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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】バンドパスフィルタ
(51)【国際特許分類】
   H03H 7/09 20060101AFI20231024BHJP
   H01F 27/00 20060101ALI20231024BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20231024BHJP
   H01G 4/40 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
H03H7/09 Z
H01F27/00 S
H01F17/00 C
H01G4/40 321A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021573107
(86)(22)【出願日】2021-01-14
(86)【国際出願番号】 JP2021001048
(87)【国際公開番号】W WO2021149583
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-04-13
(31)【優先権主張番号】P 2020009672
(32)【優先日】2020-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷口 哲夫
【審査官】竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/146441(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/119356(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03H 7/00-7/54
H01F 27/00
H01F 17/00
H01G 4/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のインダクタと第3のインダクタと第1のキャパシタとを有する第1の共振回路と、第2のインダクタと前記第3のインダクタと第2のキャパシタとを有する第2の共振回路と、第1の共通キャパシタとを含む第1のフィルタ回路と、
第4のインダクタと第6のインダクタと第3のキャパシタとを有する第3の共振回路と、第5のインダクタと前記第6のインダクタと第4のキャパシタとを有する第4の共振回路と、第2の共通キャパシタとを含む第2のフィルタ回路と、
グランドに接続された第5のキャパシタおよびグランドに接続された第6のキャパシタと、前記第5のキャパシタと前記第6のキャパシタとの間に接続された第7のインダクタとを有する第1の中間回路と、
グランドに接続された第7のキャパシタおよびグランドに接続された第8のキャパシタと、前記第7のキャパシタと前記第8のキャパシタとの間に接続された第8のインダクタとを有する第2の中間回路と、
第9のキャパシタとを備え、
前記第1の共振回路および前記第2の共振回路は、前記第1の共通キャパシタを介してグランドに接続されており、
前記第3の共振回路および前記第4の共振回路は、前記第2の共通キャパシタを介してグランドに接続されており、
前記第7のインダクタは、前記第1ないし第3のインダクタの各々と電磁界結合し、前記第8のインダクタは、前記第4ないし第7のインダクタの各々と電磁界結合しており、
前記第9のキャパシタは、前記第5のキャパシタと前記第7のインダクタとの接続点と、前記第7のキャパシタと前記第8のインダクタとの接続点との間に接続されている、バンドパスフィルタ。
【請求項2】
第10のキャパシタをさらに備え、
前記第10のキャパシタは、前記第6のキャパシタと前記第7のインダクタとの接続点と、前記第8のキャパシタと前記第8のインダクタとの接続点との間に接続されている、請求項に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項3】
積層されている複数の誘電体層と、
前記複数の誘電体層の積層方向と直交する方向に並んで配置された第1のフィルタ回路および第2のフィルタ回路と、
前記第1のフィルタ回路と前記第2のフィルタ回路との間に並んで配置され、前記第1のフィルタ回路と電磁界結合する第1の中間回路ならびに前記第2のフィルタ回路および前記第1の中間回路の各々と電磁界結合する第2の中間回路と、
第1の接地電極と、
第2の接地電極と、
前記第1の接地電極と前記第2の接地電極とを接続する接地ビア導体と、
第1の中間キャパシタ電極とを備え、
前記第1のフィルタ回路および前記第2のフィルタ回路の各々は、
前記積層方向に対して垂直方向に延びる第1の線路電極と、
前記第1の接地電極と対向配置された共通電極と、
前記共通電極と対向配置された第1のキャパシタ電極と、
前記共通電極と対向配置された第2のキャパシタ電極と、
前記積層方向に通り、前記第1の線路電極と前記第1のキャパシタ電極とを接続する第1のビア導体と、
前記積層方向に通り、前記第1の線路電極と前記第2のキャパシタ電極とを接続する第2のビア導体と、
