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  • 特許-照明器具及びシステムベッド 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-24
(45)【発行日】2023-11-01
(54)【発明の名称】照明器具及びシステムベッド
(51)【国際特許分類】
   F21S 6/00 20060101AFI20231025BHJP
   F21V 21/088 20060101ALI20231025BHJP
   F21V 21/108 20060101ALI20231025BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20231025BHJP
   A47B 17/00 20060101ALI20231025BHJP
   A47B 83/04 20060101ALI20231025BHJP
   A47C 19/22 20060101ALN20231025BHJP
   F21W 131/301 20060101ALN20231025BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231025BHJP
【FI】
F21S6/00 420
F21V21/088 310
F21V21/108
F21V23/00 160
A47B17/00 B
A47B83/04
A47C19/22 B
F21W131:301
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019190424
(22)【出願日】2019-10-17
(65)【公開番号】P2021068500
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】500560129
【氏名又は名称】株式会社ニトリホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149249
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(72)【発明者】
【氏名】橋本 洋行
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-112603(JP,A)
【文献】特開2002-298640(JP,A)
【文献】特開2008-301976(JP,A)
【文献】特開2010-279619(JP,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2012-0002956(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 6/00
F21V 21/088
F21V 21/108
F21V 23/00
A47B 17/00
A47B 83/04
A47C 19/22
F21W 131/301
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具と、
机とを有し、
前記机は天板を有し、
前記照明器具は、前記机の上面に固定される下面を備える固定部と、前記固定部に連結する基端部、灯具及び少なくとも1つの継手を備えるアームとを有し、
前記アームは、前記基端部を構成する第1リンクと、前記第1リンクに回動可能な第1継手を介して連結する第2リンクと、前記第2リンクに回動可能な第2継手を介して連結する第3リンクとを有し、前記第2継手を回動させて前記第3リンクを前記第2リンクの側に折返すことにより、上面視において前記アームが前記机の前記天板の内側に収まり且つ前記少なくとも1つの継手のうち最も前記固定部に近い前記第1継手の高さまで折畳み可能である照明器具付き机
【請求項2】
前記灯具に電気を供給する電源コードを有し、
前記電源コードは、前記第1継手よりも前記灯具に近い位置において前記アーム内に引き込まれている、請求項1に記載の照明器具付き机
【請求項3】
前記アームの基端部は、前記固定部に設けられた挿入口に抜脱可能且つ回転可能に挿入される、請求項1又は2に記載の照明器具付き机
【請求項4】
照明器具と、
机と、
前記机を出納可能な下部空間を有するベッドとを有し、
前記机は天板を有し、
前記照明器具は、前記机の上面に固定される下面を備える固定部と、前記固定部に連結する基端部、灯具及び少なくとも1つの継手を備えるアームとを有し、
前記アームは、前記基端部を構成する第1リンクと、前記第1リンクに回動可能な第1継手を介して連結する第2リンクと、前記第2リンクに回動可能な第2継手を介して連結する第3リンクとを有し、前記第2継手を回動させて前記第3リンクを前記第2リンクの側に折返すことにより、上面視において前記アームが前記机の前記天板の内側に収まり且つ前記少なくとも1つの継手のうち最も前記固定部に近い前記第1継手の高さまで折畳み可能であり、
前記第1継手の高さは、前記机の前記上面からの前記下部空間の高さ以下であるシステムベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具及びシステムベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載されるように、机の上面に固定される下面を備える固定部と、固定部に連結するとともに灯具及び複数の継手を備えるアームとを有する照明器具が知られている。また、机と、机を出納可能な下部空間を有するベッドとを有するシステムベッドが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-201597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるような照明器具を例えばシステムベッドの机に固定して使用する場合、システムベッドのレイアウトに制限が生じる虞がある。例えば、机をベッドの下部空間に収納する際に照明器具が邪魔になり、所定のレイアウトのみでの使用を余儀なくされる虞がある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑み、机の収納に適した照明器具、及びレイアウトの自由度を確保し易いシステムベッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様としての照明器具は、机の上面に固定される下面を備える固定部と、前記固定部に連結するとともに灯具及び少なくとも1つの継手を備えるアームとを有し、前記アームは、前記少なくとも1つの継手のうち最も前記固定部に近い第1継手の高さまで折畳み可能である。
