(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】ガスタービン発電機
(51)【国際特許分類】
B64D 27/10 20060101AFI20231024BHJP
B64D 27/24 20060101ALI20231024BHJP
B64C 27/08 20230101ALI20231024BHJP
【FI】
B64D27/10
B64D27/24
B64C27/08
(21)【出願番号】P 2020175918
(22)【出願日】2020-10-20
【審査請求日】2022-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】玉田 俊一郎
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-521585(JP,A)
【文献】特開2018-131197(JP,A)
【文献】実開昭59-040532(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/0189772(US,A1)
【文献】米国特許第09493245(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 27/10
B64D 27/24
B64C 27/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機に接続されて前記発電機を駆動するとともに、前記発電機で発電される電力によって駆動される複数のロータを備えたハイブリッド推進システムを有する航空機の機体に搭載され、
第一圧縮機及び前記第一圧縮機と第一回転軸を介して接続されて前記第一圧縮機と一体回転する第一タービンを有する第一ガスタービン要素と、
第二圧縮機及び前記第二圧縮機と第二回転軸を介して接続されて前記第二圧縮機と一体回転する第二タービンを有する第二ガスタービン要素と、
前記第一ガスタービン要素及び前記第二ガスタービン要素にそれぞれ接続される単一の燃焼器と、
前記第一圧縮機と前記燃焼器とを接続し、前記第一圧縮機により圧縮された空気を前記燃焼器の吸気口へ流通させる第一供給管と、
前記第二圧縮機と前記燃焼器とを接続し、前記第二圧縮機により圧縮された空気を前記燃焼器の前記吸気口へ流入させる第二供給管と、
前記燃焼器と前記第一タービンとを接続し、前記燃焼器から排出された空気を前記第一タービンへ流通させる第一排出管と、
前記燃焼器と前記第二タービンとを接続し、前記燃焼器から排出された空気を前記第二タービンへ流通させる第二排出管と、
複数の開閉弁と、
前記航空機の飛行状態を検出する飛行状態検出部と、
前記複数の開閉弁の開閉を制御し、前記飛行状態検出部により検出された飛行状態に基づいてエンジン出力を制御する出力制御部と、
を備え、
前記第一ガスタービン要素は、前記第一回転軸に接続されるとともに、前記第一回転軸の軸方向において前記第一圧縮機と前記第一タービンとの間に配置される第一発電機を有し、
前記第二ガスタービン要素は、前記第二回転軸に接続されるとともに、前記第二回転軸の軸方向において前記第二圧縮機と前記第二タービンとの間に配置される第二発電機を有
し、
前記複数の開閉弁は、
前記第一供給管に設けられ、前記第一供給管内の空気の流通を遮断可能な第一開閉弁と、
前記第二供給管に設けられ、前記第二供給管内の空気の流通を遮断可能な第二開閉弁と、
前記第一排出管に設けられ、前記第一排出管内の空気の流通を遮断可能な第三開閉弁と、
前記第二排出管に設けられ、前記第二排出管内の空気の流通を遮断可能な第四開閉弁と、
を含み、
前記出力制御部は、前記飛行状態に基づいて、前記航空機の出力モードを、第一運転モードと、出力値が前記第一運転モードの出力値未満である第二運転モードと、に切り替え可能であり、
前記第二運転モードにおいて、前記出力制御部は、前記第一ガスタービン要素及び前記第二ガスタービン要素の一方の動作を停止するとともに、前記一方のガスタービン要素に接続される前記供給管及び前記排出管に設けられる前記開閉弁をそれぞれ閉じることを特徴とするガスタービン発電機。
【請求項2】
前記第一発電機は、前記第一回転軸と同軸上に設けられ、
前記第二発電機は、前記第二回転軸と同軸上に設けられることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン発電機。
【請求項3】
前記第一発電機は、前記第一回転軸の軸方向において、前記第一タービンよりも前記第一圧縮機に近づくように配置され、
前記第二発電機は、前記第二回転軸の軸方向において、前記第二タービンよりも前記第二圧縮機に近づくように配置されていることを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載のガスタービン発電機。
