(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】駐車場システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231024BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20231024BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
G06Q50/10
G07B15/00 L
G08G1/14 A
(21)【出願番号】P 2020003431
(22)【出願日】2020-01-14
【審査請求日】2022-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】302060926
【氏名又は名称】株式会社フジタ
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】西山 徹
【審査官】池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-215805(JP,A)
【文献】特開2017-130174(JP,A)
【文献】特開2018-010443(JP,A)
【文献】特開2005-346551(JP,A)
【文献】特開2018-193697(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2003-0006804(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07B 15/00
G08G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の事業者によって運用され、利用者が利用する駐車場の管理を行なう駐車場側サーバーと、
前記第1の事業者とは異なる第2の事業者によって運用され、前記利用者が利用したサービスの対価である利用料金の決済を行なうプラットフォームを構成するプラットフォーム側サーバーとを備え、
前記駐車場側サーバーは、
前記利用者が登録している車両の車番を車両識別情報とした場合、前記車両識別情報と前記車両の駐車料金とを含む決済情報を生成し前記プラットフォーム側サーバーへ提供する決済情報生成部を備え、
前記プラットフォーム側サーバーは、
前記利用者を特定する利用者識別情報と前記車両識別情報とを関連付けて格納した決済用データベースと、
前記決済情報生成部から提供された前記決済情報に含まれる前記車両識別情報に基づいて前記決済用データベースから前記利用者識別情報を特定すると共に、前記決済情報に含まれる前記駐車料金に基づいて前記利用者に対する決済処理を行なう決済処理部とを備え
、
前記駐車場側サーバーは、
前記利用者から前記駐車場の予約日時と前記利用者が登録している車両の車番を車両識別情報として受け付ける予約受け付け部と、
前記車両識別情報と、前記車両の入庫時刻と、前記車両の出庫時刻と、前記車両の駐車料金とを関連付けて格納する駐車管理データベースと、
前記駐車管理データベースに格納された前記入庫時刻および前記出庫時刻に基づいて算出された前記車両の駐車時間に基づいて前記駐車料金を算出し、前記駐車料金を前記駐車管理データベースに格納する駐車料金算出部とを更に備え、
前記決済情報生成部による前記決済情報の生成は、前記駐車管理データベースに格納された互いに関連付けされた前記車両識別情報と前記駐車料金に基づいてなされ、
前記プラットフォーム側サーバーは、
前記決済用データベースに格納された前記車両識別情報を有効利用者情報として前記駐車場側サーバーに提供する有効利用者情報提供部をさらに備え、
前記駐車場側サーバーの前記予約受け付け部は、
前記有効利用者情報提供部から提供された前記有効利用者情報に該当しない前記車両識別情報を受け付けたときに前記予約の受け付けを無効とする、
ことを特徴とする駐車場システム。
【請求項2】
前記駐車場側サーバーは、
前記駐車場に入庫する前記利用者の車両の車番を撮像する入庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を入庫時識別情報として生成し前記駐車管理データベースに格納されている前記車両識別情報と照合し、その照合結果に基づいて前記入庫時識別情報の生成時刻を前記入庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する入庫処理部と、
前記駐車場から出庫する前記利用者の前記車両の車番を撮像する出庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を出庫時識別情報として生成し前記駐車管理データベースに格納されている前記車両識別情報と照合し、その照合結果に基づいて前記出庫時識別情報の生成時刻を前記出庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する出庫処理部とを更に備える、
ことを特徴とする請求項
1記載の駐車場システム。
【請求項3】
前記駐車場側サーバーは、
前記利用者に対して前記駐車場の空き情報、料金情報を提供する駐車場情報提供部と、
前記予約受け付け部によって受け付けられた前記車両識別情報と前記予約日時とを前記駐車場の駐車区画を特定する駐車区画情報に関連付けて格納する予約管理データベースと、
前記予約管理データベースに格納されている前記予約日時と前記駐車区画情報に基づいて前記空き情報を生成して前記駐車場情報提供部に提供する空き情報生成部とを更に備える、
ことを特徴とする請求項
2記載の駐車場システム。
【請求項4】
前記入庫処理部で前記入庫時識別情報が生成された際に、前記予約管理データベースから前記車両識別情報に関連付けられた前記予約日時および前記駐車区画情報を読み出して前記利用者に報知する予約内容報知部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項
3記載の駐車場システム。
【請求項5】
第1の事業者によって運用され、利用者が利用する駐車場の管理を行なう駐車場側サーバーと、
前記第1の事業者とは異なる第2の事業者によって運用され、前記利用者が利用したサービスの対価である利用料金の決済を行なうプラットフォームを構成するプラットフォーム側サーバーとを備え、
前記駐車場側サーバーは、
前記利用者が登録している車両の車番を車両識別情報とした場合、前記車両識別情報と前記車両の駐車料金とを含む決済情報を生成し前記プラットフォーム側サーバーへ提供する決済情報生成部を備え、
前記プラットフォーム側サーバーは、
前記利用者を特定する利用者識別情報と前記車両識別情報とを関連付けて格納した決済用データベースと、
前記決済情報生成部から提供された前記決済情報に含まれる前記車両識別情報に基づいて前記決済用データベースから前記利用者識別情報を特定すると共に、前記決済情報に含まれる前記駐車料金に基づいて前記利用者に対する決済処理を行なう決済処理部とを備え
、
前記駐車場側サーバーは、
前記車両識別情報と、前記車両の入庫時刻と、前記車両の出庫時刻と、前記車両の駐車料金とを関連付けて格納する駐車管理データベースと、
前記駐車場に入庫する前記利用者の車両の車番を撮像する入庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を前記車両識別情報として生成し前記駐車管理データベースに格納すると共に、前記車両識別情報の生成時刻を前記入庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する入庫処理部と、
前記駐車場から出庫する前記利用者の前記車両の車番を撮像する出庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を出庫時識別情報として生成し前記出庫時識別情報の生成時刻を前記出庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する出庫処理部と、
