(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】光起電力素子における吸収体層の第V族ドーピングの方法
(51)【国際特許分類】
H01L 31/18 20060101AFI20231024BHJP
H01L 31/073 20120101ALI20231024BHJP
H01L 21/225 20060101ALI20231024BHJP
H01L 21/20 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
H01L31/04 440
H01L31/06 420
H01L21/225 R
H01L21/20
(21)【出願番号】P 2020541945
(86)(22)【出願日】2019-01-14
(86)【国際出願番号】 US2019013437
(87)【国際公開番号】W WO2019152174
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-07-08
(32)【優先日】2018-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510328032
【氏名又は名称】ファースト・ソーラー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100104374
【氏名又は名称】野矢 宏彰
(72)【発明者】
【氏名】グローバー,サチット
(72)【発明者】
【氏名】ル,ディーンユアン
(72)【発明者】
【氏名】マリク,ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】シオーン,ガーン
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0194166(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0212731(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0352775(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/00-31/20
JSTPlus/JSTChina/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収体層にドープする方法であって、
該吸収体層を、アニーリング化合物と接触させること、
ここで、該吸収体層がカドミウムおよびテルルを含み、
該アニーリング化合物が、塩化カドミウムならびにアニオンおよびカチオンを含む第V族塩を含み、
該アニオン、該カチオン、または両方が第V族元素を含み、
該第V族塩が、ヒ酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、ヒ酸アンモニウム、ヒ酸カドミウム、(メタ)亜ヒ酸ナトリウム、三塩化ビスマス、またはこれらの組合せの少なくとも1つを含み、
該アニーリング化合物内での塩化カドミウム
の第V族塩
に対する比率が、体積当たりの重量ベースで、少なくとも30である、
ならびに
該吸収体層をアニールすること、これにより該吸収体層が、該アニーリング化合物の第V族元素の少なくとも一部でドープされる、
を含む、方法。
【請求項2】
該アニーリング化合物が溶液であり、該アニーリング化合物の総量に対する該第V族塩の割合が、1リットルあたり100グラム未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該アニーリング化合物の総量に対する該第V族塩の割合が、1リットルあたり1/25グラム~20グラムの間である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
該吸収体層の粒子の大きさが、該吸収体層のアニーリング中に増大する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該第V族塩がヒ酸二水素アンモニウムである、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
該第V族塩がリン酸水素二アンモニウムである、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
該吸収体層がアニールされる間、該吸収体層を還元環境に曝露することを含む、請求項1~
6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
該還元環境が、該第V族酸化物の形成を軽減するように構成されたフォーミングガスを含み、該フォーミングガスが、水素、窒素、炭素、またはこれらの組合せを含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
該吸収体層が350℃~500℃の間の温度で5分~60分の間アニールされる、請求項1~
8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
該アニーリング化合物がアルカリ金属塩化物を含み、
該第V族ドーパントの少なくとも一部が、該吸収体層のアニーリング中に活性化される、
請求項1~
9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
