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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】産業車両の作業支援装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/24 20060101AFI20231024BHJP
【FI】
B66F9/24 Z
B66F9/24 L
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020048016
(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公開番号】P2021147155
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】安立 結香子
【審査官】太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/139102(WO,A1)
【文献】特開2001-206696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00-11/04
B66C 13/00-15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機台の周辺を撮像するカメラと、
車両の動き及び作業部の動き及び作業状況の少なくとも一つを検知するセンサと、
前記センサで得られた値に基づき、現工程の状況及び次工程を特定する工程管理部と、
前記次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示する画像表示部と、を備えた産業車両の作業支援装置であって、
前記産業車両はフォークリフトであり、
前記画像表示部は、前記現工程において、複数あるカメラ画像のうちの前記現工程に適した一つのカメラ画像に前記現工程に適した第1のガイドを重畳して表示し、
前記第1のガイドは、第1マークと、第2マークとを有し、
前記第1マークは、前記機台又はフォークの操作に応じて移動するマークであり、
前記第2マークは、目標点に設定されるマークであり、
前記工程管理部は、前記センサから得られた値に基づいて、前記現工程において前記第1マークと前記第2マークとのずれがなくなるように前記フォークリフトが調整されたことを特定すると、前記現工程の完了を検知して前記次工程への移行を予想し、前記画像表示部に表示されている前記カメラ画像を前記次工程に適したカメラ画像に切替えさせるとともに当該カメラ画像に前記次工程に適した第2のガイドを重畳して表示させる、ことを特徴とする産業車両の作業支援装置。
【請求項2】
前記画像表示部は、前記次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示する前に、現工程に適したガイドを消すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の産業車両の作業支援装置。
【請求項3】
記現工程は、パレットに正対させる工程であり、前記次工程は、フォーク爪の高さをパレット穴の高さに調整する工程であることを特徴とする請求項1に記載の産業車両の作業支援装置。
【請求項4】
記現工程は、フォーク爪の高さをパレット穴の高さに調整する工程であり、前記次工程は、前記機台をパレットに向かって前進させる工程であることを特徴とする請求項1に記載の産業車両の作業支援装置。
【請求項5】
記現工程は、前記機台をパレットに向かって前進させる工程であり、前記次工程は、前記機台を後退させる工程であることを特徴とする請求項1に記載の産業車両の作業支援装置。
【請求項6】
前記産業車両の作業支援装置は、産業車両用遠隔操作システムに用いられるものであって、
前記産業車両用遠隔操作システムは、前記産業車両と、遠隔操作装置とを備え、
前記産業車両は、機台に前記作業部としての荷役装置を備えるとともに車両通信部を有し、
前記遠隔操作装置は、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部を有し、前記産業車両の走行及び前記荷役装置による荷役を遠隔操作するのに用いられることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の産業車両の作業支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業車両の作業支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示のフォークリフトのフォーク位置決め支援装置においては、フォークリフトで搬送するパレットとフォークとを含むフォークリフト前方のステレオ画像を撮像してディスプレイで表示する際にフォーク先端を移動させる目標点の指定を受け付けて、フォーク先端の基準点から目標点までの距離を算出して、更新されたステレオ画像内で目標点を追跡して、算出された距離をディスプレイに出力する。特許文献2に開示の産業車両用遠隔操作システムにおいては、産業車両の車速が閾値以下ならば、走行系カメラにて撮像された画像から荷役系カメラにて撮像された画像への切り替えを許可するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-86959号公報