【0007】
本発明の1つの実施形態として、前記照明器具は、前記灯具に電気を供給する電源コードを有し、前記電源コードは前記第1継手よりも前記灯具に近い位置において前記アーム内に引き込まれている。
【0008】
本発明の1つの実施形態として、前記アームの基端部は、前記固定部に設けられた挿入口に抜脱可能且つ回転可能に挿入される。
【0009】
本発明の第2態様としてのシステムベッドは、照明器具と、机と、前記机を出納可能な下部空間を有するベッドとを有し、前記照明器具は、前記机の上面に固定される下面を備える固定部と、前記固定部に連結するとともに灯具及び少なくとも1つの継手を備えるアームとを有し、前記アームは、前記少なくとも1つの継手のうち最も前記固定部に近い第1継手の高さまで折畳み可能であり、前記第1継手の高さは、前記机の前記上面からの前記下部空間の高さ以下である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、机の収納に適した照明器具、及びレイアウトの自由度を確保し易いシステムベッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るシステムベッドを示す斜視図であり、机をベッドの下部空間から取出したときの様子を示す。
図2図1の部分拡大図である。
図3図2に示す照明器具の分解斜視図である。
図4図2に示す状態から照明器具を折畳んだときの様子を示す図である。
図5図4に示す状態から机をベッドの下部空間に収納したときの様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る照明器具及びシステムベッドについて詳細に例示説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係る照明器具1は、机2の上面に固定されている。また、本実施形態では、照明器具1、机2、机2を出納可能な下部空間Sを有するベッド3、箪笥4及び収納棚5により、システムベッド6が構成されている。システムベッド6は、机2、箪笥4及び収納棚5の配置が異なる種々のレイアウトで使用することができる。ベッド3は寝台3aと、寝台3aの下方に下部空間S形成するように寝台3aを床面に対して支持する支持部3bとを有している。支持部3bは一対の側壁3cで構成されているが、これに限らない。また、システムベッド6は箪笥4及び収納棚5を有しているが、これに限らない。例えば、システムベッド6は箪笥4及び収納棚5に代えて他の家具を有していてもよいし、箪笥4及び収納棚5を有していなくてもよい。なお、照明器具1はシステムベッド6以外の机の上面に固定して使用してもよい。
【0014】
図2図3に示すように、照明器具1は、机2の天板2aの上面に固定される下面7aを備える固定部7と、固定部7に連結するとともに灯具8を備えるアーム9とを有している。なお、固定部7は机2の天板2aの上面に固定されるものに限らず、例えば、机2に棚板を設け、当該棚板の上面に固定部7の下面7aを固定する構成としてもよい。
【0015】
固定部7は、下面7aと対向する締付板7bと、締付板7bを下面7aに向けて移動させる操作部7cとを有するクランプ装置として構成されている。操作部7cは回転操作用の摘みで構成されているが、これに限らない。操作部7cを操作することで、下面7aと締付板7bの上面とで天板2aを挟み、それにより固定部7を天板2aに固定することができる。なお、固定部7はクランプ装置として構成されたものに限らず、例えばボルト、ナット等の締結具で机2に固定される構成であってもよい。
【0016】
固定部7は、下面7aを有する固定部本体7dを有している。固定部本体7dは、固定部本体7dの上面に開口する挿入口7eを有している。挿入口7eにはアーム9の基端部9aが抜脱可能に挿入され、これによりアーム9が固定部7に連結される。つまり、アーム9の基端部9aは固定部7に着脱可能に連結される。したがって、アーム9を挿入口7eから抜脱した状態で固定部7を天板2aに取付ることができるので、天板2aへの固定部7の取付作業を容易に行うことができる。しかし、アーム9の基端部9aを固定部7に対して一体化した構成としてもよい。
【0017】
また、アーム9の基端部9aは、挿入口7eに挿入された状態で下面7aに対して垂直な中心軸線Oを中心として回動可能である。したがって、アーム9の基端部9aを挿入口7eに挿入した状態で回動させることでアーム9全体の向きを調節できるので、アーム9の優れた可動範囲を実現することができる。なお、中心軸線Oは下面7aに対して垂直でなくてもよい。また、アーム9の基端部9aは、挿入口7eに挿入された状態で回動不能となるように構成されてもよい。
【0018】
このように、アーム9の基端部9aが固定部7に設けられた挿入口7eに抜脱可能且つ回転可能に挿入される構成とすることにより、後述する第1継手11aの高さH1(図4参照)を抑制しながら、上述した固定部7の優れた取付作業性とアーム9の優れた可動範囲との両方を実現することができる。
【0019】
