(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-23
(45)【発行日】2023-10-31
(54)【発明の名称】決済管理装置、決済管理方法、およびアプリケーションプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/06 20120101AFI20231024BHJP
【FI】
G06Q20/06
(21)【出願番号】P 2023026384
(22)【出願日】2023-02-22
【審査請求日】2023-02-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】金田 美美
(72)【発明者】
【氏名】チン リンサイ
(72)【発明者】
【氏名】バーマ パラビ
(72)【発明者】
【氏名】バーニー サッド
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラ スティーブン
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特許第7185080(JP,B1)
【文献】特表2016-524244(JP,A)
【文献】Mastercard(マスターカード) NFTの画像をデザインに活用したカードを発表[オンライン],2022年09月27日,[2023年5月18日検索],インターネット:<URL: https://crypto-times.jp/mastercard-nft/>
【文献】阿部純子,ふだんの買い物でカードを使うとNFT化した特典を入手できる!注目のキャッシュレスサービス 「Nudge」の革新性[オンライン],2022年05月08日,[2023年5月18日検索],インターネット:<URL: https://dime.jp/genre/1380208/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の端末装置で動作するアプリケーションプログラムと協働して前記利用者に電子決済サービスを提供する決済管理装置であって、
前記電子決済サービスを実現するための決済処理を実行する決済処理部と、
前記利用者に前記電子決済サービスの利用状況に応じた報酬を付与する報酬付与部と、
前記利用者の端末装置に前記電子決済サービスに関するコンテンツである決済コンテンツを提供する決済コンテンツ提供部と、
を備え、
前記報酬付与部は、所定の付与条件を満たした利用者に対してNFT(Non-Fungible Token)に関連付けられたコンテンツであるNFTコンテンツを前記報酬として前記利用者に付与
し、
前記決済コンテンツ提供部は、利用者が前記電子決済サービスにおいて使用するクレジットカードの画像として、利用者が自身に付与されたNFTコンテンツのうちから選択した特定のNFTコンテンツまたは前記NFTコンテンツを含む画像を前記アプリケーションプログラムに表示させるものであり、前記電子決済サービスの利用時に使用されるコード画像を前記クレジットカードの画像に重畳して表示させるコンテンツを前記決済コンテンツとして前記端末装置に提供する、
決済管理装置。
【請求項2】
前記決済コンテンツ提供部は、利用者に前記クレジットカードの画像を設定させるための表示設定画面を前記決済コンテンツとして前記端末装置に提供するものであり、
前記表示設定画面は、背景画像の選択肢と、前記クレジットカードの画像に使用可能なNFTコンテンツの選択肢とを提示するとともに、選択された背景画像に、選択されたNFTコンテンツを重畳した画像を前記クレジットカードの画像として設定するものである、
請求項1に記載の決済管理装置。
【請求項3】
前記NFTコンテンツを含む前記クレジットカードの画像に重畳される前記コード画像には少なくとも前記利用者の識別情報がエンコードされている、
請求項1に記載の決済管理装置。
【請求項4】
前記NFTコンテンツを含む前記クレジットカードの画像に重畳される前記コード画像は、利用の有効期限が設定されたワンタイムコードである、
請求項1に記載の決済管理装置。
【請求項5】
前記NFTコンテンツを含む前記クレジットカードの画像には、前記電子決済サービスにおいてチャージ残高による支払い方法を設定する操作を受け付けるユーザインターフェースが重畳して配置されており、
前記ユーザインターフェースは、前記支払い方法の設定操作に応じて、前記クレジットカードの画像を回転させて、前記クレジットカードの画像の裏側を表示する第2画像を表示させるものであり、
前記第2画像には前記支払い方法に関する詳細情報が含まれる、
請求項1に記載の決済管理装置。
【請求項6】
前記決済コンテンツ提供部は、前記NFTコンテンツを含む前記クレジットカードの画像を表示する第1の決済画面と、前記電子決済サービスを利用した支払いの実行操作を受け付ける第2の決済画面とを前記決済コンテンツとして前記端末装置に提供するものであり、
前記第1の決済画面および前記第2の決済画面は、前記チャージ残高による支払い方法の設定が互いに連動するように構成されている、
請求項5に記載の決済管理装置。
【請求項7】
利用者の端末装置で動作するアプリケーションプログラムと協働して前記利用者に電子決済サービスを提供する決済管理装置が、
前記電子決済サービスを実現するための決済処理を実行し、
前記利用者に前記電子決済サービスの利用状況に応じた報酬を付与
し、
前記利用者の端末装置に前記電子決済サービスに関するコンテンツである決済コンテンツを提供する、
決済管理方法であって、
