(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-20
(45)【発行日】2023-10-30
(54)【発明の名称】タバコムースの製造方法
(51)【国際特許分類】
A24B 15/18 20060101AFI20231023BHJP
A24B 15/16 20200101ALI20231023BHJP
【FI】
A24B15/18
A24B15/16
(21)【出願番号】P 2020570093
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 EP2019067335
(87)【国際公開番号】W WO2020002607
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-23
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100129311
【氏名又は名称】新井 規之
(72)【発明者】
【氏名】プラットナー,ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】オルト,ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】マスタレルツ,レミギウス
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07500485(US,B1)
【文献】特表2007-508835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 15/18
A24B 15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル形成剤、
及び発泡体形成
剤を混合
して混合物1を調製する工程と;
前記混合物
1に通気する工程と;
前記
通気された混合物
1にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加
して混合物2とする工程と
;
前記混合物
2に通気する工程と;
前記混合物2に発泡体安定剤を添加
して混合物3を調製する工程と;
前記混合物
3を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
前記発泡体安定剤
が添加
された混合物3及び/又は前記
冷却後の混合物
3に通気され
る、
方法。
【請求項2】
エアロゾル形成剤
、発泡体形成剤、並び
に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料
を混合
して混合物1’を調製する工程と;
前記混合物
1’に通気する工程と;
前記
通気された混合物
1’にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加
して混合物2’とする工程と;
前記混合物
2’に通気する工程と;
前記混合物2’に発泡体安定剤を添加
して混合物3’を調製する工程と;
前記混合物
3’を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
前記発泡体安定剤
が添加
された混合物3’及び/又は前記
冷却後の混合物
3’に通気され
る、
方法。
【請求項3】
この順に、
エアロゾル形成剤
並びに溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料
を混合する工程と;
前記
工程で得た混合物に発泡体形成剤を添加
して混合物1’とする工程と;
前記混合物
1’に通気する工程と;
前記通気された混合物1’にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加
して混合物2’とする工程と;
前記混合物
2’に通気する工程と;
前記
混合物2’に発泡体安定剤を添加
して混合物3’を調製する工程と;
前記混合物
3’を冷却する工程と
を含む、請求項2に記載の発泡体の形成方法であって、
前記発泡体安定剤
が添加
された混合物3’及び/又は前記
冷却後の混合物
3’に通気され
る、方法。
【請求項4】
前記混合物のpHが、5~
9のpH値に調整される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記発泡体安定剤が、300mPas~3000mPa
sの粘度を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記発泡体形成剤が、300g/cm
3~3000g/cm
3
のゲル強度を有する、及び/又は前記発泡体形成剤が、300mPas~3000mPa
sの粘度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記発泡体が、前記発泡体の形成後に分割される及び/又は造形される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法によって製造される発泡体。
【請求項9】
前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有す
る、請求項8に記載の発泡体。
【請求項10】
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体であって、
前記タバコ構成要素含有剤及び/若しくは前記吸入可能剤の重量が、前記発泡体の重量の
15~33重量%であり、
前記エアロゾル形成剤の重量が、前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する
、前記発泡体の重量の
、40~70重量%である
発泡体。
【請求項11】
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体であって、
前記発泡体形成剤がタンパク質非含有多糖であり、前記発泡体形成剤の重量が、前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する
、前記発泡体の20重量%未満であり、
前記タバコ構成要素含有剤及び/若しくは前記吸入可能剤の重量が、前記発泡体の重量の
15~33重量%であり、並びに/又は
前記エアロゾル形成剤の重量が、前記発泡体の重量
の40~70重量%である
発泡体。
【請求項12】
少なくとも1つの非タバコ着香料を更に含む、請求項8~
11のいずれか一項に記載の発泡体。
【請求項13】
溶媒及び/又は酸及び/又はエステルを、前記発泡体の総重量を基準として、15重量%以下
、の量で更に含む、請求項8~
12のいずれか一項に記載の発泡体。
【請求項14】
溶媒
、及び/又は酸及び/又はエステルが、前記発泡体の総重量を基準として、任意の乾燥段階の前に15重量%以
下の量で含まれる、請求項8~
13のいずれか一項に記載の発泡体。
【請求項15】
前記発泡体が開気孔発泡体である、請求項8~
14のいずれか一項に記載の発泡体。
【請求項16】
前記発泡体中の少なくとも20
%の泡が、25μm~50μmの直径を有する、及び/又は少なくとも15
%の前記泡が、51μm~100μmの直径を有する、及び/又は少なくとも11
%の前記泡が、101μm~171μmの直径を有する、請求項
15に記載の発泡体。
【請求項17】
前記タバコ構成要素含有剤が、50~180μ
mの粒子径(D90)を有するタバコ粒子を含む、請求項8~
16のいずれか一項に記載の発泡体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体の形成方法、本方法によって製造される発泡体、並びに一定の空気混入を伴う発泡体に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡タバコ製品は、主に再構成タバコ製品の分野における先行技術で知られている。製造方法は、通常、発泡体形成剤及び発泡体安定剤と共に微粉砕タバコ粒子から再構成タバコシートを形成する工程と、引き続き再構成シートを切り刻む工程と、天然タバコ断片とブレンドする工程とを伴う。再構成タバコ製品は、通常、巻きタバコの製造のために使用される。
【0003】
例えば、タバコ発泡体は、例えば、米国特許第4,002,178 A号明細書に開示されているように、再構成タバコを製造するために使用され、ここで、前駆体グリセリン及びプロピレングリコールは5%未満の量で、及びタバコは約70%の量で使用されている。米国特許第7,500,485B1号明細書は、タバコの量が約40重量%である発泡タバコ組成物を記載している。
【0004】
英国特許出願公開第1,013,303 A号明細書は、喫煙のために好適な物品へ成形され得るタバコペースト又はスラリーが形成される、喫煙物品及びその製造方法に関する。
【0005】
米国特許出願公開第4,002,178 A号明細書は、低密度の葉巻タバコシート、それを使って製造される喫煙物品、及びそれのための発泡中間体を開示している。
【0006】
国際公開第2014/083333 A1号パンフレットにおいて、喫煙可能な材料の充填値の制御方法が提供されている。
【0007】
しかしながら、これらの発泡体は、再構成タバコを使用するタバコの代替品としての燃焼による使用を意図している。
【0008】
更に、燃焼、すなわち、バーニングのために使用されるタバコを含む発泡体は、米国特許第7,500,485 B1号明細書、米国特許出願公開第2016/286851 A1号明細書及び米国特許出願公開第2011/088708 A1号明細書に開示されている。
【0009】
米国特許第7,500,485 B1号明細書は、タバコ粒子、水、及び疎水的に改質されたヒドロキシアルキル化炭水化物である発泡体安定剤を含む発泡タバコ組成物、並びに葉巻、巻きタバコ又はパイプにおける充填材を製造するためにその後使用することができる、低密度タバコシート材料でのそれの使用に関する。
【0010】
米国特許出願公開第2016/286851 A1号明細書において、エアロゾル形成基質及びフレーバー前駆体化合物を含む喫煙組成物が開示されている。
【0011】
米国特許出願公開第2011/088708 A1号明細書は、喫煙可能な充填材及びそれの製造方法を記載しており、ここで、喫煙可能充填材は、発泡剤、化学架橋を形成することができる試剤、及び架橋剤を含む。
【0012】
電子タバコ(e-タバコ)の普及及び人気は、気化し、喫煙者によって吸入される新規タバコ製品の必要性及び可能性をもたらした。e-タバコ又は電子パイプのような類似のデバイスは、通常、エアロゾル形成剤、水、及び任意選択的に追加の香味料及びニコチンを含む液体を加熱することによってエアロゾルを発生させる。全体として、これは、例えば液体中の重要な化合物の不十分な抽出によって、経験されるパフのフレーバーが著しく異なり得る、一様でない喫煙プロフィールをもたらし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の課題は、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体の改善された形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体の改善された形成方法が、生成ステップで様々な要素を調整することにより得られ、ここで形成方法は風味、安定性及び加工性が改善された発泡体を得ることができるものであることを見出した。
【0015】
第1態様において、本発明は、
エアロゾル形成剤、発泡体形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
混合物にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは、発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法に関する。
【0016】
本発明の第2態様は、
エアロゾル形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
混合物にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発砲体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発砲体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは、発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法に関する。
【0017】
本発明の第3態様は、第1又は第2態様の方法によって製造された発泡体を指向する。
【0018】
第4態様において、
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む、発泡体であって、
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の重量が、発泡体の重量の0.1~33重量%であり、
エアロゾル形成剤の重量が、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%である
発泡体が更に開示される。
【0019】
本発明の第5態様は、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤から本質的になる発泡体に関する。
【0020】
第6態様において、
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む、発泡体であって、
発泡体形成剤がタンパク質非含有多糖であり、発泡体形成剤の重量が、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、発泡体の20重量%未満である
発泡体が開示される。
【0021】
本発明の第7態様は、発泡体安定剤、発泡体形成剤、及びエアロゾル形成剤を含む発泡体であって、発泡体中のエアロゾル形成剤の重量が、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%である発泡体に関する。
【0022】
本発明の更なる態様及び実施形態は、従属請求項に開示され、以下の説明及び実施例から取り出すことができるが、それらに限定されない。
【0023】
添付の図面は、本発明の実施形態を例示し、それらの更なる理解を与えるはずである。本説明に関連して、それは、本発明の概念及び原理の説明として役立つ。他の実施形態及び記述される利点の多くは、図面との関連で誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の方法によって製造される発泡体を使用するトレイ充填の例のデータを示す。
【
図2】本発明の実施例における泡直径分布の模範的なデータを表す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
定義
特に定義されない限り、本明細書において用いられる技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0026】
本開示において与えられる全ての値は、文脈からそうでないことが明らかでない限り、語「約」によって補完されるものと理解されるべきである。
【0027】