該吸収体層がアニールされた後、該吸収体層の中央領域での該第V族ドーパントの原子濃度が1×10
16cm
-3より大きい、請求項1~
10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
該吸収体層がセレンを含む、請求項1~
10のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
該アニーリング化合物がアルカリ金属塩化物を含み、そして
該アニーリング化合物内でのアルカリ金属
のカドミウム
に対する原子比率は、10,000ppm未満である、請求項1~
12のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本明細書は概して、光起電力素子に第V族ドーパントをドープする方法、より詳細には、アニーリング化合物を使用して、光起電力素子に第V族ドーパントをドープする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]光起電力素子は、光起電力効果を示す半導体材料を使用して光を電気に変換することによって、電力を発生させる。半導体材料は、活性化されて半導体層の電荷キャリア濃度を増大させることができるドーパントで、ドープされ得る。半導体材料の層へのドーパントの添加は、主に、負、n型、または正、p型電荷キャリアを備える材料層を生成することができる。しかしながら、第V族ドーパントは、既存の方法を使用して半導体層へ組み込むことが困難であり得る。例えば、公知のドーピング方法は、半導体層内に第V族ドーパントの不十分な量をもたらすおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003]したがって、光起電力素子に第V族ドーパントをドープする、代わりの方法への需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本明細書で提供される実施形態は、光起電力素子に第V族ドーパントをドープする方法に関する。本明細書に記載される実施形態によって提供される、これらおよび追加の特徴は、図とともに以下の詳細な記述を考慮して、より完全に理解されるであろう。
【0005】
[0005]図で説明される実施形態は、事実上例示的および代表的であり、特許請求の範囲によって規定される主題を制限することを意図していない。例示的実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照番号で示される以下の図と併せて読むと理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】[0006]本明細書で示され記載される1つまたは複数の実施形態による、光起電力素子を模式的に示す図である。
【
図2】[0007]本明細書で示され記載される1つまたは複数の実施形態による、基板を模式的に示す図である。
【
図3】[0008]本明細書で示され記載される1つまたは複数の実施形態による、光起電力素子を模式的に示す図である。
【
図4】[0009]本明細書で示され記載される1つまたは複数の実施形態による、部分的に形成された光起電力素子を模式的に示す図である。
【
図5】本明細書で示され記載される1つまたは複数の実施形態による、部分的に形成された光起電力素子を模式的に示す図である。
【
図6】[0010]本明細書で示され記載される1つまたは複数の実施形態による、吸収体層に第V族ドーパントをドープする、溶液に基づく方法を実施する方法を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0011]光から電力を発生させる光起電力素子の実施形態が、本明細書に記載される。光起電力素子は、一般に半導体材料から形成された吸収体層を含む。吸収体層は、吸収体層に、例えば、ヒ素またはリンのような第V族ドーパントをドープするように構成された、1つまたは複数の処理工程に供され得る。吸収体層に第V族ドーパントをドープする方法の様々な実施形態を、本明細書により詳細に記載する。
【0008】
[0012]ここで
図1を参照すると、光起電力素子100の実施形態が模式的に描かれている。光起電力素子100は、受光し、光を電気的信号に変換するように構成され得る、例えば、光子が光から吸収され、光起電力効果を介して電気的信号に変換され得る。したがって、光起電力素子100は、例えば、太陽のような光源に曝露されるように構成されたエネルギー面102を規定することができる。光起電力素子102は、エネルギー面102からオフセットされる反対面104も規定することができる。「光」という用語は、電磁スペクトルの様々な波長、例えば、限定されるものではないが、電磁スペクトルの紫外線(UV)、赤外線(IR)、および可視部での波長を指すことができることに留意されたい。光起電力素子100は、エネルギー面102と反対面104の間に配置された、複数の層を含み得る。本明細書で使用する場合、「層」という用語は、表面上に提供される材料の厚みを指す。各層は、表面のすべてまたはいずれかの部分を覆うことができる。
【0009】
[0013]光起電力素子100は、光の光起電力素子100への透過を促進するように構成された、基板110を含み得る。基板110は、光起電力素子100のエネルギー面102に配置され得る。
