(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】投影装置及びそのカスタマイズ化映像設定方法
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20231024BHJP
G09G 5/373 20060101ALI20231024BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
G09G5/00 510B
G09G5/00 550D
G09G5/00 550X
G09G5/00 555D
G09G5/373
H04N5/74 Z
(21)【出願番号】P 2019156639
(22)【出願日】2019-08-29
【審査請求日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】201811000953.2
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500093133
【氏名又は名称】中強光電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】林 明政
(72)【発明者】
【氏名】陳 玉孟
(72)【発明者】
【氏名】甘 偉欣
(72)【発明者】
【氏名】林 俊蒼
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第6950083(US,B1)
【文献】特開昭64-74587(JP,A)
【文献】特開2006-253863(JP,A)
【文献】特開2001-92408(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0169931(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 - 5/42
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置に接続される投影装置であって、
映像ファイルを受信するための情報入力ユニットであって、前記映像ファイルは、第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを含む、情報入力ユニット:
第一記憶ブロック及び少なくとも1つの第二記憶ブロックを含む記憶ユニットであって、前記第一記憶ブロックは、所定の起動映像ファイルを記憶している、記憶ユニット;
前記情報入力ユニット及び前記記憶ユニットに接続される拡縮ユニットであって、前記拡縮ユニットは、前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルに基づいて投影映像信号を生成し、また、前記拡縮ユニットは、前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを前記少なくとも1つの第二記憶ブロックに記憶させる、拡縮ユニット;
前記拡縮ユニットに接続され、前記投影映像信号に基づいて投影制御信号を生成するための映像処理ユニット;及び
前記映像処理ユニットに接続され、前記投影制御信号に基づいて映像光束を生成し、前記映像光束を投影面に投射し、起動映像画面を形成するための投影ユニットを含
み、
前記情報入力ユニットは、前記電子装置に接続され、
前記拡縮ユニットは、前記情報入力ユニットにより前記電子装置からの識別要求を受信し、前記識別要求に基づいて投影装置情報を前記電子装置に返し、
前記投影装置情報は、チップ情報、前記第一記憶ブロックのアドレス情報、前記少なくとも1つの第二記憶ブロックのアドレス情報、解像度情報、及び第二記憶ブロックのサイズを含む、投影装置。
【請求項2】
請求項1に記載の投影装置であって、
前記拡縮ユニットは、イネイブル信号に基づいて、前記第二記憶ブロック中の前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取り、
前記拡縮ユニットは、前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍し、解凍後のカスタマイズ化起動映像ファイルに基づいて前記投影映像信号を生成する、投影装置。
【請求項3】
請求項
2に記載の投影装置であって、
前記拡縮ユニットは、映像切り替え指令に基づいて、前記第一記憶ブロック中の前記所定の起動映像ファイルを読み取り、
前記拡縮ユニットは、さらに、前記所定の起動映像ファイルを解凍し、解凍後の前記所定の起動映像ファイルに基づいて前記投影映像信号を生成する、投影装置。
【請求項4】
請求項1に記載の投影装置であって、
前記情報入力ユニットが前記映像ファイルを受信するときに、前記拡縮ユニットは、待機モード又は投影モードにある、投影装置。
【請求項5】
請求項1に記載の投影装置であって、
前記投影装置は、映像ストリーミング信号を受信するためのストリーミング入力ユニットをさらに含み、
前記拡縮ユニットは、前記ストリーミング入力ユニットに接続され、前記拡縮ユニットは、前記映像ストリーミング信号に基づいて投影映像信号を生成し、前記拡縮ユニットは、一部の前記映像ストリーミング信号を得てカスタマイズ化起動映像ファイルを形成し、前記拡縮ユニットは、該カスタマイズ化起動映像ファイルを圧縮することで、第二圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを形成し、そして、前記第二圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを前記少なくとも1つの第二記憶ブロックに記憶させる、投影装置。
【請求項6】
電子装置に接続される投影装置に用いられるカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記投影装置は、記憶ユニットを含み、前記記憶ユニットは、第一記憶ブロック及び少なくとも1つの第二記憶ブロックを含み、
前記方法は、
所定の起動映像ファイルを事前に前記第一記憶ブロックに記憶させ;
前記投影装置が映像ファイルを受信し、前記