開気孔発泡体は、本明細書で用いるところでは、流体、特に保湿剤/液体エアロゾル形成基質と空気との混合物を含有することができる複数の相互接続細孔(発泡体安定剤、タバコ粒子などの固体成分及びいくらかの溶媒等などの相互作用する成分と連携する発泡体形成剤に由来する構造材料から形成された)から形成されているとして考えることができる発泡体として理解されるべきであり、ここで、少なくともかなりの部分(例えば50容積%超)の発泡体中の細孔は、独立気泡発泡体に反して、互いに流体的に接続しており、ここで、大部分の細孔は、流体が細孔間を自由に通るのを実質的に防ぐように、それぞれが細孔形成材料によって完全に囲まれている、別々のポケットを形成している。本明細書で記載されるように形成されたムースは、ムースを加熱して蒸気を放出した後に、保湿剤が隣接細孔を通って移動してムース部分の表面に達することができなかったかどうかを容易に説明することができなかった、加熱前後にムース部分の重量を測定することに基づいて保湿剤の実質的に全てが放出されているように思われるので、大部分は開気孔ムースであると現在考えられる。しかしながら、代わりの説明を完全に排除することはできない-例えば独立気泡は、たぶん、気化したガスの圧力等の結果としてクローズドセル壁を破裂させることによって開かれることができよう。
【0028】
タバコ構成要素含有剤は、人工的に含まれるかそれともタバコ中に自然に含有される、タバコの構成物質、例えばタバコ、タバコ粒子、タバコフレーバー及び/又はニコチンを含有する及び/又は携行する任意の化合物、混合物、粒子状物質、及び/又は溶液であることができる。対照的に、人工的に添加された非タバコ特有フレーバーについての例は、メントールであろう。
【0029】
吸入可能剤は、例えばガス及び/又はエアロゾルとして、吸入され得る任意の化合物、混合物、粒子状物質及び/又は溶液であることができ、それは、例えば、興奮剤、例えばカフェイン、ガラナ及びそれらの組み合わせ、並びに/又はフレーバー、例えばメントール、天然及び/若しくは人工植物フレーバー、単糖類、動物フレーバー、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む及び/又は携行する。吸入可能剤は、当業者に周知の従来のe-液体に見出されるようなエアロゾル形成剤とほぼ同じ割合を有するように含まれることができる。
【0030】
エアロゾル形成剤は、例えば加熱されたときに並びに/又はタバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤との混合物でエアロゾルを形成することができる任意の化合物、混合物及び/又は溶液であることができる。周知の例としては、グリセリン及びプロピレングリコールなどの保湿剤、エタノールなどの、他のアルコール、又は水等が挙げられる。
【0031】
本発明内のエアロゾル発生装置は、特に限定されず、エアロゾルを発生させるために用いられる。それは、例えば、電子タバコ(e-タバコ)又は電子パイプのような、類似のデバイスを含むことができる。
【0032】
本発明において言及されるような、電子タバコ(e-タバコ)又は電子パイプのような類似のデバイスは、特に限定されず、吸入するためのエアロゾルをユーザーに提供するために用いられ得る。それは、特定の実施形態によれば、マウスピース、ヒーター、受取部、例えばポッド、及びケーシングを含む。
【0033】
ポッドは、特に限定されず、本発泡体をその中へ、例えば、取り外し可能なように、挿入することができる貯蔵デバイスであることができる。それは、例えば、円筒形、円錐形、スティック及び/又は立方体形であることができるが、そのような形状に限定されない。
【0034】
本発明において言及されるような及びヒーターの例として挙げられるような誘導加熱システムは、特に限定されず、熱を発生させるために、導電性材料、より特に強磁性材料の周りに配置されたコイルによって生み出される電磁誘導を用いる任意のシステムであり得る。
【0035】
本明細書で用いるところでは、重量%は、特に明記しない限り、発泡体の総重量を基準とする、重量パーセントとして理解されるべきである。本開示において、特に明確に述べるか又は文脈から明らかでない限り、全ての量は重量%単位で示される。本開示において、更に、特定の発泡体における重量%単位で示される全ての量は合計100重量%になる。したがって、重量パーセントは、特に示さないか又は文脈から明らかでない限り、各成分の質量を発泡体の全質量で割ることによって計算される。
【0036】
本明細書で用いるところでは、特にはっきりと明記しない限り、容積%は、発泡体の全容積を基準とする、容積パーセントとして理解されるべきである。本開示において、特定の発泡体において容積%で示される全ての量は合計100容積%になる。したがって、容積パーセントは、特に示さないか又は文脈から明らかでない限り、各成分の容積を発泡体の全容積で割ることによって計算される。
【0037】
同様に、空気混入値は、空気からなる発泡体/ムースの容積%を示す。サンプルの実際の空気混入値は、以下の手順を用いて推定されている:「発泡体」のサンプルが、「発泡体」に通気するためにいかなる行動(例えば、泡立て又は通気機を使った通気)も取ることなく作られ、既知容積のこの未発泡「発泡体」/材料が測量される。次に、通気工程(例えば、泡立て又は通気機を使った通気などの工程)を行った後に作られた発泡体、且つ同じ既知容積の通気発泡体のサンプルが再び秤量され、重量の百分率減少が計算される。未発泡材料の空気混入がゼロであると仮定することによって及び空気が無視できる重量を有すると仮定することによって、これは、直接、測定重量の減少が未発泡材料の(重量なしの)空気での置換から生じていると仮定することによって空気混入値の概算量を与える。例えば、未発泡材料の容積と比較して発泡材料の同じ容積について重量が4%少ないことが観察される場合、未発泡材料の4%が空気で置き換えられていると考えられ、空気の容積%は4%であることを意味する。
【0038】
粒子径は、本発明で開示されるところでは、任意の好適な方法、例えば篩い分け又はレーザー回折、好ましくは篩い分けによって測定することができる。
【0039】
本発明は、第1態様において、
エアロゾル形成剤、発泡体形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
混合物にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは、発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法に関する。特定の実施形態によれば、工程は、この順に実施することができる。
【0040】
特定の実施形態によれば、加熱は、タバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤の添加中に若しくは添加後に;並びに/又は発泡体安定剤の添加中に若しくは添加後に;並びに冷却前に実施される。
【0041】
特定の実施形態によれば、加熱は、タバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤の添加中に若しくは添加後に;並びに/又は発泡体安定剤の添加中に若しくは添加後に;並びに冷却前に実施される。
【0042】
第2態様において、本発明は、
エアロゾル形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
混合物にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発泡体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは、発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法に関する。特定の実施形態によれば、工程は、この順に実施することができる。
【0043】
特定の実施形態によれば、加熱は、タバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤の添加中に若しくは添加後に;並びに/又は発泡体安定剤の添加中に若しくは添加後に;並びに冷却前に実施される。
【0044】
溶媒及び少なくとも1つのタバコ着香料が全く第1工程において添加されない場合、第2態様の方法はまた、以下のように理解することができる:
【0045】
エアロゾル形成剤を、好ましくは加熱下に提供する工程と;
任意選択的にエアロゾル形成剤に通気する工程と;
エアロゾル形成剤にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物(エアロゾル形成剤並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤から形成された)に通気する工程と;
発砲体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは、発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法。特定の実施形態によれば、工程は、この順に実施することができる。
【0046】
特定の実施形態によれば、第2態様の方法は、この順に、
エアロゾル形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
混合物に発泡体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発砲体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含み;
ここで、混合物は、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、好ましくは、発泡体安定剤は、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される。
【0047】
特定の実施形態によれば、加熱は、混合物への発泡剤の添加中に若しくは添加後に、並びに/又はタバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤の添加中に若しくは添加後に;並びに/又は発泡体安定剤の添加中に若しくは添加後;並びに冷却前に実施される。
【0048】
溶媒が全く及び少なくとも1つのタバコ着香料が全く第1工程において添加されない場合、これは、以下の通り理解することができる:
【0049】
特定の実施形態によれば、第2態様の方法は、この順に、
エアロゾル形成剤を、好ましくは加熱下に提供する工程と;
混合物に発泡体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発砲体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含み;
ここで、混合物は、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、好ましくは、発泡体安定剤は、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される。
【0050】
本方法の特定の実施形態の以下の説明は、特に明確に明らかでない限り、第1及び第2態様の両方の方法、並びに本明細書で記載される他の方法に関連する。
【0051】
本方法は、混合物が発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気されることを特徴とする。これは、他の通気工程が実施されることを排除せず、特定の実施形態によれば、任意選択の通気工程の1つ、2つ又は好ましくは全てが本方法において実施される。また、混合及び/又は添加工程に付随して通気が既に実施されていることも排除されない。
【0052】
通気の方法は、特に制限されず、空気を混合物中へ導入し、混合物を通して空気をバプリングさせること等ができるように、例えば、空気の注入、空気のウィッピングイン-例えば十分に大きいパドル/シャッフル及び/若しくは十分なパドル移動での並びに/又は十分なより低い速度での混合を伴うことができる。例えば、通気は、ムースを調製するためのミキサーに似た十分な混合機、例えばKrups Prep & Cook HP 5031ムース泡立てシャッフルを用いて、及び/又は、例えばMondomix通気装置のような、通気装置を使った空気の注入によって実施することができる。通気は、好適な温度、例えば30~80℃、例えば35~75℃、好ましくは40~60℃(両端を含む)で実施することができる。本方法において、通気が、例えば泡立てを用いる場合、構成要素の混合に付随して及び/又は添加の工程において実施されることは排除されない。
【0053】
本方法において、エアロゾル形成剤、発泡体発泡剤、発泡体安定剤、タバコ構成要素含有剤、吸入可能剤、少なくとも1つの非タバコ着香料、及び溶媒は、特に制限されない。また、通気のために使用されるガスは、特に制限されず、例えば空気であることができる。また、更なる成分も混ぜ合わせることができる。特定の実施形態によれば、しかし、本質的に更なる成分も、更なる成分も全く混ぜ合わせられない。
【0054】
特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の重量は、本方法における発泡体の重量の0.1~33重量%であり、エアロゾル形成剤の重量は、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは40~70重量%、特に好ましくは45~65重量%である。
【0055】
特定の実施形態によれば、発泡体形成剤は、タンパク質非含有多糖であり、発泡体形成剤の重量は、発泡体の20重量%未満である。特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の重量は、発泡体の重量の0.1~40重量%、好ましくは0.1~33重量%であり、並びに/又はエアロゾル形成剤の重量は、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは40~70重量%である。
【0056】
広範囲のエアロゾル形成剤量(百分率重量による)、すなわち、上に述べられたように10~80重量%が可能である。80重量%超が含有される場合、発泡体は、確実に形成することができず、物質は完全に液体のままであることができる。そのようなポイントは、例えば、70~80重量%を含む処方で達成することができ、80重量%は、通常、いくらか苦労してのみ達成できる。70重量%の処方は、良好な蒸気発生ありで確実に及び安定して形成することができる。他方では、エアロゾル形成剤の量を減らすことによって、喫煙期間においてムースが発生させることができる蒸気の総量は減らされる。したがって、それにもかかわらず、他の成分、例えば、異なる風味をもたらす、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、量を増やすことができる。エアロゾル形成剤の量が余りにも低い場合、これは、その上に発泡体形成に有害であり得る。それぞれ、70及び40重量%のエアロゾル形成剤の含有量の十分な発泡体を形成する処方は、本実施例で以下のサンプル4及び5について与えられている。良好な放出プロフィール及び風味プロフィールの良好な及び安定した両方の発泡体が得られた。20%よりも下の、重量によるエアロゾル形成剤量の下端で、発泡体を形成することは困難であり-むしろ代わりに生乾きのペーストが形成される。更に、約40%よりも下(20%まで)の保湿剤、すなわち、エアロゾル形成剤レベルで、おそらく、タバコ又は他のフレーバー形成材料からのフレーバーのエアロゾル形成剤による吸収が減少するので、風味プロフィールは弱められる(並びに所与量のムースから発生することができる蒸気の総量が減少する)。40%及び70%の間で、風味の充足(それは一般に約40%保湿剤レベルで最適であることが分かる)と、所与の容積のムースから発生することができる蒸気の量との間のトレードオフが一般に存在する。いくらかの消費者にとって、所与量のムースから発生することができる蒸気の量は、風味の充足(あえて言えばムース部分が取り替えられる必要がある前の期間中により多くのパフをそれにもかかわらず提供するより弱い風味ムース)よりも彼らには重要である。
