(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-24
(45)【発行日】2023-11-01
(54)【発明の名称】支持装置
(51)【国際特許分類】
E04H 17/00 20060101AFI20231025BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
E04H17/00
E04B2/74 561H
(21)【出願番号】P 2019070844
(22)【出願日】2019-04-02
【審査請求日】2022-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】515066368
【氏名又は名称】株式会社リディアワークス
(73)【特許権者】
【識別番号】515210064
【氏名又は名称】小林 史人
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100196313
【氏名又は名称】村松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小林 史人
【審査官】齋藤 卓司
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3080107(JP,U)
【文献】実開昭57-185831(JP,U)
【文献】特開平11-076693(JP,A)
【文献】特開2003-250676(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 17/00
E04B 2/74
A47G 5/00
G09F 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート部材支持装置であって、
支柱部と、
前記支柱部の上部に取り付けられる上部係合部
材と、
シート部材と、
前記シート部材に装着される係合体と、を備え、
前記上部係合部
材が、前記上部係合部
材の長さ方向に沿って形成された、前記係合体を係合するための上部係合
溝を有し、
前記シート部材に装着された前記係合体を前記上部係合
溝に係合して、前記シート部材支持装置にシート部材を取り付けたとき、前記支柱部が前記シート部材によって覆われるように構成されて
おり、
前記上部係合部材は、前記上部係合溝の開放口が高さ方向の上側に位置するように支柱部に取り付けられるものであることを特徴とする、シート部材支持装置。
【請求項2】
2つの前記上部係合部材を備え、2つの前記上部係合部材が前記支柱部を挟んで対面するよう取り付けられてなることを特徴とする、請求項1に記載のシート部材支持装置。
【請求項3】
支柱部の下部に取り付けられる下部係合部材を備え、
前記下部係合部材が、前記下部係合部材の長さ方向に沿って形成された、前記係合体を係合するための下部係合溝を有し、
前記シート部材に装着された前記係合体を前記上部係合溝及び前記下部係合溝に係合して、前記シート部材支持装置にシート部材を取り付けたとき、前記支柱部が前記シート部材によって覆われるように構成されており、
2つの上部係合部材及び2つの下部係合部材を備え、
2つの前記上部係合部材と、2つの前記下部係合部材と、が、それぞれ前記支柱部を挟んで対面するよう取り付けられてなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシート部材支持装置。
【請求項4】
2つ以上の支柱部を備え、
前記2つ以上の支柱部が、前記上部係合部材を介して連結されており、
前記上部係合部材は、前記2つ以上の支柱部間の距離よりも長く、
前記上部係合部材は、前記2つ以上の支柱部に対して、前記シート部材支持装置を正面視したときの奥行に沿った方向に設けられており、
前記2つ以上の支柱部は、前記上部係合部材の長さ範囲の中途位置に配置されていることを特徴とする、請求項1~3の何れか一項に記載のシート部材支持装置。
【請求項5】
3つ以上の支柱部を備え、
1つの前記上部係合部材が、3つ以上の前記支柱部を連結しており、
前記上部係合部材は、前記3つ以上の支柱部に対して、前記シート部材支持装置を正面視したときの奥行に沿った方向に設けられていることを特徴とする、請求項1~4の何れか一項に記載のシート部材支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立が簡易であって、美観に優れた、シート部材の支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
