カテゴリ毎にボタンの操作に応じて横スクロールさせることができる。また、メニュー画面SAには、上スクロールボタンSA41と下スクロールボタンSA42が設けられており、ゲーム選択エリアSA3に表示される複数のボタンSA31,SA32,SA33,…を上下方向にスクロールさせることができる。
【0075】
また、
図9に示すボタンSA32には、ボタンSA32に対応するゲーム装置10に対して予定されているメンテナンスが実施されるまでの残り時間SA32eが表示されている。残り時間SA32eは、時間の経過に伴って更新される。ゲーム装置10に対するメンテナンスは、例えば景品の入れ替え、ゲーム内容のバージョンアップ(プログラム更新、クレーンアームの調整等)、筐体内の掲示品(背景、広告)などの交換などがある。メンテナンスは、基本的にプレイヤがプレイ中であってもメンテナンス開始時刻に合わせて強制的に実施されるものとする。
【0076】
本実施形態のゲームシステム5では、例えば複数のゲーム装置のそれぞれに対してメンテナンス時間が設定され、設定されたメンテナンス時間において管理者によるメンテナンス作業が実行されるものとする。各ゲーム装置10に対するメンテナンス開始時刻は、例えば管理者の操作によってゲームサーバ6にメンテナンス管理データが記憶されることにより設定される。メンテナンス時間は、例えば予め決められた時間(例えば10分)としても良いし、メンテナンス内容に応じて個別に時間が設定されても良い。
【0077】
ゲームサーバ6は、メンテナンス管理データをもとに、メンテナンス開始時刻から予め決められた時間前、例えば10分前となるゲーム装置10がある場合には、該当するゲーム装置10に対応する、ゲーム選択エリアSA3に表示されたボタンに残り時間(残り時間SA32e)の表示を付加する。
【0078】
景品を獲得するためには、複数回のゲームを繰り返す(ゲームのコンティニューをする)必要がある状況があり得るが、プレイヤは、残り時間(残り時間SA32e)の表示を参照して、ゲームをするか否かを判断することが可能となる。すなわち、メンテナンスが開始されるまでに景品の獲得に挑戦するか、メンテナンスが終了した後に時間を掛けて景品の獲得をするかを判断できる。
【0079】
また、メンテナンス開始が近いゲーム装置10については、ゲーム装置10をプレイするために必要なコイン数を通常より少なくしている。例えば、ボタンSA31に対応するゲーム装置10をプレイする場合にはコイン数SA31dが「1680」に設定されているのに対し、残り時間SA32eの表示が付加されたボタンSA32に対応するゲーム装置10をプレイする場合にはコイン数SA32dが「1330」に設定されている。これにより、メンテナンス開始が近いゲーム装置10であってもプレイヤにより選択されやすくしている。
【0080】
また、
図9に示すボタンSA33は、メンテナンス中のゲーム装置10に対応するボタンの一例を示している。ボタンSA33は、ゲーム装置10がメンテナンス中であるために選択不可であることを明示する表示形態により表示されている。例えば、ボタンSA33では、「メンテナンス中」のメッセージと共に、メンテナンス終了までの残り時間SA33fが表示されている。ゲームサーバ6は、メンテナンス管理データをもとに、ゲーム装置10に対するメンテナンス終了予定時刻までの残り時間SA33fを表示させる。残り時間SA33fは、時間の経過に伴って更新される。
【0081】
電子機器2を操作するプレイヤは、メニュー画面SAに表示される複数のゲーム装置10のそれぞれに対応するボタンSA31を参照して、何れかのゲーム装置10を選択することができる。
【0082】
ゲームサーバ6(CPU6a)は、電子機器2においてメニュー画面SAから何れかのゲーム装置10(ボタンSA31)を選択する操作がされると(ステップA1、Yes)、この選択されたゲーム装置10に対してゲーム閲覧要求を送信する。CPU6aは、ゲーム閲覧要求を送信したゲーム装置10から出力されるゲーム閲覧用映像を入力し、このゲーム閲覧用映像を含む閲覧用の画面(以下、閲覧画面)を表示させるための映像データを電子機器2に対して出力する(ステップA2)。ゲーム閲覧用映像は、ゲーム装置10の正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって、ゲーム装置10を異なる方向からそれぞれ撮影した複数の映像を1画面中に表示するために合成された映像である。なお、上部カメラ13Aによって撮影された映像を含む場合がある。閲覧画面を表示させるための映像データは、ゲーム閲覧用にデザインされたフレームに対して、このフレーム内に設けられた映像表示エリアにゲーム閲覧用映像を表示させるものである。
【0083】
なお、ゲーム閲覧用映像は、ゲーム装置10において、複数の映像を1画面中に表示するために合成された映像としているが、正面カメラ12Aと側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された映像データとしても良い。この場合、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10から入力した正面カメラ12Aと側面カメラ14Aのそれぞれに対応する複数の映像データを合成して、ゲーム閲覧用映像を生成するものとする。
【0084】
電子機器2は、ゲームサーバ6から入力された閲覧画面の映像データをもとに、表示装置に閲覧画面を表示させる。
【0085】
図10は、本実施形態における電子機器2に表示される閲覧画面SBの一例を示す図である。
【0086】
図10に示す閲覧画面SBでは、ゲーム装置10において正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SB1(SB1a,SB1b)が表示される。閲覧画面SBでは、正面カメラ12Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SB1aと、側面カメラ14Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SB1bが同時に1画面中に表示される。ゲーム閲覧用映像SB1a,SB1bを表示する表示エリアのそれぞれには、撮影方向を示す撮影方向情報SB2a,SB2bが付加されている。
【0087】
閲覧画面SBでは、他のプレイヤによりゲームがプレイ中である場合には、プレイの様子をゲーム閲覧用映像SB1(SB1a,SB1b)によって確認することができる。例えば、景品ステージに載置された景品に対して、クレーンアーム10Aをどのように動かしているかを正面と側面の方向から見た映像によって同時に確認することができる。異なる方向から撮影した映像を見比べることで、クレーンアーム10Aと景品の位置関係を容易に把握することができる。これにより、自分がプレイする際の参考にすることができる。また、他のプレイヤがプレイ中でなくても、景品ステージに載置された景品の状態を異なる方向から撮影した映像をもとに確認できる。このため、景品の獲得し易さを判断したり、プレイする時のクレーンアーム10Aの動かし方を検討したりするといったことがプレイ前に実施することが可能となる。