【0057】
特定の実施形態によれば、発泡体の重量の100重量%への残りは、本質的に発泡体安定剤及び発泡体形成剤であり、その結果本質的にこれらの成分のみが本方法において添加される。少量の水及び/又は酸及び/又はエステル、例えばジアセチン、15重量%以下、好ましくは5重量%以下、更に好ましくは3.5重量%以下、更にもっと好ましくは2.5重量%以下、より好ましくは1.5重量%以下、最も好ましくは0.5~1.5重量%、少なくとも0.5~1.5重量%の水を、好適な時間に、例えばエアロゾル形成剤及び/又は発泡体形成剤及び/又は発泡体安定剤並びに/又はタバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤と一緒に特定の実施形態による発泡体に添加することができる。溶媒は、エアロゾル形成剤が添加される場合、好ましくはそれと一緒に添加される。特定の実施形態によれば、本方法において水及び/又は酸及び/又はエステル、例えばジアセチンは全く添加されないか、又は少なくとも1重量%未満が添加される。燃焼用途、例えば喫煙物品において、乾燥喫煙はそれほど良い風味がしないので、普通は水がより高い量で含有される。対照的に、本発泡体は特に燃焼せず、エアロゾル形成剤は香り及び/又はフレーバーを携行することができるので、ある少量の水が蒸気におけるいかなるハーシュネスをも減らし、且つ、より穏やかな喫煙経験を生じさせるのに役立ち得るが、水の量を低く保つことができる。同様に、少量(好ましくは1重量%未満)のジアセチンの添加もまた、ユーザーが経験するように、生成したエアロゾルにおけるいかなるハーシュネスをも低下させ得る。
【0058】
タバコ構成要素含有剤、例えばタバコは、正真正銘のフレーバーを提供するために使用され得、特に限定されない。特定の実施形態によれば、本発泡体のタバコ構成要素含有剤は、タバコ、様々なタバコ抽出物などのタバコフレーバー、及びニコチン又はそれの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つである。タバコ、タバコフレーバー及び/又はニコチンは、タバコ植物の任意の部分(種子、茎、葉など)に由来し得る。
【0059】
同様に、吸入可能剤は、特に限定されず、興奮剤、例えば、カフェイン、ガラナ、及びそれらの組み合わせ、並びに/又はフレーバー、例えばメントール、天然及び/若しくは人工植物フレーバー、例えばそのときに使用される量で、e-液体気化e-タバコで使用するための従来のe-液体での使用で知られる例えば香味料、単糖類、動物フレーバー、並びにそれらの組み合わせの例えば少なくとも1つであり得る。
【0060】
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、発泡体の重量の0.1~40重量%、更に好ましくは0.1~33重量%の量で本発泡体中に好ましくは含まれ、相応に添加することができる。タバコの量が、例えば安定剤を犠牲にして、発泡体の重量の40重量%よりも上、特に33重量%よりも上に増加する場合、例えばムース状態での、発泡体は、余りにも脆く、且つ、不安定になり得る。また、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の量がこの量よりも上に増加する場合、エアロゾル形成剤の量が減少し得、それは、より低い量のエアロゾルTPM(ユーザー吸入当たりフィルター中に保持されるエアロゾル物質の量である、全粒子状物質)の原因となり得る。特定の実施形態において、発泡体中に含まれるタバコ構成要素剤及び/又は吸入可能剤の量は、発泡体の重量の1~30重量%、好ましくは3~29重量%、更に好ましくは5~28重量%、より好ましくは10~28重量%、更にもっと好ましくは11~27.5重量%、例えば15~25重量%、例えば11~23重量%、例えば17~21重量%である。
【0061】
特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤は、200μm未満、好ましくは150μm未満、更に好ましくは100μm未満、更にもっと好ましくは50μm未満、更に好ましくは30μm未満、例えば2~150μm、例えば5~100μm、例えば5~50μm、例えば5~30μm、例えば5~15μm、例えば20~50μm、例えば60~90μmの粒子径を有するタバコ粒子を含む。粒子径は、篩い分けによって測定することができ、粒子は、任意の好適な切り刻み及び/又は粉砕プロセスによって得られ得る。特定の実施形態によれば、タバコ粒子は、本質的に一様なサイズ、例えば一様なサイズを有する。
【0062】
特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤は、50~180μm、好ましくは60~140μm、更に好ましくは65~125μm、更にもっと好ましくは70~110μm、特に好ましくは75~90μmの粒子径(D90)を有する、例えば約80μmの粒子径(D90)を有するタバコ粒子を含む。そのときに粒子径(D90)は、特にMalvern Mastersizer 3000を用いる、レーザー屈折法を用いて測定することができる。Dv(90)としても知られる、パラメータ「粒子径(D90)」は、それによって、サイズ分布におけるポイントであって、例えばMalvern Mastersizer 3000を用いる、例えばレーザー屈折率測定法を用いて測定されるように、そのポイントまでに及びそれを含めてタバコ構成要素含有剤中の全タバコ粒子の90%が含有されるポイントを定義する。例えば、D90が80μmである場合、これは、サンプルの90%が80μm以下のサイズを有することを意味する。D(90)の結果は、容積%(vol.%)単位で与えられる。粒子径(D90)が余りにも高い場合、発明発泡体を加熱するが燃焼させないことによって形成されるエアロゾルは、ハーシュネス及び異味を示す。
【0063】
しかしながら、2つ以上の画分、例えば30μm未満、例えば20μm未満のサイズを有する粒子の第1画分、及び30μm超、例えば50μm超、例えば100μm超、例えば200μm超、例えば約250μm以上のサイズを有する粒子の第2画分で、異なるサイズのタバコ粒子を添加することもまた可能である。好ましくは、30μm超のサイズのタバコ粒子の、例えば、第2画分は、タバコ粒子の総重量を基準として、90重量%未満、好ましくは80重量%以下、更に好ましくは50重量%未満、更にもっと好ましくは40重量%未満、更にもっと好ましくは30重量%未満、更にもっと好ましくは20重量%以下の量で、異なるサイズのタバコ粒子の混合物中に含有される。30μm超のサイズのタバコ粒子の添加は、第1パフにおいて加熱時に発泡体から遊離するエアロゾルのハーシュネスの低下をもたらすことができる。
【0064】
本方法及び発泡体において、発泡体安定剤は、それが形成後にある程度発泡体を安定させることができる限り、特に限定されない。特に、発泡体安定剤は、特定の実施形態による発泡体の多孔性微細構造を生み出す及び保つことができる。特定の実施形態によれば、本発泡体の発泡体安定剤は、セルロースガム、ヒドロキシアルキル化炭水化物、それらの誘導体、例えばそれらの塩、好ましくはそれらのアルカリ金属塩、例えば、それらのナトリウム及び/又はカリウム塩、並びにそれらの混合物からなる群から選択される。セルロースガム及びヒドロキシアルキル化炭水化物の両方とも、特に制限されない。特定の、好ましい実施形態によれば、発泡体安定剤は、セルロースガム、特にカルボキシメチルセルロース、又はそれの誘導体である。本発明に使用され得る模範的な、好ましいセルロースガムは、CEKOL(登録商標)2000及び/又はCeroga 4550C(C.E.Roeper GmbH)、それぞれ、精製されたカルボキシメチルセルロースナトリウムである。別のクラスの好適な発泡体安定剤は、ヒドロキシアルキル化炭水化物、より好ましくはセルロースエーテル及びそれらの誘導体である。使用することができるセルロースエーテル又はそれの誘導体は、メチル、エチル、ヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基を有することができる。それは更に、1~20個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状の置換若しくは非置換のアルキル基又は7~20個の炭素原子を有するアラルキル基であることができる。そのような基は、好ましくは、エーテル結合によって結合している。好適な置換基は、例えば、ヒドロキシ基、1~4個の炭素原子のカルボキシ基等であることができる。特定の実施形態によれば、セルロースエーテルは、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びそれらの混合物から選択される。更に、異なるセルロースガム、異なるヒドロキシアルキル化炭水化物の混合物、及び1つ以上のセルロースガムと1つ以上のヒドロキシアルキル化炭水化物との混合物、並びにそれらの1つ又はいずれかの誘導体を使用することができる。また、誘導体としては、これらのセルロースエーテルの塩、好ましくはそれらのアルカリ金属塩、例えばそれらのナトリウム及び/又はカリウム塩が挙げられる。
【0065】
特定の実施形態によれば、発泡体安定剤は、300mPas~3000mPas、好ましくは400mPas~2500mPas、更に好ましくは500mPas~2000mPas、更にもっと好ましくは700mPas~1700mPas、特に好ましくは900mPas~150mPasの粘度を有する。粘度は、例えば25℃で、例えば60rpmで、例えばパドルno.3を用いて、例えば1%(LVT)でブルックフィールド粘度計を用いて好適に測定することができる。
【0066】
発泡体中の発泡体安定剤の量は、好適に安定した発泡体を形成することができる限り、特に限定されない。例えば、発泡体安定剤は、3~60重量%、好ましくは4~50重量%、より好ましくは4~45重量%、より好ましくは4.2~40重量%、更に好ましくは4.5~20重量%、更にもっと好ましくは5~20重量%、更にもっと好ましくは5.5~16重量%、例えば8~40重量%、例えば12~30重量%、例えば16~20重量%の量で含有することができる。発泡体安定剤の量が余りにも低い場合、安定した発泡体の形成は困難である。発泡体安定剤の量が余りにも高い場合、発泡体が加熱されるが燃焼しない場合に形成されたエアロゾルに負の異味を観察することができる。
【0067】
また、発泡体形成剤は特に制限されない。特定の実施形態によれば、本発泡体の発泡体形成剤は、それらに限定されることなく、寒天、ジェランガム、レシチン、脂肪酸のポリグリセロールエステル、脂肪酸のグリセロールエステル、脂肪酸のソルビタンエステル、及び/又はそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい発泡体形成剤はジェランガムである。特にプロテオグリカン、しかしまたペクチン及びアルギネートが、発泡体形成剤としてそれほど好適ではないことが示されている。脂肪酸は、そのときに特に限定されず、例えば8~40個の炭素原子を含むことができる。グリセロールエステルは、標準的なエステル化方法によって調製することができる。脂肪酸のグリセロールエステルが使用される場合、発泡体形成剤は、好適には、グリセロールモノステアレート及び/又はグリセロールモノオレエートなどの化合物であることができる。ポリグリセロールエステルは、好適には、アルカリ性条件下でグリセリンを重合させ、引き続きそれらを特定の脂肪酸と反応させることによって調製することができる。好適なポリグリセロールエステルは、ヘキサグリセロールモノオレエート、オクタグリセロールモノステアレート及び/又はオクタグリセロールモノオレエートであることができる。本発明の特定の実施形態において使用される脂肪酸のソルビタンエステルは、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート及び/又はソルビタンモノパルミテートであることができる。更に、上述のクラスに属する化合物の任意の可能な組み合わせを使用することができる。
【0068】
特定の実施形態によれば、発泡体形成剤は、300g/cm3~3000g/cm3、好ましくは400g/cm3~2500g/cm3、更に好ましくは500g/cm3~2000g/cm3のゲル強度を有する、及び/又は300mPas~3000mPas、好ましくは400mPas~2500mPas、更に好ましくは500mPas~2000mPasの粘度を有する。粘度は、例えば、発泡体安定剤について上で示されたように測定することができる。ゲル強度は、Nikan法又はKobe法、例えばNikan法を用いて例えば好適に測定することができる。
【0069】
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤と一緒に発泡体形成剤及び発泡体安定剤の好適な量を選択することによって、発泡体の硬度に貢献することができる、発泡体マトリックスを生み出す及び安定させることができる。
【0070】
発泡体安定剤のように、発泡体形成剤の量は、発泡体が形成される限り、特に限定されない。例えば、発泡体形成剤は、0.5~12重量%、好ましくは1~11重量%、より好ましくは1.5~10重量%、更に好ましくは1.8~9.5重量%、更に好ましくは2~9重量%、更にもっと好ましくは2~7重量%、特に好ましくは2.25~6.75重量%、更に好ましくは2.75~6.00重量%、例えば3~5.5重量%の量で含有することができる。
【0071】
更に、エアロゾル形成剤も特に限定されず、発泡体は、また、例えば混合物の形態で、2つ以上、例えば2つ、3つ又は4つのエアロゾル形成剤を含むことができる。
【0072】
特定の実施形態によれば、本発泡体のエアロゾル形成剤は、それらに限定されることなしに、グリセロール、グリコール誘導体、セバケートエステル、及び/又はそれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態において使用することができるグリコール誘導体は、プロピレングリコールであり、好適なセバケートエステルは、ジ-2-エチルヘキシルセバケートであることができる。更に、上述のクラスに属する化合物の任意の可能な組み合わせを使用することができる。例えば、グリセロールとプロピレングリコールとの組み合わせをエアロゾル形成剤として使用することができる。本エアロゾル形成剤の好ましい例は、グリセロール、プロピレングリコール、及びそれらの混合物であり、グリセロール及びプロピレングリコールとグリセロールとの混合物が更に好ましく、プロピレングリコールとグリセロールとの混合物が更にもっと好ましい。特定の実施形態によれば、少なくともグリセロールが、エアロゾル形成剤として含まれる。特定の実施形態によれば、グリセロール及びプロピレングリコールは、等重量パーセントで、しかしまた異なる重量パーセントで使用することができる。特定の実施形態において、10~95重量%のグリセロール及び5~90重量%のプロピレングリコール、好ましくは10~80重量%のグリセロール及び20~90重量%のプロピレングリコール、更に好ましくは10~70重量%のグリセロール及び70~10重量%のプロピレングリコール、例えば15~65重量%のグリセロール及び65~15重量%のプロピレングリコール、好ましくは20~40重量%のグリセロール及び10~40重量%のプロピレングリコール、例えば20~40重量%のグリセロール及び20~40重量%のプロピレングリコールをエアロゾル形成剤として使用することができ、ここで、エアロゾル形成剤の総質量は、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは40~70重量%であり、その結果2つの成分はそれらの比率に関して好適に設定することができる。特定の実施形態によれば、しかし、グリセロールが唯一のエアロゾル形成剤として使用される。