慶弔時に使用する空間は、紅白幕や黒幕等のシート部材を用いて形成されるのが一般的である。
室内に紅白幕等を備えつける場合には、天井や壁に紐及び縄等を取り付けて、当該紐及び縄等を紅白幕に備えられたリング状部材に通すことで吊り下げるのが一般的である。
【0003】
屋外にあっては、横に伸びる棒状部材が取り付けられた自立型の支柱を用いて、同様に横棒をリング状部材に通すことで吊り下げるのが一般的である。
【0004】
また、このようなシート部材は、緊急避難場所における仮設空間として、個々のパーソナルスペースを確保するためにも使用される。
【0005】
例えば、特許文献1には、災害避難生活用間仕切りシートであって、建物に繋がれた懸架部材を用いて、吊下げ可能な天面幕及び側面幕を有する間仕切りシートが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の吊り下げ式のシートや、従来のシート部材を吊るす構造は、紐や棒等をシート部材に備えられたリング状部材に挿脱する必要があり、組立てが面倒であった。
【0008】
また、シート部材を吊り下げる自立型の装置にあっては、支柱や、支柱に取り付けられた横棒が外部に露出するため、意匠性が悪いという欠点を有していた。
【0009】
そこで、本発明は、組立てが容易なシート部材支持装置を提供することを課題とする。
また、本発明のさらなる課題は、横棒の露出を抑え、美観に優れるシート部材支持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明は、
シート部材支持装置であって、
支柱部と、
前記支柱部の上部に取り付けられる上部係合部材、及び/又は支柱部の下部係合部材に取り付けられる下部係合部材と、
シート部材と、
前記シート部材に装着される係合体と、を備え、
前記上部係合部材及び/又は下部係合部材が、前記上部係合部材及び/又は下部係合部材の長さ方向に沿って形成された、前記係合体を係合するための上部係合溝及び/又は下部係合溝を有する。
このように、シート部材に装着される係合体を係合するための係合溝を有する係合部材を備える本発明のシート部材支持装置は、従来の装置と比して、リング状部材に横棒や紐等を挿脱する必要がなく、組立て、及び解体が容易である。
【0011】
また、本発明の好ましい形態では、前記支柱部が、高さ方向に長さを調節可能な長さ調節機構を備える。
本発明の好ましい形態では、前記下部係合部材が、高さ方向に位置を調節可能な位置調節機構を備える。
このような長さ調節機構、及び位置調節機構を備えることで、シート部材の大きさに左右されずに、シート部材を取り付けることができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、
2つの前記上部係合部材を備え、前記上部係合部材が前記支柱部を挟んで対面するよう取り付けられてなる。
このような形態とすることで、シート部材支持装置の両面にシート部材を取り付けることが可能となり、その空間におけるプライバシー保護感を高めることができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、
前記支柱部を2つ以上備え、それぞれの支柱部が、上部係合部材を介して連結してなる。
支柱部が、上部係合部材を介して連結してなる形態とすることにより、大きなシート部材を取り付けることができる。これにより、シート部材を分割して取り付ける手間がなくなり、また分割して取り付けることによる美観の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の支持装置は、組立てが容易である。
本発明の好ましい形態に係る支持装置は、意匠性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る支持装置の、シート部材取り付け前の状態を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る支持装置の、係合部材及び係合体を示す図である。
【
図3】本発明一実施形態に係る支持装置の、シート部材を取り付けた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のシート部材支持装置(以下、単に支持装置という)の用途は、特に限定されない。好ましくは、イベント及び災害時における間仕切りとして使用する。
