(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】肩ベルトアセンブリ及びベビーカー
(51)【国際特許分類】
A47D 15/00 20060101AFI20231024BHJP
B62B 9/24 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
A47D15/00
B62B9/24
(21)【出願番号】P 2022001657
(22)【出願日】2022-01-07
【審査請求日】2022-01-07
(31)【優先権主張番号】202120037845.3
(32)【優先日】2021-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 武清
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0182036(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47D 15/00
B62B 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベビーカーのシート(40)に用いられる肩ベルトアセンブリ(100)であって、
両端が間隔をあけて前記シートに固定される固定ベルト(110)と、
前記固定ベルトにスライド可能に設けられる調整部材(130)と、
長さ調整が可能になるように前記調整部材に接続される調整ベルト(120)と、を含む
ことを特徴とする肩ベルトアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記固定ベルトの両端のうちの一端は、前記シートに着脱可能に固定される
ことを特徴とする請求項1に記載の肩ベルトアセンブリ。
【請求項3】
前記固定ベルトは、前記シートの背もたれに縦方向に位置決めされるとともに、前記固定ベルトの上端は、前記シートに着脱可能に固定される
ことを特徴とする請求項2に記載の肩ベルトアセンブリ。
【請求項4】
前記肩ベルトアセンブリは、荷重受け部(160)をさらに含み、前記荷重受け部は、前記シートの背もたれに横方向に固定され、前記固定ベルトの両端は、前記荷重受け部に固定されて前記シートに固定される
ことを特徴とする請求項2に記載の肩ベルトアセンブリ。
【請求項5】
前記荷重受け部は、2本のウェビングとして形成される
ことを特徴とする請求項4に記載の肩ベルトアセンブリ。
【請求項6】
前記調整ベルトは、前記調整部材を通過して自由端(121)を形成し、前記自由端を引くことにより、前記調整ベルトの長さを短縮することができるが、前記調整ベルトを引くことにより、前記調整ベルトの長さを増加させることができ、前記肩ベルトアセンブリは、拘束リング(170)をさらに含み、前記拘束リングは、前記調整ベルトに外嵌されるとともに、前記自由端を拘束することができる
ことを特徴とする請求項1に記載の肩ベルトアセンブリ。
【請求項7】
前記固定ベルトの前記一端には、バックル(150)が形成され、前記荷重受け部には、バックルループ(140)が形成され、前記バックルは、前記バックルループに着脱可能に固定される
ことを特徴とする請求項4に記載の肩ベルトアセンブリ。
【請求項8】
前記固定ベルトの両端は、前記シートに
直接固定される
ことを特徴とする請求項1に記載の肩ベルトアセンブリ。
【請求項9】
請求項1から請求項8のうちいずれか1項に記載の肩ベルトアセンブリと、
ベビーカーフレーム(30)と、
前記ベビーカーフレームに設けられるシート(40)と、
前記シートに接続される補助クッション(20)と、を含む
ことを特徴とするベビーカー。
【請求項10】
前記補助クッションは、上部開口(210)を有するとともに、前記補助クッションは、前記肩ベルトアセンブリを部分的に覆い、前記調整ベルトは、前記上部開口を経て前記補助クッションから延出する
ことを特徴とする請求項9に記載のベビーカー。
【請求項11】
前記ベビーカーは、腰ベルトアセンブリ(300)と、腹ベルトアセンブリ(400)と、中央ロック部材(500)と、をさらに含み、前記補助クッションは、下部開口(220)を有し、前記腰ベルトアセンブリは、前記シートの背もたれに固定され、前記腹ベルトアセンブリは、前記シートのクッションに固定され、前記中央ロック部材は、前記腹ベルトアセンブリの自由端に接続され、前記腰ベルトアセンブリは、前記下部開口を経て前記補助クッションを通過して、前記補助クッションにより部分的に覆われており、前記調整ベルト及び前記腰ベルトアセンブリは、前記中央ロック部材に着脱可能に固定される
