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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】固体撮像装置および電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/70 20230101AFI20231024BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
H04N25/70
H01L27/146 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020552959
(86)(22)【出願日】2019-09-12
(86)【国際出願番号】 JP2019035824
(87)【国際公開番号】W WO2020079997
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】P 2018194269
(32)【優先日】2018-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】蒔田 吉弘
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-124654(JP,A)
【文献】特開2013-030526(JP,A)
【文献】国際公開第2017/014072(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 25/00-25/79
H01L 27/146
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の一方の板面である表面側に多数の画素を含む受光領域である画素領域を有する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子に対して前記表面側に設けられ、前記画素領域に受光される光を通すための開口部を有する基板と、
硬化した流動体により形成され、前記固体撮像素子と前記基板とを電気的に接続する接続部を覆うアンダーフィル部と、を備え、
前記基板は、前記開口部を形成する面部に、前記アンダーフィル部を形成する流動体を、前記固体撮像素子の前記表面から遠ざかる方向に誘導するための溝部を有する
固体撮像装置。
【請求項2】
前記溝部は、半円筒状の凹曲面により形成されている
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記溝部は、前記基板の板厚方向について、前記固体撮像素子側からその反対側にかけて前記開口部の開口幅を狭める方向に傾斜している
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記溝部は、前記基板の板厚方向について、前記固体撮像素子側からその反対側にかけて前記開口部の開口幅を広げる方向に傾斜している
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項5】
半導体基板の一方の板面である表面側に多数の画素を含む受光領域である画素領域を有する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子に対して前記表面側に設けられ、前記画素領域に受光される光を通すための開口部を有する基板と、
硬化した流動体により形成され、前記固体撮像素子と前記基板とを電気的に接続する接続部を覆うアンダーフィル部と、を備え、
前記基板は、前記開口部を形成する面部に、前記アンダーフィル部を形成する流動体を、前記固体撮像素子の前記表面から遠ざかる方向に誘導するための溝部を有する
固体撮像装置を備えた
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、固体撮像装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
固体撮像素子としてのイメージセンサを有する固体撮像装置には、イメージセンサと基板とを、突起状の端子であるバンプ等の接続部を介して電気的に接続した、いわゆるフリップチップ構造を備えたものがある。基板は、例えば、有機材料やセラミックス等の材料により形成された基材に配線層や電極等を設けたものであり、イメージセンサに受光される光を通すための開口部を有する。基板のイメージセンサ側と反対側には、基板の開口部を覆うようにガラス等の透光性部材が設けられ、イメージセンサの受光面側に中空部を形成したパッケージ構造が構成される。
【0003】
フリップチップ構造においては、基板とイメージセンサとの間に、バンプ等の接続部の保護や補強等を目的としてアンダーフィル部が設けられている。アンダーフィル部は、例えば、流動体であるペースト状または液状の樹脂が硬化することで形成された部分である。アンダーフィル部には、比較的粘度が低い液状の樹脂を、毛細管現象を用いて流動させて形成するキャピラリーフロータイプのもの(キャピラリーアンダーフィル)がある。
【0004】
アンダーフィル部を有するフリップチップ構造においては、アンダーフィル部を形成する硬化前の液状の樹脂(以下「アンダーフィル材料」という。)が、イメージセンサの受光領域である画素領域に達し、イメージセンサの特性に悪影響を及ぼすという問題がある。このような問題に対する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。
【0005】
特許文献1には、アンダーフィル材料がイメージセンサの画素領域に達することを防止すべく、基板とイメージセンサとの間の板面間の隙間寸法に基づき、基板の開口部の開口端部とイメージセンサの画素領域の端部との間隔の寸法を確保する技術が開示されている。また、特許文献1には、イメージセンサ上において、基板の開口部の開口端部と画素領域との間の部位、つまり、アンダーフィル材料の流れにおける画素領域の手前の部位に、堤防部や溝部を設けることで、画素領域側への樹脂の流れを止める構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2002-124654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
確かに、特許文献1に開示されているような従来の技術によれば、アンダーフィル材料が画素領域に達することを防ぐことができると考えられる。しかしながら、従来の技術によれば次のような問題がある。
【0008】
まず、上述したように基板の開口部の開口端部とイメージセンサの画素領域の端部との間隔の寸法を確保する技術は、アンダーフィル材料が画素領域側へ広がることを前提としつつ、その広がりを許容する面積を確保するというものである。このため、かかる技術は、イメージセンサおよびパッケージ構造の小型化を妨げる。また、上述したようにイメージセンサ上における画素領域の手前の部位に堤防部や溝部を設けたりする構成も、イメージセンサにおいて堤防部や溝部を設けるスペースを確保する必要があるため、小型化の妨げとなる。
【0009】
近年、イメージセンサがStaked Die化される傾向があること等から、イメージセンサチップの小型化が進んでいる。イメージセンサの小型化は、コストダウンに寄与する。しかしながら、従来の技術によれば、アンダーフィル材料が画素領域に達することを避ける観点から、基板の開口部の開口端部と画素領域との距離を近付けることが難しく、このことがイメージセンサの小型化を妨げる要因となっている。
【0010】
