(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】シールドケース付きの光電センサを備えた吐水装置
(51)【国際特許分類】
E03C 1/05 20060101AFI20231024BHJP
H05K 9/00 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
E03C1/05
H05K9/00 R
(21)【出願番号】P 2019234394
(22)【出願日】2019-12-25
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】野下 幸哉
(72)【発明者】
【氏名】大崎 達也
(72)【発明者】
【氏名】家令 稔
(72)【発明者】
【氏名】和田 翔太郎
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-203348(JP,A)
【文献】実開昭62-172192(JP,U)
【文献】実開昭57-106151(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/00-1/10
G01V 1/00-99/00
H01H 35/00-35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電センサを備えた吐水装置であって、
前記光電センサは、
検出光を投光する投光素子と、
前記投光素子によって投光された検出光の反射光を受光する受光素子と、
前記受光素子が配置されるセンサ基板と、
前記センサ基板上の前記受光素子を取り囲むシールドケースと、
を備え、
前記シールドケースは、前壁部、上壁部、下壁部、右壁部、左壁部を有しており、
前記右壁部及び前記左壁部の一方には、後方側から延びるスリットと、当該スリットの前方側に隣接する当接部と、が設けられており、
前記センサ基板には、前記当接部に当接する切り欠き部が設けられており、
前記シールドケースと前記センサ基板とは、
1箇所のみのはんだ部によって結合されて
おり、
前記はんだ部は、左右方向において、前記切り欠き部及び前記当接部と反対側の端部に設けられている
ことを特徴とする吐水装置。
【請求項2】
前記はんだ部は、前後方向において、後端部に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
【請求項3】
光電センサを備えた吐水装置であって、
前記光電センサは、
検出光を投光する投光素子と、
前記投光素子によって投光された検出光の反射光を受光する受光素子と、
前記受光素子が配置されるセンサ基板と、
前記センサ基板上の前記受光素子を取り囲むシールドケースと、
を備え、
前記シールドケースは、前壁部、上壁部、下壁部、右壁部、左壁部を有しており、
前記右壁部及び前記左壁部の一方には、後方側から延びるスリットと、当該スリットの前方側に隣接する当接部と、が設けられており、
前記センサ基板には、前記当接部に当接する切り欠き部が設けられており、
前記シールドケースと前記センサ基板とは、はんだ部によって結合されて
おり、
前記シールドケースの前記前壁部には、前記反射光の透過を許容する前面受光窓が設けられており、
前記シールドケースの前記上壁部には、前記反射光の透過を許容する上面受光窓が設けられている
ことを特徴とする吐水装置。
【請求項4】
前記シールドケースと前記センサ基板とは、1箇所のみのはんだ部によって結合されている
ことを特徴とする請求項
3に記載の吐水装置。
【請求項5】
前記はんだ部は、左右方向において、前記切り欠き部及び前記当接部と反対側の端部に設けられている
ことを特徴とする請求項
4に記載の吐水装置。
【請求項6】
前記はんだ部は、前後方向において、後端部に設けられている
ことを特徴とする請求項
5に記載の吐水装置。
【請求項7】
前記センサ基板の上面は、前記スリットの上縁に当接可能である
ことを特徴とする請求項
1乃至6のいずれかに記載の吐水装置。
【請求項8】
前記スリットは、前後方向において、前記当接部よりも長い
ことを特徴とする請求項
7に記載の吐水装置。
【請求項9】
前記スリットは、後端部において、テーパ形状となっている
ことを特徴とする請求項1乃至
8のいずれかに記載の吐水装置。
【請求項10】
前記当接部は、前記切り欠き部に対して、線接触している
ことを特徴とする請求項1乃至
9のいずれかに記載の吐水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールドケース付きの光電センサを備えた吐水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、光電センサを備えた吐水装置が知られている。光電センサは、検出光を投光する投光素子と、投光素子によって投光された検出光の反射光を受光する受光素子と、を有している。
【0003】
特許文献1に示された構成例では、投光素子及び受光素子の各々は、いわゆる砲弾タイプであって、それらの発光部及び受光部が、センサ基板から飛び出すように配置されている。
【0004】
