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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】画像形成装置及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20231024BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20231024BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20231024BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231024BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
B41J29/38
B41J29/00 T
G03G21/00 388
H04N1/00 350
H04N1/00 127B
G06F3/12 329
G06F3/12 303
G06F3/12 385
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019214305
(22)【出願日】2019-11-27
(65)【公開番号】P2021084299
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-10-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】小川 智弘
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-162004(JP,A)
【文献】特開2014-192703(JP,A)
【文献】特開2016-129299(JP,A)
【文献】特開2018-061184(JP,A)
【文献】特開2016-076866(JP,A)
【文献】特開平09-193509(JP,A)
【文献】特開平05-014576(JP,A)
【文献】特開2017-204888(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0306341(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
B41J 29/00
G03G 21/00
H04N 1/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部端末と通信可能に接続する通信部と、
前記外部端末によって操作される操作部と、
前記操作部が操作されると音を発生する音発生部と、
前記音発生部を制御する制御部と
検知対象を検知する人感センサと
を備え、
前記操作部は、操作者による操作を受け付ける操作受付部を有し、
前記検知対象は、人を含み、
前記制御部は、
前記操作部が操作されると、前記操作部が前記外部端末によって操作されたのか、前記操作者によって操作されたのかを判定し、
前記操作部が前記外部端末によって操作されたと判定した場合、前記音発生部による音の発生を禁止し、
前記操作部が前記外部端末によって操作されている間に前記人感センサが前記検知対象を検知すると、前記音発生部による音の発生を許可し、
前記操作部が前記操作者によって操作されたと判定した場合、前記音発生部による音の発生を許可する、画像形成装置。
【請求項2】
記制御部は、前記操作部が前記外部端末によって操作されている間に前記人感センサが前記検知対象を検知すると、前記通信部を介して、前記人感センサが前記検知対象を検知したことを示す情報を前記外部端末に送信する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
記外部端末による前記操作部の操作が終了したことを報知する報知部を更に備え、
前記制御部は、前記人感センサが前記検知対象を検知している間に前記外部端末による前記操作が終了すると、前記外部端末による前記操作部の操作が終了したことを報知するように前記報知部を制御する、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を収容する筐体と、
前記画像が形成された後の前記記録媒体を前記筐体の外部に排出する排出部と
を更に備え、
前記報知部は、前記画像形成部を含み、
前記制御部は、前記人感センサが前記検知対象を検知している間に前記外部端末による前記操作が終了すると、前記外部端末による前記操作部の操作が終了したことを示すメッセージ画像を前記記録媒体に形成するように前記画像形成部を制御し、
前記メッセージ画像が形成された後の前記記録媒体を前記筐体の外部に排出するように前記排出部を制御する、請求項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置と、
前記画像形成装置と通信可能に接続して、前記画像形成装置の操作部を操作する外部端末と
を備える、画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