前記駐車管理データベースに格納された前記入庫時刻および前記出庫時刻に基づいて算出された前記車両の駐車時間に基づいて前記駐車料金を算出し、前記駐車料金を前記駐車管理データベースに格納する駐車料金算出部とを更に備え、
前記決済情報生成部による前記決済情報の生成は、前記駐車管理データベースに格納された互いに関連付けされた前記車両識別情報と前記駐車料金に基づいてなされ、
前記プラットフォーム側サーバーは、
前記決済用データベースに格納された前記車両識別情報を有効利用者情報として前記駐車場側サーバーに提供する有効利用者情報提供部をさらに備え、
前記駐車場側サーバーは、
前記入庫処理部によって生成した前記車両識別情報が、前記有効利用者情報提供部から提供された前記有効利用者情報に該当しない場合に、前記車両の入庫を無効としてその旨を前記利用者に報知する入庫無効報知部をさらに備える、
ことを特徴とする駐車場システム。
【請求項6】
前記駐車場には前記車両の入庫を検出する入庫センサと前記車両の出庫を検出する出庫センサとが設けられ、
前記入庫カメラの撮像動作は前記入庫センサの検出結果に基づいてなされ、
前記出庫カメラの撮像動作は前記出庫センサの検出結果に基づいてなされる、
ことを特徴とする請求項
2から5の何れか1項記載の駐車場システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は駐車場システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、駐車場を時間貸しする際の管理を行なう駐車場システムとして以下のようなものが知られている(特許文献1参照)。
駐車場への入場時に、入場時刻を記録した駐車券を発券機から発行して入場ゲートを開いて駐車場への入場を許可する。
駐車場からの出場時に、駐車券を精算機に読み取らせることで駐車時間に応じた駐車料金を算出して利用者に提示し、利用者が駐車料金を精算機に投入して精算を行なうと出場ゲートを開いて駐車場からの出場を許可する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、駐車場に発券機、精算機、入場ゲート、出場ゲートなどの設備を設置する必要があり設備コストがかさむことは無論のこと、キャッシュレスでの支払い(決済)に対応していないため、利用者が発券、精算に際してわずらわしい操作を行わなければならず、また、利用者が駐車券を紛失するおそれもあり、利便性の向上を図る上で改善の余地がある。
また、駐車場システムを運用する事業者は、人手によって精算機から集金を行なう必要があり、集金に要するコストの低減を図る上で改善の余地がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、駐車場に要する設備コストの低減を図りつつ、利用者の利便性の向上を図り、駐車場の運用コストの低減を図る上で有利な駐車場システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明は、駐車場システムであって、第1の事業者によって運用され、利用者が利用する駐車場の管理を行なう駐車場側サーバーと、前記第1の事業者とは異なる第2の事業者によって運用され、前記利用者が利用したサービスの対価である利用料金の決済を行なうプラットフォームを構成するプラットフォーム側サーバーとを備え、前記駐車場側サーバーは、前記利用者が登録している車両の車番を車両識別情報とした場合、前記車両識別情報と前記車両の駐車料金とを含む決済情報を生成し前記プラットフォーム側サーバーへ提供する決済情報生成部を備え、前記プラットフォーム側サーバーは、前記利用者を特定する利用者識別情報と前記車両識別情報とを関連付けて格納した決済用データベースと、前記決済情報生成部から提供された前記決済情報に含まれる前記車両識別情報に基づいて前記決済用データベースから前記利用者識別情報を特定すると共に、前記決済情報に含まれる前記駐車料金に基づいて前記利用者に対する決済処理を行なう決済処理部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記駐車場側サーバーは、前記利用者から前記駐車場の予約日時と前記利用者が登録している車両の車番を車両識別情報として受け付ける予約受け付け部と、前記車両識別情報と、前記車両の入庫時刻と、前記車両の出庫時刻と、前記車両の駐車料金とを関連付けて格納する駐車管理データベースと、前記駐車管理データベースに格納された前記入庫時刻および前記出庫時刻に基づいて算出された前記車両の駐車時間に基づいて前記駐車料金を算出し、前記駐車料金を前記駐車管理データベースに格納する駐車料金算出部とを更に備え、前記決済情報生成部による前記決済情報の生成は、前記駐車管理データベースに格納された互いに関連付けされた前記車両識別情報と前記駐車料金に基づいてなされることを特徴とする。
また、本発明は、前記駐車場側サーバーは、前記駐車場に入庫する前記利用者の車両の車番を撮像する入庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を入庫時識別情報として生成し前記駐車管理データベースに格納されている前記車両識別情報と照合し、その照合結果に基づいて前記入庫時識別情報の生成時刻を前記入庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する入庫処理部と、前記駐車場から出庫する前記利用者の前記車両の車番を撮像する出庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を出庫時識別情報として生成し前記駐車管理データベースに格納されている前記車両識別情報と照合し、その照合結果に基づいて前記出庫時識別情報の生成時刻を前記出庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する出庫処理部とを更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記駐車場側サーバーは、前記利用者に対して前記駐車場の空き情報、料金情報を提供する駐車場情報提供部と、前記予約受け付け部によって受け付けられた前記車両識別情報と前記予約日時とを前記駐車場の駐車区画を特定する駐車区画情報に関連付けて格納する予約管理データベースと、前記予約管理データベースに格納されている前記予約日時と前記駐車区画情報に基づいて前記空き情報を生成して前記駐車場情報提供部に提供する空き情報生成部とを更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記入庫処理部で前記入庫時識別情報が生成された際に、前記予約管理データベースから前記車両識別情報に関連付けられた前記予約日時および前記駐車区画情報を読み出して前記利用者に報知する予約内容報知部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記プラットフォーム側サーバーは、前記決済用データベースに格納された前記車両識別情報を有効利用者情報として前記駐車場側サーバーに提供する有効利用者情報提供部をさらに備え、前記駐車場側サーバーの前記予約受け付け部は、前記有効利用者情報提供部から提供された前記有効利用者情報に該当しない前記車両識別情報を受け付けたときに前記予約の受け付けを無効とすることを特徴とする。