図1および2をまとめて参照すると、基板110は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面112、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面114を有することができる。材料の1つもしくは複数の層は、基板110の第1の表面112と第2の表面114の間に、配置され得る。
【0010】
[0014]基板110は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面122、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面124を有する透明層120を含み得る。いくつかの実施形態では、透明層120の第2の表面124は、基板110の第2の表面114を形成し得る。透明層120は、例えば、ガラスのような、実質的に透明な材料から形成することができる。好適なガラスとしては、ソーダ石灰ガラス、または低減された鉄含有量を備えるいずれかのガラスが挙げられる。透明層120は、いくつかの実施形態では、約250nm~約950nmを含む、いずれかの好適な透過率を有し得る。透明層120は、例えば、一実施形態での約50%超、別の実施形態での約60%超、なお別の実施形態での約70%超、さらなる実施形態での約80%超、またはさらにさらなる実施形態での約85%超、を含む、いずれかの好適な透過パーセントを有し得る。一実施形態では、透明層120は、約90%の透過パーセントを備えるガラスから形成され得る。任意に、基板110は、透明層120の第1の表面122に塗布された被膜126を含み得る。被膜126は、光と相互作用する、または基板110の耐久性を改善するように構成されることができ、例えば、限定されるものではないが、反射防止被膜、防汚被膜、またはこれらの組合せであり得る。
【0011】
[0015]
図1を再度参照すると、光起電力素子100は、劣化または剥離をもたらすおそれのある、基板110からの汚染物質(例えば、ナトリウム)の拡散を軽減するように構成された、バリア層130を含むことができる。バリア層130は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面132、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面134を有することができる。いくつかの実施形態では、バリア層130は、基板110に隣接して提供され得る。例えばバリア層130の第1の表面132は、基板100の第2の表面114上に提供され得る。本明細書で使用する場合、「隣接して」という言いまわしは、層の少なくとも一部の間に介在する材料を伴わないで2つの層が接触して配置されることを意味する。
【0012】
[0016]一般に、バリア層130は、実質的に透明であり、熱的に安定であり、低減されたピンホール数を備え、高いナトリウム遮断性能および良好な接着性を有することができる。あるいはまたはさらに、バリア層130は、光に色抑制を加えるように構成され得る。バリア層130は、限定されるものではないが、酸化スズ、二酸化ケイ素、アルミニウムドープ酸化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、または酸化アルミニウムを含む、好適な材料の1つもしくは複数の層を含み得る。バリア層130は、例えば、一実施形態での約500Å超、別の実施形態での約750Å超、またはさらなる実施形態での約1200Å未満を含む、第1の表面132および第2の表面134によって境界をつけられた、いずれかの好適な厚みを有し得る。
【0013】
[0017]
図1をさらに参照すると、光起電力素子100は、光起電力素子100によって発生させた電荷キャリアを輸送するための電気的接触を提供するように構成された、透明な導電性酸化物(TCO)層140を含むことができる。TCO層140は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面142、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面144を有し得る。いくつかの実施形態では、TCO層140は、バリア層130に隣接して提供され得る。例えば、TCO層140の第1の表面142は、バリア層130の第2の表面134上に提供され得る。一般に、TCO層140は、実質的に透明で広いバンドギャップを有するn型半導体材料の1つまたは複数の層から形成され得る。特に、広いバンドギャップは、光の光子のエネルギーと比較してより大きなエネルギー値を有することができ、望ましくない光の吸収を軽減することができる。TCO層140は、限定されるものではないが、二酸化スズ、ドープ二酸化スズ(例えば、F-SnO
2)、酸化インジウムスズ、またはスズ酸カドミウムを含む、好適な材料の1つまたは複数の層を含み得る。
【0014】