【請求項4】
前記燃焼器は、前記第一ガスタービン要素及び前記第二ガスタービン要素の並び方向において、前記第一ガスタービン要素と前記第二ガスタービン要素との間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項
3のいずれか1項に記載のガスタービン発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービン発電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、航空機等の機体に搭載された複数の圧縮機やタービンに発電機を接続し、この発電機からの電力を用いて複数のプロペラを駆動するガスタービン発電機の技術が種々提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、複数のガスタービンエンジンと、プロペラの電動機に電力を供給するバッテリと、ガスタービンエンジンの運転により発電する発電機と、を備えるガスタービン発電機の構成が開示されている。ガスタービンエンジンとバッテリのいずれかを作動させることにより、ガスタービンエンジンから生成された電力が電動機を作動させる。特許文献1に記載の技術によれば、電動機が発電機又はバッテリに選択的に応答するように構成されることで、ガスタービンエンジンの故障等の種々の状況に対応できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、複数のガスタービンエンジンのそれぞれが燃焼器を有するため、ガスタービン発電機全体での重量やコストが増加するおそれがある。また、重量が増加した場合には、燃費が低下するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、従来技術と比較して重量及びコストの増加を抑制しつつ、燃費を向上したガスタービン発電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係るガスタービン発電機(例えば、実施形態におけるガスタービン発電機1)は、発電機に接続されて前記発電機を駆動するとともに、前記発電機で発電される電力によって駆動される複数のロータ(例えば、実施形態におけるロータ12)を備えたハイブリッド推進システムを有する航空機(例えば、実施形態における航空機10)の機体(例えば、実施形態における機体11)に搭載され、第一圧縮機(例えば、実施形態における第一圧縮機21)及び前記第一圧縮機と第一回転軸(例えば、実施形態における第一回転軸23)を介して接続されて前記第一圧縮機と一体回転する第一タービン(例えば、実施形態における第一タービン22)を有する第一ガスタービン要素(例えば、実施形態における第一ガスタービン要素2)と、第二圧縮機(例えば、実施形態における第二圧縮機31)及び前記第二圧縮機と第二回転軸(例えば、実施形態における第二回転軸33)を介して接続されて前記第二圧縮機と一体回転する第二タービン(例えば、実施形態における第二タービン32)を有する第二ガスタービン要素(例えば、実施形態における第二ガスタービン要素3)と、前記第一ガスタービン要素及び前記第二ガスタービン要素にそれぞれ接続される単一の燃焼器(例えば、実施形態における燃焼器4)と、前記第一圧縮機と前記燃焼器とを接続し、前記第一圧縮機により圧縮された空気を前記燃焼器の吸気口(例えば、実施形態における吸気口40)へ流通させる第一供給管(例えば、実施形態における第一供給管51)と、前記第二圧縮機と前記燃焼器とを接続し、前記第二圧縮機により圧縮された空気を前記燃焼器の前記吸気口へ流入させる第二供給管(例えば、実施形態における第二供給管52)と、前記燃焼器と前記第一タービンとを接続し、前記燃焼器から排出された空気を前記第一タービンへ流通させる第一排出管(例えば、実施形態における第一排出管53)と、前記燃焼器と前記第二タービンとを接続し、前記燃焼器から排出された空気を前記第二タービンへ流通させる第二排出管(例えば、実施形態における第二排出管54)と、複数の開閉弁(例えば、実施形態における開閉弁6)と、前記航空機の飛行状態を検出する飛行状態検出部(例えば、実施形態における飛行状態検出部8)と、前記複数の開閉弁の開閉を制御し、前記飛行状態検出部により検出された飛行状態に基づいてエンジン出力を制御する出力制御部(例えば、実施形態における出力制御部7)と、を備え、前記第一ガスタービン要素は、前記第一回転軸に接続されるとともに、前記第一回転軸の軸方向において前記第一圧縮機と前記第一タービンとの間に配置される第一発電機(例えば、実施形態における第一発電機24)を有し、前記第二ガスタービン要素は、前記第二回転軸に接続されるとともに、前記第二回