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特許7371579情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231024BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020115818
(22)【出願日】2020-07-03
(65)【公開番号】P2022013331
(43)【公開日】2022-01-18
【審査請求日】2022-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 和幸
(72)【発明者】
【氏名】陣内 邦明
(72)【発明者】
【氏名】藤森 健一朗
(72)【発明者】
【氏名】津田 耕平
(72)【発明者】
【氏名】持田 典昭
(72)【発明者】
【氏名】落合 修平
(72)【発明者】
【氏名】阪本 悟
(72)【発明者】
【氏名】鎌倉 理史
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-020162(JP,A)
【文献】特開2003-269981(JP,A)
【文献】特開2006-126954(JP,A)
【文献】特開2019-139341(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハードウェアを有するプロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ユーザとともに移動する装置の位置情報に基づいて、当該ユーザが通過した地域を抽出し、
前記抽出された地域から、予め設定された条件にしたがって地域を選択し、
選択した地域における寄付情報を取得して、当該取得した寄付情報を含む案内情報を作成し、
前記案内情報を、前記ユーザのユーザ端末に表示させ
前記条件は、前記ユーザが通過し、かつ予め設定された時間以上滞在した地域である、
情報処理装置。
【請求項2】
前記装置の位置情報は、当該ユーザが乗車した車両の走行経路に関する情報である、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記装置の位置情報は、当該ユーザのユーザ端末の移動経路に関する情報である、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記ユーザの個人の属性に基づいて、寄付情報の表示順を設定する、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記ユーザの個人の決済履歴に基づいて、寄付金額の上限額を算出し、該上限額を表示させる、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ハードウェアを有するプロセッサに、
ユーザとともに移動する装置の位置情報に基づいて、当該ユーザが通過した地域を抽出し、
前記抽出された地域から、予め設定された条件にしたがって地域を選択し、
選択した地域における寄付情報を取得して、当該取得した寄付情報を含む案内情報を作成し、
前記案内情報を、前記ユーザのユーザ端末に表示させ
前記条件は、前記ユーザが通過し、かつ予め設定された時間以上滞在した地域である、
ことを実行させる情報処理プログラム。
【請求項7】
前記プロセッサに、
前記ユーザの個人の属性に基づいて、寄付情報の表示順を設定する、
ことを実行させる請求項に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記プロセッサに、
前記ユーザの個人の決済履歴に基づいて、寄付金額の上限額を算出し、該上限額を表示させる、
ことを実行させる請求項6または7に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
ハードウェアを有する第1のプロセッサであって、ユーザとともに移動する装置の位置情報に基づいて、当該ユーザが通過した地域を抽出し、前記抽出された地域から、予め設定された条件にしたがって地域を選択し、選択した地域における寄付情報を取得して、当該取得した寄付情報を含む案内情報を作成し、前記案内情報をディスプレイ上に表示させる第1のプロセッサを有する情報処理装置と、
ハードウェアを有する第2のプロセッサと、前記ディスプレイと、を有する端末と、
を備え
前記条件は、前記ユーザが通過し、かつ予め設定された時間以上滞在した地域である、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの購買履歴に基づいて、寄付に関する情報をユーザに案内する技術が開示されている。特許文献1では、サーバが、ユーザから入力された条件(寄付対象商品又は寄付対象サービス)にしたがって寄付情報を抽出し、ユーザに送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-109674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1が開示する技術では、商品又はサービスの内容が検索の条件となっており、ユーザが訪れた地域に貢献するものではなかった。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが訪れた地域への寄付を案内することができる情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、ハードウェアを有するプロセッサを備え、前記プロセッサは、ユーザとともに移動する装置の位置情報に基づいて、当該ユーザが通過した地域を抽出し、抽出した地域における寄付情報を取得して、当該抽出した寄付情報を含む案内情報を作成し、前記案内情報を、前記ユーザのユーザ端末に表示させる。