本技術の目的は、アンダーフィル部を形成する材料が固体撮像素子の画素領域側へと流れることを抑制することができ、基板の開口部の開口端部と画素領域との距離を短くすることができ、固体撮像素子および装置の小型化を進めることができる固体撮像装置および電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本技術に係る固体撮像装置は、半導体基板の一方の板面である表面側に多数の画素を含む受光領域である画素領域を有する固体撮像素子と、前記固体撮像素子に対して前記表面側に設けられ、前記画素領域に受光される光を通すための開口部を有する基板と、硬化した流動体により形成され、前記固体撮像素子と前記基板とを電気的に接続する接続部を覆うアンダーフィル部と、を備え、前記基板は、前記開口部を形成する面部に、前記アンダーフィル部を形成する流動体を、前記固体撮像素子の前記表面から遠ざかる方向に誘導するための溝部を有するものである。
【0012】
本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記溝部は、半円筒状の凹曲面により形成されているものである。
【0013】
本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記溝部は、前記基板の板厚方向について、前記固体撮像素子側からその反対側にかけて前記開口部の開口幅を狭める方向に傾斜しているものである。
【0014】
本技術に係る固体撮像装置の他の態様は、前記固体撮像装置において、前記溝部は、前記基板の板厚方向について、前記固体撮像素子側からその反対側にかけて前記開口部の開口幅を広げる方向に傾斜しているものである。
【0015】
本技術に係る電子機器は、半導体基板の一方の板面である表面側に多数の画素を含む受光領域である画素領域を有する固体撮像素子と、前記固体撮像素子に対して前記表面側に設けられ、前記画素領域に受光される光を通すための開口部を有する基板と、硬化した流動体により形成され、前記固体撮像素子と前記基板とを電気的に接続する接続部を覆うアンダーフィル部と、を備え、前記基板は、前記開口部を形成する面部に、前記アンダーフィル部を形成する流動体を、前記固体撮像素子の前記表面から遠ざかる方向に誘導するための溝部を有する固体撮像装置を備えたものである。
【発明の効果】
【0016】
本技術によれば、アンダーフィル部を形成する材料が固体撮像素子の画素領域側へと流れることを抑制することができ、基板の開口部の開口端部と画素領域との距離を短くすることができ、固体撮像素子および装置の小型化を進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す斜視図である。
図2】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す平面図である。
図3図2におけるA-A線切断部端面図である。
図4図2におけるB-B線切断部端面図である。
図5】本技術の第1実施形態に係る基板の構成を示す斜視図である。
図6】本技術の第1実施形態に係る基板の構成を示す平面図である。
図7図6におけるC-C断面図である。
図8図6におけるD-D断面図である。
図9】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。
図10】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。
図11】本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法についての説明図である。
図12】本技術に対する比較例の構成において生じる現象についての説明図である。
図13】本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す側面端面断面図である。
図14】本技術の第2実施形態に係る基板の構成を示す平面図である。
図15図14におけるE-E断面図である。
図16】本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す側面端面断面図である。
図17】本技術の第3実施形態に係る基板の構成を示す平面図である。
図18図17におけるF-F断面図である。
図19】本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置における作用効果についての説明図である。
図20】本技術の実施形態に係る基板が有する溝部の変形例を示す図である。
図21】本技術の実施形態に係る基板が有する溝部の変形例を示す図である。
図22】本技術の実施形態に係る固体撮像装置を備えた電子機器の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本技術は、固体撮像素子と固体撮像素子に受光される光を通すための開口部を有する基板とを電気的に接続する接続部を覆うアンダーフィル部を備えた構成において、基板の開口部を形成する面の形状を工夫することにより、アンダーフィル部を形成する流動体が固体撮像素子の画素領域側に流れることを抑制しようとするものである。
【0019】
以下、図面を参照して、本技術を実施するための形態(以下「実施形態」と称する。)を説明する。なお、実施形態の説明は以下の順序で行う。
1.第1実施形態に係る固体撮像装置の構成例
2.第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法
3.第2実施形態に係る固体撮像装置の構成例
4.第3実施形態に係る固体撮像装置の構成例
5.基板の溝部の変形例
6.電子機器の構成例
【0020】
<第1実施形態に係る固体撮像装置の構成例>
本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置1の構成例について、図1から図8を参照して説明する。図1に示すように、固体撮像装置1は、固体撮像素子としてのイメージセンサ2と、イメージセンサ2に受光される光を通すための開口部4が形成された基板3と、基板3上に支持された透光性部材としてのガラス5とを備える。また、固体撮像装置1は、イメージセンサ2と基板3とを電気的に接続する接続部である金属バンプ6と、金属バンプ6を覆うアンダーフィル部7とを備える。なお、図1および図2においては、便宜上、ガラス5を二点鎖線で示している。
【0021】
固体撮像装置1は、イメージセンサ2と基板3とを複数の金属バンプ6を介して電気的に接続した、いわゆるフリップチップ構造を備えたものである。固体撮像装置1は、基板3のイメージセンサ2側と反対側に開口部4を覆うようにガラス5をマウントし、イメージセンサ2とガラス5との間に、基板3の開口部4の内部空間を含む密閉空間であるキャビティ8を有するパッケージ構造を備えている。
【0022】
イメージセンサ2は、半導体の一例であるシリコン(Si)により構成されたシリコン製の半導体基板を含み、半導体基板の一方の板面側(図1において上側)を受光側とする。イメージセンサ2は、矩形板状のチップであり、受光側の板面を表面2aとし、その反対側の板面を裏面2bとする。本実施形態に係るイメージセンサ2は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型のイメージセンサである。ただし、イメージセンサ2はCCD(Charge Coupled Device)型のイメージセンサであってもよい。
【0023】
イメージセンサ2の大部分は、半導体基板により構成されており、表面2a側には、イメージセンサ素子が形成されている。イメージセンサ2は、表面2a側に、受光部として、例えばベイヤ(Bayer)配列等の所定の配列で形成された多数の画素を含む受光領域である画素領域2cを有し、画素領域2cの周囲の領域を周辺領域とする。画素領域2cは、各画素における光電変換により信号電荷の生成、増幅、および読み出しを行う有効画素領域を含む。