所定の付与条件を満たした利用者に対してNFT(Non-Fungible Token)に関連付けられたコンテンツであるNFTコンテンツを前記報酬として前記利用者に付与
し、
利用者が前記電子決済サービスにおいて使用するクレジットカードの画像として、利用者が自身に付与されたNFTコンテンツのうちから選択した特定のNFTコンテンツまたは前記NFTコンテンツを含む画像を前記アプリケーションプログラムに表示させるものであり、前記電子決済サービスの利用時に使用されるコード画像を前記クレジットカードの画像に重畳して表示させるコンテンツを前記決済コンテンツとして前記端末装置に提供する、
決済管理方法。
【請求項8】
利用者の端末装置で動作し、決済管理装置と協働して前記利用者に電子決済サービスを提供するアプリケーションプログラムであって、
前記端末装置に、
前記電子決済サービスに関するコンテンツであって前記決済管理装置から提供される決済コンテンツにより前記利用者に前記電子決済サービスを利用させるためのインターフェース画面を表示させ、
前記電子決済サービスの利用状況に応じて前記利用者に報酬として付与されたコンテンツであって、NFT(Non-Fungible Token)に関連付けられたコンテンツであるNFTコンテンツを前記インターフェース画面に表示させる
ものであって、
利用者が前記電子決済サービスにおいて使用するクレジットカードの画像として、利用者が自身に付与されたNFTコンテンツのうちから選択した特定のNFTコンテンツまたは前記NFTコンテンツを含む画像を前記アプリケーションプログラムに表示させるものであり、
前記電子決済サービスの利用時に使用されるコード画像を前記クレジットカードの画像に重畳して表示させる、
アプリケーションプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済管理装置、決済管理方法、およびアプリケーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子決済サービスの利用状況に応じて利用者にポイント等の報酬を還元する電子決済システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。ポイントは、例えば、電子決済サービスを利用した決済実行時において決済代金の一部または全部を賄うものとして使用することができるものであり、利用者に経済的メリットを付与するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、利用者に対して満足度の高い報酬獲得体験を与えることができない場合があった。例えば、従来の技術では、経済的メリットで満足感を感じさせる報酬を与えることができるものの、特別感を感じさせるような報酬を与えることができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、利用者に対してより満足感の高い報酬獲得体験を与えることができる決済管理装置、決済管理方法、およびアプリケーションプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、利用者の端末装置で動作するアプリケーションプログラムと協働して前記利用者に電子決済サービスを提供する決済管理装置であって、前記電子決済サービスを実現するための決済処理を実行する決済処理部と、前記利用者に前記電子決済サービスの利用状況に応じた報酬を付与する報酬付与部と、を備え、前記報酬付与部は、所定の付与条件を満たした利用者に対してNFT(Non-Fungible Token)に関連付けられたコンテンツであるNFTコンテンツを前記報酬として前記利用者に付与する、決済管理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、利用者に対してより満足感の高い報酬獲得体験を与えることができる決済管理装置、決済管理方法、およびアプリケーションプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。
【
図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その1)である。
【
図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その2)である。
【
図4】第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。
【
図5】利用者情報172の内容の一例を示す図である。
【
図6】加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。
【
図7】アクセス情報178の内容の一例を示す図である。
【
図8】NFTコンテンツの使用の一例を示す図である。
【
図9】決済アプリ20におけるクレジットカードの表設定画面の一例を示す図である。
【
図10】決済アプリ20におけるクレジットカードの表示設定に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の決済管理装置、決済管理方法、およびアプリケーションプログラムの実施形態について説明する。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗(実店舗)であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店(ブランド)に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。
【0010】
