(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-20
(45)【発行日】2023-10-30
(54)【発明の名称】電子機器、及び接続検査方法
(51)【国際特許分類】
H04L 25/02 20060101AFI20231023BHJP
H04L 43/08 20220101ALI20231023BHJP
【FI】
H04L25/02 301C
H04L43/08
(21)【出願番号】P 2022536064
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(86)【国際出願番号】 JP2020027653
(87)【国際公開番号】W WO2022014005
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2022-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】300016765
【氏名又は名称】シャープNECディスプレイソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】北浦 繁樹
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/066607(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/163358(WO,A1)
【文献】特開2018-151915(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 25/02
H04L 43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送信する送信ポートと、データを受信する受信ポートと
、前記送信ポート及び前記受信ポートとは異なる入力ポートとを少なくとも有する第1回路部であって、前記送信ポート及び前記受信ポートにより第2回路部とデータ通信可能な第1回路部を備え、
前記第1回路部は、
前記送信ポート及び前記受信ポートにより前記第2回路部とデータ通信できない場合に、前記第2回路部が前記第1回路部と通信可能な状態であることを示す
検出信号を
前記入力ポートにより検出したか否かを判定し、前記検出信号を検出しなかった場合に、前記受信ポートに前記第2回路部との間に接続された受信信号線の電位が通信可能な状態であるか否かを判定する検査処理部を備える
電子機器。
【請求項2】
前記検査処理部は、
前記受信信号線の電位が通信可能な状態でない場合に、前記第1回路部と前記第2回路部との間の接続に異常があると判定する
請求項1
に記載の電子機器。
【請求項3】
前記検査処理部は、
前記受信信号線の電位が通信可能な状態である場合に、前記第2回路部に異常があると判定する
請求項1
又は請求項
2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1回路部は、前記送信ポートと前記受信ポートとのそれぞれに接続されたシフトレジスタを備え、前記第1回路部と前記第2回路部との間でシリアルデータ通信を行う
請求項1から請求項
3のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1回路部は、
前記受信ポートの機能と入力ポートの機能とが同一のポートで切り替え可能に構成されており、
前記検査処理部は、
前記受信ポートの機能から前記入力ポートの機能に切り替えて、前記入力ポートの機能によって受信信号線の電位が通信可能な状態であるか否かを判定する
請求項1から請求項
4のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記入力ポートには、前記検出信号を検出する第1の入力ポートと、前記第2回路部の電源電圧が供給されているか否かを示す電源検出信号を検出する第2の入力ポートとが含まれ、
前記検査処理部は、
前記第2の入力ポートにより、前記第2回路部の電源電圧が供給されているか否かを示す電源検出信号を検出し、前記第2回路部の電源に異常があるか否かを判定する
請求項1から請求項
5のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記検査処理部は、判定結果を示す情報を出力部に出力させる
請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項8】
データを送信する送信ポートと、データを受信する受信ポートと
、前記送信ポート及び前記受信ポートとは異なる入力ポートとを少なくとも有する第1回路部と、前記送信ポート及び前記受信ポートによりデータ通信可能な第2回路部との間の接続検査方法であって、
検査処理部が、
前記送信ポート及び前記受信ポートにより前記第2回路部とデータ通信できない場合に、前記第2回路部が前記第1回路部と通信可能な状態であることを示す
検出信号を
前記入力ポートにより検出したか否かを判定し、
前記検出信号を検出しなかった場合に、前記受信ポートに前記第2回路部との間に接続された受信信号線の電位が通信可能な状態であるか否かを判定する
