(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-20
(45)【発行日】2023-10-30
(54)【発明の名称】文章作成支援システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1053 20230101AFI20231023BHJP
【FI】
G06Q10/1053
(21)【出願番号】P 2023024729
(22)【出願日】2023-02-20
【審査請求日】2023-02-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】萩野 貴拓
(72)【発明者】
【氏名】新井 政樹
(72)【発明者】
【氏名】田頭 菜々美
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2416684(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0023344(KR,A)
【文献】特開2001-142939(JP,A)
【文献】特開2008-129819(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0145449(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0042551(US,A1)
【文献】resumA.I. - The Best AI Resume Writing Assistant,2022年10月01日,https://web.archive.org/web/20221001091548/https://www.resumai.com/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/00-40/58
G06N 3/00-99/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
文章作成支援システムであって、
プロセッサを備え、前記プロセッサが、
入力ステップでは、求職者に関する求職者情報の入力を受け付ける入力画面を表示させ、
指示ステップでは、前記求職者情報に基づいて前記求職者の職務経歴に関する文章の作成の指示を人工知能に対して行い、前記人工知能は、前記求職者情報を入力とし、前記文章を出力とする学習モデルを有し、
表示ステップでは、前記指示に基づいて前記人工知能が出力した前記文章を表示させ、
前記学習モデルは、学習用の求職者情報
と求人票とを機械学習したモデルである、文章作成支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
再入力ステップでは、前記指示が行われたときに入力されていた前記求職者情報を編集可能に示す画面を前記入力画面として表示させ、
前記指示ステップでは、前記入力画面で編集された前記求職者情報に基づいて前記指示を再度行う、
文章作成支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記求職者情報には、前記人工知能に入力され、前記文章の出力に用いられる複数の項目の情報が含まれ、
前記プロセッサが、
前記入力ステップでは、前記入力画面として、前記複数の項目のうちの少なくとも2以上の項目の各々に対応する前記求職者情報の入力を要求する前記2以上の項目毎の個別の入力画面を切り替えながら表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項4】
請求項
3に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記入力ステップでは、前記個別の入力画面の全てにおいて、当該個別の入力画面の各々に対応する複数のオブジェクトを表示させ、当該複数のオブジェクトのうち入力中の前記個別の入力画面に対応するオブジェクトを他のオブジェクトとは異なる態様で表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項5】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記入力画面には、前記求職者に関する所定のパラメータに応じて、前記求職者情報の入力に関する構成が変動する変動入力画面が含まれ、
前記プロセッサが、
取得ステップでは、前記パラメータを取得し、
前記入力ステップでは、取得された前記パラメータに応じた前記変動入力画面を表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項6】
請求項
5に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記入力ステップでは、取得された前記パラメータに応じた入力項目、入力項目数、入力順序、入力方式又は入力量での入力を行わせる構成の画面を前記変動入力画面として表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項7】
請求項
3に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
取得ステップでは、前記求職者に関する所定のパラメータを取得し、
前記入力ステップでは、入力される前記項目ごとに、取得された前記パラメータに応じた語句を入力候補として表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項8】
請求項
7に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記入力ステップでは、前記入力画面に1文字入力される度に、入力済みの文字に応じた語句の検索結果を前記入力候補として表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項9】
請求項
5に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記パラメータには、前記入力画面に含まれる所定の項目において入力済みの前記求職者情報が含まれる、
文章作成支援システム。
【請求項10】
請求項
5に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記パラメータには、予め登録された前記求職者に関する登録情報が含まれる、
文章作成支援システム。
【請求項11】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記文章は、2以上の章を有し、
前記プロセッサが、
前記指示ステップでは、前記章ごとに前記指示を行い、
前記表示ステップでは、前記人工知能が出力した前記章を並べて前記文章として表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項12】
請求項1
1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記指示ステップでは、前記文章が、提示された前記入力画面における入力に応じた章の数、各章の内容、各章の表示順又は各章の分量となるように前記指示を行う、
文章作成支援システム。
【請求項13】
請求項1
1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記指示ステップでは、前記人工知能に、1つの章について2以上の文章の選択肢を出力するよう前記指示を行い、
前記表示ステップでは、前記人工知能により出力された前記2以上の文章の選択肢を選択可能に表示し、選択された前記文章を並べた文章を表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項14】
請求項1
1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記表示ステップでは、前記人工知能が複数の前記章を順次出力する場合、全ての前記章が揃うのを待たずに出力された前記章から順次表示させる、
文章作成支援システム。
【請求項15】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記指示ステップでは、職務経歴に関する文章で用いられる語句、業務の記述、組織の記述又は成果の記述を含む指示データによって前記指示を行う、
文章作成支援システム。
【請求項16】
文章作成支援システムであって、
プロセッサを備え、前記プロセッサが、
入力ステップでは、求職者に関する求職者情報の入力を受け付ける入力画面を表示させ、
指示ステップでは、前記求職者情報に基づいて前記求職者の職務経歴に関する文章の作成の指示を人工知能に対して行い、前記人工知能は、前記求職者情報を入力とし、前記文章を出力とする学習モデルを有し、
表示ステップでは、前記指示に基づいて前記人工知能が出力した前記文章を表示させ、
前記求職者情報には、前記人工知能に入力され、前記文章の出力に用いられる複数の項目の情報が含まれ、
前記入力ステップでは、前記入力画面として、前記複数の項目のうちの少なくとも2以上の項目の各々に対応する前記求職者情報の入力を要求する前記2以上の項目毎の個別の入力画面を表示させる、文章作成支援システム。
【請求項17】
文章作成支援システムであって、
プロセッサを備え、前記プロセッサが、
入力ステップでは、求職者に関する求職者情報の入力を受け付ける入力画面を表示させ、
取得ステップでは、前記求職者に関する所定のパラメータを取得し、
指示ステップでは、前記求職者情報に基づいて前記求職者の職務経歴に関する文章の作成の指示を人工知能に対して行い、前記人工知能は、前記求職者情報を入力とし、前記文章を出力とする学習モデルを有し、
表示ステップでは、前記指示に基づいて前記人工知能が出力した前記文章を表示させ、
前記入力画面には、前記パラメータに応じて、前記求職者情報の入力に関する構成が変動する変動入力画面が含まれ、
前記入力ステップでは、前記パラメータに応じた前記変動入力画面を表示させる、文章作成支援システム。
【請求項18】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項1
7の何れか1つに記載の文章作成支援システムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【請求項19】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項1
7の何れか1つに記載の文章作成支援システムの各ステップを実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文章作成支援システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テンプレートを用いて、文書の作成を支援する装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、求職者が就職活動や転職活動を行う際には、自分の業務内容やスキル等を企業等の求人者に伝えるために、職務経歴に関する文章を含む履歴書や職務経歴書といった文書を作成する必要があるが、その作成には手間と時間がかかる。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、求職者の職務経歴に関する文章の作成を容易にすることができる情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、文章作成支援システムが提供される。この文章作成支援システムは、プロセッサを備え、プロセッサが、入力ステップでは、求職者に関する求職者情報の入力を受け付ける入力画面を表示させる。指示ステップでは、求職者情報に基づいて求職者の職務経歴に関する文章の作成の指示を人工知能に対して行い、人工知能は、求職者情報を入力とし、文章を出力とする学習モデルを有する。表示ステップでは、指示に基づいて人工知能が出力した文章を表示させる。
