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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】グリル付きコンロ
(51)【国際特許分類】
   F24C 3/12 20060101AFI20231024BHJP
   F24C 15/20 20060101ALI20231024BHJP
   F24C 15/00 20060101ALI20231024BHJP
   A47J 37/06 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
F24C3/12 K
F24C3/12 L
F24C15/20 Z
F24C15/00 M
A47J37/06 366
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019093748
(22)【出願日】2019-05-17
(65)【公開番号】P2020186895
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-05-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】100166017
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 和政
(72)【発明者】
【氏名】山田 晋也
(72)【発明者】
【氏名】井本 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】益満 孝久
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-136042(JP,A)
【文献】特開2006-078144(JP,A)
【文献】特開平07-301426(JP,A)
【文献】特開平04-240416(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 3/12
F24C 9/00-15/14
A47J 37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のガスバーナと、
グリルバーナを備えたグリル庫と、
前記グリルバーナの点火操作及び消火操作に使用されるグリルスイッチと、
前記グリルバーナの火力を調整する操作に用いられる調整操作部と、
前記グリルバーナの火力を調整する火力調整部と、
前記グリルバーナの動作モードを、第1モードと第2モードとに切り替える切替部と、
前記火力調整部を制御する制御部と、
排気ガスを排出する排出装置に対して無線信号を送信する無線通信部と、
外部に報知を行う報知部と、
を有し、
前記制御部は、
前記切替部によって前記第1モードに切り替えられた場合、前記グリルバーナの火力を前記調整操作部の操作状態に応じた火力とするように前記火力調整部を制御し、
前記切替部によって前記第2モードに切り替えられた場合、予め定められた方式で前記グリルバーナを燃焼させる燃焼工程と、前記燃焼工程の後に前記グリルバーナの燃焼を停止させて余熱で調理を行う余熱工程とを行い、
前記第2モードのときに前記余熱工程が終了した場合に前記報知部に報知を行わせ、
更に、前記余熱工程を行う時間を調整する操作に用いられる余熱時間操作部を有し、
前記制御部は、前記切替部によって前記第2モードに切り替えられた場合、前記燃焼工程を行い、前記燃焼工程の後に前記グリルバーナの燃焼を停止させて前記余熱時間操作部によって調整された時間が経過するまで余熱で調理を行うように前記余熱工程を行い、
前記無線通信部は、
前記第1モードのときに前記グリルバーナが点火状態から消火状態に切り替わることによって複数の前記ガスバーナ及び前記グリルバーナのいずれもが消火状態となった場合に、前記グリルバーナの消火状態への切り替わりに応じて前記排出装置に対して停止信号を無線送信し、
前記第2モードのときに前記燃焼工程が終了することによって複数の前記ガスバーナ及び前記グリルバーナのいずれもが消火状態となった場合、前記余熱工程中において前記余熱工程の終了時点よりも所定時間前に前記停止信号を無線送信する
グリル付きコンロ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリル付きコンロに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のガスコンロは、キッチンキャビネットのカウンタートップに落し込み式に設置されたドロップイン式のガスコンロである。このガスコンロの上方には、換気装置としてのレンジフードが設置されている。ガスコンロには、加熱開始又は加熱停止に連動してレンジフードを作動開始又は作動停止させる赤外線信号を発信する赤外線発信部が設けられている。レンジフードには、赤外線信号を受信する赤外線受信部が設けられている。
【0003】