また、以下説明する上部係合部材と支柱部、下部係合部材と支柱部との連結手段としては、特に明記しない限り、一般的な連結手段が採用され得る。例えば、各部材を直接溶接する手段、インロー構造等の挿設可能な構造体を備える手段、継手等の架橋部材を介して連結する手段、及び支柱部に引掛部を備え、当該引掛部に上部係合部材及び下部係合部材を暖簾掛けする手段等が挙げられる。
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、添付図面に示した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、適宜変更が可能である。
【0018】
図1に、本実施形態に係る支持装置10の全体図を示す。
以後方向を示す場合には、正面から見た支持装置10の横幅に沿った方向を幅方向、縦幅に沿った方向を高さ方向、奥行に沿った方向を厚さ方向として、説明する。
【0019】
本実施形態に係る支持装置10は、支柱部20と、上部係合部材30と、下部係合部材40を備える。
上部係合部材30及び下部係合部材40は、それぞれ支柱部20を挟んで対面するよう2本ずつ配設されている。
【0020】
支柱部20は支柱の高さ方向に長さを調節可能な長さ調節機構21を備えている。長さ調節機構21は、支柱部20の内部に入れ子構造で備えられ、内部から引き出すことが可能な内柱と、前記内層を所定の位置で固定する固定手段からなる。本実施形態における固定手段は、ノブボルトである。
【0021】
また、支柱部20は、支柱部20の自立を可能とする自立部22を備える。
【0022】
上部係合部材30及び下部係合部材40は、それぞれ、シート部材50に取り付けられる係合体51を係合するための上部係合溝31、及び下部係合溝41を備える。
【0023】
図2に、2つの実施形態における上部係合部材30、下部係合部材40及び係合体51の概略図を示す。
【0024】
図2に示す通り、本実施形態における上部係合部材30は、対面する2つの側壁部30a、30a、及び底面部30bからなる上部係合溝31を備える。
上部係合部材30は、上部係合溝31の開放口30cが高さ方向の上側を向くよう配設される。
開放口30cは、両側壁部30a、30aの上部から向き合う方向に突出する2つの突状部30d、30dによって、開放口30cの間隔dが狭くなるように設定されている。
【0025】
下部係合部材40は、対面する2つの側壁部40a、40a、及び底面部40bからなる下部係合溝41を備える。下部係合部材40は、下部係合溝41の開放口40cが、支持装置10に対して外側を向くよう配設される。
開放口40cは、両側壁部40a、40aから向き合う方向に突出する突状部40d、40dによって、開放口40cの間隔dが狭くなるように設定されている。
【0026】
図2(a)に示す係合体51aは、四角柱状の可撓性材料からなり、係合体51aの一辺の長さは、上部係合溝31の開放口30cの間隔dと略同一である。
2つの係合体51aは、シート部材50の高さ方向に位置する2つの周縁部に、それぞれ幅方向に沿って取り付けられ、上部係合溝31、及び下部係合溝41に係合される。
【0027】
本実施形態に示す通り、上部係合部材30が、高さ方向における上側に開放口30cが位置されるよう配設されることで、上部係合溝31に係合される係合体51aが抜け落ちることなく、確実にシート部材50を取り付けることができる。また、上側に開放口が位置されるよう配設されることで、上部係合部材30、及び支柱部20を、シート部材50で隠すことができる。
【0028】
また、本実施形態に示す通り、下部係合部材40の開放口40cが、支柱部20に対して外側を向くよう配設されることで、シート部材50が弛むことなく、真っ直ぐに張ることができる。
支柱部20を挟んで対面するもう一方の下部係合部材40は、他方の下部係合部材40と開放口40cが向く方向が逆向きとなるように配設されている。
【0029】
別の実施形態において、係合体51bは、チューブ形の可撓性材料からなる。
この実施形態においては、シート部材50は袋状に加工される。
【0030】
図1に示す通り、下部係合部材40は、下記係合部材の高さ方向の位置を調節する、位置調節機構42を備える。
本実施形態において、位置調節機構42はクランプであって、支柱部に取り付ける位置を調整することで、高さ方向における下部係合部材の位置を調整する。
【0031】
図3に、シート部材50を取り付けた状態の本実施形態に係る支持装置10を示す。