[電子決済サービス]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ100を中心として実現される。決済サーバ100は、例えば、一以上の利用者端末装置10、一以上の第1店舗端末装置50、一以上の第2店舗端末装置70、およびNFT管理システム80のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。
【0011】
利用者端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置10は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置10では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ20は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置10にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。
【0012】
第1店舗端末装置50は、例えば、店舗に設置される。第1店舗端末装置50は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第1店舗端末装置50は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像60は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像60は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0013】
第2店舗端末装置70は、加盟店の運営者によって使用される。第2店舗端末装置70は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第2店舗端末装置70では、加盟店向けインターフェース72が動作する。加盟店向けインターフェース72は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース72は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。スマートフォンである第2店舗端末装置70は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置10が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。
【0014】
NFT管理システム80は、NFT(Non-Fungible Token)を管理するシステムである。NFTは、ブロックチェーンと呼ばれるデジタル管理台帳上に記録される一意で代替不可能なデータ単位である。NFTは、画像や動画、音声の他、任意のデジタルデータに関連付けることが可能であり、関連付けられたコンテンツ(以下「NFTコンテンツ」という。)の所有者を保証することができるものである。NFTは、特定のデジタル資産や物理的資産(コンピュータ上のファイルや物理的な物体など)、およびその資産を特定目的で使用するためのライセンスに関連づけることができるものである。また、NFT(および原資産を使用・複製・表示するための関連ライセンス)は、デジタル市場で売買することができるものである。本実施形態において、NFT管理システム80は、デジタル管理台帳やその管理機能、NFTコンテンツの記憶領域、NFTコンテンツの配信機能などを有し、自システムと通信可能な他の装置からの要求に対してNFTコンテンツを提供することができるものとする。また、NFT管理システム80は、管理対象のNFTコンテンツの取引を可能にする機能を有してもよい。NFT管理システム80は、電子決済サービスの利用者間での取引を可能とする機能を有してもよいし、不特定多数の利用者間でNFTコンテンツの取引を可能とする、いわゆるNFT取引所などのシステムとして構成されてもよい。
【0015】
決済サーバ100は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第1店舗端末装置50は、POS装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、POS装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ100に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第1店舗端末装置50から決済情報が送信されるものとする。
【0016】
また、決済サーバ100は、電子決済サービスの利用者に対し、サービスの利用状況に応じた報酬を付与する。例えば、報酬の一例としてポイントが挙げられる。ポイントは、電子決済サービスや、提携する他サービスなどでの支払いに使用することができる現金相当価値であり、基本的には、電子決済を利用した支払い額に応じた数量が利用者に還元される。
【0017】
本実施形態の決済サーバ100は、このようなポイントに加えて/代えて、上述のNFTにより所有者が保証されたNFTコンテンツを報酬として利用者に付与することができるものである。電子決済サービスの運営者は、利用者に報酬として提供するためのNFTコンテンツを予めNFT管理システム80に保持しているものとする。
【0018】
図2および
図3は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン1とパターン2の二つが存在してよい。
【0019】
