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特許7372346二重供給パラキシレン分離のためのプロセス及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】二重供給パラキシレン分離のためのプロセス及び装置
(51)【国際特許分類】
   C07C 7/04 20060101AFI20231024BHJP
   C07C 15/08 20060101ALI20231024BHJP
   C07C 2/86 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
C07C7/04
C07C15/08
C07C2/86
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021566588
(86)(22)【出願日】2020-05-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-20
(86)【国際出願番号】 US2020031419
(87)【国際公開番号】W WO2020231671
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-01-05
(31)【優先権主張番号】16/408,807
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598055242
【氏名又は名称】ユーオーピー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100133765
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 尚志
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ、ロバート エディソン
(72)【発明者】
【氏名】モンタルバーノ、ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】アーノルド、エレン
(72)【発明者】
【氏名】シー、レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ムリナール、アントン エヌ.
【審査官】中島 芳人
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-523157(JP,A)
【文献】特表2014-508109(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106488897(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 7/
C07C 15/
C07C 2/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パラキシレンを回収するためのプロセスであって、
混合キシレンを含む少なくとも第1の流れ(43)と、トルエンを含むトルエン流(42)と、に供給物(10)を分離することと、
パラキシレン分離ゾーン(22)に、前記第1の流れ(43)の少なくとも一部分を供給することと、
トルエンメチル化ゾーン(20)において、前記トルエン流(42)からのトルエンをメタノール(56)でアルキル化して、パラキシレンを含むメチル化流出物(58)を提供することと、
分画カラム(60)において、前記メチル化流出物(58)を、パラキシレン(64、66)を含む流出物流に分離することと、
前記パラキシレン分離ゾーン(22)に、パラキシレン(64、66)を含む前記流出物流の少なくとも一部分を供給することと、
前記パラキシレン分離ゾーン(22)からパラキシレン生成物流(74)を回収することと、を含み、
前記分画カラム(60)が、オーバーヘッド流(62a、62b)、側方引き込み流(66)、及びメチル化流出物底部流(64)を提供し、前記側方引き込み流(66)が、前記分画カラム(60)からのパラキシレンを含む前記流出物流(66)を含み、前記メチル化流出物底部流(64)が、パラキシレンを含む前記流出物流を含み、
前記側方引き込み流(66)の全てが、前記パラキシレン分離ゾーン(22)に供給される、
プロセス。
【請求項2】
前記メチル化流出物底部流(64)を、前記第1の流れ(43)の一部分と組み合わせることを更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
ストリッパカラム(86)において、混合キシレン流(92、94)を前記第1の流れ(43)から分離することを更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
ストリッパカラム(86)において、混合キシレン流(92、94)を前記第1の流れ(43)から分離することを更に含み、前記混合キシレン流(92、94)が、ストリッパ底部流(94)を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
再蒸留カラム(96)において、前記ストリッパ底部流(94)を少なくとも第1の再蒸留オーバーヘッド流(98a)と、再蒸留底部流(100)と、に分離することであって、前記第1の再蒸留オーバーヘッド流(98a)が、前記パラキシレン分離ゾーン(22)に供給される、分離することと、