【文献】特開2019-208176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、産業車両を用いて複数の作業を連続して行う際に、画像表示部を見て操作する操作者は、作業工程に応じてガイド表示やカメラ画像の切替を行う必要があるが、慣れが必要となる。
【0005】
本発明の目的は、操作者が画像表示部を見ながら次にすべき作業を容易に認識できる産業車両の作業支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための産業車両の作業支援装置は、機台の周辺を撮像するカメラと、車両の動き及び作業部の動き及び作業状況の少なくとも一つを検知するセンサと、前記センサで得られた値に基づき、現工程の状況及び次工程を特定する工程管理部と、前記次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示する画像表示部と、を備えることを要旨とする。
【0007】
これによれば、センサで得られた値に基づき、現工程の状況及び次工程を特定して、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示することにより、次工程を始める前に次工程に適したガイドが表示されたり次工程に適したカメラ画像が表示されるので、作業に慣れていない操作者であっても、画像表示部を見ながら次にすべき作業を容易に認識できる。
【0008】
また、産業車両の作業支援装置において、前記画像表示部は、前記次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示する前に、現工程に適したガイドを消すようにするとよい。
【0009】
また、産業車両の作業支援装置において、産業車両はフォークリフトであり、前記現工程は、パレットに正対させる工程であり、前記次工程は、フォーク爪の高さをパレット穴の高さに調整する工程であるとよい。
【0010】
また、産業車両の作業支援装置において、産業車両はフォークリフトであり、前記現工程は、フォーク爪の高さをパレット穴の高さに調整する工程であり、前記次工程は、前記機台をパレットに向かって前進させる工程であるとよい。
【0011】
また、産業車両の作業支援装置において、産業車両はフォークリフトであり、前記現工程は、前記機台をパレットに向かって前進させる工程であり、前記次工程は、前記機台を後退させる工程であるとよい。
【0012】
また、産業車両の作業支援装置において、前記画像表示部は、前記現工程の完了を判断したときに、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示するとよい。
【0013】
また、産業車両の作業支援装置において、前記産業車両の作業支援装置は、産業車両用遠隔操作システムに用いられるものであって、前記産業車両用遠隔操作システムは、前記産業車両と、遠隔操作装置とを備え、前記産業車両は、機台に前記作業部としての荷役装置を備えるとともに車両通信部を有し、前記遠隔操作装置は、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部を有し、前記産業車両の走行及び前記荷役装置による荷役を遠隔操作するのに用いられるとよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、操作者が画像表示部を見ながら次にすべき作業を容易に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】フォークリフト用遠隔操作システムの電気的構成を示すブロック図。
図2】フォークリフトを示す概略側面図。
図3】フォークリフトの一部を破断して示す概略斜視図。
図4】作業場でのパレット及びフォークリフトを示す概略平面図。
図5】画像表示部での表示内容を説明するための図。
図6】作業場でのパレット及びフォークリフトを示す概略平面図。
図7】画像表示部での表示内容を説明するための図。
図8】画像表示部での表示内容を説明するための図。
図9】フォークリフトを示す概略側面図。
図10】画像表示部での表示内容を説明するための図。
図11】画像表示部での表示内容を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態では、産業車両の作業支援装置は、産業車両用遠隔操作システムとしてのフォークリフト用遠隔操作システムに用いられるものである。
【0017】
図1に示すように、フォークリフト用遠隔操作システム10は、産業車両としてのリーチ式のフォークリフト20と、フォークリフト20の走行及び荷役装置による荷役を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置40と、を備えている。フォークリフト20は作業場に配置される。そして、遠隔操作装置40を用いて操作室から作業場のフォークリフト20を遠隔操作することができるようになっている。
【0018】
