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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】穀物乾燥機のバーナ装置
(51)【国際特許分類】
   F26B 23/02 20060101AFI20231024BHJP
   F26B 17/14 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
F26B23/02 Z
F26B17/14 P
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019200306
(22)【出願日】2019-11-01
(65)【公開番号】P2021071276
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000001812
【氏名又は名称】株式会社サタケ
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100158702
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 卓也
(72)【発明者】
【氏名】福本 亮
(72)【発明者】
【氏名】森田 謙二
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-093044(JP,A)
【文献】特開昭60-103286(JP,A)
【文献】実開昭58-083094(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 23/02
F26B 17/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀物が投入される乾燥機本体と、前記乾燥機本体の一側に配設され、前記乾燥機本体内へ熱風を供給する熱風洞と、前記乾燥機本体の他側に配設され、前記乾燥機本体内から熱風を排出する排風洞と、を備える穀物乾燥機であって、
前記熱風洞から前記乾燥機本体内に供給される熱風を生成する穀物乾燥機のバーナ装置において、
直方体状のフレームと、該フレーム内に配設されるバーナと、を有する複数のバーナユニットであって、前記フレームには係合部材が設けられ、
前記係合部材により複数の前記バーナユニットを脱着可能に組み合わせて構成することを特徴とする穀物乾燥機のバーナ装置。
【請求項2】
前記バーナユニットは、1台のバーナを有する第1ユニットと、2台のバーナを有する第2ユニットとを含み、
複数の前記バーナユニットを脱着可能に組み合わせて構成する請求項1記載の穀物乾燥機のバーナ装置。
【請求項3】
前記係合部材は、前記フレームの前後方向に延伸する第1係合部材と、前記フレームの前後方向に延伸し前記第1の係合部材と係合・離脱可能な第2係合部材とからなり、
前記第1係合部材と他のバーナユニットの前記第2係合部材とが、各フレームの上下方向又は左右方向から係合し、前記各フレームの前後方向に離脱する請求項1又は2記載の穀物乾燥機のバーナ装置。
【請求項4】
穀物が投入される乾燥機本体と、前記乾燥機本体の一側に配設され、前記乾燥機本体内へ熱風を供給する熱風洞と、前記乾燥機本体の他側に配設され、前記乾燥機本体内から熱風を排出する排風洞と、を備える穀物乾燥機であって、
前記熱風洞から前記乾燥機本体内に供給される熱風を生成する穀物乾燥機のバーナ装置において、
直方体状のフレームと、該フレーム内に配設されるバーナと、を有する複数のバーナユニットであって、前記バーナユニットは、1台のバーナを有する第1ユニットと、2台のバーナを有する第2ユニットとを含み、
複数の前記バーナユニットを脱着可能に組み合わせて構成することを特徴とする穀物乾燥機のバーナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀物乾燥機に関し、カントリーエレベータやライスセンター等の穀物共同乾燥施設等で使用して好適な穀物乾燥機のバーナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カントリーエレベータ等の穀物共同乾燥施設で使用される比較的大型の穀物乾燥機として、乾燥機本体と、該乾燥機本体の一側面に設けられる熱風洞と、前記乾燥機本体の前記熱風洞に対向する他側面に設けられる排風洞を備えるものが知られている(特許文献1,2を参照。)。
【0003】
前記穀物乾燥機は、型式毎に専用のバーナ装置を備え、該バーナ装置により生成される熱風は、前記熱風洞へ供給され、前記熱風洞から前記乾燥機本体の内部に流入して穀物を乾燥させる。そして、前記穀物を乾燥させた後の排風は、前記排風洞から排出される。
【0004】