図2に示すパターン1(以下、ユーザスキャンと称する)の場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。店舗コード画像60には、店舗URL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。この店舗URLは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ100において加盟店IDや店舗ID等との対応付けがなされている(後述)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報(後述)を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置10に入力する(S5)。そして、利用者端末装置10は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像60が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像60には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第1決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0020】
図3に示すパターン2(以下、ストアスキャンと称する)の場合、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像を表示する(S14)。利用者は利用者端末装置10の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S15)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う(S17)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0021】
なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、
図2で説明した「アカウントID」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、利用者のアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントIDに対応する利用者を特定する。
【0022】
[決済サーバ]
図4は、第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。決済サーバ100は、例えば、通信部110と、決済コンテンツ提供部120と、決済処理部130と、情報管理部140と、記憶部170とを備える。通信部110および記憶部170以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0023】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、利用者情報172、決済コンテンツ情報174、加盟店/店舗情報176などの情報が格納される。
【0024】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0025】
決済コンテンツ提供部120は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置10に提供する。決済コンテンツ提供部120は、決済コンテンツ情報174から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置10に提供する。利用者端末装置10は、決済アプリ20によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ100に送信する。
【0026】
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部130は、利用者情報172を参照しながら決済処理を行う。
【0027】
図5は、利用者情報172の内容の一例を示す図である。利用者情報172は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報172は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ID、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報などの情報が対応付けられたものである。利用者URLは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によって利用者に発行されるものであり、利用者IDは、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)IDである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する。
【0028】
チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。後払い枠は月ごとに利用可能な後払いの限度額であり、後払い利用額は、当月に既に利用された後払いの金額であり、後払い利用可能額は、後払い枠から後払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能な後払いの金額である。図では後払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方が後払い枠に設定されてよい。後払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報(口座番号、カード番号)である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額、決済方法など)を、決済ごとに示す情報である。
