(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】ハイブリッド車両
(51)【国際特許分類】
B60W 20/12 20160101AFI20231024BHJP
B60K 6/445 20071001ALI20231024BHJP
B60L 15/20 20060101ALI20231024BHJP
B60L 50/16 20190101ALI20231024BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20231024BHJP
B60W 20/16 20160101ALI20231024BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20231024BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
B60W20/12
B60K6/445 ZHV
B60L15/20 J
B60L50/16
B60L50/60
B60W20/16
G01C21/26 B
G08G1/0969
(21)【出願番号】P 2020185538
(22)【出願日】2020-11-06
【審査請求日】2022-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 友希
【審査官】冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-063177(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 20/12
B60K 6/445
B60W 20/16
G01C 21/26
G08G 1/0969
B60L 50/16
B60L 50/60
B60L 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に駆動力を発生させる電動機と、
前記電動機に電力を供給する蓄電装置と、
前記蓄電装置を充電する発電電力を発生させるエンジンと、
前記エンジンと前記電動機とを複数の制御モードのうちのいずれかの制御モードに従って制御する制御装置とを備え、
前記複数の制御モードは、CD(Charge Depleting)モードと、CS(Charge Sustaining)モードとを含み、
前記制御装置は、
前記車両の目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間の各々に前記CDモードと前記CSモードとのうちのいずれかを割り当てた走行計画に従って前記制御モードを切り替える切替制御を実行し、
前記複数の走行区間のうちの連続する走行区間において予め定められた条件が成立する場合に連続する前記走行区間を1つの走行区間に統合し、
前記予め定められた条件は、前記車両の運転状態についての予め定められた規制が設定された規制区間の有無を示す規制情報が一致するという条件を含
み、
前記規制は、前記エンジンの排気についての規制を含む、ハイブリッド車両。
【請求項2】
前記制御装置は、前記走行区間の一部に前記規制が設定されている場合には、当該走行区間を前記規制区間とする、請求項
1に記載のハイブリッド車両。
【請求項3】
前記規制区間は、予め定められた領域内での走行が許可されていることを示す情報についての前記車両の外部から認識可能な表示が義務づけられる走行区間と、前記エンジンの排気成分のうちの予め定められた成分の排出量がしきい値以下となる規制が設定される走行区間と、ジオフェンシングエリア内の走行区間とのうちの少なくともいずれかの走行区間を含む、請求項1
または2に記載のハイブリッド車両。
【請求項4】
前記予め定められた条件は、連続する前記走行区間の道路種別が一致するという条件と、連続する前記走行区間に対応する走行負荷量の差分がしきい値以下であるという条件とのうちの少なくともいずれかの条件をさらに含む、請求項1~
3のいずれかに記載のハイブリッド車両。
【請求項5】
前記制御装置は、予め定められた周期で前記走行計画を更新する、請求項1~
4のいずれかに記載のハイブリッド車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ハイブリッド車両の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
駆動源となるモータジェネレータと発電源となるエンジンとを搭載するハイブリッド車両においては、複数の制御モードのうちのいずれかを選択して、選択された制御モードにしたがって車両が制御される。複数の制御モードは、たとえば、可能な限りエンジンを停止させた状態で電動走行を継続して、車載電池に蓄電された電力を消費するCD(Charge Depleting)モードと、CDモードよりもエンジンを起動しやすくして、エンジンとモータジェネレータとを用いて車載電池の残量を一定の範囲で維持しつつ車両を走行させるCS(Charge Sustaining)モードとを含む。
【0003】
このようなハイブリッド車両において、ユーザによって設定された目的地まで車両を走行する場合に、走行経路の状況に応じて制御モードを適宜切り替える切替制御が行なわれる。
【0004】
たとえば、特開2014-151760号公報(特許文献1)には、目的地までの走行経路を設定し、設定された走行経路の複数の区間のうちの目的地手前の一以上の区間を除いた区間の各々に対して電動走行を行なうEVモードと、エンジンとモータジェネレータとを用いるHVモードとのうちのいずれかを選択する技術が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような構成を有するハイブリッド車両において設定された走行経路は、交差点等の位置を基準に設定された複数の走行区間が組み合わされて構成される。この複数の走行区間については、必要となる記憶容量の削減や処理の簡易化の観点から走行負荷や道路種別等が同程度の連続する複数の走行区間について1つの走行区間として統合して取り扱うことが望ましい。
【0007】
しかしながら、走行負荷や道路種別等が同程度であっても、一部の走行区間に、たとえば、エンジンを停止させた状態での電動走行が要求される規制区間が含まれる場合には、1つの走行区間に統合されると、走行区間が長くなり規制区間に対してピンポイントにCDモードを設定できなくなる場合がある。そのため、運転状況によっては規制区間前に想定外の電力消費が発生し、規制区間内でもエンジンを作動させた状態で車両を走行させる場合がある。
【0008】
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、走行状況に応じた切替制御に用いられる走行経路を構成する複数の走行区間を適切に統合するハイブリッド車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のある局面に係るハイブリッド車両は、車両に駆動力を発生させる電動機と、電動機に電力を供給する蓄電装置と、蓄電装置を充電する発電電力を発生させるエンジンと、エンジンと電動機とを複数の制御モードのうちのいずれかの制御モードに従って制御する制御装置とを備える。複数の制御モードは、CD(Charge Depleting)モードと、CS(Charge Sustaining)モードとを含む。制御装置は、車両の目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間の各々にCDモードとCSモードとのうちのいずれかを割り当てた走行計画に従って制御モードを切り替える切替制御を実行する。制御装置は、複数の走行区間のうちの連続する走行区間において予め定められた条件が成立する場合に連続する走行区間を1つの走行区間に統合する。予め定められた条件は、車両の運転状態についての予め定められた規制が設定された規制区間の有無を示す規制情報が一致するという条件を含む。