【0088】
また、閲覧画面SBには、ゲーム閲覧用にデザインされたフレームに設けられた、予約ボタンSB3、コイン購入ボタンSB4、詳細ボタンSB5、景品情報SB6、上ボタンSB7、下ボタンSB8、予約人数表示エリアSB9、閲覧人数表示エリアSB10、残り時間表示エリアSB11、ゲームプレイ残り時間表示エリアSB12が含まれる。
【0089】
予約ボタンSB3は、閲覧中のゲーム装置10のプレイの予約を指示するためのボタンである。予約ボタンSB3を操作することで、ゲーム装置10に他のプレイヤが予約済みであれば予約待ちに追加され、他のプレイヤの予約がない空き状態であればゲームプレイに移行させることができる。コイン購入ボタンSB4は、コイン購入のためのサイトに移動させるためのボタンである。上ボタンSB7と下ボタンSB8は、閲覧対象とするゲーム装置10の変更を指示するためのボタンである。上ボタンSB7あるいは下ボタンSB8を操作することで、メニュー画面SAに戻って改めてゲーム選択エリアSA3からゲーム装置10を選択しなくても、予め設定された順番に従って他のゲーム装置10を対象とした閲覧画面SBの表示に切り替えることができる。
【0090】
予約人数表示エリアSB9には、閲覧対象としているゲーム装置10に対して予約登録しているプレイヤの人数が表示される。また、閲覧人数表示エリアSB10には、閲覧対象としているゲーム装置10について閲覧中のプレイヤの人数が表示される。残り時間表示エリアSB11は、閲覧対象としているゲーム装置10に対して設定されたメンテナンス開始時刻までの残り時間が表示される。残り時間表示エリアSB11は、メンテナンス開始時刻までの残り時間が予め設定された時間(例えば10分)以下となった場合に表示され、時間経過に伴って更新される。ゲームプレイ残り時間表示エリアSB12は、現在プレイ中のプレイヤによるゲームプレイ残り時間が表示される。
【0091】
ここで、電子機器2では、閲覧画面SBにおいて予約ボタンSB3に対する操作があったものとする。電子機器2は、ゲームサーバ6に対して予約要求を送信する。ゲームサーバ6のCPU6aは、電子機器2から予約要求を受信すると(ステップA3、Yes)、予約要求をした電子機器2が閲覧中のゲーム装置10を予約対象として設定すると共に、予約対象とするゲーム装置10をプレイするために必要なコイン数をプレイヤが所持しているか(コイン購入済みである)を判別する。ゲームシステム5に設けられた複数のゲーム装置10は、それぞれのゲーム装置10で使用される景品の種類等に応じて、プレイするために必要なコイン数が個別に設定されている。
【0092】
ここで、プレイするために必要なコイン数をプレイヤが所持していないと判別された場合(ステップA4、No)、CPU6aは、ゲーム装置10における表示を閲覧画面SBに戻す。閲覧画面SBでは、コイン購入ボタンSB4に対する操作によってコイン購入のためのサイトに移動して、ゲームプレイに必要なコインを購入する手続きをすることができる。
【0093】
一方、プレイするために必要なコイン数をプレイヤが所持していると判別された場合(ステップA4、Yes)、CPU6aは、プレイ予約と共にコイン消費について、電子機器2のプレイヤに対して確認応答を求めるためのプレイ予約確認画面をゲーム装置10において表示させる(ステップA5)。なお、メンテナンス開始が近い場合(残り時間表示エリアSB11が表示されている場合)には、通常の場合よりもプレイするために必要なコイン数が少なく設定されていても良い。
【0094】
図11は、本実施形態における電子機器2に表示されるプレイ予約確認画面M1の一例を示す図である。
【0095】
プレイ予約確認画面M1には、例えば「プレイ予約しますか?」の確認メッセージの他、プレイヤデータの内容を示すプレイヤ情報M11、プレイヤによるプレイ予約の指示を受け付けるための「はい」ボタンM12、プレイヤによるプレイ予約の取り消し(キャンセル)の指示を受け付けるための「いいえ」ボタンM13が表示される。
【0096】
プレイヤ情報M11としては、例えばプレイヤが所持するチケット枚数を示す「所持チケット:○枚」、所持コイン枚数を示す「所持コイン:○○○コイン」、所持コイン枚数とゲーム装置10を1プレイするために必要なコイン枚数をもとに算出されるプレイ可能回数を示す「プレイ可能回数:○○回」が表示される。
【0097】
プレイ予約確認画面M1にプレイヤ情報M11を表示させることで、プレイヤがプレイ予約をするか否かを判断する参考にさせることができる。
【0098】
ここで、「いいえ」ボタンM13の選択によりプレイ予約がキャンセルされた場合には(ステップA6、No)、CPU6aは、ゲーム装置10における表示を閲覧画面SBに戻す。一方、「はい」ボタンM12の選択によりプレイ予約の実行が指示された場合には(ステップA6、Yes)、CPU6aは、プレイ予約とコイン消費について承認応答が受信されたものとして、ゲームプレイに移行可能であるかを判別する。すなわち、CPU6aは、予約対象とするゲーム装置10が空き状態であるかを判別する。
【0099】
予約対象とするゲーム装置10が空き状態でない場合(ステップA7、No)、CPU6aは、電子機器2のプレイヤに対して割込み予約をするか確認するための割込み選択画面をゲーム装置10において表示させる。
【0100】
図12は、本実施形態における電子機器2に表示される割込み選択画面M2の一例を示す図である。
【0101】
割込み選択画面M2には、例えば割込み予約の実行の確認と割込み方法の選択を促すための「割込み予約しますか? 何れかを選択して下さい」の確認メッセージの他、割込み方法を選択するための「コンティニュー割込み」ボタンM21と「予約割込み」ボタンM22、プレイヤによる割込み実行の指示を受け付けるための「はい」ボタンM23、プレイヤによる割込み予約の取り消し(キャンセル)の指示を受け付けるための「いいえ」ボタンM24が表示される。
【0102】
図13は、本実施形態におけるコンティニュー割込みを概念的に示す図、
図14は、本実施形態における予約割込みを概念的に示す図である。
【0103】
図13では、例えばプレイヤ1がコンティニューを繰り返してゲームを実行しており、プレイヤ2,3がプレイ予約を登録済みの状態を示している。コンティニュー割込みは、プレイヤ4がプレイヤ1のコンティニューに割り込むことで、プレイヤ1による1回分のゲームが終了した時点で、プレイヤ1によるコンティニューを不可にして、プレイヤ4がプレイヤ1に代わりプレイヤ2の前にプレイできるようにする予約である。
【0104】
図14では、例えばプレイヤ1がゲーム中において、プレイヤ2,3,4が1番,2番,3番の順番でプレイ予約を登録済みの状態を示している。予約割込みでは、プレイヤ5が予約先頭のプレイヤ2の前に割り込むことで、プレイヤ5を先頭に登録する予約である。プレイヤ2,3,4の予約順は、2~4番となる。