この種のガスコンロでは、いずれかのガスバーナの燃焼が開始すると、ガスコンロからレンジフードに対して動作開始を指示する開始信号(赤外線信号)が送信され、レンジフードは、開始信号を受信することに応じて換気動作を実行する。そして、全てのガスバーナの燃焼が停止すると、ガスコンロからレンジフードに対して動作停止を指示する停止信号(赤外線信号)が送信され、レンジフードは、停止信号を受信することに応じて換気動作を停止させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-78144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような連動方式を一律に採用してしまうと、換気すべき時期に換気がなされない事態が生じ得る。
【0006】
例えば、近年のガスコンロでは、グリルバーナを燃焼させて加熱する工程(加熱工程)を燃焼停止条件の成立まで行った後、グリルバーナの燃焼を停止させて所定の終了条件が成立するまで余熱で調理を行う工程(余熱工程)を行うような「自動調理モード」を採用しているものがある。この種のガスコンロに、上述の連動方式(全てのガスバーナの消火に応じてレンジフードでの換気動作を停止する方式)を採用すると、グリルバーナの燃焼が停止したときにレンジフードの換気動作が停止してしまい、余熱工程の実行中に、臭いや煙、湯気などがガスコンロ付近から適切に排出されなくなる虞がある。
【0007】
本発明は、上述した課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、余熱工程を実行し得るグリル付きコンロにおいて、余熱工程中に適切に換気が行われ得る技術を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のグリル付きコンロは、
複数のガスバーナと、
グリルバーナを備えたグリル庫と、
前記グリルバーナの点火操作及び消火操作に使用されるグリルスイッチと、
前記グリルバーナの火力を調整する操作に用いられる調整操作部と、
前記グリルバーナの火力を調整する火力調整部と、
前記グリルバーナの動作モードを、第1モードと第2モードとに切り替える切替部と、
前記火力調整部を制御する制御部と、
排気ガスを排出する排出装置に対して無線信号を送信する無線通信部と、
を有し、
前記制御部は、
前記切替部によって前記第1モードに切り替えられた場合、前記グリルバーナの火力を前記調整操作部の操作状態に応じた火力とするように前記火力調整部を制御し、
前記切替部によって前記第2モードに切り替えられた場合、予め定められた方式で前記グリルバーナを燃焼させる燃焼工程と、前記燃焼工程の後に前記グリルバーナの燃焼を停止させて余熱で調理を行う余熱工程とを行い、
前記無線通信部は、
前記第1モードのときに前記グリルバーナが点火状態から消火状態に切り替わることによって複数の前記ガスバーナ及び前記グリルバーナのいずれもが消火状態となった場合に、前記グリルバーナの消火状態への切り替わりに応じて前記排出装置に対して停止信号を無線送信し、
前記第2モードのときに前記燃焼工程が終了することによって複数の前記ガスバーナ及び前記グリルバーナのいずれもが消火状態となった場合、前記余熱工程の終了に応じて又は前記余熱工程中に所定条件が成立したことに応じて前記停止信号を無線送信する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、余熱工程を実行し得るグリル付きコンロにおいて、余熱工程中に適切に換気が行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態のガスコンロを概略的に例示する斜視図である。
図2】第1実施形態のガスコンロの各ガスバーナへのガス供給路等を概念的に示す説明図である。
図3】第1実施形態のガスコンロの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
図4】第1実施形態の操作パネルの構成を例示する説明図である。
図5】第1実施形態のガスコンロと排出装置とが組み合わされた調理システムを概略的に例示する説明図である。
図6】第1実施形態のガスコンロの通常モード(第1モード)での制御の流れを例示するフローチャートである。
図7】第1実施形態のガスコンロの自動調理モード(第2モード)での制御の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の望ましい例を示す。但し、本発明は、以下の例に限定されない。
【0012】
本発明の一つであるグリル付きコンロは、複数のガスバーナと、グリルバーナを備えたグリル庫と、グリルバーナの点火操作及び消火操作に使用されるグリルスイッチと、グリルバーナの火力を調整する操作に用いられる調整操作部と、グリルバーナの火力を調整する火力調整部と、グリルバーナの動作モードを、第1モードと第2モードとに切り替える切替部と、火力調整部を制御する制御部と、排気ガスを排出する排出装置に対して無線信号を送信する無線通信部と、を有するものとすることができる。そして、制御部は、切替部によって第1モードに切り替えられた場合、グリルバーナの火力を調整操作部の操作状態に応じた火力とするように火力調整部を制御し、切替部によって第2モードに切り替えられた場合、予め定められた方式でグリルバーナを燃焼させる燃焼工程と、燃焼工程の後にグリルバーナの燃焼を停止させて余熱で調理を行う余熱工程とを行うように動作してもよい。