光電センサにおいて、受光素子が受光する反射光は、電磁ノイズに比較的弱いアナログ信号として検知される。このアナログ信号は、信号処理部によって直ちにデジタル信号形態に変換されるが、受光素子から信号処理部に至るまでの受光信号回路部分は、電磁ノイズ発生要因(電磁波、外来ノイズ、信号等)からシールドする必要がある。このため、受光素子の周囲は、シールドケースで取り囲まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-203348号公報
【文献】特開2012-044179号公報
【文献】特開2007-103749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
吐水装置のデザイン性を向上させる上で、光電センサを小型化することは有効である。本件発明者は、光電センサを小型化するために、砲弾タイプの投光素子及び受光素子をいわゆるチップタイプ又はこれに類するタイプの基板面上に載せられるものに変更することについて鋭意の検討を重ねてきた。
【0007】
そして、チップタイプ又はこれに類するタイプの受光素子を用いる場合、これを取り囲むシールドケースの位置決め精度が良くないと、受光感度が著しく低下してしまうことが知見された。
【0008】
本発明は、以上のような知見に基づいてなされたものである。本発明の目的は、高い受光感度を維持しつつ小型化されたシールドケース付きの光電センサを備えた吐水装置を提供することである。
【0009】
なお、シールドケースの一般的な固定方法としては、フック構造を用いる方法(特許文献2)や接着剤を用いる方法(特許文献3)が知られている。(もっとも、両文献とも、光電センサのためのシールドケースは開示していない。)
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、光電センサを備えた吐水装置であって、前記光電センサは、検出光を投光する投光素子と、前記投光素子によって投光された検出光の反射光を受光する受光素子と、前記受光素子が配置されるセンサ基板と、前記センサ基板上の前記受光素子を取り囲むシールドケースと、を備え、前記シールドケースは、前壁部、上壁部、下壁部、右壁部、左壁部を有しており、前記右壁部及び前記左壁部の一方には、後方側から延びるスリットと、当該スリットの前方側に隣接する当接部と、が設けられており、前記センサ基板には、前記当接部に当接する切り欠き部が設けられており、前記シールドケースと前記センサ基板とは、はんだ部によって結合されていることを特徴とする吐水装置である。
【0011】
本発明によれば、センサ基板の切り欠き部とシールドケースの当接部との当接を利用することによって、及び、センサ基板とシールドケースとがはんだ部によって結合されていることによって、シールドケースを高い位置決め精度でセンサ基板に固定することができ、結果として高い受光感度を実現することができる。また、センサ基板とシールドケースとを位置決めないし固定するために、それらの各々自身を大型化する必要がなく、また、それらの各々から大きくはみ出るような要素を採用する必要もないため、シールドケース付きの光電センサをより小型に構成ないし配置することができる。
【0012】
また、前記センサ基板の上面は、前記スリットの上縁に当接していることが好ましい。
【0013】
これによれば、センサ基板の上面とシールドケースのスリットの上縁との当接を更に利用することによって、シールドケースを更に高い位置決め精度でセンサ基板に固定することができ、結果としてより高い受光感度を実現することができる。
【0014】
また、この場合、前記スリットは、前後方向において、前記当接部よりも長いことが好ましい。
【0015】
これによれば、センサ基板の上面とシールドケースのスリットの上縁との当接を前後方向に十分な長さで利用することができ、シールドケースを更に高い位置決め精度でセンサ基板に固定することができ、結果として更に高い受光感度を実現することができる。
【0016】
また、前記スリットは、後端部において、テーパ形状となっていることが好ましい。
【0017】
これによれば、スリットの間隙(高さ)が狭い場合でも、センサ基板の前端部をスリット内に円滑に案内することができる。(これにより、スリットの間隙(高さ)をセンサ基板の厚みに可及的に近づけることができる。)
【0018】
また、前記シールドケースと前記センサ基板とは、1箇所のみのはんだ部によって結合されていることが好ましい。
【0019】
これによれば、シールドケースとセンサ基板との固定作業がより容易化される。また、シールドケース付きの光電センサをより一層小型に構成ないし配置することができる。
【0020】
また、前記はんだ部は、左右方向において、前記切り欠き部及び前記当接部と反対側の端部に設けられていることが好ましい。
【0021】
これによれば、左右方向の一方側において、センサ基板の切り欠き部とシールドケースの当接部との当接によって位置決めがなされ、左右方向の他方側において、はんだ部の結合によって位置決めがなされるため、シールドケースとセンサ基板とが、互いに対してよりズレにくい(より高い位置決め精度で固定され得る)。
【0022】
また、前記はんだ部は、前後方向において、後端部に設けられていることが好ましい。
【0023】
これによれば、前後方向の前方側において、センサ基板の切り欠き部とシールドケースの当接部との当接によって位置決めがなされ、前後方向の後方側において、はんだ部の結合によって位置決めがなされるため、シールドケースとセンサ基板とが、互いに対してよりズレにくい(より高い位置決め精度で固定され得る)。また、通常、受光素子はセンサ基板の比較的前方側に配置されるため、はんだ部をセンサ基板の後端部に設けると、はんだ部と受光素子との間の距離が比較的遠くなる。これにより、はんだ部によってシールド性能が低下するという問題を、効果的に抑制することができる。