外部端末から、メンテナンスや設定変更ができる画像形成装置が知られている。このような画像形成装置は、具体的には、外部端末から画像形成装置の操作パネルが操作される。メンテナンスには、例えば、ドラムリフレッシュによる印刷画像の改善が挙げられる。設定変更には、例えば、登録ユーザーの追加、変更が挙げられる。外部端末から画像形成装置の操作パネルを操作する際には、ユーザーが操作パネルを操作するときと同様に操作音が出力される。
【0003】
特許文献1には、電子装置が携帯型情報端末を遠隔操作する際に、電子装置と携帯型情報端末とのうちの一方から操作音が出力されるようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-90115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、外部端末から画像形成装置の操作パネルを操作する際に出力される操作音は、画像形成装置の周囲の人々からすれば、全く意図しないタイミングで出力される操作音であるため、画像形成装置の近隣で作業する人の執務を阻害する恐れがある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、画像形成装置の近隣で作業する人の執務が阻害されることを抑制できる画像形成装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像形成装置は、通信部と、操作部と、音発生部と、制御部とを備える。前記通信部は、外部端末と通信可能に接続する。前記操作部は、前記外部端末によって操作される。前記音発生部は、前記操作部が操作されると音を発生する。前記制御部は、前記音発生部を制御する。前記操作部は、操作者による操作を受け付ける操作受付部を有する。前記制御部は、前記操作部が操作されると、前記操作部が前記外部端末によって操作されたのか、前記操作者によって操作されたのかを判定する。前記制御部は、前記操作部が前記外部端末によって操作されたと判定した場合、前記音発生部による音の発生を禁止する。前記制御部は、前記操作部が前記操作者によって操作されたと判定した場合、前記音発生部による音の発生を許可する。
【0008】
本発明に係る画像形成システムは、上記画像形成装置と、外部端末とを備える。前記外部端末は、前記画像形成装置と通信可能に接続して、前記画像形成装置の操作部を操作する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の画像形成装置及び画像形成システムによれば、画像形成装置の近隣で作業する人の執務が阻害されることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成システムを示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
図4】本発明の第2実施形態に係る画像形成システムを示すブロック図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の第2実施形態に係る禁止/許可処理を示すフローチャートである。
図7】本発明の第3実施形態に係る禁止/許可処理を示すフローチャートである。
図8】本発明の第3実施形態に係る外部端末が備えるディスプレーに表示されるメッセージの一例を示す図である。
図9】本実施形態の第4実施形態に係る画像形成システムを示すブロック図である。
図10】本発明の第4実施形態に係る禁止/許可処理を示すフローチャートである。
図11】本発明の第4実施形態に係る報知処理を示すフローチャートである。
図12】本発明の第4実施形態に係るシートに印刷されるメッセージ画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
<第1実施形態>
図1を参照して、画像形成装置100の構成と動作とについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100を示す図である。本実施形態において、画像形成装置100は、モノクロ複合機である。
【0013】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成ユニット1、画像読取ユニット2、原稿搬送ユニット3、操作部4、制御部21、記憶部22及び通信部23を備える。画像形成ユニット1は、シートPに画像を形成する。画像読取ユニット2は、原稿Rに形成された画像を読み取り、画像を示す画像データを生成する。原稿搬送ユニット3は、原稿Rを画像読取ユニット2に搬送する。
【0014】
以下、画像形成装置100の具体的な構成について説明する。
【0015】
操作部4は、ユーザーからの操作を受け付ける。操作部4は、タッチディスプレー41と、操作キー42とを備える。タッチディスプレー41は、表示装置とタッチセンサーとを備える。表示装置は種々の画像を表示する。表示装置は、例えば液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)である。タッチセンサーはユーザーからの操作を受け付ける。また、操作キー42はユーザーからの操作を受け付ける。ユーザーからの操作は、例えば、印刷ジョブの実行を指示する操作を含む。タッチセンサー及び操作キー42は、操作受付部の一例である。