このような構成であれば、グリル付きコンロは、第1モードのときにグリルバーナの火力を調整操作部の操作状態に応じた火力とするように火力調整部を制御することができ、第2モードのときには、予め定められた方式でグリルバーナを燃焼させる燃焼工程と、燃焼工程の後にグリルバーナの燃焼を停止させて余熱で調理を行う余熱工程とを行うように動作することができる。
更に、無線通信部は、第1モードのときにグリルバーナが点火状態から消火状態に切り替わることによって複数のガスバーナ及びグリルバーナのいずれもが消火状態となった場合に、グリルバーナの消火状態への切り替わりに応じて排出装置に対して停止信号を無線送信し、第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数のガスバーナ及びグリルバーナのいずれもが消火状態となった場合、余熱工程の終了に応じて又は余熱工程中に所定条件が成立したことに応じて前記停止信号を無線送信するように動作することができる。
このような構成であれば、グリル付きコンロは、第1モードのときには、グリルバーナが点火状態から消火状態に切り替わることによって複数のガスバーナ及びグリルバーナのいずれもが消火状態となった場合に、速やかに停止信号を無線送信して排出装置を停止させることができる。よって、複数のガスバーナ及びグリルバーナのいずれもが消火状態となった後に排出装置の動作が継続しすぎることを抑えることができ、省電力を図ることができる。
【0013】
一方で、グリル付きコンロは、第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数のガスバーナ及びグリルバーナのいずれもが消火状態となった場合、少なくとも停止信号が無線送信されるまでの間は余熱工程中も排出装置を動作させることができる。よって、グリル付きコンロの周辺では、余熱工程中にも適切に換気がなされるようになる。
【0014】
上記のグリル付きコンロは、外部に報知を行う報知部を有していてもよい。そして、制御部は、第2モードのときに余熱工程が終了した場合に報知部に報知を行わせてもよい。そして、無線通信部は、第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数のガスバーナ及びグリルバーナのいずれもが消火状態となった場合、報知部による報知に応じて停止信号を無線送信するように動作してもよい。
このような構成であれば、グリル付きコンロは、少なくとも第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数のガスバーナ及びグリルバーナのいずれもが消火状態となった場合に、その旨を報知部によって報知することができる。よって、ユーザはこのような消火状態となったことを知ることができる。そして、無線通信部は、このような報知に応じて停止信号を無線送信するため、少なくとも報知部による報知がなされるまでの間は余熱工程中も排出装置を動作させることができる。
【0015】
上記のグリル付きコンロは、余熱工程を行う時間を調整する操作に用いられる余熱時間操作部を有していてもよい。そして、制御部は、切替部によって第2モードに切り替えられた場合、予め定められた方式でグリルバーナを燃焼させる燃焼工程と、燃焼工程の後にグリルバーナの燃焼を停止させて余熱時間操作部によって調整された時間が経過するまで余熱で調理を行う余熱工程を行うように動作してもよい。
このような構成であれば、ユーザは、余熱時間操作部を操作することによって余熱工程を行う時間を所望の長さに調整することができる。そして、グリル付きコンロは、ユーザが調整した余熱時間で余熱工程を行いつつ、余熱工程の終了に応じて又は余熱工程中に所定条件が成立したことに応じて停止信号を無線送信することができる。
【0016】
<第1実施形態>
以下、第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すグリル付きコンロ1(以下、コンロ1ともいう)は、調理鍋等の調理器具を加熱可能なビルトインコンロとして構成されている。コンロ1は、例えば、図5のような
調理システムに用いられる。図5で示す調理システムは、コンロ1と排出装置100とを備え、コンロ1と排出装置100との間で無線通信による情報伝達が可能とされている。
【0017】
コンロ1は、コンロ本体1Aの上面を構成する天板2(トッププレート)から露出するように、右こんろ部4A、左こんろ部4B、がそれぞれ設けられ、その左右のこんろ部4A,4Bの間で後方寄りに小こんろ部4Cが設けられている。天板2の下方においてコンロ本体1Aの内部中央付近にはグリル庫3が設けられている。グリル庫3は、調理対象物を収容し、グリルバーナ(ガスバーナ54:図2)によって加熱調理する部分である。このグリル庫3は、コンロ本体1Aの前面部に設けられたグリル扉3Bによって開閉可能とされている。
【0018】