転軸の軸方向において前記第二圧縮機と前記第二タービンとの間に配置される第二発電機(例えば、実施形態における第二発電機34)を有し、前記複数の開閉弁は、前記第一供給管に設けられ、前記第一供給管内の空気の流通を遮断可能な第一開閉弁(例えば、実施形態における第一開閉弁61)と、前記第二供給管に設けられ、前記第二供給管内の空気の流通を遮断可能な第二開閉弁(例えば、実施形態における第二開閉弁62)と、前記第一排出管に設けられ、前記第一排出管内の空気の流通を遮断可能な第三開閉弁(例えば、実施形態における第三開閉弁63)と、前記第二排出管に設けられ、前記第二排出管内の空気の流通を遮断可能な第四開閉弁(例えば、実施形態における第四開閉弁64)と、を含み、前記出力制御部は、前記飛行状態に基づいて、前記航空機の出力モードを、第一運転モード(例えば、実施形態における第一運転モードM1)と、出力値が前記第一運転モードの出力値未満である第二運転モード(例えば、実施形態における第二運転モードM2)と、に切り替え可能であり、前記第二運転モードにおいて、前記出力制御部は、前記第一ガスタービン要素及び前記第二ガスタービン要素の一方の動作を停止するとともに、前記一方のガスタービン要素(例えば、実施形態における第二ガスタービン要素3)に接続される前記供給管(例えば、実施形態における第二供給管52)及び前記排出管(例えば、実施形態における第二排出管54)に設けられる前記開閉弁(例えば、実施形態における第二開閉弁62及び第四開閉弁64)をそれぞれ閉じることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明に係るガスタービン発電機は、前記第一発電機は、前記第一回転軸と同軸上に設けられ、前記第二発電機は、前記第二回転軸と同軸上に設けられることを特徴としている。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係るガスタービン発電機は、前記第一発電機は、前記第一回転軸の軸方向において、前記第一タービンよりも前記第一圧縮機に近づくように配置され、前記第二発電機は、前記第二回転軸の軸方向において、前記第二タービンよりも前記第二圧縮機に近づくように配置されていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項4に記載の発明に係るガスタービン発電機は、前記燃焼器は、前記第一ガスタービン要素及び前記第二ガスタービン要素の並び方向において、前記第一ガスタービン要素と前記第二ガスタービン要素との間に配置されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1に記載のガスタービン発電機によれば、ガスタービン発電機は、第一ガスタービン要素と、第二ガスタービン要素と、単一の燃焼器と、を備える。複数のガスタービン要素は、単一の燃焼器に接続されているので、複数のタービン要素に対応して複数の燃焼器を有する従来技術と比較して、部品点数を削減できる。これにより、ガスタービン発電機全体の重量やコストの増加を抑制することができる。また、ガスタービン発電機の軽量化により、従来技術と比較して出力性能を低下させることなく燃費を向上させることができる。
第一発電機は、第一回転軸の軸方向において第一圧縮機と第一タービンとの間に設けられている。第二発電機は、第二回転軸の軸方向において第二圧縮機と第二タービンとの間に設けられている。このように、各発電機を圧縮機とタービンとの間にそれぞれ配置することにより、軸方向における圧縮機とタービンとの間の空間を有効利用し、ガスタービン要素全体での軸長を短くすることができる。よって、ガスタービン発電機を小型化し、機体に搭載する際のレイアウト自由度を向上できる。また、小型化によりガスタービン発電機の重量を低減できる。
したがって、従来技術と比較して重量及びコストの増加を抑制しつつ、燃費を向上したガスタービン発電機を提供できる。
また、出力制御部は、飛行状態検出部により検出された飛行状態に基づいて、航空機の出力モードを、第一運転モードと第二運転モードとに切り替える。第二運転モードにおいて、出力制御部は、第一ガスタービン要素及び第二ガスタービン要素の一方の動作を停止するとともに、停止したガスタービン要素に接続される供給管及び排出管における空気の流通を遮断する。これにより、例えば航空機が巡航する場合等の低負荷時に第二運転モードに切り替えることで、過剰な電力生成を抑制できる。一方、航空機が離着陸する場合等の高負荷時に第一運転モードに切り替えることで、高出力を確保できる。よって、特に低負荷時と高負荷時とで出力値の変動が大きい航空機に適用した場合において、より一層燃費の向上を図ることができるガスタービン発電機とすることができる。
【0013】