前記再蒸留カラム(96)において、前記メチル化流出物底部流(64)を、パラキシレンを含む少なくとも第2の再蒸留オーバーヘッド流(98b)に分離することであって、前記第2の再蒸留オーバーヘッド流(98b)が、前記第1の再蒸留オーバーヘッド流(98a)を超える純度のパラキシレンを含む、分離することと、を更に含み、
前記第2の再蒸留オーバーヘッド流(98a)が、前記パラキシレン分離ゾーン(22)に供給されるパラキシレンを含む、前記流出物流の前記部分を含む、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記再蒸留カラム(96)が、前記再蒸留カラム(96)を第1の分離ゾーン(106a)及び第2の分離ゾーン(106b)に分離する壁(104)を備え、前記第1の分離ゾーン(106a)が、前記ストリッパ底部流(94)を受容し、かつ前記第1の再蒸留オーバーヘッド流(98a)を提供し、及び前記第2の分離ゾーン(106b)が、前記メチル化流出物底部流(64)を受容し、かつ前記第2の再蒸留オーバーヘッド流(98b)を提供する、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記第1の分離ゾーン(106a)及び前記第2の分離ゾーン(106b)が、前記再蒸留カラム(96)の底部で組み合わされる、請求項6に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重供給パラキシレン分離のためのプロセス及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族化合物、特にベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、及びキシレン(オルト、メタ、及びパラ異性体)は、一般に「BTEX」又はより単純に「BTX」と称され、石油化学産業において極めて有用な化学物質である。これらは、ポリスチレン、スチレンブタジエンゴム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、無水フタル酸、溶媒、ポリウレタン、安息香酸、及び多くの他の成分などの材料の構築ブロックを表現する。従来、BTEXは、例えば、触媒改質又は分解精製プロセスユニットにおいて、化石燃料石油画分の分離及び処理によって石油化学工業のために得られる。異なる芳香族化合物は、特定の化合物の回収を増加させるための様々な分離ユニット、並びに処理ユニットを有する芳香族コンビナートにおいて各々から分離され得る。
【0003】
具体的には、パラキシレン及びメタキシレンは、化学及び繊維産業において重要な原材料である。パラキシレン由来のテレフタル酸は、今日広く使用されているポリエステル布地及び他の物品を生成するために使用される。吸着分離、結晶化、及び分別蒸留のうちの1つ又は組み合わせが、これらのキシレン異性体を得るために使用されており、吸着分離が、主パラキシレン異性体のために新たに構築されたプラントの市場共有の大部分を占める。
【0004】
吸着分離のためのプロセスは、文献において広く記載される。例えば、パラキシレンの回収に関する一般的な説明は、1970年9月版Chemical Engineering Progress(Vol.66,No 9)の70ページに表現されていた。有用な吸着剤及び脱収着剤、液体フローを分配するための回転弁を含む擬似移動床システムの機械的部品、吸着チャンバ及び制御システムの内部を記載する利用可能な参照文献の長い歴史が存在する。
【0005】
BTXコンビナートにおけるパラキシレン分離ユニットは、重要な高純度パラキシレン生成物の回収に有効である。ユニットへの供給は、典型的には、キシレン分画カラムから来るものであり、キシレン(すなわち、23%パラキシレン)の平衡混合物を含む。供給物は、多数の吸着ゾーンを通して処理され、得られた抽出物は、パラキシレンを分離するために分画される。パラキシレン分離ユニットは、顕著な資本及びユーティリティを必要とし、典型的には、芳香族コンビナート内の主なコストである。
【0006】
芳香族コンビナートへの供給物流は、典型的には、キシレン異性体の平衡量を有し得るが、芳香族コンビナートはまた、異なる、具体的には、非常に大量の、例えば、パラキシレンを有する、混合キシレン流を生成又は提供してもよい。例えば、トルエンメチル化は、メタノールを使用してトルエンをアルキル化して、全キシレンに対して非常に高い(90+%パラキシレン)選択性でパラキシレンを生成する。
【0007】
異なる量のパラキシレンを有する、パラキシレン分離ユニットへの2つの異なる供給物を効果的かつ効率的に処理するプロセスを有することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
流れにおいて、異なるレベルのパラキシレンで、供給物を受容するパラキシレン分離ユニットから、パラキシレンを分離及び回収するための1つ以上のプロセスが、発明された。概して、本プロセスにおいて、2つの供給物流が、パラキシレン分離ユニットに送られる(ただし、2つを超えて、含まれてもよい)。第1の供給物流は、例えば、A8ストリッパ側方引き込みとA8再蒸留カラム蒸留物流との組み合わせを介して生成される、パラキシレンの平衡(23%)濃度を特徴とする典型的なパラキシレン分離ユニット供給物である。第2の供給物流は、パラキシレンの高(90+%)濃度を特徴とする。例えば、高純度パラキシレン流は、トルエンメチル化ユニット由来であり得、異なる方式でパラキシレン分離ユニットに経路付けされてもよい。