【0007】
このような態様によれば、レジュメの作成を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】文章作成支援システム1の全体構成を示す図である。
【
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】求職者端末20のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】文章生成処理の一例を示すアクティビティ図である。
【
図13】職務経歴に関する文章の作成指示画面の一例を示す図である。
【
図14】表示された職務経歴に関する文章の途中経過の一例を示す図である。
【
図15】完成した全章の文章の一例を示す図である。
【
図16】表示された職務経歴に関する文章の一例を示す図である。
【
図17】再度表示された入力画面の一例を示す図である。
【
図22】表示された職務経歴に関する文章の別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集団体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る文章作成支援システムのハードウェア構成について説明する。
【0014】
図1は、文章作成支援システム1の全体構成を示す図である。
図1においては、文章作成支援システム1が備える各装置と、それらの装置を使用するユーザの概要が示されている。各概要については、他の図も参照しながら随時説明する。
【0015】
文章作成支援システム1は、職務経歴書等、求職者に関する文書に含まれる職務経歴に関する文章の作成を支援するための情報処理である文章生成処理を実行する情報処理システムである。職務経歴書とは、レジュメとも呼ばれ、求職者が求人者に対して、自身のこれまでの職務に関する経歴や持っているスキル、資格等を伝える文書のことである。文章作成支援システム1は、本実施形態では、求職者U1による職務経歴に関する文章の作成を支援する。職務経歴に関する文章とは、求職者がこれまで経験した職務や業務等について記述した文章である。なお、作成する文書の一例として、職務経歴書を用いて説明するが、これに限らず、職務経歴に関する文章が含まれる文書であればこれに限定されるものではない。
【0016】
文章作成支援システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、求職者端末20とを備える。通信回線2は、特に限定されるものではないが、インターネット網によって構成されてよい。また、通信回線2は、ローカルエリアネットワークを含んでもよく、移動体通信網を含んでもよく、VPN(Virtual Private Network)等を含んでもよい。通信回線2は、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。通信回線2には、サーバ装置10が有線で接続され、求職者端末20が無線で接続されている。なお、各装置の通信回線2との接続は有線でも無線でもよい。
【0017】
サーバ装置10は、通信回線2を介して求職者端末20とデータをやり取りしながら、文章生成処理を実行する情報処理装置である。サーバ装置10は、語句データベースDB1及び登録情報データベースDB2を記憶している。語句データベースDB1は、文章生成処理に用いられる語句を格納している。登録情報データベースDB2は、求職者U1によって予め登録される登録情報を格納する。サーバ装置10は、人工知能(AI:Artificial Intelligence)の機能を有し、語句データベースDB1及び登録情報データベースDB2に格納された情報を用いて職務経歴に関する文章を生成して出力する。
【0018】
求職者端末20は、求職者U1をユーザとする端末である。求職者端末20は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。求職者端末20は、文章生成処理に必要な入力の受け付け及び生成された職務経歴に関する文章の表示等を行う。
【0019】
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、サーバ装置10が備える各部を電気的に接続する。
【0020】
(制御部11)
制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、1以上のIntegrated Circuit、1以上のDiscrete Circuit、及び、これらの組合せによって構成されてもよい。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、文章作成支援システム1に係る種々の機能を実現するコンピュータである。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0021】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される文章作成支援システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)やHDD(Hard Disk Drive)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される文章作成支援システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0022】
(通信部13)
通信部13は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。通信部13は、サーバ装置10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からサーバ装置10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これにより通信回線2を介して、サーバ装置10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0023】
図3は、求職者端末20のハードウェア構成を示す図である。求職者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、バス26とを備える。バス26は、求職者端末20が備える各部を電気的に接続する。制御部21、記憶部22及び通信部23は、
図2に示す制御部11、記憶部12及び通信部13と、スペック、モデル等は異なっていてもよいが、同様のハードウェアである。
【0024】
(入力部24)
入力部24は、キー、ボタン、タッチスクリーン及びマウス等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。また、入力部24は、マイクロフォンを有し、ユーザによる音声の入力を受け付けてもよい。
【0025】
(出力部25)
出力部25は、ディスプレイ及びスピーカ等を有し、ディスプレイの表示面に画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報を表示し、音声を含む音を出力する。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、各装置の記憶部に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部によって具体的に実現されることで、制御部に含まれる各機能部が実行されうる。
【0027】
図4は、各装置の制御部の機能構成を示す図である。サーバ装置10の制御部11は、サーバ表示部111と、記憶制御部112と、AI制御部113と、人工知能部114と、パラメータ取得部115と、候補決定部116とを備える。求職者端末20は、ユーザ表示部211と、操作受付部212とを備える。
【0028】
サーバ表示部111は、文章作成支援システム1に関するシステム画面を各端末に表示させるための処理を実行する。サーバ表示部111は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルの生成及び送信等の処理を行い、システム画面を示すウェブページを求職者端末20に表示させる。なお、サーバ表示部111は、文章作成支援システム1を利用するためのアプリケーションの表示用データの生成及び送信等の処理を行ってもよい。
【0029】
サーバ表示部111は、求職者に関する求職者情報の登録画面及び入力画面を表示させる。求職者情報とは、求職者に関する情報であり、登録画面にて入力され予め登録された求職者情報(登録情報)及び職務経歴に関する文章の作成のための入力画面にて入力された求職者情報(入力情報)を含み、登録又は入力された求職者に関する全ての情報を含む。求職者情報は、例えば、求職者の年齢、住所、職業及び役職等の情報である。記憶制御部112は、自装置の記憶部12を制御し、記憶部12へのデータの書き込み及び読み出しを行う。記憶制御部112は、例えば、登録画面にて登録された求職者情報(登録情報)及び入力画面に入力された求職者情報(入力情報)を記憶させる。AI制御部113は、人工知能部114への入力を制御する。AI制御部113は、例えば、求職者情報の入力画面において入力された求職者情報を入力として、職務経歴に関する文章を出力することを表すプロンプトを生成する。
【0030】
人工知能部114は、GPT(Generative Pretrained Transformer、GPT-1、GPT-2、GPT-3を含む)、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)又はBART(Bidirectional and Auto-regressive Transformer)等を含むトランスフォーマ等の言語モデル等の学習モデルを備えるAIである。
【0031】
学習モデル(機械学習モデルとも言う)とは、機械学習アルゴリズムによる学習モデルをいう。機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木及びサポートベクターマシン等が挙げられる。また、ニューラルネットワークを利用して、学習するための特徴量、結合重み付け係数を自ら生成する深層学習(ディープラーニング)も挙げられる。人工知能部114は、上記のアルゴリズムを適宜適用することができる。
【0032】
人工知能部114は、教師データを用いて機械学習を行う。教師データとは、学習データのことをいい、学習用の入力データ及び出力データ(正解データ)のペアで構成される。なお、学習済モデルとは、ディープラーニング等の任意の機械学習アルゴリズムに従った機械学習モデルに対して、事前に適切な教師データ(学習データ)を用いてトレーニング(学習)を行ったモデルをいう。
【0033】