図1のように、右こんろ部4A、左こんろ部4B、小こんろ部4C、グリル庫3には、図2で示すガスバーナ51,52,53,54がそれぞれ設けられている。図2のように、複数のガスバーナ51,52,53,54には、複数の分岐供給路61,62,63,64がそれぞれ接続され、これら分岐供給路61,62,63,64は、共通供給路60から分岐する構成をなす。共通供給路60は、ガスバーナ51,52,53,54への共通のガス経路であり、複数の分岐供給路61,62,63,64は、共通供給路60から分岐するとともに各ガスバーナ51,52,53,54に向けてガスを導くように配設された供給路である。共通供給路60には、共通供給路60を開閉する元電磁弁N1が設けられる。共通供給路60から分岐してガスバーナ51に続く分岐供給路61には、分岐供給路61を開閉可能な電磁弁(安全弁)51Gと、分岐供給路61を開閉可能な閉止弁51Fと、ガスバーナ51へのガス供給量を調整可能な火力調整弁51Eとが設けられている。共通供給路60から分岐してガスバーナ52に続く分岐供給路62には、分岐供給路62を開閉可能な電磁弁(安全弁)52Gと、分岐供給路62を開閉可能な閉止弁52Fと、ガスバーナ52へのガス供給量を調整可能な火力調整弁52Eとが設けられている。共通供給路60から分岐してガスバーナ53に続く分岐供給路63には、分岐供給路63を開閉可能な電磁弁(安全弁)53Gと、分岐供給路63を開閉可能な閉止弁53Fと、ガスバーナ53へのガス供給量を調整可能な火力調整弁53Eとが設けられている。
【0019】
グリル庫3のガスバーナ54(グリルバーナ)は、グリル庫3内に収容された調理対象物を加熱するガスバーナであり、グリル庫3内において上側に配置される上バーナ54Aと、グリル庫3内において上バーナ54Aよりも下側に配置される下バーナ54Bとを備える。共通供給路60から分岐してガスバーナ54にガスを導く分岐供給路64には、更に、分岐供給路64から分岐して上バーナ54Aにガスを導く第1供給路65Aと、分岐供給路64から分岐して下バーナ54Bにガスを導く第2供給路65Bとが接続されている。分岐供給路64には、分岐供給路64を開閉可能な電磁弁(安全弁)54Gと閉止弁54Fとが設けられ、第1供給路65Aには複数の電磁弁54H,54Jが設けられ、第2供給路65Bには電磁弁54Kが設けられている。電磁弁54H,54J,54Kは、火力調整部の一例に相当し、ガスバーナ54の火力を調整する操作に用いられる。
【0020】
図1に示すように、右こんろ部4A、左こんろ部4B、小こんろ部4C、グリル庫3にそれぞれ対応するように4つの回転操作部6A,6B,6C,6Dが設けられている。図1の例では、回転操作部6A,6B,6C,6Dのいずれも、使用者が押す毎に退避位置と突出位置とに切り替わるようになっている。回転操作部6Dは、グリルスイッチの一例に相当し、ガスバーナ54(グリルバーナ)の点火操作及び消火操作に使用される。回転操作部6Dは、調整操作部の一例に相当し、ガスバーナ54の火力を調整する操作に用いられる。図3の電気的構成で示すように、回転操作部6A,6B,6C,6Dにそれぞれ対応するようにスイッチ30A,30B,30C,30Dがそれぞれ設けられ、スイッチ30A,30B,30C,30Dにそれぞれ対応するように点火信号入力回路40A,40B,40C,40Dがそれぞれ設けられている。更に、回転操作部6A,6B,6C,6Dにそれぞれ対応するように変位検出部32A,32B,32C,32Dがそれぞれ設けられ、変位検出部32A,32B,32C,32Dにそれぞれ対応するように火力信号入力回路42A,42B,42C,42Dがそれぞれ設けられている。回転操作部6A,6B,6C,6Dのいずれにおいても、回転操作部の変位(回転位置)を対応する変位検出部が検出し、この変位検出部に対応する火力信号入力回路から変位検出部が検出した変位(回転位置)に応じた信号が制御回路10に与えられる。
【0021】
図2のように、上バーナ54Aにガスを導く主経路として第1供給路65Aが構成され、この第1供給路65Aに設けられた電磁弁54Jを迂回するように、電磁弁54Jの経路と並列の経路であるバイパス路66Aが設けられている。電磁弁54Hが開放した状態で電磁弁54Jが閉じているときには分岐供給路64によって導かれたガスはバイパス路66Aを通って上バーナ54Aに供給される。また、電磁弁54H,54Jがいずれも開いているときには分岐供給路64によって導かれたガスは第1供給路65A又はバイパス路66Aを通って上バーナ54Aに供給される。また、下バーナ54Bにガスを導く主経路として第2供給路65Bが構成され、この第2供給路65Bに設けられた電磁弁54Kを迂回するように、電磁弁54Kの経路と並列の経路であるバイパス路66Bが設けられている。電磁弁54Kが閉じているときには分岐供給路64によって導かれたガスはバイパス路66Bを通って下バーナ54Bに供給される。また、電磁弁54Kが開いているときには分岐供給路64によって導かれたガスは第2供給路65B又はバイパス路66Bを通って下バーナ54Bに供給される。また、図2図3のように、各バーナ51,52,53,54A,54Bのそれぞれに隣接して熱電対51C,52C,53C,54C、54Dがそれぞれ設けられ、熱電対51C,52C,53C,54C、54Dのそれぞれに対応して温度信号入力回路44A,44B,44C,44D,44Eがそれぞれ設けられている。温度信号入力回路44A,44B,44C,44D,44Eはいずれも、対応する熱電対で生じた起電力に応じた信号を制御回路10に入力する。各ガスバーナ51,52,53,54のそれぞれに隣接してイグナイタ26A,26B,26C,26Dがそれぞれ設けられ、イグナイタ26A,26B,26C,26Dのそれぞれに対応してイグナイタ回路46A,46B,46C,46Dがそれぞれ設けられている。例えば、ガスバーナ54に対応してイグナイタ26Dが設けられ、イグナイタ回路46Dは、回転操作部6Dに対する外部からの点火操作(スイッチ30Dの点火操作)に応じてイグナイタ26Dを駆動し、イグナイタ26Dで火花を放電させてガスバーナ54に点火する。