【0016】
画像形成ユニット1は、給送部12、搬送機構11、画像形成部14、定着部15、及び排出部16を備える。画像形成ユニット1は、搬送路Lを有する。また画像形成装置100は、筐体10を備える。筐体10は、給送部12、搬送機構11、画像形成部14、定着部15、及び排出部16を収容する。筐体10は、搬送路Lを更に収容する。
【0017】
給送部12は、シートPを搬送路Lへ供給する。シートPは、例えば、普通紙、コピー紙、再生紙、薄紙、厚紙、光沢紙、又はOHP(Overhead Projector)用紙である。シートPは、「記録媒体」の一例に相当する。
【0018】
搬送路Lは、給送部12から排出部16までシートPを案内する。搬送路Lは、給送部12から排出部16まで延びる。
【0019】
搬送機構11は、シートPを搬送する。具体的には、搬送機構11は、シートPを画像形成部14及び定着部15を経由して排出部16まで搬送する。
【0020】
搬送機構11は、搬送ローラー111と、レジストローラー112とを含む。
【0021】
搬送ローラー111は、給送部12から送出されたシートPをレジストローラー112へ搬送する。搬送ローラー111は搬送路Lに配置される。
【0022】
レジストローラー112は、画像形成部14にシートPを搬送するタイミングを調整する。レジストローラー112は、シートPを画像形成部14へ搬送する。レジストローラー112は、搬送路Lに配置される。レジストローラー112は、画像形成部14よりもシートPの搬送方向の上流側に配置される。
【0023】
画像形成部14は、画像をシートPに形成する。具体的には、画像形成部14は、電子写真方式により、トナー画像をシートPに形成する。換言すれば、画像形成部14は、トナーを用いてシートPに画像を形成する。画像形成部14は、転写部と、像担持体と、帯電部と、露光部と、現像部と、除電部とを備える。画像形成部14の具体的な構成は、既存の構成であるため説明を省略する。
【0024】
定着部15は、シートPを加熱し、シートPに画像を定着させる。具体的には、定着部15は、シートPを加熱及び加圧し、シートPに形成された画像をシートPに定着させる。定着部15は、加熱ローラー151と加圧ローラー152とを含む。加熱ローラー151は、回転軸を有する円筒形状を有しており、回転軸を中心に回転する。定着部15は、加熱装置を更に含む。加熱ローラー151は加熱装置によって加熱される。
【0025】
加熱ローラー151は加圧ローラー152に押圧され、加熱ローラー151と加圧ローラー152との間にニップ部Nfが形成される。シートPは加熱ローラー151と加圧ローラー152との間のニップ部Nfを通過する。シートPがニップ部Nfを通過する際に、加熱ローラー151は、シートPの両面のうちトナー画像の形成された面と接触してトナー画像をシートPに定着させる。
【0026】
排出部16は、シートPを画像形成装置100の外部(筐体10の外部)へ排出する。定着部15がトナー画像をシートPに定着させた後、搬送機構11はシートPを定着部15から排出部16まで搬送する。そして、排出部16はトナー画像の定着したシートPを画像形成装置100の外部に排出する。
【0027】
制御部21は、画像形成装置100の動作を制御する。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。
【0028】
記憶部22は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータープログラムを記憶する。具体的には、記憶部22は、半導体メモリーのような主記憶装置と、半導体メモリー及び/又はハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部22は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。制御部21のプロセッサーは、記憶部22の記憶装置が記憶しているコンピュータープログラムを実行して、搬送機構11、給送部12、画像形成部14、定着部15、排出部16、画像読取ユニット2、原稿搬送ユニット3、及び操作部4を制御する。
【0029】
次に、図1及び図2を参照して、画像形成装置100及び画像形成システム101について説明する。図2は、画像形成システム101を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成システム101は、画像形成装置100と、外部端末Zとを備える。通信部23は、外部端末Zに通信可能に接続する。
【0030】
通信部23は、本実施形態では、同じ建物内のイントラネット経由で外部端末Zに通信可能に接続する。
【0031】