【0024】
画素領域2cの画素は、光電変換機能を有する光電変換部としてのフォトダイオードと、複数の画素トランジスタとを有する。フォトダイオードは、イメージセンサ2の表面2a側から入射する光を受光する受光面を有し、その受光面に入射した光の光量(強度)に応じた量の信号電荷を生成する。複数の画素トランジスタは、例えば、フォトダイオードにより生成された信号電荷の増幅、転送、選択、およびリセットをそれぞれ受け持つMOSトランジスタを有する。なお、複数の画素に関しては、複数の単位画素を構成するフォトダイオードおよび転送トランジスタが、他の1つずつの画素トランジスタを共有して構成される共有画素構造のものであってもよい。
【0025】
イメージセンサ2の表面2a側においては、半導体基板に対して、酸化膜等からなる反射防止膜や、有機材料により形成された平坦化膜等を介して、カラーフィルタおよびオンチップレンズが各画素に対応して形成されている。オンチップレンズに入射した光が、カラーフィルタや平坦化膜等を介してフォトダイオードで受光される。
【0026】
イメージセンサ2の構成としては、例えば、半導体基板の表面側に画素領域2cを形成した表面照射型(Front Side Illumination)のものや、光の透過率を向上させるためにフォトダイオード等を逆に配置し半導体基板の裏面側を受光面側とした裏面照射型(Back Side Illumination)のものや、画素群の周辺回路を積層した1つのチップとしたもの等がある。ただし、本技術に係るイメージセンサ2は、これらの構成のものに限定されない。
【0027】
基板3は、イメージセンサ2に対して表面2a側に設けられ、イメージセンサ2の画素領域2cに受光される光を通すための開口部4を有する。基板3は、全体として矩形板状の外形を有し、一方の板面である表面3aと、その反対側の他方の板面である裏面3bとを有する。基板3は、例えば、プラスチック等の有機材料やセラミックス等の材料により形成された基材に配線層や電極等を設けたものである。
【0028】
基板3は、イメージセンサ2に対して平行状に設けられており、板面の中央部に開口部4を有する。開口部4は、基板3の矩形状の外形形状に対応して略矩形状の開口形状を有し、基板3の表面3aから裏面3bにかけて貫通状に形成されている。したがって、基板3は、全体として枠状の形状を有し、枠状をなす4つの辺部により、矩形状の開口部4を形成されている。開口部4は、平面視で略矩形状をなす4つの内側面部10により形成されている。
【0029】
このような基板3に対し、イメージセンサ2は、基板3の裏面3b側において、受光面を、開口部4から基板3の表面3a側に臨ませた状態で設けられている。イメージセンサ2は、基板3の開口部4よりも大きい外形を有し、基板3に対して、下側から開口部4を塞ぐように設けられている。開口部4は、平面視においてイメージセンサ2の画素領域2cの全体が開口部4の開口範囲内に位置するように形成されている。
【0030】
すなわち、画素領域2cは、イメージセンサ2の平面視外形に対応して矩形状の領域として形成されており、平面視において、画素領域2cの外縁をなす各辺は、開口部4を形成する各内側面部10に対して内側に位置している。言い換えると、平面視において、開口部4を形成する各内側面部10と、開口部4内に位置する画素領域2cの外縁をなす各辺との間には間隔L1(図2図3参照)が存在している。
【0031】
金属バンプ6は、イメージセンサ2の表面2aと基板3の裏面3bとの間に介在し、イメージセンサ2と基板3とを互いに電気的に接続している。金属バンプ6は、突起状の端子であり、例えば、イメージセンサ2の表面2aに形成された電極と、基板3の裏面3bに形成された配線層とを電気的に接続する。イメージセンサ2と基板3との間に金属バンプ6が存在することにより、イメージセンサ2の表面2aと基板3の裏面3bとの間に隙間が形成されている。この隙間の寸法L2(図3参照)は、例えば20μm程度である。
【0032】
金属バンプ6は、例えば、イメージセンサ2の表面2aに形成された電極の数に応じて、例えば、開口部4の周囲において所定の間隔を隔ててアレイ状に並ぶように複数設けられている。金属バンプ6は、例えば、Auスタッドバンプ、半田ボールバンプ、Au-Ag合金バンプ等である。金属バンプ6は、アンダーフィル部7により覆われている。
【0033】
アンダーフィル部7は、硬化した流動体である樹脂により形成され、イメージセンサ2と基板3との間に存在する金属バンプ6を覆う。アンダーフィル部7は、イメージセンサ2の外周部と、基板3の開口部4周りの内周部との間において、複数の金属バンプ6を内包するように形成され、イメージセンサ2と基板3との隙間を封止する樹脂封止部である。アンダーフィル部7は、フリップチップ構造において、イメージセンサ2と基板3との間に、金属バンプ6および金属バンプ6による接続部分の保護や補強等を目的として設けられている。
【0034】
アンダーフィル部7は、ペースト状または液状の樹脂がベーキング等によって硬化することで形成された液状硬化性樹脂部分である。本実施形態において、アンダーフィル部7は、比較的粘度が低い液状の樹脂を、毛細管現象を用いて流動させて形成されたキャピラリーフロータイプのもの(キャピラリーアンダーフィル)である。
【0035】
アンダーフィル部7の材料としては、例えばモールド材として用いられる樹脂材料が用いられる。具体的には、アンダーフィル部7の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂にケイ素酸化物を主成分としたフィラーを分散させたもの等が用いられる。
【0036】
アンダーフィル部7となる液状の樹脂材料(例えば、熱硬化性樹脂、以下「アンダーフィル材料」という。)は、例えば、ディスペンサのノズルから吐出されながら、毛細管現象により流動し、アレイ状に設けられた複数の金属バンプ6の全体を被覆するとともに、イメージセンサ2と基板3との間の隙間を埋めるように塗布される。これにより、平面視において、イメージセンサ2と基板3とが互いに重なる部分の形状に対応して、つまり開口部4の開口形状に沿って、アンダーフィル部7が矩形枠状の領域に形成される。
【0037】
アンダーフィル部7は、アンダーフィル材料の表面張力やアンダーフィル材料が流動する面の濡れ性や等により、金属バンプ6の周囲からはみ出した部分を有する。具体的には、アンダーフィル部7は、イメージセンサ2の表面2aと基板3の裏面3bとの対向部分に存在する面間介在部7aと、面間介在部7aからイメージセンサ2の外周側にはみ出した部分である外側はみ出し部7bとを有する。
【0038】
ガラス5は、透明部材の一例であって、基板3よりも小さい矩形板状の部材である。ガラス5は、基板3上に設けられることで、イメージセンサ2の受光側において、イメージセンサ2に対して平行状にかつ所定の間隔を隔てて設けられている。ガラス5は、基板3の表面3aに対して接着剤等により固定されている。
【0039】
ガラス5は、基板3に対して、開口部4の全体を上側から覆うように設けられている。したがって、ガラス5は、開口部4の開口寸法よりも大きい外形寸法を有する。このように、ガラス5は、イメージセンサ2の上方において、基板3の開口部4を介してイメージセンサ2の表面2aに対向するように設けられている。
【0040】
ガラス5は、通常その上方に位置するレンズ等の光学系から入射する各種光を透過させ、キャビティ8を介してイメージセンサ2の受光面にその光を伝達する。ガラス5は、イメージセンサ2の受光面側を保護する機能を有するとともに、基板3およびアンダーフィル部7と相俟ってキャビティ8内への外部からの水分(水蒸気)やダスト等の侵入を遮断する機能を有する。なお、ガラス5の代わりに、例えば、プラスチック板、あるいは赤外光のみを透過するシリコン板等を用いることができる。