【0007】
また、本開示に係る情報処理プログラムは、ハードウェアを有するプロセッサに、ユーザとともに移動する装置の位置情報に基づいて、当該ユーザが通過した地域を抽出し、抽出した地域における寄付情報を取得して、当該抽出した寄付情報を含む案内情報を作成し、前記案内情報を、前記ユーザのユーザ端末に表示させる、ことを実行させる。
【0008】
また、本開示に係る情報処理システムは、ハードウェアを有する第1のプロセッサであって、ユーザとともに移動する装置の位置情報に基づいて、当該ユーザが通過した地域を抽出し、抽出した地域における寄付情報を取得して、当該抽出した寄付情報を含む案内情報を作成し、前記案内情報をディスプレイ上に表示させる第1のプロセッサを有する情報処理装置と、ハードウェアを有する第2のプロセッサと、前記ディスプレイと、を有する端末と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ユーザが訪れた地域への寄付を案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態に係るウォレットシステムの構成を概略的に示す図である。
図2図2は、一実施形態に係るウォレットサーバの構成を概略的に示すブロック図である。
図3図3は、一実施形態に係る決済事業者サーバの構成を概略的に示すブロック図である。
図4図4は、一実施形態に係るユーザ端末の構成を概略的に示すブロック図である。
図5図5は、一実施形態に係るウォレットシステムにおける、支払い手段、入金手段、及び決済手段の関係を概略的に示す図である。
図6図6は、一実施形態に係る車両の構成を概略的に示すブロック図である。
図7図7は、一実施形態に係るウォレットサーバが行う案内情報作成処理を説明するフローチャートである。
図8図8は、一実施形態に係るウォレットシステムにおいて、ユーザ端末の操作・表示部に案内画面を表示させた一例を示す図である。
図9図9は、変形例に係るウォレットシステムにおいて、ユーザ端末の操作・表示部に決済画面を表示させた一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一又は対応する部分には同一の符号を付す。また、本開示は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
【0012】
(ウォレットシステム)
本開示の実施形態による情報処理装置を適用可能なウォレットシステムについて、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るウォレットシステムの構成を概略的に示す図である。図1に示すように、本実施形態によるウォレットシステム1は、ネットワークNWを介して互いに通信可能な、ウォレットサーバ10、決済事業者サーバ20、ユーザ端末30、車両40、及び寄付情報管理サーバ50を有する。
【0013】
ネットワークNWは、インターネット回線網又は携帯電話回線網等から構成される。ネットワークNWは、例えば、インターネット等の公衆通信網であって、WAN(Wide Area Network)、携帯電話等の電話通信網、及び、WiFi(登録商標)等の無線通信網等のその他の通信網を含んでも良い。
【0014】
(ウォレットサーバ)
図2は、一実施形態に係るウォレットサーバの構成を概略的に示すブロック図である。情報処理装置を含む第1のサーバとしてのウォレットサーバ10は、本実施形態によるウォレットシステムを統括的に管理するためのサーバであり、ウォレットシステムの管理者が管理している。図2に示すように、ウォレットサーバ10は、第1のプロセッサとしての制御部11、通信部12、及び記憶部13を備える。
【0015】
制御部11は、具体的に、ハードウェアを有するCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のプロセッサ、及びRAM(Random Access Memory)、又はROM(Read Only Memory)等の主記憶部を備える。記憶部13は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、及びリムーバブルメディア等から選ばれた記憶媒体から構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、又はBD(Blu-ray(登録商標) Disc)のようなディスク記録媒体が挙げられる。記憶部13には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル、各種データベース等が格納可能である。制御部11は、記憶部13に格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等を制御する。なお、プログラムは、例えばディープラーニング等の機械学習等によって生成された学習済みモデルであってもよい。これにより、制御部11は、抽出部111、選択部112、及び案内情報作成部113の機能を実現できる。なお、抽出部111、選択部112、及び案内情報作成部113の機能についての詳細は、後述する。