本発明の請求項2に記載のガスタービン発電機によれば、第一発電機は、第一回転軸と同軸上に設けられ、第二発電機は、第二回転軸と同軸上に設けられる。これにより、圧縮機及びタービンにより生じた回転力を効率的に各発電機に伝達させることができる。よって、ガスタービン発電機の発電効率を高めることができる。
【0015】
本発明の請求項3に記載のガスタービン発電機によれば、第一発電機は、第一タービンよりも第一圧縮機の近くに配置され、第二発電機は、第二タービンよりも第二圧縮機の近くに配置される。これにより、タービンと比較して低温な圧縮機側に発電機を配置できるので、発電機を熱から守ることができる。よって、圧縮機とタービンとの間に発電機を配置して軸長を短縮した場合であっても、高温による発電機の性能低下を抑制できる。
【0016】
本発明の請求項4に記載のガスタービン発電機によれば、燃焼器は、第一ガスタービン要素と第二ガスタービン要素との間に配置されている。これにより、燃焼器と各ガスタービン要素を接続する複数の配管の長さを短くすることができる。よって、配管の重量増加を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態に係るガスタービン発電機を搭載した航空機の外観図。
【
図2】実施形態に係るガスタービン発電機の概略構成図。
【
図3】実施形態に係る第二運転モードにおけるガスタービン発電機の動作説明図。
【
図4】実施形態に係る航空機の要求出力と運転モードとの関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
(ガスタービン発電機)
図1は、実施形態に係るガスタービン発電機1を搭載した航空機10の外観図である。
航空機10は、例えば、機体11と、複数のロータ12A~12Dと、複数の電動機14A~14Dと、取り付け部材16A~16Dと、ガスタービン発電機1と、を備える。以下、複数のロータ12A~12Dを互いに区別しない場合は、ロータ12と称し、複数の電動機14A~14Dを互いに区別しない場合は、電動機14と称する。
航空機10は、詳しくは後述する発電機24,34で発電される電力によって駆動される複数のロータを備えたハイブリッド推進システムを有する。
【0020】
ロータ12Aは、取り付け部材16Aを介して機体11に取り付けられている。ロータ12Aの基部(回転軸)には、電動機14Aが取り付けられている。電動機14Aは、ロータ12Aを駆動させる。電動機14Aは、例えばブラシレスDCモータである。ロータ12Aは、航空機10が水平姿勢である場合に、重力方向と平行な軸線周りに回転するブレードの固定翼である。ロータ12B~12D、取り付け部材16B~16D、および電動機14B~14Dについても、上記と同様の機能構成を有するため説明を省略する。
【0021】
制御信号に応じてロータ12が回転することで、航空機10は、所望の飛行状態で飛行する。制御信号は、操作者の操作または自動操縦における指示に基づく航空機10を制御するための信号である。例えば、ロータ12Aとロータ12Dとが第1方向(例えば時計方向)に回転し、ロータ12Bとロータ12Cとが第2方向(例えば反時計方向)に回転することで航空機10が飛行する。また、上記のロータ12の他に、不図示の姿勢保持用あるいは水平推進用の補助ロータ等が設けられてもよい。
【0022】
図2は、実施形態に係るガスタービン発電機1の概略構成図である。
図2は、実施形態に係る第一運転モードにおけるガスタービン発電機の動作を説明するための図である。
ガスタービン発電機1は、航空機10の内部に搭載されている。ガスタービン発電機1は、航空機10のロータ12A~12D(
図1参照)を駆動させる動力源となる電力を発電する。ガスタービン発電機1は、いわゆるガスタービンエンジンからなる。ガスタービン発電機1は、第一ガスタービン要素2と、第二ガスタービン要素3と、単一の燃焼器4と、複数の配管5と、複数の開閉弁6と、出力制御部7と、飛行状態検出部8と、を備える。
【0023】
(ガスタービン要素)
第一ガスタービン要素2は、第一圧縮機21と、第一タービン22と、第一回転軸23と、第一発電機24と、を有する。第一圧縮機21は、航空機10の機体11に設けられた不図示の通風孔から吸入される吸入空気を圧縮するファン動翼である。第一タービン22は、第一圧縮機21と接続されて第一圧縮機21と一体回転する。第一回転軸23は、第一圧縮機21と第一タービン22とを連結している。第一回転軸23は、例えば機体11の前後方向(ヨー軸)に平行な方向に沿って延びている。第一回転軸23の前端部に第一圧縮機21が接続されている。第一回転軸23の後端部に第一タービン22が接続されている。
【0024】
