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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】部品の位置決め装置及び位置決め方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/00 20060101AFI20231024BHJP
   G02B 21/26 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
G01B21/00 L
G02B21/26
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021506082
(86)(22)【出願日】2019-04-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-30
(86)【国際出願番号】 IB2019053078
(87)【国際公開番号】W WO2019202466
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2022-03-18
(31)【優先権主張番号】00485/18
(32)【優先日】2018-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(31)【優先権主張番号】01158/18
(32)【優先日】2018-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】520403794
【氏名又は名称】トーテムス・ポジション・ソシエテ・ア・レスポンサビリテ・リミテ
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】オルハノヴィチ・トーニ
【審査官】櫻井 仁
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-269924(JP,A)
【文献】特開2010-091738(JP,A)
【文献】特表2009-527800(JP,A)
【文献】特開2004-186373(JP,A)
【文献】特開2006-153643(JP,A)
【文献】特表2017-533447(JP,A)
【文献】特開昭61-081323(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0002190(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/00-21/32
G02B 19/00-21/00
G02B 21/06-21/36
G01N 21/00
G01N 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象の複数部品を、光学制御装置による検査の間、位置決めする位置決め支持装置(1)であって、
インデックスを付けるように、そして前記光学制御装置の基部上の中心に配置されるように作られているケース基部(3)と、
前記ケース基部の1平面内で光学軸線に垂直な「Y」軸線に沿って摺動可能な摺動基部(5)であって、ケース基部(3)が前記光学制御装置と前記摺動基部との間のインターフェース部として機能する、摺動基部(5)と、
前記摺動基部の前記平面に平行な1平面内で前記「Y」軸線に垂直な「X」軸線に沿って摺動可能な摺動板部(7)と、
を備え、
前記摺動基部(5)が、前記ケース基部(3)と前記摺動板部(7)の間のインターフェースとして機能し、
前記摺動板部(7)に固定されるように構成されている相互交換可能なモジュラー要素であって、ここでは前記ケース基部(3)が前記光学制御装置の基部上に取り付けられるように構成されていて、前記相互交換可能なモジュラー要素が、前記摺動板部(7)上で測定対象の複数の部品の自由位置決め用の様々な形状及びサイズの治具(713)と、前記摺動板部(7)上で測定対象の複数の部品の整列位置決め用の様々な形状及びサイズの位置合わせ要素とを備える、前記相互交換可能なモジュラー要素と
を備える、位置決め支持装置(1)。
【請求項2】
異なる光学制御装置に適合可能な複数のケース基部のセットから、前記ケース基部(3)は選択されている、請求項1に記載の位置決め支持装置。
【請求項3】
前記摺動基部(5)は、前記ケース基部(3)に対して、前記摺動基部(5)にインデックスを付ける磁石(55)と、前記摺動板部(7)を前記摺動基部(5)にインデックスを付ける磁石(54)と、前記治具(713)にインデックスを付ける磁石(53)とを備える、請求項1又は2に記載の位置決め支持装置。
