(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】電気手術発生器検証システム
(51)【国際特許分類】
A61B 18/12 20060101AFI20231024BHJP
【FI】
A61B18/12
(21)【出願番号】P 2021512215
(86)(22)【出願日】2019-09-05
(86)【国際出願番号】 US2019049768
(87)【国際公開番号】W WO2020051343
(87)【国際公開日】2020-03-12
【審査請求日】2022-08-31
(32)【優先日】2018-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503000978
【氏名又は名称】アプライド メディカル リソーシーズ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】アドル ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ソト アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ゴリン イゴール
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特公平05-063174(JP,B2)
【文献】米国特許第05484400(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0015125(US,A1)
【文献】米国特許第04862889(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0345696(US,A1)
【文献】特開2013-154167(JP,A)
【文献】特表2017-515645(JP,A)
【文献】特開2010-194319(JP,A)
【文献】特開2000-342599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/12-18/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手順を実行するための電気手術システムであって、
発生器の起動時に自己検証システム試験を実行するようになった電気手術発生器、
を含み、
前記発生器は、
予め決められた期間が前記発生器の始動後に経過したと決定した後に自己検証システム試験を開始させ、
前記発生器の障害が検出されない場合に、接続された電気手術ハンドデバイスにRFエネルギを供給させ、
前記発生器の前記障害が検出され、かつ障害閾値が到達された場合にシステムエラーを発生させる、
ように構成されたプロセッサと、
前記自己検証システム試験を実行するように構成された複数のインピーダンス負荷と、
を含
み、
自己検証システム試験は、複数のRF調整モードおよび複数のRF分解能設定値にわたって、複数のインピーダンス負荷に向けられた供給されるRFエネルギを検証する検証アルゴリズムを含み、
前記発生器の障害は、複数のRF調整モード及びRF分解能設定値にわたって、1つ以上またはすべての自己検証処理段階が失敗したときに検出される、
ことを特徴とする電気手術システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記発生器の前記障害が検出され、かつ前記障害閾値が到達されていない場合に該発生器を再始動して前記自己検証システム試験を再開させるように更に構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気手術システム。
【請求項3】
前記障害閾値は、前記自己検証システム試験が前記発生器の前記障害を検出するいくつかの継続時間を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気手術システム。
【請求項4】
前記発生器の起動時に、前記プロセッサは、前回の自己検証システム試験の不合格が発生したか否かを決定するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気手術システム。
【請求項5】
前記前回の自己検証システム試験の前記不合格が検出された場合に、前記プロセッサは、前記発生器にクールダウン期間にわたって待機させることを特徴とする請求項4に記載の電気手術システム。
【請求項6】
前記前回の自己検証システム試験の前記不合格が検出されない場合に、前記プロセッサは、前記発生器の始動後にかつ前記自己検証システム試験の開始前に電源投入閾値時間が経過したか否かを更に決定することを特徴とする請求項4に記載の電気手術システム。
【請求項7】
前記複数のRF調整モードは、電圧、電流、電力、及び/又は位相調整モードのうちの1つを含むことを特徴とする請求項
1に記載の電気手術システム。
【請求項8】
前記複数のRF分解能設定値は、低、中、又は高電圧設定値のうちの1つを含むことを特徴とする請求項
1に記載の電気手術システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記複数のRF調整モード及びRF分解能設定値の各々に対して前記発生器のRF出力を予め決められた設定値に調整するように更に構成されることを特徴とする請求項
1に記載の電気手術システム。
【請求項10】
前記発生器は、複数のチャネルにわたってRF出力の電気的性質を測定するように構成されたフィードバックシステムを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の電気手術システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記
複数のチャネルの全ての測定値が互いに適合しており、及び/又は前記複数のRF調整モード及びRF分解能設定値にわたってある一定の公差内である場合に、前記接続された電気手術ハンドデバイスにRFエネルギを供給することを可能にすることを特徴とする請求項
10に記載の電気手術システム。
【請求項12】
前記フィードバックシステムは、アナログ入力、デジタル処理、及びデジタル出力から構成されることを特徴とする請求項
10又は11に記載の電気手術システム。
【請求項13】
前記複数のインピーダンス負荷は、前記発生器の内部である又はその中に統合され、
かつ、前記発生器の起動時に自己検証システム試験の実施のみに使用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気手術システム。
【請求項14】
前記プロセッサが、前記複数のRF調整モード及びRF分解能設定値の各々について、前記複数のインピーダンス負荷から特定の負荷構成を起動させるようにさらに構成されており、前記複数のインピーダンス負荷の特定の負荷構成は、複数の内部リレーを用いて達成可能である、請求項1に記載の電気手術システム。
【請求項15】
前記自己検証システム試験の完了時に、前記プロセッサは、試験完了を記録するためのタイムスタンプを生成するようにさらに構成されている、請求項1に記載の電気手術システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、これにより全ての目的に対してその全体が引用によって明示的に組み込まれる2018年9月5日出願の米国仮特許出願第62/727,176号及び2018年9月5日出願の米国仮特許出願第62/727,195号の両方の同時係属出願の利益を主張するものである。
【0002】