【0016】
通信部12は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、又は、無線通信のための無線通信回路等から構成される。LANインターフェースボード及び無線通信回路は、公衆通信網であるインターネット等のネットワークNWに接続される。通信部12は、ネットワークNWに接続して、決済事業者サーバ20、ユーザ端末30、車両40、及び寄付情報管理サーバ50との間で通信を行う。
【0017】
本実施形態による記憶部13には、ウォレットシステムのユーザごとの、ユーザ情報131、ウォレット情報132、及び決済情報133が格納されている。また、記憶部13には、種々の場所の地図情報134が格納されている。また、記憶部13には、後述する案内情報作成処理を実行するためのプログラムが格納される。
【0018】
ユーザ情報131は、ウォレットシステムを利用するユーザに関する情報である。ユーザ情報131としては、例えばウォレットシステムの利用登録を行ったユーザのユーザID、パスワード、ユーザの氏名、ユーザの連絡先(例えば住所、電話番号、メールアドレス等)、利用登録履歴、入金手段として登録された支払い手段に関する情報、決済手段として登録された支払い手段の情報、決済時の暗証番号、車両40によるユーザの移動履歴等が挙げられる。なお、ユーザ情報131のうちのユーザID及びパスワードは、ウォレットサーバ10へのログイン等の認証処理に用いられる。
【0019】
ウォレット情報132は、ウォレットシステムのウォレットに関する情報である。ウォレットとは、電子マネーの仮想的な入出金口座を示している。ウォレット情報132としては、例えばユーザID、電子マネーの残高、電子マネーの入金履歴、電子マネーの使用履歴等が挙げられる。
【0020】
決済情報133は、ウォレットシステムの決済に関する情報である。決済情報133としては、ユーザID、決済で利用した決済手段(例えば電子マネー支払い(非接触決済)、スキャン支払い、コード支払い等)、決済履歴等が挙げられる。
【0021】
地図情報134は、ウォレットシステムを利用するユーザの移動履歴に基づいて地域選択を行うための地図の情報である。地図情報134としては、例えばユーザが乗車する車両40が走行し得る経路を含む道路情報が登録された地図データ等が挙げられる。
【0022】
(決済事業者サーバ)
図3は、本開示の一実施形態に係る決済事業者サーバの構成を概略的に示すブロック図である。決済事業者サーバ20は、ユーザの口座及びクレジットカードを管理するためのサーバであり、金融機関(例えば銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫等)及びクレジットカード会社に設けられている。図3に示すように、決済事業者サーバ20は、制御部21、通信部22、及び記憶部23を備える。制御部21、通信部22、及び記憶部23はそれぞれ、物理的には、制御部11、通信部12、及び記憶部13と同様である。
【0023】
記憶部23には、ウォレットシステムのユーザごとの、口座情報及びクレジットカード情報が格納されている。口座情報としては、例えばユーザの氏名、口座番号、口座残高、入出金履歴等が挙げられる。また、クレジットカード情報としては、例えばユーザの氏名、クレジットカード番号、クレジットカードの有効期限、利用限度額、カード利用履歴等が挙げられる。
【0024】
(ユーザ端末)
図4は、本開示の一実施形態に係るユーザ端末の構成を概略的に示すブロック図である。ユーザ端末30は、ユーザが用いるコンピュータ端末である。ユーザ端末30としては、例えばユーザが所有するスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ウェアラブルコンピュータ、パーソナルコンピュータ、車両に搭載されたカーナビ等が挙げられる。ユーザ端末30は、ウォレットサーバ10と情報のやりとりが可能であれば、どのような端末であってもよい。
【0025】
図4に示すように、ユーザ端末30は、第2のプロセッサとしての制御部31、通信部32、記憶部33、近距離無線通信部34、ディスプレイ等の操作・表示部35、及び測位部36を備える。制御部31、通信部32、及び記憶部33はそれぞれ、物理的には、制御部11、通信部12、及び記憶部13と同様である。制御部31は、プログラムの実行を通じて、表示制御部311、入金手段登録部312、決済手段登録部313、入金処理部314、及び決済処理部315として機能する。