本実施形態においては、シート部材50を取り付ける。
図3に示す通り、本実施形態の装置は、幅方向に長いシート部材50を1枚で取り付けることができる。
【0032】
本実施形態に係る支持装置10は、シート部材50に取り付けられた係合体51を、それぞれ上部係合溝31、及び下部係合溝41に係合するのみで取り付けることが可能であり、従来の支持装置と比して組立てが簡便である。
また、シート部材50の取り外しも簡便であるため、シート部材50のデザイン変更を容易に行うことができる。
【0033】
さらに、シート部材50を分割することなく、一枚で支持することができるため、美観に優れる。
【0034】
シート部材50の取り付け方法は、係合体51が、可撓性材料からなる場合には、開放口30c、及び開放口40cに係合体51を押し込むことで取り付けることができる。
係合体51が、剛性材料からなる場合には、係合体51を上部係合溝31、及び下部係合溝41の幅方向からそれぞれ差し込むことで、取り付けることができる。
【0035】
本実施形態においては、上部係合部材30が、支柱部20よりも上部に位置するため、シート部材50を取り付けた状態において、支柱部20をすべて隠すことができる。このため、意匠性に優れた支持装置となる。
【0036】
本発明の実施形態に係る支持装置について上述したが、本発明の支持装置はこれに限定されない。
【0037】
本発明の支持装置は、支柱部と、シート部材と、シート部材に取り付けられる係合体と、前記係合体を係合させるための上部係合溝を有する上部係合部材とを備え、前記上部係合部材を支柱部の上部に取り付けられるという構成を有していればよい。
【0038】
上部係合部材の配設方向は特に限定されず、高さ方向の下側、及び奥行方向に開放口が向くよう配設することができる。
本発明の好ましい形態では、上部係合部材は、開放口が高さ方向の上側を向くように配設される。
開放口が奥行方向、又は高さ方向のうち、下側を向くよう配設される場合であっても、係合体を係合することは可能であるが、開放口を高さ方向の上側を向くよう配設することで、上部係合部材がシート部材で隠れるように、係合体を係合することができる。
なお、上部係合部材の形状に応じて、複数の開放口を備えていてもよく、少なくともそのうちの一つが、高さ方向の上側を向くよう配設されればよい。
【0039】
上部係合部材は、支柱部の上部に取り付けられ、好ましくは支柱部と同じ高さに取り付けられ、より好ましくは支柱部より高い位置に取り付ける。このような形態とすることで、シート部材を取り付けることで、支柱部がシート部材に覆われるため、意匠性に優れる。
【0040】
図2において、2つの形態の係合体、及び係合溝の組み合わせについて例示したが、本発明はこれに限定されず、所定の形状の係合体と、当該係合体を係合するための所定の形状の係合溝を備える形態とすることができる。
【0041】
また、係合体として、可撓性材料からなる形態について例示したが、本発明はこれに限定されず、樹脂、及び金属等の剛性材料からなる係合体を用いることができる。
【0042】
係合体のシート部材への取り付け方法は特に限定されず、例えば、縫製、接着、及び溶着等により取り付けることが可能である。
【0043】
係合体は、シート部材の1つの周縁部に対して複数の係合体を備える形態であってもよいが、シート部材の1つの周縁部に対して、1つの係合体を備える形態が好ましい。また、係合体の幅方向の長さが、シート部材の周縁部の幅方向の長さと略同一であることが好ましい。
1つのシート部材に対して複数の係合体を備える形態では、複数の係合体をそれぞれ係合溝に係合させる必要がある。一方で、1つのシート部材に対して1つの係合体を備える形態にあっては、当該1つの係合体を係合溝に係合させるのみで、シート部材を取り付けることが可能となり、組立てが容易である。
【0044】
本発明の支持装置は、1つの上部係合部材を備える形態であってもよいが、支柱部を挟んで対面するよう2つの上部係合部材を備える形態が好ましい。
このような形態とすることで、支持装置の両面にシート部材を取り付けることが可能となり、当該支持装置により構成される空間のプライベート感がより向上する。
【0045】
シート部材としては、可撓性の材料からなるシート状のものを用いることができ、プラスチック、布、紙、及び金属等のシート部材を用いることができる。
【0046】
また、本発明は、前記係合体を係合させるための下部係合溝を有する下部係合部材を備える形態であってもよい。