本発明の開示は、一般的に電気手術発生器システム及び方法に関連し、より詳細には無線周波数(RF)エネルギを供給するように構成された電気手術発生器の出力検証に関する。
【背景技術】
【0003】
組織を凝固、溶解、又は切断するようなある一定の外科的タスクを実行するために無線周波数(RF)エネルギを使用する電気手術デバイス又は器具が利用可能になっている。そのような電気手術器具は、典型的に2つの分類、すなわち、単極及び双極に該当する。単極器具では、電気エネルギは、高電流密度で器具上の1又は2以上の電極に供給され、一方で個別の戻り電極が、患者に電気的に結合され、かつ多くの場合に電流密度を最小にするように設計される。別々の戻り電極なしで作動する双極電気手術器具は、低減したリスクで集中組織区域に電気信号を送出することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
双極電気手術器具の比較的集中した手術効果によってさえも、手術結果は、外科医技術に非常に依存することが多い。この依存性を低減するために強化された発生器が作られている。しかし、そのような発生器は、それらが様々な組織タイプ又は結合組織塊に対して組織凝固、溶解、又は切断終点を決定する際に一貫しない結果を与える可能性があるという点で短所を有している。これらのシステムはまた、異なる器具及び電極形状を有して異なる組織タイプ及び組織量に直面する異なる器具の使用の間で一貫した電気手術結果を提供することに失敗する可能性がある。これらの欠点の一部は、そのようなシステムの不正確なRFエネルギ発生、測定、較正、及び試験によって悪化する場合がある。利用不能又は信頼できない試験機器及び/又は得られない又は経験不足の職員もこれらの欠点の一因であり、又はこれらの欠点を克服するのに殆ど助けにならない。従って、本発明の実施形態は、従来の電気手術発生器の以上の問題を排除する又は少なくとも軽減することを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な実施形態により、組織を密封、溶解、及び/又は切断するための電気手術システムを提供する。電気手術システムは、電気手術発生器と電気手術器具又はデバイスとを含む。様々な実施形態での電気手術発生器は、RF増幅器、フィードバックシステム、及び1次コントローラを含むことができる。RF増幅器は、組織を溶解、密封、及び/又は切断するように構成された取外し可能に結合された電気手術器具を通してRFエネルギを供給する。1次コントローラは、RFエネルギの供給を開始及び停止するように配置され、フィードバックシステムは、供給されたRFエネルギをモニタするように配置される。RF出力の電気的性質をモニタする又は検証することにより、本発明の電気手術発生器は、様々な実施形態により、出力されているRFエネルギが組織又は血管の外科治療に対して最適であることを保証する。
【0006】
本発明の一態様により、外科手順を実行するための電気手術システムを提供する。電気手術システムは、発生器及び複数の内部インピーダンス負荷の起動時に自己検証システム試験を実行するようになった電気手術発生器を含むことができる。電気手術発生器は、発生器を始動した後に予め決められた期間が経過したと決定した後に自己検証システム試験を開始することを引き起こすように構成されたプロセッサを含む。発生器の障害が検出されない場合に、プロセッサは、RFエネルギを接続された電気手術ハンドデバイスに供給することを可能にする。発生器の障害がいくつかの継続時間にわたって自己検証システム試験によって検出される場合に、プロセッサは、システムエラーを発生させ、かつ発生器のエラーをユーザ又は外科医に通知する。
【0007】
本発明の第2の態様により、外科手順を実行する前に電気手術発生器の自動検証及び自己検証システムを実行する方法を提供する。本方法は、発生器の起動時に予め決められた期間が経過したと決定した後に自己検証システム試験を開始する段階と、自己検証システム試験を開始した後にRF調整モード及びRF分解能設定値を設定する段階と、RFエネルギを発生させ、かつRF出力を発生器内の複数のインピーダンス負荷に向ける段階と、自己検証システム試験が完了したか否かを決定する段階と、自己検証システム試験の完了時に自己検証システム試験完了タイムスタンプを記録する段階とを含む。自己検証システム試験完了後に、本方法は、発生器障害が発生したか否かを決定する段階を更に含み、相応に、接続された電気手術器具へのRFエネルギの供給を開始又は停止することを可能にする。
【0008】
本発明の第3の態様により、発生器の起動時に自己検証システム試験を実行するようになった電気手術発生器と共に使用するための制御システムを提供する。制御システムは、RFエネルギを供給するためのRF増幅器と、供給されたRFエネルギの電気的性質を継続的にモニタしてそれに関連するデジタルRF信号を発生させるためのフィードバックシステムと、自己検証システム試験を開始し、かつ自己検証システム試験の結果に少なくとも部分的に基づいて接続された電気手術ハンドデバイスにRFエネルギを供給する及び供給されるRFエネルギを停止することを可能にするように構成された1次マイクロコントローラとを含むことができる。
【0009】
本発明の第4の態様により、外科手順を実行するための電気手術システムを提供する。電気手術システムは、電気手術RFエネルギを組織に供給するようになった電気手術発生器と、供給された電気手術RFエネルギを組織に印加するようになった少なくとも1つの能動電極を含む電気手術器具とを含むことができる。電気手術発生器は、複数のRF調整モード及び複数のRF分解能設定値にわたって発生器のRF出力を予め決められたRF調整値に調整するようにプログラムされたマイクロプロセッサを含むことができる。電気手術発生器は、複数のチャネルにわたって1又は2以上の内部インピーダンス負荷に供給されたRF出力の電気的性質を測定するように構成されたフィードバックシステムを更に含む。マイクロプロセッサは、複数のRF調整モード及びRF分解能設定値の各々に対するフィードバックシステムチャネルの全ての測定値を比較して障害条件が発生器内に存在するか否かを決定するように更にプログラムされる。
【0010】
本発明の第5の態様により、電気手術発生器を提供する。電気手術発生器は、RFエネルギを供給するRF増幅器内に統合された複数のインピーダンス負荷と、複数のチャネルにわたって複数のインピーダンス負荷に向けられたRFエネルギの電気的性質を測定するフィードバックシステムとを含むことができる。電気手術発生器は、発生器の起動時に自己検証システム試験を開始して発生器障害が存在するか否かを決定するために複数のRF調整モード及びRF分解能設定値にわたって発生器のRF出力を検証するように構成された1次マイクロコントローラを更に含む。
【0011】
様々な実施形態により、電気手術発生器を提供する。発生器は、発生器内に統合されてRFエネルギがそれを通して供給される複数の切換可能インピーダンス負荷と、発生器のRF出力を検証するために複数の切換可能インピーダンス負荷のうちの1又は2以上に切り換わるように構成されたマイクロコントローラとを含む。
【0012】
本発明の付随する特徴の多くは、それが以上及び以下の説明を参照することによってより良く理解され、かつ添付図面に関連して考察される時により容易に認められるであろう。
【0013】
本発明の開示を添付の図に関連して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の様々な実施形態による電気手術発生器の斜視図である。
【
図2】本発明の様々な実施形態による電気手術ハンドデバイスの斜視図である。
【
図3】本発明の様々な実施形態による電気手術ハンドデバイスの代替実施形態の斜視図である。
