(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9532 20190101AFI20231024BHJP
G06F 16/9536 20190101ALI20231024BHJP
G06F 16/9535 20190101ALI20231024BHJP
【FI】
G06F16/9532
G06F16/9536
G06F16/9535
(21)【出願番号】P 2021100344
(22)【出願日】2021-06-16
【審査請求日】2022-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】駒宮 大己
(72)【発明者】
【氏名】李 ナレ
(72)【発明者】
【氏名】劉 静瑛
(72)【発明者】
【氏名】上杉 堅生
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】特許第6679704(JP,B1)
【文献】特開2013-114648(JP,A)
【文献】臼井 大介,確率的手法を用いたWebページ推薦システム,情報処理学会研究報告,社団法人情報処理学会,2006年03月17日,第2006巻, 第27号,pp.25~32
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス利用者による操作に応じて前記サービス利用者が使用する端末装置で動作するデスクリサーチツールを利用するためのユーザインターフェイスの1つであるターゲット設定ウィンドウ上で前記サービス利用者により設定された絞り込み条件に合致する候補ユーザの検索履歴及び行動履歴から、前記候補ユーザに紐づくキーワードを取得する取得部と、
前記取得部により取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する生成部と、
前記サービス利用者からの要求に応じて、前記生成部により生成された候補ワード情報を、前記候補ユーザを
さらに絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報として
前記デスクリサーチツールを利用するためのユーザインターフェイスの1つであるレコメンドウィンドウに表示することにより、前記サービス利用者に提供する提供部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、
前記候補ワード情報として前記サービス利用者が視認可能な情報を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生成部は、
前記候補ワード情報として、前記キーワードのボリュームと、前記キーワードと前記候補ユーザとの関連度とを用いて、前記キーワードの位置付けを明示したグラフ情報を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、
前記候補ユーザにおける前記キーワードの出現確率と、前記候補ユーザを含む他のユーザ群における前記キーワードの出現確率とに基づいて、前記関連度を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記条件として指定された属性情報に合致する前記候補ユーザの前記検索履歴及び前記行動履歴から前記キーワードを取得する
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記条件として指定された検索キーワードに合致する前記候補ユーザの
前記検索履歴及び前記行動履歴から前記キーワードを取得する
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、
前記条件として指定されたURLに対応するコンテンツを前記候補ユーザについて解析することにより前記コンテンツから情報を収集し、収集した情報から前記キーワードを取得する
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
サービス利用者による操作に応じて前記サービス利用者が使用する端末装置で動作するデスクリサーチツールを利用するためのユーザインターフェイスの1つであるターゲット設定ウィンドウ上で前記サービス利用者により設定された絞り込み条件に合致する候補ユーザの検索履歴及び行動履歴から、前記候補ユーザに紐づくキーワードを取得する取得工程と、
前記取得工程により取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する生成工程と、
前記サービス利用者からの要求に応じて、前記生成工程により生成された候補ワード情報を、前記候補ユーザを
さらに絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報として
前記デスクリサーチツールを利用するためのユーザインターフェイスの1つであるレコメンドウィンドウに表示することにより、前記サービス利用者に提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
