(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】物品搬送設備
(51)【国際特許分類】
B60L 13/00 20060101AFI20231024BHJP
B60M 7/00 20060101ALI20231024BHJP
B60L 5/00 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
B60L13/00 C
B60M7/00 X
B60L5/00 B
(21)【出願番号】P 2020078880
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2022-02-15
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】田中 誠
【審査官】岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-312896(JP,A)
【文献】特開2012-006433(JP,A)
【文献】再公表特許第2014/125727(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 13/00
B60M 7/00
B60L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備であって、
平面視で前記レールの延在方向に直交する方向を幅方向として、
前記物品搬送車の走行範囲の全域に亘って、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に前記物品搬送車に電力を供給する給電線が配置され、
それぞれの前記物品搬送車は、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に、それぞれの前記給電線からの電力を受け取る受電部を備え
、
2つの前記給電線からの給電総量は、2台の前記物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であり、
2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、2台の前記物品搬送車の消費電力の上限値がそれぞれ1/2未満に規制される、物品搬送設備。
【請求項2】
有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備であって、
平面視で前記レールの延在方向に直交する方向を幅方向として、
前記物品搬送車の走行範囲の全域に亘って、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に前記物品搬送車に電力を供給する給電線が配置され、
それぞれの前記物品搬送車は、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に、それぞれの前記給電線からの電力を受け取る受電部を備え
、
2つの前記給電線からの給電総量は、2台の前記物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であり、
前記物品搬送車の運行を制御する運行制御装置を備え、
前記運行制御装置は、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、各時点における、2台の前記物品搬送車の消費電力の合計が、他方の前記給電線からの給電量未満となるように、2台の前記物品搬送車の運行を制御する、物品搬送設備。
【請求項3】
有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備であって、
平面視で前記レールの延在方向に直交する方向を幅方向として、
前記物品搬送車の走行範囲の全域に亘って、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に前記物品搬送車に電力を供給する給電線が配置され、
それぞれの前記物品搬送車は、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に、それぞれの前記給電線からの電力を受け取る受電部を備え
、
2つの前記給電線からの給電総量は、2台の前記物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であり、
前記物品搬送車の運行を制御する運行制御装置を備え、
前記運行制御装置は、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、2台の前記物品搬送車が同時に加速することを禁止する、物品搬送設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
走行経路を形成するレールの上を走行する物品搬送車を備えた物品搬送設備において、物品搬送車に電力を供給する給電線がレールに沿って配設された構成が知られている。特開2004-312896号公報には、1つの走行経路を2つの走行エリアに分割し、それぞれの走行エリアごとに1台の物品搬送車(6,7)を配置させ、それぞれの走行エリアの中でそれぞれの物品搬送車を往復走行させる物品搬送設備が開示されている(背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。