映像ファイルは、第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを含み
;
前記投影装置が前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを前記少なくとも1つの第二記憶ブロックに記憶させ
;
前記投影装置が前記電子装置からの識別要求を受信し;及び
前記投影装置が前記識別要求に基づいて投影装置情報を前記電子装置に返すことを含み、
前記投影装置情報は、チップ情報、前記第一記憶ブロックのアドレス情報、前記少なくとも1つの第二記憶ブロックのアドレス情報、解像度情報、及び前記第二記憶ブロックのサイズを含む、方法。
【請求項7】
請求項
6に記載のカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記電子装置が選択指令又は映像取得指令を受信し、カスタマイズ化起動映像を取得し;及び
前記電子装置が前記投影装置情報に基づいて前記カスタマイズ化起動映像の解像度を調整することをさらに含む、方法。
【請求項8】
請求項
7に記載のカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記電子装置がカット指令を受信し、前記電子装置が前記カット指令に基づいて前記カスタマイズ化起動映像をカットすることをさらに含む、方法。
【請求項9】
請求項
7に記載のカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルは、前記電子装置により、ランレングス(連長)法に基づいて圧縮され、調整されたカスタマイズ化起動映像である、方法。
【請求項10】
請求項
6に記載のカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記投影装置がイネイブル信号に基づいて、前記第二記憶ブロック中の前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取り;及び
前記投影装置が前記第一圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍し、解凍後のカスタマイズ化起動映像ファイルに基づいて投影映像信号を生成することをさらに含む、方法。
【請求項11】
請求項
10に記載のカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記投影装置が映像切り替え指令に基づいて、前記第一記憶ブロック中の前記所定の起動映像ファイルを読み取り;及び
前記投影装置が前記所定の起動映像ファイルを解凍し、解凍後の前記所定の起動映像ファイルに基づいて前記投影映像信号を生成することをさらに含む、方法。
【請求項12】
請求項
6に記載のカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記投影装置が前記映像ファイルを受信するときに、前記投影装置は、待機モード又は投影モードにある、方法。
【請求項13】
請求項
6に記載のカスタマイズ化起動映像設定方法であって、
前記投影装置は、映像ストリーミング信号を受信し、前記投影装置は、前記映像ストリーミング信号に基づいて投影映像信号を生成し、前記投影装置は、一部の前記映像ストリーミング信号を得てカスタマイズ化起動映像ファイルを形成し、前記投影装置は、該カスタマイズ化起動映像ファイルを圧縮することで、第二圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを形成し、そして、前記第二圧縮済みカスタマイズ化起動映像ファイルを前記少なくとも1つの第二記憶ブロックに記憶させる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び表示方法に関し、特に、投影装置及びそのカスタマイズ化(customized)起動映像設定の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ(user)が投影機を使用するときの維持設定(stickiness)を強化するために、ユーザが自ら起動画面を設定する機能を提供し得る投影機が既に開発されており、これにより、カスタマイズ化サービスを提供することができる。しかし、従来の投影機のハードウェア構成では、計算能力がとても高いチップを採用して計算を行う必要がある。それだけではなく、ユーザにとって、操作の手順もかなり複雑である。
【0003】
なお、この“背景技術”の部分は、本発明の内容への理解を助けるためだけのものであるため、この“背景技術”の部分に開示されている内容は、当業者に知られていない技術を含む可能性がある。よって、この“背景技術”の部分に開示されている内容は、該内容、又は、本発明の1つ又は複数の実施例が解決しようとする課題が本発明の出願前に既に当業者に周知されていることを意味しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ユーザがカスタマイズ化起動映像を設定し得る投影装置及びそのカスタマイズ化起動映像設定方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的及び利点は、本発明に開示されている技術的特徴からさらに理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の1つ又は一部又は全部の目的或いは他の目的を達成するために、本発明の一実施例では、投影装置が提供される。この投影装置は、情報入力ユニット、記憶ユニット、拡縮ユニット、映像処理ユニット、及び投影ユニットを含む。情報入力ユニットは、映像ファイルを受信し、そのうち、映像ファイルは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルである。記憶ユニットは、第一記憶ブロック及び少なくとも1つの第二記憶ブロックを含み、且つ第一記憶ブロックは、所定の起動映像ファイルを記憶する。拡縮ユニットは、情報入力ユニット及び記憶ユニットに接続される。拡縮ユニットは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルに基づいて投影映像信号を生成し、及び、拡縮ユニットは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを少なくとも1つの第二記憶ブロックに記憶させる。映像処理ユニットは、拡縮ユニットに接続され、投影映像信号に基づいて投影制御信号を生成する。投影ユニットは、映像処理ユニットに接続され、また、投影制御信号に基づいて映像光束を生成し、映像光束を投影面に投射して起動映像画面を形成させる。