【0026】
表示制御部311は、操作・表示部35における表示内容を制御する。表示制御部311は、ユーザの操作(タッチ操作、フリック操作等)に基づいて、操作・表示部35に、ユーザが会員登録を行う際の会員登録画面、ウォレットシステムにログインする際のログイン画面、ウォレットへの電子マネーの入金を行う際の入金画面、決済を行う際の決済画面、決済等の利用履歴の一覧を示す利用履歴画面、支払い履歴の詳細を示す支払い履歴詳細画面、コード支払い画面、スキャン支払い画面等を表示する。また、表示制御部311は、ユーザの操作に基づいて、各画面を遷移させる。また、表示制御部311は、ウォレットサーバ10から受信した案内情報に基づく表示画面を表示する。なお、決済画面、利用履歴画面、支払い履歴詳細画面、コード支払い画面、及び案内情報に基づく案内画面の画面構成は、種々の構成を採用できる。
【0027】
入金手段登録部312は、電子マネーを入金するための入金手段を登録する。入金手段登録部312は、具体的には、複数の事業者が運営する複数の異なる支払い手段(例えば銀行口座、クレジットカード、バーチャルクレジットカード等)を、ウォレットへの入金手段として登録させるための入金手段登録要求を、ウォレットサーバ10に対して送信する。入金手段登録部312から入金手段登録要求を受信したウォレットサーバ10の制御部11は、当該入金手段登録要求に含まれる支払い手段を、ユーザ情報131として記憶部13に格納することにより、入金手段として登録する。
【0028】
入金手段登録部312は、決済手段として登録する支払い手段を、入金手段としても登録する。すなわち、入金手段登録部312は、決済手段登録部313からウォレットサーバ10へと決済手段登録要求が送信される際に、当該決済手段登録要求に含まれる支払い手段を決済手段として登録させるための入金手段登録要求を、ウォレットサーバ10に送信する。入金手段登録部312から入金手段登録要求を受信したウォレットサーバ10の制御部11は、入金手段登録要求に含まれる支払い手段を、ユーザ情報131として記憶部13に格納することにより、入金手段として登録する。
【0029】
ここで、図5は、本実施形態に係るウォレットシステムにおける、支払い手段、チャージ手段及び決済手段の関係を概略的に示した図である。「支払い手段」とは、決済を行う際の支払い原資(ファンディングソース)となる手段のことを示している。支払い手段としては、銀行口座、クレジットカード、バーチャルクレジットカード及びウォレット内の電子マネーの残高が含まれる。バーチャルクレジットカードは、実体のないクレジットカードであり、例えばカード番号、有効期限、認証番号(セキュリティコード)等の情報から構成される。また、クレジットカード及びバーチャルクレジットカードには、それぞれ銀行口座が紐付いており、各カードの利用金額が、後日銀行口座から引き落とされる仕組みとなっている。
【0030】
「チャージ手段」とは、仮想的な入出金口座であるウォレットに電子マネーを入金するための手段のことを示している。チャージ手段としては、支払い手段のうちの銀行口座、クレジットカード及びバーチャルクレジットカードが含まれる。銀行口座、クレジットカード及びバーチャルクレジットカードをチャージ手段として登録することにより、ウォレットに電子マネーを入金することが可能となる。
【0031】
「決済手段」とは、支払い手段を利用して決済を行う方法のことを示している。決済手段としては、電子マネー支払い、スキャン支払い及びコード支払いが挙げられる。電子マネー支払いは、例えば、ユーザ端末30を店舗等の端末にかざすことにより、ユーザ端末30の近距離無線通信部34と店舗等の端末の近距離無線通信部との間において、非接触で行われる決済である。また、スキャン支払いは、店舗等の端末に表示されるバーコード又はQRコード(登録商標)をユーザ端末30のカメラ等で読み込むことにより行われる決済である。また、コード支払いは、ユーザ端末30に表示されるバーコード又はQRコード(登録商標)を店舗等の端末のコードリーダー等で読み込むことにより行われる決済である。
【0032】
本実施形態に係るウォレットシステムでは、三種類の支払い手段を利用して、三種類の決済手段のいずれも利用することができる。すなわち、ウォレットシステムでは、以下の(1)~(3)のように支払い手段及び決済手段を組み合わせることが可能である。
(1)ウォレット内の電子マネーの残高を利用した電子マネー支払い、スキャン支払い及びコード支払い
(2)バーチャルクレジットカードを利用した電子マネー支払い、スキャン支払い及びコード支払い
(3)銀行口座を利用した電子マネー支払い、スキャン支払い及びコード支払い
【0033】
このように、本実施形態に係るウォレットシステムでは、複数の支払い手段によってウォレットに電子マネーを入金することが可能であり、かつウォレットに入金した電子マネーの残高を、複数の決済手段を通じて決済することが可能である。
【0034】
図4に戻り、決済手段登録部313は、入金手段として登録する支払い手段を、決済手段としても登録する。すなわち、決済手段登録部313は、入金手段登録部312からウォレットサーバ10へと入金手段登録要求が送信される際に、当該入金手段登録要求に含まれる支払い手段を決済手段として登録させるための決済手段登録要求を、ウォレットサーバ10に送信する。