接続検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、及び接続検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2つの電子回路をケーブルにより接続する際に、接続状態を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に示す従来技術では、専用の検出回路を追加して接続状態を検出し、接続状態に異常を検出した場合に、警告を出力するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、接続状態を検出することは可能であるが、例えば、接続される2つの電子回路の間で正常に通信できない場合に、通信異常の要因を判定することは困難であった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、通信異常の要因を適切に判定することができる電子機器、及び接続検査方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、データを送信する送信ポートと、データを受信する受信ポートとを少なくとも有する第1回路部であって、前記送信ポート及び前記受信ポートにより第2回路部とデータ通信可能な第1回路部を備え、前記第1回路部は、前記第2回路部とデータ通信できない場合に、前記第2回路部が前記第1回路部と通信可能な状態であることを示す、検出信号を検出したか否かを判定し、前記検出信号を検出しなかった場合に、前記受信ポートに前記第2回路部との間に接続された受信信号線の電位が通信可能な状態であるか否かを判定する検査処理部を備える電子機器である。
【0007】
また、本発明の一態様は、データを送信する送信ポートと、データを受信する受信ポートとを少なくとも有する第1回路部と、前記送信ポート及び前記受信ポートによりデータ通信可能な第2回路部との間の接続検査方法であって、検査処理部が、前記第2回路部とデータ通信できない場合に、前記第2回路部が前記第1回路部と通信可能な状態であることを示す、検出信号を検出したか否かを判定し、前記検出信号を検出しなかった場合に、前記受信ポートに前記第2回路部との間に接続された受信信号線の電位が通信可能な状態であるか否かを判定する接続検査方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、通信異常の要因を適切に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態による電子機器の一例を示すブロック図である。
【
図2】第1の実施形態による電子機器の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図3】第2の実施形態による電子機器の一例を示すブロック図である。
【
図4】第2の実施形態による電子機器の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図5】第3の実施形態による電子機器の一例を示すブロック図である。
【
図6】第3の実施形態による電子機器の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図7】第4の実施形態による電子機器の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態による電子機器、及び接続検査方法について、図面を参照して説明する。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による電子機器1の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、電子機器1は、第1回路部10と、表示部11とを備える。
【0012】
第1回路部10は、接続ケーブルCB1を介して、第2回路部20と接続可能な回路である。第1回路部10は、例えば、シリアルデータ通信のインターフェースであるRS-232Cにより、第2回路部20との間でデータ通信を行う。第1回路部10は、マイクロコントローラ30を備える。なお、以下の説明において、シリアルデータ通信のインターフェースのことをシリアル通信インターフェースということがある。
【0013】
接続ケーブルCB1は、第1回路部10と第2回路部20とを接続するためのケーブルである。接続ケーブルCB1は、RS-232Cによるシリアルデータ通信を行うための、送信信号線LTX、受信信号線LRX、及び検出信号線LSAを有している。ここで、送信信号線LTXは、第1回路部10から第2回路部20へのシリアルデータの送信を行う信号線であり、受信信号線LRXは、第2回路部20から第1回路部10に送信したシリアルデータを第1回路部10が受信する信号線である。また、検出信号線LSAは、第2回路部20から第1回路部10に出力する検出信号(信号A)を第1回路部10が検出するための信号線である。
【0014】
第2回路部20は、接続ケーブルCB1により第1回路部10と接続可能な回路であり、マイクロコントローラ21を備える。
【0015】
マイクロコントローラ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、第2回路部20を統括的に制御する。マイクロコントローラ21は、第1回路部10との間の通信を制御する。マイクロコントローラ21は、例えば、第1回路部10との間の通信を行う際に、受信信号線LRX(第2回路部20においては送信用の信号線)を、データ通信の準備ができたことを示すHigh状態(ハイ状態)にする。ここで、High状態とは、信号線の電位(電圧)が、所定の閾値電位(閾値電圧)以上である状態を示す。また、マイクロコントローラ21は、第1回路部10と通信可能な状態である場合に、第1回路部10と通信可能な状態であることを示す検出信号(例えば、High状態の信号)を検出信号線LSAに出力する。
【0016】