【0003】
これらの物品搬送車(6,7)は、共通する有端のレール(4)の中央よりも一端側(第1側)の領域と中央よりも他端側(第2側)の領域とをそれぞれの走行エリアとしてレール(4)上を走行する。一方の物品搬送車(6)に電力を供給する給電線(8)は、レール(4)の第1側の領域において、レール(4)の側方の一方側にレール(4)と並行に配設されている。他方の物品搬送車(8)に電力を供給する給電線(9)は、レール(4)の第2側の領域において、レール(4)の側方の他方側にレール(4)と並行に配設されている。レール(4)の延在方向における中央部分では、レール(4)の第1側の領域に配設された給電線(8)と、レール(4)の第2側の領域に配設された給電線(9)とが、レール(4)に直交する幅方向に見て重複するように配置されている。
【0004】
それぞれの物品搬送車(6,7)は、それぞれの給電線(8,9)から受電するための主受電部(14)を、給電線(8,9)が配設されている側に備えている。また、それぞれの物品搬送車(6,7)は、何れか一方の物品搬送車(6,7)が故障した場合に、走行エリアに拘わらず、1台の物品搬送車(6,7)が走行経路の全域を走行できるように、レール(4)の幅方向において、主受電部(14)と反対側にサブ受電部(16)を備えている。例えば、一方の物品搬送車(6)が故障した場合、当該故障した物品搬送車(6)の主受電部(14)に電力を供給する給電線(8)から、他方の物品搬送車(7)のサブ受電部(16)が電力の供給を受けることで、他方の物品搬送車(7)が故障した物品搬送車(6)の走行エリアを走行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した物品搬送設備では、物品搬送車が故障した場合には、1台の物品搬送車により走行経路の全域での物品の搬送が可能となる。しかし、給電線や給電線に電力を供給する給電装置が故障した場合には、当該故障した側の走行エリアを何れの物品搬送車も走行することができない。つまり、給電線や給電装置など、給電側システムに異常が生じると、物品搬送車が走行経路の全域を走行することができない。
【0007】
上記背景に鑑みて、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車に電力を供給する給電システムに異常が生じた場合でも、走行範囲の全域で物品搬送車が走行可能である物品搬送設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備は、平面視で前記レールの延在方向に直交する方向を幅方向として、前記物品搬送車の走行範囲の全域に亘って、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に前記物品搬送車に電力を供給する給電線が配置され、それぞれの前記物品搬送車は、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に、それぞれの前記給電線からの電力を受け取る受電部を備え、2つの前記給電線からの給電総量は、2台の前記物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であり、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、2台の前記物品搬送車の消費電力の上限値がそれぞれ1/2未満に規制される。
【0009】
この構成によれば、物品搬送車の走行範囲の全域に亘ってレールの両側に給電線が配置されると共に、それぞれの物品搬送車にはレールを挟んだ両側に受電部が備えられる。即ち、それぞれの物品搬送車は、レールの両側に配置された何れの給電線からでも電力の供給を受けることができる。従って、何れか一方の給電線からの電力の供給ができない場合であっても、他方の給電線から供給される電力により、何れの物品搬送車も走行範囲の全域に亘って走行することができる。このように、本構成によれば、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車に電力を供給する給電システムに異常が生じた場合でも、走行範囲の全域で物品搬送車が走行可能である物品搬送設備を実現することができる。また、2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備では、搬送効率等を高めるために、2台の物品搬送車が同時に動く場合がある。本構成によれば、給電総量が2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であるから、2台の物品搬送車を同時に動かすことができる。また、2つの給電線のそれぞれが、2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力を供給可能であると、給電側のシステム規模が大きくなり、物品搬送設備のコストを増大させる可能性がある。従って、2つの給電線から供給可能な電力の和が、2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力に相当する程度で十分である。当然ながら、一方の給電線からの給電が途絶えた場合には、2つの給電線から供給可能な電力の和が減少する。その場合でも、本構成のように、物品搬送車の消費電力を抑制することで、1つの給電線を介して2つの物品搬送車を適切に駆動することができる。