【0009】
具体的には、トルエンメチル化ユニット生成物分画機は、純パラキシレン側方引き込みを生成するように動作し得、その全体が、パラキシレン分離ユニットに送られ得る。代替的に、トルエンメチル化ユニット生成物分画機が、キシレン及びより重質の芳香族をその底部流に送るように動作し得る。次いで、この底部流は、頂部分割壁を有する分割シェル再蒸留カラム内で処理することができ、高純度パラキシレン供給物から平衡純度パラキシレン供給物を効果的に分割し、高パラキシレン濃度を維持しながら、トルエンメチル化ユニット生成物分画底部流からの重質芳香族の除去を可能にする。
【0010】
したがって、本発明は、少なくとも1つの態様において、混合キシレンを含む少なくとも第1の流れと、トルエンを含むトルエン流と、に供給物を分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、第1の流れの少なくとも一部分を供給することと、トルエンメチル化ゾーンにおいて、トルエン流からのトルエンをメタノールでアルキル化して、パラキシレンを含むメチル化流出物を提供することと、分画カラムにおいて、メチル化流出物を、パラキシレンを含む流出物流に分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、パラキシレンを含む流出物流の少なくとも一部分を供給することと、パラキシレン分離ゾーンからパラキシレン生成物流を回収することと、によってパラキシレンを回収するためのプロセスを提供することとして特徴付けられ得る。
【0011】
本発明はまた、概して、少なくとも1つの態様において、混合キシレンを含む少なくとも第1の流れと、トルエンを含むトルエン流と、に供給物を分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、第1の流れの少なくとも一部分を供給することと、トルエンメチル化ゾーンにおいて、トルエン流からのトルエンをメタノールでアルキル化して、パラキシレンを含むメチル化流出物を提供することと、分画カラムにおいて、メチル化流出物をオーバーヘッド流、側方引き込み流、及びメチル化流出物底部流に分離することであって、側方引き込み流が、パラキシレンを含む、分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、分画カラムからの全ての側方引き込み流を供給することと、パラキシレン分離ゾーンからパラキシレン生成物流を回収することと、によってパラキシレンを回収するためのプロセスを提供することとして特徴付けられ得る。
【0012】
本発明は、少なくとも1つの態様において、混合キシレンを含む少なくとも第1の流れと、トルエンを含むトルエン流と、に供給物を分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、第1の流れの少なくとも一部分を供給することと、トルエンメチル化ゾーンにおいて、トルエン流からのトルエンをメタノールでアルキル化して、パラキシレンを含むメチル化流出物を提供することと、分画カラムにおいて、メチル化流出物をオーバーヘッド流、及びメチル化流出物底部流に分離することであって、メチル化流出物底部流がパラキシレンを含む、分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、メチル化流出物底部流の一部分のみを供給することと、パラキシレン分離ゾーンからパラキシレン生成物流を回収することと、によってパラキシレンを回収するためのプロセスを提供することとして更に特徴付けられ得る。
【0013】
それらの全てが任意の方式で組み合わせ可能となり得る、本発明の更なる態様、実施形態、及び詳細が、以下の本発明の詳細な説明に記載される。
定義
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「流」、「原料」、「生成物」、「部」又は「部分」は、直鎖、分岐鎖、又は環状アルカン、アルケン、アルカジエン、及びアルキンなどの様々な炭化水素分子、並びに任意に他の物質、例えば、水素などの気体、又は、重金属などの不純物、並びに硫黄及び窒素化合物を含んでもよい。上記の各々は、芳香族及び非芳香族炭化水素も含み得る。
【0015】
炭化水素分子は、C、C、C、Cと略されてもよく、式中「n」は、1種以上の炭化水素分子中の炭素原子の数を表し、又は略語は、例えば、非芳香族又は化合物の形容詞として使用されてもよい。同様に、芳香族化合物は、A、A、A、Anと略されてもよく、式中「n」は、1種以上の芳香族分子中の炭素原子の数を表す。更に、上付き文字「+」又は「-」は省略された1種以上の炭化水素の表記と共に使用することができ、例えば、C3+又はC3-は、省略された1種以上の炭化水素を含む。例として、略語「C3+」は、3個以上の炭素原子の1種以上の炭化水素分子を意味する。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「ゾーン」は、1つ以上の設備機器及び/又は1つ以上のサブゾーンを含む領域を指すことができる。設備機器として、1つ以上の反応器つまり反応容器、分離容器、蒸留塔、加熱器、交換器、パイプ、ポンプ、圧縮機、及びコントローラが挙げられるが、これらに限定されない。加えて、反応器、乾燥機、又は容器などの設備機器は、1つ以上のゾーン又はサブゾーンを更に含むことができる。