【0024】
また、前記当接部は、前記切り欠き部に対して、線接触していることが好ましい。
【0025】
これによれば、センサ基板の切り欠き部とシールドケースの当接部との当接によってもたらされる位置決め精度がより高くなる。また、両者の当接が点接触に限られる場合、当接部(点接触部)における応力集中等によりシールドケースに破損が生じる懸念があるが、当該特徴が採用される場合、そのような懸念から解放される。
【0026】
また、前記シールドケースの前記前壁部には、前記反射光の透過を許容する前面受光窓が設けられており、前記シールドケースの前記上壁部には、前記反射光の透過を許容する上面受光窓が設けられていることが好ましい。
【0027】
これによれば、当該シールドケースを、いわゆるサイドビュータイプ(水平投光)の光電センサとトップビュータイプ(鉛直投光)の光電センサとで、共通に利用することができる。(利用しない方の受光窓が、銅箔テープのような遮光テープで覆われる。)
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、センサ基板の切り欠き部とシールドケースの当接部との当接を利用することによって、及び、センサ基板とシールドケースとがはんだ部によって結合されていることによって、シールドケースを高い位置決め精度でセンサ基板に固定することができ、結果として高い受光感度を実現することができる。また、センサ基板とシールドケースとを位置決めないし固定するために、それらの各々自身を大型化する必要がなく、また、それらの各々から大きくはみ出るような要素を採用する必要もないため、シールドケース付きの光電センサをより小型に構成ないし配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の第1実施形態による吐水装置を備えた吐水システムを概略的に示す概略構成図である。
【
図2】
図1の吐水装置の光電センサの分解斜視図である。
【
図3】
図1の吐水装置の光電センサを、センサケース、遮光ケース及びシールドケースの天井部分を除いた状態で、上方から見た平面図である。
【
図7】
図1の吐水装置の吐水口を、センサケースの前面、遮光ケースの前面及びシールドケースの前面を省略して、吐水口の前方側から見た状態を示す図である。
【
図9】
図8のシールドケースを左後方から見た拡大斜視図である。
【
図10】
図8のシールドケースを左前方から見た拡大斜視図である。
【
図11】前方側を右方に向けた状態の
図8のシールドケースの平面図である。
【
図15】
図15(a)は、シールドケースを第1センサ基板に係合させる前の状態を示す左前方から見た斜視図であり、
図15(b)は、シールドケースを第1センサ基板に係合させた状態を示す左前方から見た斜視図であり、
図15(c)は、
図15(b)のシールドケース及び第1センサ基板を示す右前方から見た斜視図である。
【
図16】本発明の第2実施形態による吐水装置の光電センサの分解斜視図である。
【
図17】本発明の第2実施形態による吐水装置を備えた吐水システムを概略的に示
【発明を実施するための形態】
【0030】
(第1実施形態:全体構成)
以下、添付図面を参照して本発明の第1実施形態による吐水装置を備えた吐水システムについて説明する。
【0031】
まず、
図1は、本発明の第1実施形態による吐水装置を備えた吐水システムを概略的に示す概略構成図である。
【0032】
図1に示すように、本実施形態による吐水装置1を備えた吐水システム2は、洗面台用の吐水システムである。吐水装置1は、使用者の手指等及び/又は対象物を検知して自動的に吐水するタイプの吐水装置(自動水栓装置)である。
【0033】
図1の吐水システム2は、供給される水を吐水する吐水装置1と、吐水装置1から吐水される水を受けるボウル部4と、ボウル部4で受ける水を排水する排水路6と、を備えている。(もっとも、吐水装置1は、洗面台用の吐水システム2に限定されず、台所用の吐水システム、小便器用の吐水システム、大便器用の吐水システム、手洗い器用の吐水システム、等に幅広く利用され得る。)
【0034】
吐水装置1は、給水源(図示せず)から供給される水を吐水する吐水装置であり、カウンター8等に設置される。
【0035】
吐水装置1は、カウンター8に固定される水栓本体10と、給水源から延びる給水路12と、給水路12を開閉する電磁弁14と、電磁弁14を制御する制御部16と、を備えている。
【0036】
電磁弁14は、後述する制御部16と電気的に接続されており、当該制御部16によって制御されるようになっている。
【0037】
水栓本体10は、ボウル部4側の上方に延びるスパウト(吐水部)18と、給水源から供給された水を吐水口20に導く吐水流路22と、スパウト18内に配置される光電センサ24と、を備えている。
【0038】
スパウト18は、中空の四角柱状の外郭部材18aによって形成され(途中で側面視L字状に屈曲している)、その内側に吐水流路22及び光電センサ24等が配置されている。外郭部材18aは金属製であるが、外郭部材18aは、金属製に限られず、一部に樹脂を使用しているものであってもよく、樹脂表面に金属メッキ加工や金属蒸着等による表面仕上げを施したものであってもよい。