【0010】
また、本開示に係る、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備は、平面視で前記レールの延在方向に直交する方向を幅方向として、前記物品搬送車の走行範囲の全域に亘って、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に前記物品搬送車に電力を供給する給電線が配置され、それぞれの前記物品搬送車は、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に、それぞれの前記給電線からの電力を受け取る受電部を備え、2つの前記給電線からの給電総量は、2台の前記物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であり、前記物品搬送車の運行を制御する運行制御装置を備え、前記運行制御装置は、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、各時点における、2台の前記物品搬送車の消費電力の合計が、他方の前記給電線からの給電量未満となるように、2台の前記物品搬送車の運行を制御する。
【0011】
この構成によれば、物品搬送車の走行範囲の全域に亘ってレールの両側に給電線が配置されると共に、それぞれの物品搬送車にはレールを挟んだ両側に受電部が備えられる。即ち、それぞれの物品搬送車は、レールの両側に配置された何れの給電線からでも電力の供給を受けることができる。従って、何れか一方の給電線からの電力の供給ができない場合であっても、他方の給電線から供給される電力により、何れの物品搬送車も走行範囲の全域に亘って走行することができる。このように、本構成によれば、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車に電力を供給する給電システムに異常が生じた場合でも、走行範囲の全域で物品搬送車が走行可能である物品搬送設備を実現することができる。また、2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備では、搬送効率等を高めるために、2台の物品搬送車が同時に動く場合がある。本構成によれば、給電総量が2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であるから、2台の物品搬送車を同時に動かすことができる。また、物品搬送車には、相対的に消費電力が大きい動作と、消費電力が小さい動作とがある。2台の物品搬送車が共に消費電力が大きい動作を行うと、1つの給電線からの給電では電力が足りなくなる可能性がある。本構成によれば、2台の物品搬送車の消費電力の合計が1つの給電線からの給電量未満となるように、それぞれの物品搬送車の運行が制御されるので、1つの給電線を介して2つの物品搬送車を適切に駆動することができる。
【0012】
また、本開示に係る、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備は、平面視で前記レールの延在方向に直交する方向を幅方向として、前記物品搬送車の走行範囲の全域に亘って、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に前記物品搬送車に電力を供給する給電線が配置され、それぞれの前記物品搬送車は、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に、それぞれの前記給電線からの電力を受け取る受電部を備え、2つの前記給電線からの給電総量は、2台の前記物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であり、前記物品搬送車の運行を制御する運行制御装置を備え、前記運行制御装置は、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、2台の前記物品搬送車が同時に加速することを禁止する。
【0013】
この構成によれば、物品搬送車の走行範囲の全域に亘ってレールの両側に給電線が配置されると共に、それぞれの物品搬送車にはレールを挟んだ両側に受電部が備えられる。即ち、それぞれの物品搬送車は、レールの両側に配置された何れの給電線からでも電力の供給を受けることができる。従って、何れか一方の給電線からの電力の供給ができない場合であっても、他方の給電線から供給される電力により、何れの物品搬送車も走行範囲の全域に亘って走行することができる。このように、本構成によれば、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車に電力を供給する給電システムに異常が生じた場合でも、走行範囲の全域で物品搬送車が走行可能である物品搬送設備を実現することができる。また、2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備では、搬送効率等を高めるために、2台の物品搬送車が同時に動く場合がある。本構成によれば、給電総量が2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であるから、2台の物品搬送車を同時に動かすことができる。また、物品搬送車には、相対的に消費電力が大きい動作と、消費電力が小さい動作とがある。例えば、物品搬送車が加速する場合は、物品搬送車が低速走行する場合に比べて消費電力が大きい。2台の物品搬送車が同時に加速することが禁止されると、消費電力が大きい動作が同時に実行されないので、1つの給電線を介して2つの物品搬送車を適切に駆動することができる。