【0029】
図6は、加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。加盟店/店舗情報176は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル176Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金(前述)が対応付けられた第2テーブル176Bと、店舗IDに対して店舗IDが対応付けられた第3テーブル176Cとを含む。加盟店/店舗情報176には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。
【0030】
図7は、アクセス情報178の内容の一例を示す図である。アクセス情報178は、例えば、NFTコンテンツの識別情報であるコンテンツIDに対して、当該NFTコンテンツの所有者である利用者の利用者ID(所有者ID)などが対応づけられたテーブルとして管理される。コンテンツIDは、NFT管理システム80におけるNFTコンテンツの管理でも使用されており、決済サーバ100は、コンテンツIDを指定することによりNFT管理システム80のNFTコンテンツにアクセスすることができるものとする。例えば、決済サーバ100の情報管理部140は、利用者の電子決済が所定の付与条件を満たした場合、付与可能なNFTコンテンツの所有者を当該利用者に変更することをNFT管理システム80に要求する。これにより、NFT管理システム80側でデジタル管理台帳が更新され、当該NFTコンテンツが当該利用者の所有物となったことが記録されるとともに、決済サーバ100において所有者の変更内容がアクセス情報178に反映される。なお、アクセス情報178は、コンテンツIDに対して各NFTコンテンツの付与条件を対応づけたものであってもよい。この場合、情報管理部140は、付与条件に応じたNFTコンテンツを利用者に付与してもよい。
【0031】
情報管理部140は、利用者端末装置10や第2店舗端末装置70から取得した情報に基づいて、利用者情報172、加盟店/店舗情報176、およびアクセス情報178を管理する。情報管理部140は、利用者情報172、加盟店/店舗情報176、およびアクセス情報178について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。
【0032】
[電子決済]
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から決済情報が取得されると、利用者情報172を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部130は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部130は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。
【0033】
決済処理部130は、「設定情報」が「後払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部130は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリケーション20に返信される。
【0034】
また、情報管理部140は、決済処理部130と連携し、電子決済の実行時において所定の付与条件を満たした利用者に対して上述のポイントやNFTコンテンツなどの報酬を付与する。例えば、情報管理部140は、期間限定のキャンペーンの実施中に、支払い金額に応じたポイントに加えて、NFTコンテンツを付与するように構成されてもよい。情報管理部140は、付与可能なNFTコンテンツが複数ある場合、所定のルールや優先度などにしたがって付与対象のNFTコンテンツを1つに決定してもよいし、付与対象とするNFTコンテンツを利用者に選択させてもよい。なお、NFTコンテンツの付与は、必ずしも電子決済の利用時に行われる必要はない。例えば、NFTコンテンツは、利用者がポイントを消費して取得できるものであってもよい。情報管理部140は「報酬付与部」の一例である。
【0035】
図8は、NFTコンテンツの使用の一例を示す図である。例えば、
図8は、決済アプリ20が表示部に表示するインターフェース画面の一例を示す図である。決済アプリ20が起動すると、
図8のインターフェース画面IM1Aが利用者端末装置10の表示部に表示される。インターフェース画面IM1Aの上部には、支払いやチャージに使用するクレジットカードの画像AR1が示されている。この画像AR1には、例えば、バーコードC1、QRコードC2、支払いの方法(チャージ残高からの支払い)を示す情報IF1、トグルボタンB11、ボタンB12が重畳して表示される。インターフェース画面IM1A、インターフェース画面IM1Bは「決済画面」の一例である。
【0036】
領域AR1の下方には、各種コンテンツを表示するための複数のボタン、および支払いボタンB2が表示されている。ユーザが所望のボタンを操作すると、インターフェース画面は、インターフェース画面IMAから操作に応じたコンテンツを含むインターフェース画面に遷移する。各種コンテンツとは、クーポンに関するコンテンツや、ポイントカードに関するコンテンツ、フードデリバリーサービスに関するコンテンツ等である。