【0017】
本明細書で使用するとき、用語「富む」は、少なくとも一般的に50モル%、好ましくは70モル%の流れ内の化合物又は化合物種の量を意味し得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の1つ以上の例示的な実施形態について、以下の図面の各図と併せて以下に説明する。
【0019】
図1】本発明の一態様によるプロセスフロー図を示す。
【0020】
図2】本発明の別の態様によるプロセスフロー図を示す。
【0021】
対応する参照文字は、いくつかの図面にわたって対応する要素を示す。当業者であれば、簡潔さ及び明瞭さのために図中の要素が示されており、必ずしも正確な縮尺でないことを理解するであろう。例えば、図中の要素のいくつかの寸法は、本開示の様々な実施形態の理解を改善するのに役立つように、他の要素に対して誇張されてもよい。また、商業的に実現可能な実施形態において有用である又は必要とされる一般的であるが十分に理解された要素は、多くの場合、本開示のこれらの様々な実施形態を見やすくするために示されていない。
【発明を実施するための形態】
【0022】
上述したように、異なる量のパラキシレンで、2つの異なるパラキシレン供給物を受容する、パラキシレン分離ユニットからパラキシレンを効果的かつ効率的に回収するプロセスが発明された。これらの一般原理を念頭に置いて、本発明の1つ以上の実施形態について、以下の説明が限定することを意図するものではないという理解の下で説明する。
【0023】
図1及び図2では、芳香族コンビナート12への芳香族含有供給物流10は、概して、一般式C(6-n)のアルキル芳香族炭化水素を含み、式中、nは0~5の整数であり、各Rは、任意の組み合わせで、CH、C、C、又はCであり得る。芳香族含有供給物流10は、ベンゼン、トルエン、及び芳香族を含有し、典型的には、ナフテンを含む高級芳香族及び脂肪族炭化水素を含有する。
【0024】
本開示のプロセスへの供給物流10は、触媒改質、ナフサの水蒸気熱分解、軽質オレフィン及びより重質の芳香族に富む副生成物(「分解ガソリン」と称されることが多いガソリン域に含まれる材料を含む)を生じさせる蒸留物又は他の炭化水素、並びに、ガソリン域に含まれる生成物を生じさせる蒸留物及び重油の触媒又は熱分解を非限定的に含む、様々な原料由来であり得る。熱分解又は他の分解操作からの生成物は、概して、生成物の品質に影響を及ぼし、並びに/又は触媒又は内部に用いられた吸着剤を損ない得る、硫黄、オレフィン、及び他の化合物を除去するために、コンビナートに投入される前に、業界において周知のプロセスに従って水素処理される。触媒分解からのライトサイクル油はまた、既知の技術によって、有益に水素処理及び/又は水素分解されて、ガソリン域に含まれる製品を生じさせ得、水素処理は、好ましくは、また芳香族に富む供給物流を生じさせるための触媒改質も含む。改質ゾーンは、既知のように、概して、供給物を受容する改質ユニットを含む。改質ユニットは、典型的には、改質触媒を含む。通常、このような流れはまた、オレフィン化合物及びライトエンド、例えばブタン、並びにより軽質の炭化水素、好ましくはペンタンを除去するためにも処理されるが、このような除去は、本開示の広義の態様の実践には必須ではなく、図示されていない。
【0025】
図1及び図2に示されるように、芳香族コンビナート12は、例えば、芳香族抽出ゾーン16、アルキル交換ゾーン18、トルエンメチル化ゾーン20、及びパラキシレン分離ゾーン22、並びにキシレン異性化ゾーン24を含む。
【0026】
図示された実施形態では、供給物流10は、改質分割器などの分画カラム26で分離される。改質分割器は、芳香族含有供給物流10を、流れ28としてより重質で、より高い沸騰分画、及び流れ30としてより軽質でより低い沸騰分画に蒸留することによって、芳香族含有供給物流10を分離する又は「分割」するように機能する。分画カラム26は、例えば、流れ28中のより重質の分画が、8個以上の炭素原子(C8+)を有する80%超、90%超、又は95%超の炭化水素を主に含むように構成されてもよい。流れ30中のより軽質の分画は、7個以下の炭素原子(C7-)を有し、供給物流10からのベンゼン及びトルエンを含む、主に(80%超、90%超、又は95%超)炭化水素を含んでもよい。
【0027】
流れ30中のより軽質の分画は、例えば、ベンゼントルエン芳香族流34から流れ32内の大部分の脂肪族ラフィネートを分離する、抽出蒸留プロセスユニットであり得る、芳香族抽出ゾーン16を通過する。流れ32における脂肪族ラフィネートの更なる処理は、本発明を実施又は理解するために必須ではない。ベンゼントルエン芳香族流34は、1つ以上の分画カラム38を有する分画ゾーン36を通過し、これは、成分を分離し、少なくとも1つのベンゼン流40、1つのトルエン流42、及びキシレンを含むより重質の炭化水素を有する流れ43(以下で考察)を生成する。図示される分画ゾーン36は、分割シェル分画カラムである、単一の分画カラム38を含む。他の構成が、企図される。
【0028】