【0073】
プロピレングリコールとグリセロールとの好適な比率は、特定の実施形態によれば、エアロゾル形成剤としてこれらの2つを含む又はエアロゾル形成剤としてこれらの2つからなる混合物において、好ましい実施形態によれば、重量比に基づき、8:1~1:8、好ましくは80:20~20:80、更に好ましくは4:1~1:4、更に好ましくは70:30~30:70、更にもっと好ましくは1:2~2:1、例えば60:40~40:60、例えば55:45~45:55である。特定の実施形態によれば、それらが両方ともエアロゾル形成剤のための混合物として使用される又は特にエアロゾル形成剤として使用される場合、グリセロールは、プロピレングリコールと比較して過剰量で使用される。特定の実施形態によれば、グリセロールは、エアロゾル形成剤中のグリセロールとプロピレングリコールとの総量を基準として、少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも60重量%の量で使用される。相応に、特定の実施形態によれば、プロピレングリコールは、エアロゾル形成剤中のグリセロールとプロピレングリコールとの総量を基準として、最大でも45重量%、好ましくは40重量%以下の量で使用される。特定の実施形態によれば、グリセロールとプロピレングリコールとの間の比率は、エアロゾル形成剤中のグリセロールとプロピレングリコールとの総量を基準として、20:80~90:10、好ましくは40:60~85:15、更に好ましくは55:45~80:20、更にもっと好ましくは60:40~80:20、例えば約60:40、例えば60:40である。プロピレングリコールとグリセロールとの比率は、発泡体の基本的な粘度に影響を及ぼすことができる。より高い量のグリセロールは、より高い粘度を、及び発泡体、例えばムースのより良好なテクスチャーをもたらし、且つ、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤のより良好な放出を可能にし、より良好な混ざり合いにより吸入のためのより良好な「ボディ」をもたらす。更に、より高い量のグリセロールは、加熱時に最初に生み出される蒸気の低下したレベルをもたらすことができ、それは、吸入時の蒸気フェルトのハーシュネスに影響を及ぼすことができる。同じ加熱温度で、グリセロールはまた、加熱が両方の沸点よりも上である場合に、プロピレングリコールよりも少ない蒸気容積を放出することができる。より高い量のプロピレングリコールは、全保湿剤/エアロゾル形成剤の10重量%以上、好ましくは20重量%以上、例えば20~40重量%、又は20重量%超、30重量%超、又は40重量%超がグリセリンよりもむしろプロピレングリコールを含む場合にとりわけ、吸入の間中、甘味最高雰囲気(sweet top note)をもたらす。
【0074】
特定の実施形態によれば、エアロゾル形成剤は、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは20~75重量%、更に好ましくは40~70重量%、更に好ましくは45~70重量%、より好ましくは45~65重量%、特に好ましくは50~63重量%、より好ましくは55~65重量%、例えば約60重量%の量で含まれ、それは、エアロゾルが形成されるような、再構成タバコ発泡体に関する先行技術におけるよりもはるかに高い。これは、例えば、先行技術におけるよりも便利な発泡体製造プロセスを可能にすることができる。しかし、エアロゾル形成剤の量が余りにも高い場合、発泡体は全く形成されず、クリーム状の液体流体が形成される。エアロゾル形成剤の量が余りにも低い場合、発泡体は全く生成されず、特に、発泡体構造、特に泡及び/又は細孔なしのペーストが形成される。
【0075】
本発明において使用されるようなプロピレングリコールは、プロパン-1,2-ジオールとして理解されるべきである。本発明において使用されるようなグリセリンつまりグリセロールは、1,2,3-プロパントリオールとして理解されるべきである。
【0076】
エアロゾル形成剤は、水を更に含むことができる。特定の実施形態によれば、しかし、エアロゾル形態中の水はユーザーの口をやけどさせることができるので、水は全く含有されない。水は、発泡体の重量の0~15重量%、例えば5~10重量%の量で含有することができる。少量の水及び/又は酸及び/又はエステル、例えばジアセチン、特に少量の水及び/又はエステル、例えばジアセチン、5重量%以下、好ましくは3.5重量%以下、更に好ましくは2.5重量%以下、更にもっと好ましくは1.5重量%以下、最も好ましくは0.5~1.5重量%、少なくとも0.5~1.5重量%水を、発泡体中に含有することができる。特定の実施形態によれば、水及び/又は酸は全く、特に水及び/又はエステル、例えばジアセチンは全く、本発泡体中に含有されない。エステル、例えばジアセチンが含まれる場合、それは、3重量%以下、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1.5重量%以下、例えば1重量%以下で好ましくは含まれる。
【0077】
特定の実施形態によれば、本発泡体は、少なくとも1つの非タバコ着香料を更に含むことができる。特定の実施形態において、フレーバーは、以下に限定されることなく、メントール、天然植物フレーバー、例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、クズ(プエラリア・ロバタ(Pueraria lobata))、甘茶(Hydrangeae dulcis folium)、クローブ、ラベンダー、カルダモン、丁子、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、ハニーエッセンス、バラ油、レモン、オレンジ、桂皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラ抽出物、スペアミント、ペパーミント、カッシア、コーヒー、セロリ、カスカリラ、ビャクダン、ココア、イランイランノキ、フェンネル、アニス、甘草、イナゴマメ(St John’s bread)、プルーン抽出物、及びモモ抽出物;単糖類、例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、及びカラメル;ココア、例えば、粉末及び抽出物;エステル、例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、及び酪酸リナリル;ケトン、例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、及びエチルマルトール;アルコール、例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、及びオイゲノール;アルデヒド、例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、及びアニスアルデヒド;ラクトン、例えば、γ-ウンデカラクトン及びγ-ノナラクトン;動物フレーバー、例えば、麝香、アンバーグリス、シベット、及び海狸香;並びに炭化水素、例えば、リモネン及びピネン、並びにそれらの組み合わせから選択することができる。そのようなフレーバー等は、単独で又は組み合わせて使用することができる。非タバコ着香料は、タバコ構成要素含有剤及び非タバコ着香料の総量が、これらの2つが含まれる場合に、合計して上で示されたタバコ構成要素含有剤について与えられた量になるような量で例えば添加することができる。
【0078】
特定の実施形態において、発泡体は、誘導によって熱を発生させるために、導電性材料、より特に強磁性材料を含み得る。導電性材料は、特に限定されず、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、マンガン、シリコン、カーボン及び銅のいずれか1つ、又はそれらの合金であり得る。導電性材料は、粉末及び/又はより大きい粒子の形態にあり得る。その量は、特に制限されず、好適に設定することができる。
【0079】
溶媒は、特に限定されず、例えば精製水、酸及び/若しくはエステル、例えばジアセチン、並びに/又はエタノール、1-プロパノール及び/若しくは2-プロパノールなどのアルコール、或いはそれらの混合物を含むことができる。例えば加熱中に、任意選択的にガスを注入する又はガス中で旋回させるために、ガスは、例えば、空気、酸素、窒素、又はそれらの混合物であることができる。タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の添加、発泡体安定剤の添加;並びに混合物の冷却はそのとき特に制限されず、本明細書で記載されるように実施することができる。
【0080】
特定の実施形態によれば、本方法における混合物のpHは、適切なpH調整剤を使用して本方法の任意の好適な時間に5~9、例えば5~8.5、好ましくは5.7~8.4、更に好ましくは6~8.3のpH値に調整することができる。pH調整剤は、特に制限されず、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等、及びそれらの混合物の1つ以上から例えば選択することができる。それの量は、特に制限されず、発泡体の総量を基準として、例えば0~2重量%、好ましくは0.2~1.5重量%、更に好ましくは0.5~1重量%(両端を含む)であることができる。pH調整剤の添加は、感覚満足感を改善することができる、放出される、又は放出されているとしてユーザーによって感知される、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、例えばニコチンの量を増加させることができる。しかしながら、pHが余りにも高く調整される場合、これは、風味に悪影響を与え得る。
【0081】
特定の実施形態によれば、エアロゾル形成剤、任意選択的に発泡体形成剤-第1方法において-及び任意選択的に溶媒を、好ましくは加熱下に、混合する工程が先ず実施される。特定の実施形態によれば、特にエアロゾル形成剤が2つ以上の成分、例えばプロピレングリコール及びグリセロールを含む場合、発泡体形成剤は、第1方法においてエアロゾル形成剤にそのときに添加される。第2方法において、特にタバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤をエアロゾル形成剤及び任意選択の溶媒に溶解させることができる場合、並びに/又はそれらが発泡体構造に結合しない、すなわち、それに付着する/吸着される及び/若しくはその中に吸収されるにすぎない場合、発泡体形成剤は、好ましくはタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される。発泡体形成剤が添加される場合、粘度が増加することができ、泡の多い微細構造、例えば空気の存在下で空気に満ちた微細構造を形成することができ、微細構造は、加熱時に発泡体からのエアロゾルの一定な放出並びに一貫した蒸気容積の放出を可能にする。第2方法において、そのときまた、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、微細構造中に含有されることができ、加熱時に効率的に放出され、一定な蒸気流れ及び安定したフレーバー知覚をもたらす。エアロゾル形成剤、任意選択的に発泡体形成剤-第1方法において-及び任意選択的に溶媒を、好ましくは加熱下に、混合する工程、並びにその後の又は付随した任意選択の通気工程は、例えば混合物に通気しながら、十分な時間、例えば1分~1時間、例えば2~10分で実施することができる。
【0082】
第1方法及び第2方法において、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、好ましくは、発泡体形成剤の後に添加される。この場合に、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、均等に分布させることができ、フレーバーの一定な放出及びフレーバーの安定した知覚を可能にする。この方法は、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤が発泡体の形成に少なくとも部分的に関与している場合に特に好適である。
【0083】
第2態様の方法における混合物に発泡体形成剤を添加する工程並びにその後の任意選択の通気工程は、例えば混合物に通気しながら、十分な時間、例えば1分~1時間、例えば2~10分で実施することができる。また、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程並びにその後の任意選択の通気工程は、例えば混合物に通気しながら、十分な時間、例えば1分~1時間、例えば2~10分で実施することができる。更に、発砲体安定剤を添加する工程及びその後の通気工程は、それが冷却後に通気されない場合、例えば混合物に通気しながら、十分な時間、例えば1分~1時間、例えば2~10分で実施することができる。また、冷却しながら及び/又は冷却後の通気は、十分な時間、例えば1分~1時間、例えば2~10分で実施することができる。
【0084】
特定の実施形態において、本方法における成分、例えば少なくともエアロゾル形成剤、発泡体形成剤及び任意選択的に溶媒を混合する場合、混合物は、30~80℃に、例えば35~75℃に、好ましくは40~60℃(両端を含む)、例えば約45℃に加熱することができる。加熱は、例えば粘度を下げることによって、例えば分散を支援することができる。しかしながら、本方法における成分を混合した後に加熱が実施されること、すなわち、加熱が混合中に全く実施されないことは排除されない。加熱はまた、安定した硬質構造の形成に役立つことができる。特定の実施形態によれば、加熱は、そのときに記載される方法における成分を混合した後に、例えば混合工程の直後に実施される。加熱エネルギーの一部が、例えば混合中に高剪断応力を加える場合に、混合に由来することもまた排除されない。
【0085】
水及び/又は酸及び/又はエステル、例えばジアセチンが、溶媒及び/又は添加物として添加される場合、それらは、結果として生じる発泡体の重量を基準として、5重量%以下、好ましくは3.5重量%以下、更に好ましくは2.5重量%以下、更にもっと好ましくは1.5重量%以下の量で好ましくは添加される。これは、より良好なハンドリングを可能にし、特にまた、乾燥をより容易にし、特定の実施形態によれば、不必要にさえする。エステル、例えばジアセチンが添加される場合、それは、3重量%以下、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1.5重量%以下、例えば1重量%以下、例えば1重量%未満で好ましくは含まれる。
【0086】
特定の実施形態によれば、発泡体安定剤は、最後に、すなわち、エアロゾル形成剤、発泡体形成剤、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、任意選択の溶媒、並びに更なる任意選択の構成要素の後に添加される。任意選択の溶媒、及び更なる任意選択の構成要素は、好適な工程において、例えばタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤と一緒に添加することができる。