【0010】
このようにすると、たとえば、連続する走行区間において規制区間の有無を示す規制情報が一致しない場合には、これらの走行区間は統合されない。そのため、規制区間においてCDモードを優先的に割り当てることができるため、規制区間の走行中に、車両に搭載されたエンジンが作動状態になることを抑制することができる。また、規制情報が一致する場合には、これらの走行区間は統合されるため、必要となる記憶容量の削減や処理の簡易化が図られる。
【0011】
ある実施の形態において、規制は、エンジンの排気についての規制を含む。
このようにすると、エンジンの排気についての規制が設定された規制区間において、走行中の車両に搭載されたエンジンが作動状態になることを抑制することができる。
【0012】
さらにある実施の形態において、制御装置は、走行区間の一部に規制が設定されている場合には、当該走行区間を規制区間とする。
【0013】
このようにすると、規制区間の有無を示す規制情報が一致するか否かを精度高く判定することができるため、規制区間において走行中の車両に搭載されたエンジンが作動状態になることを抑制するとともに、記憶容量の削減や処理の簡易化を図ることができる。
【0014】
さらにある実施の形態において、規制区間は、予め定められた領域内での走行が許可されていることを示す情報についての車両の外部から認識可能な表示が義務づけられる走行区間と、エンジンの排気成分のうちの予め定められた成分の排出量がしきい値以下となる規制が設定される走行区間と、ジオフェンシングエリア内の走行区間とのうちの少なくともいずれかの走行区間を含む。
【0015】
このような規制区間に対して、たとえば、CDモードを優先的に割り当てることにより、規制に対応した車両の走行が可能となる。
【0016】
さらにある実施の形態において、予め定められた条件は、連続する走行区間の道路種別が一致するという条件と、連続する走行区間に対応する走行負荷量の差分がしきい値以下であるという条件とのうちの少なくともいずれかの条件をさらに含む。
【0017】
このようにすると、規制情報が一致することに加えて、道路種別が一致し、負荷量が同程度の走行区間を統合することができるため、必要となる記憶容量の削減や処理の簡易化を図ることができる。
【0018】
さらにある実施の形態において、制御装置は、予め定められた周期で走行計画を更新する。
【0019】
このようにすると、予め定められた周期で走行計画が更新され、走行区間を統合することができるため、必要となる記憶容量の削減や処理の簡易化を図ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本開示によると、走行状況に応じた切替制御に用いられる走行経路を構成する複数の走行区間を適切に統合するハイブリッド車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】ハイブリッド車両の構成の一例を示す図である。
【
図2】ナビECUで実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【
図3】統合処理による統合後の走行区間の一例について説明するための図である。
【
図4】変形例におけるナビECUで実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0023】
以下では、本開示の実施の形態に係るハイブリッド車両の構成の一例について説明する。
図1は、ハイブリッド車両1(以下、車両1と記載する)の構成の一例を示す図である。車両1は、たとえば、シリーズパラレル方式のハイブリッド車両であるものとして説明する。
【0024】
図1に示すように、車両1は、第1モータジェネレータ(以下、第1MGと記載する)10と、第2モータジェネレータ(以下、第2MGと記載する)12と、エンジン14と、動力分割装置16と、駆動輪28と、パワーコントロールユニット(PCU:Power Control Unit)40と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)50と、充電リレー60と、充電装置70と、インレット80と、蓄電装置100と、監視ユニット200と、HV-ECU(Electronic Control Unit)300と、IGスイッチ310と、センサ群320と、HMI(Human Machine Interface)装置330と、ナビECU350と、位置検出装置360と、交通情報受信装置370と、モード選択スイッチ380とを含む。
【0025】
第1MG10および第2MG12の各々は、三相交流回転電機であって、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。第1MG10および第2MG12は、いずれも電動機(モータ)としての機能と発電機(ジェネレータ)としての機能とを有する。第1MG10および第2MG12は、PCU40を介して蓄電装置100と接続される。
【0026】
第1MG10は、たとえば、エンジン14の始動時においては、PCU40に含まれるインバータによって駆動され、エンジン14の出力軸を回転させる。また、第1MG10は、発電時においては、エンジン14の動力を受けて発電する。第1MG10によって発電された電力は、PCU40を介して蓄電装置100に蓄えられる。
【0027】
第2MG12は、たとえば、車両1の走行時においては、PCU40に含まれるインバータによって駆動される。第2MG12の動力は、ディファレンシャルギヤや減速ギヤ等の動力伝達ギヤ(図示せず)を介して駆動輪28に伝達される。また、第2MG12は、たとえば、車両1の制動時においては、駆動輪28により第2MG12が駆動され、第2MG12が発電機として動作して、回生制動を行なう。第2MG12によって発電された電力は、PCU40を介して蓄電装置100に蓄えられる。
【0028】
エンジン14は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃料(ガソリンや軽油)を燃焼させて動力を出力する公知の内燃機関であって、スロットル開度(吸気量)や燃料供給量、点火時期などの運転状態をHV-ECU300によって電気的に制御できるように構成されている。HV-ECU300は、車両1の状態に基づいて設定される目標回転数および目標トルクでエンジン14が動作するように、エンジン14の燃料噴射量、点火時期および吸入空気量等を制御する。
【0029】
動力分割装置16は、エンジン14の動力を駆動輪28に伝達される経路と第1MG10へ伝達される経路とに分割する。動力分割装置16は、たとえば、サンギヤと、リングギヤと、ピニオンギヤと、キャリアとを有する遊星歯車機構によって構成される。
【0030】
PCU40は、HV-ECU300からの制御信号に従って、蓄電装置100と第1MG10との間で電力変換を行なったり、蓄電装置100と第2MG12との間で電力変換を行なったりする電力変換装置である。PCU40は、蓄電装置100から直流電力を交流電力に変換して第1MG10または第2MG12を駆動するインバータと、蓄電装置100からインバータに供給される直流電力の電圧レベルを調整するコンバータ(いずれも図示せず)等とを含んで構成される。
【0031】
SMR50は、蓄電装置100とPCU40との間に電気的に接続されている。SMR50の閉成/開放は、HV-ECU300からの制御信号に従って制御される。
【0032】
蓄電装置100は、再充電が可能に構成された直流電源であって、たとえば、ニッケル水素電池や固体または液体の電解質を含むリチウムイオン電池等の二次電池である。蓄電装置100として電気二重層キャパシタ等のキャパシタも採用可能である。蓄電装置100は、車両1の走行駆動力を生成するための電力をPCU40へ供給する。また、蓄電装置100は、第1MG10とエンジン14とを用いた発電動作によって発電された電力により充電されたり、第2MG12の回生制動により発電された電力により充電されたり、第1MG10または第2MG12の駆動動作により放電されたりする。