【0007】
上述の1つ又は一部又は全部の目的或いは他の目的を達成するために、本発明の一実施例では、投影装置に用いられるカスタマイズ化起動映像設定方法が提供され、そのうち、投影装置は、記憶ユニットを有し、記憶ユニットは、第一記憶ブロック及び少なくとも1つの第二記憶ブロックを有し、第一記憶ブロックは、所定の起動映像ファイルを記憶する。この方法は、次のようなステップを有し、即ち、投影装置が映像ファイルを受信し、そのうち、映像ファイルは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルであり;及び、投影装置が、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを少なくとも1つの第二記憶ブロックに記憶させる。
【0008】
上述により、本発明による投影装置及びカスタマイズ化起動映像設定方法は、記憶装置中で複数の記憶ブロックを設置することにより、カスタマイズ化起動映像ファイルを記憶することができる。ユーザは、カスタマイズ化起動映像と、投影機のメーカーにより予め設定された所定の起動映像との間で切り替えを行うことで、ユーザに柔軟性のある選択を提供することができる。また、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルは、電子装置により投影装置に伝送し、起動映像とすることができるため、投影装置は、受信したカスタマイズ化起動映像に対してアナログ又はデジタル信号の変換、取得及び圧縮を行う必要がなく、映像処理の負担を軽減することができる。
【0009】
本発明の上述の特徴及び利点をより明らかにするために、以下、実施例を挙げて、添付した図面を参照することにより、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施例における投影装置の応用を示す図である。
【
図2】発明の一実施例における投影装置のシステムを示す図である。
【
図3】本発明の一実施例におけるカスタマイズ化起動映像設定方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の他の実施例におけるカスタマイズ化起動映像設定方法のフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施例におけるカスタマイズ化起動映像の読み取り方式のフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施例における起動映像の切り替えを示す図である。
【
図7】本発明の他の実施例におけるカスタマイズ化起動映像設定方法のフローチャートである。
【
図8】本発明の他の実施例におけるカスタマイズ化起動映像の読み取り方式のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の上述及び他の技術的内容、特徴、機能及び効果は、添付した図面に基づく以下のような好ましい実施例における詳細な説明により明確になる。なお、以下の実施例に言及されている方向についての用語、例えば、上、下、左、右、前、後などは、添付した図面の方向に過ぎない。よって、使用されている方向の用語は、本発明を説明するためだけのものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0012】
図1は、本発明の一実施例における投影装置の応用を示す図である。
図1を参照する。本発明の一実施例では、投影装置100は、起動映像ファイルに対応する映像光束を投射し、それを投影面10に投射することで、起動映像画面を形成する。投影面10は、例えば、投影スクリーン又は壁面である。
【0013】
また、投影装置100は、さらに、電子装置20に接続され、電子装置20が伝送する各種の情報(例えば、映像ファイルなど)及び指令を受信することができる。本発明の一実施例では、電子装置20は、例えば、スマートフォン、ウェアラブル電子装置、タブレットPC、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、ノートパソコンなどの、独立して作動し得る携帯電子装置であっても良いが、本発明は、これに限定されない。そのうち、投影装置100が電子装置20に接続される方式は、有線(wire/cable)又は無線(wireless)接続の方式で実施されても良い。また、後続の説明書に記載の“接続”は、両ユニット間の電気信号による伝送関係と見なしても良く、実体上の接触式接続に限定されない。
【0014】
図2は、本発明の一実施例における投影装置のシステムを示す図である。
図2に示すように、投影装置100には、情報入力ユニット110、ストリーミング入力ユニット120、記憶ユニット130、拡縮ユニット(Scaler)140、映像処理ユニット150、及び投影ユニット160がある。
【0015】
情報入力ユニット110は、電子装置20が伝送する映像ファイル及び指令を受信することができる。特に、情報入力ユニット110は、電子装置20が伝送する映像ファイルを受信することができ、そのうち、映像ファイルは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像を含み、それは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルと定義される。圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルは、投影装置100に記憶される。圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルは、投影装置100に保存され、且つ起動映像とされ得る。そのうち、如何に、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを生成し、起動映像とするかの細部については、後述する。