【0041】
以上のような構成を備えた固体撮像装置1においては、ガラス5を透過した光が、キャビティ8内を通って、イメージセンサ2の画素領域2cに配された各画素を構成する受光素子により受光されて検出される。
【0042】
以上のようにアンダーフィル部7を有するフリップチップ構造の固体撮像装置1は、アンダーフィル部7を形成する過程でアンダーフィル材料の流れを制御すべく、次のような構成を備える。すなわち、固体撮像装置1において、基板3は、その開口部4を形成する面部である内側面部10に、アンダーフィル部7を形成する流動体、つまりアンダーフィル材料を、イメージセンサ2の表面2aから遠ざかる方向に誘導するための溝部11を有する。
【0043】
溝部11は、内側面部10の平面部分に対して、凹状の部分として形成されている。つまり、溝部11は、内側面部10において、凹状面12により形成されている。したがって、内側面部10は、基板3の板面に対して垂直状の平面である平面部13と、平面部13に対する凹面である凹状面12とを有する。
【0044】
溝部11は、基板3の板厚方向の全体にわたって、上下方向に沿うように、つまり基板3の板面に対して垂直状に形成されている。したがって、溝部11は、凹状面12によって、基板3の板厚方向(上下方向)の全体にわたって一定の水平断面形状をなし、基板3の表面3a側および裏面3b側の両側を開放させている。
【0045】
本実施形態では、溝部11は、半円筒状の凹曲面により形成されている。つまり、溝部11を形成する凹状面12は、半円筒状の凹曲面となっている。したがって、基板3の平面視において、直線状となる平面部13に対し、溝部11は、凹状面12により半円状の曲線をなす。
【0046】
図に示す例では、溝部11は、開口部4を形成する各内側面部10において所定の間隔を空けて2箇所に設けられている。したがって、基板3は、開口部4をなす面部において8箇所に溝部11を有する。各内側面部10において、2箇所の溝部11は、同様の配置態様により設けられている。なお、基板3が有する溝部11の数は限定されるものではなく、また、各内側面部10における溝部11の数や配置態様は異なっていてもよい。
【0047】
溝部11を有する構成によれば、アンダーフィル部7の形成過程において、イメージセンサ2と基板3との間に供給されたアンダーフィル材料の一部が、溝部11を通って、基板3の裏面3b側から表面3a側に向かう方向、つまりイメージセンサ2の表面2aから遠ざかる方向に誘導される。溝部11は、毛細管現象によってアンダーフィル材料を誘導する。すなわち、イメージセンサ2と基板3との間において、溝部11の下側の開放部に達したアンダーフィル材料が、毛細管現象により吸い上げられる態様で、凹状面12上に導かれる。
【0048】
このように溝部11にアンダーフィル材料が誘導されることで、溝部11の凹状面12上でアンダーフィル材料が硬化した部分が、アンダーフィル部7の一部として存在する。したがって、アンダーフィル部7は、イメージセンサ2の表面2aと基板3の裏面3bとの間の面間介在部7aと、外側はみ出し部7bとに加え、溝部11内に誘導されたアンダーフィル材料が硬化した導出部7cを有する。
【0049】
溝部11による毛細管現象を発現させる観点から、半円筒状の凹曲面である凹状面12の直径D1(図6参照)は、例えば10~50μmの範囲内の寸法であることが望ましい。ただし、凹状面12の直径の大きさは特に限定されるものではない。また、より多くのアンダーフィル材料を誘導する観点からは、溝部11の数は多い方が望ましい。
【0050】
また、溝部11によるアンダーフィル材料の誘導作用を得る構成において、金属バンプ6の高さについては、例えば20μm程度であることが望ましい。また、アンダーフィル材料の粘度については、常温時で20Pa・s以下であることが望ましく、より望ましくは常温時で10Pa・s程度である。
【0051】
<2.第1実施形態に係る固体撮像装置の製造方法>
本技術の第1実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法の一例について、図9から図11を用いて説明する。
【0052】
まず、図9Aに示すように、表面側に各イメージセンサ2に対応する画素領域2cが形成されたシリコンウェーハ20が準備される。シリコンウェーハ20は、イメージセンサ2を形成するための各種工程を経たものである。つまり、シリコンウェーハ20は、一方の板面側に画素群が形成されたイメージセンサ2となる部分が所定の配列で複数形成された半導体ウェーハである。近年では、シリコンウェーハ20として、主に8インチや12インチのウェーハが使用される。
【0053】
図9Aに示すように、シリコンウェーハ20に対しては、シリコンウェーハ20をデバイス特性に影響がない程度の所望の厚さとするため、シリコンウェーハ20を裏面20b側から削るBG(Back-Grinding)工程が行われる。BG工程では、例えば、ダイヤモンドホイル等のバックグラインドホイル21が用いられ、シリコンウェーハ20の研磨が行われる。なお、シリコンウェーハ20の裏面20bの面粗度を上げるため、BG工程の後に、ケミカルポリッシュやドライポリッシュ等の鏡面仕上げの工程を行ってもよい。
【0054】
次に、図9Bに示すように、シリコンウェーハ20に対し、所定のダイシングラインに沿ってダイシングが行われる。すなわち、シリコンウェーハ20を、所定の配列に沿ってイメージセンサ2に対応する部位ごとに分割するように切断して個片化する工程が行われる。ダイシングの工程では、チャックテーブル22上にセットされたシリコンウェーハ20が、イメージセンサ2毎に分かれるように、ダイシングブレード23により分断されて個片化される。これにより、多数のセンサーチップとしてのイメージセンサ2が得られる。
【0055】
続いて、図9Cに示すように、各イメージセンサ2に対して、金属バンプ6を形成する工程が行われる。イメージセンサ2の表面2aに形成された電極上に、例えば、ワイヤボンディング装置が用いられ、金属バンプ6としてのAuスタッドバンプが形成される。Auスタッドバンプは、コスト低減の観点から、できるだけ小さいことが望ましく、例えば、20μm程度の高さに形成される。
【0056】
一方、基板3は、イメージセンサ2の製造プロセスを含むフリップチップ構造のパッケージのメインのプロセスフローとは別の工程である基板作成工程で作成される。図10Aに示すように、基板作成工程では、固体撮像装置1を構成する基板3となる基板部分3Aが2次元的に連なった集合基板25が作成される。図示では、集合基板25において6個の基板部分3Aが繋がった部分を示しているが、例えば数十個分から数百個分の基板部分3Aにより一体の集合基板25が形成されている。
【0057】
集合基板25は、プラスチック等の有機材料やセラミックス等の材料により形成された基材に配線層や電極等を設けたものである。したがって、基板作成工程では、集合基板25となる基材が準備され、その基材に対し、配線層や電極等を設ける配線工程等が行われる。
【0058】
次に、集合基板25の各基板部分3Aに対して開口部4を形成する工程である開口部形成工程が行われる。開口部形成工程では、図10Bに示すように、例えば、所定の駆動機構26によって往復移動可能に設けられた打抜き用の治具であるパンチングヘッド27を有するパンチングプレス機により、開口部4が打抜き形成される。
【0059】