外部端末Zは、画像形成装置100の保全、管理を行う。外部端末Zは、パーソナルコンピューターのような情報処理装置である。詳細には、外部端末Zは、画像形成装置100のメンテナンス及び設定変更を司る。より具体的には、外部端末Zは、操作部4をリモート操作することにより、画像形成装置100のメンテナンス及び設定変更を行う。画像形成装置100のメンテナンスは、ドラムリフレッシュによる印刷画像(シートPに形成されたトナー画像)の改善等を含む。画像形成装置100の設定変更は、登録ユーザーの追加や、連絡先の追加等を含む。なお、通信部23と外部端末Zとは、インターネットや専用回線等で通信可能に接続されてもよい。以下、操作部4をリモート操作できるように外部端末Zが画像形成装置100(通信部23)に接続していることを、「リモート接続」と記載する場合がある。
【0032】
図2に示すように画像形成装置100は、操作部4が操作されると音を発生する音発生部24を更に備える。制御部21は、タッチディスプレー41又は操作キー42がユーザーによって直接操作されるときに音発生部24に所定の音を発生させる。音発生部24が発生する所定の音は、例えば、操作部4が操作されていることをユーザーに確認させる確認音である。
【0033】
本実施形態では、制御部21は、操作部4が操作されると、操作部4が外部端末Zによって操作されたのか、操作者によって操作されたのかを判定する。制御部21は、操作部4が外部端末Zによって操作されたと判定した場合、音発生部24による音の発生を禁止する。また制御部21は、操作部4がユーザー(操作者)によって操作されたと判定した場合、音発生部24による音の発生を許可する。これにより、外部端末Zが操作部4を操作したことに起因する不要な音の発生を抑えることができる。その結果、画像形成装置100の近隣で作業する人の執務が阻害されることを抑制することができる。
【0034】
次に、図3を参照して、画像形成装置100の制御部21が実行する処理を説明する。図3は、本実施形態に係る制御部21が実行する処理を示すフローチャートである。図3の処理はステップST11~ステップST13を含む。図3に示す処理は、操作部4が操作されることによってスタートする。
【0035】
ステップST11では、制御部21は、操作部4を操作する操作元が外部端末Zであるか否かを判定する。操作元が外部端末Zであると制御部21が判定した場合(ステップST11でYes)、処理はステップST13へと移行する。操作元が外部端末Zでないと制御部21が判定した場合、具体的には操作部4がユーザーにより直接操作された場合(ステップST11でNo)、処理はステップST12へと移行する。
【0036】
ステップST12では、制御部21は、音発生部24による音の発生を許可する。その結果、図3の処理は、終了する。
【0037】
ステップST13では、制御部21は、音発生部24による音の発生を禁止する。その結果、図3の処理は、終了する。
【0038】
<第2実施形態>
続いて、図4図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、制御部21が実行する処理が第1実施形態とは異なる。なお、以下に説明する実施形態2~4について、第1実施形態で説明した構成要素に相当する構成要素については同じ符号を付すとともに、具体的な説明を省略する。
【0039】
図4は、本実施形態に係る画像形成システム101を示すブロック図である。図4に示すように画像形成装置100は、検知部S1を更に備えている。検知部S1は、検知対象を検知する。具体的には、検知部S1は、検知範囲内に存在する人を検知する。検知部S1は、例えば人感センサーである。
【0040】
図5は、本実施形態に係る制御部21が実行する処理を示すフローチャートである。詳しくは、図5は、操作元が外部端末Zであっても、制御部21が、音発生部24に音の発生を許可させる処理を示す。図5に示す処理は、ステップST21~ST23を含む。
【0041】
ステップST21では、制御部21は、操作元が外部端末Zであるか否かを判定する。操作元が外部端末Zであると制御部21が判定した場合(ステップST21でYes)、処理はステップST22へと移行する。操作元が外部端末Zではないと制御部21が判定した場合、具体的には、操作部4がユーザーにより直接操作された場合(ステップST21でNo)、処理はステップST23へと移行する。
【0042】
ステップST22では、制御部21は、禁止/許可処理を実行する。その結果、図5の処理は、終了する。
【0043】
ステップST23では、制御部21は、音発生部24による音の発生を許可する。その結果、図5の処理は、終了する。
【0044】
続いて、図6を参照して禁止/許可処理(図5のステップST22)について説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係る禁止/許可処理を示すフローチャートである。図6に示すように、本実施形態に係る禁止/許可処理は、ステップST31~ステップST36を含む。
【0045】
ステップST31では、制御部21は、音発生部24による音の発生を禁止する。処理は、ステップST32へと移行する。
【0046】