【0022】
操作パネル18は、図4に示すように、複数のボタン18A,18B,18Cを備えており、グリル庫3において自動調理モードでの調理開始を指示するための操作を行い得る部分である。ボタン18Aは、モード選択スイッチであり、電源オン状態のときに押圧されると、モードの設定状態が切り替わる。ボタン18B,18Cは、加熱温度や加熱時間を調整するためのボタンである。また、ボタン18B,18Cは、余熱時間操作部の一例に相当し、余熱工程を行う時間を調整する操作に用いられる。
【0023】
通信部92及び後述する制御回路10は、無線通信部の一例に相当し、排気ガスを排出する排出装置100に対して無線信号を送信する。通信部92は、赤外光を発生可能な赤外線LEDなどの公知の発光素子と駆動回路とを有し、発光素子のオンオフ動作によって赤外線信号を送信し得る構成となる。駆動回路は、制御回路10からの指令に基づいて発光素子を駆動する回路である。発光素子は、例えば、図1図5で示す発信部41,42などに設けることができる。赤外線通信は、図5のように発信部41,42に組み込まれた発光素子から発せられる赤外光をユーザPに当て、ユーザPから反射する光を排出装置(排気装置)100の受信部102(赤外光受信部)が受信する方式であってもよく、発光素子から発せられる赤外光が床などに当たり、床などから反射する光を排出装置100の受信部102が受信する方式であってもよい。
【0024】
なお、通信相手となる排出装置100は、換気扇を有する公知のレンジフードとして構成され、右こんろ部4A、左こんろ部4B、小こんろ部4C、グリル庫3の加熱動作によって生じる排気ガスを排出する機能を有する。排出装置100は、図3のように、赤外線信号を受信する受信部102と、受信部102で受信した赤外線信号を解析する制御装置104と、制御装置104によって駆動される駆動負荷106(換気扇)と、を備え、制御装置104の制御によって駆動負荷106が駆動される構成となっている。
【0025】
制御回路10は、例えばマイクロコンピュータとして構成されており、図3のように、CPU10A、ROM10B、RAM10Cなどを備え、更に、図示しないタイマ、I/Oインタフェイスなどを備える。また、図示はしていないが、制御回路10の内部又は外部に不揮発性メモリを設けてもよい。この制御回路10は、切替部の一例に相当し、ガスバーナ54の動作モードを、通常モード(第1モード)と自動調理モード(第2モード)とに切り替える。また、制御回路10は、制御部の一例に相当し、電磁弁54H,54J,54Kを制御する。制御回路10は、上述した各電磁弁(図3では図示を省略)、イグナイタ26A,26B,26C,26D、複数の表示装置21,22,23,24、音声装置14などを制御し得る。図1のように、表示装置21,22,23,24のそれぞれが、回転操作部6A,6B,6C,6Dのそれぞれに対応して設けられている。音声装置14は、報知部の一例に相当し、メロディ、メッセージなどの音声を発する装置である。音声装置14は、例えば、スピーカやスピーカに対して音声信号を与える駆動回路などを備え、制御回路10からの指示に対応した音声を発するように動作する。また、上述した電気部品を含め、様々な電気部品に電力を供給するように電源回路48が設けられている。電源回路48は電池ボックスに収容された2つの乾電池49からの電力供給を受け、所定の電源電圧を生成する機能を有しており、電源回路48で生成された電源電圧は、図示しない経路を介して様々な電気部品に供給される。
【0026】
次に、コンロ1の加熱調理モードについて説明する。
コンロ1では、グリル庫3において複数種類の加熱調理モードが設定可能である。複数種類の加熱調理モードの中には、少なくとも「通常モード」と「自動調理モード(オートモード)」とが含まれ、「自動調理モード」の中には、例えば、「トーストモード」「干物モード」「切身モード」「姿焼モード」などが含まれる。「通常モード」は、第1モードの一例に相当する。「自動調理モード」は、第2モードの一例に相当する。通常モードは、このような自動調理モード(「トーストモード」「干物モード」「切身モード」「姿焼モード」など)がなされないモードである。
【0027】
コンロ1では、コンロ1の電源がオン状態となっているときに、図4で示す操作パネル18を操作することでモードを切り替えることができるようになっている。なお、いずれのモードに設定されているかを特定し得るモード設定情報はメモリなどに記憶される。
【0028】
(通常モードの制御)
図6に示すフローは、コンロ1が、「通常モード」に設定されているときの制御である。図6の制御は、制御回路10が、点火操作を検出することによって開始される(S11)。S11に続いて、制御回路10は、換気開始指示を送信する(S12)。すなわち、制御回路10は、通信部92を介して、排出装置100に対して排気の開始指示を含む無線信号を送信する。排出装置100は、換気開始指示を受信すると、排気制御を開始する。
【0029】