【0105】
ここで、「コンティニュー割込み」ボタンM21あるいは「予約割込み」ボタンM22が選択され、「はい」ボタンM22の選択により割込み予約の実行が指示された場合には(ステップA14、Yes)、CPU6aは、割込み先のプレイヤに対して割込みの対価として支払うコイン枚数を指定して、割込み要求を確定するための割込み要求画面を表示させる(ステップA15)。
【0106】
図15は、本実施形態における電子機器2に表示される割込み要求画面M3の一例を示す図である。
【0107】
割込み要求画面M3には、割込み予約の対価として支払うコイン枚数の指定を促すための「割込み予約に使用するコイン枚数を入力して下さい」のメッセージの他、コイン枚数を入力するためのコイン枚数入力欄M31、プレイヤによる入力完了の指示を受け付けるための「OK」ボタンM32、プレイヤによる割込み予約の取り消し(キャンセル)の指示を受け付けるための「いいえ」ボタンM33が表示される。
【0108】
割込み要求画面M3では、割込み予約の対価として支払う任意のコイン枚数が、プレイヤの入力操作によってコイン枚数入力欄M31において指定される(ステップA16)。コイン枚数入力欄M31において入力されたコイン枚数は、割込み先のプレイヤに対して、割込みを承認するか否かを判断するために提示される。コンティニュー割込みの場合には、現在プレイ中のプレイヤに対して提示され、予約済みの場合には、プレイ予約している例えば予約順が先頭のプレイヤに対して提示される。一般に、割込み予約の対価として支払われるコイン枚数が多いほど、割込み先のプレイヤが割込みを承認する可能性が高くなる。割込み予約しようとするプレイヤは、ゲーム装置10における現在の景品の状況、例えば景品が容易に取得できそうな状況にあるか否かなどに基づいて、承認が得られやすいコイン枚数を指定することができる。
【0109】
ここで、「はい」ボタンM32の選択によりメダル枚数の入力完了が指示された場合には(ステップA17、Yes)、CPU6aは、プレイ予約を要求したプレイヤについて割込み予約登録する(ステップA18)。すなわち、CPU6aは、割込み先のプレイヤによる承認待ちとする割込み予約を登録する。割込み予約の登録では、割込み予約の対象とするゲーム装置10、割込み方法(コンティニュー割込み、予約割込み)、割込み予約に使用するメダル枚数などを含む、割込み予約に関係する各データが一時的にRAM6bあるいは記憶装置6cに記憶される。
【0110】
ここで、割込み先のプレイヤにより割込み予約が非承認とされた場合(ステップA19、No)、CPU6aは、割込み予約を取り消して、メニュー画面表示の状態に戻す(ステップA0)。ここで、改めて別のゲーム装置10を選択して、ゲームの閲覧、ゲーム予約をすることができる。なお、割込み先のプレイヤによる割込み予約の承認/非承認については後述する。
【0111】
一方、割込み先のプレイヤにより割込み予約が承認された場合(ステップA20、Yes)、CPU6aは、割込み予約を要求したプレイヤのプレイヤ(閲覧中の電子機器2)を、割込み選択画面M2において指定された割込み方法(「コンティニュー割込み」「予約割込み」)に応じて予約登録に追加する(ステップA22)。
【0112】
CPU6aは、予約登録した電子機器2に対して、ゲーム閲覧用映像を含む閲覧画面を表示させるための映像データを電子機器2に出力する(ステップA23)。すなわち、電子機器2に閲覧画面SBを表示させて、引き続き、他のプレイヤがプレイ中のゲーム装置10の映像を閲覧させて、ゲームプレイ待ちの状態にする。
【0113】
電子機器2のプレイヤは、他のプレイヤによるゲームプレイの様子を閲覧しながら、自分の予約の順番が回ってくるまで待つ。なお、予約登録した場合に、予約したゲーム装置10についての閲覧状態を継続するのではなく、例えば他のゲーム装置10についての閲覧あるいはゲームプレイに移行できるようにしても良い。これにより、プレイヤは、予約待ち時間を有効に活用することができる。また、他のゲーム装置10についてゲームプレイを可能とすることで、ゲーム装置10の稼働効率の向上を図ることができる。
【0114】
なお、予約登録したゲーム装置10とは別のゲーム装置10について閲覧あるいはゲームプレイしている場合に、予約登録したゲーム装置10について予約順番が近づいてきた場合(例えば、予め設定された順番(2番目など))に、電子機器2に対して通知するようにしても良い(閲覧画面あるいはプレイ画面における表示など)。電子機器2のプレイヤは、この通知に応じて、現在実行中のゲーム装置10に対する閲覧あるいはゲームプレイを継続するか、予約登録したゲーム装置10についてのゲームプレイ待ちに戻るかを選択することができる。
【0115】
また、予約登録した電子機器2のプレイヤは、他のプレイヤによるゲームプレイの様子を閲覧している間に、予約取り消しを指示することができる。例えば、予約登録済みにおける閲覧画面には、例えば
図10に示す閲覧画面SBにおいて予約ボタンSB3に代えて予約取消ボタンを設ける。
【0116】
予約取消ボタンが操作された場合(ステップA25、Yes)、CPU6aは、予約登録(割込み予約)を削除して(ステップA26)、メニュー画面表示の状態に戻す(ステップA0)。
【0117】
また、ゲームプレイ待ちの状態において、他のプレイヤによるゲームが終了する、あるいは予約取り消しがされるなどして、予約の順番が先頭になった場合(ステップA24、Yes)、CPU6aは、他のプレイヤからの「予約割込み」の要求があるかを判別する。ここで0は、割込み予約要求があった場合には、先頭に予約しているプレイヤに対して、割込み予約の承認を受けるものとする。
【0118】
予約の順番が先頭でゲームプレイ待ちの状態にある時に、他のプレイヤからの「予約割込み」の要求がある場合(ステップA27、Yes)、CPU6aは、先頭で予約登録された電子機器2において割込み確認画面を表示させる(ステップA28)。
【0119】
図16は、本実施形態における電子機器2に表示される割込み確認画面M4の一例を示す図である。
【0120】
割込み確認画面M4には、割込み確認についてのメッセージM41の他、プレイヤによる割込み承認の指示を受け付けるための「承認」ボタンM42、プレイヤによる割込み予約を非承認とする指示を受け付けるための「非承認」ボタンM43が表示される。割込み確認についてのメッセージM41には、割込み予約承認した場合に取得されるメダル枚数が含まれる。プレイヤは、メッセージ中の割込み予約承認することで取得されるメダル枚数などを考慮して、割込み予約について承認/非承認を判断することができる。
【0121】