ステップST32では、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知したか否かを判定する。検知部S1が検知対象を検知したと制御部21が判定した場合(ステップST32で、Yes)、処理は、ステップST33へと移行する。検知部S1が検知対象を検知していないと制御部21が判定した場合(ステップST32で、No)、処理は、ステップST34へと移行する。
【0047】
ステップST33では、制御部21は、音発生部24による音の発生を許可する。処理は、ステップST35へと移行する。
【0048】
ステップST34では、制御部21は、リモート接続が解除されたか否かを判定する。リモート接続が解除されていると制御部21が判定した場合(ステップST34で、Yes)、禁止/許可処理は、終了する。リモート接続が解除されていないと制御部21が判定した場合(ステップST34で、No)、処理は、ステップST32へと移行する。
【0049】
ステップST35では、制御部21は、リモート接続が解除されたか否かを判定する。リモート接続が解除されていると制御部21が判定した場合(ステップST35で、Yes)、禁止/許可処理は、終了する。リモート接続が解除されていないと制御部21が判定した場合(ステップST35で、No)、処理は、ステップST36へと移行する。
【0050】
ステップST36では、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知中であるか否かを判定する。検知部S1が検知対象を検知中であると制御部21が判定した場合(ステップST36で、Yes)、処理は、ステップST35へと移行する。検知部S1が検知対象を検知中でないと制御部21が判定した場合(ステップST36で、No)、具体的には、検知部S1の検知範囲から検知対象が移動した場合、処理は、ステップST31へと移行する。なお、検知範囲は、具体的には、画像形成装置100の近傍領域を含む。
【0051】
以上、図4図6を参照して第2実施形態を説明した。第2実施形態によれば、不要な音を発することなく、ユーザーにとって必要なときのみに音を発することができる。
【0052】
<第3実施形態>
続いて、図4図5図7及び図8を参照して、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置100の制御部21が実行する処理を説明する。第3実施形態は、制御部21が実行する処理が第1実施形態及び第2実施形態と異なる。図7は、本発明の第3実施形態に係る禁止/許可処理を示すフローチャートである。図8は、外部端末Zが備えるディスプレーZ1に表示されるメッセージM1の一例を示す図である。なお、第3実施形態に係る画像形成装置100の制御部21は、第2実施形態で説明した図5に示す処理を実行する。
【0053】
本実施形態では、図7に示す禁止/許可処理(図5のステップST22)は、ステップST41~ステップST47を含む。
【0054】
ステップST41では、制御部21は、音発生部24による音の発生を禁止する。処理は、ステップST42へと移行する。
【0055】
ステップST42では、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知したか否かを判定する。検知部S1が検知対象を検知したと制御部21が判定した場合(ステップST42で、Yes)、処理は、ステップST43へと移行する。検知部S1が検知対象を検知していないと制御部21が判定した場合(ステップST42で、No)、処理は、ステップST44へと移行する。
【0056】
ステップST43では、制御部21は、音発生部24による音の発生を許可する。処理は、ステップST45へと移行する。
【0057】
ステップST44では、制御部21は、リモート接続が解除されたか否かを判定する。リモート接続が解除されていると制御部21が判定した場合(ステップST44で、Yes)、禁止/許可処理は、終了する。リモート接続が解除されていないと制御部21が判定した場合(ステップST44で、No)、処理は、ステップST42へと移行する。
【0058】
ステップST45では、制御部21は、通信部23を介して、検知部S1が検知対象を検知したことを示す情報を外部端末Zに送信する。本実施形態では、制御部21は、図8を参照して説明するメッセージM1を外部端末Zに送信する。その結果、外部端末ZのディスプレーZ1にメッセージM1が表示される。処理は、ステップST46へと移行する。
【0059】
ステップST46では、制御部21は、リモート接続が解除されたか否かを判定する。リモート接続が解除されていると制御部21が判定した場合(ステップST46で、Yes)、禁止/許可処理は、終了する。リモート接続が解除されていないと制御部21が判定した場合(ステップST46で、No)、処理は、ステップST47へと移行する。
【0060】
ステップST47では、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知中か否かを判定する。検知部S1が検知対象を検知中であると制御部21が判定した場合(ステップST47で、Yes)、処理は、ステップST46へと移行する。検知部S1が検知対象を検知中でないと制御部21が判定した場合(ステップST47で、No)、処理は、ステップST41へと移行する。