ところで、この種の比較的大型の穀物乾燥機において、単一のバーナによりバーナ装置を構成するものにおいては、熱風温度の細かい制御が難しく、燃費の向上が望めない問題がある。
【0005】
そこで、複数台のバーナを有する専用のバーナ装置を用い、各バーナの燃焼を細かく制御することが行われているが、このようなバーナ装置は重くて嵩張るために据付現場に搬入することが難しく、特に既存の施設におけるバーナ装置の入れ換え作業が大掛かりで困難な問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平4-200748号公報
【文献】実開平4-22039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、据付現場に容易に搬入できるとともに、既存の施設であっても入れ換え作業を容易に行うことができる穀物乾燥機のバーナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、
穀物が投入される乾燥機本体と、前記乾燥機本体の一側に配設され、前記乾燥機本体内へ熱風を供給する熱風洞と、前記乾燥機本体の他側に配設され、前記乾燥機本体内から熱風を排出する排風洞と、を備える穀物乾燥機であって、
前記熱風洞に連通し、前記熱風洞から前記乾燥機本体内に供給される熱風を生成する穀物乾燥機のバーナ装置において、
直方体状のフレームと、該フレーム内に配設されるバーナと、を有する複数のバーナユニットを、脱着可能に組み合わせて構成することを特徴とする。
【0009】
本発明は、
前記バーナユニットが、1台のバーナを有する第1ユニットと、2台のバーナを有する第2ユニットとを含み、
複数の前記バーナユニットを脱着可能に組み合わせて構成することが好ましい。
【0010】
また、本発明は、
前記第1ユニット及び/又は第2ユニットの複数を脱着可能に組み合わせて構成することが好ましい。
【0011】
本発明は、
前記フレームに係合部材が設けられ、
前記係合部材により複数の前記バーナユニットを脱着可能に構成す
【0012】
本発明は、
前記係合部材が、前記フレームの前後方向に延伸する第1係合部材と、前記フレームの前後方向に延伸し前記第1係合部材と係合・離脱可能な第2係合部材とからなり、
前記第1係合部材と他のバーナユニットの前記第2係合部材とが、各フレームの上下方向又は左右方向から係合し、前記各フレームの前後方向に離脱することが好ましい。
【0013】
本発明は、
前記バーナが、前記フレーム内の下部に設けられるベース部材に取り付けられることが好ましい。
【0014】
本発明は、
複数の前記バーナユニットを、左右対称に組み合わせて構成することが好ましい。
【0015】
本発明は、
底板上に載置されて組み合わされた複数の前記バーナユニットの左右に側板、上部に天板を設けてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、直方体状のフレームと、該フレーム内に配設されるバーナと、を有する複数のバーナユニットを、脱着可能に組み合わせて構成するので、複数のバーナユニットを分割した状態で据付現場に搬入し、前記据付現場で穀物乾燥機の型式に対応したバーナ装置を組み立てることができる。
したがって、本発明の穀物乾燥機のバーナ装置によれば、据付現場に容易に搬入できるとともに、既存の施設であっても入れ換え作業を容易に行うことができる。
【0017】
また、本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、複数のバーナユニットを組み合わせて構成するので、前記バーナユニットを管理すればよく、従来の穀物乾燥機のように型式毎に専用のバーナ装置を用いる場合に比べ、在庫管理が容易となる。
【0018】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、前記バーナユニットが、1台のバーナを有する第1ユニットと、2台のバーナを有する第2ユニットとを含み、複数の前記バーナユニットを脱着可能に組み合わせて構成することとすれば、穀物乾燥機の型式に対応したバーナ装置を効率よく組み立てることができる。
【0019】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、
前記第1ユニット及び/又は第2ユニットの複数を脱着可能に組み合わせて構成することとすれば、穀物乾燥機の型式に対応したバーナ装置を効率よく組み立てることができる。
【0020】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、前記フレームに係合部材が設けられ、前記係合部材により複数の前記バーナユニットを脱着可能に構成するので、バーナユニットの組付けを容易に行うことができる。