ここで、「非承認」ボタンM43の選択により割込み予約の非承認が指示された場合には(ステップS29、No)、CPU6aは、前述したように割込み予約を要求したプレイヤによる割込み予約を取り消す(ステップA21)。また、この場合、予約の登録が変更されない。従って、前述したように、次にゲームをプレイする状態となった場合(ステップA31、Yes)、CPU6aは、電子機器2に対して、ゲーム開始準備画面を表示させて、ゲーム処理を開始するための処理に移行する。
【0122】
一方、「承認」ボタンM42の選択により割込み予約の承認が指示された場合には(ステップS29、Yes)、CPU6aは、割込み予約を要求したプレイヤ(電子機器2)の予約を先頭に登録して(ステップA22)、予約登録済みのプレイヤの予約の順番を変更(+1)する。また、CPU6aは、割込み予約の成立に伴って、割込み予約の対価を支払う支払い処理を実行する(ステップA30)。
【0123】
すなわち、CPU6aは、割込み予約を要求したプレイヤが所有するコインから割込み予約の対価分のコイン枚数を減算し、割込み予約を承認したプレイヤが所有するコインに、所定のコイン枚数を加算する。なお、コインの加算は、割込み予約の承認したプレイヤ(予約順が先頭のプレイヤ)だけでなく、予約の順番が変更された他のプレイヤに対しても行うようにしても良い。
【0124】
予約の順番が先頭にある間に「予約割込み」の要求がないままゲームが終了し(ステップA27、No)、次にゲームをプレイする状態となった場合(ステップA31、Yes)、CPU6aは、電子機器2に対して、ゲーム開始準備画面を表示させて、ゲーム処理を開始するための処理に移行する。
【0125】
また、プレイ予約の実行が指示された時に(ステップA6、Yes)、ゲーム装置10が空き状態である場合(ステップA7、Yes)、及び次にゲームをプレイする状態となった場合(ステップA31、Yes)、CPU6aは、電子機器2に対して、ゲーム開始準備画面を表示させる。
【0126】
図17は、本実施形態における電子機器2に表示されるゲーム開始準備画面M5の一例を示す図である。
【0127】
ゲーム開始準備画面M5では、例えばゲームプレイ開始を指示するための「スタート」ボタンM52を表示させると共に、「スタート」ボタンの操作を有効とする残り時間(有効時間)M51をカウントダウン表示させる。例えば、初期値の有効時間を「60」秒として、時間の経過と共に表示を「59」「58」…に変更していく。
【0128】
ここで、有効時間内に「スタート」ボタンM52が操作されなかった場合(ステップA8、No)、CPU6aは、電子機器2のプレイヤによりゲーム予約がキャンセルされたものと判別し、予約登録を削除して、現在の予約人数を減算(-1)する(ステップA13)。そして、CPU6aは、メニュー画面SAを電子機器2において表示させて、メニュー画面表示の状態に戻す(ステップA0)。
【0129】
なお、ゲーム開始準備画面M5を表示した後、有効時間に他のプレイヤから割込み要求があった場合、CPU6aは、ゲーム開始準備画面M5に代えて、ゲーム開始と割込み予約の承認/非承認をプレイヤに確認させるためのゲーム開始準備/割込み確認画面を表示させるようにしても良い。
【0130】
図18は、本実施形態における電子機器2に表示されるゲーム開始準備/割込み確認画面M6の一例を示す図である。
【0131】
ゲーム開始準備/割込み確認画面M6には、ボタンの操作を有効とする残り時間(有効時間)M61、割込み確認についてのメッセージM62、プレイヤによる割込み承認の指示を受け付けるための「承認」ボタンM63、プレイヤによる割込み予約を非承認とする指示を受け付けるための「非承認」ボタンM64が表示される。残り時間(有効時間)M61は、ゲーム開始準備画面M5と同様に、例えば、初期値の有効時間を「60」秒として、時間の経過と共に表示を「59」「58」…に変更していく。割込み確認についてのメッセージM62には、割込み予約承認した場合に取得されるメダル枚数が含まれる。
【0132】
ゲーム開始準備/割込み確認画面M6において、有効時間内に「承認」ボタンM63及び「非承認」ボタンM64の何れも操作されなかった場合(ステップA8、No)、CPU6aは、電子機器2のプレイヤによりゲーム予約がキャンセルされたものと判別し、予約登録を削除して、現在の予約人数を減算(-1)する(ステップA13)。そして、CPU6aは、メニュー画面SAを電子機器2において表示させて、メニュー画面表示の状態に戻す(ステップA0)。
【0133】
ゲーム開始準備/割込み確認画面M6において、有効時間内に「承認」ボタンM63が操作された場合(ステップA8、No)、CPU6aは、割り込み予約を承認したプレイヤの予約の順番を先頭に戻して、割込み予約を要求したプレイヤが次にゲームを実行するように制御する(ゲーム開始準備画面を表示させる)。
【0134】
一方、ゲーム開始準備画面M5において有効時間内に「スタート」ボタンM52が操作された場合、あるいはゲーム開始準備/割込み確認画面M6において有効時間内に「非承認」ボタンM64が操作された場合(ステップA8、Yes)、CPU6aは、電子機器2のプレイヤによるゲーム装置10を実行させるためのゲーム処理を開始する(ステップA9)。CPU6aは、支払い処理によりプレイヤが所持するコイン数をゲームの実行に必要なコイン数に応じて更新(減算)すると共に、ゲーム装置10によるゲームを開始させる。
【0135】
CPU6aは、ゲーム装置10に対してゲーム実行要求を出力し、このゲーム実行要求に応じてゲーム装置10から出力されるゲームプレイ用映像を含むプレイ用の画面(以下、プレイ画面)を表示させるための映像データを電子機器2に送信して、プレイ画面を表示させる。プレイ画面には、ゲームプレイ用のフレーム内においてゲーム装置10を撮影した映像が表示される。
【0136】
なお、ゲームプレイ用映像は、前述したゲーム閲覧用映像と基本的に同じである。プレイ画面を表示させるための映像データは、ゲームプレイ用にデザインされたフレームに対して、このフレーム内に設けられた映像表示エリアにゲームプレイ用映像を表示させるものである。
【0137】
電子機器2は、ゲームサーバ6から入力されたプレイ画面の映像データをもとに、表示装置にプレイ画面を表示させる。
【0138】
図19は、本実施形態における電子機器2に表示されるプレイ画面SCの一例を示す図である。
【0139】
図19に示すプレイ画面SCでは、ゲーム装置10において正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1(SC1a,SC1b)が表示される。プレイ画面SCでは、正面カメラ12Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1aと、側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1bが同時に1画面中に表示される。ゲームプレイ用映像SC1a,SC1bを表示する表示エリアのそれぞれには、撮影方向を示す撮影方向情報SC2a,SC2bが付加されている。
【0140】