サービス利用者による操作に応じて前記サービス利用者が使用する端末装置で動作するデスクリサーチツールを利用するためのユーザインターフェイスの1つであるターゲット設定ウィンドウ上で前記サービス利用者により設定された絞り込み条件に合致する候補ユーザの検索履歴及び行動履歴から、前記候補ユーザに紐づくキーワードを取得する取得手順と、
前記取得手順により取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する生成手順と、
前記サービス利用者からの要求に応じて、前記生成手順により生成された候補ワード情報を、前記候補ユーザを
さらに絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報として
前記デスクリサーチツールを利用するためのユーザインターフェイスの1つであるレコメンドウィンドウに表示することにより、前記サービス利用者に提供する提供手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検索クエリに基づいて検索結果を提供する検索サービスの付随サービスとして、検索クエリに関連したクエリを抽出するサービスが提供されている。このようなサービスにおいて、入力された検索クエリに関連の強い検索クエリを抽出する際に、より多様な検索クエリを抽出する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、所望する属性のユーザに紐づくキーワードの提案が困難である。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、所望する属性のユーザに紐づくキーワードを提案できる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、生成部と、提供部とを備える。取得部は、候補ユーザの検索履歴及び行動履歴から、候補ユーザに紐づくキーワードを取得する。生成部は、取得部により取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する。提供部は、生成部により生成された候補ワード情報を、候補ユーザを絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報としてサービス利用者に提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の態様の1つによれば、所望する属性のユーザに紐づくキーワードを提案できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るレコメンド情報の提供例について説明する図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るレコメンド情報の提供例について説明する図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るレコメンド情報の提供例について説明する図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るレコメンド情報の提供例について説明する図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るレコメンド情報の提供例について説明する図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下に説明する実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下に説明する実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
[1.情報処理の概要]
以下、図面を参照しつつ、実施形態に係る情報処理装置により実現される情報処理の一例を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10、及び情報処理装置100を有する。なお、情報処理システム1は、
図1に示す例に限られず、複数の端末装置10、及び情報処理装置100を有していてもよい。また、情報処理装置100は、以下に説明する例に限られず、任意の数の端末装置10について、以下に説明する情報処理を並列して実行できる。
【0012】
端末装置10、及び情報処理装置100は、それぞれ有線又は無線によりネットワークN(
図7参照)に接続される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網、固定電話網等)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNは、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。端末装置10、及び情報処理装置100は、ネットワークNを通じて、相互に通信できる。
【0013】
端末装置10は、情報処理装置100から提供されるサービスを利用するためにサービス利用者Uが使用する情報処理装置である。端末装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現される。
【0014】