パンチングヘッド27は、開口部4に対応した形状を有する。したがって、パンチングヘッド27において、集合基板25に作用する部分は、開口部4の平面部13に対応した平面部分27aと、溝部11を形成するための突起部分27bとを有する。突起部分27bは、平面部13に対応した平面部分27aから突出した半円筒状の突条部である。このようなパンチングヘッド27によれば、溝部11を有する開口部4が打抜き加工のみによって形成される。
【0060】
パンチングプレス機においては、集合基板25が、パンチングヘッド27を受け入れる開口部28aを有するステージ28上にセットされた状態で、パンチングヘッド27が基板部分3Aの所定の部位に対して近付く方向(矢印P1参照)に移動することで基板部分3Aが打ち抜かれ、開口部4が形成される。開口部形成工程により、図10Cに示すように、各基板部分3Aに開口部4が形成された集合基板25である集合開口基板25Aが得られる。
【0061】
開口部形成工程では、次のような方法を採用することができる。まず、集合基板25の基板部分3Aに対し、単純な矩形状の横断面を有するパンチングヘッドを有するパンチングプレス機によって矩形状の開口部分を打抜き形成する。つまり、開口部4において平面部13となる平面部分を打抜き加工によって形成する。その後、打抜き形成された開口部分をなす平面部分に対し、ドリル等の加工器具によって溝部11を形成する。このような方法によれば、単純な開口部分を形成する打抜き工程と、開口部分をなす平面部分に溝部11を形成する切削工程(溝形成工程)との2段階の工程により、溝部11を有する開口部4が形成される。
【0062】
集合開口基板25Aは、フリップチップ構造のパッケージのメインのプロセスに投入される。そして、図11Aに示すように、イメージセンサ2と集合開口基板25Aとのフリップチップ接合が行われる。すなわち、集合開口基板25Aの各基板部分3Aに対し、基板3の裏面3bとなる裏面25b側から、開口部4を塞ぐように、イメージセンサ2がフリップチップ実装される。
【0063】
フリップチップ接合は、金属バンプ6の種類等に応じて、導電性接着剤を用いた方法や、フィルム形の異方性導電膜を用いた方法や、超音波接合法や、圧接法等が適宜用いられて行われる。集合開口基板25Aにイメージセンサ2がフリップチップ実装された状態において、集合開口基板25Aとイメージセンサ2との間の隙間の寸法は、金属バンプ6の高さに対応して、例えば20μm程度となる。
【0064】
次に、図11Bに示すように、アンダーフィル部7を形成する工程が行われる。この工程では、アンダーフィル材料が、図示せぬディスペンサのノズルから吐出されながら、各イメージセンサ2と基板部分3Aとの間の隙間(以下「センサ-基板間ギャップ」という。)に供給される。ここでは、例えば、センサ-基板間ギャップに対し、イメージセンサ2の外周側から、アンダーフィル材料が供給される。
【0065】
センサ-基板間ギャップに供給されたアンダーフィル材料は、毛細管現象によりセンサ-基板間ギャップ内に浸透する態様で流入し、複数の金属バンプ6の全体を被覆するとともに、イメージセンサ2と基板3との間の隙間を埋めるように拡散する。ここで、センサ-基板間ギャップの外周側においては、アンダーフィル材料がその表面張力等によってフィレット状に拡がってセンサ-基板間ギャップ部分からはみ出す。また、イメージセンサ2と基板3との間において、溝部11の下側の開放部に達したアンダーフィル材料は、毛細管現象により溝部11を這い上がる態様で、凹状面12上に導かれる。
【0066】
アンダーフィル材料の粘度に関しては、粘度が低過ぎると、画素領域2c側にアンダーフィル材料が浸入しやすくなり、粘度が高過ぎると、センサ-基板間ギャップにおける浸透に時間がかかることになる。このため、アンダーフィル材料としては、常温時で20Pa・s以下であるもの、望ましくは常温時で10Pa・s程度のものが使用される。
【0067】
センサ-基板間ギャップにアンダーフィル材料が供給された後、アンダーフィル材料に含まれる溶剤を気化させてアンダーフィル材料を固化させるために、所定の温度条件でベーキングが行われる。ベーキングの温度は、アンダーフィル材料やそれに含まれる溶剤等に合わせて適宜設定される。ベーキングの設備としては、ホットプレートやオーブン等が必要に応じて適宜選択・使用される。ベーキングを行うことにより、アンダーフィル材料が固化し、面間介在部7a、外側はみ出し部7b、および溝部11内の導出部7cを有するアンダーフィル部7が形成される(図4参照)。
【0068】
次に、図11Cに示すように、イメージセンサ2が接合されてアンダーフィル部7が形成された集合開口基板25Aが反転され、マーキングが行われる。マーキングでは、例えば、集合開口基板25Aの各基板部分3Aに対し、レーザーマーキング等によりシリアルナンバー等の固有の識別情報が付される。
【0069】
次に、図11Cに示すように、集合開口基板25Aの各基板部分3Aの裏面側における所定の部位に、半田ボール29を形成する工程が行われる。半田ボール29は、例えば、各基板部分3Aの裏面側に形成されたソルダーレジストの開口部を介して、基板部分3Aの配線部に電気的に接続されるように形成される。
【0070】
半田ボール29は、例えば、ソルダーレジストの開口部にフラックスを塗布した状態でボール状の半田を載せる方法や、印刷技術を用いてソルダーレジストの開口部にソルダペーストを印刷し、その後リフローする方法等により形成される。半田ボール29は、固体撮像装置1が適用される所定の装置において固体撮像装置1が実装される回路基板に対する電気的な接続を行うための端子となる。
【0071】
続いて、図11Dに示すように、各基板部分3Aにイメージセンサ2が実装された集合開口基板25Aが、装置単位で分割されて個片化されるダイシング工程が行われる。この工程では、集合開口基板25Aが基板部分3A毎に分かれるように、ダイシングブレード30により集合開口基板25Aが分断されて複数の装置要素31に個片化される。
【0072】
そして、個片化された各装置要素31に対し、基板3の表面3a側にガラス5が接着剤等により固定されて搭載される。以上のような製造工程により、固体撮像装置1が得られる。なお、集合開口基板25Aの状態で各基板部分3Aに対してガラス5を搭載した後、集合開口基板25Aに対するダイシングが行われてもよい。
【0073】
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置1によれば、アンダーフィル部7を形成する材料がイメージセンサ2の画素領域2c側へと流れることを抑制することができる。これにより、基板3の開口部4の開口端部と画素領域2cとの距離、つまり開口部4を形成する平面部13と、平面視でこれに対向する画素領域2cの縁端との水平方向の距離(図3、間隔L1、以下「基板開口端と画素との距離」という。)を短くすることができる。結果として、イメージセンサ2および固体撮像装置1の小型化を進めることができる。
【0074】
本実施形態に係る固体撮像装置1のようなパッケージ構造においては、アンダーフィル部7を形成する工程において、画素領域2cへのアンダーフィル材料の流入を防止するため、基板開口端と画素との距離を一定以上保つ必要がある。ここで、基板3の開口部4において溝部11が設けられていない構成を比較例の構成として想定する。つまり、比較例の構成では、基板3Xは、全体的に平面部13のような平面13Xにより形成された開口部4Xを有する。
【0075】
比較例の構成の場合、基板開口端と画素との距離が不十分であると、例えば図12に示すように、アンダーフィル材料が画素領域2c上に浸入し、イメージセンサ2の特性が低下することになる。図12に示す例では、アンダーフィル部7Xの一部として、センサ-基板間ギャップから内周側にはみ出した内側はみ出し部7dが形成されており、この内側はみ出し部7dが、画素領域2cの縁端部上に被さっている。このように、従来技術では、画素領域へのアンダーフィル材料の浸入を回避する観点から、内側はみ出し部7dが画素領域2c上に被さらないように基板開口端と画素との距離を確保する必要があり、センサーチップの小型化に限界がある。