【0014】
物品搬送設備のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図3】物品搬送設備のシステム構成の一例を示す模式的ブロック図
【
図9】比較例の物品搬送設備の通常動作時の給電状態を示す図
【
図10】比較例の物品搬送設備の異常時の給電状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、物品搬送設備の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1及び
図2に示すように、物品搬送設備100は、有端の走行レール1(レール)の上を走行する2台の物品搬送車10と、走行レール1に沿って走行レール1の延在方向Xに直交する幅方向Yにおいて走行レール1の両側に配置された物品収納棚2とを備えている。尚、本実施形態では、物品搬送車10としてスタッカークレーンを例示している。しかし、物品搬送車10は、走行レールに吊り下げ支持された状態で走行する天井搬送車等、他の形態であってもよい。走行レール1は、物品搬送車10の移動経路を規定している。本実施形態では、2つの物品搬送車10が同じ走行レール1を移動経路として走行する。尚、図示の例では、走行レール1は、直線状に延在しているが、これに限定されず、走行レール1は、両端が他に接続されていない有端であれば、円弧等の曲線状に延在していてもよい。
【0017】
また、物品搬送設備100は、物品搬送車10の走行範囲の全域に亘って、幅方向Yにおける走行レール1を挟んだ両側に走行レール1に沿って配置され、物品搬送車10に電力を供給する2本の給電線3を備えている。
図2に示すように、それぞれの給電線3には、それぞれ給電制御盤5が備えられており、走行レール1の幅方向Yにおける片側の給電線3とその給電線3に接続される1つの給電制御盤5とにより、1系統の給電システムが形成されている。本実施形態の物品搬送設備100は、独立した2系統の給電システムを備えている。
【0018】
以下、2台の物品搬送車10を区別する場合は、第1物品搬送車11、第2物品搬送車12と称するが、これらは同一の構成であり、区別の必要がない場合は、単に物品搬送車10と称して説明する。また、2系統の給電システムも同一の構成であり、給電線3及び給電制御盤5も同一の構成である。区別が必要な場合には、第1給電線31、第2給電線32、第1給電制御盤51、第2給電制御盤52と称して説明し、区別の必要がない場合には、単に給電線3、給電制御盤5と称して説明する。尚、
図2には簡略化のため、第1給電線31及び第2給電線32を、それぞれ1本の線で表している。しかし、実際には、給電制御盤5と給電線3とで閉回路が形成されており、第1給電線31及び第2給電線32は、
図4に示すように、それぞれ上り線3aと下り線3bとの一対の導線によって構成されている。
【0019】
物品収納棚2は、走行レール1を挟んで幅方向Yにおいて対向するように、2つ1組で設けられている。それぞれの物品収納棚2には、走行レール1に沿って複数の物品載置部20が形成されている。本実施形態では、複数の物品載置部20が走行レール1の延在方向X及び上下方向Zに沿って並んで配置されて、物品収納棚2が構成されている。物品搬送車10は、物品搬送車10の全体が走行レール1に沿って延在方向Xに移動することによって延在方向Xにおける物品載置部20の位置を特定すると共に、物品搬送車10が備える移載装置13が昇降移動することで上下方向Zにおける物品載置部20の位置を特定することで、移載対象の1つの物品載置部20を特定して、物品搬送車10と当該物品載置部20との間で物品Wを移載する。具体的には、移載装置13が幅方向Yに突出及び引退することによって、物品搬送車10と物品載置部20との間で物品Wが移載される。
【0020】
図3は、物品搬送設備100のシステム構成の一例を示している。物品搬送設備100には、物品搬送車10の運行を制御する運行制御装置としての設備コントローラHが備えられている。設備コントローラHは、物品収納棚2との間での物品Wの入出庫を管理し、物品Wを搬送する物品搬送車10を指定して、物品搬送車10に搬送指令を与える。物品搬送車10は、搬送指令に基づき、不図示のセンサ等から取得した情報を利用した自律制御により、物品Wを移載すると共に物品Wを搬送する。
【0021】
それぞれの物品搬送車10は、受電部4と、制御部14と、走行部15と、移載部16と、昇降部17とを備えている。上述した移載装置13は、移載部16と昇降部17とを備えて構成されている。受電部4は、給電線3から電力を受け取る機能部であり、本実施形態では、1つの物品搬送車10に2つの受電部4が備えられている。制御部14は、上述した自律制御の中核となる機能部であり、搬送指令に基づいて、走行部15、移載部16、昇降部17を制御する。走行部15は、例えば