ことを特徴とする請求項9に記載のベビーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、肩ベルトアセンブリに関し、特にベビーカーに用いられる肩ベルトアセンブリに関する。本願は、さらに、ベビーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーカーは、乳幼児を連れて移動させるための交通ツールである。ベビーカーは、通常、車輪及びシートを有する。車輪は、ベビーカーが容易に押されることを可能にする。通常、シートには、ベビーカーが押される時に乳幼児を拘束してその安全を確保するためのシートベルトをさらに有する。シートベルトは、乳幼児の体の様々な部分を拘束するように、肩ベルト、腰ベルト及び腹ベルトなどを含むことができる。
【0003】
従来技術において、肩ベルトの長さは、調整可能であるものの、一般的に長短を調整することしかできない。成長している乳幼児については、乳幼児の肩部が肩ベルトの固定点よりも高い場合、肩ベルトに対する調整は、乳幼児の肩部を拘束する需要にうまく対応できない。
【0004】
このため、より多くの方式で調整できる肩ベルトアセンブリが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、上記のような欠点の少なくとも1つを軽減又は解消することができる肩ベルトアセンブリ及びベビーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、一態様によれば、本願は、ベビーカーのシートに用いられる肩ベルトアセンブリを提供し、前記肩ベルトアセンブリは、両端が前記シートに固定される固定ベルトと、前記固定ベルトにスライド可能に設けられる調整部材と、長さ調整が可能になるように前記調整部材に接続される調整ベルトと、を含む。
【0007】
一実施例において、前記固定ベルトの両端のうちの一端は、前記シートに着脱可能に固定される。
【0008】
一実施例において、前記固定ベルトは、前記シートの背もたれに縦方向に位置決めされるとともに、前記固定ベルトの上端は、前記シートに着脱可能に固定される。
【0009】
一実施例において、前記肩ベルトアセンブリは、荷重受け部をさらに含み、前記荷重受け部は、前記シートの背もたれに横方向に固定され、前記固定ベルトの両端は、前記荷重受け部に固定されて前記シートに固定される。
【0010】
一実施例において、前記荷重受け部は、2本のウェビングとして形成される。
【0011】
一実施例において、前記調整ベルトは、前記調整部材を通過して自由端を形成し、前記肩ベルトアセンブリは、拘束リングをさらに含み、前記拘束リングは、前記調整ベルトに外嵌されるとともに、前記自由端を拘束することができる。
【0012】
一実施例において、前記固定ベルトの前記一端には、バックルが形成され、前記荷重受け部には、バックルループが形成され、前記バックルは、前記バックルループに着脱可能に固定される。
【0013】
一実施例において、前記固定ベルトの両端は、縫製により前記シートに固定される。
【0014】
他の態様によれば、本願は、前記肩ベルトアセンブリと、ベビーカーフレームと、前記ベビーカーフレームに設けられるシートと、前記シートに接続される補助クッションと、を含むベビーカーを提供する。
【0015】
一実施例において、前記補助クッションは、上部開口を有するとともに、前記補助クッションは、前記肩ベルトアセンブリを部分的に覆い、前記調整ベルトは、前記上部開口を経て前記補助クッションから延出する。
【0016】
一実施例において、前記ベビーカーは、腰ベルトアセンブリと、腹ベルトアセンブリと、中央ロック部材と、をさらに含み、前記補助クッションは、下部開口を有し、前記腰ベルトアセンブリは、前記シートの背もたれに固定され、前記腹ベルトアセンブリは、前記シートのクッションに固定され、前記中央ロック部材は、前記腹ベルトアセンブリの自由端に接続され、前記腰ベルトアセンブリは、前記下部開口を経て前記補助クッションを通過して、前記補助クッションにより部分的に覆われており、前記調整ベルト及び前記腰ベルトアセンブリは、前記中央ロック部材に着脱可能に固定される。