また、マイクロコントローラ21は、第1回路部10と通信可能な状態である場合に、第1回路部10と通信可能な状態であることを示す検出信号を検出信号線LSAに出力する。マイクロコントローラ21は、例えば、送信信号線LTXに、High状態を検出した場合に、検出信号線LSAに検出信号(検出信号A)として、High状態を出力する。
【0017】
表示部11は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置であり、出力部の一例である。表示部11は、電子機器1に関する表示部11は、後述する検査処理部331が判定した判定結果を示す情報を表示(出力)する。
【0018】
マイクロコントローラ30は、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、第1回路部10を統括的に制御する。マイクロコントローラ30は、UART31(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)と、切替部32と、制御部33と、送信ポートP1と、受信ポートP2と、入力ポートP3とを備える。
【0019】
送信ポートP1は、UART31に接続されており、シリアル通信インターフェースのシリアルデータの送信用のポートであるシリアル送信ポートである。また、送信ポートP1には、接続ケーブルCB1の送信信号線LTXが接続される。
【0020】
受信ポートP2は、UART31に接続されており、シリアル通信インターフェースのシリアルデータの受信用のポートであるシリアル受信ポートである。また、受信ポートP2には、接続ケーブルCB1の受信信号線LRXが接続される。また、受信ポートP2は、後述する切替部32により、受信ポートの機能と、汎用入力ポートの機能とを切り替え可能に構成されている。
【0021】
入力ポートP3は、汎用入力ポートであり、接続ケーブルCB1の検出信号線LSAが接続される。
【0022】
UART31は、シリアル通信インターフェース用に、パラレル-シリアル変換、及びシリアル-パラレル変換を実行する。UART31は、シフトレジスタ311と、シフトレジスタ312とを備える。
【0023】
シフトレジスタ311は、シリアルデータ通信の送信用のシフトレジスタであり、制御部33が供給するパラレルデータをシリアルデータに変換して出力する。シフトレジスタ311が出力するシリアルデータは、送信ポートP1を介して接続される送信信号線LTXに出力される。
【0024】
シフトレジスタ312は、シリアルデータ通信の受信用のシフトレジスタであり、受信ポートP2及び切替部32を介して接続される受信信号線LRXからシリアルデータを受信して、パラレルデータに変換して制御部33に供給する。
【0025】
切替部32は、受信ポートP2を、受信ポートの機能と汎用入力ポートの機能とのいずれかに切り替える。切替部32は、例えば、マイクロコントローラ30の不図示の制御レジスタの設定により、受信ポートP2を、受信ポートの機能と汎用入力ポートの機能とのいずれかに切り替える。
【0026】
制御部33は、例えば、不図示のCPUにプログラムを実行させることで実現される機能部であり、第1回路部10及び電子機器1の各種処理を実行する。制御部33は、例えば、第2回路部20との間のシリアルデータ通信を制御するとともに、シリアルデータ通信ができない場合に、通信状態を検査して通信できない要因を判定する検査処理を実行する。制御部33は、例えば、第2回路部20と間でシリアルデータ通信を行う場合に、送信ポートP1及び送信信号線LTXを、データ通信の準備ができたことを示すHigh状態にする。
また、制御部33は、検査処理部331を備える。
【0027】
検査処理部331は、第1回路部10が第2回路部20とデータ通信できない場合に、第2回路部20が第1回路部10と通信可能な状態であることを示す検出信号(例えば、検出信号線LSAがHigh状態の信号)を検出したか否かを判定する。なお、検査処理部331は、第2回路部20とデータ通信できるか否かの判定を、受信信号線LRX及び受信ポートP2を介してUART31によりデータを受信できるか否かによって判定してもよいし、受信信号線LRXの電位がHigh状態であるか否かによって判定してもよい。
【0028】
また、検査処理部331は、検出信号線LSAの検出信号(例えば、High状態)を検出できなかった場合に、受信ポートP2に第2回路部20との間に接続された受信信号線LRXの電位が通信可能な状態であるか否かを判定する。ここで、受信信号線LRXの電位が通信可能な状態であるとは、受信信号線LRXの電位がHigh状態である場合である。すなわち、検査処理部331は、検出信号線LSAの検出信号(例えば、High状態)を検出できなかった場合に、受信信号線LRXの電位がHigh状態であるか否かを判定する。
【0029】
また、検査処理部331は、検出信号線LSAの検出信号(例えば、High状態)を検出した場合に、受信ポートP2の信号線の信号に関連する第2回路部20側の通信線に異常があると判定する。ここで、第2回路部20側の通信線とは、例えば、第2回路部20側の受信信号線LRXに関連する信号線及び制御線などである。
【0030】
また、検査処理部331は、受信信号線LRXの電位が通信可能な状態でない場合(受信信号線LRXの電位がLow状態である場合)に、第1回路部10と第2回路部20との間の接続に異常があると判定する。ここで、Low状態とは、信号線の電位(電圧)が、所定の閾値電位(閾値電圧)未満である状態を示す。また、第1回路部10と第2回路部20との間の接続に異常があるとは、例えば、接続ケーブルCB1の接続不良、接続ケーブルCB1の信号線の断線、及び、接続ケーブルCB1の誤接続などである。
【0031】
