(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】繊維巻取装置
(51)【国際特許分類】
B65H 54/02 20060101AFI20231024BHJP
B65H 54/44 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
B65H54/02 C
B65H54/44 C
(21)【出願番号】P 2020089586
(22)【出願日】2020-05-22
【審査請求日】2022-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】591159619
【氏名又は名称】島津産機システムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100129702
【氏名又は名称】上村 喜永
(74)【代理人】
【識別番号】100094248
【氏名又は名称】楠本 高義
(72)【発明者】
【氏名】中薗 喜大
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-025508(JP,A)
【文献】特開2012-250810(JP,A)
【文献】特開平11-049426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 54/02
B65H 54/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストランドが巻き取られるコレットと、
前記コレットを回転させる第1モータと、
前記コレットの回転軸の長さ方向にストランドを綾振るトラバース装置と、
前記第1モータとトラバース装置を制御することでコレットに巻き取られるときのストランドの綾角を制御する制御装置と、を備え、
前記トラバース装置は、
前記コレットに対して平行に配置された回転軸と、
前記回転軸を回転させる第2モータと、
前記回転軸に取り付けられた線状体であり、該線状体の少なくとも一部に曲線部分を有し、ストランドが接するスパイラルワイヤと、
を備えた、繊維巻取装置。
【請求項2】
前記制御装置はストランドの綾角が線形変化するように第1モータとトラバース装置を制御する請求項1の繊維巻取装置。
【請求項3】
前記綾角が設定された値になるように制御装置が第1モータとトラバース装置を制御する請求項1または2の繊維巻取装置。
【請求項4】
前記制御装置が、前記第1モータ、第2モータまたはその両方の回転数を制御する請求項1の繊維巻取装置。
【請求項5】
前記第1モータの回転数を検出する装置と、
前記第2モータの回転数を検出する装置と、
前記ストランドを巻き始めてからの時間を計時する装置と、
を備え、
前記第1モータの回転数、第2モータの回転数およびストランドの巻取り時間が制御装置に入力され、該制御装置はストランドの綾角が設定された値になるように第1モータ、第2モータまたはその両方の回転数を制御する請求項
1または4の繊維巻取装置。
【請求項6】
前記制御装置に綾角を入力する装置を備えた請求項1から
5のいずれかの繊維巻取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維巻取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1をはじめとして、ガラス繊維またはバサルト繊維などの繊維を巻き取る装置が開発されている。特許文献1は、繊維をガイドしながら巻き取る装置を開示している。繊維の巻取り部分に対して繊維が接線方向に進むようにガイドする構成が特許文献1に説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
巻き取られた繊維は利用するときにほどかれる。繊維の巻き締まりが強いと繊維の断面が変形したりして繊維の品質に影響をおよぼすおそれがある。繊維の品質に影響が出ないように繊維を巻き取る必要がある。
【0005】
そこで本発明の目的は、繊維の品質に影響が出ないように繊維を巻き取ることができる繊維巻取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決すべく、本発明に係る繊維巻取装置は、以下に述べるような構成を有する。
【0007】
本発明の繊維巻取装置は、ストランドが巻き取られるコレットと、前記コレットを回転させる第1モータと、前記コレットの回転軸の長さ方向にストランドを綾振るトラバース装置と、前記第1モータとトラバース装置を制御することでコレットに巻き取られるときのストランドの綾角を制御する制御装置とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ストランドが巻き取られるときの綾角を制御することで繊維の巻き締まりを制御することができる。巻き締まりが強くならない綾角でストランドを巻き取ることで、ストランドの品質に影響が出ないようになる。綾角を制御することで、繊維の品質を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】ストランドを巻き取っている途中の状態を示す図である。
【
図3】ケーキが完成したときの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の繊維巻取装置について図面を参照して説明する。複数の実施形態を説明するが、異なる実施形態であっても同じ手段には同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