【請求項4】
前記摺動板部(7)は、ガラスパネル(711)が固定されている枠部を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の位置決め支持装置。
【請求項5】
検査対象の部品を位置決めするため、前記ガラスパネルに搭載されている治具(713)を備える、請求項4に記載の位置決め支持装置。
【請求項6】
前記治具を前記摺動基部に対してインデックスを付ける磁石(622)を備える、請求項5に記載の位置決め支持装置。
【請求項7】
前記摺動板部(7)が複数のレベルを備え、各レベルは相互交換可能な要素の複数タイプを装備できる、請求項1から3のいずれか一項に記載の位置決め支持装置。
【請求項8】
下レベル(71、72)が、
基部と、
上レベルの部品の取り外し可能な取り付け用の穿孔された穴部又は座部を持つ枠部とを備える、請求項7に記載の位置決め支持装置。
【請求項9】
前記摺動板部(7)は、バー(15)と、スラット(17)と、止め部(18)と、インデックスと、横バー(19、21、22、23)とのような、前記位置合わせ要素の縦及び横位置合わせ要素を支持している、請求項7又は8に記載の位置決め支持装置。
【請求項10】
前記摺動板部(7)に搭載されて前記摺動板部の各側部で縦に延在している複数の調整可能なバー(15)を備え、前記位置合わせ要素(16、17、18、19、21、22、23)を、複数の選択可能な位置へ固定可能にしていて、前記バー(15)の縦位置が調整可能である、請求項9に記載の位置決め支持装置。
【請求項11】
複数の前記バー(15)の上面は、座部(25)が設けられていて、インサート(16、37)、固定タブ(24)、又は前記位置合わせ要素の磁気基部を、選択可能な位置へ配置可能にしている、請求項10に記載の位置決め支持装置。
【請求項12】
前記位置合わせ要素は、前記摺動板部の主平面に垂直な軸線Zと、前記摺動板部の前記主平面に平行な2つの軸線X及びYとに沿って調整可能である、請求項10又は11に記載の位置決め支持装置。
【請求項13】
前記位置合わせ要素は、前記軸線Zに対して傾斜して調整可能である、請求項12に記載の位置決め支持装置。
【請求項14】
前記部品が回転できるようにする位置合わせ要素を少なくともいくつか備える、請求項9から13のいずれか一項に記載の位置決め支持装置。
【請求項15】
前記部品の位置の調整用の、少なくとも1つのベルトを備える、請求項12から14のいずれか一項に記載の位置決め支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動又は自動制御装置を使用して、小型部品の寸法と全体像を掌握(制御)し、位置決めを解決するモジュラー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
実験室又は製造中の製品の品質管理は、しばしば、光学制御装置による検査を伴う。例えば、以下の光学制御装置が知られている。
・標準的な(アナログ)外形プロジェクタ
・特に、(場所の制約のない)全視野測定用と、(場所の制約がある)XY位置決め後の部分測定用との少なくとも一方の、画像のコンピュータ処理を持つ外形プロジェクタ
・各種顕微鏡
・各種双眼鏡
・X線検査機(例えば蛍光X線式測定器(Fischerscope(登録商標))
・プローブ型機器(例えば、各種粗さ計)
・その他
【0003】
部品の形状と、掌握すべき幾何学図形と、使用機械の型とにもよって、当該機械上の当該部品の位置決めにさまざまな方法が頻繁に使用される。
・平坦を維持して測定手段の光学軸線に垂直な部品に、典型的に実装される、自由位置決め。
・測定手段の光学軸線に体系上、垂直に部品自体は位置しないか、機械的接触要素に位置合わせできない(例えば、複数種類の直径を持つ円筒部分、又は小さすぎて一定状態を確実に保てない平面)部分のために、典型的に実装される、整列位置決め。
【0004】
位置決め支持機構は、しばしば、光学式検査装置によって検査時に検査対象部品の位置決めに使用される。既知の支持機構はとても柔軟な適用性があるとはいえず、通常は1タイプの機器専用である。また、通常1タイプの部品専用であり、さまざまな形状の部品の位置決めにはほとんど適用性がない。既知の位置決め支持機構は、自由位置決めか、位置合わせ位置決めのどちらかで、通常、両方可能なものではない。結局、検査対象部品の複数又は各部品の精密な位置決めのための、調整可能性は限定的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、既知の支持機構の制約から解放され、部品の検査時に部品を位置決めする位置決め支持装置を利用可能にすることである。