端末装置10は、情報処理装置100から提供される各種サービスを利用するための情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。なお、端末装置10は、情報の表示処理を実現する制御情報を情報処理装置100などから受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。
【0015】
情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置である。情報処理装置100は、サーバ装置やクラウドシステムなどにより実現される。なお、情報処理装置100は、サービス利用者Uが使用する端末装置10に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置100から配信されるアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0016】
たとえば、情報処理装置100は、インターネット上の各種サービスをサービス利用者Uに提供できる。情報処理装置100が提供するサービスには、検索エンジンサイトや、ニュースサイトや、技術解説サイトや、ショッピングサイトや、ファイナンスサイト(株価サイト)や、路線検索サイトや、地図提供サイトや、旅行サイトや、飲食店紹介サイトや、ウェブブログなどに関するウェブページなどを介して提供される各種サービスが含まれる。また、情報処理装置100は、端末装置10にインストールされた各種アプリ(例えば、ポータルアプリ、ニュースアプリ、オークションアプリ、天気予報アプリ、ショッピングアプリ、ファイナンス(株価)アプリ、路線検索アプリ、地図提供アプリ、旅行アプリ、飲食店紹介アプリ、ブログ閲覧アプリ等)に表示する情報を提供できる。
【0017】
また、情報処理装置100は、上述した各種サービスの提供を通じて、サービス利用者Uが入力した検索ワードの情報を取得できる。また、情報処理装置100は、取得した検索ワードの情報を、検索履歴(検索ログ)として蓄積できる。また、情報処理装置100は、各種サービスにおけるサービス利用者Uの操作や閲覧等に基づくユーザ属性(例えば、年齢、性別、地域等のデモフラフィック属性や、各種サービスのオンラインコンテンツの利用履歴等に基づいて推定されるサイコグラフィック属性など)や、各種サービスにおけるサービス利用者Uの行動履歴を収集し、ユーザIDと対応付けて蓄積できる。
【0018】
また、情報処理装置100は、提供サービスの1つとして、サービス利用者Uに対し、マーケティング活動などの用に供するためのデスクリサーチツールを提供できる。情報処理装置100が提供するデスクリサーチツールは、たとえば、サービス利用者Uにより任意に設定される絞り込み条件に従って、ターゲットユーザとなり得る候補ユーザの情報を取得し、サービス利用者Uに提供する。サービス利用者Uは、デスクリサーチツールから提供される情報を参照することで、所望の属性を有する候補ユーザの興味関心などを類推し、ターゲットユーザの選定に役立てることができる。
【0019】
ところで、サービス利用者Uにとって、ターゲットユーザの年代や性別、地域などのいわゆるデモグラフィック属性や、ターゲットユーザの趣味や嗜好などを示すサイコグラフィック属性は、比較的に容易に設定可能な条件である。しかしながら、所望の属性を有する候補ユーザをさらに絞り込むための絞り込み条件として設定する効果的なキーワードの選定は、必ずしも容易な作業ではない。具体例を示せば、20代の独身男性で年収600万円以上という属性を有する各ユーザにより使用されている検索ワードとして適切なワードを類推して、絞り込み条件に設定することは困難を極める。
【0020】
そこで、以下に説明するように、実施形態に係る情報処理装置100は、所望する属性のユーザに紐づくキーワードを提案するための情報処理を実行する。
【0021】
たとえば、
図1に示すように、情報処理装置100は、端末装置10からレコメンド要求を受信すると、候補ユーザの検索履歴及び行動履歴から、候補ユーザに紐づくキーワードを取得する(ステップS1)。
【0022】
次に、情報処理装置100は、取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する(ステップS2)。
【0023】
そして、情報処理装置100は、生成した候補ワード情報を、候補ユーザを絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報としてサービス利用者Uに提供する(ステップS3)。
【0024】
図2~
図6を用いて、実施形態に係るレコメンド情報の提供例について説明する。
図2~
図6は、実施形態に係るレコメンド情報の提供例を示す図である。
【0025】
図2は、デモグラフィック属性に合致する候補ユーザのレコメンド情報の提供例を示している。
【0026】
図2に示すように、端末装置10は、情報処理装置100から提供されるデスクリサーチツールを実行することにより、デスクリサーチツールを利用するためのユーザインターフェイスの1つとして、
図2に示すターゲット設定ウィンドウW-1を表示する。ターゲット設定ウィンドウW-1は、サービス利用者Uからターゲットユーザとなり得る候補ユーザを絞り込むための絞り込み条件の設定を受け付ける。
図2に示す例では、ターゲット設定ウィンドウW-1には、「年代」や、「性別」や、「年収」や、「検索キーワード」などの絞り込み条件を設定するための複数の項目が設けられている。なお、