【0017】
本願は、従来技術に比べて、肩ベルトアセンブリをより柔軟に調整することにより、身長が伸びている乳幼児の使用に適応することができる。また、本願に係る肩ベルトアセンブリは、構造が簡単であり、操作が便利であり、信頼性もよい。
【0018】
以下には、本願の様々な目標、特徴及び利点は、添付の図面を参照して詳細に説明する本願の好ましい実施形態によって、より明らかになる。なお、図面は本願の模式的な図示に過ぎず、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。なお、図面において、同一符号は、同一又は類似する部材を示す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本願に係るベビーカーのベビーカーフレームの斜視図である。
【
図2】本願に係るベビーカーの補助クッションの後部の模式図である。
【
図3】本願の第1実施例に係るベビーカーの部分模式図である。
【
図4】本願の第1実施例に係る肩ベルトアセンブリの模式的な側面図である。
【
図5】本願の第2実施例に係るベビーカーの部分模式図である。
【
図6】本願の第2実施例に係る肩ベルトアセンブリの模式的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本願の原理及び構造をさらに説明するために、図面を併せて本願の好ましい実施例を詳細に説明するが、これらの実施例は、説明及び解釈するためのものに過ぎず、本願の保護範囲を制限するためのものではない。
【0021】
本願に記載の用語は、特定の実施例を説明する目的で使用されるものに過ぎず、本願を限定するものではない。本願及び添付された特許請求の範囲に記載の単数形式の「1種類」、「前記」及び「当該」は、前後の文章においてそれぞれ他の意味を含有すると明確に記載される以外には、複数の形式も含む。なお、本願に記載の「及び/又は」は、挙げられる事項の1つ又は複数の何れか又は全ての組み合わせを意味する。
【0022】
図1は、本願に係るベビーカーのベビーカーフレームの斜視図であり、
図2は、本願に係るベビーカーの補助クッションの模式図である。
【0023】
本願に係るベビーカーは、
図1に示すようなベビーカーフレーム30を備えることができる。選択的に、本願に係るベビーカーは、他のタイプのベビーカーフレームを有する。ベビーカーフレーム30は、シート40(
図3参照)を有することができる。シート40は、乳幼児を載せるための部材であり、且つ、乳幼児の腿部及び臀部を載せるためのクッションと、乳幼児の背中及び頭部を支持するための背もたれと、を含むことができる。
【0024】
図3は、本願の第1実施例に係るベビーカーの部分模式図であり、
図4は、本願の第1実施例に係る肩ベルトアセンブリの模式的な側面図である。
図4は、各部材をモジュールとして示しており、固定ベルトと調整ベルトとの具体的な巻き方を示していない。
【0025】
以下、本願の第1実施例を説明する。
【0026】
シート40には、乳幼児を拘束するためのシートベルトアセンブリ10が設けられることにより、ベビーカーが移動する場合に乳児が不用意にベビーカーから落下することを防ぐことができる。
【0027】
シートベルトアセンブリ10は、肩ベルトアセンブリ100と、腰ベルトアセンブリ300と、腹ベルトアセンブリ400と、中央ロック部材500と、を含むことができる。肩ベルトアセンブリ100及び腰ベルトアセンブリ300は、シート40の背もたれに固定されてもよく、腹ベルトアセンブリ400は、シート40のクッションに固定されてもよい。腹ベルトアセンブリ400のクッションから離れる一端(自由端)には、中央ロック部材500が固定されてもよい。肩ベルトアセンブリ100及び腰ベルトアセンブリ300は、中央ロック部材500に着脱可能に固定されることにより、シートベルトアセンブリ10を使用状態にする。
【0028】
図3及び
図4に示すように、肩ベルトアセンブリ100及び腰ベルトアセンブリ300は、シート40の両側に対称に設けられてもよい。以下の説明では一方側の肩ベルトアセンブリ100及び腰ベルトアセンブリ300についてのみ説明する。一方側の肩ベルトアセンブリ100及び腰ベルトアセンブリ300についての説明は、同様に他方側の肩ベルトアセンブリ100及び腰ベルトアセンブリ300にも適用可能であることが理解される。
【0029】