第一発電機24は、第一回転軸23の軸方向において、第一圧縮機21と第一タービン22との間に配置されている。より具体的に、第一発電機24は、第一回転軸23の軸方向において、第一タービン22よりも第一圧縮機21に近づくように配置されている。第一発電機24は、第一回転軸23と同軸上に設けられるとともに、減速機構等を介して第一回転軸23に接続されている。第一発電機24は、第一タービン22の駆動によって電力(交流電力)を発電する。第一発電機24で発電された交流電力は不図示のパワードライブユニット(PDU)のコンバータで直流電力に変換され、不図示のバッテリに貯留される。バッテリからの放電電力が電動機14に供給されることにより、電動機14が駆動する。
【0025】
第二ガスタービン要素3は、第一ガスタービン要素2に対して、例えば機体11の左右方向に並んで設けられている。第二ガスタービン要素3の構成は、第一ガスタービン要素2の構成と同等である。つまり、第二ガスタービン要素3は、第二圧縮機31と、第二タービン32と、第二回転軸33と、第二発電機34と、を有する。第二圧縮機31は、機体11に設けられた通風孔(不図示)から吸入される吸入空気を圧縮する圧縮機である。第二タービン32は、第二圧縮機31と接続されて第二圧縮機31と一体回転する。第二回転軸33は、第二圧縮機31と第二タービン32とを連結している。
【0026】
第二発電機34は、第二回転軸33の軸方向において、第二圧縮機31と第二タービン32との間に配置されている。より具体的に、第二発電機34は、第二回転軸33の軸方向において、第二タービン32よりも第二圧縮機31に近づくように配置されている。第二発電機34は、第二回転軸33と同軸上に設けられるとともに、減速機構等を介して第二回転軸33に接続されている。第二発電機34は、第二タービン32の駆動によって電力(交流電力)を発電する。第二発電機34で発電された交流電力は不図示のパワードライブユニット(PDU)のコンバータで直流電力に変換され、不図示のバッテリに貯留される。なお、本実施形態において、第一発電機24及び第二発電機34は共通のバッテリに接続されて電力を貯蓄するが、第一発電機24及び第二発電機34がそれぞれ異なるバッテリに接続されてそれぞれのバッテリに電力を貯蓄する構成であってもよい。
【0027】
この実施形態に係る航空機10において、第一ガスタービン要素2は100kW、第二ガスタービン要素3は100kW程度の電力規模を備える。バッテリは残量SOC(State of Charge)を自己診断する不図示のBMS(Battery Management System)を内蔵してもよい。
また、以下の説明において、圧縮機及びタービンのうち、空気の流通方向の上流側に位置して空気が流入する部分を「入口21a,22a,31a,32a」といい、空気の流通方向の下流側に位置して空気が排出される部分を「出口21b,22b,31b,32b」という場合がある。
【0028】
(燃焼器)
燃焼器4は、2個のガスタービン要素(第一ガスタービン要素2及び第二ガスタービン要素3)に対して1個設けられる。燃焼器4は、第一ガスタービン要素2及び第二ガスタービン要素3の並び方向(機体11の左右方向)において、第一ガスタービン要素2と第二ガスタービン要素3との間に配置されている。燃焼器4は、機体11の前後方向において、各圧縮機21,31と各タービン22,32との間に位置している。より具体的に、燃焼器4の吸気口40は、第一圧縮機21の出口21b及び第二圧縮機31の出口31bより後方に設けられ、燃焼器4の排気口41は、第一タービン22の入口22a及び第二タービン32の入口32aより前方に設けられている。燃焼器4は、第一ガスタービン要素2及び第二ガスタービン要素3にそれぞれ接続される。燃焼器4には、第一圧縮機21及び第二圧縮機31の少なくとも一方からの圧縮空気が流入する。
【0029】
(複数の配管)
複数の配管5は、第一供給管51と、第二供給管52と、第一排出管53と、第二排出管54と、を有する。第一供給管51は、第一圧縮機21の出口21bと燃焼器4の吸気口40とを接続する。第一供給管51は、第一圧縮機21により圧縮された空気を燃焼器4へ向けて流通させる。第二供給管52は、第二圧縮機31の出口31bと燃焼器4の吸気口40とを接続する。第二供給管52は、第二圧縮機31により圧縮された空気を燃焼器4へ向けて流通させる。第一供給管51と第二供給管52とは、互いに内部の空気が混ざることなく独立して形成されている。
【0030】
第一排出管53は、燃焼器4の排気口41と第一タービン22の入口22aとを接続している。第一排出管53は、燃焼器4から排出された空気を第一タービン22へ向けて流通させる。第二排出管54は、燃焼器4の排気口41と第二タービン32の入口32aとを接続している。第二排出管54は、燃焼器4から排出された空気を第二タービン32へ向けて流通させる。第一排出管53と第二排出管54とは、互いに内部の空気が混ざることなく独立して形成されている。