図2に示すターゲット設定ウィンドウW-1は一例であり、
図2に示す例には限られず、
図2に示す例よりも多くの項目などが含まれていてもよい。
【0027】
「年代」の項目には、候補ユーザを絞り込むための年代の条件が設定される。「性別」の項目には、候補ユーザを絞り込むための性別の条件が設定される。「年収」の設定項目には、候補ユーザを絞り込むための年収の条件が設定される。「検索キーワード」の項目には、候補ユーザを絞り込むための任意のキーワードが設定される。
図2に示す例では、端末装置10は、サービス利用者Uにより絞り込み条件として設定された「20代(年代)」、「男性(性別)」、及び「600万円~(年収)」を受け付けている。
【0028】
また、
図2に示す例では、「検索キーワード」の項目に隣接して、レコメンド情報を表示させるためのアイコンOB-1が設けられている。サービス利用者Uは、アイコンOB-1を操作することにより、情報処理装置100から提供されるレコメンド情報を表示できる。
【0029】
端末装置10は、アイコンOB-1の操作を検出することにより、レコメンド要求を情報処理装置100に送信する。端末装置10は、アイコンOB-1の操作を検出した時点で、ターゲット設定ウィンドウW-1に設定されている絞り込み条件を含むレコメンド要求を情報処理装置100に送信する。
図2に示す例では、端末装置10から情報処理装置100に送信されるレコメンド要求に、年代:「20代」+性別:「男性」+年収:「600万円~(以上)」で構成された絞り込み条件が含まれることになる。
【0030】
また、
図2に示すように、端末装置10は、情報処理装置100から提供されたレコメンド情報をレコメンドウィンドウW-2に表示する。レコメンド情報は、候補ユーザの絞り込み条件として指定する際にサービス利用者Uが必要に応じて参照可能な情報として機能する。
図2に示すように、レコメンド情報には、サービス利用者Uにより指定された絞り込み条件の情報(「20代+男性+年収600万円~」)と、候補ワード情報が含まれている。
【0031】
候補ワード情報に含まれる複数の候補ワードは、サービス利用者Uにより設定された絞り込み条件に合致する候補ユーザに紐づくキーワードであり、たとえば、候補ユーザの検索履歴に含まれる検索ワードなどに該当する。候補ワード情報は、候補ユーザに紐づくキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示する情報である。たとえば、サービス利用者Uは、レコメンド情報に含まれる候補ワードから、絞り込み条件として設定したデモグラフィック属性に合致する候補ユーザの興味関心を類推できる。また、サービス利用者Uは、複数の候補ワードの中から任意の候補ワードを選択して、候補ユーザに対応するユーザセグメントをさらに切り分けるための検索キーワードとして利用することもできる。すなわち、サービス利用者Uは、レコメンド情報に含まれる候補ワードから任意に選択したワードを、ターゲット設定ウィンドウW-1の「検索キーワード」の項目に設定することにより、ターゲットユーザとなり得る候補ユーザの興味関心をセグメント単位で詳しく分析できる。
【0032】
また、
図2に示すように、レコメンド情報は、候補ワードとして推奨されるキーワードのボリューム(検索数や該当数など)と、キーワードと候補ユーザとの関連度とを用いて、キーワードの位置付けを明示したグラフ情報(散布図)により提供される。このように、レコメンド情報を可視化して提供することにより、サービス利用者Uによる候補ワードの位置付けの直感的な把握を促すことができる。
【0033】
また、
図2に示すように、レコメンド情報が、各キーワードの位置付けを明示したグラフ情報で提供されることにより、候補ユーザの興味関心を類推するためのキーワードをサービス利用者Uに容易に認識させることができる。たとえば、
図2に示すレコメンド情報において、ボリュームが他のキーワードよりも相対的に小さく、関連度が他のキーワードよりも相対的に大きいキーワードは、候補ユーザの中で潜在的なユーザ層やアーリーアダプタ(初期採用層)に紐づくキーワードである可能性がある。これにより、サービス利用者Uは、候補ユーザに対応するユーザセグメントを、潜在的なユーザ層やアーリーアダプタ(初期採用層)で切り分けるための手がかりを得ることができる。また、グラフ表示されている各キーワードに対応する関連度を目安として、絞り込み条件に合致する候補ユーザを、サービス利用者Uが所望する関連度を有するユーザセグメントを簡易に切り分けることが可能となる。
【0034】
また、
図3は、デモグラフィック属性と検索キーワードに合致する候補ユーザのレコメンド情報の提供例を示している。
図3に示す例では、端末装置10は、サービス利用者Uにより絞り込み条件として設定された「20代(年代)」、「男性(性別)」、及び「600万円~(年収)」に加え、「ワードX(検索キーワード)」を受け付けている。
【0035】
端末装置10は、アイコンOB-1の操作を検出した時点で、ターゲット設定ウィンドウW-1に設定されている絞り込み条件を含むレコメンド要求を情報処理装置100に送信する。
図3に示す例では、端末装置10から情報処理装置100に送信されるレコメンド要求に、年代:「20代」+性別:「男性」+年収:「600万円~(以上)」+「ワードX(検索キーワード)」で構成された絞り込み条件が含まれることになる。