【0076】
これに対し、本実施形態に係る固体撮像装置1は、基板3の開口部4において、アンダーフィル材料を誘導するための溝部11を有する。このような構成により、センサ-基板間ギャップに対する塗布エリアから浸入してきたアンダーフィル材料は、毛細管現象によって溝部11内へと導かれ、溝部11により上方に誘導される。これにより、アンダーフィル材料が画素領域2c側に進行することが抑制される。
【0077】
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置1は、基板3の開口部4の溝部11により、アンダーフィル材料の流れを、画素領域2cの方(内側)に進行する方向から、開口部4の内側面部10を這い上がる方向に制御することで、アンダーフィル材料がセンサ-基板間ギャップから画素領域2c側にはみ出すことを抑制する。これにより、例えば、基板開口端と画素との距離が、図12に示すように比較例の構成においてアンダーフィル材料が画素領域2cに達するような距離であっても、本実施形態の固体撮像装置1の構成を採用することで、アンダーフィル材料が画素領域2cに達することを回避することができる。結果として、基板開口端と画素との距離を従来よりも短くすることができ、イメージセンサ2の小型化に寄与することができる。
【0078】
また、溝部11の形状に関し、本実施形態では、溝部11が半円筒状の凹曲面により形成されている。このような構成によれば、凹状面12の表面積の確保が容易となり、アンダーフィル材料の誘導作用を効果的に得ることができる。また、溝部11を、ドリル等の加工器具によって容易に形成することができる。
【0079】
<3.第2実施形態に係る固体撮像装置の構成例>
本技術の第2実施形態に係る固体撮像装置51の構成例ついて、図13から図15を参照して説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。また、図13は、図4において溝部11の中心部を通るB-B位置と同様に、溝部61の中心部を通る位置における切断部端面図を示している。
【0080】
本実施形態の固体撮像装置51は、第1実施形態の固体撮像装置1との対比において、基板3の開口部4の溝部11が所定の向きに傾斜している点で異なる。
【0081】
図13から図15に示すように、本実施形態の固体撮像装置51において、基板3の開口部4の溝部61は、基板3の板厚方向(図15における上下方向)について、イメージセンサ2側からその反対側にかけて開口部4の開口幅を狭める方向に傾斜している。
【0082】
溝部61は、内側面部10の平面部13に対して凹状の部分である凹状面62により形成されている。溝部61は、基板3の板厚方向について、イメージセンサ2側(図15における下側)からその反対側(図15における上側)にかけて外側から内側に向かう方向、つまり開口部4の開口幅を狭める方向に傾斜している。
【0083】
具体的には、溝部61を形成する凹状面62は、半円弧状の水平断面形状をなす凹曲面部62aを含み、基板3の表面3a側および裏面3b側の両側を開放させている。凹曲面部62aは、側面断面視において、基板3の裏面3b側から表面3a側にかけて、基板3の外縁側である外側(図15において左右外側)から開口部4側である内側(図15において左右内側)に向かうように傾斜した直線をなす。
【0084】
また、溝部61を形成する凹状面62は、凹曲面部62aに対して内側の部位に、垂直状の平面である平面部62bを有する。平面部62bは、溝部61の幅方向について対向する部位に形成されている。平面部62bにより、溝部61の下側(裏面3b側)の開口面積は、上側(表面3a側)の開口面積よりも広くなっている。
【0085】
本実施形態の固体撮像装置51の製造方法においては、基板3の開口部4を形成する開口部形成工程において、例えば、上述したようなパンチングプレス機によって開口部分を形成する打抜き工程と、ドリル等の加工器具を用いて、開口部分をなす平面部分に溝部61を形成する切削工程(溝形成工程)とが行われる。すなわち、開口部形成工程として、開口部4において平面部13となる平面部分を打抜き加工によって形成した後、打抜き形成された開口部分をなす平面部分に対し、ドリル等の加工器具によって溝部61を形成することが行われる。
【0086】
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置51によれば、第1実施形態に係る固体撮像装置1によって得られる作用効果に加え、次のような作用効果を得ることができる。
【0087】
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置51においては、溝部61が下側(イメージセンサ2側)から上側(ガラス5側)にかけて開口部4の開口幅を徐々に狭くする向きに傾斜している。このような構成によれば、溝部61の傾斜面をなす凹曲面部62aにより、上方に誘導されるアンダーフィル材料をせき止める作用が得られる。
【0088】
これにより、溝部61により誘導されるアンダーフィル材料が、溝部61を這い上がり基板3の表面3a上に達することを抑制することができる。すなわち、凹曲面部62aの傾斜角度の調整により、溝部61内におけるアンダーフィル材料の這い上がりの挙動を制御することが可能となり、アンダーフィル材料が基板3の表面3a上に達することを防ぐことが可能となる。
【0089】
これにより、ガラス5が支持される支持面となる基板3の表面3aにアンダーフィル材料が付着することを防止でき、アンダーフィル材料がガラス5の搭載構造に影響を与えることを防ぐことができる。なお、図13においては、アンダーフィル部7の一部として、溝部61内においてせき止められたアンダーフィル材料により形成された導出部7cが示されている。
【0090】
<4.第3実施形態に係る固体撮像装置の構成例>
本技術の第3実施形態に係る固体撮像装置71の構成例ついて、図16から図19を参照して説明する。なお、図16は、図4において溝部11の中心部を通るB-B位置と同様に、溝部81の中心部を通る位置における切断部端面図を示している。
【0091】
本実施形態の固体撮像装置71は、第1実施形態の固体撮像装置1との対比において、ガラス5の代わりに、複数のレンズ74およびガラス75を含む光学系としてのレンズユニット73を備える点と、基板3の開口部4の溝部11が所定の向きに傾斜している点で異なる。
【0092】
図16に示すように、レンズユニット73は、基板3の表面3a側に設けられており、複数のレンズ74により、被写体からの光をイメージセンサ2に結像する。レンズユニット73は、筒状に構成された支持筒76を有し、支持筒76内に、レンズ74およびガラス75を支持している。本実施形態では、支持筒76は、その筒軸方向が光軸方向となるように、3枚のレンズ74を、スペーサ等を介して上下方向に積層させた状態で支持している。最下段のレンズ74の下方であって、支持筒76の下端部に、ガラス75が支持されている。なお、レンズ74の枚数は特に限定されない。
【0093】
レンズユニット73は、基板3上において、光軸方向がイメージセンサ2の板面に対して垂直な方向(上下方向)となるように設けられている。レンズユニット73は、支持筒76の下端部を基板3の表面3aの外周部上に接着剤等により固定させて支持させた状態で、基板3上にマウントされている。ガラス75は、第1実施形態のガラス5と同様に透明部材の一例であり、レンズユニット73に支持された状態において、イメージセンサ2に対して平行状に、かつ基板3の表面3aに対して所定の間隔を隔てた位置に、開口部4の全体を上側から覆うように設けられている。