前記第1のビア導体と前記第2のビア導体との間に配置され、前記積層方向に通り、前記第1の線路電極と前記共通電極とを接続する共通ビア導体とを含み、
前記第1の中間回路および前記第2の中間回路の各々は、
前記垂直方向に延びる第2の線路電極と、
前記第2の接地電極と対向配置された第3のキャパシタ電極と、
前記第2の接地電極と対向配置された第4のキャパシタ電極と、
前記積層方向に通り、前記第2の線路電極と前記第3のキャパシタ電極とを接続する第3のビア導体と、
前記積層方向に通り、前記第2の線路電極と前記第4のキャパシタ電極とを接続する第4のビア導体とを含み、
前記第1の中間キャパシタ電極は、前記第1の中間回路の前記第3のキャパシタ電極と、前記第2の中間回路の前記第3のキャパシタ電極とに対向配置される、バンドパスフィルタ。
【請求項4】
第2の中間キャパシタ電極をさらに有し、
前記第2の中間キャパシタ電極は、前記第1の中間回路の前記第4のキャパシタ電極と、前記第2の中間回路の前記第4のキャパシタ電極とに対向配置される、請求項に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項5】
前記共通電極と前記第2の接地電極とは、互いに離れて配置される、請求項またはに記載のバンドパスフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バンドパスフィルタに関するものであり、特にインダクタとキャパシタとで構成される複数の共振回路を備えたバンドパスフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
小型化および低コスト化に適した高周波のバンドパスフィルタは、誘電体層とパターン導体とビア導体とを含む積層体内に、キャパシタとインダクタとを有する共振回路が複数形成されて構成される。そのようなバンドパスフィルタの一例として、特開2014-57277号公報(特許文献1)に記載されたバンドパスフィルタが挙げられる。
【0003】
特許文献1のバンドパスフィルタは、インダクタとキャパシタとにより構成された3つ以上の共振回路と、他の線路導体と接触せず、各々のインダクタに跨るように配置されている浮き導体とを有している。そして、浮き導体と所定の線路導体とがなす静電容量を、キャパシタを構成する共振容量の合計より大きくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-57277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バンドパスフィルタにおいては、通過帯域の維持と、減衰極の減衰量の変更とが同時に要求されることがある。ここで、特許文献1のバンドパスフィルタでは、上記の構成により、隣り合わない共振回路を容量結合させつつ、所望の通過帯域を得るようにしている。その場合、通過帯域を変更すると、減衰極の減衰量もそれに伴って変動することがある。すなわち、通過帯域を維持しながら、減衰極の減衰量を変更することが困難となる虞がある。
【0006】
すなわち、この発明の目的は、通過帯域を維持しながら、通過帯域の高周波側および低周波側の少なくとも一方に、必要な減衰量の減衰極を生成することができるバンドパスフィルタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るバンドパスフィルタでは、複数の共振回路の結合構造についての改良が図られる。
【0008】
この発明に係るバンドパスフィルタの第1の態様は、第1のフィルタ回路と、第2のフィルタ回路と、第1の中間回路と、第2の中間回路と、第9のキャパシタとを備えている。
【0009】
第1のフィルタ回路は、第1の共振回路と、第2の共振回路と、第1の共通キャパシタとを含んでいる。第1の共振回路は、第1のインダクタと第3のインダクタと第1のキャパシタとを有している。第2の共振回路は、第2のインダクタと第3のインダクタと第2のキャパシタとを有している。第1の共振回路および第2の共振回路は、第1の共通キャパシタを介してグランドに接続されている。
【0010】
第2のフィルタ回路は、第3の共振回路と、第4の共振回路と、第の共通キャパシタとを含んでいる。第3の共振回路は、第4のインダクタと第6のインダクタと第3のキャパシタとを有している。第4の共振回路は、第5のインダクタと第6のインダクタと第4のキャパシタとを有している。第3の共振回路および第4の共振回路は、第2の共通キャパシタを介してグランドに接続されている。
【0011】
第1の中間回路は、グランドに接続された第5のキャパシタおよびグランドに接続された第6のキャパシタと、第5のキャパシタと第6のキャパシタとの間に接続された第7のインダクタとを有している。第2の中間回路は、グランドに接続された第7のキャパシタおよびグランドに接続された第8のキャパシタと、第7のキャパシタと第8のキャパシタとの間に接続された第8のインダクタとを有している。
【0012】
第7のインダクタは、第1ないし第3のインダクタの各々と電磁界結合している。第8のインダクタは、第4ないし第7のインダクタの各々と電磁界結合している。
【0013】