図2に示すように、補助クッション20は、独立したクッションであり、シート40の背もたれに設けられてもよい。補助クッション20は、上部開口210及び下部開口220を有することができる。上部開口210及び下部開口220は、いずれも左右対称の2つに設けられてもよい。補助クッション20は、肩ベルトアセンブリ100及び腰ベルトアセンブリ300の一部を覆うことにより、乳幼児の背中が比較的平坦な表面に寄り掛かるようにし、使用の快適性を向上させることができる。肩ベルトアセンブリ100は、上部開口210を経て補助クッション20を通過することができる。腰ベルトアセンブリ300は、下部開口220を経て補助クッション20を通過することができる。
【0030】
補助クッション20の裏面には、係合シート230が設けられてもよい。係合シート230の上側は、補助クッション20の上側に固定されてもよい。
図2は、係合シート230が上方に持ち上げられた状態を示す。係合シート230には、ベビーカーの本体に結合されるための留め具231が設けられてもよい。係合シート230の両側には、1つの留め具231がそれぞれ設けられてもよい。選択的に、係合シート230は、例えば1つや3つなどの他の数の留め具231を有してもよい。留め具231は、例えばスナップ、ハスプ、ベルクロ(登録商標)などであってもよい。
【0031】
肩ベルトアセンブリ100は、両端がシート40に固定される固定ベルト110と、固定ベルト110にスライド可能に設けられる調整部材130と、長さ調整が可能になるように調整部材130に接続される調整ベルト120と、を含むことができる。
【0032】
図3に示すように、固定ベルト110の一端(例えば、上端)は、シート40に着脱可能に固定される。肩ベルトアセンブリ100は、荷重受け部160をさらに含むことができる。荷重受け部160は、横方向のウェビングとして形成されてもよく、且つ、シート40の背もたれに固定されてもよい。荷重受け部160は、2つの横方向のウェビングとして形成されてもよく、2つの横方向のウェビングは、互いに一定の距離を置いていてもよい。荷重受け部160は、一体に形成されてもよい。固定ベルト110の上端には、バックル150が固定されてもよく、荷重受け部160には、バックルループ140が形成されてもよい。バックル150は、バックルループ140を通過して荷重受け部160に着脱可能に固定されることにより、最終的に、固定ベルト110は、シート40の背もたれに着脱可能に固定されてもよい。バックル150は、バックルループ140を通過してから、固定ベルト110を引くことにより、バックル150を反対方向に沿ってバックルループ140に通過させることができない。バックル150をバックルループ140に通過させる必要がある場合、バックル150を特定の角度又は経路でバックルループ140に通過させる必要がある。固定ベルト110の下端は、シート40の背もたれ又は荷重受け部160の下部のウェビングに直接
縫製されてもよい。
【0033】
選択的に、固定ベルト110の上端は、着脱不能に固定されるが、固定ベルト110の下端は、シート40又は荷重受け部160に着脱可能に固定される。選択的に、固定ベルト110の両端は、いずれもシート40又は荷重受け部160に着脱可能に固定される。
【0034】
図3を参照すると、本願に記載される縦方向は、
図3における上下方向であるが、本願に記載される横方向は、
図3における左右方向である。なお、肩ベルトアセンブリ100は、複数の可撓性部材を有するので、縦方向及び横方向は、おおよその方向であるが、厳密な鉛直及び水平ではない。
【0035】
固定ベルト110には、調整部材130がスライド可能に設けられる。調整部材130は、中間に横ロッドを有する筐体として形成されてもよい。固定ベルト110は、横ロッドの一方側から調整部材130を通過してこの横ロッドを迂回するとともに、横ロッドの他方側から再び逆方向に沿って調整部材130を通過することができる。調整部材130は、他の方式により固定ベルト110にスライド可能に固定されてもよい。
【0036】