【0006】
本発明の別の課題は、機械の適合性と、測定対象部品の多様性及び可能な位置との両方の観点から、用途の広い支持装置を利用可能にすることである。
【0007】
本発明のもう一つの課題は、部品の多様で複雑な部品と、光学検査の要求度とに適合される配置の構成を可能とするため、相互交換可能で適合可能な要素を持つ支持装置を利用可能にすることである。
【0008】
本発明の別の課題は、複雑な調整を許容するために、相互交換可能で適合可能な要素を持つ支持装置を利用可能にすることである。
【0009】
本発明の別の課題は、一配置当たり位置決め可能な部品の数を増やせる支持装置を利用可能することである。
【0010】
本発明の別の課題は、位置決めの高精度と再現性を保証する支持装置を利用可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明により、これらの課題は、特に、光学制御装置による検査中に検査される構成部品を位置決めする位置決め支持装置によって達成される。当該位置決め支持装置は、以下を備える。
光制御装置との間のインターフェース部として機能するケース基部。
光軸線に直交する基部筐体の1平面内の「Y」軸線に沿って摺動可能な摺動基部。
摺動基部の前記平面に平行な1平面内の、「Y」軸線に垂直な「X」軸線に沿って摺動可能な板部。
前記板部上で測定される複数の構成要素の位置決めのための治具(テンプレート)又はバー。
【0012】
測定される構成要素は、上記板部上に位置決めされた保持要素によって所定の位置に維持可能である。
【0013】
本発明の実施例は、記載と添付の図面によって示されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明による支持装置の一例の斜視図である。
図2図2は、円形部分の拡大を備えた本発明の支持装置の一例の詳細斜視図である。
図3図3は、ケース基部の例の斜視図である。
図4図4は、摺動基部の一例の斜視図である。
図5図5は、バルク測定のための適切な支持装置の例を示す図である。
図6図6は、位置合わせ測定に適した板部の一例を示す図である。
図7図7は、位置合わせ測定に適合されて取り付けられた摺動板部の一例の上面図である。
図8図8は、板部の、組み立てレベル又は構成レベルのさまざまな構成部品の例を示す。
図9図9は、基部バーと、バー押し部と、2つのインサートと、摺動バーとを備える縦バーの例を示す。
図10図10は、保持スラットと、位置合わせ止め部と、複数のスパイクを持つ横バーと、薄スラット緊張バーと、磁気的横方向バーと、ガラスパネルを持つ横バーといった、位置合わせ要素の異なる複数例を示す。
図11図11は、スラットと横バーとを取り付ける要素(インサート)の異なる複数例を示す。
図12図12は、位置合わせ基部の斜視図である。
図13図13は、スラット緊張部を持つ横バーの斜視図である。
図14図14は、磁気的又は磁化された横バーの1対の代表的な図を示す。
図15図15は、スパイクを持つ横バーの代表的な図を示す。
図16図16は、Z方向における動きの調整及びねじ機構の設計上の変形の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
支持装置1の1例を図1及び図2に示す。支持装置1は、例えば以下の部品を特に備える。
【0016】
ケース基部3図3)は、光学制御装置と摺動基部5との間のインターフェース部として機能する基部である。ケース基部はインデックス(案内基準)を付けて、当該制御装置の基部中央に配置する。ケース基部は、取り外し可能なバー49に一体とされた磁石48の列を備えている。取り外し可能なバー49は、基部の各側部に磁化部27によって摺動基部5の摺動方向に固定されている。
【0017】
ケース基部3は、異なる(光学)制御装置に適合させるべく置換可能である。(光学)制御装置の異なるタイプ用に異なるケース基部を作製してよい。図1図3は、特定の制御装置(この場合はKEYENCE(登録商標)(キーエンス(登録商標))IM-6140画像寸法測定器 外形プロジェクタ)用に作成された特注の基部を示す。円形及び/又は正方形の外形の「リング」のシステムによって、さまざまな光学制御装置の外形に適応可能な汎用基部も想定可能である。
【0018】
摺動基部5図4)は、ケース基部3と摺動板部7の間のインターフェース部として機能する。摺動基部5は、摺動基部の平面内の「Y」方向に摺動する機能を持つ。この平面は、すなわち、摺動基部を通る、光学制御装置の光軸線に垂直な平面である。