S12の後、消火操作(回転操作部6Dを押す操作)が行われると、制御回路10が、消火操作を検出する(S13)。S13に続いて、制御回路10は、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態であるか否か判断する(S14)。例えば、制御回路10は、ガスバーナ51,52,53,54にそれぞれ接続される閉止弁51F,52F,53F,54Fが、すべて閉状態になっているか否か判断する。制御回路10は、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態になっていない(少なくとも1つのガスバーナが点火状態である)と判断する場合(S14でNo)、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態であると判断されるまで、S14の処理を繰り返し行う。
【0030】
一方で、制御回路10は、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態であると判断する場合(S14でYes)、換気停止指示(停止信号)を送信する(S15)。すなわち、制御回路10は、通信部92を介して、排出装置100に対して排気の停止指示を含む無線信号を送信する。排出装置100は、換気停止指示を受信すると、排気制御を終了する。
【0031】
通常モードでは、ガスバーナ54(グリルバーナ)に着目した場合、以下のように動作する。この場合、制御回路10は、第1モードに切り替えた場合、グリルバーナ54の火力を回転操作部6Dの操作状態に応じた火力とするように電磁弁54H,54J,54Kを制御する。具体的には、回転操作部6Dの回転角度に応じて電磁弁54H,54J,54Kの開閉パターンを決める。回転操作部6Dが第1操作状態(第1の回転角度範囲)のときには、電磁弁54H,54J,54Kが全て閉じられ、下バーナ54Bの火力が小さくなる。回転操作部6Dが第2操作状態(第2の回転角度範囲)のときには、電磁弁54Hが開けられ、電磁弁54J,54Kが閉じられ、上バーナ54Aおよび下バーナ54Bの火力が小さくなる。回転操作部6Dが第3操作状態(第3の回転角度範囲)のときには、電磁弁54H,54Kが開けられ、電磁弁54Jが閉じられ、上バーナ54Aの火力が小さくなり、下バーナ54Bの火力が大きくなる。回転操作部6Dが第4操作状態(第4の回転角度範囲)のときには、電磁弁54H,54J,54Kが開けられ、上バーナ54Aおよび下バーナ54Bの火力が大きくなる。
【0032】
制御回路11は、通常モード(第1モード)のときにグリルバーナ54が点火状態から消火状態に切り替わることによって複数のガスバーナ51,52,53及びグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合に、グリルバーナ54の消火状態への切り替わりに応じて排出装置100に対して停止信号を無線送信する。通常モード(第1モード)のときに全てのバーナ51,52,53,54がいずれも消火状態となった場合(ステップS14でYesとなる場合)、グリルバーナ54の消火状態への切り替わりに応じて、ステップS15で排出装置100に対して換気停止信号(停止信号)を無線送信する。なお、S14でYesと判定された場合に、停止信号の送信は、即座に行われてもよく、所定の短時間が経過した後に行われてもよい。
【0033】
(自動調理モードの制御)
図1等で示すコンロ1では、コンロ1の電源がオン状態となっている場合(電源回路から各部品に動作電力が供給されているとき)において所定の開始条件が成立したときに、制御回路10によって図7で示す自動調理制御が実行される。所定の開始条件は、例えば、「トーストモード」「干物モード」「切身モード」「姿焼モード」のいずれかに設定されているときに回転操作部6Dに対して点火指示操作がなされるという条件である。
【0034】
図7の制御は、まず、制御回路10が、自動調理の開始操作を検出し(ステップS21)、所定の開始条件が成立することで開始される。S21に続いて、制御回路10は、燃焼工程を開始する(S22)。具体的には、制御回路10は、予め定められた方式でガスバーナ54を燃焼させる。ここで、予め定められた方式で行う燃焼とは、1又は複数の燃焼工程が予め定められ、かつ各燃焼工程での火力状態と各燃焼工程の終了条件とが定められた状態での燃焼である。終了条件は、開始から一定条件が経過したことや、所定位置の温度が一定値以上になったことなどである。具体的には、第1の自動調理モードとして、1つの燃焼工程が定められ、この燃焼工程は、グリルバーナ54を予め定められた火力で所定の終了条件が成立するまで行う工程である。
【0035】
S22に続いて、制御回路10は、換気開始指示を送信する(S23)。すなわち、制御回路10は、通信部92を介して、排出装置100に対して排気の開始指示を含む無線信号を送信する。排出装置100は、換気開始指示を受信すると、排気制御を開始する。
【0036】
S23に続いて、制御回路10は、燃焼工程の終了処理を行う(S24)。すなわち、制御回路10は、設定した自動調理モードに応じた燃焼時間が経過することで、ガスバーナ54の消火を行う。なお、コンロ1がグリル庫3の温度を計測する構成を有し、制御回路10が、グリル庫3の温度が所定のカットオフ温度に到達した場合に、ガスバーナ54の消火を行う構成としてもよい。所定のカットオフ温度は、例えば予め定められた演算式に基づいて決定される。