【0039】
吐水口20は、吐水流路22の下流端に形成され、本実施形態ではスパウト18の先端部に下向きに設けられている。吐水流路22は、水を通水する流路である。
【0040】
なお、本実施形態による吐水装置1が吐水する「水」は、水道水や井戸水等の「原水」に限られず、温度調節機器(図示せず)により温度調節された「湯水」であってもよいし、改質された「機能水」(酸性、アルカリ性、除菌効果を有する水等の機能水)であってもよい。更には、いわゆる「水石けん」等についても、本実施形態による吐水装置1が吐水する「水」の一種である。
【0041】
制御部16は、演算装置(図示せず)とメモリ等の記憶装置(図示せず)を有しており、電磁弁14及び光電センサ24等の各機能部と電気的に接続され、電磁弁14の開閉操作、光電センサ24の検知動作、等を制御するようになっている。具体的には、制御部16は、光電センサ24からの受信信号(検知信号)に基づいて、予め記憶されたプログラム等に従って、電磁弁14の制御を行うようになっている。
【0042】
光電センサ24は、吐水口20に並ぶように、スパウト18の先端部に下向きに設けられている。光電センサ24は、検出光A(例えば赤外光)を投光する投光素子と、投光素子によって投光された検出光Aの反射光Bを受光する受光素子と、を有しており、反射光Bの受光に対応した受信信号(検知信号)を制御部16に出力するようになっている。
【0043】
なお、
図1及び
図2を参照して、本明細書においては、光電センサ24が検出光Aを投光する方向を前方側とし、当該前方側と反対側を後方側としている。
図1では、光電センサ24の前後方向を、矢印Xにより示している。同様に、吐水口20からの吐水方向を吐水口20の前方側とし、当該前方側と反対側を後方側としている。光電センサ24の前方側と吐水口20の前方側とは概ね一致しており、光電センサ24の後方側と吐水口20の後方側とは概ね一致している。
【0044】
また、
図1及び
図2を参照して、本明細書においては、光電センサ24にとって吐水流路22側(
図2の下方側)を下方側とし、当該下方側と反対側(
図2の上方側)を上方側としている。
図1では、光電センサ24の上下方向を、矢印Yにより示している。
【0045】
更に、本明細書においては、光電センサ24の上方側を上として前方側から見た時の右手方向を右側とし、当該右側と反対側を左側としている。後述する
図3において、光電センサ24の左右方向を、矢印Zにより示している。
【0046】
光電センサ24は、吐水方向と略平行に(ボウル部4に向かう方向に)検出光Aが投光されるように設けられている。本実施形態の光電センサ24は、小型化が実現されているため、スパウト18がよりコンパクトなデザインに収められている。
【0047】
(第1実施形態:光電センサの基本構成)
次に、
図2乃至
図6を参照して、光電センサ24について更に説明する。
図2は、
図1の吐水装置1の光電センサ24の分解斜視図であり、
図3は、
図1の吐水装置1の光電センサ24を、センサケース26、遮光ケース48及びシールドケース39の天井部分を除いた状態で、上方から見た平面図である。
図4は、
図3のIV-IV線断面図であり、
図5は、
図3のV-V線断面図であり、
図6は、
図3のVI-VI線断面図である。
【0048】
主として
図2を参照して、光電センサ24は、中空の箱状に形成されたセンサケース26(例えば防水ケース)を有している。センサケース26の後方開口部26c(
図3乃至
図5参照)が、バックプレート28によって塞がれている(嵌合されている)。センサケース26の内部に、電子回路が形成された回路基板32が収納されており、当該回路基板32上に、検出光Aを投光する投光素子36と、反射光Bを受光する受光素子38と、が搭載されている。センサケース26の外部の制御部16から延びるハーネス34が、バックプレート28のハーネス孔28aを通って、回路基板32と電気的に接続されている。シールドケース39が、受光素子38を概ね覆って、電磁ノイズ発生要因(電磁波、外来ノイズ、信号等)からシールドするようになっている。更に、センサケース26内において、投光素子36及びシールドケース39を覆うように、遮光ケース48が設けられている。
【0049】
センサケース26の前面には、検出光Aの透過を許容する投光窓26aと、反射光Bの透過を許容する受光窓26bと、が設けられている。
【0050】
また、センサケース26の後方開口部26cに嵌合されたバックプレート28の外側を覆うように、樹脂層(図示せず)が形成されている。この樹脂層は、ポッティングにより樹脂を硬化させることで形成され、水がセンサケース26の外部から内部に侵入することを防止するようになっている。
【0051】
ハーネス34は、
図4及び
図5に示すように、ハーネス孔28aを通した後の先端部(電線部)34aをハーネス基板42にはんだ付けすることによって、当該ハーネス基板42と電気的に接続されている。
【0052】
回路基板32は、投光素子36及び受光素子38が搭載されるセンサ基板である本体基板40と、ハーネス34の先端部(電線部)34aがはんだ付けされるハーネス基板42と、本体基板40とハーネス基板42とを接続する可撓性の第1フレキシブル基板44と、を有している。
【0053】