ただし、学習済モデルは、事前に適切な学習データを得ているが、それ以上の学習を行わないものではなく、追加の学習を行うこともできる。追加学習は、装置が使用先に設置された後も行われる。また、人工知能部114は、いわゆる教師なし学習により機械学習を行い、学習済モデルを構築してもよい。教師なし学習とは、入力データのみを大量に与えることで、入力データを学習させ、入力データに対応した出力データを与えずに、処理を学習させることである。
【0034】
人工知能部114は、求職者情報を入力として、AI制御部113により生成されたプロンプトに基づいて、職務経歴に関する文章を出力する。パラメータ取得部115は、求職者に関する所定のパラメータを取得する。パラメータには、例えば、入力画面に含まれる入力済みの入力情報及び予め登録された求職者に関する登録情報が含まれる。各パラメータの詳細は後述する。候補決定部116は、取得されたパラメータに応じた語句を入力候補として決定する。ここで言う入力候補とは、入力画面において求職者情報として求職者によって入力又は選択される語句の候補である。
【0035】
求職者端末20のユーザ表示部211は、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す文章作成支援システム1に関するシステム画面を表示する。操作受付部212は、求職者端末20を利用するユーザによる操作を受け付ける。求職者U1がユーザとして求職者端末20を操作して文章作成支援システム1を利用する際は、ユーザID(Identification)及びパスワードを入力してログインが行われる。これにより、求職者端末20において生成される情報にユーザIDが対応付けられ、どのユーザについての情報であるかが分かるようになっている。
【0036】
3.情報処理
本節では、本実施形態において、文章作成支援システム1を制御するコンピュータにプログラムを実行させる情報処理(職務経歴に関する文章を生成する文章生成処理)について説明する。文章作成支援システム1は、次の
図5等で示す各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。
【0037】
図5は、文章生成処理の一例を示すアクティビティ図である。
図5に示す文章生成処理は、求職者U1が、求職者端末20に対して、求職者に関する基本的な情報を登録情報として予め登録するための登録画面を表示させる操作を行うことを契機に開始される。まず、求職者端末20は、操作受付部212により、登録画面の表示操作を受け付ける(A11)。操作受付部212は、登録画面の表示を要求する第1要求データをサーバ装置10に送信する。
【0038】
サーバ装置10は、サーバ表示部111により、送信されてきた第1要求データにより要求された登録画面を示す登録画面データを生成する(A12)。サーバ表示部111は、生成した登録画面データを求職者端末20に送信する。求職者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた登録画面データが示す登録画面を表示する。
【0039】
図6は、登録画面の一例を示す図である。
図6の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G1を表示している。文章作成支援システム画面G1には、「登録情報を入力してください。」という文字列と、登録情報の入力欄C1と、登録ボタンB11とが表示されている。入力欄C1は、「氏名」、「年齢」、「住所」、「生年月日」及び「現在の年収」等の「基本情報」と、「希望職種」、「希望業種」、「希望勤務地」及び「希望年収」等の「希望条件」と、「学校名」及び「卒業年月」等の「学歴」と、「企業名」、「部署名」、「役職名」及び「在籍期間」等の「職務経歴」と、「表彰」、「経験職種」、「経験業種」、「資格」並びに「語学力」等のその他の項目とを含む登録情報を入力する領域である。
【0040】
「経験職種」及び「経験業種」には、それぞれ職種ごと又は業種ごとの経験年数を入力することができる。また、「職務経歴」には、さらに「職務経歴詳細」を入力したり職務経歴に関する文章を作成したりする画面を表示させるための詳細ボタンB12が含まれている。
【0041】
求職者端末20は、操作受付部212により、入力欄C1への入力がされた状態で登録ボタンB11に対する操作を登録操作として受け付け(A14)、入力された登録情報をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、記憶制御部112により、送信されてきた登録情報を求職者情報として、登録情報データベースDB2に格納する(A15)。
【0042】
次に、求職者U1が、求職者端末20に対して、職務経歴に関する文章を作成するための作成画面を表示させる操作として、例えば、詳細ボタンB12を押す操作を行うものとする。求職者端末20は、操作受付部212により、作成画面の表示操作を受け付ける(A21)。操作受付部212は、作成画面の表示を要求する第2要求データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、第2要求データが送信されてきた場合、サーバ表示部111により、作成画面を示す作成画面データを生成する(A22)。サーバ表示部111は、生成した作成画面データを求職者端末20に送信する。求職者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた作成画面データが示す作成画面を表示する。
【0043】
図7は、作成画面の一例を示す図である。
図7の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G2を表示している。文章作成支援システム画面G2には、「役職・プロジェクト名の編集」という文字列と、役職名又はプロジェクト名、業務期間及び業務内容のそれぞれの入力欄C21、C22及びC23と、自動生成ボタンB2とが表示されている。求職者U1は、入力欄C21、C22にそれぞれ役職名又はプロジェクト名、業務期間を入力する。
【0044】
入力欄C23は、職務経歴に関する文章として、業務内容を説明する文章を入力する領域である。業務内容を説明する文章とは、求職者U1がこれまで経験した職務において、実際に行った業務の内容、成果及び求人者に対するアピールポイント等を記述した文章であり、職務経歴に関する文章の一例である。ここでは、入力欄C23に、入力欄C21、C22に入力された役職名又はプロジェクト名、業務期間に対応する業務内容が入力される。
【0045】
求職者U1は、入力欄C23については、自分で入力することもできるが、自分で入力しなくとも、自動生成ボタンB2に対する操作を行うことで、職務経歴に関する文章として、業務内容を説明する文章を自動生成させることができる。求職者端末20は、操作受付部212により、自動生成ボタンB2に対する操作を受け付けると。職務経歴に関する文章の自動生成を要求する第3要求データをサーバ装置10に送信する(A24)。
【0046】
サーバ装置10は、第3要求データが送信されてきた場合、まず、パラメータ取得部115により、求職者に関する所定のパラメータを取得する(A31)。パラメータ取得部115は、第3要求データを受け取った段階では、A15において登録情報データベースDB2に格納された求職者U1の登録情報と、文章作成支援システム画面G2において入力された情報(役職名又はプロジェクト名及び業務期間)とを求職者に関するパラメータとして取得する。次に、サーバ装置10は、サーバ表示部111により、職務経歴に関する文章を生成するために必要な情報を入力するための入力画面を示す入力画面データを生成して求職者端末20に送信する(A32)。求職者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた入力画面データが示す入力画面を表示する(A33)。
【0047】
図8は、入力画面の一例を示す図である。
図8の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G3を表示している。文章作成支援システム画面G3には、「職務経歴の作成のための情報入力」という文字列と、情報入力の段階を示す段階画像D3と、「職種を教えてください(3個まで)」という文字列と、職種の入力欄C31と、求職者U1に対するお勧めの職種一覧C32と、戻るボタンB31と、進むボタンB32とが表示されている。
【0048】
職務経歴に関する文章の作成のために入力される求職者情報は、「職種」、「ポジション」、「ミッション」及び「業務領域」といずれも求職者に関する情報であり、以下では「入力情報」と言う。段階画像D3は、本実施形態では、5つある情報入力の段階のうちの第1段階(職種の入力段階)であることを示している。
【0049】
入力欄C31に入力可能な職種には、個数の上限(
図8の例では3個)が設定されている。サーバ表示部111は、この入力可能な個数の上限を、取得されたパラメータである登録情報に基づいて設定する。サーバ表示部111は、例えば、登録情報に含まれる「経験職種」が示す経験年数と入力可能な上限の個数とを対応付けたテーブルを記憶しておき、パラメータとして取得された登録情報に含まれる「経験職種」が示す経験年数に対応付けられた個数を上限として設定する。
【0050】
また、候補決定部116は、例えば、登録情報に含まれる「経験職種」とお勧めの職種とを対応付けたテーブルを記憶しておき、パラメータとして取得された登録情報に含まれる「経験職種」に対応付けられたお勧めの職種(
図8の例では職種A、職種B及び職種C等)を決定する。なお、お勧めの職種に対応付けられる情報は、他にも、
図6に示す画面で職務経歴として入力された「企業名」、「部署名」、「役職名」や、
図7に示す画面で職務経歴詳細として入力された「役職名」や「プロジェクト名」等であってもよい。サーバ表示部111は、決定されたお勧めの職種を職種一覧C32に表示させる。求職者端末20は、操作受付部212により、職種の入力欄C31への入力操作を受け付ける(A34)。
【0051】
入力欄C31への入力は、職種一覧C32から選択する操作でもよいし、キーボードで1文字ずつ入力する操作でもよい。操作受付部212は、1文字ずつの入力操作を受け付けた場合、入力された文字を示す操作データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、様々な職種の名称を含む職種マスタを記憶しており、候補決定部116により、操作データが示す文字を含む職種を職種マスタから検索し、その検索結果を入力候補として決定する(A35)。候補決定部116は、決定した入力候補を求職者端末20に送信する。求職者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた入力候補を表示する(A36)。
【0052】
図9は、表示された入力候補の一例を示す図である。
図9の例では、ユーザ表示部211が、
図8に示す入力欄C31に対応して入力候補一覧C33を表示している。
図9の例では、入力欄C31に「え」という文字が入力されており、入力候補一覧C33には「営業企画」、「営業事務」及び「営業推進」という入力候補が表示されている。このように、候補決定部116は、入力された文字に基づき入力候補を表示させる、いわゆるインクリメンタルサーチを行う。操作受付部212は、
図8に示す職種一覧C32からの職種の選択、入力候補一覧C33からの職種の選択又はキーボードでの職種を示す文字列の入力を入力操作として受け付ける。
【0053】