そして、第9のキャパシタは、第1の中間回路と第2の中間回路との間に接続されている。
【0014】
この発明に係るバンドパスフィルタの第2の態様は、積層されている複数の誘電体層と、第1のフィルタ回路および第2のフィルタ回路と、第1の中間回路および第2の中間回路と、第1の接地電極と、第2の接地電極と、接地ビア導体と、第1の中間キャパシタ電極とを備えている。
【0015】
第1のフィルタ回路および第2のフィルタ回路は、複数の誘電体層の積層方向と直交する方向に並んで配置されている。第1の中間回路および第2の中間回路は、第1のフィルタ回路と第2のフィルタ回路との間に並んで配置されている。また、第1の中間回路は、第1のフィルタ回路と電磁界結合する。第2の中間回路は、第2のフィルタ回路および第1の中間回路の各々と電磁界結合する。
【0016】
第1のフィルタ回路および第2のフィルタ回路の各々は、第1の線路電極と、共通電極と、第1のキャパシタ電極と、第2のキャパシタ電極と、第1のビア導体と、第2のビア導体と、共通ビア導体とを含んでいる。
【0017】
第1の線路電極は、誘電体層の積層方向に対して垂直方向に延びている。第1のキャパシタ電極と第2のキャパシタ電極とは、共通電極と対向配置されている。第1のビア導体は、積層方向に通り、第1の線路電極と第1のキャパシタ電極とを接続している。第2のビア導体は、積層方向に通り、第1の線路電極と第2のキャパシタ電極とを接続している。共通ビア導体は、第1のビア導体と第2のビア導体との間に配置され、積層方向に通り、第1の線路電極と共通電極とを接続している。
【0018】
第1の中間回路および第2の中間回路の各々は、第3のキャパシタ電極と、第4のキャパシタ電極と、第2の線路電極と、第3のビア導体と、第4のビア導体とを含んでいる。
【0019】
第2の線路電極は、誘電体層の積層方向に対して垂直方向に延びている。第3のキャパシタ電極および第4のキャパシタ電極は、第2の接地電極と対向配置されている。第3のビア導体は、積層方向に通り、第2の線路電極と第3のキャパシタ電極とを接続している。第4のビア導体は、積層方向に通り、第2の線路電極と第4のキャパシタ電極とを接続している。接地ビア導体は、第1の接地電極と第2の接地電極とを接続している。
【0020】
そして、第1の中間キャパシタ電極は、第1の中間回路の第3のキャパシタ電極と、第2の中間回路の第3のキャパシタ電極とに対向配置されている。
【発明の効果】
【0021】
この発明に係るバンドパスフィルタは、通過帯域を維持しながら、通過帯域の高周波側および低周波側の少なくとも一方に、必要な減衰量の減衰極を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施の形態の第1の例であるバンドパスフィルタの等価回路図である。
図2図1のバンドパスフィルタの分解斜視図である。
図3図1のバンドパスフィルタのフィルタ特性図である。
図4】本実施の形態の第2の例であるバンドパスフィルタの等価回路図である。
図5図4のバンドパスフィルタの一部の分解斜視図である。
図6図4のバンドパスフィルタのフィルタ特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下にこの発明の実施形態を示して、この発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。この発明が適用されるバンドパスフィルタとしては、例えば低温焼成セラミックと、パターン導体およびビア導体とを同時焼成して得られる積層セラミックフィルタが挙げられるが、これに限られるものではない。
【0024】
本実施の形態に係るバンドパスフィルタは、通過帯域の高周波側の減衰極の生成に関するものであり、後述する第1の中間回路と第2の中間回路とを接続するキャパシタを備えることに特徴がある。
【0025】
<第1の例>
本実施の形態の第1の例であるバンドパスフィルタ100について、図1ないし図3を用いて説明する。
【0026】
なお、後述する分解斜視図は、模式図である。例えば誘電体層およびパターン導体の厚み、ならびにビア導体の太さなどは、模式的なものである。また、製造工程上で発生する各構成要素の形状のばらつきなどは、各図面に必ずしも反映されていない。すなわち、以後、この明細書中で説明のために用いられる図面は、たとえ実際の製品と異なる部分があったとしても、本質的な面で実際の製品を表すものと言うことができる。
【0027】
図1は、バンドパスフィルタ100の等価回路図である。バンドパスフィルタ100は、第1のフィルタ回路FC1と、第2のフィルタ回路FC2と、第1の中間回路MC1と、第2の中間回路MC2とを備えている。
【0028】
第1のフィルタ回路FC1は、第1の共振回路RC1と、第2の共振回路RC2と、第1の共通キャパシタC61とを含んでいる。第1の共振回路RC1は、第1のインダクタL11と第3のインダクタL13と第1のキャパシタC11とを有している。第2の共振回路RC2は、第2のインダクタL12と第3のインダクタL13と第2のキャパシタC12とを有している。
【0029】