【0016】
本発明の実施例では、情報入力ユニット110は、デジタル(Digital)信号を受信するための接続インターフェースであり、例えば、RS-232インターフェース、ユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus、USB)、表示データチャネルコマンドインタフェース(Display data channel command interface、DDC/CI)、ワイヤレス・フィディリティー(Wireless fidelity、WiFi)、RJ45インターフェースなどであっても良いが、これに限定されない。言い換えると、電子装置20は、直接又は間接的に、情報入力ユニット110に対応する通信プロトコル又はインターフェースにより、信号及び指令を情報入力ユニット110に伝送することができる。
【0017】
ストリーミング入力ユニット120は、映像ストリーミング信号を受信するために用いられる。本発明の一実施例では、ストリーミング入力ユニット120は、例えば、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)、VGA端子(Video Graphics Array connector)、デジタルビジュアルインターフェース(Digital visual interface、DVI)、AV端子(複合端子(Composite Video connector))、コンポーネントビデオ端子(Component Video Connector)などであっても良いが、これに限定されない。
【0018】
記憶ユニット130は、投影装置100が作動するために必要なプログラムコード又は関連するアプリ、ソフトウェアなどを記憶するために用いられる。これだけではなく、記憶ユニット130には、多くの異なる記憶領域があり、例えば、記憶ユニット130は、起動設定領域131を含む。起動設定領域131は、複数の起動映像ファイルを記憶し、特に、起動設定領域131には、さらに、第一記憶ブロック及び第二記憶ブロックを有する。第一記憶ブロックは、所定の起動映像ファイルを記憶する。例えば、投影機がメーカーから出荷されるときに、エンジニアーが既に起動映像ファイルを事前に投影装置100の起動設定領域131の第一記憶ブロックに記憶させるため、投影装置100が起動するときに、投影装置100は、所定の起動映像画面を投射することができる。また、第二記憶ブロックは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを、新しい起動映像画面として記憶するために用いられる。なお、起動設定領域131に記憶の起動映像ファイルは、全て、圧縮された映像ファイルである。
【0019】
本発明の他の実施例では、記憶ユニット130は、複数の第二記憶ブロックを有しても良く、言い換えると、ユーザは、複数の異なるカスタマイズ化起動映像ファイルを、異なる第二記憶ブロックに記憶させることもできる。
【0020】
本発明の一実施例では、記憶ユニット130のハードウェアは、次のような複数の存儲器から選択される1つであっても良く、即ち、不揮発性存儲器(Non-volatile memory、NVM)、例えば、ROM(Read-only memory)、PROM(Programmable read-only memory)、EPROM(Erasable programmable read only memory)、EEPROM(Electrically erasable programmable read only memory)又はフラッシュメモリ(Flash memory)、ハードディスクドライブ(ハードディスク駆動器;HDD)、固体ハードディスク(solid-state drive;SSD)などの種類の記憶装置であるが、本発明は、これに限定されない。つまり、断電時に依然としてデータを保存、記憶し得る任意の記憶装置は、本発明に適用することができる。
【0021】
拡縮ユニット140は、情報入力ユニット110、ストリーミング入力ユニット120、及び記憶ユニット130に接続される。拡縮ユニット140は、情報入力ユニット110が伝送する映像ファイル、又は、ストリーミング入力ユニット120が伝送する映像ストリーミング信号を受信し、それ相応に、映像ストリーミング信号又は映像ファイル(圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイル)に対して映像処理、例えば、圧縮、解凍、又は解像度調整を行うことで、投影映像信号を生成することができる。それ以外に、拡縮ユニット140は、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを、記憶ユニット130の第二記憶ブロックに記憶させることもできる。なお、拡縮ユニット140の作動の細部については、後述する。拡縮ユニット140は、例えば、拡縮チップ(Scaler IC)を採用してワーキングし、拡縮ユニット(拡縮チップ)の最も基本的な機能は、各種の異なる解像度の映像画面を、投影装置自体が映像を投影し得る解像度、特に、投影装置自身が映像を投射し得る最適解像度に再調整することである。なお、上述の機能を提供し得る任意のチップは、本発明に適用することができる。
【0022】
映像処理ユニット150は、拡縮ユニット140に接続される。映像処理ユニット150は、拡縮ユニット140が処理した投影映像信号を受信し、また、投影映像信号に基づいて対応する投影制御信号を生成することができる。映像処理ユニット150は、例えば、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、デジタル信号処理器(Digital Signal Processor、DSP)、プログラム可能制御器、プログラム可能な論理装置(Programmable Logic Device、PLD)、類似した他の装置、又はこれらの装置の組み合わせであっても良いが、本発明は、これに限定されない。