アーム9は、基端部9aを構成する第1リンク10aと、第1リンク10aに回動可能な第1継手11aを介して連結する第2リンク10bと、第2リンク10bに回動可能な第2継手11bを介して連結する第3リンク10cと、第3リンク10cに回動可能な第3継手11cを介して連結する第4リンク10dと、第4リンク10dに回動可能な第4継手11dを介して連結するとともに灯具8を備える第5リンク10eとを有している。このように、アーム9は5つのリンク10と4つの継手11とを有している。しかし、アーム9が少なくとも1つの回動可能な継手11を有している限り、リンク10と継手11の数は適宜増減が可能である。
【0020】
第1継手11aは下面7aに対して平行な中心軸線X1を中心として回動可能である。第2継手11bは下面7aに対して平行な中心軸線X2を中心として回動可能である。第3継手11cは下面7aに対して平行な中心軸線X3を中心として回動可能である。第4継手11dは中心軸線X3に対して垂直な面内に位置する中心軸線X4を中心として回動可能である。なお、中心軸線X1~X4の向きは適宜変更が可能である。また、各継手11は1軸のみを中心に回動可能な構成に限らず、例えば、2軸のみを中心に回動可能に構成されてもよいし、3軸を中心に回動可能な自在継手として構成されてもよい。
【0021】
灯具8は発光ダイオード(LED)などの光源を有しており、当該光源に電源コード12を介して電気を供給することで机2の天板2aの上面を照らすことができる。電源コード12は第1継手11aよりも灯具8に近い位置においてアーム9内に引き込まれている。つまり、電源コード12がアーム9の外部からアーム9内に向けて通過する通過部13(図4参照)が、第1継手11aよりも灯具8に近い位置に設けられている。したがって、第1継手11a内に電源コード12を配置する必要がないため、第1継手11aを小型化し、4つの継手11のうち最も固定部7に近い第1継手11aの高さH1(図4参照)を低くすることができる。なお、第1継手11aの高さH1とは、固定部7の下面7aからの高さを意味している。また、電源コード12をアーム9内に引き込む構成とすることで、照明器具1のみならず机2やシステムベッド6全体の美観を向上することができる。なお、電源コード12は、第1継手11aよりも灯具8に近い位置においてアーム9内に引き込まれる構成に限らない。例えば、第3継手11c周辺でアーム9内に引き込まれる構成としてもよい。また、照明器具1はアーム9から外部に向けて延びる電源コード12を有する構成に限らず、例えば乾電池等の内部電源を有する構成であってもよい。
【0022】
第2リンク10bは灯具8をON/OFF操作するための操作パネル14を有している。操作パネル14は例えば、ON/OFF用ボタンと照度調整用ボタンを有している。操作パネル14は第2リンク10bの正面に設けられているが、これに限らず、例えば第2リンク10bの側面に設けてもよい。図4に示すように、電源コード12は第2リンク10bの背面の下部においてアーム9内に引き込まれている。したがって、電源コード12が灯具8を使用する際に邪魔にならず、また、美観をより一層向上することができる。なお、電源コード12は第2リンク10bのその他の部分においてアーム9内に引き込まれる構成であってもよい。
【0023】
アーム9は中空構造となっており、操作パネル14のための回路及び配線を含む、灯具8のための回路及び配線がアーム9内に配置され、電源コード12に接続されている。
【0024】
図2及び図4に示すように、アーム9は、4つの継手11のうち最も固定部7に近い第1継手11aの高さH1まで折畳み可能に構成されている。すなわち、アーム9は、図4に示すようにアーム9の高さH2が第1継手11aの高さH1となるまで折畳み可能である。換言すれば、アーム9は、図4に示すように第1継手11aがアーム9の最上部Tとなるまで、折畳み可能である。なお、アーム9の高さH2とは固定部7の下面7aからの高さを意味している。また、アーム9の最上部Tとは、固定部7の下面7aからの高さが最も高い部分である。アーム9の最上部Tは、各継手11の回動状況、つまりアーム9の姿勢によって変化する。例えば、図2に示す姿勢においてはアーム9の最上部Tは第2継手11bである。この姿勢から第2継手11bを回動させることにより、例えば第3継手11cが最上部Tとなる場合もある。
【0025】
図2に示すように、第1継手11aの高さH1は、固定部7の下面7aが固定される机2の上面(つまり、天板2aの上面)からの下部空間Sの高さH3以下となっている。すなわち、H1≦H3である。したがって、アーム9を第1継手11aの高さH1まで、つまりH2=H1となるまで折畳むことにより、照明器具1を固定したままの状態で、図5に示すように机2をベッド3の下部空間Sに収納することができる。
【0026】
また、アーム9は、上面視においてアーム9が机2の天板2aの内側に収まり且つアーム9の高さH2が第1継手11aの高さH1となるように、折畳み可能である。より具体的には、第2継手11bを回動させて第3リンク10cを第2リンク10bの側に折返すことにより、アーム9を天板2aの内側に収めることができる。アーム9をこのように折畳むことにより、下部空間Sが収納棚5等の家具等を配置することで狭くなっている場合でも、机2を下部空間Sに収納することができる。
【0027】
前述した実施形態は本発明の実施形態の一例にすぎず、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0028】
1 照明器具
2 机
2a 天板
3 ベッド
3a 寝台
3b 支持部
3c 側壁
4 箪笥
5 収納棚
6 システムベッド
7 固定部
7a 下面
7b 締付板
7c 操作部
7d 固定部本体
7e 挿入口
8 灯具
9 アーム
9a アームの基端部
10 リンク
10a 第1リンク
10b 第2リンク
10c 第3リンク
10d 第4リンク
10e 第5リンク
11 継手
11a 第1継手
11b 第2継手
11c 第3継手
11d 第4継手
12 電源コード
13 通過部
14 操作パネル
S 下部空間
O 中心軸線
X1~X4 中心軸線
H1~H3 高さ
T 最上部
図1
図2
図3
図4
図5