【
図4】本発明の様々な実施形態による電気手術発生器のブロック図である。
【
図5】電気手術ハンドデバイスに結合された電気手術発生器の制御システムの実施形態のブロック図である。
【
図6】電気手術発生器の制御システム内のフィードバックシステムの実施形態のブロック図をより詳細に描く図である。
【
図7】自己検証システム試験を実行するために電気手術発生器のRF増幅器内に実施されたハードウエアリソースの一例の概略図である。
【
図8】本発明の様々な実施形態による自己検証システム作動又は処理の様々な実施形態の流れ図である。
【
図9】本発明の様々な実施形態による自己検証システム作動又は処理の様々な実施形態の流れ図である。
【
図10】電気手術発生器の自己検証システム試験を実行する例示的方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付図面では、類似の構成要素及び/又は特徴が同じ参照ラベルを有する場合がある。参照ラベルが本明細書に使用される時に、その説明は、同じ参照ラベルを有する類似の構成要素のいずれのものにも適用可能である。
【0016】
以下の説明は、好ましい例示的実施形態のみを提供し、本発明の開示の範囲、適用可能性、又は構成を制限することを意図していない。むしろ、好ましい例示的実施形態の以下の説明は、本発明の開示の好ましい例示的実施形態を実施するための授権説明を当業者に提供するであろう。添付の特許請求の範囲に列挙するような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更を要素の機能及び構成に行うことができることを理解しなければならない。
【0017】
本発明の開示は、一般的に電気手術システムに関する。それは、具体的には、発生器の自動検証及び自己検証システム試験を開始するかつ実行することができる新世代の電気手術発生器に関する。
【0018】
電気手術発生器を維持するために、発生器の出力の検証は、発生器から出力されているRFが意図する通りであることを保証するために多くの場合に必要である。この検証は、定期的に、例えば、12ヵ月又は2年毎に、及び多くの場合にユーザ対話型又は手動システム又は処理によって実行することができる。システム又は処理はまた、発生器への様々な外部デバイスの接続が必要である場合がある。これらの外部デバイスは、検証アダプタ、外部負荷、例えば、電力定格の減少及び電圧定格の増加を伴う10-500オーム負荷、及び/又は測定デバイス、例えば、オシロスコープ、差動電圧プローブ、及び電流プローブを含むことができる。
【0019】
ユーザは、次に、適切なアダプタ、負荷、及び/又は測定デバイスを接続し、発生器、外部デバイス、及び/又は測定デバイス、及びそれへの接続に対する調節を必要とする指定の試験を実行しなければならない。これに加えて、試験結果を適切にモニタするかつ記録することは、エラーを理解すること及び使用から障害発生器を物理的に除去することと共に必要である。同じく、発生器の出力検証を実行するために、発生器は、回路から取り出し、外科手順に使用してはならず、かつ経験、職員、又は機器の欠如のために多くの場合に例えば病院のような手術サイトで実行されてはならない。
【0020】
本発明の実施形態は、正確なRFエネルギ発生、測定、較正、及び/又は自己試験システムを有する発生器を提供することによって手術結果を高めるためのシステム及び方法に関する。様々な実施形態による本発明は、起動時の障害の検出を可能にし、それによってトラブルシューティング及び手術作動時間を短縮し、一方で他の潜在的な手術上の困難を回避する。これは、接続された電気手術器具のいずれかの使用又は電気手術器具を通じた組織又は道管へのいずれかのRFエネルギの供給の前に潜在的な発生器問題を迅速に識別することを可能にする電気手術発生器の電源始動時の自動化された自己検証処理の実施を通して達成される。
【0021】
様々な実施形態による電気手術発生器は、自己検証処理を実行するための1又は2以上の内部インピーダンス負荷を含むことができる。複数の構成を有する内部インピーダンス負荷は、発生器の電圧、電流、電力、及び/又は位相測定を検証するのに利用される。自己検証処理及びその関連のハードウエアリソースを電気手術発生器内に組み込む又は統合することにより、術前手順の結果の多くの改善を達成することができる。一例として、これらの改善は、以下に限定されるものではないが、外部デバイスを発生器に接続することの排除を含み、それによって利用不能又は信頼できない試験機器及び/又は得られない又は経験不足の職員を使用するリスクを除去することができる。これに加えて、発生器の出力検証を実行するために発生器を回路から取り出す必要性が完全に排除される。
【0022】
以下では、本発明の様々な実施形態による電気手術システム及び方法を詳細に解説し、各節は、電気手術発生器、電気手術器具、及び発生器の自動化された自己検証システム試験を実行するのに使用される制御システム及び方法を個々に説明する。
【0023】
様々な実施形態により、電気手術エネルギ又は無線周波数(RF)エネルギの送出を制御し、RFエネルギを調節し、様々な実施形態では組織又は血管の最適密封、溶解、及び/又は切断を保証するために電気的性質、例えば、接続可能な電気手術器具へ供給されたRFエネルギの位相、電流、電圧、及び/又は電力を測定及びモニタする電気手術発生器を提供する。様々な実施形態では、発生器は、そのような電気的性質を決定してマイクロコントローラを通して組織/血管を例えば変化する負荷、手順条件、又は作動条件のような動的条件下で密封、溶解、及び/又は切断する最適RF出力を提供するための所要のRFエネルギを発生するRF増幅器を調整かつ制御するフィードバックシステムを含むことができる。
【0024】
まず
図1~
図2を参照すると、本発明の様々な実施形態による電気手術システムの例示的実施形態が示されている。これらの図に示すように、電気手術システムは、電気手術発生器10、及び取外し可能に接続可能な電気手術ツール又は器具20を含むことができる。電気手術ハンドデバイス又は電気手術器具20は、器具20から発生器10上のデバイスコネクタ又はアクセスポート12まで延びるデバイスキー又はコネクタ21とのケーブル式接続を通して発生器10に電気的に結合することができる。電気手術器具20は、例えば、溶解手術の開始及び/又は終了のような器具20の特定の又は定められたステータスをユーザに通知するため音声インジケータ、触覚インジケータ、及び/又は視覚インジケータを含むことができる。一部の実施形態では、ハンド又はフットスイッチのような手動コントローラは、溶解手術を始めるためのような器具の定められた選択制御を可能にするために発生器10及び/又は器具20に接続可能とすることができる。
【0025】
様々な実施形態により、電気手術発生器10は、他の情報の中でも、1又は2以上の電気手術器具及び/又は付属品、コネクタ又はその接続部、発生器及び誤差インジケータの状態又は作動の状態を含む電気手術システムのステータスを示すことができるディスプレイ14を含む。本発明の様々な実施形態による電気手術発生器10は、例えば、複数のボタン16のようなユーザインタフェースを含むことができる。複数のボタン16により、電気手術発生器10とのユーザ対話が可能である。このユーザ対話は、例えば、電気手術発生器10に結合された1又は2以上の器具20に供給された電気エネルギの増加又は低減を要求することを含むことができる。様々な実施形態では、発生器10は、起動された時に発生器10に給電して発生器の自己検証システム試験を起動する又は開始するユーザアクセス可能なパワーオンスイッチ又はボタン18を更に含む。他の実施形態では、ディスプレイ14は、タッチスクリーンディスプレイとすることができ、その結果、データディスプレイ及びユーザインタフェース機能性が一体化される。