【0035】
例えば決済手段登録部313は、ある支払い手段(A銀行の銀行口座)を入金手段として登録する際に、この支払い手段(A銀行の銀行口座)を決済手段としても自動的に登録する。なお、「支払い手段を決済手段として登録する」とは、当該支払い手段を支払元として決済可能な状態にすることを意味し、例えばA銀行の銀行口座を支払元として、電子マネー支払い、スキャン支払い及びコード支払いを可能にさせることを意味する。決済手段登録部313から決済手段登録要求を受信したウォレットサーバ10の制御部11は、決済手段登録要求に含まれる支払い手段を、ユーザ情報131として記憶部13に格納することにより、決済手段として登録する。
【0036】
入金処理部314は、ウォレットに電子マネーを入金する。入金処理部314は、具体的には、入金手段として登録された支払い手段によって、電子マネーをウォレットに入金させるための入金要求をウォレットサーバ10に送信する。入金処理部314から入金要求を受信したウォレットサーバ10の制御部11は、入金要求に含まれる入金金額情報に基づいて、ウォレット内の電子マネーの残高を増額させる。すなわち、制御部11は、ウォレット内の電子マネーの残高の増額分に応じて、記憶部13に格納されたウォレット情報132を更新する。
【0037】
決済処理部315は、支払い手段による決済を行う。決済処理部315は、ウォレットに入金された電子マネーによって、予め設定された複数の決済手段(電子マネー支払い、スキャン支払い、コード支払い)のいずれかを利用して決済させるための決済要求を、ウォレットサーバ10に対して送信する。例えば電子マネー支払いを行う場合、決済処理部315は、ネットワークNWを通じて、決済要求をウォレットサーバ10に送信する。また、スキャン支払いを行う場合、決済処理部315は、店舗等の端末に表示されるバーコード又はQRコード(登録商標)をユーザ端末30のカメラ等で読み込むことにより、決済要求をウォレットサーバ10に送信する。また、コード支払いを行う場合、決済処理部315は、ユーザ端末30に表示されるバーコード又はQRコード(登録商標)を店舗等のコードリーダー等に読み込ませることにより、決済要求をウォレットサーバ10に送信する。なお、決済処理部315からウォレットサーバ10に送信される決済要求には、決済金額を示す情報(以下、「決済金額情報」という)が含まれていてもよく、あるいは含まれていなくてもよい。
【0038】
続いて、車両40の制御部41は、決済金額情報を含む決済要求を、ネットワークNWを介してウォレットサーバ10に送信する。車両40から決済要求を受信したウォレットサーバ10の制御部11は、決済要求に含まれる決済金額情報に基づいて、ウォレット内の電子マネーの残高を減額させる。すなわち、制御部11は、ウォレット内の電子マネーの残高の減額分に応じて、記憶部13に格納されたウォレット情報132及び決済情報133を更新する。
【0039】
決済処理部315は、ウォレット内の電子マネーの残高以外の支払い手段(例えば銀行口座、クレジットカード)によって決済することも可能である。この場合、決済処理部315は、銀行口座又はクレジットカードによって、複数の決済手段のいずれかを利用して決済させるための決済要求を、ウォレットサーバ10に送信する。決済処理部315から決済要求を受信したウォレットサーバ10の制御部11は、決済要求に含まれる決済金額情報を、決済事業者サーバ20に送信する。
【0040】
記憶部33には、表示制御部311が操作・表示部35に表示させる各種画面のデータが格納されている。また、記憶部33には、必要に応じて、ユーザ情報131、ウォレット情報132、決済情報133、及び地図情報134等が、継続的又は一時的に格納される。
【0041】
近距離無線通信部34は、例えばNFC(Near Field Communication)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、IrDA(Infrared Data Association)等の規格に準拠した通信機能を有している。ユーザ端末3は、例えば電子マネー支払いを行う際に、近距離無線通信部34を通じて、店舗等の端末と近距離無線通信を行う。
【0042】
操作・表示部35は、例えばタッチパネルディスプレイにより構成されており、ユーザの指又はペン等による操作を受け付ける入力機能と、表示制御部311の制御に基づいて各種情報を表示する表示機能と、を有している。
【0043】
測位部36は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して、ユーザ端末30の位置を検出する。ユーザ端末30の位置情報取得部としての測位部36が検出したユーザ端末30の位置及び経路は、走行情報における位置を含む経路情報として記憶部33に格納される。
【0044】
(車両)