[0018]光起電力素子100は、TCO層140といずれかの隣接する半導体層の間に絶縁層を提供するように構成された、バッファ層150を含み得る。バッファ層150は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面152、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面154を有し得る。いくつかの実施形態では、バッファ層150は、TCO層140に隣接して提供され得る。例えば、バッファ層150の第1の表面152は、TCO層140の第2の表面144上に提供され得る。バッファ層140は、限定されるものではないが、真正二酸化スズ、酸化マグネシウム亜鉛(例えばZn1-xMgxO)、二酸化ケイ素(SnO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛スズ、酸化亜鉛、スズケイ素酸化物、またはこれらのいずれかの組合せを含む、TCO層140より高い抵抗率を有する材料を含み得る。いくつかの実施形態では、バッファ層140の材料は、隣接する半導体層(例えば、吸収体)のバンドギャップと実質的に一致するように構成され得る。バッファ層150は、第1の表面152と第2の表面154の間に、例えば、一実施形態での約100Å超、別の実施形態での約100Å~約800Åの間、またはさらなる実施形態での約150Å~約600Åの間を含む、いずれかの好適な厚みを有し得る。
【0015】
[0019]
図1を再度参照すると、光起電力素子100は、別の層と協働し、光起電力素子100内のpn接合を形成するように構成された、吸収体層160を含み得る。したがって、吸収された光の光子は電子正孔対を解放し、キャリア流を発生させることができ、電力を生み出すことができる。吸収体層160は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面162、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面164を有することができる。吸収体層160の厚みは、第1の表面162と第2の表面164の間で規定され得る。吸収体層160の厚みは、約0.5μm~約10μmの間、例えば、一実施形態では約1μm~約7μmの間など、または別の実施形態では約2μm~約5μmの間であり得る。
【0016】
[0020]本明細書に記載される実施形態によれば、吸収体層160は、過剰の正の電荷キャリア、すなわち、正孔またはアクセプタを有する、p型半導体材料から形成され得る。吸収体層160は、いずれかの好適なp型半導体材料、例えば、第II~VI族半導体を含み得る。具体例としては、限定されるものではないが、カドミウム、テルル、セレン、またはこれらの いずれかの組合せを含む、半導体材料が挙げられる。好適な例としては、限定されるものではないが、テルル化カドミウム、カドミウム、セレン、およびテルルの三元化合物(例えば、CdSexTe1-x)、またはカドミウム、セレン、およびテルルを含む四元化合物が挙げられる。吸収体層160がセレンおよびカドミウムを含む実施形態では、セレンの原子パーセントは約0原子パーセントより大きく、約20原子パーセント未満であり得る。吸収体層160がテルルおよびカドミウムを含む実施形態では、テルルの原子パーセントは約30原子パーセントより大きく、約50原子パーセント未満であり得る。本明細書に記載される原子パーセントは、吸収体層160の全体の代表であり、吸収体層160内の特定の位置での材料の原子パーセントは、吸収体層160の全体的な組成と比較して、厚みとともに変動し得ることに留意されたい。テルル、セレン、または両方の濃度は、吸収体層160の厚みを通して変動し得ることに留意されたい。例えば、吸収体層160がカドミウム、セレン、およびテルルの三元化合物(CdSexTe1-x)を含む場合、xは、吸収体層160の第1の表面162からの距離とともに、吸収体層160内で変動し得る。いくつかの実施形態では、xの値は、吸収体層160の第1の表面162からの距離とともに、吸収体層160内で減少し得る。
【0017】
[0021]本明細書で提供される実施形態によれば、吸収体層160の内のドーパントは、所望の電荷キャリア濃度に活性化され得る。いくつかの実施形態では、吸収体層160は、第V族ドーパント、例えば、窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ウンウンペンチウム(Uup)、またはこれらの組合せなどでドープされ得る。吸収体層160内のドーパントの全ドーズ量は、制御することができる。いくつかの実施形態では、吸収体層160の中央領域166での第V族ドーパントの原子濃度は、約1×1016cm-3より大きく、例えば、一実施形態では約1×1017cm-3~約5×1020cm-3の間、別の実施形態では約3×1017cm-3~約1×1019cm-3の間、またはさらなる実施形態では約5×1017cm-3~約5×1018cm-3の間などであり得る。中央領域166は、吸収体層160の50%中間であり、吸収体層160の第1の表面162および第2の表面164のそれぞれから、吸収体層160の厚みの25%だけオフセットされている。あるいはまたはさらに、第V族ドーパントの濃度プロファイルは、吸収体層160の厚みを通して変動し得る。特に、第V族ドーパントの量は、吸収体層160の第2の表面164からの距離とともに変動し得る。
【0018】
[0022]
図1をさらに参照すると、PN接合は、吸収体層160を、過剰の負電荷キャリア、すなわち、電子またはドナーを有する光起電力素子100の一部に十分接近して提供することによって、形成され得る。いくつかの実施形態では、吸収体層160は、n型半導体材料に隣接して提供され得る。あるいは、1つまたは複数の介在層が、吸収体層160とn型半導体材料の間に提供され得る。いくつかの実施形態では、吸収体層160はバッファ層150に隣接して提供され得る。例えば、吸収体層160の第1の表面162は、バッファ層150の第2の表面154上に提供され得る。