【0011】
[実施形態1]
図1に示す本願の繊維巻取装置10は、複数本のフィラメント12を集束させてストランド14を形成するギャザリングシュー16、ストランド14に所定の張力を与えるガイド18、ストランド14を巻き取るコレット20、そのコレット20にストランド14を巻き取る際にストランド14の位置を変えるトラバース装置22を備える。
【0012】
フィラメント12は単繊維であり、たとえばガラス繊維、バサルト繊維、天然繊維、合成繊維、カーボン等無機繊維などである。ギャザリングシュー16は溝を備えたローラである(
図2)。複数本のフィラメント12が1つの溝で集束される。複数本のフィラメント12が集束されることでストランド14が形成される。
【0013】
ガイド18はギャザリングシュー16とコレット20の間に配置されている。ストランド14がガイド18に接し、ストランド14に張力を与えている。ガイド18は溝を備えたローラまたは櫛歯状の板体である。
図2に示すガイド18は溝を備えたローラである。
【0014】
コレット20は円筒状または円柱状をしている。コレット20を回転させる第1モータ24が備えられる(
図2)。コレット20の外周にストランド14が巻き付けられる。コレット20の外周に円筒状のチューブ26を取り付け、そのチューブ26の上にストランド14を巻き付けてもよい。チューブ26は紙または樹脂で構成される。
【0015】
図1に示すように、2つのコレット20がタレット盤28に取り付けられている。2つのコレット20はタレット盤28の中心に対して対称な位置に配置されている。2つのコレット20の間に仕切り板32が備えられている。タレット盤28を回転させるためのモータ(図示省略)が備えられる。一方のコレット20の位置がストランド14の巻き取り位置であり、他方のコレット20の位置が完成したケーキ30の取り出し位置である。巻き取り位置にあるコレット20が第1モータ24によって回転される。一方のコレット20にケーキ30が形成されると、タレット盤28が回転させられてコレット20の位置が入れ替えられる。
【0016】
繊維巻取装置10はガイド18とコレット20の間を走行するストランド14の位置を移動させる押出装置34を備える。押出装置34はストランド14を押す押出バー36とその押出バー36を前後させるエアシリンダまたは液圧シリンダなどの動力装置を備える。たとえばエアシリンダのピストンロッド38に押出バー36が取り付けられている。コレット20にケーキ30が完成してタレット盤28が回転する前に、押出バー36が前進されて、ストランド14がケーキ30の外側に押し出される(
図3)。ストランド14がケーキ30に巻きつかず、コレット20の端部40の近傍の溝42に巻きつく。タレット盤28が回転すると一方のコレット20の端部40の近傍から他方のコレット20の端部40の近傍の溝42にストランド14が巻きかえられる。その後、押出バー36が元の位置に戻されることで、他方のコレット20にストランド14が巻き取られる。
【0017】
繊維巻取装置10は水などの液体を噴出するスプレー装置44を備えてもよい。タレット盤28が回転すると一方のコレット20から他方のコレット20にストランド14が巻きかえられる。その際、一方のコレット20は回転を停止し、他方のコレット20が回転を始めることで、ストランド14が引っ張られ、巻き付く際にストランド14が折れ曲がり、切断される。ストランド14が切断されるときに微細になったフィラメント12が飛び散るおそれがある。スプレー装置44がストランド14に液体を吹き付け、フィラメント12の飛び散りを防止する。
【0018】
ガイド18とコレット20の間にトラバース装置22が備えられる。
図2に示すように、トラバース装置22は回転軸46、スパイラルワイヤ48および第2モータ50を備える。
図4に示すように、スパイラルワイヤ48は少なくとも一部に曲線状の部分を含む線状体である。2本のスパイラルワイヤ48が回転軸46に取り付けられている。第2モータ50が回転軸46を回転させると、スパイラルワイヤ48も回転軸46の回転に合わせて回転する。ストランド14がスパイラルワイヤ48に押し当てられている。回転軸46が回転することで、ストランド14がスパイラルワイヤ48の形状に沿って移動する。ストランド14がコレット20の回転軸の長さ方向に往復する。ストランド14がコレット20に巻き付けられるときに、ストランド14がコレット20の回転軸の長さ方向に往復しながら巻き付けられる。所定形状のケーキ30が形成される。ストランド14が往復運動できるのであれば、スパイラルワイヤ48の形状と本数は限定されない。
【0019】
第1モータ24の回転数、第2モータ50の回転数またはそれら両方の回転数を制御する制御装置52を備える。制御装置52はCPU(Central Processing Unit)またはPLC(Programmable Logic Controller)などの演算装置を含む。第1モータ24の回転数が制御されることで、コレット20の回転数が制御される。第2モータ50の回転数が制御されることでスパイラルワイヤ48の回転数が制御される。コレット20の回転数、スパイラルワイヤ48の回転数またはそれら両方の回転数が制御されることでストランド14がコレット20に巻き取られるときの綾角が制御される。制御装置52は第1モータ24の回転数、第2モータの回転数50またはそれら両方の回転数を制御することで、ストランド14の綾角が入力された値になるように制御する。