また、検査処理部331は、受信信号線LRXの電位が通信可能な状態(例えば、High状態)である場合に、第2回路部20に異常があると判定する。この場合、検査処理部331は、例えば、第2回路部20が正常に動作していないと判定する。
【0032】
なお、検査処理部331は、受信信号線LRXの電位を検出する際に、切替部32によって、受信ポートP2をシリアルデータ通信を受信する受信ポートの機能から汎用入力ポートの機能に切り替える。検査処理部331は、受信ポートP2の汎用入力ポートの機能によって受信信号線LRXの電位が通信可能な状態(例えば、Hifh状態)であるか否かを判定する。
【0033】
また、検査処理部331は、上述した判定結果を示す情報を表示部11(出力部)に出力させる。すなわち、検査処理部331は、第1回路部10と第2回路部20との間の通信異常の要因の判定結果を示す情報を、表示部11に表示させて、利用者に通知する。
【0034】
次に、図面を参照して、本実施形態による電子機器1の動作について説明する。
図2は、本実施形態による電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。この図において、電子機器1によるシリアルデータ通信の検査処理(通信異常の検出及び要因の判定処理)について説明する。
【0035】
図2に示すように、電子機器1の検査処理部331は、まず、第2回路部20と通信可能であるか否かを判定する(ステップS101)。検査処理部331は、例えば、第2回路部20にデータを通信して、第2回路部20から正常なレスポンスがあるか否かによって、第2回路部20と通信可能であるか否かを判定する。
【0036】
検査処理部331は、第2回路部20と通信可能である場合(ステップS101:YES)に、処理をステップS102に進める。また、検査処理部331は、第2回路部20と通信できない場合(ステップS101:NO)に、処理をステップS103に進める。
【0037】
ステップS102において、検査処理部331は、第2回路部20との間のシリアルデータ通信が正常動作であると判定する。検査処理部331は、ステップS102の処理後に、処理を終了する。
【0038】
また、ステップS103において、検査処理部331は、検出信号を検出したか否かを判定する。すなわち、検査処理部331は、検出信号線LSAがHigh状態であるか否かを判定する。検査処理部331は、検出信号を検出した(検出信号線LSAがHigh状態である)場合(ステップS103:YES)に、処理をステップS104に進める。また、検査処理部331は、検出信号を検出していない(検出信号線LSAがLow状態である)場合(ステップS103:NO)に、処理をステップS105に進める。
【0039】
ステップS104において、検査処理部331は、第2回路部20側の通信線に異常があると判定する。すなわち、検査処理部331は、検出信号線LSAがHigh状態であることから、第1回路部10からの送信信号線LTXのHigh状態が第2回路部20に伝達されていることが確認でき、第2回路部20側の通信線(例えば、受信信号線LRXなど)の異常であると判定する。検査処理部331は、ステップS104の処理後に、処理をステップS109に進める。
【0040】
また、ステップS105において、検査処理部331は、受信ポートP2を、汎用入力ポートの機能に切り替える。すなわち、検査処理部331は、切替部32によって、受信ポートP2を、シリアルデータ通信用の受信ポートの機能から汎用入力ポートの機能に切り替える。
【0041】
次に、検査処理部331は、汎用入力ポートがHigh状態であるか否かを判定する(ステップS106)。すなわち、検査処理部331は、受信ポートP2の汎用入力ポートの機能を用いて、受信信号線LRXがHigh状態であるか否かを判定する。検査処理部331は、汎用入力ポートがHigh状態(受信信号線LRXがHigh状態)である場合(ステップS106:YES)に、処理をステップS107に進める。また、検査処理部331は、汎用入力ポートがLow状態(受信信号線LRXがLow状態)である場合(ステップS106:NO)に、処理をステップS108に進める。
【0042】
ステップS107において、検査処理部331は、第2回路部20側に異常があると判定する。検査処理部331は、受信信号線LRXがHigh状態であるため、接続ケーブルCB1による接続は問題ないと判定し、さらに、検出信号線LSAがLow状態であるため、第2回路部20が動作していないと判定する。検査処理部331は、ステップS107の処理後に、処理をステップS109に進める。
【0043】
また、ステップS108において、検査処理部331は、接続に異常があると判定する。すなわち、検査処理部331は、受信信号線LRXがLow状態であり、且つ、検出信号線LSAがLow状態であるため、接続ケーブルCB1などの接続に問題があると判定する。
【0044】
次に、ステップS109において、検査処理部331は、判定結果を示す情報を表示部11に表示させる。検査処理部331は、ステップS109の処理後に、処理を終了する。
【0045】
以上説明したように、本実施形態による電子機器1は、第1回路部10を備える。第1回路部10は、シフトレジスタ311を介してデータを送信する送信ポートP1と、シフトレジスタ312を介してデータを受信する受信ポートP2とを少なくとも有し、送信ポートP1及び受信ポートP2により第2回路部20とデータ通信可能である。また、第1回路部10は、検査処理部331を備える。検査処理部331は、第2回路部20とデータ通信できない場合に、第2回路部20が第1回路部10と通信可能な状態であることを示す検出信号(例えば、検出信号線LSAのHigh状態)を検出したか否かを判定する。また、検査処理部331は、検出信号を検出しなかった(例えば、検出信号線LSAがLow状態である)場合に、受信ポートP2に第2回路部20との間に接続された受信信号線LRXの電位が通信可能な状態(例えば、High状態)であるか否かを判定する。