下部係合部材を備えることで、シート部材を真っ直ぐ綺麗に張ることができる。また、シート部材がめくれることを防止することができる。
下部係合部材について、上部係合部材と共通する事項については説明を省略しつつ、以下詳述する。
【0047】
本発明の支持装置における下部係合部材の配設方向は、特に限定されないが、下部係合部材の開放口が、厚さ方向のうち、支柱部に対して外側を向くよう配設されることが好ましい。
このような形態とすることで、シート部材を真っ直ぐ綺麗に張ることができる。
【0048】
本発明の好ましい形態では、下部係合部材は、高さ方向に位置を調節可能な位置調節機構を備える。
実施例にて例示した以外の位置調節機構として、例えばスライド機構を備える形態であってもよい。
位置調節機構として、支柱部に対する下部係合部材の取り付け位置を調節可能な機構が好ましい。例えば、支柱部に、蝶ネジ等の脱着可能な固定手段と、挿入孔等の下部係合部材との連結手段を備える部材を、位置調節機構として用いることができる。
【0049】
下部係合部材は、上部係合部材と同一の形状であることを要せず、下部係合部材が備える係合溝についても、上部係合部材が備える係合溝と同一であることを要しない。
この場合には、上部係合溝に挿入するための係合体と、下部係合溝に挿入するための係合体とをそれぞれ備える形態とすることができる。
【0050】
また、下部係合部材を備える形態においては、上部係合部材を備えることを要せず、支柱部の上部においてシート部材を取り付けるための取付機構については、特に限定されない。
例えば、シート部材にS字フック等の引掛部材を取り付けて、支柱部の上部に当該引掛部材を引掛るための引掛部を備える形態とすることができる。
また、シート部材を袋状加工し、支柱部の上部に袋状加工されたシート部材を暖簾掛けするための暖簾掛け部を備える形態であってもよい。
【0051】
本発明は、上部係合部材及び下部係合部材を両方備える形態が好ましい。
上部係合部材及び下部係合部材を両方含むことで、より容易に組立が可能なシート部材の支持装置となる。
【0052】
本発明の好ましい形態では、支柱部は高さ方向に長さが調節可能な長さ調節機構を備える。長さ調節機構としては、実施例で例示した形態に限定されず、一般的な長さ調節機構を用いることができる。
例えば、長さ調節機構は、内柱が支柱部にネジ巻き式で内蔵されており、内柱を回転させることで高さを調節する機構であってもよく、支柱部を所定の長さのパーツに分割可能な分割機構であってもよい。
また、自立部に長さ調節機構を備える形態であってもよい。
【0053】
本発明の好ましい形態では、2つ以上の支柱部を備え、上部係合部材を介して、連結されてなる。
このような形態とすることで、幅方向に長い一枚のシート部材を、分割することなく容易に支持装置に取り付けることが可能となる。
また、シート部材を分割することなく取り付けることで、支持装置の意匠性が向上する。さらに支持装置を間仕切りとして使用すると、支持装置により形態された空間のプライベート感が向上する。
【0054】
さらに、複数の上部係合部材を備え、複数の上部係合部材が略直列に配設されてなる形態がより好ましい。
複数の上部係合部材を備える形態とすることで、上部係合部材1個当たりの長さや重量を小さくすることができ、輸送が容易となる。また、組立ても簡便となる。
【0055】
複数の上部係合部材は、間隔をおいて配設されてもよく、連続的に配設されてもよい。
連続的に配設するための各上部係合部材の接続手段としては、各上部係合部材に形成された各係合溝が、連続的に形成されるよう接続される態様であれば特に限定されない。例えば、一方の上部係合部材の先端部と、他方の上部係合部材の先端部とがインロー構造で接続する機構、互いに係合する雄部、及び雌部を備え、雄部を雌部に挿入することで接続する機構、並びに継手、フランジ及びカップリング等の接続部材を介して接続する機構等が挙げられる。
【0056】
本発明の支持装置は、さらに、複数の下部係合部材を備えることが好ましい。
複数の下部係合部材を備える形態の説明については、複数の上部係合部材を備える形態についての説明を援用できる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、イベント及び災害時等における間仕切りに応用することができる。
【符号の説明】
【0058】
10 支持装置
20 支柱部
21 長さ調節機構
22 自立部
30 上部係合部材
31 上部係合溝
40 下部係合部材
41 下部係合溝
42 位置調節機構
50 シート部材
51 係合体