【0087】
発泡体安定剤の最後の添加は、発泡体マトリックスの安定した形成をもたらす。これは、エアロゾル形成剤及びフレーバーの好適な放出を可能にし、こうしてより良好なハンドリングを可能にし、特に揮発性物質を発泡体マトリックス中に保つ。加熱の間中、少なくとも発泡体形成剤及び発泡体安定剤は、発泡体形成と、エアロゾル形成剤並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の少なくとも香り及び/又はフレーバーの蒸発との後に、-簡単に処分できる-シェルとして残る。
【0088】
特定の実施形態において、混合物は、室温及び更にそれよりも下に、例えば15~25℃、例えば約20℃以下に、例えば20℃未満又は10℃未満さえに、例えば急速に、例えば20分未満、例えば15分以下、例えば10分以下で冷却することができる。特定の実施形態によれば、発泡体は、4~24時間、例えば12~24時間、若しくは例えば6~8時間、及び/又は35~60℃、例えば40~55℃の温度で熟成することができる。この方法における混合及び成分の添加は、特に限定されず、公知の方法によって好適に実施することができる。特定の実施形態において、発泡体の形成方法における工程は、それぞれの方法について上で示されたような順に行うことができる。本方法で、特に本発明の発泡体を同様にうまく得ることができる。このように、特定の実施形態によれば、異なる化合物を、本発泡体が得られるような量で好適に添加することができる。対応数量は、本発泡体に関してまた述べられている。
【0089】
特定の実施形態によれば、発泡体は、発泡体の形成後に分割される及び/又は造形される。それの分割は、特に制限されず、例えば適切な形状及び/又はサイズへカットすることによって実施することができる。熟成工程が実施される場合、それは、例えば、分割及び/又は造形工程後に、すなわち、冷却後に分割及び/又は造形が実施された後にまた実施することができる。適切な熟成工程で、20~150N、例えば30~90Nの最終発泡体の引張強度を達成することができ、それは次に、好適な速度で、例えば0.1~0.5mm/秒、例えば0.12~0.3mm/秒、例えば0.16mm/秒での供給速度で自動的に包装することができる。
【0090】
本方法で、本発明の発泡体、特に本発明の第3~第6態様の発泡体を製造することができる。それ故、エアロゾル形成剤、発泡体形成剤、発泡体安定剤、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、本発明の発泡体、並びにこれらのそれぞれの量に関してまた示されているように選択することができる。また、少なくとも1つの非タバコ着香料及び/又は導電性材料及び/又は他の任意選択の構成要素を、本発泡体に関してまた示されているように、好適に添加することができる。
【0091】
第3態様において、本方法は、本方法によって製造される発泡体に関する。
【0092】
特定の実施形態によれば、発泡体は、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する。そのときの第3態様の発泡体の空気混入の測定はまた、他の態様、すなわち、第3~第7態様の発泡体にも適用される。
【0093】
第4態様において、本発明は、
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体であって、
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の重量が、発泡体の重量の0.1~33重量%であり、
エアロゾル形成剤の重量が、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%である
発泡体に関する。
【0094】
第5態様において、本発明は、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤から本質的になる、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、好ましくはタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤からなる発泡体に関する。特定の実施形態によれば、エアロゾル形成剤の重量は、第5態様の発泡体における発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%である。
【0095】
第6態様において、本発明は、
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体であって、
発泡体形成剤がタンパク質非含有多糖であり、発泡体形成剤の重量が、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、発泡体の20重量%未満であり、好ましくは、タバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤の重量が、発泡体の重量の0.1~33重量%であり、並びに/又は
エアロゾル形成剤の重量が、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは40~70重量%である
発泡体に関する。特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤の重量は、発泡体の重量の0.1~40重量%、好ましくは0.1~33重量%であり、並びに/又はエアロゾル形成剤の重量は、発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%である。
【0096】
少量の、5重量%以下、好ましくは3.5重量%以下、更に好ましくは2.5重量%以下、更にもっと好ましくは1.5重量%以下の水及び/又は酸及び/又はエステル、例えばジアセチンを、本発明の第2態様による発泡体中に含有することができる。
【0097】
第7態様において、発泡体安定剤、発泡体形成剤、及びエアロゾル形成剤を含む発泡体であって、発泡体中のエアロゾル形成剤の重量が、発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%であり、好ましくは発泡体安定剤、発泡体形成剤、及びエアロゾル形成剤から本質的になり、更に好ましくは発泡体安定剤、発泡体形成剤、及びエアロゾル形成剤からなる発泡体もまた開示される。
【0098】
本発泡体、すなわち、第3~第7態様の発泡体は、-特定の実施形態によれば-加熱されるように、しかし燃焼しないように配置構成される、すなわち、それが喫煙されない用途に使用される。したがって、燃焼しない物品としての本発泡体の使用、並びにe-タバコ、e-パイプ及び類似のデバイスのような例えば蒸発デバイス向けの、非喫煙用途でのそれらの使用もまた開示される。本発泡体は、最高でも350℃、好ましくは最高でも300℃、更に好ましくは300℃よりも下、最も好ましくは220℃~270℃の温度に発泡体を加熱するためのヒーターを含む気化器デバイスにおいて使用することができる。
【0099】
下記において、文脈から、そうではないことが明らかでない限り、説明は、本発泡体に関する。
【0100】
本発泡体は、好ましくは喫煙できない、すなわち、それらが燃焼するような温度にそれらが加熱されないが、その少なくとも一部のみ、特に少なくとも本質的にエアロゾル形成剤、更に好ましくはタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の少なくとも一部、更に好ましくはまた本質的にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤が蒸発するような方法で適用される。本発泡体において、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の少なくともいくらかの部分は、好ましくは、発泡体形成剤及び発泡体安定剤によって本質的に形成される発泡体構造に付着する及び/又は発泡体構造によって吸収され、その結果、それは、加熱時にエアロゾル形成剤と一緒に容易に放出されることができる。また、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤のいくらの部分が発泡体構造に結合する、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤がそれの加熱中に「抽出」され、その結果、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤からのフレーバーがエアロゾル形成剤と一緒にそれから放出されることが可能である。特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、単に発泡体構造に本質的に吸着される及び/又は発泡体構造中に吸収されることによって、それがエアロゾル形成剤と一緒に加熱時に放出されるように配置構成される。これに関連して、本質的に少なくとも、発泡体形成剤及び発泡体安定剤の質量がそのままであることを示す発泡体の質量損失が観察できることが本発明者らによって示された。発泡体の構造は、エアロゾル形成剤並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を付着する及び/又は吸収するための「封入」を形成する、発泡体形成剤によって主として形成され、そして一方、発泡体安定剤は発泡体形態を保つために発泡体を安定させると考えられる。
【0101】
特定の実施形態によれば、少量のみの又は本質的にゼロ量の、例えばゼロ量のエアロゾル形成剤が、発泡体形成に関与する、すなわち、発泡体内に結びつけられる。エアロゾル形成剤は、好ましくは、発泡体構造を形成せず、更に好ましくは本質的に、例えば0~40℃の周囲温度、例えば約20~約25℃の室温で発泡体構造に付着する及び/又は発泡体構造中に包含される、例えばそれの細孔中に捕捉される。
【0102】
したがって、特定の実施形態によれば、本発泡体は、エアロゾル形成剤が蒸発する温度に、例えば、含有される全てのエアロゾル形成剤の最高の沸点ほどに少なくとも高いが、好ましくは発泡体が燃焼する温度よりも下である温度への少なくとも加熱時に、エアロゾル形成剤のせいでかなりの重量減少を経験するであろう。それ故、本発明は、特に、含有される全てのエアロゾル形成剤の最高の沸点ほどに少なくとも高いが、好ましくは発泡体が燃焼する温度よりも下である温度への第3~第7態様の本発泡体の加熱から生じる発泡体であって、非加熱発泡体の重量の特に少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも45重量%、更に好ましくは少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも60重量%が加熱時に失われる発泡体にも言及する。
【0103】
また、発泡体は、-特定の実施形態によれば-キャリアに結びつけられない及び/又は接続されていない、すなわち、そのままで、すなわち、自立発泡体として使用することができる。特に、発泡体は、特定の実施形態によれば、基材に結びつけられておらず、むしろ、そのままで使用される。したがって、特定の実施形態によれば、本発泡体は、そのままで使用されるのに十分に安定であり、すなわち、自立しており、それらだけで持ち上げられたときに曲がらず、及び更なる安定化基材を必要としないほどに十分な剛性を有する。
【0104】
特定の実施形態によれば、本発泡体は、生分解性である。
【0105】
以下の説明は、上で記載された発泡体に関連し、したがってこれらのそれぞれに適用される。全ての本発泡体は、例えば、ムースの形態にあることができる。
【0106】
発泡体における発泡体構造は、特に限定されず、例えば、捕捉された気泡及び/又は窒素若しくは酸素などの他のガスの泡、例えば気泡を含むことができる。それは、特に加熱中に、熱及びエアロゾルが発泡体中を循環するのを可能にし、こうして一様な加熱、良好な品質のエアロゾル、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の極めて効率的な抽出を提供する、大きい表面積の開放構造として提供することができる。特定の実施形態によれば、発泡体は、開気孔発泡体である。これは、特定の実施形態によれば、発泡体が開気孔構造を有することを意味する。開気孔構造、すなわち、開気孔発泡体で、熱及びエアロゾルの循環が高められる。それは、液体発泡体、乾燥発泡体、固体発泡体、又はペレット、好ましくは乾燥発泡体、固体発泡体又はペレットであることができる。発泡体形成剤は、一般に、発泡体が形成される、例えば泡立てられるときに泡を捕捉することができ、発泡体安定剤は、発泡体の破壊を減らす及び防ぐことさえできる。発泡体の泡は、20~120μm、例えば50~100μm、例えば60~80μmの範囲の平均直径を有し得、約98%の泡は、180μm以下、例えば160μm以下、例えば140μm以下、例えば120μm以下の直径を有し得る。特定の実施形態によれば、発泡体中の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、更に好ましくは少なくとも35%、更にもっと好ましくは少なくとも40%の、場合により細孔とも言われる、泡は、25μm~50μmの直径を有する、及び/又は少なくとも15%、好ましくは少なくとも23%、更に好ましくは少なくとも27%、更にもっと好ましくは少なくとも30%の泡は、51μm~100μmの直径を有する、及び/又は少なくとも11%、好ましくは少なくとも15%、更に好ましくは少なくとも19%、更にもっと好ましくは少なくとも22%の泡は、101μm~171μmの直径を有する。そのとき直径は、例えばDigital Microscope VHX Keyenceを用いる例えば顕微鏡観察方法を用いて測定することができる。しかしながら、泡サイズの測定方法は、特に制限されない。発泡体は、e-タバコへの挿入のための任意の好適な形状へ成形され得る。特定の実施形態によれば、本発泡体は、循環及びエアロゾル透過のために発泡体を通り抜けて少なくとも1つのブラインド又は穴、例えば発泡体を通り抜けて1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上の穴を含む。形状例は、任意の形状の、例えば約1cm直径の、発泡体部分を通り抜ける環状パイプ形状穴、例えば3mmスルーホール、又は正方形、星形であるが、任意の他の形状又は寸法であることもできる。特定の実施形態によれば、発泡体は、大きい表面積を有する、例えば、表面の任意の両面間に少なくとも1つの距離を持った又は発泡体の厚さよりも十分に大きい直径を持った少なくとも1つの表面を有する構造を有している。発泡体は、したがって、ディスク、例えば円筒形ディスク、薄いプレート等の形状にあることができる。特定の実施形態によれば、少なくとも1つの穴は、表面の任意の両面間に少なくとも1つの距離を持った又は発泡体の厚さよりも十分に大きい直径を持った少なくとも1つの表面を通り抜けている。
【0107】
タバコ構成要素含有剤、例えばタバコは、正真正銘のフレーバーを提供するために使用され得、特に限定されない。特定の実施形態によれば、本発泡体のタバコ構成要素含有剤は、タバコ、様々なタバコ抽出物などのタバコフレーバー、及びニコチン又はそれの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つである。タバコ、タバコフレーバー及び/又はニコチンは、タバコ植物の任意の部分(種子、茎、葉など)に由来し得る。