作業場においてパレット等から離れた場所にフォークリフト20が位置している。この状態から、操作者はフォークリフト20を遠隔操作して、フォークリフト20をパレットに近づけてパレット穴にフォークを差し込む動作等を行わせる。このようなパレットによる荷取りや荷置きを行うことができる。
【0019】
図2図3図4に示すように、フォークリフト20は機台21を備える。機台21の前側には左右一対のリーチレグ22a,22bが配置され、リーチレグ22a,22bは前方に向かって延びている。詳しくは、リーチレグ22aは進行方向右側に設けられ、リーチレグ22bは進行方向左側に設けられている。リーチレグ22a,22bの前部には前輪23a,23bが配設されている。詳しくは、右前輪23aは進行方向右側のリーチレグ22aに設けられ、左前輪23bは進行方向左側のリーチレグ22bに設けられている。このように、機台21の前側に左右一対の前輪23a,23bが設けられている。
【0020】
図2図3に示すように、機台21の後部には、後輪24とキャスタホイール(補助輪)25が配設されている。後輪24は機台21の左方に設けられており、キャスタホイール25は機台21の右方に設けられている。後輪24は、駆動輪及び操舵輪である。
【0021】
図2図3図4に示すように、フォークリフト20は、2つの前輪23a,23b、及び、1つの後輪24の3つの車輪で走行する。図2に示すように、機台21には、フォークリフト20の駆動源となる走行モータ26と、走行モータ26の電力源となるバッテリ27が搭載されている。そして、後輪24が走行モータ26により回転駆動される。
【0022】
図2に示すように、フォークリフト20は、機台21の前方に、作業部としての荷役装置28を備える。荷役装置28は、リーチシリンダ(図示せず)の駆動により、各リーチレグ22a,22bに沿って前後動作するマスト29を備える。マスト29の前方には、左右一対のフォーク30a,30bがリフトブラケット31を介して設けられている。フォーク30a,30bは、前方、詳しくはティルト角が0の時に水平方向に延びる爪(以下、フォーク爪という)Nfを有する。フォーク30a,30bは、マスト29に沿って昇降する。即ち、フォークリフト20は、上下動するフォーク爪Nfを備える。
【0023】
本実施形態のフォークリフト20は、運転者が着座して操作することが可能に構成されている。なお、運転席の無い無人フォークリフトであってもよい。
図3に示すように、フォークリフト20は、立席タイプの運転室32を機台21の後部に備える。運転室32の前方及び左方には、ステアリングテーブル33a,33bが設けられている。運転室32の前方に位置するステアリングテーブル33aには、フォークリフト20を走行動作させるディレクションレバー34、荷役装置28を動作させる複数の荷役レバー35が設けられている。ディレクションレバー34は、後輪24を回転駆動させて車両を走行させるべく操作される。運転室32の左方に位置するステアリングテーブル33bには、後輪24の操舵を行うハンドル36が設けられている。また、運転室32の床面にはブレーキペダル37が備えられている。
【0024】
図2及び図3に示すように、機台21は2本のピラー38とヘッドガード39を有する。運転室32は、機台21において立設された2本のピラー38と、ピラー38の上端に固定されたヘッドガード39とにより囲まれている。ヘッドガード39は、水平方向に拡がる板状をなし、平面視において四角形をなしている。
【0025】
図1に示すように、フォークリフト20は、フォークリフト搭載機器50として、コントローラ51と、車両通信部としての無線ユニット52と、画像処理部53と、車両通信部としての無線機54と、2台のカメラ71,72と、リフトアップ操作量センサS1、荷物センサ(在荷センサ)S2及び操舵角センサS3と、を備える。
【0026】
遠隔操作装置40は、コントローラ61と、操作部62と、画像表示部(モニタ)63と、操作装置通信部としての無線機64,65を有する。遠隔操作装置40において、操作室側機器60として、コントローラ61と操作部62と画像表示部(モニタ)63を備える。
【0027】
遠隔操作装置40の無線機64は作業場に配置されている。また、遠隔操作装置40の無線機65は作業場に配置されている。操作室に配置されるコントローラ61は有線L1により作業場に配置した無線機64と接続されている。コントローラ61は有線L2により作業場に配置した無線機65と接続されている。
【0028】
作業場において、遠隔操作装置40の無線機64とフォークリフト搭載機器50の無線ユニット52とは双方向に無線通信できる。また、作業場において、フォークリフト搭載機器50の無線機54から遠隔操作装置40の無線機65に無線で通信できる。
【0029】
このようにして、フォークリフト20は無線ユニット52及び無線機54を有し、遠隔操作装置40は、無線ユニット52及び無線機54と無線通信を行う無線機64,65を有する。
【0030】
遠隔操作装置40のコントローラ61は操作部62及び画像表示部(モニタ)63と接続されている。操作部62は、操作者によりフォークリフト20を遠隔操作するためのものであり、操作者によるフォークリフト20の操作内容(リフト、リーチ、ティルトの操作指令値、及び、速度、加速度、操舵角の操作指令値等)がコントローラ61に送られる。コントローラ61は、リフト、リーチ、ティルトの操作指令値、及び、速度、加速度、操舵角の操作指令値等の車両制御信号を、無線機64を介してフォークリフト搭載機器50の無線ユニット52に無線送信する。