本体基板40は、リジッドタイプのプリント基板により薄板状に形成され、光電センサ24の前後方向及び左右方向に延在していて、吐水流路22側(下方側)の第1面40aと、第1面40aとは反対側(上方側)の第2面40bと、を有している。投光素子36及び受光素子38は、第2面40b上に配置されている。
【0054】
本実施形態の投光素子36は、表面実装タイプ(例えばチップタイプ)の投光素子であり、例えばLEDである。表面実装タイプの投光素子36は、いわゆる砲弾タイプの投光素子よりも高さが低い(砲弾タイプの発光部は、当該発光部の直径が高さとなる)。本実施形態では、投光素子36の発光部36eが本体基板40の第2面40b上に配置され、赤外線を投光するように構成されている。
【0055】
更に、本体基板40は、
図2及び
図3に詳しく示すように、受光素子38が搭載された第1センサ基板58と、第1センサ基板58の側方に配置されて投光素子36が搭載された第2センサ基板60と、に区画(分離)されており、両者は第2フレキシブル基板62によって電気的に接続されている。
【0056】
より詳細には、第1センサ基板58は、
図3に示すように、リジッドタイプの四角形状のプリント基板により形成されている。そして、本実施形態の受光素子38は、いわゆる「サイドビュータイプ」と呼ばれるものであり、受光方向
(視向角の中心軸)が第1センサ基板58と略平行になるように、第1センサ基板58上に実装されている。
【0057】
受光素子38が受光した反射光Bは、アナログ信号(電磁ノイズに比較的弱い)として検知される。このアナログ信号は、第1センサ基板58上に設けられた信号処理部66によって直ちにデジタル信号形態(電磁ノイズに比較的強い)に変換されるが、受光素子38から信号処理部66に至るまでの受光信号回路部分64は、電磁ノイズに比較的弱い。
【0058】
当該受光信号回路部分64を電磁ノイズ発生要因(電磁波、外来ノイズ、信号等)からシールドするために、シールドケース39が設けられている。
【0059】
シールドケース39は、直方体形状の箱状に形成され、受光素子38が配置された第1センサ基板58の第2面40b側を覆うように、第1センサ基板58を内部に収納している。シールドケース39は、後述される遮光ケース48の内側に配置されており、遮光ケース48よりわずかに小さい。また、シールドケース39の対応する左側壁には、第1センサ基板58と係合するスリット39sが形成されている。また、シールドケース39の前面には、受光窓39bが設けられている。
【0060】
一方、信号処理部66において処理された後のデジタル信号は、デジタル信号回路69を介してハーネス34に伝達されるようになっている。デジタル信号回路69は、後述するように、第2フレキシブル基板62及び第2センサ基板60を通るように形成されている。
【0061】
略同様に、第2センサ基板60も、
図3に示すように、リジッドタイプの四角形状のプリント基板により形成されている。本実施形態の第2センサ基板60は、第1センサ基板58と面一に並んで(あるいは平行に並んで)配置されている。そして、本実施形態の投光素子36も、いわゆる「サイドビュータイプ」と呼ばれるものであり、投光方向(視向角の中心軸)が第2センサ基板60と略平行になるように、第2センサ基板60上に実装される。
【0062】
投光素子36の駆動信号は、ハーネス34及びデジタル信号回路68を介してデジタル信号(電磁ノイズに比較的強い)として伝達される。従って、第2センサ基板60は、第1センサ基板58とは異なり、シールドケース39で覆われている必要がない。
【0063】
第2フレキシブル基板62は、フレキシブルタイプのプリント基板により、薄板状に形成されている。本実施形態の第2フレキシブル基板62は、第1センサ基板58及び第2センサ基板60の内部の中間部分の層を面方向外側に更に延在させることによって形成されている。例えば、第2フレキシブル基板62は、第1センサ基板58(又は第2センサ基板60)等のリジッドタイプの基板の表面層を除くことにより露出される内部層により形成される。よって、例えば、第2フレキシブル基板62は、第1センサ基板58及び第2センサ基板60を接続した状態のリジッドタイプの基板の表面層を除くことにより形成され得る。従って、第2フレキシブル基板62の高さ方向(上下方向)の厚みは、第1センサ基板58(又は第2センサ基板60)の高さ方向(上下方向)の厚みよりも小さい。また、第2フレキシブル基板62の上面の高さ(上下方向の高さ)は、第1センサ基板58(又は第2センサ基板60)の上面の高さ(上下方向の高さ)よりも低い。
【0064】
本実施形態の第2フレキシブル基板62は、第2センサ基板60上の投光素子36の後端位置36bよりも後方に配置されている。第2フレキシブル基板62は、デジタル信号を伝達するデジタル信号回路69を搭載している。従って、第2フレキシブル基板62も、第1センサ基板58とは異なり、シールドケース39で覆われている必要がない。
【0065】
ハーネス基板42は、リジッドタイプのプリント基板により形成され、本体基板40に対して垂直な立壁状に配置された状態で固定されている。ハーネス基板42の上下方向の高さはその左右方向の幅よりも小さい。ハーネス基板42の高さは、ハーネス34の径よりもわずかに大きい大きさに対応する高さに形成されている。
【0066】
そして、ハーネス基板42には、4つの小穴42a(
図2参照)が形成されており、当該小穴42aの各々に、ハーネス34の先端部(電線部)34aが挿入されている(