【0033】
監視ユニット200は、蓄電装置100の状態を監視する。監視ユニット200は、たとえば、電圧検出部210と、電流検出部220と、温度検出部230とを含む。電圧検出部210は、蓄電装置100の端子間の電圧VBを検出する。電流検出部220は、蓄電装置100に入出力される電流IBを検出する。温度検出部230は、蓄電装置100の温度TBを検出する。各検出部は、その検出結果をHV-ECU300に出力する。
【0034】
充電リレー60は、SMR50と充電装置70との間に電気的に接続されている。充電リレー60の閉成/開放は、HV-ECU300からの制御信号に従って制御される。
【0035】
充電装置70は、充電リレー60とインレット80との間に電気的に接続されている。充電装置70は、たとえば、AC/DCコンバータ(インバータ)である。充電装置70は、外部電源92から後述するコネクタ90およびインレット80を介して供給された交流電力を直流電力に変換し、その直流電力を充電リレー60に出力する。充電装置70は、HV-ECU300からの制御信号によって制御される。
【0036】
なお、充電装置70は、AC/DC変換動作を行なうことに特に限定されるものではなく、インレット80から充電装置70に直流電力が供給される場合には、充電装置70は、DC/DCコンバータとして動作するように構成されてもよい。
【0037】
インレット80は、嵌合等の機械的な連結を伴ってコネクタ90を挿入することが可能に構成されている。インレット80へのコネクタ90の挿入に伴い、車両1と外部電源92との間の電気的な接続が確保される。このとき、SMR50および充電リレー60が閉成状態になると、外部電源92の電力が充電装置70および充電リレー60を経由して蓄電装置100に供給可能になる。以下の説明においては、外部電源92の電力を用いた蓄電装置100の充電をプラグイン充電と記載する。
【0038】
HV-ECU300は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ(たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む)302とを含む。HV-ECU300は、監視ユニット200やIGスイッチ310やセンサ群320やモード選択スイッチ380から受ける信号、メモリ302に記憶されたマップおよびプログラム等の情報に基づいて、車両1が所望の状態となるように車両1内の各機器(エンジン14、PCU40、SMR50、充電リレー60、充電装置70およびHMI装置330など)を制御する。HV-ECU300により実行される各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
【0039】
HV-ECU300は、たとえば、車両1の運転中に、監視ユニット200による検出結果を用いて蓄電装置100の残容量を示すSOC(State Of Charge)を算出する。SOCは、蓄電装置100の満充電状態の蓄電量に対する現在の蓄電量の割合を百分率で表したものである。なお、SOCの算出方法としては、たとえば、電流値積算(クーロンカウント)による手法、または、開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の推定による手法など、種々の公知の手法を採用できる。
【0040】
HV-ECU300は、通信バス340を介してセンサ群320と、HMI装置330と、ナビECU350と接続される。ナビECU350には、位置検出装置360と、交通情報受信装置370とが接続される。
【0041】
センサ群320は、たとえば、アクセルペダルセンサ、車速センサ、およびブレーキペダルセンサを含む。アクセルペダルセンサは、ユーザによるアクセルペダル操作量を検出する。車速センサは、車両1の車速を検出する。ブレーキペダルセンサは、ユーザによるブレーキペダル操作量を検出する。各センサは、検出結果をHV-ECU300へ出力する。
【0042】
HMI装置330は、車両1の運転を支援するための情報をユーザに提供する装置である。HMI装置330は、たとえば、車両1の室内に設けられたタッチパネルディスプレイであり、スピーカ等も含む。HMI装置330は、視覚情報(図形情報、文字情報)や聴覚情報(音声情報、音情報)等を出力することによって様々な情報をユーザに提供(報知)する。
【0043】
HMI装置330は、ディスプレイとして機能し、車両1の現在位置、並びにその周辺の地図情報および渋滞情報等をナビECU350から通信バス340を通じて受信し、車両1の現在位置をその周辺の地図情報および渋滞情報とともに表示する。
【0044】
また、HMI装置330は、ユーザが操作可能なタッチパネルとしても機能し、ユーザはタッチパネルを触れることによって、表示されている地図の縮尺を変更したり、車両1の目的地を入力したりすることができる。HMI装置330において目的地が入力されると、その目的地の情報が通信バス340を通じてナビECU350へ送信される。
【0045】
通信バス340に接続される各機器は、CAN(Controller Area Network)通信により通信バス340を通じて互いに通信可能に構成されてもよいし、あるいは、通信バス340に代えてまたは加えて無線通信により互いに通信可能に構成されてもよい。
【0046】
ナビECU350は、CPU351と、メモリ352とを含む。CPU351およびメモリ352は、CPU301およびメモリ302とそれぞれ同様であるため、それらの詳細な説明は繰り返さない。メモリ352には、地図情報データベース(DB)が構成される。ナビECU350は、地図情報DBに記憶される各種情報、位置検出装置360によって検出される各種情報および交通情報受信装置370から受信する各種情報に基づいて、車両1の現在位置、並びにその周辺の地図情報および渋滞情報等をHMI装置330およびHV-ECU300へ出力する。
【0047】
さらに、ナビECU350は、所定のタイミング毎に(たとえば、数十秒あるいは数分間隔毎に)、車両1の現在位置から目的地までの走行経路における地図情報および道路交通情報(以下、総称して「先読み情報」と記載する)をHV-ECU300へ出力する。
図1の一点鎖線枠に示すように、本実施の形態におけるHV-ECU300およびナビECU350によって「制御装置」が構成される。
【0048】
地図情報DBには、地図情報が記憶されている。地図情報は、交差点や行き止まり等を示す「ノード」、ノード同士を接続して構成される「リンク」、およびリンク沿いにある「施設」(建物や駐車場等)に関するデータを含む。また、地図情報は、各ノードの位置情報、各リンクの距離情報、各リンクに含まれる道路種別情報(市街地、細街路、高速道路、一般道路などの情報)、各リンクの負荷情報(制限速度等から算出可能なリンクにおける平均車速、平均車速でリンクを走行するために要する平均パワー、あるいは、リンクにおける平均勾配などの情報)、各リンクの規制情報(後述する規制区間の有無を示す情報)等を含む。なお、地図情報は、地図情報DBから読み出すことで取得される情報に限定されるものではなく、地図情報DBから取得される情報に加えてまたは代えて、外部データベースとの通信により、逐次、取得されるものであってもよい。
【0049】
位置検出装置360は、たとえば、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号(電波)に基づいて車両1の現在位置を取得し、車両1の現在位置を示す信号をナビECU350へ出力する。なお、車両1の現在位置を取得する方法としては、GPS衛星以外で位置検出が可能な衛星等を利用して現在位置を取得する方法であってもよいし、あるいは、携帯基地局や無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントとの所定情報の授受により現在位置を取得する方法であってもよい。