【0019】
[0023]ここで
図3を参照すると、いくつかの実施形態では、光起電力素子200は、n型半導体材料を含む窓層170を含むことができる。窓層170は別にして、光起電力素子200は、光起電力素子100(
図1)と実質的に類似した層構造を有し得る。吸収体層160は、窓層170に隣接して形成され得る。窓層170は、光起電力素子200のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面172、および光起電力素子200の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面174を有することができる。いくつかの実施形態では、窓層170は、吸収体層160とTCO層140の間に配置され得る。一実施形態では、窓層170は、吸収体層160とバッファ層150の間に配置され得る。窓層170は、例えば、硫化カドミウム、硫化亜鉛、カドミウム亜鉛硫化物、酸化マグネシウム亜鉛、またはこれらのいずれかの組合せを含む、いずれかの好適な材料を含み得る。
【0020】
[0024]
図1を再度参照すると、光起電力素子100は、ドーパントの望ましくない変更を軽減し、吸収体層160に電気的接触を提供するように構成された、バックコンタクト層180を含むことができる。バックコンタクト層180は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面182、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面184を有し得る。バックコンタクト層180の厚みは、第1の表面182と第2の表面184の間に規定され得る。バックコンタクト層180の厚みは、約5nm~約200nmの間、例えば、一実施形態では約10nm~約50nmの間などであり得る。
【0021】
[0025]いくつかの実施形態では、バックコンタクト層180は、吸収体層160に隣接して提供され得る。例えば、バックコンタクト層180の第1の表面182は、吸収体層160の第2の表面164上に提供され得る。いくつかの実施形態では、バックコンタクト層180は、第I、II、VI族からの材料の2元または3元組合せ、例えば、亜鉛、銅、カドミウムおよびテルルを様々な組成で含有する、1つまたは複数の層などを含むことができる。さらなる例示的な材料としては、限定されるものではないが、ドーパント(例えば、テルル化銅)でドープされたテルル化亜鉛、またはテルル化銅で合金化されたテルル化亜鉛が挙げられる。
【0022】
[0026]光起電力素子100は、吸収体層160との電気的接触を提供するように構成された導電性層190を含むことができる。導電性層190は、光起電力素子100のエネルギー面102に実質的に向かい合う第1の表面192、および光起電力素子100の反対面104に実質的に向かい合う第2の表面194を有することができる。いくつかの実施形態では、導電性層190は、バックコンタクト層180に隣接して提供され得る。例えば、導電性層190の第1の表面192は、バックコンタクト層180の第2の表面184上に提供され得る。導電性層190は、いずれかの好適な導電性材料、例えば、窒素含有金属、銀、ニッケル、銅、アルミニウム、チタン、パラジウム、クロム、モリブデン、金、またはこれに類するものの1つまたは複数の層などを含むことができる。窒素含有金属層の好適な例としては、窒化アルミニウム、窒化ニッケル、窒化チタン、窒化タングステン、窒化セレン、窒化タンタル、または窒化バナジウムを挙げることができる。
【0023】
[0027]光起電力素子100は、基板110と協働して光起電力素子100のハウジングを形成するように構成された、バック支持体196を含み得る。バック支持体196は、光起電力素子100の反対面102に配置することができる。例えば、バック支持体196は、導電性層190に隣接して形成され得る。バック支持体196は、例えば、ガラス(例えば、ソーダ石灰ガラス)を含む、いずれかの好適な材料を含み得る。
【0024】
[0028]
図1および3をまとめて参照すると、光起電力素子100、200の製造は、一般に、限定されるものではないが、スパッタリング、噴霧、蒸発、分子線蒸着(molecular beam deposition)、熱分解、近接昇華(closed space sublimation)(CSS)、パルスレーザ堆積(PLD)、化学蒸着(CVD)、電気化学堆積(ECD)、原子層堆積(ALD)、または蒸気輸送堆積(VTD)を含む、1つまたは複数のプロセスを通して、機能的な層または層前駆体を、層の「積層体」に順次配置することを含む。いったん、層が形成されると、次の処理プロセスを通して、層の物理的特性を変更することが望ましい可能性がある。
【0025】
[0029]
図4および5をまとめて参照すると、部分的に形成された素子の層は処理され得る。いくつかの実施形態では、部分的に形成された光起電力素子202は、層積層体204に隣接する吸収体層160を含むことができる。層積層体204は、吸収体層160とエネルギー面102の間に配置された、光起電力素子100および200(
図1および3)の層の1つまたは複数を含み得る。あるいは、部分的に形成された光起電力素子206は、層積層体208に隣接する吸収体層160を含み得る。層積層体208は、光起電力素子100、200(