【0108】
同様に、吸入可能剤は、特に限定されず、興奮剤、例えば、カフェイン、ガラナ、及びそれらの組み合わせ、並びに/又はフレーバー、例えばメントール、天然及び/若しくは人工植物フレーバー、例えばそのときに使用される量で、e-液体気化e-タバコで使用するための従来のe-液体での使用で知られる例えば香味料、単糖類、動物フレーバー、並びにそれらの組み合わせの例えば少なくとも1つであり得る。
【0109】
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤は、発泡体の重量の0.1~40重量%、更に好ましくは0.1~33重量%の量で本発泡体中に好ましくは含まれる。タバコの量が、例えば安定剤を犠牲にして、発泡体の重量の40重量%よりも上、特に33重量%よりも上に増加する場合、例えばムース状態での、発泡体は、余りにも脆く、且つ、不安定になり得る。また、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の量がこの量よりも上に増加する場合、エアロゾル形成剤の量が減少し得、それは、より低い量のエアロゾルTPM(ユーザー吸入当たりフィルター中に保持されるエアロゾル物質の量である、全粒子状物質)の原因となり得る。特定の実施形態において、発泡体中に含まれるタバコ構成要素剤及び/又は吸入可能剤の量は、発泡体の重量の1~30重量%、好ましくは3~29重量%、更に好ましくは5~28重量%、より好ましくは10~28重量%、更にもっと好ましくは11~27.5重量%、例えば15~25重量%、例えば11~23重量%、例えば17~21重量%である。
【0110】
特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤は、200μm未満、好ましくは150μm未満、更に好ましくは100μm未満、更にもっと好ましくは50μm未満、更に好ましくは30μm未満、例えば2~150μm、例えば5~100μm、例えば5~50μm、例えば5~30μm、例えば5~15μm、例えば20~50μm、例えば60~90μmの粒子径を有するタバコ粒子を含む。粒子径は、篩い分けによって測定することができ、粒子は、任意の好適な切り刻み及び/又は粉砕プロセスによって得られ得る。特定の実施形態によれば、タバコ粒子は、本質的に一様なサイズ、例えば一様なサイズを有する。
【0111】
特定の実施形態によれば、タバコ構成要素含有剤は、50~180μm、好ましくは60~140μm、更に好ましくは65~125μm、更にもっと好ましくは70~110μm、特に好ましくは75~90μmの粒子径(D90)を有する、例えば約80μmの粒子径(D90)を有するタバコ粒子を含む。そのときに粒子径(D90)は、特にMalvern Mastersizer 3000を用いる、レーザー屈折法を用いて測定することができる。Dv(90)としても知られる、パラメータ(D90)は、それによって、サイズ分布におけるポイントであって、そのポイントまでに及びそれを含めてタバコ構成要素含有剤中の全タバコ粒子の90%が含有されるポイントを定義する。例えば、D90が80μmである場合、これは、サンプルの90%が80μm以下のサイズを有することを意味する。パラメータD(90)は、特にMalvern Mastersizer 3000を用いる測定のために与えられた使用説明書に従って、Malvern Mastersizer 3000を用いる、レーザー屈折率測定法によってサンプルの分散系の乾燥後に好ましくは測定される。D(90)の結果は、容積%(vol.%)単位で与えられる。粒子径(D90)が余りにも高い場合、発明発泡体を加熱するが燃焼させないことによって形成されるエアロゾルは、ハーシュネス及び異味を示す。
【0112】
しかしながら、2つ以上の画分、例えば30μm未満、例えば20μm未満のサイズを有する粒子の第1画分、及び30μm超、例えば50μm超、例えば100μm超、例えば200μm超、例えば約250μm以上のサイズを有する粒子の第2画分で、異なるサイズのタバコ粒子を添加することもまた可能である。好ましくは、30μm超のサイズのタバコ粒子の、例えば、第2画分は、タバコ粒子の総重量を基準として、90重量%未満、好ましくは80重量%以下、更に好ましくは50重量%未満、更にもっと好ましくは40重量%未満、更にもっと好ましくは30重量%未満、更にもっと好ましくは20重量%以下の量で、異なるサイズのタバコ粒子の混合物中に含有される。30μm超のサイズのタバコ粒子の添加は、第1パフにおいて加熱時に発泡体から遊離するエアロゾルのハーシュネスの低下をもたらすことができる。
【0113】
本発泡体において、発泡体安定剤は、それが形成後にある程度発泡体を安定させることができる限り、特に限定されない。特定の実施形態によれば、本発泡体の発泡体安定剤は、セルロースガム、ヒドロキシアルキル化炭水化物、それらの誘導体、例えばそれらの塩、好ましくはそれらのアルカリ金属塩、例えば、それらのナトリウム及び/又はカリウム塩、並びにそれらの混合物からなる群から選択される。セルロースガム及びヒドロキシアルキル化炭水化物の両方とも、特に制限されない。特定の、好ましい実施形態によれば、発泡体安定剤は、セルロースガム、特にカルボキシメチルセルロース、又はそれの誘導体である。本発明に使用され得る模範的な、好ましいセルロースガムは、CEKOL(登録商標)2000及び/又はCeroga 4550C(C.E.Roeper GmbH)、それぞれ、精製されたカルボキシメチルセルロースナトリウムである。別のクラスの好適な発泡体安定剤は、ヒドロキシアルキル化炭水化物、より好ましくはセルロースエーテル及びそれらの誘導体である。使用することができるセルロースエーテル又はそれの誘導体は、メチル、エチル、ヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基を有することができる。それは更に、1~20個の炭素原子を有する線状若しくは分岐状の置換若しくは非置換のアルキル基又は7~20個の炭素原子を有するアラルキル基で置換されることができる。そのような基は、好ましくは、エーテル結合によって結合している。好適な置換基は、例えば、ヒドロキシ基、1~4個の炭素原子のカルボキシ基等であることができる。特定の実施形態によれば、セルロースエーテルは、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びそれらの混合物から選択される。更に、異なるセルロースガム、異なるヒドロキシアルキル化炭水化物の混合物、及び1つ以上のセルロースガムと1つ以上のヒドロキシアルキル化炭水化物との混合物、並びにそれらの1つ又はいずれかの誘導体を使用することができる。また、誘導体としては、これらのセルロースエーテルの塩、好ましくはそれらのアルカリ金属塩、例えばそれらのナトリウム及び/又はカリウム塩が挙げられる。
【0114】
特定の実施形態によれば、発泡体安定剤は、300mPas~3000mPas、好ましくは400mPas~2500mPas、更に好ましくは500mPas~2000mPas、更にもっと好ましくは700mPas~1700mPas、特に好ましくは900mPas~150mPasの粘度を有する。粘度は、例えば25℃で、例えば60rpmで、例えばパドルno.3を用いて、例えば1%(LVT)でブルックフィールド粘度計を用いて好適に測定することができる。
【0115】
発泡体中の発泡体安定剤の量は、好適に安定した発泡体を形成することができる限り、特に限定されない。例えば、発泡体安定剤は、3~60重量%、好ましくは4~50重量%、より好ましくは4~45重量%、より好ましくは4.2~40重量%、更に好ましくは4.5~20重量%、更にもっと好ましくは5~20重量%、更にもっと好ましくは5.5~16重量%、例えば8~40重量%、例えば12~30重量%、例えば16~20重量%の量で含有することができる。
【0116】
また、発泡体形成剤は特に制限されない。特定の実施形態によれば、本発泡体の発泡体形成剤は、それらに限定されることなく、寒天、ジェランガム、レシチン、脂肪酸のポリグリセロールエステル、脂肪酸のグリセロールエステル、脂肪酸のソルビタンエステル、及び/又はそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい発泡体形成剤はジェランガムである。特にプロテオグリカン、しかしまたペクチン及びアルギネートが、発泡体形成剤としてそれほど好適ではないことが示されている。脂肪酸は、そのときに特に限定されず、例えば8~40個の炭素原子を含むことができる。グリセロールエステルは、標準的なエステル化方法によって調製することができる。脂肪酸のグリセロールエステルが使用される場合、発泡体形成剤は、好適には、グリセロールモノステアレート及び/又はグリセロールモノオレエートなどの化合物であることができる。ポリグリセロールエステルは、好適にはアルカリ性条件下でグリセリンを重合させ、引き続きそれらを特定の脂肪酸と反応させることによって調製することができる。好適なポリグリセロールエステルは、ヘキサグリセロールモノオレエート、オクタグリセロールモノステアレート及び/又はオクタグリセロールモノオレエートであることができる。本発明の特定の実施形態において使用される脂肪酸のソルビタンエステルは、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート及び/又はソルビタンモノパルミテートであることができる。更に、上述のクラスに属する化合物の任意の可能な組み合わせを使用することができる。
【0117】
特定の実施形態によれば、発泡体形成剤は、300g/cm3~3000g/cm3、好ましくは400g/cm3~2500g/cm3、更に好ましくは500g/cm3~2000g/cm3のゲル強度を有する、及び/又は300mPas~3000mPas、好ましくは400mPas~2500mPas、更に好ましくは500mPas~2000mPasの粘度を有する。粘度は、例えば、発泡体安定剤について上で示されたように測定することができる。ゲル強度は、Nikan法又はKobe法、例えばNikan法を用いて例えば好適に測定することができる。
【0118】
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤と一緒に発泡体形成剤及び発泡体安定剤の好適な量を選択することによって、発泡体の硬度に貢献することができる、発泡体マトリックスを生み出す及び安定させることができる。
【0119】
発泡体安定剤のように、発泡体形成剤の量は、発泡体が形成される限り、特に限定されない。例えば、発泡体形成剤は、0.5~12重量%、好ましくは1~11重量%、より好ましくは1.5~10重量%、更に好ましくは1.8~9.5重量%、更に好ましくは2~9重量%、更にもっと好ましくは2~7重量%、特に好ましくは2.25~6.75重量%、例えば3~5.5重量%の量で含有することができる。
【0120】
更に、エアロゾル形成剤も特に限定されず、発泡体は、また、例えば混合物の形態で、2つ以上、例えば2つ、3つ又は4つのエアロゾル形成剤を含むことができる。
【0121】
特定の実施形態によれば、本発泡体のエアロゾル形成剤は、それらに限定されることなしに、グリセロール、グリコール誘導体、セバケートエステル、及び/又はそれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態において使用することができるグリコール誘導体は、プロピレングリコールであり、好適なセバケートエステルは、ジ-2-エチルヘキシルセバケートであることができる。更に、上述のクラスに属する化合物の任意の可能な組み合わせを使用することができる。例えば、グリセロールとプロピレングリコールとの組み合わせをエアロゾル形成剤として使用することができる。本エアロゾル形成剤の好ましい例は、グリセロール、プロピレングリコール、及びそれらの混合物であり、グリセロール及びプロピレングリコールとグリセロールとの混合物が更に好ましく、プロピレングリコールとグリセロールとの混合物が更にもっと好ましい。特定の実施形態によれば、少なくともグリセロールが、エアロゾル形成剤として含まれる。特定の実施形態によれば、グリセロール及びプロピレングリコールは、等重量パーセントで、しかしまた異なる重量パーセントで使用することができる。特定の実施形態において、10~95重量%のグリセロール及び5~90重量%のプロピレングリコール、好ましくは10~80重量%のグリセロール及び20~90重量%のプロピレングリコール、更に好ましくは10~70重量%のグリセロール及び70~10重量%のプロピレングリコール、例えば15~65重量%のグリセロール及び65~15重量%のプロピレングリコール、好ましくは20~40重量%のグリセロール及び10~40重量%のプロピレングリコール、例えば20~40重量%のグリセロール及び20~40重量%のプロピレングリコールをエアロゾル形成剤として使用することができ、ここで、エアロゾル形成剤の総質量は、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは40~70重量%であり、その結果2つの成分はそれらの比率に関して好適に設定することができる。特定の実施形態によれば、しかし、グリセロールが唯一のエアロゾル形成剤として使用される。
【0122】
プロピレングリコールとグリセロールとの好適な比率は、特定の実施形態によれば、エアロゾル形成剤としてこれらの2つを含む又はエアロゾル形成剤としてこれらの2つからなる混合物において、好ましい実施形態によれば、重量比に基づき、8:1~1:8、好ましくは80:20~20:80、更に好ましくは4:1~1:4、更に好ましくは70:30~30:70、更にもっと好ましくは1:2~2:1、例えば60:40~40:60、例えば55:45~45:55である。特定の実施形態によれば、それらが両方ともエアロゾル形成剤のための混合物として使用される又は特にエアロゾル形成剤として使用される場合、グリセロールは、プロピレングリコールと比較して過剰量で使用される。特定の実施形態によれば、グリセロールは、エアロゾル形成剤中のグリセロールとプロピレングリコールとの総量を基準として、少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも60重量%の量で使用される。相応に、特定の実施形態によれば、プロピレングリコールは、エアロゾル形成剤中のグリセロールとプロピレングリコールとの総量を基準として、最大でも45重量%、好ましくは40重量%以下の量で使用される。特定の実施形態によれば、グリセロールとプロピレングリコールとの間の比率は、エアロゾル形成剤中のグリセロールとプロピレングリコールとの総量を基準として、20:80~90:10、好ましくは40:60~85:15、更に好ましくは55:45~80:20、更にもっと好ましくは60:40~80:20、例えば約60:40、例えば60:40である。プロピレングリコールとグリセロールとの比率は、発泡体の基本的な粘度に影響を及ぼすことができる。より高い量のグリセロールは、より高い粘度を、及び発泡体、例えばムースのより良好なテクスチャーをもたらし、且つ、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤のより良好な放出を可能にし、より良好な混ざり合いにより吸入のためのより良好な「ボディ」をもたらす。更に、より高い量のグリセロールは、加熱時に最初に生み出される蒸気の低下したレベルをもたらすことができ、それは、吸入時の蒸気フェルトのハーシュネスに影響を及ぼすことができる。同じ加熱温度で、グリセロールはまた、加熱が両方の沸点よりも上である場合に、プロピレングリコールよりも少ない蒸気容積を放出することができる。より高い量のプロピレングリコールは、全保湿剤/エアロゾル形成剤の10重量%以上、好ましくは20重量%以上、例えば20~40重量%、又は20重量%超、30重量%超、又は40重量%超がグリセリンよりもむしろプロピレングリコールを含む場合にとりわけ、吸入の間中、甘味最高雰囲気をもたらす。