調整ベルト120は、調整部材130を通過して逆方向に延びることにより、自由端121を形成することができる。調整ベルト120は、調整部材130の他の横ロッドの一方側から調整部材130を通過してこの他の横ロッドを迂回するとともに、この他の横ロッドの他方側から再び逆方向に沿って調整部材130を通過することができる。調整ベルト120の自由端121から離れる一端には、中央ロック部材500に嵌合されてロックするための部材が形成されてもよい。肩ベルトアセンブリ100は、調整ベルト120に外嵌されるとともに自由端121を拘束することができる拘束リング170をさらに含むことができる。拘束リング170は、調整ベルト120でスライドすることができる。自由端121の長さによっては、拘束リング170は、自由端121の末端に近い位置まで移動するとともに、自由端121を調整ベルト120に拘束することができる。このように、調整ベルト120を散乱させることなくよりきれいな姿勢にすることができる。調整ベルト120は、他の方式により固定ベルト110にスライド可能に固定される。固定ベルト110は、その両端の間に張り詰められてもよく、即ち、固定ベルト110の両端により固定される位置の間の距離は、固定ベルト110の長さとおよそ等しい。固定ベルト110は、やや傾けて設けられてもよく、例えば、
図3において逆ハ字状として形成される。通常、乳幼児の肩部が高いほど肩幅も広くなるので、このようにやや傾けて設けることにより、体がより大きい乳幼児に適応させることができる。
【0037】
自由端121を引くことにより、調整ベルト120の長さを短縮することができるが(これにより、肩ベルトアセンブリ100全体の長さが短縮される)、調整ベルト120を引くことにより、調整ベルト120の長さを増加させることができる。
【0038】
調整部材130を固定ベルト110でスライドさせることにより、肩ベルトアセンブリ100の長さを変えるとともに、調整ベルト120の固定位置を変えることができる。固定ベルト110が補助クッション20により覆われるので、肩ベルトアセンブリ100が使用される場合、乳幼児の肩部は、調整ベルト120のみに接触する。調整部材130は、固定ベルト110でスライドして調整ベルト120の固定位置を変えることにより、肩部の高さが異なる乳幼児に適応させることができ、これにより、肩ベルトアセンブリ100は、乳幼児にシート40の背もたれへの拘束力のみを加えるが、押し下げ力を加えないようにする。
【0039】
図5は、本願の第2実施例に係るベビーカーの部分模式図であり、
図6は、本願の第2実施例に係る肩ベルトアセンブリの模式的な側面図である。
【0040】
本願の第2実施例は、第1実施例と同様であり、相違点のみを以下に説明する。
【0041】
固定ベルト110の両端は、いずれも荷重受け部160(荷重受け部160がない場合、シート40の背もたれに固定されてもよい)に着脱不能に固定される(例えば、縫製により)。即ち、固定ベルトの端部には、バックル150が設けられておらず、荷重受け部160には、バックルループ140も形成されていない。
【0042】
当業者は、明細書に対する理解、及び明細書に記載された発明に対する実施を介して、本願の他の実施形態を容易に取得することができる。本願は、本願に対する任意の変形、用途、又は適応的な変化を含み、このような変形、用途、又は適応的な変化は、本願の一般的な原理に従い、本願では開示していない本技術分野の公知知識、又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものであって、本願の本当の範囲および要旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0043】
典型的な実施例を参照して本願を説明したが、使用される用語は説明及び例示的なものであり、限定的な用語ではないことを理解すべきである。本願は本願の趣旨及び実質的内容を逸脱することなく様々な形態で具体的に実施することができるので、上記実施例は任意の前記の詳細な説明に限定されるものではなく、特許請求の範囲に限定された範囲内に広く解釈されるべきである。したがって、特許請求又はその等価範囲内に属する全ての変化はいずれも特許請求に含まれることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0044】
10 シートベルトアセンブリ
100 肩ベルトアセンブリ
110 固定ベルト
120 調整ベルト
121 自由端
130 調整部材
140 バックルループ
150 バックル
160 荷重受け部
170 拘束リング
300 腰ベルトアセンブリ
400 腹ベルトアセンブリ
500 中央ロック部材
20 補助クッション
210 上部開口
220 下部開口
230 係合シート
231 留め具
30 ベビーカーフレーム
40 シート