【0037】
S24に続いて、制御回路10は、余熱工程の開始処理を行う(S25)。具体的には、制御回路10は、タイマ(ガスバーナ54の点火が開始してからの経過時間計測するタイマ)を動作させる。
【0038】
S25に続いて、制御回路10は、余熱工程の終了処理を行う(S26)。具体的には、制御回路10は、タイマの計測時間が予め定められた設定時間(例えば各自動調理モードごとに設定されている時間)に到達した場合に、タイマの計測を停止させ、余熱工程を終了し、続くS27の処理を行う。なお、制御回路10は、操作パネル18のボタン18B,18Cを操作することによって、余熱工程を行う時間を所望の長さに調整することができる。余熱工程の終了条件(S26の実行条件)は、上記の例に限定されず、例えばグリル庫3内の温度が閾値以下となったことでもよい。
【0039】
S27では、制御回路10は、自動調理の終了を報知する。例えば、制御回路10は、音声装置14によって、自動調理が終了した旨のメロディ、メッセージなどの音声を発するように制御を行う。
【0040】
S27に続いて、制御回路10は、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態であるか否か判断する(S28)。例えば、制御回路10は、ガスバーナ51,52,53,54にそれぞれ接続される閉止弁51F,52F,53F,54Fが、すべて閉状態になっているか否か判断する。制御回路10は、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態になっていない(少なくとも1つのガスバーナが点火状態である)と判断する場合(S28でNo)、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態であると判断されるまで、S28の処理を繰り返し行う。
【0041】
一方で、制御回路10は、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態であると判断する場合(S28でYes)、換気停止指示を送信する(S29)。すなわち、制御回路10は、通信部92を介して、排出装置100に対して排気の停止指示を含む無線信号を送信する。排出装置100は、換気停止指示を受信すると、排気制御を終了する。制御回路10は、自動調理モード(第2モード)のときに燃焼工程が終了することによって複数のガスバーナ51,52,53及びグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合、余熱工程の終了に応じて停止信号を無線送信する。この例では、燃焼工程の終了時点で、全てのバーナ51,52,53,54が消火状態となった場合、つまりグリルバーナ54の消火状態への切り替わった場合に、ステップS29で排出装置100に対して換気停止信号(停止信号)を無線送信する。
【0042】
ここで、本構成の効果を例示する。
グリル付きコンロ1は、複数のガスバーナ51,52,53と、グリルバーナ54を備えたグリル庫3と、グリルバーナ54の点火操作及び消火操作に使用され、グリルバーナ54の火力を調整する操作に用いられる回転操作部6Dと、グリルバーナ54の火力を調整する電磁弁54H,54J,54Kと、グリルバーナ54の動作モードを、第1モードと第2モードとに切り替える、電磁弁54H,54J,54Kを制御する制御回路10と、排気ガスを排出する排出装置100に対して無線信号を送信する通信部92と、を有する。そして、制御回路10は、第1モードに切り替えた場合、グリルバーナ54の火力を回転操作部6Dの操作状態に応じた火力とするように電磁弁54H,54J,54Kを制御し、第2モードに切り替えた場合、予め定められた方式でグリルバーナ54を燃焼させる燃焼工程と、燃焼工程の後にグリルバーナ54の燃焼を停止させて余熱で調理を行う余熱工程とを行うように動作する。
このような構成では、グリル付きコンロ1は、第1モードのときにグリルバーナ54の火力を回転操作部6Dの操作状態に応じた火力とするように電磁弁54H,54J,54Kを制御することができ、第2モードのときには、予め定められた方式でグリルバーナ54を燃焼させる燃焼工程と、燃焼工程の後にグリルバーナ54の燃焼を停止させて余熱で調理を行う余熱工程とを行うように動作することができる。
更に、通信部92および制御回路10は、第1モードのときにグリルバーナ54が点火状態から消火状態に切り替わることによって複数のガスバーナ51,52,53およびグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合に、グリルバーナ54の消火状態への切り替わりに応じて排出装置100に対して停止信号を無線送信し、第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数の51,52,53およびグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合、余熱工程の終了に応じて又は余熱工程中に所定条件が成立したことに応じて停止信号を無線送信するように動作することができる。