ベンゼン流40は、1つ以上の重質芳香族流41a、41b(以下で考察)と共に、アルキル交換ゾーン18を通過する。一実施形態では、アルキル交換ゾーン18は、320~440℃(608~824°F)の温度を含む条件を有する少なくとも1つの反応器を含む。アルキル交換ゾーンは、第1の触媒を含有してもよい。一実施形態では、第1の触媒は、アルキル交換に好適な少なくとも1つのゼオライト成分と、脱アルキル化に好適な少なくとも1つのゼオライト成分と、水素化に好適な少なくとも1つの金属成分とを含む。かかる触媒及びアルキル交換ゾーン18の条件は、当該技術分野において既知である。
【0029】
アルキル交換流出物流44は、アルキル交換ストリッパカラム46を通過し、これは、分画ゾーン36に戻されるベンゼン、トルエン、及びより重質の化合物を含む、底部のアルキル交換流出物48を提供する。アルキル交換流出物オーバーヘッド50は、ベンゼンを含み得、かつ芳香族抽出ゾーン16に戻される、アルキル交換安定化底部流54を提供する安定化ゾーン52を通過し得る。
【0030】
分画ゾーン36に戻って、トルエン流42は、メタノール流56と共にトルエンメチル化ゾーン20を通過し、これは反応器を含み、既知の条件下で動作し、その結果、トルエンは、メタノールでアルキル化されて、キシレンを生成する。トルエンメチル化流出物流58は、分画カラム60を通過し、トルエンメチル化流出物流58を、パラキシレンを含む少なくとも1つの流出物流に分離する。分画カラム60は、高純度パラキシレン流を含む、トルエンメチル化流出物流58中のキシレンからのトルエンの分離と関連する異なる流れを得るように動作し得る。図1の実施形態によれば、分画カラム60は、2つのオーバーヘッド流62a、62b、底流64、及びパラキシレンを含む流出物流である側方引き込み流66を提供するように動作する。より重質のオーバーヘッド流62bは、トルエンメチル化ゾーン20に再循環され得る。
【0031】
側方引き込み流66は、キシレンの非平衡混合物を有し、具体的には、キシレンの平衡混合物を有するコンビナート中の流れと比較して、より高い濃度のパラキシレンを有する。本発明によれば、側方引き込み流66の全体が、パラキシレン分離ゾーン22に供給される。
【0032】
パラキシレン分離ゾーン22は、好ましくは、当該技術分野において既知であるように、ラフィネ-ト流67を提供しながら、パラキシレンを選択的に吸着する、吸着作用を利用する抽出ユニットを含む。脱収着剤流68は、抽出流70においてパラキシレンを吸着剤から脱収着するために使用される。抽出物流70は、抽出カラム72において、パラキシレン生成物流74及び脱収着剤流76に分離される。ラフィネート流67は、ラフィネートカラム78において、第2の脱収着剤流80に分離され、これは、脱収着剤流76と組み合わされ、脱収着剤流68として使用されてもよい。ラフィネートカラム78はまた、パラキシレンリーンキシレン流82も提供する。
【0033】
キシレン異性体とエチルベンゼンとの非平衡混合物を含むパラキシレンリーンキシレン流82は、キシレン異性化ゾーン24を通過し得る。キシレン異性化ゾーン24は、異性化触媒を含有する反応器を含み、キシレンを異性化し、C芳香族異性体の平衡濃度に近づく生成物を提供する条件下で動作する。一実施形態では、異性化条件は、240~440℃(464~824°F)の温度を含む。更に、キシレン異性化ゾーン24は、第2の触媒を含み得る。一実施形態では、第2の触媒は、キシレン異性化に好適な少なくとも1つのゼオライト成分と、エチルベンゼン変換に好適な少なくとも1つのゼオライト成分と、水素化に好適な少なくとも1つの金属成分と、を含む。一実施形態では、異性化プロセスは、気相中で実施される。更に別の実施形態では、異性化プロセスは、液相中で行われる。一実施形態では、異性化プロセスは、脱アルキル化によってエチルベンゼンを変換してベンゼンを生成する。別の実施形態では、異性化プロセスは、異性化によってエチルベンゼンを変換してキシレンを生成する。
【0034】
分画カラム26からのより重質な分画28に沿うキシレン異性化流出物流84、及び分画ゾーン36からのキシレンを含む、より重質の炭化水素を有する流れ43は、ストリッパカラム86を通過する。第1のストリッパオーバーヘッド流88は、上記で考察された安定化ゾーン52を通過し得る。第1のストリッパオーバーヘッド流88よりも重質の炭化水素を有する第2のストリッパオーバーヘッド流90は、同じく上記で考察されたアルキル交換流出物流44と組み合わせられ得る。ストリッパカラム86からの側方引き込み流92は、キシレンの平衡混合物を含み、パラキシレン分離ゾーン22を通過する。他の供給物流(分画カラム60からの側方引き込み流66)から分離した、パラキシレン分離ゾーン22に供給されるものとして図示されているが、(本明細書の実施形態のいずれかに関して)2つの供給物がパラキシレン分離ゾーン22の分離ユニットに供給される前に組み合わされるか、又はそれらが隔離され、かつ別々に供給され得ることが企図される。この流れの成分の更なる処理は、上記で考察されたものと同じである。
【0035】
ストリッパカラム86からのストリッパ底部流94は、分画カラム60からの底部流64と共に、再蒸留カラム96を通過し得る。キシレンを含む再蒸留オーバーヘッド流98は、ストリッパカラム86からの側方引き込み流92と組み合わされ得る。再蒸留カラム96は、アルキル交換ゾーン18を通過する重室芳香族流41aのうちの1つである側方引き込み流を生成し得る。重質芳香族整流器102を通過する再蒸留底部流100は、アルキル交換ゾーン18に通過する重質芳香族流41bのうちの別の1つを提供し得る。重質芳香族部分103の更なる処理は、本発明の実践又は理解のために必須ではない。