図5に示すような走行用モータMやその駆動回路の一部としてのインバータ91等を備えて構成されており、物品搬送車10を走行レール1に沿って走行させる。移載部16は、何れも不図示のフォーク等を備えた載置機構やフォークを幅方向Yに沿って出退させるアクチュエータ、その駆動回路等を備えて構成されており、物品収納棚2の物品載置部20と物品搬送車10との間で物品Wを移載する。昇降部17は、何れも不図示の昇降機構やアクチュエータ、その駆動回路等を備えて構成されており、移載部16を上下方向Zに昇降させる。
【0022】
受電部4は、それぞれの物品搬送車10において、幅方向Yにおける走行レール1を挟んだ両側に、それぞれの給電線3からの電力を受け取ることができるように備えられている。2つの受電部4は同一の構成であり、両者を区別する場合には、第1受電部41、第2受電部42と称して説明するが、区別の必要がない場合には単に受電部4と称して説明する。本実施形態では、ワイヤレス給電方式により給電線3から物品搬送車10に給電する形態を例示する。しかし、接触型の給電方式により給電線3から物品搬送車10に給電することを妨げるものではない。
【0023】
上述したように、物品搬送車10は、給電線3から電力を受電する受電部4を備えている。本実施形態では、HID(High Efficiency Inductive Power Distribution Technology)と称されるワイヤレス給電技術を用いて、物品搬送車10に電力が供給される。具体的には、誘導線である給電線3に高周波電流を流し、給電線3の周囲に磁界を発生させる。受電部4は、ピックアップコイル6(
図4、
図5参照)を備えて構成されており、ピックアップコイル6は磁界からの電磁誘導によって誘起される。誘起された電力は、全波整流回路7(
図5参照)によって整流される。
【0024】
図5では、この電力により走行部15の走行用モータMが駆動される例を示している。走行用モータMは交流モータであり、全波整流回路7を介して整流された直流電力を交流電力に変換するインバータ91を介して駆動される。インバータ91は、複数のスイッチング素子を備えて構成されており、制御部14などの制御回路(ドライブ回路も含む)から入力されるスイッチング制御信号に従ってスイッチングすることにより、直流と交流との間で電力を変換する。
【0025】
図5に示すように、それぞれの第1受電部41及び第2受電部42は、独立した受電回路40を備えている。それぞれの受電回路40は、ピックアップコイル6と、全波整流回路7とを備えている。また、受電回路40には、平滑コンデンサ8が接続されており、全波整流回路7で生じる脈動が平滑化される。
図5では、2つの受電回路40に対して共通の1つの平滑コンデンサ8が備えられている形態を例示しているが、それぞれの受電回路40における全波整流回路7に対してそれぞれ平滑コンデンサ8が備えられていてもよい。それぞれの受電回路40は、インバータ91の直流側の正極に接続された正極側逆流防止回路92、インバータ91の直流側の負極に接続された負極側逆流防止回路93に対して、並列に接続されている。つまり、何れの受電回路40(受電部4)からでも、インバータ91に電力を供給して、走行用モータMを駆動することができる。
【0026】
尚、第1受電部41及び第2受電部42には、それぞれの受電回路40に受電動作を行わせるか否かを切り替えるための切り替え部Sが設けられている。第1受電部41には、第1切り替え部S1が設けられ、第2受電部42には第2切り替え部S2が設けられている。それぞれの切り替え部Sは、制御部14から与えられる切り替え制御信号SWにより制御される。第1切り替え部S1の切り替え制御信号は第1切り替え制御信号SW1であり、第2切り替え部S2の切り替え制御信号SWは第2切り替え制御信号SW2である。これにより、第1受電部41のみにより受電する形態と、第2受電部42のみにより受電する形態と、第1受電部41及び第2受電部42双方により受電する形態とを切り替えることができる。
【0027】
図6は、通常の動作状態における給電形態を例示している。第1物品搬送車11は、切り替え制御信号SWの内、第1切り替え制御信号SW1を有効状態とし、第2切り替え制御信号SW2を非有効状態として、第2受電部42を停止させ、第1給電線31及び第1受電部41を介して電力の供給を受ける。破線は、受電部4が停止していることを示している。第2物品搬送車12は、切り替え制御信号SWの内、第2切り替え制御信号SW2を有効状態とし、第1切り替え制御信号SW1を非有効状態として、第1受電部41を停止させ、第2給電線32及び第2受電部42を介して電力の供給を受ける。
【0028】
ここで、
図7に示すように、第2給電制御盤52及び第2給電線32の一方又は双方に異常が生じ、第2給電線32からの電力の供給が途絶えた場合を考える。破線は、電力が供給できないことを示している。第1物品搬送車11は、第1給電線31を介して電力の供給を受けているので、そのまま第1受電部41を用いて電力の供給を受けることができる。しかし、第2物品搬送車12は、第2給電線32を介して電力の供給を受けているため、電力の供給が途絶することになる。