また、本発明は、前記駐車場側サーバーは、前記車両識別情報と、前記車両の入庫時刻と、前記車両の出庫時刻と、前記車両の駐車料金とを関連付けて格納する駐車管理データベースと、前記駐車場に入庫する前記利用者の車両の車番を撮像する入庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を前記車両識別情報として生成し前記駐車管理データベースに格納すると共に、前記車両識別情報の生成時刻を前記入庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する入庫処理部と、前記駐車場から出庫する前記利用者の前記車両の車番を撮像する出庫カメラから供給される画像情報に基づいて前記車両の前記車番を出庫時識別情報として生成し前記出庫時識別情報の生成時刻を前記出庫時刻として前記駐車管理データベースに格納する出庫処理部と、前記駐車管理データベースに格納された前記入庫時刻および前記出庫時刻に基づいて算出された前記車両の駐車時間に基づいて前記駐車料金を算出し、前記駐車料金を前記駐車管理データベースに格納する駐車料金算出部とを更に備え、前記決済情報生成部による前記決済情報の生成は、前記駐車管理データベースに格納された互いに関連付けされた前記車両識別情報と前記駐車料金に基づいてなされることを特徴とする。
また、本発明は、前記プラットフォーム側サーバーは、前記決済用データベースに格納された前記車両識別情報を有効利用者情報として前記駐車場側サーバーに提供する有効利用者情報提供部をさらに備え、前記駐車場側サーバーは、前記入庫処理部によって生成した前記車両識別情報が、前記有効利用者情報提供部から提供された前記有効利用者情報に該当しない場合に、前記車両の入庫を無効としてその旨を前記利用者に報知する入庫無効報知部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記駐車場には前記車両の入庫を検出する入庫センサと前記車両の出庫を検出する出庫センサとが設けられ、前記入庫カメラの撮像動作は前記入庫センサの検出結果に基づいてなされ、前記出庫カメラの撮像動作は前記出庫センサの検出結果に基づいてなされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の駐車場システムによれば、駐車場側サーバーでは、車両識別情報と車両の駐車料金とを含む決済情報を生成しプラットフォーム側サーバーへ提供し、プラットフォーム側サーバーでは、駐車場側サーバーから提供された決済情報に含まれる車両識別情報に基づいて決済用データベースから利用者識別情報を特定すると共に、決済情報に含まれる駐車料金に基づいて利用者に対する決済処理を行なうようにした。
したがって、従来のように駐車券を発行する発行機や駐車券を読み取って精算を行なう精算機、入場ゲート、出場ゲートなどの設備が不要となるため、駐車場に要する設備コストの低減を図る上で有利となり、また、利用者は、キャッシュレスでの支払い(決済)ができるため、発行機や精算機に対してわずらわしい操作を行なう必要がなく、駐車券を紛失するおそれもないので、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。また、駐車場に設けられた精算機から集金を行なう人手が不要となり、駐車場の運用コストの低減を図る上で有利となる。
また、第1の事業者が小規模で多数存在し、第2の事業者が広範囲にわたって事業を展開する規模の大きな事業者で複数存在する場合に以下の効果が奏される。
1)第2の事業者が一括して決済処理を行うため、決済処理を合理化でき、決済処理に要するコストの削減を図る上で有利となると共に、第1の事業者が異なっても同一の決済処理で支払いがなされるため、駐車料金の支払いに要する手間が軽減され、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
2)第1の事業者が負担する決済処理に伴う設備やその運用に要するコストを削減する上で有利となる。
3)第2の事業者は、直接駐車場の管理業務を負担することなく、多くの駐車場の決済業務を行なうことができ、駐車場の運営に関する事業を広範囲に行なう上で有利となる。
4)第1の事業者が所有する駐車場が増えたとしてもプラットフォーム側サーバーに、駐車場側サーバーを新たに接続するだけで駐車システムを構築することができ、変更に要するコストを抑制できる。
また、駐車管理データベースに格納された入庫時刻および出庫時刻に基づいて算出された車両の駐車時間に基づいて駐車料金を算出し、駐車料金を駐車管理データベースに格納し、駐車管理データベースに格納された互いに関連付けされた車両識別情報と駐車料金に基づいて決済情報を生成すると、駐車場において駐車時間を測定する専用の装置を設けることなく、駐車時間に対応して決済情報を正確に得ることができるので、駐車場システムのコストを抑制する上で有利となる。
また、入庫カメラから供給される画像情報に基づいて車両の車番を入庫時識別情報として生成し駐車管理データベースに格納されている車両識別情報と照合し、その照合結果に基づいて入庫時識別情報の生成時刻を入庫時刻として駐車管理データベースに格納し、また、出庫カメラから供給される画像情報に基づいて車両の車番を出庫時識別情報として生成し駐車管理データベースに格納されている車両識別情報と照合し、その照合結果に基づいて出庫時識別情報の生成時刻を出庫時刻として駐車管理データベースに格納するようにすると、駐車時間を正確に算出でき駐車料金を正確に得る上で有利となる。また、駐車時刻を例えば1分単位で算出すれば、駐車料金を1分単位で設定できることから、駐車料金の設定を利用者のニーズに応じてきめ細かくすることができるため、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
また、駐車場の予約時に、予約管理データベースに格納されている予約日時と駐車区画を特定する駐車区画情報に基づいて空き情報を生成して利用者に提供すると、利用者に正確な空き情報と料金情報を提供することができ、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
また、入庫時識別情報が生成された際に、予約管理データベースから入庫時識別情報に関連付けられた予約日時および駐車区画情報を読み出して利用者に報知するようにすると、利用者が予約日時や駐車区画情報を容易に確認できるため、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
また、駐車場側サーバーでは、決済用データベースから提供された有効利用者情報に該当しない車両識別情報を駐車場の予約時に受け付けたときに予約の受け付けを無効とするようにすると、第2の事業者に対して決済を行なうことが可能な利用者が予約できる一方、第2の事業者に対して決済を行なうことができない利用者は予約できないため、駐車料金の決済を確実に行なう上で有利となる。
また、駐車場に入庫する利用者の車両の車番の画像情報に基づいて車両の車番を車両識別情報として生成し駐車管理データベースに格納すると共に、車両識別情報の生成時刻を入庫時刻として駐車管理データベースに格納し、駐車場から出庫する利用者の車両の車番の画像情報に基づいて車両の車番を出庫時識別情報として生成し出庫時識別情報の生成時刻を出庫時刻として駐車管理データベースに格納し、駐車管理データベースに格納された入庫時刻および出庫時刻に基づいて算出された車両の駐車時間に基づいて駐車料金を算出し、決済情報生成部による決済情報の生成を、駐車管理データベースに格納された互いに関連付けされた車両識別情報と駐車料金に基づいてなされるようにすると、駐車場の予約を行なうことなく、駐車場を利用でき、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
また、入庫処理部によって生成した車両識別情報が、有効利用者情報提供部から提供された有効利用者情報に該当しない場合に、車両の入庫を無効としてその旨を利用者に報知するようにすると、第2の事業者に対して決済を行なうことが可能な利用者が駐車場を利用できる一方、第2の事業者に対して決済を行なうことができない利用者は駐車場を不正に利用することができないため、駐車料金の決済を確実に行なう上で有利となる。