【0036】
図2を参照すると、分画カラム60は、高純度パラキシレン側方引き込み流を提供するように動作せず、むしろ分画カラム60からパラキシレンを含む流出物流は、底部流64である。したがって、パラキシレンがパラキシレン分離ゾーン22において回収され得る前に、分画カラム60からの底部流64内の他の成分は、分離されなければならない。
【0037】
したがって、分画カラム60からの底部流64は、再蒸留カラム96’を通過する。図2の再蒸留カラム96’は、再蒸留カラム96’の中央部分及び上部部分を2つの区分又は分離ゾーン106a、106bに分離する壁104を含む分割壁カラムである。第1の分離ゾーン106aは、ストリッパカラム86からストリッパ底部流94を受容し、キシレンの平衡混合物を有する第1のオーバーヘッド流98aを提供する。第1のオーバーヘッド流98a流れは、ストリッパカラム86からの側方引き込み流92と組み合わされ、パラキシレン分離ゾーン22を通過し得る。第2の分離ゾーン106bは、分画カラム60から底部流64を受容し、キシレンの非平衡混合物(具体的には、パラキシレンの量がはるかに多い)を有する第2のオーバーヘッド流98bを提供する。第2のオーバーヘッド流98bは、パラキシレン分離ゾーン22に供給される。2つの分離ゾーン106a、106bの底部部分は、再蒸留カラム96’が単一又は共通の底部流100を提供するように組み合わされ得る。最後に、分画カラム60からの側方引き込み流66は、トルエンメチル化ゾーン20に再循環される。
【0038】
図2の実施形態では、より低いエネルギー分離が、分画カラム60において使用されて、パラキシレンを有する流出物流を提供し得る。
【0039】
弁、ポンプ、フィルタ、冷却器などの様々な他の構成要素は、それらの詳細が十分に当業者の知識の範囲内であり、またそれらの説明が、本発明の実施形態の実践又は理解に必須ではないため、図面には示されていないことが、当業者には認識及び理解されるべきである。
【0040】
上記のライン、導管、ユニット、デバイス、容器、周囲環境、ゾーン、又は同様のもののいずれも、センサ、測定デバイス、データ捕捉デバイス、又はデータ送信デバイスを含む1つ以上の監視構成要素で装備されてもよい。監視構成要素からの信号、プロセス、又は状態測定値、並びにデータを使用して、プロセス機器内、その周囲、及びその上の状況を監視することができる。監視構成要素によって生成又は記録された信号、測定値、及び/又はデータは、プライベート若しくはパブリック、一般的若しくは特定的、直接若しくは間接的、有線若しくは無線、暗号化若しくは非暗号化、及び/又はそれらの組み合わせであってもよい1つ以上のネットワーク又は接続を介して収集、処理、及び/又は送信されてもよい。本明細書は、この点において限定することを意図するものではない。
【0041】
監視構成要素によって生成又は記録された信号、測定値、及び/又はデータは、1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムに送信されてもよい。コンピューティングデバイス又はシステムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、1つ以上のコンピューティングデバイスに1つ以上の工程を含み得るプロセスを実行させる、コンピュータ可読命令を記憶するメモリと、を含み得る。例えば、1つ以上のコンピューティングデバイスは、1つ以上の監視構成要素から、プロセスと関連付けられた機器の少なくとも一部品に関連するデータを受信するように構成されてもよい。1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムは、データを分析するように構成されてもよい。データの分析に基づいて、1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムは、本明細書に記載される1つ以上のプロセスの1つ以上のパラメータに対する1つ以上の推奨される調整を決定するように構成されてもよい。1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムは、本明細書に記載される1つ以上のプロセスの1つ以上のパラメータに対する1つ以上の推奨される調整を含む暗号化又は非暗号化データを送信するように構成されてもよい。
特定の実施形態
【0042】
以下を特定の実施形態と併せて説明するが、本明細書は、前述の説明及び添付の特許請求の範囲の範囲を例示し、限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
【0043】