【0029】
尚、
図3に示すように、給電制御盤5と設備コントローラHとは、有線または無線によって相互通信可能に接続されている。従って、例えば給電制御盤5や給電線3に異常が生じたような場合、設備コントローラHは異常の有無を認識することができる。また、物品搬送車10と設備コントローラHとも、有線または無線によって相互通信可能に接続されている。従って、給電制御盤5や給電線3、或いは受電部4に異常が生じて受電ができなくなった場合には、設備コントローラHは異常の有無を認識することができる。物品搬送車10には、制御部14を動作させることが可能な程度の容量のキャパシタや二次電池などが備えられており、受電の異常を設備コントローラHに送信することができる。尚、受電部4に異常が生じた場合、給電線3を介した電力の消費量が減少するため、給電制御盤5において受電部4の異常を検出し、設備コントローラHに伝達してもよい。
【0030】
上述したように、第2給電線32を介した電力の供給が途絶すると、第2物品搬送車12は、切り替え制御信号SWの内、有効状態であった第2切り替え制御信号SW2を非有効状態とし、非有効状態であった第1切り替え制御信号SW1を有効状態として、第2受電部42を停止させ、第1給電線31及び第1受電部41を介して電力の供給を受ける。
つまり、第1物品搬送車11及び第2物品搬送車12の双方が、第1給電線31から電力の供給を受けることで、双方の物品搬送車10を駆動することができる。従って、物品搬送設備100における物品搬送車10の稼働範囲が制約されることなく、
図8に示すように全稼働範囲K0(2台の物品搬送車10の走行範囲の全域)において物品搬送車10を稼働させることができる。稼働範囲については、以下、比較例の物品搬送設備(比較用物品搬送設備200)を例示する
図9、
図10も参照して説明する。
【0031】
図9に示すように、比較用物品搬送設備200における比較用搬送車210は、幅方向Yの一方側にのみ受電部4を備えている。ここでは、第1比較用搬送車211は、第1給電線31の側にのみ受電部4を備え、第2比較用搬送車212は、第2給電線32の側にのみ受電部4を備えている。ここで、
図10に示すように、第2給電制御盤52及び第2給電線32の一方又は双方に異常が生じ、第2給電線32からの電力の供給が途絶えた場合を考える。
【0032】
第2比較用搬送車212は、第2給電線32を介して電力の供給を受けており、さらに、第2給電線32の側にのみ受電部4を備えているために第1給電線31からは電力の供給を受けることができず、電力の供給が途絶する。このため、
図10に示すように、例えば作業者によって走行レール1の一方側の端部まで移動され、必要に応じてストッパーなどを用いて固定される。比較用物品搬送設備200では、第1比較用搬送車211のみを使って物品Wを搬送することにある。しかし、有端の走行レール1の一端側に第2比較用搬送車212が停止しているため、その分だけ、第1比較用搬送車211の稼働範囲が制限される。つまり、
図10に示すように、全稼働範囲K0の内、第2比較用搬送車212が停止している制限範囲K2は、第1比較用搬送車211の移動が制限され、第1比較用搬送車211は、全稼働範囲K0よりも狭い部分稼働範囲K1において物品Wを搬送する。
【0033】
このように、比較用物品搬送設備200では、給電線3を走行レール1の幅方向Yの両側に敷設していても、給電線3に異常が生じた場合に比較用搬送車210の稼働範囲が制限される。これに対して、本実施形態の物品搬送設備100では、物品搬送車10の稼働範囲が制限されず、給電が途絶する前の全稼働範囲K0が維持される。
【0034】
また、比較用物品搬送設備200において、作業者が一方の比較用搬送車210を移動させる際には、電力が供給されなくなった比較用搬送車210との通信を確保するために、ダミーの通信装置を当該比較用搬送車210に設置する作業が発生する場合がある。これは、2台の比較用搬送車210が互いの位置情報を交換して自律制御している場合、一方の比較用搬送車210から位置情報を得ることができなくなって、他方の比較用搬送車210も走行できなくなることを防ぐために行われる。このようなダミーの通信装置の設置にも作業時間を要するため、その分、設備の利用効率は低下する。しかし、本実施形態の物品搬送設備100では、物品搬送車10の移動、ストッパーの設置、ダミーの通信装置の設置等の作業時間も必要なく、設備の利用効率の低下を抑制することができる。
【0035】
尚、上記においては、給電制御盤5や給電線3に異常が生じて給電線3からの給電が途絶する形態を例示したが、第1受電部41及び第2受電部42の何れか一方の故障等によって、給電が途絶する場合にも、受電部4を切り替えることで、給電を維持することが可能である。
【0036】
尚、2つの給電線3からの給電総量は、2台の物品搬送車10を駆動するために必要な量に対応する電力である。2台の物品搬送車10を備えた物品搬送設備100では、搬送効率等を高めるために、2台の物品搬送車10が同時に動くことも多い。給電総量が2台の物品搬送車10を駆動するために必要な量に対応する電力であることで、2台の物品搬送車10を同時に動かすことができる。
【0037】