求職者端末20は、操作受付部212により、戻るボタンB31に対する操作を受け付けると、ユーザ表示部211により、前の画面(
図8の戻るボタンB31であれば
図7に示す文章作成支援システム画面G2)を表示する。求職者端末20は、操作受付部212により、進むボタンB32に対する操作を受け付けると、職務経歴に関する文章を生成するために入力欄C31に入力された入力情報を文章作成支援システム画面G3に対応付けてサーバ装置10に送信する(A41)。サーバ装置10は、記憶制御部112により、送信されてきた入力情報を求職者情報として取得し(A42)、取得した求職者情報を文章作成支援システム画面G3に対応付けて保存する(A43)。
【0054】
サーバ装置10は、未入力の入力情報がある場合は、A31に戻って動作を継続する。パラメータ取得部115は、職務経歴に関する文章を生成するための入力情報の入力が進んだ段階では、前述した求職者U1の登録情報に加え、A43において保存された入力情報を求職者に関するパラメータとして取得する。続けて、A32(入力画面の生成)及びA33(入力画面の表示)が行われる。
【0055】
図10は、入力画面の別の一例を示す図である。
図10の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G4を表示している。文章作成支援システム画面G4には、「職務経歴の作成のための情報入力」という文字列と、情報入力の段階を示す段階画像D4と、「ポジションを教えてください(1個まで)」という文字列と、ポジションの入力欄C41と、求職者U1に対するお勧めのポジション一覧C42と、戻るボタンB41と、進むボタンB42とが表示されている。ポジションとは、役職名をより一般的な表現で示す名称であり、例えば、メンバー、リーダー、マネージャー、部長又は室長等である。
【0056】
段階画像D4は、5つある情報入力の段階のうちの第2段階(ポジションの入力段階)であることを示している。入力欄C41に入力可能なポジションには個数の上限(
図10の例では1個)が設定されている。サーバ表示部111は、例えば、この入力可能な個数の上限を、取得されたパラメータである登録情報及び入力情報の少なくとも一方に基づいて設定する。サーバ表示部111は、例えば、登録情報に含まれる「経験職種」及び入力欄C31に入力された入力情報に含まれる「職種」のいずれか一方又は両方と上限の個数とを対応付けたテーブルを記憶しておき、パラメータとして取得された登録情報に含まれる「経験職種」及び取得された入力情報に含まれる「職種」のいずれか一方又は両方に対応付けられた個数を上限として設定する。
【0057】
また、候補決定部116は、例えば、登録情報に含まれる「経験職種」及び入力情報に含まれる「職種」のいずれか一方又は両方とお勧めのポジションとを対応付けたテーブルを記憶しておき、パラメータとして取得された登録情報に含まれる「経験職種」及び取得された入力情報に含まれる「職種」のいずれか一方又は両方に対応付けられたお勧めのポジション(
図10の例ではポジションA、ポジションB及びポジションC等)を決定する。サーバ表示部111は、決定されたお勧めのポジションをポジション一覧C42に表示させる。
【0058】
求職者端末20は、操作受付部212により、ポジションの入力欄C41への入力操作を受け付ける(A34)。入力欄C41への入力方法は、
図8に示す入力欄C31の場合と同様に行われる(お勧めのポジション一覧C42からの選択、入力候補一覧からの選択又は文字列の入力)。また、進むボタンB42に対する操作が行われると、
図8に示す進むボタンB32に対する操作が行われた場合と同様に、A41からA43までの処理が実行され、入力されたポジションが入力情報としてサーバ装置10に保存される。
【0059】
ポジションの入力後は、未入力の入力情報があるので、A31(パラメータの取得)、A32(入力画面の生成)及びA33(入力画面の表示)が行われる。
図11は、入力画面の別の一例を示す図である。
図11の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G5を表示している。文章作成支援システム画面G5には、「職務経歴の作成のための情報入力」という文字列と、情報入力の段階を示す段階画像D5と、「ミッションを教えてください」という文字列と、ミッションの入力欄C51と、求職者U1に対するお勧めのミッション一覧C52と、戻るボタンB51と、進むボタンB52とが表示されている。
【0060】
段階画像D4は、5つある情報入力の段階のうちの第3段階(ミッションの入力段階)であることを示している。ミッションとは、「受注率向上」や「初期稼働成功」といった、業務の目的や目標のことである。入力欄C51においては、入力可能なミッションの個数の上限が設定されていない。候補決定部116は、例えば、登録情報に含まれる「経験職種」、入力情報に含まれる「職種」及び「ポジション」のうちの1以上のパラメータとお勧めのミッションとを対応付けたテーブルを記憶しておき、パラメータとして取得された登録情報に含まれる「経験職種」、取得された入力情報に含まれる「職種」及び「ポジション」のうちの1以上のパラメータに対応付けられたお勧めのミッション(
図11の例ではミッションA、ミッションB及びミッションC等)を決定する。サーバ表示部111は、決定されたお勧めのミッションをミッション一覧C52に表示させる。
【0061】
求職者端末20は、操作受付部212により、ミッションの入力欄C51への入力操作を受け付ける(A34)。入力欄C51への入力方法は、
図8に示す入力欄C31の場合と同様に行われる(お勧めのミッション一覧C52からの選択、入力候補一覧からの選択又は文字列の入力)。また、進むボタンB52に対する操作が行われると、
図8に示す進むボタンB32に対する操作が行われた場合と同様に、A41からA43までの処理が実行され、入力されたミッションが入力情報としてサーバ装置10に保存される。
【0062】
ミッションの入力後は、未入力の入力情報があるので、A31(パラメータの取得)、A32(入力画面の生成)及びA33(入力画面の表示)が行われる。
図12は、入力画面の別の一例を示す図である。
図12の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G6を表示している。文章作成支援システム画面G6には、「職務経歴の作成のための情報入力」という文字列と、情報入力の段階を示す段階画像D6と、「業務領域を教えてください」という文字列と、業務領域の入力欄C61と、求職者U1に対するお勧めの業務領域一覧C62と、戻るボタンB61と、進むボタンB62とが表示されている。
【0063】
段階画像D4は、5つある情報入力の段階のうちの第4段階(業務領域の入力段階)であることを示している。業務領域とは、例えば、営業職であれば「アポイントの取得」、マーケティング職であれば「広告の運用」といった、業務の具体的な内容のことである。入力欄C61においては、入力可能な業務領域の個数の上限が設定されていない。候補決定部116は、例えば、登録情報に含まれる「経験職種」、入力情報に含まれる「職種」、「ポジション」及び「ミッション」のうちの1以上のパラメータとお勧めの業務領域とを対応付けたテーブルを記憶しておき、パラメータとして取得された登録情報に含まれる「経験職種」、取得された入力情報に含まれる「職種」、「ポジション」及び「ミッション」のうちの1以上のパラメータに対応付けられたお勧めの業務領域(
図12の例では業務領域A、業務領域B及び業務領域C等)を決定する。サーバ表示部111は、決定されたお勧めの業務領域を業務領域一覧C62に表示させる。
【0064】
求職者端末20は、操作受付部212により、業務領域の入力欄C61への入力操作を受け付ける(A34)。入力欄C61への入力方法は、
図8に示す入力欄C31の場合と同様に行われる(お勧めの業務領域一覧C62からの選択、入力候補一覧からの選択又は文字列の入力)。また、進むボタンB62に対する操作が行われると、
図8に示す進むボタンB32に対する操作が行われた場合と同様に、A41からA43までの処理が実行され、入力された業務領域が入力情報としてサーバ装置10に保存される。
【0065】
業務領域の入力後は、サーバ装置10は、サーバ表示部111により、職務経歴に関する文章の作成を指示するための作成指示画面を示す画面データを生成して求職者端末20に送信する。求職者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた画面データが示す職務経歴に関する文章の作成指示画面を表示する(A51)。
【0066】
図13は、職務経歴に関する文章の作成指示画面の一例を示す図である。
図13の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G7を表示している。文章作成支援システム画面G7には、「業務内容を自動生成」という文字列と、情報入力の段階を示す段階画像D5と、「業務内容を自動生成します」及び「約400字の業務内容を生成します。生成完了まで画面を閉じずにお待ち下さい。」という文字列と、個人情報の取扱の同意ボタンB71と、職務経歴に関する文章の自動生成の開始ボタンB72と、戻るボタンB73とが表示されている。
【0067】
段階画像D7は、5つある情報入力の段階のうちの第5段階(自動生成)であることを示している。個人情報の取扱の同意ボタンB71は、登録情報及び入力情報を含む求職者情報に含まれている個人情報の取り扱いについて求職者U1が同意した場合に、クリック等の操作により押下するボタンである。求職者端末20は、操作受付部212により、同意ボタンB71及び開始ボタンB72に対する操作を、職務経歴に関する文章(ここでは業務内容に関する文章)の生成操作として受け付けると、職務経歴に関する文章(業務内容に関する文章)の自動生成の開始を要求する第4要求データをサーバ装置10に送信する(A52)。なお、開始ボタンB72は、同意ボタンB71に対する操作が行われるまでは、操作ができないように制御される。
【0068】
サーバ装置10は、第4要求データが送信されてくると、AI制御部113により、生成する職務経歴に関する文章構成を決定する(A53)。AI制御部113は、例えば、複数の文章構成のテンプレートを記憶しておく。複数の文章構成のテンプレートは、いずれも、複数の章からなる職務経歴に関する文章の構成を示している。ここで言う「章」とは、文章を構成する部分のうちの大きなひとまとまりのことを言う。文章には、複数の章が含まれる。改行して1字下げる「段落」が1つの章となる場合もあるし、複数の段落をまとめて1つの章となる場合もある。また、段落の途中で章が分かれる場合もある。本実施形態では、各テンプレートにおいて、章数、各章の内容、各章の順番及び各章の分量がそれぞれ定められている。
【0069】
各章の内容には、職務経歴に関する文章に含まれている業務内容に関する文章であれば、例えば、業務の目的、主業務及びその他業務等が含まれる。各章の分量は、目安となる文字数、文字数の最大値又は文字数の範囲等で表される。AI制御部113は、例えば、登録情報及び入力情報のうちの1以上のパラメータと文章構成のテンプレートとを対応付けたテーブルを記憶しておき、パラメータとして取得された登録情報及び入力情報に対応付けられたテンプレートが示す文章構成を、生成する職務経歴に関する文章構成として決定する。
【0070】