【0031】
フォークリフト搭載機器50において、コントローラ51と無線ユニット52と画像処理部53とは、それぞれ相互に通信(例えばCAN通信)可能に接続されている。コントローラ51は遠隔操作装置40側からの指示により走行系アクチュエータ(走行モータ26、図示しない操舵モータ等)及び荷役系アクチュエータ(図示しないリフトシリンダ、リーチシリンダ、ティルトシリンダ等)を駆動することができる。
【0032】
無線ユニット52は、フォークリフト20の車速等の車両情報、異常情報(障害物検知情報等)を、無線機64を介してコントローラ61に無線送信する。
図1において、コントローラ61は、無線機64、無線ユニット52及びコントローラ51を介してフォークリフト20の走行及び荷役装置28による荷役を遠隔操作することができるようになっている。つまり、図3での操作部(ディレクションレバー34、荷役レバー35、ハンドル36、ブレーキペダル37等)に代わり遠隔操作装置40の操作部62により遠隔操作することができるようになっている。
【0033】
そして、遠隔操作装置40において、操作部62を用いて操作者が所望の操作を行うとコントローラ61により操作内容が無線機64を介してフォークリフト20側に送られる。フォークリフト20において、無線ユニット52で遠隔操作装置40からの操作内容が受信され、コントローラ51によりアクチュエータ部が駆動されて所望の動作が実行される。
【0034】
図2及び図4に示すように、フォークリフト20においてリフトブラケット31の中央部にはカメラ71が設けられている。カメラ71は、フォーク爪Nfの前方を撮像するためのものであり、前方下方を向くように取り付けられている。カメラ71は、機台21の周辺であるフォークリフト20の進行方向前方の下方を撮像する。また、ヘッドガード39の後端部にはカメラ72が後方下方を向くように取り付けられており、カメラ72は、機台21の周辺であるフォークリフト20の後方の下方を撮像する。即ち、カメラ72は、機台21の後方を監視するためのカメラである。
【0035】
図1に示すように、フォークリフト20において、カメラ71,72により撮像された画像はコントローラ51により画像処理部53及び無線機54を介して遠隔操作装置40側に送られる。遠隔操作装置40において、無線機65でフォークリフト20からのカメラ画像が受信される。そして、コントローラ61は、カメラ71,72にて撮像されたカメラ画像を、遠隔操作装置40に設けられる画像表示部63に表示する。画像表示部63は、例えばディスクトップ型ディスプレイである。操作者は画像表示部63におけるカメラ画像を見ながら操作することになる。
【0036】
リフトアップ操作量センサS1は、フォーク30a,30bの上動の操作量を検出するセンサである。荷物センサ(在荷センサ)S2は、フォーク30a,30bにパレット100を介して荷物が載っているか否かを検出するセンサである。操舵角センサS3は、後輪24の向きである操舵角を検出するセンサである。リフトアップ操作量センサS1、荷物センサ(在荷センサ)S2及び操舵角センサS3は、車両の動き及び作業部としての荷役装置28の動き及び作業状況の少なくとも一つを検知するためのものである。他にも例えば、車両の動きを検知するセンサとして、機台21の速度を検出する車速センサ等を用いる。作業部の動き又は作業状況を検知するセンサとして、フォーク30a,30bの前後動(リーチイン、リーチアウト)を検出するセンサを用いる。センサS1,S2,S3等で得られた値は、無線ユニット52、無線機64を介してコントローラ61に送られる。
【0037】
図4図6は、機台21をパレット100に正対させる時の説明図であり、図4が正対前、図6が正対後である。
図4において、符号Cpfにより、パレット100の前面101の中心を示す。符号Cfhにより、左右の前輪23a,23bの中心を示す。符号Axfhにより、左右の前輪23a,23bの車軸を示す。符号Lr1により、左右の前輪23a,23bの中心Cfhを通り、かつ、左右の前輪23a,23bの車軸Axfhと直交する直交線を示す。符号Lmiにより、左右の前輪23a,23bの中心Cfhを通り、かつ、パレット100の前面101を含む平面への最短距離線を示す。この最短距離線Lmi上に図6に示すようにパレット100の前面101の中心Cpfを合わせることになる。これは、横ずれ防止のための動作である。
【0038】
図4に示すように、パレット100は右側のパレット穴102及び左側のパレット穴103を有し、パレット穴102,103は、断面長方形をなし、パレット100の前面101において開口している。
【0039】
図5には画像表示部63での表示内容を示すが、パレット100の前面101において、右側にはマーク104が付されるとともに、左側にはマーク105が付されている。このマーク104,105をカメラ71で読み取ることによりパレット100の位置及びパレット前面101の中心が分かるようになっている。
【0040】
コントローラ61は、このカメラ画像に基づいて画像認識によりパレット100の位置を計測する。