プレイ画面SCでは、景品ステージに載置された景品に対して、クレーンアーム10Aが何れの位置にあるかを、正面と側面のそれぞれの方向から見た映像によって同時に確認することができる。異なる方向から撮影された映像を見比べることで、クレーンアーム10Aと景品の位置関係を容易に把握することができる。これにより、景品に対するクレーンアーム10Aの位置決めを、プレイヤが意図するように確実かつ容易に実施することができる。すなわち、ゲームの実行状況を把握し易くすることができる。
【0141】
また、プレイ画面SCには、ゲームプレイ用にデザインされたフレームに設けられた、「CATCH」ボタンSC3、左右下上方向のそれぞれに対応する方向ボタンSC4,SC5,SC6,SC7、ゲームプレイ残り時間表示エリアSC8、予約人数表示エリアSC9、閲覧人数表示エリアSC10が含まれる。
【0142】
「CATCH」ボタンSC3は、クレーンアーム10Aに対して景品取得シーケンスを実行させるためのボタンである。方向ボタンSC4,SC5は、クレーンアーム10Aを前から見て左右方向(X軸方向)に移動させるためのボタンであり、方向ボタンSC6,SC7は、クレーンアーム10Aを前から見て前後方向(Y軸方向)に移動させるためのボタンである。
【0143】
なお、
図19に示すプレイ画面SCでは、クレーンアーム10Aを前後左右方向に移動させるゲーム装置10を対象としているため4つの方向ボタンSC4~SC7を表示させているが、例えば前後方向のみ、あるいは左右方向のみにクレーンアーム10Aを移動させてプレイするゲーム装置10の場合には、2つの方向ボタンを表示させるものとする。
【0144】
予約人数表示エリアSC9には、閲覧対象としているゲーム装置10に対して予約登録しているプレイヤの人数が表示される。また、閲覧人数表示エリアSC10には、閲覧対象としているゲーム装置10について閲覧中のプレイヤの人数が表示される。
【0145】
CPU6aは、ゲーム開始に応じて、ゲームプレイ残り時間の初期値、例えば「60」秒をゲームプレイ残り時間表示エリアSC8に表示させ、時間の経過と共に表示を「59」「58」…に変更していく。また、CPU6aは、電子機器2における方向ボタンSC4,SC5,SC6,SC7に対する入力操作に応じて、各ボタンに対応する操作データを受信し、ゲーム装置10に対して出力する。ゲーム装置10は、操作データに応じて、クレーンアーム10Aを動作させる。電子機器2のプレイヤは、
図19に示すプレイ画面SCに表示されるゲームプレイ用映像SC1a,SC1bをもとに、クレーンアーム10Aの動きを確認することができる。
【0146】
本実施形態におけるゲーム装置10では、ゲームプレイ残り時間内であれば、方向ボタンSC4,SC5,SC6,SC7に対して何回でも操作可能とする。従って、クレーンアーム10Aを移動させる際に、前方向から見たゲームプレイ用映像SC1aと、横方向から見たゲームプレイ用映像SC1bを同時に確認しながら、クレーンアーム10Aと景品との相対的な位置関係を把握して、クレーンアーム10Aの位置を微調整することが可能である。従って、プレイヤが意図する位置に、正確にクレーンアーム10Aを移動させることが可能となる。
【0147】
なお、
図19に示す例では、プレイ画面SCにおいて、正面カメラ12Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1aと、側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1bを同時に1画面中に表示させているが、ゲームプレイ中にゲームプレイ用映像を切り替えることも可能である。
【0148】
ゲームサーバ6は、例えば電子機器2に対するプレイヤの操作により入力されるゲーム映像の切り替え指示、あるいは予め設定された条件に応じて、ゲームサーバ6は、プレイ画面SCに表示させるゲームプレイ用映像を切り替えるための処理を実行する。この場合、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10に対して、映像切り替え指示を示す操作データを出力する。なお、予め設定された条件には、例えば経過時間、クレーンアーム10Aの位置、予め設定されたプレイヤの操作、景品種類、景品ステージの形態、景品ステージにおける景品の載置形態(載置形態情報)などがある。
【0149】
ゲームプレイ用映像の切り替え方法としては、例えばゲーム装置10に設けられた複数の正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された複数の映像のうち何れか一つの映像を選択して表示する第1形態、複数の映像のうち組合せが異なる少なくとも2つの映像を選択して表示する第2形態、表示対象としている映像に対して拡大/縮小、アニメーション化などの映像処理をして表示する第3形態などがある。
【0150】
第1~第3形態は、何れかを組み合わせて実施することもできる。例えば、第1形態として正面カメラ12Aより撮影された映像を選択し、2つのゲームプレイ用映像を表示するための表示エリアの一方に通常の映像を表示させ、他方の表示エリアに第3形態として拡大した映像を表示させる。これにより、クレーンアーム10Aと景品を含む全体の様子を確認しながら、クレーンアーム10Aの先端部と景品との位置関係を拡大した映像によって確認することができる。
【0151】
なお、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10からゲームプレイ用映像を入力する場合には、前述した第1~第3形態による映像を1画面に表示させるための映像の生成をゲーム装置10に指示する。ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からの指示に応じたゲームプレイ用映像を生成して、ゲームサーバ6に出力する。
【0152】
また、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10から入力される複数のカメラのそれぞれによって撮影された映像データを入力する構成の場合、前述したゲーム映像の切り替え指示あるいは予め設定された条件に応じて、前述した第1~第3形態による映像を1画面に表示させるためのゲームプレイ用映像を生成する。
【0153】
こうして、プレイ画面SCに表示されるゲームプレイ用映像を確認しながら、クレーンアーム10Aの縦横方向の位置決めができると、プレイヤは、「CATCH」ボタンSC3の操作により景品取得シーケンスの実行を指示する。
【0154】
ゲームサーバ6のCPU6aは、電子機器2から景品取得シーケンスを指示する操作データを受信すると、ゲーム装置10に対して景品取得シーケンスを実行させる。ゲーム装置10は、クレーンアーム10Aに景品取得シーケンスの動作を実行させる。すなわち、ゲーム装置10は、クレーンアーム10Aの先端部が景品に到達する位置まで下降させ、アームに景品を掴む動作をさせた後、クレーンアーム10Aを上昇させ、景品落とし口10Cの上部にまで移動させてからアームを開く動作をさせる。