【0026】
様々な実施形態では、本発明の電気手術発生器10は、組織又は血管を密封、溶解、及び/又は切断するために接続可能な電気手術器具又はハンドデバイス20を通る無線周波数(RF)エネルギを1又は2以上の電極を通して出力するように構成される。電気手術発生器10は、本発明の実施形態により、300V、8A、及び375VAまでのRFエネルギを発生するように構成され、RF出力電圧と発生器のRF出力電流の間の位相角又は差をRFエネルギの起動又は供給中に決定するようにも構成される。このようにして、電気手術発生器10は、電圧、電流、及び/又は電力を調整してRFエネルギ出力(例えば、電圧、電流、電力、及び/又は位相)をモニタする。一実施形態では、発生器10は、RFエネルギ出力を予め決められた条件下で停止、終了、又は他の方法で中断することができる。一例として、これらの予め決められた条件は、以下の条件、すなわち、デバイススイッチがアサート停止された(例えば、溶解ボタン解除の)時、時間値が満足された時、及び/又は能動位相角及び/又は能動相変化が組織の溶解又は切断のような手術の終了を示す位相及び/又は相変化停止以上である時のいずれかとすることができる。
【0027】
電気手術器具20は、本発明の実施形態により、アクチュエータ24に結合された又はアクチュエータ24がそこから延びる近位端、及び顎部22に結合された又は顎部22がそこから延びる遠位端を有する細長シャフト26を含むことができる。長手軸線は、近位端から細長シャフト26の遠位端に延びる。一実施形態では、アクチュエータ24は、固定ハンドル又はハウジング28にピボット可能に結合された可動ハンドル23を含むことができる。可動ハンドル23は、中心浮動ピボット又は主浮動ピボットを通して固定ハンドル又はハウジング28に結合される。作動時に、可動ハンドル23は、顎部22を細長シャフト26の遠位端で作動させるためにユーザ、例えば、外科医によって操作され、その結果、顎部22は、選択的に開閉される。組織又は血管が顎部22間に把持された時、スイッチ又はボタン29は、顎部22間の組織/血管を密封、溶解、及び/又は切断するために外科医によって起動される。ボタン29が起動された状態で、関連の回路又は接点は、RFエネルギを顎部22間に把持された又は他の方法で顎部の1又は2以上の電極と接触する組織に供給するために顎部の適切な電極を発生器10に関連付けられた接続部に接続するために接続される。
【0028】
様々な実施形態では、電気手術器具20は、固定ハンドル又はハウジング28のブレードレバー又はトリガ25のようなブレードアクチュエータに結合することができる機械式又は電気式の切断ブレードを更に含む。切断ブレードは、顎部22間の組織を分割又は切断するためにブレードトリガ25によって作動される。様々な実施形態では、ブレードスライダは、ブレードトリガ25に接続され、突出部が、ブレードスライダの近位部分からブレードトリガの一端の開口部の中に延びて構成要素を互いに接続する。ブレードトリガの他端は、ユーザによって露出されてアクセス可能であり、ブレードトリガ25は、ブレードトリガの中点で又はその近くでトリガピボットの周りにピボット可能である。従って、ブレードトリガ25が近位にユーザによって引かれる又は回転された状態で、ブレードスライダに接続されたブレードトリガの端部は、ブレードスライダを遠位に摺動する又は移動する。ブレードスライダの遠位端と一体化された又は遠位端に取り付けられているのは、切断ブレード、ナイフ、又は刃先又は刃面である。従って、ブレードスライダが顎部のブレードチャネルを通して長手方向に平行移動すると、顎部22間に把持された組織は切断される。一実施形態では、刃先又は刃面は、顎部22の間の組織の切断を容易にするために傾斜している。様々な実施形態では、切断ブレードは、湾曲ブレード、フック、ナイフ、又は顎部22間の組織を切断するようにサイズ決めされて構成された他の切断要素である。
【0029】
様々な実施形態により、細長シャフト26は、顎部22をアクチュエータと結合する作動チューブ又はロッドを含む。一実施形態では、アクチュエータは、細長シャフト26の外側カバーチューブ上に配置された回転ノブ27を含む回転シャフトアセンブリを含む。回転ノブ27により、外科医は、アクチュエータを把持しながらデバイスのシャフトを回転させることができる。様々な実施形態では、細長シャフト26は、360°回転可能であり、他の実施形態では、細長シャフト26の回転は、180°、すなわち、時計回りに90°及び反時計回りに90°に制限される。
図3は、電気手術発生器10に接続可能な電気手術ハンドデバイス20’の代替実施形態を示している。電気手術ハンドデバイス20’は、類似のものであるが、異なる特徴を含み、電気手術ハンドデバイス20と異なる手術用途を有する。
【0030】
図4を次に参照すると、本発明の実施形態による電気手術発生器10のブロック図が示されている。この図に示すように、電気手術発生器10は、電源モジュール、例えば、2つのDC48V電源32、33に結合された電源投入モジュール31、例えば、AC主入力を含むことができる。電源モジュールは、AC主入力からのAC電圧をDC電圧に変換し、ハウスキーピング電源34を通して電力を発生器10の様々な回路に供給し、特に、RFエネルギを発生又は出力するRF増幅器40に電力を供給する。一実施形態では、RF増幅器40は、DC電圧入力をRF出力に及び別の実施形態では可変振幅350kHz正弦波に変換する組み合わされたBuck及びH-ブリッジ回路を含むことができる。DC電圧入力は、直列に結合された2つのDC48V電源32、33によって発生されるDC96V入力である。DC48V電源32、33の1つは、低電圧レールを発生し、特に、発生器10の電源を投入するために待機電圧を供給するように構成される。
【0031】
RF出力と様々な実施形態でのRF波形出力の振幅とは、電気手術発生器10内に埋め込まれた又は統合された電気手術制御システム又はデジタル積分サーボ制御システム100によって制御かつ調整される。
図5は、電気手術ハンドデバイス20に結合された電気手術発生器10の制御システム100の実施形態のブロック図をより詳細に示している。
図4-5に示すように、制御システム100は、RF増幅器40、1次マイクロコントローラ50、及びフィードバックシステム60を含むことができる。制御システム100は、RF増幅器40によって発生されたRF出力の電圧、電流、又は電力を調整することの間で変化する。様々な実施形態では、フィードバックシステム60はRF出力を測定し、測定データを処理した後に、RF出力の実数及び虚数成分を1次マイクロコントローラ50にデジタル給送する。1次マイクロコントローラ50は、本発明の実施形態により、1次フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及びプロセッサを含むことができる。一例として、マイクロコントローラ50のプロセッサは、高度縮小命令セットマシン(ARM)プロセッサを含むことができる。1次FPGAは、フィードバックシステム60から受信したデータを処理し、かつ望ましい調整ターゲットを満足するようにRF増幅器40の出力を調節する。様々な実施形態では、フィードバックシステム60は、アナログ入力、デジタル処理、及びデジタル出力から構成される。
【0032】