その場旋回、即ち、最大操舵角での旋回において、図4に示す左右の前輪23a,23bの中心Cfhが旋回中心となる。その場旋回して、図6に示すように、上述した直交線Lr1をパレット前面101の中心Cpfに合わせることになる。これは、角度ずれ防止のための動作である。
【0041】
コントローラ61は、画像表示部63においてカメラ画像に、作業を支援するガイドである2つのマークGm1,Gm2(図5参照)を重畳して表示させることができる。マークGm1,Gm2は、上述した最短距離線Lmi上にパレット前面101の中心Cpfが合ったこと、及び、上述した直交線Lr1がパレット前面101の中心Cpfに合ったことを知らせるためのガイドマークである。詳しくは、図5に示すマークGm1は×の図形であり、マークGm2は菱形の図形である。マークGm1,Gm2は色を変えて表示することができる。マークGm2は、カメラ画像においてパレット前面101の中央に重畳して表示される。正対するとカメラ画像においてマークGm1とマークGm2が重なる。
【0042】
次に、フォークリフト20をパレット100に対し正対させるための操作について説明する。
画像表示部63においてカメラ71によるカメラ画像を表示させる。
【0043】
図4では作業場でのパレット100及びフォークリフト20の概略平面を示すが、パレット100の前面101に対して左斜め方向から近づいていく。その時、図5に示すように画像表示部63に表示される。
【0044】
図4に示す状況から、操作者による操作によって図6に示す状況にされるが、その時、図7に示すように画像表示部63に表示される。
図4図5に示すように、コントローラ61は、カメラ画像に基づいて画像認識によりパレット100の位置を計測する。図4での正対に対する横ずれ量ΔL及び角度ずれ量Δθに対し、以降の動作にて横ずれ量ΔL及び角度ずれ量Δθを無くす。図4において横ずれ量ΔLは、パレット100の前面101の中心Cpfから延びる垂線と旋回中心との距離である。図4において角度ずれ量Δθは、最短距離線Lmiと直交線Lr1とでなす角度である。
【0045】
このとき、図5に示すように、画像表示部63のカメラ画像においてマークGm2はパレット前面中央に重畳して表示されるとともにマークGm1はパレット前面右端に重畳して表示され、マークGm1とマークGm2とは重ならない。また、画像表示部63のカメラ画像においてマークGm1は赤色にて表示されるとともにマークGm2も赤色にて表示される。
【0046】
この状態から、操作者は、第1ステップとして、図4に示すように、パレット100の位置を計測して、左右の前輪23a,23bの中心Cfhを通り、かつ、パレット100の前面101を含む平面への最短距離線Lmi上にパレット100の前面101の中心Cpfを合わせる操作を行う。具体的には、図4に示す状態から、フォークリフト20を所定量だけ直進走行させる。これにより、横ずれが防止される。即ち、図4での正対に対する横ずれ量ΔLに対し、図6では横ずれ量ΔLが無くなっている(ΔL=0)。
【0047】
このとき、マークGm2の色が変えられる。具体的には、マークGm2の色が、それまでの赤色から緑色に変えられる。これにより、最短距離線Lmi上にパレット前面101の中心Cpfが合ったことが分かる。
【0048】
この状態から、操作者は、第2ステップとして、図6図7に示すように、最大操舵角で左旋回して、左右の前輪23a,23bの中心Cfhを通り、かつ、左右の前輪23a,23bの車軸Axfhと直交する直交線Lr1をパレット100の前面101の中心Cpfに合わせる操作を行う。これにより、角度ずれが防止される。即ち、図4での正対に対する角度ずれ量Δθに対し、図6では角度ずれ量Δθが無くなっている(Δθ=0)。
【0049】
このとき、図7に示すように、マークGm1とマークGm2が重なるとともに、マークGm1の色が変えられる。具体的には、マークGm1の色が、それまでの赤色から緑色に変えられる。これにより、最短距離線Lmi(図4参照)上にパレット前面101の中心Cpfが合うとともに直交線Lr1(図6参照)がパレット前面101の中心Cpfに合い、正対していることが分かる。
【0050】
図1において、工程管理部としてのコントローラ61には、一連の複数の作業についての情報が予め記憶されており、コントローラ61は、車両の動き及び作業部として荷役装置28の動き及び作業状況の少なくとも一つを検知するセンサS1,S2,S3等で得られた値に基づき、現工程の状況を特定することができるとともに次工程を特定することができるようになっている。
【0051】
画像表示部63は、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示することができるようになっている。また、画像表示部63は、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示する前に、現工程に適したガイドを消すことができるようになっている。
【0052】
フォークリフト20を用いて複数の作業を連続して行う際に、パレット100に正対させる工程、フォーク爪Nfの高さをパレット穴102,103の高さに調整する工程、機台21をパレット100に向かって前進させる工程、機台21を後退させる工程を踏む。