【0050】
交通情報受信装置370は、所定の道路交通情報を受信する。所定の道路交通情報は、たとえば、FM多重放送等によって提供されている道路交通情報、および、プローブ車両あるいはプローブセンターから収集した道路交通情報を含む。この道路交通情報は、少なくとも渋滞情報を含み、その他道路規制情報や駐車情報等も含み得る。この道路交通情報は、たとえば、数分おきに更新される。
【0051】
モード選択スイッチ380は、複数の制御モードのうちのいずれかの制御モードの選択が可能に構成される。複数の制御モードについては、後述する。モード選択スイッチ380は、ユーザに操作を受け付けると、操作されたことを示す信号をHV-ECU300に送信する。
【0052】
本実施の形態において、車両1は、複数の制御モードのうちのいずれかの制御モードに従ってHV-ECU300により制御される。複数の制御モードは、CD(Charge Depleting)モードとCS(Charge Sustaining)モードとを含む。CDモードは、可能な限りエンジン14を停止させた状態で蓄電装置100の放電電力を用いて車両1の電動走行を継続して、蓄電装置100に蓄電された電力を消費する制御モードである。CSモードは、CDモードよりもエンジン14を起動しやすくして、エンジン14と第1MG10と第2MG12とを用いて蓄電装置100を充放電することにより蓄電装置100の残量(SOC)を一定の範囲で維持しつつ車両1を走行させる制御モードである。
【0053】
HV-ECU300は、たとえば、制御モードとしてCDモードおよびCSモードのうちのいずれかが設定される場合には、設定された制御モードに応じてエンジン14、第1MG10および第2MG12を制御する。
【0054】
HV-ECU300は、たとえば、走行経路が設定されていない場合(すなわち、目的地が設定されていない場合)には、蓄電装置100のSOCが所定値を下回るまではCDモードにしたがってエンジン14、第1MG10および第2MG12を制御する。すなわち、HV-ECU300は、エンジン14を停止した状態で第2MG12を用いて電動走行を行なう。なお、HV-ECU300は、CDモードの選択中でも、たとえば、アクセルペダルの踏込量が増加するなどして車両1に要求される駆動力が増加する場合には、第1MG10を用いてエンジン14を始動させて、エンジン14と第2MG12とを用いて車両1を走行させる。
【0055】
HV-ECU300は、蓄電装置100のSOCが所定値を下回ると、CDモードからCSモードに切り替えて、CSモードにしたがってエンジン14、第1MG10および第2MG12を制御する。すなわち、HV-ECU300は、制御モードの切替時の蓄電装置100のSOCを基準として蓄電装置100のSOCが所定の範囲内に収まるようにエンジン14の動力を用いて第1MG10により発電しつつ、第2MG12を用いて車両1を走行させる。なお、HV-ECU300は、CSモードの選択中でも、たとえば、蓄電装置100のSOCが所定の範囲を超える場合には、エンジン14を停止状態にして第2MG12を用いて電動走行を行なう場合がある。
【0056】
また、HV-ECU300は、たとえば、モード選択スイッチ380に対してCSモードを要求する操作が行なわれたときには、制御モードとしてCSモードを設定する。さらに、HV-ECU300は、たとえば、モード選択スイッチ380に対してCDモードを要求する操作が行なわれる場合には、蓄電装置100のSOCが所定値以上であることを条件として、制御モードとしてCDモードを設定する。また、HV-ECU300は、モード選択スイッチ380の操作によってCDモードが選択されているときでも、蓄電装置100のSOCが所定値を下回る場合にCDモードからCSモードに切り替える。
【0057】
さらに、HV-ECU300は、走行経路が設定されている場合(目的地が設定されている場合)には、走行計画に従ってCDモードとCSモードとを切り替える走行支援制御を実行する。以下の説明において、走行支援制御を切替制御と記載する場合がある。
【0058】
具体的には、ナビECU350は、ユーザによって目的地が設定されると、車両1の現在位置から目的地までの走行経路を設定する。ナビECU350は、たとえば、走行距離や高速道路の利用の有無や渋滞の有無等の条件に対応した走行経路を設定する。ナビECU350は、走行経路が設定されると、車両1の現在位置から目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間についての情報を含む先読み情報をHV-ECU300に送信する。HV-ECU300は、ナビECU350から先読み情報を取得すると、先読み情報に含まれる目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間の各々に対してCDモードとCSモードとのうちのいずれかを割り当てることによって走行計画を設定する。本実施の形態において、HV-ECU300は、たとえば、走行経路上の上述のノードを走行区間の区切りとし、上述のリンクを走行区間として走行経路を複数の走行区間に区分するものとする。
【0059】
HV-ECU300は、ナビECU350において更新された先読み情報を取得し、取得された先読み情報に基づいて走行経路を構成する複数の走行区間の各々の消費エネルギーEnを算出する。HV-ECU300は、先読み情報に含まれる勾配情報、道路種別情報、制限速度等の車速に関する情報、渋滞の有無についての情報あるいは走行距離等を用いて複数の走行区間の各々の消費エネルギーEnを算出する。HV-ECU300は、先読み情報に加えて車両1の乗員数に基づく車両重量等を用いて消費エネルギーEnを算出してもよい。消費エネルギーEnは、たとえば、車両1が制限速度相当の車速あるいは渋滞時の速度相当の車速で対象となる走行区間を走破するのに必要となるエネルギーを示す。
【0060】
HV-ECU300は、たとえば、車両1が目的地に到達する時点で蓄電装置100のSOCが所定の範囲内に収まるように複数の走行区間の各々に対してCDモードおよびCSモードのうちのいずれかを割り当てる。所定の範囲は、たとえば、蓄電装置100の電力を使い切ったと判定できるSOCの範囲であって、たとえば、CDモードからCSモードに切り替えるためのSOCのしきい値を上限値としてもよいし、あるいは、当該しきい値よりも高い予め定められた値を上限値としてもよいし、当該しきい値よりも低い予め定められた値を上限値としてもよい。所定の範囲の下限値は、たとえば、蓄電装置100の劣化が促進しない程度に設定される予め定められた値である。
【0061】
HV-ECU300は、たとえば、各走行区間の消費エネルギーEnの総和(以下、総消費エネルギーと記載する)Esumが蓄電装置100の現在のSOCから所定の範囲内になるまでの電力量に相当するエネルギー(以下、残存エネルギーErと記載する)よりも小さい場合には、複数の走行区間の各々に対してCDモードを割り当てる。しきい値は、車両1が目的地に到着したときに予測されるSOCの所定の範囲内の値を示す。
【0062】
一方、HV-ECU300は、総消費エネルギーEsumが残存エネルギーErよりも大きい場合には、複数の走行区間の少なくともいずれかの走行区間に対して優先的にCDモードを割り当て、CDモードが割り当てられなかった走行区間に対してCSモードを割り当てる。
【0063】