【0019】
摺動基部5は、摺動レールとして機能するフラップ51、52を備えた枠部50を備える。「Y」軸線に沿って展開される下部フラップ51は、ケース基部3に沿う摺動に使用される。「X」軸線に沿って展開される上部レール52は、摺動板部7に沿う摺動に使用される。摺動式カウンター要素3、7にインデックスを付ける磁石53、54、55は、この目的のために提供され、図4に示されている筐体内の、折りたたまれた領域又はレールのそれぞれの中央に収容されている。外側上部磁石54(フラップの側部)は、位置合わせされた位置決め板部へのインデックス付けに使用される。内側上部磁石53(内側枠部側部)は、自由位置決め板部へのインデックス付けに使用される。下部磁石55は、さまざまなケース基部3でのインデックスに使用される。
【0020】
また、枠部50が摺動する、ケース基部上の摺動部を持つフラップ51を交換可能でもある。同様に、枠部50が摺動する、板部7上の摺動部を持つフラップ52も交換可能である。
【0021】
摺動板部7図1図2図7図8)は、摺動基部5の平面内のXに直交する「X」軸線に沿って摺動を許容する。摺動板部7は、測定対象の複数部品9の配置に寄与する。位置決めのタイプ、すなわち自由配置又は位置合わせ配置のタイプに応じて、さまざまなタイプの交換可能な板部を摺動基部5に取り付け可能である。板部のサイズは、有利には13x13cmから24x24cmの間、例えば15x18cmである。摺動板部は、いくつかのレベル、好ましくは4つのレベルで構成される。各レベルは、必要な位置決めのタイプ及び掌握すべき部品の複雑さに応じて選択するさまざまなタイプの部品に対応できる。
【0022】
第1レベルは、板部基部71(図2図8)である。
【0023】
第2レベルは、板枠部72(図6図8)である。
【0024】
第3レベルは、板枠部のカバーである(図8)。他のカバー等が適用できないか不要なとき、例えば自由位置決め(バルク測定)におけるガラス上の制御板部のため、標準縦カバー734は、板枠部の縦部品の前部及び/又は後部を閉じるのに使われる。前側縦カバー731は、板枠部が縦ベルトを持つ同期Z調整システムを備えるとき、板枠部の前側縦部分を完成させて閉じるのに役立つ。メートル法の縦カバー735は、縦ベルトの変位用ハンドル縦ベルトカバーを覆い、縦ベルトの変位用ハンドルを案内し、縦ベルトの変位距離に相当する、Z方向での調整要素の変位距離の変換値を示すものである。板部枠部がX方向の位置決め用の目盛りを備えて構成されている場合、後側縦カバー732は、板部枠部の後側縦部を閉じるために使用される。縦支持カバー736は、目盛りXの縦カバーを覆うため、又はその他任意の適合する縦カバーを覆うために使用される。縦板トレイ26は、掌握(制御)対象の部品をそこに配置するために使用される。側部板カバー733は、板枠部の側面部分を閉じるためと、Z調整系のさまざまな要素(Z調整ネジ、縦基部バーの緊張ばね、Z調整ネジにとって旋回部となる基部など)の案内、インデックス付け、固定、又は支持として機能するためとのものである。
【0025】
第4レベルは、横組み立てブロック「Z」である。上部741は、Z調整系の様々な要素(例えば、Z調整ネジ、縦基部バーの緊張ばね、Z調整ネジへの係合・ねじ回し用の端部部品及びキャップなど)の案内、インデックス付け、固定、又は支持として機能するために使用される。下部742は、特に側部板ブロックが側部ベルトを備えた同期Z調整システムで構成されている場合、側部板ブロックの上部を完成させて閉じるものである。メートル法の板横カバー743は、基部縦バーのZ変位距離を示すものである。
【0026】
自由位置決め(図5)の場合には、板部7は、有利にはガラスパネル711とガラスパネル取付フランジ712(図5図8)を備える。さまざまな部品をガラス上に配置可能であり、例えば、基本区分治具713、グループ化されたファネル治具714、又はサブ区分719のない、又はサブ区分720のある個々のファンネル治具が、部品9(5)の転置と事前位置決めに使用される。
治具は、例えば、部品の位置決め用に、6つ又は別の数が付けられている区分611で構成される。基部治具713は、(試験機及び使用される倍率レベルに応じて)様々な形状及びサイズの相互に交換可能な治具のセットから選択され、磁石621によって、四隅に、ガラスパネル固定フランジ714への磁化によって、ガラスパネル上に取り付けられる。基本治具713はまた、治具の区分に位置合わせされている磁石622を備え、その結果、摺動の動きの過程で、治具は、摺動基部5の磁石53で、したがって光学軸線によって、インデックスが付けられる。
【0027】