【0023】
投影ユニット160は、映像処理ユニット150に接続され、映像処理ユニット150の投影制御信号に基づいて映像光束を生成し、そして、映像光束を投影面10に投射することで、起動映像を形成する。投影ユニット160は、例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device、DMD)を具備する装置、反射型LCOS(Liquid Crystal on Silicon)、又は透過型空間光変調器、例えば、透過型液晶パネル(Transparent Liquid Crystal Panel)であっても良いが、本発明は、これに限定されない。
【0024】
図3は、本発明の一実施例におけるカスタマイズ化起動映像設定方法のフローチャートである。
図3を参照する。本実施例における映像投影方法は、
図1及び
図2中の投影装置100に用いられる。
【0025】
図1及び
図2中の投影装置100を例とする。ステップS310では、情報入力ユニット110は、電子装置20が伝送する映像ファイルを受信する。この実施例では、映像ファイルは、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを含む。圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルは、ユーザが起動映像画面としようとする映像を含み、この映像は、デジタルフォーマットで且つ圧縮処理された映像である。
【0026】
詳細に言えば、本発明の一実施例では、ステップS310において、拡縮ユニット140は、投影装置100が待機モード又は投影モードにあるときに、情報入力ユニット110から提供される、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを受信することができる。言い換えると、本発明では、投影装置100は、待機モード又は投影モードの下で、カスタマイズ化起動映像を起動映像画面として設定/記憶することができ、投影モードでカスタマイズ化起動映像を得て起動映像画面を設定する必要がない。
【0027】
ステップS320では、拡縮ユニット140は、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを記憶ユニット130の第二記憶ブロックに記憶させる。言い換えると、拡縮ユニット140は、元々第一記憶ブロックに格納されている所定の起動映像ファイルを上書き(overwrite)することなく、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを第二記憶ブロックに記憶させることができる。これにより、今後ユーザが投影装置100を起動するときに、拡縮ユニット140は、第二記憶ブロック中の圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取って解凍することで、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルに対応する投影映像信号を生成し、そして、投影ユニット160により映像光束を投射することで、ユーザが欲しがる起動映像画面を形成することができる。
【0028】
図4は、本発明の他の実施例におけるカスタマイズ化起動映像設定方法のフローチャートである。
図4を参照する。本実施例の映像投影方法は、
図1及び
図2中の投影装置100に用いられる。以下、
図4中のステップを以て投影装置100と電子装置20との協働を説明する。
【0029】
本実施例では、電子装置20において投影装置100と協働のための応用プログラム(APP)がインストールされており、これにより、ユーザは、応用プログラムにより、投影装置100が電子装置20と協働し得る(ハンドシェーク(handshake)状態にし得る)ようにさせることができる。
【0030】
ステップS410では、投影装置100は、情報入力ユニット110により電子装置20に接続される。投影装置100は、電子装置20からの映像ファイルを受信する。本発明の一実施例では、ユーザは、電子装置20中の応用プログラムにより、電子装置20の表示装置(Display device)に表示される「投影装置情報識別」のボタンインターフェースをクリックして選択することで、電子装置20に、識別要求を送信させることができる。また、本発明の他の実施例では、投影装置100に実体ボタンが設けられ又は設定メニュー(On Screen Display、OSD)が表示されることで、ユーザは、実体ボタンを押し又は設定メニュー中のボタンを選択することで、投影装置100に、電子装置20が提供する識別要求を受信させることができる。
【0031】
ステップS420では、投影装置100は、識別要求に基づいて投影装置情報を電子装置20に返す。詳細に言えば、投影装置情報は、例えば、投影装置のチップ情報、第一記憶ブロックのアドレス情報、第二記憶ブロックのアドレス情報、解像度情報、第二記憶ブロックのサイズなどの情報のうちの1つ又は複数であっても良いが、本発明は、これに限定されない。チップ情報は、例えば、投影装置のチップタイプ及びバージョンである。第一記憶ブロックのアドレス情報及び第二記憶ブロックのアドレス情報は、電子装置20に、所定の起動映像ファイルがどこに置かれるか、及び、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルがどこに書き込まれるかを通知するために用いられるものである。第二記憶ブロックのサイズは、上限(例えば、2MB)を有する。解像度情報は、電子装置20がカスタマイズ化起動映像を処理するための根拠である。投影装置100は、投影装置情報を電子装置20に返し、又は、ユーザが投影装置100上のボタン又は設定メニューにて識別要求を送信する場合、投影装置100は、投影装置情報を投影装置100に接続される電子装置20に伝送することができる。