【0037】
トグルボタンB11が操作されると、カードを模した画像がひっくり返るようにカードの画像が回転してカードの裏側を表示するような画像が表示される。この画像には、例えば、チャージ残高を示す情報が含まれる。支払いボタンB2が操作されると、インターフェース画面は、インターフェース画面IMAからインターフェース画面IM1Bに遷移する。ボタンB12は、クレジットカードの画像AR1を設定するためのインターフェース画面IM2(
図9参照)を呼び出すためのボタンである。インターフェース画面IM2については
図9にて後述する。
【0038】
インターフェース画面IM1Bには、バーコードC3、QRコードC4、支払いの方法(チャージ残高からの支払い)を示す情報IF2、チャージ残高(利用可能金額)を示す情報IF3、支払い方法をパターン2に変更するためのボタンB3が含まれている。ボタンB3が操作されると、例えば、決済アプリ20は、利用者端末装置10のカメラを起動させる。これにより、ユーザは、カメラで店舗コード画像60を撮像することができる。上記のバーコードC1、QRコードC2、バーコードC3、QRコードC4は、利用の有効期限が設定されたワンタイムコードであり、設定された時間が経過するごとに生成されたり、画面が表示されるごとに生成されたりする。バーコードC1、QRコードC2、バーコードC3、QRコードC4には、利用者ID(或いは利用者IDおよび支払方法を示す情報)がエンコードされている。バーコード、QRコードは、時間の経過ごと、または画面の更新ごとに異なるものであるが、少なくとも同様の利用者IDがエンコードされている。
【0039】
ここで、インターフェース画面IM1Bにおける支払い方法とインターフェース画面IM1Aの支払い方法とは連動している。例えば、上記のように、インターフェース画面IM1Aにおいて支払い方法がチャージ残高からの支払いである場合、決済アプリ20は、インターフェース画面IM1Aにおいても支払い方法をチャージ残高からの支払いに自動で設定(支払いを示す情報を表示)する。インターフェース画面IM1Bからインターフェース画面IM1Aに遷移する場合も、インターフェース画面IM1Aにおいてインターフェース画面IM1Bにおける支払い方法が自動で設定される。
【0040】
このようなインターフェース画面IM1Aにおいて、クレジットカードの画像AR1がNFTコンテンツの使用例である。例えば、利用者は、
図9に示すようなクレジットカードの表示設定に関するインターフェース画面IM2により、自身が取得したNFTコンテンツをクレジットカードの表示画像として使用することができる。
図9のインターフェース画面IM2は、例えば、プレビュー部PV1と、背景選択部BS1と、NFT選択部NS1と、変更を適用するボタンB4を含む。NFT選択部NS1は、利用者が所有するNFTコンテンツであってクレジットカードの画像に使用可能なNFTコンテンツを一覧表示するとともに、画像AR1に使用するNFTコンテンツの選択操作を受け付ける。背景選択部BS1は、画像AR1においてNFTコンテンツの背景に表示する画像(背景画像)の選択肢を一覧表示するとともに、使用する背景画像の選択操作を受け付ける。プレビュー部PV1は、NFT選択部NS1で選択されたNFTコンテンツと、背景選択部BS1で選択された背景画像とを組み合わせて画像AR1のプレビュー画像を生成して表示する。
【0041】
この場合、決済コンテンツ提供部120は、インターフェース画面IM1Aやインターフェース画面IM2などを表示するためのコンテンツ要求を受けると、アクセス情報178を参照して対象の利用者が所有するNFTコンテンツを特定する。決済コンテンツ提供部120は、特定したNFTコンテンツのコンテンツIDを指定してNFT管理システム80にNFTコンテンツの配信要求を行う。決済コンテンツ提供部120は、NFT管理システム80から配信されたNFTコンテンツを用いてコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータを利用者端末装置10に配信する。インターフェース画面IM2で設定された内容は、利用者の表示設定情報として、例えば、利用者情報172に保存される。インターフェース画面IM2は「表示設定画面」の一例である。
【0042】
図10は、
図8および
図9で説明したクレジットカードの表示設定に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、利用者端末装置10において、決済アプリ20が画像設定用のインターフェース画面IM2を表示する操作を受け付ける(S201)。例えば、決済アプリ20は、決済用のインターフェース画面IM1AのボタンB12の操作を受け付ける。この操作を受けて、決済アプリ20は、決済サーバ100に対して、画像設定用のインターフェース画面IM2を表示するためのコンテンツ配信要求を行う(S202)。決済サーバ100は、この要求を受けて、インターフェース画面IM2を表示するためのコンテンツデータを生成して決済アプリ20に配信する(S203)。ここでのコンテンツデータには、当該利用者が所有しているNFTコンテンツの情報が含まれる。
【0043】
続いて、利用者端末装置10において、決済アプリ20がS203において決済サーバ100から配信されたコンテンツデータをもとに、画像設定用のインターフェース画面IM2を表示させ(S204)、インターフェース画面IM2に対する設定操作の入力を受け付ける(S205)。決済アプリ20は、設定内容を利用者端末装置10に保存するとともに(S206)、決済サーバ100に送信する(S207)。決済サーバ100は、利用者端末装置10から受信された設定内容の情報を当該利用者の利用者情報172に関連付けて保存する(S208)。