【0053】
画像表示部63は、現工程の完了を判断したときに、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示することができるようになっている。
【0054】
次に、作用について説明する。
今、図2に示すように、台Taの上に、荷物Wが載ったパレット100が配置されている。そして、以下の一連の荷取り作業が行われる。
【0055】
操作者は、フォークリフト20を操作して、図4に示すように、台Taに近づくように走行する。このとき、画像表示部63においてカメラ71による機台21の前方を撮像したカメラ画像が表示される。この画像表示部63のカメラ画像において図5に示す表示が行われる。図5においてガイドとしてのマークGm1とマークGm2が表示される。
【0056】
そして、操作者が、図5においてガイドとしてのマークGm1とマークGm2を用いて横ずれ量ΔL及び角度ずれ量Δθが無くなるように操作することにより図6に示すように、正対できる。
【0057】
正対が完了すると、図8に示すように、画像表示部63のカメラ画像においてパレット穴102,103の高さとフォーク爪Nfの高さについてのフォーク高さ合わせ用インジケータ200が表示される。
【0058】
このように、コントローラ61は、マークGm1とマークGm2が重なったことで正対の完了を、その場旋回(最大操舵角での旋回)後に操舵角センサS3による操舵角がゼロになったことで検知すると、次の作業はパレット穴102,103とフォーク爪Nfの高さ合わせと予測する。そして、コントローラ61は、図8に示すように、パレット穴102,103とフォーク爪Nfの高さ合わせのためのインジケータ200の表示に自動で切り替える。
【0059】
このようにして、パレット100に正対させる工程からフォーク爪Nfの高さをパレット穴102,103の高さに調整する工程への移行の際に、コントローラ61においてセンサS1,S2,S3等で得られた値に基づき、現工程の状況(例えば、その場旋回)及び次工程を特定して、画像表示部63において次工程に適したガイド(インジケータ200)を次工程の前に表示する。画像表示部63は、次工程に適したガイド(インジケータ200)を表示する前に、現工程に適したガイド(マークGm1,Gm2)を消す。画像表示部63は、現工程の完了を判断したときに、次工程に適したガイド(インジケータ200)を表示する。
【0060】
図8のインジケータ200においては、パレット100の前面101でのパレット穴102.103の中心を表すマーク202に対する現在のフォーク爪Nfの高さを表すマーク201を有する。パレット穴102,103の中心の高さとフォーク爪Nfの中心の高さの差ΔH(図2参照)が、図8でのマーク202とマーク201のずれの大きさとして表わされる。
【0061】
そして、操作者が、図8においてマーク202とマーク201とのずれが無くなるようにフォーク30a,30bの高さを調整することにより図9に示すようにパレット穴102,103とフォーク爪Nfの高さが合う。
【0062】
パレット穴102,103に対するフォーク爪Nfの高さ合わせが完了すると、図10に示すように、画像表示部63のカメラ画像においてパレット100に対する機台21の前後方向での位置合わせ用インジケータ300が表示される。
【0063】
このように、コントローラ61は、フォークの高さ合わせの完了を、センサS1によるリフトアップ操作量が0%になったこと、即ち、パレット穴102,103とフォーク爪Nfの高さが合ったのでフォーク30a,30bを上動する操作を止めたことで検知する。次の操作内容の予想として、前進フォーク差し込みであり、図10に示すガイドとしてインジケータ300が表示される。
【0064】
このようにして、フォーク爪Nfの高さをパレット穴102,103の高さに調整する工程から機台21をパレット100に向かって前進させる工程への移行の際に、コントローラ61においてセンサS1,S2,S3等で得られた値に基づき、現工程の状況(例えば、リフトアップ)及び次工程を特定して、画像表示部63において次工程に適したガイド(インジケータ300)を次工程の前に表示する。画像表示部63は、次工程に適したガイド(インジケータ300)を表示する前に、現工程に適したガイド(インジケータ200)を消す。画像表示部63は、現工程の完了を判断したときに、次工程に適したガイド(インジケータ300)を表示する。
【0065】
図10のインジケータ300においては、パレット100の前面101を表すマーク302と、リーチレグ22a,22bを表すマーク301を有する。パレット前面101とリーチレグ22a,22bの先端との距離L(図9参照)が、図10のインジケータ300でのマーク301とマーク302のずれの大きさとして表わされる。
【0066】
そして、操作者が、図10においてマーク301とマーク302とが所望の位置関係となるように機台21を前進させてリーチレグ22a,22bの先端を調整した後に、マスト29を前進動作することによりパレット穴102,103にフォーク爪Nfが差し込まれる。
【0067】