図6を参照すると、電気手術発生器10の制御システム100内のフィードバックシステム60の実施形態のブロック図がより詳細に示されている。この図に示すようにかつ本発明の様々な実施形態により、検証システム60は、主チャネル601及び冗長チャネル602を含むことができる。様々な実施形態での主チャネル601及び冗長チャネル602は、別々であるが同一の構成要素を含むことができる。これに加えて、主チャネル及び冗長チャネル601及び602は、別々であるが同一の電路を辿り、かつ一実施形態では両方ともRF増幅器40及びRF出力に接続される。
【0033】
フィードバックシステム60は、様々な実施形態では主チャネル601及び冗長チャネル602とは別々であるが類似である検証チャネル603を更に含む。検証チャネル603は、他のチャネルとは別々であるが類似である構成要素を含むことができる。一実施形態では、検証チャネル603は、主チャネル601及び冗長チャネル602と同じ構成要素を含むことができるが、検証チャネル603での構成要素は、より高い定格値、例えば、より高い解像度又はより低いドリフトを有し、かつ多くの場合により高価である。別の実施形態では、検証チャネル603は、主及び冗長チャネル501及び602と同じ構成要素を含むことができる。しかし、様々な実施形態では、検証チャネル603は、自己検証試験システムの作動でのみ又はそれによってのみ使用される。従って、検証チャネル603の構成要素は、発生器の作動全体を通して絶えず使用される主及び/又は冗長チャネル601及び602の構成要素よりもより頻繁に使用されず、従って、より正確に留まり、例えば、より少ないドリフトを有することができる。様々な実施形態では、検証チャネル603は、主及び冗長チャネル601及び602とは別々であるが同一の電路を辿り、かつ一実施形態ではRF増幅器40及びRF出力に接続される。
【0034】
様々な実施形態によるチャネル601、602、及び/又は603は、RF増幅器から供給されたRFエネルギをマイクロコントローラに及び/又はマイクロコントローラによって誘導されるように伝送及び/又は測定するために配置された能動及び/又は受動構成要素及びそれに接続された電気経路を含む回路を含む。様々な実施形態により、1又は2以上の又は全てのチャネルは、1又は2以上の又は全てのチャネルにわたって誘導されたRFエネルギの電気的性質(例えば、電流、電圧、電力、及び/又は位相)を測定、計算、及び/又はそのような測定値を記録するように構成されたセンサ、検出器、比較器、抵抗器、及び/又はメモリなど、及び/又はそのいずれかの組合せを含む1又は2以上の測定回路を含む及び/又はそれに接続される。
【0035】
本発明の様々な実施形態により、電気手術発生器10は、RF出力を3つの分解能設定値、すなわち、低電圧、通常又は中電圧、及び高電圧範囲で与えるように更に構成される。様々な実施形態では、接続可能な電気手術ハンドデバイス、例えば、器具20、及び/又はそれに結合されたコネクタ、例えば、デバイスキー21上に格納されて位置付けられたデバイススクリプトが、RF出力又は電圧モードを決定又は設定するのに使用される。
【0036】
様々な実施形態では、電気手術発生器10は、全てのRF出力データを内部メモリデバイス、例えば、セキュアデジタル(SD)メモリカード又は不揮発性メモリカード上に記録する。メモリデバイスは、電気手術発生器10上でインタフェースポート35、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを通して読み取られるように構成される(
図4に最も良く図示)。様々な実施形態では、発生器10は、データを内部メモリデバイスから接続可能な可搬型ストレージ、例えば、USBフラッシュドライブに発生器のインタフェースポートを通してコピーするように構成される。
【0037】
再び
図1及び
図4-5を参照するとかつ様々な実施形態により、電気手術発生器10は、血管が完了手順状態(例えば、完了密封状態)に到達した時に又は誤差条件又は障害条件が発生した時に外科医にアラートするように構成される。電気手術発生器10は、様々な実施形態では、そのようなアラート又は他のインジケータ又は情報を外科医に外科手順、デバイススクリプト、又はデバイス20及び/又は発生器10に関する健全性情報又は作動情報によって命じられたように供給する視覚出力、触覚出力、及び/又は可聴出力を含むことができる。一実施形態では、前部パネルインタフェース38を通じた発生器10は、発生器の前部パネルに一体化されたLCDディスプレイ14を通して外科医にアラートし、様々な実施形態では、特定の可聴アラーム又は情報トーンを発生器の前部パネルに更に一体化されたスピーカ36を通して供給する。発生器10は、様々な実施形態では、音量又はディスプレイ明度のようなシステム設定値へのユーザアクセスを可能にするためにナビゲーションのための押しボタンを含むユーザインタフェース又はアクセスをもたらす前部パネルオーバーレイ39を含むことができる。前部パネルオーバーレイ39は、システム電源ボタン又は接続部を含むことができる。様々な実施形態では、ファンシステム37は、熱放散を補助するために設けられる。これに加えて、
図4-5に示すように、信号又はsigは、例えば、情報をシステム及び/又はプリント回路基板にわたって通信するのに使用されるデジタル信号を含む接続部を表し、電力は、例えば、システム及び/又はプリント回路基板に給電するのに使用される電圧レールを含む接続部を表し、RFは、例えば、組織又は血管を密封、溶解、又は切断するのに使用される高電圧高電流RFエネルギを含む接続部を表している。
【0038】
上記で更に説明したように、様々な実施形態での電気手術発生器10は、発生器10を起動する又はオンにするために外科医によってアクセス可能であるユーザアクセス可能電源投入スイッチ又はボタン18を更に含む。一実施形態では、電源投入スイッチ18は、発生器の前部パネル上にある。様々な実施形態により、発生器10が電源投入スイッチ18の起動によって起動された状態で、発生器10は、自己検証システム試験の電源投入を開始又は起動する。自己検証システム試験中に、様々な実施形態では、発生器10は、RF出力の調整を1又は2以上のRFモード及び/又は1又は2以上のRF分解能設定値において検証する。様々な実施形態により、RF調整モードは、電圧、電流、及び電力調整モードを含み、RF分解能設定値は、低、通常、及び高電圧設定を含む。
【0039】
図7を参照すると、自己検証システム試験を実行する電気手術発生器10内で実施されるハードウエアリソースの一例の概略図が示されている。この図から見ることができるように、1又は2以上のインピーダンス負荷82を制御システム100のRF増幅器40内に実施することができる。様々な実施形態では、電気手術発生器10の制御システム100は、発生器10の内部である及び/又はそれに統合された1又は2以上のインピーダンス負荷82を含むことができる。インピーダンス負荷82は、ユーザアクセス可能ではなく、様々な実施形態では、発生器10の自己検証システム試験を実行するのに使用されるのみであることを理解しなければならない。1又は2以上のインピーダンス負荷82は、本発明の実施形態により、抵抗性、容量性、誘導性、及びそのいずれかの組合せとすることができる。自己検証システム試験処理は、発生器10の電圧、電流、電力、及び/又は位相測定値を検証するためにインピーダンス負荷82を利用する。
【0040】
一部の実施形態では、インピーダンス負荷82は、RF増幅器40に取り付けられる又は統合される。他の実施形態では、インピーダンス負荷82の様々な構成は、1又は2以上のリレー又はスイッチ81を通して選択することができる。一実施形態では、インピーダンス負荷82は、並列構成にある。別の実施形態では、インピーダンス負荷82は、異なる負荷構成又は値を他の自己検証設定又は試験に対して提供するために直列、並列、又はその組合せである。