【0036】
また、
図3に示すように、端末装置10は、情報処理装置100から提供されたレコメンド情報をレコメンドウィンドウW-2に表示する。レコメンド情報には、レコメンド情報に対応する絞り込み条件の情報(「20代+男性+年収600万円~+ワードX」)と、複数のキーワードの情報(候補ワード情報)が含まれている。これにより、サービス利用者Uは、レコメンド情報に含まれるキーワードの中から、デモグラフィック属性に合致し、かつ任意に設定した検索キーワードに合致する候補ユーザの興味関心を類推できる。
【0037】
また、
図4は、デモグラフィック属性と、検索キーワードとして設定されたURL(Uniform Resource Locator)に合致する候補ユーザのレコメンド情報の提供例を示している。
図4に示すように、ターゲット設定ウィンドウW-1は、絞り込み条件として、検索キーワードの代わりにURLの設定を受け付けることができる。
図4に示す例では、端末装置10は、サービス利用者Uにより絞り込み条件として設定された「20代(年代)」、「男性(性別)」、及び「600万円~(年収)」に加え、「https://www.ex.co.jp(URL)」を受け付けている。
【0038】
また、
図4に示すように、端末装置10は、情報処理装置100から提供されたレコメンド情報をレコメンドウィンドウW-2に表示する。レコメンドウィンドウW-2に表示されるレコメンド情報には、レコメンド情報に対応する絞り込み条件の情報(「20代+男性+年収600万円~+https://www.ex.co.jp」)と、複数のキーワードの情報(候補ワード情報)が含まれている。これにより、サービス利用者Uは、レコメンド情報に含まれるキーワードの中から、デモグラフィック属性だけでなく、任意に設定したURLに紐づく候補ユーザの興味関心を類推できる。
【0039】
また、
図5に示すように、レコメンドウィンドウW-2は、複数のキーワードの中から、サービス利用者Uが選択したキーワードを、サービス利用者Uが把握可能な状態で提供する。
図5に示す例では、レコメンドウィンドウW-2に表示されたキーワードの中から、サービス利用者Uにより選択された「ワードF」に対応するアイコンOB-2と、「ワードG」に対応するアイコンOB-3とが選択内容の欄に表示されている。
【0040】
なお、
図5に示すアイコンOB-2やアイコンOB-3は、サービス利用者Uの操作により選択を解除可能に態様で構成されてもよい。また、
図5に示すように、レコメンドウィンドウW-2に表示されたキーワードのうち、サービス利用者Uにより選択された候補ワードの表示態様を変更してもよい。
【0041】
また、
図6に示すように、レコメンドウィンドウW-2は、複数のキーワードの一括選択を受け付けることが可能な態様で構成されてもよい。たとえば、
図6に示すように、サービス利用者Uは、レコメンドウィンドウW-2においてキーワードが表示されている領域の範囲指定操作を行うことにより、キーワードの一括選択の要求できる。
【0042】
レコメンドウィンドウW-2は、サービス利用者Uから範囲指定を受け付けると、指定された範囲に含まれるキーワードを一括選択するか否かをサービス利用者Uに問合せるためのポップアップウィンドウW-3を表示する。
【0043】
ポップアップウィンドウW-3には、候補ワードを一括選択するか否かをサービス利用者Uに問合せるメッセージが表示される。また、ポップアップウィンドウW-3には、一括選択の要求を確定する際に操作するボタンBT-1と、一括選択の要求を取り消す際に操作するボタンBT-2とが設けられる。
【0044】
たとえば、ポップアップウィンドウW-3において、ボタンBT-1に対する操作が検出されると、レコメンドウィンドウW-2は、サービス利用者Uから範囲指定を受け付けると、指定された範囲に含まれる各キーワードに対応するアイコンOBを選択内容の欄に表示する。
図6に示す例では、サービス利用者Uにより一括選択された「ワードL」に対応するアイコンOB-4と、「ワードM」に対応するアイコンOB-5と、「ワードO」に対応するアイコンOB-6が選択内容の欄に表示されている。
【0045】
このように、情報処理装置100は、サービス利用者Uに対し、所望する属性のユーザに紐づくキーワードを提案できる。つまり、情報処理装置100は、所望の属性を有する候補ユーザをさらに絞り込むための絞り込み条件として設定可能なキーワードを提案することにより、所望の属性を有する候補ユーザを、さらに詳細に切り分けるための絞り込み条件の設定をサポートできる。
【0046】
[2.情報処理装置の構成]
図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【0047】
図7に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。なお、
図7は、情報処理装置100の構成例を示すものであり、
図7に示す形態には限られず、
図7に示す以外の他の機能部を備える形態であってもよい。
【0048】
(通信部110)