HV-ECU300は、たとえば、複数の走行区間のうちのCDモードが優先的に割り当てられる走行区間をCDモード優先区間として特定し、特定された走行区間にCDモードを割り当てる。CDモード優先区間は、たとえば、規制区間(後述)、市街地、住宅地あるいは細街路等の走行音を比較的低く抑制することが求められる走行区間を含む。走行区間が市街地であるか、住宅地であるか、あるいは、細街路であるかについての情報は、道路種別情報として地図情報DBに予め記憶される。HV-ECU300は、それらの情報を含む先読み情報をナビECU350から取得する。
【0064】
HV-ECU300は、CDモード優先区間に対してCDモードを割り当てた後のその他の走行区間に対して、消費エネルギーEnが低い順にCDモードを割り当てるとともに割り当てた走行区間における消費エネルギーを積算していく。HV-ECU300は、CDモード優先区間に対応する走行区間の消費エネルギーの総和と積算した消費エネルギーとを加算した値(CDモードでの消費エネルギーの総和)が残存エネルギーErを上回るまで走行区間に対してCDモードを割り当てる。HV-ECU300は、CDモードでの消費エネルギーの総和が残存エネルギーErよりも上回った時点においてCDモードの割り当てを停止し、CDモードが割り当てられなかった走行区間に対してCSモードを割り当てる。
【0065】
このようにして複数の走行区間の各々に制御モードを割り当てることによって車両1が目的地に到達する時点で蓄電装置100のSOCが所定の範囲内に収まるようにすることができる。HV-ECU300は、走行計画が設定された後においては、設定された走行計画にしたがって制御モードを切り替える切替制御を実行する。そのため、HV-ECU300は、車両1の運転が開始されると、走行経路上のノードを通過するときにノード通過後の走行区間に設定された制御モードに切り替える。
【0066】
上述のような構成を有する車両1において、設定された走行経路は、交差点の位置等のノードを基準に設定された複数の走行区間が組み合わされて構成される。この複数の走行区間については、切替制御を実行するHV-ECU300のメモリ302の記憶容量には上限があることや、HV-ECU300とナビECU350との間の通信速度には上限があることや、HV-ECU300やナビECU350では様々な処理が実行されることから、必要な記憶容量および通信量の削減や処理の簡易化の観点から走行負荷や道路種別等が同程度の連続する複数の走行区間について1つの走行区間として統合することが望ましい。
【0067】
しかしながら、走行負荷や道路種別等が同程度であっても、一部の走行区間に、たとえば、エンジン14を停止させた状態での電動走行が要求される規制区間が含まれる場合には、1つの走行区間に統合されると、走行区間が長くなり規制区間に対してピンポイントにCDモードを設定できなくなる場合がある。そのため、運転状況によっては規制区間前に想定外の電力消費が発生し、規制区間内でもエンジンを作動させた状態で車両1を走行させる場合がある。
【0068】
そこで、本実施の形態においては、ナビECU350は、目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間のうちの連続する走行区間において予め定められた条件が成立する場合に連続する走行区間を1つの走行区間に統合するものとする。そして、予め定められた条件は、車両1の運転状態についての予め定められた規制が設定された規制区間の有無を示す規制情報が一致するという条件を含むものとする。なお、本実施の形態において、車両1の運転状態についての予め定められた規制は、エンジン14の排気についての規制を含むものとする。規制区間には、たとえば、予め定められた領域内での走行が許可されていることを示す情報についての車両の外部から認識可能な表示が義務づけられる走行区間(いわゆるエコステッカーの貼付が必要となる走行区間)と、エンジン14の排気成分のうちの予め定められた成分(たとえば、NOx、HC等の排気成分)の排出量がしきい値以下となる規制が設定される走行区間と、ジオフェンシングエリア内の走行区間とのうちの少なくともいずれかの走行区間が含まれる。
【0069】
このようにすると、たとえば、連続する走行区間において規制区間の有無を示す規制情報が一致しない場合には、これらの走行区間は統合されない。そのため、規制区間においてCDモードを優先的に割り当てることができるため、規制区間の走行中に、車両1に搭載されたエンジン14が作動状態になることを抑制することができる。また、規制情報が一致する場合には、これらの走行区間は統合されるため、必要となる記憶容量の削減や処理の簡易化が図られる。
【0070】
以下に、
図2を参照して、ナビECU350によって実行される処理について説明する。
図2は、ナビECU350によって実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【0071】
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ナビECU350は、経路案内が設定されているか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば、ユーザの操作によって目的地が設定されている場合に、経路案内が設定されていると判定する。経路案内が設定されていると判定される場合(S100にてYES)、処理はS102に移される。なお、経路案内が設定されていないと判定される場合(S100にてNO)、処理はS100に戻される。
【0072】
S102にて、ナビECU350は、先読み情報の更新があるか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば交通情報受信装置370を経由して道路交通情報を取得する場合に先読み情報に更新があると判定する。先読み情報の更新があると判定される場合(S102にてYES)、処理はS104に移される。なお、先読み情報の更新がないと判定される場合(S102にてNO)、処理はS100に戻される。
【0073】
S104にて、ナビECU350は、先読み情報から目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間についての情報を取得する。具体的には、ナビECU350は、現在位置から目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間の各々に対して、識別番号を付与する。ナビECU350は、付与した識別番号に対応する走行区間についての情報を対応づける。走行区間についての情報は、たとえば、規制の有無を示す規制情報と、道路種別情報と、負荷情報とを含む。規制情報は、道路交通情報から取得される情報であってもよいし、地図情報に予め設定された情報であってもよく、たとえば、更新された日時の新しい方が選択されてもよいし、あるいは、道路交通情報から取得される情報が優先して選択されるようにしてもよい。
【0074】
負荷情報は、走行区間の長さについての情報と、走行区間における平均勾配についての情報と、走行区間における平均速度についての情報と、走行区間における渋滞情報と、走行区間を平均速度で走行した場合の走行時間についての情報と、走行区間を走行するのに必要な平均パワーとを含む。なお、渋滞情報は、渋滞の有無を示す情報に加えて、渋滞の長さ、渋滞を考慮した平均速度、渋滞を考慮した走行時間、あるいは、渋滞を考慮した平均パワーを含むようにしてもよい。
【0075】
S106にて、ナビECU350は、車両1の現在位置に対応する走行区間を起点の走行区間として設定する。さらに、ナビECU350は、起点の走行区間に連続する次の走行区間をn番目の走行区間として設定する。このn番目の走行区間は、起点の走行区間との比較対象となる走行区間として設定される。
【0076】
S108にて、ナビECU350は、起点の走行区間とn番目の走行区間との規制情報が同一であるか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば、起点の走行区間に対応する規制情報と、n番目の走行区間に対応する規制情報とが、いずれも規制がないことを示す規制なし情報を含む場合(あるいは、いずれも規制があることを示す規制あり情報を含む場合)には、起点の走行区間とn番目の走行区間との規制情報が同一であると判定する。