【0155】
この結果、景品が景品落とし口10Cに落下された場合、景品センサ84により検知される。ゲーム装置10は、景品センサ84による検知信号に応じて、ゲームサーバ6に対して景品が払い出されたこと(景品獲得の成功)を通知する。また、ゲーム装置10は、景品取得シーケンス実行後の所定時間(例えば2秒)内までに景品センサ84による検知がない場合には、景品が景品落とし口10Cに落下されなかったこと(景品獲得の失敗)を通知する。ゲームサーバ6は、ゲーム装置10からの景品取得の通知に応じた処理を実行する。例えば、ゲームサーバ6は、景品獲得の成功が通知された場合には、プレイ画面SCに代えて、ゲーム取得のメッセージ画面(例えば「景品獲得おめでとう」のメッセージなど)を電子機器2に表示させる。
【0156】
なお、前述した説明では、ゲームプレイ残り時間内であれば、方向ボタンSC4~SC7に対して何回でも操作可能としているが、「CATCH」ボタンSC3については、ゲームプレイ残り時間内に1回のみ操作可能とする。
【0157】
また、「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった時のゲームプレイ残り時間に応じて、クレーンアーム10Aに対する制御を変えることも可能である。例えば、「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった時のゲームプレイ残り時間に、景品取得シーケンスを完了するまでに必要な時間が残っていない場合であっても、例えば、クレーンアーム10Aを水平方向(左右前後方向)に移動させる速度を通常の制御時(ゲームプレイ残り時間内)上げる。これにより、景品取得シーケンスを完了させることができると共に、ゲームプレイ残り時間が「0」となった以降のロスタイムの短縮を図ることができる。ロスタイムの短縮を図ることにより、プレイヤが、続けてゲームを実行する場合に、次のゲーム開始までの時間を短縮して、ゲーム装置10の稼働効率を向上させることができる。
【0158】
また、景品取得シーケンスの実行中に、例えば「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった場合に、景品取得シーケンスを途中で終了させて、クレーンアーム10Aを通常よりも高速に移動させて初期位置に戻し、次のゲームを開始可能な状態にしても良い。例えば、プレイヤが景品取得シーケンスの継続が不要と判断した場合に、景品取得シーケンスを途中で終了させることで、次のゲームに移行するための時間を短縮することが可能となる。景品取得シーケンスの継続が不要とする状況としては、例えば景品がアームによって把持されなかった、またクレーンアーム10Aによって景品の位置を移動させる目的が達成された(景品落とし口まで移動さる必要がない)、といった状況がある。
【0159】
さらに、「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった場合に、景品取得シーケンスを開始するが、ゲームプレイ残り時間が「0」となった時点で景品取得シーケンスを終了させて、クレーンアーム10Aを初期位置に戻すように制御するようにしても良い。
【0160】
また、ゲームサーバ6のCPU6aは、1回分のゲームのゲーム結果を、プレイヤ別のプレイ履歴として、プレイヤの識別データと関連づけて記録するゲーム結果記録処理を実行する(ステップA10)。
【0161】
ゲーム結果記録処理では、例えば、1回分のゲームに固有の識別データ(プレイID)を設定すると共に、ゲーム装置10に載置された景品に関する情報(景品画像、景品の説明情報など)、ゲームプレイ日時、ゲーム結果とする景品獲得の成功/失敗を示すステータス等を記録する。さらに、ゲーム実行中にゲーム装置10を撮影した映像の映像データを動画配信サーバ7に記録させる。ゲーム記録処理において記録される映像データは、例えば、ゲーム開始から景品取得シーケンス実行後の所定時間までのゲームプレイ用映像、あるいはゲーム装置10から入力された複数のカメラのそれぞれが撮影した映像データの何れか、あるいは全てを対象とすることができる。ゲーム結果記録処理により記録されたゲーム結果は、後述するプレイ履歴処理において利用される。さらに、ゲーム結果記録処理では、プレイヤによるゲーム装置10の利用状況として、プレイヤ別に、ゲームのコンティニュー数、獲得景品数(及び種類)などのデータを記録しておく。
【0162】
次に、ゲームサーバ6のCPU6aは、電子機器2において、ゲームを引き続き実行するか確認するためのコンティニュー確認画面(図示せず)を表示させる(ステップA11)。
【0163】
コンティニュー確認画面では、例えば「CONTINUE?」のメッセージと共に、「はい」「いいえ」のボタンを表示させて、何れかをプレイヤにより選択させる。また、コンティニュー確認画面には、チケットの所持枚数、コイン数、プレイ可能回数などを表示させて、ゲーム継続の判断の参考にさせる。
【0164】
ここで、「いいえ」ボタンの選択によりゲームプレイがキャンセルされた場合には(ステップA12、Yes)、CPU6aは、1人のプレイヤによるゲームプレイが終了したことに応じて、現在の予約人数を減算(-1)して(ステップA13)、ゲーム装置10における表示をメニュー画面SAに戻す。また、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10に対してゲーム終了を指示する。
【0165】
一方、「はい」ボタンの選択によりゲームプレイの継続が指示された場合には(ステップA10、No)、CPU6aは、前述と同様にして、プレイヤが所持するコイン数をゲームの実行に必要なコイン数に応じて更新(減算)すると共に、ゲーム装置10によるゲームを開始させる。以下、前述と同様にして、ゲームプレイのための処理を実行する(ステップA8~A12)。従って、プレイヤは、1つの景品を獲得するために複数回のゲームを繰り返して実行することが可能となる。
【0166】
なお、コンティニュー確認画面を表示させるタイミングにおいて、他のプレイヤによりコンティニュー割込みが要求されている場合、CPU6aは、通常のコンティニュー確認画面に代えて、電子機器2において、コンティニューと割込み予約の承認/非承認をプレイヤに確認させるためのコンティニュー/割込み確認画面を表示させる。
【0167】
図20は、本実施形態における電子機器2に表示されるコンティニュー/割込み確認画面M7の一例を示す図である。
【0168】