第1の共振回路RC1において、直列接続されている第1のインダクタL11および第3のインダクタL13と、第1のキャパシタC11とが、並列に接続されている。第2の共振回路RC2において、直列接続されている第2のインダクタL12および第3のインダクタL13と、第2のキャパシタC12とが、並列に接続されている。第3のインダクタL13は、第1の共振回路RC1および第2の共振回路RC2において、共通の構成要素となっている。
【0030】
なお、第1のフィルタ回路FC1は、第1のインダクタL11と第1のキャパシタC11との接続点に接続されている第1のポートPT1をさらに含んでいる。また、第1のフィルタ回路FC1は、第1のキャパシタC11、第2のキャパシタC12および第3のインダクタL13の接続点が、第1の共通キャパシタC61を介して接地されている。
【0031】
第2のフィルタ回路FC2は、第3の共振回路RC3と、第4の共振回路RC4と、第2の共通キャパシタC62とを含んでいる。第3の共振回路RC3は、第4のインダクタL21と第6のインダクタL23と第3のキャパシタC21とを有している。第4の共振回路RC4は、第5のインダクタL22と第6のインダクタL23と第4のキャパシタC22とを有している。
【0032】
第3の共振回路RC3において、直列接続されている第4のインダクタL21および第6のインダクタL23と、第3のキャパシタC21とが、並列に接続されている。第4の共振回路RC4において、直列接続されている第5のインダクタL22および第6のインダクタL23と、第4のキャパシタC22とが、並列に接続されている。第6のインダクタL23は、第3の共振回路RC3および第4の共振回路RC4において、共通の構成要素となっている。
【0033】
なお、第2のフィルタ回路FC2は、第4のインダクタL21と第3のキャパシタC21との接続点に接続されている第2のポートPT2をさらに含んでいる。また、第2のフィルタ回路FC2は、第3のキャパシタC21、第4のキャパシタC22および第6のインダクタL23の接続点が、第2の共通キャパシタC62を介して接地されている。
【0034】
第1の中間回路MC1は、第5のキャパシタC31と、第6のキャパシタC32と、第7のインダクタL31とを有している。第5のキャパシタC31および第6のキャパシタC32の各々は、グランドに接続されている。第7のインダクタL31は、第5のキャパシタC31と第6のキャパシタC32との間に接続されている。すなわち、第5のキャパシタC31を構成するキャパシタ電極の一方がグランドに接続され、他方が第7のインダクタL31の一方端に接続されている。また、第6のキャパシタC32を構成するキャパシタ電極の一方がグランドに接続され、他方が第7のインダクタL31の他方端に接続されている。第1の中間回路MC1は、共振回路として機能する。すなわち、バンドパスフィルタ100の中心段の共振回路となる。
【0035】
第2の中間回路MC2は、第7のキャパシタC41と、第8のキャパシタC42と、第8のインダクタL41とを有している。第7のキャパシタC41および第8のキャパシタC42の各々は、グランドに接続されている。第8のインダクタL41は、第7のキャパシタC41と第8のキャパシタC42との間に接続されている。すなわち、第7のキャパシタC41を構成するキャパシタ電極の一方がグランドに接続され、他方が第8のインダクタL41の一方端に接続されている。また、第8のキャパシタC42を構成するキャパシタ電極の一方がグランドに接続され、他方が第8のインダクタL41の他方端に接続されている。第2の中間回路MC2は、共振回路として機能する。すなわち、バンドパスフィルタ100の中心段の共振回路となる。
【0036】
第7のインダクタL31は、第1のインダクタL11、第2のインダクタL12および第3のインダクタL13の各々と電磁界結合している。第8のインダクタL41は、第4のインダクタL21、第5のインダクタL22、第6のインダクタL23の各々と電磁界結合している。そして、第7のインダクタL31と第8のインダクタL41も、電磁界結合している。
【0037】
そして、バンドパスフィルタ100は、第9のキャパシタC51をさらに備えている。第9のキャパシタC51は、第5のキャパシタC31と第7のインダクタL31との接続点A1と、第7のキャパシタC41と第8のインダクタL41との接続点B1との間に接続されている。
【0038】
図2は、バンドパスフィルタ100の分解斜視図である。バンドパスフィルタ100は、積層されている誘電体層DL1ないしDL13と、第1のフィルタ回路および第2のフィルタ回路と、第1の中間回路および第2の中間回路と、矩形状の第1の中間キャパシタ電極P16とを備えている。なお、図2では、誘電体層DL1上に方向目印PMが配置されているが、これは必須ではない(以下同様)。
【0039】
第1のフィルタ回路および第2のフィルタ回路は、誘電体層DL1ないしDL13の積層方向と直交する方向に並んで配置されている。第1の中間回路および第2の中間回路は、第1のフィルタ回路と第2のフィルタ回路との間に並んで配置されている。また、第1の中間回路は、第1のフィルタ回路と電磁界結合する。第2の中間回路は、第2のフィルタ回路および第1の中間回路の各々と電磁界結合する。
【0040】