【0031】
複数の配管5は、さらに第一及び第二の外気導入管45,46と、第一及び第二の排気導出管47,48と、を含む。第一の外気導入管45は、第一圧縮機21の入口21aに接続されている。第一の外気導入管45は、外気を第一圧縮機21に供給する。第二の外気導入管46は、第二圧縮機31の入口31aに接続されている。第二の外気導入管46は、外気を第二圧縮機31に供給する。第一の排気導出管47は、第一タービン22の出口22bに接続されている。第一の外気導入管45は、第一タービン22から排出された空気(ガス)を機体11の外部へ排出する。第二の排気導出管48は、第二タービン32の出口32bに接続されている。第二の外気導入管46は、第二タービン32から排出された空気(ガス)を機体11の外部へ排出する。
【0032】
なお、第一及び第二の外気導入管45,46、或いは第一及び第二の排気導出管47,48は無くてもよい。すなわち、例えば外気を機体11内部に取り入れ可能又は機体11内部から外部へ空気を排出可能な空間や通路、孔等が機体11に設けられていればよく、別途配管部材を設けなくてもよい。
【0033】
(複数の開閉弁)
複数の開閉弁6は、第一開閉弁61と、第二開閉弁62と、第三開閉弁63と、第四開閉弁64と、を有する。第一開閉弁61は、第一供給管51に設けられ、第一供給管51内の空気の流通を許可又は遮断するように切り替え可能となっている。第二開閉弁62は、第二供給管52に設けられ、第二供給管52内の空気の流通を許可又は遮断するように切り替え可能となっている。第三開閉弁63は、第一排出管53に設けられ、第一排出管53内の空気の流通を許可又は遮断するように切り替え可能となっている。第四開閉弁64は、第二排出管54に設けられ、第二排出管54内の空気の流通を許可又は遮断するように切り替え可能となっている。各開閉弁は、例えば通電のオン/オフの切り替えによって弁を開閉する電磁弁等である。
【0034】
(出力制御部)
出力制御部7は、第一開閉弁61、第二開閉弁62、第三開閉弁63及び第四開閉弁64の開閉を制御する。出力制御部7は、例えば電気的な方法により各開閉弁6に信号を送信する。複数の開閉弁6は、それぞれ受信した信号により開状態又は閉状態に切り替えられる。出力制御部7は、航空機10の状態情報やパイロットからの操作情報等に基づいて、航空機10が所定の運転モードであることを特定し、特定された運転モードの種類に応じて所定の組み合わせで各開閉弁を開閉させる。
【0035】
図3は、実施形態に係る第二運転モードにおけるガスタービン発電機1の動作説明図である。なお、
図3では、出力制御部7及び飛行状態検出部8の図示を省略している。
図2及び
図3に示すように、出力制御部7は、少なくとも第一運転モードM1(
図2及び
図4参照)と第二運転モードM2(
図3及び
図4参照)との2個の運転モードを特定可能である。
【0036】
図4は、実施形態に係る航空機10の要求出力と運転モードとの関係を示すグラフである。
図4のグラフは、横軸を運転モード、縦軸を要求出力としている。
図4に示すように、航空機10は、滑走離陸、もしくは垂直離陸(ホバリング)し、上昇および加速して、巡航する。そして、航空機10は、下降および減速し、ホバー(ホバリング)して、着陸する。航空機10が所定の高度に到達した後に水平方向を含む方向に移動している状態は、巡航状態である。以下の説明では、巡航状態とは、航空機10が、上昇及び加速、又は下降及び減速している状態であるものとする。また、航空機10が離陸する動作または着陸する動作を行っている状態は、離着陸状態である。
【0037】
上記の飛行状態のうち、航空機10が離着陸状態である場合の要求出力は、航空機10が巡航状態である場合の要求出力よりも大きい。要求出力とは、航空機10が制御信号に応じた飛行状態に移行するため、または飛行状態を維持するために必要な電力である。航空機10の制御装置(不図示)は、要求出力を電動機14に提供し、電動機14が要求出力に基づいてロータ12を駆動させることで、制御信号に応じた飛行状態に航空機10を制御する。
【0038】
複数の開閉弁6の開閉を制御する出力制御部7は、航空機10が離着陸状態にあるとき、第一運転モードM1に移行する。出力制御部7は、航空機10が巡航状態にあるとき、第二運転モードM2に移行する。換言すれば、第一運転モードM1は、航空機10が離陸又は着陸する際に使用される運転モードであり、第二運転モードM2は、航空機10が巡航する際に使用される運転モードである。第一運転モードM1は、第一ガスタービン要素2及び第二ガスタービン要素3に対する要求出力が所定値X以上の場合の運転モードである。第二運転モードM2は、要求出力が所定値X未満の場合の運転モードである。
【0039】