【0032】
ステップS430では、電子装置20が選択指令又は映像取得指令を受信することで、カスタマイズ化起動映像を得る。具体的に言えば、ユーザは、上述の応用プログラム(APP)により、電子装置20に記憶される写真又は画像をクリックして選択することで、それをカスタマイズ化起動映像とすることができる。他の実施例では、ユーザは、上述の応用プログラム(APP)により、タイムリーに電子装置20の表示デバイス(Display device)に表示される映像又は画像を取得してカスタマイズ化起動映像とすることもできる。
【0033】
ステップS440では、電子装置20の応用プログラムは、投影装置情報に基づいて、カスタマイズ化起動映像の解像度を調整する。具体的に言えば、ステップS430では、電子装置20の応用プログラムがさらにカスタマイズ化起動映像の解像度を調整することで、投影装置の受け入れられる解像度に一致させることができる。例えば、投影装置100がサポートする最適解像度が1920x1080のときに、電子装置20の応用プログラムは、カスタマイズ化起動映像の解像度を1920x1080に調整することができる。
【0034】
ステップS450では、ユーザが電子装置20の応用プログラムにより、電子装置20にカット指令を受信させることで、電子装置20の応用プログラムに、カット指令に基づいてカスタマイズ化起動映像をカットさせることができる。具体的には、本発明の一実施例では、ユーザが選択又は取得したカスタマイズ化起動映像に不必要な映像内容が存在することがあり、このときに、ユーザは、電子装置20の応用プログラムを操作する(例えば、カスタマイズ化起動映像のフレームを調整し、カスタマイズ化起動映像をカットするなど)ことでカット指令を発することができる。電子装置20は、カット指令に基づいてカスタマイズ化映像をカットすることができる。なお、本発明の他の実施例では、ユーザがカスタマイズ化起動映像の内容に文句がないときに、ユーザは、カット指令を発しなくても良い。
【0035】
ステップS460では、電子装置20の応用プログラムは、調整後のカスタマイズ化起動映像を圧縮し、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを生成し、そして、映像ファイルを投影装置100に送信する。詳細に言えば、本発明の一実施例では、電子装置20は、ランレングス(連長)法(Run-length encoding、RLE)を採用して圧縮を行うことで前述の圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを生成する。しかし、他の実施例では、電子装置20は、エントロピー符号化(Entropy encoding)、LZW(Lempel-Ziv-Welch)などの映像圧縮アルゴリズムを採用しても良いが、本発明は、これに限定されない。なお、前述の各種類の映像圧縮アルゴリズムは、当業者に既知のアルゴリズムであるため、ここでは、その詳しい説明を省略する。電子装置20がカスタマイズ化起動映像に対して解像度の調整、カット、及び圧縮を行った後に、形成された映像ファイル(圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイル)は、投影装置100に伝送される。
【0036】
なお、この圧縮されたカスタマイズ化起動映像がデジタル(digital)フォーマットであるため、投影装置100がサポートする映像フォーマットは、例えば、.BMPファイル、.JPGファイル、.PNGファイル、.GIFファイル、.TIFFファイルなどであるが、本発明は、これに限定されない。
【0037】
ステップS470では、投影装置100の情報入力ユニット110は、映像ファイルを受信する。ステップS480では、投影装置100の拡縮ユニット140は、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを記憶ユニット130の第二記憶ブロックに記憶させる。ステップS470及びステップS480は、
図3のステップS310、S320と同様であるため、ここでは、その詳しい説明を省略する。
【0038】
言い換えると、この実施例では、圧縮されたカスタマイズ化起動映像は、電子装置20の応用プログラムが選択指令又は映像取得指令を受信して得たカスタマイズ化起動映像であって、投影装置情報に基づいてカスタマイズ化起動映像の解像度を調整し、受信したカット指令に基づいてカットを行い、また、調整後のカスタマイズ化起動映像を圧縮することで生成されるものである。投影装置100について言えば、計算能力がとても高いチップを採用する必要がなくても、ユーザが起動映像を設定するための機能を提供することができる。
【0039】
図5は、本発明の一実施例においてカスタマイズ化起動映像の読み取り方式のローチャートである。
図5を参照擦る。本実施例の映像投影方法は、
図1及び
図2中の投影装置100に用いられる。以下、
図5をもとに投影装置100がカスタマイズ化起動映像を読み取る方式を説明する。
【0040】
ステップS510では、投影装置100の拡縮ユニット140は、イネイブル(enable)信号に基づいて、第二記憶ブロック中の圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取る。イネイブル信号は、例えば、ユーザが投影装置100を起動し又は投影装置100が休眠状態からウェイクアップ(wakeup)されるときに生成する信号である。拡縮ユニット140は、このイネイブル信号に基づいて記憶ユニット130中の起動設定領域131にアクセスし、そして、起動映像と設定される、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取ることができる。
【0041】