第1のフィルタ回路は、第1の線路電極P1と、共通電極P2と、第1のキャパシタ電極P3と、第2のキャパシタ電極P4と、第1のビア導体V1と、第2のビア導体V2と、共通ビア導体V3とを含んでいる。第1の線路電極P1および第1のキャパシタ電極P3は矩形状であり、共通電極P2は、角張ったC字状であり、第2のキャパシタ電極P4はL字状である。ただし、各電極の形状はこれらに限られない。例えば、共通電極P2は、第1の部分と第2の部分とに分割されていてもよい。
【0041】
第1の線路電極P1は、誘電体層DL2に形成されている。すなわち、誘電体層DL1ないしDL13の積層方向に対して垂直方向に延びている。積層方向から見たとき、第1のキャパシタ電極P3と第2のキャパシタ電極P4とは、各々の少なくとも一部と共通電極P2とが重なるように、誘電体層DL10を介して共通電極P2と対向配置されている。
【0042】
すなわち、前述の第1のキャパシタC11は、第1のキャパシタ電極P3と共通電極P2と含んで構成されている。前述の第2のキャパシタC12は、第2のキャパシタ電極P4と共通電極P2と含んで構成されている。なお、共通電極P2が第1の部分と第2の部分とに分割されている場合、第1のキャパシタC11は第1の部分を含み、第2のキャパシタC12は第2の部分を含むようにしてもよい。
【0043】
第1のビア導体V1は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第1の線路電極P1と第1のキャパシタ電極P3とを接続している。第2のビア導体V2は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第1の線路電極P1と第2のキャパシタ電極P4とを接続している。そして、共通ビア導体V3は、第1のビア導体V1と第2のビア導体V2との間に配置され、誘電体層DL2からDL10を貫通し、第1の線路電極P1と共通電極P2とを接続している。
【0044】
具体的には、図2上で各電極の下側の面を一方主面、上側の面を他方主面としたとき、第1のビア導体V1は、一方端が第1の線路電極P1の一方主面に接続されているとともに、他方端が第1のキャパシタ電極P3の他方主面に接続されている。第2のビア導体V2は、一方端が第1の線路電極P1の一方主面に接続されているとともに、他方端が第2のキャパシタ電極P4の他方主面に接続されている。そして、共通ビア導体V3は、一方端が第1の線路電極P1の一方主面に接続されているとともに、他方端が共通電極P2の他方主面に接続されている。
【0045】
すなわち、前述の第1のインダクタL11は、第1のビア導体V1を含んで構成されている。前述の第2のインダクタL12は、第2のビア導体V2を含んで構成されている。前述の第3のインダクタL13は、共通ビア導体V3を含んで構成されている。
【0046】
なお、第1のビア導体V1には、引き出し電極PL1が接続されている。詳細には、引き出し電極PL1は、誘電体層の外周縁部に設けられた第1のビア導体V1を、誘電体中央部分に設けられた信号電極PS1へ接続するために、設けられている。バンドパスフィルタ100において、引き出し電極PL1は、角張ったS字状であるが、形状はこれに限られない。第1のビア導体V1と引き出し電極PL1との接続箇所は、前述の第1のインダクタL11のインダクタンス設計に応じて設定される。引き出し電極PL1は、誘電体層DL13の外表面(図面下側)に設けられている信号電極PS1に接続されている。
【0047】
第2のフィルタ回路は、第1の線路電極P5と、共通電極P6と、第1のキャパシタ電極P7と、第2のキャパシタ電極P8と、第1のビア導体V4と、第2のビア導体V5と、共通ビア導体V6とを含んでいる。第1の線路電極P5および第1のキャパシタ電極P7は矩形状であり、共通電極P6は、角張ったC字状であり、第2のキャパシタ電極P8はL字状である。ただし、各電極の形状はこれらに限られない。例えば、共通電極P6は、第1の部分と第2の部分とに分割されていてもよい。
【0048】
第1の線路電極P5は、誘電体層DL2に形成されている。すなわち、誘電体層DL1ないしDL13の積層方向に対して垂直方向に延びている。積層方向から見たとき、第1のキャパシタ電極P7と第2のキャパシタ電極P8とは、各々の少なくとも一部と共通電極P6とが重なるように、誘電体層DL10を介して共通電極P6と対向配置されている。
【0049】
すなわち、前述の第3のキャパシタC21は、第1のキャパシタ電極P7と共通電極P6と含んで構成されている。前述の第4のキャパシタC22は、第2のキャパシタ電極P8と共通電極P6と含んで構成されている。なお、共通電極P6が第1の部分と第2の部分とに分割されている場合、第3のキャパシタC21は第1の部分を含み、第4のキャパシタC22は第2の部分を含むようにしてもよい。
【0050】
第1のビア導体V4は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第1の線路電極P5と第1のキャパシタ電極P7とを接続している。第2のビア導体V5は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第1の線路電極P5と第2のキャパシタ電極P8とを接続している。共通ビア導体V6は、第1のビア導体V4と第2のビア導体V5との間に配置され、誘電体層DL2からDL10を貫通し、第1の線路電極P5と共通電極P6とを接続している。