図1および3)の層の1つまたは複数を、吸収体層160と反対面104の間に含み得る。
【0026】
[0030]ここで
図6を参照すると、第V族ドーピングを実施する方法210が描かれている。第V族ドーピングは、化合物、および任意に、で還元雰囲気を用いるアニーリングプロセスを含む。
図4、5および6をまとめて参照すると、方法210は、吸収体層160を還元環境220に曝露するプロセス212を含むことができる。吸収体層160の第1の表面162または第2の表面164は、還元環境220に供され得る。還元環境220は、酸素および他の酸化性ガスまたは蒸気の除去によって、酸化が軽減される、すなわち、還元環境は、第V族ドーパントを酸化させる傾向がある物質が実質的にあり得ない、雰囲気の状態である。さらに、還元環境220は、第V族酸化物の形成を軽減するように構成されたフォーミングガスを含むことができる。フォーミングガスは、酸化に関して第V族ドーパントよりエネルギー的に有利であり得る、すなわち、ARHT中のフォーミングガスの酸化反応は、第V族ドーパントよりマイナスのギブス自由エネルギー変化(ΔG)を有し得る。
【0027】
[0031]いくつかの実施形態では、フォーミングガスは、水素、窒素、炭素、またはこれらの組合せを含み得る。一実施形態では、フォーミングガスは、H2とN2の混合物から本質的になる。例えば、フォーミングガスは、約50.0~99.4%のN2と約0.6~3.0%のH2の混合物を含むことができる。あるいは、フォーミングガスは、0.5~100%の範囲の原子分率でH2を含むことができる。したがって、還元環境220は、100%のH2から本質的になるフォーミングガスを含むことができる。他の好適な還元剤としては、メタン(CH4)、一酸化炭素(CO)、硫化水素(H2S)、およびアンモニア化合物(NH3)を挙げることができる。いくつかの実施形態では、還元環境220は、第V族ドーパントを酸化させる傾向がある物質の、還元環境220内への混入を実質的に防ぐように構成された、処理チャンバー222の内に提供され得る。したがって、いくつかの実施形態では、還元環境220は、本質的にフォーミングガスからなることができる。あるいはまたはさらに、処理チャンバー222は、部分的真空圧力を維持するように構成され得る。したがって、還元環境220は、約26.7kPa(200Torr)~約106kPa(800Torr)の範囲、例えば、約0.4kPa(3Torr)~約6.67kPa(50Torr)の範囲などの真空圧力で提供され得る。
【0028】
[0032]第V族ドーピングの方法210は、吸収体層160をアニーリング化合物224と接触させるプロセス214を含み得る。いくつかの実施形態では、アニーリング化合物224は、吸収体層160の第1の表面162または第2の表面164へ溶液として塗布され得る。例えば、アニーリング化合物224は、吸収体層160上に、噴霧、スピンコート、ロールコートされ得る。アニーリング化合物224は、塩化カドミウム(CdCl2)と第V族塩の組合せを含む。本明細書で使用する場合、「塩」という用語は、2つの部分-カチオンおよびアニオンを有するイオン化合物を意味し得る。カチオン、アニオン、または両方のいずれも、元素または化合物から形成され得る。第V族塩は、カチオン、アニオン、または両方が、例えば、窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ウンウンペンチウム(Uup)、またはこれらの組合せのような第V族元素を含む塩である。第V族塩の好適な例としては、限定されるものではないが、ヒ酸二水素アンモニウム(NH4H2AsO4)、リン酸水素二アンモニウム((NH4)2HPO4)、ヒ酸アンモニウム(NH4)3AsO4、ヒ酸カドミウム(Cd3(AsO4)2)、(メタ)亜ヒ酸ナトリウム(NaAsO2)、三塩化ビスマス(BiCl3)、またはこれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、第V族塩は、例えば、水、アルコール、またはこれに類するもののような溶媒に、可溶であり得る。
【0029】
[0033]アニーリング化合物224の組成は、アニーリング化合物224のうちの所望の割合が、第V族塩として提供されるように制御される。例えば、第V族塩の、アニーリング化合物224の総量に対する所望の割合は、約100グラム/リットル(g/L)未満、例えば、一実施形態での約25g/L未満、別の実施形態での約1/25g/L~約20g/Lの間、なお別の実施形態での約1/10g/L~約10g/Lの間、またはさらなる実施形態での約1/2g/L~約2g/Lなどであり得る。一般に、アニーリング化合物224は、例えば、1グラム/リットルによって測定される、体積当たりの重量ベースで、第V族塩より多くの塩化カドミウムを含む。特に、アニーリング化合物224内での塩化カドミウム対第V族塩の比率は、体積当たりの重量ベースで、少なくとも30:1、例えば、一実施形態での約35:1~8,000:1の間、別の実施形態での約150:1~約6,500:1、さらなる実施形態での約300:1~約2,000:1などであり得る。
【0030】