飛行状態検出部8は、航空機10の飛行状態を検出する。例えば、飛行状態検出部8は、航空機10が離着陸状態であるか否か、又は航空機10が巡航状態であるか否か、を検出する。飛行状態検出部8により検出された検出結果は、出力制御部7に送信される。出力制御部7は、飛行状態検出部8により検出された航空機10の飛行状態に基づいて、エンジン出力を制御する。すなわち、出力制御部7は、飛行状態検出部8から航空機10が離着陸状態であるという検出結果を受信した場合に、第一運転モードM1に移行する。出力制御部7は、飛行状態検出部8から航空機10が巡航状態であるという検出結果を受信した場合に、第二運転モードM2に移行する。
【0040】
(各運転モードにおけるガスタービン発電機の動作)
以下、各運転モードにおけるガスタービン発電機1の動作について説明する。始めに、第一運転モードM1におけるガスタービン発電機1の動作について説明する。
図2に示すように、第一運転モードM1において、出力制御部7は、第一開閉弁61、第二開閉弁62、第三開閉弁63及び第四開閉弁64を開く。つまり、第一開閉弁61は、第一圧縮機21から燃焼器4へ空気を流通させる。第二開閉弁は、第二圧縮機31から燃焼器4へ空気を流通させる。第三開閉弁63は、燃焼器4から第一タービン22へ空気を流通させる。第四開閉弁64は、燃焼器4から第二タービン32へ空気を流通させる。
【0041】
第一圧縮機21は、外気を吸入して圧縮する。第一圧縮機21により圧縮された空気は、第一供給管51を流通して燃焼器4へ流入する。第二圧縮機31は、外気を吸入して圧縮する。第二圧縮機31により圧縮された空気は、第二供給管52を流通して燃焼器4へ流入する。これにより、燃焼器4には、第一圧縮機21及び第二圧縮機31のそれぞれから圧縮空気が流入するので、燃焼器4に要求された出力を発生するのに十分な流量の空気が供給される。
【0042】
燃焼器4から排出された空気の約半分は、第一排出管53を流通して第一タービン22に供給され、第一タービン22を回転させる。その後、空気は第一タービン22から外部へ排出される。燃焼器4から排出された空気の残りの半分は、第二排出管54を流通して第二タービン32に供給され、第二タービン32を回転させる。その後、空気は第二タービン32から外部へ排出される。第一タービン22及び第二タービン32が回転することにより、第一発電機24及び第二発電機34が回転駆動され、電力を発電する。
【0043】
次に、第二運転モードM2におけるガスタービン発電機1の動作について説明する。
図3に示すように、第二運転モードM2において、出力制御部7は、第一ガスタービン要素2及び第二ガスタービン要素3のうち一方の動作を停止するとともに、停止したガスタービン要素に接続される供給管(第一供給管51又は第二供給管52)及び排出管(第一排出管53又は第二排出管54)に設けられる開閉弁6をそれぞれ閉じる。
図3に示す例では、第二ガスタービン要素3の動作を停止した場合について説明する。具体的に、
図3に示す例において、出力制御部7は、第一開閉弁61及び第三開閉弁63を開くとともに、第二開閉弁62及び第四開閉弁64を閉じる。つまり、第一開閉弁61は、第一圧縮機21から燃焼器4へ空気を流通させる。第二開閉弁62は、第二圧縮機31から燃焼器4への空気の流通を遮断する。第三開閉弁63は、燃焼器4から第一タービン22へ空気を流通させる。第四開閉弁64は、燃焼器4から第二タービン32への空気の流通を遮断する。これにより、出力制御部7は、第二ガスタービン要素3の動作を停止させ、かつ第一ガスタービン要素2を動作させる。なお、出力制御部7は、第二ガスタービン要素3の回転が完全に停止した後に上述の各開閉弁6の開閉制御を行ってもよい。
【0044】
第一圧縮機21は、外気を吸入して圧縮する。第一圧縮機21により圧縮された空気は、第一供給管51を流通して燃焼器4へ流入する。第二運転モードM2において、第一圧縮機21から燃焼器4へ供給される空気の圧縮比は、第一運転モードM1において第一圧縮機21から燃焼器4へ供給される空気の圧縮比と同等である。これにより、第二運転モードM2における第一ガスタービン要素2では、第一運転モードM1における第一ガスタービン要素2の出力と同等の出力が得られる。ここで、本実施形態において、第一ガスタービン要素2と第二ガスタービン要素3の定格出力は同等である。よって、第二運転モードM2では、ガスタービン発電機1全体として、第一運転モードM1におけるガスタービン発電機1の約半分の出力が得られる。
燃焼器4から排出された空気は、第一排出管53を流通して第一タービン22へ供給され、第一タービン22を回転させる。その後、空気は第一タービン22から外部へ排出される。
【0045】
(作用、効果)
次に、上述のガスタービン発電機1の作用、効果について説明する。