図6は、本開示の一実施形態に係る車両の構成を概略的に示すブロック図である。移動体としての車両40は、運転者による運転によって走行する車両、又は、与えられた走行指令に従って自律走行可能に構成された自律走行車両である。図6に示すように、車両40は、制御部41、通信部42、記憶部43、測位部44、入出力部45、及び駆動部46を備える。
【0045】
制御部41、通信部42、及び記憶部43はそれぞれ、物理的には制御部11、通信部12、記憶部13、及び近距離無線通信部34と同様である。制御部41は、車両40に搭載される各種構成要素の動作を統括的に制御する。車両40の通信端末としての通信部42は、ネットワークNWを介した無線通信によって、ウォレットサーバ10との間で通信を行う、例えばDCM(Data Communication Module)等からなる。
【0046】
記憶部43は、車両情報データベース43a及び走行情報データベース43bを備える。車両情報データベース43aには、SOC、燃料残量、車両寸法情報等を含む各種情報が、更新可能に格納されている。走行情報データベース43bには、走行経路に関する走行情報を含む各種情報が、更新可能に格納されている。走行情報は、測位部44及び駆動部47から得られる情報に基づいて制御部41が測定及び生成した情報である。
【0047】
測位部44は、物理的には測位部36と同様である。車両40の位置情報取得部としての測位部44が検出した車両40の位置及び経路は、走行情報における位置情報及び走行情報として、車両情報データベース43aに検索可能に格納される。なお、車両40の位置を検出する方法として、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)と3次元デジタル地図とを組み合わせた方法を採用してもよい。
【0048】
入出力部45は、タッチパネルディスプレイ、及びスピーカマイクロホン等から構成される。出力手段としての入出力部45は、制御部41による制御にしたがって、タッチパネルディスプレイの画面上に文字又は図形等を表示したり、スピーカマイクロホンから音声を出力したりして、所定の情報を外部に通知可能に構成される。また、入力手段としての入出力部45は、ユーザ等がタッチパネルディスプレイを操作したり、スピーカマイクロホンに向けて音声を発したりすることによって、制御部41に所定の情報を入力可能に構成される。
【0049】
なお、本実施形態による車両40は、測位部44及び入出力部45を別々の機能として備えているが、測位部44及び入出力部45に代えて、測位部44及び入出力部45の機能を併せ持つ、通信機能付き車載ナビゲーションシステムを備えてもよい。
【0050】
駆動部47は、車両40の走行に必要な駆動を行う駆動部である。具体的には、車両40は、駆動源としてのエンジンを備え、エンジンは燃料の燃焼による駆動によって電動機等を用いて発電可能に構成される。発電された電力は充電可能なバッテリに充電される。さらに、車両40は、エンジンの駆動力を伝達する駆動伝達機構、及び走行するための駆動輪等を備える。
【0051】
なお、車両40において、例えばNFC、BLE、又はIrDA等の規格に準拠した通信機能を有する近距離無線通信部を設けてもよい。
【0052】
(寄付情報管理サーバ)
寄付情報管理サーバ50は、地域において企画される寄付に関する情報を管理するためのサーバである。寄付情報管理サーバ50は、制御部11、通信部12、及び記憶部13と物理的に同様の制御部、通信部及び記憶部を備える。寄付情報管理サーバ50は、例えば、寄付種別、寄付先、寄付金額、及び寄付期限等の情報を、寄付種別ごとに格納する。寄付種別としては、納税及び義援金等がある。例えば、納税には、ふるさと納税が挙げられ、このふるさと納税の情報としては、実施している地域、その地域の返礼品、寄付の利用目的の選択等が登録される。災害時の義援金については、被災状況、被災地で必要な物資等の情報が登録される。
【0053】
(案内情報作成方法)
次に、以上のように構成された本実施形態に係るウォレットシステム1による、寄付に関する案内情報作成方法について説明する。図7は、本開示の一実施形態に係るウォレットサーバが行う案内情報作成処理を説明するフローチャートである。以下で説明する案内情報作成処理は、ふるさと納税を行う地域を、対象のユーザに案内する情報の作成処理であり、ウォレットサーバ10において実行される。
【0054】
制御部11は、案内情報を送信する対象のユーザの経路情報を取得する(ステップS101)。制御部11は、ユーザからの案内情報要求の入力、又は、予め設定されている、案内情報の送信タイミングをトリガとして当該ユーザの経路情報を取得し、案内情報作成処理を開始する。
【0055】
経路情報を取得後、抽出部111が、ユーザとともに移動する装置(ここでは車両40)の位置情報に基づいて、ふるさと納税を実施している地域を抽出する(ステップS102)。抽出部111は、当該ユーザが乗車した車両40であって、当該ユーザとともに移動する車両40の走行経路に基づいて、当該ユーザが通過した地域における、ふるさと納税実施地域を抽出する。
【0056】