【0041】
インピーダンス負荷82は、本発明の実施形態により、接続部のような外部インピーダンス負荷の使用に起因する潜在的な不正確性又は誤差、例えば、ケーブル配線、負荷特性、例えば、相変化、ユーザエラー、及び機器公差又はそれに対する誤差に起因する様々な損失を回避するために内部である。内部インピーダンス負荷82を含むがこれらに限定されない内部又は統合自己検証システムは、追加の測定機器、例えば、オシロスコープ、又は専用機器、例えば、試験電気手術器具又はキー、又は付属品、例えば、アダプタに対する必要性もそのような機器の使用に関連付けられたあらゆる潜在的な不正確性と共に回避する。同じく、そのような検証を実行するあらゆる設定時間又は時間のスケジューリングも、自動的にスケジュールかつ実行される自己検証システム試験を通して回避される。
【0042】
表Iは、様々なRF調整モード及びRF分解能設定値において実行された例示的自己検証処理をまとめたものである。様々な実施形態により、各処理段階は、特定の調整値及びインピーダンス負荷構成を有することができる。調整値を設定して検証リレー81を起動した後に、RF増幅器40は、RF出力を発生し、自己検証システム試験によって誘導されるようにRF出力をRF増幅器40内に実施された内部インピーダンス負荷82に供給する。従って、制御システム100は、RF出力を設定値に調整し、フィードバックシステム60は、RF出力の様々な電気的性質を主チャネル601、冗長チャネル602、及び検証チャネル603から測定し、測定値を更に別の処理のためにマイクロコントローラ50にデジタル給送する。1次マイクロコントローラ50は、主チャネル601及び冗長チャネル602の測定データ又は測定読取値を検証チャネル603と比較してRFエネルギの供給を相応に開始又は停止する。
【0043】
【0044】
様々な実施形態により、自己検証試験に合格するために、全てのフィードバックシステムチャネル601、602、及び603の測定値は、互いに適合する及び/又はある一定の公差内であり、及び/又はターゲットRF設定値に適合しなければならない。より具体的には、主チャネル601、冗長チャネル602、及び検証チャネル603は、3つのチャネルの全ての読取値が同一であるがオフセットしている場合に、偽陽性を防止するために内部負荷インピーダンス構成及びターゲットRF設定値に基づいて公称値のある一定の公差内である必要がある。例えば、全てのフィードバックシステムチャネル601、602、及び603が60ボルト試験に対してRF出力から20ボルトを読み取る又は測定した場合に、たとえチャネルが同一電圧測定値を識別したとしても、試験は失敗である又は合格しないことになる。
【0045】
様々な実施形態により、電気手術発生器10が製造工程においてトップレベルの較正及び検証に合格した後に工場レベルで、初期検証チャネルオフセットが計算される。初期オフセット値は、冗長チャネル読取値を主チャネル及び検証チャネル読取値と比較し、これらの読取値を検証値に対してオフセットすることによって計算される。その結果、これは、主チャネル、冗長チャネル、検証チャネルの読取値を同一値に設定する。1次マイクロコントローラ50は、様々な実施形態では、ARMプロセッサを利用して、これらの初期オフセットを各検証試験又は処理に対して内部的に適用する。従って、例えば、内部インピーダンス負荷、例えば、分流抵抗器が主チャネル601、冗長チャネル602、及び検証チャネル603のいずれかで初期オフセット調節後にドリフトし始めた場合に、発生器10の自己検証システム試験では、ドリフトが識別され、及び/又は他にエラー又は不合格を示す。
【0046】
自己検証システム試験不合格は、本発明の実施形態により、発生器のLCD14上に表示されることになり、及び/又は発生器10は、接続された電気手術器具20にRFエネルギが供給されないように機能しないことになる。様々な実施形態では、発生器の電力は、オフ及びオンで循環することができ、自己検証システム試験は、再び開始することになり、様々な実施形態では、特定のシーケンスでの予め決められた数の不合格、例えば、連続2回の検証不合格の後に、電気手術発生器10は不合格になる又は非機能状態に入ることになり、かつ作動することができ、例えば、接続された電気手術器具20にRFエネルギを供給することができる前に保守を必要とすることになる。
【0047】
自己検証システムが、発生器又はシステム電源投入又は始動時に作動している状態で、電気手術発生器10は、接続された電気手術器具20のあらゆる使用又は電気手術器具20を通じた組織又は血管へのRFエネルギのあらゆる供給前に、外科医に潜在的な発生器問題を通知するように構成される。
【0048】
従って、発生器の始動又は電源投入作動中に自己検証システムがなければ、従来の発生器は、外科医がRFエネルギを組織に印加しようとするまで、仮にあったとしてもRF出力障害を検出しないと考えられる。従って、本発明の実施形態による電気手術発生器10は、障害を始動時に又は予め決められたスケジュールで検出するように構成され、これは、トラブルシューティング及び手術作動時間を短縮し、他の潜在的な手術上の困難を回避する。
【0049】
様々な実施形態では、検証チャネル603は、より低いドリフト及びより高い分解能(より高い品質及びより低いPPM/℃)を有する構成要素を有する。従って、構成要素のドリフトを決定することができる低い熱係数は、検証チャネル603が経時的な変化及び温度変化により抵抗することを保証する。これに加えて、分流抵抗器のような検証システムチャネル601、602、及び603の構成要素は、RF出力によって発生された熱のために経時的に値がドリフトする場合がある。このドリフトは、測定値を歪ませる可能性がある。しかし、検証チャネル603の構成要素、例えば、インピーダンス負荷は、通常のRF出力作動中に利用されないので、検証チャネル603は、ドリフトに対してより抵抗する。
【0050】
上記で更に説明したように、検証チャネル603は、通常のRF出力経路を使用し、検証チャネル603は、次に、電気手術発生器10の内側で自己検証抵抗器及びコンデンサ、例えば、インピーダンス負荷82へのリレー81を使用し、通常のRF出力経路の代わりに、接続された電気手術ハンドデバイス20に向け直される。様々な実施形態では、高電力負荷、例えば、抵抗器、誘導子、又はコンデンサは、RFエネルギの印加を通して導入された温度のような悪影響に耐えるか又は抵抗するのに使用される。一実施形態では、高電力抵抗器が設けられ、他の実施形態では、熱放散を高めるために発生器の空気流れ経路に装着かつ配置されたシャーシが存在する。
【0051】
一部の実施形態では、検証チャネル603のインピーダンス負荷は、フィードバックシステム60の他のチャネル601及び602と同じ回路基板上に含められる又は統合され、それによって電気手術発生器10又はフィードバックシステム60の全体フットプリントが低減される。他の実施形態では、検証チャネル603のインピーダンス負荷は、異なる回路基板上に含められる又は統合され、その結果、インピーダンス負荷によって発生された熱による周辺構成要素の影響が低減される。様々な実施形態では、例えば、インピーダンス負荷は、様々であり、例えば、異なる値構成要素、例えば、抵抗器、又は異なる構成要素、例えば、誘導子がコンデンサの代わりに位相測定に使用され、検証されている調整モード内の追加の変動を高める。これに加えて、インピーダンス負荷は、様々な負荷構成又は値を提供するために直列、並列、又はそのいずれかの組合せとすることができる。
【0052】