【0077】
一方、ナビECU350は、たとえば、起点の走行区間に対応する規制情報が規制なし情報を含み、n番目の走行区間に対応する規制情報が規制あり情報を含む場合には、起点の走行区間とn番目の走行区間との規制情報が同一でないと判定する。同様に、ナビECU350は、起点の走行区間に対応する規制情報が規制あり情報を含み、n番目の走行区間に対応する規制情報が規制なし情報を含む場合にも、起点の走行区間とn番目の走行区間との規制情報が同一でないと判定する。
【0078】
起点の走行区間とn番目の走行区間との規制情報が同一であると判定される場合(S108にてYES)、処理はS110に移される。なお、起点の走行区間とn番目の走行区間との規制情報が同一でないと判定される場合(S108にてNO)、処理はS116に移される。
【0079】
S110にて、ナビECU350は、起点の走行区間とn番目の走行区間との道路種別が同一であるか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば、起点の走行区間に対応する道路種別と、n番目の走行区間に対応する道路種別とが、いずれも一般道路である場合やいずれも高速道路である場合には、起点の走行区間とn番目の走行区間との道路種別が同一であると判定する。
【0080】
一方、ナビECU350は、たとえば、起点の走行区間に対応する道路種別が一般道路であり、n番目の走行区間に対応する道路種別が高速道路である場合には、起点の走行区間とn番目の走行区間との道路種別が同一でないと判定する。同様に、ナビECU350は、たとえば、起点の走行区間に対応する道路種別が高速道路であり、n番目の走行区間に対応する道路種別が一般道路である場合には、起点の走行区間とn番目の走行区間との道路種別が同一でないと判定する。
【0081】
起点の走行区間とn番目の走行区間との道路種別が同一であると判定される場合(S110にてYES)、処理はS112に移される。なお、起点の走行区間とn番目の走行区間との道路種別が同一でないと判定される場合(S112にてNO)、処理はS116に移される。
【0082】
S112にて、ナビECU350は、起点の走行区間とn番目の走行区間との負荷の差分の大きさがしきい値A以下であるか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば、各走行区間の消費エネルギー(平均パワーと走行時間との積)を負荷として差分を算出してもよいし、あるいは、各走行区間の平均勾配を負荷として差分を算出してもよい。しきい値Aは、たとえば、2つの走行区間の負荷が同程度であることを判定するための予め定められた値であって、実験等によって適合される。起点の走行区間とn番目の走行区間との負荷の差分の大きさがしきい値A以下であると判定される場合(S112にてYES)、処理はS114に移される。なお、起点の走行区間とn番目の走行区間との負荷の差分の大きさがしきい値Aよりも大きいと判定される場合(S112にてNO)、処理はS116に移される。
【0083】
S114にて、ナビECU350は、n番目の走行区間に連続する次の走行区間をn番目の走行区間として設定する。このとき、設定されたn番目の走行区間の直前の走行区間がn-1番目の走行区間として設定される。
【0084】
S116にて、ナビECU350は、起点の走行区間からn-1番目の走行区間までを1つの走行区間に統合する統合処理を実行する。
【0085】
具体的には、ナビECU350は、起点の走行区間からn-1番目の走行区間までの走行区間の長さの和を統合後の走行区間の長さとして設定する。さらに、ナビECU350は、起点の走行区間からn-1番目の走行区間までの走行時間の和を統合の走行区間の走行時間として設定する。さらに、ナビECU350は、統合後の走行区間の長さを統合後の走行区間の走行時間で除算することによって、統合後の走行区間の平均車速を算出する。さらに、ナビECU350は、起点の走行区間からn-1番目の走行区間までの各走行区間における走行時間と平均パワーとを乗算した値の和を算出し、算出された値を統合の走行区間の走行時間で除算することによって統合後の走行区間の平均パワーを算出する。
【0086】
さらに、ナビECU350は、起点の走行区間に対応する規制情報を統合後の走行区間に対応する規制情報として設定する。さらに、ナビECU350は、起点の走行区間に対応する道路種別を統合後の走行区間に対応する道路種別として設定する。
【0087】
S118にて、ナビECU350は、n番目の走行区間を起点の走行区間として設定する。
【0088】
S120にて、ナビECU350は、n番目の走行区間が最終の走行区間であるか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば、n番目の走行区間に付与されている識別番号が最終の走行区間に対応する識別番号と同一である場合には、n番目の走行区間が最終の走行区間であると判定する。n番目の走行区間が最終の走行区間であると判定される場合(S120にてYES)、処理はS122に移される。n番目の走行区間が最終の走行区間でないと判定される。
【0089】
S122にて、ナビECU350は、先読み終了条件が成立するか否かを判定する。先読み終了条件は、たとえば、車両1が目的地に到着しているという条件と、車両1に予め定められた異常が発生しているという条件と、ユーザの操作や、車両1の現在位置が設定された走行経路から所定距離以上離れるなどして経路案内が中止したという条件とのうちの少なくともいずれかが成立するという条件を含む。先読み終了条件が成立していると判定される場合(S122にてYES)、この処理は終了される。なお、先読み条件が成立していないと判定される場合(S122にてNO)、処理はS102に戻される。
【0090】
S124にて、ナビECU350は、n番目の走行区間に連続する次の走行区間をn番目の走行区間として設定する。このとき、設定されたn番目の走行区間の直前の走行区間がn-1番目の走行区間として設定される。
【0091】
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態における車両1に搭載されるナビECU350の動作について
図3を用いて説明する。
図3は、統合処理による統合後の走行区間の一例について説明するための図である。たとえば、現在位置から目的地までの走行経路が4つの走行区間によって構成される場合を想定する。
【0092】
たとえば、ユーザの起動操作により車両1を起動させた場合には、IGフラグがオン状態になる。そして、ユーザが目的地を設定するなどして経路案内が開始されると、支援条件が成立し、先読み情報が更新されるときに、切替制御が実行される。
【0093】
このとき、経路案内が設定されているため(S100にてYES)、先読み情報の更新があると判定されると(S102にてYES)、目的地までの走行区間の情報を取得する(S104)。
【0094】
このとき、現在位置を含む走行区間に識別番号(1)が付与され、連続する次の走行区間に識別番号(2)が付与され、連続するさらに次の走行区間に識別番号(3)が付与され、目的地を含む走行区間に識別番号(4)が付与されるものとする。さらに、
図3に示すように、識別番号(1)~(4)のうちの識別番号(3)のみ規制情報は、規制あり情報を含む。また、識別番号(1)~(4)のうちの識別番号(1)~(3)の道路種別情報が高速道路であることを示す情報を含み、識別番号(4)の道路種別情報が一般道路であることを示す情報を含むものとする。また、負荷La,Lb,Lc,Ldは、たとえば、同程度であるものとする。
【0095】