次に、サーバ装置10は、AI制御部113により、人工知能部114に対して、決定した文章構成が示す章ごとに、文章生成を指示する(A54)。AI制御部113は、入力された入力情報を含む求職者情報に基づいて、各章の文章を生成することを表すプロンプトをそれぞれ生成する。なお、AI制御部113は、入力情報に加え、予め登録された登録情報にも基づいてプロンプトを生成してもよい。AI制御部113は、各章で記述する内容を指示するため、職務経歴に関する文章で用いられる特徴的な語句(「経験」及び「職務経歴」等)、業務の記述(業務の手順及び作業内容等)、組織の記述(組織名称及び組織の役割等)又は成果の記述(目標値及び達成度等)を含むプロンプトを生成する。これらの語句は、
図1に示す語句データベースDB1に格納されている。
【0071】
AI制御部113は、例えば、「マネジメント経験が10年の求職者の職務経歴に関する文章を生成」というプロンプトを生成する。この場合、「マネジメント」及び「10年」が入力された求職者情報に基づく情報であり、「経験」及び「職務経歴」が職務経歴に関する文章で用いられる語句である。また、AI制御部113は、例えば、「求職者がエンジニアとして参加したプロジェクトの目標値を含む実績を生成」というプロンプトを生成する。この場合、「エンジニア」及び「プロジェクト」が入力された入力情報に基づく情報であり、「目標値」が成果の記述であり、「実績」が職務経歴に関する文章で用いられる語句である。
【0072】
また、AI制御部113は、例えば、「求職者が所属していた経理部門の業務手順と作業内容を主業務を説明する文章として生成」というプロンプトを生成する。この場合、「経理部門」が入力された入力情報に基づく情報であり、「業務手順」及び「作業内容」が業務の記述である。また、AI制御部113は、例えば、「管理部門に所属している期間に関わった部署の一覧を生成」というプロンプトを生成する。この場合、「管理部門」が入力された入力情報に基づく情報であり、「部署」が組織の記述である。
【0073】
AI制御部113は、生成したプロンプトにより人工知能部114に章ごとの文章生成を指示する。人工知能部114は、各プロンプトの指示に基づき、章ごとに文章の生成処理を実行する(A55)。人工知能部114は、語句データベースDB1に格納されている語句を用いて文章を作成する。人工知能部114は、各章の文章が完成するたびに求職者端末20に送信する。求職者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた各章の文章を、送信されてきたものから順次表示する(A56)。
【0074】
図14は、表示された職務経歴に関する文章の途中経過の一例を示す図である。
図14の例では、ユーザ表示部211が、文章作成支援システム画面G8を表示している。文章作成支援システム画面G8には、「業務内容」という文字列と、第1章の文章S11と、第4章の文章S14と、確定ボタンB81と、再生成ボタンB82とが表示されている。本実施形態では、職務経歴に関する文章として、第1章から第5章までの文章構成の業務内容に関する文章が作成されるものとする。
【0075】
図14の例では、第1章及び第4章の文章は完成して順番に並べて表示されているが、第2章、第3章及び第5章の文章はまだ完成しておらず、表示されていない。そのため、業務内容に関する文章を確定させるための確定ボタンB81が操作できない状態となっている。サーバ装置10及び求職者端末20は、全ての章の文章が完成するまで、A55(文章生成処理)及びA56(職務経歴に関する文章の表示)の処理を繰り返し実行する。
【0076】
図15は、完成した全章の文章の一例を示す図である。
図15に示す文章作成支援システム画面G8には、第1章から第5章までの文章S11からS15までの全文章S10が全て上から順番に表示されている。求職者U1は、生成された全文章S10で問題ないと判断した場合は、確定ボタンB81に対する操作を行う。すると、求職者端末20は、ユーザ表示部211により、完成した業務内容に関する文章を上から順番に表示する(A57)。
【0077】
図16は、表示された職務経歴に関する文章の一例を示す図である。
図16の例では、ユーザ表示部211は、
図7に表す文章作成支援システム画面G2を表示している。ユーザ表示部211は、業務内容の入力欄C23に、職務経歴に関する文章として生成された業務内容に関する全文章S10を表示している。入力欄C23に表示されている文章は、編集可能であり、求職者U1が手動で修正することができる。
【0078】
求職者U1は、
図15に示す文章作成支援システム画面G8において、生成された職務経歴に関する文章(業務内容に関する文章)を作り直したいと思った場合、再生成ボタンB82に対する操作を行う。この再生成の操作が行われると、サーバ装置10は、
図5に示すA31(パラメータの取得)に戻って動作を行う。サーバ装置10は、A32において入力画面データを生成する際、入力情報を職種の入力欄C31に入力した状態の入力画面データを生成する。
【0079】
図17は、再度表示された入力画面の一例を示す図である。
図17の例では、ユーザ表示部211が、
図8に示す文章作成支援システム画面G3を表示している。文章作成支援システム画面G3においては、前回入力された「職種B」が入力された状態の入力欄C31が表示されている。その他の段階の入力欄も、前回入力された入力情報が入力された状態で表示される。再度入力情報が入力されて、人工知能部114により職務経歴に関する文章が自動生成されると、サーバ表示部111は、例えば、生成された職務経歴に関する文章を上書きした文章作成支援システム画面G2を表示させる。
【0080】
なお、サーバ表示部111は、前回の職務経歴に関する文章を残して、別の入力欄C23に新しい職務経歴を表示させてもよいし、同じ入力欄の下に新しい職務経歴を追加して表示させてもよい。また、AI制御部113は、職務経歴に関する文章を再度生成させる場合、先に生成された職務経歴に関する文章も人工知能部114に入力し、職務経歴に関する文章の再生成に使用させてもよい。
【0081】
以上のとおり、文章作成支援システム1においては、サーバ表示部111が、求職者に関する求職者情報の入力を受け付ける入力画面を表示させる入力部の一例として機能する。
図8、
図10、
図11、
図12に示す文章作成支援システム画面G3、G4、G5、G6は、それぞれ入力画面の一例である。また、これらの入力画面で入力される「職種」、「ポジション」、「ミッション」及び「業務領域」はそれぞれ求職者情報の一例である。
【0082】
また、AI制御部113が、登録情報及び入力情報を含む求職者情報に基づいて求職者の職務経歴に関する文章の作成の指示を人工知能部114に対して行う指示部の一例として機能する。ここでいう求職者情報には、入力された入力情報と、予め登録された登録情報とが含まれる。人工知能部114は、人工知能の一例であり、求職者に関する求職者情報(入力された求職者情報及び予め登録された登録情報)を入力とし、職務経歴に関する文章を出力とする学習モデルを有する。
【0083】
この学習モデルは、学習用の求職者情報を機械学習した学習済みモデルである。学習用の求職者情報とは、学習モデルに対する学習を行うための学習データとして用いられる求職者情報である。学習用の求職者情報は、文章作成支援システム1のユーザである求職者U1以外の求職者に関する情報であるが、求職者U1の登録情報及び入力情報を含んでもよい。
【0084】
また、この学習モデルは、例えば、過去に求職活動を行った求職者の求職者情報を学習用の入力データ(説明変数)と、その求職者が実際に就職した就職先の企業等に提出した職務経歴書等の職務経歴に関する文章(すなわち、最も効果があった職務経歴に関する文章)等を学習用の出力データ(目的変数)とをペアとして対応付けられた教師データとして学習させ、いわゆる教師あり学習の機械学習を行って生成されたモデルであってもよい。
【0085】
また、学習モデルは、あらゆるコーパス(自然言語の文章を構造化し大規模に集積したデータベース)を学習させて生成されたものであってもよく、大量のコーパスの1つとして、学習用の求職者情報等が含まれている。人工知能部114は、この学習モデルにより、入力された求職者に関する情報から導き出される最適な職務経歴に関する文章を作成し、作成した文章を出力する。サーバ表示部111は、こうしてAI制御部113からの指示に基づいて人工知能部114が出力した職務経歴に関する文章を表示させる表示部の一例としても機能する。
【0086】
このような態様によれば、求職者U1は、人工知能部114への指示の仕方やプロンプトの作成の仕方を知らなくとも、求職者に関する情報を、予め登録情報として登録したり、入力情報として画面の指示に従って順番に選択したり入力したりするだけで、業務内容を説明する文章等、職務経歴に関する文章を作成することができ、自ら人工知能部114への指示を行う場合に比べて、職務経歴に関する文章の作成を容易にすることができる。
【0087】
また、文章作成支援システム1においては、サーバ表示部111は、AI制御部113から人工知能部114への指示が行われたときに入力されていた求職者情報を編集可能に示す画面(以下「再入力画面」と言う)を入力画面として表示させる再入力部の一例として機能する。
図17に示す文章作成支援システム画面G3は、入力されていた求職者情報(
図17の例では「職種B」)を編集可能に示す再入力画面の一例である。
【0088】
AI制御部113(指示部の一例)は、その再入力画面で編集された求職者情報に基づいて、職務経歴に関する文章の作成の指示を再度行う。このような態様によれば、求職者情報の入力、職務経歴に関する文章の作成、文章の確定の判断、求職者情報の再入力、職務経歴に関する文章の再作成、といった作業を容易に繰り返すことができる。また、再入力画面が表示されない場合に比べて、職務経歴に関する文章を繰り返し作成する作業を容易にすることができる。
【0089】
また、文章作成支援システム1においては、求職者情報には、人工知能部114に入力され、文章の出力に用いられる複数の項目(本実施形態では「職種」、「ポジション」、「ミッション」及び「業務領域」)の情報が含まれる。そして、サーバ表示部111(入力部の一例)は、入力画面として、複数の項目のうちの少なくとも2以上の項目の各々に対応する求職者情報の入力を要求するそれら2以上の項目毎の個別の入力画面(本実施形態では文章作成支援システム画面G3、G4、G5、G6)を切り替えながら表示させる。
【0090】
1つの入力画面に入力する情報の項目が複数ある場合、例えば入力欄が隣り合っていると間違えて隣の項目の情報を入力することが起こり得るが、上記のとおり個別の入力画面で表示させるとどのような間違いは起こらない。このように、本実施形態によれば、個別の入力画面を表示させない場合に比べて、入力間違いを抑制することができるとともに、ユーザの入力に対する心理的負担を軽減することができる。また、個別の入力画面を表示させない場合に比べて、職務経歴に関する文章の生成に必要な入力情報(職種等)を、より確実に取得することができる。
【0091】
また、文章作成支援システム1においては、サーバ表示部111(入力部の一例)が、前述した個別の入力画面の全てにおいて、それら個別の入力画面の各々に対応する複数のオブジェクトを表示させ、それら複数のオブジェクトのうち入力中の個別の入力画面に対応するオブジェクトを他のオブジェクトとは異なる態様で表示させる。オブジェクトとは、例えば、
図8に示す段階画像D3等に含まれる「職種」、「ポジション」、「ミッション」、「業務領域」及び「自動生成」を示す画像である。