その後、選択部112は、予め設定された条件にしたがって、案内対象の地域を選択する(ステップS103)。この際、選択部112は、条件にしたがって、例えば、ユーザが通過したすべての地域を選択したり、予め設定された時間以上滞在した地域を選択したり、移動に際して設定された目的地であって、位置情報等から実際に訪問が確認された目的地のみを選択したりする。
【0057】
地域選択後、案内情報作成部113は、選択された地域における、ふるさと納税の情報、ここでは返礼品情報を取得する(ステップS104)。そして、案内情報作成部113は、ふるさと納税の案内地域と、その地域の返礼品情報とを含む案内情報を作成する(ステップS105)。
【0058】
制御部11は、案内情報が作成されると、対象のユーザのユーザ端末30に対し、この案内情報を出力する(ステップS106)。ユーザ端末30では、ウォレットサーバ10において作成された案内情報に基づく画像が表示される。
【0059】
なお、案内情報作成処理では、ふるさと納税に関する案内情報を作成する例について説明したが、その他の寄付に関する案内情報を作成することができる。なお、案内情報作成部113は、寄付に期限がある場合は、その期限、又は、期限までの残日数を表示させる設定を行ってもよい。
【0060】
ユーザ端末30は、案内情報を受信すると、表示制御部311が操作・表示部35に表示させる。図8は、実施形態に係るウォレットシステムにおいて、ユーザ端末の操作・表示部に案内画面を表示させた一例を示す図である。案内情報を受信したユーザ端末30には、図8に示す案内画面35aが表示される。表示制御部311は、案内画面35aにおいて、ユーザの移動履歴に基づいて作成された、ふるさと納税の地域と、その地域の返礼品情報を一覧表示させる。例えば、右側に地域と、訪問した年月日とが表示され、左側にその地域の返礼品が表示される。また、ユーザが地域選択領域351へのタッチ等によって地域が選択されると、例えば、当該ふるさと納税の詳細、及びその地域を紹介する画像、又は、実際にふるさと納税を実行するための画面(例えば決済画面)に遷移させる選択ボタンを表示した画面を表示する。また、プルダウン352から、寄付の種別を選択することができる。
【0061】
また、メニュー切替領域353は、メニュー項目を切り替えるための領域である。図8に示した例では、メニュー項目として、ホーム、利用履歴、サービス及びマイメニューを有している。「ホーム」は、決済画面を表示させるメニュー項目である。また、「利用履歴」は、利用履歴画面を表示させるメニュー項目である。また、「サービス」は、本実施形態に係るウォレットシステムを利用可能なサービスに関するページを表示させるメニュー項目であって、図8に示すような案内画面を表示させるメニュー項目である。また、「マイメニュー」は、ユーザ情報131の照会・変更等を行うためのページを表示させるメニュー項目である。
【0062】
以上説明した一実施形態は、ウォレットサーバ10が、ユーザの移動履歴に基づいて、訪問した地域の寄付情報を案内する案内情報を作成し、ユーザ端末30に出力する。実施形態によれば、ユーザ端末30において、案内情報を表示することによって、ユーザ自身が訪れた地域への寄付を案内することができる。
【0063】
(変形例)
次に、変形例について説明する。ウォレットシステム1の構成は実施形態と同じである。変形例では、案内情報作成処理において、個人情報をさらに加味して案内情報を作成する。
【0064】
案内情報作成部113は、例えば案内情報を作成する際に、選択された地域とともに、ユーザ情報131から、個人の属性、決済手段の使用情報、又は、残高情報等の個人情報を取得する。個人の属性は、家族構成、その同居/非同居、又は、個人の所得等の個人環境に関する情報である。
【0065】
案内情報作成部113は、例えば、個人の属性として、配偶者又は子の有無に関する情報を取得した場合、選択された地域の返礼品情報から、その属性に適した返礼品情報を抽出する。案内情報作成部113は、抽出した返礼品情報に対応する地域を優先的に表示する設定を行う。例えば、図8に示す案内画面において、個人の属性に適した返礼品の地域を、上段に表示させる。
【0066】
また、案内情報作成部113は、例えば、個人の属性として、所得に関する情報を取得した場合、所得に基づいて支出可能な上限額を算出し、算出した上限額を表示する設定を行う。
【0067】
また、案内情報作成部113は、例えば、決済手段の使用情報として、各決済手段の使用頻度に関する情報を取得した場合、ふるさと納税を実行するための決済画面に移行した際に、使用頻度が高い決済手段、又は、残高に応じた決済可能額を案内する設定を行う。
【0068】
図9は、変形例に係るウォレットシステムにおいて、ユーザ端末の操作・表示部に決済画面を表示させた一例を示す図である。ユーザ端末30は、図9に示す決済画面35bが表示される。図9では、決済方法として「A Pay」、「B Pay」、「C Pay」、「D Pay」、「E Pay」及び「F Pay」が登録されている場合の決済画面35bを、一例として示している。具体的には、決済画面35bには、メニュー切替領域353と、一覧表示される決済アイコン354~359と、が含まれる。決済画面35bは、例えば、案内画面において選択された寄付に表示される画面である。
【0069】