【0123】
特定の実施形態によれば、エアロゾル形成剤は、発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは20~75重量%、更に好ましくは40~70重量%、更に好ましくは45~70重量%、より好ましくは45~65重量%、特に好ましくは50~63重量%、より好ましくは55~65重量%、例えば約60重量%の量で含まれ、それは、エアロゾルが形成されるような、再構成タバコ発泡体に関する先行技術におけるよりもはるかに高い。これは、例えば、先行技術におけるよりも便利な発泡体製造プロセスを可能にすることができる。しかし、エアロゾル形成剤の量が余りにも高い場合、発泡体は全く形成されず、クリーム状の液体流体が形成される。エアロゾル形成剤の量が余りにも低い場合、発泡体は全く生成されず、特に、発泡体構造、特に泡及び/又は細孔なしのペーストが形成される。
【0124】
本発明において使用されるようなプロピレングリコールは、プロパン-1,2-ジオールとして理解されるべきである。本発明において使用されるようなグリセリンつまりグリセロールは、1,2,3-プロパントリオールとして理解されるべきである。
【0125】
エアロゾル形成剤は、水を更に含むことができる。特定の実施形態によれば、しかし、エアロゾル形態中の水はユーザーの口をやけどさせることができるので、水は全く含有されない。水は、発泡体の重量の0~15重量%、例えば5~10重量%の量で含有することができる。少量の水及び/又は酸及び/又はエステル、例えばジアセチン、特に少量の水及び/又はエステル、例えばジアセチン、5重量%以下、好ましくは3.5重量%以下、更に好ましくは2.5重量%以下、更にもっと好ましくは1.5重量%以下、最も好ましくは0.5~1.5重量%、少なくとも0.5~1.5重量%の水を、発泡体中に含有することができる。特定の実施形態によれば、水及び/又は酸は全く、特に水及び/又はエステル、例えばジアセチンは全く、本発泡体中に含有されない。エステル、例えばジアセチンが含まれる場合、それは、好ましくは3重量%以下、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1.5重量%以下、例えば1重量%以下で含まれる。
【0126】
特定の実施形態によれば、本発泡体は、少なくとも1つの非タバコ着香料を更に含むことができる。特定の実施形態において、フレーバーは、以下に限定されることなく、メントール、天然植物フレーバー、例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、クズ(プエラリア・ロバタ(Pueraria lobata))、甘茶(Hydrangeae dulcis folium)、クローブ、ラベンダー、カルダモン、丁子、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、ハニーエッセンス、バラ油、レモン、オレンジ、桂皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラ抽出物、スペアミント、ペパーミント、カッシア、コーヒー、セロリ、カスカリラ、ビャクダン、ココア、イランイランノキ、フェンネル、アニス、甘草、イナゴマメ(St John’s bread)、プルーン抽出物、及びモモ抽出物;単糖類、例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、及びカラメル;ココア、例えば、粉末及び抽出物;エステル、例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、及び酪酸リナリル;ケトン、例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、及びエチルマルトール;アルコール、例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、及びオイゲノール;アルデヒド、例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、及びアニスアルデヒド;ラクトン、例えば、γ-ウンデカラクトン及びγ-ノナラクトン;動物フレーバー、例えば、麝香、アンバーグリス、シベット、及び海狸香;並びに炭化水素、例えば、リモネン及びピネン、並びにそれらの組み合わせから選択することができる。そのようなフレーバー又はその他は、単独で又は組み合わせて使用することができる。非タバコ着香料は、タバコ構成要素含有剤と非タバコ着香料との総量が、これらの2つが含まれる場合に、合計して上で示されたタバコ構成要素含有剤について示された量になるような量で例えば添加することができる。
【0127】
特定の実施形態において、発泡体は、誘導によって熱を発生させるために、導電性材料、より特に強磁性材料を含み得る。導電性材料は、特に限定されず、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、マンガン、シリコン、カーボン及び銅のいずれか1つ、又はそれらの合金であり得る。導電性材料は、粉末及び/又はより大きい粒子の形態にあり得る。その量は、特に制限されず、好適に設定することができる。
【0128】
特定の実施形態によれば、本発泡体は、例えば本方法に関して上で示されたように、発泡体の総重量を基準として、15重量%以下、好ましくは5重量%以下の量で溶媒及び/又は酸及び/又はエステルを含む。特定の実施形態によれば、溶媒、好ましくは水、及び/又は酸及び/又はエステルは、発泡体の総重量を基準として、任意の乾燥段階の前に15重量%以下、好ましくは5重量%以下の量で含まれる。
【0129】
特定の実施形態によれば、本発泡体は、pH調整剤を含む。pH調整剤は、特に制限されず、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等、及びそれらの混合物の1つ以上から選択することができる。それの量は、特に制限されず、発泡体の総量を基準として、例えば0~2重量%、好ましくは0.2~1.5重量%、更に好ましくは0.5~1重量%(両端を含む)であることができる。特定の実施形態によれば、本発泡体は、発泡体のpHが、5~9、例えば5~8.5、好ましくは5.7~8.4、更に好ましくは6~8.3のpH値に調整されるようにpH調整剤を含む。pH調整剤の添加は、感覚満足感を改善することができる、放出される、又は放出されているとしてユーザーによって感知される、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、例えばニコチンの量を増加させることができる。しかしながら、pHが余りにも高く調整される場合、これは、風味に悪影響を与え得る。
【0130】
本発泡体は、例えば、任意選択的に空気流のための1つ以上のトンネル及び/又は穴を持った、発泡体パイプ、ディスク等へ成形することができ、発泡体スティック等は、例えば、ポッドに入れられるポッドサイズのピースへカットすることができる。
【0131】
別の実施形態において、発泡体は、ポッド、ディスク、又はスティックとして配置することができ、例えばユーザーに近い先端にフィルターを備える、多孔性紙に包まれ得る。多孔性紙は、特に限定されず、木材パルプ及び/若しくは大麻繊維又はそれらの組み合わせ製であり得る。フィルターの濾過材は、特に限定されず、タバコ煙フィルター製造のために従来用いられている任意のフィラメント材料であり得る。濾過材は、例えば綿又はポリエチレン若しくはポリプロピレンなどのプラスチックの、天然若しくは合成フィラメントトウ、又は酢酸セルロースフィラメントトウであり得る。
【0132】
本発泡体は、例えばユーザーによって取り除かれ得るか又は動作可能なように収納される場合にe-タバコによって穴を開けられ得る、パッケージング、例えば気密封止された包装紙中で販売され得る。別の例は、一緒にか又は別々に、例えば分離して、すなわち、別々に開けることができる分離したパッケージング構成単位中に、1つ又は幾つかの発泡体構成単位を含有するブリスターパックであることができる。特定の実施形態によれば、パッケージングは、水が本発泡体と接触するのを少なくとも防ぐ。
【0133】
伝熱のための周辺支持材、例えば金属又は他の不活性材料が、本発泡体を取り囲み得る。環状リング発泡体の例では、支持材は、例えば、環の側面周りに配置された金属リングであることができる。支持材は、循環のための隙間を有し得る。
【0134】
本発泡体は、150~350℃、例えば200~300℃、好ましくはエアロゾル形成剤の沸点よりも少なくとも上の温度に、例えば、少なくとも最高沸点のエアロゾル形成剤の沸点に、しかし発泡体が燃焼する温度よりも下の温度にさらされると、エアロゾルを形成することができる。熱は、特に限定されない、電気ヒーター又は適切な別の発熱装置などの、適切な任意の熱源によって供給することができる。温度が余りにも低い場合、発泡体中のエアロゾル形成剤の蒸発が十分ではなく、不十分なエアロゾルをもたらす。温度が余りにも高い場合、形成されたエアロゾルが余りにも熱いというリスク及び発泡体が燃焼を受け得るというリスクがある。
【0135】
特定の実施形態によれば、発泡体は、開気孔である多孔質構造を含み、特にここで、この構造は、発泡体形成剤及び発泡体安定剤から本質的に形成される。
【0136】
特定の実施形態によれば、エアロゾル形成剤及び/又はタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤及び/又は任意選択の少なくとも1つの非タバコ着香料は、少なくともある程度発泡体構造に付着する及び/又は発泡体構造中に吸収され、並びに特にエアロゾル形成剤及び/又はタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤及び/又は任意選択の少なくとも1つの非タバコ着香料は、本質的に発泡体構造に付着する及び/又は発泡体構造中に吸収される。このように、これらの成分は、特にエアロゾル形成剤と一緒に、加熱時に容易に放出することができる。
【0137】
特定の実施形態によれば、本発泡体は、上で既に考察されたように、発泡体の総重量を基準として、15重量%以下、好ましくは5重量%以下の量で溶媒及び/又は酸及び/又はエステルを更に含む。
【0138】
特定の実施形態によれば、溶媒及び/又は酸及び/又はエステルは、発泡体の総重量を基準として、任意の乾燥段階の前に15重量%以下、好ましくは5重量%以下の量で含まれる。任意の乾燥段階の前に、発泡体の重量の0~15重量%、例えば5~10重量%の量で、水を含有することができる。少量の水及び/又は酸及び/又はエステル、例えばジアセチン、特に少量の水及び/又はエステル、例えばジアセチン、5重量%以下、好ましくは3.5重量%以下、更に好ましくは2.5重量%以下、更にもっと好ましくは1.5重量%以下、最も好ましくは0.5~1.5重量%、少なくとも0.5~1.5重量%の水を、任意の乾燥段階の前に含有することができる。特定の実施形態によれば、水及び/又は酸は全く、特に水及び/又はエステル、例えばジアセチンは全く、任意の乾燥段階の前に本発泡体中に含有されない。エステル、例えばジアセチンが含まれる場合、それは、好ましくは、任意の乾燥段階の前に3重量%以下、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1.5重量%以下、例えば1重量%以下で含まれる。
【0139】
本発明は、更に、エアロゾルの発生方法であって、本方法が、150~350℃、例えば200~300℃で燃焼の不在下に、本発明の第3~第7態様の1つの発泡体を加熱する工程を含む方法に関する。エアロゾルの発生方法は、例えば、本発明の発泡体を使って実施することができる。
【0140】
特定の実施形態において、本発泡体は、タバコ、任意選択的にニコチン及び任意選択的に少なくとも1つのフレーバーを含み得る。特定の他の実施形態において、それは、ニコチン及び任意選択的に少なくとも1つの追加のフレーバーを含み得る。その上別の実施形態において、それは、タバコ構成要素含有剤としてタバコ香味料のみを含み得る。その上別の実施形態において、それは、少なくとも1つの吸入可能剤及び任意選択的に少なくとも1つの追加のフレーバーを含み得る。
【0141】
本発明は、更に、燃焼の不在下に本発泡体を加熱することによって得られるエアロゾルに関する。燃焼の不在は、本明細書では、エアロゾルを発生させる、発泡体の成分の燃焼温度よりも下である、又は発泡体の全ての成分の燃焼温度よりも下でさえある温度に加熱することを意味する。そのような温度は、例えば、350℃以下、例えば150~350℃、例えば200~300℃であることができる。
【0142】
エアロゾルは、発泡体を加熱することによって放出することができる。エアロゾル形成剤は、タバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤並びに任意選択的に1つ以上の追加のフレーバーと混ぜることができる並びに/又はタバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤を抽出することができる。エアロゾル形成剤が加熱され、気化する場合、蒸気は、付着したタバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤並びに/又はタバコ構成要素含有剤及び/若しくは吸入可能剤から抽出された1つ以上の化合物及び任意選択的に1つ以上の追加のフレーバーを携行していることができる。
【0143】
また、第8態様において、
エアロゾル形成剤、発泡体形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって、
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法が開示される。
【0144】
特定の実施形態によれば、加熱は、発泡体安定剤の添加中に若しくは添加後に;及び冷却前に実施される。
【0145】
更に、第9態様において、
エアロゾル形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に通気する工程と;
発泡体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む発泡体の形成方法であって、
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法が開示される。
【0146】
溶媒及び少なくとも1つの非タバコ着香料が全く添加されない場合、これは、以下の通り理解することができる:
【0147】
更に、第9態様において、
エアロゾル形成剤を、好ましくは加熱下に提供する工程と;
任意選択的にエアロゾル形成剤に通気する工程と;
発砲体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって、
混合物が、発泡体安定剤の添加後に及び/又は混合物の冷却後に通気され、
好ましくは発泡体安定剤が、発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、任意選択の溶媒、並びにタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法が開示される。