このような構成では、グリル付きコンロ1は、第1モードのときには、グリルバーナ54が点火状態から消火状態に切り替わることによって複数の51,52,53およびグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合に、速やかに停止信号を無線送信して排出装置を停止させることができる。よって、複数のガスバーナ51,52,53およびグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった後に排出装置100の動作が継続しすぎることを抑えることができ、省電力を図ることができる。
【0043】
一方で、グリル付きコンロ1は、第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数のガスバーナ51,52,53およびグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合、少なくとも停止信号が無線送信されるまでの間は余熱工程中も排出装置100を動作させることができる。よって、グリル付きコンロ1の周辺では、余熱工程中にも適切に換気がなされるようになる。
【0044】
グリル付きコンロ1は、外部に報知を行う音声装置14を有している。そして、制御回路10は、第2モードのときに余熱工程が終了した時点で音声装置14に報知を行わせる。そして、通信部92および制御回路10は、第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数の51,52,53およびグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合、音声装置14による報知に応じて停止信号を無線送信するように動作する。
このような構成では、グリル付きコンロ1は、少なくとも第2モードのときに燃焼工程が終了することによって複数のガスバーナ51,52,53およびグリルバーナ54のいずれもが消火状態となった場合に、その旨を音声装置14によって報知することができる。よって、ユーザはこのような消火状態となったことを知ることができる。そして、通信部92および制御回路10は、このような報知に応じて停止信号を無線送信するため、少なくとも音声装置14による報知がなされるまでの間は余熱工程中も排出装置100を動作させることができる。
【0045】
グリル付きコンロ1は、余熱工程を行う時間を調整する操作に用いられるボタン18B,18Cを有している。そして、制御回路10は、第2モードに切り替えた場合、予め定められた方式でグリルバーナ54を燃焼させる燃焼工程と、燃焼工程の後にグリルバーナ54の燃焼を停止させてボタン18B,18Cによって調整された時間が経過するまで余熱で調理を行う余熱工程を行うように動作する。
このような構成では、ユーザは、ボタン18B,18Cを操作することによって余熱工程を行う時間を所望の長さに調整することができる。そして、グリル付きコンロ1は、ユーザが調整した余熱時間で余熱工程を行いつつ、余熱工程の終了に応じて又は余熱工程中に所定条件が成立したことに応じて停止信号を無線送信することができる。
【0046】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような例も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0047】
第1実施形態では、コンロ1は、余熱工程の終了に応じて換気停止指示を送信したが(図7のS29)、コンロ1は、余熱工程中に所定の条件が成立したことに応じて換気停止指示を送信してもよい。例えば、余熱工程の開始から時間Xで余熱工程が終了する場合に、燃焼工程の終了後、時間Xの時点より所定時間前(例えば30秒前)に停止信号を送信してもよい。
【0048】
第1実施形態では、コンロ1は、自動調理の終了を報知した後(S27の後)、全てのガスバーナ51,52,53,54が消火状態であると(S28でYes)、続けて換気停止指示を送信した(S29)。しかしながら、自動調理の終了を報知した後、S28でYesであっても、所定時間(例えば30秒)が経過した後に、換気停止指示を送信してもよい(S29)。
【0049】
第1実施形態では、コンロ1は、自動調理の終了の報知を、音声装置14による音声の発生によって行ったが(S27)、ブザーによる音の発生や、ランプによる光の照射、操作パネル18等に設けられた表示部(7セグメント表示など)による表示などによって行ってもよい。
【0050】
第1実施形態では、コンロ1は、自動調理の実行中に電源がオフ状態に切り替えられた場合に、換気停止指示を送信するようにしてもよい。
【0051】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0052】
1…ガスコンロ(グリル付きコンロ)
3…グリル庫
6D…回転操作部(グリルスイッチ、調整操作部)
10…制御回路(切替部、制御部、無線通信部)
14…音声装置(報知部)
18B,18C…ボタン(余熱時間操作部)
51,52,53…ガスバーナ
54…ガスバーナ(グリルバーナ)
54H,54J,54K…電磁弁(火力調整部)
92…通信部(無線通信部)
100…排出装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7