【0046】
これにより、本実施形態による電子機器1は、検出信号(例えば、検出信号線LSAのHigh状態)を検出したか否かを判定することにより、第1回路部10側からの送信が第2回路部20に伝達され、第2回路部20が通信可能な状態であるか否かを判定することができる。また、本実施形態による電子機器1は、さらに、検査処理部331は、検出信号を検出しなかった場合に、受信信号線LRXの電位が通信可能な状態(例えば、High状態)であるか否かを判定することで、例えば、第2回路部20との接続に問題があるのか、第2回路部20の動作に問題があるのかを切り分けることができる。よって、本実施形態による電子機器1は、通信異常の要因を適切に判定することができる。
【0047】
また、本実施形態による電子機器1は、通信異常の要因を適切に判定することができるため、不具合要因の部位を特定でき、ユーザーや保守サービス員が不具合解消するまでの期間、及び労力を最小化することができる。また、本実施形態による電子機器1は、上述した構成を有する機器であれば、ソフトウェアの変更だけで容易に実現することができる。
【0048】
また、本実施形態では、検査処理部331は、検出信号を検出した場合に、受信ポートP2の信号に関連する第2回路部20側の通信線に異常があると判定する。すなわち、検査処理部331は、検出信号を検出した場合に、第2回路部20の通信線に異常があると判定する。また、検査処理部331は、受信信号線LRXの電位が通信可能な状態でない場合に、第1回路部10と第2回路部20との間の接続に異常があると判定する。
【0049】
これにより、本実施形態による電子機器1は、通信異常の要因として、第2回路部20側の通信線に異常がある場合、及び第1回路部10と第2回路部20との間の接続に異常がある場合を、適切に判定することができる。
【0050】
また、本実施形態では、検査処理部331は、受信信号線LRXの電位が通信可能な状態(例えば、High状態)である場合に、第2回路部20に異常があると判定する。
これにより、検査処理部331は、通信異常の要因として、第2回路部20に異常がある場合を、適切に判定することができる。
【0051】
また、本実施形態では、第1回路部10は、送信ポートP1と受信ポートP2とのそれぞれに接続されたシフトレジスタ(311、312)を備え、第1回路部10と第2回路部20との間でシリアルデータ通信を行う。
これにより、本実施形態による電子機器1は、シリアルデータ通信における通信異常の要因を適切に判定することができる。
【0052】
また、本実施形態では、第1回路部10は、受信ポートの機能と入力ポートの機能とが同一のポート(受信ポートP2)で切り替え可能に構成されている。検査処理部331は、受信ポートP2を、受信ポートの機能から入力ポートの機能に切り替えて、入力ポートの機能によって受信信号線LRXの電位が通信可能な状態(例えば、High状態)であるか否かを判定する。
【0053】
これにより、本実施形態による電子機器1は、同一のポート(受信ポートP2)切り替えて通信異常の要因検査に使用するため、検査用ポートの増加を抑えつつ、通信異常の要因を適切に判定することができる。本実施形態による電子機器1は、例えば、ソフトウェアの制御により、受信ポートP2を切り替えることができ、例えば、ディスクリート部品などの追加部品を必要とせずに容易に通信異常の要因を適切に判定することができる。
【0054】
また、本実施形態では、検査処理部331は、判定結果を示す情報を表示部11(出力部)に出力させる。
これにより、本実施形態による電子機器1は、判定した通信異常の要因を利用者に通知することができるため、通信異常の復旧を容易にし、復旧期間を短縮することができる。
【0055】
また、本実施形態による接続検査方法は、シフトレジスタ311を介してデータを送信する送信ポートP1と、シフトレジスタ312を介してデータを受信する受信ポートP2とを少なくとも有する第1回路部10と、送信ポートP1及び受信ポートP2によりデータ通信可能な第2回路部20との間の接続検査方法であって、検査処理ステップを含む。検査処理ステップにおいて、検査処理部331が、第2回路部20とデータ通信できない場合に、第2回路部20が第1回路部10と通信可能な状態であることを示す検出信号(例えば、検出信号線LSAのHigh状態)を検出したか否かを判定し、検出信号を検出しなかった場合に、受信ポートP2に第2回路部20との間に接続された受信信号線LRXの電位が通信可能な状態であるか否かを判定する。
【0056】
これにより、本実施形態による接続検査方法は、上述した電子機器1と同様の公開を奏し、通信異常の要因を適切に判定することができる。
【0057】
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による電子機器1aについて説明する。本実施形態では、第1の実施形態に第2回路部20aの電源電圧が正常に供給されているか否かを検出する電源検出信号による判定を追加した変形例について説明する。
【0058】
図3は、第2の実施形態による電子機器1aの一例を示すブロック図である。
図3に示すように、電子機器1aは、第1回路部10aと、表示部11とを備える。なお、
図3において、上述した
図1と同一の構成には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0059】