決済アイコン354~359は、決済方法を表示する領域であり、表示した決済方法を利用して決済させるための要求を受け付ける。表示制御部311は、決済アイコン354において、ユーザ端末3で利用可能な決済方法の名称を示す決済名称354aと、当該決済方法による決済を行う旨を明示した決済フレーズ354bとを表示させる。具体的には、決済アイコン354において、決済名称354aとして「A Pay」の名称を含む標章(ロゴマーク又はアクセプタンスマーク等)が表示され、決済フレーズ354bとして「A Payで支払う」という文字が表示される。なお、決済画面35bにおいて、支出可能な上限額を表示してもよい。
決済アイコン355~359にも、決済方法の名称、決済方法を示す標章、決済フレーズ等が表示されているが機能的には決済アイコン354と同様である。
【0070】
ここで、図9において、ユーザによって「A Pay」を示す決済アイコン354が選択された場合、表示制御部311は、予め用意された電子決済用画面を表示させる。制御部11は、電子決済用画面においてユーザから決済を確定させる入力を受け付けると、決済させるための決済要求を、ウォレットサーバ10に送信する。決済処理部315から決済要求を受信したウォレットサーバ10の制御部11は、決済要求に含まれる決済金額情報を、決済事業者サーバ20に送信する。
【0071】
以上説明した変形例は、実施形態と同様の効果が得られるとともに、ウォレットサーバ10が、ユーザ個人の情報に基づいて、寄付に関する情報、又は、決済情報の並び順を調整するようにしたので、ユーザに対して適した情報を画面に表示させることができる。
【0072】
(記録媒体)
一実施形態において、ウォレットサーバ10又はユーザ端末30による処理方法を実行可能なプログラムを、コンピュータその他の機械又は装置(以下、コンピュータなど、という)が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、当該コンピュータ等がウォレットサーバ10又はユーザ端末30の制御部として機能する。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データ又はプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピュータなどから読み取ることができる非一時的な記録媒体をいう。このような記録媒体のうちのコンピュータなどから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disk)、BD、DAT、磁気テープ、フラッシュメモリ等のメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスク、ROM等がある。さらに、SSDは、コンピュータなどから取り外し可能な記録媒体としても、コンピュータ等に固定された記録媒体としても利用可能である。
【0073】
(その他の実施形態)
また、一実施形態によるウォレットシステム1において、「部」は、「回路」等に読み替えることができる。例えば、通信部は、通信回路に読み替えることができる。
【0074】
また、一実施形態によるウォレットサーバ10又はユーザ端末30に実行させるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
【0075】
また、一実施形態によるウォレットサーバ10は、車両40の走行経路に基づいてユーザが通過した地域として抽出する例について説明したが、ユーザ端末30等において測定されるユーザ端末30の位置情報、すなわち、ユーザが徒歩等の車両40以外で移動した際に測定された位置情報に基づいて、ユーザが通過した地域を抽出して寄付に関する案内情報を作成するようにしてもよい。なお、ユーザ端末30は、車両40の走行経路をユーザの移動履歴として用いる場合、ユーザが通過した位置情報を取得する機能としての測位部36を有しない構成としてもよい。
【0076】
さらなる効果、変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。本開示のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付のクレーム及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0077】
1 ウォレットシステム
10 ウォレットサーバ
11,21,31,41 制御部
12,22,32,42 通信部
13,23,33,43 記憶部
20 決済事業者サーバ
30 ユーザ端末
34 近距離無線通信部
35 操作・表示部
36,44 測位部
40 車両
43a 車両情報データベース
43b 走行情報データベース
45 入出力部
46 駆動部
111 抽出部
112 選択部
113 案内情報作成部
131 ユーザ情報
132 ウォレット情報
133 決済情報
134 地図情報
311 表示制御部
312 入金手段登録部
313 決済手段登録部
314 入金処理部
315 決済処理部
NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9