【0020】
綾角はコレット20の回転軸の垂直方向に対するストランド14の角度である。たとえば
図5の点線54で示すように、コレット20が2回転する間にストランド14が片道横断し、ケーキ30の表面を2周するとする。そのケーキ30の表面を展開すると
図6のようになり、綾角α
nはである。
【0021】
たとえば、第1モータ24の回転数と第2モータ50の回転数が一定であったとする。この場合、ケーキ30が形成されていくにしたがって、ケーキ30の直径が大きくなるため、綾角が小さくなっていく。ストランド14の巻き始めの綾角がα0、ストランド14の巻き終わり(ケーキ30の完成時)の綾角がαfであった場合、α0>αfになる。綾角が小さくなると、ストランド14の方向がコレット20の回転軸に対して垂直方向に近くなる。コレット20の回転軸に対してストランド14を垂直方向にして巻き取るとき、ストランド14を斜方向にして巻き取るときよりもストランド14に強い力をかけることができる。そのため、綾角が小さくなるにしたがって、ストランド14の巻き締まりが強くなっていく。
【0022】
一方、本願は制御装置52によって第1モータ24の回転数、第2モータ50の回転数またはそれら両方の回転数を制御し、綾角を制御できるようになっている。ストランド14が巻かれるにしたがって第1モータ24の回転数を遅くしたり、第2モータ50の回転数を速くしたり、またはその両方をおこなう。綾角を設定された値にすることで、ストランド14を巻き始めてからケーキ30が完成するまでストランド14が巻かれる際の力を制御することができる。上記のようにストランド14の巻き締まりが徐々に強くなることを防ぐことができる。
【0023】
本願は計時装置56を備える。計時装置56がコレット20にストランド14を巻き始めたときに計時を開始する。計時装置56が計測した時間は制御装置52に入力される。ストランド14を巻き始めてからの時間を計時することで制御装置52が時間に応じてモータ24、50の回転数を制御できるようになる。たとえば、押出装置34の押出バー36が前に出ている状態(
図3)から奥に収納された状態(
図2)になったときに制御装置52から計時装置56に信号を入力し、計時装置56は計時を開始する。なお、制御装置52は押出装置34の動力装置を制御するように構成しておくことで、
図3の状態から
図2の状態になったときに制御装置52から計時装置56に信号を送ることができる。
【0024】
本願は綾角の入力装置58を備える。入力装置58は繊維巻取装置10に備えられたタッチパネル、ボタンまたはその両方を含む。繊維巻取装置10を操作する者が入力装置58で綾角αnを入力する。入力された綾角αnが制御装置52に入力され、綾角αnが設定される。制御装置52は設定された綾角αnになるように第1モータ24の回転数、第2モータ50の回転数またはそれら両方の回転数を制御する。
【0025】
なお、第1モータ24、第2モータ40、制御装置52および計時装置56は筐体60の中に収納される。入力装置58は筐体60の任意の位置に取り付けられている。
【0026】
次に第1モータ24の回転数と第2モータ50の回転数の決定方法の一例について説明する。ストランド14の巻き始めの綾角α
0とケーキ30が完成したときの綾角α
fの差をΔαとすると、Δαは下記の数1になる。ストランド14を巻き始めたときのコレット20の回転数をV
0、ケーキ30が完成したときのコレット20の回転数をV
f、これらのコレット20の回転数の差をΔVとすると、ΔVは下記の数2になる。
【数1】
【数2】
【0027】
制御装置52に入力された綾角をα
n、ストランド14を巻き始めてからケーキ30が完成するまでの巻取り時間をT、ストランド14を巻き始めてからの経過時間をT
n、綾角変化指数をBとした場合、綾角α
nは下記の数3になる。
【数3】
【0028】
制御装置52が第1モータ24の回転数を制御したときのコレット20の回転数をV
n、回転選定指数をAとした場合、V
nは下記の数4になる。
【数4】
【0029】
コレット20またはチューブ26の直径をD
0、ケーキ30を形成するときの平均巻径をD
nとすると、D
nは下記の数5になる。
【数5】
【0030】
第2モータ50の回転数、すなわち回転軸46の回転数をYとすると、Yは下記の数6になる。
【数6】
【0031】
制御装置52は入力装置58から綾角αnが入力されると、その綾角αnが入力された通りの値になるようにコレット20の回転数Vnと第2モータの回転数Yが制御される。これらの回転数Vn、Yの制御は直線的に変化するように制御する。
【0032】
以上のように、本願は制御装置52が第1モータ24、第2モータ50またはその両方を制御し、綾角が設定された値に制御されており、ストランド14が巻かれるにしたがって、強く巻き締められることを防止できる。第1モータ24の回転数と第2モータ50の回転数は直線的に変化するように制御されており、ストランド14がコレット20に巻かれる際の力を制御できる。
【0033】
[実施形態2]