通信部110は、例えば、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10などの他の装置との間で情報の送受信を行う。通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)やアンテナなどによって実現される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網や固定電話網など)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0049】
通信部110は、端末装置10からレコメンド要求を受信する。また、通信部110は、レコメンド情報を端末装置10に送信する。
【0050】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部120は、制御部130の各部により実行される情報処理を実現するためのプログラム及びデータを記憶する。
【0051】
図7に示すように、記憶部120は、検索履歴記憶部121及び行動履歴記憶部122を有する。
【0052】
(検索履歴記憶部121)
検索履歴記憶部121は、サービス利用者(たとえば、サービス利用者U)を特定するための識別情報(たとえば、ユーザID)に関連付けて、サービス利用者の検索履歴を記憶する。検索履歴記憶部121に記憶される検索履歴は、検索エンジンサイトを通じて、サービス利用者が入力した検索ワードの情報を含む。
【0053】
(行動履歴記憶部122)
行動履歴記憶部122は、サービス利用者(たとえば、サービス利用者U)を特定するための識別情報(たとえば、ユーザID)に関連付けて、サービス利用者の行動履歴を記憶する。行動履歴記憶部122に記憶される行動履歴は、各種サービスにおけるサービス利用者の操作や閲覧等に基づくユーザ属性(例えば、年齢、性別、地域等のデモフラフィック属性や、各種サービスのオンラインコンテンツの利用履歴等に基づいて推定されるサイコグラフィック属性など)や、各種サービスにおけるサービス利用者の行動履歴などを含む。各種サービスにおけるサービス利用者の行動履歴には、サービス利用者が訪れたウェブサイトで入力した検索ワードの情報が含まれる。
【0054】
(制御部130)
制御部130は、情報処理装置100を制御するコントローラ(controller)である。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、情報処理プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現されてもよい。
【0055】
図7に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、提供部133とを有する。制御部130は、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各部の接続関係は、
図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0056】
(取得部131)
取得部131は、ターゲットユーザとなり得る候補ユーザの検索履歴及び行動履歴から、候補ユーザに紐づくキーワードを取得する。たとえば、取得部131は、サービス利用者により絞り込み条件として指定された属性情報に合致する候補ユーザの検索履歴及び行動履歴からキーワードを取得する。また、たとえば、取得部131は、サービス利用者により絞り込み条件として指定された検索キーワードに合致する候補ユーザの検索履歴及び行動履歴からキーワードを取得する。また、取得部131は、サービス利用者により絞り込み条件として指定されたURLに対応するコンテンツを候補ユーザについて解析することによりコンテンツから情報を収集し、収集した情報からキーワードを取得する。
【0057】
具体的には、取得部131は、端末装置10からレコメンド要求があると、レコメンド要求に含まれる絞り込み条件に基づいて、検索履歴記憶部121に記憶されている検索履歴や、行動履歴記憶部122に記憶されている行動履歴の中から、絞り込み条件に合致する候補ユーザの検索履歴や行動履歴を特定する。そして、取得部131は、特定した検索履歴や行動履歴から、候補ユーザに紐づくキーワードを取得する。
【0058】
具体例を示せば、取得部131は、絞り込み条件に含まれるデモグラフィック属性や検索キーワードに合致する候補ユーザの検索履歴から、候補ユーザが検索エンジンサイトで使用した検索ワード(検索クエリ)を自動収集したり、候補ユーザが訪問した各種サービスのウェブサイトなどのコンテンツを巡回し、コンテンツに含まれる情報を自動収集したりできる。コンテンツに含まれる情報には、流入クエリや、商品や、サービスや、広告や、レビューなどの各種情報が含まれる。
【0059】
生成部132は、取得部131により取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する。たとえば、生成部132は、候補ワード情報として、サービス利用者が視認可能な情報を生成する。具体的には、生成部132は、候補ワード情報として、キーワードのボリューム(検索数や該当数)と、キーワードと候補ユーザとの関連度とを用いて、キーワードの位置付けを明示したグラフ情報(たとえば、
図2~
図6など参照)を生成する。
【0060】
(生成部132)