図4参照)。このように挿入された状態で、ハーネス34の先端部(電線部)34aとハーネス基板42の小穴42aとがはんだ付けされ、両者が電気的に接続されている。
【0067】
第1フレキシブル基板44は、フレキシブルタイプのプリント基板により、薄板状に形成されており、前後方向(X方向)に延びる本体基板40と、上下方向(Y方向)に延びるハーネス基板42と、の間で約90度折り曲がった状態で配置されている。
【0068】
次に、
図2乃至
図7を参照して、遮光ケース48についてより詳細に説明する。
【0069】
図7は、
図1の吐水装置1の吐水口20を、センサケース26の前面、遮光ケース48の前面(第5遮光壁55)及びシールドケース39の前面を省略して示すと共に、吐水口20の前方側から見た状態を示す図である。
【0070】
特に
図2及び
図7に示すように、遮光ケース48は、全体として箱状で、投光素子36と受光素子38との間に配置された第1遮光壁51と、投光素子36及び受光素子38と吐水流路22(吐水口20)との間に配置された第2遮光壁52と、投光素子36及び受光素子38と外郭部材18aとの間に配置され第1遮光壁51に接続された第3遮光壁53と、投光素子36と外郭部材18aとの間に配置され第2遮光壁52及び第3遮光壁53に接続された第4遮光壁54と、前方側に形成された第5遮光壁55と、受光素子38と外郭部材18aとの間に配置され第2遮光壁52及び第3遮光壁53に接続された第6遮光壁56と、を有している。
【0071】
図3及び
図5に示すように、第1遮光壁51は、前後方向において、本体基板40の前端より前方側から本体基板40の後端より後方側まで延びている。第1遮光壁51の前端は、センサケース26の前面部の内側近傍に位置しており、第1遮光壁51の後端は、ハーネス基板42の近傍に位置している。
【0072】
また、
図5に示すように、第1遮光壁51は、上下方向において、センサケース26の内側の天井面近傍から底面近傍まで延びている。すなわち、第1遮光壁51の下端は、第2遮光壁52に接続されている。もっとも、第2フレキシブル基板62と干渉しないように、切欠部51aが形成されている。本実施形態では、切欠部51aの上面は、第2面40bより下方に位置している。切欠部51aは、第2フレキシブル基板62の前端近傍からハーネス基板42の近傍まで形成されている。
【0073】
第5遮光壁55は、投光素子36及び受光素子38の前方側において左右方向に延びる壁面を形成している。第5遮光壁55は、投光素子36の前方正面において透過性を有する部材からなる投光窓48aを有しており、また、受光素子38の前方正面において透過性を有する部材からなる受光窓48bを有している。
【0074】
(第1実施形態:光電センサのシールドケース及び第1センサ基板)
さて、本実施形態の光電センサ24は、シールドケース39が第1センサ基板58に対して高精度に位置決め固定されている。
【0075】
図8は、
図2のシールドケース39の拡大斜視図であり、
図9は、
図8のシールドケース39を左後方から見た拡大斜視図であり、
図10は、
図8のシールドケース39を左前方から見た拡大斜視図である。
【0076】
更に、
図11は、前方側を右方に向けた状態の
図8のシールドケース39の平面図であり、
図12は、
図11のシールドケース39の左側面図であり、
図13は、
図11のシールドケース39の前面図(正面図)であり、
図14は、
図11のシールドケース39の後面図(背面図)である。
【0077】
そして、
図15(a)は、シールドケース39を第1センサ基板58に係合させる前の状態を示す左前方から見た斜視図であり、
図15(b)は、シールドケース39を第1センサ基板58に係合させた状態を示す左前方から見た斜視図であり、
図15(c)は、
図15(b)のシールドケース39及び第1センサ基板58を示す右前方から見た斜視図である。
【0078】
図8乃至
図15に示すように、本実施形態のシールドケース39は、概ね直方体の箱状であって、前壁部71、上壁部72、下壁部73、右壁部74及び左壁部75を有している。右壁部74及び左壁部75の一方、本実施形態では左壁部75において、後方側から延びるスリット39sと、当該スリット39sの前方側に隣接する当接部39tと、が設けられている。
【0079】
一方、第1センサ基板58には、当接部39tに当接する切り欠き部が設けられている。具体的には、当該切り欠き部は、切り欠き後端縁58eと、切り欠き側方縁58sと、から構成されている。切り欠き後端縁58eは、当接部39tの後端縁に当接して前後方向の位置決め機能を果たしており、切り欠き側方縁58eは、当接部39tの内側面に線接触(厳密に言えば面接触)して左右方向の位置決め機能を果たしている。
【0080】
また、本実施形態では、
図6及び
図7に示すように、第1センサ基板58の右方側縁が、シールドケース39の右側壁74の内側面に対して当接している(摺動可能となっている)。すなわち、第1センサ基板58の右方側縁も、左右方向の位置決め機能を果たしている。
【0081】
また、本実施形態では、
図6及び
図7に示すように、第1センサ基板58の上面が、スリット39sの上縁に当接している(摺動可能となっている)。すなわち、第1センサ基板58の上面とスリット39sの上縁とが、上下方向の位置決め機能を果たしている。
【0082】