【0061】
続いて、図8を参照して、画像形成装置100が外部端末Zへ通知するメッセージM1について説明する。図8に示すように、例えば、外部端末ZのディスプレーZ1に「コピー機が空くのを待っている可能性があります」というメッセージM1が表示される。これにより、外部端末Zの操作者が、画像形成装置100がユーザーに使用されようとする状況にあることを確認できる。
【0062】
以上、図4図5図7及び図8を参照して第3実施形態を説明した。本実施形態では、制御部21は、操作部4が外部端末Zによって操作されている間に検知部S1が検知対象を検知すると、通信部23を介して、検知部S1が検知対象を検知したことを示す情報を外部端末Zに送信する。これにより、外部端末Zの操作者が、画像形成装置100がユーザーに使用されようとする状況にあることを理解できる。その結果、外部端末Zの操作者は、速やかに作業を終えたり、中断したりして、ユーザーが画像形成装置100を利用できる状況を速やかに実現できる。
【0063】
<第4実施形態>
続いて、図1図5図9図12を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態は、制御部21が実行する処理が第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態とは異なる。
【0064】
図9は、本実施形態に係る画像形成システム101を示すブロック図である。図9に示すように、画像形成部14は、本実施形態では報知部S2の一部として機能する。報知部S2は、外部端末Zによる操作部4の操作が終了したことを画像形成装置100のユーザーに報知する。
【0065】
制御部21は、画像形成部14を、報知部S2の一部として機能させる。報知部S2は、外部端末Zによる操作部4の操作が終了したことを報知する。詳しくは、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知している間に外部端末Zによる操作が終了すると、外部端末Zによる操作部4の操作が終了したことを報知するように報知部S2を制御する。これにより、ユーザーは、画像形成装置100を利用可能となった旨を速やかに知ることができる。その結果、ユーザーが無駄に画像形成装置100の利用を待機する時間を節約できる。
【0066】
本実施形態において、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知している間に外部端末Zによる操作が終了すると、外部端末Zによる操作部4の操作が終了したことを示すメッセージ画像をシートPに形成するように画像形成部14を制御する。制御部21は、メッセージ画像が形成された後のシートPを筐体10の外部に排出するように排出部16を制御する。これにより、無駄な音を発することなくユーザーに画像形成装置100が利用可能となった旨を知らせることができる。
【0067】
続いて、図10及び図11を参照して制御部21が実行する処理を説明する。図10は、第4実施形態に係る禁止/許可処理を示すフローチャートである。図11は、第4実施形態に係る報知処理を示すフローチャートである。なお、第4実施形態に係る画像形成装置100の制御部21は、第2実施形態で説明した図5に示す処理を実行する。
【0068】
第4実施形態は、禁止/許可処理(ステップST22)が第2実施形態及び第3実施形態と異なる。本実施形態の禁止/許可処理は、図10に示すように、ステップST51~ステップST58を含む。
【0069】
ステップST51では、制御部21は、音発生部24による音の発生を禁止する。処理は、ステップST52へと移行する。
【0070】
ステップST52では、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知したか否かを判定する。検知部S1が検知対象を検知したと制御部21が判定した場合(ステップST52で、Yes)、処理は、ステップST53へと移行する。検知部S1が検知対象を検知していないと制御部21が判定した場合(ステップST52で、No)、処理は、ステップST54へと移行する。
【0071】
ステップST53では、制御部21は、音発生部24による音の発生を許可する。処理は、ステップST55へと移行する。
【0072】
ステップST54では、制御部21は、リモート接続が解除されたか否かを判定する。リモート接続が解除されていると制御部21が判定した場合(ステップST54で、Yes)、禁止/許可処理は、終了する。リモート接続が解除されていないと制御部21が判定した場合(ステップST54で、No)、処理は、ステップST52へと移行する。
【0073】
ステップST55では、制御部21は、図7及び図8を参照して説明したステップST45と同じ処理を行う。具体的には、制御部21は、通信部23を介して、検知部S1が検知対象を検知したことを示す情報を外部端末Zに送信する。本実施形態では制御部21は、メッセージM1を外部端末Zに送信する。その結果、図8を参照して説明したように、外部端末ZのディスプレーZ1にメッセージM1が表示される。処理は、ステップST56へと移行する。