ガラスパネル上に配置された部品の回収は、一括で実施可能である。区分治具713を取り除いて、当該部品を、ガラスパネルと、空間718(図8)を通って摺動させることで、回収する。空間718は、ガラスを嵌めた板回収トレイ717(5)内の、板部7の内側縦縁部との間に設けられている。代替的に、部品は、磁石922によって逆さ治具回収トレイ716の四隅に取り付けられている逆さ治具715(図5)を使用して、分割した方法で回収可能である。2つの要素715及び716は、基部治具713上で係合され、次に板部が反転され、部品9が、基本治具と同じ数に区分けされた区分911それぞれについて、回収トレイ716に移される。最後に、逆さ治具715の取り外しにより、この目的のために設けられた回収トレイ716のチャネル101に部品を摺動させて、部品を再び一括回収可能となる。
【0028】
整列位置決め(図1図2図6図7)の場合には、板部は、複数のレベルを備えてよい。各レベルは、部品の複雑さと、所望の位置決め及び配向の選択肢とに応じて、さまざまに配置及び装備されるようにしてよい。この目的のために、板部は、異なるタイプの位置合わせ要素を支持可能である。位置合わせ要素とは、縦バー15(図9)、スラット固定インサート16、37、38、39(図11)、スラット17(図11)、止め部18(図10)、平板部40(図5)(平らなスラットの変形で、ガラス張りにしてもよい)、インデックス(スラットに配置され、部品及び部品が上に配置される筐体に番号を付ける小インサート)、さまざまな横バー類である。横バーには、スラットの緊張部19(図10)、磁気バー21、22(図10)、スパイク付きバー23(図10)、真空バー(内部管部に吸引穴が開いていて、部品を真空吸引によって配置位置に維持できるようにする、バー)、つかみスラットバー(ダイヤモンド形状の穴部を備えて圧接された3つの薄スラットを持つバーで、中央のスラットは他の2つのスラットの間で摺動し、ずらされていると、スラットを通過する部品をつかめるようになっている。)がある。バー15は、検査される部品をスラット17上に配置できるようにするものである。止め部18は、次に、例えば、押し部46(図6の細長い円筒形部品)を利用して摺動バーを摺動させて、又は、スラットのようなところに全部品を担持させるように支持装置を傾けて、Xにおけるそれらの位置を抑止できるようにするものである。
【0029】
基部板部71(図5及び図7)は、上部要素の位置合わせ及び固定用の穿孔された穴721を備える。この枠部の外側の長手方向部分は、摺動基部5の上部摺動52に適合し、摺動する。縦開口790は、摺動基部5の磁石54での板部7のインデックス付けに使用されるねじ又は磁石20(図6)の配置に使用される。
【0030】
板枠部72(図1)は、例えばハンドル44(図2)による駆動のため、そして位置合わせ要素42(図6)をZ方向にて動かすため、摺動部及び/又はベルト41(図2図6)を収容可能である。ベルトの使用は、板部上の複数の縦バー15のZ位置を同時に調整可能にする。プーリー61(図16)と結合する押し部60を鉛直に作動させることによって、ベルトに結合する要素を個別に選択すること、又は刻み付き回し部43(図16)を回すことによってプーリー61と押し部60を手動でねじ込むことにしてもよい。側部ベルトのみを使用するようにしてもよく、刻み付き回し部45(図2図6、及び図7)を使用して作動可能としてもよい。Z設定にて板部を頻繁に変更なしに使用する場合は、ベルトを使用せずに、ねじ58のセット(図16)を使って手動で、又はねじ組立体49(図16)にスクリュードライバーを使って、全てのねじの手順を個別に実行してもよい。
【0031】
縦バー15は、例えば側部カバー733(図1)にねじ止めされて、板部17に搭載され、X軸線に沿って延在している。固定されるさまざまな要素の、軸線「X」における位置決めを再現可能な方法で調整するのに縦バー15は寄与する。縦バーは、基部バー171と摺動バー172(図9)の2つの主要素を備える。さまざまな要素(インサート16、37、38、39及び横バー19、20、21、22、23)は、挿入タブ24を、正方形の外形をした座部25に挿入することにより、摺動バーに固定される。挿入後、タブ24を座部25内でひろげるねじによって最終的な固定が行われる。これらのねじの調整はまた、各要素のZ位置の個別調整を可能にする。固定タブを、摺動バーの座部内で磁化される磁気基部に置換可能でもある。基部バー(図9)の穿孔された穴173を通過し、摺動バーの面取りされた端174(図9)に支承される、ネジ43(9)を使用して、摺動バーの摺動距離又は位置制約「X」が、有効となる。メートル法の目盛り175は、得られた変位の距離の視覚的評価を可能にする。摺動バーの「Z」軸における変位は、縦バーを板部7に固定するねじ176によって有効となる。特に図1図2及び図7に示されるように、板部7の各端部にいくつかのバーを設置してよい。