更に、本実施形態では、シールドケース39と第1センサ基板58とは、1箇所のはんだ部39hによってはんだ付けされて結合されている。はんだ部39hは、左右方向において、切り欠き部58e、58s及び当接部39tと反対側の右端部に設けられている。また、はんだ部39hは、前後方向において後端部に設けられている。
【0083】
なお、本件明細書における「はんだ部」とは、「はんだ」付けによって、シールドケース39と第1センサ基板58とを電気的に接続するように結合するものだけでなく、例えば、導電接着材によって、シールドケース39と第1センサ基板58とを電気的に接続するように結合するようなものをも含む。
【0084】
その他、本実施形態では、スリット39sは、前後方向において、当接部39tよりも長くなっている。また、スリット39sは、後端部において、後端に向かって僅かにテーパ形状に間隙(高さ)が増大されている。
【0085】
(第1実施形態:作用)
以上のような本実施形態の吐水装置1によれば、第1センサ基板58の切り欠き後端縁58e及び切り欠き側方縁58sとシールドケース39の当接部39tとの当接を利用することによって、及び、第1センサ基板58とシールドケース39とのはんだ部39hにおけるはんだ結合によって、シールドケース39を高い位置決め精度で第1センサ基板58に固定することができ、結果として高い受光感度を実現することができる。
【0086】
また、第1センサ基板58とシールドケース39とを位置決めないし固定するために、それらの各々自身を大型化する必要がなく、また、それらの各々から大きくはみ出るような要素を採用する必要もないため、シールドケース39付きの光電センサ24をより小型に構成ないし配置することができる。
【0087】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、第1センサ基板58の上面とシールドケース39のスリット39sの上縁との当接を更に利用しているため、シールドケース39を更に高い位置決め精度で第1センサ基板58に固定することができ、結果としてより高い受光感度を実現することができる。
【0088】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、スリット39sが、前後方向において、当接部39tよりも長いため、第1センサ基板58の上面とシールドケース39のスリット39sの上縁との当接を前後方向に十分な長さで利用することができる。これにより、シールドケース39を更に高い位置決め精度で第1センサ基板58に固定することができ、結果として更に高い受光感度を実現することができる。
【0089】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、スリット39sが後端部においてテーパ形状となっているため、スリット39sの間隙(高さ)が狭い場合でも、第1センサ基板58の前端部を当該スリット39s内に円滑に案内することができる。(これにより、スリット39sの間隙(高さ)を第1センサ基板58の厚みに可及的に近づける設計が可能である。)
【0090】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、シールドケース39と第1センサ基板58とが1箇所のみのはんだ部39hによって結合されているため、シールドケース39と第1センサ基板58との固定作業がより容易である。また、シールドケース39付きの光電センサ24をより一層小型に構成ないし配置することができる。
【0091】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、はんだ部39hが、左右方向において、切り欠き部(切り欠き後端縁58e及び切り欠き側方縁58s)及び当接部39tと反対側の端部に設けられている。これにより、左右方向の一方側において、第1センサ基板58の切り欠き部とシールドケース39の当接部39tとの当接によって位置決めがなされ、左右方向の他方側において、はんだ部39hのはんだ結合によって位置決めがなされている。このため、シールドケース39と第1センサ基板58とが、互いに対してよりズレにくくなっている(より高い位置決め精度で固定されている)。
【0092】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、はんだ部39hが、前後方向において、後端部に設けられている。これにより、前後方向の前方側において、第1センサ基板58の切り欠き部とシールドケース39の当接部39tとの当接によって位置決めがなされ、前後方向の後方側において、はんだ部39hのはんだ結合によって位置決めがなされている。このため、シールドケース39と第1センサ基板58とが、互いに対してよりズレにくくなっている(より高い位置決め精度で固定されている)。また、受光素子38は第1センサ基板58の比較的前方側に配置されているため、はんだ部39hを第1センサ基板58の後端部に設けると、はんだ部39hと受光素子38との間の距離が比較的遠くなる。これにより、はんだ部39hによって電磁シールド性能が低下するという問題を、効果的に抑制することができる。
【0093】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、当接部39tは、切り欠き後端縁58e及び/または切り欠き側方縁58sに対して、線接触している。これにより、第1センサ基板58の切り欠き部とシールドケース39の当接部39tとの当接によってもたらされる位置決め精度がより高くなっている。また、両者の当接が点接触に限られる場合、当接部(点接触部)における応力集中等によりシールドケース39に破損が生じる懸念があるが、本実施形態によれば、そのような懸念は無用である。