本発明の第1の実施形態は、パラキシレンを回収するためのプロセスであって、本プロセスは、供給物を、混合キシレンを含む少なくとも第1の流れと、トルエンを含むトルエン流と、に分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、第1の流れの少なくとも一部分を供給することと、トルエンメチル化ゾーンにおいて、トルエン流からのトルエンをメタノールでアルキル化して、パラキシレンを含むメチル化流出物を提供することと、分画カラムにおいて、メチル化流出物を、パラキシレンを含む流出物流に分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、パラキシレンを含む流出物流の少なくとも一部分を供給することと、パラキシレン分離ゾーンからパラキシレン生成物流を回収することと、によってパラキシレンを回収するためのプロセスを提供することとして特徴付けられ得る。本発明の一実施形態は、本段落の先の実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであり、分画カラムは、オーバーヘッド流、側方引き込み流、及びメチル化流出物底部流を提供し、この側方引き込み流は、分画カラムからパラキシレンを含む流出物流を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、側方引き込み流の全ては、パラキシレン分離ゾーンに供給される。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、メチル化流出物底部流と第1の流れの一部分とを組み合わせることを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、ストリッパカラムにおいて、混合キシレン流を第1の流れから分離することを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、混合キシレン流は、重質芳香族を更に含むストリッパ底部流を含み、プロセスは、再蒸留カラムにおいて、ストリッパ底部流を、少なくとも再蒸留オーバーヘッド流と、再蒸留底部流と、に分離することを更に含み、再蒸留オーバーヘッド流は、パラキシレン分離ゾーンに供給される。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、ストリッパ底部流を有する再蒸留カラムにおいて、メチル化流出物底部流を分離することを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、分画カラムは、オーバーヘッド流及びメチル化流出物底部流を提供し、メチル化流出塔底部流は、パラキシレンを含む流出物流を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、ストリッパカラムにおいて、第1の流れから混合キシレン流を分離することを更に含み、混合キシレン流は、ストリッパ底部流を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、再蒸留カラムにおいて、ストリッパ底部流を、少なくとも第1の再蒸留オーバーヘッド流と、再蒸留底部流と、に分離することであって、第1の再蒸留オーバーヘッド流は、パラキシレン分離ゾーンに供給される、分離することと、再蒸留カラムにおいて、メチル化流出物底部流を、パラキシレンを含む少なくとも第2の再蒸留オーバーヘッド流に分離することであって、第2の再蒸留オーバーヘッド流は、第1の再蒸留オーバーヘッド流を超える純度のパラキシレンを含み、第2の再蒸留オーバーヘッド流は、パラキシレン分離ゾーンに供給されたパラキシレンを含む、流出物流の部分を含む、分離することと、を更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、再蒸留カラムは、再蒸留カラムを第1の分離ゾーン及び第2の分離ゾーンに分離する壁を含み、第1の分離ゾーンは、ストリッパ底部流を受容し、第1の再蒸留オーバーヘッド流を提供し、第2の分離ゾーンは、メチル化流出物底部流を受容し、第2の再蒸留オーバーヘッド流を提供する。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、第1の分離ゾーン及び第2の分離ゾーンは、再蒸留カラムの底部において組み合わせられる。
【0044】
本発明の第2の実施形態は、パラキシレンを回収するためのプロセスであって、本プロセスは、供給物を、混合キシレンを含む少なくとも第1の流れと、トルエンを含むトルエン流と、に分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、第1の流れの少なくとも一部分を供給することと、トルエンメチル化ゾーンにおいて、トルエン流からのトルエンをメタノールでアルキル化して、パラキシレンを含むメチル化流出物を提供することと、分画カラムにおいて、メチル化流出物をオーバーヘッド流、側方引き込み流、及びメチル化流出物底部流に分離することであって、側方引き込み流が、パラキシレンを含む、分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、分画カラムからの全ての側方引き込み流を供給することと、パラキシレン分離ゾーンからパラキシレン生成物流を回収することと、によってパラキシレンを回収するためのプロセスを提供すること、を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第2の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、ストリッパカラムにおいて、第1の流れから混合キシレン流を分離することを更に含み、混合キシレン流は、ストリッパ底部流を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第2の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、ストリッパ底部流は、重質芳香族を更に含み、処理は、再蒸留カラムにおいて、ストリッパ底部流を少なくとも再蒸留オーバーヘッド流と、再蒸留底部流と、に分離することを更に含み、再蒸留オーバーヘッド流は、パラキシレン分離ゾーンに供給される。