【0032】
位置合わせ要素は、特に、スラット17は、目視検査対象の部品9の位置を維持する。位置合わせ要素は、特に、取り付けねじに制御される刻み付き端部43を備えた回転押し部によって、Z(高さ)で調整可能であり、高さZの手動調整を可能にする。このため、縦バーをさまざまな高さにする調整は、不均衡な部品の位置決めの修正を可能にする。
【0033】
スラットを付けた緊張用横バー19(図10)は、100mmを超える範囲の薄スラットの全長にわたる高張力を可能にする。これらの緊張器は、ばね効果の外形28及び調整ねじ29によってYで調整可能である。対応する座部内のばね30及びねじ31の位置の効果で、Z軸に対するスラットの垂直性、又は平行度は、微調整可能である。
【0034】
磁気的横バー21(図10)は、磁気的に複数部品の所望位置での保持を可能にする。磁気的横バー21は、磁場を減少又は増加して、磁場の強度を部品に適合するため、アダプターや緩和手段を取り付けてもよい。これらのバーは、ばね効果の外形28及び調整ねじ29によってYで調整可能である。対応する座部内のばね30及びねじ31の位置の効果で、Z軸に対する磁石の垂直性、それぞれ平行度は微調整可能である。各磁石は個別に調整可能であることに留意されたい。
【0035】
スパイクのある横バー23(図10図15)複数の部品がゲージやペグ上に保持できるようにするものである。個々のレベルでは、対応する座部にばね30とネジ31が配置されているため、ゲージのZ軸に対する垂直性を微調整できる。集合的レベルでは、バーの全てのゲージの垂直性は、ばね33と、ネジや刻み付き回し部34とを使用して微調整できる。しるし又は刻み32は、さまざまな磁石ブロックの位置合わせの検証を可能にするものである。
【0036】
位置合わせ要素は、X(長さ)にも調整可能である。このため、さまざまな距離でバーを調整することにより、部品の支持領域の精密な位置決めができるようになる。
【0037】
位置合わせ部材は、Y(深さ)にも調整可能である。このため、さまざまなバーの位置決め領域の軸の位置合わせは、微調整可能となり確実になる。
【0038】
位置合わせ要素はまた、軸線Zに対して(軸線に対して垂直に)傾斜において調整可能である。このため、さまざまな保持要素、スラット、磁石、ゲージ、止め部の垂直方向の位置合わせは、微調整可能となり確実になる。
【0039】
位置合わせ要素47は、部品の、自転(図10図15)と公転との少なくとも一方を可能する。このため、さまざまな平面上の部品の測定が可能である。
【0040】
各位置合わせ要素は、1つ又はそれ以上の部品、例えば10個までの部品を収容又は位置合わせ可能である。
【0041】
部分(又は複数部分の1列)の均衡をとるために、2つの異なる高さに調整された最少2つのスラットを設けてもよい。これらは、バーの2対により支持されている、スラットのセットということとする。
【0042】
位置合わせ板部は、縦バー、スラット又は横バーの複数のセットを収容可能である。
【0043】
位置合わせ板部により、部品の1列用の位置決めセットごと、12個までの異なるバーを使用できる。これにより、1部品を、部品ごとに6つの異なる位置に保持して位置合わせ可能であり、Z位置の再現性だけでなく、X位置とY位置の再現性についても確かにする。
【0044】
スラットの各タイプは、異なるXYZ位置に調整可能である。
【0045】
スラット又は横バーの複数のセットのそれぞれは、位置合わせ板部の縦バーの利用可能な長さにわたって掛け合わせてもよい。
【0046】
2対以上の縦バーを使用することにより、部分を止め部18(図1図2図7)に位置合わせ可能である。これは、一方で部品の位置決めを容易にして加速し、他方では部品は、XY位置合わせの再現性を保証する。
【0047】
計測過程にあって、部品の受け入れ状態(又は計測結果)はまだ板上にある、部品の番号付けを識別するための付属品(インデックス)が、バー系に有利に設けられている。
【0048】
位置合わせ板部は、1操作(部品1個ずつではない操作)における部品の回収用に各板部に適合された受け入れカバーが補足される。当該カバーがあっても、板部にある状態での部品の番号付け又は区分の追跡性を確保する。
【0049】