【0021】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、前記係合部材が、前記フレームの前後方向に延伸する第1係合部材と、前記フレームの前後方向に延伸し前記第1係合部材と係合・離脱可能な第2係合部材とからなり、前記第1係合部材と他のバーナユニットの前記第2係合部材とが、各フレームの上下方向又は左右方向から係合し、前記各フレームの前後方向に離脱することとすれば、各バーナユニットを上又は横から押さえ付けるだけで簡単に組み付けることができ、前後へスライドさせるだけで簡単に取り外すことができる。
【0022】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、前記バーナが、前記フレーム内の下部に設けられるベース部材に取り付けられることとすれば、バーナユニットを簡単に組み立てることができる。
【0023】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、複数の前記バーナユニットを、左右対称に組み合わせて構成することとすれば、生成される熱風を熱風洞に対し均等に供給することが可能となる。
【0024】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、
底板上に載置されて組み合わされた複数の前記バーナユニットの左右に側板、上部に天板を設けてなることとすれば、バーナが外部に露出することがなく、作業者の安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】穀物乾燥機の概略正面図。
図2図1の穀物乾燥機の概略平面図。
図3】バーナ装置の一例の斜視図。
図4図3のバーナ装置の説明図。
図5】第1バーナユニットの斜視図。
図6図5の第1バーナユニットの分解組立図。
図7】第2バーナユニットの斜視図、
図8図7の第2バーナユニットの分解組立図。
図9】第1バーナユニットと第2バーナユニットを上下に組み付ける様子の説明図。
図10図9のA部拡大図。
図11】第1バーナユニットと第2バーナユニットの係合部材が係合した状態の説明図。
図12】バーナ装置の他の例の斜視図。
図13図12のバーナ装置の分解組立図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は穀物乾燥機の概略正面図を示す。図2図1の穀物乾燥機の概略平面図を示す。なお、図2は、説明の都合上、屋根5を省略して示す。
【0027】
本発明の実施の形態において、穀物乾燥機1は、4つの側面21A~21Dを有する略四角柱形状の外観を呈し、上部に貯留部、下部に乾燥部を有する乾燥機本体2と、前記乾燥機本体2に付設されるバケットエレベータ3とを備える。
【0028】
前記乾燥機本体2は、当該乾燥機本体2の隣り合う2側面のなす4つの交線にそれぞれ接する4つの壁面からなる四角柱形状の外壁4A~4Dと、前記外壁4A~4Dの上部を覆う屋根5により囲繞される。
【0029】
そして、前記乾燥機本体2の各側面21A~21Dと前記外壁4A~4Dの各隅部とで形成される三角柱形状の4つの空間の内の1つが前記乾燥機本体2内へ熱風を供給する熱風洞6とされ、前記熱風洞6の上端が図示しない三角板により閉塞される。
【0030】
また、前記熱風洞6に向かい合う側の空間が前記乾燥機本体2内から前記熱風を排出する排風洞7とされ、前記排風洞7の上端及び下端が図示しない三角板により閉塞される。
【0031】
前記乾燥機本体2の前記乾燥部であって対向する側面21A,21Cの間には、前記熱風洞6側の一端が開口し熱風が供給される熱風樋62と、前記排風洞7側の他端が開口し穀物を乾燥した後の排風を排出する排風樋72が横設される。
【0032】
前記熱風樋62及び前記排風樋72は、上面及び側面が多孔壁により形成され、下面がスリット状に開放されて山型形状をなす風路を有し、それぞれが水平方向に複数並設された状態で上下に交互に設けられる。
【0033】
本発明の実施の形態において、前記穀物乾燥機1は、熱風を生成する図示しないバーナ装置と、前記バーナ装置により生成される熱風を前記熱風洞6へ供給する図示しない送風機を備える。
【0034】
また、前記穀物乾燥機1は、前記乾燥機本体2の内部で穀物を乾燥させた後の排風を前記排風洞7から機外へ排出する図示しない排風機を備える。
【0035】
前記穀物乾燥機1において、前記バーナ装置により生成される熱風は、前記送風機により前記熱風洞6の下端開口から該熱風洞6へ供給され、前記熱風樋62を介して前記乾燥機本体2の内部に流入して穀物を乾燥させる。
【0036】
また、前記穀物を乾燥させた後の排風は、前記排風機の作用により前記排風樋72を介して前記排風洞7へ排出され、前記排風洞7の外壁4Dに開口する排風口75から機外へ排出される。
【0037】
他方、前記乾燥機本体2の各側面21A~21Dと前記外壁4A~4Dの各隅部とで形成される三角柱形状の空間の他の1つには、さらに前記バケットエレベータ3が立設される。