また、入庫カメラの撮像動作を入庫センサの検出結果に基づいて行ない、出庫カメラの撮像動作を出庫センサの検出結果に基づいて行なうようにすると、入庫時車両識別情報、出庫時車両識別情報の生成に要する処理の簡素化を図る上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施の形態に係る駐車場システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】第1の実施の形態に係る駐車場システムが適用された駐車場を模式的に示す平面図である。
【
図3】予約管理データベースの構成を示す説明図である。
【
図4】駐車管理データベースの構成を示す説明図である。
【
図5】駐車場の予約時の動作フローチャートである。
【
図6】駐車場の入庫時の動作フローチャートである。
【
図7】駐車場の出庫時の動作フローチャートである。
【
図8】駐車料金の決済処理の動作フローチャートである。
【
図9】第2の実施の形態に係る駐車場システムの構成を示すブロック図である。
【
図10】駐車管理データベースの構成を示す説明図である。
【
図11】駐車場の入庫時の動作フローチャートである。
【
図12】駐車場の出庫時の動作フローチャートである。
【
図13】駐車料金の決済処理の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施の形態)
次に本発明の実施の形態に係る駐車場システムについて説明する。
まず、本実施の形態の駐車場システムが適用される駐車場の構成について説明する。
図2に示すように、駐車場10は、車両18が入ってくる入口12と、車両18が出ていく出口14と、駐車場10の敷地に設けられた複数の駐車区画16とを備えている。なお、図中符号1002は駐車場10の敷地を区画するフェンスを示す。
なお、入口12および出口14の近傍には、それら入口12および出口14を開閉するゲートバー、駐車券を発行する発行機、駐車券を回収して駐車料金を精算する精算機などの従来必要であった設備は設けられていない。
本実施の形態では、駐車場10が屋外の平置きの駐車場10であり、1つの入口12と、6つの駐車区画16と、1つの出口14が設けられている場合について説明するが、駐車場10は、屋内に設けられていてもよく、あるいは、駐車場10が立体駐車場であってもよく、駐車場10の形態は限定されず、また、入口12、駐車区画16、出口14の数は限定されるものではない。
入口12の近傍には、入庫カメラ20Aが設置されており、入庫カメラ20Aは、入口12を通過する車両18のナンバープレートを撮像し車番が撮像された画像情報を生成し後述する駐車場側サーバー28に提供するように構成されている。
また、入口12の路面には、入口12を通過して駐車場10内に進入する車両18の通過を検出する入庫センサ22Aが埋設され、入庫センサ22Aの検出結果は駐車場側サーバー28に提供される。
また、入口12の近傍には、車両18を運転する利用者が視認可能な箇所に表示部24が設けられている。この表示部24には、予約内容、すなわち、利用者が駐車場10を予約した予約日時と、駐車すべき駐車区画16を示す文字や番号で示される後述する駐車区画情報Dpa(
図3参照)が表示され、利用者が表示された予約内容を確認して車両18を駐車区画16に駐車させることができるように図られている。
なお、駐車場10の場内、例えば、路面や壁面には、駐車区画情報Dpaが表示され、利用者が駐車区画16を容易に視認できるように図られている。
出口14の近傍には、出庫カメラ20Bが設置されており、出庫カメラ20Bは、出口14を通過する車両18のナンバープレートを撮像し車番が撮像された画像情報を生成し後述する駐車場側サーバー28に提供するように構成されている。
また、出口14の路面には、出口14を通過して駐車場10外へ退出する車両18の通過を検出する出庫センサ22Bが埋設され、出庫センサ22Bの検出結果は駐車場側サーバー28に提供される。
【0009】
図1に示すように、駐車場システム26は、駐車場側サーバー28と、プラットフォーム側サーバー30とを含んで構成されている。
駐車場側サーバー28は、利用者が利用する駐車場10の管理を行なうものであり、駐車場10の管理運営を行なう第1の事業者によって運用される。
第1の事業者は、駐車場10のオーナーであっても、あるいは、オーナーから駐車場10の管理運営を委託された事業者であってもよい。
【0010】
プラットフォーム側サーバー30は、利用者が利用したサービスの対価である利用料金の決済を行なうプラットフォームを構成するものであり、複数の駐車場側サーバー28と通信回線(ネットワーク)を介して通信可能に接続されている。
なお、本明細書において通信回線は、有線、無線を問わず、また、専用回線、インターネットなどを含む。
プラットフォーム側サーバー30は、第1の事業者とは異なる第2の事業者によって運用される。
第2の事業者は、例えば、国単位で、あるいは、世界規模で、多種多様な商品のネット通信販売、あるいは、ネットを介した多種多様なサービスを利用者に対して提供する業者であって、プラットフォーム側サーバー30を運用することで通信販売の購入代金やサービスの利用料金の決済を行なっている。
したがって、後述するように、プラットフォーム側サーバー30は、予め利用者の識別情報(アカウント)すなわち利用者識別情報が登録されており、利用者による商品の購入やサービスの利用によって発生した購入代金や利用料金を利用者識別情報に基づいて決済する機能を有しており、本実施の形態では、このような決済機能を用いて、利用者識別情報に基づいて後述する駐車料金の決済を行なうように構成されている。
また、通常、第1の事業者の事業規模は第2の事業者の事業規模よりも小さく、第1の事業者の数は第2の事業者の数よりも多い。
【0011】
次に、駐車場側サーバー28について具体的に説明する。
図1に示すように、駐車場側サーバー28は、駐車場10を利用する利用者が所持するスマートフォンやタブレッド型端末、ウェラブル端末あるいはパーソナルコンピュータなどに代表される端末32と通信回線を介して通信可能に構成されている。
端末32は、駐車場10を利用するための専用のアプリケーションソフトを介して駐車場側サーバー28にアクセスしてもよいし、ウェブブラウザを介して駐車場側サーバー28にアクセスするものであってもよい。
要するに端末32は、駐車場側サーバー28にアクセスして後述するように駐車場10の予約を行なうに足る機能を有するものであればよい。
【0012】
駐車場側サーバー28は、駐車場情報提供部28Aと、予約受け付け部28Bと、予約管理データベース28Cと、空き情報生成部28Dと、駐車管理データベース28Eと、駐車料金算出部28Fと、入庫処理部28Gと、出庫処理部28Hと、予約内容報知部28Iと、決済情報生成部28Jとを含んで構成され、前述したように、駐車場側サーバー28には、入庫カメラ20A、出庫カメラ20B、入庫センサ22A、出庫センサ22Bが接続されている。
【0013】
駐車場情報提供部28Aは、端末32を介して、利用者に対して駐車場10の空き情報、料金情報を提供するものである。空き情報は、駐車場10の駐車区画16毎に、言い換えると、駐車区画16を特定する駐車区画情報Dpa毎に、駐車が可能な日時を示し、料金情報は、例えば、1時間当たりの駐車料金を示す。
【0014】
予約受け付け部28Bは、駐車場の予約を受け付けるものであり、詳細には、利用者から端末32を介して、駐車場10の予約日時と利用者が登録している車両18の車番を受け付けるものである。
本実施の形態では、車両18の車番は、車両18を識別する情報である車両識別情報として使用される。
また、予約受け付け部28Bは、後述するプラットフォーム側サーバー30の有効利用者情報提供部30Cから提供された有効利用者情報に該当しない車両識別情報を受け付けたときに予約の受け付けを無効とするものである。
【0015】
予約管理データベース28Cは、
図3に示すように、予約受け付け部28Bによって受け付けられた車両識別情報Didと予約日時Drとを、駐車場10の駐車区画16を特定する駐車区画情報Dpaに関連付けて格納するものである。予約日時Drは、駐車場10に入庫する入庫予約時刻Dr1と、駐車場10から出庫する出庫予約時刻Dr2とを含む。