【0051】
具体的には、第1のビア導体V4は、一方端が第1の線路電極P5の一方主面に接続されているとともに、他方端が第1のキャパシタ電極P7の他方主面に接続されている。第2のビア導体V5は、一方端が第1の線路電極P5の一方主面に接続されているとともに、他方端が第2のキャパシタ電極P8の他方主面に接続されている。そして、共通ビア導体V6は、一方端が第1の線路電極P5の一方主面に接続されているとともに、他方端が共通電極P6の他方主面に接続されている。
【0052】
すなわち、前述の第4のインダクタL21は、第1のビア導体V4を含んで構成されている。前述の第5のインダクタL22は、第2のビア導体V5を含んで構成されている。前述の第6のインダクタL23は、共通ビア導体V6を含んで構成されている。
【0053】
なお、第1のビア導体V4には、引き出し電極PL2が接続されている。詳細には、引き出し電極PL2は、第1のビア導体V1が設けられた誘電体層の外周縁部とは反対側の外周縁部に設けられた第1のビア導体V4を、誘電体中央部分に設けられた信号電極PS2へ接続するために、設けられている。バンドパスフィルタ100において、引き出し電極PL2は、角張ったS字状であるが、形状はこれに限られない。第1のビア導体V4と引き出し電極PL2との接続箇所は、前述の第4のインダクタL21のインダクタンス設計に応じて設定される。引き出し電極PL2は、誘電体層DL13の外表面(図面下側)に設けられている信号電極PS2に接続されている。
【0054】
第1の中間回路は、第2の線路電極P9と、第2の接地電極P10と、第3のキャパシタ電極P11と、第4のキャパシタ電極P12と、第3のビア導体V7と、第4のビア導体V8とを含んでいる。第2の線路電極P9、第2の接地電極P10、第3のキャパシタ電極P11および第4のキャパシタ電極P12の各々は、矩形状である。ただし、各電極の形状はこれらに限られない。
【0055】
第2の線路電極P9は、誘電体層DL2に形成されている。すなわち、誘電体層DL1ないしDL13の積層方向に対して垂直方向に延びている。積層方向から見たとき、第3のキャパシタ電極P11と第4のキャパシタ電極P12とは、各々の少なくとも一部と第2の接地電極P10とが重なるように、誘電体層DL10を介して第2の接地電極P10と対向配置されている。
【0056】
すなわち、前述の第5のキャパシタC31は、第3のキャパシタ電極P11と第2の接地電極P10と含んで構成されている。前述の第6のキャパシタC32は、第4のキャパシタ電極P12と第2の接地電極P10と含んで構成されている。
【0057】
第3のビア導体V7は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第2の線路電極P9と第3のキャパシタ電極P11とを接続している。第4のビア導体V8は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第2の線路電極P9と第4のキャパシタ電極P12とを接続している。具体的には、第3のビア導体V7は、一方端が第2の線路電極P9の一方主面に接続されているとともに、他方端が第3のキャパシタ電極P11の他方主面に接続されている。第4のビア導体V8は、一方端が第2の線路電極P9の一方主面に接続されているとともに、他方端が第4のキャパシタ電極P12の他方主面に接続されている。
【0058】
すなわち、前述の第7のインダクタL31は、第2の線路電極P9と、第3のビア導体V7と、第4のビア導体V8とを含んで構成されている。
【0059】
第2の中間回路は、第2の線路電極P13と、第2の接地電極P10と、第3のキャパシタ電極P14と、第4のキャパシタ電極P15と、第3のビア導体V9と、第4のビア導体V10とを含んでいる。第2の接地電極P10は、第1の中間回路および第2の中間回路において、共通の構成要素となっている。第2の線路電極P13、第3のキャパシタ電極P14および第4のキャパシタ電極P15の各々は、矩形状である。ただし、各電極の形状はこれらに限られない。
【0060】
第2の線路電極P13は、誘電体層DL2に形成されている。すなわち、誘電体層DL1ないしDL13の積層方向に対して垂直方向に延びている。積層方向から見たとき、第3のキャパシタ電極P14と第4のキャパシタ電極P15とは、各々の少なくとも一部と第2の接地電極P10とが重なるように、誘電体層DL10を介して第2の接地電極P10と対向配置されている。
【0061】
すなわち、前述の第7のキャパシタC41は、第3のキャパシタ電極P14と第2の接地電極P10と含んで構成されている。前述の第8のキャパシタC42は、第4のキャパシタ電極P15と第2の接地電極P10と含んで構成されている。
【0062】