[0034]いくつかの実施形態では、アニーリング化合物224は、別々の成分として提供することができる。例えば第V族塩、塩化カドミウム、または両方は、吸収体層160上に蒸発させ、膜として凝結することができる。例えば、第V族塩および塩化カドミウムは、互いの上に順次蒸発させることができる。あるいは、第V族塩および塩化カドミウムは、吸収体層160上に同時蒸発させることができる。さらなる実施形態では、アニーリング化合物224の1つまたは複数の成分は、気相で提供され得る。例えば、第V族塩、塩化カドミウム、または両方は、吸収体層160と気相で接触することができる。
【0031】
[0035]第V族ドーピングの方法210は、吸収体層160を還元環境220でアニールするプロセス216を含み得る。一般に、アニーリングは、吸収体層160の再結晶化を促進するのに十分な時間および十分な温度にわたって、吸収体層160(例えば、多結晶半導体材料)を加熱することを含む。例えば、吸収体層160は、約350℃~約500℃の間の温度で約5分~約60分の間、例えば、一実施形態では、約400℃~約500℃の範囲の温度で約10分~約55分の期間、または別の実施形態では、約400℃~約450℃の範囲の温度で、約15分~約50分の期間など、処理され得る。代替的実施形態では、アニーリングはフォーミングガスの存在下で実施することができる、アニーリングは複数回実施することができる、または両方である。例えば、いくつかの実施形態では、吸収体層160を塩化カドミウムに曝露して、非還元雰囲気でアニールし、次に第V族塩の存在下でアニーリングを実施することができる。
【0032】
[0036]
図6で、プロセス212、プロセス214、およびプロセス216は、逐次的な様式で描かれ得るが、本明細書で提供される実施形態は、プロセス212、プロセス214、およびプロセス216のいずれかの特定の順序に限定されないことに留意されたい。いくつかの実施形態では、吸収体層160の表面は、還元環境220にある間で、アニーリング中に、最初にアニーリング化合物224と接触され得る。他の実施形態では、吸収体層160の表面は、アニーリング化合物224と接触され、続いて還元環境220に置かれ、アニールされ得る。いくつかの実施形態では、プロセス212、プロセス214、およびプロセス216のそれぞれは、同時に実施され得る、すなわち、還元環境220でのアニーリングの少なくとも一部にわたって、アニーリング化合物224は吸収体層160と接したままであり得る。例えば、第V族塩は、塩化カドミウムで被覆された吸収体層160の周りに、気相で提供され得る。
【0033】
[0037]吸収体層160の再結晶化に加えて、塩化カドミウムの存在は、吸収体層160に粒子成長、すなわち、吸収体層160の粒子の大きさの増大をもたらすことができる。そのうえ、第V族塩としてアニーリング化合物224に存在する第V族ドーパントは、吸収体層160中へ拡散して、吸収体層160をドープすることができる。したがって、吸収体層160の粒子成長および吸収体層160のドーピングは、同時に起こり得る。
【0034】
[0038]いくつかの実施形態では、吸収体層160の粒子成長、吸収体層160のドーピング、および第V族ドーパントの活性化は、同時に起こり得る。例えば、いくつかの実施形態では、アニーリング化合物224は、1種または複数のアルカリ金属塩化物を含み得る。アルカリ金属塩化物は、例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、およびフランシウム(Fr)のような、アルカリ金属から形成することができる。好適なアルカリ金属塩化物としては、限定されるものではないが、LiCl、NaCl、KCl、RbCl、またはこれらの組合せが挙げられる。アニーリング化合物224の組成は、カドミウム対アルカリ金属の所望の比率が維持されるように制御される。一般に、アニーリング化合物224は、原子比率で測定したとき、アルカリ金属よりはるかに多くのカドミウムを含む。例えば、アルカリ金属対カドミウムの所望の比率は、約10,000百万分率(ppm)未満であり得る。
【0035】
[0039]本明細書で提供される実施形態は、第V族塩を含むアニーリング化合物を用いて、吸収体層に第V族ドーパントをドープする方法に関することを、ここで理解すべきである。試験は、第V族塩の使用によって、吸収体層中への第V族ドーパントの移動効率を、公知の方法と比較して改善できることを実証した。例えば、組み込まれたドーパントの単位面積当たりの重量対適用されたドーパントの単位面積当たりの重量によって移動効率を測定する場合、吸収体層の蒸気輸送堆積(vapor transport deposition)中のドーピングと比較して、移動効率は改善された。特にヒ素ドーピングは、約300%~600%の改善を実証した。
【0036】
[0040]本開示の実施形態によれば、吸収体層にドープする方法は、吸収体層を還元環境に曝露することを含むことができる。吸収体層は、カドミウムおよびテルルを含むことができる。方法は、吸収体層をアニーリング化合物と接触させるステップを含むことができる。アニーリング化合物は、塩化カドミウムならびに、アニオンおよびカチオンを含む第V族塩を含むことができる。アニオン、カチオン、または両方が、第V族元素を含むことができる。アニーリング化合物内での塩化カドミウム対第V族塩の比率は、体積当たりの重量ベースで、少なくとも30:1であることができる。方法は、吸収体層をアニールするステップを含み、これにより吸収体層は、アニーリング化合物の第V族元素の少なくとも一部でドープされることができる。
【0037】