空き情報生成部28Dは、予約管理データベース28Cに格納されている予約日時Drと駐車区画情報Dpaに基づいて空き情報を生成して駐車場情報提供部28Aに提供するものである。
【0016】
駐車管理データベース28Eは、
図4に示すように、車両識別情報Didと、車両18の実際の入庫時刻Dinと、車両18の実際の出庫時刻Doutと、駐車時間ΔTと、車両18の駐車料金Mと、駐車区画情報Dpaとを関連付けて格納するものである。
【0017】
駐車料金算出部28Fは、駐車管理データベース28Eに格納された入庫時刻Dinおよび出庫時刻Doutに基づいて算出された車両18の駐車時間ΔTに基づいて駐車料金Mを算出し、駐車料金Mを駐車管理データベース28Eに格納するものである。
【0018】
入庫処理部28Gは、入庫カメラ20Aから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を入庫時識別情報として生成し駐車管理データベース28Eに格納されている車両識別情報Didと照合し、その照合結果に基づいて入庫時識別情報の生成時刻を入庫時刻Dinとして駐車管理データベース28Eに格納するものである。
本実施の形態では、入庫カメラ20Aの撮像動作は入庫センサ22Aの検出結果に基づいてなされる。
【0019】
出庫処理部28Hは、出庫カメラ20Bから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を出庫時識別情報として生成し駐車管理データベース28Eに格納されている車両識別情報Didと照合し、その照合結果に基づいて出庫時識別情報の生成時刻を出庫時刻Doutとして駐車管理データベース28Eに格納するものである。
本実施の形態では、出庫カメラ20Bの撮像動作は出庫センサ22Bの検出結果に基づいてなされる。
【0020】
予約内容報知部28Iは、入庫処理部28Gで入庫時識別情報が生成された際に、予約管理データベース28Cから車両識別情報Didに関連付けられた予約日時Drおよび駐車区画16の駐車区画情報Dpaを読み出して利用者に報知するものである。
本実施の形態では、予約内容報知部28Iによる予約内容の利用者への報知は、表示部24に予約内容を表示させることでなされる。
なお、予約内容の利用者への報知は、スピーカから音声出力によって行われてもよく、音声出力と表示部24による表示との双方を行っても良い。
【0021】
決済情報生成部28Jは、車両識別情報Didと車両18の駐車料金Mとを含む決済情報を生成してプラットフォーム側サーバー30へ提供するものである。
本実施の形態では、決済情報生成部28Jによる決済情報の生成は、駐車管理データベース28Eに格納された互いに関連付けされた車両識別情報Didと駐車料金Mに基づいてなされる。
【0022】
図1に示すように、プラットフォーム側サーバー30は、駐車場側サーバー28と通信回線を介して接続され、決済用データベース30Aと、決済処理部30Bと、有効利用者情報提供部30Cとを含んで構成されている。
決済用データベース30Aは、利用者を特定する利用者識別情報と車両識別情報Didとを関連付けて格納するものである。
利用者識別情報は、利用者毎に割り当てられたアカウント情報と呼ばれるものであり、第2の事業者が提供するネット通販やサービスの代金や使用料金を支払う際に使用される情報である。
決済処理部30Bは、駐車場側サーバー28の決済情報生成部28Jから提供された決済情報に含まれる車両識別情報Didに基づいて決済用データベース30Aから利用者識別情報を特定すると共に、決済情報に含まれる駐車料金Mに基づいて利用者に対する決済処理を行なうものである。
具体的には、決済処理部30Bは、クレジットカード、電子マネー、口座振替などの従来公知の様々な方法で紙幣・硬貨といった現金を使わずにキャッシュレスで決済を行うクレジットカード会社や銀行などの事業者に対して、利用者識別情報に対応した駐車料金Mの請求を行い駐車料金Mの支払いを受ける。
有効利用者情報提供部30Cは、決済用データベース30Aに格納された車両識別情報Didを有効利用者情報として駐車場側サーバー28に提供するものである。
【0023】
次に、
図5のフローチャートを参照して駐車場10の予約時の動作について説明する。
まず、利用者は、端末32を介して駐車場側サーバー28にアクセスする(ステップS10)。
空き情報生成部28Dは、予約管理データベース28Cに格納されている予約日時Drと駐車区画16の駐車区画16に基づいて空き情報を生成して駐車場情報提供部28Aに提供する(ステップS12)。
駐車場側サーバー28の駐車場情報提供部28Aは、空き情報および駐車料金Mを利用者の端末32に送信する(ステップS14)。
これにより、利用者は、端末32に表示される空き情報および駐車料金Mを確認し、利用可能な日時に駐車区画16の空きがあれば、駐車場10の予約日時Drと利用者が登録している車両18の車番を端末32から入力する。これにより予約日時Drと車両識別情報Didとしての車番が予約受け付け部28Bに送信される(ステップS16)。
予約受け付け部28Bは、端末32から送信された車両識別情報Didと、プラットフォーム側サーバー30の有効利用者情報提供部30Cから提供された有効利用者情報とを照合し、端末32から送信された車両識別情報Didが有効利用者情報に該当するか否かを判定する(ステップS18)。
ステップS18が肯定ならば、予約管理データベース28Cは、予約受け付け部28Bによって受け付けられた車両識別情報Didと予約日時Drとを駐車場10の駐車区画16に関連付けて格納する(ステップS20)。
一方、ステップS18が否定ならば、予約受け付け部28Bは、車両識別情報Didがプラットフォーム側サーバー30に登録されていないために駐車場10の利用ができないことを端末32を介して利用者に回答し、予約の受け付けを無効とし(ステップS22)、処理を終了する。
以上で利用者による駐車場10の予約の申し込み、駐車場側サーバー28による予約の受け付けに関する一連の処理が終了する。
【0024】
次に、
図6のフローチャートを参照して駐車場10の入庫時の動作について説明する。
入庫センサ22Aにより駐車場10の入口12を車両18が通過したか否かが検出される(ステップS100)。
ステップS100が否定ならばステップS100を繰り返す。
ステップS100が肯定ならば、車両18の車番が入庫カメラ20Aによって撮像され車番の画像情報が入庫処理部28Gに供給される(ステップS102)。
入庫処理部28Gは、入庫カメラ20Aから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を入庫時識別情報として生成し(ステップS104)、入庫時識別情報を駐車管理データベース28Eに格納されている車両識別情報Didと照合し(ステップS106)、その照合結果に基づいて入庫時識別情報の生成時刻を入庫時刻Dinとして駐車管理データベース28Eに格納する(ステップS108)。
また、予約内容報知部28Iは、入庫処理部28Gで入庫時識別情報が生成された際に、予約管理データベース28Cから車両識別情報Didに関連付けられた予約日時Drおよび駐車場10の駐車区画16の駐車区画情報Dpaを読み出して表示部24に表示させ、予約日時Drおよび駐車区画情報Dpaを利用者に報知する(ステップS110)。
利用者は、表示部24に表示された駐車区画情報Dpaに対応する駐車区画16に車両18を移動させ車両18を駐車させる(ステップS112)。
以上で利用者による車両18の駐車場10への入庫、駐車場側サーバー28による車両18の入庫に関する一連の処理が終了する。
【0025】
次に、
図7のフローチャートを参照して駐車場10の出庫時の動作について説明する。
出庫センサ22Bにより駐車場10の出口14を車両18が通過したか否かが検出される(ステップS200)。
ステップS200が否定ならばステップS200を繰り返す。
ステップS200が肯定ならば、車両18の車番が出庫カメラ20Bによって撮像され車番の画像情報が出庫処理部28Hに供給される(ステップS202)。