図6に例示したように、第1物品搬送車11と第2物品搬送車12とが、それぞれ異なる給電線3から電力の供給を受ける場合には、それぞれの給電線3からの給電量が、1台の物品搬送車10を駆動するために必要な量に対応する電力となる。2台分の給電量は、第1給電線31からの給電量と第2給電線32からの給電量との和であり、2つの給電線3からの給電総量である。
【0038】
また、
図6を参照した上記の説明では、第1給電線31を介した給電、第2給電線32を介した給電が共に可能な場合に、それぞれの給電線3が1つの物品搬送車10に給電する形態を例示した。しかし、第1給電線31を介した給電、第2給電線32を介した給電が共に可能な場合に、それぞれの物品搬送車10が双方の給電線3から給電される形態であってもよい。その場合には、2つの給電線3から2台の物品搬送車10が電力の供給を受けることになる。この場合も、2つの給電線3からの給電総量が、2台の物品搬送車10を駆動するために必要な量に対応する電力であると、2台の物品搬送車を同時に動かすことができる。即ち、この場合にも、2台の物品搬送車10を同時に駆動して、高い搬送効率で物品搬送設備100を運用することができる。
【0039】
2つの給電線3の内の一方の給電線3からの給電が途絶えた場合には、上述したように、他方の給電線3から2台の物品搬送車10に給電される。つまり、1つの給電制御盤5及び1つの給電線3を介して2台の物品搬送車10に電力が供給される。給電システムの規模を考慮すると、一方の給電線3を介して供給される電力は、物品搬送車10の1台分程度である。従って、それぞれの物品搬送車10の消費電力の和が、1台当たりの消費電力の上限値未満となるように、それぞれの物品搬送車10の消費電力が制限されるとよい。例えば、それぞれの物品搬送車10の消費電力の上限値がそれぞれ1/2未満に規制されると、同時に2台の物品搬送車10が動作可能な電力を1本の給電線3を介して提供することができる。
【0040】
1つの態様として、物品搬送車10の走行モードとして、消費電力は大きいが走行速度が高い高速走行モードと、走行速度は低いが消費電力が小さい低速走行モードとがある場合、双方の給電線3からの給電が可能な場合には、搬送量等に応じて適宜、高速走行モードと低速走行モードとを切り替えて、物品搬送設備100を運用することができる。一方の給電線3からの給電が不可能な場合には、低速走行モードとすることで、他方の給電線3からの給電により、2台の物品搬送車10を走行させることができる。また、このような走行モードの切り替えは、受電部4の切り替えと共に、上述したように、給電線3からの給電の可否を検出することで自動的に行うことも可能である。
【0041】
例えば、2つの給電線3のそれぞれを介して供給可能な電力が、2台の物品搬送車10を駆動するために必要な量に対応する電力であると、給電側のシステム規模(給電線3の太さや給電制御盤5の回路規模等)が大きくなり、物品搬送設備100のコストを増大させる可能性がある。従って、一方の給電線3を介して供給される電力は、物品搬送車10の1台分程度である。従って、一方の給電線3からの給電が途絶えた場合には、2つの給電線3から供給可能な電力の総和が減少する。この場合には、上述したように物品搬送車10の消費電力を抑制することで、1つの給電線を介して2つの物品搬送車10を適切に駆動することができる。
【0042】
また、物品搬送車10には、相対的に消費電力が大きい動作と、消費電力が小さい動作とがある。2台の物品搬送車10が共に消費電力が大きい動作を行うと、1つの給電線3からの給電では電力が足りなくなる可能性がある。従って、設備コントローラHは、2つの給電線3の内の一方の給電線3からの給電が途絶えた場合、各時点における、2台の物品搬送車10の消費電力の合計が、他方の給電線3からの給電量未満となるように、2台の物品搬送車10の運行を制御するとよい。即ち、2台の物品搬送車10の消費電力の合計が1つの給電線3からの給電量未満となるように、それぞれの物品搬送車10の運行が制御されるので、1つの給電線3を介して2つの物品搬送車10を適切に駆動することができる。
【0043】
尚、2台の物品搬送車10の構成は同一であるから、1台の物品搬送車10の消費電力の上限値も同等である。また、相対的に消費電力が大きい動作時における消費電力や、消費電力が小さい動作時における消費電力も、2台の物品搬送車10で同等である。また、一方の給電線3を介して供給可能な電力は、1台の物品搬送車10の消費電力の上限値以上に設定されている。従って、設備コントローラHは、2つの給電線3の内の一方の給電線3からの給電が途絶えた場合、各時点における、2台の物品搬送車10の消費電力の合計が、1台の物品搬送車10の消費電力の上限値未満となるように、2台の物品搬送車10の運行を制御してもよい。
【0044】
上述したように、物品搬送車10には、相対的に消費電力が大きい動作と、消費電力が小さい動作とがある。例えば、物品搬送車10が加速する場合は、走行用モータMの要求トルクが大きくなるため、物品搬送車10が定速走行する場合に比べて消費電力が大きくなる。例えば、設備コントローラHは、2つの給電線3の内の一方の給電線3からの給電が途絶えた場合、2台の物品搬送車10が同時に加速することを禁止する。2台の物品搬送車10が同時に加速することが禁止されると、消費電力が大きい動作が同時に実行されないので、1つの給電線3を介して2つの物品搬送車10を適切に駆動することができる。当然ながら、加速に限らず、消費電力の大きい動作が同時に行われることが禁止されると好適である。