ステップS520では、投影装置100の拡縮ユニット140は、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍し、解凍されたカスタマイズ化映像ファイルに基づいて投影映像信号を生成する。具体的に言えば、記憶空間を節約するために、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルは、圧縮された状態で記憶ユニット130に記憶される。しかし、投影装置100が圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取って投影を行うときに、この圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍しないと、カスタマイズ化起動映像画面を投影することができない。よって、拡縮ユニット140は、まず、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍し、投影映像信号を生成する。拡縮ユニット140は、対応する圧縮方式で、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍することができる。例えば、前述のように、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルがランレングス(連長)法で圧縮されるので、解凍時に、拡縮ユニット140は、ランレングス(連長)法を採用してカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍する。カスタマイズ化起動映像ファイルを解凍して投影映像信号を生成した後に、拡縮ユニット140は、さらに、投影映像信号を映像処理ユニット150に伝送する。
【0042】
ステップS530では、投影装置100の映像処理ユニット150及び投影ユニット160は、映像光束を投影面10に投射する。具体的に言えば、投影装置100の映像処理ユニット150は、投影映像信号を受信するときに、映像信号に基づいて投影制御信号を生成する。投影ユニット160は、投影制御信号を受信してそれに基づいて映像光束を生成し、そして、映像光束を投影面10に投影することで、起動映像画面を形成することができる。ステップS510~S530により、カスタマイズ化起動映像画面は、投影装置100起動時に、投影面10に投射することができる。
【0043】
なお、前述のように、拡縮ユニット140が、元々第一記憶ブロックに記憶される所定の起動映像ファイルを上書きすることなく、カスタマイズ化起動映像ファイルを第二記憶ブロックに記憶させるから、投影装置100は、起動映像ファイルを読み取るときに、カスタマイズ化起動映像ファイルを読み取ることができるだけでなく、ユーザの制御に基づいて所定の起動映像ファイルを起動映像として読み取ることもできる。
【0044】
図6は、本発明の一実施例における起動映像の切り替えを示す図である。
図6を参照する。具体的には、ユーザは、電子装置20中の応用プログラムにおける起動映像切り替えボタンにより、或いは、投影装置100に設置される実体ボタンを押し又は投影される設定メニューを選択することにより、起動映像画面をカスタマイズ化起動映像画面620から所定の起動映像画面610に切り替える映像切り替え指令を生成することができる。
【0045】
拡縮ユニット140は、映像切り替え指令に基づいて、第一記憶ブロック中の所定の起動映像ファイルを読み取ることができる。また、拡縮ユニット140は、所定の起動映像ファイルを解凍し、解凍後の所定の起動映像ファイルに基づいて投影映像信号を生成し、そして、投影ユニット160に映像光束を投影面10に投影させることで、所定の起動映像画面610を生成することができる。よって、ユーザは、映像切り替え指令を繰り返して入力することで、投影面10上の起動映像画面をカスタマイズ化起動映像画面620と所定の起動映像画面610との間で切り替えることができる。
【0046】
図7は、本発明の他の実施例におけるカスタマイズ化起動映像設定方法のフローチャートである。
図7を参照する。本実施例の映像投影方法は、
図1及び
図2の中の投影装置100に用いられる。
【0047】
図1及び
図2中の投影装置100を例とする。ステップS710では、ストリーミング入力ユニット120は、映像出力装置(図示せず)が伝送する映像ストリーミング信号を受信する。映像出力装置は、例えば、電子装置20と同じである装置であり、動的な映像を提供するために用いられる。映像ストリーミング信号は、動的な映像ファイルを含み、映像ストリーミング信号は、アナログフォーマット又はデジタルフォーマットであっても良い。この実施例では、ユーザは、投影装置100が動的な映像画面を投射するときに、投影装置100に設置される実体ボタン又は設定メニュー(On Screen Display、OSD)の表示により、実体ボタンを押し、又は、設定メニュー中のボタンを選択することで、投影装置100の再生を一時的にストップさせ、静的な映像画面になるようにさせることができ、このときに、静的な映像画面に対応する映像ストリーミング信号は、ストリーミング入力ユニット120により、拡縮ユニット140に伝送することができる。
【0048】
ステップS720では、拡縮ユニット140は、静的な映像画面に対応する映像ストリーミング信号を取得し、カスタマイズ化起動映像ファイルを形成する。
【0049】
ステップS730では、拡縮ユニット140は、カスタマイズ化起動映像ファイルを圧縮し、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを形成する。本発明の投影装置100は、ランレングス(連長)法(Run-length encoding、RLE)で圧縮して前述の圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを生成する。しかし、他の実施例では、エントロピー符号化(Entropy encoding)、LZW(Lempel-Ziv-Welch)などの映像圧縮アルゴリズムを採用しても良いが、本発明は、これに限定されない。なお、前述の各種類の映像圧縮アルゴリズムは、当業者に既知であるため、ここでは、その詳しい説明を省略する。
【0050】
ステップS740では、拡縮ユニット140は、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを、記憶ユニット130の第二記憶ブロックに書き込んで記憶させる。