【0038】
前記バケットエレベータ3は、原料穀物を揚穀し、前記原料穀物を前記乾燥機本体2の上部に設けられる投入口より前記乾燥機本体2内へ投入する。
また、前記バケットエレベータ3は、前記乾燥機本体2の下方から排出される穀物を揚穀し、前記穀物を前記投入口より前記乾燥機本体2内へ投入して循環させる。
【0039】
そして、穀物の乾燥終了時、前記バケットエレベータ3は、前記乾燥機本体2から排出される穀物を揚穀し、切換弁の切換により前記穀物を機外へ排出する。
【0040】
図3はバーナ装置の一例の斜視図を示す。図4図3のバーナ装置の説明図であって、カバーを取り外した状態の説明図を示す。
本発明の実施の形態において、バーナ装置8は、複数のバーナユニットが脱着可能に組み合わされて構成される。また、前記バーナ装置8は、複数が組み合わされたバーナユニットの外周がカバーにより覆われる。
図3及び図4に示すバーナ装置8は、9台のバーナを有するものであり、1台のバーナを有する第1バーナユニット9と2台のバーナを有する第2バーナユニット10の複数が脱着可能に組み合わされて構成されている。
【0041】
図5は第1バーナユニットの斜視図を示す。図6図5の第1バーナユニットの分解組立図を示す。
第1バーナユニット9は、金属製等の長尺のフレーム材を直方体形状に組み付けてなる直方体状のフレーム91と、前記フレーム91の内部に配設される1台のバーナ93を有する。前記バーナ93は、前記フレーム91の内部であって下部に設けられるバーナベース94にネジにより固定される。また、前記バーナ93が生成する熱風の吹き出し側であって前記フレーム91の前方側の端部にはバーナダクト95が取り付けられる。
【0042】
図7は第2バーナユニットの斜視図を示す。図8図7の第2バーナユニットの分解組立図を示す。
第2バーナユニット10は、金属製等の長尺のフレーム材を直方体形状に組み付けてなる直方体状のフレーム101と、前記フレーム101の内部に上下に配設される2台のバーナ103を有する。前記各バーナ103は、前記フレーム101の内部であって下部及び中間部に2段に設けられるバーナベース104のそれぞれにネジにより固定される。また、前記各バーナ103が生成する熱風の吹き出し側であって前記フレーム101の前方側の端部にはバーナダクト105が2段に取り付けられる。
【0043】
図3及び図4に示すバーナ装置8は、図7に示す第2バーナユニット10の上に、図5に示す第1バーナユニット9を組み付けたものであり、第1バーナユニット9及び第2バーナユニット10がそれぞれ左右に3組組み合わされて構成されたものである。
【0044】
図9は第1バーナユニットと第2バーナユニットを上下に組み付ける様子の説明図を示す。図10図9のA部拡大図を示す。図11は第1バーナユニットと第2バーナユニットの係合部材が係合した状態の説明図を示す。なお、図9及び図10は、説明の都合上、一部のフレーム、バーナ、バーナベース及びバーナダクト等を省略して示す。
前記第1バーナユニット9には下部フレーム材92の内側に第1係合部材96、前記第2バーナユニット10には上部フレーム材102の内側に第2係合部材106が設けられ、前記各係合部材96,106により前記第1バーナユニット9と前記第2バーナユニット10が脱着可能に構成される。
【0045】
ここでは、前記第1バーナユニット9の下部フレーム材92の前後方向に延伸する第1係合部材96と、前記第2バーナユニット10の上部フレーム材102の前後方向に延伸する第2係合部材106は、前記各フレーム材92,102の上下方向から係合する。
【0046】
また、前記第1バーナユニット9の前記第1係合部材96と、前記第2バーナユニット10の前記第2係合部材106は、前記各フレーム材92,102の前後方向に離脱する。
【0047】
前記第1バーナユニット9と前記第2バーナユニット10は、前記第1バーナユニット9を上から押さえ付けるだけで容易に組み付けることができ、前記第1バーナユニット9を前後へスライドさせるだけで容易に取り外すことができる。
【0048】
なお、前記第2係合部材106は、前記第2バーナユニット10の上部フレーム材102から上方へ突出しているが、他のバーナユニットを上部に組み付けない場合には、上部フレーム材102に長孔等を形成することで、該上部フレーム材102から上方へ突出しないよう調整可能とすることができる。
【0049】
前記第1係合部材96と前記第2係合部材106は、図6及び図8に示すように、第1バーナユニット9及び第2バーナユニット10のそれぞれに設けることもできる。
【0050】
また、前記第1係合部材96と前記第2係合部材106は、前記各フレーム材92,102の上下方向から係合・離脱するものとすることもできる。
【0051】
さらに、前記第1係合部材96と前記第2係合部材106は、左右の横方向から係合するようにフレーム材に設けることもできる。