コンティニュー/割込み確認画面M7には、例えば「CONTINUE?」のメッセージ、ボタンの操作を有効とする残り時間(有効時間)M71、割込み確認についてのメッセージM72、プレイヤによる割込み承認の指示を受け付けるための「承認」ボタンM73、プレイヤによる割込み予約を非承認とする指示を受け付けるための「非承認」ボタンM74が表示される。残り時間(有効時間)M71は、例えば、コンティニューを可能とする初期値の有効時間を「10」秒として、時間の経過と共に表示を「9」「8」…に変更していく。割込み確認についてのメッセージM72には、割込み予約承認した場合に取得されるメダル枚数が含まれる。
【0169】
コンティニュー/割込み確認画面M7において、有効時間内に「承認」ボタンM73及び「非承認」ボタンM74の何れも操作されなかった場合(ステップA12、Yes)、電子機器2のプレイヤによりゲームのコンティニューがキャンセルされたものと判別し、1人のプレイヤによるゲームプレイが終了したことに応じて、現在の予約人数を減算(-1)して(ステップA13)、ゲーム装置10における表示をメニュー画面SAに戻す。
【0170】
また、コンティニュー/割込み確認画面M7において、有効時間内に「承認」ボタンM73が操作された場合(ステップA12、Yes)、CPU6aは、電子機器2のプレイヤによりゲームのコンティニューがキャンセルされ、他のプレイヤによるコンティニュー割込みが承認されたものと判別する。この場合、CPU6aは、1人のプレイヤによるゲームプレイを終了させて(コンティニュー中止)、コンティニュー割込み予約を要求したプレイヤが次にゲームを実行するように制御する(ゲーム開始準備画面を表示させる)と共に、現在の予約人数を減算(-1)する(ステップA13)。
【0171】
また、有効時間内に「非承認」ボタンM74の選択により、コンティニュー割込みを承認しないことが指示された場合には(ステップA12、No)、CPU6aは、ゲームのコンティニューが指示されたものと判別して、前述と同様にして、プレイヤが所持するコイン数をゲームの実行に必要なコイン数に応じて更新(減算)すると共に、ゲーム装置10によるゲームを開始(コンティニュー)させる。以下、前述と同様にして、ゲームプレイのための処理を実行する(ステップA8~A12)。
【0172】
このようにして、本実施形態におけるゲームサーバ6は、電子機器2からの予約割込み、あるいはコンティニュー割込みの要求を受けて、既に登録されている他のプレイヤの予約順を変更して、予約を追加登録して、割込み要求をしたゲーム装置10のプレイヤを先にプレイできるようにすることができる。ゲームサーバ6は、割込み要求に対して、割込み先のプレイヤに対して承認を受けた場合に割込み予約を成立させると共に、所定の対価(コイン)の支払いを要求し、割込み先のプレイヤに対して提供する。これにより、割込み先のプレイヤに対して不公平感を与えることなく、プレイ予約の順番を変更して割り込ませることが可能となる。また、割込み要求をするゲーム装置10のプレイヤは、ゲーム閲覧中に、例えば他のプレイヤによるプレイによって景品が取得しやすい位置に移動された時点において割込みを要求することで、景品の取得が容易な状況を得ることが可能となる。
【0173】
次に、本実施形態におけるゲーム装置10によるゲーム処理について、
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0174】
ゲーム装置10のCPU70は、ゲームサーバ6からゲーム閲覧要求を受信すると(ステップB1、Yes)、ゲーム映像生成処理を実行して、正面カメラ12A及び側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された映像をもとに、ゲーム映像生成処理によりゲーム閲覧用映像を生成してゲームサーバ6に出力する(ステップB2)。
【0175】
図7は、本実施形態におけるゲーム装置10によるゲーム映像生成処理を示すフローチャートである。
【0176】
ゲーム装置10のCPU70は、正面カメラ12A及び側面カメラ14から入力される複数の映像の映像データを入力し(ステップC1)、この複数の映像を合成して、ゲーム装置10の1画面中に表示するためのゲーム閲覧用映像を生成する(ステップC2)。CPU70は、通信制御部78を通じて、ゲーム閲覧用映像をゲームサーバ6に出力する(ステップC3)。ゲーム閲覧用映像をもとにゲーム装置10において表示される映像は、例えば
図10に示す。
【0177】
なお、ゲームサーバ6においてゲーム閲覧用映像を生成する場合には、ゲーム装置10のCPU70は、正面カメラ12A及び側面カメラ14Aにより入力された映像データをゲームサーバ6に出力する(ステップC1,C3)。
【0178】
その後、ゲーム装置10のCPU70は、ゲームサーバ6からゲーム実行要求を受信すると(ステップB3、Yes)、前述と同様にゲーム映像生成処理を実行して、正面カメラ12A及び側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された映像をもとにゲームプレイ用映像を生成してゲームサーバ6に出力する(ステップB4)。ゲームプレイ用映像をもとにゲーム装置10において表示される映像は、例えば
図19に示す。
【0179】
その後、ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からゲーム装置10におけるプレイ画面SCの方向ボタンSC4~SC7の何れかに対する操作データを受信した場合(ステップB8、Yes)、操作データに応じてクレーンアーム10Aの移動を制御する(ステップB9)。前述したように本実施形態におけるゲーム装置10では、ゲームプレイ残り時間内であれば、方向ボタンSC4~SC7に対して何回でも操作可能としているため、方向ボタンSC4~SC7に対する操作に応じて入力される操作データに応じて、その都度、クレーンアーム10Aを移動させる制御をする。また、ゲーム装置10は、ゲームが実行されている間は、ゲームプレイ用映像をゲームサーバ6に出力し続ける。
【0180】
一方、CPU70は、ゲーム中に、ゲームサーバ6からゲームプレイ用映像の切り替えを指示する操作データを受信した場合(ステップB6、Yes)、切り替え指示に応じて映像切り替え制御を実行する(ステップB7)。すなわち、CPU70は、ゲーム映像生成処理において、操作データが示す映像切り替えの内容に応じて(ステップC4、Yes)、ゲーム装置10におけるプレイ画面SCに表示させるゲームプレイ用映像を変更する(ステップC5)。なお、ゲームプレイ用映像の切り替え内容に応じて、正面カメラ12Aと側面カメラ14Aからの映像データだけでなく、上部カメラ13Aからの映像データを入力するものとする(ステップC1)。
【0181】
映像切り替え制御では、前出したように、第1~第3形態、あるいは第1~第3形態の何れかを組み合わせたゲームプレイ用映像を生成する。
【0182】