【0051】
図8は、本発明の他の実施例におけるカスタマイズ化起動映像の読み取り方式のフローチャートである。
【0052】
ステップS810では、投影装置100の拡縮ユニット140は、イネイブル信号に基づいて、第二記憶ブロック中の圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取る。イネイブル信号は、例えば、ユーザが投影装置100を起動し、又は、投影装置100が休眠状態からウェイクアップされるときに生成する信号である。拡縮ユニット140は、このイネイブル信号に基づいて、記憶ユニット130中の起動設定領域131をアクセスし、起動映像と設定される、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取ることができる。
【0053】
ステップS820では、投影装置100の拡縮ユニット140は、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍し、解凍後のカスタマイズ化映像ファイルに基づいて投影映像信号を生成する。具体的には、記憶空間を節約するために、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルは、圧縮された状態で記憶ユニット130中に記憶される。しかし、投影装置100は、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを読み取って投影を行うときに、この圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍しなければ、カスタマイズ化起動映像画面を投影することができない。よって、拡縮ユニット140は、まず、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍し、投影映像信号を生成する。拡縮ユニット140は、対応する圧縮方式で、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍することができる。例えば、前述のように、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルがランレングス(連長)法で圧縮されるため、解凍時に、拡縮ユニット140は、ランレングス(連長)法を採用してカスタマイズ化起動映像ファイルを解凍する。カスタマイズ化起動映像ファイルを解凍して投影映像信号を生成した後に、拡縮ユニット140は、投影映像信号を映像処理ユニット150に伝送することができる。
【0054】
ステップS830では、投影装置100の映像処理ユニット150及び投影ユニット160は、映像光束を投影面10に投影する。具体的には、投影装置100の映像処理ユニット150は、投影映像信号受信時に、投影映像信号に基づいて投影制御信号を生成する。投影ユニット160は、投影制御信号を受信してそれに基づいて映像光束を生成し、そして、映像光束を投影面10に投影することで、起動映像画面を形成することができる。このように、ステップS810~S830により、カスタマイズ化起動映像画面は、投影装置100起動時に、投影面10に投射することができる。
【0055】
なお、前述のように、拡縮ユニット140は、元々第一記憶ブロックに記憶される所定の起動映像ファイルを上書きすることなく、カスタマイズ化起動映像ファイルを第二記憶ブロックに記憶させる。よって、投影装置100は、起動映像ファイルを読み取るときに、カスタマイズ化起動映像ファイルを読み取ることができるのみならず、ユーザの制御に基づいて所定の起動映像ファイルを起動映像として読み取ることもできる。
【0056】
以上のことから、本発明による投影装置及びカスタマイズ化起動映像設定方法は、記憶装置中で複数の記憶ブロックを設定することで、カスタマイズ化起動映像ファイルを記憶させることができる。ユーザは、カスタマイズ化起動映像と、メーカーにより予め設定される所定の起動映像との間で切り替えを行うことで、ユーザに柔軟性のある選択を提供することができる。また、圧縮されたカスタマイズ化起動映像ファイルは、電子装置により投影装置に起動映像として伝送することができるため、投影装置の映像処理の負担を軽減することができる。また、投影装置は、カスタマイズ化起動映像設定方法を実行するときに投影モードに限定されないので、ユーザは、待機モードや投影モードの下で、投影装置がカスタマイズ化起動映像設定方法を行うようにさせることができる。
【0057】
また、投影装置について言えば、計算能力がとても高いチップを採用する必要がなくても、ユーザが起動映像画面を設定するための機能を提供することができる。
【0058】
本発明は、前述した好適な実施例に基づいて以上のように開示されたが、前述した好適な実施例は、本発明を限定するためのものでなく、当業者は、本発明の思想と範囲を離脱しない限り、本発明に対して些細な変更と潤色を行うことができるので、本発明の保護範囲は、添付した特許請求の範囲に定まったものを基準とする。また、本発明の何れの実施例又は特許請求の範囲は、本発明に開示されたすべての目的又は利点又は特徴を達成する必要がない。また、要約の一部と発明の名称は、文献の検索を助けるためのみのものであり、本発明の権利範囲を限定するものでない。また、本明細書又は特許請求の範囲に言及されている「第一」、「第二」などの用語は、要素(element)に名前を付け、又は、異なる実施例又は範囲を区別するためのものみであり、要素の数量上での上限又は下限を限定するためのものでない。
【符号の説明】
【0059】
10:投影面
20:電子装置
100:投影装置
110:情報入力ユニット
120:ストリーミング入力ユニット
130:記憶ユニット
131:起動設定領域
140:拡縮ユニット
150:映像処理ユニット
160:投影ユニット
610:所定の起動映像
620:カスタマイズ化起動映像
S310~S320、S410~S480、S510~S530、S710~S740、S810~S830:ステップ