【0092】
サーバ表示部111は、
図8の例の場合、入力中の入力画面に対応する「職種」の画像の縁を実線で示し、その他の画像の縁を点線で示している。これらのオブジェクトが表示されることで、求職者U1は、文章の自動生成までの作業が5段階あり、今がそのうちの1段階目であることを把握することができる。このような態様によれば、上記のオブジェクトが表示されない場合に比べて、入力作業の全体感を容易に把握することができる。
【0093】
また、文章作成支援システム1においては、パラメータ取得部115は、求職者に関する所定のパラメータ(登録情報及び入力情報)を取得する取得部の一例として機能する。そして、サーバ表示部111(入力部)は、入力される項目ごとに、取得されたパラメータに応じた語句を入力候補として表示させる。
図9の入力候補一覧C33に示す各語句(「営業企画」、「営業事務」及び「営業推進」)は、入力候補の一例である。このような態様によれば、求職者に合った語句を入力候補として表示させることができるとともに、入力候補が表示されない場合に比べて、入力を簡単にすることができる。
【0094】
上記のパラメータには、予め登録された求職者に関する登録情報が含まれる。
図6に示す各情報(「基本情報」、「希望条件」、「学歴」及び「職務経歴」等)は、登録情報の一例である。なお、登録情報は、他にも、履歴書に記載されるようなその他の情報であってもよい。また、パラメータには、入力画面に含まれる所定の項目において入力済みの求職者情報(入力情報)が含まれる。
図8、
図10、
図11、
図12に示す「職種」、「ポジション」、「ミッション」及び「業務領域」はそれぞれ所定の項目の一例である。なお、所定の項目はこれに限らず、最初の数項目又は重要な項目等に絞ってもよい。
【0095】
パラメータに登録情報が含まれる場合、入力画面における入力がまだされていない最初の入力項目から入力候補を最適化することができる。一方、パラメータに入力情報が含まれる場合、入力画面で入力をするだけで事前作業がなくとも入力候補を最適化することができる。
【0096】
また、文章作成支援システム1においては、サーバ表示部111(入力部の一例)は、入力画面に1文字入力される度に、入力済みの文字に応じた語句の検索結果を入力候補として表示させる。サーバ表示部111は、ユーザにより検索のための文字が1文字ずつ入力される度に前方一致検索を行い、検索結果を入力候補として表示させる。
図9に示す「え」が入力済みの文字の一例であり、「営業企画」、「営業事務」及び「営業推進」が検索結果の一例である。インクリメンタル検索では、文字が1文字ずつ入力され取得される度に、既に取得された1以上の文字に、新たに入力された1文字を加えた文字に応じた語句を検索する。このように、1文字入力されるたびに検索結果がリフレッシュされるインクリメンタル検索が行われることで、検索結果が固定されている場合に比べて、より入力を簡単にすることができる。
【0097】
なお、サーバ表示部111は、入力済みの文字に応じた語句の検索として、完全一致だけでなく、表記ゆれやシノニム表現など曖昧さを含むファジーな検索を行ってもよい。また、サーバ表示部111は、入力済みの文字に応じた語句の検索として、取得された求職者に関するパラメータに応じて、求職者ごとに個別化されたインタラクティブな検索を行ってもよい。例えば、サーバ表示部111は、エンジニアという職種がパラメータとして取得された場合は、エンジニアに関する語句を検索する。これにより、同じ文字が入力された場合でも、求職者によってそれぞれ最適化された入力候補を表示することができる。
【0098】
また、文章作成支援システム1においては、職務経歴に関する文章は、2以上の章を有する。
図15に示す第1章から第5章は2以上の章の一例である。AI制御部113(指示部の一例)は、それらの章ごとに職務経歴に関する文章の作成の指示を行う。そして、サーバ表示部111(表示部の一例)は、人工知能部114が出力した2以上の章を並べて文章として表示させる。
図15に示す全文章S10は、出力された章を並べた文章の一例である。このように章ごとに文章作成の指示が行われることで、文章全体を対象にして文章作成の指示が行われる場合に比べて、より章の内容に沿った適切な指示を行うことができ、より適切な内容の職務経歴に関する文章を作成することができる。
【0099】
また、文章作成支援システム1においては、サーバ表示部111(表示部の一例)は、人工知能部114が複数の章を順次出力する場合、全ての章が揃うのを待たずに、人工知能部114から出力された章から順次表示させる。
図14に示す第1章及び第4章は、全ての章が揃うのを待たずに出力された章の一例である。このような態様によれば、完成した章から順次表示されるので、人工知能部114による文章の自動生成の応答性能を体感させることができる。
【0100】
また、文章作成支援システム1においては、AI制御部113(指示部の一例)は、上述したように、職務経歴に関する文章で用いられる語句、業務の記述、組織の記述又は成果の記述を含む指示データによって指示を行う。指示データとは、人工知能部114への指示を示すデータであり、プロンプトがその一例である。このような態様によれば、上記の指示データを用いない場合に比べて、職務経歴に関する文章に必要な内容をより確実に盛り込むことができる。
【0101】
<その他の実施形態>
求職者情報は、
図8等に示す情報に限らない。求職者情報には、例えば、スキル、資格、語学力、経験年数、希望業種、希望職種、希望勤務地域、希望通勤時間及びアピールポイント等が含まれていてもよい。このように、登録情報に含まれている情報が求職者情報として入力されてもよい。また、職務経歴に関する文章に含まれる各章の内容は
図15に示すものに限らない。例えば、業務計画、組織構成、顧客ステータス、商材等が各章の内容として含まれ得る。
【0102】
<人工知能>
人工知能部114は、言語モデル(例えばニューラルネットワークを用いた言語モデル)を利用してもよい。言語モデルとは、人間の言語を単語の出現確率を用いてモデル化したものである。これにより、言語モデルを利用しない場合に比べて、より自然な文章を生成することができる。
【0103】
また、文章作成支援システム1においては、人工知能が外部構成であってもよい。その場合でも、AI制御部113が、外部の人工知能に対して文章生成の指示を行い、サーバ表示部111が、その人工知能が出力した文章を求職者端末20に表示させることで、職務経歴に関する文章を生成することができる。このようにすることで、外部の様々な人工知能サービスを活用して職務経歴に関する文章を生成することができる。
【0104】
<学習モデル>
実施形態では、学習モデルは、学習用の求職者情報を機械学習したモデルであったが、これに限らず、例えば、学習用の求職者情報(一般的な求職者情報)と求人票とを学習データとして機械学習をしたモデルであってもよい。求人票とは、求人者が求める人材の概要を求職者に伝えるために作成する文章である。求人票は、実際の求職者向けに作成されたものであってもよいし、架空の求職者向けに作成されたものであってもよい。このような態様によれば、求人者で求める内容を加味した職務経歴に関する文章を作成することができる。
【0105】
<職務経歴に関する文章の章立て>
実施形態では、職務経歴に関する文章の章数、各章の内容、各章の順番及び各章の分量がそれぞれ定められていたが、これに限らない。例えば、AI制御部113(指示部の一例)は、職務経歴に関する文章が、提示された入力画面における入力に応じた章の数、各章の内容、各章の表示順又は各章の分量となるように職務経歴に関する文章生成の指示を行ってもよい。AI制御部113は、例えば、求職者情報と各章の内容や数等とを対応付けたテーブルを用いて文章生成の指示を行う。
【0106】
図18は、テーブルの一例を示す図である。
図18の例では、入力情報として経験年数が入力される場合において、入力情報である経験年数と、章数とを対応付けたテーブルTB1が示されている。テーブルTB1では、「Th1未満」、「Th1以上Th2未満」及び「Th2以上」という経験年数に、「N1」、「N2」及び「N3」(N1<N2<N3)という章数が対応付けられている。AI制御部113は、求職者情報として取得された経験年数にテーブルTB1において対応付けられている章数と同じ回数だけ、各章の文章をそれぞれ生成するよう人工知能部114に指示する。
【0107】
これにより、求職者の経験年数が長いほど、説明すべき内容が多くなりやすいので、それらの内容をなるべく多く説明するために、章数が多い職務経歴に関する文章を生成することができる。なお、経験年数以外の求職者情報が章数に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、章数が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて章数をより適切に制御することができる。
【0108】
図19は、テーブルの別の一例を示す図である。
図19の例では、入力情報として職種が入力される場合において、入力情報である職種と、章の内容とを対応付けたテーブルTB2が示されている。テーブルTB2では、「管理職」、「専門職」及び「事務職」という職種に、「マネジメント寄り」、「スキル・資格寄り」及び「業務プロセス寄り」という章の内容が対応付けられている。AI制御部113は、入力情報として取得された職種にテーブルTB2において対応付けられている内容の章を含む職務経歴に関する文章を生成するよう人工知能部114に指示する。
【0109】
これにより、各職種についてより関連が深い内容の章を含む職務経歴に関する文章を生成することができる。なお、職種以外の求職者情報が章の内容に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、章の内容が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて章の内容をより適切に制御することができる。
【0110】
図20は、テーブルの別の一例を示す図である。
図20の例では、入力情報として職種が入力される場合において、求職者情報である職種と、章の順番とを対応付けたテーブルTB3が示されている。テーブルTB3では、「管理職」という職種に、「マネジメント関連の章」が先で「その他の章」が後という順番が対応付けられている。また、「専門職」という職種に、「スキル・資格関連の章」が先で「その他の章」が後という順番が対応付けられている。また、「事務職」という職種に、「業務プロセス関連の章」が先で「その他の章」が後という順番が対応付けられている。
【0111】
AI制御部113は、入力情報として取得された職種にテーブルTB3において対応付けられている順番で各章を並べて表示するよう求職者端末20に指示する。これにより、各職種についてより関連が深い内容の章を先に並べた職務経歴に関する文章を生成することができる。なお、職種以外の求職者情報が章の順番に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、章の順番が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて章の順番をより適切に制御することができる。
【0112】
図21は、テーブルの別の一例を示す図である。