一部の実施形態では、検証チャネル測定回路は、RF出力回路と直列に位置決めされ、測定の精度が高められ、そのような測定の追跡又は記録が容易にされる。他の実施形態では、検証チャネル測定回路は、RF出力回路から例えばリレーを通して分離され、従って、作動時間短縮又はRFエネルギの供給による熱の効果に起因して検証チャネル測定回路の抵抗を高めることができる。
【0053】
次に
図8を参照すると、本発明の実施形態による自己検証システム作動又は処理の実施形態が示されている。処理200の描かれた部分は、アルゴリズムが始動点で電気手術発生器10に電源投入する段階202で始まる。発生器10を始動した後に、段階204において、前回の自己検証システム試験が不合格になったか否かに関して決定を提供する。前回の自己検証システム試験の不合格が検出された場合に、処理は、ブロック204からブロック206に流れ、処理は、ブロック210で自己検証システム試験を開始する前に、予め決められた期間(クールダウン期間)又は電源投入閾値、例えば、1分にわたって待機する。前回の自己検証システム試験の不合格が検出されなかった場合に、処理は、ブロック204からブロック208に進み、電気手術発生器10が始動された後に予め決められた期間又は電源投入閾値が経過したか否かに関して別の決定を行う。
【0054】
電源投入閾値に到達したか又は超えた場合に、処理は、自己検証システム試験を開始するためにブロック208からブロック210に流れる。ブロック208において電源投入閾値に到達しなかった場合に、処理は、予め決められた期間(クールダウン期間)又は電源投入閾値が経過することを待つためにブロック206に進む。処理は、次に、自己検証システム試験を開始するブロック210に進む。
【0055】
自己検証システム試験がブロック210で開始された状態で、電気手術発生器10は、様々な処理試験を使用して検証される。自己検証システム試験完了後に、処理は、ブロック212に引き続き進み、電気手術発生器10の障害が自己検証処理中に検出されたか否かに関して決定を行う。障害が検出されなかった場合に、処理は、ブロック212からブロック214に流れ、電気手術発生器10は、接続された電気手術ハンドデバイス20にRFエネルギを供給するように構成される。この実施形態では、電気手術発生器10は、電気手術デバイス20を発生器10に接続することができること又は発生器10に接続されたデバイスが手術使用に対して待機していることの表示又は他の表示を提供することができる。他の実施形態では、発生器10が自己検証システムによって検証される前に及び/又は後に、デバイス認証及び/又は検証も接続された電気手術器具20が手術使用に対して待機する前に電気手術発生器10によって実行される。本発明の様々な実施形態により、処理は、検証処理又は試験の1又は2以上又は全てに問題なく合格した場合に電気手術発生器10には障害がないと決定する。
【0056】
電気手術発生器10の障害が検出された場合に、処理は、ブロック212からブロック216に進み、障害閾値に到達したか否かに関して別の決定を行う。障害閾値を用いて、自己検証システムは、例えば、予め決められた数、例えば、連続2回又は3回以上障害になったか否かを決定する。障害閾値に到達した場合に、処理は、ブロック216からブロック218に流れ、エラーが発生され、発生器10は、作動不能になる。この実施形態では、発生器10のこの作動不能状態で電気手術発生器10を保守しなければならない。本発明の様々な実施形態により、電気手術発生器10は、ユーザ又は外科医に可聴インジケータ、触覚インジケータ、及び/又は視覚インジケータを通して発生器のエラーを通知する。
【0057】
ブロック216において障害閾値に到達しない場合に、処理は、次に、電気手術発生器10を再始動するブロック202に戻り、処理を使用して再び発生器10を検証することを試行することができる。この処理は、電気手術発生器10の障害が検出されないか又は障害閾値に到達する又は超えるまで続く。
【0058】
図9を参照すると、自己検証システム試験を実行する処理210の実施形態の流れ図が示されている。RF調整モード及びRF分解能設定値の様々な自己検証処理段階は、典型的には、本発明の電気手術発生器10のメモリに記録又は格納される。様々な実施形態により、各処理段階は、特定の調整値及びインピーダンス負荷構成を有することができる。例示的自己検証処理は、表Iに先に更に示している。自己検証システム試験を開始した後に、処理の描かれた部分は、ブロック302で始まり、アルゴリズムにより、RF調整モード及びRF分解能設定値が設定される。従って、処理を使用して電圧モードを設定し、特定の負荷構成を取得する適切なリレー81を起動し、かつ調整値を設定する。処理は、次に、RF出力を発生してRFエネルギを検証システム負荷に供給するブロック304に進む。様々な実施形態では、RF増幅器40は、自己検証システムによって誘導されるようにRF出力を発生してRF出力を増幅器内の内部負荷82に供給する。
【0059】
RF出力が発生された状態で、処理は、ブロック306に流れ、フィードバックシステム60は、RF出力の電気的性質を測定する。制御システム100は、本発明の様々な実施形態により、自己検証システムによって誘導されるようにRF出力を設定値に調整し、フィードバックシステム60は、電圧、電流、電力、及び/又は位相を主チャネル601、冗長チャネル602、及び検証チャネル603から測定する。RF出力の電気的性質を測定した後に、処理はブロック308に流れ、1次マイクロコントローラ50は、測定されたデータの計算、比較、及び解析を実行する。様々な実施形態では、フィードバックシステム60は、チャネル601、602、及び603に対して測定されたデータ及び/又はその実数部及び虚数部を1次マイクロコントローラ50に更に別の処理のために通信する。1次マイクロコントローラ50は、様々な実施形態では、主チャネル601及び冗長チャネル602のデータ又は読取値を検証チャネル603と比較し、主チャネル及び冗長チャネルの読取値が予め定められた公差又は差、例えば、5%未満である場合に、自己検証処理段階又は試験は合格する又は検証される。そうでない場合に、検証処理段階又は試験は不合格である。本発明の様々な実施形態により、両方の場合に、結果は、電気手術発生器10及び/又は電気手術器具20のデバイスキー21のメモリに記録又は格納される。
【0060】
ブロック310では、電気手術発生器10の自己検証システム試験が完了したか否かに関して決定を行う。自己検証システム試験が完了した場合に、処理は、ブロック310からブロック312に流れ、試験完了を記録するタイムスタンプが発生された後に自己検証処理を出る。自己検証システム試験が完了していなかった場合に、処理は、次に、新しいRF調整モード及び新しいRF分解能設定値を設定するブロック302に戻る。この処理は、電気手術発生器10を検証する自己検証処理段階の全てが実行されるまで続く。様々な実施形態では、自己検証システム試験は、電源投入、デバイス接続及び/又はスクリプト、又はデバイス起動に対してのような予め決められた条件下で、及び/又は予め決められたスケジュールに沿って、例えば、各予め決められた条件及び/又は選択された間隔で起動する。様々な実施形態では、個別のボタン又はスイッチなどが、自己検証試験を起動するのに利用される発生器、接続可能なデバイス、及び/又はアダプタ上に設けられる。
【0061】
電気手術発生器10は、本発明の実施形態により、1又は2以上の特定の電圧モードで作動するように構成される。様々な実施形態では、電圧モードは、低、中、及び高であり、様々な実施形態では、電圧モードは、フィードバックシステム60を調節する又は達成する。電圧モードは、様々な実施形態では、フィードバックシステム60に使用されるADC(デジタル/アナログ変換器)上の利得設定値を決定し、様々な実施形態では、高電圧は、最大300V利得設定値であり、中電圧は、最大150V利得設定値であり、低電圧は、最大10V利得設定値である。異なる利得設定値を異なる電圧モードに対して有することにより、フィードバックシステム60の測定の分解能が増大する。