【0094】
その他、本実施形態による吐水装置1によれば、投光素子36の発光部36eが、本体基板40の第2面40b上に配置され、本体基板40の第2面40bより前方側に突出して配置される必要がないため、光電センサ24の前方の長さを抑制して、光電センサ24をより小型化できる。
【0095】
さらに、本実施形態による吐水装置1によれば、投光素子36が表面実装タイプであるので、光電センサ24の上下方向の長さ(高さ)を比較的小さくでき、光電センサ24をより小型化することができる。
【0096】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、第1遮光壁51の存在により、投光素子36から投光された検出光Aが光電センサ24内部における反射等により受光素子38に到達して誤検知が生じることを、効果的に抑制することができる。
【0097】
また、本実施形態による吐水装置1によれば、第2遮光壁52、第3遮光壁53、第4遮光壁54、第5遮光壁55及び第6遮光壁56の存在により、投光素子36から投光された検出光Aが外郭部材18aの内面における反射等により受光素子38に到達して誤検知が生じることを、効果的に抑制することができる。
【0098】
(第2実施形態)
第1実施形態では、投光素子36も受光素子38も「サイドビュータイプ」と呼ばれる態様で実装されているが、「トップビュータイプ」と呼ばれる態様で実装されてもよい。そのような構成例について、
図16及び
図17を用いて、第2実施形態として説明する。
図16は、本発明の第2実施形態による吐水装置の光電センサ224の分解斜視図であり、
図17は、本実施形態による吐水装置を備えた吐水システムを概略的に示す概略構成図である。
【0099】
本実施形態の受光素子38は、受光方向(視向角の中心軸)が第1センサ基板58と略垂直になるように、第1センサ基板58上に実装されており、また、本実施形態の投光素子36は、投光方向(視向角の中心軸)が第2センサ基板60と略垂直になるように、第2センサ基板60上に実装されている。
【0100】
そして、それらの投光方向及び受光方向に対応するように、
図16に示すように、センサケース226の投光窓226a及び受光窓226bは、センサケース226の上面に形成されており、遮光ケース248の投光窓248a及び受光窓248bは、遮光ケース248の上面(第3遮光壁)に形成されており、シールドケース239の受光窓239bは、シールドケース239の上面(上部壁)に形成されている。
【0101】
本実施形態の光電センサ224は、
図16における上面側を下向きにして、
図17に示すような位置姿勢でスパウト218の下面側に取り付けられ得る。
図17に示すように、本実施形態の光電センサ224は、薄型のスパウト218に搭載するのに好適である。
【0102】
本実施形態のその他の構成については、
図1乃至
図15を用いて説明した第1実施形態と略同様である。
図16及び
図17において、第1実施形態と同様の部分については、同様の符号を付している。また、本実施形態の第1実施形態と同様の部分については、詳しい説明を省略する。
【0103】
第2実施形態の吐水装置によっても、第1実施形態の吐水装置1と略同様の効果を得ることができる。
【0104】
なお、第1実施形態のシールドケース39と第2実施形態のシールドケース239とは、共通化することが可能である。例えば、同一のシールドケースにおいて、前壁部に前面受光窓(39b)を設けておくと共に、上壁部に上面受光窓(393b)を設けておいて、利用しない方の受光窓を銅箔テープのような遮光テープで覆うことによって、当該同一のシールドケースを第1実施形態(サイドビュータイプ:水平投光)及び第2実施形態(トップビュータイプ:鉛直投光)の両方に適用可能である。
【符号の説明】
【0105】
1 吐水装置
2 吐水システム
4 ボウル部
6 排水路
8 カウンター
10 水栓本体
12 給水路
14 電磁弁
16 制御部
18 スパウト(吐水部)
18a 外郭部材
20 吐水口
22 吐水流路
24 光電センサ
26 センサケース
26a 透光窓
26b 受光窓
26c 後方開口部
28 バックプレート
28a ハーネス孔
32 回路基板
34 ハーネス
34a 電線
36 投光素子
36b 後端位置
36e 発光部
38 受光素子
39 シールドケース
39b 受光窓
40 本体基板
40a 第1面
40b 第2面
42 ハーネス基板
42a 小穴
44 第1フレキシブル基板
48 遮光ケース
48a 投光窓
49b 受光窓
51 第1遮光壁
51a 切欠部
52 第2遮光壁
53 第3遮光壁
54 第4遮光壁
55 第5遮光壁
56 第6遮光壁
58 第1センサ基板
60 第2センサ基板
62 第2フレキシブル基板
64 受光信号回路
66 信号処理部
68 デジタル信号回路
69 デジタル信号回路
218 スパウト(吐水部)
224 光電センサ
226 センサケース
226a 投光窓
226b 受光窓
239 シールドケース
239b 受光窓
248 遮光ケース
248a 投光窓
248b 受光窓
A 検出光
B 反射光