前記第1係合部材と前記第2係合部材を、左右の横方向から係合するようにフレーム材に設ければ、横から押さえ付けるだけで複数のバーナユニットを左右に容易に組み付けることができる。
【0052】
図12はバーナ装置の他の例の斜視図を示す。図13図12のバーナ装置の分解組立図を示す。
図12に示すバーナ装置8は、6台のバーナを有するものであり、図7に示す第2バーナユニット10が左右に3組組み合わされて構成されたものである。
【0053】
図13に示すように、前記バーナ装置8は、3組の第2バーナユニット10を底板111上に載置して組み合わせた後、左右に側板112、上部に天板113、後部にスリット板114を取り付けることで、3組が組み合わされた前記第2バーナユニット10の外周をカバーにより覆うことができる。
【0054】
前記バーナ装置8は、組み合わされた複数のバーナユニットの外周をカバーにより覆うこととすれば、バーナが外部に露出することがなく、作業者の安全を確保することができる。
【0055】
本発明の実施の形態における穀物乾燥機のバーナ装置8は、直方体状のフレーム91,101と、該フレーム91,101の内部に配設されるバーナ93,103と、を有する複数のバーナユニット9,10を、脱着可能に組み合わせて構成するので、複数の各バーナユニット9,10を分割した状態で据付現場に搬入し、前記据付現場で穀物乾燥機の型式に対応したバーナ装置を組み立てることができる。
したがって、本発明の実施の形態における穀物乾燥機のバーナ装置によれば、据付現場に容易に搬入できるとともに、既存の施設であっても入れ換え作業を容易に行うことができる。
【0056】
また、本発明の実施の形態における穀物乾燥機のバーナ装置8は、複数のバーナユニット9,10を組み合わせて構成するので、前記バーナユニット9,10を管理すればよく、従来の穀物乾燥機のように型式毎に専用のバーナ装置を用いる場合に比べ、在庫管理が容易となる。
【0057】
本発明の実施の形態における穀物乾燥機のバーナ装置8は、前記バーナユニット9,10が、1台のバーナ93を有する第1バーナユニット9と、2台のバーナ103を有する第2バーナユニット10とを含み、前記第1バーナユニット9と前記第2バーナユニット10を含む複数のバーナユニットを脱着可能に組み合わせて構成するので、例えば2台乃至10台のバーナを有するバーナ装置や、12台、14台及び16台のバーナを有するバーナ装置等、穀物乾燥機の型式に対応したバーナ装置を効率よく組み立てることができる。
【0058】
上記本発明の実施の形態において、図3及び図4に示す例では、第1バーナユニット9と第2バーナユニット10の複数を脱着可能に組み合わせてバーナ装置8を構成し、図12に示す例では、複数の第2バーナユニット10のみを脱着可能に組み合わせてバーナ装置8を構成したが、複数の第1バーナユニット9のみを脱着可能に組み合わせてバーナ装置8を構成することもできる。
【0059】
また、前記バーナ装置8は、第1バーナユニット9と第2バーナユニット10以外にも、3台以上のバーナを有するバーナユニットを脱着可能に組み合わせて構成することもできる。
【0060】
さらに、前記バーナ装置8は、複数のバーナユニットを、左右対称に組み合わせて構成することとすれば、生成される熱風を熱風洞に対し均等に供給することが可能となる。
【0061】
上記本発明の実施の形態において、図7に示す例では、第2バーナユニット10は、上下に2台のバーナ103を有するものであったが、フレーム101を横長に用いることで左右に2台のバーナ93を有するものとすることもできる。
【0062】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて構成を適宜変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明の穀物乾燥機のバーナ装置は、据付現場へ容易に搬入できるとともに、既存の施設であっても入れ換え作業を容易に行うことができるものであり、穀物共同乾燥施設等において好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1 穀物乾燥機
2 乾燥機本体
21A~21D 側面
3 バケットエレベータ
4A~4D 外壁
5 屋根
6 熱風洞
62 熱風樋
7 排風洞
72 排風樋
75 開口
8 バーナ装置
9 第1バーナユニット(第1ユニット)
91 フレーム
92 下部フレーム材
93 バーナ
94 バーナベース
95 バーナダクト
96 第1係合部材
10 第2バーナユニット(第2ユニット)
101 フレーム
102 上部フレーム材
103 バーナ
104 バーナベース
105 バーナダクト
106 第2係合部材
111 底板
112 側板
113 天板
114 スリット板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13