目的地までの複数の走行区間のうちの車両1の現在位置に対応する走行区間(識別番号(1))を起点の走行区間として設定されるとともに、起点に連続する次の走行区間(識別番号(2))をn番目の走行区間として設定される(S106)。
【0096】
起点の走行区間の規制情報とn番目の走行区間の規制情報とが同一であって、(S108にてYES)、起点の走行区間の道路種別とn番目の走行区間の道路種別とが同一であって(S110にてYES)、かつ、起点の走行区間における負荷とn番目の走行区間における負荷との差分(La-Lb)の大きさがしきい値A以下である場合(S112にてYES)、n番目の走行区間の次の走行区間(識別番号(3))が新たな起点の走行区間との比較対象としてn番目の走行区間に設定される(S114)。そして、設定されたn番目の走行区間と、起点の走行区間とで、規制情報、道路種別および負荷の比較が行なわれる。
【0097】
起点の走行区間の規制情報に規制なし情報が含まれ、n番目の走行区間の規制情報に規制あり情報が含まれるため、規制情報が同一でないと判定され(S108にてNO)、起点の走行区間(識別番号(1))からn-1番目の走行区間(識別番号(2))までの走行区間の統合処理が実行される(S116)。統合後の走行区間の長さ、平均車速、平均パワー、平均勾配、負荷(La’)については、識別番号(1)の走行区間および識別番号(2)の走行区間の各種情報を用いて算出される。算出方法については、上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
【0098】
そして、n番目の走行区間(識別番号(3))が起点の走行区間として設定される(S118)。n番目の走行区間が最終の走行区間でないため(S120にてNO)、n+1番目の走行区間(識別番号(4))がn番目の走行区間に設定される(S124)。
【0099】
この場合、規制情報が同一でないため(S108にてNO)、起点の走行区間からn-1番目の走行区間の統合処理が実行される。n-1番目の走行区間が起点の走行区間と同じであるため、統合後の走行区間に対応する各種情報としては、起点の走行区間に対応する各種情報と同一の情報が設定される。
【0100】
そして、n番目の走行区間(識別番号(4))が起点の走行区間として設定され(S118)、設定されたn番目の走行区間が最終の走行区間であるため(S120にてYES)、先読み終了条件が成立する場合(S122にてYES)、この処理は終了される。
【0101】
上述したような処理は、先読み情報が更新されるタイミング毎、すなわち、予め定められた周期で実行される。また、統合処理の実行後において切替制御における走行計画に設定は、統合処理後の走行区間を用いて実行されることとなる。
【0102】
以上のようにして、本実施の形態に係るハイブリッド車両によると、連続する走行区間において規制区間の有無を示す規制情報が一致しない場合には、これらの走行区間は統合されない。そのため、規制区間においてCDモードを優先的に割り当てることができるため、規制区間の走行中に、車両1に搭載されたエンジン14が作動状態になることを抑制することができる。また、規制情報が一致する場合には、これらの走行区間は統合されるため、ナビECU350やHV-ECU300において必要となる記憶容量の削減や処理の簡易化が図られる。したがって、走行状況に応じた切替制御に用いられる走行経路を構成する複数の走行区間を適切に統合するハイブリッド車両を提供することができる。
【0103】
さらに、エコステッカーの貼付が必要となる走行区間と、排気規制区間と、ジオフェンシングエリア内の走行区間とのうちのいつの少なくともいずれかの走行区間において、車両1が走行するときにエンジン14が作動することを抑制することができる。
【0104】
さらに規制の有無に加えて、負荷が同程度でかつ、道路種別が同一の走行区間を統合することによって、必要となる記憶容量の削減や処理の簡易化が図られる。
【0105】
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態では、車両1は、たとえば、シリーズパラレル方式のハイブリッド車両であるものとして説明したが、少なくとも上述のCDモードとCSモードとが設定可能なハイブリッド車両であればよく、シリーズ方式などのその他の方式のハイブリッド車両であってもよい。
【0106】
さらに上述の実施の形態では、HV-ECU300とナビECU350との各々が所定の処理を実行することにより、各種情報を授受して連携して動作するものとして説明したがたとえば、HV-ECU300の機能とナビECU350の機能とを有する単一のECUによって所定の処理を実行してもよい。
【0107】
さらに上述の実施の形態では、ナビECU350は、経路案内中に、起点の走行区間とn番目の走行区間とを比較して、同程度の走行区間に対して統合処理を実行するものとして説明したが、たとえば、ナビECU350は、経路案内中でない場合でも、車両1の目的地や走行経路が推定可能である場合には、推定された目的地までの走行区間あるいは推定された走行経路を構成する走行区間のうちの同程度の走行区間に対して統合処理を実行してもよいし、あるいは、現在位置を中心とした予め定められた領域内の走行区間のうちの同程度の走行区間に対して統合処理を実行してもよい。
【0108】
さらに上述の実施の形態では、ナビECU350は、経路案内中に、起点の走行区間とn番目の走行区間とを比較して、同程度の走行区間に対して統合処理を実行するものとして説明したが、たとえば、ナビECU350は、規制情報、道路種別および負荷が同程度であっても、起点の走行区間とn番目の走行区間とのうちの一方に渋滞があり、他方に渋滞がない場合には、2つの走行区間を統合しないようにしてもよいし、あるいは、いずれの走行区間に渋滞がある場合でも渋滞の長さが異なる場合には、2つの走行区間を統合しないようにしてもよいし、渋滞の長さの差の大きさがしきい値以下である場合には、2つの走行区間を統合するようにしてもよい。
【0109】
さらに上述の実施の形態では、ナビECU350は、経路案内中に、起点の走行区間とn番目の走行区間とを比較して、同程度の走行区間に対して統合処理を実行するものとして説明したが、たとえば、ナビECU350は、2つの走行区間のうちのいずれか一方の走行区間の長さがしきい値以下である場合には、統合しないようにしてもよい。
【0110】
さらに上述の実施の形態では、ナビECU350は、経路案内中に、起点の走行区間とn番目の走行区間とを比較して、2つの走行区間の規制情報と道路種別とが同一であって、負荷が同程度である場合に、2つの走行区間に対して統合処理を実行するものとして説明したが、たとえば、ナビECU350は、経路案内中に、2つの走行区間がいずれも規制区間に設定されており、かつ、道路種別が同一であり、負荷が同程度である場合に、2つの走行区間に対して統合処理を実行してもよいし、あるいは、2つの走行区間がいずれも非規制区間に設定されており、かつ、道路種別が同一であり、負荷が同程度である場合に、2つの走行区間に対して統合処理を実行してもよい。
【0111】
このとき、ナビECU350は、走行区間内の一部に規制がある場合に、当該走行区間を規制区間として設定し、走行区間内のいずれにも規制がない場合には、当該走行区間を非規制区間として設定する。規制については、上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
【0112】
以下、
図4を参照して、ナビECU350で実行される規制区間および非規制区間を設定する処理について詳細に説明する。
図4は、変形例においてナビECU350で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【0113】
S200にて、ナビECU350は、経路案内が設定されているか否かを判定する。経路案内が設定されていると判定される場合(S200にてYES)、処理はS202に移される。なお、経路案内が設定されていないと判定される場合(S200にてNO)、処理はS200に戻される。