【0062】
本発明の実施形態により、RF増幅器は、高電圧モードを供給するためにRF増幅器の1次変圧器に直接に接続された単巻変圧器を含むことができる。様々な実施形態では、RF増幅器40が高電圧モードで作動している時(単巻変圧器オン)、RF出力は、300V及び4Aまで到達することができる。他方、単巻変圧器がオフである時に、RF増幅器40は、通常電圧モードで作動させることができ、RF出力は、150V及び8Aに制限され、低電圧モード又は受動モードでは、10V及び100mAに制限される。
【0063】
一部の実施形態では、自己検証システム試験では、電圧モードを変更して異なる利得設定値、がフィードバックシステム60の主チャネル601、冗長チャネル602、及び検証チャネル603 601、602、及び603にわたって正確であることを試験する又は保証する。他の実施形態では、電圧、電流、及び電力の異なる調整モードも、自己検証システム試験に利用及び試験される様々な電圧モードと共に含められる。
【0064】
本発明の様々な実施形態により、主チャネル601及び冗長チャネル602によって行われた測定値及び計算結果は、検証チャネル603の測定値及び計算結果と比較される。チャネル601、602、及び603が全て適合し、かつ様々な実施形態での設定公差内である場合に、本発明の実施形態による自己検証システム試験は、電気手術発生器10が続行されることをクリアする又は可能にし、従って、接続された電気手術デバイス20へのRF出力を可能にする。主チャネル601、冗長チャネル602、及び検証チャネル603はまた、様々な実施形態では、検証システムが発生器を作動に対してクリアすることを許容するために名目調整値と比較して設定公差内である必要がある。
【0065】
本発明の実施形態により、低電圧モードは、受動測定に使用されるにすぎず、一定電圧、電流、又は電力を設定しない。様々な実施形態では、低電圧モードはまた、検証チャネル603を利用せず、従って、RF出力は、低電圧で供給される。この実施形態では、電圧及び電流が測定され、抵抗が計算され、測定値及び検査結果の一部又は全ては、予め定められた値と比較され、電気手術発生器10を更に別の作動に対して更にクリア又は可能にするために予め定められた公差内である。
【0066】
様々な実施形態では、自己検証システムは、例えば、主チャネル601及び冗長チャネル602の抵抗器、コンデンサ、又は誘導子のような感知デバイスのドリフトを決定又は点検し、主チャネル601及び冗長チャネル602は、RF出力の電気的性質を測定又は計算するのに使用される。これらの構成要素のドリフトが最小であるか又は予め定められた範囲であり、及び/又はユニットを設定値に調整することができる場合に、電気手術発生器10のRF出力は、自己検証システム試験によって障害なしと決定され、自己検証処理は、更に別の作動的又は手術的使用に対して発生器10を可能にする。
【0067】
図10は、電気手術発生器10の自己検証システム試験を実行する例示的方法の流れ図を示している。この処理又はシステム試験は、電気手術発生器10が設定値でRFエネルギを出力することができ、フィードバックシステム60がこのRF出力を全てのチャネル601、602、及び603にわたって正確に測定していることを検証する。本発明の様々な実施形態により、RF出力が最初に発生され、従って、自己検証システムに供給される。様々な実施形態では、発生器が電源投入された時、例えば、発生器10の前部パネル上の電源ボタン18が押された時に、発生器10は、自己検証システム処理を開始する。それによってRF出力は、接続された電気手術デバイス20を通してではなく内部負荷に供給される又は誘導されることになる。
図10に示すように、自己検証処理は、リレー1及び2を迂回するか又は電源オフにし、これは、RF出力又は電気手術エネルギを接続された電気手術デバイス、例えば、溶解デバイス20に誘導すると考えられる。電気手術デバイスは、自己検証システムが作動する又はその処理を進行するために電気手術発生器10に接続される必要はないことを理解しなければならない。従って、処理は、自己検証システムによって誘導されるように内部負荷に向けて切り換わる。
【0068】
図10に示すように、リレー6-8は、関連の内部負荷構成を必要に応じて提供するために様々なシーケンスでオン/オフにされる。様々な実施形態では、リレー6及び7は、電力及び/又は熱を放散させることを支援するために起動することができる又は同時にかつ並列に使用することができる。他方、リレー8は、様々な実施形態では、位相変動を望むように含めるためにオンにされる又は使用される。より高い電圧RF出力が必要である時に、例示的実施形態のリレー4及び5は、高電圧変圧器に切り換わるのに使用される。リレー3は、様々な実施形態では、戻り経路を提供する又は自己検証システムの回路を完成するのに使用又は起動される。本発明の様々な実施形態により、自己検証システムは、例えば、抵抗器、コンデンサ、誘導子、及びその様々な組合せを含む複数のリレー及び負荷を含むことができ、従って、他のリレー、負荷、及びその組合せは、読解を容易にするために示されていない。一部の実施形態では、自己検証システムは、自己検証システム試験が不要に起動又は開始されないこと又は意図する通りに起動されることを保証するためにタイマーを含むことができる。従って、電気手術発生器10が迅速に、例えば、1秒未満でオン及びオフにされる場合に、自己検証システムは起動せず、様々な実施形態では、例えば、抵抗器のような負荷の潜在的な熱損傷を防止する。他の実施形態では、タイマーは、電源投入時間で又はその近くで開始するように構成され、かつ自己検証システムの起動を引き起こす又は開始するために予め定められた閾値に到達する又は閾値を通過する。
【0069】
以上の説明は、いずれかの当業者が電気手術デバイス又はシステムを製作して使用して本明細書に説明する方法を実行することを可能にするために提供され、本発明者によって考えられている本発明を実行する最良のモードを説明するものである。しかし、様々な修正は、当業者に明らかであるように留まるであろう。これらの修正は、本発明の開示の範囲であるように考えられている。異なる実施形態又はそのような実施形態の態様は、本明細書を通して様々な図に示すと共に説明することができる。しかし、各実施形態及びその態様は、別々に図示又は説明しているが、明示的に特に断らない限り、他の実施形態及びその態様のうちの1又は2以上と組み合わせることができることに注意しなければならない。各組合せを明示的に説明していないのは、単に本明細書の可読性を容易するためである。
【0070】
本発明をある一定の態様で説明したが、多くの追加の修正及び変更が当業者には明らかであろう。従って、本発明は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなくサイズ、形状、及び材料の様々な変化を含む具体的に説明した以外の方法を使用して実施することができることは理解されるものとする。従って、本発明の実施形態は、全ての点で例示的であり、制限ではないと見なさなければならない。
【符号の説明】
【0071】
200 自己検証システム作動又は処理
202 電気手術発生器に電源投入する段階
204 前回の自己検証システム試験が不合格かの決定を提供する段階
206 予め決められた期間又は電源投入閾値が経過することを待つブロック
210 自己検証システム試験を開始するブロック