[0041]「実質的に」および「約」という用語は、いずれかの定量的比較、値、測定、または他の表現に起因し得る、不確実性の固有の度合を表すために、本明細書で利用され得ることに留意されたい。これらの用語はまた、課題の主題の基本機能に変化をもたらすことなく、明示された基準から定量的表現が変動し得る度合を表すためにも、本明細書で利用される。
【0038】
[0042]本明細書で特定の実施形態が説明され、記載されてきたが、権利を主張する主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な他の変化および変更が行なわれ得ることを理解すべきである。そのうえ、権利を主張する主題の様々な態様が本明細書に記載されてきたが、こうした態様は組み合わせて利用される必要はない。したがって、添付された特許請求の範囲が、権利を主張する主題の範囲内にある、こうした変化および変更をすべて包含することを意図している。
[発明の態様]
[1]
吸収体層にドープする方法であって、
該吸収体層をアニーリング化合物と接触させること、
ここで、該吸収体層がカドミウムおよびテルルを含み、
該アニーリング化合物が、塩化カドミウムならびにアニオンおよびカチオンを含む第V族塩を含み、
該アニオン、該カチオン、または両方が第V族元素を含み、
該アニーリング化合物内での塩化カドミウム対第V族塩の比率が、体積当たりの重量ベースで、少なくとも30:1である、ならびに
該吸収体層をアニールすること、ここで該吸収体層が、該アニーリング化合物の第V族元素の少なくとも一部でドープされる、
を含む、方法。
[2]
該アニーリング化合物が溶液であり、該アニーリング化合物の総量に対する該第V族塩の割合が、1リットルあたり100グラム未満である、[1]に記載の方法。
[3]
該アニーリング化合物の総量に対する該第V族塩の割合が、1リットルあたり1/25グラム~20グラムの間である、[2]に記載の方法。
[4]
該吸収体層の粒子の大きさが、該吸収体層のアニーリング中に増大する、[1]に記載の方法。
[5]
該第V族塩がヒ酸二水素アンモニウムである、[1]に記載の方法。
[6]
該第V族塩がリン酸水素二アンモニウムである、[1]に記載の方法。
[7]
該第V族元素が窒素である、[1]に記載の方法。
[8]
該第V族元素がリンである、[1]に記載の方法。
[9]
該第V族元素がヒ素である、[1]に記載の方法。
[10]
該第V族元素がアンチモンである、[1に記載の方法。
[11]
該第V族元素がビスマスである、[1]に記載の方法。
[12]
該吸収体層がアニールされる間、該吸収体層を還元環境に曝露することを含む、[1]に記載の方法。
[13]
該還元環境が、該第V族酸化物の形成を軽減するように構成されたフォーミングガスを含み、該フォーミングガスが、水素、窒素、炭素、またはこれらの組合せを含む、[12]に記載の方法。
[14]
該吸収体層が350℃~500℃の間の温度で5分~60分の間アニールされる、[1]に記載の方法。
[15]
該アニーリング化合物がアルカリ金属塩化物を含み、
該第V族ドーパントの少なくとも一部が、該吸収体層のアニーリング中に活性化される、
[1]に記載の方法。
[16]
該吸収体層がアニールされた後、該吸収体層の中央領域での該第V族ドーパントの原子濃度が1×1016cm-3より大きい、[1]に記載の方法。
[17]
該吸収体層がセレンを含む、[1に記載の方法。
[18]
該吸収体層の粒子の大きさが、該吸収体層のアニーリング中に増大する、[1]から[3]のいずれかに記載の方法。
[19]
該第V族塩がヒ酸二水素アンモニウムである、[1]から[3]および[18]のいずれかに記載の方法。
[20]
該第V族塩がリン酸水素二アンモニウムである、[1]から[3]および[18]のいずれかに記載の方法。
[21]
該第V族元素が窒素である、[1]から[3]および[18]のいずれかに記載の方法。
[22]
該第V族元素がリンである、[1]から[3]および[18]のいずれかに記載の方法。
[23]
該第V族元素がヒ素である、[1]から[3]および[18]から[20]のいずれかに記載の方法。
[24]
該第V族元素がアンチモンである、[1]から[3]および[18]のいずれかに記載の方法。
[25]
該第V族元素がビスマスである、[1]から[3]および[18]のいずれかに記載の方法。
[26]
該吸収体層をアニールしながら、吸収体層を還元環境に曝露するステップを含む、[1]から[3]および[18]から[25]のいずれかに記載の方法。
[27]
該還元環境が第V族酸化物の形成を軽減するように構成されたフォーミングガスを含み、該フォーミングガスが、水素、窒素、炭素、またはこれらの組合せを含む、[26]に記載の方法。
[28]
該吸収体層が350℃~500℃の間の温度で、5分~60分の間アニールされる、[1]から[3]および[18]から[27]のいずれかに記載の方法。
[29]
該アニーリング化合物がアルカリ金属塩化物を含み、
該第V族ドーパントの少なくとも一部が、吸収体層のアニーリング中に活性化される、
[1]から[3][および[18]から[28]のいずれかに記載の方法。
[30]
該吸収体層がアニールされた後、該吸収体層の中央領域での第V族ドーパントの原子濃度が1×1016cm-3より大きい、[1]から[3]および[18]から[29]のいずれかに記載の方法。
[31]
該吸収体層がセレンを含む、[1]から[3]および[18]から[30]のいずれかに記載の方法。