また、生成部132は、キーワードと候補ユーザとの関連度としてリフト値などを用いることができる。たとえば、生成部132は、候補ユーザにおけるキーワードの出現確率と、候補ユーザを含むユーザ群におけるキーワードの出現確率とに基づいて、キーワードと候補ユーザとの関連度を示すリフト値を算出できる。なお、生成部132は、リフト値に限られず、キーワードと候補ユーザとの関連度を評価できる指標情報であれば、どのような指標を用いてもよい。
【0061】
また、生成部132は、キーワードの位置付けを明示するための所定の評価要素として、キーワードのボリュームと、キーワードと候補ユーザとの関連度とを用いる例を説明したが、この例には限られず、キーワードの位置付けを明示することが可能な任意の要素を採用できる。
【0062】
また、生成部132は、候補ワード情報として、キーワードのボリューム(検索数や該当数)と、キーワードと候補ユーザとの関連度とを用いて、キーワードの位置付けを明示したグラフ情報(たとえば、
図2~
図6など参照)を生成する例を説明したが、この例には限られず、キーワードの位置付けをサービス利用者が容易に把握できれば、どのような形態の情報を生成してもよい。たとえば、生成部132は、キーワードをボリュームが大きい順に列挙したリストと、関連度が大きい順に列挙したリストとをそれぞれ個別に生成してもよい。
【0063】
(提供部133)
提供部133は、生成部132により生成された候補ワード情報を、候補ユーザを絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報としてサービス利用者に提供する。たとえば、提供部133は、通信部110を通じて、レコメンド情報を端末装置10に送信することにより、サービス利用者にレコメンド情報を提供する。
【0064】
また、提供部133は、レコメンド情報においてサービス利用者が選択したキーワードの選択内容をサービス利用者が把握可能な状態で提供する。たとえば、提供部133は、サービス利用者が利用するデスクリサーチツールを通じて、端末装置10に表示されるレコメンドウィンドウW-2上に、サービス利用者が選択したキーワードが一見して把握可能な状態に表示されるように構成する。
【0065】
[3.処理手順]
以下、
図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置100による処理手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部130により実行される。
図8に示す処理手順は、情報処理装置100の稼働中、繰り返し実行される。
【0066】
図8に示すように、取得部131は、通信部110を通じて、端末装置10から送信されたレコメンド要求を取得する(ステップS101)。
【0067】
また、取得部131は、ステップS101で取得したレコメンド要求に含まれる絞り込み条件に基づいて、検索履歴記憶部121に記憶されている検索履歴や、行動履歴記憶部122に記憶されている行動履歴の中から、絞り込み条件に合致する候補ユーザの検索履歴や行動履歴を特定し、特定した検索履歴や行動履歴から、候補ユーザに紐づくキーワードを取得する(ステップS102)。
【0068】
また、生成部132は、取得部131により取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する(ステップS103)。
【0069】
また、提供部133は、生成部132により生成された候補ワード情報を、候補ユーザを絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報としてサービス利用者に提供する(ステップS104)。
【0070】
[4.ハードウェア構成]
実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0071】
コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0072】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラムなどを格納する。
【0073】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信網)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワーク(通信網)Nを介して他の機器へ送信する。
【0074】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、及び、キーボードやマウスなどの入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0075】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0076】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワーク(通信網)Nを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0077】
[5.その他]
上述した実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0078】