入庫処理部28Gは、出庫カメラ20Bから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を出庫時識別情報として生成し(ステップS204)、出庫時識別情報を駐車管理データベース28Eに格納されている車両識別情報Didと照合し(ステップS206)、その照合結果に基づいて出る時識別情報の生成時刻を出庫時刻Doutとして駐車管理データベース28Eに格納する(ステップS208)。
駐車料金算出部28Fは、駐車管理データベース28Eの入庫時刻Dinおよび出庫時刻Doutに基づいて算出された車両18の駐車時間ΔTに基づいて駐車料金Mを算出し、駐車料金Mを駐車管理データベース28Eに格納する(ステップS210)。
以上で利用者による車両18の駐車場10からの出庫、駐車場側サーバー28による車両18の出庫に関する一連の処理が終了する。
【0026】
次に、
図8のフローチャートを参照して駐車料金Mの決済処理の動作について説明する。
駐車場側サーバー28の決済情報生成部28Jは、駐車管理データベース28Eに格納された互いに関連付けされた車両識別情報Didと駐車料金Mに基づいて、車両識別情報Didと駐車料金Mとを含む決済情報を生成しプラットフォーム側サーバー30へ提供する(ステップS300)。
プラットフォーム側サーバー30の決済処理部30Bは、駐車場側サーバー28の決済情報生成部28Jから提供された決済情報に含まれる車両識別情報Didに基づいて決済用データベース30Aから利用者識別情報を特定すると共に、決済情報に含まれる駐車料金Mに基づいて利用者に対する決済処理を行なう(ステップS302)。
以上で駐車料金Mの決済処理が終了する。
また、上記決済処理とは別に、第2の事業者から第1の事業者に対して駐車場管理の運営に関する駐車場管理費用の支払いがなされるが、この駐車場管理費用の決済方法については特に限定されるものではない。
また、駐車場側サーバー28の決済情報生成部28Jによる決済情報の生成とこの決済情報のプラットフォーム側サーバー30への提供を行なうタイミングは、駐車料金算出部28Fによる駐車料金の算出がなされたとほぼ同時に行っても良いし、予め定められた時間間隔毎(例えば24時間毎)に行っても良く、タイミングをどのように設定するかは任意である。
また、同一の利用者が所定期間の間に(例えば24時間の間に)に2回以上利用した場合は、駐車料金を所定額、あるいは、所定の割合で割引くようにしてもよい。このような割引処理は駐車場側サーバー28の決済情報生成部28Jが駐車料金Mの算出を行なう際に駐車管理データベース28Eに格納されている、車両識別情報Did、入庫時刻Din、出庫時刻Dout、駐車時間ΔTなどの情報に基づいて行なうことができる。
このような割引処理を行なうことで駐車場の稼働率を確保でき、駐車場の運営によって得られる収益の向上を図る上で有利となる。
【0027】
以上説明したように本実施の形態によれば、第1の事業者によって運用され、利用者が利用する駐車場10の管理を行なう駐車場側サーバー28と、第1の事業者とは異なる第2の事業者によって運用され、利用者が利用したサービスの対価である利用料金の決済を行なうプラットフォームを構成するプラットフォーム側サーバー30とを備え、利用者が登録している車両18の車番を車両識別情報Didとした場合、駐車場側サーバー28では、車両識別情報Didと車両18の駐車料金Mとを含む決済情報を生成しプラットフォーム側サーバー30へ提供し、プラットフォーム側サーバー30では、駐車場側サーバー28から提供された決済情報に含まれる車両識別情報Didに基づいて決済用データベース30Aから利用者識別情報を特定すると共に、決済情報に含まれる駐車料金Mに基づいて利用者に対する決済処理を行なうようにした。
したがって、車両18の車番を車両識別情報Didとして用いて駐車料金Mの決済処理を行なうようにしたので、従来のように駐車券を発行する発行機や駐車券を読み取って精算を行なう精算機、入場ゲート、出場ゲートなどの設備が不要となるため、駐車場に要する設備コストの低減を図る上で有利となり、また、利用者は、キャッシュレスでの支払い(決済)ができるため、発行機や精算機に対してわずらわしい操作を行なう必要がなく、駐車券を紛失するおそれもないので、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
また、駐車場10に設けられた精算機から集金を行なう人手が不要となり、駐車場10の運用コストの低減を図る上で有利となる。
【0028】
また、第1の事業者が小規模で多数存在し、第2の事業者が広範囲にわたって事業を展開する規模の大きな事業者で複数存在する場合に以下の効果が奏される。
1)第2の事業者が一括して決済処理を行うため、決済処理を合理化でき、決済処理に要するコストの削減を図る上で有利となると共に、利用者は第1の事業者が異なっても単一の第2の事業者に対して支払いを行えばよい。したがって、第1の事業者が異なっても同一の決済処理で支払いがなされるため、駐車料金Mの支払いに要する手間が軽減され、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
2)第1の事業者は駐車場10の管理を行なうだけで済み、決済処理を行なう必要がないので、第1の事業者が負担する決済処理に伴う設備やその運用に要するコストを削減する上で有利となる。
3)第2の事業者は、規模が小さい多数の第1の事業者と連携することで直接駐車場10の管理業務を負担することなく、多くの駐車場10の決済業務を行なうことができ、駐車場10の運営に関する事業を広範囲に行なう上で有利となる。
4)第1の事業者が所有する駐車場10が増えたとしてもプラットフォーム側サーバー30に、駐車場側サーバー28を新たに接続するだけで駐車システムを構築することができ、変更に要するコストを抑制できる。
【0029】
また、本実施の形態では、駐車場側サーバー28では、駐車場10の予約時に、利用者から駐車場10の予約日時Drと利用者が登録している車両18の車番を車両識別情報Didとして受け付け、車両識別情報Didと、車両18の入庫時刻Dinと、車両18の出庫時刻Doutと、車両18の駐車料金Mとを関連付けて格納する駐車管理データベース28Eに格納された入庫時刻Dinおよび出庫時刻Doutに基づいて算出された車両18の駐車時間ΔTに基づいて駐車料金Mを算出し、駐車料金Mを駐車管理データベース28Eに格納し、決済情報の生成は、駐車管理データベース28Eに格納された互いに関連付けされた車両識別情報Didと駐車料金Mに基づいてなされるようにした。
したがって、駐車場10において駐車時間ΔTを測定する専用の装置を設けることなく、駐車時間ΔTに対応して決済情報を正確に得ることができるので、駐車場システム26のコストを抑制する上で有利となる。
【0030】
また、本実施の形態では、駐車場側サーバー28では、駐車場10に入庫する利用者の車両18の車番を撮像する入庫カメラ20Aから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を入庫時識別情報として生成し駐車管理データベース28Eに格納されている車両識別情報Didと照合し、その照合結果に基づいて入庫時識別情報の生成時刻を入庫時刻Dinとして駐車管理データベース28Eに格納し、また、駐車場10から出庫する利用者の車両18の車番を撮像する出庫カメラ20Bから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を出庫時識別情報として生成し駐車管理データベース28Eに格納されている車両識別情報Didと照合し、その照合結果に基づいて出庫時識別情報の生成時刻を出庫時刻Doutとして駐車管理データベース28Eに格納するようにした。
したがって、駐車時間を正確に算出でき駐車料金を正確に得る上で有利となる。