図7に示すトラバース装置70であってもよい。そのトラバース装置70は移動部材72とその移動部材72に形成された溝74を備える。移動部材72はコレット20の回転軸の長さ方向に往復運動する。コレット20の回転軸の長さ方向を向いたレール(図示省略)等に移動部材72を取り付け、モータ等の駆動装置で移動部材72を移動させる。ストランド14が溝74の中を通過している。移動部材72が往復運動することで、ストランド14がコレット20の回転軸の長さ方向に綾振られる。制御装置52はコレット20を回転させる第1モータ24と移動部材72の往復運動させる駆動装置を制御する。これらを制御することで、ストランド14がコレット20に巻き取られるときの綾角が設定された値になるように制御される。
【0034】
[実施形態3]
ストランド14がコレット20に巻き取られるときにストランド14を綾振ることができれば、トラバース装置22、70の構成は限定されない。制御装置52は、第1モータ24、トラバース装置22、70またはその両方を制御することで、ストランド14の綾角が設定された値になるように制御になるようにする。また、ストランド14が巻き取られるときの綾角が設定された値になるように制御されるのであれば、第1モータ24またはトラバース装置22、70のいずれか一方のみを制御してもよい。
【0035】
[実施形態4]
1本のコレット20に形成されるケーキ30は1つに限定されない。複数のケーキ30が1本のコレット20に同時に形成されてもよい。
【0036】
[実施形態5]
本願は第1モータ24の回転数を検出する装置と第2モータ50の回転数を検出する装置を備えてもよい。第1モータ24の回転数と第2モータ50の回転数を検出するために、磁気または光を利用した回転数計を使用する。第1モータ24の回転数と第2モータ50の回転数は制御装置52に入力される。制御装置52は綾角が設定された値になるように第1モータ24の回転数と第2モータ50の回転数を制御している。入力された回転数が所望の回転数になっていなければ、制御装置52は第1モータ24、第2モータ50またはその両方の回転数が所望の回転数になるように制御する。すなわち、第1モータ24の回転数と第2モータ50の回転数が所望の回転数になるようにフィードバックされる。
【0037】
(第1項)一態様に係る繊維巻取装置は、ストランドが巻き取られるコレットと、前記コレットを回転させる第1モータと、前記コレットの回転軸の長さ方向にストランドを綾振るトラバース装置と、前記第1モータとトラバース装置を制御することでコレットに巻き取られるときのストランドの綾角を制御する制御装置とを備える。
【0038】
第1項に記載の繊維巻取装置によれば、ストランドがコレットに巻き取られるときの綾角が制御されることで、ストランドの巻き締まりを制御することができる。
【0039】
(第2項)前記制御装置はストランドの綾角が線形変化するように第1モータとトラバース装置を制御する。
【0040】
第2項に記載の繊維巻取装置によれば、綾角を線形に変化させることでストランドの巻き締まりが段階的に変化することを防止できる。
【0041】
(第3項)前記綾角が設定された値になるように制御装置が第1モータとトラバース装置を制御する。
【0042】
第3項に記載の繊維巻取装置によれば、ストランドの綾角が設定された値になることで、ストランドが巻き取られるときにストランドにかかる力を制御できる。
【0043】
(第4項)前記トラバース装置は、前記コレットに対して平行に配置された回転軸と、前記回転軸を回転させる第2モータと、前記回転軸に取り付けられた線状体であり、該線状体の少なくとも一部に曲線部分を有し、ストランドが接するスパイラルワイヤとを備える。
【0044】
第4項に記載の繊維巻取装置によれば、スパイラルワイヤが回転することでストランドを綾振ることができる。
【0045】
(第5項)前記制御装置が、前記第1モータ、第2モータまたはその両方の回転数を制御する。
【0046】
第5項に記載の繊維巻取装置によれば、モータの回転数を制御することでストランドの綾角を入力された値にすることができる。
【0047】
(第6項)前記第1モータの回転数を検出する装置と、前記第2モータの回転数を検出する装置と、前記ストランドを巻き始めてからの時間を計時する装置とを備え、前記第1モータの回転数、第2モータの回転数およびストランドの巻取り時間が制御装置に入力され、該制御装置はストランドの綾角が設定された値になるように第1モータ、第2モータまたはその両方の回転数を制御する。
【0048】
第6項に記載の繊維巻取装置によれば、第1モータの回転数と第2モータの回転数がフィードバックされてそれらのモータの回転数を制御する。モータの回転数を制御することで綾角が設定された値になるようにできる。
【0049】
(第7項)前記制御装置に綾角を入力する装置を備える。
【0050】
第7項に記載の繊維巻取装置によれば、綾角を入力することで第1モータとトラバース装置が入力された綾角になるように制御させることができる。
【0051】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。説明した各実施形態は独立したものではなく、当業者の知識に基づき適宜組み合わせて実施できるものである。
【符号の説明】
【0052】
10:繊維巻取装置
12:フィラメント
14:ストランド
16:ギャザリングシュー
18:ガイド
20:コレット
22、70:トラバース装置
24:第1モータ
26:チューブ
28:タレット盤
30:ケーキ
46:回転軸
48:スパイラルワイヤ
50:第2モータ
52:制御装置
56:計時装置
58:入力装置
72:移動装置
74:溝