上述の実施形態及び変形例において、情報処理装置100による情報処理方法(たとえば、
図8参照)を実現するために、情報処理装置100が有する制御部130の各部(取得部131、生成部132、及び提供部133)に対応する処理機能は、情報処理装置100に予めインストールされている提供プログラムに対するアドオンとして実現してもよいし、軽量なプログラミング言語などを用いて、専用の提供プログラムとして柔軟に記述することにより実現されてもよい。
【0079】
また、上述した実施形態及び変形例において、情報処理装置100は、サービス利用者に対して各種サービスを提供する装置と、サービス利用者に対してマーケティング活動などの用に供するためのデスクリサーチツールを提供する装置とに物理的に分散して構成されていてもよい。
【0080】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。たとえば、制御部130の取得部131、及び生成部132とは機能的に統合されていてもよい。
【0081】
また、上述の実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0082】
[6.効果]
上述の実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、生成部132と、提供部133とを備える。取得部131は、候補ユーザの検索履歴及び行動履歴から、候補ユーザに紐づくキーワードを取得する。生成部132は、取得部131により取得されたキーワードの位置付けを所定の評価要素で明示した候補ワード情報を生成する。提供部133は、生成部132により生成された候補ワード情報を、候補ユーザを絞り込むための条件を指定する際に参照可能なレコメンド情報としてサービス利用者に提供する。
【0083】
このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、所望する属性のユーザに紐づくキーワードをサービス利用者に提案できる。その結果、情報処理装置100は、サービス利用者が、デスクリサーチツールを利用してターゲットユーザを絞り込むための絞り込み条件の設定をアシストできる。
【0084】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、生成部132は、候補ワード情報としてサービス利用者が視認可能な情報を生成する。これにより、情報処理装置100は、候補ワード情報を可視化でき、サービス利用者によるキーワードの位置付けの直感的な把握を促すことができる。
【0085】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、生成部132は、候補ワード情報として、キーワードのボリュームと、キーワードと候補ユーザとの関連度とを用いて、キーワードの位置付けを明示したグラフ情報を生成する。これにより、情報処理装置100は、候補ユーザの興味関心を類推するためのキーワードをサービス利用者に容易に認識させることができる。
【0086】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、候補ユーザを絞り込むための絞り込み条件として指定された属性情報に合致する候補ユーザの検索履歴及び行動履歴からキーワードを取得する。これにより、情報処理装置100は、サービス利用者が所望する属性を有する候補ユーザの興味関心が反映されたサンプルデータを収集できる。
【0087】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、候補ユーザを絞り込むための絞り込み条件として指定された検索キーワードに合致する候補ユーザの検索履歴及び行動履歴からキーワードを取得する。これにより、情報処理装置100は、サービス利用者が所望する属性を有する候補ユーザの興味関心が反映されたサンプルデータを収集できる。
【0088】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、候補ユーザを絞り込むための絞り込み条件として指定されたURLに対応するコンテンツを候補ユーザについて解析することによりコンテンツから情報を収集し、収集した情報からキーワードを取得する。これにより、情報処理装置100は、サービス利用者が所望する属性を有する候補ユーザの興味関心が反映されたサンプルデータを収集できる。
【0089】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、レコメンド情報においてサービス利用者が選択したキーワードの選択内容をサービス利用者が把握可能な状態で提供する。これにより、情報処理装置100は、デスクリサーチツールのユーザビリティを向上できる。
【0090】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0091】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0092】
10 端末装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
130 制御部
131 取得部
132 生成部
133 提供部