第3のビア導体V9は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第2の線路電極P13と第3のキャパシタ電極P14とを接続している。第4のビア導体V10は、誘電体層DL2からDL9を貫通し、第2の線路電極P13と第4のキャパシタ電極P15とを接続している。具体的には、第3のビア導体V9は、一方端が第2の線路電極P13の一方主面に接続されているとともに、他方端が第3のキャパシタ電極P14の他方主面に接続されている。第4のビア導体V10は、一方端が第2の線路電極P13の一方主面に接続されているとともに、他方端が第4のキャパシタ電極P15の他方主面に接続されている。
【0063】
すなわち、前述の第8のインダクタL41は、第2の線路電極P13と第3のビア導体V9と第4のビア導体V10とを含んで構成されている。
【0064】
そして、第1の中間キャパシタ電極P16は、誘電体層DL9を介して、第1の中間回路の第3のキャパシタ電極P11と、第2の中間回路の第3のキャパシタ電極P14とに対向配置されている。詳細には、第1の中間キャパシタ電極P16の一方主面と第1の中間回路の第3のキャパシタ電極P11の他方主面とが、誘電体層DL9を介して対向配置されている。また、第1の中間キャパシタ電極P16の一方主面と第2の中間回路の第3のキャパシタ電極P14の他方主面とが、誘電体層DL9を介して対向配置されている。
【0065】
なお、第2の接地電極P10は、複数に分割されていてもよい。その場合、前述の第5のキャパシタC31、第6のキャパシタC32、第7のキャパシタC41および第8のキャパシタC42が、分割された第2の接地電極P10の部分をそれぞれ含むようにしてもよい。
【0066】
図3に、各キャパシタのキャパシタンスおよび各インダクタのインダクタンスを所定の値としたときの、バンドパスフィルタ100のフィルタ特性を示す。フィルタ特性のS21に着目すると、通過帯域を、挿入損失が平坦部から3dB減少した周波数で定義した場合、バンドパスフィルタ100では、約6.3GHzから約8.7GHzまでを通過帯域と見なすことができる。そして、通過帯域の低周波側の約5.7GHzに約-55dBまで急峻に減衰する減衰極があり、高周波側の約9.4GHzに約-60dBまで急峻に減衰する減衰極がある。高周波側の減衰が得られるのは、第1のフィルタ回路と第2のフィルタとの間に、第1のフィルタ回路および第2のフィルタ回路の各々とグランドが異なる中間回路を配置する構造としているため、グランドを介する信号の伝搬が最小になることによる。さらに、第1の中間キャパシタ電極P16を設けることにより、よりおおきな減衰極を所望の周波数に設定することができる。
【0067】
<第2の例>
本実施の形態の第2の例であるバンドパスフィルタ100Aについて、図4ないし図6を用いて説明する。
【0068】
図4は、バンドパスフィルタ100Aの等価回路図である。バンドパスフィルタ100Aは、第10のキャパシタC52をさらに備えている。バンドパスフィルタ100Aにおいて、第9のキャパシタC51は、前述の接続点A1と接続点B1との間に接続されている。また、第10のキャパシタC52は、第6のキャパシタC32と第7のインダクタL31との接続点A2と、接続点B2との間に接続されている。それら以外の構成要素については、バンドパスフィルタ100と同様である。
【0069】
図5は、バンドパスフィルタ100Aの一部の分解斜視図である。具体的には、誘電体層DL9、DL10と、第1のキャパシタ電極P3、P7と、第2のキャパシタ電極P4、P8と、第3のキャパシタ電極P11、P14と、第4のキャパシタ電極P12、P15と、第1の中間キャパシタ電極P16と、第2の中間キャパシタ電極P18とが図示されている。すなわち、バンドパスフィルタ100Aは、矩形状の第2の中間キャパシタ電極P18をさらに備えている。ただし、形状はこれに限られない。バンドパスフィルタ100Aにおいて、第1の中間キャパシタ電極P16は、バンドパスフィルタ100と同様に配置されている。
【0070】
また、第2の中間キャパシタ電極P18は、誘電体層DL9を介して、第1の中間回路の第4のキャパシタ電極P12と、第2の中間回路の第4のキャパシタ電極P15とに対向配置されている。詳細には、第2の中間キャパシタ電極P18の一方主面と第1の中間回路の第4のキャパシタ電極P12の他方主面とが、誘電体層DL9を介して対向配置されている。また、第2の中間キャパシタ電極P18の一方主面と第2の中間回路の第4のキャパシタ電極P15の他方主面とが、誘電体層DL9を介して対向配置されている。それら以外の構成要素については、バンドパスフィルタ100と同様である。
【0071】
図6に、各キャパシタのキャパシタンスおよび各インダクタのインダクタンスを所定の値としたときの、バンドパスフィルタ100Aのフィルタ特性を示す。フィルタ特性のS21に着目すると、バンドパスフィルタ100Aの通過帯域は約6.3GHzから約8.7GHzであり、バンドパスフィルタ100の通過帯域と実質的に変化していないと見なすことができる。そして、通過帯域の低周波側の約5.7GHzに約-50dBまで急峻に減衰する減衰極があり、高周波側の約9.4GHzに約-55dBまで急峻に減衰する減衰極がある。
【0072】
以上で説明した第1および第2の例から、本実施の形態に係るバンドパスフィルタでは、通過帯域を維持しながら、通過帯域の高周波側に、必要な減衰量の減衰極を生成することができる。