図21の例では、入力情報として職種が入力される場合において、求職者情報である職種と、章の分量とを対応付けたテーブルTB4が示されている。テーブルTB4では、「管理職」という職種に、「マネジメント関連の章」が「多い」で「その他の章」が「少ない」という分量が対応付けられている。また、「専門職」という職種に、「スキル・資格関連の章」が「多い」で「その他の章」が「少ない」という分量が対応付けられている。また、「事務職」という職種に、「業務プロセス関連の章」が「多い」で「その他の章」が「少ない」という分量が対応付けられている。
【0113】
AI制御部113は、入力情報として取得された職種にテーブルTB4において対応付けられている分量で各章を生成するよう人工知能部114に指示する。これにより、各職種についてより関連が深い内容の章の文量を多くした職務経歴に関する文章を生成することができる。なお、職種以外の求職者情報が章の分量に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、章の分量が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて章の分量をより適切に制御することができる。
【0114】
なお、
図18から
図21に示すテーブルはいずれも一例であり、それぞれ3通りの対応付けが行われていたが、2通りでもよいし、4通り以上でもよい。また、各テーブルにおいて対応付けられる求職者情報は登録情報であってもよい。その場合も、AI制御部113(指示部の一例)は、職務経歴に関する文章が、登録情報に応じた章の数、各章の内容、各章の表示順又は各章の分量となるように職務経歴に関する文章生成の指示を行う。いずれの場合も、提示された入力画面における入力又は登録情報に応じた文章生成の指示が行われない場合に比べて、より適切な内容の職務経歴に関する文章を作成することができる。
【0115】
<入力選択肢>
AI制御部113(指示部の一例)は、人工知能部114に、1つの章について2以上の文章の選択肢を出力するよう指示を行ってもよい。その場合、人工知能部114は、1つの章について2以上の文章を生成する。サーバ表示部111(表示部の一例)は、人工知能部114により出力された2以上の文章の選択肢を選択可能に表示させ、選択された文章を並べた文章を表示させる。
【0116】
図22は、表示された職務経歴に関する文章の別の一例を示す図である。
図22の例では、ユーザ表示部211が、
図7に示す文章作成支援システム画面G2を表示している。ユーザ表示部211は、業務内容の入力欄C23に、「「主業務」を選択してください」という文字列と、「主業務」の文章の選択肢S121、S122及びS123を表示している。AI制御部113は、例えば、「主業務」の章について、内容の異なる3種類のプロンプトを生成して文章生成の指示を行う。これにより、選択肢S121、S122及びS123は、それぞれ異なる内容の文章になっている。
【0117】
求職者U1がいずれかの選択肢を選択すると、サーバ表示部111は、選択されなかった選択肢を削除し、選択された選択肢の文章のみを残した職務経歴に関する文章を表示させる。このような態様によれば、求職者U1は、2以上の文章の選択肢から最も適切だと思うものを選択することができるので、文章の選択肢が表示されない場合に比べて、より求職者の意図を反映した職務経歴に関する文章を作成することができる。
【0118】
<入力画面の構成変動>
文章作成支援システム1においては、入力画面に、求職者に関する所定のパラメータに応じて、入力を受け付ける入力情報に関する構成が変動する変動入力画面が含まれていてもよい。その場合、サーバ表示部111(入力部の一例)は、パラメータ取得部115により取得されたパラメータに応じた変動入力画面を表示させる。より詳細には、サーバ表示部111は、取得されたパラメータに応じた入力項目、入力項目数、入力順序、入力方式又は入力量での入力を行わせる構成の画面を変動入力画面として表示させる。サーバ表示部111は、例えば、求職者情報と入力項目等とを対応付けたテーブルを用いて文章生成の指示を行う。
【0119】
図23は、テーブルの一例を示す図である。
図23の例では、入力情報として職種が入力される場合において、入力情報である職種と、入力項目とを対応付けたテーブルTB11が示されている。テーブルTB11では、「管理職」、「専門職」及び「事務職」という職種に、「生産性向上の取り組み」、「スキル」及び「経験済み業務プロセス」という入力項目が対応付けられている。サーバ表示部111は、まず、入力者情報として職種を入力させる入力画面を表示させる。
【0120】
すると、パラメータとして、職種を示す求職者情報が取得されるので、サーバ表示部111は、次の入力画面を表示する際に、取得された職種にテーブルTB11において対応付けられている入力項目を求職者端末20に表示させる。これにより、各職種についてより関連が深い求職者情報を入力させることができる。なお、職種以外の求職者情報が入力項目に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、入力項目が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて入力項目をより適切に制御することができる。
【0121】
図24は、テーブルの別の一例を示す図である。
図24の例では、入力情報として経験年数が入力される場合において、入力情報である経験年数と、入力項目数とを対応付けたテーブルTB12が示されている。テーブルTB12では、「Th1未満」、「Th1以上Th2未満」及び「Th2以上」という経験年数に、「N11」、「N12」及び「N13」(N11<N12<N13)という入力項目数が対応付けられている。サーバ表示部111は、まず、求職者情報として経験年数を入力させる入力画面を表示させる。
【0122】
すると、パラメータとして、経験年数を示す求職者情報が取得されるので、サーバ表示部111は、残りの入力画面を表示する際に、取得された経験年数にテーブルTB12において対応付けられている数の入力画面が合計で表示されるように入力画面の表示を制御する。これにより、求職者の経験年数が長いほど、取得可能な求職者情報が多くなりやすいので、それらの求職者情報をなるべく多く入力させるために、入力項目数が多い入力画面を表示させることができる。なお、経験年数以外の求職者情報が入力項目数に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、入力項目数が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて入力項目数をより適切に制御することができる。
【0123】
図25は、テーブルの別の一例を示す図である。
図25の例では、入力情報として職種が入力される場合において、入力情報である職種と、入力順序とを対応付けたテーブルTB13が示されている。テーブルTB13では、「管理職」という職種に、「マネジメント関連の入力項目」が先で「その他の入力項目」が後という順序が対応付けられている。また、「専門職」という職種に、「スキル・資格関連の入力項目」が先で「その他の入力項目」が後という順序が対応付けられている。
【0124】
また、「事務職」という職種に、「業務プロセス関連の入力項目」が先で「その他の入力項目」が後という順序が対応付けられている。サーバ表示部111は、求職者情報として取得された職種にテーブルTB13において対応付けられている順序で各入力項目を求職者端末20に表示させる。これにより、各職種についてより関連が深い内容の入力項目を先に入力させることができる。なお、職種以外の求職者情報が入力順序に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、入力順序が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて入力順序をより適切に制御することができる。
【0125】
図26は、テーブルの別の一例を示す図である。
図26の例では、入力情報として職種が入力される場合において、入力情報である職種と、入力方式とを対応付けたテーブルTB14が示されている。テーブルTB14では、「管理職」、「専門職」及び「事務職」という職種に、「選択式」、「入力式+選択式」及び「選択式」という入力方式が対応付けられている。「選択式」は、プルダウンリスト等で入力する入力情報の選択肢を提示する方式であり、「入力式」は、キーボードで文字ずつ入力する方式である。サーバ表示部111は、まず、入力情報として職種を入力させる入力画面を表示させる。
【0126】
すると、パラメータとして、職種を示す求職者情報が取得されるので、サーバ表示部111は、次の入力画面を表示する際に、取得された職種にテーブルTB14において対応付けられている入力方式で入力させる入力画面を求職者端末20に表示させる。選択式は、例えば、入力される求職者情報がある程度決まっている場合に適用され、入力式は、例えば、入力される求職者情報が多数あり選択肢が挙げきれない場合に適用されるとよい。なお、職種以外の求職者情報が入力方式に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、入力方式が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて入力方式をより適切に制御することができる。
【0127】
図27は、テーブルの別の一例を示す図である。
図27の例では、入力情報として職種が入力される場合において、入力情報である職種と、入力量とを対応付けたテーブルTB15が示されている。入力量とは、例えば、入力情報を入力する個数の多さである。テーブルTB15では、「管理職」という職種において、「マネジメント関連の入力項目」に「多い」という入力量が、「その他の入力項目」に「少ない」という入力量が対応付けられている。
【0128】
また、「専門職」という職種において、「スキル・資格関連の入力項目」に「多い」という入力量が、「その他の入力項目」に「少ない」という入力量が対応付けられている。また、「事務職」という職種において、「業務プロセス関連の入力項目」に「多い」という入力量が、「その他の入力項目」に「少ない」という入力量が対応付けられている。サーバ表示部111は、求職者情報として取得された職種にテーブルTB15において対応付けられている入力量で各入力項目を求職者端末20に表示させる。
【0129】
これにより、各職種についてより関連が深い内容の入力量を多くすることができる。なお、入力量は、入力される求職者情報の文字数又は行数の多さや入力欄の大きさ等によって表されてもよい。また、職種以外の求職者情報が入力量に対応付けられていてもよい。いずれの場合も、入力量が固定されている場合に比べて、パラメータとして取得される求職者情報に応じて入力量をより適切に制御することができる。
【0130】
なお、
図23から
図27に示すテーブルはいずれも一例であり、それぞれ3通りの対応付けが行われていたが、2通りでもよいし、4通り以上でもよい。また、各テーブルにおいて対応付けられる求職者情報は登録情報であってもよい。その場合も、サーバ表示部111は、取得されたパラメータ(登録情報)に応じた入力項目、入力項目数、入力順序、入力方式又は入力量での入力を行わせる構成の画面を変動入力画面として表示させる。また、上記のとおり、入力画面に、所定のパラメータに応じて構成が変動する変動入力画面が含まれていることで、入力画面の構成が固定されている場合に比べて、より適切な項目を入力させることができる。
【0131】
<構成のバリエーション>