パレット穴102,103へのフォーク爪Nfの差し込みが完了した後にフォーク30a,30bを上動することによりパレット100を持ち上げると荷物センサS2がオンする。すると、荷取り完了として、図11に示すように、画像表示部63におけるカメラ画像として、それまでのカメラ71による機台21の前方を撮像した画像から、カメラ72による機台21の後方を撮像した画像に切り替えられる。図11においては、機台21の後部及び床Fが映っている。操作者は、カメラ72による機台21の後方を撮像したカメラ画像を見ながら機台21を後退させる。
【0068】
詳しくは、荷物センサS2のオンにより荷物Wを取ったことが分かり、かつ、リーチイン(マスト29を最も機台21側に引いたこと)が分かると機台21をバック(後退)させることになるが、荷取り完了により、それまでの前方カメラ画像から後方カメラ画像に切り替える。
【0069】
このようにして、機台21をパレット100に向かって前進させる工程から機台21を後退させる工程への移行の際に、コントローラ61においてセンサS1,S2,S3等で得られた値に基づき、現工程の状況(例えば、フォーク30a,30bを所定高さにした状態での機台21の前進)及び次工程を特定して、画像表示部63において複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示する。画像表示部63は、複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示する前に、現工程に適したガイド(インジケータ300)を消す。画像表示部63は、現工程の完了を判断したときに、複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示する。
【0070】
このように、受信したセンサ値から機台状況を把握し、次の操作内容を予測して、次の操作内容に合うインジケータ・表示を切替え、画像表示部63に表示することで、操作者による表示の切替が不要かつ、操作者に次の操作を誘導することが可能となる。
【0071】
以下、詳しく説明する。
本実施形態では機台21の次の操作を予測した自動表示切替機能を有している。
従来、遠隔操作システムにおいて、モニタを見て操作する操作者は、その時の状況に応じて受信したカメラの切替や支援システムのためのインジケータの切替を行うという煩わしい作業を行う必要がある。また、操作に慣れていない操作者は、次の作業をすぐに判断することが困難な場合がある。例えば、荷取り時において、先に行う作業は、リーチレグの寄付きなのかリーチアウトなのか分からない。他にも、例えば、カメラ画像切替時において、走行時の選択するカメラ映像はどちらか、例えば、第1のカメラ画像の表示なのか第2のカメラ画像の表示なのか分からない。
【0072】
本実施形態においては、受信したセンサ値から機台状況を把握し、次の操作内容を予測する。よって、次の操作内容に合うインジケータ・表示を切替え、画像表示部63に表示することで、操作者による表示の切替が不要かつ、操作者に次の操作を誘導することが可能となる。
【0073】
具体的には、受信したセンサ値から操作者の状態把握し、次の操作内容を予測して操作内容に合うインジケータや表示を切替え、画像表示部63に表示する。
その結果、機台状況を把握するとともに次の操作内容を予測し、操作内容に合うインジケータや表示を自動で切替え、画像表示部63に表示することで、操作者による表示やインジケータの切替が不要となり、操作者による煩わしい作業を省略可能となる。また、表示の自動切替により、操作者に次の操作を誘導する事が可能になるため、慣れていない操作者等に有効となる。
【0074】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)産業車両の作業支援装置の構成として、機台21の周辺を撮像するカメラ71,72と、車両の動き(例えば、車速)及び作業部としての荷役装置28の動き(例えば、フォークの上動)及び作業状況(例えば、荷取り)の少なくとも一つを検知するセンサS1,S2,S3と、工程管理部としてのコントローラ61と、画像表示部63と、備える。コントローラ61は、センサS1,S2,S3で得られた値に基づき、現工程の状況及び次工程を特定する。画像表示部63は、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示する。これによれば、センサS1,S2,S3で得られた値に基づき、現工程の状況及び次工程を特定して、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示することにより、次工程を始める前に次工程に適したガイドが表示されたり次工程に適したカメラ画像が表示されるので、作業に慣れていない操作者であっても、画像表示部を見ながら次にすべき作業を容易に認識できる。
【0075】
(2)画像表示部63は、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示する前に、現工程に適したガイドを消すので、操作者は画像表示部63が見やすくなる。
【0076】
(3)産業車両はフォークリフト20であり、現工程は、パレット100に正対させる工程であり、次工程は、フォーク爪Nfの高さをパレット穴102,103の高さに調整する工程であるので、正対させた後のフォーク高さの調整を容易に認識できる。
【0077】