第1回路部10aは、接続ケーブルCB2を介して、第2回路部20aと接続可能な回路である。第1回路部10aは、例えば、シリアルデータ通信のインターフェースであるRS-232Cにより、第2回路部20aとの間でデータ通信を行う。第1回路部10aは、マイクロコントローラ30aを備える。
【0060】
接続ケーブルCB2は、第1回路部10aと第2回路部20aとを接続するためのケーブルである。接続ケーブルCB2は、検出信号線LSBが追加になっている点を除いて、第1の実施形態の接続ケーブルCB1と同様である。
【0061】
検出信号線LSB(電源検出信号線の一例)は、第2回路部20aから第1回路部10aに出力する検出信号(信号B)を第1回路部10aが検出するための信号線である。ここで、検出信号(信号B)は、第2回路部20aの電源電圧が正常に供給されているか否かを示す信号であり、第2回路部20aの電源電圧が正常に供給されている場合に、High状態になる。
【0062】
第2回路部20aは、接続ケーブルCB2により第1回路部10aと接続可能な回路であり、マイクロコントローラ21を備える。また、第2回路部20aは、第2回路部20aの電源供給線が、検出信号線LSBに接続されるように構成されており、検出信号線LSBにより、第2回路部20aの電源電圧が正常に供給されているか否かを示す検出信号(信号B)を第1回路部10aに出力する。
【0063】
マイクロコントローラ30aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、第1回路部10aを統括的に制御する。マイクロコントローラ30aは、UART31と、切替部32と、制御部33aと、送信ポートP1と、受信ポートP2と、入力ポートP3と、入力ポートP4とを備える。
【0064】
入力ポートP4は、汎用入力ポートであり、接続ケーブルCB2の電源検出信号線LRBが接続される。
【0065】
また、制御部33aは、例えば、不図示のCPUにプログラムを実行させることで実現される機能部であり、検査処理部331aを備える。制御部33a及び検査処理部331aの基本的な機能は、上述した第1の実施形態の制御部33及び検査処理部331と同様であるが、検出信号線LSBに対する処理が追加されている点が異なる。
【0066】
検査処理部331aは、第2回路部20aの電源電圧が供給されているか否かを示す電源検出信号(例えば、検出信号線LSBがHigh状態の信号)を検出し、第2回路部20aの電源に異常があるか否かを判定する。検査処理部331aは、例えば、検出信号線LSBがLow状態である場合に、第2回路部20aの電源に異常があると判定する。
【0067】
次に、
図4を参照して、本実施形態による電子機器1aの動作について説明する。この図において、電子機器1aによるシリアルデータ通信の検査処理(通信異常の検出及び要因の判定処理)について説明する。なお、この図において、検出信号線LSAの検出信号を、第1検出信号とし、検出信号線LSBの電源検出信号を第2検出信号として説明する。
【0068】
図4において、ステップS201からステップS206、及びステップS208の処理は、上述した
図2に示すステップS101からステップS106、及びステップS108の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。なお、ステップS204及びステップS208の処理後に、検査処理部331aは、処理をステップS211に進める。
【0069】
また、ステップS206において、電子機器1aの検査処理部331aは、汎用入力ポートがHigh状態(受信信号線LRXがHigh状態)である場合(ステップS206:YES)に、処理をステップS207に進める。
【0070】
ステップS207において、検査処理部331aは、第2検出信号を検出したか否かを判定する。すなわち、検査処理部331aは、検出信号線LSBがHigh状態であるか否かを判定する。検査処理部331aは、第2検出信号を検出した(検出信号線LSBがHigh状態である)場合(ステップS207:YES)に、処理をステップS209に進める。また、検査処理部331aは、第2検出信号を検出していない(検出信号線LSBがLow状態である)場合(ステップS207:NO)に、処理をステップS210に進める。
【0071】
ステップS209において、検査処理部331aは、第2回路部20a側にその他の異常があると判定する。すなわち、検査処理部331aは、検出信号線LSBがHigh状態であることから、第2回路部20aに正常に電源供給がされていることが確認でき、第2回路部20aにおいて、電源供給以外のその他の異常があると判定する。検査処理部331aは、ステップS209の処理後に、処理をステップS211に進める。
【0072】
また、ステップS210において、検査処理部331aは、第2回路部20aの電源の異常があると判定する。すなわち、検査処理部331aは、検出信号線LSBがLow状態であることから、第2回路部20aに正常に電源供給がされていないことが確認でき、第2回路部20aにおいて、電源の異常があると判定する。
【0073】
次に、ステップS211において、検査処理部331aは、判定結果を示す情報を表示部11に表示させる。検査処理部331aは、ステップS211の処理後に、処理を終了する。
【0074】
以上説明したように、本実施形態による電子機器1aは、第1回路部10aを備え、第1回路部10aは、上述した検査処理部331aを備える。
これにより、本実施形態による電子機器1aは、第1の実施形態と同様の効果を奏し、通信異常の要因を適切に判定することができる。
【0075】