また、駐車時刻を例えば1分単位で算出するようにすれば、駐車料金を1分単位で設定でき、駐車料金の設定を利用者のニーズに応じてきめ細かくすることができ利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
【0031】
また、本実施の形態では、駐車場側サーバー28では、駐車場10の予約時に、利用者に対して駐車場10の空き情報、料金情報を提供し、利用者から受け付けた車両識別情報Didと予約日時Drとを駐車区画情報Dpaに関連付けて予約管理データベース28Cに格納すると共に、上記空き情報を予約管理データベース28Cに格納されている予約日時Drと駐車区画情報Dpaに基づいて生成するので、利用者に正確な空き情報と料金情報を提供することができ、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
【0032】
また、本実施の形態では、入庫時識別情報が生成された際に、予約管理データベース28Cから入庫時識別情報に関連付けられた予約日時Drおよび駐車区画情報Dpaを読み出して利用者に報知するようにしたので、利用者が予約日時Drや駐車区画情報Dpaで特定される駐車区画16を容易に確認できるため、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。
【0033】
また、入庫カメラ20A、出庫カメラ20Bの撮像動作を常時行なうと共に、撮像された画像情報から車番が撮像された画像情報を特定し、特定した画像情報から得た車番を車両識別情報Didとして生成してもよいが、本実施の形態のように、入庫カメラ20Aの撮像動作を入庫センサ22Aの検出結果に基づいて行ない、出庫カメラ20Bの撮像動作を出庫センサ22Bの検出結果に基づいて行なうようにすると、車両識別情報Didの生成に要する処理の簡素化を図る上で有利となる。
【0034】
また、本実施の形態では、プラットフォーム側サーバー30は、決済用データベース30Aに格納された車両識別情報Didを有効利用者情報として駐車場側サーバー28に提供し、駐車場側サーバー28では、提供された有効利用者情報に該当しない車両識別情報Didを駐車場10の予約時に受け付けたときに予約の受け付けを無効とするようにした。
したがって、第2の事業者に対して決済を行なうことが可能な利用者が予約できる一方、第2の事業者に対して決済を行なうことができない利用者は予約できないため、駐車料金Mの決済を確実に行なう上で有利となる。
【0035】
(第2の実施の形態)
次に
図9から
図13を参照して第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では駐車場の利用者が予め予約を入れてから駐車場を利用する場合について説明したが、第2の実施の形態は、駐車場の利用者が予約をすることなく駐車場を利用する場合について説明する。
したがって、第2の実施の形態では、第1の実施の形態で必要な予約にまつわる構成、処理が省略されたものとなっている。
なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の部分、部材については第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について重点的に説明する。
【0036】
第2の実施の形態の駐車場システムが適用される駐車場の構成は、第1の実施の形態で説明した
図2の駐車場の構成と同様であるため、その説明を省略する。
【0037】
図9に示すように、駐車場システム26′は、駐車場側サーバー28′と、プラットフォーム側サーバー30′とを含んで構成されている。
駐車場側サーバー28′は、利用者が利用する駐車場10の管理を行なうものであり、駐車場側サーバー28と第1の事業者、プラットフォーム側サーバー30′と第2の事業者の関係は第1の実施の形態と同様である。
【0038】
次に、駐車場側サーバー28′について具体的に説明する。
図9に示すように、駐車場側サーバー28′は、駐車場10を利用する利用者が所持する端末32と通信回線を介して通信可能に構成されている。
【0039】
駐車場側サーバー28′は、駐車管理データベース28′Eと、駐車料金算出部28′Fと、入庫処理部28′Gと、出庫処理部28′Hと、決済情報生成部28′Jと、入庫無効報知部28′Kとを含んで構成され、駐車場側サーバー28′には、入庫カメラ20A、出庫カメラ20B、入庫センサ22A、出庫センサ22Bが接続されている。
【0040】
駐車管理データベース28′Eは、
図10に示すように、車両識別情報Didと、車両18の実際の入庫時刻Dinと、車両18の実際の出庫時刻Doutと、駐車時間ΔTと、車両18の駐車料金Mとを関連付けて格納するものである。なお、第2の実施の形態では駐車場10の予約を行わないため、第1の実施の形態と異なり駐車区画情報Dpaのデータは不要となっている。
【0041】
駐車料金算出部28′Fは、駐車管理データベース28′Eに格納された入庫時刻Dinおよび出庫時刻Doutに基づいて算出された車両18の駐車時間ΔTに基づいて駐車料金Mを算出し、駐車料金Mを駐車管理データベース28′Eに格納するものである。
【0042】
入庫処理部28′Gは、入庫カメラ20Aから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を車両識別情報Didとして生成し駐車管理データベース28′Eに格納すると共に、車両識別情報Didの生成時刻を入庫時刻Dinとして駐車管理データベース28′Eに格納するものである。
【0043】
出庫処理部28′Hは、出庫カメラ20Bから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を出庫時識別情報として生成し駐車管理データベース28′Eに格納されている車両識別情報Didと照合し、その照合結果に基づいて出庫時識別情報の生成時刻を出庫時刻Doutとして駐車管理データベース28′Eに格納するものである。
【0044】
決済情報生成部28′Jは、車両識別情報Didと車両18の駐車料金Mとを含む決済情報を生成してプラットフォーム側サーバー30′へ提供するものである。
本実施の形態では、決済情報生成部28′Jによる決済情報の生成は、駐車管理データベース28′Eに格納された互いに関連付けされた車両識別情報Didと駐車料金Mに基づいてなされる。
【0045】
入庫無効報知部28′Kは、入庫処理部28′Gによって生成した車両識別情報Didが、プラットフォーム側サーバー30′の有効利用者情報提供部30′Cから提供された有効利用者情報に該当しない場合に、車両18の入庫を無効としてその旨を利用者に報知するものである。
本実施の形態では、入庫無効報知部28′Kによる利用者への報知は、表示部24に車両18の入庫を無効とする旨を表示させることでなされる。
なお、入庫無効報知部28′Kによる利用者への報知は、スピーカから音声出力によって行われてもよく、音声出力と表示部24による表示との双方を行っても良い。
【0046】
図9に示すように、プラットフォーム側サーバー30′は、駐車場側サーバー28′と通信回線を介して接続され、決済用データベース30′Aと、決済処理部30′Bと、有効利用者情報提供部30′Cとを含んで構成されている。
決済用データベース30′Aは、利用者を特定する利用者識別情報と車両識別情報Didとを関連付けて格納するものである。
決済処理部30′Bは、駐車場側サーバー28′の決済情報生成部28′Jから提供された決済情報に含まれる車両識別情報Didに基づいて決済用データベース30′Aから利用者識別情報を特定すると共に、決済情報に含まれる駐車料金Mに基づいて利用者に対する決済処理を行なうものである。
有効利用者情報提供部30′Cは、決済用データベース30′Aに格納された車両識別情報Didを有効利用者情報として駐車場側サーバー28′に提供するものである。
【0047】
次に、
図11のフローチャートを参照して駐車場10の入庫時の動作について説明する。
入庫センサ22Aにより駐車場10の入口12を車両18が通過したか否かが検出される(ステップS500)。