【0073】
また、第2の例のように、第9のキャパシタC51と第10のキャパシタC52を備えるようにした場合、高周波側の減衰極での減衰量に対する、さらに高周波側での減衰量の低下の度合いTを小さくし、通過帯域周波数の高周波側の減衰量を大きくすることができる(図3図6参照)。
【0074】
なお、バンドパスフィルタ100,100Aの各々は、第1の接地電極P17と、接地ビア導体V13とをさらに有している。また、共通電極P2と第2の接地電極P10とは、互いに離れて配置されている。第1の接地電極P17は、外部接地電極PG1ないしPG4に接続されている。
【0075】
そして、第1のフィルタ回路FC1における共通電極P2および第1の接地電極P17は、各電極の少なくとも一部が対向配置されている。共通電極P2および第1の接地電極P17により、第1の共通キャパシタC61が形成される。第1の共振回路RC1および第2の共振回路RC2を第1の共通キャパシタC61を介して接地することによって、第1のポートPT1に直流成分の信号が入力された場合であっても、第1のフィルタ回路FC1に当該直流成分の信号が流れることを抑制することができる。
【0076】
同様に、第2のフィルタ回路FC2における共通電極P6および第1の接地電極P17は、各電極の少なくとも一部が対向配置されている。共通電極P6および第1の接地電極P17により、第2の共通キャパシタC62が形成される。第3の共振回路RC3および第4の共振回路RC4を第2の共通キャパシタC62を介して接地することによって、第2のポートPT2に直流成分の信号が入力された場合であっても、第2のフィルタ回路FC12当該直流成分の信号が流れることを抑制することができる。
【0077】
すなわち、第1の共通キャパシタC61および第2の共通キャパシタC62は、直流カットフィルタとして機能する。なお、第1の共通キャパシタC61および第2の共通キャパシタC62の双方を備えることは必須ではなく、必要に応じて少なくとも一方が設けられる構成であればよい。
【0078】
第1の中間回路MC1および第2の中間回路MC2における第2の接地電極P10と第1の接地電極P17とは、接地ビア導体V13により接続されている。図2では、接地ビア導体V13が複数形成される構成となっているが、接地ビア導体V13は単数であってもよい。
【0079】
上記の構造とすることにより、第1のフィルタ回路とグランドとの間のインダクタンスを独立して調整することができる。同様に、第2のフィルタ回路とグランドとの間のインダクタンス、ならびに第1の中間回路および第2の中間回路とグランドとの間のインダクタンスも、独立して調整することができる。
【0080】
この明細書に記載の実施形態は、例示的なものであって、この発明は上記の実施形態および変形例に限定されるものではなく、この発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることができる。
【0081】
今回開示された各実施の形態は、矛盾しない範囲で適宜組み合わされて実施されることも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0082】
100,100A~100H,100J バンドパスフィルタ、A1,A2,B1,B2 接続点、C11 第1のキャパシタ、C12 第2のキャパシタ、C21 第3のキャパシタ、C22 第4のキャパシタ、C31 第5のキャパシタ、C32 第6のキャパシタ、C41 第7のキャパシタ、C42 第8のキャパシタ、C51 第9のキャパシタ、C52 第10のキャパシタ、C61 第1の共通キャパシタ、C62 第2の共通キャパシタ、DL1~DL13 誘電体層、FC1 第1のフィルタ回路、FC2 第2のフィルタ回路、P9,P13,P19 第2の線路電極、IL1,IL2 仮想線、L11 第1のインダクタ、L12 第2のインダクタ、L13 第3のインダクタ、L21 第4のインダクタ、L22 第5のインダクタ、L23 第6のインダクタ、L31 第7のインダクタ、L41 第8のインダクタ、MC1 第1の中間回路、MC2 第2の中間回路、P1a 第1の部分、P1b 第2の部分、P1,P5 第1の線路電極、P1c,P1e,P1d,P5c,P5e,P5d 部分、P2,P6 共通電極、P3,P7 第1のキャパシタ電極、P4,P8 第2のキャパシタ電極、P10 第2の接地電極、P11,P14 第3のキャパシタ電極、P12,P15 第4のキャパシタ電極、P16 第1の中間キャパシタ電極、P17 第1の接地電極、P18 第2の中間キャパシタ電極、PG1 外部接地電極、PL1,PL2 引き出し電極、PS1,PS2 信号電極、PT1 第1のポート、PT2 第2のポート、RC1 第1の共振回路、RC2 第2の共振回路、RC3 第3の共振回路、RC4 第4の共振回路、V1,V4 第1のビア導体、V2,V5 第2のビア導体、V3,V6 共通ビア導体、V7,V9 第3のビア導体、V8,V10 第4のビア導体、V13 接地ビア導体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6