また、本実施形態では、検査処理部331aは、第2回路部20aの電源電圧が供給されているか否かを示す電源検出信号(例えば、検出信号線LSBがHigh状態の信号)を検出し、第2回路部20aの電源に異常があるか否かを判定する。
これにより、本実施形態による電子機器1aは、通信異常の要因として、第2回路部20aの電源に異常がある場合を、適切に判定することができる。
【0076】
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態による電子機器1bについて説明する。本実施形態では、第1の実施形態の切替部32を備えずに、受信信号線LRXの電位(電圧)を検出する入力ポートP5を追加した変形例について説明する。
【0077】
図5は、第3の実施形態による電子機器1bの一例を示すブロック図である。
図5に示すように、電子機器1bは、第1回路部10bと、表示部11とを備える。なお、
図5において、上述した
図1と同一の構成には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0078】
第1回路部10bは、接続ケーブルCB3を介して、第2回路部20と接続可能な回路である。第1回路部10bは、例えば、シリアルデータ通信のインターフェースであるRS-232Cにより、第2回路部20との間でデータ通信を行う。第1回路部10bは、マイクロコントローラ30bを備える。
【0079】
接続ケーブルCB3は、第1回路部10bと第2回路部20とを接続するためのケーブルである。接続ケーブルCB3は、第1回路部10b側で、受信信号線LRXが分岐しており、受信信号線LRXの電圧を受信ポートP2とは異なる入力ポートP5により検出可能になっている。
【0080】
マイクロコントローラ30bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、第1回路部10bを統括的に制御する。マイクロコントローラ30bは、UART31と、制御部33bと、送信ポートP1と、受信ポートP2と、入力ポートP3と、入力ポートP5とを備える。
【0081】
入力ポートP5は、汎用入力ポートであり、接続ケーブルCB3の受信信号線LRXが接続される。
【0082】
また、制御部33bは、例えば、不図示のCPUにプログラムを実行させることで実現される機能部であり、検査処理部331bを備える。制御部33b及び検査処理部331bの基本的な機能は、上述した第1の実施形態の制御部33及び検査処理部331と同様であるが、切替部32を用いずに、入力ポートP5を用いて受信信号線LRXの電位を検出する点が異なる。
【0083】
検査処理部331bは、検出信号線LSAの検出信号(例えば、High状態)を検出できなかった場合に、入力ポートP5を用いて、受信信号線LRXの電位が通信可能な状態であるか否かを判定する。
【0084】
次に、
図6を参照して、本実施形態による電子機器1bの動作について説明する。この図において、電子機器1bによるシリアルデータ通信の検査処理(通信異常の検出及び要因の判定処理)について説明する。
【0085】
図6において、ステップS301からステップS304までの処理は、上述した
図2に示すステップS101からステップS104までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。なお、ステップS304の処理後に、検査処理部331bは、処理をステップS308に進める。
【0086】
ステップS305において、電子機器1bの検査処理部331bは、汎用入力ポートがHigh状態であるか否かを判定する。すなわち、検査処理部331bは、入力ポートP5を用いて、受信信号線LRXがHigh状態であるか否かを判定する。検査処理部331bは、入力ポートP5がHigh状態(受信信号線LRXがHigh状態)である場合(ステップS305:YES)に、処理をステップS306に進める。また、検査処理部331bは、入力ポートP5がLow状態(受信信号線LRXがLow状態)である場合(ステップS305:NO)に、処理をステップS307に進める。
【0087】
続く、ステップS306からステップS308までの処理は、上述した
図2に示すステップS107からステップS109までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0088】
以上説明したように、本実施形態による電子機器1bは、第1回路部10bを備え、第1回路部10bは、上述した検査処理部331bを備える。第1回路部10bは、受信信号線LRXの電位を検出する入力ポートP5を備え、検査処理部331bは、入力ポートP5を用いて、受信信号線LRXがHigh状態であるか否かを判定する。
【0089】
これにより、本実施形態による電子機器1bは、第1の実施形態と同様の効果を奏し、通信異常の要因を適切に判定することができる。
【0090】
[第4の実施形態]
次に、
図7を参照して、第4の実施形態による電子機器100について説明する。なお、本実施形態では、本発明の基本構成例について説明する。
【0091】
図7は、第4の実施形態による電子機器100の一例を示すブロック図である。
図7に示すように、電子機器100は、第1回路部110を備える。なお、
図7において、上述した
図1と同一の構成には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0092】
第1回路部110は、データを送信する送信ポートP1と、データを受信する受信ポートP2とを有する。また、第1回路部110は、送信ポートP1及び受信ポートP2により第2回路部20とデータ通信可能である。また、第1回路部110は、検査処理部111を備える.