【0044】
続いて、利用者端末装置10において、決済アプリ20が決済用のインターフェース画面IM1Aを表示する操作を受け付ける(S209)。この操作を受けて、決済アプリ20は、決済サーバ100に対して、決済用のインターフェース画面IM1Aを表示するためのコンテンツ配信要求を行う(S210)。決済サーバ100は、この要求を受けて、インターフェース画面IM1Aを表示するためのコンテンツデータを生成して決済アプリ20に配信する(S211)。ここで決済サーバ100は、S208で保存した設定内容をもとに、当該利用者のクレジットカード画像に使用する背景画像およびNFTコンテンツを認識し、その認識結果を利用者端末装置10に送信する。その際、決済サーバ100は、背景画像およびNFTコンテンツのデータを利用者端末装置10に送信してもよい。利用者端末装置10では、決済アプリ20が、S211において決済サーバ100から配信されたコンテンツデータをもとに、決済用のインターフェース画面IM1Aを表示させる(S212)。
【0045】
以上説明した実施形態によれば、電子決済サービスの利用報酬としてNFTコンテンツを利用者に付与することにより、電子決済サービスの運営者は、単なるキャッシュバックではない、より意味のある報酬を利用者に提供し、利用者の満足度を高めることができる。一方、利用者は、電子決済サービスの利用報酬としてNFTコンテンツを受け取ることができるので、従来のポイントとは異なる、より特別感の大きな報酬獲得体験を得ることができる。また、取得したNFTコンテンツは、決済アプリ20上の各種コンテンツの見た目に反映させることができるので、利用者が決済アプリ20を使用するモチベーションを向上させることができる。また、NFTコンテンツを利用した新たなユーザ体験は、加盟店のブランド価値の向上に寄与するとともに、加盟店とユーザ間のブランドコミュニケーションを促進させることができる。また、このような特別な形態の報酬の付与は、例えば、クチコミによる拡散や他商品や他サービスとのコラボレーションなどによって大きな話題性を呼ぶ可能性があるので、電子決済サービスの運営者は自社サービスの利用のメリットをより強く多くの利用者に訴求することが可能となる。また、NFTコンテンツによる報酬の付与は、魅力的なアート作品を利用者に付与することができること、P2P(Peer to Peer)ギフトとしてのNFTを奨励すること、話題の作成に寄与することなどから、新規ユーザの獲得に貢献するものである。また、NFTコンテンツによる報酬の付与は、世界で唯一の独自のデジタルアセットをユーザに提供することができるので、ユーザエンゲージメントを深めることに寄与するものである。また、NFTコンテンツによる報酬の付与は、決済事業者のグループ金融サービスの活用と、事業の拡大によるグループシナジーの創出に寄与するものである。
【0046】
<変形例>
上記実施形態では、NFTコンテンツの使用例として決済アプリ20におけるクレジットカードの表示画像に用いる場合について説明したが、これは一例であり、NFTコンテンツは他の用途で使用されてもよい。例えば、決済アプリ20は、NFTコンテンツを利用者のプロフィール画像に設定できるように構成されてもよい。また、決済アプリ20は、NFTコンテンツを用いて設定されたクレジットカードのデザインで実際のクレジットカード(物理カード)の申し込みやデザイン変更の申し込みを受け付けるように構成されてもよい。
【0047】
また、上記の実施形態では、決済アプリ20が表示する画面の表示態様は、専ら決済サーバ100から供給されるコンテンツデータによって制御されるものとした。これは、主に、決済アプリ20がウェブブラウザである場合やウェブビューを用いて構成されたものである場合の制御態様であるが、これに代えて、決済アプリ20の表示制御の一部が決済アプリ20側で実施されてもよい。例えば、決済アプリ20が、各種画面のフレームデータを含み、決済サーバ100から提供されたデータをフレームデータに組み込んで画面を生成または更新するように構成されてもよい。
【0048】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0049】
10…利用者端末装置、20…決済アプリ、50…第1店舗端末装置、60…店舗コード画像、70…第2店舗端末装置、72…加盟店向けインターフェース、80…NFT管理システム、100…決済サーバ、110…通信部、120…決済コンテンツ提供部、130…決済処理部、140…情報管理部、170…記憶部、172…利用者情報、174…決済コンテンツ情報、176…店舗情報、178…アクセス情報
【要約】
【課題】利用者に対してより満足感の高い報酬獲得体験を与えることができる決済管理装置、決済管理方法、およびアプリケーションプログラムを提供すること。
【解決手段】利用者の端末装置で動作するアプリケーションプログラムと協働して前記利用者に電子決済サービスを提供する決済管理装置であって、前記電子決済サービスを実現するための決済処理を実行する決済処理部と、前記利用者に前記電子決済サービスの利用状況に応じた報酬を付与する報酬付与部と、を備え、前記報酬付与部は、所定の付与条件を満たした利用者に対してNFT(Non-Fungible Token)に関連付けられたコンテンツであるNFTコンテンツを前記報酬として前記利用者に付与する、決済管理装置。
【選択図】
図4