【0148】
これらの方法は、第7態様の発泡体を例えば形成することができる。これらの方法における工程は、示された順番にあることができる。成分は、第1及び第2態様に関して示された通りであることができる。
【0149】
特定の実施形態によれば、加熱は、発泡体形成剤の添加中に若しくは添加後に;及び/又は発泡体安定剤の添加中に若しくは添加後に;並びに冷却前に実施される。
【0150】
第8又は第9態様の特定の実施形態によれば、混合物のpHは、例えば第1又は第2態様に関して示されたように、5~9、例えば5~8.5、好ましくは5.7~8.4、更に好ましくは6~8.3のpH値に調整される。
【0151】
第8又は第9態様の特定の実施形態によれば、発泡体は、発泡体の形成後に分割される及び/又は造形される。第8及び第9態様の方法における工程は全て、第1及び第2態様に関して示されたように実施することができる。
【0152】
上記の実施形態は、適切な場合には、任意に組み合わせることができる。本発明の更に可能性のある実施形態及び実施は、本発明の実施例に関して以上に又は以下に明確に言及されない特徴の組み合わせをまた含む。特に、当業者はまた、本発明のそれぞれの基本的形態への改善又は追加として個別の態様を加えるであろう。
【実施例】
【0153】
本発明はこれから、実施例に関連して詳細に説明される。しかしながら、これらの実施例は、説明に役立つものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0154】
【0155】
実施例1:
表1は、本発泡体の模範的な実施形態を製造するために使用される成分を示す。
【0156】
模範的な発泡体を製造するために、表1のそれぞれのカラムに示された構成要素を、以下の通り混合し、組み合わせた。
【0157】
先ず、プロピレングリコール、グリセリン及び精製水を、Krups Prep & Cook HP5031ムース泡立てシャッフルを用いて45℃で2~10分間泡立て、通気した。ムースを泡立てるときに、容積が目に見えて増加し、小さい泡が現れ、部分的に発泡体中にとどまるように速度を調節しなければならない。泡立てが速すぎる場合、混合が優勢になるであろうし、発泡体構造は崩壊し、こうして流体に戻ろうとする。1つの選択肢として、泡立ちをゆっくり開始し、発泡体が、より軽い、よりムース様テクスチャーを成長させ始めるように泡立ち速度をゆっくり増加させ;ムースがそのムース様テクスチャーを減少させつつある及び一見より少なく通気されるようになりつつあると見えることに気付いた場合、速度を約10%だけ落とす。安定した部分を生み出すための発泡体構造を保存するために、氷又は冷水での急激冷却が推奨できる。上述のKrups装置を用いて、最良の結果は、60~200rpmの速度で得ることができる。適応は、上記の説明に従って当業者の知識内にある。
【0158】
次に、ガムを添加し、混合物を2~10分間泡立て、通気した。その後タバコ粉末を添加し、泡立て及び通気を2~10分間実施した。バインダーを添加し、混合物を再び2~10分間泡立て、通気し、混合物を10分以内に10℃に冷却し、8時間45℃で熟成した。5~7%の空気混入を達成した。
【0159】
最大結合力は、熱力学的平衡に向かって反応時間を好適に増加させることによって生み出すことができる。平衡を達成するための時間は、主に熟成及び結合プロセス工程における生成物温度に依存するように見える速度効果によって決定される。温度設定はまた、好適なタバコムース加熱特性を保つためにフレーバーの揮発度のレベルに関連することができる。例えば蒸気放出及びフレーバー放出などが、際立った風味及び匂いを生み出す。
【0160】
化学レベルで、発泡体成分(ここではムースの形態での)間の結合力は水素結合によって生み出され、それは、水和作用によって例えば500g/cm3~2000g/cm3のガムゲル強度の部分の必要とされる安定性をもたらす。好ましくは、300mPas~3000mPas、好ましくは400mPas~2500mPas、更に好ましくは500mPas~2000mPas、更にもっと好ましくは700mPas~1700mPas、特に好ましくは900mPas~150mPasの発泡体形成剤、ガムの粘度は、水、PG及びGで達成される。粘度は、例えば25℃で、例えば60rpmで、例えばパドルno.3を用いて、例えば1%(LVT)で、ブルックフィールド粘度計を用いて好適に測定することができる。
【0161】
実施例2:
混合及び通気を3000rpmで通気装置、Mondomixで実施したことを除いて、実施例1におけるように本方法を実施した。再び、5~7%の空気混入を達成した。また、逆圧(30mmVA)として2.5バールの増加した圧力での通気は、このレベルを増加させなかった。
【0162】
実施例3:
実施例1からのサンプル1を、規定の部分形態、形状及びサイズでトレイ中へカットした及び/又は充填した。カッティング力は最小であり、混合物は30N~90Nの引張強度を有し、その結果充填は0.16mm/秒で実施することができた。部分をトレイから取り出すための力及び摩耗は最小限であり、包装のために輸送バンド上で部分を輸送するための力及び摩耗もまた最小限であった。
【0163】
実施例4及び5:
例えばタバコと一緒に、相応にタバコの量を減らして、それぞれ、0.5及び1重量%の炭酸カリウムを発泡体に添加したことを除いて、実施例1におけるのと同じ方法でサンプル2及び3を製造した。
【0164】
サンプル1は、エアロゾル発生装置を用いる第1乾燥パフまで20秒、245℃で加熱したときに良好なパフインパクト及び滑らかな、良いタバコ甘さを達成したが、サンプル2は、やや高い甘さを達成し、より高いインパクトを有した。更にもっと増加した感覚の満足は、サンプル3で達成することができた。
【0165】
実施例6:
サンプル1を、それぞれ、3時間、5.5時間及び9時間熟成させ、7.5mmのサイズの部分へカットした。これらの部分を、次に、トレイへ0.16mm/秒の充填速度で充填した。
図1は、満足できる充填が短い移動距離で実施できることを示す、それぞれの部分の引張強度を示す。
図1において、上方線は9時間熟成での、中間線は5.5時間熟成での、及び下方線は3時間熟成でのサンプルを表す。
【0166】
実施例7及び8:
表2に下で示される量を使ったことを除いて、サンプル4及び5を実施例1のサンプル1のように製造した。
【0167】
【0168】
サンプル4は、より富む風味及びより多くのインパクトを達成したが、サンプル5は、より長い期間にわたってより多くのパフを達成した。
【0169】
実施例9:
サンプル2を使用して、発泡体中の泡直径を、Digital Microscope VHX Keyenceを用いて測定した。サンプルの初期高さは9mm、直径は8mmであった。顕微分析用の好適なスライスをサンプルからカットし、その中の泡直径を記録した。
【0170】
2つの異なる部分にわたって、全体で144の細孔を観察し、測定した。
【0171】
平均細孔径/泡直径は72μmであり、最小細孔径は25μmであり、最大細孔径は171μmであった。全泡の大部分(44%)は25μm~50μmの直径、全泡の約1/3(32%)は51μm~100μm、全泡の約1/4(24%)は101μm~171μmを有する。
【0172】
測定の結果をまた、x軸がμm単位での泡直径を、y軸が%単位での一定のサイズに関して記録された泡の数を表す、
図2に示す。
【0173】
同様な結果を実施例3について得た。
以下に実施態様を記載する。
態様1
エアロゾル形成剤、発泡体形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に前記混合物に通気する工程と;
前記混合物にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に前記混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
前記混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
前記混合物が、前記発泡体安定剤の添加後に及び/又は前記混合物の冷却後に通気され、
好ましくは、前記発泡体安定剤が、前記発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、前記任意選択の溶媒、並びに前記タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法。
態様2
エアロゾル形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
前記混合物にタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に前記混合物に通気する工程と;
発泡体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に前記混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
前記混合物を冷却する工程と
を含む、発泡体の形成方法であって;
前記混合物が、前記発泡体安定剤の添加後に及び/又は前記混合物の冷却後に通気され、
好ましくは、前記発泡体安定剤が、前記発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、前記任意選択の溶媒、並びに前記タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法。
態様3
この順に、
エアロゾル形成剤並びに任意選択的に溶媒及び/又は少なくとも1つの非タバコ着香料を、好ましくは加熱下に混合する工程と;
任意選択的に混合物に通気する工程と;
前記混合物に発泡体形成剤を添加する工程と;
任意選択的に前記混合物に通気する工程と;
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤を添加する工程と;
任意選択的に前記混合物に通気する工程と;
発泡体安定剤を添加する工程と;
前記混合物を冷却する工程と
を含む、態様2に記載の発泡体の形成方法であって、
前記混合物が、前記発泡体安定剤の添加後に及び/又は前記混合物の冷却後に通気され、好ましくは、前記発泡体安定剤が、前記発泡体形成剤、エアロゾル形成剤、前記任意選択の溶媒、並びに前記タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤の後に添加される
方法。
態様4
前記混合物のpHが、5~9、例えば5~8.5、好ましくは5.7~8.4、更に好ましくは6~8.3のpH値に調整される、態様1~3のいずれか一項に記載の方法。
態様5
前記発泡体安定剤が、300mPas~3000mPas、好ましくは400mPas~2500mPas、更に好ましくは500mPas~2000mPasの粘度を有する、態様1~4のいずれか一項に記載の方法。
態様6
前記発泡体形成剤が、300g/cm3~3000g/cm3、好ましくは400g/cm3~2500g/cm3、更に好ましくは500g/cm3~2000g/cm3のゲル強度を有する、及び/又は前記発泡体形成剤が、300mPas~3000mPas、好ましくは400mPas~2500mPas、更に好ましくは500mPas~2000mPasの粘度を有する、態様1~5のいずれか一項に記載の方法。
態様7
前記発泡体が、前記発泡体の形成後に分割される及び/又は造形される、態様1~6のいずれか一項に記載の方法。
態様8
態様1~7のいずれか一項に記載の方法によって製造される発泡体。
態様9
前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、態様8に記載の発泡体。
態様10
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体であって、
前記タバコ構成要素含有剤及び/若しくは前記吸入可能剤の重量が、前記発泡体の重量の0.1~33重量%であり、
前記エアロゾル形成剤の重量が、前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、前記発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%である
発泡体。
態様11
前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤から本質的になる、
好ましくはタバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤からなる発泡体。
態様12
タバコ構成要素含有剤及び/又は吸入可能剤、エアロゾル形成剤、発泡体安定剤、並びに発泡体形成剤を含む発泡体であって、
前記発泡体形成剤がタンパク質非含有多糖であり、前記発泡体形成剤の重量が、前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、前記発泡体の20重量%未満であり、
好ましくは、前記タバコ構成要素含有剤及び/若しくは前記吸入可能剤の重量が、前記発泡体の重量の0.1~33重量%であり、並びに/又は
前記エアロゾル形成剤の重量が、前記発泡体の重量の10~80重量%、好ましくは40~70重量%である
発泡体。
態様13
泡体安定剤、発泡体形成剤、及びエアロゾル形成剤を含む発泡体であって、前記発泡体中の前記エアロゾル形成剤の重量が、前記発泡体の全容積を基準として、少なくとも4
容積%の空気混入を有する、好ましくは少なくとも5容積%、例えば5~7容積%の空気混入を有する、前記発泡体の重量の、10~80重量%、好ましくは40~70重量%であり、
好ましくは前記発泡体安定剤、前記発泡体形成剤、及び前記エアロゾル形成剤から本質的になる、更に好ましくは前記発泡体安定剤、前記発泡体形成剤、及び前記エアロゾル形成剤からなる
発泡体。
態様14
少なくとも1つの非タバコ着香料を更に含む、態様8~13のいずれか一項に記載の発泡体。
態様15
溶媒及び/又は酸及び/又はエステルを、前記発泡体の総重量を基準として、15重量%以下、好ましくは5重量%以下の量で更に含む、態様8~14のいずれか一項に記載の発泡体。
態様16
溶媒、好ましくは水、及び/又は酸及び/又はエステルが、前記発泡体の総重量を基準として、任意の乾燥段階の前に15重量%以下、好ましくは5重量%以下の量で含まれる、態様8~15のいずれか一項に記載の発泡体。
態様17
前記発泡体が開気孔発泡体である、態様8~16のいずれか一項に記載の発泡体。
態様18
前記発泡体中の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、更に好ましくは少なくとも35%、更にもっと好ましくは少なくとも40%の泡が、25μm~50μmの直径を有する、及び/又は少なくとも15%、好ましくは少なくとも23%、更に好ましくは少なくとも27%、更にもっと好ましくは少なくとも30%の前記泡が、51μm~100μmの直径を有する、及び/又は少なくとも11%、好ましくは少なくとも15%、更に好ましくは少なくとも19%、更にもっと好ましくは少なくとも22%の前記泡が、101μm~171μmの直径を有する、態様17に記載の発泡体。
態様19
前記タバコ構成要素含有剤が、50~180μm、好ましくは60~140μm、更に好ましくは65~125μm、更にもっと好ましくは70~110μm、特に好ましくは75~90μmの粒子径(D90)を有するタバコ粒子を含む、態様8~18のいずれか一項に記載の発泡体。