【0114】
S202にて、ナビECU350は、先読み情報の更新があるか否かを判定する。先読み情報の更新があると判定される場合(S202にてYES)、処理はS204に移される。なお、先読み情報の更新がないと判定される場合(S202にてNO)、処理はS200に戻される。
【0115】
S204にて、ナビECU350は、先読み情報から目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間についての情報を取得する。具体的には、ナビECU350は、現在位置から目的地までの走行経路を構成する複数の走行区間の各々に対して、識別番号を付与する。ナビECU350は、付与した識別番号に対応する走行区間についての情報を対応付ける。走行区間についての情報は、たとえば、規制の有無および規制された位置や区間を特定するための規制情報と、道路種別情報と、負荷情報とを含む。規制情報は、道路交通情報から取得される情報であってもよいし、地図情報に予め設定された情報であってもよく、たとえば、更新された日時の新しい方が選択されてもよいし、あるいは、道路交通情報から取得される情報が優先して選択されるようにしてもよい。負荷情報については上述したとおりであり、その詳細な説明は繰り返さない。
【0116】
S206にて、ナビECU350は、現在位置の走行区間を、規制区間であるか否かの判定対象であることを示すn番目の走行区間に設定する。
【0117】
S208にて、ナビECU350は、n番目の走行区間のうちの一部に規制された区間があるか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば、n番目の走行区間に設定された走行区間の位置情報と、規制された区間の位置情報とを取得し、走行区間内に規制された区間が含まれる場合にn番目の走行区間のうちの一部に規制された区間があると判定する。n番目の走行区間のうちの一部に規制された区間があると判定される場合(S208にてYES)、処理はS210に移される。
【0118】
S210にて、ナビECU350は、n番目の走行区間を規制区間として設定し、処理をS214に移す。ナビECU350は、n番目の走行区間に対応する識別番号に規制区間であることを示す情報を対応づける。なお、n番目の走行区間に規制された区間がないと判定される場合(S208にてNO)、処理はS212に移される。
【0119】
S212にて、ナビECU350は、n番目の走行区間を非規制区間として設定し、処理をS214に移す。ナビECU350は、n番目の走行区間に対応する識別番号に非規制区間であることを示す情報を対応づける。
【0120】
S214にて、ナビECU350は、n番目の走行区間に連続する次の走行区間をn番目の走行区間に設定し、処理をS216に移す。
【0121】
S216にて、ナビECU350は、n番目の走行区間が最終の走行区間であるか否かを判定する。ナビECU350は、たとえば、n番目の走行区間に付与されている識別番号が最終の走行区間に対応する識別番号と同一である場合には、n番目の走行区間が最終の走行区間であると判定する。n番目の走行区間が最終の走行区間であると判定される場合(S216にてYES)、処理はS218に移される。なお、n番目の走行区間が最終の走行区間でないと判定される場合には(S216にてNO)、処理はS208に戻される。
【0122】
S218にて、ナビECU350は、先読み終了条件が成立するか否かを判定する。先読み終了条件は、上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。先読み終了条件が成立していると判定される場合(S218にてYES)、この処理は終了される。なお、先読み条件が成立していないと判定される場合(S218にてNO)、処理はS202に戻される。
【0123】
以上のような構造およびフローチャートに基づくこの変形例におけるナビECU350の動作について説明する。
【0124】
経路案内が設定されており(S200にてYES)、先読み情報の更新があると判定されると(S202にてYES)、目的地までの走行区間の情報を取得する(S204)。
【0125】
そして、目的地までの複数の走行区間のうちの車両1の現在位置に対応する走行区間をn番目の走行区間として設定される(S206)。
【0126】
n番目の走行区間の一部に規制がある場合には(S208にてYES)、n番目の走行区間が規制区間として設定される(S210)。そして、n番目の走行区間の次の走行区間が新たなn番目の走行区間に設定される(S214)。そして、設定されたn番目の走行区間が最終の走行区間でない場合には(S216にてNO)、再度n番目の走行区間の一部に規制があるか否かが判定される(S208)。n番目の走行区間に規制がないと判定される場合(S208にてNO)、n番目の走行区間が非規制区間として設定される(S212)。
【0127】
そして、設定されたn番目の走行区間が最終の走行区間であり(S216)、先読み終了条件が成立している場合には(S218にてYES)、この処理は終了される。
【0128】
ナビECU350は、その後に、
図2で示すフローチャートに示される処理を実行する。このとき、ナビECU350は、
図2のS108の処理において、起点の走行区間とn番目の走行区間とがいずれも規制区間である場合や、起点の走行区間とn番目の走行区間とがいずれも非規制区間である場合に、規制情報が同一であると判定するものとする。ナビECU350は、車両1の現在位置に加えて統合後の走行区間を含む目的地までの走行経路についての情報を先読み情報としてHV-ECU350に送信する。HV-ECU350は、ナビECU300から受信した情報を用いて切替制御を実行する。
【0129】
このようにすると、複数の走行区間のうちの規制区間を含まない連続する走行区間や、規制区間を含む連続する走行区間を統合対象にすることができる。そのため、切替制御の処理の簡易化を図ることができる。
【0130】
さらに上述の実施の形態では、経路案内中に、起点の走行区間とn番目の走行区間とを比較して、2つの走行区間の規制情報と道路種別とが同一であって、負荷が同程度である場合に、2つの走行区間に対して統合処理を実行するものとして説明したが、ナビECU350は、たとえば、2つの走行区間の規制情報が同一であれば、2つの走行区間に対して統合処理を実行し、2つの走行区間の規制情報が異なる場合に、2つの走行区間に対して統合処理を実行しないようにしてもよい。あるいは、ナビECU350は、規制情報と道路種別とが同一であれば、2つの走行区間に対して統合処理を実行し、2つの走行区間の規制情報および道路種別のうちのいずれかが異なる場合に、2つの走行区間に対して統合処理を実行しないようにしてもよい。あるいは、ナビECU350は、2つの走行区間の規制情報が同一であり、2つの走行区間の負荷が同程度であれば、2つの走行区間に対して統合処理を実行し、2つの走行区間の規制情報が異なる場合や、2つの走行区間の負荷が同程度でない場合に、2つの走行区間に対して統合処理を実行しないようにしてもよい。
【0131】
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0132】
1 ハイブリッド車両、10 第1MG、12 第2MG、14 エンジン、16 動力分割装置、28 駆動輪、40 PCU、50 SMR、60 充電リレー、70 充電装置、80 インレット、90 コネクタ、92 外部電源、100 蓄電装置、200 監視ユニット、210 電圧検出部、220 電流検出部、230 温度検出部、300 HV-ECU、301,351 CPU、302,352 メモリ、310 IGスイッチ、320 センサ群、330 HMI装置、340 通信バス、350 ナビECU、360 位置検出装置、370 交通情報受信装置、380 モード選択スイッチ。