キャップ(CAP)は、細分化の有無にかかわらず測定された部品を回復するために使用される。自由位置決めの場合、逆転可能な板部に係合された回収キャップによって検査後に部品が回収される。板部が逆転すると、部品が回収キャップに落ちるようになっている。必要に応じて、板部上と同じ部品の分布とするために、当該キャップは、治具のレプリカを備えてもよい。当該キャップは、細かいフォームや柔軟なプラスチックなどのクッション材で裏打ちしてもよい。
【0050】
位置合わせ基部(SDA)(図12は、板部保持枠部341と、傾斜した下部板部342と、落下部品用の受け部343とを備える。これは、部品を位置合わせするときと、部品を所望位置に置くときに操作者(複数でもよい)用支持として、摺動板部の維持に使用される。
落下した部品などは自動的に縦トレイ26に回収される(図8図12)。板部を傾けると、部品が傾斜した板部に流れ、縦トレイにまたまとまるようにすることで、部品を回収すべく、制御後に位置合わせステーション(位置合わせ装置)を使用してもよい。
【0051】
本発明の独立した態様によれば、複数のバーを配置する位置と、複数のバーを調整する方法を示すソフトウェアが有利に提供される。このソフトウェアを使用すると、ユーザは板部の装備方法、特に、所与の形状の部品の検査に必要な要素(バー、位置合わせ要素、パッドなど)と、これらの必要な要素をどのように配置するかとを決定可能となる。また、それらの装置部品の在庫管理、例えば、どの要素が利用可能か、どのほかの要素が、ユーザに装備される異なる支持装置の中の1支持装置に既に搭載されているのか、がユーザに可能となるいう利点もある。検査対象の部品に関する所定の基礎データ、例えば、部品の直径1、直径2、第1バーの支承距離及び第2バーの支承距離、を入力することで、平板部に配置可能なセットの総数と、各バーの正確な位置「X」(また、平板部の連続するバーの位置も)と、各バーの正確な高さ「Z」も、を示すべく自動計算が行われる。ソフトウェアは、板部上の要素配置を最適化するために、ユーザの装置、特に装置の表示領域を有利に考慮する。
【0052】
板部、摺動基部及びケース基部からなるシステムは、摺動テーブルの操作を再現可能であり、それゆえ、機械が当初収容可能な基部より大量の部品数を伴うパレチゼーションでの作業が可能である。
【0053】
板と摺動基部とからなるシステムは、ステップバイステップで変位する機能が提供される。この機能は、定期的で反復するステップで、1部品から別の部品への変位、又は複数部品の1列から別の列への変位を可能にする。
【0054】
位置合わせ板部が交換可能であるという事実は、制御すべき1つの部品の変更毎に設定を変更することなく、ある製品の寿命(製造)の期間、その製品に特化できるようにする。
【0055】
支持手段なしで光学系の軸への垂直性を保証する平らな座面を含む全ての部品について、部品を制御面に直接流し入れることによって測定が可能である。これを、バルク測定という。このシステムは、特に、画像をコンピュータで処理するカメラを備えた測定機の場合の、全視野検出モードに基本的に適している。
【0056】
バルク測定のこの場合は、支持装置は、有利には、以下の主要な部品を備える。
・光制御装置に応じて選択される相互に交換可能なアダプター(ケース基部)。
・搭載基部(摺動基部)。これは、アダプターに係合する基部であり、部品を位置合わせする板部を受けるように機能する。
・摺動基部に適合するガラス表面又はサファイア表面を備えた摺動板部。
・異なる複数治具のセットから選択される、部品の事前調整治具。これらの治具を使用すると、ガラス又はサファイア板部上の部品を可能な限りバランスの取れた(分散)に配置及び分散し、測定の瞬間まで事前の位置合わせ可能である。したがって、ガラス張りの領域は囲まれているため、部品が領域から転がり出て、機械の測定テーブル上に散乱することはない。位置合わせ治具を使用すると、部品を機械に配置する前に事前に配置できる。これにより、部品をより迅速に、より人間工学的及び視覚的な状態で配置できる。これらの治具を使用すると、測定の瞬間まで、ウェーハの全ての操作中に以前に配置された部品を維持できる。治具を使用すると、部品が機器の測定範囲外になる場所に配置されるのを防止や制限をしてもよい。
・測定済部品の回収用1つ又はそれ以上のユニット(蓋部や引き出し部)。(1個ずつ部品を回収するのに替えて)回収ユニットにより、1回の操作で全部品の回収が可能となる。
【0057】
このバルク測定システムは、低コストであることに加えて、全視野測定方法を最大限に活用し、制御される部品数の増加を可能する。
図1
図2
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図6A
図6B
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