図1等に示す構成は一例であり、実施に不都合が無い限り、他の態様を取り得る。例えば、1台の装置は、2台以上の装置に分散されてもよいし、クラウドコンピューティングシステムに代替されてもよい。また、1台の装置の機能が2台以上の装置に分散して実現されてもよいし、2台以上の装置の機能が1台の装置により集中して実現されてもよい。また、1つの機能が行う動作を2以上の機能が分散して行ってもよいし、2以上の機能が1つの機能に統合されてもよい。要するに、文章作成支援システム1の全体で必要な各機能が実現されていれば、それらの機能を実現する装置はどのような構成であってもよい。
【0132】
上述した実施形態の態様は、サーバ装置10のような情報処理装置や、サーバ装置10を備える文章作成支援システム1のような情報処理システムであったが、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、文章作成支援システムが実行する各ステップを備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、文章作成支援システムが実行する各ステップを実行させる。
【0133】
<その他のバリエーション>
情報又はデータ(以下「情報等」と言う)の出力先は、他の装置、ディスプレイ、記憶部(内蔵の記憶部及び外部の記憶部を含む)等であってもよい。情報等の取得には、他の装置から送信されてきた情報等を取得する態様に加え、自装置で生成された情報等を取得する態様を含む。パラメータを対応付けたテーブルは、図示したテーブルに限らず、パラメータの数を少なくしたり多くしたりしてもよい。また、テーブルを用いずに、数式又は条件式等によりパラメータに応じた情報等を求めてもよい。
【0134】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0135】
(1)文章作成支援システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサが、入力ステップでは、求職者に関する求職者情報の入力を受け付ける入力画面を表示させ、指示ステップでは、前記求職者情報に基づいて前記求職者の職務経歴に関する文章の作成の指示を人工知能に対して行い、前記人工知能は、前記求職者情報を入力とし、前記文章を出力とする学習モデルを有し、表示ステップでは、前記指示に基づいて前記人工知能が出力した前記文章を表示させる、文章作成支援システム。
【0136】
このような態様によれば、求職者の職務経歴に関する文章の作成を容易にすることができる。
【0137】
(2)上記(1)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記学習モデルは、学習用の求職者情報と求人票とを機械学習したモデルである、文章作成支援システム。
【0138】
このような態様によれば、求人で求められる内容を加味した文章を作成することができる。
【0139】
(3)上記(1)又は(2)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、再入力ステップでは、前記指示が行われたときに入力されていた前記求職者情報を編集可能に示す画面を前記入力画面として表示させ、前記指示ステップでは、前記入力画面で編集された前記求職者情報に基づいて前記指示を再度行う、文章作成支援システム。
【0140】
このような態様によれば、文章を繰り返し作成する作業を容易にすることができる。
【0141】
(4)上記(1)~(3)の何れか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記求職者情報には、前記人工知能に入力され、前記文章の出力に用いられる複数の項目の情報が含まれ、前記プロセッサが、前記入力ステップでは、前記入力画面として、前記複数の項目のうちの少なくとも2以上の項目の各々に対応する前記求職者情報の入力を要求する前記2以上の項目毎の個別の入力画面を切り替えながら表示させる、文章作成支援システム。
【0142】
このような態様によれば、入力間違いを抑制することができる。
【0143】
(5)上記(4)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記入力ステップでは、前記個別の入力画面の全てにおいて、当該個別の入力画面の各々に対応する複数のオブジェクトを表示させ、当該複数のオブジェクトのうち入力中の前記個別の入力画面に対応するオブジェクトを他のオブジェクトとは異なる態様で表示させる、文章作成支援システム。
【0144】
このような態様によれば、入力作業の全体感を容易に把握することができる。
【0145】
(6)上記(1)~(5)の何れか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記入力画面には、前記求職者に関する所定のパラメータに応じて、前記求職者情報の入力に関する構成が変動する変動入力画面が含まれ、前記プロセッサが、取得ステップでは、前記パラメータを取得し、前記入力ステップでは、取得された前記パラメータに応じた前記変動入力画面を表示させる、文章作成支援システム。
【0146】
このような態様によれば、より適切な項目を入力させることができる。
【0147】
(7)上記(6)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記入力ステップでは、取得された前記パラメータに応じた入力項目、入力項目数、入力順序、入力方式又は入力量での入力を行わせる構成の画面を前記変動入力画面として表示させる、文章作成支援システム。
【0148】
このような態様によれば、より適切な項目を入力させることができる。
【0149】
(8)上記(4)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、取得ステップでは、前記求職者に関する所定のパラメータを取得し、前記入力ステップでは、入力される前記項目ごとに、取得された前記パラメータに応じた語句を入力候補として表示させる、文章作成支援システム。
【0150】
このような態様によれば、入力を簡単にすることができる。
【0151】
(9)上記(8)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記入力ステップでは、前記入力画面に1文字入力される度に、入力済みの文字に応じた語句の検索結果を前記入力候補として表示させる、文章作成支援システム。
【0152】
このような態様によれば、より入力を簡単にすることができる。
【0153】
(10)上記(6)~(9)の何れか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記パラメータには、前記入力画面に含まれる所定の項目において入力済みの前記求職者情報が含まれる、文章作成支援システム。
【0154】
このような態様によれば、事前作業がなくとも最適化することができる。
【0155】
(11)上記(6)~(10)の何れか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記パラメータには、予め登録された前記求職者に関する登録情報が含まれる、文章作成支援システム。
【0156】
このような態様によれば、最初の入力項目から最適化することができる。
【0157】
(12)上記(1)~(11)の何れか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記文章は、2以上の章を有し、前記プロセッサが、前記指示ステップでは、前記章ごとに前記指示を行い、前記表示ステップでは、前記人工知能が出力した前記章を並べて前記文章として表示させる、文章作成支援システム。
【0158】
このような態様によれば、より適切な内容の文章を作成することができる。
【0159】
(13)上記(12)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記指示ステップでは、前記文章が、提示された前記入力画面における入力に応じた章の数、各章の内容、各章の表示順又は各章の分量となるように前記指示を行う、文章作成支援システム。
【0160】
このような態様によれば、より適切な内容の文章を作成することができる。
【0161】
(14)上記(12)又は(13)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記指示ステップでは、前記人工知能に、1つの章について2以上の文章の選択肢を出力するよう前記指示を行い、前記表示ステップでは、前記人工知能により出力された前記2以上の文章の選択肢を選択可能に表示し、選択された前記文章を並べた文章を表示させる、文章作成支援システム。
【0162】
このような態様によれば、より求職者の意図を反映した文章を作成することができる。
【0163】
(15)上記(12)~(14)の何れか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記表示ステップでは、前記人工知能が複数の前記章を順次出力する場合、全ての前記章が揃うのを待たずに出力された前記章から順次表示させる、文章作成支援システム。
【0164】
このような態様によれば、応答性能を体感させることができる。
【0165】
(16)上記(1)~(15)の何れか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記指示ステップでは、職務経歴に関する文章で用いられる語句、業務の記述、組織の記述又は成果の記述を含む指示データによって前記指示を行う、文章作成支援システム。
【0166】
このような態様によれば、文章に必要な内容をより確実に盛り込むことができる。
【0167】
(17)情報処理方法であって、上記(1)~(16)の何れか1つに記載の文章作成支援システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0168】
(18)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(16)の何れか1つに記載の文章作成支援システムの各ステップを実行させるプログラム。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0169】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0170】
1 :文章作成支援システム
10 :サーバ装置
11 :制御部
20 :求職者端末
21 :制御部
111 :サーバ表示部
112 :記憶制御部
113 :AI制御部
114 :人工知能部
115 :パラメータ取得部
116 :候補決定部
211 :ユーザ表示部
212 :操作受付部
【要約】
【課題】求職者の職務経歴に関する文章の作成を容易にすることができる情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、文章作成支援システムが提供される。この文章作成支援システムは、プロセッサを備え、プロセッサが、入力ステップでは、求職者に関する求職者情報の入力を受け付ける入力画面を表示させる。指示ステップでは、求職者情報に基づいて求職者の職務経歴に関する文章の作成の指示を人工知能に対して行い、人工知能は、求職者情報を入力とし、文章を出力とする学習モデルを有する。表示ステップでは、指示に基づいて人工知能が出力した文章を表示させる。
【選択図】
図1