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第2の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、ストリッパ底部流を有する再蒸留カラムにおいて、メチル化流出物底部流を分離することを更に含む。
【0045】
本発明の第3の実施形態は、パラキシレンを回収するためのプロセスであって、本プロセスは、供給物を、混合キシレンを含む少なくとも第1の流れと、トルエンを含むトルエン流と、に分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、第1の流れの少なくとも一部分を供給することと、トルエンメチル化ゾーンにおいて、トルエン流からのトルエンをメタノールでアルキル化して、パラキシレンを含むメチル化流出物を提供することと、分画カラムにおいて、メチル化流出物をオーバーヘッド流、及びメチル化流出物底部流に分離することであって、メチル化流出物底部流がパラキシレンを含む、分離することと、パラキシレン分離ゾーンに、メチル化流出物底部流の一部分のみを供給することと、パラキシレン分離ゾーンからパラキシレン生成物流を回収することと、によってパラキシレンを回収するためのプロセスを提供することと、を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第3の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、ストリッパカラムにおいて、第1の流れから混合キシレン流を分離することであって、混合キシレン流は、ストリッパ底部流を含む、分離することと、再蒸留カラムにおいて、ストリッパ底部流を、少なくとも第1の再蒸留オーバーヘッド流と、再蒸留底部流と、に分離することであって、第1の再蒸留オーバーヘッド流は、パラキシレン分離ゾーンに供給される、分離することと、再蒸留カラムにおいて、メチル化流出物底部流を、パラキシレンを含む少なくとも第2の再蒸留オーバーヘッド流に分離することであって、第2の再蒸留オーバーヘッド流は、第1の再蒸留オーバーヘッド流を超える純度のパラキシレンを含み、第2の再蒸留オーバーヘッド流は、パラキシレン分離ゾーンに供給された分画カラムからメチル化流出物底部流の部分を含む、分離することと、を更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第3の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、再蒸留カラムは、再蒸留カラムを第1の分離ゾーン及び第2の分離ゾーンに分離する壁を含み、第1の分離ゾーンは、ストリッパ底部流を受容し、第1の再蒸留オーバーヘッド流を提供し、第2の分離ゾーンは、メチル化流出物底部流を受容し、第2の再蒸留オーバーヘッド流を提供する。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第3の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、第1の分離ゾーン及び第2の分離ゾーンは、再蒸留カラムの底部において組み合わせられる。
【0046】
更に説明することなく、前述の説明を使用して、当業者が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明を最大限まで利用し、かつ本発明の本質的な特性を容易に確認することができ、本発明の様々な変更及び修正を行い、様々な使用及び条件に適合させることができると考えられる。したがって、先行する好ましい特定の実施形態は、単なる例示として解釈されるべきであり、いかなるようにも本開示の残りを限定するものではなく、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれる様々な修正及び同等の構成を網羅することを意図するものである。
【0047】
上記では、全ての温度は摂氏度で記載され、全ての部及び百分率は、別途記載のない限り、重量基準である。
【0048】
上記の本発明の詳細な説明において、少なくとも1つの例示的な実施形態を提示してきたが、膨大な数の変形例が存在する点を理解されたい。例示的な実施形態は、あくまで実例にすぎず、いかなる意味でも発明の範囲、適用可能性、又は構成の限定を目的としていない点もまた理解されるはずである。むしろ、上記の詳細な説明は、発明の例示的な実施形態を実施するうえで便利な指針を当業者に提供するものであり、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物に記載される本発明の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に記載される機能及び要素の配置に様々な変更がなされ得る点は理解されよう。
図1
図2