【0094】
本実施形態のパッケージ構造においては、イメージセンサ2とアンダーフィル部7と基板3とガラス75と支持筒76の下端部とにより、基板3の開口部4の内部空間を含む密閉空間であるキャビティ78が形成されている。このような構成においては、複数のレンズ74により集光された光が、ガラス75を透過し、キャビティ78を介してイメージセンサ2の受光面に入射する。また、本実施形態に係る固体撮像装置71は、例えば、図16に示すように、基板3の裏面3b側の所定の部位に配された半田ボール79を介して、プラスチック等の有機材料やセラミックス等により構成された回路基板80に実装されて使用される。
【0095】
次に、本実施形態に係る基板3の溝部81について説明する。図16から図18に示すように、本実施形態の固体撮像装置71において、基板3の開口部4の溝部81は、基板3の板厚方向(図18における上下方向)について、イメージセンサ2側からその反対側にかけて開口部4の開口幅を広げる方向に傾斜している。
【0096】
溝部81は、内側面部10の平面部13に対して凹状の部分である凹状面82により形成されている。溝部81は、基板3の板厚方向について、イメージセンサ2側(図18における下側)からその反対側(図18における上側)にかけて内側から外側に向かう方向、つまり開口部4の開口幅を広げる方向に傾斜している。
【0097】
具体的には、溝部81を形成する凹状面82は、半円弧状の水平断面形状をなす凹曲面部82aを含み、基板3の表面3a側および裏面3b側の両側を開放させている。凹曲面部82aは、側面断面視において、基板3の裏面3b側から表面3a側にかけて、基板3の開口部4側である内側(図18において左右内側)から外縁側である外側(図18において左右外側)に向かうように傾斜した直線をなす。
【0098】
また、溝部81を形成する凹状面82は、凹曲面部82aに対して内側の部位に、垂直状の平面である平面部82bを有する。平面部82bは、溝部81の幅方向について対向する部位に形成されている。平面部82bにより、溝部81の下側(裏面3b側)の開口面積は、上側(表面3a側)の開口面積よりも狭くなっている。
【0099】
本実施形態の固体撮像装置71の製造方法においては、基板3の開口部4を形成する開口部形成工程において、第2実施形態の場合と同様に、例えば、上述したようなパンチングプレス機によって開口部分を形成する打抜き工程と、ドリル等の加工器具を用いて、開口部分をなす平面部分に溝部81を形成する切削工程(溝形成工程)とが行われる。また、パッケージのメインのプロセスにおいて、集合開口基板25Aに対するダイシング工程の前の工程または後の工程として、基板3にレンズユニット73を搭載する工程が行われる。
【0100】
以上のような本実施形態に係る固体撮像装置71によれば、第1実施形態に係る固体撮像装置1によって得られる作用効果に加え、次のような作用効果を得ることができる。
【0101】
すなわち、本実施形態に係る固体撮像装置71においては、溝部81が下側(イメージセンサ2側)から上側(ガラス75側)にかけて開口部4の開口幅を徐々に広くする向きに傾斜している。このような構成によれば、下側から上側にかけて徐々に溝部81の流路断面積が大きくなるため、溝部81内を這い上がる態様で誘導されるアンダーフィル材料が溝部81内に溜まることを抑制することができる。すなわち、凹曲面部82aの傾斜角度の調整により、溝部81内におけるアンダーフィル材料の這い上がりの挙動を制御することが可能となり、アンダーフィル材料が溝部81内に溜まることを抑制することが可能となる。
【0102】
これにより、アンダーフィル材料が溝部81内に溜まることで表面張力等によって溝部81の外側に膨出した状態で固化することを抑制することができる。溝部81の外側に膨出したアンダーフィル部分は、基板3の開口部4においては内側への張り出し部分となり、開口部4を通って画素領域2cに受光される光を妨げ、イメージセンサ2のセンサ特性に影響を及ぼす可能性がある。したがって、上述のとおり、溝部81の傾斜によって、アンダーフィル材料が溝部81内に溜まることが抑制されることで、溝部81からのアンダーフィル部分の張り出し部分が形成されにくくなり、アンダーフィル部分がセンサ特性に影響することを低減ないし防止することが可能となる。
【0103】
また、本実施形態に係る固体撮像装置71は、ガラス75を支持したレンズユニット73を、支持筒76の下端部を基板3の表面3aの外周部上に支持させた状態で基板3上にマウントした構成を備える。かかる構成によれば、例えば第1実施形態の固体撮像装置1のように基板3の開口部4を覆うようにガラス5をマウントした構成の場合と異なり、アンダーフィル材料が基板3の表面3a上に達することを許容することが可能となる。
【0104】
具体的には、図19に示すように、基板3の表面3aの外周部に支持された支持筒76によって支持されたガラス75は、基板3の表面3aにおける開口部4の周囲において、基板3の表面3aとの間に間隔M1を空けた状態で支持されている。このため、ガラス75の搭載構造に影響を与えることなく、基板3の表面3aにおけるガラス75との対向部分3c(特に開口部4の周囲の部分)に、アンダーフィル材料を付着させることができる。つまり、アンダーフィル材料が基板3の表面3a上に達することが許容される。
【0105】
したがって、例えば、図19に示すように、アンダーフィル部7において、面間介在部7aと、外側はみ出し部7bと、溝部81内の導出部7cとに加え、導出部7cからの延出部分として、基板3の表面3a上に達したアンダーフィル材料が硬化した乗上げ部7eを形成することが可能となる。これにより、例えば溝部81の傾斜角度の調整等によって意図的に乗上げ部7eを形成することで、より多くのアンダーフィル材料を画素領域2c側から遠ざける方向に導くことが可能となり、アンダーフィル材料が画素領域2cに達することを効果的に回避することができる。なお、第1,第2実施形態に係る溝部11,61を有する基板3であっても、固体撮像装置1,51においてガラス5の代わりにレンズユニット73を備えることで、アンダーフィル部7において乗上げ部7eを形成することが可能となり、上述したような効果が得られる。
【0106】
<5.基板の溝部の変形例>
本技術の実施形態に係る基板3が有する溝部の変形例について説明する。
【0107】
図20Aに示すように、第1の変形例の溝部11Aは、「V」字状の水平断面形状をなすものである。溝部11Aは、「V」字状の断面形状をなす一対の傾斜面91aにより形成されている。つまり、溝部11Aは、Vノッチ状に形成された凹部である。
【0108】
図20Bに示すように、第2の変形例の溝部11Bは、矩形状に沿う水平断面形状をなすものである。溝部11Bは、矩形状に沿う断面形状をなす底面92aと、互いに対向する一対の側面92bとにより形成されている。
【0109】
図20Cに示すように、第3の変形例は、一対の傾斜面93aにより形成されたVノッチ状の凹部である溝部11Cが連続状に形成され、矩形状の開口部4をなす各内側面部10が三角波状に形成されたものである。この構成において、隣り合う溝部11C間の部分は、平面視で山形状をなす突条部93cとなる。
【0110】
図20Dに示すように、第4の変形例は、底面94aと一対の側面94bとにより形成された矩形状に沿う凹部である溝部11Dが連続状に形成され、矩形状の開口部4をなす各内側面部10が矩形波状に形成されたものである。この構成において、隣り合う溝部11C間の部分は、平面視で矩形状に沿う突条部94cとなる。
【0111】
図20A図20Dに示す各変形例の溝部は、いずれも基板3の板厚方向の全体にわたって基板3の板面に対して垂直状に形成されているが、これらの変形例の溝部は、第2実施形態の溝部61や第3実施形態の溝部81のように、基板3の板厚方向に対して傾斜するように形成されてもよい。