ステップS500が否定ならばステップS500を繰り返す。
ステップS500が肯定ならば、車両18の車番が入庫カメラ20Aによって撮像され車番の画像情報が入庫処理部28′Gに供給される(ステップS502)。
入庫処理部28′Gは、入庫カメラ20Aから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を車両識別情報Didとして生成する(ステップS504)。
入庫無効報知部28′Kは、入庫処理部によって生成した車両識別情報Didが、プラットフォーム側サーバー30′の有効利用者情報提供部30′Cから提供された有効利用者情報に該当するか否かを判定する(ステップS506)。
ステップS506が否定の場合、入庫無効報知部28′Kは、車両18の入庫を無効としてその旨を表示部24を用いて利用者に報知する(ステップS508)。
ステップS506が肯定の場合、入庫処理部28′Gは、車両識別情報Didの生成時刻を入庫時刻Dinとして駐車管理データベース28′Eに格納する(ステップS510)。
利用者は、駐車場内の空きスペースとなっている駐車区画16に車両18を移動させ車両18を駐車させる(ステップS512)。
以上で利用者による車両18の駐車場10への入庫、駐車場側サーバー28′による車両18の入庫に関する一連の処理が終了する。
【0048】
次に、
図12のフローチャートを参照して駐車場10の出庫時の動作について説明する。
出庫センサ22Bにより駐車場10の出口14を車両18が通過したか否かが検出される(ステップS600)。
ステップS600が否定ならばステップS600を繰り返す。
ステップS600が肯定ならば、車両18の車番が出庫カメラ20Bによって撮像され車番の画像情報が出庫処理部28′Hに供給される(ステップS602)。
入庫処理部28′Gは、出庫カメラ20Bから供給される画像情報に基づいて車両18の車番を出庫時識別情報として生成し(ステップS604)、出庫時識別情報を駐車管理データベース28′Eに格納されている車両識別情報Didと照合し(ステップS606)、その照合結果に基づいて出る時識別情報の生成時刻を出庫時刻Doutとして駐車管理データベース28′Eに格納する(ステップS608)。
駐車料金算出部28′Fは、駐車管理データベース28′Eの入庫時刻Dinおよび出庫時刻Doutに基づいて算出された車両18の駐車時間ΔTに基づいて駐車料金Mを算出し、駐車料金Mを駐車管理データベース28′Eに格納する(ステップS610)。
以上で利用者による車両18の駐車場10からの出庫、駐車場側サーバー28′による車両18の出庫に関する一連の処理が終了する。
【0049】
次に、
図13のフローチャートを参照して駐車料金Mの決済処理の動作について説明する。
駐車場側サーバー28′の決済情報生成部28′Jは、駐車管理データベース28′Eに格納された互いに関連付けされた車両識別情報Didと駐車料金Mに基づいて、車両識別情報Didと駐車料金Mとを含む決済情報を生成しプラットフォーム側サーバー30′へ提供する(ステップS700)。
プラットフォーム側サーバー30′の決済処理部30′Bは、駐車場側サーバー28′の決済情報生成部28′Jから提供された決済情報に含まれる車両識別情報Didに基づいて決済用データベース30′Aから利用者識別情報を特定すると共に、決済情報に含まれる駐車料金Mに基づいて利用者に対する決済処理を行なう(ステップS702)。
以上で駐車料金Mの決済処理が終了する。
【0050】
第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、第2の事業者から第1の事業者に対して駐車場管理の運営に関する駐車場管理費用の決済方法については特に限定されるものではない。
また、駐車場側サーバー28′の決済情報生成部28′Jによる決済情報の生成とこの決済情報のプラットフォーム側サーバー30′への提供を行なうタイミングをどのように設定するかは任意である。
また、同一の利用者が所定期間の間に2回以上利用した場合の割引処理についても第1の実施の形態と同様に行なうことができ、このような割引処理を行なうことで駐車場の稼働率を確保でき、駐車場の運営によって得られる収益の向上を図る上で有利となることも同様である。
【0051】
このような第2の実施の形態によれば、駐車場10の予約を行なうことなく、駐車場10を利用でき、利用者の利便性の向上を図る上で有利となることは無論のこと、第1の実施の形態と同様に、車両18の車番を車両識別情報Didとして用いて駐車料金Mの決済処理を行なうようにしたので、駐車場10に要する設備コストの低減を図る上で有利となり、また、利用者は、キャッシュレスでの支払い(決済)ができるため、発行機や精算機に対してわずらわしい操作を行なう必要がなく、駐車券を紛失するおそれもないので、利用者の利便性の向上を図る上で有利となり、また、駐車場10に設けられた精算機から集金を行なう人手が不要となり、駐車場10の運用コストの低減を図る上で有利となる。
【0052】
また、第1の事業者が小規模で多数存在し、第2の事業者が広範囲にわたって事業を展開する規模の大きな事業者で複数存在する場合には、第1の実施の形態と同様に、第1の事業者が異なっても同一の決済処理で支払いがなされるため、駐車料金Mの支払いに要する手間が軽減され、利用者の利便性の向上を図る上で有利となる。また、第1の事業者は駐車場10の管理を行なうだけで済み、決済処理を行なう必要がないので、第1の事業者が負担する決済処理に伴う設備やその運用に要するコストを削減する上で有利となる。また、第2の事業者は、規模が小さい多数の第1の事業者と連携することで直接駐車場10の管理業務を負担することなく、多くの駐車場10の決済業務を行なうことができ、駐車場10の運営に関する事業を広範囲に行なう上で有利となる。また、第1の事業者が所有する駐車場10が増えたとしてもプラットフォーム側サーバー30′に、駐車場側サーバー28′を新たに接続するだけで駐車システムを構築することができ、変更に要するコストを抑制できる。
【0053】
また、第2の実施の形態では、プラットフォーム側サーバー30′は、決済用データベース30′に格納された車両識別情報を有効利用者情報として駐車場側サーバー28′に提供し、駐車場側サーバー28′では、入庫処理部28′Gによって生成した車両識別情報Didが、有効利用者情報提供部30′Cから提供された有効利用者情報に該当しない場合に、車両18の入庫を無効としてその旨を利用者に報知するようにした。
したがって、第2の事業者に対して決済を行なうことが可能な利用者が駐車場10を利用できる一方、第2の事業者に対して決済を行なうことができない利用者は駐車場10を不正に利用することができないため、駐車料金Mの決済を確実に行なう上で有利となる。
【0054】
なお、第1の実施の形態と第2の実施の形態の双方を同一の駐車場に適用し、駐車場の予約利用と、駐車場の予約無しでの利用との双方を可能としてもよいことは無論である。
【符号の説明】
【0055】
10 駐車場
12 入口
14 出口
16 駐車区画
18 車両
20A 入庫カメラ
20B 出庫カメラ
22A 入庫センサ
22B 出庫センサ
24 表示部
26 駐車場システム
28 駐車場側サーバー
28A 駐車場情報提供部
28B 予約受け付け部
28C 予約管理データベース
28D 空き情報生成部
28E 駐車管理データベース
28F 駐車料金算出部
28G 入庫処理部
28H 出庫処理部
28I 予約内容報知部
28J 決済情報生成部
30 プラットフォーム側サーバー
30A 決済用データベース
30B 決済処理部
30C 有効利用者情報提供部
32 端末
26′ 駐車場システム
28′ 駐車場側サーバー
28′E 駐車管理データベース
28′F 駐車料金算出部
28′G 入庫処理部
28′H 出庫処理部
28′J 決済情報生成部
28′K 入庫無効報知部
30′ プラットフォーム側サーバー
30′A 決済用データベース
30′B 決済処理部
30′C 有効利用者情報提供部