【0093】
検査処理部111は、第2回路部20とデータ通信できない場合に、第2回路部20が第1回路部110と通信可能な状態であることを示す検出信号を検出したか否かを判定する。また、検査処理部111は、検出信号を検出しなかった場合に、受信ポートP2に第2回路部20との間に接続された受信信号線LRXの電位が通信可能な状態であるか否かを判定する。
【0094】
これにより、電子機器100は、検出信号(例えば、検出信号線LSAのHigh状態)と、受信信号線LRXの電位とを用いて、通信異常の要因を適切に判定することができる。
【0095】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、第1回路部10(10a、10b、110)と、第2回路部20(20a、20b)との間は、接続ケーブルCB1(CB2、CB3)により接続する例を説明したが、これに限定されるものではない。第1回路部10(10a、10b、110)と、第2回路部20(20a、20b)との間は、例えば、コネクタ(Board to Boardコネクタなど)やカードスロットなどにより接続されてもよいし、同一基板上の基板パターンの配線により接続されてもよいし、他の手段により接続されるようにしてもよい。
【0096】
また、上記の各実施形態において、第2回路部20(20a、20b)を、電子機器1(1a、1b、100)の外部に備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、電子機器1(1a、1b、100)の内部に、第2回路部20(20a、20b)を備えるようにしてもよい。
【0097】
また、上記の各実施形態において、第1回路部10(10a、10b、110)と、第2回路部20(20a、20b)との間のデータ通信は、シリアルデータ通信である例を説明したが、これに限定されるものではなく、パラレルデータ通信であってもよい。また、データ通信のインターフェースは、RS-232Cに限定されるものではなく、例えば、I2Cバスインターフェース、SPI(Serial Peripheral Interface)、USB(Universal Serial Bus)インターフェースなどの他のインターフェースであってもよい。
【0098】
また、上記の第1~第3の実施形態において、電子機器1(1a、1b)は、UART31を備える例を説明したが、これに限定されるのではなく、他の回路を備えてもよい。
【0099】
また、上記の第1~第3の実施形態において、電子機器1(1a、1b)は、判定結果を表示部11に出力する例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、スピーカなどに音により判定結果を出力するようにしてもよい。
【0100】
また、上記の第1~第3の実施形態において、表示部11は、液晶ディスプレイなどの表示装置である例を説明したが、これに限定されるものではなく、発光ダイオードなどの点灯により、判定結果を出力するようにしてもよい。
【0101】
また、上記の第1~第3の実施形態において、電子機器1(1a、1b)は、通信異常が発生した場合の判定結果を表示部11に出力する例を説明したが、正常動作しているという判定結果を表示部11(又は発光ダイオードなど)に出力するようにしてもよい。
【0102】
なお、上述した電子機器1(1a、1b、100)が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した電子機器1(1a、1b、100)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した電子機器1(1a、1b、100)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0103】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に電子機器1(1a、1b、100)が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0104】
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1、100 電子機器
10、10a、10b、110 第1回路部
11 表示部
20、20a、 第2回路部
21、30、30a、30b マイクロコントローラ
31 UART
32 切替部
33、33a、33b 制御部
311、312 シフトレジスタ
331、331a、331b、111 検査処理部
CB1、CB2、CB3 接続ケーブル
LTX 送信信号線
LRX 受信信号線
LSA、LSB 検出信号線
P1 送信ポート
P2 受信ポート
P3、P4、P5 入力ポート