【0112】
図21Aに示すように、第5の変形例の溝部11Eは、側面断面視で左右外側を凸側とする湾曲線をなす凹状面95により形成されている。このように、本技術に係る溝部は、基板3の板厚方向について曲線状に形成されていてもよい。凹状面95は、例えば、横方向(基板3の板面に沿う方向)を筒軸方向とする半円筒状の凹曲面である。
【0113】
図21Bに示すように、第6の変形例の溝部11Fは、側面断面視で基板3の板厚方向について曲線状をなす凹状面96により形成されていている。しかも、凹状面96は、第2実施形態の溝部61のように、基板3の板厚方向について下側から上側にかけて開口部4の開口幅を狭める方向に傾斜している。
【0114】
図21Cに示すように、第7の変形例の溝部11Gは、側面断面視で基板3の板厚方向について曲線状をなす凹状面97により形成されていている。しかも、凹状面97は、第3実施形態の溝部81のように、基板3の板厚方向について下側から上側にかけて開口部4の開口幅を広げる方向に傾斜している。
【0115】
以上のような各種変形例によっても、上述したような作用効果を得ることができる。特に、図21Bに示すような第6の変形例の構成によれば、溝部11Fの傾斜方向から、第2実施形態の構成による作用効果と同様の作用効果を得ることができる。また、図21Cに示すような第7の変形例の構成によれば、溝部11Gの傾斜方向から、第3実施形態の構成による作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0116】
<6.電子機器の構成例>
上述した実施形態に係る固体撮像装置の電子機器への適用例について、図22を用いて説明する。なお、ここでは第1実施形態に係る固体撮像装置1の適用例について説明する。
【0117】
固体撮像装置1は、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置や、撮像機能を有する携帯端末装置や、画像読取部に固体撮像素子を用いる複写機など、画像取込部(光電変換部)に固体撮像素子を用いる電子機器全般に対して適用可能である。固体撮像素子は、ワンチップとして形成された形態のものであってもよいし、撮像部と信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態のものであってもよい。
【0118】
図22に示すように、電子機器としての撮像装置100は、光学部102と、固体撮像装置1と、カメラ信号処理回路であるDSP(Digital Signal Processor)回路103と、フレームメモリ104と、表示部105と、記録部106と、操作部107と、電源部108とを備える。DSP回路103、フレームメモリ104、表示部105、記録部106、操作部107および電源部108は、バスライン109を介して相互に接続されている。
【0119】
光学部102は、複数のレンズを含み、被写体からの入射光(像光)を取り込んで固体撮像装置1の撮像面上に結像する。固体撮像装置1は、光学部102によって撮像面上に結像された入射光の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。
【0120】
表示部105は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のパネル型表示装置からなり、固体撮像装置1で撮像された動画または静止画を表示する。記録部106は、固体撮像装置1で撮像された動画または静止画を、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録する。
【0121】
操作部107は、ユーザによる操作の下に、撮像装置100が持つ様々な機能について操作指令を発する。電源部108は、DSP回路103、フレームメモリ104、表示部105、記録部106および操作部107の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
【0122】
以上のような撮像装置100によれば、固体撮像装置1において、アンダーフィル材料がイメージセンサ2の画素領域2c側へと流れることを抑制することができ、基板開口端と画素との距離を短くすることができ、イメージセンサ2および固体撮像装置1の小型化、延いては撮像装置100の小型化を進めることができる。
【0123】
上述した実施形態の説明は本技術の一例であり、本技術は上述の実施形態に限定されることはない。このため、上述した実施形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。また、本開示に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。また、上述した各実施形態の構成および変形例の構成は適宜組み合せることができる。
【0124】
なお、本技術は、以下のような構成を取ることができる。
(1)
半導体基板の一方の板面である表面側に多数の画素を含む受光領域である画素領域を有する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子に対して前記表面側に設けられ、前記画素領域に受光される光を通すための開口部を有する基板と、
硬化した流動体により形成され、前記固体撮像素子と前記基板とを電気的に接続する接続部を覆うアンダーフィル部と、を備え、
前記基板は、前記開口部を形成する面部に、前記アンダーフィル部を形成する流動体を、前記固体撮像素子の前記表面から遠ざかる方向に誘導するための溝部を有する
固体撮像装置。
(2)
前記溝部は、半円筒状の凹曲面により形成されている
前記(1)に記載の固体撮像装置。
(3)
前記溝部は、前記基板の板厚方向について、前記固体撮像素子側からその反対側にかけて前記開口部の開口幅を狭める方向に傾斜している
前記(1)または前記(2)に記載の固体撮像装置。
(4)
前記溝部は、前記基板の板厚方向について、前記固体撮像素子側からその反対側にかけて前記開口部の開口幅を広げる方向に傾斜している
前記(1)または前記(2)に記載の固体撮像装置。
(5)
半導体基板の一方の板面である表面側に多数の画素を含む受光領域である画素領域を有する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子に対して前記表面側に設けられ、前記画素領域に受光される光を通すための開口部を有する基板と、 硬化した流動体により形成され、前記固体撮像素子と前記基板とを電気的に接続する接続部を覆うアンダーフィル部と、を備え、
前記基板は、前記開口部を形成する面部に、前記アンダーフィル部を形成する流動体を、前記固体撮像素子の前記表面から遠ざかる方向に誘導するための溝部を有する
固体撮像装置を備えた
電子機器。
【符号の説明】
【0125】
1 固体撮像装置
2 イメージセンサ(固体撮像素子)
2a 表面
2c 画素領域
3 基板
4 開口部
5 ガラス
6 金属バンプ(接続部)
7 アンダーフィル部
7a 面間介在部
7b 外側はみ出し部
7c 導出部
10 内側面部
11 溝部
12 凹状面
51 固体撮像装置
61 溝部
62 凹状面
71 固体撮像装置
73 レンズユニット
81 溝部
82 凹状面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
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図20
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図22