(4)産業車両はフォークリフト20であり、現工程は、フォーク爪Nfの高さをパレット穴102,103の高さに調整する工程であり、次工程は、機台21をパレット100に向かって前進させる工程であるので、フォーク高さの調整後の機台21の前進を容易に認識できる。
【0078】
(5)産業車両はフォークリフト20であり、現工程は、機台21をパレット100に向かって前進させる工程であり、次工程は、機台21を後退させる工程であるので、機台21の前進後の機台21の後退を容易に認識できる。
【0079】
(6)画像表示部63は、現工程の完了を判断したときに、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示するので、好ましいタイミングでのガイド表示又はカメラ画像表示をすることができる。
【0080】
(7)産業車両の作業支援装置は、産業車両用遠隔操作システムとしてのフォークリフト用遠隔操作システム10に用いられるものであって、フォークリフト用遠隔操作システム10は、産業車両としてのフォークリフト20と、遠隔操作装置40とを備え、フォークリフト20は、機台21に操作部としての荷役装置28を備えるとともに車両通信部としての無線ユニット52及び無線機54を有し、遠隔操作装置40は、無線ユニット52及び無線機54と無線通信を行う操作装置通信部としての無線機64,65を有し、フォークリフト20の走行及び荷役装置28による荷役を遠隔操作するのに用いられる。よって、遠隔操作する際に、操作者が画像表示部63を見ながら次にすべき作業を容易に認識できる。
【0081】
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
〇次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を表示する前に、現工程に適したガイドを消すようにしたが、邪魔にならなければ消さなくてもよい。要は、新しいものが表示されればよい。
【0082】
〇現工程の完了を判断したときに次工程のガイド(インジケータ等)を表示したが、現工程の完了前に次工程のガイド(インジケータ等)を表示してもよい。
〇一連の荷取り作業について説明したが、これに限るものではなく、例えば、荷置き作業に適用してもよい。具体的には、リーチインを検出することで荷置き作業の完了を判断することとし、次工程に適したガイド又は複数あるカメラ画像のうちの次工程に適したカメラ画像を次工程の前に表示する。また、荷物センサのオフにより荷を置いたことが分かり、かつ、リーチイン(マスト29を最も機台21側に引いたこと)が分かると機台21をバック(後退)させることになるが、荷置き完了により、それまでの前方カメラ画像から後方カメラ画像に切り替える。
【0083】
〇次工程に適したカメラ画像を表示する場合において、画像を切り替えるのではなく、完了前に行う場合には現工程用と次工程用の2つを表示するようにしてもよい。例えば、荷取りしたらリーチイン(マストを最も機台21側に引く)までは2つ(2つのカメラ画像)を表示する。
【0084】
○パレット前面101にマーク104,105を付けてマーク104,105の読み込みに基づいてパレット前面101の中心Cpfを検知したが、これに限ることなくマークを用いることなく画像認識等によりパレットの輪郭からパレット前面101の中心Cpfを検知してもよい。
【0085】
○荷置き作業を行う場合において、上記の実施形態ではカメラ71をリフトブラケット31の中央部に設けたが、荷置き作業を行う場合、車両前方を撮像しにくくなるようであればリフトブラケット31の左右方向の端部にカメラを設けてもよい。
【0086】
〇マークGm1,Gm2の色により最短距離線Lmi上にパレット前面101の中心Cpfが合ったこと、及び、直交線Lr1がパレット前面101の中心Cpfが合ったことが分かるようにした。これに代わり、例えば図4における横ずれ量ΔL(パレット100の前面101の中心Cpfから延びる垂線と旋回中心との距離)、及び、角度ずれ量Δθ(最短距離線Lmiと直交線Lr1とでなす角度)をカメラ画面上において数値で表してもよい。
【0087】
○カメラの設置場所、台数は問わない。
○産業車両の作業支援装置はフォークリフト用遠隔操作システムに用いられるものであったが、これに限るものではない。例えば、有人フォークリフトに用いてもよい。つまり、カメラを搭載した無人フォークリフトと、画像表示部を有する遠隔操作装置とを備えるではなく、例えば、カメラと画像表示部を搭載した有人フォークリフトに適用してもよい。
【0088】
○フォークリフトは、カウンタ式フォークリフトでもよい。
○産業車両はフォークリフトであったが、フォークリフト以外の産業車両に適用してもよい。
【符号の説明】
【0089】
10…フォークリフト用遠隔操作システム、20…フォークリフト、21…機台、28…荷役装置、40…遠隔操作装置、52…無線ユニット、54…無線機、61…コントローラ、63…画像表示部、64,65…無線機、71,72…カメラ、100…パレット、102,103…パレット穴、Nt…フォーク爪、S1,S2,S3…センサ、200,300…インジケータ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11