【0045】
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明した物品搬送設備の概要について簡単に説明する。
【0046】
1つの態様として、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備は、平面視で前記レールの延在方向に直交する方向を幅方向として、前記物品搬送車の走行範囲の全域に亘って、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に前記物品搬送車に電力を供給する給電線が配置され、それぞれの前記物品搬送車は、前記幅方向における前記レールを挟んだ両側に、それぞれの前記給電線からの電力を受け取る受電部を備える。
【0047】
この構成によれば、物品搬送車の走行範囲の全域に亘ってレールの両側に給電線が配置されると共に、それぞれの物品搬送車にはレールを挟んだ両側に受電部が備えられる。即ち、それぞれの物品搬送車は、レールの両側に配置された何れの給電線からでも電力の供給を受けることができる。従って、何れか一方の給電線からの電力の供給ができない場合であっても、他方の給電線から供給される電力により、何れの物品搬送車も走行範囲の全域に亘って走行することができる。このように、本構成によれば、有端のレールの上を走行する2台の物品搬送車に電力を供給する給電システムに異常が生じた場合でも、走行範囲の全域で物品搬送車が走行可能である物品搬送設備を実現することができる。
【0048】
ここで、2つの前記給電線からの給電総量は、2台の前記物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であると好適である。
【0049】
2台の物品搬送車を備えた物品搬送設備では、搬送効率等を高めるために、2台の物品搬送車が同時に動く場合がある。本構成によれば、給電総量が2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力であるから、2台の物品搬送車を同時に動かすことができる。
【0050】
また、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、2台の前記物品搬送車の消費電力の上限値がそれぞれ1/2未満に規制されると好適である。
【0051】
2つの給電線のそれぞれが、2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力を供給可能であると、給電側のシステム規模が大きくなり、物品搬送設備のコストを増大させる可能性がある。従って、2つの給電線から供給可能な電力の和が、2台の物品搬送車を駆動するために必要な量に対応する電力に相当する程度で十分である。当然ながら、一方の給電線からの給電が途絶えた場合には、2つの給電線から供給可能な電力の和が減少する。その場合でも、本構成のように、物品搬送車の消費電力を抑制することで、1つの給電線を介して2つの物品搬送車を適切に駆動することができる。
【0052】
また、物品搬送設備は、前記物品搬送車の運行を制御する運行制御装置を備え、前記運行制御装置は、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、各時点における、2台の前記物品搬送車の消費電力の合計が、他方の前記給電線からの給電量未満となるように、2台の前記物品搬送車の運行を制御すると好適である。
【0053】
物品搬送車には、相対的に消費電力が大きい動作と、消費電力が小さい動作とがある。2台の物品搬送車が共に消費電力が大きい動作を行うと、1つの給電線からの給電では電力が足りなくなる可能性がある。本構成によれば、2台の物品搬送車の消費電力の合計が1つの給電線からの給電量未満となるように、それぞれの物品搬送車の運行が制御されるので、1つの給電線を介して2つの物品搬送車を適切に駆動することができる。
【0054】
また、物品搬送設備は、前記物品搬送車の運行を制御する運行制御装置を備え、前記運行制御装置は、2つの前記給電線の内の一方の前記給電線からの給電が途絶えた場合、2台の前記物品搬送車が同時に加速することを禁止すると好適である。
【0055】
物品搬送車には、相対的に消費電力が大きい動作と、消費電力が小さい動作とがある。例えば、物品搬送車が加速する場合は、物品搬送車が低速走行する場合に比べて消費電力が大きい。2台の物品搬送車が同時に加速することが禁止されると、消費電力が大きい動作が同時に実行されないので、1つの給電線を介して2つの物品搬送車を適切に駆動することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 :走行レール(レール)
3 :給電線
4 :受電部
10 :物品搬送車
11 :第1物品搬送車(物品搬送車)
12 :第2物品搬送車(物品搬送車)
31 :第1給電線(給電線)
32 :第2給電線(給電線)
100 :物品搬送設備
H :設備コントローラ(運行制御装置)
K0 :全稼働範囲(走行範囲の全域)
W :物品
X :延在方向
Y :幅方向