例えば、上部カメラ13Aにより撮影された映像の表示切り替えが指示された場合には、正面カメラ12Aあるいは側面カメラ14Aにより撮影された映像に代えて、上部カメラ13Aにより撮影された映像を表示させることができる。上部カメラ13Aは、上部筐体内部を上部から撮影するため、上方から見たクレーンアーム10Aと景品との位置関係を把握することができる。一般的なクレーンゲーム装置では、筐体周囲から筐体内部の様子を確認することしかできないが、上部カメラ13Aにより撮影された映像を利用してゲームプレイ用映像を表示させることで、一般的なクレーンゲーム装置では得られない操作性を提供することが可能となる。
【0183】
また、第3形態としてアニメーション化が指示された場合には、CPU70は、例えば正面カメラ12A、上部カメラ13Aまたは側面カメラ14Aによって撮影された映像に対する画像処理によりアニメーション映像を生成する。例えば、CPU70は、映像中から各種オブジェクト、例えばクレーンアーム10A、景品、景品フィールド(景品落とし口)を検出し、それぞれを図形化して表示すると共に、映像中で変化するクレーンアーム10A及び景品に相当する図形の位置が変化するアニメーションを作成する。また、アニメーション映像には、映像とは関係ないオブジェクトを表す図形、例えばゲーム演出(賑やかし)のための修飾用図形、クレーンアーム10Aの移動方向などをプレイヤにアドバイスする図形、各種文字メッセージなどを付加することも可能である。これにより、一般的なクレーンゲーム装置では得られない演出を付加することが可能となり、プレイヤに対して興趣性を提供することができる。
【0184】
CPU70は、ゲームが実行されている間(ステップC6、No)、映像切り替えの指示に応じたゲームプレイ用映像を生成する処理を継続する(ステップC1~C5)。
【0185】
次に、ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からゲーム装置10におけるプレイ画面SCの「CATCH」ボタンSC3に対する操作データを受信した場合(ステップB10、Yes)、景品取得シーケンス制御を実行する(ステップB11)。すなわち、ゲーム装置10は、クレーンアーム10Aの先端部が景品に到達する位置まで下降させ、アームに景品を掴む動作をさせた後、クレーンアーム10Aを上昇させ、景品落とし口10Cの上部にまで移動させてからアームを開く動作をさせる。その後、ゲーム装置10は、景品センサ84による検知信号に応じた景品獲得の成功、あるいは景品獲得の失敗をゲームサーバ6に通知する。
【0186】
ゲーム装置10は、電子機器2のプレイヤによりゲームが繰り返して実行される場合には、前述した処理を繰り返して実行する(ステップB4~B12)。ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からゲーム終了が指示されると(ステップB12、No)、ゲーム処理を終了する。
【0187】
なお、前述した説明では、新規にプレイ予約する場合に、コンティニュー割込み予約あるいは割込み予約できるものとしているが、既にプレイ予約しているプレイヤが、ゲーム閲覧中に、前述と同様にして割込み予約を要求するようにしても良い。
【0188】
また、前述した説明では、割込み予約の要求に対して条件が成立した場合に割込み予約を成立させているが、例えばゲームサーバ6により監視されている通信状態が、予め設定された状態より悪化していると判別される場合には、割込み予約を受け付けしないようにしても良い。すなわち、割込み予約のために対価としてコインを支払って、プレイを開始したにも関わらず、通信状態が悪化している状況では、ゲーム開始後にゲームサーバ6と電子機器2との通信が遮断されてゲームが中断される可能性がある。このため、割込み予約を受け付けないことで、割込み予約のためのコインの支払いが無駄にならないようにする。
【0189】
また、通信状態が悪化している場合には、割込み予約を受け付けないだけでなく、通常の予約によるプレイについてもゲームを開始させないようにしても良い。この場合、ゲームサーバ6は、例えば一定時間、通信状態の回復を待ち、通信状態が良好となったことか判別された場合に、予約に従ってゲーム装置10に対するプレイを開始させる。
【0190】
あるいは、通信状態が悪化している状況においても、割込み予約あるいは通常の予約に従い、次のプレイヤによるゲーム装置10に対するゲームを開始させるようにしても良い。この場合、割込み予約のプレイヤに対しては、割込み予約の対価として支払われたコインの全部あるいは一部をプレイヤに返還し、通常の予約をしたプレイヤに対しては、プレイの対価とするコインの枚数を少なくする、あるいはコインの支払いを不要にするなどしても良い。
【0191】
また、通信状態が悪化している状況においてゲーム装置10をプレイする場合には、例えばコインを支払う枚数を少なくして(対価を下げる)、ゲームプレイ時間を通常より短くすることで、通信が切断される前に1ゲームが成立するようにしても良い。あるいは、通信状態が悪化している状況においてゲーム装置10をプレイする場合には、ゲームプレイ残り時間表示エリアSB12に表示されるゲームプレイ残り時間の更新を停止させて、通信が切断されるまでゲームを継続させるようにしても良い。
【0192】
また、ゲーム装置10のプレイ中、ゲームの閲覧中、あるいはメニュー画面SAの表示中に、前述と同様にして通信状態が悪化していると判別される場合に、通信状態が悪化していることを通知するメッセージを、電子機器10の画面中に表示させるようにしても良い。すなわち、ゲーム装置10のプレイを継続する、あるいはゲームを開始した場合に、ゲームプレイ中にゲームサーバ6と電子機器2との通信が遮断されて、ゲームが中断される可能性があることをプレイヤに対して警告する。これにより、通信状態が悪化している状態でゲームプレイを開始したとしても、通信が遮断されてしまう可能性についてプレイヤが認識した上でプレイしているため、ゲームプレイ中に通信切断によりゲームが中断されたとしても、プレイヤが大きな不満を抱くおそれがない。
【0193】
また、前述した説明では、複数のゲーム装置10に対するプレイ予約の管理をゲームサーバ6において一括して実行しているが、ゲーム装置10がそれぞれに対する電子機器2からの予約要求を、ゲームサーバ6を通じて受信して個々に管理するようにしても良い。ゲーム装置10は、前述したゲームサーバ6と同様にして、通常の予約の他に、コンティニュー割込み及び予約割込みを管理する。
【0194】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0195】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO、Blu-ray(登録商標)等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【符号の説明】
【0196】
2…電子機器、6…ゲームサーバ、6a…CPU、7…動画配信サーバ、10(10-1,…,10-n)…ゲーム装置、10A…クレーンアーム、10B…景品ステージ、10C…景品落とし口、12A…正面カメラ、13A…上部カメラ、14A…側面カメラ。