【0074】
ステップST56では、制御部21は、リモート接続が解除されたか否かを判定する。リモート接続が解除されたと制御部21が判定した場合(ステップST56で、Yes)、処理は、ステップST57へ移行する。リモート接続が解除されていないと制御部21が判定した場合(ステップST56で、No)、処理は、ステップST58へと移行する。
【0075】
ステップST57では、制御部21は、報知処理を実行する。その結果、禁止/許可処理は、終了する。報知処理については、図11を参照して後述する。
【0076】
ステップST58では、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知中か否かを判定する。検知部S1が検知対象を検知中であると制御部21が判定した場合(ステップST58で、Yes)、処理は、ステップST56へと移行する。検知部S1が検知対象を検知中でないと制御部21が判定した場合(ステップST58で、No)、処理は、ステップST51へと移行する。
【0077】
続いて、図11を参照して本実施形態に係る報知処理(ステップST57)について説明する。図11に示すように、本実施形態に係る報知処理は、ステップST61及びステップST62を含む。
【0078】
ステップST61では、制御部21は、検知部S1が検知対象を検知中であるか否かを判定する。検知部S1が検知対象を検知中であると制御部21が判定した場合(ステップST61で、Yes)、処理は、ステップST62へと移行する。検知部S1が検知対象を検知中でないと制御部21が判定した場合(ステップST61で、No)、報知処理は、終了する。
【0079】
ステップST62では、制御部21は、メッセージ画像が形成されたシートPを出力するように報知部S2を制御する。具体的には、画像形成部14が、シートPにメッセージ画像を形成し、排出部16が筐体10の外側にメッセージ画像が形成されたシートPを排出する。その結果、報知処理は、終了する。すなわち、本実施形態では、メッセージ画像が形成されたシートPを出力する処理が、外部端末Zによる操作部4の操作が終了したことを画像形成装置100のユーザーに報知する処理に相当する。
【0080】
図12を参照して、外部端末Zによる操作部4の操作が終了したことを示すメッセージ画像M2について説明する。図12は、シートPに印刷されるメッセージ画像M2を示す図である。検知部S1が検知対象を検知している間に外部端末Zによる操作が終了するとき、制御部21は、メッセージ画像M2が形成された後のシートPを筐体10の外部に排出するように画像形成部14、定着部15及び排出部16を制御する。例えば、シートPに、「お待たせしましたXX日YY時ZZ分にリモートメンテナンスを終了しました」というメッセージ画像M2が印刷される。
【0081】
以上、図1図5図9図12を参照して第4実施形態を説明した。本実施形態では、メッセージ画像M2が形成された後のシートPを筐体10の外部に排出するように画像形成部14、定着部15及び排出部16を制御する。その結果、画像形成装置100の近隣のユーザーに、画像形成装置100は音を発生しない一方、画像形成装置100を直接操作が可能となった旨を知らしめることができる。
【0082】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0083】
例えば、図1を参照して説明したように、本発明による実施形態では、画像形成装置100は、モノクロ複合機であったが、本発明はこれに限られない。例えば、画像形成装置100は、カラー複合機、インクジェットプリンター又はファクシミリ(FAX)であってもよい。
【0084】
また、図2を参照して説明したように、本発明による実施形態では、外部端末Zがイントラネット経由で画像形成装置100に通信可能に接続したが、外部端末Zは、インターネット、携帯電話通信網、及び公衆電話通信網等の種々の通信網を介して画像形成装置100と通信可能に接続され得る。また、本発明による実施形態では、外部端末Zが画像形成装置100のメンテナンス及び設定変更を行う処理について説明した。しかしながら外部端末Zによる処理の対象は、メンテナンス及び設定変更に限定されない。
【0085】
また、図1図5図9図12を参照して説明したように、本発明による実施形態では、外部端末Zによるリモート操作の終了を報知する方法は印刷であるが、画像形成装置100にLED(LIGHT EMITTING DIODE)が設けられている場合、LEDを点灯させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、画像形成装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0087】
100 画像形成装置
101 画像形成システム
21 制御部
23 通信部
4 操作部
Z 外部端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12