本実施形態のガスタービン発電機1によれば、ガスタービン発電機1は、第一ガスタービン要素2と、第二ガスタービン要素3と、単一の燃焼器4と、を備える。複数のガスタービン要素2,3は、単一の燃焼器4に接続されているので、複数のガスタービン要素2,3に対応して複数の燃焼器を有する従来技術と比較して、部品点数を削減できる。これにより、ガスタービン発電機1全体の重量やコストの増加を抑制することができる。また、ガスタービン発電機1の軽量化により、従来技術と比較して出力性能を低下させることなく燃費を向上させることができる。
第一発電機24は、第一回転軸23の軸方向において第一圧縮機21と第一タービン22との間に設けられている。第二発電機34は、第二回転軸33の軸方向において第二圧縮機31と第二タービン32との間に設けられている。このように、各発電機24,34を圧縮機21,31とタービン22,32との間にそれぞれ配置することにより、軸方向における圧縮機21,31とタービン22,32との間の空間を有効利用し、ガスタービン要素2,3全体での軸長を短くすることができる。よって、ガスタービン発電機1を小型化し、機体11に搭載する際のレイアウト自由度を向上できる。また、小型化によりガスタービン発電機1の重量を低減できる。
したがって、従来技術と比較して重量及びコストの増加を抑制しつつ、燃費を向上したガスタービン発電機1を提供できる。
【0046】
第一発電機24は、第一回転軸23と同軸上に設けられ、第二発電機34は、第二回転軸33と同軸上に設けられる。これにより、圧縮機21,31及びタービン22,32により生じた回転力を効率的に各発電機24,34に伝達させることができる。よって、ガスタービン発電機1の発電効率を高めることができる。
【0047】
出力制御部7は、飛行状態検出部8により検出された飛行状態に基づいて、航空機10の出力モードを、第一運転モードM1と第二運転モードM2とに切り替える。第二運転モードM2において、出力制御部7は、第一ガスタービン要素2及び第二ガスタービン要素3の一方の動作を停止するとともに、停止したガスタービン要素に接続される供給管及び排出管における空気の流通を遮断する。これにより、例えば航空機10が巡航する場合等の低負荷時に第二運転モードM2に切り替えることで、過剰な電力生成を抑制できる。一方、航空機10が離着陸する場合等の高負荷時に第一運転モードM1に切り替えることで、高出力を確保できる。よって、特に低負荷時と高負荷時とで出力値の変動が大きい航空機10に適用した場合において、より一層燃費の向上を図ることができるガスタービン発電機1とすることができる。
【0048】
第一発電機24は、第一タービン22よりも第一圧縮機21の近くに配置され、第二発電機34は、第二タービン32よりも第二圧縮機31の近くに配置される。これにより、タービン22,32と比較して低温な圧縮機21,31側に発電機を配置できるので、発電機24,34を熱から守ることができる。よって、圧縮機21,31とタービン22,32との間に発電機24,34を配置して軸長を短縮した場合であっても、高温による発電機24,34の性能低下を抑制できる。
【0049】
燃焼器4は、第一ガスタービン要素2と第二ガスタービン要素3との間に配置されている。これにより、燃焼器4と各ガスタービン要素を接続する複数の配管5の長さを短くすることができる。よって、配管5の重量増加を抑制できる。
【0050】
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態及び
図3では、第二運転モードM2として第二ガスタービン要素3の動作を停止した場合について説明したが、これに限られない。第二運転モードM2において、第一ガスタービン要素2の動作を停止し、かつ第二ガスタービン要素3を動作させてもよい。この場合、出力制御部7は、第一開閉弁61及び第三開閉弁63を閉じるとともに、第二開閉弁62及び第四開閉弁64を開く。
【0051】
航空機10のロータ12及び電動機14の個数は上述の実施形態に限定されない。
ガスタービン発電機1は、3個以上の複数のガスタービン要素を有してもよい。
【0052】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 ガスタービン発電機
2 第一ガスタービン要素
3 第二ガスタービン要素
4 燃焼器
6 開閉弁
7 出力制御部
8 飛行状態検出部
10 航空機
11 機体
12 ロータ
21 第一圧縮機
22 第一タービン
23 第一回転軸
24 第一発電機
31 第二圧縮機
32 第二タービン
33 第二回転軸
34 第二発電機
40 吸気口
51 第一供給管
52 第二供給管
53 第一排出管
54 第二排出管
61 第一開閉弁
62 第二開閉弁
63 第三開閉弁
64 第四開閉弁
M1 第一運転モード
M2 第二運転モード